JP2019085520A - ブロック共重合体、細胞培養基材及び細胞培養方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 糖骨格を有するブロックセグメントを有する新規ブロック共重合体、および前記ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材、間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化が促進される細胞培養基材を提供すること。【解決手段】 下記(A)および(B)のブロックセグメントから構成されるブロック共重合体。(A)糖骨格含有化合物からなる重合体ブロックセグメント。(B)HLB値(グリフィン法)が0以上9未満の範囲にある化合物からなる重合体ブロックセグメント。【選択図】 なし
Description
本発明は、糖骨格を有する新規なブロック共重合体、それを有する細胞培養基材及び細胞培養方法に関する。
糖鎖は、糖がグリコシド結合により連なった分子で、細胞分化、ガン化、免疫反応等への糖鎖の関わりについて新しい事実が明らかにされつつある。
また、糖鎖は、細胞表層における細胞認識、接着、細胞間のシグナル伝達において重要な役割を担っていることも明らかにされており、糖鎖を構成するある種の糖骨格分子を固定化した基板上では細胞の接着性が変化することも見出されている。例えば、側鎖にガラクトースを有するポリスチレンを固定化した基板上では、肝実質細胞の接着性が向上することが明らかにされている(特許文献1)。
一方、複数のブロックセグメントからなるブロック共重合体は、各々のブロックセグメントを構成する成分の性質が現れ、機能することが知られている。
この性質を利用し、生化学や医療分野へ応用した例としては、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの重合体と(メタ)アクリルアミド系モノマーの重合体からなるブロック共重合体が、基材との接着性に優れ、かつタンパク質を吸着しない性質を有することを見出した報告(特許文献2)がある。また細胞培養基材に応用した例としては、アクリルアミド又はN含有複素環で置換された(メタ)アクリレートの重合体とベタイン構造を有するモノマーの重合体からなるブロック共重合体が、基材への接着性に優れ、かつ短時間での細胞剥離を可能とする性質を有することを見出した報告がある(特許文献3)。
しかし、糖骨格を含有する化合物を他種モノマーとのブロック共重合体として、細胞培養基材に応用した例は存在しない。
本発明の目的は、糖骨格を有するブロックセグメントを有する新規ブロック共重合体、および前記ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材を提供することにある。本発明の目的はまた、間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化が促進される細胞培養基材を提供することにある。
本発明者らは、以上の点を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、基材表面に、糖骨格含有化合物を有する新規ブロック共重合体からなる層を有する細胞培養基材を開発した。また、前記細胞培養基材を用いることで、間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化が促進されることを見出し、本発明を完成した。
[1]すなわち本発明によれば、下記(A)および(B)のブロックセグメントから構成されるブロック共重合体が提供される。
[1]すなわち本発明によれば、下記(A)および(B)のブロックセグメントから構成されるブロック共重合体が提供される。
(A)糖骨格含有化合物からなる重合体ブロックセグメント。
(B)HLB値(グリフィン法)が0以上9未満の範囲にある化合物からなる重合体ブロックセグメント。
[2]また、本発明によれば、前記ブロックセグメント(A)の糖骨格含有化合物が、糖鎖を構成する糖を含有する化合物であり、糖鎖を構成する糖が、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース、N−アセチルノイラミン酸、デアミノノイラミン酸及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことを特徴とする、[1]に記載のブロック共重合体が提供される。
[3]また、本発明によれば、ブロック共重合体を構成する全繰り返し単位の量に対するブロック(A)を構成する繰り返し単位の量の比率が5〜80mol%であることを特徴とする[1]または[2]に記載のブロック共重合体が提供される。
[4]また、本発明によれば、数平均分子量(Mn)が5,000以上500,000以下であることを特徴とする[1]〜[3]の何れか1項に記載のブロック共重合体が提供される。
[5]また、本発明によれば、基材と、基材表面に[1]〜[4]の何れか1項に記載のブロック共重合体による層を有することを特徴とする細胞培養基材が提供される。
[6]また、本発明によれば、[5]に記載の細胞培養基材を用い、間葉系幹細胞を脂肪細胞へ分化させることを特徴とする細胞培養方法が提供される。
[2]また、本発明によれば、前記ブロックセグメント(A)の糖骨格含有化合物が、糖鎖を構成する糖を含有する化合物であり、糖鎖を構成する糖が、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース、N−アセチルノイラミン酸、デアミノノイラミン酸及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことを特徴とする、[1]に記載のブロック共重合体が提供される。
[3]また、本発明によれば、ブロック共重合体を構成する全繰り返し単位の量に対するブロック(A)を構成する繰り返し単位の量の比率が5〜80mol%であることを特徴とする[1]または[2]に記載のブロック共重合体が提供される。
