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JP2011176034A - フレキシブルプリント基板の製造方法とエッチング処理方法 - Google Patents

フレキシブルプリント基板の製造方法とエッチング処理方法 Download PDF

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JP2011176034A JP2010037606A JP2010037606A JP2011176034A JP 2011176034 A JP2011176034 A JP 2011176034A JP 2010037606 A JP2010037606 A JP 2010037606A JP 2010037606 A JP2010037606 A JP 2010037606A JP 2011176034 A JP2011176034 A JP 2011176034A
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Yoshiyuki Asakawa
浅川吉幸
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

【課題】 安価でかつ簡単な工程で銅層のサイドエッチングなしに配線間の金属残りを除去でき、微細配線加工品でも十分な絶縁信頼性を有するフレキシブルプリント基板の製造方法、および該製造方法により得られたプリント配線基板を提供する
【解決手段】 フレキシブルプリント基板の製造方法であって、絶縁体フィルムの少なくとも片面に接着剤を介さずに形成された銅被覆層をエッチング処理して銅配線パターンを形成する工程における前記エッチング処理雰囲気の酸素濃度が、2体積%以下に維持されることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、TABテープ、COFテープ等の電子部品の基板となるフレキシブルプリント配線板に用いるフレキシブルプリント基板の製造方法、およびこのフレキシブルプリント基板の銅被覆層に銅配線パターン(以下、配線パターンと称する場合もある)を形成する際に用いられる銅被覆層のエッチング処理方法に関するものである。より詳しくは、2層フレキシブルプリント基板に対し、配線パターンを構成する銅被膜層に適した雰囲気制御を行ってエッチング処理を施すことにより、微細配線加工品でも十分な絶縁信頼性を有する配線パターンが形成できるフレキシブルプリント基板の製造方法である。
一般に、フレキシブルプリント配線板の作製に用いられるフレキシブルプリント基板は、絶縁体フィルム上に接着剤を用いて導体層となる銅箔を貼り合わせた3層フレキシブルプリント基板(例えば、特許文献1参照)と、絶縁体フィルム上に接着剤を用いることなしに乾式めっき法または湿式めっき法により導体層となる銅被覆層を直接形成した2層フレキシブルプリント基板とに大別される。
ところで、近年の電子機器の高密度化に伴い、その配線幅、配線間を狭ピッチ化した配線板が求められるようになってきており、このような要求に対して、3層フレキシブルプリント基板の製造においては、基板である絶縁体フィルム上に形成した銅箔で構成される導体層を、所望の配線パターンに従ってエッチングして配線部の形成を行い、フレキシブルプリント基板を製造する場合に、配線部の側面が過剰にエッチングされるといういわゆるサイドエッチングが生ずるために、配線部の断面形状が裾広がりの台形になり易いという点が問題となっていた。そこで、かかる要求を満たすために、従来の銅箔を貼り合わせる3層フレキシブルプリント基板に代えて、2層フレキシブルプリント基板が現在主流になりつつある。
この2層フレキシブルプリント基板の作製では、絶縁体フィルム上に均一な厚みの銅被覆層を形成する手段として、通常、電気銅めっき法が採用されている。そして、その電気銅めっきを行うために、電気銅めっき被膜を施す絶縁体フィルムの上に薄膜の金属層を形成して表面全面に導電性を付与し、その上に電気銅めっき処理を行うのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。また、絶縁体フィルム上に薄膜の金属層を得るためには、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの乾式めっき法が使用されている。
このような状況の中、絶縁体フィルムと銅被覆層との密着性は、その界面にCuOやCuO等の脆弱層が形成されているために非常に弱く、そのためフレキシブルプリント基板に要求される銅被覆層との密着強度を維持するために、絶縁体フィルムと銅被覆層との間に下地金属層として、ニッケル−クロム合金層を設けることが行われている(特許文献3参照)。
