JP2018133168A - リチウム空気電池及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高容量を確保しつつ、充放電サイクル特性の向上したリチウム空気電池を提供する。【解決手段】本開示のリチウム空気電池1は、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層12aを含む負極12と、炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極13と、前記負極12と前記正極13との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体(例えば電解質層14)と、を備えている。前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積は、200nmを超え10000nm以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい。【選択図】図1
Description
本開示は、リチウム空気電池及びその使用方法に関する。
リチウム空気電池とは、正極活物質として空気中の酸素を用い、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵放出可能な金属又は化合物を用いる電池である。リチウム空気電池は、エネルギー密度(重量に対する放電可能な電力量)が高いこと、並びに、小型化及び軽量化が容易であること、といった利点を有している。したがって、リチウム空気電池は、現在最もエネルギー密度が高いと考えられているリチウムイオン電池を超えるエネルギー密度を有する電池として、注目されている。
リチウム空気電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に配置された電解質層とを備えている。リチウム空気電池は、正極上に配置された酸素透過膜等の他の構成をさらに備えていてもよい。正極には、一般に導電性材料が用いられる。導電性材料としては、例えば、グラファイト及びアセチレンブラック等の炭素材料が用いられる。
リチウム空気電池においては、リチウム空気電池が本来有している高容量であるという特徴を活かしつつ、さらなる性能向上が求められている。例えば、特許文献1には、高容量を確保しつつ、さらに向上した出力特性も有するリチウム空気電池が提案されている。特許文献1において提案されているリチウム空気電池は、特定の細孔容積及び細孔径分布を有する多孔質炭素を正極に用いている。この多孔質炭素は、メソ孔とこのメソ孔よりも孔径の小さなマイクロ孔とを含む細孔を備え、前記メソ孔の外郭を構成する炭素質壁が3次元網目構造をなし、この炭素質壁に前記マイクロ孔が形成されており、前記メソ孔が開気孔であって、気孔部分が連続して連結孔を形成しており、前記細孔の細孔径分布の半値幅が2nm以下であり、前記連結孔の連結孔径分布の半値幅が50nm以上であり、孔径1nm以上の細孔の占める細孔容積が1.0ml/g以上4.0ml/g以下であることを特徴としている。
しかし、特許文献1に記載されているような特定の細孔容積及び細孔径分布を有する炭素材料が正極に用いられているリチウム空気電池は、大きな放電容量は得られるものの、二次電池として使用可能なサイクル特性は十分でないことが見出された。すなわち、従来のリチウム空気電池は、充放電サイクル特性が十分ではなく、リチウム空気電池が本来有している高容量であるという特徴を活かす以前に、二次電池化に問題があった。
そこで、本開示は、高容量を確保しつつ、充放電サイクル特性の向上したリチウム空気電池を提供することを目的とする。
本開示は、
リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、
炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、
を備えたリチウム空気電池であって、
前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積が、200nmを超え10000nm以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい、
リチウム空気電池を提供する。
リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、
炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、
を備えたリチウム空気電池であって、
前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積が、200nmを超え10000nm以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい、
リチウム空気電池を提供する。
本開示のリチウム空気電池は、高容量を確保しつつ、充放電サイクル特性を向上させることができる。
<本開示に係る一態様の概要>
本開示の第1の態様に係るリチウム空気電池は、
リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、
炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、
を備えたリチウム空気電池であって、
前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積が、200nmを超え10000nm(=10μm)以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい。
本開示の第1の態様に係るリチウム空気電池は、
リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、
炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、
を備えたリチウム空気電池であって、
前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積が、200nmを超え10000nm(=10μm)以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい。
正極層における第1細孔容積と第2細孔容積とが上記の関係を満たすことにより、第1の態様に係るリチウム空気電池は、高容量を確保しつつ、充放電サイクル特性を向上させることができる。
第2の態様において、例えば、第1の態様に係るリチウム空気電池では、前記正極の電極密度が0.2〜0.4g/cm3であってよい。
第2の態様に係るリチウム空気電池では、正極の電極密度が上記の範囲を満たしており、換言すると正極が孔径の小さい細孔を多く含んでいるといえる。したがって、第2の態様に係るリチウム空気電池では、放電時に生成されるリチウム酸化物が小粒子となりやすく、充放電サイクル特性が向上する。
第3の態様において、例えば、第1又は第2の態様に係るリチウム空気電池では、前記正極層の表面官能基量が0.2mmol/g以下であってよい。
第3の態様に係るリチウム空気電池では、正極層の表面官能基が0.2mmol/g以下と少ない。したがって、正極層の表面官能基と反応して、充電反応で酸化されずに正極層に固定化されるリチウムイオンが少なくなる。その結果、第3の態様に係るリチウム空気電池では、充放電サイクル特性が向上する。
第4の態様において、例えば、第1〜第3の態様のいずれか1つの態様に係るリチウム空気電池では、前記正極層は5〜500nmの孔径を有する細孔を含んでよい。
第4の態様に係るリチウム空気電池では、正極が孔径5〜500nmの範囲の細孔を含んでいるので、放電時に生成されるリチウム酸化物が小粒子となりやすく、充放電サイクル特性が向上する。
第5の態様において、例えば、第1〜第4の態様のいずれか1つの態様に係るリチウム空気電池では、前記導電性多孔質体に含まれる炭素が、導電性カーボンブラックであってよい。
第5の態様に係るリチウム空気電池では、正極層の導電性多孔質体に含まれる炭素が導電性カーボンブラックであることにより、電子伝導性に優れた正極層を実現できる。
第6の態様において、例えば、第1〜第5の態様のいずれか1つの態様に係るリチウム空気電池では、前記非水系リチウムイオン伝導体が、テトラエチレングリコールジメチルエーテルを含んでよい。
テトラエチレングリコールジメチルエーテルは、カーボネート系溶媒と比較して正極内での酸素の酸化還元反応以外の副反応が起こりにくい。したがって、第6の態様に係るリチウム空気電池は、副反応によって生成した物質による充放電反応の阻害が起こりにくいので、充放電サイクル特性を向上させることができる。
第7の態様において、例えば、第1〜第6の態様のいずれか1つの態様に係るリチウム空気電池では、前記負極層が、金属リチウムを含んでよい。
第7の態様に係るリチウム空気電池では、負極層が金属リチウムを含むので、さらに高エネルギー密度な電池を実現できる。
本開示の第8の態様に係るリチウム空気電池の使用方法は、第1〜第7の態様のいずれか1つの態様に係るリチウム空気電池の使用方法であって、前記空気電池の放電を、放電深度25%以下の範囲内で実施する。
第8の態様に係るリチウム空気電池の使用方法では、空気電池の放電を放電深度25%以下の範囲内で実施するので、正極に生成するリチウム酸化物を小粒子とすることができ、さらに放電終了時に正極層の空隙のほとんどが電気伝導性の低いリチウム酸化物によって埋められてしまうということがない。したがって、第8の態様に係る使用方法によれば、リチウム空気電池の充放電サイクル特性を向上させることができる。
<実施形態>
以下、本開示のリチウム空気電池の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は一例であり、本開示は以下の形態に限定されない。
以下、本開示のリチウム空気電池の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は一例であり、本開示は以下の形態に限定されない。
本実施形態のリチウム空気電池は、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、負極と正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、を備えている。正極は、正極層の集電を行う正極集電体をさらに含んでいてもよい。また、負極は、負極層の集電を行う負極集電体をさらに含んでいてもよい。本実施形態のリチウム空気電池は、正極と負極との間に配置されたセパレータをさらに備えていてもよい。このようなリチウム空気電池の一構成例の概略断面図を図1に示す。
図1に例示されているリチウム空気電池1は、電池ケース11と、負極12と、正極13と、非水系リチウムイオン伝導体としての電解質層14とを備えている。電池ケース11は、上面側及び底面側の両方が開口した筒状部11aと、筒状部11aの底面側の開口を塞ぐように設けられた底部11bと、筒状部11aの上面側の開口を塞ぐように設けられた蓋部11cとを備えている。蓋部11cには、空気を電池ケース11内に取り込むための空気取り込み孔15が設けられている。負極12は、電池ケース11の底部11bの内底面上に配置された負極層12aを備えている。電池ケース11の底部11bは、負極12の負極集電体の機能を兼ね備えている。すなわち、負極集電体を兼ねる底部11bと負極層12aとによって、負極12が構成されている。正極13は、炭素を含む導電性多孔質体を含む正極層13aと、正極層13aに対して電池ケース11の蓋部11cの空気取り込み孔15側(換言すると、正極層13aに対して電解質層14と反対側)に配置された正極集電体13bとで構成されている。なお、図示されていないが、リチウム空気電池1は、電解質層14に含まれたセパレータをさらに備えている。
