JP2019081940A - 化成処理剤、化成皮膜の製造方法、化成皮膜を有する金属材料、および塗装金属材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属材料の表面又は表面上に化成皮膜を製造する化成処理剤であって、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属を含有するイオンの供給源と、フッ素イオンの供給源と、アミノ基を含有するシランカップリング剤(I)と、グリシジル基を含有するシランカップリング剤(II)と、式(i)で表される構成単位を有する水溶性又は水分散性の高分子と、を配合し、高分子が単重合体であり、シランカップリング剤(I)とシランカップリング剤(II)の配合量が、質量比〔(I)/(II)〕で0.10〜9.00の範囲内である、化成処理剤。
【選択図】なし
Description
[1]金属材料の表面又は表面上に化成皮膜を製造する化成処理剤であって、
チタン、ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属を含有するイオンの供給源と、フッ素イオンの供給源と、アミノ基を含有するシランカップリング剤(I)と、グリシジル基を含有するシランカップリング剤(II)と、下式(i)で表される構成単位を有する水溶性又は水分散性の高分子と、を配合し、
前記高分子が単重合体であり、
前記シランカップリング剤(I)とシランカップリング剤(II)の配合量が、質量比〔(I)/(II)〕で0.10〜9.00の範囲内である、化成処理剤。
[3]硝酸イオンの供給源をさらに配合する、上記[1]又は[2]に記載の化成処理剤。
[4]金属材料の表面又は表面上に化成皮膜を製造する方法であって、上記[1]〜[3]のいずかに記載の化成処理剤を金属材料の表面又は表面上に接触させる接触工程、を含む方法。
[5]上記[4]に記載の方法により得られる、化成皮膜を有する金属材料。
[6]上記[5]に記載の、化成皮膜を有する金属材料の表面上に塗膜を有する塗装金属材料。
また、本発明で提供される化成処理剤は、対象の金属材料の種類を問わず、従来化成皮膜の形成が難しいと考えられてきた金属材料であっても、良好な化成皮膜を形成することができる。
本実施形態に係る化成処理剤には、供給源Aが配合されている。供給源Aとしては、水性媒体に混合した際に、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属を含有するイオン(以下、単に「イオンA」と称する。)を提供できる化合物であれば特に制限されるものではない。それゆえ、本実施形態に係る化成処理剤は、イオンAを含む。イオンAとしては、例えば、チタンイオン、ジルコニウムイオン、ハフニウムイオン等の金属イオン;チタン、ジルコニウム又はハフニウムを含む錯体イオン;チタン、ジルコニウム又はハフニウムの酸化物イオン;等を挙げることができる。
イオンAを提供できる供給源Aの具体例としては、ヘキサフルオロチタン酸、硝酸チタン、硝酸チタニル、水酸化チタン、酸化チタン、ヘキサフルオロジルコニウム酸、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウ
ム、ヘキサフルオロハフニウム酸、硝酸ハフニウム、酸化ハフニウム等が挙げられ、これらが塩の形態をとり得る場合にはその塩であってもよい。これら供給源は、1種のみを配合させてもよいが、2種以上を配合させてもよい。
化成処理剤中のイオンA濃度は特に限定されないが、金属換算質量濃度(2種以上の供給源を配合させた場合には、合計金属換算質量濃度を意味する。)として、通常5mg/L以上、好ましくは10mg/L以上であり、また、通常10000mg/L以下、好ましくは5000mg/L以下である。イオンA濃度が上記範囲内である化成処理剤を用いて化成皮膜を形成した後、塗膜を形成することで、より良好な耐食性を有する皮膜を形成し得る。
本実施形態に係る化成処理剤には、供給源Bが配合されている。供給源Bとしては、水性媒体に混合した際に、フッ素イオンを提供できる化合物(以下、「フッ素含有化合物」と称する。)であれば特に制限されるものではない。それゆえ、本実施形態に係る化成処理剤は、フッ素イオンを含む。フッ素イオンは、ヘキサフルオロジルコニウム酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロハフニウム酸等の、イオンAの供給源(フッ素含有化合物にも該当する。)を配合することによって供給してもよいし、これらイオンAの供給源以外のフッ素含有化合物を配合することによって供給してもよいし、イオンAの供給源及びそれ以外のフッ素含有化合物を配合することによって供給してもよい。
