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JP2018192380A - 静電粉体塗装装置 - Google Patents

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JP2018192380A
JP2018192380A JP2017095543A JP2017095543A JP2018192380A JP 2018192380 A JP2018192380 A JP 2018192380A JP 2017095543 A JP2017095543 A JP 2017095543A JP 2017095543 A JP2017095543 A JP 2017095543A JP 2018192380 A JP2018192380 A JP 2018192380A
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powder coating
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和美 花田
Kazumi Hanada
和美 花田
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Abstract

【課題】塗装効率および塗装品質を高めることができ、塗装不良を回避できる静電粉体塗装装置を提供する。【解決手段】静電粉体塗装装置1は、粉体8を噴霧して被塗装物9の表面91に沿った方向に粉体の噴流81を形成するノズル20と、噴流81を挟んで被塗装物9とは反対側に、被塗装物9に向けて設置された針状放電電極30と、被塗装物9、ノズル20および針状放電電極30を収容するケース10と、を有する。被塗装物9に沿って対向電極40が設置され、針状放電電極30との間にコロナ放電31が形成される。【選択図】図1

Description

本発明は静電粉体塗装装置に関する。
例えば、リチウムイオン電池用電極の製造において、電極基材の表面に電極層となる粉体を塗布する際に、静電粉体塗装法が採用されている。
静電粉体塗装法は、帯電させた粉体を、被塗装物の表面に静電吸着させるものである。このうち、コロナ帯電方式の静電粉体塗装法では、粉体を帯電させるためにコロナ放電用の針状放電電極を用いる。塗装にあたっては、電極と被塗装物との間にコロナ放電を発生させて荷電空間領域を形成し、この荷電空間領域内に粉体を供給して帯電させる。帯電した粉体は被塗装物に静電吸着され、これにより被塗装物に粉体が塗布される。
前述したコロナ帯電方式の静電粉体塗装法としては、被塗装物に対する電極の位置および粉体の供給方向が異なるいくつかの形式が利用されている。
第1の形式では、被塗装物の表面に向けて粉体を吹き付けるガンノズルを配置するとともに、ガンノズルの先端中心部に同軸で針状放電電極を設置する。ガンノズルに粉体を定量供給すると、粉体は先端から噴霧される際に電極により帯電され、被塗装物の表面に吹き付けられる(特許文献1)。
第1の形式では、ガンノズルと電極とが一体に構成され、ガンノズルの噴霧方向と電極によるコロナ放電の方向(電極から被塗装物に向かう)とは同一である。
第2の形式では、被塗装物を水平に配置し、その上方にバッフル板を配置し、このバッフル板に向けてガンノズルを配置する。バッフル板の前面および下端には針状放電電極(コロナピン)が設置されている。ガンノズルから気体とともに粉体を噴霧すると、粉体はバッフル板に衝突して下降する。下降する粉体は電極で帯電され、被塗装物の表面に落下して塗布される(特許文献2)。
第2の形式では、ガンノズルの噴霧方向は被塗装物の表面に沿った方向であるが、被塗装物に付着する粉体の移動方向とコロナ放電の方向(電極から被塗装物に向かう)は同一である。
第3の形式では、被塗装物を上下方向に配置した、ハウジングの内部に収容する。ハウジング内の中間高さ部分には、針状放電電極を被塗装物に向けて水平方向に配置し、ハウジングの下部には粉体のノズルを配置しておく。針状放電電極から被塗装物に向けてコロナ放電を形成した状態で、ノズルから気流にのせて粉体をゆっくりと噴き上げることで、上昇する粉体がコロナ放電で帯電され、被塗装物へと向きを変えて被塗装物の表面に吸着される(特許文献3)。
第3の形式では、コロナ放電は水平方向であり、粉体が吹き上げられる上下方向とは公差方向となる。
特開2011−77014号公報 特開昭62−193664号公報 特許第5751902号公報
前述した静電粉体塗装法の各形式においては、リチウムイオン電池用電極などの電極層の製膜用に適用するときに、それぞれ以下のような不都合があった。