上記のような構成を有するリチウム空気電池における電池反応は以下のとおりである。
放電反応(電池使用時)
負極:2Li → 2Li++2e- (1)
正極:2Li++2e-+O2 → Li2O2 (2)
充電反応(電池充電時)
負極:2Li++2e- → 2Li (3)
正極:Li2O2 → 2Li++2e-+O2 (4)
放電反応(電池使用時)
負極:2Li → 2Li++2e- (1)
正極:2Li++2e-+O2 → Li2O2 (2)
充電反応(電池充電時)
負極:2Li++2e- → 2Li (3)
正極:Li2O2 → 2Li++2e-+O2 (4)
放電時には、式(1)及び(2)に示すように、負極から電子とリチウムイオンとを放出し、一方正極では電子を取り込むと同時に電池外部から取り込んだ酸素とリチウムイオンとが反応してリチウム酸化物が生成する。また充電時には、式(3)及び(4)に示すように、負極において電子と共にリチウムイオンを取り込み、正極において電子と共にリチウムイオンと酸素とを放出する。
次に、このようなリチウム空気電池の各構成について詳細に説明する。
1.正極
前述のとおり、正極は、正極層を含んでおり、さらに正極集電体を含んでいてもよい。以下に、正極層及び正極集電体についてそれぞれ説明する。
前述のとおり、正極は、正極層を含んでおり、さらに正極集電体を含んでいてもよい。以下に、正極層及び正極集電体についてそれぞれ説明する。
(1)正極層
正極層は、空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能とする材料を含んでいる。そのような材料として、本実施形態における正極層は、炭素を含む導電性多孔質体を含んでいる。炭素を含む導電性多孔質体として用いられる炭素材料は、高い電子伝導性を有することが望ましい。具体的には、アセチレンブラック及びケッチェンブラック等の、一般的に導電助剤として用いられている炭素材料が好ましい。これらの炭素材料の中でも、比表面積、一次粒子のサイズの点から、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを用いることがより好ましい。炭素材料の比表面積は、例えば800〜2000m2/gとでき、1200〜1600m2/gであることが好ましい。炭素材料の比表面積をこのような範囲内とすることにより、後述する特徴的な細孔構造を有する正極層を形成しやすくなる。なお、ここでの比表面積は、BET法により測定される値である。
正極層は、空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能とする材料を含んでいる。そのような材料として、本実施形態における正極層は、炭素を含む導電性多孔質体を含んでいる。炭素を含む導電性多孔質体として用いられる炭素材料は、高い電子伝導性を有することが望ましい。具体的には、アセチレンブラック及びケッチェンブラック等の、一般的に導電助剤として用いられている炭素材料が好ましい。これらの炭素材料の中でも、比表面積、一次粒子のサイズの点から、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを用いることがより好ましい。炭素材料の比表面積は、例えば800〜2000m2/gとでき、1200〜1600m2/gであることが好ましい。炭素材料の比表面積をこのような範囲内とすることにより、後述する特徴的な細孔構造を有する正極層を形成しやすくなる。なお、ここでの比表面積は、BET法により測定される値である。
正極層は、5〜500nmの孔径を有する細孔を含むことが好ましい。ここで、正極層において、1nm以上200nm以下(第1孔径範囲)の孔径を有する細孔の占める容積を「第1細孔容積」とし、200nmを超え10000nm以下(第2孔径範囲)の孔径を有する細孔の占める容積を「第2細孔容積」と定義した場合、第1細孔容積は第2細孔容積よりも大きい。すなわち、本実施形態のリチウム空気電池における正極層の細孔容積は、第1孔径範囲内の小さい孔径を有する細孔によって形成されている割合の方が、第2孔径範囲内の大きい孔径を有する細孔によって形成される割合よりも大きく、換言すると、正極層は小さい孔径の細孔が多く存在する多孔質体であるといえる。前述のとおり、正極では放電時にリチウム酸化物が生成する。このリチウム酸化物は、正極層の空隙部分、すなわち細孔内に生成されることになる。本実施形態における正極層は小さい孔径の細孔を多く含むため、放電時に生成されるリチウム酸化物の多くは小粒子となる。一方、充電時には生成したリチウム酸化物の分解反応が起こる。リチウム酸化物の電気伝導性は低いが、本実施形態のリチウム空気電池ではリチウム酸化物が小粒子であるので、リチウム酸化物の分解反応が粒子の表面だけでなく全体で起こりやすい。その結果、放電時に生成したリチウム酸化物は、その大部分が分解されて充電に寄与できる。これにより、本実施形態のリチウム空気電池は、従来のリチウム空気電池と比較して、充放電サイクル特性を向上させることができる。
充放電サイクル特性をより一層向上させるためには、第1細孔容積がより大きく、第2細孔容積がより小さいことが好ましい。例えば、第2細孔容積を第1細孔容積の80%以下に小さく抑えることにより、充電に寄与しないリチウム酸化物の割合を低くすることができるので、充放電サイクル特性をさらに向上させることができる。
第1細孔容積は、第2細孔容積よりも大きければよく、その範囲は特には限定されない。より一層の高容量の確保と充放電サイクル特性の向上とを考慮して、第1細孔容積を例えば0.1〜2.4cm3/gとすることが好ましく、1.0〜2.4cm3/gとすることがより好ましい。また、第2細孔容積の範囲も特には限定されないが、より一層の高容量の確保と充放電サイクル特性の向上とを考慮して、例えば0.1〜2.2cm3/gとすることが好ましい。
