[go: up one dir, main page]

JP2018137853A - 埋込磁石同期モータ - Google Patents

埋込磁石同期モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2018137853A
JP2018137853A JP2017029548A JP2017029548A JP2018137853A JP 2018137853 A JP2018137853 A JP 2018137853A JP 2017029548 A JP2017029548 A JP 2017029548A JP 2017029548 A JP2017029548 A JP 2017029548A JP 2018137853 A JP2018137853 A JP 2018137853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
magnet
earth magnet
torque
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017029548A
Other languages
English (en)
Inventor
吉田 征弘
Masahiro Yoshida
征弘 吉田
祐介 奈良
Yusuke Nara
祐介 奈良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akita University NUC
Original Assignee
Akita University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akita University NUC filed Critical Akita University NUC
Priority to JP2017029548A priority Critical patent/JP2018137853A/ja
Publication of JP2018137853A publication Critical patent/JP2018137853A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】磁力が大きく異なる希土類磁石とフェライト磁石を非対称に配置することでマグネットトルクとリラクタンストルクの位相差を縮小し、希土類磁石の使用量を半減し、かつ従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得る。【解決手段】1極あたりのフェライト磁石6は、回転子3の径方向に間隔を置いて複数の層61〜63が配置される。1極あたりの希土類磁石7は、第1希土類磁石71と第2希土類磁石72を有し、第1希土類磁石71は、隣接する磁極同士に係る回転軸5に最も近い第3層63同士の間に位置し、第1希土類磁石71を挟む2つの第3層63の一方には第2希土類磁石72が径方向外側に配置され、他方にはフラックスバリア8が径方向外側に配置される。フェライト磁石6及び希土類磁石7は、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなるように着磁される。【選択図】図1

Description

本発明は、回転子の内部に永久磁石が埋め込まれる埋込磁石同期モータに関するものである。
モータは産業機械、電気機器、自動車など様々な分野に応用されており、国内の電力消費量の約6割をモータが占めている。また、近年の地球環境保護や省エネルギー化への関心の高まりから、モータの中でも、高効率モータとして高性能な希土類磁石を用いた永久磁石モータが、多様な分野に適用され、近年急速に普及している。しかし、永久磁石モータの省エネルギー化・高性能化の要となる希土類磁石は特定の国からの供給に依存しているため、価格の高騰や安定供給の面で不安がある。そのため、モータの性能は維持したままで希土類の使用量を削減する、省レアアースモータの開発が望まれている。しかしながら、単純に希土類磁石の使用量を削減するだけではモータの性能が低下してしまうため、構造の工夫が必要である。
埋込磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)はマグネットトルクに加えリラクタンストルクを活用できるため、高トルク化を図ることができる。リラクタンストルクを利用することで、フェライト磁石を用いた場合でも希土類磁石と同等の出力特性・出力密度および効率特性を達成した報告もあるが(非特許文献1及び2参照)、フェライト磁石のみでは希土類磁石モータと同等のトルク密度を出すことは困難である。
また、一般的な埋込磁石同期モータでは、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角には45度の位相差が生じるが、磁石を非対称に配置することでトルクの位相をずらし、総合トルクを向上させる検討もなされている(非特許文献3及び4参照)。例えば、特許文献1には、回転子鉄心の表層部に、所定の半径方向深さで所定の回転角度に亘って固定子内周との間の磁気的な距離を隔てる円弧状の磁極間隙部を配置し、2成分のトルクの位相差を縮小する発明が記載されている。
