以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態における画像形成システムの全体概要の一例を示す図である。図1を参照して、画像形成システムは、MFP(Multi Function Peripheral)100A,100B,100C,100D,100E,100Fと、携帯情報装置200と、サーバー300と、廃棄装置400と、無線局500とを含む。MFP100A〜100Fおよびサーバー300それぞれは、インターネット5に接続されており、互いに通信可能である。本実施の形態において、MFP100A,100Bは第1拠点に配置され、MFP100C,100Dは第2拠点に配置され、MFP100Eおよび廃棄装置400は第3拠点に配置され、MFP100Fは第4拠点に配置される。第1拠点、第2拠点、第3拠点および第4拠点は、地理的な位置が離れている。
携帯情報装置200は、無線LAN機能を有し、無線局500と通信可能である。無線局500は、インターネット5を含むネットワークと携帯情報装置200との間の中継装置として機能する。具体的には、無線局500は、携帯電話網の無線基地局である。無線局500は、無線LANを用いた通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をインターネット5に接続する。図では、無線局500を1つしか示していないが、無線局500は、第1拠点、第2拠点、第3拠点および第4拠点のそれぞれに配置される。このため、携帯情報装置200は、第1〜第4拠点のいずれかの領域に存在する場合に、無線局500と通信してMFP100A〜100Fおよびサーバー300と通信可能である。さらに、携帯情報装置200は、インターネット5に接続された他のコンピューターと通信可能である。携帯情報装置200は、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants)など、ユーザーが携帯して使用するコンピューターである。
MFP100A〜100Fのハードウェア構成および機能は、基本的に同じである。したがって、以下の説明では特に言及しない限りMFP100Aを例に説明する。図2は、本実施の形態におけるMFP100Aのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100Aは、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160と、短距離無線通信部170と、を含む。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、フラッシュメモリ115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disk−ROM)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、操作パネル160および短距離無線通信部170と接続され、MFP100Aの全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100Aの上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネル165をさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100Aをインターネット5に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112およびインターネット5を含むネットワークを介してMFP100A〜100F、携帯情報装置200、サーバー300および廃棄装置400のいずれかとの間で通信し、データを送受信する。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM119Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROMまたはEPROM(Erasable Programmable ROM)、であってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピューターが、MFP100AのHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100Aが、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
短距離無線通信部170は、携帯情報装置200が通信可能な範囲内に存在する場合、携帯情報装置200と無線通信する。短距離無線通信部170の通信可能な距離は、所定の距離に制限されている。短距離無線通信部170は、通信媒体は限定されず、たとえば、IrDAの通信規格、またはBluetooth(登録商標)等の通信規格で無線通信する。短距離無線通信部170は、通信可能な距離の範囲内に、通信相手の装置として、例えば携帯情報装置200が存在する場合には、携帯情報装置200を検出し、携帯情報装置200と通信可能な状態となる。
図3は、本実施の形態における携帯情報装置200のハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図3を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するROM202と、CPU201の作業領域として使用されるRAM203と、フラッシュメモリ204と、通話部205Aと、通話部205Aと接続された無線通信部205と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部207と、無線LANインターフェース(I/F)208と、外部記憶装置209と、短距離無線通信部210と、GPS(Global Positioning System)センサー211と、を含む。
ROM202は、CPU201が実行するプログラムを記憶する。CPU201は、ROM202に記録されたプログラムを、RAM203にロードして実行する。フラッシュメモリ204は、データの書き換えが可能に構成され、CPU201が実行するためのプログラムおよびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。また、フラッシュメモリ204は、携帯情報装置200のユーザーを識別するためのユーザーID(識別子)およびパスワードを記憶する。ユーザーIDおよびパスワードは、例えば携帯情報装置200の使用開始時に携帯情報装置200にユーザーにより予め設定される。さらに、フラッシュメモリ204は、携帯情報装置200のユーザーに対応するスケジュール情報を記憶する。スケジュール情報は、携帯情報装置200のユーザーにより入力される。なお、複数人のスケジュールを管理するサーバーを備える場合、携帯情報装置200は、サーバーから携帯情報装置のユーザーのスケジュール情報を取得するようにしてもよい。
スケジュール情報は、ユーザーIDと1以上のタスクとを含む。スケジュール情報に含まれる1以上のタスクの各々は、ユーザーが存在することが予定された位置を示すとともに、当該位置にユーザーが存在すべき日時を示す。すなわち、スケジュール情報は、ユーザーが存在する予定の位置を示すタスクを時系列で定める。
無線通信部205は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部205は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205Aを用いた通話を可能とする。無線通信部205は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205Aに出力する。また、無線通信部205は、通話部205Aから入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205Aは、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部205から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部205に出力する。さらに、無線通信部205は、CPU201により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネット5に接続する。このため、携帯情報装置200は、無線通信部205を介してインターネット5に接続されたコンピューターと通信可能である。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。