正極の電極密度は、例えば0.2g/cm3以上が好ましく、0.3g/cm3以上がより好ましい。正極がこのような比較的高い電極密度を有することは、換言すると、正極が数nmサイズの孔径を有する小さい細孔を多く含んでいるということになる。したがって、このような電極密度を有する正極によれば、充放電サイクル特性を向上させることができる。なお、電極密度が高すぎると、放電時にリチウム酸化物が析出できる空隙が少なくなり過ぎるので、電極密度は例えば0.6g/cm3以下が好ましく、0.4g/cm3以下がより好ましい。ここで、正極の電極密度とは、正極のうち電極反応が起こる部分の密度のことであり、正極層の密度に相当する。すなわち、正極が正極集電体を含んでいる場合、正極の電極密度とは、正極集電体を除く部分の密度である。
正極層の表面官能基(例えば、OH基等)は少ないことが好ましい。正極層の表面官能基が多すぎると、充放電サイクル特性が低下する場合があるからである。正極層の表面官能基による充放電サイクル特性の低下の要因としては様々なものが考えられるが、表面官能基が多い場合、表面上のOH基とLiイオンとが反応してO−Liを形成する副反応が起こり、このO−Liが安定となり充電反応で酸化されずに固定化されることで、充放電サイクル特性が悪くなると考えられる。一方、表面官能基量が少ない正極層の場合には、表面上に固定されるLiが少なく、上記副反応が少ないため、充放電サイクル特性が向上する。したがって、正極層の表面官能基量は、0.5mmol/g以下が好ましく、0.2mmol/g以下がより好ましい。
正極層は、上記の導電性多孔質体を含んでいればよいが、上記の導電性多孔質体を固定化するバインダをさらに含有することが好ましい。バインダとしては、リチウム空気電池の正極層のバインダとして公知の材料を用いることができ、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。正極層におけるバインダの含有量は、特に限定されるものではないが、例えば1質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。
正極層の厚さは、リチウム空気電池の用途等により異なるものであるため特に限定されるものではないが、例えば2μm〜500μmの範囲内とでき、5μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
正極層の形成方法としては、例えば、以下に説明する正極集電体上に、正極層を構成する上記の導電性多孔質体及びバインダ等を含む組成物を溶媒中に分散した塗料をドクターブレード法等により塗布する方法、又は、上記組成物を圧着プレスにより成型する方法等を用いることができる。
(2)正極集電体
正極集電体は、正極層の集電を行うものである。したがって、正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、リチウム空気電池の正極集電体として公知の材料を用いることができる。正極集電体の材料の例として、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン及びカーボン等を挙げることができる。正極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。これらの中でも、本実施形態においては、正極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。メッシュ状の正極集電体は、集電効率に優れているからである。この場合、通常、正極層の内部にメッシュ状の正極集電体が配置される。さらに、本実施形態のリチウム空気電池は、メッシュ状の正極集電体により集電された電荷を集電する別の正極集電体(例えば箔状の集電体)をさらに有していてもよい。本実施形態においては、後述する電池ケースが正極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
正極集電体は、正極層の集電を行うものである。したがって、正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、リチウム空気電池の正極集電体として公知の材料を用いることができる。正極集電体の材料の例として、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン及びカーボン等を挙げることができる。正極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。これらの中でも、本実施形態においては、正極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。メッシュ状の正極集電体は、集電効率に優れているからである。この場合、通常、正極層の内部にメッシュ状の正極集電体が配置される。さらに、本実施形態のリチウム空気電池は、メッシュ状の正極集電体により集電された電荷を集電する別の正極集電体(例えば箔状の集電体)をさらに有していてもよい。本実施形態においては、後述する電池ケースが正極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
正極集電体の厚さは、例えば10μm〜1000μmの範囲内とすることができ、20μm〜400μmの範囲内とすることが好ましい。
2.負極
前述のとおり、負極は、負極層を含んでおり、さらに負極集電体を含んでいてもよい。以下に、負極層及び負極集電体についてそれぞれ説明する。
前述のとおり、負極は、負極層を含んでおり、さらに負極集電体を含んでいてもよい。以下に、負極層及び負極集電体についてそれぞれ説明する。
(1)負極層
本実施形態における負極層は、少なくとも、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含有する。このような負極活物質としては、リチウム元素を含有する物質であれば特に限定されるものではないが、例えば金属単体(金属リチウム)、リチウム元素を含有する合金、リチウム元素を含有する酸化物及びリチウム元素を含有する窒化物等を挙げることができる。リチウム元素を有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金及びリチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物及びリチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。
