次に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
[1−1.発電システムの構成]
図1は全体として発電システム1を示しており、例えば潮力や河川の水などを利用した水力や風力など、流体の流れる力である流力で発電を行うようになされている。
羽根構造体2は、中心部分に設けられた中心孔21に、縦方向に延びる中心回転軸3を介して発電装置4と接続されており、横方向に回転可能である。発電装置4は、羽根構造体2から中心回転軸3を介して伝達される回転力を電力に変換するエネルギ変換機構を備えている。
羽根構造体2は、流体の流れに対してほぼ垂直方向に力を受けて回転する、いわゆる垂直型のプロペラ構造を有しており、図中の横方向に流体が流れ、当該横方向内で回転する。この横方向内において、羽根構造体2は、流体の流れ方向に関係なく回転可能である。なお、発電装置4は、例えば防水機能などのように、流体の特性に応じた機能を有していても良い。
[1−2.羽根構造体の構成]
図2は、図1における羽根構造体2を縦方向の上から見た図である。羽根構造体2は、円柱状の中心支持体25を中心に有しており、その中央には中心孔21が設けられている。中心支持体25の外側には、8つの羽根回転軸23が同心円上に設けられており、各羽根回転軸23から外側に向けて、回転可能な状態で8枚の羽根22(22a〜22g)が設けられている。
この羽根22は、一方向へより多くの流力を受けられるように、湾曲している。この湾曲度合いについて、特に制限はない。
図3に示すように、中心支持体25の縦上下方向には、円盤状の上下面26及び27が設けられている。羽根構造体2は、上下面26及び27の外縁に沿った同心円上に、棒状の角度調整部24が8つ設けられている。
図4に、羽根回転軸23及び角度調整部24の配置図を示している。羽根回転軸23は、中心支持体25の外側にほぼ均等間隔で配置されている。角度調整部24は、羽根回転軸23と互い違いになるように、上下面26及び27の外縁内側に沿って、ほぼ均等間隔で配置されている。
すなわち、羽根回転軸23及び角度調整部24は、45度置きに配置されている。また、角度調整部24は、羽根回転軸23を基準に、回転方向へ向けてほぼ22.5度だけずれた位置に配置されている。
この結果、図2に示したように、例えば羽根22dは、2つの角度調整部24に囲まれた領域を自由に回転することが可能である。すなわち、角度調整部24は、羽根22dの回転角度を所定の回転角度に制限している。なお、角度調整部24は、流力によって羽根22と衝突したときの衝撃を小さくするため、羽根22と当接する部分の少なくとも一部に、弾性材を使用することが好ましい。
ここで、従来の羽根構造体P2について、図5を用いて説明する。以下、従来の羽根構造体P2に関しては、図1〜4と同一の符号の先頭にPを附して説明する。羽根構造体P2において、羽根P22は、回転することなく、その角度が固定されている。
流体の流れてくる方向(例えば風上)をX方向、流れゆく方向(例えば風下)をY方向とする。このとき、図中左側に位置する羽根P22a〜P22dは、回転方向に流力を受けることができる。
一方、図中右側に位置する羽根P22e〜P22hは、回転方向とは逆方向(以下、これを反回転方向と呼ぶ)に流力を受けることになる。仮に、羽根P22a〜P22gが平板だった場合(図示せず)、左側の羽根P22a〜P22dと右側の羽根P22e〜P22hとが受ける流力は釣り合い、回転することはない。
しかしながら、羽根P22a〜P22gは一方向への流力を受けやすいように湾曲しているため、湾曲している分だけ回転方向に受ける流力が反回転方向に受ける流力を上回り、この結果、従来の羽根構造体P2が回転することになる。
次に、各羽根P22が受ける流力について検討する。物理的法則によると、回転方向に対して最も垂直の角度で位置する羽根P22、すなわち羽根P22c(図6)が、効率よく流力を回転力へと変換できる。
ところが、位置関係により、X方向に位置する羽根P22bが流力の多くを受けることになる。羽根P22bは、流力に対して傾斜しているため、その分回転力が小さくなり、効率が悪い。
本実施の形態における羽根構造体2は、上述したように、2つの角度調整部24に囲まれた調整領域において回転角度TZだけ自由に回転することが可能である。すなわち、羽根22a〜22hは、流力の影響により、なるべくY方向へ位置しようとする。
この結果、最もX方向に位置する羽根22aと、2番目に位置する羽根22bとの間は開口し、流力の殆どが流力に対して最も垂直な角度で位置する羽根22bに集中し、当該はね22bが流力を非常に効率よく回転力へと変換することが可能となる。
一方、右側に位置する羽根22e〜22hは、従来の羽根構造体P2と同様、最も垂直でない羽根22hに流力が集中するため、反回転方向への回転力が小さくなる。このため、本発明の羽根構造体2は、回転方向への回転力が反回転方向への回転力を大きく上回ることができ、従来と比して回転力を著しく向上させ得る。
このように、本実施の形態における羽根構造体2は、調整領域内を自由に回転できるように羽根22を設けたことにより、左右の対称性を無くし、最も効率よく流力を受けられ得る羽根22bに対して流力を集中させ、流力を回転力へ変換させるときのエネルギ変換効率を向上し得る。
以上の構成によれば、本発明の羽根構造体2は、空気や水などの流体の流力を受ける複数の羽根22と、羽根回転軸23を介して羽根22を間接的に支持すると共に、流力に対して垂直方向に延びる回転軸としての中心回転軸3周りに回転可能な上下面26及び27とを有し、羽根22が、中心回転軸3周りに所定の回転角度TZだけ、自由回転できるようにした。
これにより、羽根構造体2は、流力によって常に羽根22を流力の流れていくY方向へ位置させることにより、羽根22a〜22hの位置関係を人工的な動力なく変化させることができ、流力の回転力への変換効率を向上し得る。
また、羽根構造体2は、上下面26及び27に取り付けられ、羽根22を中心回転軸3周りに回転させる羽根回転軸23と、羽根22の回転角度TZを調整する角度調整部24とからなる羽根回転機構を有している。これにより、羽根構造体2は、簡易な構成で羽根22の回転角度TZを調整できる。
角度調整部24は、羽根22の回転動作を抑止する棒であり、羽根22と当接する箇所の少なくとも一部分に、弾性材が用いられている。これにより、羽根22に加わる衝撃を減少させ、羽根22の耐久性を向上させる。また、羽根22の重量を増大させずに済む。
本発明の発電システム1は、中心回転軸3と、羽根構造体2と、中心回転軸3を介して伝達される羽根構造体2の回転力を電力に変換する発電装置4とを有することにより、回転力を向上させて風力や水力などの発電システムにおけるエネルギ変換効率を著しく向上させることができる。
<第2の実施の形態>
[2−1.羽根構造体の構成]
図7〜8に示した第2の実施の形態において、羽根構造体102は、羽根回転軸123及び角度調整部124の配置と、中心支持体125の構成が第1の実施の形態と異なっている。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一構成の箇所に、100を附して示している。羽根構造体102の構成が相違するだけで、発電システム1としての構成は第1の実施の形態と同様である。
図7及び図8に、第2の実施の形態における羽根構造体102の構成を示している。羽根構造体102は、中心支持体125の径が第1の実施の形態の中心支持体25と比して小さく、中心支持体125の外側に流力の方向を調整するための調整リング130が設けられている。
羽根回転軸123は、同心円上に均等に配置されているが、第1の実施の形態よりも同心円の直径が大きく、角度調整部124に近い位置に配置されている。なお、羽根構造体102の中心から羽根回転軸123までの距離と、羽根構造体102の中心から角度調整部124までの距離との比率は、約1:2である。この結果、本実施の形態において、回転角度TZは約90度と、第1の実施の形態と比して大きくなっている。
また、角度調整部124(図7)は、羽根回転軸123から、回転方向に向かって約15度ずれた位置に配置されている。すなわち、羽根122は、回転角度TZのうち、回転方向側への傾斜度合いが小さく、反回転方向側への傾斜度合いが大きくなる。この結果、回転方向側に羽根122が倒れたときには羽根122が立ち、反回転方向側に羽根122が倒れたときには寝た状態になる。なお、ここで「立つ」とは、羽根構造体102の中心と羽根122の回転中心となる羽根回転軸123を通る直線に対し、より傾斜の小さい状態(すなわち0度に近い)を言い、「寝る」とは当該直線に対してより大きく傾斜する状態を言う。この傾斜度合いの差異が大きい方が、より効果が大きくなる。好ましくは差異が5度以上、より好ましくは15度以上である。
このため、図8に示したように、羽根122は、流力を回転方向に順方向で受ける図中左側において、上下面126及び127からはみ出て流力を大きく受けられるのに対し、流力を回転方向に逆方向で受ける図中右側において、羽根122が上下面126及び127からほとんどはみ出ず、流力の影響を小さく受けることになる。
すなわち、第2の実施の形態における羽根構造体102では、第1の実施の形態と同様、羽根122が回転角度TZだけ回転可能に取り付けられていることにより、羽根122が流力によって変位し、回転方向に流力を受ける部分の羽根122が、流力がくる方向に大きく開口することにより、流力のエネルギを効率よく回転力へ変換することができる。