[4]また、本発明によれば、数平均分子量(Mn)が5,000以上500,000以下であることを特徴とする[1]〜[3]の何れか1項に記載のブロック共重合体が提供される。
[5]また、本発明によれば、基材と、基材表面に[1]〜[4]の何れか1項に記載のブロック共重合体による層を有することを特徴とする細胞培養基材が提供される。
[6]また、本発明によれば、[5]に記載の細胞培養基材を用い、間葉系幹細胞を脂肪細胞へ分化させることを特徴とする細胞培養方法が提供される。
本発明によれば、基材表面に、糖骨格含有化合物を有する新規ブロック共重合体および、前記ブロック共重合体からなる層を有する細胞培養基材を提供することができる。また、間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化が促進される細胞培養基材を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施の形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
本明細書において、HLB値(グリフィン法)とは、1949年にウィリアム・グリフィンによって提唱された、物質の親水性と親油性の相対的強度の指標として用いられる数値であり、親水基を持たない物質をHLB値0とし、疎水基を持たず親水基のみの物質をHLB値20として等分したものである。HLBはHydrophilic Lopophilic Balanceの頭文字を取ったものである。HLB値は下記(1)式で表される。
HLB値=20×親水部の式量の総和/分子量 (1)
本発明のブロック共重合体は特定のブロックセグメント(A)および特定のブロックセグメント(B)を含むブロック共重合体である。本発明のブロック共重合体は、ブロック共重合体であることにより、基材に対してポリマーによる層を安定性に形成する点と細胞の接着性を制御する点を両立するのに好適である。以下それぞれのブロックについて説明する。
本発明のブロック共重合体は特定のブロックセグメント(A)および特定のブロックセグメント(B)を含むブロック共重合体である。本発明のブロック共重合体は、ブロック共重合体であることにより、基材に対してポリマーによる層を安定性に形成する点と細胞の接着性を制御する点を両立するのに好適である。以下それぞれのブロックについて説明する。
本発明におけるブロックセグメント(A)は、糖骨格含有体からなる重合体ブロックセグメントである。ブロック共重合体がブロックセグメント(A)を含有することにより、基材と前記ブロック共重合体による層を有する培養基材を用いて細胞を培養した場合に、前記培養基材への細胞の接着性および分化効率を向上させることができる。ブロック共重合体がブロックセグメント(A)を有しない場合、細胞の接着性を制御することができない。
本発明におけるブロックセグメント(B)は、HLB値(グリフィン法)が0以上9未満の範囲にある化合物からなる重合体ブロックセグメントである。ブロック共重合体がブロックセグメント(B)を含有することにより、基材にブロック共重合体による層を形成することができる。ブロック共重合体がブロックセグメント(B)を有しない場合、基材にブロック共重合体による層を形成することができない。本発明におけるブロックセグメント(B)のHLB値は0以上9未満の範囲にあるが、基材表面に水中で剥離しない安定な層を形成することを目的に、好ましくは0以上8未満の範囲にあり、さらに好ましくは1以上7未満の範囲にある。HLB値が9以上である場合は、形成した層が基材から剥離しやすく安定な膜を得ることができない。
本発明におけるブロックセグメント(A)を構成する糖骨格含有化合物は、特に限定されるものではないが、ブロック共重合体による層を有する培養基材に対する細胞の接着性を高める観点から、糖鎖を構成する糖を含有する化合物を用いることが好ましく、N−結合型糖鎖を構成する糖を含有する化合物を用いることがより好ましい。
糖鎖を構成する糖としては、(1)グルコース、ガラクトース、マンノース等のヘキソースおよびそれらの誘導体、(2)N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルマンノサミン等のN−アセチルヘキソサミンおよびそれらの誘導体、(3)フコース、アラビノース、ラムノース等のデオキシヘキソースおよびそれらの誘導体や、その他にもリボース、N−アセチルノイラミン酸、N−グリコリルノイラミン酸、デアミノノイラミン酸、フルクトース、ヘプトースおよびそれらの誘導体を挙げることができる。
また、N−結合型糖鎖を構成する糖としては、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース、N−アセチルノイラミン酸、デアミノノイラミン酸、およびそれらの誘導体を含有する化合物を挙げることが出来る。ブロック共重合体による層を有する培養基材に対する細胞の接着性を高める観点から、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース、N−アセチルノイラミン酸及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことが好ましく、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことがさらに好ましく、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことが特に好ましく、N−アセチルグルコサミン及びその誘導体を少なくとも含むことが最も好ましい。
糖骨格含有化合物は1種類のみ用いてもよいし、2種類以上用いてもよい。また、糖骨格は単糖から構成していてもよいし、二糖以上のオリゴ糖、多糖類で構成していてもよい。