本実施形態における負極層は、少なくとも、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含有する。このような負極活物質としては、リチウム元素を含有する物質であれば特に限定されるものではないが、例えば金属単体(金属リチウム)、リチウム元素を含有する合金、リチウム元素を含有する酸化物及びリチウム元素を含有する窒化物等を挙げることができる。リチウム元素を有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金及びリチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物及びリチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。
負極層は、負極活物質のみを含有するものであってもよいし、負極活物質の他にバインダを含有するものであってもよい。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質及びバインダを有する負極層とすることができる。バインダとしては、リチウム空気電池の負極層のバインダとして公知の材料を用いることができ、例えばPVdF及びPTFE等を挙げることができる。負極層におけるバインダの含有量は、特に限定されるものではないが、例えば1質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。また、粉末状の負極活物質を用いて負極層を形成する方法としては、上記の正極層の形成方法と同様に、ドクターブレード法又は圧着プレスによる成型方法等を用いることができる。
(2)負極集電体
負極集電体は、負極層の集電を行うものである。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、リチウム空気電池の負極集電体として公知の材料を用いることができる。負極集電体の材料の例として、例えば銅、ステンレス、ニッケル及びカーボン等を挙げることができる。負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本実施形態においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
負極集電体は、負極層の集電を行うものである。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、リチウム空気電池の負極集電体として公知の材料を用いることができる。負極集電体の材料の例として、例えば銅、ステンレス、ニッケル及びカーボン等を挙げることができる。負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本実施形態においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
3.セパレータ
本実施形態のリチウム空気電池は、正極(正極層)と負極(負極層)との間に配置されたセパレータを備えてもよい。正極と負極との間にセパレータが配置されることにより、安全性の高い電池を得ることができる。セパレータとしては、正極層と負極層とを電気的に分離する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)等の多孔膜、PE及びPP等の樹脂不織布、ガラス繊維不織布、並びに、紙製の不織布等の多孔質絶縁材料等を挙げることができる。
本実施形態のリチウム空気電池は、正極(正極層)と負極(負極層)との間に配置されたセパレータを備えてもよい。正極と負極との間にセパレータが配置されることにより、安全性の高い電池を得ることができる。セパレータとしては、正極層と負極層とを電気的に分離する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)等の多孔膜、PE及びPP等の樹脂不織布、ガラス繊維不織布、並びに、紙製の不織布等の多孔質絶縁材料等を挙げることができる。
セパレータは、多孔度を30〜90%の範囲にすることが好ましい。多孔度が30%未満の場合、セパレータに電解質を保持させる場合に、セパレータが電解質を十分に保持することが困難になるおそれがある。一方、多孔度が90%を超えると、十分なセパレータ強度を得られなくなるおそれがあるからである。セパレータの多孔度のより好ましい範囲は、35〜60%である。
4.電解質層(リチウムイオン伝導体)
電解質層は、正極(正極層)と負極(負極層)との間に配置され、リチウムイオンの伝導を行う層である。したがって、電解質層は、リチウムイオン伝導性を有するもの(リチウムイオン伝導体)であればその形態は特には限定されず、電解質としてのリチウムの塩を含む有機溶媒系に代表される溶液系、及び、リチウムの塩を含む高分子固体電解質の系に代表される固体膜系のいずれの形態でもよい。
電解質層は、正極(正極層)と負極(負極層)との間に配置され、リチウムイオンの伝導を行う層である。したがって、電解質層は、リチウムイオン伝導性を有するもの(リチウムイオン伝導体)であればその形態は特には限定されず、電解質としてのリチウムの塩を含む有機溶媒系に代表される溶液系、及び、リチウムの塩を含む高分子固体電解質の系に代表される固体膜系のいずれの形態でもよい。
電解質層が溶液系である場合、非水溶媒にリチウム塩を溶解することにより調製される非水電解液を電解質層として用いることができる。
