JP2018182007A - 有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
そのような材料の1つにフルオランテン骨格を構造中に有する化合物があり、有機電界発光素子の材料として種々の検討が行われている(特許文献1〜3参照)。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の有機電界発光素子用材料は、逆構造有機電界発光素子の電子注入層を形成する材料として使用されることが好ましく、そのようにして用いた場合、逆構造有機電界発光素子の発光効率が高く、素子寿命も長い素子とすることができる。その理由は以下のように考えられる。
逆構造有機電界発光素子の電子注入層や電子輸送層に使用する材料には、(1)LUMO(最低空軌道)のエネルギー準位が低い、(2)LUMOとHOMO(最高被占軌道)とのエネルギー準位の差(バンドギャップ)が広い、(3)酸化還元耐性が高い、の3つが必要と考えられる。LUMO準位を下げるためには一般的にピリジンなどの電子求引性置換基を導入することが多いが、電子求引性部位は酸化に弱いことが多い。また、酸化は正孔によって起こるので、電子求引性置換基にHOMOが局在しないような分子設計が重要となる。フルオランテンは、炭素と水素のみからなる材料で窒素等が存在しないため、比較的酸化還元に安定であると考えられる。また、広いバンドギャップと低いLUMO準位を有する。更に、HOMOもLUMOも中心部位に局在するため、よりLUMOを下げるために電子求引性置換基を導入しても、そこにHOMOが局在しない。これらの点により、上記式(1)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物を逆構造有機電界発光素子の材料として用いることで、発光効率が高く、素子寿命も長い素子とすることができると考えられる。
また上記式(1)で表されるフルオランテン化合物において、R1〜R10のいずれかが芳香族炭化水素環基や芳香族複素環基である場合であっても、該環構造が中心のフルオランテン骨格の縮環構造と同一平面上に並ばない配置を取りうるため、化合物の結晶性が低く、この点でも有機電界発光素子の材料として好適である。
上記炭素数1〜18の直鎖状アルキル基としては具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜18の分岐鎖状アルキル基としては具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜18のシクロアルキル基としては具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基又は炭素数3〜18の分岐鎖状アルキル基が好ましく、これらの中でも炭素数の上限が14であることが好ましく、10であることがより好ましく、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、オクチル基が特に好ましい。
上記芳香族炭化水素環基の炭素数の上限は、14であることが好ましく、10であることがより好ましく、9であることが更に好ましく、具体的にはベンゼンが特に好ましい。
該置換基としては、例えば、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、又は、炭素数6〜18のアリールアミノ基が挙げられる。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は、ヨウ素原子が挙げられ、中でもフッ素原子が好ましい。
上記炭素数1〜12のアルコキシ基の炭素数は、1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
上記炭素数6〜12のアリールオキシ基は、上述したもののうち、その炭素数が6〜10であることが好ましい。より好ましくは、6〜8である。更に好ましくは、6である。
上記炭素数1〜12のアルキルアミノ基の炭素数は、1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、1〜4であることが更に好ましい。
上記炭素数6〜18のアリールアミノ基の炭素数は、8〜18であることが好ましく、12〜18であることがより好ましく、12であることが更に好ましい。
より好ましくは、R7〜R10のうち2〜4つが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることであり、更に好ましくは、R7〜R10の全てが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることである。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有するものである限り、積層される層の構成は特に制限されないが、陰極、電子注入層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子が後述するバッファ層を有する場合、バッファ層が電子注入層として機能するものであることが好ましい。本発明の有機電界発光素子が電子注入層として機能するバッファ層を有する場合、陰極、バッファ層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子(第1の素子構造の素子)であることが好ましい。
また、本発明の有機電界発光素子がバッファ層とは別に独立した層として電子注入層を有していてもよく、この場合、陰極、電子注入層、バッファ層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子(第2の素子構造の素子)であることが好ましい。
なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。
陰極としては、この中でも、ITO、IZO、FTOが好ましい。
陽極としては、これらの中でも、Au、Ag、Alが好ましい。