本発明におけるブロックセグメント(A)を構成する糖骨格含有化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、N−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミン、N−(プロペン−2−エノイル)−β−D−ガラクトピラノシルアミン、N−(プロペン−2−エノイル)−β−D−マンノピラノシルアミン、N−(プロペン−2−エノイル)−β−D−フコシルアミンなどを例示できる。
本発明におけるブロックセグメント(B)を構成する物質は、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位の内、少なくとも1種類の繰り返し単位を含んでなるブロックセグメントを用いることができる。
一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基である。R2は炭素数1〜30の炭化水素基であり、水中で剥離しない安定な膜を得るために、炭素数4〜30の炭化水素基を用いることが好ましい。炭素数4〜30の炭化水素基は、n−ブチル基、イソブチル基、tert.−ブチル基、フェニル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基などを例示することができる。
Z1は、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合からなる群から選択される2価の結合である。
一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基である。R4は、炭素数1〜30の炭化水素基から誘導される2価の基である。R5は、炭素数1〜30の炭化水素基である。炭素数1〜30の炭化水素基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert.−ブチル基、フェニル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基などを例示することが出来る。
Z2は、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合からなる群から選択される2価の結合である。
本発明における一般式(1)で表される繰り返し単位としては、特に限定されるものではないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデシル(メタ)アクリレート、n−エイコシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物、N−n−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−n−デシル(メタ)アクリルアミド、N−n−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N−n−ヘキサデシル(メタ)アクリルアミド、N−n−オクタデシル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニル−n−オクチルアミド、N−ビニル−n−デシルアミド、N−ビニル−n−ドデシルアミド、N−ビニル−n−ヘキサデシルアミド等のN−ビニルアミド化合物などを例示できる。
本発明における一般式(2)で表される繰り返し単位としては、特に限定されるものではないが、プロポキシメチル(メタ)アクリレート、(2−メチルプロポキシ)メチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヘキソキシプロピル(メタ)アクリレート、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−[(2−メチルプロポキシ)メチル](メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェノキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキソキシプロピル(メタ)アクリルアミドなどを例示することが出来る。
本発明における(A)及び(B)のブロックセグメントを含有するブロック共重合体中のブロックセグメント(A)の構成単位比率は、ブロック共重合体による層を有する培養基材に対する細胞の接着性を高める観点から、好ましくは1mol%以上であり、さらに好ましくは3mol%以上であり、特に好ましくは5mol%以上であり、最も好ましくは10mol%以上である。一方で、ブロック共重合体の基材への接着性を高める観点から、ブロックセグメント(A)を構成単位比率は、好ましくは95mol%以下であり、好ましくは90mol%以下であり、さらに好ましくは80mol%以下であり、最も好ましくは70mol%以下である。
本発明におけるブロック共重合体の分子量としては特に制限はないが、ブロック共重合体の強度を高めるのに好適であることから、数平均分子量で1000〜1000000であることが好ましく、5000〜500000であることがさらに好ましく、7000〜300000であることが特に好ましく、10000〜200000であることが最も好ましい。
本発明におけるブロック共重合体の合成方法としては、特に限定はないが、例えば、株式会社エヌ・ティー・エス発行、“ラジカル重合ハンドブック”、p.161〜225(2010)に記載のリビングラジカル重合技術を用いることができる。また、必要に応じて連鎖移動剤や重合開始剤、重合禁止剤等を用いてもよい。連鎖移動剤としては特に制限はなく、一般に使用されるものを好適に用いることができるが、例えば、4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニルチオカルボニル)スルフォニル]ペンタノイックアシッド、シアノメチルドデシルトリチオカルボナートなどのトリチオカルボナート化合物、4−シアノ−4−(フェニルカルボチオイルチオ)ペンタノイックアシッド、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエートなどのジチオベンゾエート化合物を例示することができる。また、重合開始剤としては特に制限はなく、一般に使用されるものを好適に用いることができるが、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化ベンゾイル、トリエチルボラン、ジエチル亜鉛等を例示することができる。さらに、重合禁止剤としては特に制限はなく、一般に使用されるものを好適に用いることができるが、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、トリフェニルフェルダジル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル等を例示することができる。