ところで、通常、2層フレキシブルプリント基板のような2層めっき基板におけるサブトラクティブ法を用いた配線パターンの形成では、そのエッチング液として、例えば、塩化第二鉄(FeCl)を水に溶解した塩化第二鉄溶液や、塩化第二銅(CuCl・2HO)を水に溶解し、適量の塩酸を加えた塩化第二銅溶液を使用してエッチング処理が行われている。これらのエッチング液を用いたエッチング処理では、エッチング処理後、その配線間にニッケル−クロム合金等の下地金属層のエッチング残りが生じたりして、充分なエッチング成果が得られない場合があった。
さらに、最近のフレキシブルプリント配線板においては、配線パターンの更なる高密度化に伴う、配線の狭ピッチ化が進み、また、高機能化に伴い高電圧での使用が要求されるようになってきている。この結果、使用されるフレキシブルプリント配線板に要求される絶縁信頼性が重要になってきており、この特性の指標として、恒温恒湿バイアス試験(HHBT)等が実施されている。
しかしながら、2層めっき基板を先のエッチング液を用いてエッチング処理を行った際に、ニッケル−クロム合金等の下地金属層のエッチング残りが生じている場合、恒温恒湿バイアス試験(High Temperature High Humidity Bias Test、以下HHBTと称す)を行うと、隣接する配線間がニッケル−クロム合金層のエッチング残りにより短絡してしまうことがあり、高い絶縁抵抗が得られずに不良品になってしまう問題が生じていた。
そのため、良好な絶縁信頼性を実現するための手段の一つとして、先に述べた配線間の下地金属層成分の残りを除去する方法がある。例えば、特許文献4には塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液でエッチング処理後、塩酸を含む酸性エッチング液、過マンガン酸カリウム溶液等のアルカリ性エッチング液の1種または2種以上を併用して処理することにより、ニッケル−クロム合金のエッチング残りを溶解することが提案されている。この場合、配線のサイドエッチングが少ない方法でニッケル−クロム合金のエッチング残りを除去することが可能である。
特開平6−132628号公報 特開平8−139448号公報 特開平6−120630号公報 特開2005−23340号公報
しかしながら、塩化第二鉄溶液、または塩酸を含む塩化第二銅溶液を用いてエッチング処理した場合、そのエッチング液をノズル等を用いて噴射するような空気が混じる状況のスプレーエッチング処理では、処理後にニッケル−クロム合金の残渣がみられることがある。特に、微細配線部ではなく、配線パターンがない部分(以下、ラフ部と称する場合がある)や、比較的広幅なピッチの配線部に多くみられる。
さらに、この下地合金層の残渣が存在する状態で、ニッケル−クロム合金の選択除去処理(選択エッチング処理とも称す場合がある)を行った場合、残渣がみられた箇所をきれいに除去する条件でエッチングを行うと、「しみこみ」と呼ばれるリード下の下地合金層であるニッケル−クロム合金も過剰にエッチングされることになり、その結果リードが浮いてしまい、HHBT試験等を行うとマイグレーションの発生を誘引してしまう結果となる。
また、リードの下に「しみこみ」を起こさない条件でニッケル−クロム合金の選択除去を行うと、ラフ部などの配線部以外の残渣の除去が不十分になり、こちらも、絶縁信頼性が低下してしまう。
本発明は、このような状況に鑑み、2層フレキシブルプリント基板の製造における従来の問題点を解決し、配線間の金属残りを均一に除去処理でき、微細配線加工品でも十分な絶縁信頼性を有するフレキシブルプリント配線板を提供するフレキシブルプリント基板の製造方法と、銅被覆層のエッチング処理方法を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決するために、フレキシブルプリント基板のエッチング処理方法について鋭意検討を行った結果、これまでの大気中でスプレーノズルを用いてエッチング液を噴射する、空気を巻き込むようなエッチング処理を行った場合、気泡が表面にふれる箇所では、残渣が増えることを見いだし、さらに空気中に含まれる酸素が、残渣形成に大きく寄与することを見出して、本発明の至ったものである。
即ち、本発明の一つは、絶縁体フィルムの少なくとも片面に接着剤を介さずに形成された銅被覆層をエッチング処理して銅配線パターンを形成する工程におけるエッチング処理雰囲気の酸素濃度を、2体積%以下に維持したフレキシブルプリント基板の製造方法である。
また、第一の発明に係るフレキシブルプリント基板の銅被覆層は、絶縁体フィルム側からニッケル合金層、銅層の順に積層した構造で、絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成された膜厚3〜40nmのクロムを5〜24重量%含むニッケル−クロム系合金の下地金属層と、その下地金属層上に形成された膜厚10nm〜35μmの銅層である。
