JP2018192209A - シートパッド - Google Patents
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Abstract
【課題】パッド本体を金型を用いた発泡成形により形成する場合、パッド本体の一部に張出部があることから、所謂アンダーカット形状になってしまうので、成形されたパッド本体を金型から取り出し(脱型)にくく、無理に脱型すると、パッド本体に亀裂や破れ等が発生してしまう虞があった。【解決手段】パッド本体の裏面側に開口した凹部状空間を有し、凹部状空間に挿填部材が挿填されたシートパッドにおいて、パッド本体11aに、凹部状空間13の開口面に張り出す張出部14が設けられており、張出部14は、凹部状空間13の外側へと変位可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、シートパッドに関するものである。
従来、シートパッドのパッド本体の裏面側に設けた凹部に、パッド本体とは別体の挿填部材を挿填し、挿填した挿填部材が凹部から脱落しないように、パッド本体の一部に、挿填部材を凹部に留め置く脱落防止用の張出部を設けた、シートパッドが知られている(特許文献1参照)。
これらパッド本体及び挿填部材は、いずれも、例えば、金型を用いた発泡成形により形成されている。
これらパッド本体及び挿填部材は、いずれも、例えば、金型を用いた発泡成形により形成されている。
しかしながら、パッド本体を金型を用いた発泡成形により形成する場合、パッド本体の一部に張出部があることから、所謂アンダーカット形状になってしまうので、成形されたパッド本体を金型から取り出し(脱型)にくく、無理に脱型すると、パッド本体に亀裂や破れ等が発生してしまう虞があった。パッド本体に亀裂や破れ等が発生してしまうと廃品となり、シートパッド製造における量産性の低下をもたらすことになる。
そこで、この発明の目的は、挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体を金型から容易に脱型できるシートパッドを提供することである。
そこで、この発明の目的は、挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体を金型から容易に脱型できるシートパッドを提供することである。
上記目的を達成するため、この発明に係るシートパッドは、パッド本体の裏面側に開口した凹部状空間を有し、該凹部状空間に挿填部材が挿填されているシートパッドにおいて、前記パッド本体に、前記凹部状空間の開口面に張り出す張出部が設けられており、前記張出部は、前記凹部状空間の外側へと変位可能であることを特徴とする。この発明に係るシートパッドによれば、挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体を金型から容易に脱型できる。
この発明のシートパッドでは、前記凹部状空間の開口面は矩形であり、前記張出部は、前記矩形の対向する辺の少なくとも一方に設けられており、且つ、当該辺に隣接する2辺から切り離されている、ことが好ましい。この構成によれば、パッド本体の金型からの脱型時に、張出部を凹部状空間の外側へと容易に変位させることができる。
本明細書において、「矩形」とは、長方形又は正方形を指す。
この発明のシートパッドでは、前記凹部状空間の開口面は矩形であり、前記張出部は、前記矩形の対向する辺の少なくとも一方に設けられており、且つ、当該辺に隣接する2辺から切り離されている、ことが好ましい。この構成によれば、パッド本体の金型からの脱型時に、張出部を凹部状空間の外側へと容易に変位させることができる。
本明細書において、「矩形」とは、長方形又は正方形を指す。
この発明のシートパッドでは、前記凹部状空間の開口面は長方形であり、前記張出部は、前記長方形の長辺の少なくとも一方に設けられている、ことが好ましい。この構成によれば、短辺に比べ、座り心地が悪化しにくく、より確実に脱落防止するようにすることができる。
この発明のシートパッドでは、前記張出部の厚さは、1〜10mmである、ことが好ましい。この構成によれば、張出部により、より確実に挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体の金型からの脱型時に、張出部を凹部状空間の外側へとより容易に変位させることができる。
この発明のシートパッドでは、前記張出部の厚さは、1〜10mmである、ことが好ましい。この構成によれば、張出部により、より確実に挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体の金型からの脱型時に、張出部を凹部状空間の外側へとより容易に変位させることができる。
この発明によれば、挿填部材の脱落を防止できると共に、パッド本体を金型から容易に脱型できるシートパッドを提供することができる。
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照して例示説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態において、シートパッド10は、着座時に腰を掛ける座部となるクッションパッド11、及び着座時に背を持たせ掛ける背もたれ部となるバックパッド(図示しない)を備え、クッションパッド11は、パッド本体11aと、パッド本体11aに埋設された挿填部材12を有している。このシートパッド10は、シートフレーム(図示しない)に取り付けられ、表皮材(図示しない)により表面が覆われて、例えば、乗員が腰掛ける着座用シートとして自動車等の車両に設置される。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態において、シートパッド10は、着座時に腰を掛ける座部となるクッションパッド11、及び着座時に背を持たせ掛ける背もたれ部となるバックパッド(図示しない)を備え、クッションパッド11は、パッド本体11aと、パッド本体11aに埋設された挿填部材12を有している。このシートパッド10は、シートフレーム(図示しない)に取り付けられ、表皮材(図示しない)により表面が覆われて、例えば、乗員が腰掛ける着座用シートとして自動車等の車両に設置される。