第1の形式では、粉体が、ガンノズル先端から被塗装物の面に向かって勢いよく噴霧される。このため、合成樹脂材料に比べて比較的比重が大きな電極用材料を粉体に用いる場合、噴霧された粉体が、被塗装物に衝突した時の反力を受けて跳ね返り易く、結果的に被塗装物への付着効率が低下し、塗装効率が低下するとともに塗装品質も低下する。
第2の形式では、粉体とされる電極用材料は、粒子径が数μm〜数十μmの比較的小さな粒子である。このため、バッフル板に衝突した粉体がバッフル板表面で固まり、短期間で目詰まりを起こし、バッフル板での粉体と気体の分離が不十分となり、塗装効率が低下する。また、バッフル板や針状放電電極の表面で粉体が固まったのち、各々の表面から粉体の塊の状態で脱落し、下方の被塗装物の表面に付着することがあり、塗装不良を生じる可能性がある。
第3の形式では、ハウジング内に噴き上げる粉体の量(濃度)を一定に保つことが困難のため、被塗装物の幅方向、搬送方向の膜厚のバラツキが大きくなり、塗装品質が低下する。また、針状放電電極に付着した粉体が脱落し、塊のまま下方の被塗装物に付着することがあり、塗装不良を生じる可能性がある。
本発明の目的は、塗装効率および塗装品質を高めることができ、塗装不良を回避できる静電粉体塗装装置を提供することにある。
本発明の静電粉体塗装装置は、粉体を噴霧して被塗装物の表面に沿った方向に前記粉体の噴流を形成するノズルと、前記噴流を挟んで前記被塗装物とは反対側に、前記被塗装物に向けて設置された針状放電電極と、前記被塗装物の表面、前記ノズルおよび前記針状放電電極を囲うケースと、を有することを特徴とする。
本発明では、ノズルから噴霧された粉体は、被塗装物の表面に沿った方向の噴流となる。噴流となった粉体は、針状放電電極から被塗装物の表面に向かうコロナ放電により帯電され、ノズルから離れて噴流の流速が低下するにつれて被塗装物に静電吸引され、やがてその表面に吸着される。
従って、本発明では、粉体の噴流が被塗装物の表面に沿った方向であるため、粉体が被塗装物で跳ね返って塗装効率の低下をまねくことがない。また、バッフル板などを用いないため、その目詰まりによる塗装効率の低下などもまねくことがない。
さらに、本発明では、針状放電電極が粉体の噴流の外部に配置でき、これにより電極への粉体の付着を抑制でき、電極に付着した粉体の塊が被塗装物の表面に付着して塗装不良を生じることもない。
本発明において、ケースは、被塗装物の塗装すべき表面を覆うことができればよく、被塗装物の一部を収容するもの、あるいは被塗装物の全体が収容されてもよい。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記針状放電電極は、前記噴流の外側に設置されていることが望ましい。
ノズルから噴射される粉体の噴流の外側は、噴流中の粉体に対して徐々に減速した粉体が分布しており、明確な境界が画定されるものではない。しかし、噴流として流れる粉体が吹きかかる位置を噴流の内側とし、噴流としての吹きかかりがなくなるまで離れた位置を粉体の外側として識別することが可能である。本発明においては、電極が、噴流から離れていて粉体が吹き付けられない位置に配置されればよい。
本発明では、針状放電電極が粉体の噴流の外部に配置でき、電極に付着した粉体の塊が被塗装物の表面に付着して塗装不良を生じることもない。
本発明では、針状放電電極が粉体の噴流の外部に配置されるため、電極への粉体の付着を抑制でき、電極に付着した粉体の塊が被塗装物の表面に付着し、塗装不良を生じることを回避できる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記ノズルは、搬送用の気体を噴射するとともに、前記ノズルを通る前記気体の流れの側方から前記粉体が定量供給されるエアーノズルであることが好ましい。
本発明では、定量供給された粉体は、ベンチュリー効果によって気体の流れに吸い出され、気体の流れに分散されて噴射され、粉体の噴流を形成することができる。このようなベンチュリー式のエアーノズルに粉体の定量供給を行うことで、粉体の噴流における粉体の濃度を一定に保つことができ、塗装品質を高めることができる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記被塗装物は、塗装すべき表面が縦方向に配置されていることが好ましい。
本発明では、異物などがあっても下方へ落下し、被塗装物への付着を避けることができる。また、設備の専有面積をコンパクトにできる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記ノズルは、前記針状放電電極よりも下方から上向きに前記粉体を吹き上げることが好ましい。