さらに、第一の発明に係る銅被覆層をエッチング処理する工程は、銅被覆層の銅層をエッチング処理して銅配線パターンを形成した後、下地金属層を選択的に除去する選択除去液による下地金属層の除去処理を含むことを特徴とするものであり、その銅層のエッチング処理が、塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液をエッチング液として用いて行われることを特徴とするものである。
本発明の他の一つは、ニッケル合金層上に銅層を積層した構造の積層体の薬液によるエッチング処理方法において、エッチング処理雰囲気の酸素濃度を2体積%以下に維持することを特徴とするエッチング処理方法で、そのニッケル合金層が膜厚3〜40nmのクロムを5〜24重量%含むニッケル−クロム系合金であり、エッチングに使用する薬液が、塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液であることを特徴とするものである。
本発明に係るフレキシブルプリント基板の製造方法と、本発明のエッチング処理方法を用いることにより、2層フレキシブルプリント基板における配線間の金属残りが除去できることで、より高い絶縁信頼性を有する微細配線を得ることができ、その工業上顕著な効果を奏するものである。
2層フレキシブル基板を作製する際に、基材の絶縁体フィルムをヒドラジン処理またはプラズマ処理などによって、絶縁体フィルム表面を改質して活性化し、絶縁体フィルム直上に設けられる下地金属層との良好な結合が図られている。この処理により得られる結合力は強いため、2層フレキシブル基板として、実用に耐えうるピール強度が発現すると考えられている。
しかしながら、配線パターンをエッチングで形成した後、リードとリード間のスペース部分には、エッチングやその後の洗浄工程を経た後も、絶縁体フィルムと直接結合している極微量の下地金属層の金属成分が、絶縁体フィルムの表層部に残留してしまうものと考えられている。そこで本発明者らは、この表層部に残留する金属成分が、恒温恒湿バイアス試験(HHBT)を行った場合にマイグレーションを起こす原因の一つであると推定している。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに下地金属層を直接形成し、その下地金属層上に銅層を積層した銅被覆層が形成された2層フレキシブルプリント基板の作製において、配線パターンの形成時に、低酸素濃度の雰囲気下で塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液によるエッチング処理を行い、その後、得られた2層フレキシブルプリント基板を、ニッケル−クロム合金の選択除去液で処理するエッチング処理を具備するものである。
1.配線パターン形成時の雰囲気
すなわち、大気に含まれる約21%程度の酸素雰囲気下で、塩化第二鉄溶液、または塩酸を含む塩化第二銅溶液を用いたエッチング処理で配線形成を行った場合、銅層を除去した後に表面に現れる下地金属層を形成するニッケル−クロム合金が、その後触れる酸素の影響下で不働態皮膜を形成し、その結果局所的にエッチングが停滞し、塩化第二鉄溶液、または塩化第二銅溶液によるエッチング処理では、それ以上のエッチングが進行しなくなる。そして、その残渣部分をニッケル−クロム選択除去液で除去すると、銅のリード下に存在するニッケル−クロム合金層の一部が過剰にエッチングされ、銅露出する可能性がある。その状態で、HHBT試験を行うと、銅が溶出するマイグレーションが発生して耐マイグレーション性を極端に低下せしめる。
このような状況を防止するために、銅被覆層をエッチングする際の雰囲気を制御するものである。塩化第二鉄溶液、または塩化第二銅溶液をエッチング液に用いて配線形成を行う場合には、その雰囲気は、酸素濃度を2%以下にすることが望ましい。また、銅層のエッチング後に残存する下地金属層のニッケル−クロム合金を選択除去する場合にも同じ雰囲気で行うことが望ましい。
2.2層フレキシブルプリント基板
2−1.絶縁体フィルム
本発明において絶縁基板材料として用いられる絶縁体フィルムは、耐熱性の観点から、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれる少なくとも1種以上の熱硬化性樹脂フィルムが好ましい。その中でも、ポリイミド系のフィルム及びポリアミド系のフィルムは、はんだリフロー等において高温の接続が必要な用途に適している点で特に好ましいフィルムである。
また、この絶縁体フィルムのフィルム厚みは、8〜75μmのものが好適に使用することができる。なお、熱膨張率の低減等のために、ガラス繊維、CNT(carbon nanotube)等の無機質材料を樹脂フィルム中に適宜添加しても良い。
