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JP2019060580A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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JP2019060580A JP2017187648A JP2017187648A JP2019060580A JP 2019060580 A JP2019060580 A JP 2019060580A JP 2017187648 A JP2017187648 A JP 2017187648A JP 2017187648 A JP2017187648 A JP 2017187648A JP 2019060580 A JP2019060580 A JP 2019060580A
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Abstract

【課題】複数の吸熱器を備え、運転モードを切替可能に構成された冷凍サイクル装置において、回路構成及び運転モードの切替制御を簡素化する。【解決手段】冷凍サイクル装置10は、圧縮機11と、高温側水−冷媒熱交換器12と、分岐部14aと、冷却用膨張弁15aと、吸熱用膨張弁15bと、室内蒸発器16と、室外蒸発器18とを有して構成されている。分岐部14aの一方の冷媒流出口には、冷却用膨張弁15a及び室内蒸発器16が接続されており、他方の冷媒流出口には、吸熱用膨張弁15b及び室外蒸発器18が接続されている。冷房モードでは、冷却用膨張弁15aで減圧された冷媒を室内蒸発器16にて送風空気と熱交換させる冷媒回路に切り替えられ、暖房モードでは、吸熱用膨張弁15bで減圧された冷媒を室外蒸発器18で熱交換させることで、外気から吸熱して送風空気を加熱する冷媒回路に切り替えられる。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関する。
従来、空調装置に適用される蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置に関する発明として、特許文献1に記載された発明が知られている。
特許文献1の冷凍サイクルは、装置空調対象空間である車室内へ送風される送風空気を冷却する冷房モード、送風空気を加熱する暖房モード、冷却して除湿された送風空気を再加熱する除湿暖房モード等の複数の運転モードに応じて、冷媒回路等を切り替え可能に構成されている。
そして、特許文献1の冷凍サイクル装置は、室内凝縮器、室外熱交換器、室内蒸発器といった複数の熱交換器を備えており、運転モードに応じて各熱交換器の機能を切り替えるように構成されている。
具体的には、冷房モード時には、室外熱交換器を放熱器として機能させるとともに、室内蒸発器を吸熱器として機能させる冷媒回路に切り替える。暖房モード時には、室内凝縮器を放熱器として機能させると共に、室外熱交換器を吸熱器として機能させる冷媒回路に切り替える。除湿暖房モード時には、室内凝縮器を放熱器として機能させるとともに、室内蒸発器及び室外熱交換器の双方を吸熱器として機能させる冷媒回路に切り替える。
特開2017−133823号公報
ところで、特許文献1のように、複数の熱交換器を備え、運転モードに応じて、同一の熱交換器(特許文献1では、室外熱交換器)を放熱器と吸熱器の何れかに切り替える冷凍サイクル装置では、冷媒回路に圧力調整弁や切替弁が必要となる為、回路構成が複雑になってしまう。又、各運転モードで適切なサイクルバランスをとる必要があるため切り替えに伴って複雑な制御を行う必要も生じてしまう。
本発明は、これらの点に鑑みてなされており、複数の吸熱器を備え、運転モードを切替可能に構成された冷凍サイクル装置において、回路構成及び運転モードの切替制御を簡素化することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の冷凍サイクル装置は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を熱源として、熱交換対象流体を加熱する加熱部(12、12a、12b、20)と、
加熱部から流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部(14a)と、
分岐部における一方の冷媒流出口から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部(15a)と、
冷却用減圧部にて減圧された冷媒を熱交換対象流体と熱交換させて蒸発させる冷却用吸熱器(16)と、
分岐部における他方の冷媒流出口から流出した冷媒を減圧させる加熱用減圧部(15b)と、
加熱用減圧部にて減圧された冷媒を、熱源流体としての外気と熱交換させて蒸発させる加熱用吸熱器(18)と、
冷却用吸熱器へ冷媒を流入させる冷媒回路と、加熱用吸熱器へ冷媒を流入させる冷媒回路とを切り替える回路切替部(60b)と、を有し、
回路切替部は、熱交換対象流体を冷却する冷却モードでは、冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替え、熱交換対象流体を加熱する加熱モードでは、加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替える。
当該冷凍サイクル装置によれば、回路切替部(60b)によって、分岐部(14a)に対して接続された冷却用減圧部(15a)及び冷却用吸熱器(16)側の冷媒回路と、加熱用減圧部(15b)及び加熱用吸熱器(18)側の冷媒回路とを切り替えることができる。
具体的には、冷却モードでは、冷却用吸熱器(16)にて冷媒を熱交換させ、熱交換対象流体を冷却する冷媒回路に切り替えることができる。又、加熱モードでは、加熱用吸熱器(18)にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として熱交換対象流体を加熱する冷媒回路に切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、冷却用吸熱器(16)及び加熱用吸熱器(18)へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
つまり、当該冷凍サイクル装置は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、熱交換対象流体を冷却する冷却モードと、外気を熱源として熱交換対象流体を加熱する加熱モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
又、請求項2に記載の冷凍サイクル装置は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を熱源として、熱交換対象流体を加熱する加熱部(12、12a、12b、20)と、
加熱部から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部(15a)と、
冷却用減圧部にて減圧された冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させて蒸発させる冷却用吸熱器(16)と、
冷却用吸熱器から流入した冷媒を減圧させる加熱用減圧部(15b)と、
加熱用減圧部にて減圧された冷媒を、熱源流体としての外気と熱交換させて蒸発させる加熱用吸熱器(18)と、
冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路と、加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路とを切り替える回路切替部(60b)と、を有し、
回路切替部は、熱交換対象流体を冷却する冷却モードでは、冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替え、熱交換対象流体を加熱する加熱モードでは、加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替える。
当該冷凍サイクル装置によれば、回路切替部(60b)によって、冷却用吸熱器(16)にて冷媒を熱交換させる冷媒回路と、加熱用吸熱器(18)にて冷媒を熱交換させる冷媒回路とを切り替えることができる。
具体的には、冷却モードでは、冷却用吸熱器(16)にて冷媒を熱交換させ、熱交換対象流体を冷却する冷媒回路に切り替えることができる。又、加熱モードでは、加熱用吸熱器(18)にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として熱交換対象流体を加熱する冷媒回路に切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、冷却用吸熱器(16)及び加熱用吸熱器(18)へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
つまり、当該冷凍サイクル装置は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、熱交換対象流体を冷却する冷却モードと、外気を熱源として熱交換対象流体を加熱する加熱モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
尚、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る車両用空調装置の全体構成図である。 第1実施形態に係る車両用空調装置の制御系を示すブロック図である。 第1実施形態における熱導入に関する説明図である。 第2実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 第2実施形態における熱導入に関する説明図である。 第3実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 第3実施形態における熱導入に関する説明図である。 第4実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 第4実施形態における熱導入に関する説明図である。 第5実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 第6実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 本発明に係る冷凍サイクル装置を構成する加熱用吸熱器の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。以下の実施形態において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
先ず、本発明の第1実施形態について、図1〜図3を参照しつつ説明する。第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、車両走行用の駆動力を走行用電動モータから得る電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されている。
冷凍サイクル装置10は、車両用空調装置1において、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。この送風空気は、本発明における熱交換対象流体に相当する。
そして、当該車両用空調装置1は、運転モードに応じて冷媒回路を切り替えることで、複数の運転モードを実現することができる。複数の運転モードには、冷房モード、暖房モード、除湿暖房モード等が含まれている。
冷房モードは、送風空気を冷却して車室内の冷房を行う運転モードであり、本発明における冷却モードの一例である。暖房モードは、送風空気を加熱して車室内の暖房を行う運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。除湿暖房モードは、冷却されて除湿された送風空気を再加熱して車室内の除湿暖房を行う運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。
尚、当該冷凍サイクル装置10では、冷媒として、HFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。冷媒には、圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されている。冷凍機油としては、液相冷媒に相溶性を有するPAGオイル(ポリアルキレングリコールオイル)が採用されている。冷凍機油の一部は、冷媒とともにサイクルを循環している。
次に、第1実施形態に係る車両用空調装置1の具体的構成について、図1を参照しつつ説明する。初めに、車両用空調装置1における冷凍サイクル装置10を構成する各構成機器について説明する。
圧縮機11は、冷凍サイクル装置10において、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものであり、本発明における圧縮機に相当する。圧縮機11は、車両ボンネット内に配置されている。圧縮機11は、吐出容量が固定された固定容量型の圧縮機構を電動モータにて回転駆動する電動圧縮機である。圧縮機11は、後述する空調制御装置60から出力される制御信号によって、回転数(即ち、冷媒吐出能力)が制御される。
圧縮機11の吐出口には、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路の入口側が接続されている。高温側水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と高温側熱媒体回路20を循環する高温側熱媒体とを熱交換させて、高温側熱媒体を加熱する熱交換器である。高温側熱媒体としては、エチレングリコールを含む溶液、不凍液等を採用することができる。
ここで、高温側熱媒体回路20は、高温側熱媒体を循環させる高温側の水回路である。高温側熱媒体回路20には、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路、高温側熱媒体ポンプ21、ヒータコア22、高温側ラジエータ23、高温側流量調整弁24等が配置されている。
高温側熱媒体ポンプ21は、高温側熱媒体回路20において、高温側熱媒体を高温側水−冷媒熱交換器12の水通路の入口側へ圧送する高温側水ポンプである。高温側熱媒体ポンプ21は、空調制御装置60から出力される制御電圧によって、回転数(即ち、水圧送能力)が制御される電動ポンプである。
ヒータコア22は、後述する室内空調ユニット50のケーシング51内に配置されている。ヒータコア22は、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体と後述する室内蒸発器16を通過した送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する熱交換器である。当該ヒータコア22は、本発明におけるヒータコアに相当する。
高温側ラジエータ23は、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体と外気ファン30から送風された外気とを熱交換させて、高温側熱媒体の有する熱を外気に放熱させる熱交換器である。高温側ラジエータ23は、本発明における高温側ラジエータに相当する。
当該高温側ラジエータ23は、車両ボンネット内の前方側に配置されている。この為、車両走行時には、高温側ラジエータ23に走行風を当てることもできる。図1に示すように、高温側熱媒体回路20において、ヒータコア22及び高温側ラジエータ23は、高温側熱媒体の流れに対して並列的に接続されている。
高温側流量調整弁24は、電気式の三方流量調整弁によって構成されており、高温側水−冷媒熱交換器12における出口側の水通路にて、ヒータコア22の熱媒体入口側と高温側ラジエータ23の熱媒体入口側との接続部に配置されている。
より具体的には、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路の出口には、高温側流量調整弁24の入口側が接続されている。高温側流量調整弁24の一方の出口には、ヒータコア22の熱媒体入口側が接続されている。高温側流量調整弁24の他方の出口には、高温側ラジエータ23の熱媒体入口側が接続されている。
従って、高温側流量調整弁24は、高温側水−冷媒熱交換器12から流出した高温側熱媒体のうち、ヒータコア22へ流入させる高温側熱媒体の流量と高温側ラジエータ23へ流入させる高温側熱媒体の流量との高温側流量比を連続的に調整することができる。高温側流量調整弁24は、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
