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JP2018178275A - 摺動布帛およびウインドウガラススタビライザ - Google Patents

摺動布帛およびウインドウガラススタビライザ Download PDF

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Abstract

【課題】湿潤状態においても静摩擦係数と動摩擦係数の差が小さく、かつ摺動面から効率よく水を排出できるように相手部材と摺接する際に不快な異音が発生することのない摺動布帛を提供することを課題とする。【解決手段】フッ素樹脂繊維を含む摺動布帛であって、摺動布帛は摺動面を有し、該摺動面に一方向に延在する複数の凸条部と基部が交互に形成されている摺動布帛、前記摺動面における凸条部と基部の面積比が、0.1〜2である前記摺動布帛、前記摺動面における凸条部は、高さが0.05〜2mmである前記摺動布帛、および前記摺動布帛を、面接部材の少なくとも一部に用いてなるウインドウガラススタビライザ。【選択図】 なし

Description

本発明は、摺動材料として好適なフッ素樹脂繊維を含む摺動布帛に関する。また、前記摺動布帛を用いてなるウインドウガラススタビライザに関する。
従来からフッ素樹脂はその低摩擦係数を生かして摺動部材の表層にラミネートやコーティングされて使用されている。しかしながら、フッ素樹脂のラミネートやコーティングではフッ素樹脂膜が薄く、かつ非接着性のため剥がれやすく、長期的に摺動性を維持するためにはラミネートやコーティングを繰り返す必要があった。このような欠点を解消するためにフッ素樹脂を繊維化し、織り編み物や不織布として摺動部材の表面に配置させることで摩擦耐久性を向上させ、さらに他素材と接着しやすい織り編み物と複合してより強固に接着する摺動材が開発されている。
例えば、特許文献1には、パイル部分をポリテトラフロロエチレン糸で構成し且つ特定の立毛密度を有するパイル織物を、ウインドウガラススタビライザ用の面接部材として用いることで、ガラス面との摩擦が小さくスムーズに摺動し、ガラスに痕を付けることがなく、また、パイル糸の体積弾性効果により、優れた振れ止め効果を奏することができるという技術が開示されている。
なお、ウインドウガラススタビライザは、ウインドウガラス開閉時における前記ガラスの振動を防止するために、ウインドウガラス格納庫本体内のウェスト開口部付近に取り付けられており、一般的には、ウインドウガラスの両側から前記ガラス面に摺接させる面接部材等から構成されている。
実公平8−6057号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のパイル織物をウインドウガラススタビライザ用の面接部材として用いた場合、降雨等によりウインドウガラスに水滴が付着してパイル糸が湿潤すると、ウインドウガラス開閉時に前記ガラス面とパイル糸が摺接する際に不快な異音が発生するという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題を解決し、湿潤状態においても静摩擦係数と動摩擦係数の差が小さく、かつ摺動面から効率よく水を排出できるように相手部材と摺接する際に不快な異音が発生することのない摺動布帛を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため本発明は、次の構成を有する。
(1)フッ素樹脂繊維を含む摺動布帛であって、摺動布帛は摺動面を有し、該摺動面に一方向に延在する複数の凸条部と基部が交互に形成されている摺動布帛。
(2)前記摺動面における凸条部と基部の面積比が、0.1〜2である(1)に記載の摺動布帛。
(3)前記摺動面における凸条部は、高さが0.05〜2mmである(1)または(2)に記載の摺動布帛。
(4)前記摺動面における凸条部は、フッ素樹脂繊維が配されることにより形成されている(1)〜(3)のいずれかに記載の摺動布帛。
(5)前記フッ素樹脂繊維の繊度が、他の繊維に対して、繊度比で10〜30倍である(4)に記載の摺動布帛。