操作部207は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部207は、タッチパネル207Aを含む。タッチパネル207Aは、表示部206の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル207Aは、表示部206の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU201に出力する。タッチパネル207Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU201に出力する。タッチパネル207Aは、表示部206の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル207Aは、表示部206に重畳して設けられるので、タッチパネル207Aは、ユーザーが表示部206の表示面を指示すれば、表示部206の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU201に出力する。タッチパネル207Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。ユーザーは、操作部207を操作することにより、スケジュール情報を入力することができる。この場合、フラッシュメモリ204は、ユーザーにより入力されるスケジュール情報を記憶する。また、ユーザーは、操作部207を操作することにより、携帯情報装置200の各種機能の実行を指令することができる。
無線LANI/F208は、無線局500と通信し、携帯情報装置200をインターネット5に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F208が無線局500と通信する場合、MFP100A〜100F、サーバー300および廃棄装置400と通信可能である。
外部記憶装置209は、携帯情報装置200に着脱自在であり、画像形成制御プログラムを記憶したCD−ROM209Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置209を介してCD−ROM209Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置209に装着されたCD−ROM209Aに記録された画像形成制御プログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、ROM202、フラッシュメモリ204またはCD−ROM209Aに記録されたプログラムについて説明したが、CPU201が実行するプログラムは、インターネット5に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ204に記憶されたプログラムを書き換えたプログラム、またはフラッシュメモリ204に追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、CPU201が実行するプログラムは、携帯情報装置200が、インターネットに接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
また、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、ROM202、フラッシュメモリ204およびCD−ROM209Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、であってもよい。
短距離無線通信部210は、MFP100A〜100Fのうち通信可能な範囲内に存在する装置と無線通信する。短距離無線通信部210の通信可能な距離は、所定の距離に制限されており、特に限定するものではないが、数メートル以内であるのが好ましい。短距離無線通信部210は、通信媒体は限定されず、たとえば、IrDA(Infrared Data Association)の通信規格、またはBluetooth(登録商標)等の通信規格で無線通信する。短距離無線通信部210は、通信可能な距離の範囲内に、通信相手の装置として、例えばMFP100Aが存在する場合には、MFP100Aを検出し、MFP100Aと通信可能な状態となる。
GPSセンサー211は、GPS衛星から受信される電波に基づいて、MFP100Aの現在位置を検出する。GPSセンサー211は、検出した現在位置を示す位置情報をCPU201に出力する。
本実施の形態では、MFP100A〜100Fは、互いに異なる位置に固定的に設けられ、それぞれが配置される位置が予め定められている。サーバー300は、CPUを含む一般的なコンピューターである。サーバー300には、MFP位置情報とMFP状態情報とが記憶される。MFP位置情報は、複数のMFP100A〜100Fおよび廃棄装置400の各々が配置される位置を示す情報である。MFP状態情報は、各MFP100A〜100Fの現在の状態を示す情報である。MFP状態情報は、例えば、MFP内の用紙の残量、MFP内のトナーの残量、MFPの故障状態、およびMFPにおける画像形成の設定状態等を含む。
携帯情報装置200のユーザーがMFP100A〜100Fのうちの1つ、例えばMFP100Aに近づくと、携帯情報装置200は、ログインの要求とともにフラッシュメモリ204に記憶されたユーザーIDおよびパスワードを当該MFP100Aに与える。この場合、ログインが要求されたMFP100Aは、サーバー300内に予め記憶されたユーザーの管理情報に基づいて、ログインの許否を決定する。ログインが許可された場合には、携帯情報装置200を操作して、MFP100Aにジョブを実行させるなどの遠隔操作が可能となる。一方、ログインが拒否された場合には、携帯情報装置200を操作してMFP100Aを遠隔操作することが不可能となる。
廃棄装置400は、制御部と、原稿を読み取るための原稿読取部と、原稿読取部による読取後の原稿に形成された画像を廃棄するための画像廃棄部と、短距離無線通信部と、廃棄装置400をネットワークに接続する通信部と、を含む。制御部は、原稿読取部、画像廃棄部、短距離無線通信部および通信部と接続され、廃棄装置400の全体を制御する。原稿読取部は、原稿を読み取って得られる画像データから原稿に形成されたページID(識別子)を識別可能に構成される。制御部は、通信部または短距離無線通信部により携帯情報装置200との間で通信し、データを送受信する。例えば、制御部は、原稿読取部により識別されたページIDの情報を廃棄情報として携帯情報装置200に出力する。本実施の形態においては、廃棄装置400の画像廃棄部は、原稿に形成された画像が識別できないように当該原稿に所定の画像を形成するかまたは当該原稿を微細な紙片へと裁断することにより、原稿に形成された画像を廃棄する。これにより、ユーザーが記録媒体を紛失することまたは記録媒体が盗難されること等による情報の漏洩が抑制され、情報管理のセキュリティが向上する。
図4は、携帯情報装置200が備えるCPU201の機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、ROM202またはCD−ROM209Aに記憶された各種プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図4を参照して、CPU201は、ジョブ受付部10と、スケジュール取得部21と、位置判定部23と、移動時間決定部24と、能力取得部30と、ジョブ生成部40と、実行装置決定部51と、画像形成制御部52とを含む。
以下の説明において、携帯情報装置200のフラッシュメモリ204には、携帯情報装置200の所有者であるユーザーのスケジュール情報が予め記憶されているものとする。さらに、携帯情報装置200のRAM203には、携帯情報装置200のユーザーに割り当てられ、ユーザーを識別するためのユーザーIDが記憶されているものとする。
図5は、スケジュール情報の一例を示す図である。本例のスケジュール情報は、ユーザーごとに、予定されたタスクを定める。各タスクは、日時と、位置と、作業内容とを定める。ここで、ユーザーKがxxxx年xx月xx日の9時から10時にかけて本社で会議を行った後支社へ移動し、12時から13時にかけて支社で昼食をとることを予定する場合を想定する。この場合、ユーザーKのスケジュール情報は、図5に示すように、「kkk」というユーザーKを識別するためのユーザーIDを定めるとともに、「xxxx年xx月xx日9時から10時まで本社で会議」という第1タスクと、「xxxx年xx月xx日12時から13時まで支社で昼食」という第2タスクとを時系列で定める。
図4に戻って、ジョブ受付部10は、印刷ジョブを受け付ける。また、ジョブ受付部10は、受け付けた印刷ジョブをフラッシュメモリ204に記憶する。さらに、ジョブ受付部10は、受け付けた印刷ジョブに対応するユーザーを識別する。例えば、ユーザーが操作部207を操作して、データおよび印刷条件を指定する場合に、指定されたデータを指定された印刷条件で画像形成する印刷ジョブがプリンタードライバーによって生成される。ジョブ受付部10は、プリンタードライバーにより生成された印刷ジョブを受け付ける。また、ジョブ受付部10は、携帯情報装置200の外部から送信された印刷ジョブが無線LANI/F208または短距離無線通信部210により受信された場合に、受信した印刷ジョブを受け付ける。ジョブ受付部10は、受け付けた印刷ジョブをフラッシュメモリ204に記憶する。