本発明では、正しく噴霧された粉体は、ノズルから上昇して針状放電電極で帯電され、被塗装物の表面に付着される。一方、ノズルから噴霧された粉体の一部が塊状になることがあっても、粉体の塊は自重で落下し、被塗装物への付着を防止できる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記被塗装物と前記針状放電電極との間に、前記針状放電電極と対向する対向電極が設置されていることが好ましい。
本発明において、対向電極は、被塗装物の表面に沿って設置することができる。対向電極は、被塗装物の表面からの距離(または針状放電電極からの距離)を任意に設定することができる。ノズルは、粉体の噴流が対向電極と針状放電電極との間を通るように設置すればよい。対向電極は、被塗装物と同電位に維持しておく。通常は対向電極および被塗装物ともに電気的に接地しておく。
本発明では、針状放電電極から対向電極までの距離が、針状放電電極から被塗装物の表面までの距離よりも短くなるため、針状放電電極に印加する電圧が同じでも、針状放電電極と対向電極との間のコロナ放電を強くすることができ、粉体を効率よく帯電させることができる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記対向電極の前記針状放電電極に対向する表面を洗浄するエアブラシが設置されていることが好ましい。
本発明では、対向電極の表面をエアブラシで洗浄することができる。このため、対向電極の表面に粉体が付着しても、例えば塗装動作時でない時間にエアブラシを稼働させることで、粉体が塊にまで成長して被塗装物に付着することを防止できる。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記対向電極は、板状に形成され、かつ表面に交差する方向の回転軸まわりに回転自在に支持され、一部が前記針状放電電極に対向して配置され、他の部分が前記ケースの外部に配置された回転式対向電極であることが好ましい。
本発明では、針状放電電極に対向して配置された部分が対向電極として機能するとともに、ケースの外部に配置された部分では表面に付着した粉体を除去することができる。回転式対向電極は、例えば円板状の電極とすることができ、モータ等を用いて回転させることができる。このような電極を回転させることで、対向電極として機能している部分と、粉体除去される部分とを所定角度ずつ交替させることができる。回転式対向電極は、塗装稼働中に連続的に回転させてもよく、一定時間ごとに間欠的に回転させてもよく、稼働停止時に回転させてもよい。
本発明の静電粉体塗装装置において、前記対向電極は、複数の電極板で形成され、前記電極板の任意の1枚が前記針状放電電極に対向して配置され、他の前記電極板は前記ケースの外部に配置される進退式対向電極であることが好ましい。
本発明では、針状放電電極に対向して配置された電極板が対向電極として機能するとともに、ケースの外部に配置された電極板では表面に付着した粉体を除去することができる。進退式対向電極は、モータ等を用いて電極板の各々を進退させる構成とすることができる。電極板を交替させる動作は、塗装稼働中に一定時間ごとに行ってもよく、稼働停止時に行ってもよい。
本発明によれば、塗装効率および塗装品質を高めることができ、塗装不良を回避できる静電粉体塗装装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態を示す側面図。 前記第1実施形態を示す正面図。 前記第1実施形態を示す上面図。 本発明の第2実施形態を示す側面図。 本発明の第3実施形態を示す側面図。 前記第3実施形態を示す上面図。 本発明の第4実施形態を示す側面図。 本発明の第5実施形態を示す側面図。 前記第5実施形態を示す上面図。 本発明の第6実施形態を示す側面図。 前記第6実施形態を示す上面図。
〔第1実施形態〕
図1から図3の各図には、本発明の第1実施形態が示されている。
図1において、静電粉体塗装装置1は、被塗装物9の表面に粉体8を静電吸着させることで塗装を行う装置である。
静電粉体塗装装置1は、高さ方向に長い箱状のケース10を有する。ケース10は背面に開口11を有し、この開口11を塞ぐように被塗装物9が配置されている。
被塗装物9は、例えばロールから巻き出される帯状の部材であり、図1左下方からローラ12に送られ、ローラ12から上方へ開口11に沿って送られ、ローラ13から図1左上方へ送られ、図示しないロールに巻き取られる。
静電粉体塗装装置1は、被塗装物9が開口11に沿って送られる際に、その表面91に粉体8を静電吸着させ、これにより粉体8からなる塗膜92を形成する。
このような処理を行うために、ケース10には、ケース10内に粉体8を噴霧するノズル20と、噴霧された粉体8を帯電させる針状放電電極30と、針状放電電極30に対向配置された回転式の対向電極40と、が設置されている。
なお、被塗装物9に吸着されなかった粉体8などのダストを吸引するために、ケース10の底面には集塵装置15が接続されている。