(6)前記摺動面は、湿潤状態において凸条方向と直角方向に摺動した際の静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.2以下である(1)〜(5)のいずれかに記載の摺動布帛。
(7)前記摺動布帛は、2重織物であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の摺動布帛。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の摺動布帛を、面接部材の少なくとも一部に用いてなるウインドウガラススタビライザ。
本発明によれば、フッ素樹脂繊維を含み、摺動面に一方向に延在する複数の凸条部と基部を交互に形成することにより、湿潤状態においても凸条方向の直角方向に静摩擦係数と動摩擦係数の差が小さく、かつ摺動面から効率よく水を排出でき、相手部材と摺接する際に不快な異音が発生することのない摺動布帛が提供される。
そしてかかる摺動布帛は、ウインドウガラススタビライザ用の面接部材、複写機定着部摺動材、防振ゴム等に有用に用いることができ、なかでも特にウインドウガラススタビライザ用の面接部材に有用に用いることができる。
本発明による摺動布帛は、フッ素樹脂繊維を含む摺動布帛であって、摺動布帛は摺動面を有し、該摺動面に一方向に延在する複数の凸条部と基部が交互に形成されていることを特徴とする。
なお、本発明において「凸条部」とは、布帛の厚地部分が筋状に形成された部分であり、「基部」は、凸条部以外の部分に形成される布帛の薄地部分である。また、「一方向に延在摺る複数の凸条部と基部が交互に形成されている」とは、筋状に形成される凸条部と凸条部間に形成される基部が代わる代わる配置され、いずれも一方向に配されていることをいう。ここで一方向とは、例えば凸条部と隣合う凸条部が厳密に平行で直線状に配列されている必要はなく、多少のゆがみはあってもよく、概ね平行で一方向に配されていればよい。
上記摺動布帛は摺動面にフッ素樹脂繊維を含むものである。摺動布帛は摺動に供される摺動面を有し、摺動面には複数の凸条部が形成されている。凸条部は、フッ素樹脂繊維で構成されていることが好ましい。これにより、摺動面として相手材と接着する凸条部の低摩擦性を実現できる。また、基部は、フッ素樹脂繊維で構成されていてもよいが、他の繊維で構成されていることが好ましい。これにより、布帛自体の強度など機械性能を維持できる。
摺動面に凸条部を形成する方法としては、凸条部を形成する方向に他の構成糸よりも太くした糸を配する方法、例えば織物である場合タテ方向又はヨコ方向のどちらか一方方向のみに他の構成糸に対して太い糸あるいは複数本の糸を合糸して他の構成糸よりも太くした糸を織り込む方法、またエンボス加工により薄地部分を筋状に形成するとともに相対的に厚地となる筋状の部分を形成することで凸条部と基部を形成するエンボス加工方法等が適用できる。中でも、前記太い糸若しくは複数本の糸を合糸して他の構成糸よりも太くした糸として、太いフッ素樹脂繊維を配することにより凸条部を形成することが好ましい。これにより、凸条部と基部の面積比、また凸条部の高さを自由にコントロールできる。
そして、上記摺動面における凸条部と基部の面積比は、0.1〜2の範囲内が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1の範囲内である。前記面積比が0.1以上であるとフッ素繊維の凸条部だけが相手材と接着し低摩擦性能を実現できる。2以下であれば凸条部だけが相手材と接着するので相手材との接圧が高く、静・動摩擦係数の差が小さくなり、また効率よく水を排出でき、相手部材と摺接する際に不快な異音が発生しない。
ここで、「凸条部の面積」とは、摺動界内に布帛の摺動面が相手材と100paの接圧で接触できる投影面積をいう。また、「基部の面積」とは、摺動界内に布帛の摺動面が相手材と100paの接圧で接触できない投影面積をいう。さらに、「凸条部と基部の面積比」とは、(凸条部の面積/基部の面積)をいう。
また、上記摺動面における凸条部は、高さが0.05〜2mmの範囲内が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1mmの範囲内である。前記高さが0.05mm以上であるとフッ素繊維の凸条部だけが相手材と接着し低摩擦性能を実現できる。2mm以下であれば凸条部が弾性変形しにくく、凸条部だけが相手材と接着し接触面積が小さくなることにより接圧が高くなり、静・動摩擦係数の差が小さくなるとともに効率よく水を排出でき、相手部材と摺接する際に不快な異音が発生しにくい。
