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JP2019099414A - シリカガラス部材及びシリカガラス部材の製造方法 - Google Patents

シリカガラス部材及びシリカガラス部材の製造方法 Download PDF

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JP2019099414A JP2017231528A JP2017231528A JP2019099414A JP 2019099414 A JP2019099414 A JP 2019099414A JP 2017231528 A JP2017231528 A JP 2017231528A JP 2017231528 A JP2017231528 A JP 2017231528A JP 2019099414 A JP2019099414 A JP 2019099414A
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祐司 深沢
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Abstract

【課題】表面から所定深さまでの領域においてフッ素濃度を所定濃度範囲になすことにより、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される低熱膨張を達成したシリカガラス部材、シリカガラス部材の製造方法を提供する。【解決手段】このシリカガラス部材は、真空紫外光を光源とする光リソグラフィー工程に使用されるシリカガラスであって、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴としている。【選択図】なし

Description

本発明は、シリカガラス部材及びシリカガラス部材の製造方法、例えば、ArFエキシマレーザーを光源とする、真空紫外波長領域での光リソグラフィーに用いることができるフォトマスク用のシリカガラス部材及びシリカガラス部材の製造方法に関する。
近年、リソグラフィー技術においては、半導体デバイスの微細化の要求がますます高まってきており、露光波長の短波長化や、レンズとウェーハの間に純水等を浸した液浸露光技術により、露光に用いるレンズの開口数を大きくする方法が採用されている。
光リソグラフィーにおける解像度Rは、露光光の波長をλ、露光装置のレンズ性能を表す開口数をNA、プロセス定数をk1とすると、R=k1λ/NAという式で表すことができ、露光波長λを短く、開口数NAを大きく、プロセス定数k1を小さくすることで解像度を向上させることができる。
ここで、露光波長λについては、水銀ランプのg線(436nm)から始まり、これまでi線(365nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)が使用され、光源の短波長化が進められてきた。
開口数NAは、レンズの大きさを幾何学的に表したものであり、レンズで露光光が絞られウェーハ面で結像する場合に、NA=n・sinθ(nはレンズとウェーハ間の媒質の屈折率、θは光線の開き角を表す。)という式で表される。
ここで、レンズとウェーハ間の媒質が空気の場合は屈折率n=1.0であるが、この媒質を純水に変えた場合はArFエキシマレーザー波長に対する水の屈折率は1.44であることからNAは最大で1.44の値をとる。
現実的には開き角は0度ではないため、NAはおよそ1.35の値をとることができる。
klファクターは光学系やレジスト性能によって決まるプロセス定数と呼ばれるものであり、理論限界は0.25である。
したがって、露光光波長を193nmのArFエキシマレーザーを用い、かつ液浸露光技術を使用することで開口数を1.35としてklファクターが0.3の場合は43nmの解像度を達成できる。
そして、このArFエキシマレーザーを使用した光リソグラフィー用の部材には、低熱膨張性と光透過性に優れていることから、シリカガラス部材が好適に用いられる。
ところで、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合には、狙いのパターンの位置に精度よく露光できないとパターンのずれが生じてしまうことから、複数回のリソグラフィーの間には,極めて高いパターンの重ね合わせ精度が求められる
このため、フォトマスク用のシリカガラス基板(シリカガラス部材)には、露光時の熱膨張による位置ずれを回避するために従来のシリカガラス基板に比べて、より低熱膨張であることが要求されている。
例えば、ダブルパターニング露光の重ね合わせ精度は、2回の露光の重ね合わせ精度の足し合わせであり、各露光に要求される重ね合わせ精度は約3〜4nmといわれている。通常のシリカガラスの熱膨張係数は5.0×10-7〜6.0×10-7/Kであり、1cmの石英片が1K温度上昇に伴い5〜6nmの伸びがあることから要求精度には十分とは言い難い。