従って、高温側熱媒体回路20では、高温側流量調整弁24が高温側流量比を調整すると、ヒータコア22へ流入する高温側熱媒体の流量が変化して、ヒータコア22における高温側熱媒体の送風空気への放熱量が変化する。即ち、高温側流量調整弁24によって高温側流量比を調整することで、ヒータコア22における送風空気の加熱量を調整することができる。
つまり、第1実施形態では、高温側熱媒体回路20に配置された高温側熱媒体ポンプ21、高温側水−冷媒熱交換器12、ヒータコア22、高温側ラジエータ23、高温側流量調整弁24等によって、圧縮機11から吐出された冷媒を熱源として送風空気を加熱する為、これらの構成が本発明における加熱部を構成している。
図1に示すように、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路の出口には、モジュレータ13が接続されている。当該モジュレータ13は、高温側水−冷媒熱交換器12から流出した冷媒の気液を分離すると供に、余剰の液相冷媒を貯える冷媒貯留部である。そして、当該モジュレータ13には、分岐部14aの冷媒流入口側が接続されている。
分岐部14aは、高温側水−冷媒熱交換器12及びモジュレータ13の冷媒通路から流出した高圧冷媒の流れを分岐するものである。分岐部14aは、互いに連通する3つの冷媒流入出口を有する三方継手構造となるように形成されており、3つの流入出口の内の1つを冷媒流入口とし、残りの2つを冷媒流出口としたものである。
分岐部14aの一方の冷媒流出口には、冷却用膨張弁15aを介して、室内蒸発器16の冷媒入口側が接続されている。そして、分岐部14aの他方の冷媒流出口には、吸熱用膨張弁15bを介して、室外蒸発器18の冷媒入口側が接続されている。従って、分岐部14aは、本発明における分岐部に相当する。
冷却用膨張弁15aは、少なくとも冷房モード時及び除湿暖房モード時に、分岐部14aの一方の冷媒流出口から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部である。当該冷却用膨張弁15aは、本発明における冷却用減圧部に相当する。又、冷却用膨張弁15aは、室内蒸発器16へ流入する冷媒の流量を調整する冷却用流量調整部としても機能する。
冷却用膨張弁15aは、電気式の可変絞り機構であり、弁体と電動アクチュエータとを有している。即ち、冷却用膨張弁15aは、いわゆる電気式膨張弁によって構成されている。当該冷却用膨張弁15aの弁体は、冷媒通路の通路開度(換言すれば絞り開度)を変更可能に構成されている。電動アクチュエータは、弁体の絞り開度を変化させるステッピングモータを有している。
当該冷却用膨張弁15aは、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。そして、当該冷却用膨張弁15aは、絞り開度を全開した際に冷媒通路を全開する全開機能と、絞り開度を全閉した際に冷媒通路を閉塞する全閉機能を有する可変絞り機構で構成されている。
つまり、冷却用膨張弁15aは、冷媒通路を全開にすることで冷媒の減圧作用を発揮させないようにすることができる。又、当該冷却用膨張弁15aは、冷媒通路を閉塞することで、室内蒸発器16に対する冷媒の流入を遮断することができる。即ち、冷却用膨張弁15aは、冷媒を減圧させる減圧部としての機能と、冷媒回路を切り替える回路切替部としての機能とを兼ね備えている。
冷却用膨張弁15aの出口には、室内蒸発器16の冷媒入口側が接続されている。室内蒸発器16は、室内空調ユニット50のケーシング51内に配置されている。室内蒸発器16は、少なくとも冷房モード時及び除湿暖房モード時に、冷却用膨張弁15aにて減圧された低圧冷媒と送風空気とを熱交換させて低圧冷媒を蒸発させ、送風空気を冷却する冷却用蒸発器である。即ち、室内蒸発器16は、本発明における冷却用吸熱器に相当する。
そして、室内蒸発器16の冷媒出口には、蒸発圧力調整弁17の入口側が接続されている。蒸発圧力調整弁17は、室内蒸発器16における冷媒蒸発圧力を予め定めた基準圧力以上に維持する蒸発圧力調整部である。蒸発圧力調整弁17は、室内蒸発器16の出口側の冷媒圧力の上昇に伴って、弁開度を増加させる機械式の可変絞り機構によって構成されている。
尚、当該蒸発圧力調整弁17は、室内蒸発器16における冷媒蒸発温度を、室内蒸発器16の着霜を抑制可能な基準温度(本実施形態では、1℃)以上に維持するように構成されている。
そして、蒸発圧力調整弁17の出口には、合流部14bの一方の冷媒流入口側が接続されている。合流部14bは、分岐部14aと同様の三方継手構造のもので、3つの流入出口のうち2つを冷媒流入口とし、残りの1つを冷媒流出口としたものである。図1に示すように、当該合流部14bは、蒸発圧力調整弁17から流出した冷媒の流れと室外蒸発器18から流出した冷媒の流れとを合流させるものである。
ここで、分岐部14aにおける他方の冷媒流出口には、吸熱用膨張弁15bが接続されている。当該吸熱用膨張弁15bは、少なくとも暖房モード時及び除湿暖房モードに、分岐部14aにおける他方の冷媒流出口から流出した液相冷媒を減圧膨張させる吸熱用減圧部である。当該吸熱用膨張弁15bは、本発明における加熱用減圧部として機能する。
そして、吸熱用膨張弁15bは、室外蒸発器18へ流入する冷媒の流量を調整する吸熱用流量調整部として機能する。当該吸熱用膨張弁15bの基本的構成は、冷却用膨張弁15aと同様である。つまり、吸熱用膨張弁15bは、電気式の可変絞り機構であり、弁体と電動アクチュエータとを有している。そして、吸熱用膨張弁15bは、冷却用膨張弁15aと同様に、全開機能と全閉機能を有している。
つまり、吸熱用膨張弁15bは、冷媒通路を全開にすることで冷媒の減圧作用を発揮させないようにすることができ、冷媒通路を閉塞することで室外蒸発器18に対する冷媒の流入を遮断することができる。即ち、吸熱用膨張弁15bは、冷媒を減圧させる減圧部としての機能と、冷媒回路を切り替える回路切替部としての機能とを兼ね備えている。
吸熱用膨張弁15bの出口には、室外蒸発器18の冷媒入口側が接続されている。室外蒸発器18は、少なくとも暖房モード及び除湿暖房モードにおいて、吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒と外気ファン30から送風された外気とを熱交換させ、低圧冷媒を蒸発させて冷媒に吸熱作用を発揮させる吸熱用蒸発器である。室外蒸発器18は本発明における加熱用吸熱器として機能し、外気は熱源流体として機能する。
当該室外蒸発器18は、車両ボンネット内の前方側に配置されている。室外蒸発器18の冷媒出口には、合流部14bの他方の冷媒流入口側が接続されている。そして、合流部14bの冷媒流出口には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。
続いて、車両用空調装置1を構成する室内空調ユニット50について説明する。室内空調ユニット50は、車両用空調装置1において、冷凍サイクル装置10によって温度調整された送風空気を車室内の適切な箇所へ吹き出すための空気通路を形成している。室内空調ユニット50は、車室内最前部の計器盤(即ち、インストルメントパネル)の内側に配置されている。
室内空調ユニット50は、その外殻を形成するケーシング51の内部に形成される空気通路に、送風機52、室内蒸発器16、ヒータコア22等を収容して構成されている。ケーシング51は、車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(具体的には、ポリプロピレン)にて成形されている。
図1に示すように、ケーシング51の送風空気流れ最上流側には、内外気切替装置53が配置されている。内外気切替装置53は、ケーシング51内へ内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入するものである。
内外気切替装置53は、ケーシング51内へ内気を導入させる内気導入口及び外気を導入させる外気導入口の開口面積を、内外気切替ドアによって連続的に調整して、内気の導入風量と外気の導入風量との導入割合を変化させることができる。内外気切替ドアは、内外気切替ドア用の電動アクチュエータによって駆動される。この電動アクチュエータは、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
内外気切替装置53の送風空気流れ下流側には、送風機52が配置されている。送風機52は、遠心多翼ファンを電動モータにて駆動する電動送風機によって構成されており、内外気切替装置53を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する機能を果たす。送風機52によって送風される送風空気は、本発明における熱交換対象流体に相当する。当該送風機52は、空調制御装置60から出力される制御電圧によって、回転数(即ち、送風能力)が制御される。
送風機52の送風空気流れ下流側には、室内蒸発器16及びヒータコア22が、送風空気の流れに対して、この順に配置されている。つまり、室内蒸発器16は、ヒータコア22よりも送風空気流れ上流側に配置されている。
又、ケーシング51内には、室内蒸発器16を通過した送風空気を、ヒータコア22を迂回させて下流側へ流す冷風バイパス通路55が形成されている。
室内蒸発器16の送風空気流れ下流側であって、かつ、ヒータコア22の送風空気流れ上流側には、エアミックスドア54が配置されている。エアミックスドア54は、室内蒸発器16を通過後の送風空気のうち、ヒータコア22を通過させる風量と冷風バイパス通路55を通過させる風量との風量割合を調整するものである。
エアミックスドア54は、エアミックスドア駆動用の電動アクチュエータによって駆動される。この電動アクチュエータは、空調制御装置60から出力される制御信号により、その作動が制御される。
ヒータコア22の送風空気流れ下流側には、ヒータコア22にて加熱された送風空気と冷風バイパス通路55を通過してヒータコア22にて加熱されていない送風空気とを混合させる混合空間56が設けられている。更に、ケーシング51の送風空気流れ最下流部には、混合空間にて混合された送風空気(空調風)を、車室内へ吹き出す開口穴が配置されている。
この開口穴としては、フェイス開口穴、フット開口穴、及びデフロスタ開口穴(いずれも図示せず)が設けられている。フェイス開口穴は、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。フット開口穴は、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。デフロスタ開口穴は、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。
これらのフェイス開口穴、フット開口穴、及びデフロスタ開口穴は、それぞれ空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口(いずれも図示せず)に接続されている。
従って、エアミックスドア54が、ヒータコア22を通過させる風量と冷風バイパス通路55を通過させる風量との風量割合を調整することによって、混合空間にて混合される空調風の温度が調整される。これにより、各吹出口から車室内へ吹き出される送風空気(空調風)の温度も調整される。
そして、フェイス開口穴、フット開口穴、及びデフロスタ開口穴の送風空気流れ上流側には、それぞれ、フェイス開口穴の開口面積を調整するフェイスドア、フット開口穴の開口面積を調整するフットドア、デフロスタ開口穴の開口面積を調整するデフロスタドア(いずれも図示せず)が配置されている。
これらのフェイスドア、フットドア、デフロスタドアは、空調風が吹き出される吹出口を切り替える吹出モード切替装置を構成する。フェイスドア、フットドア、デフロスタドアは、リンク機構等を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータに連結されて連動して回転操作される。この電動アクチュエータは、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
次に、第1実施形態に係る車両用空調装置1の制御系について、図2を参照しつつ説明する。空調制御装置60は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。
そして、当該空調制御装置60は、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。第1実施形態における制御対象機器には、圧縮機11と、冷却用膨張弁15aと、吸熱用膨張弁15bと、高温側熱媒体ポンプ21と、高温側流量調整弁24と、外気ファン30と、送風機52等が含まれている。
図2に示すように、空調制御装置60の入力側には、内気温センサ62a、外気温センサ62b、日射センサ62c、高圧センサ62d、蒸発器温度センサ62e、空調風温度センサ62f、出口側温度センサ62g等の空調制御用のセンサ群が接続されている。空調制御装置60には、これらの空調制御用のセンサ群の検出信号が入力される。
内気温センサ62aは、車室内温度(内気温)Trを検出する内気温検出部である。外気温センサ62bは、車室外温度(外気温)Tamを検出する外気温検出部である。日射センサ62cは、車室内へ照射される日射量Asを検出する日射量検出部である。高圧センサ62dは、圧縮機11の吐出口側から冷却用膨張弁15a或いは吸熱用膨張弁15bの入口側へ至る冷媒流路の高圧冷媒圧力Pdを検出する冷媒圧力検出部である。
蒸発器温度センサ62eは、室内蒸発器16における冷媒蒸発温度(蒸発器温度)Tefinを検出する蒸発器温度検出部である。空調風温度センサ62fは、車室内へ送風される送風空気温度TAVを検出する空調風温度検出部である。そして、出口側温度センサ62gは、室外蒸発器18の出口側の冷媒の出口側温度Teを検出する出口側温度検出部である。
更に、空調制御装置60の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された操作パネル61が接続されている。従って、空調制御装置60には、この操作パネル61に設けられた各種操作スイッチからの操作信号が入力される。
操作パネル61に設けられた各種操作スイッチとしては、具体的に、車両用空調装置1の自動制御運転を設定或いは解除するオートスイッチ、車室内の冷房を行うことを要求する冷房スイッチ、送風機52の風量をマニュアル設定する風量設定スイッチ、車室内の目標温度Tsetを設定する温度設定スイッチ等がある。
尚、当該空調制御装置60では、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御部が一体に構成されているが、それぞれの制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェア及びソフトウェア)が、それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御部を構成している。
例えば、空調制御装置60のうち、圧縮機11の作動を制御する構成は、吐出能力制御部60aである。空調制御装置60のうち、回路切替部として、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの作動を制御する構成は、回路切替制御部60bである。そして、空調制御装置60の内、室外蒸発器18における着霜の危険性等を判定する為の構成は着霜判定部60cである。
尚、着霜判定部60cは、空調制御プログラムのサブルーチンとして所定の周期毎に実行される判定用の制御プログラムによって実現される。具体的には、出口側温度センサ62gによって検出された出口側温度Teが、外気温センサによって検出された外気温Tamから予め定めた基準温度αを減算した値よりも低くなっている際に、着霜判定部60cは、室外蒸発器18における着霜の危険性があると判定する。
次に、第1実施形態における車両用空調装置1の作動について説明する。上述したように、第1実施形態に係る車両用空調装置1では、複数の運転モードから適宜運転モードを切り替えることができる。これらの運転モードの切り替えは、空調制御装置60に予め記憶された空調制御プログラムが実行されることによって行われる。
より具体的には、空調制御プログラムでは、空調制御用のセンサ群によって検出された検出信号および操作パネル61から出力される操作信号に基づいて、車室内へ送風させる送風空気の目標吹出温度TAOを算出する。そして、目標吹出温度TAOおよび検出信号に基づいて、運転モードを切り替える。以下に、複数の運転モードの内、冷房モードにおける作動と、暖房モードにおける作動を説明する。
(a)冷房モード
冷房モードは、熱交換対象流体である送風空気を冷却して車室内に送風する運転モードであり、本発明における冷却モードの一例である。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15aを所定の絞り開度で開き、吸熱用膨張弁15bを全閉状態とする。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→分岐部14a→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16→蒸発圧力調整弁17→合流部14b→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