特開2013−230080号公報
真田雅之・井上征則・森本茂雄:「フェライト磁石を用いた高性能PMASynRMの構造と特性」、電気学会論文誌、Vol. 13、No. 12、 pp.1401-1407 (2011) 森本茂雄・真田雅之:「省エネモータの原理と設計法〜永久磁石同期モータの基礎から設計・制御まで〜」、科学情報出版株式会社 (2013) 日経Automotive Technology・日経エレクトロニクス:「次世代車載モータ技術2012-2013」、日経BP社 (2012) Wenliang Zhao, Dezhi Chen, Thomas A. Lipo, and Byung-II Kwon : "Performance Improvement of Ferrite-Assisted Synchronous Reluctance Machines Using Asymmetrical Rotor Configurations", IEEE Trans. Magn., Vol. 51, No. 11, Art. ID 8108504 (2015)
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、主磁路に大きな磁気抵抗が存在し、主磁束が減少するので、従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得るためには、希土類磁石の使用量の大幅な削減が望めない。
そこで、本発明では、磁力が大きく異なる希土類磁石とフェライト磁石を非対称に配置することでマグネットトルクとリラクタンストルクの位相差を縮小し、希土類磁石の使用量を半減し、かつ従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得られる埋込磁石同期モータを提供することを課題とする。
前述した目的を達成するための本発明は、回転子鉄心にフェライト磁石及び希土類磁石が埋め込まれることによって、交互に相異なる極性を有する複数の磁極が構成される回転子と、前記回転子の外側にエアギャップを介して配置される固定子と、を有し、1磁極あたりの前記フェライト磁石は、前記回転子の径方向に間隔を置いて複数の層が配置され、前記層は、それぞれ、前記回転子が固定される回転軸の軸方向に直交する軸直交平面による断面が前記回転子の回転中心側に凸の湾曲形状を有し、1磁極あたりの前記希土類磁石は、第1希土類磁石及び第2希土類磁石によって構成され、前記第1希土類磁石は、隣り合う一方の磁極の前記回転軸に最も近い前記層と、他方の磁極の前記回転軸に最も近い前記層とに挟まれる位置に配置され、前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層の一方の端部には前記第2希土類磁石が前記径方向外側に配置され、他方の端部にはフラックスバリアが前記径方向外側に配置され、前記フェライト磁石及び前記希土類磁石は、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなるように着磁されることを特徴とする埋込磁石同期モータである。本発明によって、磁力が大きく異なる希土類磁石とフェライト磁石を非対称に配置することでマグネットトルクとリラクタンストルクの位相差を縮小し、希土類磁石の使用量を半減し、かつ従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得られる埋込磁石同期モータを提供することができる。
本発明における前記層は、それぞれ、軸直交平面において前記回転中心から延びる直線を対称軸として線対称の形状を有し、前記固定子と対向する面と、前記回転軸と対向する面とで異なる磁極に着磁され、前記第1希土類磁石は、前記固定子と対向する面と、前記回転軸と対向する面とで異なる磁極に着磁され、前記第2希土類磁石は、前記フラックスバリアと対向する面と、その反対の面とで異なる極性に着磁されるようにしても良い。これによって、埋込磁石同期モータの磁極中心は、フェライト磁石のみの着磁方向と、希土類磁石の着磁方向の中間に位置することになり、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなり、総合トルクの最大値を大きくすることができる。
また、本発明における前記第1希土類磁石は、前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層に連接され、前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層の一方には前記第2希土類磁石が連接され、他方には前記フラックスバリアが連接されるようにしても良い。これによって、第1希土類磁石及び第2希土類磁石の端部からの漏れ磁束を減らすことができる。
また、本発明における前記第1希土類磁石の前記固定子と対向する面は、前記第2希土類磁石の前記固定子と対向する面と直交し、前記第1希土類磁石の前記固定子と対向する面は、前記フラックスバリアの前記第2希土類磁石と対向する面と直交するようにしても良い。これによって、第1希土類磁石及び第2希土類磁石からの磁束は、回転子鉄心内に漏れずに鎖交磁束となり、マグネットトルクが増大する。