このため、熱膨張は通常のシリカガラスよりも小さい熱膨張が求められており4.0×10-7以下、好ましくは3.0×10-7以下の熱膨張係数を持つシリカガラスが求められている。
例えば、非特許文献1(Development of optical fibers in Japan(1989年))では1.3wt%以下の範囲でフッ素をドープすることで400℃の熱膨張が低下することが示されている。また徐冷速度も熱膨張に影響を与えることが記載されている。
また、特許文献1(特開2000−239040号公報)には、 OH基濃度が5ppm以下、フッ素濃度が0.1〜2mol%、水素濃度が5×1016分子/cm3以下であることを特徴とするF2エキシマレーザー光学部材用合成石英ガラス材料及び光学部材が示されている。また、フッ素をドープする方法として、VAD法によりシリカガラスのスートと呼ばれる多孔質体を作製し、その後フッ素化合物のガス雰囲気で熱処理中にフッ素をドープすることが示されている。
特許文献2(特開2001−342034号公報)には、OH基濃度が0.5ppm以下、フッ素濃度が0.1〜2mol%、水素分子濃度が5×1016分子/cm3以下、フッ素濃度の最大値と最小値の差が20molppm以内であり、屈折率の最大値と最小値の差が2×10-5以下である事を特徴とするF2エキシマレーザー用合成石英ガラス光学材料が示されている。
特許文献3(特開2001−180956号公報)には、光使用領域において、フッ素濃度の最大値が100ppm以下であり最大値と最小値との差が50ppm以下、かつOH基および塩素の濃度の最大値がそれぞれ10ppm未満である合成石英ガラスが示されている。
そして、特許文献2,3には、フッ素をドープする方法として、特許文献1と同様に、VAD法によりシリカガラスのスートと呼ばれる多孔質体を作製し、その後フッ素化合物のガス雰囲気で熱処理中にフッ素をドープすることが示されている。また、フッ素濃度をシリカガラス全体として均一にするためには、フッ素濃度の調整やアニール処理などの工程を経ることが示されている。
特開2000−239040号公報 特開2001−342034号公報 特開2001−180956号公報
Development of optical fibers in Japan(1989年)
上記したように、特許文献1乃至3には、シリカガラス部材全体が、略一定のフッ素濃度を有し、そのフッ素濃度が0.1〜2mol%である合成石英ガラス部材(シリカガラス部材)が示されている。
しかしながら、これら合成石英ガラス部材(シリカガラス部材)を得るためには、フッ素をシリカガラス部材全体にドープするために、多量のフッ素化合物ガスを使用しなければならず、製造コストが嵩む等の課題があった。
また、フッ素濃度をシリカガラス全体として略一定にするため、フッ素濃度の調整やアニール処理など複雑な工程を経なければならないという技術的課題があった。
本発明者は、技術的課題を解決するために、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される熱膨張の合成石英ガラス部材(シリカガラス部材)の研究を鋭意行った。
この研究に際して、本発明者は、まず、フォトマスク用のシリカガラス部材を、ArFエキシマレーザーを光源とした光リソグラフィーに用いた場合、シリカガラス部材の表面に形成されたパターン膜及びシリカガラス部材の表層の領域が、レーザー光によって温度が最初に上昇し、更に最も高い温度に上昇することを知見した。
そして、本発明者は、表層の熱膨張を低下させることが、露光時の意図しないパターンずれを回避するためには最も重要であると考えた。
そして更に、本発明者は、シリカガラス表面から所定深さまでの領域において、フッ素濃度が所定濃度範囲にある場合には、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される低熱膨張を達成できることを知見した。また、簡便な方法でフッ素ドープ処理を行うことにより、シリカガラスの表層の熱膨張を低下させることを達成できることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、表面から所定深さまでの領域においてフッ素濃度を所定濃度範囲になすことにより、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される低熱膨張を達成したシリカガラス部材を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、表面から所定深さまでの領域においてフッ素濃度を所定濃度範囲になすためのシリカガラス部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明にかかるシリカガラス部材は、真空紫外光を光源とする光リソグラフィー工程に使用されるシリカガラスであって、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴としている。
このように、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下であるため、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される低熱膨張を達成できる。即ち、表層の熱膨張を抑制したため、露光時の意図しないパターンずれを回避することができる。
具体的には、前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、20℃〜50℃における熱膨張係数を4.0×10-7/K以下になすことができる。
また、前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、OH基濃度が10ppm以下であることが望ましい。
フッ素濃度とOH基濃度はトレードオフの関係にあり、OH基濃度が10ppm以下とすることにより、シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度を1.0wt%以上5.0wt%以下とすることができる。
前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域でフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppm以下であることが望ましい。
シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppmを越えると、熱膨張の部分的な差が生じ、好ましくない。
リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、仮想温度が1000℃以下であることが望ましい。
仮想温度が1000℃以下であるため、残留応力が均一化し、均一な膨張をなすため、好ましい。
また、上記シリカガラス部材は、波長193nmの光の直線透過率が、90%以上であり、好ましい。光の直線透過率が、90%以上であるため、光リソグラフィー工程に好適使用することができる。
また、上記技術的課題を解決するためになされた本発明にかかるシリカガラス部材の製造方法は、透明ガラス化した緻密体であるシリカガラスを作製する工程と、前記シリカガラスに、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域においてフッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下となるように、フッ素化合物ガス雰囲気かつ加圧下で熱処理し、フッ素をドープする工程と、前記フッ素ドープ工程の後、大気中、1000℃未満で加熱するアニール処理工程と、を含むことを特徴としている。
本発明は、透明ガラス化した緻密体であるシリカガラスを、フッ素化合物ガス雰囲気かつ加圧下で熱処理し、フッ素をドープすることに特徴があり、表面から50μmまでの領域においてフッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下となるシリカガラス部材を比較的容易に得ることができる。
本発明によれば、マルチパターニングを用いてデバイスの微細化を行う場合に要求される低熱膨張を達成したシリカガラス部材を得ることができる。
また、本発明によれば、前記シリカガラス部材を容易に製造することができるシリカガラス部材の製造方法を得ることができる。
本発明のシリカガラス部材は、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とする。
このように、ソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素を特定量含有することにより、シリカガラス表面または表層の熱膨張を低下させ、露光時の意図しないパターンずれを回避することができる。
ここで、シリカガラスの表面から50μmまでの領域としたのは、50μmを超えた領域までフッ素ドープすることは、装置が大型化し易い、製造コストが嵩むため好ましくない。また複雑な製造工程を経る必要があり、好ましくない。
ここで、シリカガラスの表面から50μmを超える範囲でのフッ素の含有量は、深さに応じて表面から50μmまでの領域のフッ素料よりも減っていく。概ね0.25wt%以下であり、実質的に含まない場合でも露光時のパターンずれへの影響は生じない。
尚、前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、OH基濃度が10ppm以下であることが望ましい。
フッ素濃度とOH基濃度はトレードオフの関係にあり、OH基濃度が10ppm以下とすることにより、シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度を1.0wt%以上5.0wt%以下とすることができる。