本実施形態において、シートパッド10は、パッド本体11aの裏面側11bに開口した凹部状空間13を有し、凹部状空間13に挿填部材12が挿填されている。そして、パッド本体11aに、凹部状空間13の開口面に張り出す張出部14が設けられており、張出部14は、凹部状空間13の外側へと変位可能である。
本実施形態において、シートパッド10には、シートパッド10を構成するクッションパッド11の、着座した乗員の尻下に配置される尻下部よりもシートパッド前方側に、挿填部材12が埋設されている(図1参照)。即ち、本実施形態において、挿填部材12は、着座した乗員の座部となるクッションパッド11の腿下部に設けられている。この挿填部材12は、本実施形態において、シートパッド10を形成するパッド本体11aに比べて通気度が高い高通気部材からなる。
本実施形態において、シートパッド10には、シートパッド10を構成するクッションパッド11の、着座した乗員の尻下に配置される尻下部よりもシートパッド前方側に、挿填部材12が埋設されている(図1参照)。即ち、本実施形態において、挿填部材12は、着座した乗員の座部となるクッションパッド11の腿下部に設けられている。この挿填部材12は、本実施形態において、シートパッド10を形成するパッド本体11aに比べて通気度が高い高通気部材からなる。
本実施形態の挿填部材(高通気部材)12は、クッションパッド11の平坦面部11cの、例えば、幅方向略全域に達する横長の直方体状に形成されている。この挿填部材12の形状に対応して、本実施形態のクッションパッド11は、クッションパッド11の裏面側11bにのみ開口した、開口面が矩形状の凹部状空間13を有している。凹部状空間13に挿填された挿填部材12は、クッションパッド11に埋設された状態になっている。凹部状空間13の開口面は、凹部状空間13に挿填された挿填部材12と、この挿填部材12が当接する張出部14との当接面となる。
なお、本実施形態においては、一例として、挿填部材12を、シートパッド10を構成するクッションパッド11に、クッションパッド11の裏面側11bにのみ露出させて、配置している(図1参照)が、これに加えて、挿填部材12は、シートパッド10を構成するバックパッド(図示しない)の裏面側にのみ露出させて、或いはクッションパッド11及びバックパッドの裏面側にのみ露出させて、埋設されていても良い。
ここで、クッションパッド11の尻下部とは、クッションパッド11への負荷荷重を支える部分であり、本実施形態のクッションパッド11が、例えば、乗員が腰掛ける着座用シートとして自動車に設置されたシートパッド10を構成している場合、クッションパッド11の、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分の間を少なくとも含む、乗員の臀部が位置する部分である。シートパッド10に腰掛けた乗員は、座面となる、クッションパッド11の幅方向中央部分を占める平坦面部11cに位置する、坐骨結節によって体重が主として支えられる。
なお、本実施形態において、クッションパッド11に、シートパッド10に腰掛けた乗員の座面となる、クッションパッド11の平坦面部11cの表面に開口する、1から複数本の貫通孔を設け、この貫通孔と高通気部材12とを連通させてもよい。
なお、本実施形態において、クッションパッド11に、シートパッド10に腰掛けた乗員の座面となる、クッションパッド11の平坦面部11cの表面に開口する、1から複数本の貫通孔を設け、この貫通孔と高通気部材12とを連通させてもよい。
なお、幅方向とは、自動車に設置されたシートパッド10の自動車幅方向に沿う方向とし、前後方向とは、自動車に設置されたシートパッド10の自動車前後方向に沿う方向とし、上下方向とは、自動車に設置されたシートパッド10の自動車上下方向に沿う方向とする。
本実施形態のクッションパッド11を形成するクッションパッド部材は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が45〜75kg/m3のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、除膜処理がされておらず、例えば、25%硬度(JIS K 6400−2法に準拠)が200〜300N/200φ、通気度(JIS K 6400−7 B法に準拠)が100cc/cm2/sec以下である。
本実施形態のバックパッドを形成するバックパッド部材は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が45〜75kg/m3のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、除膜処理がされておらず、例えば、25%硬度(JIS K 6400−2法に準拠)が60〜150N/200φ、通気度(JIS K 6400−7 B法に準拠)が100cc/cm2/sec以下である。
本実施形態のクッションパッド11を形成するクッションパッド部材は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が45〜75kg/m3のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、除膜処理がされておらず、例えば、25%硬度(JIS K 6400−2法に準拠)が200〜300N/200φ、通気度(JIS K 6400−7 B法に準拠)が100cc/cm2/sec以下である。
本実施形態のバックパッドを形成するバックパッド部材は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が45〜75kg/m3のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、除膜処理がされておらず、例えば、25%硬度(JIS K 6400−2法に準拠)が60〜150N/200φ、通気度(JIS K 6400−7 B法に準拠)が100cc/cm2/sec以下である。
本実施形態の挿填部材12は、シートパッド10を形成するシートパッド部材(ひいては、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材)に比べて通気性が高い、密度が20〜40kg/m3、より好ましくは20〜30kg/m3、セル数が45個/25mm以下、より好ましくは25個/25mm以下の、除膜処理されたポリウレタンフォームにより形成されている。これにより、挿填部材(高通気部材)12によりシートパッド10から効率良く放熱することができる。