ここで、「凸条部の高さ」とは、基部の表面から凸条部の頂上までの距離をいう。
さらに、上記摺動面は、湿潤状態において凸条方向と直角方向に摺動した際の静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.2以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.1以下の範囲内である。前記静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.2以下であると相手部材と摺接する際に不快な異音が発生しない。
ここで、「湿潤状態」とは、摩擦相手材を水に30秒浸漬することをいう。また、「静摩擦係数」と「動摩擦係数」とは、新東化学(株)製表面性測定機 トライボギア(TYPE:HEIDON−14DR)を用い、移動速度100mm/min、荷重2.0kgで、平面圧子(面積10×10mm)に布帛をビス固定し摺動織物の摺動面の凸条部の方向に対して摩擦相手材である表面粗さ0.8μmのガラス板を直角方向に摺動させて静・動摩擦係数を求めたことをいう。さらに、「静摩擦係数と動摩擦係数の差」とは、(静摩擦係数−動摩擦係数)をいう。
以下、太いフッ素樹脂繊維を配することにより摺動面に凸条部を形成する方法について、詳しく説明する。
<フッ素樹脂繊維>
本発明において、フッ素樹脂繊維の成分であるフッ素樹脂としては、フッ素樹脂としては、主鎖または側鎖にフッ素原子を1個以上含む単量体単位で構成されたものであればよい。その中でも、フッ素原子数の多い単量体単位で構成されたものが好ましい。
上記フッ素原子を1個以上含む単量体単位は、重合体の繰り返し構造単位の70%以上含むことが好ましく、90%以上を含むことがより好ましく、95モル%以上含むことがさらに好ましい。
フッ素原子を1個以上含む単量体としては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンなどのフッ素原子含有ビニル系単量体が挙げられ、中でも少なくともテトラフルオロエチレンを用いることが好ましい。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−p−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等を単独または2種類以上ブレンドしたものを使用することができる。
テトラフルオロエチレン単位を含むフッ素樹脂においては、摺動特性の点からテトラフルオロエチレン単位の含有量は多い方が好ましく、ホモポリマーとしてのPTFE繊維を用いるのが最も好ましい。
本発明のフッ素樹脂繊維の形態としては、1本のフィラメントで構成されるモノフィラメント、複数本のフィラメントで構成されるマルチフィラメントのいずれも用いることができる。
また、本発明の太いフッ素樹脂繊維を構成するモノフィラメントまたはマルチフィラメントからなる繊維の総繊度は、他の糸の繊度に対して、繊度比で10〜30倍の範囲内が好ましく、さらに好ましくは20〜30倍の範囲内である。前記繊度比が10倍以上であると布帛表に凸条部と基部が交互に形成されることができる。30倍以下であれば凸条部が弾性変形しにくく、凸条部だけが相手材と接着し接触面積が小さくなることにより接圧が高くなり、静・動摩擦係数の差が小さくなり、また効率よく水を排出でき、相手部材と摺接する際に不快な異音が発生しまい。
ここで、「他の糸」とは、摺動布帛を構成する構成糸のうち、上記太いフッ素樹脂繊維以外の糸をいい、フッ素樹脂繊維であっても、後述する他の繊維であってもよい。
なお、前記太いフッ素樹脂繊維を構成するモノフィラメントまたはマルチフィラメントからなる繊維の総繊度としては、具体的には、400dtex以上が好ましく、さらに好ましくは800〜15000dtexの範囲内である。これにより、製織時の糸毛羽、糸切れが低減でき工程通過性がよい。