さらに、羽根構造体102は、回転角度TZのうち、羽根122の回転方向側への傾斜度合いが小さく、反回転方向側への傾斜度合いが大きくなるように、羽根回転軸123と角度調整部124の位置を調整している。
これにより、羽根構造体102は、流力を回転方向に順方向で受ける際には羽根122が立ち、流力を回転方向に逆方向で受ける際には羽根122を寝かせるように、羽根122の角度を変化させることができる。この結果、順方向と逆方向に受ける流力の差異を大きくすることができ、流力のエネルギを効率よく回転力へ変換することができる。
また、羽根構造体102は、羽根回転軸123が配置された同心円の直径が大きく、羽根構造体102の中心から羽根回転軸123までの距離と、羽根構造体102の中心から角度調整部124までの距離との比率は、約1:2に設定されている。これにより、回転角度TZを大きく設定でき、羽根122の回転方向側及び反回転方向側への傾斜度合いの差異を大きくすることができる。
<他の実施の形態>
なお上述した第1の実施の形態において、羽根22は、矩形の平板が一方向へ向けて湾曲した形状でなる場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば自由曲線形状を有していても良く、流力の種類や羽根22の枚数や大きさ、流力の大きさなど種々の要因に応じて、最も適した形状を適宜選択することが可能である。
また、上述した第1の実施の形態において、羽根構造体2は、羽根22を8枚有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、流力の種類や羽根22の大きさや取り付ける位置、流力の大きさなど種々の要因に応じて適宜選択することができる。なお、流力を効率よく受けるという本発明の効果を最も良く引き出すためには、回転角度TZを30〜120度に設定することが好ましく、羽根22を6〜12枚有することが好ましい。さらに好ましくは、8〜10枚である。
一方、第2の実施の形態においては、回転角度TZを60〜120度に設定することが好ましく、羽根22を6〜12枚有することが好ましい。さらに好ましくは、8〜10枚である。羽根回転軸23との位置関係により、羽根22間の回転角度を90度近傍に設定することができる。このように、回転角度TZは、羽根の形状や羽根回転軸23と角度調整部24の位置関係に応じて、最適な角度が選択されることが好ましい。
さらに、上述した第2の実施の形態においては、角度調整部24が羽根回転軸23から15度ずれた位置に配置されるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、流力を回転方向に順方向で受ける際には羽根122が立ち、流力を回転方向に逆方向で受ける際には羽根122を寝かせるように、羽根122の角度を変化させられればよい。例えば、第2の実施の形態の場合、角度調整部24が羽根回転軸23から0度〜22.5度未満だけずれていれば、同様の効果を得ることが可能である。言い換えると、羽根回転軸23と中心を通る同一線上にある位置を基準位置としたとき、角度調整部24を、当該基準位置から羽根回転軸23間の角度の半分未満までの位置に配置させることにより、同様の効果を得ることが可能である。
さらに、上述した第2の実施の形態においては、流力の流れを調整する調整リング130を有するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、必ずしも調整リング130は必要ではない。また、調整リング130の形状に制限はなく、例えば多角形状でも良い。
さらに、上述した第1の実施の形態において、羽根回転軸23と角度調整部24とが同心円上に配置されるようにした場合につて述べた。本発明はこれに限らず、必ずしも同心円上に配置される必要はない。例えば一つ置きに互い違い(ジグザグ状)に配置されてもよく、羽根構造体2の構成や流体の種類及び大きさなど、種々の要因に応じて配置されることが好ましい。
さらに、上述した第1の実施の形態において、上下面26及び27が羽根回転軸23を介して羽根22を支持するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば上下面26及び27の一方だけが羽根22を支持しても良い。また、上下面26及び27がなくても、例えば、中心孔21を有する中心支持体25から延接された棒が羽根回転軸23を介して羽根22を支持するようにし、当該棒状に角度調整部24が設けられても良い。さらに、中心支持体25に羽根22が回転可能に取り付けられることにより、中心支持体25が直接的に羽根22を支持することもできる。
さらに、上述した第1の実施の形態において、角度調整部24は、円柱の棒状でなるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、要は、羽根22の回転角度を制限できればよく、例えば上下面27から突出する突起であっても良く、その形状や配置に制限はない。
さらに上述した第1の実施の形態においては、中心孔21よりかなり大きい直径を有する中心支持体25の周りに沿って、すなわち中心孔21よりかなり大きな直径の同心円上に羽根回転軸23が配置されるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、中心支持体25を小さくし、中心孔21より僅かに大きな直径の同心円上に羽根回転軸23が配置されても良い。羽根回転軸23が配置される位置と、角度調整部24が配置される位置関係によって、回転角度TZは変化するため、流体や羽根22の形状に応じた最も適切な位置に羽根回転軸23及び角度調整部24が配置されることが好ましい。なお、中心孔21の中心から羽根回転軸23までの距離と、中心孔21の中心から羽根22の先端までの距離は、1:20〜1:2までの間であることが好ましく、より好ましくは1:8〜1:2である。
さらに上述した実施の形態においては、羽根としての羽根22と、支持部材としての上下面26及び27と、羽根回転機構としての羽根回転軸23及び角度調整部24とによって本発明の羽根構造体としての羽根構造体2を構成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる羽根と、支持部材と、羽根回転機構とによって本発明の羽根構造体を構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、回転軸としての中心回転軸3と、羽根構造体としての羽根構造体2と、発電装置としての発電装置4を構成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成による中心回転軸3と、羽根構造体2と、発電装置とによって本発明の発電システムを構成するようにしても良い。
<第3の実施の形態>
図9〜11に示した第3の実施の形態において、羽根構造体102Xは、羽根190の構成、エアタンク150を有する点が第2の実施の形態と異なっている。なお、第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。なお、羽根構造体102の構成が相違するだけで、発電システム1としての構成は第1の実施の形態と同様である。以下の実施の形態についても同様である。
図9に示すように、羽根構造体102Xは、羽根190を8枚有している。図10及び11に示すように、羽根190は、根本側の端部近傍に形成された回転孔199に羽根回転軸123が貫通されることにより、回転自在な状態で羽根回転軸123に接続している。
羽根190は、流力受面194で回転方向への流力を受け、反力受面193で反回転方向への流力を受けることになる。羽根190は、先端191は薄い板状に形成されているのに対し、ボディ部192では、回転中心へ行くに従って厚く形成されている。羽根190では、ボディ部192の厚みが一律な場合(中心線CTで示す)と比較して、反力受面193と先端191との成す角度を緩やかにして反回転方向への流力を逃がすことができる。一方、羽根190は、流力受面194と先端191との成す角度を急峻にし、回転方向への流力をしっかりと受け止めることができる。
また、反力受面193は、流力の抵抗を抑える一方、流力受面194は、流力の抵抗が増すよう、表面加工が施されている。
流力の抵抗を抑える加工としては、例えば流力が水力である場合、魚やイルカ、サメなどの海洋動物の皮を模した凹凸を付けたり、塗料によって撥水又は親水加工を施すことで、流力を抑えることが可能である。また、流力が風力である場合、鳥や昆虫などの飛翔動物の羽根などを模した凹凸を付けたり、特殊な塗料によって流力を抑えることが可能である。
流力の抵抗を増大させる加工としては、表面をできるだけ平滑にしたり、乱流を生じさせるような凹凸を付けるたり、特殊な塗料を塗布することにより、流力を増大させることが可能である。
これにより、羽根190では、回転方向への流力を大きく受けながら、反回転方向への流力を極力逃がすことができ、羽根構造体102Xの回転力をより増大させることができる。
なお、反力受面193及び流力受面194のいずれかにおいて上述した加工が行われても良い。要は、反力受面193における流体抵抗が流力受面194における流体抵抗よりも小さくなるように反力受面193及び流力受面194の表面状態を加工すれば、その分だけ回転力を向上させることができる。