重合するモノマーの順番としては、ブロックセグメント(A)を生成するモノマーを重合し、未反応モノマーを除いた後、ブロックセグメント(B)を生成するモノマーの重合が行われる。さらに別の態様では、ブロックセグメント(B)を生成するモノマーを重合し、未反応モノマーを除いた後、ブロックセグメント(A)を生成するモノマーの重合が行われる。
ブロック共重合体中のブロックセグメント(A)とブロックセグメント(B)の配列としては、特に限定はないが、A−B、A−B−A、B−A−B、A−B−A−B、A−B−A−B−A、B−A−B−A−Bを例示することができる。
本発明は、基材表面に、前記ブロック共重合体による層を有することを特徴とする細胞培養基材にも関する。
本発明において基材の材質は、特に限定されるものではないが、通常細胞培養に用いられるガラス、ポリスチレン等の物質のみならず、一般に形態付与が可能である物質、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート等の高分子化合物や、セラミックス、金属類などを用いることができる。培養操作の容易性から、基材の材質がガラス、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンの内少なくとも1種類を含むことが好ましい。
基材の形状としては特に制限はなく、板、フィルムのような平面形状であってもよいし、ファイバー、多孔質粒子、多孔質膜、中空糸であってもよい。また、一般に細胞培養等に用いられる容器(ペトリ皿等の細胞培養皿、フラスコ、プレート等)であっても差し支えない。
本発明の基材表面にブロック共重合体による層を形成させる方法としては、基材にブロック共重合体子を、(1)化学的な結合によって被覆させ層を形成させる方法、(2)物理的な相互作用によって被覆させ層を形成させる方法、を単独または併用して行うことができる。すなわち、(1)化学的な結合による方法としては、紫外線照射、電子線照射、ガンマ線照射、プラズマ処理、コロナ処理等を用いることができる。さらに、ブロック共重合体と基材が適当な反応性官能基を有する場合は、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等の一般に用いられる有機反応を利用することができる。(2)物理的な相互作用による方法としては、温度応答性高分子との相溶性が良く、塗工性のよいマトリックスを媒体とし、塗布、はけ塗り、ディップコーティング、スピンコーティング、バーコーディング、流し塗り、スプレー塗装、ロール塗装、エアーナイフコーティング、ブレードコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、スロットダイコーティングなど通常知られている各種の方法を用いることが可能である。
本発明において、ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材に対する細胞の接着性を高めるのに好適であることから、前記ブロック共重合体の層厚は1nm〜50μmであることが好ましく、3nm〜25μmであることがさらに好ましく、5nm〜10μmであることが特に好ましい。
本発明において、細胞の種類は特に限定されるものではないが、例えば、(1)チャイニーズハムスター卵巣由来細胞(CHO細胞)やマウス線維芽細胞(NIH/3T3細胞)、ヒト胎児腎臓由来細胞(HEK293細胞)、ヒト子宮頸癌由来HeLa細胞等の種々の培養細胞株、(2)生体内の各組織、臓器を構成する上皮細胞や内皮細胞、(3)収縮性を示す骨格筋細胞、平滑筋細胞、心筋細胞、(4)神経系を構成するニューロン細胞、グリア細胞、繊維芽細胞、(5)生体の代謝に関与する肝実質細胞、肝非実質細胞や脂肪細胞、(6)分化能を有する細胞として、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、間葉系幹細胞など任意の幹細胞、さらには(7)前記分化能を有する細胞から分化誘導した細胞、等を用いることができる。また、細胞の由来動物は特に限定されるものではないが、例えば、哺乳動物由来であることができる。哺乳動物の例には、げっ歯類(マウス、ラット等)、霊長類(サル、ヒト等)が含まれ、また実験動物であってもよく、コンパニオンアニマルであってもよい。本発明において、好ましくは霊長類由来であり、特に好ましくはヒト由来である。
また、前記細胞培養基材を用いれば、幹細胞の脂肪細胞への分化を促進させることが出来る。
前記細胞培養基材を用いて幹細胞を脂肪細胞へ分化させる方法としては、特に限定はないが、例えば、前記培養基材上に間葉系幹細胞を播種し、間葉系幹細胞増殖用の培地中で増殖させた後、間葉系幹細胞を脂肪細胞に分化誘導させるための培地に交換し、培養を継続する方法を挙げることが出来る。間葉系幹細胞増殖用の培地としては、入手容易性から、市販品としては例えば、MSCGM BulletKit(Lonza社)や間葉系幹細胞増殖培地2(タカラバイオ社)、間葉系幹細胞増殖培地DXF(タカラバイオ社)、MSC Nutristem XF Basal Medium(Biological Industries社)等を用いることができる。また、間葉系幹細胞を脂肪細胞に分化させるための培地としては、入手容易性から、市販品としては例えば、hMSC−BulletKit[脂肪細胞分化用](Lonza社)や間葉系幹細胞脂肪細胞分化誘導培地2(タカラバイオ社)等を用いることが出来る。
