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JP2018178729A - 噴射制御装置 - Google Patents

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JP2018178729A
JP2018178729A JP2017073732A JP2017073732A JP2018178729A JP 2018178729 A JP2018178729 A JP 2018178729A JP 2017073732 A JP2017073732 A JP 2017073732A JP 2017073732 A JP2017073732 A JP 2017073732A JP 2018178729 A JP2018178729 A JP 2018178729A
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Abstract

【課題】内燃機関における燃料の噴射を適切に行うことが可能な噴射制御装置を提供する。【解決手段】噴射制御装置において、制御手段は、コンデンサの充電に時間を要すると判定した場合、コンデンサの充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。よって、例えばコンデンサの充電速度が低下した場合、その充電開始を早めて充電不足が生じないようにすることができる。また、燃料噴射の実施に必要な電荷をコンデンサに蓄積することができ、燃料の噴射を適切に行うことが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関に燃料を噴射する噴射弁の駆動を制御する噴射制御装置に関する。
噴射制御装置においては、内燃機関に燃料を噴射するインジェクタ(噴射弁)について通電電流を制御することにより、その開弁期間や開閉タイミングを制御するようになっている。このような噴射制御装置は、バッテリ電圧を昇圧してコンデンサに充電する昇圧回路を備えており、設定された駆動期間の開始時、コンデンサに充電された昇圧電圧をインジェクタに印加してピーク電流を流すことにより、インジェクタを速やかに開弁させる。
ところで、所謂多段噴射として1燃焼サイクルで燃料噴射を複数回行う場合には、その多段噴射を実施するために必要とされる十分な電荷をコンデンサに蓄えることができない事態が生じうる。そこで、係るコンデンサに関して多段噴射の実施に必要な電荷を蓄積できない異常が生じたときに、複数回の燃料噴射のうち、内燃機関を作動させるためのメインの燃料噴射以外の燃料噴射(以下、副噴射とする)の実施を制限するといった技術が考えられている(例えば特許文献1参照)。
特開2007−113547号公報
しかしながら、上記した従来技術にあっては、十分な電荷をコンデンサに蓄えることができなくなると、副噴射の実施が制限される結果、内燃機関の作動時における振動或いは騒音の増大や、燃焼効率の低下を招く虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関における燃料の噴射を適切に行うことが可能な噴射制御装置を提供することにある。
請求項1記載の噴射制御装置において、制御手段(13,14)は、コンデンサ(C1)の充電に時間を要すると判定した場合、コンデンサの充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。よって、例えばコンデンサの充電速度が低下した場合、その充電開始を早めて充電不足が生じないようにすることができる。また、燃料噴射の実施に必要な電荷をコンデンサに蓄積することができ、例えば従来技術のように多段噴射における副噴射の実施を制限することなく、燃料の噴射を適切に行うことが可能となる。
第1実施形態を示す噴射制御装置及びインジェクタの構成図 噴射制御装置の信号を示すタイムチャート コンデンサの充電電圧と充電時間検出処理を説明するためのタイムチャート 充電時間検出処理のフローチャート インジェクタの通電電流とコンデンサの充電電圧との関係を説明するためのタイムチャート 第2実施形態を示すコンデンサの充電電圧傾き検出処理のフローチャート 充電電圧傾き検出処理を説明するためのタイムチャート 第3実施形態を示す充電電圧検出処理のフローチャート