また、他の糸として使用するフッ素樹脂繊維を構成するモノフィラメントまたはマルチフィラメントからなる繊維の総繊度としては、具体的には、1000dtex以下であることが好ましく、さらに好ましくは500dtex以下の範囲内であって、太いフッ素樹脂繊維よりも相対的に細繊度のものである。これにより、製織時の糸毛羽、糸切れが低減でき工程通過性がよい。
<他の繊維>
本発明においては、上記フッ素樹脂繊維以外に他の繊維を使用することができる。
本発明において、他の繊維としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、ガラス、炭素、ナイロン、ポリエステル等の繊維を使用することができる。これらは1種または2種以上で用いることが好ましい。中でも引張弾性率が低く、連続使用耐高温特性が良いPPS繊維を用いるのが好ましい。また、非摺動面に接着性能が要求される場合は、ナイロン繊維を用いるのが好ましい。また、高荷重の使用環境で、高強度特性が良いポリパラフェニレンテレフタルアミド、ガラス繊維等を用いることが好ましい。
本発明の他の繊維の形態としては、1本のフィラメントで構成されるモノフィラメント、複数本のフィラメントで構成されるマルチフィラメントのいずれも用いることができる。
また、本発明の他の繊維を構成するモノフィラメントまたはマルチフィラメントからなる繊維の総繊度としては、具体的には、1000dtex以下であることが好ましく、さらに好ましくは500dtex以下の範囲内であって、太いフッ素樹脂繊維よりも相対的に細繊度のものである。これにより、製織時の糸毛羽、糸切れが低減でき工程通過性がよい。
<摺動布帛>
本発明の一実施形態による摺動布帛は、布帛の摺動面において、タテ糸(またはヨコ糸)を構成する糸が、一方向に延在するフッ素樹脂繊維を含む凸条部と他の糸を含む基部とが交互に配置されている。
ここで、布帛の摺動面の一方向に、フッ素樹脂繊維の凸条部と他の糸の基部とを交互に配置されている形態としては、太いフッ素樹脂繊維をA、他の糸をB及びCとした場合、例えば、
A1本/B1本
A1本/B6本、
A1本/B3本/C2本/A3本/B4本/C1本、
等とすることができる。
そして、タテ糸として太いフッ素樹脂繊維と他の糸とを交互に配置し、ヨコ糸として「他の糸」又は「他の糸」のいずれかを配置することができる。また、タテ糸として「他の糸」又は「他の糸」のいずれかを配置し、ヨコ糸として太いフッ素樹脂繊維と他の糸とを交互に配置してもよい。
なお、本発明において「太いフッ素樹脂繊維と他の糸とを交互に配置する」とは、太いフッ素繊維と1種又は2種類以上の他の繊維が代わる代わる配置されていることをいう。
また、本発明の摺動布帛を構成する他の糸は、1種類または2種類以上使用することができるが、1種類であることが好ましい。ここでいう1種類とは、繊維を構成する素材が同じである場合に1種類とする。同種のポリマーとは、ナイロン66同士、ポリエチレンテレフタレート同士等、ポリマーの主たる繰り返し単位が共通するポリマー同士を言い、例えばホモポリマーとその共重合ポリマーとの組み合わせも、本発明でいう同種のポリマーとして許容される。
異なる繊維を使用した場合、伸縮性能に差があるため、使用する繊維の種類が少ないほど、製織時の条件設定がしやすく、また後加工時の布帛表面に収縮差によるシワがでにくく、工程通過性が向上する。
また、本発明の該摺動布帛の形態としては、織物、編物及びこれらをエンボス加工するのいずれも適用できるが、緻密性等が高い方がよいことなどから織物が好ましい。織物としては、一重または二重以上の多重織物とすることができるが、2重織物であることが好ましい。太いフッ素樹脂繊維を含む摺動面とその他繊維、好適には非フッ素繊維で構成されるその他の面の二重織物であることがさらに好ましい。その他の面とは他材と接着性の良好な繊維を配することで接着面を使用することが出来る。これにより、ゴムなどの接着材との接着性、と摺動面としての摺動性を両立することができる。
特に多重織物として、2重織物等の多重織物とする場合、摺動面側の最外層の経糸又は緯糸を、太いフッ素樹脂繊維で構成し、摺動面側からみて最外層より下側の層に他の糸を配し、最外層の織密度を下側の層の織密度より小さくすることで、太いフッ素樹脂繊維で構成される凸条部の間に他の糸で構成される基部を形性することも好ましい態様である。