つまり、冷房モードでは、室内蒸発器16へ冷媒を流入させ、送風空気との熱交換により送風空気を冷却する冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。
例えば、空調制御装置60は、蒸発器温度センサ62eによって検出された冷媒蒸発温度Tefinが目標蒸発温度TEOとなるように圧縮機11の作動を制御する。目標蒸発温度TEOは、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された冷房モード用の制御マップを参照して決定される。
具体的には、この制御マップでは、空調風温度センサ62fによって検出された送風空気温度TAVが目標吹出温度TAOに近づくように、目標吹出温度TAOの上昇に伴って目標蒸発温度TEOを上昇させる。さらに、目標蒸発温度TEOは、室内蒸発器16の着霜を抑制可能な範囲(具体的には、1℃以上)の値に決定される。
又、空調制御装置60は、予め定めた冷房モード時の水圧送能力を発揮するように、高温側熱媒体ポンプ21を作動させる。又、空調制御装置60は、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路から流出した高温側熱媒体の全流量が高温側ラジエータ23へ流入するように、高温側流量調整弁24の作動を制御する。
そして、当該空調制御装置60は、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して送風機52の制御電圧(送風能力)を決定する。具体的には、この制御マップでは、目標吹出温度TAOの極低温域(最大冷房域)及び極高温域(最大暖房域)で送風機52の送風量を最大とし、中間温度域に近づくに伴って送風量を減少させる。
又、空調制御装置60は、冷風バイパス通路55を全開としてヒータコア22側の通風路を閉塞するように、エアミックスドア54の作動を制御する。尚、当該空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、適宜その作動を制御する。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、高温側ラジエータ23へ流入する。高温側ラジエータ23へ流入した高温側熱媒体は、外気と熱交換して放熱する。これにより、高温側熱媒体が冷却される。高温側ラジエータ23にて冷却された高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路にて冷却された高圧冷媒は、分岐部14aを介して、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。冷却用膨張弁15aの絞り開度は、室内蒸発器16の出口側の冷媒の過熱度が概ね3℃となるように調整される。
冷却用膨張弁15aにて減圧された低圧冷媒は、室内蒸発器16へ流入する。室内蒸発器16へ流入した冷媒は、送風機52から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、熱交換対象流体である送風空気が冷却される。室内蒸発器16から流出した冷媒は、蒸発圧力調整弁17及び合流部14bを介して、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、冷房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
暖房モードは、室外蒸発器18にて熱源流体である外気から吸熱して、熱交換対象流体である送風空気を加熱して車室内に送風する運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。当該暖房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15aを全閉状態とし、吸熱用膨張弁15bを所定の絞り開度で開く。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→分岐部14a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→合流部14b→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
つまり、暖房モードでは、室外蒸発器18へ冷媒を流入させ、外気との熱交換により吸熱した熱を利用して、送風空気を加熱する冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。
例えば、空調制御装置60は、高圧センサ62dによって検出された高圧冷媒圧力Pdが目標高圧PCOとなるように圧縮機11の作動を制御する。目標高圧PCOは、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された暖房モード用の制御マップを参照して決定される。
具体的には、この制御マップでは、送風空気温度TAVが目標吹出温度TAOに近づくように、目標吹出温度TAOの上昇に伴って目標高圧PCOを上昇させる。
又、空調制御装置60は、予め定めた暖房モード時の水圧送能力を発揮するように、高温側熱媒体ポンプ21を作動させる。当該空調制御装置60は、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路から流出した高温側熱媒体の全流量がヒータコア22へ流入するように、高温側流量調整弁24の作動を制御する。
そして、空調制御装置60は、冷房モードと同様に、送風機52の制御電圧(送風能力)を決定する。又、空調制御装置60は、ヒータコア22側の通風路を全開として冷風バイパス通路55を閉塞するように、エアミックスドア54の作動を制御する。尚、空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、適宜その作動を制御する。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、ヒータコア22へ流入する。ヒータコア22へ流入した高温側熱媒体は、エアミックスドア54がヒータコア22側の通風路を全開としているので、室内蒸発器16を通過した送風空気と熱交換して放熱する。
これにより、熱交換対象流体である送風空気が加熱されて、送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づく。ヒータコア22から流出した高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒は、分岐部14aを介して、吸熱用膨張弁15bへ流入して減圧される。吸熱用膨張弁15bの絞り開度は、室外蒸発器18の出口側の冷媒が気液二相状態となるように調整される。
吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒は、室外蒸発器18へ流入する。室外蒸発器18へ流入した冷媒は、外気ファン30から送風された熱源流体である外気から吸熱して蒸発する。室外蒸発器18から流出した冷媒は、合流部14bを介して、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、暖房モードでは、熱交換対象流体である送風空気を、ヒータコア22で加熱して車室内へ吹き出すことによって、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
除湿暖房モードは、室内蒸発器16にて冷却された熱交換対象流体である送風空気を、室外蒸発器18にて熱源流体である外気から吸熱した熱で加熱して車室内に送風する運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。当該除湿暖房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bを、それぞれ所定の絞り開度で開く。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→分岐部14aまで流れ、分岐部14aの一方側→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16へ流れると共に、分岐部14aの他方側→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18へ流れる。そして、室内蒸発器16から流出した冷媒及び室外蒸発器18から流出した冷媒は合流部14bにて合流した後、圧縮機11の順で流れて循環する。即ち、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16及び室外蒸発器18に冷媒が並列に流れる蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を、予め空調制御装置60に記憶された除湿暖房モード用の制御マップ等を参照して制御する。
除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、ヒータコア22へ流入する。ヒータコア22へ流入した高温側熱媒体は、エアミックスドア54がヒータコア22側の通風路を全開としているので、室内蒸発器16にて冷却された送風空気と熱交換して放熱する。
これにより、熱交換対象流体である送風空気が冷却された状態から再加熱されて、送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づく。ヒータコア22から流出した高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒は、分岐部14aを介して、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。冷却用膨張弁15aの絞り開度は、室内蒸発器16の出口側の冷媒の過熱度が概ね3℃となるように調整される。
冷却用膨張弁15aにて減圧された低圧冷媒は、室内蒸発器16へ流入する。室内蒸発器16へ流入した冷媒は、送風機52から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、熱交換対象流体である送風空気が冷却される。室内蒸発器16から流出した冷媒は、蒸発圧力調整弁17及び合流部14bを介して、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
分岐部14aにて分岐した高圧冷媒は、吸熱用膨張弁15bへ流入して減圧される。吸熱用膨張弁15bの絞り開度は、室外蒸発器18の出口側の冷媒が気液二相状態となるように調整される。
吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒は、室外蒸発器18へ流入する。室外蒸発器18へ流入した冷媒は、外気ファン30から送風された熱源流体である外気から吸熱して蒸発する。室外蒸発器18から流出した冷媒は、合流部14bにて、室内蒸発器16及び蒸発圧力調整弁17を通過した冷媒と合流して、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
上述したように、ケーシング51内部において、室内蒸発器16の送風空気流れ下流側にヒータコア22が配置されている為、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を、室外蒸発器18で吸熱した熱を利用してヒータコア22にて加熱することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る車両用空調装置1によれば、冷凍サイクル装置10が冷媒回路を切り替えることによって、複数の運転モードの内、冷房モード、暖房モード、除湿暖房モードを切り替えることができ、車室内の快適な空調を実現することができる。
ここで、運転モードに応じて、冷媒回路を切り替える冷凍サイクル装置10では、サイクル構成の複雑化を招きやすい。これに対して、第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10では、同一の熱交換器へ高圧冷媒を流入させる冷媒回路と低圧冷媒を流入させる冷媒回路とを切り替えることがない。
つまり、いずれの冷媒回路に切り替えても室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
ところで、暖房モードや除湿暖房モードでは、室外蒸発器18における冷媒蒸発温度を外気温よりも低下させる場合がある。この為、暖房モード等では、室外蒸発器18に着霜が生じてしまう虞がある。着霜が生じてしまうと、室外蒸発器18における熱交換性能が低下する為、車両用空調装置1の暖房性能を低下させてしまう。
このような室外蒸発器18の着霜に対応する構成としては、当該室外蒸発器18に対して高圧冷媒を導入し、導入された高圧冷媒の熱によって除霜を行うことが知られている。しかしながら、室外蒸発器18に高圧冷媒を導入する為には、冷凍サイクル装置10に切替弁等を追加する必要が生じ、サイクル構成を複雑化させてしまう。
又、単純に暖房モード等での運転を停止する構成では、室外蒸発器18における着霜の進行を抑え、外気によって霜を融解させることができる。この場合、暖房モード等での運転を停止することになる為、車室内の快適性が損なわれてしまう。又、外気温との温度差によって除霜が進行することになる為、除霜を完了するまでに長期間を要する場合が想定される。
そこで、第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10では、室外蒸発器18の着霜による不具合を解消する為に、図3に示す構成を採用し、サイクル高圧側で放熱される熱の一部を利用して、室外蒸発器18における着霜の抑制及び除霜を実現している。
具体的には、図3に示すように、室外蒸発器18の熱交換部は、熱伝導性を有する複数の伝熱フィン31によって、高温側熱媒体回路20における高温側ラジエータ23の熱交換部に対して接続されている。
当該伝熱フィン31は、室外蒸発器18又は高温側ラジエータ23の一部の構成部品(例えば、熱交換フィン)を共通化することによって構成されており、伝熱可能な金属を用いて形成されている。当該伝熱フィン31は本発明における伝熱部材に相当する。
即ち、室外蒸発器18と高温側ラジエータ23は、複数の伝熱フィン31によって熱的に接続されており、高温側ラジエータ23で放熱される熱を室外蒸発器18に対して伝達可能に構成されている。
尚、本発明における伝熱部材は、熱交換フィンを共通化して構成される伝熱フィン31に限定されるものではない。当該伝熱部材としては、高温側ラジエータ23から室外蒸発器18に対して熱を伝達することができれば、種々の構成を採用することができ、室外蒸発器18及び高温側ラジエータ23の構成部品を共通化したものでなく、熱伝導性を有する別体の部材とすることも可能である。
このように構成することで、当該冷凍サイクル装置10においては、高温側ラジエータ23で放熱される熱を低温側である室外蒸発器18に伝達することができる。この結果、当該冷凍サイクル装置10によれば、暖房モードや除湿暖房モード等を実行している場合に、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
尚、高温側流量調整弁24の作動を制御することで、高温側熱媒体回路20の高温側熱媒体の流量に関して、ヒータコア22側と高温側ラジエータ23側のバランスを変更する制御を行っても良い。
例えば、室外蒸発器18の除霜が必要な場合には、ヒータコア22側よりも高温側ラジエータ23側へ高温側熱媒体の流量を増加させる。これにより、より多くの熱が伝熱フィン31を介して、高温側ラジエータ23から室外蒸発器18へ伝達されるため、室外蒸発器18の除霜を迅速に行うことができる。
又、室外蒸発器18の着霜を抑制する場合には、ヒータコア22側よりも高温側ラジエータ23側へ高温側熱媒体の流量を少なく制御する。これにより、ヒータコア22による送風空気の加熱能力をできるだけ維持しながら、室外蒸発器18の着霜を抑制することができる。
そして、図3に示す構成の場合、室外蒸発器18の除霜等を行う為に、室外蒸発器18に高圧冷媒を導入する必要もなく、暖房モード等での運転を停止する必要もない。即ち、当該冷凍サイクル装置10によれば、簡素なサイクル構成にて、空調対象空間である車室内の快適性を維持しつつ、室外蒸発器18の着霜による不具合の発生を抑制・解消することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、回路切替制御部60bによって、分岐部14aに接続された室内蒸発器16側の冷媒回路と、室外蒸発器18側の冷媒回路とを切り替えることができる。
具体的には、当該冷凍サイクル装置10によれば、冷却モードの一例である冷房モードでは、冷却用膨張弁15aで減圧された冷媒を室内蒸発器16にて熱交換させ、熱交換対象流体である送風空気を冷却することができる。
