JP2018115373A - 積層体のエッチング方法とそれを用いたプリント配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 2層フレキシブル配線板の製造におけるセミアディティブ法での上記問題点を解決し、下地金属層と、銅からなる構成体のエッチングにおいて、銅を溶解することなく下地金属層を選択的に溶解し、銅配線の配線幅の減少を抑制して、断線、短絡等の不具合の無い信頼性の高い基板の製造方法を提供する。【解決手段】 絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくNi、Crから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と前記下地金属層の表面に銅被膜層を形成した積層体のエッチング方法であって、その銅被膜層をエッチング除去した後の露出した下地金属層を、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によるエッチングを行い、除去することを特徴とする積層体のエッチング方法。【選択図】 図1
Description
本発明は、積層体のエッチング方法に関し、さらに、そのエッチング方法を用いたTABテープ、COFテープ等の電子部品の素材となるプリント配線基板の製造方法に関する。
より詳しくは、プリント配線基板の製造方法のうちセミアディティブ法での銅配線形成において、所定のエッチングを施すことにより、安価でかつ簡単な工程で、銅層のサイドエッチングなしに配線間の金属残りを除去でき、微細配線加工品でも十分な絶縁信頼性を有するパターン形成できるプリント配線基板の製造方法および該製造方法により得られたプリント配線基板に関するものである。
より詳しくは、プリント配線基板の製造方法のうちセミアディティブ法での銅配線形成において、所定のエッチングを施すことにより、安価でかつ簡単な工程で、銅層のサイドエッチングなしに配線間の金属残りを除去でき、微細配線加工品でも十分な絶縁信頼性を有するパターン形成できるプリント配線基板の製造方法および該製造方法により得られたプリント配線基板に関するものである。
一般に、フレキシブル配線基板を作製するために用いられる基板は、絶縁体フィルム上に接着剤を用いて導体層となる銅箔を貼り合わせた3層フレキシブル基板(例えば、特許文献1参照)と、該絶縁体フィルム上に接着剤を用いることなしに乾式めっき法または湿式めっき法により導体層となる銅被膜層を直接形成した2層フレキシブル基板とに大別される。
近年の電子機器の高密度化に伴い、配線幅も狭ピッチ化した配線板が求められるようになってきており、この場合において、上記3層フレキシブル基板の製造にあっては、サブトラクティブ法による銅配線形成が用いられる。その製法は基板である絶縁体フィルム上に形成した銅被膜層に所望の配線パターンに従って塩化第2鉄溶液又は塩酸を含む塩化第2銅溶液によりエッチングして配線部の形成を行って配線板を製造するもので、その配線部のエッチングにより製造する場合に、配線部の側面がエッチングされるといういわゆるサイドエッチングが生ずるために配線部の断面形状が裾広がりの台形になり易いという点が問題となっていた。
近年の電子機器の高密度化に伴い、配線幅も狭ピッチ化した配線板が求められるようになってきており、この場合において、上記3層フレキシブル基板の製造にあっては、サブトラクティブ法による銅配線形成が用いられる。その製法は基板である絶縁体フィルム上に形成した銅被膜層に所望の配線パターンに従って塩化第2鉄溶液又は塩酸を含む塩化第2銅溶液によりエッチングして配線部の形成を行って配線板を製造するもので、その配線部のエッチングにより製造する場合に、配線部の側面がエッチングされるといういわゆるサイドエッチングが生ずるために配線部の断面形状が裾広がりの台形になり易いという点が問題となっていた。
このため、かかる要求を満たすために、従来の貼り合わせ銅箔(3層フレキシブル基板)に代えて、銅厚の薄い2層フレキシブル基板が現在主流になりつつある。
2層フレキシブル基板を作製するには、絶縁体フィルム上に均一な厚さの銅被膜層を形成する手段として、通常、電気銅めっき法が採用される。そして、電気銅めっきを行うために、電気銅めっき被膜を施す絶縁体フィルムの上に薄膜の金属層を形成して表面全面に導電性を付与し、その上に電気銅めっき処理を行うのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。また、絶縁体フィルム上に薄膜の金属層を得るためには、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの乾式めっき法を使用するのが一般的である。
2層フレキシブル基板を作製するには、絶縁体フィルム上に均一な厚さの銅被膜層を形成する手段として、通常、電気銅めっき法が採用される。そして、電気銅めっきを行うために、電気銅めっき被膜を施す絶縁体フィルムの上に薄膜の金属層を形成して表面全面に導電性を付与し、その上に電気銅めっき処理を行うのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。また、絶縁体フィルム上に薄膜の金属層を得るためには、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの乾式めっき法を使用するのが一般的である。
こうした中で、絶縁体フィルムと銅層との密着性は、その界面にCuOやCu2O等の脆弱層が形成されるために非常に弱く、プリント配線基板に要求される銅層との密着強度を維持するため、絶縁体フィルムと銅層との間にNi−Cr合金などの下地金属層を設けることが行われている(特許文献3参照)。