また、羽根構造体102Xでは、中心回転軸103の外側に、エアタンク150を有している。エアタンク150は、所定量の空気などのガスを含有することにより、羽根構造体102X全体として、水中においてほとんど浮力が生じないようにできる。具体的には、羽根構造体102Xの体積及び重量から、含有するガスの量が定められると共に、ガスが外部に漏れないように密封されている。
これにより、羽根構造体102の水中での位置を安定させ、浮かんでしまって空気に露出したり、沈んでしまって水底に接触してしまうことを防止することができと共に、不要な力を排除できるため、水中での姿勢を安定化することができる。
このように、第3の実施の形態では、羽根190をでは厚く、先端側では薄くすることにより、流力を効率良く受け止め、回転力を向上させることができる。また、エアタンク150によって浮力を調整することにより、羽根構造体102を水中における位置を安定させることができる。さらに、流力受面194における流体の抵抗が反力受面193よりも大きくなるように羽根190における反力受面193と流力受面194との表面状態に差異を設けることにより、羽根190において回転方向及び反回転方向間で流体から受ける流力に差異を設け、回転力を一段と向上させ得る。
<第4の実施の形態>
図12〜13に示した第4の実施の形態において、羽根構造体102Yは、角度調整部として、角度調整部124a及び124bを有する点が第3の実施の形態と異なっている。なお、第4の実施の形態では、第3の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図12及び13に示すように、羽根構造体102Yは、角度調整部として、対の角度調整部124a及び124bを有している。角度調整部124aは、反回転方向の流力を受けたときの羽根190の角度を調整し、角度調整部124bは、回転方向への流力をうけたときの羽根190の角度を調整する。
角度調整部124a及び124bは同一円周上に等間隔で交互に配置されている。この結果、羽根190の回転角度TZは、第3の実施の形態と比較して、約半分となる。この結果、回転方向の流力を受けて羽根190が角度調整部124aから124bまで移動する距離(以下、これを立上り距離と呼ぶ)を短くすることができ、角度調整部124bを介して流力を迅速に羽根構造体102Yに伝達することができる。なお、角度調整部124a及び124bが配置される間隔を等間隔にする必要性はなく、角度調整部124a及び124bの配置によって立上り距離を自由に設定し、立上り距離を任意に定めることができる。
このように、第4の実施の形態では、角度調整部124aから124bまで羽根190が移動してトルクを伝達できる位置まで移動するまでの立上り距離を短くすることにより、回転方向の流力を迅速に羽根構造体102Yに伝達して回転力を向上させることができる。
<第5の実施の形態>
図14〜15に示した第5の実施の形態において、羽根構造体202は、羽根290の枚数及び羽根回転機構の構成が第3の実施の形態と異なっている。なお、第5の実施の形態では、第3の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図14に示すように、羽根構造体202は、12枚の羽根290を有している。図15に示すように、羽根290は、反力受面293及び流力受面294が緩やかにカーブして円弧を描きながら、先に向かって細くなる先細り形状をしており、流力受面294の曲率半径が反力受面293よりも小さく形成されている。また、羽根290の先端291は、反力受面293及び流力受面294の円弧とは逆向きにわずかに湾曲している。
流力受面294の根本側には、羽根回転軸123を中心とした円弧状の円弧カーブ294aが形成されており、当該円弧カーブ294aが反力受面293のなだらかなカーブと接続している。この接続部分は、段差が設けられており、根本側に向けて突出する突出部295を形成している。
角度調整部224は、扁平な六角形形状をしており、羽根290の根本近傍に配置されている。羽根290が円周方向に対して垂直に立ったとき、突出部295が角度調整部224に引っかかり、その位置が固定される。すなわち、角度調整部224と突出部295とが対となって角度調整部を構成している。
また、流力受面294の円弧カーブ294aは角度調整部224とは接触することがないため、羽根290は大きく回転可能であり、その結果、隣接する羽根290と当接する(図14)。この結果、反回転方向に流力を受けるときには、羽根290同士が流体の進入を防ぎ、乱流の発生を防止して流体抵抗を低減できる。
このように、第5の実施の形態では、羽根290の根本側に角度調整部224を設けることにより、回転角度TZを大きくする。これにより、回転方向に流力を受けるときには、突出部295を角度調整部224に係止させて流力を受け止める一方、反回転方向に流力を受けるときには、隣接する羽根290と当接するまで羽根290を回転させて、羽根290同士を隣接及び接触させ、流力の影響を低減することができる。
<第6の実施の形態>
図16に示した第6の実施の形態において、羽根構造体202Xは、角度調整部224を接続する接続リング280を有する点が第5の実施の形態と異なっている。なお、第6の実施の形態では、第5の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図16に示すように、接続リング280は、角度調整部224を繋ぐ円周状に形成されており、上下面126及び127を接続している。これにより、角度調整部224及び羽根構造体202X全体の強度を向上させることができると共に、接続リング280の内部において乱流が発生することを防止することができる。なお、接続リング280は、その内部を密封しても良いが、要は乱流を発生させなければよいため、内部空間を密封する必要はなく、適宜孔や間隙を設けることができる。
このように、第6の実施の形態では、羽根290のすぐ内側に接続リング280を設けることにより、羽根290の内側で生じる乱流を未然に防止でき、回転力を向上させることができる。
<第7の実施の形態>
図17に示した第7の実施の形態において、羽根構造体202Yは、羽根290の枚数が第6の実施の形態と異なっている。なお、第7の実施の形態では、第6の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図17に示すように、羽根構造体202Yでは、羽根290を16枚有している。一般的に、水車の羽根の数は32枚が最適ともいわれている。羽根290の枚数は、羽根構造体202Yのサイズや流体の種類や強さ、羽根構造体202Yのサイズとの関係など、種々の要因に応じて適宜選択することが好ましい。
このように、第7の実施の形態では、羽根290を増やすことにより、流力を効率良く受けることができ、回転力を増大させることができる。
<第8の実施の形態>
図18に示した第8の実施の形態において、羽根構造体202Zは、羽根290Zの形状が第7の実施の形態と異なっている。なお、第8の実施の形態では、第7の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図19に示すように、羽根290Zは、根本側に向けて突出する2つの突出部295a及び295bを有している。突出部295aは、反力受面293側に設けられており、羽根290Z突起根本側が円周方向に対して垂直に立ったとき、角度調整部224に引っかかり、その位置が固定される。
一方、突出部295bは、流力受面294側に設けられており、羽根290Z突起根本側が円周方向に対して平行に近くなり寝た状態になったとき、角度調整部224に引っかかり、その位置が固定される。
これにより、羽根290Zでは、回転角度TZを一定の角度内に収めることができ、立上り距離を短くして流力を迅速に羽根構造体202Zに伝達することができる。
このように、第8の実施の形態では、接続リング280によって乱流の発生を抑制しつつ、2つの突出部295a及び295bを設けて立上り距離を小さくしたため、回転力を増大することができる。
<第9の実施の形態>
図20〜21に示した第9の実施の形態において、羽根構造体302は、羽根390の枚数及び構成が第3の実施の形態と異なっている。なお、第9の実施の形態では、第3の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図20及び図21に示すように、羽根構造体302は、羽根390を6枚有しており、円周上に等間隔に配置されている。羽根390は、上下面126及び127における円周方向の端部近傍において回転可能に設置されている。
羽根390は、ボディ部392と、反回転方向に湾曲する先端391と、回転方向に湾曲する根本396とを有しており、反力受面393及び流力受面394が緩やかなS字(若しくは逆S字)カーブを描いている。言い換えると、羽根390は、羽根回転軸123より先端側において、反力受面393よりも流力受面394の曲率半径が小さく、羽根回転軸123より根本側において、反力受面393よりも流力受面394の曲率半径が大きく、全体として羽根回転軸123を中心点とした点対称構造を有する。
羽根390は、羽根290(図14)と比較すると、中心側に向けて、根本側が長く形成されており、回転方向への流力を受けると根本396(図21)の先端がエアタンク150の外壁に当接することにより、その位置が固定される。すなわち、根本396及びエアタンク150が角度調整部として機能する。羽根390は、面積が大きいため、回転方向の流力を逃すことなく、回転力へと変換することができる。
