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JP2018188590A - 熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物 Download PDF

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JP2018188590A JP2017094405A JP2017094405A JP2018188590A JP 2018188590 A JP2018188590 A JP 2018188590A JP 2017094405 A JP2017094405 A JP 2017094405A JP 2017094405 A JP2017094405 A JP 2017094405A JP 2018188590 A JP2018188590 A JP 2018188590A
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Abstract

【課題】熱硬化物の比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高い、熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物を提供する。【解決手段】クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤(B)と、硬化触媒(C)とを含む熱硬化性樹脂組成物、ならびにこの熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化した熱硬化性樹脂硬化物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物に関する。
プリント配線基板および半導体封止材では、耐熱性、易難燃化および成形加工性に優れることから、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂またはトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、フェノールノボラック樹脂またはクレゾールノボラック樹脂等の硬化剤とを配合した熱硬化性樹脂組成物およびこれを加熱硬化した熱硬化性樹脂硬化物が用いられている(特許文献1)。
例えば、特許文献2には、ジシクロペンタジエンとフェノールまたはクレゾールとの重縮合物をエピハロヒドリンによってエポキシ化して得られるエポキシ樹脂(a)と、50℃で100Pa・s以下の粘度を有する常温液状のビスフェノール型エポキシ樹脂(b)と、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂またはフェノールアラルキル樹脂から選ばれる硬化剤と、無機充填剤とを含有し、上記エポキシ樹脂(a)と上記エポキシ樹脂(b)の重量比が0.5≦a/(a+b)<0.98であり、上記無機充填剤を内割りで60〜95重量%含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。
また、例えば、特許文献3には、(A)パラクレゾールとαナフトールの共縮合により得られるノボラック型エポキシ樹脂を総エポキシ樹脂量に対して30〜100重量%含むエポキシ樹脂、(B)ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂を総フェノール樹脂硬化剤量に対して30〜100重量%含むフェノール樹脂硬化剤、(C)無機充填剤および(D)硬化促進剤を含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。
特開2014−129485号公報 特開2009−120815号公報 特開平5−166975号公報
しかし、本発明者が検討したところ、これらのエポキシ樹脂組成物の熱硬化物は、比誘電率が高いことから、近年の電子機器で用いられる高周波信号の回路では、信号の遅延およびロスを生じやすい問題があった。また、これらのエポキシ樹脂の熱硬化物をLED(Light Emitting Diode,発光ダイオード)の封止材用途に用いるためには、透明性(光線透過率)をより高くする余地が残されていた。
そこで、本発明は、熱硬化物の比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高い、熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂(A)と、特定の硬化剤(B)と、硬化触媒(C)とを含む熱硬化性樹脂組成物は、その熱硬化物の比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高いことを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[5]である。
[1] クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤(B)と、
硬化触媒(C)と
を含む熱硬化性樹脂組成物。
[2] 上記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量と上記硬化剤(B)の水酸基当量の割合が、上記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量:上記硬化剤(B)の水酸基当量=0.8:1.2〜1.2:0.8である、上記[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3] 上記硬化触媒(C)の含有量が、上記エポキシ樹脂(A)と上記硬化剤(B)の合計質量の0.01〜20質量%である、上記[1]または[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4] 上記硬化触媒(C)がトリフェニルホスフィンである、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化した熱硬化性樹脂硬化物。