上記のように、一般に陽極に用いられる金属を陰極及び陽極に用いる事ができる事から、上部電極からの光の取り出しを想定する場合(トップエミッション構造の場合)も容易に実現でき、上記電極を種々選んでそれぞれの電極に用いる事ができる。例えば、下部電極としてAl、上部電極にITOなどである。
上記陽極の平均厚さは、特に限定されないが、10〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、30〜150nmである。また、不透過な材料を用いる場合でも、例えば平均厚さを10〜30nm程度にすることで、トップエミッション型及び透明型の陽極として使用することができる。
陽極の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
陽極と陰極との間の積層構造の材料として金属酸化物を用いると、金属酸化物からなる層を有さない有機電界発光素子に比べて連続駆動寿命や保存安定性に優れたものとなる。
より好ましくは、陰極と発光層との間に第1の金属酸化物層を有し、陽極と発光層との間に第2の金属酸化物層を有することである。
なお、金属酸化物層の重要性は、第1の金属酸化物層の方が高く、第2の金属酸化物層は、最低非占有分子軌道の極端に深い有機材料、例えば、HATCNでも置き換える事ができる。
第1の金属酸化物層を陰極の一部と考えれば、第1の金属酸化物層を有する素子は、上述した第1の素子構造の素子であることが好ましく、第1の金属酸化物層を電子注入層と考えれば、第1の金属酸化物層を有する素子は、上述した第2の素子構造の素子であることが好ましい。
第1の金属酸化物層は、単体の金属酸化物膜の一層からなる層、もしくは、単体又は二種類以上の金属酸化物を積層及び/又は混合した層である半導体もしくは絶縁体積層薄膜の層である。金属酸化物を構成する金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、インジウム、ガリウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ケイ素からなる群から選ばれる。これらのうち、積層又は混合金属酸化物層を構成する金属元素の少なくとも一つが、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素、チタン、亜鉛からなる層であることが好ましく、その中でも単体の金属酸化物ならば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる金属酸化物を含むことが好ましい。
なお、本発明においては、シート抵抗が100Ω/□より低い物は導電体、シート抵抗が100Ω/□より高い物は半導体または絶縁体として分類される。従って、透明電極として知られているITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化インジウム)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化インジウム)等の薄膜は、導電性が高く半導体または絶縁体の範疇に含まれないことから本発明の第1の金属酸化物層を構成する一層に該当しない。
上記第2の金属酸化物層の平均厚さは、特に限定されないが、1〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、5〜50nmである。
第1の金属酸化物層の平均厚さは、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
第2の金属酸化物層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
有機電界発光素子の金属酸化物層は、後述するようにスプレー熱分解法、ゾルゲル法、スパッタ法等の方法で成膜され、表面は平滑ではなく凹凸を持つ。この金属酸化物層の上に、真空蒸着等の方法で発光層を成膜した場合、発光層の原料となる成分の種類によっては、金属酸化物層の表面の凹凸が結晶核となり、金属酸化物層に接する発光層を形成する材料の結晶化が促進される。このため、有機電界発光素子を完成させたとしても、大きなリーク電流が流れ、発光面が不均一化して、実用に耐える素子が得られない場合がある。
しかし、溶液を塗布してバッファ層を形成すると、表面の平滑な層を形成することができるため、金属酸化物層と発光層との間に塗布によりバッファ層を形成すると、発光層を形成する材料の結晶化が抑制され、これによって、金属酸化物層を有する有機電界発光素子が発光層等として結晶化が起こりやすい材料を用いた場合でも、リーク電流の抑制と、均一な面発光を得ることができることになる。
上記式(1)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物は、上述したとおり、電子注入層の材料として用いることで、有機電界発光素子を発光効率及び寿命に優れたものとすることができる材料であるとともに、塗布により成膜することが可能な化合物であることから、この化合物を含む本発明の有機電界発光素子用材料を塗布してバッファ層を形成することで、有機電界発光素子を発光効率及び寿命に優れたものとするだけでなく、更に、リーク電流が抑制され、均一な面発光の素子とすることができる。
このように、本発明の有機電界発光素子が、本発明の有機電界発光素子用材料の塗膜の層であるバッファ層を有することは、本発明の好適な実施形態の1つである。
バッファ層の平均厚さは触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
なお、本発明において低分子材料とは、高分子材料(重合体)ではない材料を意味し、分子量が低い有機化合物を必ずしも意味するものではない。
p型の高分子材料(有機ポリマー)としては、例えば、ポリアリールアミン、フルオレン−アリールアミン共重合体、フルオレン−ビチオフェン共重合体、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂またはその誘導体等が挙げられる。
またこれらの化合物は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、ポリチオフェンを含有する混合物としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