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照して説明する。図1に示す噴射制御装置10は、車両に搭載される複数のECUのうちの一つであり、車両に搭載された内燃機関たる多気筒エンジンの各気筒に燃料を噴射供給するインジェクタ11(これ以降、気筒毎のインジェクタを表すときは#1〜#nと称する)の駆動を制御する。なお、「n」は内燃機関の気筒数に対応しており、図1ではn気筒のうちの1つのインジェクタ#1を例示するものとする。
噴射制御装置10は、インジェクタ11への通電電流を制御して、そのインジェクタ11を開閉駆動する。この場合、噴射制御装置10は、図2に示す駆動期間TSの開始時、インジェクタ11に対して後述するピーク電流を供給するピーク電流制御を行い、インジェクタ11を速やかに開弁させる。その後、噴射制御装置10は、駆動期間TSが終了するまで定電流制御を行い、インジェクタ11の開弁状態を保持する。
インジェクタ11は当該インジェクタ内のコイル11sに通電されると、図示しない弁体が閉弁位置からリターンスプリングの付勢力に抗して開弁位置に変位して燃料噴射を行わしめる。コイル11sが断電されると、リターンスプリングの付勢力により弁体が閉弁位置に復帰して燃料噴射を停止する。
図1に示すように、噴射制御装置10は、マイコン13、駆動制御IC14、昇圧回路部15、インジェクタ回路部16を備えており、それら回路部15,16は、Nチャネル型のMOSトランジスタT1〜T4、チャージコンデンサC1、ダイオードD1〜D4等を含む。なお、本実施形態のマイコン13及び駆動制御IC14は、図示しない記憶部を含むと共に各回路部15,16を制御する制御手段乃至制御部を構成している。
マイコン13は、装置の動作全般を制御する。マイコン13は、図1に示すように充電電圧検出部13a及び充電時間演算部13bを備えており、後述する電圧検出手段、時間検出手段、及び傾き検出手段として機能する。マイコン13は、インジェクタ駆動要求時、信号ラインSLを介して、インジェクタ11の夫々についての開弁及び閉弁を指令するための駆動要求信号(気筒毎の噴射信号S#1〜S#n)を駆動制御IC14に送信する。
駆動制御IC14は、駆動要求のあるインジェクタ11のコイル11sに電流を供給する制御を行う。駆動制御IC14は閾値電圧制御部14aを備えており、後述する閾値電圧を変更する閾値電圧変更手段として機能する。
噴射制御装置10の電源端子Pdには、直流電源たるバッテリ電源から出力されるバッテリ電圧VBが供給されている。噴射制御装置10の出力端子P1aと出力端子P1bとの間には、コイル11sが接続されている。ここで、図1で上側の端子P1aは、インジェクタ#1のコイル11s、及び他のインジェクタ#2〜#nのコイル11sの共通の端子とされ、下側の端子P1bは、各インジェクタ#1〜#nのコイル11sが夫々接続される各別の端子とされている。以下では説明の便宜上、1つのインジェクタ#1の駆動に係る構成を中心に説明する。
先ず、昇圧回路部15は、駆動開始直後にインジェクタ11を高速に開弁させるべく、そのインジェクタ11に所謂ピーク電流としての放電電流を流すための昇圧電圧を生成する。電源端子Pdとグランドとの間には、昇圧用のインダクタL1、チャージMOSとも称すトランジスタT1、及び電流検出用の抵抗R1が直列に接続されている。
トランジスタT1のドレインには、逆流防止用のダイオードD1のアノードが接続されている。ダイオードD1のカソードは、ノードNpに接続されている。駆動制御IC14は、昇圧回路部15のノードNpの電圧に基づいて、昇圧電圧が目標電圧に一致するようにトランジスタT1の駆動を制御する。係る制御により、インダクタL1に蓄積されたエネルギーがダイオードD1を通して、チャージコンデンサC1に移され、昇圧動作が行われる。
チャージコンデンサC1は、昇圧電圧を充電する、例えばアルミ電解コンデンサである(他の種類のコンデンサでもよい)。チャージコンデンサC1は、その一方の端子が昇圧回路部15のノードNpに接続され、他方の端子がグランドに接続されている。駆動制御IC14は、上記した昇圧動作によりバッテリ電圧VBよりも高い電圧でチャージコンデンサC1を充電するように昇圧回路部15(DCDCコンバータ)を制御する。