また、前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域でフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppm以下であることが望ましい。
シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppmを越えると、熱膨張の部分的な差が生じ、好ましくない。
尚、フッ素濃度の最大値とは、光リソグラフィーに使用される使用領域の各点において測定されるフッ素濃度の内の最大値をいう。フッ素濃度の最小値とは、前記使用領域の各点において測定されるフッ素濃度の内の最小値をいう。また、フッ素濃度の最大値と最小値の幅とは、フッ素濃度の最大値と最小値の差をいう。
シリカガラス表層の熱膨張を4.0×10-7/Kとするためには、仮想温度を1000℃以下とすることが望ましい。仮想温度が1000℃超である場合は、残留応力の分布が生じやすく、熱膨張の部分的な差が生じる原因となる。
尚、仮想温度はJournal of Non-Crystalline Solids vol.185 (1995) p.191に報告された計算式を基本として求めることができる。
そして、本発明にかかるシリカガラス部材は、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、20℃〜50℃における熱膨張係数が4.0×10-7/K以下であり、波長193nmの光の直線透過率が、90%以上を有する。
次に、本発明にかかるシリカガラス部材の製造方法について説明する。
本発明にかかるシリカガラス部材の製造方法は、透明ガラス化した緻密体であるシリカガラスを作製する工程と、このシリカガラスに、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域においてフッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下となるように、フッ素をドープする工程と、前記フッ素ドープ工程の後、大気中、1000℃未満で加熱するアニール処理工程と、を含むことを特徴としている。
例えば、ダイレクト法またはVAD法を用いて、透明ガラス化した緻密体であるシリカガラスを作製し、その後、フッ素化合物ガス中かつ加圧下で熱処理をすることで、表面から50μm以下の領域(リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から深さ50μmまでの領域)において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下とするものである。
尚、緻密体へのガスドープは水素雰囲気中で処理する方法が、特開2005−336047号公報に示されているが、この緻密体であるシリカガラスへのフッ素化合物ガスのドープ法は知られていない。これはフッ素原子が水素原子に比べ大きく、熱拡散が不十分であることが理由と推測される。
更に、フッ素をドープする工程について具体的に説明する。
フッ素をドープする工程において、フッ素をシリカガラスにドープする時の処理温度は、ガラスの徐冷点以上で行うことが望ましい。徐冷点はガラスの粘性率が1013dPa・s以下となる温度で、1300℃以上、1650℃以下であることが望ましい。
この温度未満で処理する場合には、フッ素濃度が1.0wt%未満となる。さらにフッ素濃度5.0wt%超とするためには1650℃以上の処理が必要であるが、この場合はガラスの変形が生じシリカガラスを部材として得ることが困難である。
また、ドープ処理の効果はガラス表面の応力とも関係があり、ドープ処理前にガラスをクエンチ処理することが望ましい。
クエンチ処理とは、シリカガラスを1000℃から1500℃の温度範囲で、かつ、粘性が1014.5dPa・s以下、好ましくは1013.0dPa・s以下になるまで加熱し、その後、シリカガラスを800℃以下まで急冷することを言う。
たとえば、シリカガラスを大気雰囲気中1400℃以上で1時間以上保持後に、炉体から引き抜くなどして急冷することで実施できる。この場合、シリカガラス全体に応力が生じるが、特にガラス表面には残留応力が生じる。フッ素ドープは化学的なアニール処理であり、残留応力が大きいとその効果は発揮されやすいため、好ましい。
更に、フッ素ドープは、フッ素化合物ガス雰囲気かつ加圧下で熱処理をすることでなされる。具体的には、フッ素化合物ガス雰囲気かつ1.0〜2.0気圧(ゲージ圧、以下同じ)の加圧下で熱処理をすることで、フッ素ドープは促進される。
ここで、1.0気圧未満、または2.0気圧超では、シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppm以下とならず、熱膨張の部分的な差が生じることとなるため、好ましくない。