本発明により、磁力が大きく異なる希土類磁石とフェライト磁石を非対称に配置することでマグネットトルクとリラクタンストルクの位相差を縮小し、希土類磁石の使用量を半減し、かつ従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得られる埋込磁石同期モータを提供することができる。
本発明の実施形態に係る埋込磁石同期モータの構造を示す断面図 本発明の実施形態に係る回転子の一部分を示す部分断面図 比較例及び実施例に係る埋込磁石同期モータの形状を示す断面図 比較例及び実施例に係る永久磁石の着磁方向を示す断面図 比較例及び実施例に係る無励磁時の磁束の流れを示す断面図 比較例及び実施例に係るギャップ磁束密度分布を示す図 比較例に係る巻線電流による自足の流れを示す断面図 実施例に係る巻線電流による自足の流れを示す断面図 実施例に係る電流位相とマグネットトルク、リラクタンストルク及び総合トルクとの関係を示す図
以下、図1、図2を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る埋込磁石同期モータ1の構造を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る回転子3の一部分を示す部分断面図である。
図1、図2に示すように、埋込磁石同期モータ1は、筐体に固定される固定子2と、固定子2の径方向の内周側にエアギャップ4を介して配置され、回転軸5に固定される回転子3とを備える。回転子3は、回転軸5とともに回動可能である。本発明の実施形態においては、回転子3の回転方向の向きRは左回り(=反時計回り)である。図1、図2では、それぞれ、回転軸5の軸方向(=紙面に垂直な方向)に直交する平面(=紙面と平行な平面)による埋込磁石同期モータ1、回転子3の一部分の断面を模式的に示している。
以下、回転軸5の軸方向を単に「軸方向」、回転軸5の軸方向に直交する平面を単に「軸直交平面」と表記する。また、固定子2の径方向は回転子3の径方向と同義であり、両者を区別する必要がない場合、単に「径方向」と表記する。
固定子2の固定子鉄心21は、電磁鋼板を積層してなり、環状のヨーク22と、ヨーク22から回転軸5の中心に向けて均等に突出する複数のティース23と、隣接するティース23間に形成されるスロット24とを有する。各スロット24には、ティース23間の周囲に巻回される固定子巻線(不図示)が収納される。
回転子3の回転子鉄心31は、電磁鋼板を積層してなり、磁石挿入孔が設けられる。磁石挿入孔には、複数の磁極を構成する永久磁石が埋め込まれる。本発明の実施形態における磁極数は4極であり、異極性の磁極が交互に配置される。また、本発明の実施形態における永久磁石は、フェライト磁石6と希土類磁石7の2種類によって構成される。希土類磁石7は、例えばネオジム焼結磁石である。従って、回転子3は、回転子鉄心31にフェライト磁石6及び希土類磁石7が埋め込まれることによって交互に相異なる極性を有する複数の磁極が構成される。フェライト磁石6及び希土類磁石7の配置は全ての磁極において共通である。
本発明の実施の形態におけるフェライト磁石6及び希土類磁石7は、埋込磁石同期モータ1の総合トルクの最大値を大きくするため、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなるように着磁される。以下では、フェライト磁石6及び希土類磁石7の配置と着磁方向について説明する。
まず、フェライト磁石6の配置について説明する。1磁極あたりのフェライト磁石6は、径方向に間隔を置いて複数の層が配置される。本発明の実施形態では、フェライト磁石6は3層に配置されている。第1層61が最も回転軸5から遠い層であり、第3層63が最も回転軸5に近い層である。第1層61〜第3層63は、それぞれ、軸直交平面による断面が回転中心O側に凸の湾曲形状である。言い換えると、第1層61〜第3層63の軸直交平面による断面は、曲率中心が径方向外側に位置する逆円弧状である。これは、いわゆる多層の逆円弧形の構造に近い(非特許文献2のp143参照)。多層の逆円弧形の構造は、永久磁石の表面積が大きくなると同時に、q軸磁路が磁束をスムーズに通す形状になるため、リラクタンストルクが増加する。
第1層61および第2層62、第2層および第3層63は、それぞれほぼ一定の距離だけ離間し、各層間が回転子鉄心31のq軸成分の磁束通路として機能する。
第1層61〜第3層63は、いずれも、軸直交平面において回転中心Oから延びる直線を対称軸S1として線対称の形状を有し、固定子2と対向する固定子対向面611、621、631と、回転軸5と対向する回転軸対向面612、622、632とを有する。
第1層61の軸直交平面における断面形状は、全体が弧状をなし、回転方向の向きRの前方側に位置する第1端部613と、回転方向の向きRの後方側に位置する第2端部614とを有する。第1端部613及び第2端部614は、回転子3の外周面32の近傍に位置する。本発明の実施形態では、第1端部613及び第2端部614が、エアギャップ4に露出しているが、第1端部613及び第2端部614とエアギャップ4との間に、第1層61を保持するためのリブが存在しても良い。