印刷ジョブがフラッシュメモリ204に記憶された状態で、ユーザーは、操作部207を操作することにより携帯情報装置200に印刷ジョブの実行を指令することができる。この場合、ジョブ受付部10は、印刷ジョブの実行指令を受け付け、フラッシュメモリ204に記憶された印刷ジョブを読み出す。また、ジョブ受付部10は、実行指令を行ったユーザーに対応するユーザーIDをRAM203から取得し、取得したユーザーIDをスケジュール取得部21および能力取得部30へ出力する。例えば、図5のスケジュール情報を有するユーザーKが実行指令を行った場合、ジョブ受付部10は、ユーザーKに対応するユーザーID「kkk」をRAM203から取得し、そのユーザーID「kkk」をスケジュール取得部21および能力取得部30へ出力する。
図6は、印刷ジョブのフォーマットの一例を示す図である。印刷ジョブは、例えば印刷ジョブを識別するための印刷ジョブID、印刷条件およびプリントデータを含む。図6の印刷ジョブは、印刷ジョブID「123」を含み、印刷条件として印刷方法「カラー印刷」および用紙の種類「A4用紙」を含む。また、印刷ジョブのプリントデータは、複数のページのページデータを含む場合がある。印刷ジョブが複数のページデータを含む場合、複数のページデータにはページの順序が定められている。
図4に戻って、ジョブ受付部10は、キーワード決定部11、キーワード抽出部12および順序調整部13を含む。キーワード決定部11は、受け付けられた印刷ジョブに対応するキーワードを決定する。例えば、キーワード決定部11は、キーワードの決定方法について決定条件が予め設定されている場合に、その決定条件に従って印刷ジョブのページデータからキーワードを決定する。決定条件は、限定するものではないが、ページデータ中で出現頻度の最も高い所定文字数以上の文字列をキーワードとすることであってもよいし、ページデータ中で表示態様が部分的に異なる文字列をキーワードとすることであってもよい。また、キーワード決定部11は、ユーザーが操作部207にキーワードを入力する場合に、操作部207が受け付けたキーワードを決定するようにしてもよい。なお、キーワード決定部11は、1つのキーワードを決定してもよいし、複数のキーワードを決定してもよい。キーワード決定部11は、決定したキーワードをキーワード抽出部12に出力する。
キーワード抽出部12には、キーワード決定部11からキーワードが入力される。キーワード抽出部12は、印刷ジョブのプリントデータからキーワード決定部11により決定されたキーワードを示す部分をキーワード部分として抽出する。キーワード抽出部12は、抽出されたキーワード部分を順序調整部13に出力する。キーワード抽出部12は、複数のキーワード部分を抽出する場合がある。本実施の形態では、キーワード抽出部12はキーワード部分をページ単位として抽出する。このため、キーワード抽出部12は、印刷ジョブに含まれるプリントデータからキーワードを含むページデータをキーワード部分として抽出する。なお、キーワード部分をページデータよりも小さい単位、例えば、段落、センテンスまたは行としてもよい。
順序調整部13には、キーワード抽出部12から抽出されたキーワード部分が入力される。順序調整部13は、キーワード部分の画像形成順が印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちキーワード部分以外の部分の画像形成順よりも先になるように、印刷ジョブに含まれるプリントデータを変更する。本例では、順序調整部13は、印刷ジョブに含まれるプリントデータに含まれる複数のページデータについて、キーワード部分であるページデータの出力順を、キーワード部分以外のページデータの出力順よりも先になるように変更する。また、順序調整部13は、順序調整後の印刷ジョブをジョブ生成部40に出力する。
本実施の形態に係るジョブ受付部10は、キーワード決定部11、キーワード抽出部12および順序調整部13の機能を有効にするキーワード有効状態と無効にするキーワード無効状態とに切り替える。ジョブ受付部10は、例えばユーザーによる操作部207の操作に基づいてキーワード有効状態およびキーワード無効状態のいずれかに切り替える。それにより、ジョブ受付部10は、キーワード有効状態である場合に順序変更後の印刷ジョブをジョブ生成部40に出力し、キーワード無効状態である場合に順序変更されていない印刷ジョブをジョブ生成部40に出力する。なお、ジョブ受付部10は、キーワード決定部11、キーワード抽出部12および順序調整部13を含まないようにしてもよい。
スケジュール取得部21には、ジョブ受付部10からユーザーIDが入力される。スケジュール取得部21は、ユーザーIDの入力に応答して、そのユーザーIDにより識別されるユーザーのスケジュール情報を取得する。例えば、スケジュール取得部21は、ジョブ受付部10からユーザーID「kkk」が入力されると、そのユーザーID「kkk」に基づいて、フラッシュメモリ204に記憶されたユーザーKのスケジュール情報を取得する。なお、ユーザーKのスケジュール情報がサーバー300に記憶されている場合、スケジュール取得部21は無線LANI/F208を制御して、ネットワークを通してサーバー300からユーザーKのスケジュール情報を取得する。スケジュール取得部21は、取得したスケジュール情報を移動時間決定部24に出力する。
移動時間決定部24には、スケジュール取得部21からスケジュール情報が入力される。移動時間決定部24は、入力されたスケジュール情報に基づいてユーザーが移動する移動時間を決定する。具体的には、移動時間決定部24は、ユーザーに予定される移動経路を決定し、決定された移動経路において移動開始地点から移動終了地点までの移動区間をユーザーが移動するために要する時間を移動時間に決定する。
例えば、移動時間決定部24に図5のスケジュール情報が入力される場合を想定する。図5のユーザーKのスケジュール情報は、互いに異なる位置に予定された第1タスクと、第2タスクとを定めている。第2タスクは、第1タスクに連続しかつ第1タスクよりも後である。この場合、移動時間決定部24は、第1タスクにより定まる出発地と、第2タスクにより定まる目的地とを決定する。移動時間決定部24は、出発地から目的地までユーザーKが移動する経路を移動経路として決定する。移動経路は、異なる複数の移動手段を用いた経路を含む場合がある。
移動時間決定部24は、決定した移動経路が複数の移動手段を用いた経路を含む場合、移動手段ごとに移動区間を設定し、移動開始地点と移動終了地点とを特定する。移動開始地点および移動終了地点の各々は、移動手段で定められた駅または空港等であり、決定された移動経路における出発地、目的地および経由地のいずれかである。移動経路の決定は、例えばネットワーク上に公開された地図情報および公共交通機関等の情報を用いることにより実現することが可能である。
移動時間決定部24は、出発地および1以上の経由地のうち印刷ジョブの少なくとも一部を実行可能な地点を予定位置として決定する。具体的には、移動時間決定部24は、ネットワークを通してサーバー300にアクセスすることにより、サーバー300に記憶されたMFP100A〜100FそれぞれのMFP位置情報を取得する。移動時間決定部24は、取得したMFP位置情報と、移動経路により定まる複数の移動手段にそれぞれ対応する複数の移動開始地点とを比較して、複数の移動開始地点のうちでMFP100A〜100Fのいずれかが所定範囲内に位置する移動開始地点を予定位置に決定する。ここで、移動時間決定部24は、MFP位置情報に加えて、サーバー300に記憶されたMFP状態情報に基づいて予定位置を決定してもよい。この場合、移動時間決定部24は、MFP100A〜100Fのいずれかが所定の範囲内に位置する移動開始地点であって、MFP100A〜100Fのうち移動開始地点から所定の範囲内に位置する装置でエラーが発生していないことを条件として、その移動開始地点を予定位置に決定する。MFP状態情報を用いることにより、例えば用紙またはトナーが不足したMFPのみが存在する移動開始地点が予定位置に決定されないようにする。
移動時間決定部24は、予定位置を示す予定位置情報を位置判定部23に出力する。移動経路上で複数の予定位置が決定される場合、移動時間決定部24は、複数の予定位置それぞれの予定位置情報を位置判定部23に出力する。
移動時間決定部24は、予定位置を決定した後、1以上の予定位置の各々について、その予定位置から次の予定位置または目的地までの移動時間(移動開始地点から移動終了地点までの移動時間)を算出し、予定位置と移動時間とを含む移動時間情報をジョブ生成部40に出力する。移動時間決定部24は、予定位置が複数の場合、複数の予定位置の数と同じ数の移動時間情報をジョブ生成部40に出力する。
図7は、移動時間情報を説明するための図である。図7の例では、図5のスケジュール情報に基づいて決定される移動時間情報が示される。図7を参照して、ユーザーKの出発地および目的地との間に、2つの経由地(aa駅およびzz空港)が存在する。出発地および2つの経由地(aa駅およびzz空港)が予定位置として決定されている。このため、図7の移動時間情報においては、最初の予定位置である出発地「本社」から次の予定位置である経由地「aa駅」までの移動時間aが出発地「本社」に対応して定められる。2番目の予定位置である経由地「aa駅」からさらに次の予定位置である経由地「zz空港」までの移動時間bが経由地「aa駅」に対応して定められる。3番目の予定位置である経由地「zz空港」から最終の目的地「支社」までの移動時間cが経由地「zz空港」に対応して定められる。これらの移動時間a,b,cは、公共交通機関による移動時間の算出サービスを提供するサーバーに実行させるようにしてもよい。