インジェクタ回路部16において、気筒MOSとも称すトランジスタT2は、コイル11sの下流側における端子P1bと、抵抗R2の一方の端子との間に設けられている。抵抗R2は電流検出用のものであり、その他方の端子はグランドに接続されている。気筒MOSは、各インジェクタ#1〜#nについて夫々のコイル11sと対応するように設けられており、駆動対象のインジェクタ#1〜#nを選択するためのスイッチング素子に相当する。また、コイル11sの下流側における端子P1bには、エネルギー回収用のダイオードD2のアノードが接続され、そのカソードが昇圧回路部15のノードNpつまりチャージコンデンサC1の正極側に接続されている。
インジェクタ回路部16において、放電MOSとも称すトランジスタT3は、昇圧回路部15のノードNpと、コイル11sの上流側における端子P1aとの間に設けられている。更に、定電流MOSとも称すトランジスタT4は、電源端子Pdと逆流防止用のダイオードD3のアノードとの間に設けられている。ダイオードD3のカソードには、端子P1aが接続されている。また、端子P1aには、アノードがグランドに接続された電流還流用のダイオードD4のカソードが接続されている。
上記したマイコン13及び駆動制御IC14は、前記記憶部に記憶されたソフトウェアや、ハードウェア、又はそれらの組合せにより制御手段として機能する任意の構成を採用することができる。例えば、当該制御手段は、多数の論理回路を含むデジタル回路や、アナログ回路を含むハードウェアで構成してもよい。
マイコン13は、エンジン回転数、アクセル開度等、図示しない各種センサで検出される検出情報に基づいて、インジェクタ#1〜#nに対応する気筒毎の噴射信号(Hレベルの信号S1#〜S#n)を生成し、駆動制御IC14に出力する。駆動制御IC14は、燃料噴射制御時において、噴射信号S#1〜S#nに基づき、チャージMOS、放電MOS、定電流MOS、気筒MOSの夫々のオンオフを制御することで、コイル11sに駆動電流を通電させてインジェクタ#1〜#nを開弁させる。
具体的には例えば図2に示すように、駆動制御IC14は、マイコン13から駆動要求のある第n気筒のインジェクタ#nの噴射信号S#nがHレベルの期間TS、インジェクタ#nに対応するトランジスタT2をオンさせると共に、当該駆動期間TSの開始時、トランジスタT3をオンさせる。
そして、駆動制御IC14は、コイル11sに流れる負荷電流たるインジェクタ電流を、抵抗R2に生じる電圧に基づき検出し、その負荷電流が放電電流の目標最大値IPEAKになったと判定すると、トランジスタT3をオフにする。こうして、コイル11sへの通電開始時には、チャージコンデンサC1に蓄積されていたエネルギーにより、コイル11sに流れる負荷電流が急激に立ち上がり、そのピーク電流IPEAKに至るまでの放電電流によって、インジェクタ#nを速やかに開弁作動させる。
また、駆動制御IC14は、トランジスタT3をオフした後、抵抗R2に生じる電圧に基づき検出される負荷電流が、IPEAKより小さい一定の電流となるように、トランジスタT4をオンオフさせる定電流制御を行う。即ち、駆動制御IC14は、図2の駆動期間TSにおいて、負荷電流が下側閾値Ic_L以下であると判定するとトランジスタT4をオンし、負荷電流が上側閾値Ic_H以上であると判定するとトランジスタT4をオフする制御を実行する。この場合、下側閾値Ic_Lと、上側閾値Ic_Hと、目標最大値IPEAKとは、同図2の如く「IPEAK>Ic_H>Ic_L」の関係で表される。係る定電流制御により、負荷電流が目標最大値IPEAKから低下して下側閾値Ic_L以下になると、以降、トランジスタT4のオンオフが繰り返されることで、負荷電流の平均値は、Ic_HとIc_Lとの間の一定電流Icに維持される。
上記した定電流制御において、トランジスタT4のオン時に、電源ライン側たる端子Pd側からトランジスタT4とダイオードD3とを介してコイル11sへ電流が流れ、トランジスタT4のオフ時に、グランド側からダイオードD4を介して電流が還流する。なお、図2の駆動期間TSにおいて、噴射信号S#nがHレベルになってからの初期の期間、つまり負荷電流が上側閾値Ic_Hに到達するまでの間、トランジスタT4がオンされているのは、上記定電流制御によるものである。