除膜処理されたポリウレタンフォームの密度が20〜40kg/m3であることで、座り心地・乗り心地を維持したまま、熱容量を下げることができ、セル数が45個/25mm以下であることで、十分な通気度を確保し、挿填部材(高通気部材)12、ひいてはシートパッド10から、効率良く放熱することができる。なお、除膜処理されたポリウレタンフォームの密度が20kg/m3未満であれば、座り心地・乗り心地への悪影響を及ぼすことになり、密度が40kg/m3を超えれば、従来のウレタンフォームを用いた場合に比べ熱容量が大きくなり、放熱しづらくなる。また、セル数が45個/25mmを越えることで、放熱するのに十分な通気度を確保することができないことになる。
この除膜処理されたポリウレタンフォームは、例えば、50mm厚での25%硬度が50〜90N/200φ、通気度が150〜1000cc/cm2/secである。なお、これらの値は、挿填部材12がクッションパッド11に挿入されていない状態(即ち、圧縮された状態ではない自然状態)でのものである。
本実施形態の挿填部材12として用いられる、上述したポリウレタンフォームは、発泡膜を除去する除膜処理がされた、即ち、骨格しかないポリウレタンフォームである。この除膜処理されたポリウレタンフォームにあっては、除膜処理されないポリウレタンフォームに比べ、自然通気状態においての空気の入れ換えが容易に行えるので効率良く通気することができ、シートパッド10の通常の使用環境で高い通気性を確保することができる。本実施形態の挿填部材12として用いられているポリウレタンフォームは、シートパッド10を形成するシートパッド部材として用いられているポリウレタンフォームに比べ、高い通気性を有している。
凹部状空間13は、本実施形態では、クッションパッド11の内部に、挿填部材12の形状に相当する横長の直方体状で、クッションパッド11の裏面側11cにのみ開口する凹部状の空間として形成されている(図1参照)。この凹部状空間13に、本実施形態の挿填部材12は、挿填部材12の平面視短手方向に圧縮された状態で、シートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)に挿入されている。従って、本実施形態の挿填部材12は、シートパッド10の裏面側にのみ露出させた状態でシートパッド10に埋設されることになる(図1参照)。
ここで、挿填部材12の平面視短手方向とは、挿填部材12の平面視における長手方向に直交する方向をいい、図1(b)においては、紙面に向かって左右方向となる。
ここで、挿填部材12の平面視短手方向とは、挿填部材12の平面視における長手方向に直交する方向をいい、図1(b)においては、紙面に向かって左右方向となる。
また、本実施形態の挿填部材12を圧縮する際の圧縮率は、一例として、挿填部材12の平面視短手方向全長の20%以下が好ましく、5〜10%がより好ましい。
本実施形態において、挿填部材12をシートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)の凹部状空間13に挿入する際、挿填部材12を、挿填部材12の平面視短手方向に圧縮することで、挿填部材12が変形しにくくなるとともに、シートパッド10の凹部状空間13から脱落しにくくなる。
この凹部状空間13は、本実施形態において、座面となるクッションパッド11の平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置している。
本実施形態において、挿填部材12をシートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)の凹部状空間13に挿入する際、挿填部材12を、挿填部材12の平面視短手方向に圧縮することで、挿填部材12が変形しにくくなるとともに、シートパッド10の凹部状空間13から脱落しにくくなる。
この凹部状空間13は、本実施形態において、座面となるクッションパッド11の平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置している。
このため、凹部状空間13に挿入されクッションパッド11に埋設された挿填部材12は、本実施形態において、乗員着座部となるクッションパッド11の、着座した乗員の腿下部、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置することになる。この尻下部、特に、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分は、乗員の体重を支える部分であって、乗員の乗り心地に影響を与える領域であるので、平坦面部11cの、乗員の坐骨結節が位置する部分を除く範囲に、挿填部材12を位置させることで、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができる。
より具体的に、挿填部材12の配設位置は、クッションパッド11の前端からクッションパッド11の前後方向の長さL(図1(b)参照)の40%の長さを占める領域内のみであることが好ましく、同様に35%の長さを占める領域内であることがより好ましい。乗員の乗り心地に影響を与える領域から外れており、着座する乗員の乗り心地を、更に悪化させることがないからである。
なお、挿填部材12は、1個に限らず、複数個により形成しても良い。
なお、挿填部材12は、1個に限らず、複数個により形成しても良い。
本実施形態において、凹部状空間13の開口面は矩形であり、張出部14は、矩形の対向する辺の少なくとも一方に設けられており、且つ、当該辺に隣接する2辺から切り離されている。
本実施形態の、パッド本体11aの裏面側11bにのみ開口する凹部状空間13の開口面は長方形であり、張出部14は、長方形の開口面の対向する辺の少なくとも一方、本実施形態においては対向する長辺の両方に設けられている。本実施形態においては、凹部状空間13の開口面周縁部のパッド本体11aを、凹部状空間13に向けて延在させるように、凹部状空間13の開口面に張り出させることにより、対向する長辺に張出部14が形成されている。