本発明によれば、熱硬化物の比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高い、熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物を提供することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化して得られる熱硬化性樹脂硬化物は、比誘電率が低く、かつ、透明性が高いため、プリント配線基板、半導体封止材およびLED封止材の用途に有用である。
以下では、本発明の熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂硬化物について、詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される範囲は、その範囲に「〜」の前後に記載された両端を含む範囲を意図する。
[熱硬化性樹脂組成物]
本発明の熱硬化性樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤(B)と、硬化触媒(C)とを含む熱硬化性樹脂組成物である。
〈エポキシ樹脂(A)〉
上記エポキシ樹脂(A)は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であれば特に限定されないが、比誘電率をさらに低くできることから、好ましくはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である。
《重量平均分子量》
上記エポキシ樹脂(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは100〜10000であり、より好ましくは300〜5000の範囲内である。重量平均分子量が100以上であると熱硬化性樹脂硬化物の耐熱性がより向上する。また、重量平均分子量が10000以下であると熱硬化性樹脂組成物の加熱した時の粘度がより低くなり、成形性がより向上する。
なお、上記エポキシ樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定する。このときのGPC測定条件および解析条件は次のとおりとする。
(GPC測定条件)
・カラム:Shodex GPC KF−803(昭和電工社製)
Shodex GPC KF−802.5(昭和電工社製)
Shodex GPC KF−802(昭和電工社製)
Shodex GPC KF−801(昭和電工社製)
・溶離溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・標準物質:PS(ポリスチレン)
・検出:UV(紫外線)検出器(SPD20A,島津製作所社製)
RI(示差屈折率)検出器(RID10A,島津製作所社製)
・流速:0.7mL/分(ポンプ(LC20A,島津製作所社製)使用)
・カラム温度:45℃(カラムオーブン(CTO20A,島津製作所社製)使用)
(解析条件)
解析ソフトウェア(LCsolution GPC,島津製作所社製)を用いてエポキシ樹脂(A)の重量平均分子量を解析する。波形処理条件は、width=30sec、slope=40μV/min、Drift=0μV/min、TDBL 1000min、最小面積=1000カウントとする。また、低分子量成分は、55分以降のピークについてカットする。
《エポキシ樹脂(A)の製造方法》
上記エポキシ樹脂(A)の製造方法は、特に限定されず、従来公知の製造方法を用いることができる。
例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾール類(o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールおよびこれらのから選択される少なくとも1つの化合物をいう。以下同じ。)とホルムアルデヒド類(ホルムアルデヒドおよびホルマリンから選択される少なくとも1つの化合物をいう。以下同じ。)を酸触媒の存在下で縮合重合させてフェノール樹脂を合成し、さらに、合成したフェノール樹脂を、エピクロロヒドリン等のエポキシ化剤を用いてエポキシ化することにより製造することができる。
また、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、フェノールとホルムアルデヒド類を酸触媒の存在下で縮合重合させてフェノール樹脂を合成し、さらに、合成したフェノール樹脂を、エピクロロヒドリン等のエポキシ化剤を用いてエポキシ化することにより製造することができる。
クレゾール類またはフェノールとホルムアルデヒド類とを反応させてフェノール樹脂を合成する際の温度(反応温度)は、特に限定されないが、好ましくは30℃〜250℃の範囲内であり、より好ましくは50℃〜200℃の範囲内であり、さらに好ましくは70℃〜170℃の範囲内である。反応温度が30℃以上であると、反応の進行速度がより速くなる。また、反応温度が250℃以下であると、クレゾール類またはフェノールの酸価が十分に抑制され、エポキシ樹脂(A)の色調が悪化しない。
クレゾール類またはフェノールとホルムアルデヒド類とを反応させてフェノール樹脂を合成する際の時間(反応時間)は、特に限定されないが、好ましくは30分間〜20時間の範囲内であり、より好ましくは2時間〜12時間の範囲内である。反応時間が30分間以上であると、原料のホルムアルデヒド類が残存しにくい。また、反応温度が20時間以下であると、合成されたフェノール樹脂の熱分解が起こりにくい。
上記フェノール樹脂を合成する際のクレゾール類またはフェノールとホルムアルデヒド類のモル比〔クレゾール類またはフェノールのモル数/ホルムアルデヒド類のモル数〕は、特に限定されないが、好ましくは1.0以上(クレゾール類またはフェノールがホルムアルデヒド類に対して過剰量)であり、より好ましくは1.2〜100の範囲内であり、さらに好ましくは1.5〜30の範囲内である。