2−2.下地金属層
絶縁体フィルム上に形成される下地金属層の材質としては、Ni,Cu,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,Wから選ばれる1種の金属か、あるいは2種以上からなる合金であることが高耐食性を有するとともに、密着性が高く、耐熱性を有するため好ましい。なお、この下地金属層上には、下地金属層の酸化物が積層されていても良い。
さらに、本発明のプリント配線基板の下地金属層の膜厚は、3〜50nmであることが好ましい。この下地金属層の厚みが3nmよりも薄いと、配線形成を行う時のエッチング液が染み込み配線部が浮いてしまう等により配線ピール強度が著しく低下するなどの問題が発生するため、好ましくない。また、その膜厚が50nmよりも厚くなると、エッチングを行うことが難しくなるため、好ましくない。
2−3.銅層
銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用い、銅層を成膜する。この時、下地金属層と銅層は、同一真空室内で連続して形成することが好ましい。下地金属層を形成後、フィルムを大気中に取り出し、他のスパッタリング装置を用いて銅層を形成する場合は、成膜以前に脱水分を十分に行っておく必要がある。
また、銅層を乾式めっき法で形成した後、その銅層の上に湿式めっき法で銅層を形成する場合は、例えば、無電解銅めっき処理を行うが、これは基板全面に無電解めっき銅層を形成させることによって、粗大ピンホールが存在する絶縁体フィルムであっても、フィルム露出面を覆って基板面全面を良導体化し、これによってピンホールの影響を受けることがないように行われるものである。なお、この無電解銅めっき液によるめっき銅層の厚みは、基板面におけるピンホールによる欠陥修復が可能で、かつ電気銅めっき処理を施す際に、電気銅めっき液によって溶解されない程度の厚みであればよく、0.01〜1.0μmの範囲であることが好ましい。
乾式めっき法では、抵抗加熱蒸着、イオンプレーティング蒸着、スパッタリング蒸着などの手法を用いることができる。該乾式めっき法のみで銅被膜層を形成することも可能であるが、乾式めっき法で銅層を形成した後、その上にさらに湿式めっき法で銅層を積層形成することは、比較的厚い膜を形成することに適している。
本発明のフレキシブルプリント基板では、下地金属層上に形成された銅層を、乾式めっき法で形成された銅層と、その銅層上に湿式めっき法で積層形成して銅層とすることができる。乾式めっき法で形成した銅層と、その銅層上に湿式めっき法で積層形成された銅層を合わせた層の厚みは、10nm〜35μmであることが好ましい。10nmよりも薄い場合、乾式めっき法で形成される銅層が薄くなるため、その後の湿式めっき工程で給電がし辛くなるため好ましくない。また、35μmよりも厚くなると生産性が低下するため好ましくない。
3.フレキシブルプリント基板の製造方法
以下、本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法を詳述する。
本発明においては、上記したようにポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれる市販の熱硬化フィルムである絶縁体フィルムを脱水処理の前処理を行って、その少なくとも片面に、上記のように接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、その下地金属層上に所望の厚みの銅層を形成して銅被覆層とし作製されるものである。
3−1.脱水処理
用いる絶縁体フィルムは、通常水分を含んでおり、乾式めっき法により下地金属層を形成する前に、大気乾燥や真空乾燥などによる脱水処理を行い、その絶縁体フィルム中に存在する水分を取り去っておく必要がある。これが不十分であると、下地金属層との密着性を害する。
さらに、この脱水処理後に、絶縁体フィルム表面を改質することも可能である。その改質層の形成方法として、薬品による化学処理、あるいはプラズマ処理やコロナ放電、紫外線照射処理等の物理処理を採用することができるが、そのいずれかに限定するものではない。
3−2.下地金属層の形成
乾式めっき法により下地金属層を形成する場合、例えば、巻取式スパッタリング装置を用い下地金属層を形成する場合には、下地金属層の組成を有する合金ターゲットをスパッタリング用カソードに装着する。具体的には、フィルムをセットしたスパッタリング装置内を真空排気後、Arガスを導入して装置内を1.3Pa程度に保持し、さらに装置内の巻取巻出ロールに装着した絶縁体フィルムを毎分3m程度の速さで搬送しながら、カソードに接続したスパッタリング用直流電源より電力を供給しスパッタリング放電を開始し、フィルム上に下地金属層を連続成膜する。この成膜によって所望の膜厚の下地金属層がフィルム上に形成される。