最近のフレキシブル基板においては、配線パターンの更なる高密度化に伴う、配線の狭ピッチ化に対応するため、高密度配線基板製造では、セミアディティブ法による銅配線形成が用いられる。セミアディティブ法では、絶縁体フィルム上に成膜された銅被膜層上にフォトリソグラフィによりパターンレジストを形成しさらに電気銅めっきを施し、最後にレジストを剥離し不要となる銅被膜層をエッチング除去して銅配線が形成される(以下、このエッチングをフラッシュエッチングと称する)。
このフラッシュエッチングでは、エッチング液としてたとえば硫酸/過酸化水素水溶液等が使用される。セミアディティブ法においても密着強度を維持するため、絶縁体フィルムと銅被膜層との間に下地金属層として、Ni−Cr合金層を設けた2層めっき基板が多く使用されている。その場合、Ni−Cr合金層は硫酸/過酸化水素水溶液に溶解し難いため、フラッシュエッチング工程後に銅被膜層のみがエッチング除去され、下地金属層のほとんどが溶け残ることになる。下地金属層の除去工程およびエッチング液に関する先行技術(特許文献4、5参照)があるが、いずれも下地金属層をニッケルとしたものであることから、高耐食性を有するNi−Cr合金層を除去することは困難である。
そのNi−Cr合金層を除去する方法として、例えば特許文献6には、塩酸と硫酸を含む市販のニッケル/クロム選択エッチング液と過マンガン酸カリウム溶液等のアルカリ性エッチング液の2種を併用して処理することにより、Ni−Cr合金のエッチング残りを溶解する記述がある。
また塩酸と硫酸を含む市販の酸性エッチング液で処理した場合、Crを完全に除去することが困難であり、Crの除去に適した過マンガン酸カリウム溶液等のアルカリ性エッチング液と併用する必要がある。この過マンガン酸溶液等のアルカリ性エッチング液で処理することはCrの除去に有効であるが、そのエッチング液を使用するには、アルカリ専用の処理施設が必要であり、容易に工程を増やすことは困難であった。また、強アルカリの溶液であるがゆえに溶解したCrが有毒である六価クロムの形態となる可能性が高いことから、廃液処分に十分な注意とコストをかける必要があった。
また塩酸と硫酸を含む市販の酸性エッチング液で処理した場合、Crを完全に除去することが困難であり、Crの除去に適した過マンガン酸カリウム溶液等のアルカリ性エッチング液と併用する必要がある。この過マンガン酸溶液等のアルカリ性エッチング液で処理することはCrの除去に有効であるが、そのエッチング液を使用するには、アルカリ専用の処理施設が必要であり、容易に工程を増やすことは困難であった。また、強アルカリの溶液であるがゆえに溶解したCrが有毒である六価クロムの形態となる可能性が高いことから、廃液処分に十分な注意とコストをかける必要があった。
また酸性エッチング液は約10〜20重量%の塩酸を含むため、そのままでは銅を溶解してしまうことから、銅の溶解を抑制する抑制剤を一定量含ませていなければならないため、日常的に銅の溶解濃度と抑制剤濃度の管理が必要であった。
これまでに発明者らはサブトラクティブ法におけるNi−Cr選択エッチング液として安価でかつ簡単な工程であり、銅配線に対するサイドエッチングの少ない方法でNi−Cr合金のエッチング残りを除去することが可能である酸性の過マンガン酸溶液を用いた方法を提案している(特許文献7参照)。ところで、この特許文献7に開示された技術は、サブトラクティブ法で銅のエッチングによるNi−Cr合金のエッチング残りを除去する技術で、フラッシュエッチング等でエッチングされずに残留するNi−Cr合金までも除去することは困難である。
しかしながらサブトラクティブ法の下地金属層の溶け残りであるNi−Cr合金を除去するのとは異なり、セミアディティブ法の場合、フラッシュエッチング後のほとんどエッチングされていない下地金属層を除去しなければならない。このNi−Cr合金の選択的な除去に有効な酸性の過マンガン酸溶液を用いた場合でも、フラッシュエッチング後の下地金属層の除去にはそれなりの時間が必要となり、エッチング時間が長くなることで銅配線のサイドエッチングの恐れがある。また、配線間の下地金属層成分の溶け残りが生じ易く、信頼性の高い基板の製造が困難であった。
このような状況に鑑み、本発明は2層フレキシブル配線板の製造におけるセミアディティブ法での上記問題点を解決し、下地金属層と、銅からなる構成体のエッチングにおいて、銅を溶解することなく下地金属層を選択的に溶解し、銅配線の配線幅の減少を抑制して、断線、短絡等の不具合の無い信頼性の高い基板の製造方法を提供することである。
このような課題を解決するために本発明者らは、下地金属層を設けた2層フレキシブル基板にセミアディティブ法で微細配線を形成するためのエッチング方法として検討を加えた結果、下地金属層を除去するために、銅の溶解を抑えながら下地金属層成分を溶解させる効果がある過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤により処理する工程と、その酸化剤による処理に先立って、親水性の溶媒からなる前処理液にて前処理を行うことで、迅速に且つ溶け残りなく微細配線間の下地金属層成分を除去する効果があることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明の第1の発明は、絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と、その下地金属層の表面に銅被膜層を形成した積層体のエッチング方法であって、銅被膜層をエッチング除去した後の露出した下地金属層を、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によるエッチングを行い、除去することを特徴とする積層体のエッチング方法である。