上記モル比が1.2以上であると、合成されるフェノール樹脂がより低分子量となるため、熱硬化性樹脂硬化物の生産性および成形加工性がより優れたものとなる。また、上記モル比が100以下であると、余剰のクレゾール類またはフェノールが減少するため、合成されるフェノール樹脂の生産性がより向上する。
上記フェノール樹脂を合成する際の酸触媒は、特に限定されないが、例えば、硫酸、塩酸、シュウ酸もしくはp−トルエンスルホン酸等のプロトン酸、または三フッ化ホウ素エーテル錯体もしくは三フッ化ホウ素フェノール錯体等のルイス酸を用いることができる。
フェノール樹脂の合成後に酸触媒を除去してもよいが、合成したフェノール樹脂をエポキシ化する際にアルカリ金属水酸化物等を添加することにより酸触媒を中和することができるため、必須ではない。フェノール樹脂の合成後、エポキシ化の前に酸触媒を除去する場合は、後述する硬化剤(B)について酸触媒を除去する方法を適用することができる。
フェノール樹脂とエピクロロヒドリン等のエポキシ化剤とを反応させてエポキシ樹脂を合成する方法は、特に限定されないが、例えば、以下のように行うことができる。
フェノール樹脂を過剰量のエピクロロヒドリンに溶解し、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を添加して、好ましくは50℃〜170℃の範囲内、より好ましくは60℃〜140℃の範囲内の温度で、1時間〜10時間反応させる。
上記エピクロロヒドリンの使用量は、フェノール樹脂の水酸基量に対して過剰量であれば特に限定されないが、フェノール樹脂の水酸基量1モルに対して、好ましくは1.5〜15.0モルであり、より好ましくは2.0〜7.0モルである。
上記アルカリ金属酸化物の添加量は、特に限定されないが、フェノール樹脂の水酸基量1モルに対して、好ましくは0.8〜1.2モルであり、より好ましくは0.9〜1.1モルである。
エポキシ化の終了後、未反応のエピクロロヒドリンを蒸留により回収した後、有機溶媒を加え、生成したエポキシ樹脂を溶解し、ろ過によって不溶分を除去した後、ろ液を数回にわたって水洗して残存する無機塩を除去し、またはろ過せずに溶液を水洗して残存する無機塩を除去し、さらに有機溶媒を蒸留除去することにより、エポキシ樹脂(A)を得ることができる。
上記有機溶媒は、エポキシ樹脂を溶解することができる有機溶媒であれば特に限定されないが、好ましくはベンゼン、トルエンもしくはキシレン等の芳香族系化合物またはメチルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶媒であり、抽出効率が高く、水に溶けにくいことから、より好ましくはメチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトンである。
フェノール樹脂の原料として添加したクレゾール類またはフェノールの余剰分は、フェノール樹脂の合成後に回収して、フェノール樹脂の原料として再利用することが望ましい。
クレゾール類またはフェノールの余剰分を回収する方法は、特に限定されないが、例えば、常圧蒸留、減圧蒸留および水蒸気蒸留から選択される1種類の方法または2種類以上の方法の組合せを挙げることができる。
クレゾール類またはフェノールを蒸留により回収する際の温度(蒸留温度)は、特に限定されないが、好ましくは100℃〜250℃の範囲内であり、より好ましくは140℃〜230℃の範囲内である。蒸留温度が100℃以上であると、クレゾール類またはフェノールが残存しにくい。また、蒸留温度が250℃以下であると、合成されたフェノール樹脂の熱分解が起こりにくい。
クレゾール類またはフェノールを回収する方法としては、まず、140℃〜200℃の範囲内の温度で常圧蒸留を行い、さらに、200℃〜230℃の範囲内の温度で減圧下に水蒸気蒸留を行う方法が特に好ましい。このように蒸留を行うことにより、クレゾール類またはフェノールの残存が少ないエポキシ樹脂(A)を得ることができる。
〈硬化剤(B)〉
硬化剤(B)は、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなるものである。
なお、本発明において、ジシクロペンタジエン類とは、ジシクロペンタジエンまたはジシクロペンタジエンの水素原子をアルキル基で置換した化合物(「アルキル置換ジシクロペンタジエン」という場合がある。)をいう。
上記アルキル置換ジシクロペンタジエンにおいて、水素原子をアルキル基は、特に限定されないが、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、より好ましくはメチル基またはエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
また、上記アルキル置換ジシクロペンタジエンにおいて、水素原子を置換するアルキル基の数は、12以下であれば特に限定されないが、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
さらに、上記アルキル置換ジシクロペンタジエンにおいて、水素原子を置換するアルキル基が複数である場合は、アルキル基は互いに異なる種類のアルキル基であってもよいし、互いに同じ種類のアルキル基であってもよい。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させることにより硬化剤(B)が得られる。
また、上記式(2)および上記式(3)において、mは、0〜12の整数であれば特に限定されないが、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0である。
上記硬化剤(B)は、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類との重合体の他に不可避的混入物を含んでもよい。ここで、不可避的混入物は、例えば、未反応の原料(p−クレゾールおよびジシクロペンタジエン類)、反応中間体、残留した酸触媒、精製の際に用いた有機溶媒および水等である。