非水電解液に電解質として含まれるリチウム塩としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化硼酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)及びビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウム(LiN(CF3SO2)2)等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、リチウム空気電池の非水電解液の電解質として公知のリチウム塩を用いることができる。
非水溶媒に対する電解質の溶解量は、例えば0.5〜2.5モル/lである。また、溶液系の電解質層(非水電解液)を用いる場合、前述のとおり、この非水電解液をセパレータに含浸させて保持することにより、電解質層が形成され得る。
非水溶媒としては、リチウム空気電池の非水電解液の非水溶媒として公知の非水溶媒を用いることができる。この中でも特に、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどの鎖状エーテルを溶媒として用いることが好ましい。これはカーボネート系溶媒と比較して正極内での酸素の酸化還元反応以外の副反応が起こりにくいためである。
5.電池ケース
本実施形態のリチウム空気電池の電池ケースは、前述した正極、負極及び電解質層を収納することができればよいため、特には限定されない。したがって、本実施形態のリチウム空気電池の電池ケースは、図1に示されている電池ケース11には限定されず、コイン型、平板型、円筒型及びラミネート型等の様々な電池ケースを用いることができる。また、電池ケースは、大気開放型の電池ケースであることが好ましいが、密閉型の電池ケースであってもよい。なお、大気開放型の電池ケースとは、大気が出入りできる通風口を有しており、大気が正極と接触可能なケースである。一方、密閉型電池ケースの場合は、密閉型電池ケースに、気体(空気)の供給管及び排出管を設けることが好ましい。この場合、供給及び排出される気体は、乾燥気体であることが好ましく、なかでも、酸素濃度が高いことが好ましく、純酸素(99.99%)であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
本実施形態のリチウム空気電池の電池ケースは、前述した正極、負極及び電解質層を収納することができればよいため、特には限定されない。したがって、本実施形態のリチウム空気電池の電池ケースは、図1に示されている電池ケース11には限定されず、コイン型、平板型、円筒型及びラミネート型等の様々な電池ケースを用いることができる。また、電池ケースは、大気開放型の電池ケースであることが好ましいが、密閉型の電池ケースであってもよい。なお、大気開放型の電池ケースとは、大気が出入りできる通風口を有しており、大気が正極と接触可能なケースである。一方、密閉型電池ケースの場合は、密閉型電池ケースに、気体(空気)の供給管及び排出管を設けることが好ましい。この場合、供給及び排出される気体は、乾燥気体であることが好ましく、なかでも、酸素濃度が高いことが好ましく、純酸素(99.99%)であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
次に、本実施形態のリチウム空気電池の好ましい使用方法について説明する。
本実施形態のリチウム空気電池の放電を放電深度(DOD)50%以下の範囲内で実施することが好ましい。なお、本実施形態におけるリチウム空気電池の放電深度は、リチウム基準電位に対して正極の放電電位が2.0Vに達した状態を完全放電時の容量とし、この完全放電時の容量に対する放電容量の比率である。DOD50%以下で放電を行うことにより、正極に生成するリチウム酸化物をより小粒子とすることができ、さらに放電終了時に正極層の空隙のほとんどが電気伝導性の低いリチウム酸化物によって埋められてしまうということがない。これにより、充電時にリチウム酸化物が効率良く分解される。この結果、本実施形態の使用方法によれば、本実施形態のリチウム空気電池の充放電サイクル特性を向上させることができる。充放電サイクル特性の向上のために、リチウム空気電池の放電はDCD25%以下の範囲内で実施されることがより好ましい。
以下、実施例により本開示をさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例は一例であり、本開示は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
炭素を含む導電性多孔質体を形成する材料として、ケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、「ECP600」)を用いた。また、バインダとしてPTFE(ダイキン工業株式会社製)を用いた。このケッチェンブラックとPTFEバインダとを、質量比90:10でエタノール溶媒を用いて混練し、ロールプレスにより圧延し、電極シートを作製した。得られた電極シートを正極(正極層)とした。なお、得られた電極シートについて、細孔径分布、電極密度及び表面官能基量を後述の方法により求めた。また、得られた細孔径分布から、第1細孔容積及び第2細孔容積も求めた。非水電解液としては、非水溶媒であるテトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME、キシダ化学製)に、電解質としてLiTFSA(リチウムビストリフルオロメタンスルホニルアミド、キシダ化学製)を1mol/Lの濃度となるように露点−50度以下のドライエア雰囲気下で一晩攪拌混合溶解させたものを用いた。セパレータとしてはガラス繊維セパレータを用いた。負極としては、金属リチウム(本城化学製)を負極層とし、この負極層にSUS304メッシュ(ニラコ製)を負極集電体として貼付したものを用いた。これら正極(正極層のみ)、セパレータ、非水電解液及び負極(負極層及び負極集電体)を、図1に示されているように配置して、リチウム空気電池を作製した。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