本実施形態の、パッド本体11aの裏面側11bにのみ開口する凹部状空間13の開口面は長方形であり、張出部14は、長方形の開口面の対向する辺の少なくとも一方、本実施形態においては対向する長辺の両方に設けられている。本実施形態においては、凹部状空間13の開口面周縁部のパッド本体11aを、凹部状空間13に向けて延在させるように、凹部状空間13の開口面に張り出させることにより、対向する長辺に張出部14が形成されている。
本実施形態の張出部14は、対向する長辺のそれぞれから、凹部状空間13の開口面に張り出しており、長辺からの張出し量が長辺方向で略同一となる長板状に形成されている(図1(a)参照)。
この張出部14の厚さ(肉厚)は、本実施形態において、挿填部材12の厚さ(挿填部材12の上下方向長さ)にかかわらず、1〜10mmであることが好ましく、2〜5mmであることがより好ましい。厚さが1mm以上であれば、挿填部材12を保持するのに十分な強度を確保することができ、10mm以下であれば、挿填部材12を過剰に圧縮せずに挿填することができる。
この張出部14の厚さ(肉厚)は、本実施形態において、挿填部材12の厚さ(挿填部材12の上下方向長さ)にかかわらず、1〜10mmであることが好ましく、2〜5mmであることがより好ましい。厚さが1mm以上であれば、挿填部材12を保持するのに十分な強度を確保することができ、10mm以下であれば、挿填部材12を過剰に圧縮せずに挿填することができる。
本実施形態の、これら対向する一対の張出部14,14により、凹部状空間13の開口面は、対向する長辺側が開口面に突出する壁の如くに覆われる(図1参照)ことになり、凹部状空間13に挿填された挿填部材12は、一対の張出部14,14により落下(脱落)が防止されて、凹部状空間13に格納保持される。
従って、クッションパッド11に設けられた、本実施形態の張出部14は、挿填部材12に対する凹部状空間13からの脱落防止用の張出部として機能する。特に、張出部14を、張出部14の根本辺の長さが短辺以上として、開口面の長辺側に形成した場合、短辺側に形成するのに比べ、挿填部材12を覆う面積が多くなるので落下しにくく挿填部材12の保持力が上がるのに加え、着座時の尻部全域にかかるので違和感を感じにくく座り心地が悪化しにくい。
従って、クッションパッド11に設けられた、本実施形態の張出部14は、挿填部材12に対する凹部状空間13からの脱落防止用の張出部として機能する。特に、張出部14を、張出部14の根本辺の長さが短辺以上として、開口面の長辺側に形成した場合、短辺側に形成するのに比べ、挿填部材12を覆う面積が多くなるので落下しにくく挿填部材12の保持力が上がるのに加え、着座時の尻部全域にかかるので違和感を感じにくく座り心地が悪化しにくい。
また、本実施形態の一対の張出部14,14は、それぞれ隣接する辺、即ち、短辺から切り離されている。凹部状空間13の開口面の長辺に沿う各張出部14の両端は、それぞれ隣接する短辺との間が、切り欠きやスリット等により、連続することなく分離されており、例えば、隣接する両短辺から切り離された、張出部14が設けられた凹部状空間13の開口面の長辺に該当する位置(図1(a)の図面に向かって左右方向に沿う破線参照)を折り曲げ位置として、各張出部14を、凹部状空間13の外側(図1(a)の図面手前側)へと容易に折り曲げ変位させることができる。
このため、凹部状空間13の開口面に、本実施形態の一対の張出部14,14が形成されていても、各張出部14を折り曲げ変位させて、凹部状空間13に挿填部材12を挿填することができ、挿填後、各張出部14を凹部状空間13の開口面を覆う壁の如くに復帰させ、挿填部材12を凹部状空間13に格納状態に保持することができる。
このため、凹部状空間13の開口面に、本実施形態の一対の張出部14,14が形成されていても、各張出部14を折り曲げ変位させて、凹部状空間13に挿填部材12を挿填することができ、挿填後、各張出部14を凹部状空間13の開口面を覆う壁の如くに復帰させ、挿填部材12を凹部状空間13に格納状態に保持することができる。
本実施形態において、挿填部材12は、クッションパッド11の幅方向に沿う横長の直方体状に形成されているが、これに限るものではなく、縦長の直方体状、立方体状でもよく、また、側面が、クッションパッド11の裏面側11bからの平面視において、凹状或いは凸状に湾曲した形状でもよい。
本実施形態において、凹部状空間13の開口面は、長方形に形成されているが、これに限るものではなく、矩形状とすることができる。
本実施形態において、凹部状空間13の開口面は、長方形に形成されているが、これに限るものではなく、矩形状とすることができる。
本実施形態において、張出部14は、対向する長辺の両方に設けられているが、これに限るものではなく、対向する短辺の両方、長辺或いは短辺の一方、長辺と短辺を組み合わせた複数、長辺と短辺の全て等、に設けられ、或いは各辺で1個ではなく複数個に分離されて設けられ、それぞれ隣接する辺から切り離されていても良い。ここで、挿填した挿填部材12を、凹部状空間13の開口面で対向する両側の張出部14により保持することができるため、対向する長辺或いは短辺に一対設けるのが好ましい。
また、本実施形態において、張出部14は、図1(c)に示すように、凹部状空間13の開口面の対向する長辺が、それぞれ開口面に突出させて向き合わせた半円形状に形成されていても良い。
また、本実施形態において、張出部14は、図1(c)に示すように、凹部状空間13の開口面の対向する長辺が、それぞれ開口面に突出させて向き合わせた半円形状に形成されていても良い。
また、本実施形態の一対の張出部14,14が、それぞれ隣接する辺、即ち、短辺から切り離されており、各張出部14は、例えば、張出部14の突出基部である開口面の長辺部分(図1(a)の破線参照)を屈曲位置として、凹部状空間13の外側へと自由に折り曲げ変位させることができることにより、金型(図示しない)を用いた発泡成形により形成されるシートパッド10の製造において、金型からの取り出し(脱型)が無理なくできる。
金型を用いた発泡成形によりシートパッド10を形成する場合、例えば、パッド本体11aの一部に張出部があると、所謂アンダーカット形状になってしまうので、成形されたパッド本体11aを金型から取り出し(脱型)にくく、無理に脱型すると、パッド本体11aに亀裂や破れ等が発生してしまう虞があるが、本実施形態の一対の張出部14,14は、凹部状空間13の外側へと自由に折り曲げ変位させることができることから、成形後のパッド本体11aを金型から容易に取り出す(脱型)ことができ、所謂アンダーカット形状によって引き起こされる、パッド本体11aに亀裂や破れ等が発生してしまうことがない。