《硬化剤(B)の製造方法》
硬化剤(B)は、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類(ジシクロペンタジエンおよびそのアルキル置換体をいう。以下同じ。)とを酸触媒の存在下で重合させることにより製造することができる。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させる際のp−クレゾールとジシクロペンタジエン類との混合方法は、特に限定されないが、好ましくは加熱溶解したp−クレゾールにジシクロペンタジエンを滴下することにより行う。この際のp−クレゾールを加熱する温度は、特に限定されないが、好ましくは後述する反応温度以下である。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させる際の温度(反応温度)は、特に限定されないが、好ましくは50℃〜200℃の範囲内であり、より好ましくは60℃〜170℃の範囲内であり、さらに好ましくは70℃〜150℃の範囲内である。
上記反応温度が50℃以上であると、重合反応の進行速度がより速くなり、反応時間を短縮することができる。また、上記反応温度が200℃以下であると、p−クレゾールの酸化が十分に抑制され、硬化剤(B)の色調が悪化しない。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させる際の時間(反応時間)は、特に限定されないが、好ましくは30分間〜20時間の範囲内であり、より好ましくは1時間〜20時間の範囲内であり、さらに好ましくは2時間〜12時間の範囲内である。
上記反応時間が30分間以上であると、原料のジシクロペンタジエン類が残存しにくい。また、上記反応温度が20時間以下であると、合成された重合体の熱分解が起こりにくい。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させる際のp−クレゾールとジシクロペンタジエン類のモル比〔p−クレゾールのモル数/ジシクロペンタジエン類のモル数〕は、特に限定されないが、好ましくは1.0以上(ジシクロペンタジエン類に対してp−クレゾールが過剰量)であり、より好ましくは1.2〜100の範囲内であり、さらに好ましくは1.5〜30の範囲内である。
上記モル比が1.2以上であると、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類との重合体の分子量がより低くなるため、熱硬化性樹脂硬化物の生産性および成形加工性がより優れたものとなる。また、上記モル比が100以下であると、余剰のp−クレゾールが減少するため、合成される重合体の生産性がより向上する。
p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させる際の酸触媒は、特に限定されないが、例えば、硫酸、塩酸、シュウ酸もしくはp−トルエンスルホン酸等のプロトン酸、または三フッ化ホウ素エーテル錯体もしくは三フッ化ホウ素フェノール錯体等のルイス酸を用いることができる。
酸触媒は、所定の反応時間の後、触媒を中和し、ろ過または抽出によって除去することが好ましい。酸触媒が残存すると、本発明の熱硬化性樹脂硬化物をプリント配線基板、半導体封止材またはLED封止材の材料として用いた場合に、絶縁性が悪くなり、回路を腐食させる原因となる。
酸触媒を除去する方法としては、所定の反応時間が経過した後、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類との重合体の合成終了後に、反応混合物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは炭酸水素ナトリウム等のアルカリ性物質を添加して酸触媒を中和する方法、反応混合物にハイドロタルサイト等の吸着剤を添加して酸触媒を吸着させた後に、ろ過を行い、吸着剤ごと除去する方法、反応混合物を有機溶媒に溶かして水洗する方法、またはこれらを併用する方法が挙げられる。
硬化剤(B)の原料として添加したp−クレゾールの余剰分は、合成後に回収して、硬化剤(B)の原料として再利用することが望ましい。
p−クレゾールの余剰分を回収する方法は、特に限定されないが、例えば、常圧蒸留、減圧蒸留および水蒸気蒸留から選択される1種類の方法または2種類以上の方法の組合せを挙げることができる。
p−クレゾールを蒸留により回収する際の温度(蒸留温度)は、特に限定されないが、好ましくは100℃〜250℃の範囲内であり、より好ましくは140℃〜230℃の範囲内である。蒸留温度が100℃以上であると、p−クレゾールが残存しにくい。また、蒸留温度が260℃以下であると、合成された重合体の熱分解が起こりにくい。
p−クレゾールを回収する方法としては、まず、140℃〜200℃の範囲内の温度で常圧蒸留を行い、さらに、200℃〜230℃の範囲内の温度で減圧下に水蒸気蒸留を行うことが特に好ましい。このように蒸留を行うことにより、p−クレゾールの残存が少ない硬化剤(B)を得ることができる。
〈エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の混合割合〉
本発明の熱硬化性樹脂組成物を製造する際の上記エポキシ樹脂(A)と上記硬化剤(B)の混合割合は、特に限定されないが、上記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量と上記硬化剤(B)の水酸基当量の割合[エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量:硬化剤(B)の水酸基当量]が、好ましくは0.8:1.2〜1.2:0.8であり、より好ましくは0.9:1.1〜1.1:0.9であり、さらに好ましくは0.95:1.05〜1.05:0.95である。