第2層62の軸直交平面における断面形状は、回転中心O側に凸の湾曲部623と、湾曲部623の両端に位置する第1矩形部624、第2矩形部625とを有する。第1矩形部624は回転方向の向きRの前方側の端部であり、第2矩形部625は回転方向の向きRの後方側の端部である。第1矩形部624及び第2矩形部625は、回転子3の外周面32の近傍に位置する。本発明の実施形態では、第1矩形部624及び第2矩形部625が、エアギャップ4に露出しているが、第1矩形部624及び第2矩形部625とエアギャップ4との間に、第2層62を保持するためのリブが存在しても良い。
第3層63の軸直交平面における断面形状は、回転中心O側に凸の湾曲部633と、湾曲部633の両端に位置する第1矩形部634、第2矩形部635とを有する。第1矩形部634は回転方向の向きRの前方側の端部であり、第2矩形部635は回転方向の向きRの後方側の端部である。第3層63の第1矩形部634及び第2矩形部635は、回転子3の外周面32から所定の距離だけ離間している。この離間した部分には、希土類磁石7の一部又はフラックスバリア8を配置する。
次に、希土類磁石7の配置について説明する。1磁極あたりの希土類磁石7は、第1希土類磁石71および第2希土類磁石72から構成される。第1希土類磁石71および第2希土類磁石72は、いずれも軸直交平面による断面が矩形かつ軸方向に延びる直方体の形状を有する。
第1希土類磁石71は、隣り合う一方の磁極の第3層63と、他方の磁極の第3層63とに挟まれる位置に配置される。本発明の実施形態では、第1希土類磁石71は、隣り合う一方の磁極の第3層63の一方の端部(=第1矩形部634又は第2矩形部635)と、他方の磁極の第3層63の一方の端部(=第1矩形部634又は第2矩形部635)との間に位置する。第1希土類磁石71と各第3層63は、第1希土類磁石71の端部からの漏れ磁束を減らすために、ほぼ隙間なく連接していることが望ましい。
第1希土類磁石71を挟む2つの第3層63の一方には第2希土類磁石72が径方向外側に配置され、他方にはフラックスバリア8が径方向外側に配置される。フラックスバリア8は、第1希土類磁石71及び第2希土類磁石72の漏れ磁束を防ぐためのものであり、軸直交平面による断面がほぼ矩形かつ軸方向に延びるほぼ直方体の形状を有する。
第2希土類磁石72は、第2希土類磁石72の端部からの漏れ磁束を減らすために、第3層63の一方の端部(=第1矩形部634又は第2矩形部635)にほぼ隙間なく連接し、回転子3の外周面32の近傍まで延びることが望ましい。同様に、フラックスバリア8は、第3層63の一方の端部(=第1矩形部634又は第2矩形部635)にほぼ隙間なく連接し、回転子3の外周面32の近傍まで延びることが望ましい。本発明の実施の形態では、第2希土類磁石72が隣り合う一方の磁極の第3層63の第2矩形部635に連接し、フラックスバリア8が他方の磁極の第3層63の第1矩形部634に連接する。
第1希土類磁石71は、固定子2と対向する固定子対向面711と、回転軸5と対向する回転軸対向面712とを有し、回転中心Oから延びる直線を対称軸S2として線対称となる。対称軸S1と対称軸S2とのなす角は45度である。第2希土類磁石72は、フラックスバリア8と対向するフラックスバリア対向面721と、その反対の面722とを有する。第2希土類磁石72とフラックスバリア8は、対称軸S2から等距離に配置される。
本発明の実施の形態では、フラックスバリア8は空隙としているが、アルミ充填など回転子鉄心31の電磁鋼板と比較して磁束を通し難い特性を有するものであれば良い。また、本発明の実施の形態では、第2希土類磁石72は、一方の端部がエアギャップ4に露出しているが、エアギャップ4との間に第2希土類磁石72を保持するためのリブが存在しても良い。
次に、永久磁石の着磁方向について説明する。フェライト磁石6の第1層61〜第3層63は、固定子対向面611、621、631と、回転軸対向面612、622、632とで異なる極性に着磁されている。すなわち、固定子対向面611、621、631がN極であれば、回転軸対向面612、622、632がS極であり、固定子対向面611、621、631がS極であれば、回転軸対向面612、622、632がN極である。フェライト磁石6がこのように着磁されることによって、フェライト磁石6のみによる磁束分布は、対称軸S1に対して左右対称となるように形成され、フェライト磁石6のみによる着磁方向は対称軸S1と同じ方向になる。
第1希土類磁石71は、固定子対向面711と回転軸対向面712とで異なる極性に着磁されている。すなわち、固定子対向面711がN極であれば、回転軸対向面712がS極であり、固定子対向面711がS極であれば、回転軸対向面712がN極である。
第2希土類磁石72は、フラックスバリア対向面721と反対の面722とで異なる極性に着磁されている。フラックスバリア対向面721がN極であれば、反対の面722がS極であり、フラックスバリア対向面721がS極であれば、反対の面722がN極である。