そして、当該冷凍サイクル装置10によれば、加熱モードの一例である暖房モードでは、吸熱用膨張弁15bで減圧された冷媒を室外蒸発器18にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として送風空気を加熱することができる。
又、当該冷凍サイクル装置10によれば、加熱モードの一例である除湿暖房モードでは、吸熱用膨張弁15bで減圧された冷媒を室外蒸発器18にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を加熱することができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。即ち、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モード、暖房モード及び除湿暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
この冷房モードでは、室内蒸発器16にて吸熱された熱は、加熱部を構成する高温側熱媒体回路20の高温側ラジエータ23にて外気に放熱される。即ち、室外蒸発器18は放熱器として機能することはなく、吸熱器として機能している。換言すると、当該冷凍サイクル装置10の冷房モードでは、室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させることはない。
そして、第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、高温側水−冷媒熱交換器12を有し、高温側熱媒体を循環させる高温側熱媒体回路20に、ヒータコア22を配置している。従って、暖房モード時等に、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体をヒータコア22へ流入させて、送風空気を加熱することができる。
又、第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10においては、高温側熱媒体回路20に高温側ラジエータ23が配置されている。従って、室内蒸発器16や室外蒸発器18にて吸熱した熱を外気に放熱させることが可能となり、冷房モード時において車室内の冷房を適切に行うことができる。
そして、第1実施形態では、室外蒸発器18と高温側ラジエータ23が熱的に接続されており、高温側熱媒体回路20における高温側熱媒体の有する熱を室外蒸発器18に伝達することができる。
具体的には、図3に示すように、室外蒸発器18の熱交換部と高温側ラジエータ23の熱交換部は、複数の伝熱フィン31によって接続されている。これにより、複数の伝熱フィン31を介して、高温側ラジエータ23で放熱される熱を室外蒸発器18へ伝達することができるので、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
(第2実施形態)
続いて、上述した第1実施形態とは異なる第2実施形態について、図4を参照しつつ説明する。尚、図4では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面でも同様である。
第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、第1実施形態と同様に、電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。
図4に示すように、第2実施形態に係る車両用空調装置1は、第1実施形態と同様に、冷凍サイクル装置10と、高温側熱媒体回路20と、室内空調ユニット50とを有して構成されている。
第2実施形態における高温側熱媒体回路20と室内空調ユニット50の構成は、第1実施形態と同様である。従って、これらに関する説明は省略する。第2実施形態では、高温側水−冷媒熱交換器12を含む高温側熱媒体回路20が本発明の加熱部として機能する。
第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10においては、冷却用膨張弁15a、吸熱用膨張弁15b、室内蒸発器16、室外蒸発器18の配置が上述した第1実施形態と異なっている。即ち、第2実施形態においても、圧縮機11の吐出口には、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路の入口側が接続されており、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒出口側には、モジュレータ13が接続されている。
図4に示すように、モジュレータ13には、冷却用膨張弁15aが接続されている。冷却用膨張弁15aは、第1実施形態と同様に、電気式膨張弁によって構成されており、高温側水−冷媒熱交換器12から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部である。
当該冷却用膨張弁15aは、第1実施形態と同様に、全開機能と全閉機能とを有しており、冷媒を減圧させる減圧部としての機能と、冷媒回路を切り替える回路切替部としての機能とを兼ね備えている。
第2実施形態においても、冷却用膨張弁15aの出口には、室内蒸発器16の冷媒入口側が接続されている。室内蒸発器16は、室内空調ユニット50のケーシング51内に配置されており、低圧冷媒と送風空気とを熱交換させて低圧冷媒を蒸発させ、送風空気を冷却する冷却用蒸発器である。即ち、室内蒸発器16は、本発明における冷却用吸熱器に相当する。
図4に示すように、室内蒸発器16の冷媒出口には、吸熱用膨張弁15bが接続されている。当該吸熱用膨張弁15bは、第1実施形態と同様に、電気式膨張弁によって構成されており、室内蒸発器16から流出した冷媒を減圧させる加熱用減圧部である。
当該吸熱用膨張弁15bは、第1実施形態と同様に、全開機能と全閉機能とを有しており、冷媒を減圧させる減圧部としての機能と、冷媒回路を切り替える回路切替部としての機能とを兼ね備えている。
ここで、冷却用膨張弁15aの出口から室内蒸発器16の冷媒入口側の間には、三方弁16bが配置されている。三方弁16bにおける一つの流出口には、バイパス流路16aが接続されている。当該バイパス流路16aの他端側は、室内蒸発器16の冷媒出口側から吸熱用膨張弁15bの入口までの間に接続されている。
従って、三方弁16bの作動を制御することによって、冷媒が室内蒸発器16を通過する流路と、冷媒が室内蒸発器16を迂回する流路とを切り替えることができる。当該三方弁16bは、本発明における回路切替部として機能する。
そして、吸熱用膨張弁15bの出口には、室外蒸発器18の冷媒入口側が接続されている。室外蒸発器18は、除湿暖房モード時等において、吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒と外気ファン30から送風された外気とを熱交換させ、低圧冷媒を蒸発させて冷媒に吸熱作用を発揮させる吸熱用蒸発器である。即ち、室外蒸発器18は本発明における加熱用吸熱器として機能し、外気は熱源流体として機能する。
そして、室外蒸発器18の冷媒出口側には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。つまり、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10では、室内蒸発器16と室外蒸発器18が直列的に接続されている。尚、第2実施形態に係る車両用空調装置1の制御系についても、基本的に第1実施形態と同様である為、その説明を省略する。
次に、第2実施形態における車両用空調装置1の作動について説明する。第2実施形態に係る車両用空調装置1は、複数の運転モードから適宜運転モードを切り替えることができる。これらの運転モードの切り替えは、第1実施形態と同様に、空調制御装置60に予め記憶された空調制御プログラムが実行されることによって行われる。以下に、複数の運転モードの内、冷房モードにおける作動、暖房モードにおける作動、除湿暖房モードにおける作動について説明する。
(a)冷房モード
第2実施形態において、冷房モードは、熱交換対象流体である送風空気を冷却して車室内に送風する運転モードであり、本発明における冷却モードの一例である。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15aを所定の絞り開度で開き、吸熱用膨張弁15bを全開状態とする。又、三方弁16bは、バイパス流路16aを閉塞するように制御される。これにより、冷却用膨張弁15aから流出した冷媒は室内蒸発器16に流入する。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
つまり、冷房モードでは、室内蒸発器16へ冷媒を流入させ、送風空気との熱交換により送風空気を冷却することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。例えば、空調制御装置60は、予め定めた冷房モード時の水圧送能力を発揮するように、高温側熱媒体ポンプ21を作動させる。
又、空調制御装置60は、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路から流出した高温側熱媒体の全流量が高温側ラジエータ23へ流入するように、高温側流量調整弁24の作動を制御する。
そして、当該空調制御装置60は、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して送風機52の制御電圧(送風能力)を決定する。又、空調制御装置60は、冷風バイパス通路55を全開としてヒータコア22側の通風路を閉塞するように、エアミックスドア54の作動を制御する。尚、当該空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、適宜その作動を制御する。
従って、第2実施形態においても、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、高温側ラジエータ23へ流入する。高温側ラジエータ23へ流入した高温側熱媒体は、外気と熱交換して放熱する。これにより、高温側熱媒体が冷却される。高温側ラジエータ23にて冷却された高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路にて冷却された高圧冷媒は、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。冷却用膨張弁15aの絞り開度は、室内蒸発器16の出口側の冷媒の過熱度が概ね3℃となるように調整される。
冷却用膨張弁15aにて減圧された低圧冷媒は、室内蒸発器16へ流入する。室内蒸発器16へ流入した冷媒は、送風機52から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、熱交換対象流体である送風空気が冷却される。
室内蒸発器16から流出した冷媒は、吸熱用膨張弁15bで減圧されることなく、室外蒸発器18へ流入し、室外蒸発器18においてほとんど熱交換することなく、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、第2実施形態における冷房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
第2実施形態における暖房モードは、熱交換対象流体である送風空気を、室外蒸発器18にて熱源流体である外気から吸熱した熱を利用して加熱して車室内に送風する運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。
暖房モードにおいて、当該空調制御装置60は、冷却用膨張弁15aを全開とし、吸熱用膨張弁15bを所定の絞り開度で開く。この時、三方弁16bは、バイパス流路16aを全開にするように制御される。これにより、冷却用膨張弁15aを通過した冷媒は、室内蒸発器16に流入することなく、バイパス流路16aを介して、吸熱用膨張弁15bに流入する。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→三方弁16b→バイパス流路16a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。つまり、暖房モードでは、室外蒸発器18で吸熱した熱を利用して送風空気を加熱することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。例えば、吸熱用膨張弁15bの絞り開度は、目標吹出温度TAO等に基づいて、暖房モードに関する制御マップを参照して定められる。
又、空調制御装置60は、予め定めた暖房モード時の水圧送能力を発揮するように、高温側熱媒体ポンプ21を作動させる。空調制御装置60は、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路から流出した高温側熱媒体がヒータコア22側へ流入するように高温側流量調整弁24の作動を制御する。
そして、空調制御装置60は、エアミックスドア54のサーボモータへ出力される制御信号を、エアミックスドア54がヒータコア22側の空気通路を全開し、室内蒸発器16を通過した空気の全流量がヒータコア22側の空気通路を通過するように決定する。
暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、ヒータコア22へ流入する。ヒータコア22へ流入した高温側熱媒体は、エアミックスドア54がヒータコア22側の通風路を全開としているので、室内蒸発器16を通過した送風空気と熱交換して放熱する。
これにより、熱交換対象流体である送風空気が加熱されて、送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づく。ヒータコア22から流出した高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒は、冷却用膨張弁15aへ流入する。この時、冷却用膨張弁15aが全開となっている為、高圧冷媒は減圧されることなく、三方弁16bに流入してバイパス流路16aを流通する。従って、暖房モードにおいて、高圧冷媒は、室内蒸発器16を迂回して吸熱用膨張弁15bに流入する。
そして、吸熱用膨張弁15bに流入した高圧冷媒は、所定の絞り開度に制御されている為、低圧冷媒となるまで減圧される。吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒は、室外蒸発器18へ流入し、外気ファン30から送風された熱源流体である外気から吸熱して蒸発する。室外蒸発器18から流出した冷媒は、そのまま圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、暖房モードでは、ヒータコア22で送風空気を加熱して車室内へ吹き出すことによって、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
第2実施形態における除湿暖房モードは、室内蒸発器16にて冷却された熱交換対象流体である送風空気を、室外蒸発器18にて熱源流体である外気から吸熱した熱を利用して加熱して車室内に送風する運転モードであり、本発明における加熱モードの一例である。
除湿暖房モードにおいて、当該空調制御装置60は、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bをそれぞれ所定の絞り開度で開く。この時、三方弁16bは、バイパス流路16aを閉塞するように制御される。これにより、冷却用膨張弁15aを通過した冷媒は、バイパス流路16aに流入することなく、室内蒸発器16に流入する。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
つまり、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を、室外蒸発器18で吸熱した熱を利用して加熱することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。例えば、冷却用膨張弁15a、吸熱用膨張弁15bの絞り開度は、目標吹出温度TAO等に基づいて、それぞれ除湿暖房モードに関する制御マップを参照して定められる。
又、空調制御装置60は、予め定めた除湿暖房モード時の水圧送能力を発揮するように、高温側熱媒体ポンプ21を作動させる。空調制御装置60は、高温側水−冷媒熱交換器12の水通路から流出した高温側熱媒体が、少なくともヒータコア22側へ流入するように高温側流量調整弁24の作動を制御する。
この時、空調制御装置60は、必要に応じて、ヒータコア22側と高温側ラジエータ23側の何れに対しても、高温側熱媒体を流入させるように、高温側流量調整弁24の作動を制御する。ヒータコア22側の流量と、高温側ラジエータ23側の流量のバランスについても、除湿暖房モードにおける目標吹出温度TAO等の条件に応じて適宜変更される。