〈硬化触媒(C)〉
上記硬化触媒(C)は、特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂用硬化触媒を用いることができるが、好ましくはトリフェニルホスフィン;ベンジルジメチルアミンおよびジメチルアミノメチルフェノール等の第三級アミン類;2−エチル−4−メチルイミダゾールおよび1−シアノエチルー2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;これらイミダゾール類のアクリロニトリル、トリメリット酸またはジシアンジアミド等による変性物;第四級アンモニウム塩:第四級ホスホニウム化合物であり、より好ましくはトリフェニルホスフィンである。
上記硬化触媒のうち、第三級アミン類、イミダゾール類およびイミダゾール類の変性物は硬化触媒(硬化促進剤)としてだけではなく、それ自体が硬化剤として働き、エポキシ樹脂と架橋構造を形成するため、得られる熱硬化性樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)が低下したり、比誘電率が高くなったりする問題がある。
また、上記硬化触媒のうち、第四級アンモニウム塩および第四級ホスホニウム化合物は、ハロゲン等を対イオンとして含むため、得られる熱硬化性樹脂硬化物を電子基板用途で用いた場合は、比誘電率が高くなったり、回路が腐食しやすくなったりする等の問題がある。
そのため、第三級アミン類、イミダゾール類、イミダゾール類の変性物、第四級アンモニウム塩または第四級ホスホニウムを硬化触媒として用いる場合は、上記問題を許容できる用途にのみ使用することが望ましい。
硬化触媒(C)の使用量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の合計質量の、好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは0.2〜5.0質量%である。
〈その他の成分(D)〉
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂(A)、上記硬化剤(B)および上記硬化触媒(C)に加えて、本発明の課題を達成できる範囲内で、他の成分を含んでもよい。
上記他の成分としては、例えば、ガラス繊維または炭素繊維等の繊維類;シリカ、アルミナ、ジルコニアまたは窒化ホウ素等の無機物;および、カーボンブラックまたはステアリン酸亜鉛等の滑材などの添加物が挙げられる。
[熱硬化性樹脂硬化物]
本発明の熱硬化性樹脂硬化物は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化したものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高い。
上記比誘電率は、通常2.80以下であり、好ましくは2.70以下であり、より好ましくは2.60以下である。比誘電率が低いほど高周波数でのロスが少なくなり、優れた高周波特性を示す。
上記光線透過率は、波長450nmの光源を用いて、厚み3.0mmで測定した結果として、通常50%以上であり、好ましくは55%以上であり、より好ましくは60%以上である。
また、本発明の熱硬化性樹脂硬化物は、誘電正接が小さく、高周波特性が優れる。本発明の熱硬化性樹脂硬化物の誘電正接は、特に限定されないが、好ましくは0.020以下であり、より好ましくは0.018以下であり、さらに好ましくは0.015以下である。
さらに、本発明の熱硬化性樹脂硬化物は、ガラス転移温度が高く、耐熱性が優れる。本発明の熱硬化性樹脂硬化物のガラス転移温度は、特に限定されないが、好ましくは140℃以上であり、より好ましくは150℃以上であり、さらに好ましくは155℃以上である。
本発明において、比誘電率、誘電正接、光線透過率およびガラス転移温度は、以下の方法により測定するものである。
(比誘電率・誘電正接)
誘電率測定装置(エーイーティー社製)を用いて、同軸共振器法により、1GHzの共振周波数の条件で誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を測定する。比誘電率(ε)は、誘電率(ε)を真空の誘電率(ε)の値で除して求める。
(光線透過率)
UVスペクトル測定装置(UV−1650PC,島津製作所社製)を用いて、波長50nmにおける測定用試料の光線透過率(%)を測定する。
(ガラス転移温度)
線膨張率測定装置(TMA−50,島津製作所社製)を用いて、10℃/分で昇温し、針入法による膨張率測定を行って、その変曲点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。
《熱硬化性樹脂硬化物の製造方法》
本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化する方法は特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂組成物を加熱硬化する方法を適用することができる。
加熱硬化の温度(加熱温度)は、特に限定されないが、好ましくは50℃〜300℃の範囲内であり、より好ましくは100℃〜250℃の範囲内であり、さらに好ましくは120℃〜220℃の範囲内である。
加熱硬化の時間(加熱時間)は、特に限定されないが、好ましくは30分間〜20時間の範囲内であり、より好ましくは3時間〜10時間の範囲内である。
また、本発明の熱硬化性樹脂硬化物を成形する際は、加圧条件で行ってもよい。
以下では、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[エポキシ樹脂の製造]
1.エポキシ樹脂A1
(1)クレゾールノボラック樹脂の合成