また、フッ素ドープに使用するフッ素化合物ガスとしては、SiF4ガスを用いることができる。また、フッ素化合物ガスは、100%SiF4ガスであっても良いし、SiF4ガスとHeガスの混合ガス等であっても良い。
また混合ガスの導入温度は1300℃以上、1650℃以下であることが望ましい。
この温度未満で処理する場合には、フッ素濃度が1.0未満となる。さらにフッ素濃度5.0wt%超とするためには1650℃以上の処理が必要であるが、この場合はガラスの変形が生じシリカガラスを部材として得ることが困難である。
尚、前記混合ガス中のSiF4ガスの濃度割合を調整することで、得られるシリカガラス部材中のフッ素濃度を1.0wt%以上5.0wt%以下にすることができる。
また、フッ素濃度とOH基濃度はトレードオフの関係にあるため、シリカガラス面の表面から50μmまでの領域におけるフッ素濃度が1.0wt%以上5.0wt%以下とするためにはOH基濃度が10ppm以下であることが望ましい。
また、前記フッ素ドープ工程の後、大気中、1000℃未満で加熱するアニール処理工程がなされる。
このアニール処理工程は、仮想温度を1000℃以下にするためになされる。即ち、シリカガラス表層の熱膨張を4.0×10-7/Kとするためには、仮想温度を1000℃以下とすることが望ましい。
また、前記フッ素ドープ工程によって、フッ素含有量を1.0wt%〜5.0wt%とすることで粘性を低下させ、より低い温度でアニール処理を行うことができる。しかも、より低い温度でアニール処理を行うため、アニール処理中、フッ素含有量のシリカガラス中の分布は変化せず、均質なフッ素含有量を維持できる。
アニール処理は、1000℃未満でかつ粘性率が1014.5dPa・s以下の範囲で行うことが必要である。アニール温度は、シリカガラスの持つ温度特性によって決定される。
例えば、フッ素濃度が1.0wt%以上5.0wt%以下のシリカガラスの歪点は1000℃未満であることから、アニール温度は、通常1000℃未満、好ましくは800℃以下、より好ましくは600℃から400℃の間で行う。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記に示す実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
四塩化ケイ素ガスを原料に火炎中、酸水素ガスで加水分解反応を生じさせることでシリカガラスを堆積させ、φ250×500mmのインゴットを形成した。
得られたシリカガラスインゴットを切断し、縦、横152mm×厚さ6.4mmのサンプルサイズのシリカガラス板にしたのち、大気雰囲気中1400℃で1時間保持後に、炉体から引き抜くことでクエンチ処理を行った。
その後、四フッ化ケイ素ガス中1.2気圧条件下で1400℃1時間処理することで、シリカガラス表面から50μmの領域にフッ素ドープ処理をした。
さらに、800℃でアニール処理をすることで仮想温度をコントロールした。
作製したシリカガラス板の表層50μmをエッチングしてフッ素濃度をクロマトグラフィーで測定したところ、2.0wt%であった。
作製したシリカガラス板の表面から50μmから表面から100μmまでの領域をエッチングしてフッ素濃度をクロマトグラフィーで測定したところ、0.07wt%であった。
また、シリカガラス板の表面から50μmまでの表層のフッ素濃度を等間隔に9点測定したところ、フッ素濃度の最大値と最小値の幅は70ppmであった。
顕微赤外分光光度計を用いて、作製したシリカガラス板の表層50μmの部分のOH基濃度を測定したところ、2ppmであった。
得られたシリカガラス板の表層50μm部分を切断し、50枚を張り合わせ、2mm×3mm×2.5mmのサンプルを作成した後、示差式熱膨張計で熱膨張測定を行った。
その結果、25℃での熱膨張係数は3.5×10-7/Kであった。
さらに20mm×40mm×2.5mmの短冊状のサンプルを切り出し、光学研磨を実施した後に、真空紫外測定装置で波長193nmの直線透過率を測定した。その結果、波長193nmの直線透過率は91%であった。
[実施例2]
実施例1と同様にインゴットを作製後、縦、横152mm×厚さ6.4mmのサンプルサイズにしたのち、大気雰囲気中1300℃で1時間保持後に、炉体から引き抜くことでクエンチ処理を行った。
その後、四フッ化ケイ素ガス中1.5気圧条件下で、1300℃で1時間処理することで、シリカガラス表面から50μmの領域にフッ素ドープ処理をした。
さらに、800℃でアニール処理をすることで仮想温度をコントロールした。
作製したインゴットの表層50μmをエッチングしてフッ素濃度をクロマトグラフィーで測定したところ、2.5wt%であった。
また、シリカガラス板の表面から50μmまでの表層のフッ素濃度を等間隔に9点測定したところ、フッ素濃度の最大値と最小値の幅は76ppmであった。
顕微赤外分光光度計を用いて、作製したシリカガラス板の表層50μmの部分のOH基濃度を測定したところ、2ppmであった。