フッ素含有化合物としては、ヘキサフルオロジルコニウム酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロハフニウム酸等以外に、例えば、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化ゲルマニウム、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、フッ化鉄、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム等が挙げられるがこれらに制限されるものではない。なお、ヘキサフルオロジルコニウム酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロハフニウム酸等の、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムと、フッ素を含有する化合物を用いて化成処理剤を調製する場合には、ジルコニウム、チタンおよびハフニウムから選択される金属を含有するイオンと、フッ素イオンを提供することができる。また、各種フッ素含有化合物は1種のみを配合させてよく、2種以上を配合させてもよい。
化成処理剤中のフッ素イオン濃度は特に限定されないが、フッ素換算モル濃度が、チタン、ジルコニウム及びハフニウムの金属換算モル濃度の合計に対して4倍超であることが好ましく、6倍超であることがより好ましい。
本実施形態に係る化成処理剤には、アミノ基を含有するシランカップリング剤(I)と、グリシジル基を含有するシランカップリング剤(II)と、が配合されている。化成処理剤中における各シランカップリング剤は、そのままの形態であってもよいし、シランカップリング剤が加水分解した加水分解物の形態であってもよいし、該加水分解物が縮重合した縮重合物の形態であってもよいし、それぞれの加水分解物が共重合した共重合物(交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等)の形態であってもよいし、複数の形態が混在していてもよい。
アミノ基を含有するシランカップリング剤(I)としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン等のアミノシラン化合物が挙げられる。
また、グリシジル基を含有するシランカップリング剤(II)としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン化合物が挙げられる。
また、シランカップリング剤(I)とシランカップリング剤(II)の配合量は、質量比〔(I)/(II)〕で通常0.10〜9.00の範囲内であり、0.25〜4.00の範囲内であることが好ましく、0.54〜1.86の範囲内であることがより好ましい。
本実施形態に係る化成処理剤は、水溶性又は水分散性の高分子(以下、単に「高分子」と称する)を含む。高分子としては、上式(i)で表される構成単位を有する単重合体であれば特に制限されるものではなく、具体的には、ジアリルアミン重合体;ジアリルアミン塩酸塩重合体、ジアリルアミン硫酸塩重合体、ジアリルアミン酢酸塩重合体などのジアリルアミン重合体の塩;等のポリジアリルアミン類が挙げられる。
化成処理剤における高分子の含有量(配合量)は特に限定されないが、固形分質量濃度として通常1mg/L以上、好ましくは5mg/L以上であり、また、通常500mg/L以下、好ましくは200mg/L以下である。
水性媒体としては、水又は水と水混和性有機溶媒との混合物(水性媒体の体積を基準として50体積%以上の水を含有するもの)であれば特に限定されるものではない。水混和性有機溶媒としては、水と混和するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノへキシルエーテル等のエーテル系溶媒;1−メチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒等が挙げられる。これらの水混和性有機溶媒は1種を水と混合させてもよいし、2種以上を水に混合させてもよい。
その他の成分としては、例えば、アルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛から選ばれる金属を含有するイオンの供給源C、硝酸イオンの供給源D、pH調整剤等の、化成処理剤に用いられる公知の添加剤を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの他の成分は、本発明の効果を阻害しない範囲で含んでいてもよい。
本実施形態に係る化成処理剤には、供給源Cが配合されていてもよい。供給源Cとしては、水性媒体に混合した際に、アルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛から選ばれる金属を含有するイオン(以下、単に「イオンC」と称する。)を提供できる化合物であれば特に制限されるものではない。それゆえ、本実施形態に係る化成処理剤は、イオンCをさらに含有してもよい。イオンCとしては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等の金属イオン;アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等を含む錯体イオン;等を挙げることができる。