図4に戻って、位置判定部23には、移動時間決定部24から複数の予定位置情報が入力されるとともに、GPSセンサー211から位置情報が入力される。位置判定部23は、GPSセンサー211から入力される位置情報で特定される位置をユーザーの現在位置に決定する。また、位置判定部23は、ユーザーの現在位置が複数の予定位置情報でそれぞれ特定される複数の予定位置のうちのいずれかから所定範囲内か否かを判定する。位置判定部23は、ユーザーが複数の予定位置のいずれかから所定範囲内に位置する場合に、複数の予定位置のうちユーザーが所定範囲内に位置する予定位置を決定し、決定された予定位置の近傍にユーザーが位置することを示す到達情報をジョブ生成部40および実行装置決定部51に出力する。到達情報は、ユーザーを識別するためのユーザーIDと、ユーザーが所定範囲内に位置する予定位置を示す予定位置情報とを含む。例えば、位置判定部23は、ユーザーKが、図5のスケジュール情報に従って移動する場合に、ユーザーKが図7で示した経由地「aa駅」から所定範囲内に位置する場合に、ユーザーKのユーザーIDと、経由地「aa駅」を示す予定位置情報とを含む到達情報をジョブ生成部40および実行装置決定部51に出力する。
実行装置決定部51は、位置判定部23から到達情報が入力されることに応じて、MFP100A〜100Fのうちから実行装置を決定する。具体的には、実行装置決定部51は、無線LANI/F208を制御して、ネットワークを通してサーバー300にアクセスすることにより、サーバー300に記憶されたMFP100A〜100FそれぞれのMFP位置情報を取得する。実行装置決定部51は、MFP100A〜100Fのうち、到達情報に含まれる予定位置情報で特定される予定位置から所定範囲内に配置された装置を実行装置に決定する。なお、実行装置決定部51は、位置判定部23において取得されるユーザーの現在位置を用いて、MFP100A〜100Fのうちからユーザーに最も近い位置にあるMFPを実行装置として決定してもよい。また、実行装置決定部51は、MFP位置情報に加えて、サーバー300に記憶されたMFP状態情報に基づいて実行装置を決定してもよい。MFP状態情報を用いることにより、例えば用紙またはトナーが不足した状態のMFP、または故障中のMFPが実行装置として決定されないようにすることができる。実行装置決定部51は、決定した実行装置を示す装置識別情報を画像形成制御部52に出力する。
能力取得部30には、ジョブ受付部10から印刷ジョブの実行指令を行ったユーザーに対応するユーザーIDが入力される。能力取得部30は、ユーザーIDが入力されることに応じて、閲覧能力を取得する。閲覧能力は、単位時間当たりの文字の数を示す。フラッシュメモリ204にユーザーごとに定められた閲覧能力を記憶しておき、能力取得部30は、ジョブ受付部10からユーザーIDが入力されることに応じて、そのユーザーIDで特定されるユーザーに対応して定められた閲覧能力を読み出す。能力取得部30は、取得されたユーザーの閲覧能力とユーザーIDとの組をジョブ生成部40に出力する。能力取得部30の機能の詳細については後述する。
ジョブ生成部40には、ジョブ受付部10から印刷ジョブが入力され、位置判定部23から到達情報が入力され、移動時間決定部24から移動時間情報が入力される。ジョブ生成部40は、入力された移動時間情報に基づいて印刷ジョブの少なくとも一部からなる実行ジョブを生成する。
ジョブ生成部40は、実行ジョブ生成部41および残余ジョブ生成部42を含む。実行ジョブ生成部41には、位置判定部23から到達情報が入力され、移動時間決定部24から移動時間情報が入力され、能力取得部30から閲覧能力とユーザーIDとの組が入力される。実行ジョブ生成部41は、位置判定部23から到達情報が入力されることに応じて、移動時間情報に含まれる移動時間と、閲覧能力とに基づいて実行ジョブを生成する。例えば、実行ジョブ生成部41は、移動時間決定部24から入力される移動時間情報のうちから位置判定部23から入力された到達情報に含まれる予定位置を含む移動時間情報を決定する。また、実行ジョブ生成部41は、能力取得部30から入力される閲覧能力とユーザーIDとの組のうちから到達情報に含まれるユーザーIDと同じユーザーIDを含む組を決定し、決定した組に含まれる閲覧能力を決定する。また、実行ジョブ生成部41は、決定された移動時間情報および閲覧能力を用いて移動時間中にユーザーの閲覧能力で閲覧可能な文字数を決定し、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから決定された文字数を少なくとも含むページデータからなる実行ジョブを生成する。実行ジョブ生成部41は、実行ジョブを画像形成制御部52に出力し、印刷ジョブと実行ジョブとを残余ジョブ生成部42に出力する。また、実行ジョブ生成部41は、ユーザーIDと、実行ジョブと、移動時間との組を能力決定部33に出力する。
実行ジョブ生成部41が実行ジョブを生成する処理の具体例を説明する。ジョブ受付部10から実行ジョブ生成部41に入力された印刷ジョブの複数のページデータにより表される文字の数が10000であり、ある予定位置から次の予定位置までの移動時間が60分であり、閲覧能力として60分当たりにユーザーが閲覧可能な文字数が3000とする。この場合に、実行ジョブ生成部41は、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから3000程度の文字数となるまでページデータを前から順に抽出する。実行ジョブ生成部41は、抽出した1以上のページデータを含む実行ジョブを生成する。
実行ジョブ生成部41は、実行ジョブの生成時に、印刷ジョブの複数のページデータの各々に当該ページデータを識別するためのページIDを付与する。例えば、プリントデータにページIDの画像を合成することによりプリントデータにページIDを付与する。ページIDは、印刷ジョブを識別するための情報と、ページデータを識別するための情報とを含む。
ここで、実行ジョブ生成部41は、入力された印刷ジョブに含まれる複数のページデータのページ順に従って前から順にページデータを抽出する。したがって、実行ジョブ生成部41は、ジョブ受付部10から入力された印刷ジョブのページデータの順が変更されている場合、キーワード部分のページデータを、キーワード部分以外のページデータよりも先に抽出する。
残余ジョブ生成部42には、実行ジョブ生成部41から印刷ジョブおよび実行ジョブが入力される。残余ジョブ生成部42は、実行ジョブが印刷ジョブの一部である場合、印刷ジョブのうち実行ジョブ以外の残余部分を残余ジョブとして生成する。具体的には、印刷ジョブに含まれるプリントデータが複数のページデータからなる場合、複数のページデータのうちで、実行ジョブに含まれるプリントデータを構成する1以上のページデータ以外の残りの1以上のページデータを決定し、決定されたページデータからなるプリントデータを含む残余ジョブを生成する。
残余ジョブ生成部42は、残余ジョブを生成すると、生成した残余ジョブを新たな印刷ジョブとして実行ジョブ生成部41に出力する。このため、ユーザーが次の予定位置に近づく場合、実行ジョブ生成部41は、位置判定部23からユーザーが近づいた予定位置に対応する到達情報が入力される。実行ジョブ生成部41は、位置判定部23から到達情報が入力された時点で設定されている印刷ジョブと、位置判定部23から到達情報が入力された時点で能力取得部30により取得されている閲覧能力を用いて実行ジョブを生成する。
画像形成制御部52には、実行装置決定部51から実行装置を示す装置識別情報が入力され、ジョブ生成部40から実行ジョブが入力される。画像形成制御部52は、実行ジョブを実行装置に実行させるために、実行装置に実行ジョブを送信する。具体的には、画像形成制御部52は、無線LANI/F208を制御して、ネットワークを通して実行装置にアクセスし、その実行装置を制御することにより実行ジョブを実行させる。
ここで、画像形成制御部52は、実行装置の装置識別情報および実行ジョブが入力された時点で実行装置に実行ジョブを実行させてもよいし、他のタイミングで実行装置に実行ジョブを実行させるようにしてもよい。例えば、画像形成制御部52は、短距離無線通信部210が実行装置と通信可能となった場合に実行装置に実行ジョブを実行させるようにしてもよい。あるいは、画像形成制御部52は、実行装置から携帯情報装置200のユーザーによる操作、例えばログイン操作を受け付けたことの通知を受けた場合に、実行装置に実行ジョブを実行させるようにしてもよい。
能力取得部30の機能の詳細について説明する。能力取得部30は、実績取得部30Aおよび能力決定部33を含む。実績取得部30Aは、ユーザーが閲覧した文字数を閲覧実績として取得する。
具体的には、実績取得部30Aは、実績入力受付部31および廃棄情報取得部32を含む。実績入力受付部31は、ジョブ受付部10からのユーザーIDの入力に応答して、ユーザーが印刷ジョブの一部に基づいて画像形成制御部52から印刷された原稿のうち閲覧済みのページおよび閲覧時間の入力を閲覧実績として受け付ける。また、実績入力受付部31は、受け付けた閲覧実績をユーザーのユーザーIDとともに能力決定部33に出力する。