また、本発明の摺動布帛の組織は、平織、綾織、サテンおよびその他組織が適用できるが、緻密性、強力等が高い方がよいことなどから平織、綾織が好ましい。
さらに耐久性を高めるために、前記摺動布帛に樹脂を含浸して使用することも可能である。ここで、樹脂含浸する樹脂は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂などやその変性樹脂など、熱可塑性樹脂であれば塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル、ポリアミドなど、さらには熱可塑性ポリウレタン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ネオプレン、ポリエステル等の合成ゴム又はエラストマーなどが好ましく使用できる。中でも、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂とを主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂が、耐衝撃性、寸法安定性、強度、価格などから好ましく使用できる。かかる熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂には、工業的にその目的、用途、製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のため通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば、変性剤、可塑剤、充填剤、離型剤、着色剤、希釈剤などを含有せしめることができる。なお、ここでいう主成分とは、溶媒を除いた成分のうちで重量比率が一番大きい成分をいい、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂を主成分とする樹脂の場合では、これら2種類の樹脂の重量比率が1番目、2番目(順不同)に大きいことを意味する。
前記摺動布帛に樹脂を含浸する方法としては、熱硬化性樹脂を用いる場合は、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してワニスに調整し、ナイフコート加工やロールコート加工、コンマコート加工、グラビアコート加工などで布帛に含浸コートする方法が一般的に用いられる。また、熱可塑性樹脂を用いる場合には溶融押し出しラミネートなどが一般的に用いられる。
本発明の摺動布帛に、必要に応じフッ素系潤滑剤などを添加することも可能である。
かくして得られる本発明の摺動布帛は、凸条部だけが相手材と接着し接触面積が小さくなることにより接圧が高くなり、静・動摩擦係数の差が小さくなり、相手部材と摺接する際に不快な異音が発生しない。
また、本発明のウインドウガラススタビライザは、上記の摺動布帛を、面接部材の少なくとも一部に用いてなることを特徴とする。なお、面接部材としては、摺動面における凸条部が延在する方向と、ウインドウガラスの移動方向とを直角にして配置することが好ましい。これによりウインドウガラス表面の水を効率よく排出でき、降雨等によりウインドウガラスに水滴が付着して面接部材が湿潤しても、ウインドウガラス開閉時に前記ガラス面と面接部材が摺接する際に不快な異音が発生しない。
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明する。
なお、本実施例で用いる各種特性の測定方法は、以下のとおりである。
(1)凸条部の面積
凸条部と基部が交互に形成された布帛表面に表面粗さ0.8μmの無色ガラス板を100paの接圧で置き、これをキーエンス製マイクロスコープVHX−2000にて30倍に拡大した写真をもとに、1cm×1cm範囲内のガラス板と接触する凸条部の面積を測定した。この操作を5回繰り返し、平均値を計算して凸条部の面積とした。
なお、表面粗さはJIS B0601−2001に準じてMITUTOYO SJ−201表面粗さ測定機で測定したRa値である(以下同じ)。
(2)基部の面積
凸条部と基部が交互に形成された布帛表面に表面粗さ0.8μmの無色ガラス板を100paの接圧で置き、これをキーエンス製マイクロスコープVHX−2000にて30倍に拡大した写真をもとに、1cm×1cm範囲内のガラス板と接触しない基部の投影面積を測定した。この操作を5回繰り返し平均値を計算して基部の面積とした。