本発明の第2の発明は、第1の発明における酸性の酸化剤による処理工程後、更にマンガン残渣除去液によりマンガン化合物を除去する工程を加えたことを特徴とする積層体のエッチング方法である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における酸化剤が、0.01〜10重量%の過マンガン酸塩と0.005〜2重量%の塩酸を含有する溶液であることを特徴とする積層体のエッチング方法である。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における有機溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールであること特徴とする積層体のエッチング方法である。
本発明の第5の発明は、絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と、その下地金属層の表面に銅被膜層を形成した積層体の表面に、セミアディティブ法によりパターン形成するプリント配線基板の製造方法において、その銅被膜層をエッチング除去した後に露出した下地金属層を、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によりエッチングを行い、除去することを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第6の発明は、第5の発明における酸性の酸化剤による処理工程後、更にマンガン残渣除去液によりマンガン化合物を除去する工程を加えたことを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第7の発明は、第5及び第6の発明における酸性の酸化剤が0.01〜10重量%の過マンガン酸塩と0.005〜2重量%の塩酸を含有する溶液であることを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第8の発明は、第5から第7の発明における有機溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールであることを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第9の発明は、第5の発明における絶縁基板が、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明に係るプリント配線基板の製造方法によれば、本発明によるエッチング方法を採用することにより、2層フレキシブル基板のセミアディティブ法において、安価でかつ簡単な工程で銅層のサイドエッチングなしに配線間の金属残りを除去でき、また、高い絶縁信頼性を有する微細配線を得ることができるため、その工業的効果は極めて大きい。
本発明は、絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と、その下地金属層の表面に形成された銅被膜層の積層体のエッチング方法であって、銅被膜層をエッチング除去した後に露出した下地金属層を、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によりエッチング除去することを特徴とする積層体のエッチング方法である。
絶縁基板に例えばポリイミド系絶縁体フィルムを用い、下地金属層と銅被膜層を形成した2層フレキシブル基板の銅被膜層の表面にフォトリソグラフィによりパターンレジストを形成し、さらに電気銅めっきを施して、最後にレジストの剥離を行い、不要となる銅被膜層のフラッシュエッチングによる除去後、形成された配線間の不要な下地金属層を、過マンガン酸塩を含む酸性エッチング液で処理する工程と、酸化剤による処理に先立って、アミノ基を有する有機溶媒又は、その有機溶媒の水溶液から選択される前処理液にて前処理を行うことを例に本発明の積層体のエッチング方法を説明する。
2層フレキシブル基板として、下地金属層を設けることで、絶縁体フィルムと銅被膜層との実用に耐えうる密着強度を確保することが行われている。
しかしながら、パターンをエッチングで形成した後、リードとリードの間スペース部分には、エッチングやその後の洗浄工程を通しても、絶縁体フィルムと直接結合している極微量の下地金属層の金属成分が絶縁体フィルムの表層部に残留してしまうものと考えられている。
本発明者らは、絶縁信頼性を評価する恒温恒湿バイアス試験(HHBT:High Temperature High Humidity Bias Test)を行った場合に、この表層に残留する金属成分が、マイグレーションを起こす原因の一つであると推定している。
しかしながら、パターンをエッチングで形成した後、リードとリードの間スペース部分には、エッチングやその後の洗浄工程を通しても、絶縁体フィルムと直接結合している極微量の下地金属層の金属成分が絶縁体フィルムの表層部に残留してしまうものと考えられている。
本発明者らは、絶縁信頼性を評価する恒温恒湿バイアス試験(HHBT:High Temperature High Humidity Bias Test)を行った場合に、この表層に残留する金属成分が、マイグレーションを起こす原因の一つであると推定している。