3−3.銅層の形成
同様に、銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用い、乾式めっき法により銅層を成膜することができる。なお、乾式めっき法を使用して前述の下地金属層と銅層を形成する場合は、同一真空室内で連続して形成することが好ましい。
また、この銅層上に、湿式めっき法を用いてさらなる厚みの銅層を形成する場合もある。その場合、その銅層の形成は電気銅めっき処理のみで行う場合、一次めっきとして無電解銅めっき処理、二次めっきとして電解銅めっき処理等の湿式めっき法を組み合わせて行う場合がある。
ここで、一次めっきとして無電解銅めっき処理を用いるのは、乾式めっきを蒸着で行った場合、粗大なピンホールが形成されることがあり、表面に樹脂フィルムが露出する箇所ができることがあるため、基板全面に無電解銅めっき層を形成することにより、フィルム露出面を覆って基板面全面を良導体化し、これによってピンホールの影響を受けることがないようにするためである。なお、無電解めっきで使用する無電解めっき液は、含まれる金属イオンが自己触媒性を有し、かつヒドラジン、ホスフィン酸ナトリウム、ホルマリンなどの還元剤によって還元されて金属析出する還元析出型のものであればいずれでもよいが、本発明の主旨からいって、下地金属層に生じているピンホールにより露出した絶縁体フィルムの露出部分の良導体化を図ることが目的でもあることから、導電性が良好で比較的作業性のよい無電解銅めっき液が最適である。
また、かかる一次めっきとしての無電解銅めっき処理による銅めっき層の厚みは、基板面におけるピンホールによる欠陥修復が可能で、かつ、後述する二次めっきとして電気銅めっき処理を施す際に電気銅めっき液によって溶解されない程度の厚みあればよく、0.01〜1.0μmの範囲であることが好ましい。
次に、この無電解銅めっき層上に、二次めっきとして電気銅めっき処理を行うのは、所望の厚みの銅層を形成するためである。
このようにして下地金属層上に形成された銅層によれば、下地金属層形成時に発生した大小様々なピンホールによる影響を受けない良好で導体層の密着度の高いフレキシブルプリント基板を得ることが可能となるものである。なお、本発明において行われる湿式銅めっき処理は、一次、二次ともに常法による湿式銅めっき法における諸条件を採用すればよい。
3−4.配線パターンの形成
上記のような本発明に係る2層フレキシブルプリント基板を用い、2層フレキシブルプリント基板の少なくとも片面に、配線パターンを個別に形成して、フレキシブルプリント配線板が得られる。また、所定の位置に配線の層間接続のためのヴィアホールを形成して、各種用途に用いることもできる。
より具体的には、以下のような工程で配線パターンが形成される。
(a)高密度の配線パターンをフレキシブルプリント基板(フレキシブルシートとも称す)の少なくとも片面に個別に形成する。
(b)配線パターン(配線層とも称す)が形成されたフレキシブルシートに、配線層とフレキシブルシートとを貫通するヴィアホールを形成する。
(c)場合によっては、そのヴィアホール内に、導電性物質を充填してホール内を導電化する。
このような配線パターンの形成方法としては、フォトエッチング等の従来公知の方法が使用でき、例えば、少なくとも片面に下地金属層、銅層からなる銅被覆層が形成された2層フレキシブルプリント基板を準備して、銅層上にスクリーン印刷あるいはドライフィルムをラミネートして感光性レジスト膜を形成後、露光現像してパターニングする。次いで、エッチング液により銅被覆層を選択的にエッチング除去した後、レジストを除去して所定の配線パターンを形成する。
具体的には、先ず、2層フレキシブルプリント基板の銅層を、塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液によりエッチング処理を行う。銅層のエッチング処理は、塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液をシャワーのように噴射するエッチング装置を用い、装置内の雰囲気の酸素濃度を2体積%以下になるようにエッチング装置内を保つ。本発明で用いるエッチング装置は、シャワーのようにエッチング液を噴射する公知のエッチング装置において、その雰囲気が制御できれば良く、大気の酸素濃度を低下させるように窒素生成装置を備える、あるいは窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを流すことで、その酸素濃度を調節する。また酸素濃度が2体積%以下に制御された不活性ガスを主体とするガスを流しても良い。
その後、得られた2層フレキシブルプリント基板を、ニッケル−クロム合金選択除去液で処理する。このニッケル−クロム合金選択除去液は、過マンガン酸塩と酸性の酸化剤で構成される成分組成の液を用いるが、公知である国際公開公報WO/2009/8273号公報またはWO/2009/34764号公報に記載される成分組成の溶液を使用できる。