このように、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド(パッド本体)11の凹部状空間13に埋設した挿填部材12の、凹部状空間13からの脱落防止用の張出部12を設けても、クッションパッド11に亀裂や破れ等が発生することによるシートパッド製造における量産性の低下を招くことも無い。
なお、本実施形態のシートパッド10においては、挿填部材12がシートパッド部材(パッド本体11)に比べて通気度が高い高通気部材からなるので、挿填部材12を介して、クッションパッド11の内部に発生する熱を、積極的にシートパッド裏面側(本実施形態ではクッションパッド11の裏面側11b)に排出することになって、高温度に暖められた空気がシートパッド10の着座面に向かわないようにすることができ、シートパッド10に着座する乗員に、クッションパッド11の内部に発生する熱を感じにくくすることができる。
即ち、本実施形態のシートパッド10の挿填部材12により、シートパッド10に着座する乗員の体温が伝わることで、或いは自動車を炎天下等の外気温度が高いときに駐車し車内の温度上昇に伴って自動車用シートも高温度となることで、シートパッド10に熱がこもってしまった場合でも、クッションパッド11の裏面側11bから効率よく放熱することができる。よって、本実施形態のシートパッド10にあっては、もともと温度が下がりにくく熱がこもり易い材料であるポリウレタンフォームからなるシートパッド10にこもった熱を、挿填部材12のシートパッド裏面側からシートパッド10の外へと効率よく放出することができる。
また、本実施形態の挿填部材12は、座面となるクッションパッド11の平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側、より具体的には、クッションパッド11の前端からクッションパッド11の前後方向の長さL(図1(b)照)の40%の長さを占める領域内、に位置しており、平坦面部11cの腿下部分は、例えば、自動車の走行時、尻下部に比べ動きが大きい。この結果、クッションパッド11に対し圧縮・解放が行われる頻度が高くポンピング効果が得られ易いので、挿填部材(高通気部材)12を含むクッションパッド11内部の温まった空気を外部へ排出する効果が大きく、クッションパッド11内部から効率良く熱を逃がすことができ、クッションパッド11を冷まし易い。
従って、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11を冷まし易く、シートパッド10に熱がこもってしまうことが避けられるので、シートパッド10に熱がこもってしまって着座し続ける乗員に不快感が生じ、その結果、乗員の座り心地の悪化、ひいては乗員の乗り心地の悪化をもたらすということが無い。特に、エアコンディショナーにより車内を冷却する際に、効率よく冷却することができ、冷却効果を高めることができるので、自動車を炎天下等に駐車し自動車用シートも高温度となった場合に、より効果的である。
更に、本実施形態では、挿填部材12は、クッションパッド11の平坦面部11cの太腿が位置する部分(腿下部)の前端側でクッションパッド11に埋設されており、尻下部、特に着座した乗員の坐骨結節が位置する部分には、発泡体であるクッションパッド11の内部に空間ができないのに加え、座面となる、平坦面部11cの太腿が位置する部分(腿下部)及び尻下部には全て、ポリウレタンフォームが配置されている。従って、クッションパッド11の内部に空間を設けた場合に生じる、着座した乗員の着座姿勢を安定して保持すると共に快適な座り心地を確保することができにくくなる、ということは無く、乗員の座り心地、ひいては乗員の乗り心地を損なうことも無い。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るシートパッド10は、上記第1実施形態のシートパッド10の挿填部材12が、密度が20〜40kg/m3、セル数が45個/25mm以下、のポリウレタンフォームが用いられている高通気部材であり、その他の構成は、上記第1実施形態のシートパッド10と略同様である。
本発明の第2実施形態に係るシートパッド10は、上記第1実施形態のシートパッド10の挿填部材12が、密度が20〜40kg/m3、セル数が45個/25mm以下、のポリウレタンフォームが用いられている高通気部材であり、その他の構成は、上記第1実施形態のシートパッド10と略同様である。
以下、主に挿填部材12として用いられる高通気部材の構成について説明する。
本実施形態の高通気部材(挿填部材)12は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が20〜40kg/m3、より好ましくは20〜30kg/m3、セル数が45個/25mm以下、より好ましくは25個/25mm、のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、例えば、25%硬度が50〜90N/200φ(JIS K 6400−2法に準拠)、通気度が150〜1000cc/cm2/secである。なお、これらの値は、高通気部材12がクッションパッド11に挿入されていない状態(即ち、後述の圧縮された状態ではない自然状態)でのものである。
本実施形態の高通気部材(挿填部材)12は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が20〜40kg/m3、より好ましくは20〜30kg/m3、セル数が45個/25mm以下、より好ましくは25個/25mm、のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、例えば、25%硬度が50〜90N/200φ(JIS K 6400−2法に準拠)、通気度が150〜1000cc/cm2/secである。なお、これらの値は、高通気部材12がクッションパッド11に挿入されていない状態(即ち、後述の圧縮された状態ではない自然状態)でのものである。