攪拌装置、温度計、還流装置、不活性ガス導入管およびオイルバスを備えた1L容量の反応容器(セパラブルフラスコ)に、o−クレゾール250gと、パラホルムアルデヒド50gと、ホルマリン57.5gとを加え、オイルバスを105℃に昇温して、反応混合物を得た。次いで、得られた混合物に、p−トルエンスルホン酸(酸触媒)0.5gを5.0gのイオン交換水に溶解して調製した触媒水溶液を、10分間かけて滴下した。滴下後、オイルバスの温度を105℃に保持したまま6.0時間反応させた後、水酸化カリウム10%水溶液を添加して酸触媒を中和した。酸触媒の中和後、オイルバスを220℃まで昇温し、減圧蒸留により未反応のo−クレゾールを除去した。o−クレゾールの留出が止まった後、さらに30分間減圧下でo−クレゾールの除去を行った。その後、室温まで冷却して、クレゾールノボラック樹脂260gを得た。
得られたクレゾールノボラック樹脂のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量は4250であった。
なお、GPCの測定条件および解析条件は以下のとおりとした。
(測定条件)
・カラム:Shodex GPC KF−803(対象分子量範囲1000〜50000;排除限界分子量70000;昭和電工社製)
Shodex GPC KF−802.5(昭和電工社製)
Shodex GPC KF−802(昭和電工社製)
Shodex GPC KF−801(昭和電工社製)
・溶離溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・標準物質:PS(ポリスチレン)
・検出:UV(紫外線)検出器(SPD20A,島津製作所社製)
RI(示差屈折率)検出器(RID10A,島津製作所社製)
・流速:0.7mL/分(ポンプ(LC20A,島津製作所社製)使用)
・カラム温度:45℃(カラムオーブン(CTO20A,島津製作所社製)使用)
測定試料のサンプリングにはオートサンプラー(SIL20A,島津製作所社製)を使用した。
(解析条件)
解析ソフトウェア(LCsolution GPC,島津製作所社製)を用いてエポキシ樹脂(A)の重量平均分子量を解析した。波形処理条件は、width=30sec、slope=40μV/min、Drift=0μV/min、TDBL 1000min、最小面積=1000カウントとした。また、低分子量成分は、55分以降のピークについてカットした。
(2)クレゾールノボラック樹脂のエポキシ化
次に、攪拌装置、温度計、還流装置、不活性ガス導入管およびオイルバスを備えた500mLの四つ口フラスコに、得られたクレゾールノボラック樹脂50gと、エピクロロヒドリン(クロロメチルオキシラン)102.8gとを入れ、さらに、溶媒としてジメチルスルホキシド30.6gを加え、内温を40℃にした。この混合物に水酸化ナトリウム(フレーク)11.2gを10回に分けて、6分ごとに分割して添加した。添加終了後、50℃で1時間および70℃で1時間の反応を行った後、130℃に昇温して減圧蒸留を行い、余剰のエピクロロヒドリンを除去した。減圧蒸留の終了後に、メチルエチルケトン230gを入れて、分液ロートに写し、イオン交換水200mLを加えて洗浄した。この洗浄操作を、水相が中性になるまで繰り返した。その後、有機相を500mLのナスフラスコに入れて、エバポレータでメチルエチルケトンを除去し、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂84gを得た。
得られたクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を「エポキシ樹脂A1」とする。
エポキシ樹脂A1のGPCにより測定および解析して得られた重量平均分子量は870であった。なお、GPCの測定条件および解析条件は上述したとおりである。
エポキシ樹脂A1のエポキシ当量をJIS K 7263:2001「エポキシ樹脂のエポキシ当量の求め方」の方法で測定したところ、エポキシ当量は205g/当量であった。
2.エポキシ樹脂A2
(1)トリスフェノールメタン型フェノール樹脂の合成
リチルアルデヒドとフェノールとを反応させて、トリスフェノールメタン型フェノール樹脂を合成した。
(2)トリスフェノールメタン型フェノール樹脂のエポキシ化
上記クレゾールノボラック樹脂のエポキシ化と同様にして、得られたトリスフェノールメタン型フェノール樹脂をエポキシ化して、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量=165g/当量)を得た。
得られたトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂を「エポキシ樹脂A2」とする。
エポキシ樹脂A2のGPCにより測定および解析して得られた重量平均分子量は730であった。なお、GPCの測定条件および解析条件は上述したとおりである。
3.エポキシ樹脂A3
(1)フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物の合成
フェノールとジシクロペンタジエンとを反応させて、フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物を合成した。
(2)フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物のエポキシ化
上記クレゾールノボラック樹脂のエポキシ化と同様にして、得られたフェノール・ジシクロペンタジエン縮合物をエポキシ化して、フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物のエポキシ化物(エポキシ当量=260g/当量)を得た。
得られたフェノール・ジシクロペンタジエン縮合物のエポキシ化物を「エポキシ樹脂A3」とする。
エポキシ樹脂A3のGPCにより測定および解析して得られた重量平均分子量は1050であった。なお、GPCの測定条件および解析条件は上述したとおりである。
4.エポキシ樹脂A4
(1)フェノールノボラック樹脂の合成
上記クレゾールノボラック樹脂合成と同様にして、フェノールとp−ホルムアルデヒドおよびホルマリンとを反応させて、フェノールノボラック樹脂を得た。