第1希土類磁石71及び第2希土類磁石72がこのように着磁されることによって、希土類磁石7のみによる磁束分布は、対称軸S1に対して左右非対称となるように形成され、希土類磁石7のみによる着磁方向は対称軸S1と異なる方向になる。従って、フェライト磁石6及び希土類磁石7の両方による磁束分布も、対称軸S1に対して左右非対称となるように形成される。また、本発明の実施形態における埋込磁石同期モータ1の磁極中心は、フェライト磁石6のみの着磁方向(=対称軸S1の方向)と、希土類磁石7の着磁方向(≠対称軸S1の方向)の中間に位置することになる。これによって、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなり、総合トルクの最大値を大きくすることができる。
特に、本発明の実施の形態では、第1希土類磁石71の固定子対向面711は、第2希土類磁石72のフラックスバリア対向面721と直交する。また、第1希土類磁石71の固定子対向面711は、フラックスバリア8の第2希土類磁石72と対向する希土類磁石対向面81と直交する。従って、固定子対向面711、フラックスバリア対向面721及び希土類磁石対向面81は、固定子2側が開口する凹部を形成する。これによって、第1希土類磁石71及び第2希土類磁石72からの磁束は、回転子鉄心31内に漏れずに固定子巻線に鎖交する鎖交磁束となり、マグネットトルクが増大する。
本発明の実施形態における埋込磁石同期モータ1によれば、後述する実施例に示す通り、磁力が大きく異なるフェライト磁石6と希土類磁石7を非対称に配置することでマグネットトルクとリラクタンストルクの位相差を縮小し、希土類磁石7の使用量を半減し、かつ従来の希土類磁石モータと同等のトルクを得ることができる。
以下、図3〜図9を参照しながら、本発明の実施例について比較例とともに説明する。
図3(a)には比較例に係る埋込磁石同期モータ、図3(b)には実施例に係る埋込磁石同期モータの形状が示されている。図3(a)及び図3(b)は、いずれも回転子の回転軸と直交する断面を示している。比較例の永久磁石はネオジム焼結磁石(Neodymium magnet)の1種類であり、その配置は1層の横埋込形の構造(非特許文献2のp143参照)である。すなわち、図3(a)に示すように、回転子の回転軸と直交する断面における永久磁石の形状は、回転子の径方向と直交する方向(=ほぼ回転方向)に延びる長辺を有する矩形である。また、比較例の永久磁石の端部には、永久磁石の磁束が回転子内部で短絡することを防ぐためのフラックスバリアが設けられている。実施例の永久磁石はネオジム焼結磁石とフェライト磁石(Ferrite magnet)の2種類であり、永久磁石の配置やフラックスバリアの位置については、図1及び図2を参照して説明した通りである。
比較例の回転子に用いられる永久磁石は、残留磁束密度、保磁力がそれぞれ1.34T、987kA/mのネオジム焼結磁石「NEOMAX−42」である。一方、実施例の回転子に用いられる永久磁石は、ネオジム焼結磁石「NEOMAX−42」と、残留磁束密度、保磁力がそれぞれ0.467T、268kA/mのフェライト磁石「SSR−480R」の2種類である。
表1には、比較例及び実施例の他の諸元が示されている。その他の諸元は、比較例及び実施例とも同様であり、モータ直径(Stator outer diameter)は112mm、回転子直径(Rotor outer diameter)は55mm、ギャップ長(Gap width)は0.5mm、固定子及び回転子の積厚(Stack length)は60mm、コイル(固定子巻線)は磁極ピッチが6、コイルピッチが5の短節巻で、スロットあたり巻回数(Number of winding turns/slot)は35ターン、交流電流(Current amplitude)は4A、スロット数(Number of slot)は24、極数(Number of poles)は4極、速度(Speed)は1800rpmである。
図4(a)には比較例の着磁方向、図4(b)には実施例の着磁方向が示されている。比較例の永久磁石、すなわちネオジム焼結磁石は、45度、135度、225度、315度の方向に着磁されており、着磁の向きが磁極中心(Center of magnetic pole)となる。これに対して、実施例のフェライト磁石は磁極中心が比較例と同じ方向になるように着磁されているが、ネオジム焼結磁石は、0度、90度、180度、270度の方向に着磁されている。これにより実施例の磁極中心はフェライト磁石の着磁方向とネオジム磁石の着磁方向の中間に位置することになる。
ネオジム焼結磁石の体積は、比較例が13086mm、実施例が6000mmであり、実施例は比較例よりもネオジム焼結磁石の使用量を約54%削減することができた。尚、実施例はネオジム焼結磁石の使用量が減少するため、マグネットトルクが低下しないようにフェライト磁石を3層に配置している。
比較例と実施例の特性を比較するため、汎用の有限要素法電磁界解析(FEM)ソフトである「JMAG-Designer ver.15.1」を用いて、2次元過渡応答解析を行った。
マグネットトルクは永久磁石から発生する磁束に比例するため、無励磁状態の磁束分布について、比較例と実施例の比較を行った。図5(a)には比較例の無励磁時の磁束線図が示されている。図4(a)に示される着磁方向に磁極中心があり、4極の磁束ループが発生していることが分かる。図5(b)は実施例の無励磁時の磁束線図が示されている。比較例と比べると、磁極中心がずれていることが分かる。