能力決定部33は、実績入力受付部31からユーザーIDと閲覧実績とが入力されることに応じて、閲覧実績に基づいて、ユーザーIDで特定されるユーザーが単位時間当たりに閲覧可能な文字数を閲覧能力として決定し、設定する。例えば、能力決定部33は、閲覧実績が入力されると、閲覧済みのページのページデータに基づいて閲覧済みの文字数を取得する。また、能力決定部33は、取得された文字数と入力された閲覧時間とに基づいてユーザーの閲覧能力を決定する。この機能によれば、ユーザーの閲覧実績に基づいて閲覧能力が決定されるので、各予定位置において、ユーザーごとに適切な量の原稿を出力することが可能になる。なお、能力決定部33においては、初期状態でユーザーについてデフォルトの閲覧能力が記憶されている。能力決定部33は、新たな閲覧能力を決定すると、過去に記憶した閲覧能力を新たに決定された閲覧能力で更新する。
廃棄装置400で用紙が廃棄される場合、廃棄装置400は、用紙に形成されたページIDの画像を読み取ってページIDを特定し、ページIDを含む廃棄情報を携帯情報装置200に送信する場合がある。廃棄情報取得部32は、廃棄装置400から廃棄情報が受信されることに応じて、廃棄情報に含まれるページIDを能力決定部33に出力する。
能力決定部33は、実行ジョブ生成部41からユーザーIDと、実行ジョブと移動時間との組が入力される。能力決定部33は、廃棄情報取得部32からページIDが入力されることに応じて、廃棄情報取得部32から入力されるページIDのページデータを含む実行ジョブを特定し、特定された実行ジョブと組になる移動時間を特定する。さらに、能力決定部33は、廃棄情報取得部32から入力されるページIDのページデータに含まれる文字数の合計を算出し、移動時間で除算することにより新たな閲覧能力を決定し、実行ジョブ生成部41から入力されるユーザーIDに対して定められた閲覧能力を、新たな閲覧能力で更新する。閲覧能力に、ユーザーが閲覧した実績を正確に反映することができる。
図8は、画像形成制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像形成制御処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、ROM202、RAM203またはCD−ROM209Aに記憶された画像形成制御プログラムを実行することにより、CPU201によって実行される処理である。以下に説明する各種処理の初期状態において、携帯情報装置200のフラッシュメモリ204には印刷ジョブおよびスケジュール情報が予め記憶されているものとする。また、携帯情報装置200のRAM203には、携帯情報装置200のユーザーに割り当てられ、そのユーザーを識別するためのユーザーIDが記憶されているものとする。さらに、携帯情報装置200とネットワークを通して接続されているサーバー300には、MFP100A〜100Fの各々が配置される位置を示すMFP位置情報および各MFP100A〜100Fの現在の状態を示すMFP状態情報が記憶されているものとする。
図8を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU201は、ユーザーの操作部207の操作により印刷ジョブの実行指令があるか否かを判定する(ステップS01)。印刷ジョブの実行指令があると処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS01に戻す。ステップS02においては、印刷ジョブの実行指令を受け付けることにより、RAM203に記憶されたユーザーIDを読み出し、取得する。ステップS03においては、フラッシュメモリ204から取得したユーザーIDに対応するスケジュール情報を読み出し、スケジュール情報を取得する。
ステップS04においては、移動時間情報生成処理を実行し、処理をステップS05に進める。移動時間情報生成処理の詳細は後述するが、1以上の予定位置を決定し、決定された1以上の予定位置ごとに移動時間を生成する処理である。ステップS05においては、フラッシュメモリ204に記憶された印刷ジョブを読み出し、実行指令の対象となる印刷ジョブを取得する。
次に、ステップS06においては、キーワード有効状態にあるか否かを判定する。キーワード有効状態ならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ、すなわちキーワード無効状態ならば、処理をステップS08に進める。ステップS07においては、印刷ジョブ順序調整処理を実行し、処理をステップS08に進める。印刷ジョブ順序調整処理の詳細は後述する。
ステップS08においては、GPSセンサー211から入力される位置情報に基づいてユーザーの現在位置を決定する。次のステップS09においては、現在位置がステップS04の処理で決定された1以上の予定位置のうちいずれかであるか否かを判定する。現在位置が1以上の予定位置のいずれかから所定範囲内ならば、現在位置を所定範囲内に含む予定位置を決定し、処理をステップS10に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に戻す。
ステップS10においては、ステップS09でユーザーが所定範囲内に位置すると判定された予定位置に対応する移動時間を決定する。次に、ステップS11においては、実行装置を決定し、処理をステップS12に進める。具体的には、無線LANI/F208を制御して、ネットワークを通してサーバー300にアクセスすることによりMFP位置情報およびMFP状態情報を取得し、取得したMFP位置情報およびMFP状態情報と、ステップS09において決定された予定位置とに基づいて、予定位置から所定範囲内に配置され、かつエラーが発生していないMFPを実行装置として決定する。
ステップS12においては、ユーザーの閲覧能力を取得し、処理をステップS13に進める。
ステップS13においては、ステップS10において決定された移動時間とステップS12において取得された閲覧能力とに基づいて、実行ジョブを生成する。具体的には、印刷ジョブから移動時間中にユーザーの閲覧能力で閲覧可能な文字数を少なくとも含むページデータからなる実行ジョブを生成する。
次に、ステップS14においては、ステップS11において決定された実行装置にステップS13において生成された実行ジョブの実行を指令する。ステップS15においては、実行ジョブが印刷ジョブの一部であるか否かを判定する。実行ジョブが印刷ジョブの一部である場合、ステップS16に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS16においては、印刷ジョブのうち実行ジョブ以外の残余部分を残余ジョブとして生成する。次に、ステップS17においては、残余ジョブを新たな印刷ジョブとして設定し、ステップS08に戻す。具体的には、ステップS13の処理において「10ページ分」の印刷ジョブから「7ページ分」の実行ジョブが生成された場合には、ステップS15の処理で実行ジョブは印刷ジョブの一部であると判定される。それにより、ステップS16の処理で「3ページ分」の残余ジョブが生成され、生成された残余ジョブがステップS17の処理で印刷ジョブに設定される。その後、ステップS08の処理に戻ることにより、再度ステップS09〜S13の処理が行われる。このとき、ステップS13の処理で「3ページ分」の印刷ジョブから「3ページ分」の実行ジョブが生成されると、その後のステップS15では実行ジョブは印刷ジョブの全部であると判定される。この場合、残余ジョブが存在しないので、処理が終了する。
図9は、移動時間情報生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。移動時間情報生成処理は、図8の画像形成制御処理のステップS04において実行される処理である。
図9を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU201は、スケジュール情報に基づいて出発地および目的地を決定する(ステップS51)。次に、ステップS52においては、出発地および目的地に基づく経路探索により、経由地を決定する。これにより、出発地、目的地および1以上の経由地を含む移動経路が決定される。なお、経由地が存在しない場合、経由地が存在しないことが決定される。この場合、出発地および目的地を含む移動経路が決定される。
次に、ステップS53においては、移動開始地点を決定する。ステップS53で決定される移動開始地点は、移動経路中の出発地および経由地のうち過去に移動開始地点として決定されておらず、かつ、最先に予定される位置である。