ポリウレタンフォームの密度が20〜40kg/m3であることで、座り心地・乗り心地を維持したまま、熱容量を下げることができ、セル数が45個/25mm以下であることで、十分な通気度を確保し、シートパッドから効率良く放熱することができる。なお、ポリウレタンフォームの密度が20kg/m3未満であれば、座り心地・乗り心地への悪影響を及ぼすことになり、密度が40kg/m3を超えれば、従来のウレタンフォームを用いた場合に比べ熱容量が大きくなり、放熱しづらくなる。また、セル数が45個/25mmを越えることで、放熱するのに十分な通気度を確保することができないことになる。
また、本実施形態の高通気部材12として用いられる、上述したポリウレタンフォームは、発泡膜を除去する除膜処理がされた、即ち、骨格しかないポリウレタンフォームである。この除膜処理されたポリウレタンフォームにあっては、除膜処理されないポリウレタンフォームに比べ、自然通気状態においての空気の入れ換えが容易に行えるので効率良く通気することができ、シートパッド10の通常の使用環境で高い通気性を確保することができる。
また、本実施形態の高通気部材12の上下面方向間における厚さは、高通気部材12が埋設される位置のシートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)と高通気部材12との合計厚さの20%以上が好ましく、30〜90%がより好ましく、70〜90%が更に好ましい。合計厚さが20%以上であることで、シートパッドから効率良く放熱することができる。なお、合計厚さが20%未満であれば、シートパッドから効率良く放熱することができにくくなる場合があり、合計厚さが90%を超えれば、着座する乗員の乗り心地を悪化させるおそれがある。
この高通気部材12の上下面方向間における厚さは、本実施形態において、乗員がクッションパッド11に着座していない状態でのものであり、例えば、50mmとして、高通気部材12を覆うクッションパッド11の厚さ、即ち、高通気部材12の上面からクッションパッド11の上面までの距離を、少なくとも5mm確保していることが好ましい。
このように、本実施形態のシートパッド10は、シートパッド10を形成するシートパッド部材に比べて通気性が高い、密度が20〜40kg/m3、セル数が45個/25mm以下の、除膜処理されたポリウレタンフォームからなる高通気部材12が、シートパッド裏面側にのみ露出させて埋設されている。
このように、本実施形態のシートパッド10は、シートパッド10を形成するシートパッド部材に比べて通気性が高い、密度が20〜40kg/m3、セル数が45個/25mm以下の、除膜処理されたポリウレタンフォームからなる高通気部材12が、シートパッド裏面側にのみ露出させて埋設されている。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るシートパッド10は、上記第1実施形態の挿填部材12を、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べて通気性が高い高通気部材とし、この高通気部材を、クッションパッド11の、着座時の尻下に配置される尻下部を除く部分に、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設しており、その他の構成は、上記第1実施形態のシートパッド10と略同様である。
なお、本実施形態の高通気部材は、上記第2実施形態の高通気部材(挿填部材)12としても良い。
本発明の第3実施形態に係るシートパッド10は、上記第1実施形態の挿填部材12を、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べて通気性が高い高通気部材とし、この高通気部材を、クッションパッド11の、着座時の尻下に配置される尻下部を除く部分に、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設しており、その他の構成は、上記第1実施形態のシートパッド10と略同様である。
なお、本実施形態の高通気部材は、上記第2実施形態の高通気部材(挿填部材)12としても良い。
以下、主に挿填部材12として用いられる高通気部材の埋設状況について説明する。
本実施形態の高通気部材(挿填部材)12が埋設される凹部状空間13は、本実施形態では、クッションパッド11の内部に、高通気部材12の形状に相当する横長の直方体状で、クッションパッド11の裏面側にのみ開口する凹部状の空間として形成され、高通気部材12のクッションパッド11の前後方向間距離が、凹部状空間13のクッションパッド11の前後方向間距離より長い。従って、本実施形態の高通気部材12は、高通気部材12の平面視短手方向(クッションパッド11前後方向)に圧縮した状態でクッションパッド11の凹部状空間13に挿入され、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させた状態でクッションパッド11に埋設されることになる。
本実施形態の高通気部材(挿填部材)12が埋設される凹部状空間13は、本実施形態では、クッションパッド11の内部に、高通気部材12の形状に相当する横長の直方体状で、クッションパッド11の裏面側にのみ開口する凹部状の空間として形成され、高通気部材12のクッションパッド11の前後方向間距離が、凹部状空間13のクッションパッド11の前後方向間距離より長い。従って、本実施形態の高通気部材12は、高通気部材12の平面視短手方向(クッションパッド11前後方向)に圧縮した状態でクッションパッド11の凹部状空間13に挿入され、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させた状態でクッションパッド11に埋設されることになる。
この凹部状空間13は、本実施形態において、座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置している。
このため、凹部状空間13に挿入されクッションパッド11に埋設された高通気部材12は、本実施形態において、座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置することになる。つまり、尻下部、特に、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分は、乗員の体重を支える部分であって、乗員の乗り心地に影響を与える領域であるので、平坦面部11cの、乗員の坐骨結節が位置する部分を除く範囲に、高通気部材12を位置させることで、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができる。