炭素を含む導電性多孔質体を形成する材料として、ケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、「ECP600」)を用いた。また、バインダとしてPTFE(ダイキン工業株式会社製)を用いた。このケッチェンブラックとPTFEバインダとを、質量比90:10でエタノール溶媒を用いて混練し、ロールプレスにより圧延し、電極シートを作製した。得られた電極シートを正極(正極層)とした。なお、得られた電極シートについて、細孔径分布、電極密度及び表面官能基量を後述の方法により求めた。また、得られた細孔径分布から、第1細孔容積及び第2細孔容積も求めた。非水電解液としては、非水溶媒であるテトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME、キシダ化学製)に、電解質としてLiTFSA(リチウムビストリフルオロメタンスルホニルアミド、キシダ化学製)を1mol/Lの濃度となるように露点−50度以下のドライエア雰囲気下で一晩攪拌混合溶解させたものを用いた。セパレータとしてはガラス繊維セパレータを用いた。負極としては、金属リチウム(本城化学製)を負極層とし、この負極層にSUS304メッシュ(ニラコ製)を負極集電体として貼付したものを用いた。これら正極(正極層のみ)、セパレータ、非水電解液及び負極(負極層及び負極集電体)を、図1に示されているように配置して、リチウム空気電池を作製した。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。したがって、正極層として作製された電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量は実施例1の電極シートと同じであった。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。したがって、正極層として作製された電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量は実施例1の電極シートと同じであった。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。したがって、正極層として作製された電極シートの細孔径分布、電極密度及び表面官能基量は実施例1の電極シートと同じであった。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。したがって、正極層として作製された電極シートの細孔径分布、電極密度及び表面官能基量は実施例1の電極シートと同じであった。作製されたリチウム空気電池について、充放電サイクル試験を行った。電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、リチウム空気電池の充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
(比較例1)
炭素を含む導電性多孔質体を形成する材料としてMgO鋳型多孔質炭素(東洋炭素株式会社製、「Cnovel P3」)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。正極層として作製された電極シートについて、細孔径分布、電極密度及び表面官能基量を後述の方法により測定した。作製されたリチウム空気電池について、実施例1と同様の方法で充放電サイクル試験を実施した。電極シートの細孔径分布、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
炭素を含む導電性多孔質体を形成する材料としてMgO鋳型多孔質炭素(東洋炭素株式会社製、「Cnovel P3」)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてリチウム空気電池を作製した。正極層として作製された電極シートについて、細孔径分布、電極密度及び表面官能基量を後述の方法により測定した。作製されたリチウム空気電池について、実施例1と同様の方法で充放電サイクル試験を実施した。電極シートの細孔径分布、電極密度及び表面官能基量の結果、並びに、充放電サイクル試験の結果を、表1に示す。
実施例及び比較例において実施した、電極シートの細孔径分布、第1細孔容積、第2細孔容積、電極密度及び表面官能基量の測定方法、並びに、充放電サイクル試験の試験方法について、以下に具体的に説明する。
(細孔径分布、第1細孔容積及び第2細孔容積)
第1細孔容積及び第2細孔容積は、得られた電極シートについて窒素吸着測定、及び水銀ポロシメトリー測定を行い、得られた吸着等温線からBJH法を用いて細孔径分布とともに細孔容積を求めた。
第1細孔容積及び第2細孔容積は、得られた電極シートについて窒素吸着測定、及び水銀ポロシメトリー測定を行い、得られた吸着等温線からBJH法を用いて細孔径分布とともに細孔容積を求めた。
(電極密度)
得られた電極シートの厚みと面積とから体積を測定し、さらにその質量を測定して、電極密度を算出した。
得られた電極シートの厚みと面積とから体積を測定し、さらにその質量を測定して、電極密度を算出した。
(表面官能基量)
表面官能基量は、文献Boehm,H.P., Advances in Catalysis,16 179(1966)に記載されている手法に従って求めた。
表面官能基量は、文献Boehm,H.P., Advances in Catalysis,16 179(1966)に記載されている手法に従って求めた。
(充放電サイクル試験)
実施例1及び比較例1のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時間3.5時間(DOD25%を想定)とし、充放電サイクル試験を行った。実施例2のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時間7時間(DOD50%を想定)とし、充放電サイクル試験を行った。実施例3のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時カット電圧を2.0V(DOD100%)とし、充放電サイクル試験を行った。