これらの中でも、α−NPD、TPTEのようなアリールアミン系化合物が好ましい。
正孔輸送層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
これらの中でも、Alq3のような金属錯体、TmPyPhBのようなピリジン誘導体が好ましい。
電子輸送層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
これらの方法は各層の材料の特性に応じて選択するのが好ましく、層ごとに作成方法が異なっていても良い。第2の金属酸化物層は、これらの中でも、気相製膜法を用いて形成するのがより好ましい。気相製膜法によれば、有機化合物層の表面を壊すことなく清浄にかつ陽極と接触よく形成することができ、その結果、上述したような第2の金属酸化物層を有することによる効果がより顕著なものとなる。
上記有機化合物を含む溶液を塗布する方法は特に制限されず、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、バーコート法、スリットコート法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布方法を用いることができる。このうち、膜厚をより制御しやすいという点でスピンコート法やスリットコート法が好ましい。
バッファ層を塗布成膜することで、酸化物層表面に存在する凹凸が平滑化されるため、次にバッファ層上に成膜する層を形成する材料の結晶化が抑制される。
このような、本発明の有機電界発光素子を用いて形成される表示装置もまた、本発明の1つであり、本発明の有機電界発光素子を用いて形成される照明装置もまた、本発明の1つである。
(工程1)7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オンの合成
300mL三口フラスコに1,3−ビス(3−ブロモフェニル)プロパン−2−オン(7.2g,19.6mmol)、アセナフテンキノン(3.56g,19.6mmol)、エタノール(196mL)を入れ、加熱攪拌しながら水酸化カリウムのエタノール溶液(1.1gを20mLに溶解させたもの)を滴下する。滴下終了後、還流させながら2時間加熱攪拌した。0℃に冷却し、析出固体をろ取して7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オンを8.75(17.0mmol)得た(収率87%)。
本化合物は溶剤に不溶であったため同定は行わず、次の工程に進んだ。
工程1の反応は、下記反応式(4)のように表される。
7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オン(2.2g,4.3mmol)とジフェニルアセチレン(1.68g,5.1mmol)をジフェニルエーテル(21mL)に懸濁させ、マイクロを照射しながら8時間反応させた。室温まで放冷後、ヘキサンを加えて析出固体をろ取し、7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテンを2.2g(3.31mmol)得た(収率77%)。
得られた化合物のNMRチャートは図1に示した。
工程2の反応は、下記反応式(5)のように表される。
100mL二口フラスコに7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテン(1.20g,1.80mmol)、3−ピリジンボロン酸(738mg,6.9mmol)、Pd(PPh3)4(116mg,0.10mmol)を入れ、トルエン(30mL)とエタノール(7.2mL)に溶解させた。これに2.0M炭酸ナトリウム水溶液(7.2mL,14.4mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、フルオランテンAを773mg(1.17mmol)得た。(収率65%)
得られた化合物のNMRチャートは図2に示した。
工程3の反応は、下記反応式(6)のように表される。
100mL二口フラスコに7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテン(1.0g,1.51mmol)、フェニルボロン酸(551mg,5.52mmol)、Pd(PPh3)4(87mg,0.075mmol)を入れ、トルエン(15mL)とエタノール(5.4mL)に溶解させた。これに2.0M炭酸ナトリウム水溶液(5.4mL,10.8mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷後、水を加えクロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、フルオランテンBを696mg(1.06mmol)得た。(収率70%)
得られた化合物のNMRチャートは図3に示した。
実施例2の反応は、下記反応式(7)のように表される。
実施例1および2で合成したフルオランテンAおよびフルオランテンBのHOMO、LUMOの値を、サイクリックボルタンメトリー測定、および光学バンドギャップ測定から算出した。サイクリックボルタンメトリーはビー・エー・エス社製電気化学アナライザーで、光学バンドギャップは島津製作所製UV−1800により測定した。測定した値は表1に示した。フルオランテンA、およびBはLUMOが深く、広いバンドギャップを有していることが明らかとなった。
以下に示す方法により、図4に示す有機電界発光素子1を製造した。
[工程1]
基板2として、ITOからなる厚み150nmのパターニングされた電極(陰極3)が形成されている平均厚さ0.7mmの市販されている透明ガラス基板を用意した。そして、陰極3を有する基板2を、アセトン中、イソプロパノール中で超音波洗浄し、その後、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[工程2]