図6(a)には比較例のギャップ磁束密度分布(Magnetic flux density)、図6(b)には実施例のギャップ磁束密度分布が示されている。図中には破線で基本波(Fundamental wave)成分の波形が示されている。基本波の振幅は、比較例が0.68T、実施例が0.65Tとほぼ同等の値となった。実施例の基本波は、比較例の基本波と比べて機械角(Mechanical angle)で14度(電気角で28度)位相がずれている。
ギャップ磁束密度の基本波振幅が比較例と実施例とでほぼ同等であることから、マグネットトルクの最大値も両モータで同程度の値を得ることができると考えられる。また、実施例のマグネットトルクが最大値となる電流位相は、ギャップ磁束密度の位相と同じ角度ずれることになる。
リラクタンストルクは回転子の磁気抵抗(リラクタンス)が回転角度によって変化する突極回転子と巻線電流が作る回転磁界との間に発生するトルクである。そこで、巻線電流による磁束分布から、比較例と実施例の突極構造について比較検討を行った。尚、電流が作る磁束のみを評価するために、磁石を無着磁状態で定格電流を流したときの磁束分布を計算した。
図7(a)は、磁石が作る磁束の方向(d軸(d-axis))と同じ方向に磁束を発生させるための電流(d軸電流)を比較例に流したときの磁束の流れである。d軸電流によって発生する磁束の磁路は磁石を通過するように流れているため、磁気抵抗が大きくなり、d軸インダクタンスLdは小さくなる。一方、d軸に対して電気的に90度進んだ方向をq軸(q-axis)とすると、巻線にq軸電流を流したときの磁束の流れは図7(b)のようになる。q軸電流によって発生する磁束の磁路は磁石を避けるように流れているため、磁気抵抗が小さくなり、q軸インダクタンスLqは大きくなる。したがって、比較例はLq>Ldの突極性をもつ構造となる。
図8(a)には比較例と同様のd軸電流を流したときの磁束の流れ、図8(b)にはq軸電流を流したときの磁束の流れが示されている。比較例と同様に、d軸電流によって発生する磁束の磁路は磁石を通過するように流れているため、Ldは小さくなり、q軸電流によって発生する磁束の磁路は、磁石を避けるように流れているためLqは大きくなる。このことから実施例も比較例と同様、Lq>Ldの突極性をもつ構造となる。
表2には、比較例及び実施例のd軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLqおよびLdとLqの差(Lq−Ld)の値が示されている。実施例のLdとLqの差(Lq−Ld)は、比較例よりも1割程度小さい。リラクタンストルクはd軸、q軸のインダクタンス差に比例するため、実施例のリラクタンストルクは比較例のリラクタンストルクと比べ1割程度小さい値となると予想される。
次に、比較例と実施例のトルク特性を比較するために、振幅が4Aの正弦波電流を与えたときのマグネットトルク、リラクタンストルク、総合トルクをFEMにて求めた。電流振幅が一定のとき、トルクは電流位相βによって変化するため、q軸を基準(β=0)として、電流位相対トルク特性について比較検討した。尚、βが0度のときの電流がq軸電流であり、βが−90度のときの電流がd軸電流である。
図9(a)には、電流位相(Current phase angle)とマグネットトルク(Torque)の関係が示されている。比較例のマグネットトルクは、βが0度のとき最大となり、値は1.82N・mである。一方、実施例のマグネットトルクが最大となるのはβが28度のときであり、値は1.75N・mである。この位相シフトはギャップ磁束密度の位相と同じ値である。トルクの最大値を比較すると、比較例と実施例のマグネットトルクの比率はギャップ磁束密度の基本振幅の比率とほぼ等しい値となった。
図9(b)には、電流位相とリラクタンストルクの関係が示されている。リラクタンストルクの位相は、比較例と実施例の両者で一致しており、マグネットトルクの2倍の周期で変動していることがわかる。リラクタンストルクが最大となるのはβが45度のときと−135度のときであり、最大値は、比較例が0.38N・m、実施例が0.34N・mである。両者のリラクタンストルクの比率は、Lq−Ldの比率とほぼ等しい値となった。
図9には、マグネットトルクとリラクタンストルクの和である総合トルクの電流位相特性が示されている。比較例の最大トルクはβが19度のとき1.94N・m、実施例の最大トルクはβが36度のとき2.05N・mとなった。実施例のマグネットトルクとリラクタンストルクの最大値は、比較例よりもやや小さい値であるが、マグネットトルクが最大になる電流位相とリラクタンストルクが最大になる電流位相を近づけることで、総合トルクは比較例よりも大きな値を得ることができた。