そして、空調制御装置60は、エアミックスドア54のサーボモータへ出力される制御信号を、エアミックスドア54がヒータコア22側の空気通路を全開し、室内蒸発器16を通過した空気の全流量がヒータコア22側の空気通路を通過するように決定する。
この除湿暖房モードでは、冷媒の流れとして、上述した冷房モードと同様の流れとなっているが、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bにおける冷媒減圧量が異なっている。又、車両用空調装置1の作動態様としても、ヒータコア22における送風空気の加熱の有無という点で相違する。
除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が、高温側水−冷媒熱交換器12へ流入する。高温側水−冷媒熱交換器12では、高温側熱媒体ポンプ21が作動しているので、高圧冷媒と高温側熱媒体が熱交換して、高圧冷媒が冷却されて凝縮し、高温側熱媒体が加熱される。
高温側熱媒体回路20では、高温側水−冷媒熱交換器12にて加熱された高温側熱媒体が、高温側流量調整弁24を介して、ヒータコア22へ流入する。ヒータコア22へ流入した高温側熱媒体は、エアミックスドア54がヒータコア22側の通風路を全開としているので、室内蒸発器16を通過した送風空気と熱交換して放熱する。
これにより、熱交換対象流体である送風空気が加熱されて、送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づく。ヒータコア22から流出した高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
又、高温側流量調整弁24の作動によって、高温側熱媒体の一部は、高温側ラジエータ23に流入する。高温側ラジエータ23へ流入した高温側熱媒体は、外気と熱交換して放熱する。当該高温側熱媒体は、高温側熱媒体ポンプ21に吸入されて再び高温側水−冷媒熱交換器12の水通路へ圧送される。
高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒は、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。冷却用膨張弁15aにて減圧された低圧冷媒は、三方弁16bを通過して室内蒸発器16へ流入し、送風機52から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、熱交換対象流体である送風空気が冷却される。
そして、室内蒸発器16から流出した低圧冷媒は、吸熱用膨張弁15bへ流入して更に減圧される。吸熱用膨張弁15bにて減圧された低圧冷媒は、室外蒸発器18へ流入し、外気ファン30から送風された熱源流体である外気から吸熱して蒸発する。室外蒸発器18から流出した冷媒は、そのまま圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16で冷却された送風空気を、ヒータコア22で加熱して車室内へ吹き出すことによって、車室内の除湿暖房を行うことができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る車両用空調装置1によれば、冷凍サイクル装置10が冷媒回路を切り替えることによって、複数の運転モードの内、冷房モード、暖房モード、除湿暖房モードを切り替えることができ、車室内の快適な空調を実現することができる。
第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10では、第1実施形態と同様に、同一の熱交換器へ高圧冷媒を流入させる冷媒回路と低圧冷媒を流入させる冷媒回路とを切り替えることがない為、サイクル構成の複雑化を招くことなく、簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
第2実施形態に係る暖房モードや除湿暖房モードにおいても、室外蒸発器18における冷媒蒸発温度を外気温よりも低下させる必要が生じる為、第1実施形態と同様に、室外蒸発器18が着霜する虞がある。
そこで、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10では、室外蒸発器18の着霜による不具合を解消する為に、図5に示す構成を採用し、サイクル高圧側で放熱される熱の一部を利用して、室外蒸発器18における着霜の抑制及び除霜を実現している。
具体的には、図5に示すように、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、室外蒸発器18及び高温側ラジエータ23が並んでおり、外気ファン30によって送風された外気が室外蒸発器18及び高温側ラジエータ23を通過するように配置されている。そして、室外蒸発器18は、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、高温側ラジエータ23の下流側に配置されている。
暖房モードや除湿暖房モードでは、高温側流量調整弁24の作動を制御することによって、高温側熱媒体を、ヒータコア22だけでなく、高温側ラジエータ23に対しても流入させている。従って、高温側熱媒体の有する熱は、高温側ラジエータ23を送風方向Wへ通過する外気に対して放熱される。
そして、高温側ラジエータ23にて加熱された外気は、送風方向Wへ流れて、室外蒸発器18を通過する。この時、室外蒸発器18では、吸熱用膨張弁15bによって減圧された低圧冷媒と外気との熱交換が行われる。
これにより、第2実施形態においては、室外蒸発器18と高温側ラジエータ23は、送風方向Wへ流れる外気を介して、熱的に接続されており、高温側ラジエータ23で放熱される熱を室外蒸発器18に対して伝達可能に構成されている。
このように構成することで、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10においては、高温側ラジエータ23で放熱される熱を低温側である室外蒸発器18に伝達することができる。この結果、当該冷凍サイクル装置10によれば、暖房モードや除湿暖房モード等を実行している場合に、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
特に、高温側流量調整弁24により、ヒータコア22側と高温側ラジエータ23側における高温側熱媒体の流量比率を調整することで、室外蒸発器18の着霜進行状況に対応して、高温側ラジエータ23側の熱を伝達することができる。
例えば、室外蒸発器18の除霜が必要な場合には、高温側ラジエータ23側に高温側熱媒体をヒータコア22側よりも多く流すように高温側流量調整弁24の作動を制御する。これにより、送風方向Wへ流れる外気を介して、室外蒸発器18に高温側ラジエータ23から多くの熱が伝達できる為、室外蒸発器18の除霜を迅速に行うことができる。
一方、室外蒸発器18の着霜を抑制する場合には、ヒータコア22側に高温側熱媒体を高温側ラジエータ23側よりも多く流すように高温側流量調整弁24の作動を制御する。これにより、除湿暖房モードにおける暖房能力を維持しながら、室外蒸発器18の着霜を抑制することができる。
そして、図5に示す構成の場合、室外蒸発器18の除霜等を行う為に、室外蒸発器18に高圧冷媒を導入する必要もなく、暖房モードや除湿暖房モードの運転を停止する必要もない。即ち、当該冷凍サイクル装置10によれば、簡素なサイクル構成にて、空調対象空間である車室内の快適性を維持しつつ、室外蒸発器18の着霜による不具合の発生を抑制・解消することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、回路切替制御部60bによって、室内蒸発器16にて送風空気との熱交換を主とする冷媒回路と、室外蒸発器18にて外気から吸熱した熱を用いて、送風空気を加熱することを主とする冷媒回路とを切り替えることができる。
具体的には、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、冷却モードの一例である冷房モードでは、冷却用膨張弁15aで減圧された冷媒を室内蒸発器16にて熱交換させ、熱交換対象流体である送風空気を冷却することができる。
そして、当該冷凍サイクル装置10によれば、加熱モードの一例である暖房モードでは、吸熱用膨張弁15bで減圧された冷媒を室外蒸発器18にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として送風空気を加熱することができる。
又、当該冷凍サイクル装置10によれば、加熱モードの一例である除湿暖房モードでは、吸熱用膨張弁15bで減圧された冷媒を室外蒸発器18にて、熱源流体である外気と冷媒とを熱交換させることで、外気を熱源として、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を加熱することができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、室内蒸発器16及び室外蒸発器18を直列に接続した構成において、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。つまり、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モードと暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
この冷房モードでは、室内蒸発器16にて吸熱された熱は、加熱部を構成する高温側熱媒体回路20における高温側ラジエータ23にて外気に放熱される。即ち、室外蒸発器18は放熱器として機能することはなく、吸熱器として機能している。換言すると、当該冷凍サイクル装置10の冷房モードでは、室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させることはない。
又、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、高温側水−冷媒熱交換器12を有しており、高温側熱媒体を循環させる高温側熱媒体回路20にヒータコア22を配置している。更に、高温側熱媒体回路20には高温側ラジエータ23が配置されている。従って、第2実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、この点において、第1実施形態と同様の効果を発揮する。
そして、第2実施形態では、室外蒸発器18と高温側ラジエータ23が熱的に接続されており、高温側熱媒体回路20における高温側熱媒体の有する熱を室外蒸発器18に伝達することができる。
具体的には、図5に示すように、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、室外蒸発器18を、高温側ラジエータ23の下流側に配置している。これにより、高温側ラジエータ23で放熱される熱を、送風方向Wへ送風される外気を介して、室外蒸発器18へ伝達することができるので、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
(第3実施形態)
次に、上述した各実施形態とは異なる第3実施形態について、図6を参照しつつ説明する。第3実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。
図6に示すように、第3実施形態に係る車両用空調装置1では、第1実施形態における高温側水−冷媒熱交換器12、高温側熱媒体回路20等を廃止して、加熱部として室内凝縮器12a及び室外熱交換器12bを採用している。
従って、第3実施形態においては、室内凝縮器12a及び室外熱交換器12bが本発明における加熱部として機能する。第3実施形態に係る構成は、この点を除いて、基本的に第1実施形態と同様である。
第3実施形態に係る圧縮機11の吐出口側には、室内凝縮器12aが接続されている。当該室内凝縮器12aは、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒と送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する熱交換器である。
室内凝縮器12aは、室内空調ユニット50のケーシング51内であって、第1実施形態におけるヒータコア22と同様の位置に配置されている。室内凝縮器12aは、本発明における室内凝縮器に相当する。
室内凝縮器12aの冷媒流出口側には、室外熱交換器12bが接続されている。当該室外熱交換器12bは、室内凝縮器12aから流出した冷媒と外気ファン30から送風された外気とを熱交換させて、冷媒の有する熱を外気に放熱させる熱交換器である。従って、室外熱交換器12bは、本発明における室外放熱器に相当する。
当該室外熱交換器12bは、車両ボンネット内の前方側に配置されている。室外熱交換器12bの冷媒流出口側には、モジュレータ13を介して、分岐部14aが接続されている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
尚、室外熱交換器12bの外気流れ上流側には、図示しないシャッター機構が配置されている。当該シャッター機構は、室外熱交換器12bにて外気を流通させる外気風路を開閉するように構成されている。このため、シャッター機構が外気風路を閉塞している際には、室外熱交換器12bにて冷媒と外気との熱交換は行われない。
次に、第3実施形態に係る車両用空調装置1の作動について説明する。第3実施形態に係る車両用空調装置1においても、第1実施形態と同様に、空調制御プログラムが実行されることによって、運転モードが切り替えられる。以下に、複数の運転モードの内、冷房モードにおける作動と、暖房モードにおける作動と、除湿暖房モードにおける作動を説明する。
(a)冷房モード
第3実施形態に係る冷房モードは、本発明における冷却モードの一例である。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、第1実施形態と同様に、冷却用膨張弁15aを所定の絞り開度で開き、吸熱用膨張弁15bを全閉状態とする。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→分岐部14a→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16→蒸発圧力調整弁17→合流部14b→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
更に、冷房モードでは、空調制御装置60が、室外熱交換器12bの外気風路を開くように、シャッター機構の作動を制御する。その他の制御対象機器については、第1実施形態の冷房モードと同様に制御する。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒が、室内凝縮器12aへ流入する。冷房モードでは、エアミックスドア54が冷風バイパス通路55を全開として、室内凝縮器12a側の通風路を閉塞している。この為、室内凝縮器12aへ流入した冷媒は、殆ど送風空気へ放熱することなく、室内凝縮器12aから流出して室外熱交換器12bへ流入する。
室外熱交換器12bへ流入した冷媒は、シャッター機構が室外熱交換器12bの外気風路を開いているので、外気に放熱して凝縮する。そして、室外熱交換器12bから流出した冷媒は、分岐部14aを介して、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。以降の作動は、第1実施形態の冷房モードと同様である。
従って、冷房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
第3実施形態に係る暖房モードは、第1実施形態と同様に、本発明における加熱モードの一例である。当該暖房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15aを全閉状態とし、吸熱用膨張弁15bを所定の絞り開度で開く。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→分岐部14a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→合流部14b→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
更に、暖房モードでは、空調制御装置60が、室外熱交換器12bの外気風路を全開状態よりも小さな開度(例えば、ほとんど閉塞した状態)となるように、シャッター機構の作動を制御する。その他の制御対象機器については、第1実施形態の暖房モードと同様に制御する。
暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒が室内凝縮器12aへ流入する。暖房モードでは、エアミックスドア54が冷風バイパス通路55を閉塞して、室内凝縮器12a側の通風路を全開としている。この為、室内凝縮器12aへ流入した冷媒は、送風空気に放熱して凝縮する。これにより、送風空気が加熱されて、送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づく。