(2)フェノールノボラック樹脂のエポキシ化
上記クレゾールノボラック樹脂のエポキシ化と同様にして、得られたフェノールノボラック樹脂をエポキシ化して、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量=195g/当量)を得た。
得られたフェノールノボラック型エポキシ樹脂を「エポキシ樹脂A4」とする。
エポキシ樹脂A4のGPCにより測定および解析して得られた重量平均分子量は950であった。なお、GPCの測定条件および解析条件は上述したとおりである。
[硬化剤の製造]
1.硬化剤B1
攪拌装置、温度計、還流装置、滴下ロート、不活性ガス導入管およびオイルバスを備えた1Lの反応容器(セパラブルフラスコ)にp−クレゾール662gを入れ、オイルバス温度を105℃に昇温した後、触媒の三フッ化ホウ素フェノール錯体4.0gを加えた。さらに、ジシクロペンタジエン88gを、1時間かけて加えた後、120℃に昇温して5時間反応した。反応後、中和剤としてハイドロタルサイトを加え、20分間撹拌した後、ハイドロタルサイトをろ過して除去した。ろ液は、再び、1Lの反応容器に入れて、常圧蒸留および減圧蒸留を行って、過剰のp−クレゾールを除去し、p−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物を得た。
得られたp−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物を「硬化剤B1」とする。
硬化剤B1の水酸基当量をJIS K 0070:1992「化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法」に準じて測定したところ、水酸基当量は184g/当量であった。
2.硬化剤b2
p−クレゾールに代えてm−クレゾールを使用した点を除いて、硬化剤B1と同様にして、m−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物(水酸基当量=184g/当量)を合成した。
このm−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物を「硬化剤b2」とする。
3.硬化剤b3
p−クレゾールに代えてo−クレゾールを使用した点を除いて、硬化剤B1と同様にして、o−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物(水酸基当量=184g/当量)を合成した。
このo−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物を「硬化剤b3」とする。
4.硬化剤b4
p−クレゾールに代えてフェノールを使用した点を除いて、硬化剤B1と同様にして、フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物(水酸基当量=170g/当量)を合成した。
このフェノール・ジシクロペンタジエン縮合物を「硬化剤b4」とする。
5.硬化剤b5
フェノールとホルムアルデヒドからフェノール・ホルムアルデヒド縮合物(水酸基当量=105g/当量)を合成した。
このフェノール・ホルムアルデヒド縮合物を「硬化剤b5」とする。
[試験・評価方法]
1.誘電特性(比誘電率および誘電正接)
(1)測定用試料の準備
熱硬化性樹脂硬化物(厚み約3.0mm)を40mm×40mmの正方形に切り出し、表面を紙やすりで研磨して平滑にして、測定用試料とした。
(2)比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の測定
測定用試料を開放型同軸共振器(エーイーティー社製)の上に、研磨して平滑にした面を下に向けて置き、誘電率測定装置(エーイーティー社製)を用いて、同軸共振器法により、1GHzの共振周波数の条件で誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を測定した。比誘電率(ε)は、誘電率(ε)を真空の誘電率(ε)の値で除して求めた。
比誘電率(ε)が2.80以下であれば、高周波での信号伝搬遅延時間が少なく高周波特性が優れると評価できる。
誘電正接(tanδ)が0.020以下であれば、高周波での損失が少なく高周波特性が優れると評価できる。
2.光線透過率
熱硬化性樹脂硬化物(厚み3.0mm)を測定用試料として、UVスペクトル測定装置(UV−1650PC,島津製作所社製)を用いて、波長450nmにおける測定用試料の光線透過率(%)を測定した。
光線透過率が50%以上であれば、透明性が優れると評価できる。
3.ガラス転移温度(Tg)
(1)測定用試料の準備
熱硬化性樹脂硬化物(厚み約5.0mm)を5mm角の立方体に切り出して、測定用試料とした。
(2)ガラス転移温度(Tg)の測定
線膨張率測定装置(TMA−50,島津製作所社製)を用いて、測定用試料を10℃/分で昇温し、針入法による膨張率測定を行って、その変曲点の温度を測定試料のガラス転移温度(Tg)とした。
ガラス転移温度(Tg)が150℃以上であれば、耐熱性が優れると評価できる。
[実施例1]
1.エポキシ樹脂組成物の製造
アルミ製カップに、エポキシ樹脂A1 3gと、硬化剤B1 2.7gとを加え、ホットプレート上で160℃に加熱してスパチュラで撹拌して均一に混合した。混合後、温度を140℃に下げ、混合物が入ったアルミ製カップにトリフェニルホスフィン(硬化触媒)0.1gを入れ、再びスパチュラで撹拌して均一に混合して、エポキシ樹脂組成物を得た。
このエポキシ樹脂組成物を「エポキシ樹脂組成物X1」とする。
2.エポキシ樹脂硬化物の製造
エポキシ樹脂組成物X1を、160℃で2時間、180℃で2時間および190℃で1時間の加熱により硬化させて、厚み約3.0mmまたは厚み約5.0mmの平板状のエポキシ樹脂硬化物を得た。
このエポキシ樹脂硬化物を「エポキシ樹脂硬化物Y1」とする。
3.誘電特性(比誘電率、誘電正接)、光線透過率およびガラス転移温度の試験および評価