次に、ステップS54においては、サーバー300に記憶されたMFP位置情報に基づいて、ステップS53で決定された移動開始地点から所定範囲内にMFP100A〜100Fのいずれかが存在するか否かを判定する。MFP100A〜100Fのいずれかが存在する場合、処理をステップS55に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に戻す。なお、ステップS54においては、決定された移動開始地点から所定範囲内にMFP100A〜100Fのいずれかが存在する場合に、MFP状態情報に基づいて、移動開始地点から所定範囲内に存在するMFPが正常であるか否か(エラーが発生しているか否か)を判定してもよい。この場合、移動開始地点から所定範囲内に存在するMFPが正常である場合に、処理をステップS55に進め、そうでない場合に処理をステップS53に戻す。ステップS55においては、移動開始地点を予定位置に設定し、処理をステップS56に進める。
ステップS56においては、移動終了地点を決定し、処理をステップS57に進める。移動経路中の経由地および目的地のうち過去に移動終了地点として決定されておらず、ステップS55で決定された予定位置よりも後で最先に予定される位置を移動終了地点に決定する。
ステップS57においては、ステップS56で決定された移動終了地点が目的地であるか否かを判定する。移動終了地点が目的地でない場合、処理をステップS58に進めるが、目的地ならば処理をステップS62へ進める。
ステップS58においては、サーバー300に記憶されたMFP位置情報に基づいて、移動終了地点から所定範囲内にMFP100A〜100Fのいずれかが存在するか否かを判定する。移動終了地点から所定範囲内にMFP100A〜100Fのいずれかが存在する場合、処理をステップS59に進めるが、そうでなければ処理をステップS56に戻す。なお、ステップS58においては、MFP状態情報に基づいて、MFP100A〜100Fのうち移動終了地点から所定範囲内に存在するMFPが正常であるか否か(エラーが発生しているか否か)を判定してもよい。この場合、移動終了地点から所定範囲内に存在するMFPが正常である場合に、処理をステップS59に進め、そうでない場合に処理をステップS56へ戻す。ステップS59においては、移動終了地点を予定位置に設定し、処理をステップS60に進める。
ステップS60においては、ステップS53において決定された移動開始地点からステップS56において決定された移動終了地点までユーザーが移動するために要する時間を移動時間として算出する。次に、ステップS61においては、ステップS53において決定された移動開始地点とステップS60で算出された移動時間とを関連付けた移動時間情報を生成し、処理をステップS53に戻す。
ステップS62においては、ステップS53において設定された移動開始地点から目的地までユーザーが移動するために要する時間を移動時間として算出する。次に、ステップS63においては、ステップS53において決定された移動開始地点とステップS62で算出された移動時間とを関連付けることにより移動時間情報を生成し、処理を画像形成制御処理に戻す。
図10は、印刷ジョブ順序調整処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷ジョブ順序調整処理は、図8の画像形成制御処理のステップS07において実行される処理である。
図10を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU201は、キーワードの決定条件が予め設定されているか否かを判定する(ステップS21)。キーワードの決定条件が予め設定されている場合、処理をステップS22に進めるが、そうでなければ処理をステップS23へ進める。ステップS22においては、設定された決定条件に従って印刷ジョブからキーワードを決定し、処理をステップS23に進める。
ステップS23においては、ユーザーが操作部207にキーワードを入力したか否かを判定する。キーワードの入力があった場合、処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS25に進める。ステップS24においては、入力されたキーワードを検索のためのキーワードに決定する。
ステップS25においては、印刷ジョブからステップS22またはステップS24の処理で決定されたキーワードを示す部分をキーワード部分として抽出する。
次に、ステップS26においては、抽出されたキーワード部分のページデータの順が印刷ジョブのうち抽出されたキーワード部分以外の部分のページデータの順よりも先になるように、印刷ジョブのページデータの順を変更し、処理を画像形成制御処理に戻す。
図11は、閲覧能力決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。閲覧能力決定処理は、図8の画像形成制御処理とは並行して一定周期で実行される。初期状態においては、CPU201には携帯情報装置200のユーザーについてデフォルトの閲覧能力が予め設定されている。
図11を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU201は、ユーザーによる閲覧済みのページおよび閲覧時間の入力があるか否かを判定する(ステップS31)。閲覧済みのページおよび閲覧時間の入力があった場合、処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS35に進める。
ステップS32においては、入力された閲覧済みのページに対応する印刷ジョブのプリントデータに基づいて、閲覧済みの文字数を取得する。次に、ステップS33においては、閲覧済みの文字数および入力された閲覧時間を用いて閲覧能力を決定する。ステップS34においては、予め設定されている閲覧能力をステップS33で決定した閲覧能力により更新し、処理をステップS35に進める。
ステップS35においては、携帯情報装置200の外部の廃棄装置400から廃棄情報を受信したか否かを判定する。廃棄情報を受信した場合、処理をステップS36に進めるが、そうでなければステップS31の処理に進める。
ステップS36においては、受信した廃棄情報に含まれるページIDから閲覧済みのページを識別する。次に、ステップS37においては、閲覧済みのページから閲覧済みの文字数を取得する。次に、ステップS38においては、閲覧済みのページに対応する移動時間を閲覧時間とする。次に、ステップS39においては、閲覧済みの文字数および閲覧時間に基づいて閲覧能力を決定する。ステップS40においては、予め設定されている閲覧能力をステップS39で決定した閲覧能力により更新し、処理をステップS31に進める。
<具体例>
画像形成制御処理の流れについて詳細な具体例を説明する。本例では、MFP100A,100Bが配置される第1拠点が「本社」であり、MFP100C,100Dが配置される第2拠点が「aa駅」であり、MFP100Eおよび廃棄装置400が配置される第3拠点が「zz空港」であり、MFP100Fが配置される第4拠点が「支社」であるものとする。
本実施の形態における携帯情報装置200は、印刷ジョブの実行指令があると、スケジュール情報に基づいてユーザーの移動経路を決定する。図12は、図5のスケジュール情報に基づいて決定されるユーザーKの移動経路およびその移動経路から決定される各種情報の一例を示す図である。図12の移動経路では、出発地「本社」から目的地「支社」にかけて経由地「ss駅」、経由地「aa駅」、経由地「zz空港」および経由地「ee空港」がこの順で決定されている。出発地「本社」から経由地「ss駅」までの移動手段は「徒歩」に決定され、経由地「ss駅」から経由地「aa駅」までの移動手段は「A電鉄AA線」に決定され、経由地「aa駅」から経由地「zz空港」までの移動手段は「A電鉄BC線」に決定され、経由地「zz空港」から経由地「ee空港」までの移動手段は「Z航空JJ便」に決定され、経由地「ee空港」から目的地「支社」までの移動手段は「徒歩」に決定されている。
図12の移動経路では、出発地「本社」について、出発予定日時が「xxxx年xx月xx日10時00分」に決定されている。経由地「ss駅」について、到着予定日時が「xxxx年xx月xx日10時5分」に決定され、出発予定日時が「xxxx年xx月xx日10時10分」に決定されている。経由地「aa駅」について、到着予定日時が「xxxx年xx月xx日10時30分」に決定され、出発予定日時が「xxxx年xx月xx日10時35分」に決定されている。経由地「zz空港」について、到着予定日時が「xxxx年xx月xx日11時5分」に決定され、出発予定日時が「xxxx年xx月xx日11時10分」に決定されている。経由地「ee空港」について、到着予定日時が「xxxx年xx月xx日11時50分」に決定され、出発予定日時が「xxxx年xx月xx日11時50分」に決定されている。目的地「支社」について、到着予定日時が「xxxx年xx月xx日11時55分」に決定されている。また、出発地「本社」から経由地「ss駅」までの所要時間が5分に決定され、経由地「ss駅」から経由地「aa駅」までの所要時間が20分に決定され、経由地「aa駅」から経由地「zz空港」までの所要時間が30分に決定され、経由地「zz空港」から経由地「ee空港」までの所要時間が40分に決定され、経由地「ee空港」から目的地「支社」までの所要時間が5分に決定されている。なお、図12に示される情報の全てが、ユーザーKによりスケジュール情報の一部として携帯情報装置200に入力されてもよい。
携帯情報装置200は、MFP位置情報およびMFP状態情報とに基づいて、出発地および複数の経由地から1以上の予定位置を決定する。図13は、MFP位置情報の一例を示す図であり、図14は、MFP状態情報の一例を示す図である。