一方、羽根390は、回転角度TZが非常に大きく、隣接する羽根390とも離隔しているため、反回転方向への流力に対し、最も抵抗が小さい状態、すなわち円周方向に対してほぼ平行に寝るような状態を保つことができる。
このように、第9の実施の形態では、羽根390を内側に大きく延ばし、エアタンク150によって係止させるようにしたことにより、羽根390の面積を大きくして回転方向の流力を大きく受けることができると共に、反回転方向への流力に対して自由度を向上させて流力抵抗を極力小さくでき、羽根構造体302の回転力を向上させることができる。
<第10の実施の形態>
図22に示した第10の実施の形態において、羽根構造体302Xは、羽根回転軸123の位置が第9の実施の形態と異なっている。なお、第10の実施の形態では、第9の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図22に示すように、羽根390Xは、中心よりも根本側に羽根回転軸123を位置させており、羽根390Xの回転軸が偏心している。これにより、羽根390Xは、流力を片側に集中させて羽根390Xを回転させ易くでき、反力受面393及び流力受面394の切り換えを迅速にして羽根構造体302Xの回転力を増大させることができる。なお、偏心の方向は中心側又は円周側のどちらでも良い。
このように、第10の実施の形態では、面積の大きい羽根390Xの根本側及び先端側のバランスを敢えて崩すことにより、羽根390Xが受ける流力に根本側及び先端側で偏りを生じさせることができ、羽根390Xを迅速に回転させて、羽根構造体302Xの回転力を増大させることができる。
<第11の実施の形態>
図23に示した第11の実施の形態において、羽根構造体402は、上下面126及び127を有さず、エアタンク450の外壁を一部窪ませて羽根490の根本側と共に角度調整部としての機能を有する点が第3の実施の形態と異なっている。なお、第11の実施の形態では、第3の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図23に示すように、羽根構造体402では、エアタンク450の外壁451が厚く形成されており、窪み452が形成されている。窪み452は、角度調整部224(図14)と同様、羽根490を係止してその角度を調整する機能を有している。窪み452は、円弧状にえぐられたように形成されており、流力受面494側の端部に円弧状から突出する係止部452aを有している。
図24に示すように、羽根490は、羽根回転軸123近傍から根本側が、流力受面494側へ大きく湾曲しており、回転方向の流力を受けたときに、根本部496の先端を窪み452に形成された係止部452aに係止されてその位置が固定される。
また、羽根構造体402は、上下面126及び127を有しておらず、窪み452の部分断面を表す図25及び図26に示すように、外壁451から上下方向を延長された上下面部分451xに固定されたり、外壁451まで延設された軸延長部123xを有することにより、羽根回転軸123が外壁451に接続されている。すなわち、羽根構造体402では、エアタンク450が羽根490を支持する支持部材の役割を果たす。
このように、第11の実施の形態では、エアタンク450の外壁451に形成された窪み452と、羽根490の根本部496によって角度調整機構を構成するようにした。これにより、羽根構造体402は、羽根490以外にエアタンク450の外側に突出するものが無いため、乱流の発生を防止すると共に、耐久性を向上させ得る。
<第12の実施の形態>
図27に示した第12の実施の形態において、羽根構造体402Xは、外壁451Xの形状が第11の実施の形態と異なっている。なお、第12の実施の形態では、第11の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図27に示すように、羽根構造体402Xは、外壁451Xにおける係止部452a近傍の突出部分である突出部451Xaと窪み452Xとが略直線状に形成されている。言い換えると、外壁451Xは、全体として略六角形状を有しており、角部分に突出部451Xaが形成され、突出部451Xaの回転方向側に係止部452aが形成されている。
このように、エアタンク450の外壁451を多角形状に形成することにより、多角形の各辺の形状を利用して、外壁451によって反回転方向への流力抵抗を低減させたり、回転方向への流力を受けたりすることができ、羽根構造体402Xの回転力を増大させることができる。なお、外壁451の各辺の形状に特に制限はなく、様々な形状にすることが可能である。もちろん、羽根490の枚数に応じて六角形以外の多角形状にすることもできる。
<第13の実施の形態>
図28〜29に示した第13の実施の形態において、羽根構造体502は、羽根590の形状と、角度調整部124の配置及び中心支持体125がない点が第2の実施の形態と異なっている。なお、第13の実施の形態では、第2の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図28に示すように、羽根590は、羽根回転軸123近傍が僅かに膨らんでいる以外はほぼ平板状であり、羽根回転軸123を中心に、長部分592xと、当該長部分592xよりも短い短部分592yとを有している。羽根回転軸123は、上下面126及び127の円周近傍に配置されており、羽根590を回転可能な状態で固定している。羽根590は、中心からずれた箇所に羽根回転軸123を位置させており、回転方向への流力に対し、長部分592xの端部である根本部596を角度調整部124に係止させることで、その位置を固定させる。
また、羽根590は、短部分592yの端部である先端591を角度調整部124に接触させることなく回転することができる。このため、反回転方向への流力に対し、羽根590は、流体抵抗が小さくなるよう、先端591を流体の流れてくる上流側へ向けることになる。
図29に示すように、羽根590は、先端591が丸みを帯びた2つの先突部591xを有している。この先突部591xは、流体に応じた形状に形成され、流体抵抗が極力小さくなる形状であることが好ましい。もちろん、先突部591xの数に制限はなく、1つのみであってもよい。
このように、第13の実施の形態では、羽根590を平板に近い形状にし、角度調整部124を根本側に配置すると共に、羽根590の両端うち、一方の端部のみが角度調整部124に当接するように羽根回転軸123を偏心させるようにした。これにより、羽根構造体502は、反回転方向の流力に対する羽根590への流体抵抗を極力小さくすることができ、回転力を増大させることができる。
<第14の実施の形態>
図30に示した第14の実施の形態において、羽根構造体602は、外壁651が三角形状をしており、反回転方向の流力が加わる領域において、反力フード570を有している点が第11の実施の形態と異なっている。なお、第14の実施の形態では、第11の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図30に示すように、羽根690は、ほぼ平板状であり、先端691がわずかに先細っている。エアタンク650の外壁651には、窪み652が形成されており、反力受面693側に係止部652aが形成されている。窪み652における流力受面694側は、なだらかな傾斜652bが形成されており、この傾斜に沿って羽根690が外壁651に対して寝た状態にすることができる。
外壁651は、全体として各辺が僅かに膨らむ略三角形状を有しており、各辺が流力を受ける役割を果たす。各辺には、各3枚の羽根690が配置されている。なお、一辺当たりに配置される羽根690の数や各辺の形状に制限はなく、流体の種類や強度などに応じて、適宜変更することができる。
羽根構造体602は、反回転方向の流力が加わる領域(以下、これを反力領域と呼ぶ、図面左側半分を指す)の最外側に、上下面126及び127を接続する反力フード570が設置されている。反力フード570は、例えば反力領域全域に、半円状に形成されても良く、また、例えば反力領域において部分的に形成されても良い。反力フード570は、好ましくは反力領域の半分以上、より好ましくは2/3以上に形成される。これにより、反力領域において、回転体(羽根690、エアタンク650及び中心回転軸103)に加わる反回転方向の力を極力小さくすることができる。
なお、羽根構造体602は、例えば川や溝などのように、流力の方向が定まっている箇所に設置されることが好ましい。
このように、第14の実施の形態では、外壁651を多角形状にし、一辺に複数の羽根690を配置するようにした。これにより、羽根構造体602では、羽根690の枚数に拘わらず、外壁651の形状を最適化することができ、回転力を増大させることができる。
また、羽根構造体602では、上下面126及び127と羽根回転軸123とを接続せず、回転体のみが回転するようにし、反力領域において反力フード570を設けるようにした。これにより、羽根構造体602は、回転体に加わる反回転方向の力を極力小さくすることができ、回転力を増大させることができる。
<第15の実施の形態>
図31に示すように、羽根構造体1002において、中心支持体1025の外側には、12枚の羽根1050がほぼ均等な間隔で設けられている。すなわち、羽根1050は、ほぼ30°の角度で配置されている。
羽根1050は、固定羽根1051と可動羽根1052とを有している。固定羽根1051は、中心支持体1025の外周から外側へ向けて延び、その位置が固定されている。固定羽根1051は、一方向へより多くの流力を受けられるように、湾曲している。固定羽根1051の形状や湾曲度合い、材質などについて、特に制限はなく、種々の形状及び材質を用いることができる。