以下、本発明を実施するための形態を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。また本発明の要旨の範囲内で適宜に変更して実施することができる。なお、断りのない限り、試薬は市販品を用いた。
<ブロック共重合体の組成>
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、JNM−GSX400)を用いたプロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
<ブロックセグメント(B)の分子量、分子量分布>
ブロックセグメント(B)の数平均分子量(Mn)、分子量分布は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置は東ソー(株)製 HLC−8320GPCを用い、カラムは東ソー(株)製 TSKgel(登録商標) Super AWM−Hを2本用い、カラム温度を40℃に設定し、溶離液はテトラヒドロフランを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mLに調製して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。
<ブロック共重合体の数平均分子量>
ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は、核磁気共鳴測定装置(日本電子製、JNM−GSX400)を用いたプロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
<ブロック共重合体の組成>
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、JNM−GSX400)を用いたプロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
<ブロックセグメント(B)の分子量、分子量分布>
ブロックセグメント(B)の数平均分子量(Mn)、分子量分布は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置は東ソー(株)製 HLC−8320GPCを用い、カラムは東ソー(株)製 TSKgel(登録商標) Super AWM−Hを2本用い、カラム温度を40℃に設定し、溶離液はテトラヒドロフランを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mLに調製して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。
<ブロック共重合体の数平均分子量>
ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は、核磁気共鳴測定装置(日本電子製、JNM−GSX400)を用いたプロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
実施例1
[ブロックセグメント(B)の合成]
試験管にN−ブトキシメチルアクリルアミド10.0g(63.6mmol)(HLB値=6.0)、連鎖移動剤として4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニルチオカルボニル)スルフォニル]ペンタノイックアシッド161mg(0.4mmol)、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル13mg(80μmol)を加え、テトラヒドロフラン42mLに溶解させた。窒素バブリングにより30分脱気を行った後、70℃で20時間反応させた。反応後、反応溶液をヘキサン600mLに注ぎ込み、析出した固体をろ過し、1日減圧乾燥し、N−ブトキシメチルアクリルアミドの重合体を得た。得られた重合体の組成および分子量、分子量分布を表1に示す。
[ブロック共重合体の合成]
試験管に上記N−ブトキシメチルアクリルアミド重合体0.2g、既報(Jinshan Tang et al. ACS Macro Lett. 2017,6,107−111)に従って合成したN−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミン0.3g(1.1mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.8mg(4.4μmol)を加え、メタノール10mLに溶解させた。試験管を液体窒素に浸して凍結し、真空ポンプで減圧脱気を行い、室温に戻した。この操作を3回繰り返し、試験管内の溶存酸素を除去した。試験管を70℃に昇温し、20時間反応させた。反応後、反応溶液を純水300mLに注ぎ込み、析出した固体をろ過し、1日減圧乾燥して、N−ブトキシメチルアクリルアミドとN−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンのブロック重合体を得た。得られたブロック共重合体の組成および分子量を表1に示す。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体0.01gをエタノール4.99gに溶解し、ブロック共重合体の0.2wt%メタノール溶液を調製した。さらに、0.2wt%メタノール溶液4mLとメタノール6mLを混合し、0.08wt%のメタノール溶液を調製した。この溶液を細胞培養用6ウェルプレート(コーニング社製、材質:ポリスチレン)の各ウェルに0.125mLずつ加え、2時間減圧乾燥した。さらに、純水中に24時間浸漬させた、洗浄し、ブロック共重合体が被覆された基材を作製した。
[細胞培養評価]