このITO電極(陰極3)上に、亜鉛金属をターゲットとし、反応ガスとして酸素をキャリアガスとしてアルゴンを用いたスパッタ法により、平均厚さ10nmの酸化亜鉛(ZnO)層を形成した。その後、イソプロパノール、アセトンで洗浄を行った。さらに、本基板をスピンコーターにセットし、1重量%酢酸マグネシウム溶液(水/エタノール=1/3)を毎分1600回転で60秒スピンコートし、大気下でホットプレートにより400℃1時間アニールを行った。続いて本基板を水で洗浄した後、大気下でホットプレートにより250℃30分間乾燥させ、酸化物層4を形成した。
[工程3]
次に、以下に示す方法により、酸化物層上に、有機化合物を含む電子注入層5を形成した。まず、実施例1で合成したフルオランテンAをシクロペンタノンに溶解し、1重量%のシクロペンタノン溶液を作製した。次に、[工程2]で作製した陰極3および酸化物層4の形成されている基板2をスピンコーターに設置した。そして、フルオランテンAの1重量%シクロペンタノン溶液を酸化物層4上に滴下しながら、基板2を毎分3000回転で90秒間回転させて電子注入層5を形成した。電子注入層5の膜厚が10nm程度となるようにシクロペンタノン溶液濃度、スピンコート条件を設定した。
[工程4]
次に、電子注入層5までの各層が形成された基板2を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。また、下記式(8)で示されるビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(Zn(BTZ)2)と、下記式(9)で示されるトリス[1−フェニルイソキノリン]イリジウム(III)(Ir(piq)3)と、下記式(10)で示されるN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)と、下記式(11)で示されるN4,N4’−ビス(ジベンゾ[b,d]チオフェン−4−イル)−N4,N4’−ジフェニルビフェニルー4,4’−ジアミン(DBTPB)と、Alとを、それぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10−5Paの圧力となるまで減圧して、Zn(BTZ)2をホスト、Ir(piq)3をドーパントとして20nm共蒸着し、発光層6を成膜した。この時、ドープ濃度は、Ir(piq)3が発光層6全体に対して6重量%となるようにした。次に、発光層6まで形成した基板2上に、DBTPBとα−NPDをそれぞれ10nmと30nmをそれぞれ蒸着することにより、正孔輸送層7を成膜した。さらに、三酸化モリブデンMoO3を真空一貫で蒸着することにより成膜し、膜厚が10nmの正孔注入層8を形成した。
[工程5]
次に、正孔注入層8まで形成した基板2上に、アルミニウム(陽極9)を膜厚が100nmとなるように蒸着して、本発明の実施例である「素子1」を得た。
上記[工程3]において、実施例1で合成したフルオランテンAの1重量%のシクロペンタノン溶液を用いる代わりに、実施例2で合成したフルオランテンBの1重量%のシクロペンタノン溶液を用いたこと以外は実施例4と同様にして、本発明の実施例である「素子2」を得た。
市販されている電子注入層材料である下記式(12)で示されるバソクプロイン(BCP)を実施例4の工程3のフルオランテンAの代わりに用いて「素子3」を得た。ここでBCP層の膜厚を10nm程度とするため、シクロペンタノン溶液は0.1重量%、スピンコートは毎分1000回転で120秒間とした。
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。また、目視により発光面の均一性を確認した。また、寿命はフォドダイオードを用い、初期輝度を1000cd/m2とする定電流下での駆動による輝度変化、ここでは初期輝度の80%になるまでの輝度推移を測定した。
実施例4、5、および比較例1で製造した素子1、2、3のリーク電流値、発光効率、素子寿命の結果を表2に示した。それぞれの結果はBCPの値を1としたときの相対値で示した。また、リーク電流値は非発光時に流れる電流として、素子に2Vを印加した時の電流値とした。
2:基板
3:陰極
4:無機の酸化物層
5:電子注入層
6:発光層
7:正孔輸送層
8:正孔注入層
9:陽極
Claims (8)
- 前記式(1)中、R7〜R10の少なくとも1つは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子用材料。
- 前記式(1)中、R7〜R10の少なくとも1つは、置換基として芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基を有する芳香族炭化水素環であることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子用材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の有機電界発光素子用材料を用いて構成されることを特徴とする、陽極と基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子。
- 前記有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に金属酸化物層を有することを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
- 前記有機電界発光素子は、前記有機電界発光素子用材料の塗膜の層であるバッファ層を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の有機電界発光素子。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子を含む表示装置。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子を含む照明装置。
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- 2017-04-10 JP JP2017077739A patent/JP6877222B2/ja active Active
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