実施例1及び比較例1のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時間3.5時間(DOD25%を想定)とし、充放電サイクル試験を行った。実施例2のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時間7時間(DOD50%を想定)とし、充放電サイクル試験を行った。実施例3のリチウム空気電池については、酸素雰囲気下で20分以上保持した後、電流密度0.4mA/cm2、放電時カット電圧を2.0V(DOD100%)とし、充放電サイクル試験を行った。
以上の結果から分るように、比較例1のリチウム空気電池は10サイクル目での容量劣化が大きいのに対し、実施例1のリチウム空気電池は、10サイクル目でもほとんど容量劣化が見られていない。この結果から、第1細孔容積が第2細孔容積よりも大きい正極層を備えている実施例1のリチウム空気電池は、良好なサイクル特性を有することが分った。
また、実施例1と同じリチウム空気電池を用いて、実施例1とは異なるDODで放電を行った実施例2及び3では、初期容量については実施例1のリチウム空気電池よりも大きい容量が得られたが、サイクル経過に伴い容量が劣化し、10サイクル経過後には実施例1を下回る値となった。この結果から、リチウム空気電池を使用する際には、DOD25%以下で放電を実施することにより、サイクル特性を向上させることができることが分った。
本開示のリチウム空気電池は、高容量を確保しつつ、良好な充放電サイクル特性も有している。したがって、本開示のリチウム空気電池は、二次電池として有用である。
1 リチウム空気電池
11 電池ケース
11a 筒状部
11b 底部
11c 蓋部
12 負極
12a 負極層
13 正極
13a 正極層
13b 正極集電体
14 電解質層(非水系リチウムイオン伝導体)
15 空気取り込み孔
11 電池ケース
11a 筒状部
11b 底部
11c 蓋部
12 負極
12a 負極層
13 正極
13a 正極層
13b 正極集電体
14 電解質層(非水系リチウムイオン伝導体)
15 空気取り込み孔
Claims (8)
- リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極層を含む負極と、
炭素を含む導電性多孔質体を含み、かつ空気中の酸素を正極活物質として該酸素を酸化還元可能な正極層を含む正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水系リチウムイオン伝導体と、
を備えたリチウム空気電池であって、
前記正極層において、1nm以上200nm以下の孔径を有する細孔の占める第1細孔容積が、200nmを超え10000nm以下の孔径を有する細孔の占める第2細孔容積よりも大きい、
リチウム空気電池。 - 前記正極の電極密度が0.2〜0.4g/cm3である、
請求項1に記載のリチウム空気電池。 - 前記正極層の表面官能基量が0.2mmol/g以下である、
請求項1又は2に記載のリチウム空気電池。 - 前記正極層は、5〜500nmの孔径を有する細孔を含む、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム空気電池。 - 前記導電性多孔質体に含まれる炭素が、導電性カーボンブラックである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウム空気電池。 - 前記非水系リチウムイオン伝導体が、テトラエチレングリコールジメチルエーテルを含む、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム空気電池。 - 前記負極層が、金属リチウムを含む、
請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム空気電池。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウム空気電池の使用方法であって、
前記空気電池の放電を、放電深度25%以下の範囲内で実施する、
リチウム空気電池の使用方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2017025043A JP2018133168A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | リチウム空気電池及びその使用方法 |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200050549A (ko) * | 2018-11-02 | 2020-05-12 | 현대자동차주식회사 | 리튬공기전지용 양극, 그 제조방법 및 이를 포함하는 리튬공기전지 |
| WO2020235638A1 (ja) | 2019-05-23 | 2020-11-26 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | 多孔炭素構造体、その製造方法、それを用いた正極材及びそれを用いた電池 |
| CN114914446A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-08-16 | 中国五洲工程设计集团有限公司 | 一种复合电极、复合电极的制备方法及电池 |
-
2017
- 2017-02-14 JP JP2017025043A patent/JP2018133168A/ja active Pending
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