(1)2層フレキシブル基板
a.絶縁体フィルム
本発明においては、絶縁基板に絶縁体フィルムを用いた場合に2層フレキシブル基板とすることができる。
用いる絶縁体フィルムは、耐熱性の観点から、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の熱硬化性樹脂フィルムが好ましい。その中でも、ポリイミド系のフィルム及びポリアミド系のフィルムは、はんだリフロー等において高温の接続が必要な用途に適している点で特に好ましいフィルムである。
a.絶縁体フィルム
本発明においては、絶縁基板に絶縁体フィルムを用いた場合に2層フレキシブル基板とすることができる。
用いる絶縁体フィルムは、耐熱性の観点から、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の熱硬化性樹脂フィルムが好ましい。その中でも、ポリイミド系のフィルム及びポリアミド系のフィルムは、はんだリフロー等において高温の接続が必要な用途に適している点で特に好ましいフィルムである。
また、上記絶縁体フィルムは、フィルム厚さが8〜75μmのものが好適に使用することができる。熱膨張率の低減等のために、ガラス繊維、CNT等の無機質材料を樹脂フィルム中に適宜添加することもできる。
b.下地金属層
絶縁基板(絶縁体フィルム)上に形成される下地金属層の材質としては、ニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金である。下地金属層にはさらにMo,Ta,Ti,V,Co,Wから選ばれる少なくとも1種の金属を加えた合金としてもよい。
また下地金属層は、クロムを7質量%以上25質量%以下含むことが望ましく、クロムを15質量%以上25質量%以下含むことがさらに望ましい。下地金属層の合金は高耐食性を有するとともに、密着性が高く、耐熱性を有するため好ましい。
さらに、上記下地金属層上には、その下地金属層の金属の酸化物が積層されていても良い。下地金属層の組成は、2層フレキシブル基板およびプリント配線基板のHHBT試験での絶縁信頼性や絶縁基板への密着性を考慮して適宜選択が可能である。
絶縁基板(絶縁体フィルム)上に形成される下地金属層の材質としては、ニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金である。下地金属層にはさらにMo,Ta,Ti,V,Co,Wから選ばれる少なくとも1種の金属を加えた合金としてもよい。
また下地金属層は、クロムを7質量%以上25質量%以下含むことが望ましく、クロムを15質量%以上25質量%以下含むことがさらに望ましい。下地金属層の合金は高耐食性を有するとともに、密着性が高く、耐熱性を有するため好ましい。
さらに、上記下地金属層上には、その下地金属層の金属の酸化物が積層されていても良い。下地金属層の組成は、2層フレキシブル基板およびプリント配線基板のHHBT試験での絶縁信頼性や絶縁基板への密着性を考慮して適宜選択が可能である。
本発明のプリント配線基板の下地金属層の膜厚は3〜50nmであることが好ましい。
下地金属層が3nmよりも薄いと、配線加工を行う時のエッチング液が染み込み配線部が浮いてしまう等により配線ピール強度が著しく低下するなどの問題が発生するため、好ましくない。また、その膜厚が50nmよりも厚くなると、エッチングを行うことが難しくなるため、好ましくない。
下地金属層が3nmよりも薄いと、配線加工を行う時のエッチング液が染み込み配線部が浮いてしまう等により配線ピール強度が著しく低下するなどの問題が発生するため、好ましくない。また、その膜厚が50nmよりも厚くなると、エッチングを行うことが難しくなるため、好ましくない。
c.銅被膜層
銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用い、銅被膜層を成膜する。この時、下地金属層と銅被膜層は同一真空室内で連続して形成することが好ましい。下地金属層を形成後、フィルムを大気中に取り出し、他のスパッタリング装置を用いて銅被膜層を形成する場合は、成膜以前に脱水分を十分に行っておく必要がある。
なお、この銅被膜層の層厚は、通常10nm〜500nmの範囲内であることがより好ましい。この銅被膜層の厚みが10nm以上であれば、基板面におけるピンホールによる欠陥修復が可能である。10nmよりも薄い場合、パターンレジストを形成し、さらに電気銅めっき処理を施す際に給電がし辛くなるため好ましくない。一方、フラッシュエッチングによる除去工程の効率を考慮すると、銅被膜層の厚みは500nm以下であることがよい。
銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用い、銅被膜層を成膜する。この時、下地金属層と銅被膜層は同一真空室内で連続して形成することが好ましい。下地金属層を形成後、フィルムを大気中に取り出し、他のスパッタリング装置を用いて銅被膜層を形成する場合は、成膜以前に脱水分を十分に行っておく必要がある。
なお、この銅被膜層の層厚は、通常10nm〜500nmの範囲内であることがより好ましい。この銅被膜層の厚みが10nm以上であれば、基板面におけるピンホールによる欠陥修復が可能である。10nmよりも薄い場合、パターンレジストを形成し、さらに電気銅めっき処理を施す際に給電がし辛くなるため好ましくない。一方、フラッシュエッチングによる除去工程の効率を考慮すると、銅被膜層の厚みは500nm以下であることがよい。
(2)配線パターンの形成