本実施例では、磁力が異なるフェライト磁石とネオジム焼結磁石の2種類の磁石を用いた非対称配置によるトルクの向上効果を目的とした。本実施例では、磁石から発生するギャップ磁束分布を非対称にすることで、マグネットトルクが最大となる電流位相角を電気角で28度ずらすことができた。これによりマグネットトルクが最大となる電流位相角が、リラクタンストルクが最大となる電流位相角に近づき総合トルクの最大値が向上した。その結果、ネオジム焼結磁石使用量を約54%削減し、かつ、総合トルクは比較例の105.7%のトルクを達成することができた。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る埋込磁石同期モータ等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………埋込磁石同期モータ
2………固定子
3………回転子
4………エアギャップ
5………固定軸
6………フェライト磁石
7………希土類磁石
8………フラックスバリア
61………第1層
62………第2層
63………第3層
71………第1希土類磁石
72………第2希土類磁石

Claims (4)

  1. 回転子鉄心にフェライト磁石及び希土類磁石が埋め込まれることによって、交互に相異なる極性を有する複数の磁極が構成される回転子と、
    前記回転子の外側にエアギャップを介して配置される固定子と、
    を有し、
    1磁極あたりの前記フェライト磁石は、前記回転子の径方向に間隔を置いて複数の層が配置され、
    前記層は、それぞれ、前記回転子が固定される回転軸の軸方向に直交する軸直交平面による断面が前記回転子の回転中心側に凸の湾曲形状を有し、
    1磁極あたりの前記希土類磁石は、第1希土類磁石及び第2希土類磁石によって構成され、
    前記第1希土類磁石は、隣り合う一方の磁極の前記回転軸に最も近い前記層と、他方の磁極の前記回転軸に最も近い前記層とに挟まれる位置に配置され、
    前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層の一方の端部には前記第2希土類磁石が前記径方向外側に配置され、他方の端部にはフラックスバリアが前記径方向外側に配置され、
    前記フェライト磁石及び前記希土類磁石は、マグネットトルクが最大となる電流位相角とリラクタンストルクが最大となる電流位相角の位相差が45度よりも小さくなるように着磁される
    ことを特徴とする埋込磁石同期モータ。
  2. 前記層は、それぞれ、軸直交平面において前記回転中心から延びる直線を対称軸として線対称の形状を有し、前記固定子と対向する面と、前記回転軸と対向する面とで異なる磁極に着磁され、
    前記第1希土類磁石は、前記固定子と対向する面と、前記回転軸と対向する面とで異なる磁極に着磁され、
    前記第2希土類磁石は、前記フラックスバリアと対向する面と、その反対の面とで異なる極性に着磁される
    ことを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石同期モータ。
  3. 前記第1希土類磁石は、前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層に連接され、
    前記第1希土類磁石を挟む2つの前記層の一方には前記第2希土類磁石が連接され、他方には前記フラックスバリアが連接される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の埋込磁石同期モータ。
  4. 前記第1希土類磁石の前記固定子と対向する面は、前記第2希土類磁石の前記固定子と対向する面と直交し、前記第1希土類磁石の前記固定子と対向する面は、前記フラックスバリアの前記第2希土類磁石と対向する面と直交する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の埋込磁石同期モータ。
JP2017029548A 2017-02-21 2017-02-21 埋込磁石同期モータ Pending JP2018137853A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029548A JP2018137853A (ja) 2017-02-21 2017-02-21 埋込磁石同期モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029548A JP2018137853A (ja) 2017-02-21 2017-02-21 埋込磁石同期モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018137853A true JP2018137853A (ja) 2018-08-30

Family

ID=63366124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017029548A Pending JP2018137853A (ja) 2017-02-21 2017-02-21 埋込磁石同期モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018137853A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109818440A (zh) * 2019-03-18 2019-05-28 东南大学 一种低转矩脉动永磁磁阻同步电机转子结构