室内凝縮器12aから流出した冷媒は、室外熱交換器12bへ流入する。室外熱交換器12bへ流入した冷媒は、シャッター機構が室外熱交換器12bの外気風路を全開状態よりも小さな開度(例えば、ほとんど閉塞した状態)にしているので、開度に応じた放熱量で室外熱交換器12bから流出する。基本的には、通常、室外熱交換器12bでは、殆ど外気へ放熱されることはなく、後述する着霜抑制時や除霜時にて放熱される。
室外熱交換器12bから流出した冷媒は、分岐部14aを介して、吸熱用膨張弁15bへ流入して減圧される。以降の作動は、第1実施形態の暖房モードと同様である。
従って、暖房モードでは、室内凝縮器12aで加熱された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
第3実施形態に係る除湿暖房モードは、第1実施形態と同様に、本発明における加熱モードの一例である。当該除湿暖房モードでは、空調制御装置60が、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bを所定の絞り開度で開く。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→分岐部14aへと流れ、分岐部14aの一方側→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16へ流れると共に、分岐部14aの他方側→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18へ流れる。そして、室内蒸発器16から流出した冷媒及び室外蒸発器18から流出した冷媒は合流部14bにて合流した後、圧縮機11の順で流れて循環する。即ち、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16及び室外蒸発器18に冷媒が並列に流れる蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第1実施形態と同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。
第3実施形態における除湿暖房モードでは、室内凝縮器12aにより送風空気を加熱する作動態様については、第3実施形態に係る暖房モードと同様である。又、その他の構成に係る作動態様は、上述した第1実施形態に係る除湿暖房モードと同様である。従って、これらの点に関する再度の説明は省略する。
このように、第3実施形態に係る除湿暖房モードでは、室内蒸発器16で冷却された送風空気を、室内凝縮器12aで加熱して車室内へ吹き出すことによって、車室内の除湿暖房を行うことができる。
以上説明したように、第3実施形態に係る車両用空調装置1によれば、冷凍サイクル装置10が冷媒回路を切り替えることによって、複数の運転モードの内、冷房モード、暖房モード、除湿暖房モードを切り替えることができ、車室内の快適な空調を実現することができる。
つまり、いずれの冷媒回路に切り替えても室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
第3実施形態に係る冷凍サイクル装置10においても、暖房モードや除湿暖房モードでは、室外蒸発器18の着霜の虞がある。第3実施形態においては、室外蒸発器18の着霜による不具合を解消する為に、図7に示す構成を採用し、サイクル高圧側で放熱される熱の一部を利用して、室外蒸発器18における着霜の抑制及び除霜を実現している。
具体的には、図7に示すように、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、室外熱交換器12b及び室外蒸発器18を並べて配置している。即ち、外気ファン30によって、送風方向Wへ送風された外気が室外熱交換器12b及び室外蒸発器18を通過するように配置されている。
そして、第3実施形態に係る室外蒸発器18は、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、室外熱交換器12bの下流側に配置されている。
上述したように、暖房モードや除湿暖房モードでは、シャッター機構の作動を制御することによって、室外熱交換器12bにおいて、高圧冷媒の熱を外気に放熱させている。当該外気は、外気ファン30による送風方向Wへ流れ、室外蒸発器18を通過する。この時、室外蒸発器18では、吸熱用膨張弁15bによって減圧された低圧冷媒と外気との熱交換が行われる。
これにより、第3実施形態においては、室外熱交換器12bと室外蒸発器18は、送風方向Wへ流れる外気を介して、熱的に接続されており、室外熱交換器12bで放熱される熱を室外蒸発器18に対して伝達可能に構成されている。
このように構成することで、第3実施形態に係る冷凍サイクル装置10においては、室外熱交換器12bで放熱される熱を低温側である室外蒸発器18に伝達でき、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
特に、室外熱交換器12bにおけるシャッター機構により、外気風路の開度を制御して外気に対する放熱量を調整することで、着霜判定部60c似て判定される室外蒸発器18の着霜進行状況に対応して、室外熱交換器12b側の熱を伝達することができる。
例えば、室外蒸発器18の除霜が必要な場合には、シャッター機構により外気風路の開度を大きくするように制御する。これにより、送風方向Wへ流れる外気に対する室外熱交換器12bの放熱量を増加させることができ、外気を介して、室外蒸発器18に室外熱交換器12bから多くの熱が伝達できる。この為、室外蒸発器18の除霜を迅速に行うことができる。
一方、室外蒸発器18の着霜を抑制する場合には、シャッター機構により外気風路の開度を閉塞することなく、小さな開度に制御する。これにより、暖房モードにおける暖房能力を維持しながら、室外蒸発器18の着霜を抑制することができる。
そして、図7に示す構成の場合、室外蒸発器18の除霜等を行う為に、室外蒸発器18に高圧冷媒を導入する必要もなく、除湿暖房モード等での運転を停止する必要もない。即ち、当該冷凍サイクル装置10によれば、簡素なサイクル構成にて、空調対象空間である車室内の快適性を維持しつつ、室外蒸発器18の着霜による不具合の発生を抑制・解消することができる。
以上説明したように、第3実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、第1実施形態と同様に、回路切替制御部60bによって、分岐部14aに接続された室内蒸発器16側の冷媒回路と、室外蒸発器18側の冷媒回路とを切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。即ち、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モードと暖房モードと除湿暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
そして、第3実施形態に係る冷房モードでは、室内蒸発器16にて吸熱された熱は、加熱部を構成する室外熱交換器12bにて外気に放熱される。即ち、室外蒸発器18は放熱器として機能することはなく、吸熱器として機能している。換言すると、当該冷凍サイクル装置10の冷房モードでは、室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させることはない。
図6に示すように、第3実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、室内凝縮器12aを備えている。従って、暖房モード等において、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒と熱交換対象流体である送風空気とを直接的に熱交換させて、送風空気を加熱することができる。
又、第3実施形態の冷凍サイクル装置10は、室外熱交換器12bを備えている。従って、室内蒸発器16や室外蒸発器18にて吸熱した熱を外気に放熱させることが可能となり、冷房モード時において車室内の冷房を適切に行うことができる。
そして、第3実施形態では、室外熱交換器12bと室外蒸発器18が熱的に接続されており、室外熱交換器12bにおける高圧冷媒が有する熱を室外蒸発器18に伝達することができる。
具体的には、図7に示すように、外気ファン30による外気の送風方向Wに関して、室外蒸発器18を、室外熱交換器12bの下流側に配置している。これにより、室外熱交換器12bで放熱される熱を、送風方向Wへ送風される外気を介して、室外蒸発器18へ伝達することができるので、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
(第4実施形態)
続いて、上述した各実施形態とは異なる第4実施形態について、図8を参照しつつ説明する。第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。
図8に示すように、第4実施形態に係る車両用空調装置1は、第2実施形態における高温側水−冷媒熱交換器12、高温側熱媒体回路20等を廃止して、加熱部としての室内凝縮器12a及び室外熱交換器12bを採用している。
従って、第4実施形態においては、室内凝縮器12a及び室外熱交換器12bが本発明における加熱部として機能する。第4実施形態に係る構成は、この点を除いて、基本的に第2実施形態と同様である。
第4実施形態に係る圧縮機11の吐出口側には、室内凝縮器12aが接続されている。当該室内凝縮器12aは、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒と送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する熱交換器である。室内凝縮器12aは、第3実施形態における室内凝縮器12aと同様に配置されており、本発明における室内凝縮器に相当する。
室内凝縮器12aの冷媒流出口側には、室外熱交換器12bが接続されている。当該室外熱交換器12bは、室内凝縮器12aから流出した冷媒と外気ファン30から送風された外気とを熱交換させて、冷媒の有する熱を外気に放熱させる熱交換器である。従って、室外熱交換器12bは、本発明における室外放熱器に相当する。
当該室外熱交換器12bの外気流れ上流側には、図示しないシャッター機構が配置されている。当該シャッター機構は、第3実施形態と同様に、室外熱交換器12bにて外気を流通させる外気風路を開閉するように構成されている。
当該室外熱交換器12bの冷媒流出口側には、モジュレータ13を介して、冷却用膨張弁15aが接続されている。その他の構成は、第2実施形態と同様である。
次に、第4実施形態に係る車両用空調装置1の作動について説明する。第4実施形態に係る車両用空調装置1においても、第2実施形態と同様に、空調制御プログラムが実行されることによって、運転モードが切り替えられる。以下に、複数の運転モードの内、冷房モードにおける作動と、暖房モードにおける作動と、除湿暖房モードにおける作動を説明する。
(a)冷房モード
第4実施形態に係る冷房モードは、本発明における冷却モードの一例である。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、第2実施形態と同様に、冷却用膨張弁15aを所定の絞り開度で開き、吸熱用膨張弁15bを全開状態とする。又、三方弁16bは、バイパス流路16aを閉塞するように制御される。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
つまり、第4実施形態に係る冷房モードでは、室内蒸発器16へ冷媒を流入させ、送風空気との熱交換により送風空気を冷却することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。例えば、空調制御装置60は、冷風バイパス通路55を全開として室内凝縮器12a側の通風路を閉塞するように、エアミックスドア54の作動を制御する。
又、空調制御装置60が、室外熱交換器12bの外気風路を開くように、シャッター機構の作動を制御する。尚、当該空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、第2実施形態と同様に、適宜その作動を制御する。
第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10の冷房モードでは、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒が、室内凝縮器12aへ流入する。冷房モードでは、第2実施形態と同様に、エアミックスドア54が室内凝縮器12a側の通風路を閉塞している。この為、室内凝縮器12aへ流入した冷媒は、殆ど送風空気へ放熱することなく、室内凝縮器12aから流出して室外熱交換器12bへ流入する。
室外熱交換器12bへ流入した冷媒は、シャッター機構が室外熱交換器12bの外気風路を開いているので、外気に放熱して凝縮する。そして、室外熱交換器12bから流出した冷媒は、モジュレータ13を介して、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。以降の作動は第2実施形態の冷房モードと同様である。
従って、冷房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
第4実施形態に係る暖房モードは、第2実施形態と同様に、本発明における加熱モードの一例である。当該暖房モードでは、空調制御装置60は、冷却用膨張弁15aを全開とし、吸熱用膨張弁15bを所定の絞り開度で開く。この時、三方弁16bは、バイパス流路16aを全開にするように制御される。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→三方弁16b→バイパス流路16a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。つまり、暖房モードでは、室外蒸発器18で吸熱した熱を利用して送風空気を加熱することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を、暖房モードに関する制御マップを参照して制御する。尚、当該空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、第2実施形態と同様に、適宜その作動を制御する。
第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10の暖房モードでは、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒が、室内凝縮器12aへ流入する。暖房モードでは、第2実施形態と同様に、エアミックスドア54が冷風バイパス通路55を閉塞し、室内凝縮器12a側の通風路を全開にしている。この為、室内凝縮器12aへ流入した冷媒は送風空気へ放熱し、室内蒸発器16を通過した送風空気を加熱する。
室内凝縮器12aから流出して室外熱交換器12bへ流入した冷媒は、シャッター機構が室外熱交換器12bの外気風路を所定の開度で開いているので、外気に放熱して凝縮する。そして、室外熱交換器12bから流出した冷媒は、モジュレータ13、冷却用膨張弁15a、三方弁16b、バイパス流路16aを介して、吸熱用膨張弁15bへ流入して減圧される。以降の作動は、第2実施形態の暖房モードと同様である。
従って、暖房モードでは、室外蒸発器18にて外気から吸熱した熱を利用して、室内蒸発器16を通過した送風空気を加熱して車室内へ吹き出すことができ、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
第4実施形態に係る除湿暖房モードは、第2実施形態と同様に、本発明における加熱モードの一例である。当該除湿暖房モードでは、空調制御装置60は、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bをそれぞれ所定の絞り開度で開く。この時、三方弁16bは、バイパス流路16aを閉塞するように制御される。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→室内凝縮器12a→室外熱交換器12b→モジュレータ13→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。つまり、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を、室外蒸発器18で吸熱した熱を利用して加熱することを目的とした冷媒回路に切り替えられる。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、目標吹出温度TAO、センサ群の検出信号に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を、除湿暖房モードに関する制御マップを参照して制御する。