図13のMFP位置情報によれば、MFP100Aの配置位置は「第1拠点:本社出入口」であり、MFP100Bの配置位置は「第1拠点:本社休憩室」であり、MFP100Cの配置位置は「第2拠点:aa駅構内西出入口」であり、MFP100Dの配置位置は「第2拠点:aa駅構内休憩室」であり、MFP100Eの配置位置は「第3拠点:zz空港休憩室」であり、MFP100Fの配置位置は「第4拠点:支社休憩室」であり、廃棄装置400の配置位置は「第3拠点:zz空港休憩室」である。図14のMFP状態情報によれば、MFP100A,100Cの現在の状態は「エラー中」であり、MFP100B,100D,100E,100Fの現在の状態は「消耗品不足なし・待機状態」である。
ここで、図12に示した出発地および4つの経由地のうち、経由地「ss駅」および経由地「ee空港」については、それぞれの位置が第1〜第4拠点の位置のいずれからも大きく外れている。このため、地点「ss駅」および地点「ee空港」は、印刷ジョブを実行するための予定位置として決定されない。一方、出発地「本社」には2つのMFP100A,100Bが存在する。また、2つのMFP100A,100Bのうち、MFP100Aはエラー中であるが、MFP100Bは消耗品不足がなくかつ待機状態にある。そのため、出発地「本社」が印刷ジョブを実行するための予定位置として決定される。また、経由地「aa駅」には、2つのMFP100C,100Dが存在する。さらに、2つのMFP100C,100Dのうち、MFP100Cはエラー中であるが、MFP100Dは消耗品不足がなくかつ待機状態にある。そのため、経由地「aa駅」が印刷ジョブを実行するための予定位置として決定される。また、経由地「zz空港」には、1つのMFP100Eが存在する。さらに、MFP100Eは消耗品不足がなくかつ待機状態にある。そのため、経由地「zz空港」が印刷ジョブを実行するための予定位置として決定される。
携帯情報装置200は、1以上の予定位置を決定することにより、移動時間情報を生成する。図15は、移動時間情報の一例を示す図である。図15の例では、予定位置である出発地「本社」、経由地「aa駅」および経由地「zz空港」の各々について、その予定位置から次の予定位置または目的地までの移動時間が示されている。具体的には、出発地「本社」から経由地「aa駅」までの移動時間は「30分」であり、経由地「aa駅」から経由地「zz空港」までの移動時間は「30分」であり、出発地「zz空港」から目的地「支社」までの移動時間は「45分」である。
図16は、実行ジョブの生成例を示す図である。本例では、携帯情報装置200においてユーザーKの閲覧能力が「3000」(文字/時間)に設定されているものとし、20ページ分のページデータを含む印刷ジョブの実行が指令された場合を想定する。
携帯情報装置200においては、印刷ジョブに含まれるページデータごとに、当該ページデータにより示される文字数が予め計数される。図16の例では、第1ページの文字数が「32」であり、第2ページの文字数が「255」であり、第3ページの文字数が「290」である。以降、最終の第20ページまで各ページの文字数が示される。
図15の移動時間情報においては、出発地「本社」に対応する移動時間は「30分」である。したがって、ユーザーKの閲覧能力が「3000」である場合には、ユーザーKが出発地「本社」から経由地「aa駅」まで移動する間に閲覧可能な文字数は「1500」となる。そこで、本例では、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから1500程度の文字数となるまで6ページ分のページデータが前から順に抽出され、出発地「本社」に対応する実行ジョブとして生成される。これにより、ユーザーKは、生成された実行ジョブにより出力される原稿を出発地「本社」から経由地「aa駅」までの間に閲覧し、経由地「aa駅」で廃棄することができる。
次に、経由地「aa駅」に対応する移動時間は「30分」である。したがって、ユーザーKの閲覧能力が「3000」である場合には、ユーザーKが経由地「aa駅」から経由地「zz空港」まで移動する間に閲覧可能な文字数は「1500」となる。そこで、本例では、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから1500程度の文字数となるまで5ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「aa駅」に対応する実行ジョブとして生成される。これにより、ユーザーKは、生成された実行ジョブにより出力される原稿を経由地「aa駅」から経由地「zz空港」までの間に閲覧し、経由地「zz空港」で廃棄することができる。
次に、経由地「zz空港」に対応する移動時間は「45分」である。したがって、ユーザーKの閲覧能力が「3000」である場合には、ユーザーKが経由地「zz空港」から目的地「支社」まで移動する間に閲覧可能な文字数は「2250」となる。そこで、本例では、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから2250程度の文字数となるまで9ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「zz空港」に対応する実行ジョブとして生成される。これにより、ユーザーKは、生成された実行ジョブにより出力される原稿を経由地「zz空港」から目的地「支社」までの間に閲覧し、目的地「支社」で廃棄することができる。
上記のように、出発地から目的地にかけて閲覧可能な原稿が複数の予定位置で分散して出力されることにより、ユーザーKは出発地で原稿を受け取った後、次の予定位置で閲覧済みの原稿を廃棄するとともに新たな原稿を取得することができる。したがって、出発地から目的地までの移動中にユーザーが携帯すべき用紙の量を低減することができる。
ここで、携帯情報装置200においては、図4の能力取得部30の機能により、ユーザーKの閲覧実績に基づいて設定されている閲覧能力が変更される場合がある。図17は、移動経路中で閲覧能力が変更された場合の実行ジョブの生成例を示す図である。
図17の例では、初期状態で閲覧能力が「3000」に設定されている場合に、ユーザーKが出発地「本社」から経由地「aa駅」への移動中に閲覧実績を入力することにより、閲覧能力が「5000」に変化した場合を想定する。
この場合、出発地「本社」に対応する実行ジョブは、図16の例と同様に生成される。その後、閲覧能力が「3000」から「5000」に変更されると、経由地「aa駅」に対応する移動時間は「30分」であるので、ユーザーKが経由地「aa駅」から経由地「zz空港」まで移動する間に閲覧可能な文字数は「2500」となる。そこで、本例では、印刷ジョブに含まれるプリントデータのうちから2500程度の文字数となるまで8ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「aa駅」に対応する実行ジョブとして生成される。
次に、経由地「zz空港」に対応する移動時間は「45分」であるので、ユーザーKが経由地「zz空港」から目的地「支社」まで移動する間に閲覧可能な文字数は「3750」となる。本例では、残りのページデータで表される文字数の合計は「1330」である。したがって、残りの6ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「zz空港」に対応する実行ジョブとして生成される。
上記の例では、ユーザーKが閲覧実績を入力することにより閲覧能力が変化する場合を説明したが、ユーザーKは原稿を経由地「zz空港」の廃棄装置400で廃棄することにより、閲覧能力を変更することもできる。
ところで、携帯情報装置200においては、図4のジョブ受付部10の機能により、受け付けられた印刷ジョブに対応するキーワードが決定される場合がある。キーワードが決定されると、印刷ジョブのプリントデータから決定されたキーワードを示すキーワード部分が抽出される。図18は、印刷ジョブのプリントデータからのキーワード部分の抽出例を示す図である。
図18の例では、3つのキーワード「abc」、「mlk」および「xyz」が決定されている。また、決定された各キーワードを示すキーワード部分がページ単位で抽出されている。具体的には、キーワード「abc」を示すキーワード部分として、第1、第4、第5、第8、第9、第13、第14、第16、第17および第18ページのページデータが抽出されている。また、キーワード「mlk」を示すキーワード部分として、第2、第3、第10および第15ページのページデータが抽出されている。さらに、キーワード「xyz」を示すキーワード部分として、第11および第12ページのページデータが抽出されている。なお、本例では、キーワード「abc」、「mlk」および「xyz」にそれぞれ優先順位が定められているものとする。キーワード「abc」の優先順位が最も高く、キーワード「xyz」の優先順位が最も低い。
上記のように、決定された複数のキーワードの各々についてキーワード部分が抽出された後、キーワード部分のページデータの順が調整される。図19は、キーワードに基づいてページデータの順が変更された印刷ジョブの一例を示す図である。