このため、凹部状空間13に挿入されクッションパッド11に埋設された高通気部材12は、本実施形態において、座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11cの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置することになる。つまり、尻下部、特に、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分は、乗員の体重を支える部分であって、乗員の乗り心地に影響を与える領域であるので、平坦面部11cの、乗員の坐骨結節が位置する部分を除く範囲に、高通気部材12を位置させることで、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができる。
より具体的に、高通気部材12の配設位置は、クッションパッド11の前端からクッションパッド11の前後方向の長さL(図1(b)参照)の40%の長さを占める領域内のみであることが好ましく、同様に35%の長さを占める領域内であることがより好ましい。乗員の乗り心地に影響を与える領域から外れており、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができるからである。
このように、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11の座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側のみに、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べ、高い通気性を有する高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設している。
このように、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11の座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側のみに、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べ、高い通気性を有する高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設している。
上記構成を有する、本実施形態のシートパッド10により、シートパッド10に着座する乗員の体温が伝わることで、或いは自動車を炎天下等の外気温度が高いときに駐車し車内の温度上昇に伴って自動車シートも高温度となることで、シートパッド10に熱がこもってしまった場合でも、クッションパッド11の裏面側から効率よく放熱することができる。つまり、本実施形態のシートパッド10にあっては、もともと温度が下がりにくく熱がこもり易い材料であるポリウレタンフォームからなるシートパッド10にこもった熱を、クッションパッド11の高通気部材12を介して、効率よく放出することができる。
また、本実施形態の高通気部材12は、座面となる平坦面部11cの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側に位置しており、平坦面部11cの腿下部分は、例えば、自動車の走行時、尻下部に比べ動きが大きい。この結果、クッションパッド11に対し圧縮・解放が行われる頻度が高くポンピング効果が得られ易いので、高通気部材12を含むクッションパッド11内部の温まった空気を外部へ排出する効果が大きく、クッションパッド11内部から効率良く熱を逃がすことができ、クッションパッド11を冷まし易い。つまり、高通気部材12を、クッションパッド11の、着座時の腿下に配置される腿下部のみに埋設したことで、クッションパッド11内部から効率良く熱を逃がすことができる。
従って、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11を冷まし易く、シートパッド10に熱がこもってしまうことが避けられるので、シートパッド10に熱がこもってしまって着座し続ける乗員に不快感が生じ、その結果、乗員の座り心地の悪化、ひいては乗員の乗り心地の悪化をもたらすということが無い。特に、エアコンディショナーにより車内を冷却する際に、効率よく冷却することができ、冷却効果を高めることができるので、自動車を炎天下等に駐車し自動車シートも高温度となった場合に、より効果的である。
更に、高通気部材12は、平坦面部11cの太腿が位置する部分(腿下部)の前端側でクッションパッド11に埋設されており、尻下部、特に着座した乗員の坐骨結節が位置する部分には、発泡体であるクッションパッド11の内部に空間ができないのに加え、座面となる、平坦面部11cの太腿が位置する部分(腿下部)及び尻下部には全て、ポリウレタンフォームが配置されている。従って、クッションパッド11の内部に空間を設けた場合に生じる、着座した乗員の着座姿勢を安定して保持すると共に快適な座り心地を確保することができにくくなる、ということは無く、乗員の座り心地、ひいては乗員の乗り心地を損なうことも無い。
この発明に係る第2実施形態及び第3実施形態のシートパッドのクッションパッドを試作し(実施例)、時間の経過に伴う温度の変化を比較例と比較した。
実施例aのクッションパッドは、クッションパッドの腿下部に高通気部材12を埋設した構成とした。当該高通気部材12の各種特性を表1に示す。表1中で、合計厚みとは、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みであり、クッションパッド11の厚みが1.5cm、高通気部材12の厚みが3.5cmの場合、5.0cmとなる。25%硬度の測定方法は、JIS K 6400−2法に準拠し、厚みは50mmである。