この後、駆動制御IC14は、マイコン13からの噴射信号S#nがLレベルになると、トランジスタT2をオフすると共に、トランジスタT4のオンオフによる定電流制御を終了して、それらオフの状態を保持する。これにより、コイル11sへの通電が停止してインジェクタ#nが閉弁し、そのインジェクタ#nによる燃料噴射が終了する。なお、噴射信号S#nがLレベルになって、トランジスタT2,T4がオフにされると、コイル11sに発生するフライバックエネルギー、つまり残留したエネルギーは、ダイオードD2を通じてチャージコンデンサC1で回収される。
上記した定電流制御に関して、一定電流Icの値の他、例えば当該Icよりも小さい一定電流の値を、前記記憶部に予め記憶させておき、駆動制御IC14により、定電流制御の前半部で一定電流Icを供給する制御を実行し、後半部で当該Icよりも小さい一定電流を供給する制御を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、トランジスタT3がオンされてから負荷電流がIPEAKに達するまでの期間をコンデンサ放電期間(図5参照)としており、コンデンサ放電期間以外の期間を、コンデンサ充電可能期間としている。つまり、駆動制御IC14は、定電流制御を実行しているときにも、上記昇圧動作によるチャージコンデンサC1の充電を行える構成としている。
そして、駆動制御IC14は、コンデンサ充電可能期間において、昇圧動作によりチャージコンデンサC1の充電電圧Vcが目標電圧となるように、昇圧回路部15を制御する。具体的には、駆動制御IC14は、チャージコンデンサC1の充電電圧Vc、つまり当該コンデンサC1の正極側の電圧を示すノードNpの電圧を検出する。駆動制御IC14は、検出された充電電圧Vcが、閾値電圧制御部14aにて設定された第1閾値電圧Vc−1(図5参照)まで低下したと判定すると、コンデンサ充電可能期間にトランジスタT1を繰り返しオンオフさせることで、例えば図5で「充電目標電圧」として示す満充電電圧となるようにチャージコンデンサC1を充電させる。
この場合、図3に示すように、トランジスタT1をオンさせると、インダクタL1とトランジスタT1とを通じて抵抗R1に充電電流が流れ、トランジスタT1をオフさせると、チャージコイルたるインダクタL1に蓄積されたエネルギーが、ダイオードD1を通じてチャージコンデンサC1に移り、充電電圧Vcを上昇させる。それ故、駆動制御IC14は、トランジスタT1をオンしてから抵抗R1に生じる電圧によって検出される電流、つまりインダクタL1に流れる電流が所定値に達すると、トランジスタT1を所定時間だけオフし、再びオンするという制御を繰り返し、以ってチャージコンデンサC1を目標電圧となるまで充電する。
また、本実施形態では、図5に示すように1燃焼サイクルで燃料噴射を複数回行う多段噴射(同図では3段噴射を例示)の実施が可能とされ、マイコン13は、上記した各種センサで検出されるエンジン回転数等の検出情報に基づいて実施する燃料噴射の段数を決定する構成とされている。マイコン13は、多段噴射を実施する場合、その1段目たる最初の噴射信号S#nを出力する前に、決定した段数「m」つまり噴射段数を示す段数情報mを、駆動制御IC14に出力する。
ところで、上記した第1閾値電圧Vc−1は、インジェクタ11の駆動制御に必要な電荷を充電するための閾値に係る充電条件として、予め前記記憶部に記憶されている。もっとも例えば、チャージコンデンサC1の性能の劣化等に起因して充電速度が低下した場合、十分な電荷を当該コンデンサC1に蓄えることができなくなる事態も想定される。特に、多段噴射を実施する場合、噴射間隔が短くなり、ピーク電流制御を実行する時間間隔も短くなる。
そこで、本実施形態のマイコン13は、前記充電条件でのチャージコンデンサC1の充電に時間を要すると判定した場合、当該充電条件を、駆動制御IC14による充電開始のタイミングを早める充電条件に変更するようになっている。例えば、前記記憶部には、第1閾値電圧Vc−1の他、充電条件を変更するものとして当該第1閾値電圧よりも高い閾値として予め設定された第2閾値電圧Vc−2(図5参照)が記憶されている。