ノズル20は、ケース10の上面に、ケース10の内側に向けて下向きつまり被塗装物9の表面91に沿った向きで設置されている。ノズル20には、粉体定量供給装置21および高圧エアー供給装置22が接続されている。
粉体定量供給装置21は、時間当たり一定量の粉体8をノズル20に供給する。
高圧エアー供給装置22は、時間当たり一定流量で所定圧力の高圧エアーをノズル20に供給する。
ノズル20の内部では、高圧エアーの流路の側方に粉体8の供給管路が接続されており、高圧エアーによるベンチュリー効果で粉体8が吸い出され、高圧エアーに分散される。粉体8が分散された高圧エアーは、ノズル20から下方へ向けてケース10の内部に噴霧され、粉体8を含む噴流81を形成する。
ノズル20は、図3のように、粉体8の噴霧により形成された噴流81が、針状放電電極30から対向電極40に至るコロナ放電31を貫通するように設置されている。
針状放電電極30は、ケース10の上部に開口11と対向して設置されている。針状放電電極30には電源装置32が接続されている。
針状放電電極30は、電源装置32から高電圧(10〜100KV)が印加され、対向電極40に向けてコロナ放電31を形成する。
対向電極40は、図2のように、円板状の電極板41を有する。電極板41は、ケース10の上面(ノズル20が設置されている)のスリット等を挿通して配置され、電極板41の下半分の領域411はケース10の内部に露出され、他の領域412はケース10の上面を覆うカバー14の内部に収納されている。
このうち、電極板41のケース10内の領域は、ケース10の開口11に臨む被塗装物9の表面91の近傍に、針状放電電極30に対向する状態で配置されている。電極板41と針状放電電極30との距離は、電極板41と被塗装物9の表面91との距離に比べて、数倍程度大きく形成されている。なお、このような位置関係で設置されることで、針状放電電極30は、噴流81の外側に十分距離をおいて設置されることになる。
電極板41は、モータ42(図1参照)により回転駆動され、ケース10の内部に露出される領域411と、カバー14の内部に収容される領域412とは徐々に入れ替わる。
カバー14の内部には、電極板41の表面を拭うワイパ43が設置され、ワイパ43には電極板41の表面から取り除かれたダストを回収するための除塵装置44が接続されている。
電極板41の表面のうち、ケース10内の領域411では粉体8が付着する。電極板41が回転することで、粉体8が付着した部分は徐々にカバー14内の領域412に移動する。電極板41がさらに回転してワイパ43に達すると、表面に付着した粉体8が除去され、その後再びケース10内の領域411に復帰する。従って、電極板41の表面に粉体8が付着しても、これを除去することができる。
なお、電極板41の回転動作は、塗装作業中に常時連続的に行ってもよい。あるいは、間欠的な動作を繰り返してもよい。また、通常は電極板41を停止させておき、所定時間毎に半回転ずつ動作させてもよい。
このような静電粉体塗装装置1においては、次のような手順で被塗装物9に対する静電粉体塗装を行う。
先ず、針状放電電極30から対向電極40に向けてコロナ放電31を形成しておき、ノズル20に粉体8および高圧エアーを供給することで、コロナ放電31を貫通する下向きの噴流81を形成する。
噴流81に含まれる粉体8は、コロナ放電31を通過する間に高電圧に帯電しており、コロナ放電31を抜けた後、接地電位に維持されている被塗装物9の表面91に静電吸着され、粉体8からなる塗膜92が形成される。
表面91に塗膜92が形成された被塗装物9は、順次上方へ送られて取り出される。
稼働の際、ノズル20から噴霧された粉体8の一部は、対向電極40の表面(電極板41のケース10内の領域411)に付着する。付着した粉体8は、電極板41が回転することでカバー14内の領域412へと移動し、ワイパ43で除去される。付着した粉体8が除去された電極板41は、再び領域411に戻る。これにより、対向電極40の表面は常時清浄な状態に維持され、適切なコロナ放電31が維持できる。
このような本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施形態では、粉体8の噴流81が、被塗装物9の表面91に沿った方向であるため、粉体8が被塗装物9で跳ね返って塗装効率の低下をまねくことがない。また、バッフル板などを用いないため、その目詰まりによる塗装効率の低下などもまねくことがない。
本実施形態では、ノズル20からの噴流81を、針状放電電極30と対向電極40との間に形成されるコロナ放電31を貫通するように配置したため、針状放電電極30および対向電極40がそれぞれ噴流81の外側とすることができる。
そして、針状放電電極30および対向電極40が、噴流81の外部に十分距離をおいて配置されることで、針状放電電極30および対向電極40に対する粉体8の付着を大幅に軽減ないし防止できる。