供給源Cの具体例としては、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、硝酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。これらの供給源は、1種のみを配合させてもよいが、2種以上を配合させてよい。2種以上の組み合わせとしては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウムイオンとマグネシウムイオンとの組み合わせ、アルミニウムイオンと亜鉛イオンとの組み合わせ、マグネシウムと亜鉛イオンとの組み合わせ、アルミニウムイオンとマグネシウムイオンと亜鉛イオンとの組み合わせ等を挙げることができる。
化成処理剤中のイオンC濃度は特に限定されないが、金属換算質量濃度(2種以上の供給源を配合させた場合には、合計金属換算質量濃度を意味する。)として、通常1mg/L以上、好ましくは5mg/L以上であり、また、通常50000mg/L以下、好ましくは10000mg/L以下である。イオンC濃度が上記範囲内である化成処理剤を用いて化成皮膜を形成した後、塗膜を形成することで、より良好な耐食性を有する皮膜を形成し得る。
本実施形態に係る化成処理剤には、供給源Dが配合されていてもよい。供給源Dとしては、水性媒体に混合した際に、硝酸イオンを提供できる化合物であれば特に制限されるものではない。それゆえ、本実施形態に係る化成処理剤は、硝酸イオンを含有していてもよい。
硝酸イオンは、硝酸アルミニウム、硝酸亜鉛、硝酸マグネシウム等の、イオンCの供給源を配合することによって供給してもよいし、該イオンCの供給源以外の硝酸塩、または硝酸を配合することによって供給してもよいし、上記イオンCの供給源と、それ以外の硝酸塩、硝酸等とを配合することによって供給してもよい。これらの供給源は、1種のみを配合させてよく、2種以上を配合させてもよい。
化成処理剤中の硝酸イオン濃度は特に限定されないが、硝酸換算質量濃度(2種以上の供給源を配合させた場合には、合計硝酸換算質量濃度を意味する。)として、通常500mg/L以上、好ましくは1000mg/L以上であり、また、通常50000mg/L以下、好ましくは30000mg/L以下である。
本実施形態に係る化成処理剤のpHは特段限定されないが、通常酸性〜中性の領域であり、具体的にはpHが2.0〜8.0の範囲内であることが好ましく、3.0〜6.0の範囲内であることがより好ましく、3.5〜4.5の範囲内であることが特に好ましい。ここで、本明細書でのpH値は、pHメーターを用いて40℃で測定した値を意味する。
化成処理剤のpHは、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、ホウ酸、有機酸等の酸成分;水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、アルカリ金属塩、アンモニア、アンモニウム塩、アミン類等のアルカリ成分等のpH調整剤を用いて調整することができるが、これらの成分に制限されるものではない。なお、pH調整剤は、1種又は2種以上を用いてもよい。
本実施形態に係る化成処理剤は、供給源Aと、供給源Bと、シランカップリング剤(I
)と、シランカップリング剤(II)と、所定の高分子と、を原料として、水性媒体に所定量配合することにより製造可能である。なお、シランカップリング剤(I)及び(II)の配合は、それらを水(5〜35℃)に混合して反応させた後、純水を加えて固形分濃度を調整したものを用いて行うことが好ましい。
本実施形態に係る化成皮膜の製造方法は、金属材料の表面又は表面上に本実施形態に係る化成処理剤を接触させる接触工程を含む。これにより、金属材料の表面又は表面上に化成皮膜が形成される。化成処理剤の金属材料への接触方法としては、従来からある接触方法、例えば、浸漬処理法、あるいは、スプレー処理法、流しかけ処理法等の処理法、又はこれらの組み合わせ等の方法が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
する水洗処理工程を行ってもよい。また、化成処理剤を接触させた金属材料の表面上、あるいは、水洗処理工程を行った金属材料の表面上を乾燥する乾燥工程を行ってもよい。さらに、上記接触工程後であって、塗装工程前に、1又は2以上の上記後処理工程を行ってもよい。なお、上記各種後処理工程を行う場合は、各種後処理工程後に水洗処理工程を行ってもよい。各種後処理工程を複数行う場合には、それぞれの工程後、あるいは、一部の工程後に水洗処理工程を行ってもよい。また、水洗処理工程を行った場合には、その後に金属材料の表面を乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。
特に、本実施形態の化成処理剤は、耐食性能が付与されにくい金属材料であっても、耐食性が良好な皮膜を得ることができるため好ましい。具体的には、熱間圧延鋼板、高張力鋼板のような金属材料であっても、良好な耐食性を有する皮膜を形成できる。
<金属材料>