前記ブロック共重合体が被覆された基材にヒト骨髄由来間葉系幹細胞を5,000cells/cm2の密度で播種し、37℃、CO2濃度5%の環境下で培養した。培地はMSCBM BulletKit(Lonza社)を用い、細胞播種から48時間ごとに培地交換を行った。培養は細胞播種から144時間実施した。
[ブロックセグメント(B)の合成]
試験管にN−ブトキシメチルアクリルアミド10.0g(63.6mmol)(HLB値=6.0)、連鎖移動剤として4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニルチオカルボニル)スルフォニル]ペンタノイックアシッド161mg(0.4mmol)、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル13mg(80μmol)を加え、テトラヒドロフラン42mLに溶解させた。窒素バブリングにより30分脱気を行った後、70℃で20時間反応させた。反応後、反応溶液をヘキサン600mLに注ぎ込み、析出した固体をろ過し、1日減圧乾燥し、N−ブトキシメチルアクリルアミドの重合体を得た。得られた重合体の組成および分子量、分子量分布を表1に示す。
[ブロック共重合体の合成]
試験管に上記N−ブトキシメチルアクリルアミド重合体0.2g、既報(Jinshan Tang et al. ACS Macro Lett. 2017,6,107−111)に従って合成したN−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミン0.3g(1.1mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.8mg(4.4μmol)を加え、メタノール10mLに溶解させた。試験管を液体窒素に浸して凍結し、真空ポンプで減圧脱気を行い、室温に戻した。この操作を3回繰り返し、試験管内の溶存酸素を除去した。試験管を70℃に昇温し、20時間反応させた。反応後、反応溶液を純水300mLに注ぎ込み、析出した固体をろ過し、1日減圧乾燥して、N−ブトキシメチルアクリルアミドとN−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンのブロック重合体を得た。得られたブロック共重合体の組成および分子量を表1に示す。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体0.01gをエタノール4.99gに溶解し、ブロック共重合体の0.2wt%メタノール溶液を調製した。さらに、0.2wt%メタノール溶液4mLとメタノール6mLを混合し、0.08wt%のメタノール溶液を調製した。この溶液を細胞培養用6ウェルプレート(コーニング社製、材質:ポリスチレン)の各ウェルに0.125mLずつ加え、2時間減圧乾燥した。さらに、純水中に24時間浸漬させた、洗浄し、ブロック共重合体が被覆された基材を作製した。
[細胞培養評価]
前記ブロック共重合体が被覆された基材にヒト骨髄由来間葉系幹細胞を5,000cells/cm2の密度で播種し、37℃、CO2濃度5%の環境下で培養した。培地はMSCBM BulletKit(Lonza社)を用い、細胞播種から48時間ごとに培地交換を行った。培養は細胞播種から144時間実施した。
細胞播種から24時間後に位相差顕微鏡で細胞の様子を観察し、細胞が基材に接着したことを確認した。また、細胞播種から24時間後、48時間後、96時間後、144時間後に細胞数計測を行い、細胞が増殖していることを確認した。細胞数は、回収した細胞をトリパンブルー染色し、LUNA−FL 自動蛍光細胞計数装置(Logos Biosystem社)を用いて計測した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞の分化誘導]
前記ブロック共重合体が被覆された基材にヒト骨髄由来間葉系幹細胞を5,000cells/cm2の密度で播種し、37℃、CO2濃度5%の環境下で培養した。培地はMSCBM BulletKit(Lonza社)を用い、細胞播種から48時間ごとに培地交換を行った。
[細胞の分化誘導]
前記ブロック共重合体が被覆された基材にヒト骨髄由来間葉系幹細胞を5,000cells/cm2の密度で播種し、37℃、CO2濃度5%の環境下で培養した。培地はMSCBM BulletKit(Lonza社)を用い、細胞播種から48時間ごとに培地交換を行った。
細胞播種から120時間後、細胞が80%コンフルエントまで増殖したことを確認し、培地を間葉系幹細胞脂肪細胞分化誘導培地2(タカラバイオ社)に変更し、さらに13日間培養した。分化誘導培地に変更後は、72時間ごとに培地交換を実施するとともに、位相差顕微鏡で細胞観察を行い、形態が変化し、油滴が産生することを確認した。
分化誘導培地に変更してから13日後、リピットアッセイキット(コスモバイオ社)のプロトコルに従い、細胞を10%中性緩衝ホルマリン液で固定後、オイルレッドO染色を実施した。
油滴が赤く着色したことから、油滴は脂肪であり、間葉系幹細胞が脂肪細胞へ分化したことを確認した。さらに、染色操作後のオイルレッドOを抽出し、540nmにおける吸光度の値から、産生した脂肪の量を定量した。
脂肪の定量結果を表1に示す。ポリスチレン製細胞培養基材をそのまま用いたとき(比較例2)に比べ、約1.8倍の脂肪産生量であったことから、脂肪細胞への分化が促進されたと考えられる。
実施例2
[ブロック共重合体の合成]
N−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンを0.2g(0.73mmol)を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で作製した。
[ブロック共重合体の合成]
N−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンを0.2g(0.73mmol)を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で作製した。