そして、マイコン13は、充電条件を変更する際、駆動制御IC14の閾値電圧制御部14aに、当初の第1閾値電圧Vc−1から第2閾値電圧Vc−2への変更を指令することで、昇圧回路部15での昇圧動作を、早いタイミングで行う充電条件にしている。こうした充電条件の変更に係る具体的な構成について、図4も参照しながら説明する。図4のフローチャートは、マイコン13により実行される充電時間検出処理の流れを示している。なお、以下において、基準電圧等といった基準値乃至所定値は、予め前記記憶部に記憶されているものとする。
先ず、マイコン13は、昇圧回路部15の昇圧動作時において、充電時間検出処理を開始すると、自身13の充電電圧検出部13aによりチャージコンデンサC1の充電電圧Vcを検出する。また、マイコン13は、検出した充電電圧Vcの値が、第1電圧から第2電圧に上昇するまでの充電時間を、自身13の充電時間演算部13bにより計測する(ステップS11)。
具体的には、マイコン13は、図3に示す第1電圧としての第1基準電圧Vth_L及び第2電圧としての第2基準電圧Vth_Hを設定し、チャージコンデンサC1の充電によって、その充電電圧Vcが第1基準電圧Vth_Lから第2基準電圧Vth_Hに至るまでの充電時間Tcを求める。基準電圧Vth_L,Vth_Hは、例えば第1閾値電圧Vc−1より大きく且つ前記満充電電圧より小さい範囲を画する2つの電圧値であるが、それら電圧値の差が、充電時間Tcを測るうえで正確性を担保できる所定の電圧範囲を画する適宜の値に設定されている。
そして、マイコン13は、図4のステップS12において、求めた充電時間Tcと、基準電圧Vth_L,Vth_Hに対応して予め設定された正常充電時間Tc_MAXとを比較する。マイコン13は、係る充電時間Tcが正常充電時間Tc_MAXと同じ若しくは短い(Tc≦Tc_MAX)と判定すると(ステップS12にてYES)、チャージコンデンサC1の充電時間Tcが正常な時間の範囲以内にあるものとして、この処理を終了する(END)。
これに対し、マイコン13は、充電時間Tcが正常充電時間Tc_MAXを超えると判定したとする(ステップS12にてNO)。このようにチャージコンデンサC1の充電時間Tcが正常な時間の範囲以内になければ、昇圧回路部15での充電速度が低下したものと言える。
この場合、マイコン13は、駆動制御IC14の閾値電圧制御部14aに対して、充電開始電圧を規定する閾値電圧について、第2閾値電圧Vc−2への変更を指令する信号を送信する(ステップS13)。これにより、駆動制御IC14は、閾値電圧制御部14aにて当初の第1閾値電圧Vc−1から第2閾値電圧Vc−2へと変更する設定を行うことで、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。
上記構成の作用について、図5を参照しながら説明する。図5では、1つのインジェクタ#nにおける3段噴射を実施する場合を例示している。
図5に示すコンデンサ放電期間では、チャージコンデンサC1の放電が行われ、当該コンデンサC1の電荷の減少に伴い、充電電圧Vcが低下する。それ故、燃料の噴射段数mが多いほど、その段数mの分チャージコンデンサC1の放電が繰り返される結果、充電電圧Vcの低下は、より大きくなる。
これにより、駆動制御IC14は、充電電圧Vcが、予め設定された第1閾値電圧Vc−1まで低下したと判定すると、当該コンデンサ放電期間の経過後直ちに、昇圧回路部15での昇圧動作を開始させる。このとき、図5の「充電速度正常時」として太線で表すように、充電電圧Vcが正常な充電速度で上昇する場合(同図の右下側の太線参照)、上記した充電時間検出処理の実行において、当該充電時間Tcが正常な時間の範囲以内にあるものとして処理されるため(前記ステップS12にてYES)、第1閾値電圧Vc−1の設定が維持される。
一方、図5の「充電速度低下時」として表すように、充電電圧Vcが正常な充電速度で上昇しない場合(同図の右下側の二点鎖線参照)、充電時間検出処理の実行において、当該充電時間Tcが正常な時間の範囲を超えるものとして処理されるため(前記ステップS12にてNO)、第1閾値電圧Vc−1から第2閾値電圧Vc−2への設定変更が行われる(前記ステップS13)。これにより、図5の「閾値変更後」として表すように、多段噴射の途中で第2閾値電圧Vc−2に低下すると、コンデンサ放電期間以外の期間をコンデンサ充電可能期間として、昇圧動作は、当該コンデンサ放電期間を除くようにして間欠的に実行され、その多段噴射後、充電電圧Vcが充電目標電圧に到達するまで継続して実行されることとなる。