上記した「試験・評価方法」に従って、エポキシ樹脂硬化物Y1の誘電特性(比誘電率、誘電正接)、光線透過率およびガラス転移温度の測定を行い、評価した。
測定結果を表1の該当欄に示す。
[実施例2〜4]
エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂A1に代えて、エポキシ樹脂A2(実施例2)、エポキシ樹脂A3(実施例3)またはエポキシ樹脂A4(実施例4)を使用した点を除いて、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物およびエポキシ樹脂硬化物を製造した。
上記した「試験・評価方法」に従って、製造したエポキシ樹脂硬化物の誘電特性(比誘電率、誘電正接)、光線透過率およびガラス転移温度の測定を行い、評価した。
測定結果を表1の該当欄に示す。
[比較例1〜6]
エポキシ樹脂および硬化剤の組合せを表1に示すとおりに変更した点を除いて、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物およびエポキシ樹脂硬化物を製造した。
上記した「試験・評価方法」に従って、製造したエポキシ樹脂硬化物の誘電特性(比誘電率、誘電正接)、光線透過率およびガラス転移温度の測定を行い、評価した。
測定結果を表1の該当欄に示す。
Figure 2018188590
[結果の説明]
実施例1〜4のエポキシ樹脂硬化物は、いずれも、比誘電率が低く、かつ、光線透過率が高かった。
〈実施例1、比較例1および比較例2〉
比較例1および比較例2は、それぞれ、硬化剤として、フェノール・ジシクロペンタジエン縮合物(硬化剤b4)またはフェノール・ホルムアルデヒド縮合物(硬化剤b5)を用いた例である。
比較例1および比較例2は、いずれも、比誘電率は高く、光線透過率は低かった。
これらの結果から、硬化剤としてp−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤を用いると、得られる熱硬化性樹脂硬化物の比誘電率を低く、かつ、光線透過率を高くすることができることがわかる。
さらに、p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤の代わりにフェノール・ジシクロペンタジエン縮合物またはフェノール・ホルムアルデヒド縮合物を硬化剤として用いると、比誘電率および光線透過率が所望の水準(比誘電率≦2.80、光線透過率≧50%)を満たさないことがわかる。
〈実施例1、比較例5および比較例6〉
実施例1は、硬化剤として、p−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物(硬化剤B1)を用いた例である。また、比較例5および比較例6は、それぞれ、硬化剤として、m−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物(硬化剤b2)またはo−クレゾール・ジシクロペンタジエン縮合物(硬化剤b3)を用いた例である。
比誘電率(ε)は、比較例6は低かった(ε=2.50)が、比較例5は高かった(ε=2.85)。また、光線透過率は、比較例5および比較例6のいずれも低かった(<50%)。
これに対して、実施例1は、比誘電率(ε)が低く(ε=2.41)、光線透過率は高かった(≧50%)。
これらの結果から、硬化剤としてp−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤を用いると、得られる熱硬化性樹脂硬化物の比誘電率を低く、かつ、光線透過率を高くすることができることがわかる。
さらに、p−クレゾールの代わりにm−クレゾールまたはo−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤を用いると、光線透過率が所望の水準(≧50%)を満たさないことがわかる。
〈実施例1〜4〉
実施例1〜4は、それぞれ、エポキシ樹脂としてエポキシ樹脂A1〜A4を用いた例である。
エポキシ樹脂として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂A1)、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂A2)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂A3)およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂A4)のいずれを用いても、比誘電率を低く、かつ、光線透過率を高くすることができることがわかる。

Claims (5)

  1. クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、
    p−クレゾールとジシクロペンタジエン類とを重合させてなる硬化剤(B)と、
    硬化触媒(C)と
    を含む熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量と前記硬化剤(B)の水酸基当量の割合が、前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量:前記硬化剤(B)の水酸基当量=0.8:1.2〜1.2:0.8である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記硬化触媒(C)の含有量が、前記エポキシ樹脂(A)と前記硬化剤(B)の合計質量の0.01〜20質量%である、請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記硬化触媒(C)がトリフェニルホスフィンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化した熱硬化性樹脂硬化物。
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