図19の例では、優先順位の最も高いキーワード「abc」のキーワード部分であるページデータがそのキーワード部分以外の部分であるページデータの順よりも先になるように変更されている。また、キーワード「abc」のキーワード部分に続くように、キーワード「mlk」のキーワード部分であるページデータの順が変更されている。さらに、キーワード「mlk」のキーワード部分に続くように、優先順位の最も低いキーワード「xyz」のキーワード部分であるページデータの順が変更されている。すべてのキーワード部分のページデータに続くように、キーワード「abc」、「mlk」および「xyz」を含まないページデータの順が定められている。
図20は、印刷順が変更された印刷ジョブからの実行ジョブの生成例を示す図である。図16の例と同様に、出発地「本社」、経由地「aa駅」および経由地「zz空港」の各々について、移動時間中に閲覧可能な文字数分の複数のページデータが抽出され、抽出された複数のページデータから実行ジョブが生成される。本例では、ページデータの順が変更された印刷ジョブから6ページ分のページデータが前から順に抽出され、出発地「本社」に対応する実行ジョブとして生成される。次に、ページデータの順が変更された印刷ジョブから6ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「aa駅」に対応する実行ジョブとして生成される。さらに、ページデータの順が変更された印刷ジョブから8ページ分のページデータが前から順に抽出され、経由地「zz空港」に対応する実行ジョブとして生成される。それにより、印刷ジョブのうちキーワードを含む部分が優先して出力されるので、印刷ジョブの印刷の利便性が向上する。
以上説明したように、本実施の形態における携帯情報装置200は、画像形成制御装置として機能し、タスクを定めたスケジュール情報に基づいてユーザーの移動時間が決定される。決定された移動時間に基づいて印刷ジョブの少なくとも一部からなる実行ジョブが生成され、画像形成装置により実行ジョブが実行される。それにより、ユーザーが移動時間中に閲覧するために適切な量の原稿を取得することができる。
上記実施の形態においては、スケジュール情報に含まれるタスクは、ユーザーが存在することが予定された位置を示すとともに、当該位置にユーザーが存在すべき日時を示すが、本発明はこれに限定されない。スケジュール情報に含まれるタスクは、地理的な位置の異なる出発地から目的地までを移動するユーザーの移動経路および移動時間を定める移動タスクであってもよい。移動タスクは、複数の予定位置および各予定位置に対応する移動時間を含む。図21は、移動タスクを含むスケジュール情報の一例を示す図である。図21の例では、図5の第1タスクおよび第2タスクに加えて、移動タスクが定められる。具体的には、移動タスクとして、予定位置である「本社」、「aa駅」および「zz空港」の各々について、その予定位置から次の予定位置または目的地までの移動時間が定められている。この場合、図4の移動時間決定部24は、スケジュール情報に複数の移動タスクが含まれる場合に、経路探索を行うことなく、それぞれの移動タスクに基づいて複数の移動時間情報を容易に生成することができる。また、移動時間決定部24は、複数の移動時間情報に基づいて受け付けられた印刷ジョブを複数の実行ジョブに分割することができる。
上記実施の形態においては、実行ジョブ生成部41は、位置判定部23から到達情報が入力されることに応じて、移動時間情報に含まれる移動時間と、閲覧能力とに基づいて実行ジョブを生成する。これに限らず、実行ジョブ生成部41は、移動時間決定部24から入力される移動時間情報が複数存在する場合に、ユーザーの閲覧能力によらず、複数の移動時間情報にそれぞれ含まれる複数の移動時間のみに基づいて印刷ジョブを複数の実行ジョブに分割してもよい。なお、本例では、移動時間決定部24により決定される移動経路において、出発地および1以上の経由地のうち印刷ジョブの少なくとも一部を実行可能な地点および目的地を予定位置と呼ぶ。この場合、移動時間決定部24は、複数の予定位置を設定するとともに各予定位置から次の予定位置までユーザーが移動する移動時間を算出する。算出された複数の移動時間に基づいて、複数の移動時間情報が生成される。
例えば、実行ジョブ生成部41は、複数の移動時間情報にそれぞれ含まれる複数の移動時間の比に応じて印刷ジョブを複数の実行ジョブに分割してもよい。具体的には、実行ジョブ生成部41は、図15の例に示されるように、予定位置である出発地「本社」、経由地「aa駅」および経由地「zz空港」の各々について複数の移動時間情報が得られた場合に、「本社」、「aa駅」および「zz空港」にそれぞれ対応する複数の移動時間「30分」、「30分」および「45分」の比を求める。この場合、「本社」、「aa駅」および「zz空港」にそれぞれ対応する複数の移動時間の比率は、「2:2:3」となる。
そこで、実行ジョブ生成部41は、プリントデータが「2:2:3」の割合で分割されるように印刷ジョブを分割し、「本社」、「aa駅」および「zz空港」にそれぞれ対応する実行ジョブを生成する。この場合においても、印刷ジョブが複数の予定位置にそれぞれ対応するユーザーの移動時間に応じて分割されるので、ユーザーが移動時間中に閲覧するために適切な量の原稿が各予定位置で出力される。
上記実施の形態においては、印刷ジョブの実行が指令されることによりユーザーが移動を開始する前にスケジュール情報に基づいて移動経路が決定されるが、本発明はこれに限定されない。移動経路は、公共交通機関の状態またはユーザーの予定の変更に応じて再決定されてもよい。例えば、ユーザーがスケジュール情報の変更を入力した場合に、変更されたスケジュール情報に基づいて、新たな移動経路が再決定されてもよい。または、事故等の発生に伴う公共交通機関の遅延が発生した場合に、他の移動手段を用いた新たな経路情報が再設定されてもよい。これらの場合、新たに決定された移動経路に基づいて移動時間情報を生成することにより、予定の変更または公共交通機関の状態によらず、ユーザーが移動時間中に閲覧するために適切な量の原稿を取得することができる。
上記実施の形態においては、MFP状態情報は、複数のMFPの動作状態を含んでもよい。図4の実行装置決定部51は、複数のMFPの動作状態に基づいて実行装置を決定してもよい。例えば、実行装置決定部51は、1つの予定位置に複数台のMFPが存在する場合に、MFPの動作状態に基づいて印刷動作を行っていない待機中のMFPを優先的に実行装置として決定することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成制御装置の一例として携帯情報装置200を例に説明したが、図8〜図10に示した処理を、携帯情報装置200に実行させる画像形成制御方法、また、その画像形成制御方法を携帯情報装置200に実行させる画像形成制御プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
また、上述した実施の形態においては、画像形成制御装置の一例として携帯情報装置200を例に説明したが、図8〜図10に示した処理の一部または全てが、MFP100A〜100F、サーバー300および廃棄装置400のいずれかで実行されてもよい。この場合、図8〜図10に示した処理の一部または全てをMFP100A〜100F、サーバー300および廃棄装置400のいずれかに実行させる画像形成制御方法、また、その画像形成制御方法をMFP100A〜100FのCPU111、サーバー300のCPUおよび廃棄装置400のCPUのいずれかに実行させる画像形成制御プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1)前記ジョブ生成手段は、前記印刷ジョブのデータの順に従って前記印刷ジョブから前記実行ジョブを生成する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成制御装置。この局面に従えば、ユーザーは、印刷ジョブのデータの順に従って原稿を閲覧することができる。
(2)ユーザーを識別するユーザー識別手段をさらに備え、前記能力決定手段は、前記ユーザー識別手段により識別されるユーザーごとに当該ユーザーに対応する閲覧能力を決定し、前記ジョブ生成手段は、ユーザーごとに前記能力決定手段により決定される閲覧能力に基づいて前記実行ジョブを生成する請求項7記載の画像形成制御装置。この局面に従えば、ユーザーごとに閲覧能力を決定するので、ユーザーごとに適切な量の記録媒体を出力することができる。
(3) 前記印刷ジョブは、複数のページデータを含み、前記入力受付手段は、前記印刷ジョブに基づく原稿のうちユーザーが閲覧したページおよびその閲覧時間の情報の入力を閲覧実績として受け付ける入力受付手段をさらに備え、前記能力決定手段は、前記入力受付手段により受け付けられた閲覧実績に基づいて前記閲覧能力を決定する、請求項7に記載の画像形成制御装置。この局面に従えば、出力される記録媒体の量が適切になる。
(4)前記実績取得手段は、前記記録媒体の廃棄時に当該記録媒体に画像形成されたページ識別子を読み取る、請求項9に記載の画像形成制御装置。この局面に従えば、閲覧実績を正確に取得することができる。