また、同図から明らかなように、第2閾値電圧Vc−2は、第1閾値電圧Vc−1に比して高く(Vc−2>Vc−1)、閾値変更後にあっては、第1閾値電圧Vc−1が設定されていた通常時に比して、早い時期に充電が開始されることとなる。それ故、コンデンサ充電可能期間における、充電停止期間つまり昇圧動作を行わない期間を短くすることができる。これにより、チャージコンデンサC1の充電可能期間が短い時、例えば、多気筒エンジンが高速回転し、燃料の多段噴射が行われる時でも、チャージコンデンサC1の高い充電電圧Vcの確保が可能となる。
以上説明したように、本実施形態のマイコン13は、閾値電圧制御部14aにて予め設定された充電条件でのチャージコンデンサC1の充電に時間を要すると判定した場合、当該充電条件を、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。
これによれば、例えばチャージコンデンサC1の充電速度が低下した場合、その充電開始を早めて充電不足が生じないようにすることができる。また、燃料噴射の実施に必要な電荷をチャージコンデンサC1に蓄積することができ、例えば従来技術のように多段噴射における副噴射の実施を制限することなく、燃料の噴射を適切に行うことが可能となる。
本実施形態のマイコン13は、チャージコンデンサC1の充電電圧Vcが第1基準電圧Vth_Lから第2基準電圧Vth_Hに上昇するまでの充電時間Tcを検出する時間検出手段としての検出部13a乃至演算部13bを備え、その充電時間演算部13bで検出された充電時間Tcが正常充電時間Tc_MAXを超えると判定した場合、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。
これによれば、チャージコンデンサC1の充電に時間を要するか否かを、検出した充電時間Tcに基づき適切に判定することができる。
また、本実施形態の充電条件は、チャージコンデンサC1の充電を開始する閾値として予め設定された第1閾値電圧Vc−1に充電電圧Vcが低下したことを条件とし、当該第1閾値電圧Vc−1よりも高い第2閾値電圧Vc−2に変更することにより、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める。
これによれば、駆動制御IC14において、閾値電圧制御部14aの閾値の設定を変更するといった簡単な構成で、チャージコンデンサC1の充電開始時期を早めることができる。
<その他の実施形態>
図6〜図8は、本発明の第2、第3実施形態を示すものであり、充電時間検出処理と異なる処理が実行される。以下では、既述した実施形態と実質的に異なる点について述べることとする。
図6のフローチャートは、マイコン13により実行される第2実施形態の充電電圧傾き検出処理の流れを示している。先ず、マイコン13は、昇圧回路部15の昇圧動作時において、充電電圧傾き検出処理を開始すると、充電電圧検出部13a及び充電時間演算部13bにより検出される、チャージコンデンサC1の充電電圧Vcの時間変化における当該充電電圧Vcの傾きを検出する(ステップS21)。
具体的には図7に示すように、マイコン13は、充電電圧検出部13aによりチャージコンデンサC1の充電電圧Vcを、時間差ΔTcをおいて2回検出し、充電時間演算部13bにより当該検出値の増加分ΔVcを当該時間ΔTcで除算することにより(ΔVc/ΔTc)、充電電圧Vcの傾きの値を求める。
そして、マイコン13は、図6のステップS22において、求めた充電電圧Vcの傾きの値と、予め設定された所定の傾き値とを比較する。ここで、所定の傾き値は、チャージコンデンサC1の正常な充電速度の下限の判定基準に対応する値である。それ故、マイコン13は、係る充電電圧Vcの傾きの値が所定の傾き値以上((ΔVc/ΔTc)≧所定の傾き値)と判定すると(ステップS22にてYES)、チャージコンデンサC1の充電電圧Vcが正常な充電速度で上昇しているものとして、この処理を終了する(END)。
これに対し、マイコン13は、充電電圧Vcの傾きの値が所定の傾き値に満たないと判定したとする(ステップS22にてNO)。このような場合には、昇圧回路部15でのチャージコンデンサC1の充電速度が低下したものと言える。そこで、マイコン13は、駆動制御IC14の閾値電圧制御部14aに対して、第1閾値電圧Vc−1から第2閾値電圧Vc−2への変更を指令する信号を送信する(ステップS23)。これにより、駆動制御IC14は、閾値電圧制御部14aにて第2閾値電圧Vc−2に変更する設定を行う。