次に配線パターンの形成を、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るフレキシブル配線基板の製造工程を示す一連の断面図で、(a)は2層フレキシブル基板、(b)はレジストパターン形成工程、(c)は配線パターン形成工程、(d)はレジスト除去工程、(e)はフラッシュエッチング工程、(f)は下地金属層除去工程である。
図1において、1は絶縁体フィルム、2は下地金属層、3は銅被膜層、4はレジストパターン、5は配線パターン、6はレジストパターン除去領域である。
次に配線パターンの形成を、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るフレキシブル配線基板の製造工程を示す一連の断面図で、(a)は2層フレキシブル基板、(b)はレジストパターン形成工程、(c)は配線パターン形成工程、(d)はレジスト除去工程、(e)はフラッシュエッチング工程、(f)は下地金属層除去工程である。
図1において、1は絶縁体フィルム、2は下地金属層、3は銅被膜層、4はレジストパターン、5は配線パターン、6はレジストパターン除去領域である。
先ず、フォトリソグラフィにより銅被膜層3上にレジストパターン4を形成する(図1(b))。レジストパターン4を形成後、レジストパターン4内のレジストが形成されていない領域(すなわち、銅被膜層3が露出している領域)に電気銅めっき法により配線パターン5を形成する(図1(c))。
その配線パターン5は電気銅めっき層で構成される。
その配線パターン5は電気銅めっき層で構成される。
配線パターン5を形成した後、レジストパターン4を除去する。レジストパターン4を除去した領域(レジストパターン除去領域)6には、銅被膜層3が露出して表れる(図1(d))。次に、その領域6に露出した銅被膜層3をフラッシュエッチングにより除去する。フラッシュエッチングで除去するためのエッチング液の組成は、硫酸濃度が5〜50g/L、過酸化水素濃度が10〜60g/Lとすることが好ましい。
フラッシュエッチングにより銅被膜層3が除去された領域(レジストパターン除去領域)6には下地金属層2が露出する(図1(e))。
フラッシュエッチングにより銅被膜層3が除去された領域(レジストパターン除去領域)6には下地金属層2が露出する(図1(e))。
その後、得られた2層フレキシブル基板を、(A)アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行い、次いで(B)過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤の液で処理することで領域6に露出した下地金属層2を除去する(図1(f))。なお、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に、残存している下地金属層を接触させる処理には、有機溶媒に浸漬処理することや有機溶媒のシャワー処理を挙げることができる。
ここで、2層フレキシブル基板を、(A)アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に浸漬するのは、露出した下地金属層の過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤液に対する濡れ性を改善されるためである。
ここで、2層フレキシブル基板を、(A)アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に浸漬するのは、露出した下地金属層の過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤液に対する濡れ性を改善されるためである。
この(A)処理は、下地金属層がニッケル、クロムから選択される1種以上を含む合金であり、この下地金属層を構成する合金は不動態を生成することが知られている。即ち、露出した下地金属層表面に、銅被膜層の除去までの工程で不動態が形成されていても、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒を接触させることで、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤液に対する濡れ性を改善する処理である。
ここで、アルコール性水酸基とは、脂肪族炭化水素の水素原子を置換する水酸基をいい、ベンゼン環などの水素原子を置換したフェノールの水酸基とは異なる概念である。
(A)処理のアルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールが望ましい。
この有機溶媒の温度は室温以上であれば除去性が発揮できるが、処理時間を短縮する意味では40℃〜55℃付近が好ましい。
(A)処理のアルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールが望ましい。
この有機溶媒の温度は室温以上であれば除去性が発揮できるが、処理時間を短縮する意味では40℃〜55℃付近が好ましい。
また、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に浸漬する方法などによる接触時間は、1秒以上が望ましくより望ましくは10秒以上である。ただし、アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒との接触時間を長くしても、下地金属層の除去には影響しない。
生産性の観点から、分子中にアルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒との接触時間は、長くても1分以内、より望ましくは30秒以内である。