さらに、針状放電電極30および対向電極40への粉体8の付着が抑制されることで、付着して成長した粉体8の塊が剥離し、被塗装物9の表面91あるいは塗膜92に付着して塗装不良を生じることもない。
とりわけ、被塗装物9に近い対向電極40については、回転式の電極板41およびワイパ43を備えた構成とすることで、電極板41の表面をワイパ43で拭って常時清浄に維持することができる。
その結果、被塗装物9の近傍への粉体8の塊の落下を回避できるとともに、表面が清浄に維持された対向電極40により適切なコロナ放電31を安定的に得られる。
本実施形態では、粉体定量供給装置21により粉体8が定量供給されるとともに、ノズル20に定量供給された粉体8は、高圧エアー供給装置22からの高圧エアーによるベンチュリー効果によって気体の流れに吸い出され、気体の流れに分散されて噴射され、粉体8の噴流81を形成することができる。
このように、ノズル20としてベンチュリー式のエアーノズルを用い、粉体8の定量供給を行うことで、噴流81における粉体8の濃度を一定に保つことができ、塗装品質を高めることができる。
本実施形態の静電粉体塗装装置1では、被塗装物9の塗装すべき表面91が、縦方向に配置されているため、ケース10の内面、針状放電電極30や対向電極40などから剥離した粉体8の塊などの異物などがあっても、この異物はそのまま下方へ落下し、被塗装物9への付着を避けることができる。
また、ケース10を含めて縦方向の設備となるため、設備の専有面積をコンパクトにできる。
本実施形態において、対向電極40は、針状放電電極30から対向電極40までの距離が、針状放電電極30から被塗装物9の表面91までの距離よりも、対向電極40と被塗装物9との距離の分だけ、短くなる。このため、針状放電電極30に印加する電圧が同じでも、針状放電電極30と対向電極40との間のコロナ放電31を強くすることができ、粉体8を効率よく帯電させることができる。
〔第2実施形態〕
図4には、本発明の第2実施形態が示されている。
本実施形態の静電粉体塗装装置2は、前述した第1実施形態の静電粉体塗装装置1と同様な被塗装物9、ケース10、ノズル20、針状放電電極30および回転式の対向電極40を有する。
ただし、本実施形態では、ケース10が第1実施形態とは上下逆に設置されている。すなわち、ケース10は底面側にカバー14を有し、ケース10の底面近傍に針状放電電極30および回転式の対向電極40が設置され、これらの間にノズル20が上向きに設置されている。
このような本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、ノズル20、針状放電電極30および対向電極40がケース10の底面近傍に設置されるため、針状放電電極30や対向電極40などに付着した粉体8の塊が剥離して落下しても、これらより上方に位置する被塗装物9および表面91の塗膜92への付着を避けることができる。
〔第3実施形態〕
図5および図6には、本発明の第3実施形態が示されている。
本実施形態の静電粉体塗装装置3は、前述した第1実施形態の静電粉体塗装装置1と同様な被塗装物9、ケース10、ノズル20、針状放電電極30を有する。
第1実施形態では、回転式の対向電極40を用いていたのに対し、本実施形態では進退式の対向電極50を用いている。
対向電極50は、昇降機構53で交互に昇降駆動される2枚の電極板51,52を有する。
電極板51,52は、ケース10の上面(ノズル20が設置されている)のスリット等を挿通され、下降した際にはケース10の内部に露出され、上昇した際にはケース10の上面を覆うカバー14の内部に収納される。
電極板51,52は、下降した状態では、ケース10の開口11に臨む被塗装物9の表面91の近傍に、針状放電電極30に対向する状態で配置される。電極板51,52と針状放電電極30との距離は、電極板51,52と被塗装物9の表面91との距離に比べて、数倍程度大きく形成されている。
電極板51,52は、昇降機構53により、一方が上昇した状態では他方が下降した状態とされる。従って、針状放電電極30に対向する位置には電極板51,52のいずれか一方が配置され、針状放電電極30との間にコロナ放電31を形成できる。
カバー14の内部には、電極板51,52の表面を拭うワイパ54が設置され、ワイパ54には電極板51,52の表面から取り除かれたダストを回収するための除塵装置(図示省略)が接続されている。
従って、電極板51,52がケース10内にある状態で表面に粉体8が付着しても、カバー14内に収容された際に、付着した粉体8を除去することができる。
このような本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、進退式の対向電極50では、2枚の電極板51,52を交互に進退させる構成であればよいため、厚み方向の寸法をコンパクトにできる。