以上説明したように、本第2実施形態のマイコン13は、チャージコンデンサC1の充電時にその充電電圧Vcの時間変化における当該充電電圧Vcの傾きを検出する傾き検出手段としての検出部13a乃至演算部13bを備え、その傾き検出手段で検出された充電電圧Vcの傾きが所定の傾き値に満たないと判定した場合、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する。
これによれば、充電電圧Vcが、或る基準電圧まで上昇する所要時間を待つことなく、充電電圧Vcの傾きに基づきチャージコンデンサC1の充電に時間を要するか否かを適切に判定することができる。
図8のフローチャートは、第3実施形態の充電電圧検出処理の流れを示している。
マイコン13は、同図8のステップS31,S32において、前記ステップS11,S12と同様、第1基準電圧Vth_Lから第2基準電圧Vth_Hに至るまでの充電時間Tcを求め、その充電時間Tcと正常充電時間Tc_MAXとを比較する。なお、ステップS31,S32において、昇圧回路部15での充電速度の低下を判定するために、前記ステップS21,S22と同様、充電電圧Vcの傾きの値を求め、その充電電圧Vcの傾きの値と所定の傾き値とを比較してもよい。
ここで、マイコン13は、充電時間Tcが正常充電時間Tc_MAXを超えると判定したとする(ステップS32にてNO)。この場合、マイコン13は、何れかのインジェクタ#1〜#nにおけるm段噴射の開始前に、充電電圧検出部13aによりチャージコンデンサC1の充電電圧Vcを検出する(ステップS33)。この場合の充電電圧Vcの検出は、例えば燃料噴射直前に行うものとし、その燃料噴射直前の検出タイミング(検出期間)を、図5の矢印Aで表す。なお、図5の「充電遅れ検出期間」として表す期間は、上記昇圧動作が行われる期間であって、前記ステップS11,S21,S31の検出処理を実行しうる期間である。
次いで、マイコン13は、検出された充電電圧Vcと、所定の電圧値とを比較する(ステップS34)。ここで、所定の電圧値は、例えばm段噴射の実施に際して必要な充電電圧を表す値であり、実際の噴射段数mや、当該多段噴射における各噴射間の時間に応じて予め規定された電圧値のデータテーブルの照合により定められる。つまり、多段噴射の回数mが比較的多い場合には、比較的多くの電荷がチャージコンデンサC1に蓄えられていなければ、多段噴射の途中で充電電圧Vcが第1閾値電圧Vc−1を下回ることが想定される。そこで、マイコン13は、例えば図5の3段噴射の実施に際して検出された充電電圧Vcが、当該3段噴射の実施に必要な所定の電圧値(例えば充電目標電圧値とする)に満たないと判定した場合(ステップS34にてNO)、駆動制御IC14の閾値電圧制御部14aに対して、第1閾値電圧Vc−1から第2閾値電圧Vc−2への変更を指令する信号を送信する(ステップS35)。
これに対し、マイコン13は、例えば図5の3段噴射の実施に際して検出された充電電圧Vcが、充電目標電圧値に達していると判定した場合(ステップS34にてYES)、当該3段噴射の実施に必要な電荷がチャージコンデンサC1に蓄えられているものとして、この処理を終了する(END)。
以上説明したように、本第3実施形態のマイコン13は、燃料の噴射に際して、チャージコンデンサC1の充電電圧Vcを検出する電圧検出手段としての充電電圧検出部13aを備え、その充電電圧検出部13aで検出された充電電圧Vcが所定の電圧値に満たないと判定した場合、燃料の噴射に際してチャージコンデンサC1の充電開始のタイミングを早める。
これによれば、燃料の噴射に際して、充電電圧Vcに基づき充電条件を変更することで、チャージコンデンサC1の充電開始のタイミングが遅れないようにすることができる。従って、実際の燃料噴射に応じて、充電開始のタイミングを早める機会を逸せず、且つ必要な限りにおいて充電条件を変更することが可能となる。これにより、充電条件の変更に係る判断精度を高めて、適切なタイミングで充電を開始することができ、総じて内燃機関における燃料の噴射を好適に行うことができる。