生産性の観点から、分子中にアルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒との接触時間は、長くても1分以内、より望ましくは30秒以内である。
過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤は、0.01〜10重量%の過マンガン酸塩と0.005〜2重量%の塩酸を含有する溶液であることが好ましい。
過マンガン酸塩濃度が低濃度になるとエッチング時間が遅くなり、高濃度にしても効果が変わらないため過マンガン酸塩濃度は0.1〜5重量%がより好ましい。また、塩酸濃度が高濃度になると銅配線を溶解しやすくなってしまい、低濃度ではエッチング速度が遅くエッチング時間が増加するため、塩酸濃度は0.01〜0.5重量%とするのがより好ましい。
過マンガン酸塩濃度が低濃度になるとエッチング時間が遅くなり、高濃度にしても効果が変わらないため過マンガン酸塩濃度は0.1〜5重量%がより好ましい。また、塩酸濃度が高濃度になると銅配線を溶解しやすくなってしまい、低濃度ではエッチング速度が遅くエッチング時間が増加するため、塩酸濃度は0.01〜0.5重量%とするのがより好ましい。
(B)処理の過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤での処理方法は、スプレー法、浸漬法の何れでも可能である。酸性エッチング液の処理温度は、好ましくは20℃〜60℃であるが、温度が低いと不動態層の除去が不十分になりやすくエッチング時間が長くなる。また、温度が高いと塩酸ミストの発生が多くなり、銅の溶解量も増加するため、より好ましくは30℃〜50℃とすることが良い。
塩酸を含む過マンガン酸塩エッチング液の処理時間は20秒から3分が好ましい。
その時間が20秒よりも短いと、下地金属層の溶け残りを除去するのに不十分であり、3分よりも長いと、銅の溶解量が増加するためである。
塩酸を含む過マンガン酸塩エッチング液の処理時間は20秒から3分が好ましい。
その時間が20秒よりも短いと、下地金属層の溶け残りを除去するのに不十分であり、3分よりも長いと、銅の溶解量が増加するためである。
さらに、上記過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤で処理後に、条件によっては、マンガンなどがエッチング面に付着し、酸化物などの金属化合物を形成することがあり、これを除去するためには、還元性を有するシュウ酸、アスコルビン酸などの有機酸水溶液、市販のマンガン残渣除去液で、アルカリ性過マンガン酸塩エッチング液のマンガン残渣を除去処理することが望ましい。
このマンガン残渣除去液でマンガン化合物を除去した後、配線間の下地金属層起因の残渣が完全に除去できていなかった場合は、再度過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤で処理を行うことが好ましい。
このマンガン残渣除去液でマンガン化合物を除去した後、配線間の下地金属層起因の残渣が完全に除去できていなかった場合は、再度過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤で処理を行うことが好ましい。
上記したように、本発明のプリント配線基板の製造方法を用いれば銅層をサイドエッチングしてしまうことによりリード細りさせることなく、微細配線加工を行うことが可能となるのである。
ここまで、2層フレキシブル基板からセミアディティブ法でプリント配線基板に加工する製造方法を例に説明してきた。使用する絶縁基板には、絶縁体フィルムのほか、セラミック板、ガラス板、ガラス繊維等の繊維とエポキシ樹脂からなる板やプラスチック板などを用いることができる。
以下、本発明を実施例と比較例により更に詳細に説明する。
セミアディティブ法でプリント配線基板を作製した。その作製手順を示す。
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、フィルム厚み50μm)上にスパッタリング法により20重量%Cr−Ni合金を、厚み20〜30nmの範囲で下地金属層に形成する。次いで、その下地金属層上に銅被膜層を200〜350nmの範囲で形成して作製した2層フレキシブル基板上に、フォトリソグラフィによりパターンレジストの形成、さらに電気銅めっきを施した後、レジストを剥離した。
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、フィルム厚み50μm)上にスパッタリング法により20重量%Cr−Ni合金を、厚み20〜30nmの範囲で下地金属層に形成する。次いで、その下地金属層上に銅被膜層を200〜350nmの範囲で形成して作製した2層フレキシブル基板上に、フォトリソグラフィによりパターンレジストの形成、さらに電気銅めっきを施した後、レジストを剥離した。
その後、市販の硫酸/過酸化水素系のソフトエッチング液(菱江化学株式会社製、商品名:CPE800)を用い、フラッシュエッチングを行って、銅配線幅/配線スペースが15μm/10μmの櫛歯試験基板を作製した。
得られた試験基板の配線間に露出した下地金属層を除去するため、その前処理として、室温(25℃)のイソプロピルアルコールに10秒間浸漬の(A)処理を行い、水洗後、1.0重量%過マンガン酸カリウムおよび0.3重量%塩酸を含む水溶液中で、60秒間浸漬の(B)処理を行った。