なお、進退式の対向電極50における電極板は2枚に限らず、3枚以上とし、そのいずれかをケース10内に進出させるとしてもよい。
〔第4実施形態〕
図7には、本発明の第4実施形態が示されている。
本実施形態の静電粉体塗装装置4は、前述した第3実施形態の静電粉体塗装装置3と同様な被塗装物9、ケース10、ノズル20、針状放電電極30および進退式の対向電極50を有する。
ただし、本実施形態では、ケース10が第3実施形態とは上下逆に設置されている。すなわち、ケース10は底面側にカバー14を有し、ケース10の底面近傍に針状放電電極30および進退式の対向電極50が設置され、これらの間にノズル20が上向きに設置されている。
このような本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、ノズル20、針状放電電極30および対向電極50がケース10の底面近傍に設置されるため、針状放電電極30や対向電極50などに付着した粉体8の塊が剥離して落下しても、これらより上方に位置する被塗装物9および表面91の塗膜92への付着を避けることができる。
〔第5実施形態〕
図8および図9には、本発明の第5実施形態が示されている。
本実施形態の静電粉体塗装装置5は、前述した第1実施形態の静電粉体塗装装置1と同様な被塗装物9、ケース10、ノズル20および針状放電電極30を有する。
第1実施形態では、回転式の対向電極40を用いていたのに対し、本実施形態では固定式の対向電極60を用いている。
対向電極60は、平板状の電極板であり、ケース10の開口11に臨む被塗装物9の表面91の近傍に、針状放電電極30に対向する状態で配置され、針状放電電極30との間にコロナ放電31を形成できる。対向電極60と針状放電電極30との距離は、対向電極60と被塗装物9の表面91との距離に比べて、数倍程度大きく形成されている。
対向電極60には、針状放電電極30に対向する側の表面を洗浄するエアブラシ61が設置されている。エアブラシ61は、高圧エアー供給装置62からの高圧エアーを、対向電極60の針状放電電極30に対向する側の表面に、その全幅にわたって吹き付けることにより、この表面に付着した粉体8を飛散させ、除去することができる。
このような本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、固定的な対向電極60を用いるため、可動部分がなく機構を簡素化することができる。一方、対向電極60の表面を洗浄するエアブラシ61を設置したため、表面に粉体8が付着して帯電機能が低下することもない。このエアブラシ61についても、機械的な可動部分がなく、機構の簡素化を図ることができる。
なお、本実施形態についても、前述した第2実施形態あるいは第4実施形態のように、ケース10、ノズル20、針状放電電極30および対向電極60を上下逆に設置してもよく、第2実施形態あるいは第4実施形態で述べた効果を得ることができる。
〔第6実施形態〕
図10および図11には、本発明の第6実施形態が示されている。
本実施形態の静電粉体塗装装置6は、前述した第1実施形態の静電粉体塗装装置1と同様な被塗装物9、ケース10、ノズル20および針状放電電極30を有する。
第1実施形態では、回転式の対向電極40を用いていたのに対し、本実施形態では対向電極が省略され、針状放電電極30からのコロナ放電31は、被塗装物9の表面91との間に直接形成される。
このような本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施形態では、粉体8の噴流81が、被塗装物9の表面91に沿った方向であるため、粉体8が被塗装物9で跳ね返って塗装効率の低下をまねくことがない。また、バッフル板などを用いないため、その目詰まりによる塗装効率の低下などもまねくことがない。
本実施形態では、ノズル20からの噴流81を、針状放電電極30と被塗装物9の表面91との間に形成されるコロナ放電31を貫通するように配置したため、針状放電電極30を噴流81の外側とすることができる。
このため、針状放電電極30に対する粉体8の付着を大幅に軽減ないし防止できる。
さらに、針状放電電極30への粉体8の付着が抑制されることで、付着して成長した粉体8の塊が剥離し、被塗装物9の表面91あるいは塗膜92に付着して塗装不良を生じることもない。
本実施形態では、粉体定量供給装置21により粉体8が定量供給されるとともに、ノズル20に定量供給された粉体8は、高圧エアー供給装置22からの高圧エアーによるベンチュリー効果によって気体の流れに吸い出され、気体の流れに分散されて噴射され、粉体8の噴流81を形成することができる。