また、上記構成によれば、例えば多段噴射の実施前に、充電電圧Vcが所定の電圧値に満たなければ、当該噴射に先立ち第2閾値電圧Vc−2への変更指令を行い、その多段噴射の合間(図5の複数のコンデンサ放電期間の合間)を利用した充電が可能となる。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した各実施形態に限定されるものではなく、上記した各実施形態や変形例を組み合わせ、或いは一部の構成を省略する等、適宜変更して実施し得るものである。
例えば、図8の処理において、前記ステップS31,S32を省略し、チャージコンデンサC1の充電に時間を要するか否かを、燃料噴射開始に先立ち検出された充電電圧Vc及び当該燃料噴射に応じた所定の電圧値の比較により判定する。このように、前記ステップS33〜S35のみを実行する構成にあっても、つまりチャージコンデンサC1の充電速度の直接的な検出を行わなくても、燃料噴射開始前の充電電圧Vcが所定の電圧値に満たなければ、第2閾値電圧Vc−2への変更が行われることとなる。それ故、上記実施形態と同様、適切なタイミングで充電を開始することができる等の効果を奏する。
また、上記したトランジスタT1〜T4は、Nチャネル型のMOSトランジスタに限らず、バイポーラトランジスタ等、他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、10…噴射制御装置、11…インジェクタ(噴射弁)、13…マイコン(制御手段)、13a…充電電圧検出部(時間検出手段、傾き検出手段、電圧検出手段)、13b…充電時間演算部(時間検出手段、傾き検出手段)、14…駆動制御IC(制御手段)、15…昇圧回路部、C1…コンデンサ。

Claims (5)

  1. 内燃機関に燃料を噴射する噴射弁(11)を駆動制御する噴射制御装置(10)であって、
    バッテリ電源から昇圧した電圧を生成する昇圧回路部(15)と、
    前記昇圧回路部にて昇圧された電圧を充電するコンデンサ(C1)と、
    を備え、前記コンデンサで充電された電圧を前記噴射弁に印加して、ピーク電流を前記噴射弁に通電して開弁させるようにしたものにおいて、
    前記噴射弁の駆動制御に必要な電荷を充電するために予め設定された充電条件にて、前記コンデンサを充電するように前記昇圧回路部を制御する制御手段(13,14)を備え、
    前記制御手段は、前記充電条件での前記コンデンサの充電に時間を要すると判定した場合、当該充電条件を、前記コンデンサの充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する噴射制御装置。
  2. 前記コンデンサの充電によって、その充電電圧が第1電圧から第2電圧に上昇するまでの充電時間を検出する時間検出手段(13a,13b)を備え、
    前記制御手段は、前記時間検出手段で検出された前記充電時間が所定時間を超えると判定した場合、前記コンデンサの充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する請求項1記載の噴射制御装置。
  3. 前記コンデンサの充電時にその充電電圧の時間変化における当該充電電圧の傾きを検出する傾き検出手段(13a,13b)を備え、
    前記制御手段は、前記傾き検出手段で検出された前記充電電圧の傾きが所定の傾き値に満たないと判定した場合、前記コンデンサの充電開始のタイミングを早める充電条件に変更する請求項1記載の噴射制御装置。
  4. 前記燃料の噴射に際して、前記コンデンサの充電電圧を検出する電圧検出手段(13a)を備え、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段で検出された前記充電電圧が所定の電圧値に満たないと判定した場合、前記燃料の噴射に際して前記コンデンサの充電開始のタイミングを早める請求項1から3の何れか一項記載の噴射制御装置。
  5. 前記充電条件は、前記コンデンサの充電を開始する閾値として予め設定された第1閾値電圧に前記充電電圧が低下したことを条件とし、当該第1閾値電圧よりも高い第2閾値電圧に変更することにより、前記コンデンサの充電開始のタイミングを早める請求項1から4の何れか一項記載の噴射制御装置。
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