可動羽根1052は、当該固定羽根1051の先端近傍に隣接して設けられている。可動羽根1052は、羽根構造体1002の中心に向かう根本側の端部近傍に回転軸1053を有している。回転軸1053は、支持部材としての上下面1026及び1027に固着されており、可動羽根本体1054を回転可能に保持している。
可動羽根本体1054は、僅かに湾曲しており、内側の流力受面1054xと、反対側の流力逃面1054yを有している。図32(a)に示すように、固定羽根1051のカーブの内側となる内面1051aに対し、流力逃面1054yにおける根本側の当接領域1054aが当接することにより、その位置が固定される。以下、この状態を受位置と呼ぶ。
また、図32(b)に示すように、固定羽根1051のカーブの外側となる外面1051bに対し、可動羽根本体1054の先端側の当接領域1054bが当接することにより、その位置が固定される。以下、この位置を逃位置と呼ぶ。なお、当接領域1054bは、外面1051bに沿うように形成されており、逃位置において固定羽根1051間をほぼ隙間無く防ぐことが可能である。
すなわち、可動羽根本体1054は、変位機構としての回転軸1053を中心として回転(変位)
し、自身の根本側及び先端側がそれぞれ固定羽根1051の内面1051a及び外面1051bに当接することにより、その位置が固定されるため、所定の回転角度だけ回転することが可能である。
本実施の形態における羽根構造体2は、上述したように、可動羽根1052が回転角度だけ自由に回転することが可能である。
図5(図33)抜き
図31に示すように、回転方向に流力を受けるとき、可動羽根1052は受位置(図4(a))に固定されて延びた状態となり、固定羽根1051と可動羽根1052とがほぼ同一方向に連なって羽根1050が長くなる。この受位置において、羽根1050は、外側に向かって連なる固定羽根1051と可動羽根52によって大きな流力を受けることができる。
一方、反回転方向に流力を受けるとき、可動羽根1052は逃位置(図32(b))に固定され、折り畳まれた状態になる。この逃位置において、羽根1050は、可動羽根1052の流力逃面1054yで流力を受け流すと共に固定羽根1051間を塞ぎ、固定羽根1051に対して加えられる流力を小さくすることができる。
このように、本実施の形態における羽根構造体1002は、回転方向に流力を受けるときは、固定羽根1051とほぼ同じ方向になるよう可動羽根1052を立たせ、反回転方向に流力を受けるときには固定羽根1051とほぼ垂直な方向になるよう可動羽根1052を円周方向に寝かせるようにした。
これにより、羽根構造体2は、回転方向に流力を受けるときには羽根1050を立たせて延ばす一方、反回転方向に流力を受けるときには羽根1050を折り畳んで短くすると共に、可動羽根1052を円周方向に寝かせて固定羽根1051に流力が極力加わらないようにできる。これにより、羽根構造体2」では、流力を回転力へ変換させるときのエネルギ変換効率を向上し得る。なお、ここで「立つ」とは、羽根構造体1002の中心と羽根1050の回転中心となる羽根回転軸1023を通る直線に対し、より傾斜の小さい状態(すなわち0度に近い)を言い、「寝る」とは当該直線に対してより大きく傾斜する状態を言う。この立った状態(受位置)のときと寝た状態(逃位置)のときの傾斜度合いの差異が大きい方が、より効果が大きくなる。好ましくは差異が30度以上、より好ましくは60度以上である。
<第16の実施の形態>
[2−1.羽根構造体の構成]
図33〜34に示した第16の実施の形態において、羽根構造体1102は中心支持体がない点と、可動羽根1152の構成と、フード1170を有している点が第15の実施の形態と異なっている。なお、第16の実施の形態では、第15の実施の形態と同一構成の箇所に、100を附して示している。羽根構造体1102の構成が相違するだけで、発電システム1としての構成は第1の実施の形態と同様である。
図33及び図34に、第16の実施の形態における羽根構造体1102の構成を示している。羽根構造体1102は、可動羽根1152における可動羽根本体1154が外周部分における固定羽根1051の間隔よりも短く形成されており、反回転方向の流力を受ける逃位置において、固定羽根1051の先端部分と可動羽根1152の先端部分との間に隙間を形成する。
図34に示すように、回転軸1253は、固定羽根1051の延長線上、すなわち固定羽根1051の外側に設けられている。また、可動羽根本体1154は、可動羽根本体1154の根本側において、固定羽根1051と隣接する部分が曲線を描く一方、対向する部分は角張っている。すなわち、受位置において、可動羽根本体1154における内面1154xの根本側にはRが形成される一方、外面1154yの根本側には角が形成されている。この結果、可動羽根1152は、曲線部分を利用することにより回転軸1153を中心として滑らかに回転することができる。
受位置において、当接領域1154aは固定羽根1051の先端部分に当接して可動羽根本体1154の位置を固定し、可動羽根本体1154を固定羽根1051の延長線上に位置させる。一方、逃位置において、当接領域1154bは、固定羽根1051に当接して可動羽根本体1154の位置を固定し、可動羽根本体1154を固定羽根1051に対してほぼ垂直に位置させる。
また、図35に示すように、羽根構造体1102は中心支持体を有さないため、中心回転軸3の周囲に流体が通過可能であり、羽根構造体1102の内部へ向かう流体の流れにより、可動羽根1152を迅速に受位置に立ち上げることができる。
一方、反回転方向に流力を受ける部分には、フード1170が設けられており、逃位置にある固定羽根1151に対して流力を受けさせないようにできる。なお、フード1170は、例えば発電装置4に対して固定されることにより、流力を受けても回転不能になされている。
このように、第16の実施の形態では、可動羽根本体1154を短くして羽根構造体1102の内部に流体の流れを形成することにより、羽根1150全体として受ける回転方向の流力を増大させ、羽根構造体1102としての回転力を高めることができる。
さらに、第16の実施の形態では、逃位置において羽根1150が受ける反回転方向の流力を防止する流力抑止部としてのフード1170を有することにより、反回転方向の流力を低減させ、羽根構造体1102としての回転力を高めることができる。
<第17の実施の形態>
図36〜図39に示した第17の実施の形態において、羽根構造体1202は、可動羽根本体1254の構成、中心支持体の代わりにエアタンク1290を有する点が第15の実施の形態と異なっている。なお、第17の実施の形態では、第15の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。なお、羽根構造体1202の構成が相違するだけで、発電システム1としての構成は第1の実施の形態と同様である。
図36に示すように、可動羽根1252における可動羽根本体1254は、外周部分における固定羽根1051の間隔よりも長く形成されており、逃位置において、全体的に内側へ向けて緩い曲線を描くと共に、隣接する固定羽根1051より長く、先細形状の先端延長部1254cが外側へ向けて反り返っている。
図37に示すように、可動羽根本体1254は、逃位置において、流力逃面1254yの根本側の当接領域1254aが固定羽根1051の内面1051aに当接することにより、固定羽根1051の延長線上と略同一方向へ係止される。
また、可動羽根本体1254は、受位置に置いて、流力受面1254xの先端側の当接領域1254bが隣の固定羽根1051の先端面に当接することにより、固定羽根1051に対して略垂直な位置に固定される。
この結果、羽根構造体1201は、受位置において、可動羽根1252を固定羽根1051の延長線と略同一方向へ向けて立たせることができる一方、逃位置において、可動羽根1252を固定羽根1051に対して略垂直方向へ寝かせることができる。
また、図38に示すように、逃位置において、可動羽根1252は、固定羽根1051間を塞ぐと共に、先端延長部1254cにおける流力逃面1254yが外側へ反り返ることにより、逃位置における流体を外側方向へ逃がすことができる。
さらに、図39に示すように、その先細り形状により、先端延長部1254cにおける流力受面1254xが、隣接する可動羽根1252の根本側に対して大きく外側に傾斜し、隙間を形成している。逃位置から受位置へ移行する際、この隙間に対して流体が入り込むことにより、可動羽根1252の立上りを迅速にし、より多くの流力を回転力に変換することができる。
また、流力逃面1254yは、流力の抵抗を抑える一方、流力受面1254xは、流力の抵抗が増すよう、表面加工が施されている。
流力の抵抗を抑える加工としては、例えば流力が水力である場合、魚やイルカ、サメなどの海洋動物の皮を模した凹凸を付けたり、塗料によって撥水又は親水加工を施すことで、流力を抑えることが可能である。また、流力が風力である場合、鳥や昆虫などの飛翔動物の羽根などを模した凹凸を付けたり、特殊な塗料によって流力を抑えることが可能である。
流力の抵抗を増大させる加工としては、表面をできるだけ平滑にしたり、乱流を生じさせるような凹凸を付けるたり、特殊な塗料を塗布することにより、流力を増大させることが可能である。