さらに、過マンガン酸塩を含む溶液を使用した選択除去処理では、その処理後、条件によっては、溶液成分であるマンガンなどがエッチング面に付着し、酸化物などの金属化合物を形成することがある。これを除去するためには、還元性を有するシュウ酸、アスコルビン酸などの有機酸水溶液、あるいはアルカリ性過マンガン酸塩エッチング液のマンガン残渣を除去するために使用される市販のマンガン残渣除去液で処理すると良い。
以上のように、本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法を用いれば、リード下のニッケル−クロム合金層へのしみこみ等の発生がなく、かつ配線間あるいはラフ部のニッケル−クロムの残渣を発生させることなく、微細配線加工を行うことが可能となるものである。
さらに、配線をより高密度化するためには、両面に銅被覆層が形成された2層フレキシブル基板を準備し、両面に配線のマスクパターンを施し、基板両面に配線パターンを形成することが好ましい。なお、全配線パターンを幾つの配線領域に分割するかどうかは、その配線パターンの配線密度の分布等によるが、例えば、配線パターンを配線幅と配線間隔がそれぞれ50μm以下の高密度配線領域とその他の配線領域に分け、プリント基板との熱膨張差や取扱い上の都合等を考慮し、分割する配線基板のサイズを10〜65mm程度に設定して適宜分割すればよい。
ヴィアホールの形成方法としては、従来公知の方法が使用でき、例えば、レーザー加工、フォトエッチング等により、配線パターンの所定の位置に、配線パターンとフレキシブルシートを貫通するヴィアホールを形成する。そのヴィアホールの直径は、ホール内の導電化に支障がない範囲内で小さくすることが好ましく、通常100μm以下、好ましくは50μm以下とする。
このヴィアホール内には、めっき、蒸着、スパッタリング等により銅等の導電性金属を充填、あるいは所定の開孔パターンを持つマスクを使用して導電性ペーストを圧入、乾燥し、ホール内を導電化して層間の電気的接続を行う。前記導電性金属としては、銅、金、ニッケル等を用いる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例および比較例におけるニッケル−クロム合金層は、絶縁体フィルムのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、フィルム厚み25μm、以下PIと称す)を用い、その表面に20重量%クロム−ニッケル合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて直流スパッタリング法により厚み20〜30nmの範囲で形成したものである。
さらに、銅層は、ポリイミドフィルムに直流スパッタリング法により100〜120nmの範囲で形成し、電気めっき法にて8μmの厚みに銅層を形成して銅ポリイミド基板を作製して供試材とした。もの
ニッケル−クロム合金層の選択除去処理には、市販のエッチング液CH−1920(メック(株)製)を使用した。
上記の銅ポリイミド基板を、表1に示すエッチング条件を用いて、銅被覆層の全面エッチング基板と30μmピッチの絶縁信頼性試験用試験片の作製を行い、さらにニッケル−クロム合金層除去処理として、液温40℃のCH−1920(メック(株)製)液中に1分間浸漬後、取り出して20秒間水洗した。
ニッケル−クロム合金層の溶解程度は、全面でニッケル−クロム合金が溶解した場合は「○残渣なし」とし、顕微鏡観察で確認できる残渣が見られた場合は「×残渣有り」として表2に記した。また、ニッケル−クロム合金の残渣が確認された場合には、残渣が見られなくなるまでエッチング時間を延ばして処理を行い、さらに40℃の2%シュウ酸水溶液中で1分間浸漬後、20秒間水洗した。
また、「○残渣なし」としたフィルム表面の残金属成分を定量的に分析するために、各サンプルを、マイクロウェーブ分解装置を用いて硝酸5mlと過酸化水素1mlからなる溶液で溶解した。得られた各溶解液中の金属成分を、誘導結合プラズマイオン源質量分析装置により定量分析した。ニッケルおよびクロムの残留量を表2示す。
絶縁信頼性は、30μmピッチに加工した配線に、無電解Snめっきを施し、温度85℃、湿度85%に保持した雰囲気下で、端子間に60Vの電圧を印可して、その抵抗値変化を測定することで評価した。合否の判定は、1000時間の連続測定で、絶縁抵抗が10Ω以上を継続して示した場合を「○」:合格、抵抗値が10Ω未満になった場合を「×」:不合格とした。また、抵抗値が10Ω未満にはならないが初期の値に比べ低下し、大きく変動した場合を「△」として表2に記した。