又、空調制御装置60が、室外熱交換器12bの外気風路を冷房モード時よりも小さな開度で開くように、シャッター機構の作動を制御する。具体的なシャッター機構による外気風路の開度については、室外蒸発器18における着霜の進行度合等に応じて、制御マップを参照して定められる。尚、当該空調制御装置60は、その他の各種制御対象機器についても、第2実施形態と同様に、適宜その作動を制御する。
第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10の除湿暖房モードでは、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒が、室内凝縮器12aへ流入する。除湿暖房モードでは、第2実施形態と同様に、エアミックスドア54が冷風バイパス通路55を閉塞し、室内凝縮器12a側の通風路を全開にしている。この為、室内凝縮器12aへ流入した冷媒は、送風空気へ放熱し、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を加熱する。
室内凝縮器12aから流出して室外熱交換器12bへ流入した冷媒は、シャッター機構が室外熱交換器12bの外気風路を所定の開度で開いているので、外気に放熱して凝縮する。そして、室外熱交換器12bから流出した冷媒は、モジュレータ13を介して、冷却用膨張弁15aへ流入して減圧される。以降の作動は、第2実施形態の除湿暖房モードと同様である。
従って、除湿暖房モードでは、室外蒸発器18にて外気から吸熱した熱を利用して、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を加熱して車室内へ吹き出すことができ、車室内の除湿暖房を行うことができる。
このように、第4実施形態に係る車両用空調装置1によれば、室内蒸発器16及び室外蒸発器18が直列に接続された構成であっても、冷凍サイクル装置10が冷媒回路を切り替えることによって、複数の運転モードの内、冷房モード、暖房モード、除湿暖房モードを切り替えることができ、車室内の快適な空調を実現することができる。
つまり、いずれの冷媒回路に切り替えても室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。
第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10においても、暖房モードや除湿暖房モードでは、室外蒸発器18の着霜の虞がある。第4実施形態においては、室外蒸発器18の着霜による不具合を解消する為に、図9に示す構成を採用し、サイクル高圧側で放熱される熱の一部を利用して、室外蒸発器18における着霜の抑制及び除霜を実現している。
具体的には、室外蒸発器18の熱交換部は、熱伝導性を有する複数の伝熱フィン31によって、室外熱交換器12bの熱交換部に対して接続されている。各伝熱フィン31は、室外熱交換器12b又は室外蒸発器18の一部の構成部品(例えば、熱交換フィン)を共通化することによって構成されており、本発明における伝熱部材に相当する。
即ち、室外熱交換器12bと室外蒸発器18は、複数の伝熱フィン31によって熱的に接続されており、室外熱交換器12bで放熱される熱を室外蒸発器18に対して伝達可能に構成されている。
このように構成することで、当該冷凍サイクル装置10においては、室外熱交換器12bで放熱される熱を低温側である室外蒸発器18に伝達できる。この結果、当該冷凍サイクル装置10によれば、暖房モードや除湿暖房モードを実行している場合に、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
尚、室外熱交換器12bにおけるシャッター機構の作動を制御することで、室外熱交換器12bの放熱量を調整し、室外蒸発器18に伝達される熱量を加減することもできる。シャッター機構により外気風路の開度を大きくすることで、室外蒸発器18に伝達される熱量を増やせば、室外蒸発器18の除霜を迅速に行うことができる。
又、室外蒸発器18の着霜を抑制する場合には、シャッター機構により外気風路の開度を小さく絞り、室外蒸発器18に伝達される熱量を制限すればよい。これにより、室内凝縮器12aによる送風空気の加熱能力をできるだけ維持しながら、室外蒸発器18の着霜を抑制することができる。
そして、図9に示す構成の場合、室外蒸発器18の除霜等を行う為に、室外蒸発器18に高圧冷媒を導入する必要もなく、暖房モード等での運転を停止する必要もない。即ち、当該冷凍サイクル装置10によれば、簡素なサイクル構成にて、空調対象空間である車室内の快適性を維持しつつ、室外蒸発器18の着霜による不具合の発生を抑制・解消することができる。
以上説明したように、第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、第2実施形態と同様に、室内蒸発器16及び室外蒸発器18を直列に接続した構成であっても、回路切替制御部60bによって、室内蒸発器16にて送風空気との熱交換を主とする冷媒回路と、室外蒸発器18にて外気から吸熱した熱を用いて、送風空気を加熱することを主とする冷媒回路とを切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。即ち、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モードと、暖房モードと、除湿暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
そして、第4実施形態に係る冷房モードでは、室内蒸発器16にて吸熱された熱は、加熱部を構成する室外熱交換器12bにて外気に放熱される。即ち、室外蒸発器18は放熱器として機能することはなく、吸熱器として機能している。換言すると、当該冷凍サイクル装置10の冷房モードでは、室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させることはない。
図8に示すように、第4実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、室内凝縮器12aを備えている為、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒と熱交換対象流体である送風空気とを直接的に熱交換させて、送風空気を加熱することができる。
又、当該冷凍サイクル装置10は、室外熱交換器12bを備えている為、室内蒸発器16や室外蒸発器18にて吸熱した熱を外気に放熱させることが可能となり、冷房モード時において車室内の冷房を適切に行うことができる。
そして、第4実施形態では、室外熱交換器12bと室外蒸発器18が複数の伝熱フィン31によって熱的に接続されており、室外熱交換器12bにおける高圧冷媒が有する熱を室外蒸発器18に伝達することができる。
これにより、室外熱交換器12bで放熱される熱を、送風方向Wへ送風される外気を介して、室外蒸発器18へ伝達することができるので、室外蒸発器18における着霜の進行を抑制したり、室外蒸発器18の除霜を行ったりすることができる。
(第5実施形態)
次に、上述した各実施形態とは異なる第5実施形態について、図10を参照しつつ説明する。第5実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。
図10に示すように、第5実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、第1実施形態に対して、内部熱交換器19を追加して構成されている。具体的には、内部熱交換器19は、高圧側冷媒通路を流通する冷媒と低圧側冷媒通路を流通する冷媒とを熱交換させる熱交換器である。当該内部熱交換器19は、本発明における内部熱交換器に相当する。
第5実施形態において、高圧側冷媒通路を流通する冷媒は、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒である。低圧側冷媒通路を流通する冷媒は、室外蒸発器18から流出し、合流部14bの冷媒流出口から流出した低圧冷媒であり、圧縮機11の吸入口から吸入される低圧冷媒である。
次に、第5実施形態に係る車両用空調装置1の作動について説明する。第5実施形態に係る車両用空調装置1においても、第1実施形態と同様に、空調制御プログラムが実行されることで運転モードが切り替えられる。以下、各運転モードの作動を説明する。
(a)冷房モード
第5実施形態に係る冷房モードは、本発明における冷却モードに相当する。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、第1実施形態の冷房モードと同様に、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度を制御する。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→内部熱交換器19の高圧側冷媒通路→分岐部14a→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16→蒸発圧力調整弁17→合流部14b→内部熱交換器19の低圧側冷媒通路→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第1実施形態の冷房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。従って、冷房モードでは、実質的に第1実施形態と同様に、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
第5実施形態に係る暖房モードは、本発明における加熱モードに相当する。当該暖房モードでは、空調制御装置60が、第1実施形態の暖房モードと同様に、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度を制御する。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→内部熱交換器19の高圧側冷媒通路→分岐部14a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→合流部14b→内部熱交換器19の低圧側冷媒通路→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第1実施形態の暖房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。これにより、第1実施形態の暖房モードと同様に、室外蒸発器18にて外気から吸熱された熱を用いて、ヒータコア22にて送風空気を加熱することができ、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
第5実施形態に係る除湿暖房モードは、本発明における加熱モードの一例に相当する。当該除湿暖房モードでは、空調制御装置60が、第1実施形態の除湿暖房モードと同様に冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度を制御する。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→分岐部14aまで流れ、分岐部14aの一方側→冷却用膨張弁15a→室内蒸発器16へ流れると共に、分岐部14aの他方側→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18へ流れる。そして、室内蒸発器16から流出した冷媒及び室外蒸発器18から流出した冷媒は合流部14bにて合流した後、圧縮機11の順で流れて循環する。即ち、除湿暖房モードでは、室内蒸発器16及び室外蒸発器18に冷媒が並列に流れる蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第1実施形態の除湿暖房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。これにより、第1実施形態の除湿暖房モードと同様に、室内蒸発器16で冷却された送風空気を、室外蒸発器18にて外気から吸熱された熱を用いて、ヒータコア22にて加熱することができ、車室内の除湿暖房を行うことができる。
ここで、高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒は、内部熱交換器19の高圧側冷媒通路へ流入する。内部熱交換器19の高圧側冷媒通路へ流入した高圧冷媒は、内部熱交換器19の低圧側冷媒通路を流通する低圧冷媒と熱交換して、エンタルピを低下させる。
内部熱交換器19の高圧側冷媒通路から流出した高圧冷媒は、分岐部14aを介して、吸熱用膨張弁15bへ流入して減圧され、室外蒸発器18へ流入する。室外蒸発器18へ流入した冷媒は、外気ファン30から送風された熱源流体である外気から吸熱して蒸発する。室外蒸発器18から流出した冷媒は、合流部14bを介して、内部熱交換器19の低圧側冷媒通路へ流入する。
内部熱交換器19の低圧側冷媒通路へ流入した低圧冷媒は、内部熱交換器19の高圧側冷媒通路を流通する高圧冷媒と熱交換して、エンタルピを上昇させる。内部熱交換器19の低圧側冷媒通路から流出した低圧冷媒は、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
従って、当該冷凍サイクル装置10によれば、内部熱交換器19によって、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ流入する冷媒のエンタルピを低下させることができる。これにより、蒸発器として機能する熱交換器における冷媒の冷却能力を増大させて、冷凍サイクル装置10の成績係数(COP)を向上させることができる。
尚、第5実施形態においても、暖房モードや除湿暖房モードにおいては、室外蒸発器18が着霜する虞がある。従って、高温側ラジエータ23にて放熱された熱を、室外蒸発器18に伝達する構成が採用されている。例えば、図3に示す構成と、図5に示す構成の何れかを採用しても良い。
図3及び図5の構成を組み合わせて、外気ファン30による送風方向Wに関して、室外蒸発器18が高温側ラジエータ23の下流側となるように配置すると同時に、室外蒸発器18及び高温側ラジエータ23を複数の伝熱フィン31にて熱的に接続した構成としてもよい。
以上説明したように、第5実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、第1実施形態と同様に、回路切替制御部60bによって、分岐部14aに接続された室内蒸発器16側の冷媒回路と、室外蒸発器18側の冷媒回路とを切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。即ち、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モードと暖房モードと除湿暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
又、第5実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、内部熱交換器19を備えている為、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ流入する冷媒のエンタルピを低下させることができる。従って、当該冷凍サイクル装置10は、蒸発器として機能する熱交換器における冷媒の冷却能力を増大させて、冷凍サイクル装置10の成績係数(COP)を向上させることができる。
(第6実施形態)
続いて、上述した各実施形態とは異なる第6実施形態について、図11を参照しつつ説明する。第6実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車に搭載される車両用空調装置1に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気の温度を調整する機能を果たす。
第6実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、第2実施形態に対して、内部熱交換器19を追加して構成されている。内部熱交換器19は、高圧側冷媒通路を流通する冷媒と低圧側冷媒通路を流通する冷媒とを熱交換させる熱交換器である。そして、当該内部熱交換器19は、本発明における内部熱交換器に相当する。
第6実施形態において、高圧側冷媒通路を流通する冷媒は高温側水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した高圧冷媒である。低圧側冷媒通路を流通する冷媒は室外蒸発器18から流出した低圧冷媒であり、圧縮機11の吸入口から吸入される低圧冷媒である。