これにより、羽根1250では、回転方向への流力を大きく受けながら、反回転方向への流力を極力逃がすことができ、羽根構造体1202の回転力をより増大させることができる。
なお、流力逃面1254y及び流力受面1254xのいずれかにおいて上述した加工が行われても良い。要は、流力逃面1254yにおける流体抵抗が流力受面1254xにおける流体抵抗よりも小さくなるように流力逃面1254y及び流力受面1254xの表面状態を加工すれば、その分だけ回転力を向上させることができる。
また、羽根構造体1202では、中心回転軸3の外側に、エアタンク1290を有している。エアタンク1290は、所定量の空気などのガスを含有することにより、羽根構造体1202全体として、水中においてほとんど浮力が生じないようにできる。具体的には、羽根構造体1202の体積及び重量から、含有するガスの量が定められると共に、ガスが外部に漏れないように密封されている。
これにより、羽根構造体1202の水中での位置を安定させ、浮かんでしまって空気に露出したり、沈んでしまって水底に接触してしまうことを防止することができと共に、不要な力を排除できるため、水中での姿勢を安定化することができる。
このように、第17の実施の形態では、可動羽根に隣の可動羽根1252及び固定羽根1251よりも長い先端延長部1254cを設けることにより、受位置における流力を一段と効率良く受け止め、回転力を向上させることができる。
また、先端延長部1254cを外側に反り返させて逃位置における流体の流れをスムーズにすると共に、隣の固定羽根1251及び可動羽根1252と先端延長部1254cとの間に流体が入り込むための隙間を形成し、可動羽根1252の立上りを迅速にすることができる。
さらに、エアタンク1190によって浮力を調整することにより、羽根構造体1102を水中における位置を安定させることができる。さらに、流力受面1194における流体の抵抗が流力逃面1193よりも大きくなるように羽根1150における流力逃面1193と流力受面1194との表面状態に差異を設けることにより、羽根1150において回転方向及び反回転方向間で流体から受ける流力に差異を設け、回転力を一段と向上させ得る。
<第18の実施の形態>
図40〜42に示した第18の実施の形態において、羽根構造体202Yaは、羽根290Yaの構造が第7の実施の形態の羽根290とは異なっている。なお、第18の実施の形態では、第7の実施の形態と同一構成の箇所に同一符号を附し、説明を省略する。
図40に示すように、羽根構造体202Yaは、羽根構造体202Yとほぼ同一構成でなり、羽根290Yaが回転することにより、羽根290Yaの内側である流力受面294における先端近傍が隣接する羽根290Yaの外側である反力受面293の根元近傍に当接することにより、羽根290Ya同士で略密閉空間を形成し、羽根構造体202Yaの内部(羽根290Yaの内側)における乱流の発生を抑制する。なお、先端近傍とは、先端291との境界から流力受面294における全長の1/2までの範囲を言い、根元近傍とは、反力受面293における根元から反力受面293の全長の1/2までの範囲をいう。
図41は、羽根290Yaを視線WFから見た図である。羽根290Yaは、外枠を構成する外羽根296と、芯を構成する内羽根297とを有しており、羽根回転軸23を共有すると共に、別々に動くことが可能である。内羽根297が外羽根296の内側に収納されている状態において、外羽根296及び内羽根297はなだらかに接続しており、一体となって反力受面293及び流力受面294を構成している。
また、外羽根296の先端部297aと対向する領域には、対流空間298が設けられている。対流空間298は、円の一部を直線で切り取った形状を有している。図42に示すように、対流空間298の存在により、対流空間298から羽根290Yaで閉じられた空間の内部へと向かう(すなわち羽根290から中心側へ侵入する)流体の流れにより、内羽根297が先に開き、続いて外羽根296が開くことになる。これにより、羽根290Yaでは、内羽根297が先に開く分、回転方向の流力を早く受けて回転力とすることができる。
また、図41に示したように、羽根290Yaの先端291Yaには、円を直線で切り取った形状の凹部291aが縦方向に2つ並べて設けられている。言い換えると、先端291は、谷部分がなだらかな円弧状でなるW字形状を有している。
これにより、反回転方向への流力を受ける際、凹部291Yaxによって流力を逃がし、半回転方向へ受ける流力を小さくして羽根構造体202Yaとしての回転力を向上させることができる。
なお、第18の実施の形態における羽根290Yaの形状は、上述した第1〜第17の実施の形態のいずれに適用することもできる。また、2枚羽根(外羽根296及び内羽根297)構成又は羽根290Yaの先端291YaのW形状のいずれか一方のみを採用することも可能である。
<第19の実施の形態>
図42〜44に示した第19の実施の形態においては、発電装置4の構成について説明する。なお、第19の実施の形態では、第1の実施の形態と同一構成の箇所に、同一番号を附して示している。羽根構造体2としては、第1の実施の形態〜第18の実施の形態の構成のもの、又はこれらを組み合わせた構成の物を適宜使用することができる。
上述したように、発電効率を向上させるため、中心回転軸と共に回転する円盤の外径は、羽根構造体の外径(可動式の場合は閉じたときの羽根の外径)よりも小さく設定すると共に、円盤の周囲に高密度でコイルを配置するのが一般的である。
本願発明人は、羽根構造体2の外径よりも円盤2004の外径を大きくすると共に、コイル2003Aを隙間だらけの状態で配置することにより、負荷及び回転数が小さい場合の発電効率を非常に高くできることを見出した。
図42は発電システム1全体を示す正面図、図43は発電装置4の上面図である。図42及び図43に示すように、発電装置4は、中心回転軸3を貫通させるベース部2001が位置固定部2007によって縦方向の位置を固定されている。ベース部2001にはフード部2002が設けられ、発電装置4の全体を覆っている。なお、フード部2002には窓枠2005が設けられており、内部の回転の様子が目視で確認可能である。
中心回転軸3は、その端部近傍で円盤2004と接続されており、中心回転軸3の回転に応じて円盤2004が回転する。図44に示すように、円盤2004の周囲には、107個の凹部が設けられ、この凹部に磁石2010(図49参照)が固定される。
図43に示すように、円盤2004の周囲には、ベース部2001に固定された20個のコイルセット2003が配置されている。コイルセット2003は、縦方向において円盤2004と対向する位置に、横方向に平行に金属線(例えば銅線)が巻回されたコイル2003Aを有している。
羽根構造体2の回転に応じて、中心回転軸3が回転すると、円盤2004が同時に回転し、コイル2003Aの前を磁石が通過する。このとき、磁石とコイルとの作用による電磁誘導により、電流が発生する。コイル2003Aに発生した電流は、配線(図50参照)を介して集められ、電力として取り出される。
なお、磁石やコイルの数は、回転力や必要とされる電力量などの各種条件に応じて適宜変更することができる。また、円盤2004の直径を羽根構造体2の直径よりも大きくすることにより、磁石とコイル2003Aの数を増大させ、大きな電力が得られるようにしているが、羽根構造体2の直径と円盤2004の直径との関係に制限はない。流体の速度や量、想定される羽根構造体2の回転速度などの諸条件に応じて適宜変更される。
また、図44における蓋2006は、軸のブレを抑えるためのベアリング付きの蓋である。また図44における中心部分の複数の円2009と、その周囲にある2つセットの円×4はそのベアリングを固定する穴である。
このように、発電装置4では、中心回転軸3に円盤2004を接続すると共に円盤2004の周囲に磁石を設置し、当該磁石と対向する位置にコイル2003Aを配置する。これにより、発電装置4では、羽根構造体2の回転に応じて円盤2004の磁石を移動させて磁力線を形成し、コイル2003Aとの間に生じる電磁誘導により電力を発生させることができる。このとき、円盤2004及びコイルセット2003間は非接触であるため、摩擦損失を最小限に抑えることができ、効率良く電力を発生させることができる。なお、コイルが円盤の外周縁に配置され、円盤の周囲に磁石が配置されても良い。
すなわち、発電システム1では、回転力を高めた羽根構造体と当該羽根構造体の回転力をそのまま活用できる非接触方式の発電装置4とを組み合わせることにより、高効率での発電を可能としている。
図46に、円盤2004の周囲にコイル2003Aを10個設定して各コイルを整流後に並列接続し、所定の回転数で発電装置4の中心回転軸3を回転させたときのギャップと出力(発電量W)と回転数との関係を示している。なお、ギャップとは、コイル2003Aと磁石2010との距離である。また、図47には、実際に発電システム1として水流によって羽根構造体2を回転させたときのギャップと回転数と出力の関係を示している。
これらの結果からわかるように、ギャップ2.0mmや1.5mmよりもギャップ1.0mmの方が高い発電量を得ることができる。すなわち、ギャップはできるだけ小さく設定されることが好ましいといえる。好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下に設定されることにより、同一回転数における発電量を増大させることが可能である。
また、図48に示すように、10−50rpm程度の低回転数においては、負荷の差違があまり見られず、例えば負荷を20−30Ω程度にまで小さくして回転数を増大させることが好ましい。なお、この負荷は流力の大きさに応じて適正値に設定される。