得られたシリカガラス板の表層50μm部分を切断し、50枚を張り合わせ、2mm×3mm×2.5mmのサンプルを作成した後、示差式熱膨張計で熱膨張測定を行った。
その結果、25℃での熱膨張係数は3.3×10-7/Kであった。
さらに20mm×40mm×2.5mmの短冊状のサンプルを切り出し、光学研磨を実施した後に、真空紫外測定装置で波長193nmの直線透過率を測定した。その結果、波長193nmの直線透過率は91%であった。
[比較例1]
実施例1と同様にインゴットを作製後、得られたシリカガラスインゴットを切断し、縦、横152mm×厚さ6.4mmのサンプルサイズのシリカガラス板にしたのち、大気雰囲気中1200℃で1時間保持後に、炉体から引き抜くことでクエンチ処理を行った。
その後、四フッ化ケイ素ガス中1.2気圧条件下で1200℃1時間処理することで、シリカガラス表面から50μmの領域にフッ素ドープ処理をした。
さらに、600℃でアニール処理をすることで仮想温度をコントロールした。
作製したシリカガラス板の表層50μmをエッチングしてフッ素濃度をクロマトグラフィーで測定したところ、0.7wt%であった。
また、シリカガラス板の表面から50μmまでの表層のフッ素濃度を等間隔に9点測定したところ、フッ素濃度の最大値と最小値の幅は110ppmであった。
顕微赤外分光光度計を用いて、作製したシリカガラス板の表層50μmの部分のOH基濃度を測定したところ、12ppmであった。
得られたシリカガラス板の表層50μm部分を切断し、50枚を張り合わせ、2mm×3mm×2.5mmのサンプルを作成した後、示差式熱膨張計で熱膨張測定を行った。
その結果、25℃での熱膨張係数は4.2×10-7/Kであった。
さらに20mm×40mm×2.5mmの短冊状のサンプルを切り出し、光学研磨を実施した後に、真空紫外測定装置で波長193nmの直線透過率を測定した。その結果、波長193nmの直線透過率は90%であった。
本発明のシリカガラス部材は、ArFエキシマレーザー(193nm)やF2レーザー(157nm)等の真空紫外光を光源とする光リソグラフィーに好適に使用することができる。特に、ArFエキシマレーザー(193nm)を光源としたダブルパターニング露光工程に用いられるフォトマスク基板として優れている。

Claims (7)

  1. 真空紫外光を光源とする光リソグラフィー工程に使用されるシリカガラスであって、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、フッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とするシリカガラス部材。
  2. 前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、20℃〜50℃における熱膨張係数が4.0×10-7/K以下であることを特徴とする請求項1に記載のシリカガラス部材。
  3. 前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、OH基濃度が10ppm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリカガラス部材。
  4. 前記リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域でフッ素濃度の最大値と最小値の幅が100ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシリカガラス部材。
  5. リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域において、仮想温度が1000℃以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシリカガラス部材。
  6. 波長193nmの光の直線透過率が、90%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のシリカガラス部材。
  7. 透明ガラス化した緻密体であるシリカガラスを作製する工程と、
    前記シリカガラスに、リソグラフィー光の透過方向に垂直なシリカガラス面の表面から50μmまでの領域においてフッ素の含有量が1.0wt%以上5.0wt%以下となるように、フッ素化合物ガス雰囲気かつ加圧下で熱処理し、フッ素をドープする工程と、
    前記フッ素ドープ工程の後、大気中、1000℃未満で加熱するアニール処理工程と、
    を含むことを特徴とするシリカガラス部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023218938A1 (ja) * 2022-05-13 2023-11-16 日本電気硝子株式会社 紫外線透過ガラス

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