金属材料として、JIS G3141:2011で規格された冷延圧延軟鋼板(SPCC:厚さ0.8mm)、JIS G3302:2012で規格された溶融亜鉛めっき鋼板
(SGCC:厚さ0.8mm)、JIS G3302:2012で規格された合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA:厚さ0.8mm)、JIS G3313:2010で規格された電気亜鉛めっき鋼板(SECC:厚さ0.8mm)、JIS G3131:2011で規格された熱間圧延軟鋼板(SPHC:厚さ1.8mm)、及びJIS H4000:2014で規格されたアルミニウム合金板(A6061:厚さ0.8mm)を、それぞれ縦70mm×横150mmのサイズに切断し、切断の際に生じたバリが存在する面を評価面とした。なお、バリの高さは凡そ100μmであった。
化成処理剤の調製においては、供給源Aとしてヘキサフルオロジルコニウム酸を;供給源Bとしてフッ化水素酸を;シランカップリング剤(I)としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603;信越化学工業株式会社)又は3−アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903;信越化学工業株式会社)を;シランカップリング剤(II)として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403;信越化学工業株式会社)又は3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBE−403;信越化学工業株式会社)を;高分子として、アリルアミン塩酸塩重合体(PAA−HCl−01;ニットーボーメディカル株式会社)、ジアリルアミン重合体(PAS−21;ニットーボーメディカル株式会社)又はジアリルアミン塩酸塩重合体(PAS21−HCL;ニットーボーメディカル株式会社)を;供給源Cとして硝酸アルミニウム9水和物又は硫酸アルミニウム16水和物を;供給源Dとして硝酸を;それぞれ用いた。なお、上記硝酸アルミニウム9水和物は、供給源Cとしてだけでなく、供給源Dとしても用いた。
表1に示すとおり、各成分を所定量配合した後、水酸化ナトリウムで所定のpHに調整することにより、実施例1〜25及び比較例1〜5の化成処理剤を調製した。なお、化成処理剤の調製においてシランカップリング剤を配合する場合には、水(5〜35℃)に1種又は2種のシランカップリング剤を表1に示す質量比で配合して反応させ、その後、純水を加えて固形分10%になるように調整した反応液を用いた。
各種金属材料(SPCC、SGCC、GA、SECC、SPHC及びA6061)の表面に、脱脂剤(FC−E2086;日本パーカライジング株式会社;20g/Lの濃度となるように水に溶解した水溶液を使用)を43℃で120秒間スプレーすることにより脱
脂した。その後、30秒間スプレー水洗した。続いて、各種化成処理剤(実施例1〜25及び比較例1〜5の化成処理剤)を金属材料の表面上に38℃で120秒間スプレーし、金属材料の表面上に化成皮膜を製造した。得られた化成皮膜を有する金属材料の表面上を水道水、脱イオン水の順で洗浄し、40℃で乾燥した。
蛍光X線(株式会社リガク製の走査型蛍光X線分析装置:ZSX PrimusII)を用いて、金属材料の表面上に製造した化成皮膜におけるジルコニウムの量をZr付着量として求めた。その結果を表2に示す。
表2に示すように、各種金属材料の表面上に製造した化成皮膜上に対して各種塗装方法により塗装を行った後、焼き付けを行い、塗膜を有する金属材料(試験片)を作製した。以下に各種塗装方法の詳細及び焼付けの条件を示す。
各種化成皮膜を有する金属材料を陰極とし、カチオン電着塗料(GT−100V;関西ペイント株式会社製)を用いて陰極電解することで塗膜を形成させた。なお、陰極電解は、180Vの印加電圧および30.0±0.5℃の塗料温度で行った。また、陰極電解は、塗膜厚が15.0±1.0μmとなるように、電気量を調整して行った。カチオン電着後、塗膜の表面を脱イオン水で洗浄し、170℃で26分間焼付けを行うことにより、塗膜を有する金属材料(各試験片)を作製した。
化成皮膜を有する金属材料の表面上に、粉体塗料(神東塗料株式会社製イノバックスPシリーズ標準タイプ)を用いて静電粉体塗装を行った。上記静電粉体塗装後、180℃で20分間焼付けを行うことにより、塗膜を有する金属材料(試験片)を作製した。なお、塗膜厚は60±5μmとなるように調整した。
(粉体塗装II)
粉体塗料として、神東塗料株式会社製イノバックスPシリーズ低温タイプを用い、焼付けを165℃で20分間行う他は、粉体塗装Iと同様に塗装を行い、塗膜を有する金属材料(試験片)を作製した。
(粉体塗装III)
粉体塗料として、関西ペイント株式会社製エバクラッド ハーベスト(標準品)を用い、焼付けを150℃で20分間行う他は、粉体塗装Iと同様に塗装を行い、塗膜を有する金属材料(試験片)を作製した。