本願発明では、図43に示したように、羽根構造体2の外径よりも円盤2004の外径を大きく(好ましくは閉じたときの羽根22の外径よりも1.2倍〜1.8倍)すると共に、本来であれば17個程度コイル2003Aを載置できる円盤2004の外径辺長に対して、コイル2003Aの辺長が20%〜70%程度、より好ましくは25〜50%を占めるような少ない数(例えば6〜12個)のコイル2003Aを配置するようにした。なお、コイル2003Aの辺長とは、コイルセット2003の幅、すなわちコイルセット2003を設置するために必要な長さをいい、コイルケース部分も含まれるものとする。
具体的には、円盤2004の外径(直径)が600mmであり、羽根22を全て閉じたときの羽根構造体2の外径(直径)が約400mm、羽根22の全部を広げたときの羽根構造体2の外径(直径)が約575mmに設定している。
すなわち、円盤2004の外径を大きくすることにより、円盤2004におけるコイル2003Aと対向する面の曲率が小さくなり、コイル2003Aとのギャップの平均値を小さくすることができる。また、コイル2003Aの個数を減少させて重量を小さくできるため、負荷を小さくして回転力を向上させることができる。さらに、コイル2003A同士の干渉を減少させ、回転力の維持が可能となる。
これらの効果により、水流23L/s〜42L/s、水流の持つエネルギ17W〜30Wの水流における実験において、9.1〜9.3Wの電力を発電できることが確認された。この発電量は、水流の持つエネルギの1/2〜1/3に相当するものであり、非常に効果的な発電が行えることが確認された。
さらに、図49及び50に示すように、コイル2003Aの数を3の倍数とし、コイル2003Aを3個ずつ近接させて直列接続して直列コイルを形成し、整流器に接続した後に並列接続を行った。このとき、直列コイル同士はなるべく離隔するように配置した。図51に示すように、コイル10個を並列接続したときよりも大きい出力を得られることが確認された。なお、いずれの場合も、負荷は22Ω、ギャップは1mmに設定された。また、磁石2010として、5×10×20mm角のものが合計107個使用された。
このように、中心回転軸3の回転に伴って回転する円盤2004の外径を羽根構造体2の外径よりも大きく設定し、円盤2004に対向する円周線上の一部にのみコイル2003Aを配置することにより、少ない回転力でも円盤2004を効率良く回転させて大きな発電量を得られることが明らかになった。また、コイル2003Aを3個セットで直列接続した後に、並列接続を行うことにより、発電量をさらに増大させ得ることが確認された。
<動作及び効果1>
以上の構成によれば、発電装置は、流体の流れを受けて回転する回転体に接続され、当該回転体の回転と共に回転する中心回転軸(中心回転軸3)と、前記中心回転軸の回転に伴って回転する円盤(円盤2004)と、前記円盤の外周縁と当該円盤の周囲とにそれぞれ設けられ、円盤の回転に伴って電磁誘導により発電する磁石(磁石2010)及びコイル(コイル2003A)とを有し、前記円盤は、前記回転体の外径よりも大きいことを特徴とする。
これにより、円盤の外径を大きくすることができるため、平らなコイル面に対して磁石の面を平らに近い状態で対向させることができ、ギャップの平均値を小さくして出力(発電量)を向上させることができる。この結果、円盤を効率良く回転させることができ、発電の効率を向上させ、小さなエネルギであっても効率良く発電を行える。
前記コイルは、前記円盤の外周縁長又は円盤の周囲辺長に対し、20〜70%、さらに好ましくは25〜50%を占めるように配置されていることを特徴とする。
これにより、前記円盤の外周縁長又は円盤の周囲辺長に対し、まだらにコイルを配置することができるため、コイル間の干渉を低減し、発電効率を向上させることができる。
前記コイルは、3個が直列接続されて直列コイルが形成された後、他の直列コイルと並列に接続されていることを特徴とする。
これにより、発電効率をさらに向上させることができる。また、直列に接続されたコイル同士を近接させ、直列コイル間を大きく離隔することにより、干渉防止効果をさらに高めることができる。
前記コイルは、前記円盤の周囲に配置されていることを特徴とする。これにより、配線が必要なコイルを回転させずに済み、設計の自由度を向上させることができる。
前記コイルは、前記円盤を囲むようにコの字状に配置されていることを特徴とする。これにより、電磁誘導を増大させて発電量を増大させることができる。
本発明の発電システムでは、流体の力である流力を受ける複数の羽根と、
前記羽根を支持すると共に、前記流力に対して垂直方向に延びる回転軸周りに回転可能な支持部材と、前記回転軸周りに所定の回転角度だけ、前記羽根を自由回転させる羽根回転機構とを有する羽根構造体と、
前記羽根構造体に接続され、当該回転体の回転と共に回転する中心回転軸と、
前記中心回転軸の回転に伴って回転し、前記羽根構造体よりも大きい外径を有する円盤と、前記円盤の外周縁と当該円盤の周囲とにそれぞれ設けられ、円盤の回転に伴って電磁誘導により発電する磁石及びコイルとを有する発電装置とを備える。
これにより、流体によって効率良く羽根を回転させて中心回転軸の回転力を増大させることができるため、発電効率を向上させ得る。
前記羽根回転機構は、前記支持部材に取り付けられ、前記羽根を前記回転軸周りに回転させる羽根回転軸と、前記羽根の前記回転角度を調整する角度調整部とを有することを特徴とする。
これにより、羽根を適正な角度に保つことができ、効率良く羽根を回転させて中心回転軸の回転力を増大させることができる。
前記複数の羽根は、緩やかにカーブし、前記支持部材が回転する回転方向とは逆の反回転方向に前記流力を受けたとき、隣接する前記羽根が当接することを特徴とする。これにより、羽根が閉じたときに羽根同士が当接し、反力を受けにくくできる。
前記羽根は、当接することにより流体の進入を防ぐことを特徴とする。これにより、乱流の発生を防ぎ、回転力を高めることができる。
前記羽根において前記回転方向に流力を受ける流力受面の曲率は、前記羽根において前記反回転方向に流力を受ける反力受面よりも小さく形成されていることを特徴とする。これにより、流力をより大きく、反力をより少なく受けることができ、回転力を高めることができる。
先端部分が前記流体受面及び反力受面とは逆方向に僅かに湾曲していることを特徴とする。これにより、湾曲部分に侵入した流体の力で迅速に羽根を開かせることができ、回転力を高めることができる。
<動作及び効果2>
従来より、風力発電用の風車として、回転軸が垂直方向に延びる垂直軸風車や、回転軸が水平方向に延びる水平軸風車が知られている。また、垂直軸風車には、羽根に発生する抗力が風車の回転力となる抗力型(例えば、特許文献1参照) 、羽根に発生する揚力が風車の回転力となる揚力型が含まれる。サポニウス型風車や自転羽根式風車などの抗力型の風車は、構造が簡単で、発電装置部分などの機械部分が低位置にあるため点検や修理がしやすく、低風速から始動可能であるなどの特性を持つ。
しかしながら、このような抗力型の風車では、風向に対して風車の回転軸を挟んだ一側では、羽根に発生する抗力によって回転力が生じるが、上記回転軸を挟んだ他側では、羽根に発生する抗力が回転力にならない上に、風車の回転力を減少させる力が働いてしまうことになり、このような抗力型の風車を備えた発電システムは、風力エネルギのエネルギ変換効率が悪い。
そこで、特開2004−211569号に記載の風車では、羽根に向かって進行する風を増速させる増速部設けて、風力エネルギのエネルギ変換効率の向上を図っている。これは、上記増速部によって、羽根に発生する抗力を大きくし、通常よりも大きな回転力を得ようとしている。
ところで、昨今では、自然エネルギを一段と活用する必要性が生じていることから、上述した抗力型の風車や水車よりも、さらに回転力を増大させたいという要望があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転力を増大させ得る羽根構造体及び発電システムを提供するものである。
以上の構成によれば、本発明の羽根構造体(羽根構造体2)は、
流体の力である流力を受ける複数の羽根(羽根1050)と、
前記羽根を支持すると共に、前記流力に対して垂直方向に延びる回転軸(中心回転軸3)周りに回転可能な支持部材(上下面26及び27)と
を有し、
前記複数の羽根は、
前記回転軸を中心とした放射方向に向けて延びる固定羽根(固定羽根1051)と、
前記固定羽根の先端若しくは当該先端の近傍に回転軸を有する可動羽根(可動羽根1052)とを備えることを特徴とする。
これにより、羽根構造体は、回転方向に流力を受けるときのみ可動羽根を放射方向に延ばして流力を受けることができるため、回転方向の流力のみを大きく受けることができる。なお、放射方向とは、回転軸を中心として外側(円周方向)へ向かう方向をいい、必ずしも半径上を通らなくても良い。また、固定羽根が全体として放射方向を向いていれば良く、固定羽根が曲線を有してもよい。
前記可動羽根は、
前記羽根の回転方向への前記流力が前記羽根に加わったとき、前記可動羽根の一部が前記固定羽根に当接することにより、前記可動羽根の位置を受位置に固定させる。
これにより、羽根構造体は、あたかも可動羽根が固定羽根から延長したかのような形状にすることができ、回転方向の流力を効率良く受けることができる。
前記可動羽根は、