得られた試験基板を、光学顕微鏡で観察して配線間の下地金属層の溶解を確認した。また、銅配線の再度エッチングの有無も光学顕微鏡で確認した。
得られた試験基板の配線間に露出した下地金属層を除去するため、その前処理として、室温(25℃)のイソプロピルアルコールに10秒間浸漬の(A)処理を行い、水洗後、1.0重量%過マンガン酸カリウムおよび0.3重量%塩酸を含む水溶液中で、60秒間浸漬の(B)処理を行った。
得られた試験基板を、光学顕微鏡で観察して配線間の下地金属層の溶解を確認した。また、銅配線の再度エッチングの有無も光学顕微鏡で確認した。
さらに、このようにして製造された試験基板について、JPCA−ET04(2007)に準拠し、85℃85%RH環境下で、DC60Vを端子間に印加し、1000時間抵抗を観察する。抵抗が106Ω以下になった時点でショート不良と判断し、1000時間経過後も106Ω以上であれば合格と判断する条件でHHBTを行った。この配線基板の目標とするHHBTの耐久時間は1000時間である。
その試験結果を表1に示す。
その試験結果を表1に示す。
イソプロピルアルコールをn-プロピルアルコールとした以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
イソプロピルアルコールをエチルアルコールとした以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
イソプロピルアルコールをメチルアルコールとした以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤での処理方法の前にアルコールへの浸漬処理を実施しないこととした以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製し、実施例1と同様にして試験基板の評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
実施例1において、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤での処理方法の前にアルコールへの浸漬処理を実施しないこととした以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製し、実施例1と同様にして試験基板の評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、露出した下地金属層を除去する(A)、(B)処理を、市販の酸性エッチング液CH−1920(メック株式会社製 塩酸と硫酸を含むエッチング液)での処理に変えた以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製し、試験基板の評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
実施例1において、露出した下地金属層を除去する(A)、(B)処理を、市販の酸性エッチング液CH−1920(メック株式会社製 塩酸と硫酸を含むエッチング液)での処理に変えた以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製し、試験基板の評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
(比較例3)
フラッシュエッチング後に露出した下地金属層の除去を、過マンガン酸カリウム1重量%、塩酸5重量%、残り水のエッチング液を用いた以外は、実施例1と同様にして試験基板を作製して評価した。
その結果を表1に示す。
フラッシュエッチング後に露出した下地金属層の除去を、過マンガン酸カリウム1重量%、塩酸5重量%、残り水のエッチング液を用いた以外は、実施例1と同様にして試験基板を作製して評価した。
その結果を表1に示す。
(比較例4)
フラッシュエッチング後に露出した下地金属層の除去を、過マンガン酸カリウム0.1重量%、塩酸0.3重量%、残り水のエッチング液を用いた以外は、実施例1と同様にして試験基板を作製して評価した。
その結果を表1に示す。
フラッシュエッチング後に露出した下地金属層の除去を、過マンガン酸カリウム0.1重量%、塩酸0.3重量%、残り水のエッチング液を用いた以外は、実施例1と同様にして試験基板を作製して評価した。
その結果を表1に示す。
(参考例1)
実施例1において、露出した下地金属層を除去するため、市販の酸性エッチング液CH−1920(メック株式会社製)で処理し、さらに5重量%過マンガン酸カリウムと5重量%水酸化カリウムを含むアルカリ性の過マンガン酸溶液で処理したことに変えた以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製して評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
実施例1において、露出した下地金属層を除去するため、市販の酸性エッチング液CH−1920(メック株式会社製)で処理し、さらに5重量%過マンガン酸カリウムと5重量%水酸化カリウムを含むアルカリ性の過マンガン酸溶液で処理したことに変えた以外は、実施例1と同様にして、試験基板を作製して評価を行った。
その結果を下記表1に示す。
なお、表1の配線間の観察において、下地金属層の溶け残りがないものを「○」、溶け残りがあるものを「×」と示した。
また、HHBTの結果については、1000時間以上短絡がなかったものを「○」、1000時間以内に短絡したものについては「×」と示した。
また、HHBTの結果については、1000時間以上短絡がなかったものを「○」、1000時間以内に短絡したものについては「×」と示した。