化成皮膜を有する金属材料の表面上に、溶剤塗料(関西ペイント製アミラック1000)をバーコート法にて塗装した。塗装後、130℃で20分間焼付けを行うことにより、塗膜を有する金属材料(試験片)を作製した。なお、塗膜厚は30±5μmとなるように調整した。
カッターナイフを用いて、各種試験片(No.1〜30の試験片)の塗膜面に、×状に金属素地に達する傷をつけ、塩水噴霧試験法(JIS−Z2371:2015)に基づき、中性塩水噴霧を行った。カチオン電着塗装を行った試験片に対しては1000時間中性塩水噴霧を行った。粉体塗装を行った試験片に対しては500時間中性塩水噴霧を行った。溶剤塗装を行った試験片に対しては72時間中性塩水噴霧を行った。中性塩水噴霧後、試験片の傷部(クロスカット部)からの塗膜膨れ幅(片側最大膨れ幅)を測定し、以下の評価基準に従って耐食性を評価した。また、カチオン電着塗装を行った試験片(No.1〜10及びNo.15〜30の試験片)のエッジ部からの塗膜膨れ幅(最大膨れ幅)を測定し、以下の評価基準に従って耐食性を評価した。その結果を表3に示す。
<評価基準−クロスカット部>
AA:片側膨れ幅が1.0mm未満
A :片側膨れ幅が1.0mm以上1.5mm未満
B :片側膨れ幅が1.5mm以上2.5mm未満
C :片側膨れ幅が2.5mm以上3.5mm未満
D :片側膨れ幅が3.5mm以上
<評価基準−エッジ部>
A :最大膨れ幅が1.5mm未満
B :最大膨れ幅が1.5mm以上2.5mm未満
C :最大膨れ幅が2.5mm以上5.0mm未満
D :最大膨れ幅が5.0mm以上
上記試験片No.1〜5及びNo.15〜30におけるカチオン電着塗装の代わりに、以下の電着塗装付き廻り性を実施して塗膜を形成させ、得られた試験片を用いて電着塗装付き廻り性を評価した。
各種化成皮膜を有する金属材料を4枚用いて、4枚ボックスによる電着塗装付き廻り性試験方法(例えば、特開2010−90409号公報の段落0085〜0090等を参照)に従い、電着塗装付き廻り性試験を実施した。実施に際し、対極としては、片面(4枚ボックスと対向する面の逆面)を絶縁テープでシールした70×150×0.5mmのステンレス板(SUS304)を用いた。また、カチオン電着塗料の液面は、4枚ボックスの、化成皮膜を有する金属材料の評価面及び対極の通電面が浸漬する位置となるように調整した。カチオン電着塗料の温度は30℃に保持し、カチオン電着塗料をスターラーにて攪拌した。
このような状態で、対極を陽極とした陰極電解法により、4枚ボックスの、化成処理皮膜を有する金属材料の表面上に塗膜を電解析出させた。具体的な電解条件は、整流器を用い、所定の電圧にて180秒間陰極電解した。電圧は、4枚ボックスの対極と最も近い、化成皮膜を有する金属材料の、対極と対向する面の塗膜厚さ15μmになるように調整した。続いて、それぞれの試験片を水洗した後、170℃で26分間焼き付け塗膜を形成させ、試験片を製造した。
そして、対極から最も離れた、化成皮膜を有する金属材料の対極面側に形成された塗膜の膜厚を、電磁式膜厚計を用いて測定した。塗膜の厚さの測定は、試験片において無作為に選んだ10箇所の膜厚を測定し、その平均値を算出することにより求めた。その後、電着塗装付き廻り性は、対極に最も近い、化成皮膜を有する金属材料の対局面側に形成された塗膜の厚さ(T1)に対する、対極から最も離れた、化成皮膜を有する金属材料の対極面側に形成された塗膜の厚さ(T2)の割合(T2/T1)を算出し、以下の評価基準に基づいて電着塗装付き廻り性を評価した。その結果を表3に示す。
<評価基準>
A:0.65以上
B:0.50以上0.65未満
C:0.50未満
Claims (6)
- 金属材料の表面又は表面上に化成皮膜を製造する化成処理剤であって、
チタン、ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属を含有するイオンの供給源と、
フッ素イオンの供給源と、
アミノ基を含有するシランカップリング剤(I)と、
グリシジル基を含有するシランカップリング剤(II)と、
下式(i)で表される構成単位を有する水溶性又は水分散性の高分子と、
を配合し、
前記高分子が単重合体であり、
前記シランカップリング剤(I)とシランカップリング剤(II)の配合量が、質量比〔(I)/(II)〕で0.10〜9.00の範囲内である、化成処理剤。
- アルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛から選ばれる金属を含有するイオンの供給源をさらに配合する、請求項1に記載の化成処理剤。
- 硝酸イオンの供給源をさらに配合する、請求項1又は2に記載の化成処理剤。
- 金属材料の表面又は表面上に化成皮膜を製造する方法であって、請求項1〜3のいずかに記載の化成処理剤を金属材料の表面又は表面上に接触させる接触工程、を含む方法。
- 請求項4に記載の方法により得られる、化成皮膜を有する金属材料。
- 請求項5に記載の、化成皮膜を有する金属材料の表面上に塗膜を有する塗装金属材料。
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