CN112234727A (zh) * 2020-09-30 2021-01-15 东南大学 一种变永磁磁链同步磁阻电机系统及效率优化控制方法
CN114629261A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 沃尔沃汽车公司 电机
JP2022545016A (ja) * 2019-08-22 2022-10-24 ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ 付加製造を使用する同期リラクタンス機械の製作
CN116961278A (zh) * 2023-07-31 2023-10-27 淮阴工学院 一种新型永磁辅助磁阻电机转子结构
CN117060617A (zh) * 2023-08-04 2023-11-14 淮阴工学院 一种双永磁单元辅助磁阻电机的转子结构
CN117811252A (zh) * 2023-12-29 2024-04-02 东北林业大学 磁场偏移式多层磁障永磁同步电机及设计方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109818440A (zh) * 2019-03-18 2019-05-28 东南大学 一种低转矩脉动永磁磁阻同步电机转子结构
JP2022545016A (ja) * 2019-08-22 2022-10-24 ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ 付加製造を使用する同期リラクタンス機械の製作
JP7483863B2 (ja) 2019-08-22 2024-05-15 ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ 付加製造を使用する同期リラクタンス機械の製作
CN112234727A (zh) * 2020-09-30 2021-01-15 东南大学 一种变永磁磁链同步磁阻电机系统及效率优化控制方法
CN112234727B (zh) * 2020-09-30 2021-07-23 东南大学 一种变永磁磁链同步磁阻电机系统的效率优化控制方法
CN114629261A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 沃尔沃汽车公司 电机
CN116961278A (zh) * 2023-07-31 2023-10-27 淮阴工学院 一种新型永磁辅助磁阻电机转子结构
CN117060617A (zh) * 2023-08-04 2023-11-14 淮阴工学院 一种双永磁单元辅助磁阻电机的转子结构
CN117811252A (zh) * 2023-12-29 2024-04-02 东北林业大学 磁场偏移式多层磁障永磁同步电机及设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5502571B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP2018137853A (ja) 埋込磁石同期モータ
US9006949B2 (en) Synchronous motor
US9692265B2 (en) Variable magnetic flux-type rotary electric machine
TWI533564B (zh) 永久磁鐵型旋轉電機
JP4169055B2 (ja) 回転電機
CN102801237B (zh) 转子芯、用于转子芯的模组、转子和电动机
JP5813254B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP5713075B2 (ja) ロータおよび回転電気機械
JP2013055872A (ja) スイッチドリラクタンスモータ
JP2014036461A (ja) 回転電機のロータ
US20110163618A1 (en) Rotating Electrical Machine
JPWO2012105656A1 (ja) 車両用永久磁石埋込型回転電機
JP2013085462A (ja) モータ及びモータ用ローター
CN103647423A (zh) 一种定转子永磁型游标电机
CN104767338B (zh) 一种矩角逼近型永磁电机
JP4580683B2 (ja) 永久磁石式リラクタンス型回転電機
CN107240970A (zh) 一种12/10永磁辅助励磁开关磁阻电机
JPWO2017171037A1 (ja) ロータ及びロータの設計方法
CN203219034U (zh) 转子以及同步电动机
JP2018011450A (ja) 永久磁石埋込同期機
CN108347113A (zh) 一种双层组合磁极的永磁无刷电机
Zeng et al. Design and optimization of a less-rare earth permanent magnet brushless motor considering cost effective
CN103532328A (zh) 旋转电机
CN203166647U (zh) 旋转电机