得られたブロック共重合体の組成および分子量を表1に示す。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
脂肪の定量結果を表1に示す。ポリスチレン製細胞培養基材をそのまま用いたとき(比較例2)に比べ、約1.3倍の脂肪産生量であったことから、脂肪細胞への分化が促進されたと考えられる。
実施例3
[ブロック共重合体の合成]
N−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンを0.15g(0.55mmol)を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で作製した。
[ブロック共重合体の合成]
N−(プロペン−2−エノイル)−N−アセチル−D−グルコピラノシルアミンを0.15g(0.55mmol)を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で作製した。
得られたブロック共重合体の組成および分子量を表1に示す。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記ブロック共重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
脂肪の定量結果を表1に示す。ポリスチレン製細胞培養基材をそのまま用いたとき(比較例2)に比べ、約1.1倍の脂肪産生量であったことから、脂肪細胞への分化が促進されたと考えられる。
比較例1
[重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
N−ブトキシメチルアクリルアミドの重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
N−ブトキシメチルアクリルアミド重合体の組成および分子量を表1に示す。
[重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で評価した。
[重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
N−ブトキシメチルアクリルアミドの重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で作製した。
N−ブトキシメチルアクリルアミド重合体の組成および分子量を表1に示す。
[重合体による層を有する細胞培養基材の作製]
前記重合体を用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体による層を有する細胞培養基材の作製]と同様の方法で評価した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
[細胞培養評価]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
[細胞の分化誘導]
前記細胞培養基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
脂肪の定量結果を表1に示す。ポリスチレン製細胞培養基材をそのまま用いたとき(比較例2)とほぼ同等の脂肪産生量であったことから、ブロックセグメント(A)なしでは、脂肪細胞への分化は促進されないと考えられる。
比較例2
[細胞培養評価]
細胞培養用6ウェルプレート(コーニング社)をそのまま用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
[細胞培養評価]
細胞培養用6ウェルプレート(コーニング社)をそのまま用いたこと以外は、実施例1[細胞培養評価]と同様の方法で評価した。
細胞播種から24時間後および144時間後の細胞数を表1に示す。細胞数の変化から、基材への細胞接着および増殖を確認出来た。
[細胞の分化誘導]
前記基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
[細胞の分化誘導]
前記基材を用いたこと以外は、実施例1[細胞の分化誘導]と同様の方法で評価した。
脂肪の定量結果を表1に示す。
Claims (6)
- 下記(A)および(B)のブロックセグメントを含むブロック共重合体。
(A)糖骨格含有化合物からなる重合体ブロックセグメント。
(B)HLB値(グリフィン法)が0以上9未満の範囲にある化合物からなる重合体ブロックセグメント。 - 前記ブロックセグメント(A)の糖骨格含有化合物が、糖鎖を構成する糖を含有する化合物であり、糖鎖を構成する糖がN−アセチルグルコサミン、ガラクトース、マンノース、フコース、N−アセチルノイラミン酸、デアミノノイラミン酸及びこれらの誘導体を少なくとも1種類含むことを特徴とする、請求項1に記載のブロック共重合体。
- ブロック共重合体を構成する全繰り返し単位の量に対するブロックセグメント(A)を構成する繰り返し単位の量の比率が5〜80mol%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブロック共重合体。
- 数平均分子量(Mn)が5,000以上500,000以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のブロック共重合体。
- 基材と、基材表面に請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のブロック共重合体による層を有することを特徴とする細胞培養基材。
- 請求項5に記載の細胞培養基材を用い、間葉系幹細胞を脂肪細胞へ分化させることを特徴とする細胞培養方法。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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