次に、第6実施形態に係る車両用空調装置1の作動について説明する。第6実施形態に係る車両用空調装置1においても、第2実施形態と同様に運転モードが切り替えられる。以下、各運転モードの作動を説明する。
(a)冷房モード
第6実施形態に係る冷房モードは、本発明における冷却モードに相当する。当該冷房モードでは、空調制御装置60が、第2実施形態の冷房モードと同様に、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度、三方弁16bの作動を制御する。
従って、冷房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→内部熱交換器19の高圧側冷媒通路→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→内部熱交換器19の低圧側冷媒通路→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第2実施形態の冷房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。従って、冷房モードでは、実質的に第2実施形態と同様に、室内蒸発器16にて冷却された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の冷房を行うことができる。
(b)暖房モード
第6実施形態に係る暖房モードは、本発明における加熱モードに相当する。当該暖房モードでは、空調制御装置60が、第2実施形態の暖房モードと同様に、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度、三方弁16bの作動を制御する。
従って、暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→三方弁16b→バイパス流路16a→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第2実施形態の暖房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。従って、暖房モードでは、実質的に第2実施形態と同様に、室外蒸発器18で吸熱された熱を用いて加熱された送風空気を車室内へ吹き出すことによって、車室内の暖房を行うことができる。
(c)除湿暖房モード
第6実施形態に係る除湿暖房モードは、本発明における加熱モードの一例に相当する。当該除湿暖房モードにおいては、空調制御装置60が、第2実施形態の除湿暖房モードと同様に、冷却用膨張弁15a及び吸熱用膨張弁15bの絞り開度、三方弁16bの作動を制御する。
従って、除湿暖房モードの冷凍サイクル装置10では、圧縮機11→高温側水−冷媒熱交換器12→モジュレータ13→内部熱交換器19の高圧側冷媒通路→冷却用膨張弁15a→三方弁16b→室内蒸発器16→吸熱用膨張弁15b→室外蒸発器18→内部熱交換器19の低圧側冷媒通路→圧縮機11の順で冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクルが構成される。
そして、このサイクル構成で、空調制御装置60は、第2実施形態の除湿暖房モードと同様に、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。これにより、第2実施形態の除湿暖房モードと同様に、室内蒸発器16で冷却された送風空気を、室外蒸発器18にて外気から吸熱された熱を用いて加熱することができ、車室内の除湿暖房を行うことができる。
又、第6実施形態においても、内部熱交換器19の高圧側冷媒通路へ流入した高圧冷媒と、内部熱交換器19の低圧側冷媒通路を流通する低圧冷媒とを熱交換させて、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ流入する冷媒のエンタルピを低下させることができる。これにより、当該冷凍サイクル装置10は、蒸発器として機能する熱交換器における冷媒の冷却能力を増大させて、冷凍サイクル装置10の成績係数(COP)を向上させることができる。
尚、第6実施形態においても、暖房モードや除湿暖房モードにて、室外蒸発器18が着霜する虞がある。従って、高温側ラジエータ23にて放熱された熱を、室外蒸発器18に伝達する構成が採用されている。例えば、図3に示す構成、図5に示す構成、上述した図3及び図5を組み合わせた構成の何れかを採用しても良い。
以上説明したように、第6実施形態に係る冷凍サイクル装置10によれば、第2実施形態と同様に、室内蒸発器16及び室外蒸発器18を直列に接続した構成であっても、回路切替制御部60bによって、室内蒸発器16にて送風空気との熱交換を主とする冷媒回路と、室外蒸発器18にて外気から吸熱した熱を用いて、送風空気を加熱することを主とする冷媒回路とを切り替えることができる。
当該冷凍サイクル装置10によれば、何れの冷媒回路に切り替えた場合であっても、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ高圧冷媒を流入させる必要がないので、サイクル構成の複雑化を招くことなく簡素な構成で冷媒回路を切り替えることができる。即ち、当該冷凍サイクル装置10は、サイクル構成の複雑化を招くことなく、冷房モードと除湿暖房モードを含む複数の運転モードを実現することができる。
又、第6実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、内部熱交換器19を備えている為、室内蒸発器16及び室外蒸発器18へ流入する冷媒のエンタルピを低下させることができる。従って、当該冷凍サイクル装置10は、蒸発器として機能する熱交換器における冷媒の冷却能力を増大させて、冷凍サイクル装置10の成績係数(COP)を向上させることができる。
(他の実施形態)
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良いし、上述した実施形態を種々変形することも可能である。
(1)上述した実施形態においては、室外蒸発器18と、モジュレータ13とを別体に配置した構成であったが、この構成に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、室外蒸発器18における熱交換部の側部に対して、モジュレータ13を一体的に配置した構成としてもよい。
この時、室外蒸発器18とモジュレータ13との間には、断熱部材36を配置して、モジュレータ13と室外蒸発器18の間における断熱を図ることが望ましい。このように構成することで、既存のモジュレータ一体型の熱交換器を利用して、本発明における冷凍サイクル装置10の構成の一部を製造することが可能となる。
(2)又、上述した第5実施形態、第6実施形態においては、本発明における加熱部を冷媒熱交換器12及び高温側熱媒体回路20等で構成した場合について説明したが、この態様に限定されるものではない。即ち、第3実施形態、第4実施形態のように、本発明における加熱部を室内凝縮器12a及び室外熱交換器12bによって構成した場合においても、内部熱交換器19を配置することも可能である。
(3)そして、上述した実施形態におけるサイクル構成と、室外蒸発器18に対して高圧冷媒による熱を導入する構成との組み合わせは適宜変更することができる。
具体的には、高温側ラジエータ23で放熱された熱を伝達する構成としては、第1実施形態においては、図3に示す複数の伝熱フィン31を用いた構成を採用し、第2実施形態では、図5に示す外気ファン30により送風される外気を用いた構成を採用している。
しかしながら、高温側ラジエータ23で放熱された熱を伝達する構成の組み合わせは、この組み合わせに限定されるものではない。即ち、第1実施形態に係るサイクル構成に対して、図5に示す構成を採用しても良いし、第2実施形態に係るサイクル構成に対して、図3に示す構成を採用しても良い。
(4)同様に、室外熱交換器12bにて放熱された熱を伝達する構成と、サイクル構成との組み合わせについても適宜変更することができる。具体的には、第3実施形態においては、図7に示す外気ファン30により送風される外気を用いた構成を採用し、第4実施形態においては、図9に示す複数の伝熱フィン31を用いた構成としている。この点、第3実施形態に係るサイクル構成に対して、図9に示す構成を採用しても良いし、第4実施形態に係るサイクル構成に対して、図7に示す構成を採用しても良い。
(5)そして、上述した実施形態においては、外気を介して熱を伝達させて、室外蒸発器18の着霜の抑制や除霜を行う際に、室外蒸発器18が外気の空気流れに関して、室外熱交換器12b又は高温側ラジエータ23の下流側に位置していればよい。
即ち、通常時には、室外熱交換器12b又は高温側ラジエータ23の上流側に室内蒸発器16が位置するように送風し、着霜の抑制や除霜を行う際には、外気ファン30による送風方向を逆にするように構成してもよい。この場合における送風方向の逆転は、外気ファン30(例えば、軸流ファン)における羽根車の回転を逆方向にしてもよいし、複数台の送風機によって実現してもよい。
(6)又、上述した各実施形態においては、冷凍サイクル装置10にて低圧冷媒が導入される熱交換器として、冷却用吸熱器である室内蒸発器16と加熱用吸熱器である室外蒸発器18とを備える構成を挙げていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、冷却用の熱媒体を冷却する為のチラーや、当該電気自動車の後部座席に対する空調に用いられるリアエバポレータを、上述した室内蒸発器16及び室外蒸発器18に対して並列に接続した構成とすることも可能である。
(7)そして、上述した第2、4、6実施形態においては、暖房モード時に室内蒸発器16における熱交換(即ち、送風空気の冷却)を抑制する為に、バイパス流路16a及び三方弁16bを配置して、室内蒸発器16を迂回させて冷媒を流す構成であったが、この態様に限定されるものではない。
室内蒸発器16における熱交換を防止することができればよく、送風空気の流路を切り替えて、送風空気が室内蒸発器16を迂回するように構成しても良い。具体的には、送風機52と室内蒸発器16の間に開閉可能なシャッター装置を配置すると共に、ケーシング51にて室内蒸発器16を迂回するバイパス流路を形成しても良い。
10 冷凍サイクル装置
11 圧縮機
12 高圧側水−冷媒熱交換器
14a 分岐部
15a 冷却用膨張弁
15b 吸熱用膨張弁
16 室内蒸発器
18 室外蒸発器
20 高温側熱媒体回路
60b 回路切替制御部

Claims (14)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を熱源として、熱交換対象流体を加熱する加熱部(12、12a、12b、20)と、
    前記加熱部から流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部(14a)と、
    前記分岐部における一方の冷媒流出口から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部(15a)と、
    前記冷却用減圧部にて減圧された冷媒を前記熱交換対象流体と熱交換させて蒸発させる冷却用吸熱器(16)と、
    前記分岐部における他方の冷媒流出口から流出した冷媒を減圧させる加熱用減圧部(15b)と、
    前記加熱用減圧部にて減圧された冷媒を、熱源流体としての外気と熱交換させて蒸発させる加熱用吸熱器(18)と、
    前記冷却用吸熱器へ冷媒を流入させる冷媒回路と、前記加熱用吸熱器へ冷媒を流入させる冷媒回路とを切り替える回路切替部(60b)と、を有し、
    前記回路切替部は、前記熱交換対象流体を冷却する冷却モードでは、前記冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替え、前記熱交換対象流体を加熱する加熱モードでは、前記加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替える冷凍サイクル装置。
  2. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を熱源として、熱交換対象流体を加熱する加熱部(12、12a、12b、20)と、
    前記加熱部から流出した冷媒を減圧させる冷却用減圧部(15a)と、
    前記冷却用減圧部にて減圧された冷媒と前記熱交換対象流体とを熱交換させて蒸発させる冷却用吸熱器(16)と、
    前記冷却用吸熱器から流入した冷媒を減圧させる加熱用減圧部(15b)と、
    前記加熱用減圧部にて減圧された冷媒を、熱源流体としての外気と熱交換させて蒸発させる加熱用吸熱器(18)と、
    前記冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路と、前記加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路とを切り替える回路切替部(60b)と、を有し、
    前記回路切替部は、前記熱交換対象流体を冷却する冷却モードでは、前記冷却用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替え、前記熱交換対象流体を加熱する加熱モードでは、前記加熱用吸熱器にて冷媒を熱交換させる冷媒回路に切り替える冷凍サイクル装置。
  3. 前記冷却モードにおいて、前記冷却用吸熱器で吸熱された熱は、前記加熱部にて外気へ放熱される請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記加熱部は、高温側熱媒体回路(20)を循環する高温側熱媒体に対して、前記圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を放熱させて前記高温側熱媒体を加熱する高温側水−冷媒熱交換器(12)を有し、
    前記高温側熱媒体回路には、前記水−冷媒熱交換器にて加熱された前記高温側熱媒体を熱源として前記送風空気を加熱するヒータコア(22)が配置されている請求項1ないし3の何れか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記高温側熱媒体回路には、前記高温側熱媒体の有する熱を外気に放熱させる高温側ラジエータ(23)が配置されている請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記高温側ラジエータを流通する前記高温側熱媒体の有する熱を、前記加熱用吸熱器に対して伝達可能に構成されている請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記加熱用吸熱器は、当該加熱用吸熱器を流通する冷媒と前記高温側ラジエータを流通する前記高温側熱媒体との間で伝熱可能に構成された伝熱部材(31)によって、前記高温側ラジエータに対して接続されている請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記加熱用吸熱器は、当該加熱用吸熱器及び前記高温側ラジエータを通過する外気の流れ方向(W)に関して、前記高温側ラジエータの下流側に配置されている請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記加熱部は、前記圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を前記熱交換対象流体へ放熱させて前記熱交換対象流体を加熱する室内凝縮器(12a)を有している請求項1ないし3の何れか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記加熱部は、前記圧縮機から吐出された冷媒の有する熱を外気に放熱させる室外放熱器(12b)を有している請求項9に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記室外放熱器を流通する冷媒の有する熱を、前記加熱用吸熱器に対して伝達可能に構成されている請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記加熱用吸熱器は、当該加熱用吸熱器を流通する冷媒と前記室外放熱器を流通する前記冷媒との間で伝熱可能に構成された伝熱部材(31)によって、前記高温側ラジエータに対して接続されている請求項11に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記加熱用吸熱器は、当該加熱用吸熱器及び前記室外放熱器を通過する外気の流れ方向(W)に関して、前記室外放熱器の下流側に配置されている請求項11に記載の冷凍サイクル装置。
  14. 前記加熱部から流出した高圧冷媒と前記圧縮機に吸入される低圧冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(19)を有する請求項1ないし13の何れか1つに記載の冷凍サイクル装置。
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