表1から明らかように、下地金属層の除去に市販の酸性エッチング液だけを用いた比較例2では配線間の溶け残りは除去できるが、HHBTでは1000時間以内に短絡してしまった。市販の酸性エッチング液処理後、さらにアルカリ性の過マンガン酸処理を行った比較例3の場合でようやくHHBTで目標時間に達することができた。また、比較例1の酸性の過マンガン酸処理では、配線間に下地金属層の溶け残りが見られ、下地金属層を十分には除去できなかった。一方、親水性の溶媒を前処理として用いて酸性の過マンガン酸処理を行った実施例1では配線間の溶け残りがなく、またHHBTでも良好な結果が得られた。
以上のように、本発明によれば、セミアディティブ法による銅配線パターンを形成する時に、特に、本発明に係るエッチング液およびエッチング処理工程によれば、安価でかつ簡単な工程で従来2層フレキシブル基板のセミアディティブ法によるフラッシュエッチング処理後の下地金属層成分の残りを速やかに溶解し、かつ銅のエッチングを抑制できるためサイドエッチングやダメージなしに、高い絶縁抵抗を持つ微細配線が容易に得られその効果は極めて大きい。
また、これまで、2層フレキシブル基板をセミアディティブ法でプリント配線基板を形成する工程を例に本発明を説明してきたが、絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と、前記下地金属層の表面に形成された銅被膜層の積層体のエッチング方法で、前記銅被膜層をエッチング除去した後に、露出した下地金属層を容易に除去でき、しかも、下地金属層と銅被膜層の積層体で回路等のパターンを容易に形成できる。
1 絶縁体フィルム
2 下地金属層
3 銅被膜層
4 レジストパターン
5 配線パターン
6 レジストパターン除去領域
2 下地金属層
3 銅被膜層
4 レジストパターン
5 配線パターン
6 レジストパターン除去領域
Claims (9)
- 絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と前記下地金属層の表面に銅被膜層を形成した積層体のエッチング方法であって、
前記銅被膜層をエッチング除去した後の露出した下地金属層を、
アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によるエッチングを行い、除去することを特徴とする積層体のエッチング方法。 - 前記酸性の酸化剤による処理工程後、更にマンガン残渣除去液によりマンガン化合物を除去する工程を加えたことを特徴とする請求項1に記載の積層体のエッチング方法。
- 前記酸化剤が、0.01〜10重量%の過マンガン酸塩と0.005〜2重量%の塩酸を含有する溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体のエッチング方法。
- 前記有機溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールであること特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の積層体のエッチング方法。
- 絶縁基板の少なくとも片面に接着剤を介することなくニッケル、クロムから選択される1種以上の金属を含む合金で形成された下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅被膜層を形成した積層体の表面に、セミアディティブ法によりパターン形成するプリント配線基板の製造方法において、
前記銅被膜層をエッチング除去した後の露出した下地金属層を、
アルコール性水酸基を有する水溶性の有機溶媒に接触させる処理を行った後に、過マンガン酸塩を含む酸性の酸化剤によるエッチングを行い、除去することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。 - 前記酸性の酸化剤による処理工程後、更にマンガン残渣除去液によりマンガン化合物を除去する工程を加えたことを特徴とする請求項5記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記酸性の酸化剤が0.01〜10重量%の過マンガン酸塩と0.005〜2重量%の塩酸を含有する溶液であることを特徴とする請求項5又は6に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記有機溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールの中から選ばれた少なくとも1種以上のアルコールであることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記絶縁基板が、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項5に記載のプリント配線基板の製造方法。
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| JP2017007156A JP2018115373A (ja) | 2017-01-19 | 2017-01-19 | 積層体のエッチング方法とそれを用いたプリント配線基板の製造方法 |
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2017
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