実施例aのクッションパッドは、クッションパッドの腿下部に高通気部材12を埋設した構成とした。当該高通気部材12の各種特性を表1に示す。表1中で、合計厚みとは、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みであり、クッションパッド11の厚みが1.5cm、高通気部材12の厚みが3.5cmの場合、5.0cmとなる。25%硬度の測定方法は、JIS K 6400−2法に準拠し、厚みは50mmである。
比較例Xのクッションパッドは、クッションパッド部材であるポリウレタンフォームのみで構成されており、実施例の高通気部材は設けていない。
実施例a(密度:30kg/m3)、実施例b(密度:21kg/m3)、実施例c(密度:40kg/m3)と比較例Xの、時間(分)の経過に伴うクッションパッドの内部における温度(℃)の変化を、グラフ(図2)と表(表2)で示す。
実施例a(密度:30kg/m3)、実施例b(密度:21kg/m3)、実施例c(密度:40kg/m3)と比較例Xの、時間(分)の経過に伴うクッションパッドの内部における温度(℃)の変化を、グラフ(図2)と表(表2)で示す。
図2及び表2に示すように、クッションパッドの温度の低下は、実施例aの場合、経過時間0〜10(分)で10.9(℃)、経過時間10〜15(分)で4.3(℃)となり、比較例Xの場合、経過時間0〜10(分)で7.6(℃)、経過時間10〜15(分)で4.0(℃)となる。また、表2に示すように、実施例b,cにおけるクッションパッドの温度の低下は、経過時間0〜10(分)で、実施例bは12.1(℃)、実施例cは9.0(℃)となり、経過時間10〜15(分)で、実施例bは3.0(℃)、実施例cは3.8(℃)となる。そして、15(分)経過後の低下温度差は、実施例aは15.2(℃)、実施例bは15.1(℃)、実施例cは12.8(℃)であるのに対し、比較例Xは、11.6(℃)である。
この結果、密度が30kg/m3の高通気部材12を用いた実施例a、密度が21kg/m3の高通気部材12を用いた実施例b、密度が40kg/m3の高通気部材12を用いた実施例cの各クッションパッドにあっては、高通気部材は設けていない比較例Xのクッションパッドに比べ、初期の急激な温度の低下(X:7.6℃に対し、実施例a:10.9℃,b:12.1℃,c:9.0℃)を伴った、より低い温度への到達(X:46.6℃に対し、実施例a:41.4℃,b:41.1℃,c:43.1℃)を確認することができた。特に、密度が30kg/m3の実施例a、密度が21kg/m3の実施例bにあっては、当初温度から温度差15℃を超える大幅な温度の低下を実現した。
次に、この発明に係るシートパッド10のクッションパッド11(尻下部を除く部分に、高通気部材12を、クッションパッド裏面側にのみ露出させて埋設している)において、高通気部材12のセル数を変化させた場合(図3(a)参照)と高通気部材12の厚さを変化させた場合(図3(b)参照)の、温度変化(初期温度を60(℃)、15分経過後)について調べた。後述する高通気部材12の厚さを示す数値は、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みの割合(%)である。
図3(a)において、Aはセル数が20個/25mmの試料、Bはセル数が45個/25mmの試料、Cは高通気部材を組み合わせない従来品(モールドウレタン)のシートパッドである。
図3(a)に示すように、クッションパッド11において高通気部材12のセル数を45個/25mm以下にした場合(試料A,B)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(C)に比べ、温度の少なくとも略1度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
図3(a)に示すように、クッションパッド11において高通気部材12のセル数を45個/25mm以下にした場合(試料A,B)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(C)に比べ、温度の少なくとも略1度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
図3(b)において、Dは厚さが30%の試料、Eは厚さが70%の試料、Fは高通気部材を組み合わせない従来品である。
図3(b)に示すように、高通気部材12の厚さを、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚さの20%以上にした場合(試料D,E)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(F)に比べ、温度の少なくとも略2度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
図3(b)に示すように、高通気部材12の厚さを、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚さの20%以上にした場合(試料D,E)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(F)に比べ、温度の少なくとも略2度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
10:シートパッド、 11:クッションパッド、 11a:パッド本体、 11b:裏面側、 11c:平坦面部、 12:挿填部材(高通気部材)、 13:凹部状空間、 14:張出部。
Claims (4)
- パッド本体の裏面側に開口した凹部状空間を有し、該凹部状空間に挿填部材が挿填されているシートパッドにおいて、
前記パッド本体に、前記凹部状空間の開口面に張り出す張出部が設けられており、
前記張出部は、前記凹部状空間の外側へと変位可能であることを特徴とする、シートパッド。 - 前記凹部状空間の開口面は矩形であり、前記張出部は、前記矩形の対向する辺の少なくとも一方に設けられており、且つ、当該辺に隣接する2辺から切り離されている、請求項1に記載のシートパッド。
- 前記凹部状空間の開口面は長方形であり、前記張出部は、前記長方形の長辺の少なくとも一方に設けられている、請求項2に記載のシートパッド。
- 前記張出部の厚さは、1〜10mmである、請求項1から3のいずれか一項に記載のシートパッド。
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