前記羽根の回転方向に対して反対となる反回転方向への前記流力が前記羽根に加わったとき、前記可動羽根の一部が前記固定羽根に当接することにより、前記可動羽根の位置を逃位置に固定させる。
これにより、羽根構造体は、反回転方向への流力が加わると可動羽根を寝かせて固定羽根間に蓋をすることができ、固定羽根に対して加わる反回転方向に受ける流力を低減することができる。
前記可動羽根は、
前記受位置において
前記固定羽根とほぼ同じ方向へ延びる。
これにより、羽根構造体は、効率良く流力を受ける位置に可動羽根を位置させることができ、回転方向の流力を効率良く受けることができる。
前記可動羽根は、
前記逃位置において
前記固定羽根とほぼ垂直方向へ折り畳まれる。
これにより、羽根構造体は、反回転方向の流力を外側へ流す流れを作り出すことができ、反回転方向に受ける流力を低減できる。
前記可動羽根(可動羽根1252)は、
前記逃位置において、
前記回転軸から離隔した隣の前記固定羽根より長く形成され、外側に向かって反り返る先端延長部(先端延長部1254c)を有する。
これにより、可動羽根は、逃位置において受ける反回転方向の流力を外側に流すような流れを形成することができるため、反回転方向の流力の影響を低減できる。
前記先端延長部は、先細り形状でなる。これにより、可動羽根は、隣の固定羽根及び可動羽根からその先端を浮かせることができ、先端にできた隙間に入ってくる流体の流れを利用して、逃位置から受位置へ移行するときの可動羽根の立上りを迅速し、回転方向への流力をより大きく受けることができる。
前記可動羽根は、
前記逃位置において、前記回転軸から離隔した隣の前記固定羽根より短く形成され、
前記反回転方向への前記流力が加わる領域に、前記羽根に対して前記流力が加わることを防止する流力抑止部(フード1170)を有する。
これにより、羽根に対して加わる反回転方向への流力を低減させて、羽根構造体の回転力を増大させ得る。
羽根構造体は、水中で使用され、密閉状態でガスが充填されたエアタンクを有する。これにより、羽根構造体は、水中での浮力及び重力が殆どかからないように羽根構造体の比重を調整することができ、水中での姿勢を安定化させ得る。
羽根において、回転方向の流力を受ける流力受面には、流体抵抗を増大させる表面加工が施されている。これにより、回転方向に受ける力を増大させることができる。
羽根において、回転方向とは逆となる反回転方向の流力を受ける流力逃面には、流体抵抗を低下させる表面加工が施されている。これにより、反回転方向に受ける力を低減することができる。
また本発明の羽根構造体は、
流体の力である流力を受ける複数の羽根と、
前記羽根を支持すると共に、前記流力に対して垂直方向に延びる回転軸周りに回転可能な支持部材と
を有し、
前記複数の羽根は、
前記回転軸を中心とした放射方向に向けて延びる固定羽根と、
前記支持部材が回転する回転方向への流力が加わったときには前記固定羽根の延長線上と略同一な方向へ変位し、前記回転方向と反対となる反回転方向への流力が加わったときには前記固定羽根に対して略垂直な方向へ変位する変位機構を有する可動羽根とを有するようにした。
これにより、羽根構造体は、回転方向への流力を大きく受ける一方、反回転方向への流力を逃がすことができる。なお、固定羽根の延長線上と略同一な方向とは、固定羽根の延長線上から±45°の範囲を言い、固定羽根に対して略垂直な方向とは、固定羽根に垂直から±45°の範囲を言う。固定羽根の方向とは、固定羽根全体が向く方向(曲線の場合は平均)を言う。
以上の構成によれば、発電システム(発電システム1)は、流体の力である流力を受ける複数の羽根と、前記羽根を支持すると共に、前記流力に対して垂直方向に延びる回転軸周りに回転可能な支持部材とを有する羽根構造体(羽根構造体1102)と、
前記回転軸を介して伝達される前記羽根構造体の回転力を電力に変換する発電装置(発電装置4)と
を有し、
前記複数の羽根は、
前記回転軸を中心とした放射方向に向けて延びる固定羽根と、
前記固定羽根の先端若しくは当該先端の近傍に回転軸を有する可動羽根とを有する。
これにより、発電システムは、可動羽根の可動によって効率良く流力を受けて発電することができるため、エネルギ変換効率を向上させ得る。
また、以上の構成によれば、本発明の羽根構造体は、
流体の力である流力を受ける複数の羽根と、
前記羽根を支持すると共に、前記流力に対して垂直方向に延びる回転軸周りに回転可能な支持部材と、
前記回転軸周りに所定の回転角度だけ、前記羽根を自由回転させる羽根回転機構とを有し、
前記羽根の先端は、なだらかな2つの凹部を有するW字形状でなることを特徴とする。
これにより、反回転方向の流力を羽根の先端形状によって逃がすことができるため、回転力を増大させることができる。
また、前記羽根は、
前記回転軸を共有すると共に別々に稼働する外羽根及び内羽根を有することを特徴とする。
これにより、回転方向の流力が加わったときに内羽根を先に開かせることができ、流力を長い時間受けて回転力を増大させ得る。
前記羽根は、外羽根と内羽根の間に、流体を羽根より中心側へと侵入させる空間である流体侵入部を有することを特徴とする。
これにより、流体を中心側へ侵入させることができ、内羽根を開き易くすることができる。
前記流体侵入部は、前記内羽根における先端近傍に設けられていることを特徴とする。なお、先端近傍とは、回転方向(羽根の長手方向)において内羽根の先端と外羽根とが対向する領域、又はその近傍をいい、例えば内羽根の側面(長手方向の外羽根と対向する面)における先端から近い領域に流体侵入部が設けられていても良い。
<他の実施の形態>
なお上述した第15〜17の実施の形態において、固定羽根51は、矩形の平板が一方向へ向けて湾曲した形状でなる場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば自由曲線形状を有していても良く、流力の種類や羽根22の枚数や大きさ、流力の大きさなど種々の要因に応じて、最も適した形状を適宜選択することが可能である。
また、上述した第15〜17の実施の形態において、羽根構造体2は、羽根50を12枚有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、流力の種類や羽根50の大きさや取り付ける位置、流力の大きさなど種々の要因に応じて適宜選択することができる。なお、流力を効率よく受けるという本発明の効果を最も良く引き出すためには、可動羽根本体54の回転角度を70〜110度に設定することが好ましく、羽根50を4〜32枚有することが好ましい。さらに好ましくは、6〜16枚である。
さらに、上述した第1の実施の形態においては、中心支持体25を有するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、中心支持体25の代わりに、ドーナツ状の調整リングを有するようにしても良い。また、調整リングの形状に制限はなく、例えば多角形状の枠でも良い。
また、第17の実施の形態においては、エアタンク299と隣接して固定羽根51が設けられるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばエアタンク299の直径を小さくして固定羽根51との間に間隙を設けることにより、中心に向かう流体の流れを形成することができ、可動羽根252の立上りを一段と迅速にできる。
さらに、上述した第1の実施の形態において、上下面26及び27が羽根50を支持するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば上下面26及び27の一方だけが羽根50を支持しても良い。また、上下面26及び27がなくても、例えば、中心孔21を有する中心支持体25から延接された棒が回転軸53を介して羽根50を支持するようにしても良い。さらに、中心支持体25に固定羽根51が取り付けられ、固定羽根51に対して回転可能に可動羽根本体54が取り付けられるようにすることもできる。
さらに上述した実施の形態においては、羽根としての羽根50と、支持部材としての上下面26及び27とによって本発明の羽根構造体としての羽根構造体2を構成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる羽根と、支持部材と、羽根回転機構とによって本発明の羽根構造体を構成するようにしても良い。また、固定羽根51及び可動羽根本体54の構成も同様に、公知の種々の構成を用いることができる。
また上述した実施の形態においては、可動羽根52が変位機構としての回転軸53を有するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成によって可動羽根本体54を変位させることができる。
さらに上述した実施の形態においては、回転軸としての中心回転軸3と、羽根構造体としての羽根構造体2と、発電装置としての発電装置4を構成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成による中心回転軸3と、羽根構造体2と、発電装置とによって本発明の発電システムを構成するようにしても良い。
本発明は、第1〜第19の実施の形態に限られるものではなく、固定羽根、可動羽根、支持部材、回転軸、エアタンク、上下面など、各パーツの数や形状を適宜組み合わせて変更することが可能である。要は、回転方向の流力を大きく受ける一方、反回転方向の流力を小さく受けると共に、流体の流れを制御することが重要であり、流体の種類や方向性、強度などの要因によって最適なパーツを組み合わせることが好ましい。