銅層のエッチング処理は、40°ボーメの塩化第二鉄水溶液をシャワーで噴射するエッチング装置を用いて、エッチング装置内の雰囲気を99.99%の窒素ガスをフローした雰囲気で行った。エッチングゾーンの酸素濃度は0体積%(以下、%と称す)であった。
顕微鏡観察では、エッチング後のPI表面にはニッケル−クロムの残渣は見られなかった。絶縁信頼性試験の結果は「○」:合格であった。
銅層のエッチング処理は、エッチング装置内の雰囲気を2%酸素+98%窒素の混合ガスを用いたガスフロー雰囲気で行った以外は実施例1と同様に行った。なお、エッチングゾーンの酸素濃度は2%だった。
顕微鏡観察では、エッチング後のPI表面にはニッケル−クロムの残渣は見られなかった。絶縁信頼性試験の結果は「○」:合格であった。
ニッケル−クロム合金層の選択除去処理を行わなかった以外は実施例1と同様に行った。
顕微鏡観察では、エッチング後のPI表面には、ニッケル−クロムの残渣は見られなかった。絶縁信頼性試験の結果は「○」:合格であった。
(比較例1)
エッチングを4%酸素+96%窒素の混合ガスを用いたガスフロー雰囲気で行った以外は実施例1と同様に行った。なお、エッチングゾーンの酸素濃度は4%だった。
顕微鏡観察では、エッチング後のポリイミド表面にはニッケル−クロムの残渣は見られなかった。絶縁信頼性試験の結果は「△」であった。
(比較例2)
エッチング処理を10%酸素+90%窒素の混合ガスを用いたガスフロー雰囲気で行った以外は実施例1と同様に行った。なお、エッチングゾーンの酸素濃度は10%だった。
顕微鏡観察では、エッチング後のPI表面には、ニッケル−クロムの残渣が見られた。絶縁信頼性試験の結果は「×」:不合格であった。
(比較例3)
エッチング処理を大気雰囲気下で行った以外は実施例1と同様にして行った。なお、エッチングゾーンの酸素濃度は20.9%だった。
顕微鏡観察では、エッチング後のPI表面には、ニッケル−クロムの残渣が見られた。絶縁信頼性試験の結果は「×」:不合格であった。
Figure 2011176034
Figure 2011176034
以上のように、本発明に係るプリント配線基板の製造方法、特に、本発明に係るエッチング方法によれば、安価でかつ簡単な工程で従来2層フレキシブル基板の塩化第二鉄溶液又塩酸を含む塩化第二銅溶液によるエッチング処理時の酸素起因による下地金属層成分の残渣の生成をできるだけ抑制し、高い絶縁抵抗を持つ微細配線が容易に得られ、その効果は極めて大きい。

Claims (8)

  1. フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
    絶縁体フィルムの少なくとも片面に接着剤を介さずに形成された銅被覆層をエッチング処理して銅配線パターンを形成する工程における前記エッチング処理雰囲気の酸素濃度が、2体積%以下に維持されることを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。
  2. 前記銅被覆層が、絶縁体フィルム側からニッケル合金層、銅層の順に積層した構造であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
  3. 前記銅被覆層が、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成された膜厚3〜40nmのクロムを5〜24重量%含むニッケル−クロム系合金の下地金属層と、前記下地金属層上に形成された膜厚10nm〜35μmの銅層であることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
  4. 前記銅被覆層をエッチング処理する工程が、
    前記銅被覆層の銅層をエッチング処理して銅配線パターンを形成した後、前記下地金属層を選択的に除去する選択除去液による下地金属層の除去処理を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
  5. 前記銅層をエッチング処理するエッチング液が、
    塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
  6. ニッケル合金層上に銅層を積層した構造の積層体の薬液によるエッチング処理方法において、
    前記エッチング処理時の雰囲気の酸素濃度を2体積%以下に保つことを特徴とするエッチング処理方法。
  7. 前記ニッケル合金層が、
    膜厚3〜40nmのクロムを5〜24重量%含むニッケル−クロム系合金であることを特徴とする請求項6に記載のエッチング処理方法。
  8. 前記薬液が、
    塩化第二鉄溶液または塩酸を含む塩化第二銅溶液であることを特徴とする請求項6または7に記載のエッチング処理方法。
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