このように、ノズル20としてベンチュリー式のエアーノズルを用い、粉体8の定量供給を行うことで、粉体8の噴流81における粉体8の濃度を一定に保つことができ、塗装品質を高めることができる。
本実施形態では、被塗装物9の塗装すべき表面91が、縦方向に配置されているため、ケース10の内面などから剥離した粉体8の塊などの異物などがあっても、この異物はそのまま下方へ落下し、被塗装物9への付着を避けることができる。
また、ケース10を含めて縦方向の設備となるため、設備の専有面積をコンパクトにできる。
〔変形例〕
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前述した各実施形態では、ノズル20は高圧エアーを用いるベンチュリー式のエアーノズルであるとしたが、ノズルとしては粉体8が適切に噴霧できればよく、その形式などは任意に選択できる。
前記各実施形態では、被塗装物9は、塗装すべき表面91が縦方向に配置されていたが、表面91を縦方向としつつ被塗装物9を水平方向へ送るものであってもよく、表面91も水平に維持されていてもよい。ただし、被塗装物9の表面91を縦方向に配置すれば、粉体8の塊などの異物の付着を避けることができ、より好ましい。
その他、ケース10など、各部の構成は、それぞれの機能が得られる構成を適宜採用すればよい。
本発明は静電粉体塗装装置に利用できる。
1〜6…静電粉体塗装装置、10…ケース、11…開口、12,13…ローラ、14…カバー、15…集塵装置、20…ノズル、21…粉体定量供給装置、22…高圧エアー供給装置、30…針状放電電極、31…コロナ放電、32…電源装置、40…回転式の対向電極、41…電極板、411,412…領域、42…モータ、43…ワイパ、44…除塵装置、50…進退式の対向電極、51,52…電極板、53…昇降機構、54…ワイパ、60…固定式の対向電極、61…エアブラシ、62…高圧エアー供給装置、8…粉体、81…噴流、9…被塗装物、91…表面、92…塗膜。

Claims (9)

  1. 粉体を噴霧して被塗装物の表面に沿った方向に前記粉体の噴流を形成するノズルと、
    前記噴流を挟んで前記被塗装物とは反対側に、前記被塗装物に向けて設置された針状放電電極と、前記被塗装物の表面、前記ノズルおよび前記針状放電電極を囲うケースと、を有することを特徴とする静電粉体塗装装置。
  2. 請求項1に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記針状放電電極は、前記噴流の外側に設置されていることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記ノズルは、搬送用の気体を噴射するとともに、前記ノズルを通る前記気体の流れの側方から前記粉体が定量供給されるエアーノズルであることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記被塗装物は、塗装すべき表面が縦方向に配置されていることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  5. 請求項4に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記ノズルは、前記針状放電電極よりも下方から上向きに前記粉体を吹き上げることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記被塗装物と前記針状放電電極との間に、前記針状放電電極と対向する対向電極が設置されていることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  7. 請求項6に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記対向電極の前記針状放電電極に対向する表面を洗浄するエアブラシが設置されていることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  8. 請求項6に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記対向電極は、板状に形成され、かつ表面に交差する方向の回転軸まわりに回転自在に支持され、一部が前記針状放電電極に対向して配置され、他の部分が前記ケースの外部に配置された回転式対向電極であることを特徴とする静電粉体塗装装置。
  9. 請求項6に記載の静電粉体塗装装置において、
    前記対向電極は、複数の電極板で形成され、前記電極板の任意の1枚が前記針状放電電極に対向して配置され、他の前記電極板は前記ケースの外部に配置される進退式対向電極であることを特徴とする静電粉体塗装装置。
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