(3)凸条部の高さ
凸条部と基部が交互に形成された布帛表面に表面粗さ0.8μmの無色ガラス板を100pa置いており、これをキーエンス製マイクロスコープVHX−2000にて30倍に拡大した写真をもとに、1cm×1cm範囲内の基部の表面からガラス板までの距離をn=5測定し平均値を計算した。
(4)繊維の繊度
JIS L1013:2010(化学繊維フィラメント糸試験方法)に準じて繊維の繊度を測定した。
(5)静・動摩擦係数差(トライボギア表面摩擦)
新東化学(株)製表面性測定機 トライボギア(TYPE:HEIDON−14DR)を用い、移動速度100mm/min、荷重2.0kgで、平面圧子(面積10×10mm)に湿潤状態における布帛をビス固定し摺動織物面と表面粗さ0.8μmのガラス板との摩擦係数を測定し、静・動摩擦係数差を求めた。測定は恒温恒湿環境下(20±2℃、60±5%RH)にて、織物の摺動面の凸条部の方向に対して直角方向に摺動させて測定した。
(6)異音測定
凸条部と基部が交互に形成された摺動布帛表面を面接部材として、凸条方向に対し直角にガラス板が上下する態様で取り付けられたウインドウガラススタビライザをウインドウガラス格納庫本体内のウェスト開口部付近に取り付けたウインドウガラス開閉装置を用い、降水する環境下でウインドウガラスを上下し、10万回の期間、不快な異音程度を確認し、ほとんどないものを◎、わずかなものを○、顕著にあるものを△、耳障りであるものを×とした。
実施例1
摺動層として、1330dtexのPTFE繊維を4本合撚した糸をタテ糸に用い、440dtexPTFE繊維をヨコ糸に用いた。また、ベース層として220dtexのPPS繊維をタテ糸、及びヨコ糸に用いた。そして、摺動層の織り密度がタテ14+ヨコ62本/inch(2.54cm)、ベース層の織り密度がタテ84+ヨコ62本/inch(2.54cm)となるように、織機にて摺動層が綾織、ベース層が平織の2重織物を製作した。その後80℃の精練槽にて精練を行い、200℃でセットした。
この織物の凸条部と基部の面積比、凸条部の高さ、またトライボギア表面摩擦機で評価した静摩擦係数0.186、動摩擦係数0.146であり、静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザの面接部材として異音評価した結果を表1にまとめた。
実施例2
110dtexのナイロン繊維をタテ糸に用い、10000dtexのPTFE繊維と、600dtexのPPS繊維を1(本):6(本)にて交互に配置してヨコ糸に用い、織り密度がタテ140+ヨコ42本/inch(2.54cm)となるように、織機にて一重平織物を製作した。その後80℃の精練槽にて精練を行い、200℃でセットした。その後、ロールコート加工方式でフッ素樹脂含浸加工した。
この織物の凸条部と基部の面積比、凸条部の高さ、またトライボギア表面摩擦機で評価した静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザの面接部材として異音評価した結果を表1にまとめた。
実施例3
110dtexのナイロン繊維をタテ糸に用い、10000dtexのPTFE繊維と、1000dtexのPET繊維と、440dtexPPS繊維を1(本):4(本):2(本)にて交互に配置してヨコ糸に用い、織り密度がタテ140+ヨコ42本/inch(2.54cm)となるように、織機にて一重平織物を製作した。その後80℃の精練槽にて精練を行い、200℃でセットした。その後、ロールコート加工方式でフッ素樹脂含浸加工した。
この織物の凸条部と基部の面積比、凸条部の高さ、またトライボギア表面摩擦機で評価した静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザの面接部材として異音評価した結果を表1にまとめた。
実施例4
摺動層として、1330dtexのPTFE繊維を8本合撚する糸を表用タテ糸に用い、また、ベース層として220dtexのPPS繊維を裏用タテ糸に用いた。コース数10コース/inch(2.54cm)、ウェル数56ウェル/inch(2.54cm)となるように、タテ編み機にて2重編み物を製作した。その後80℃の精練槽にて精練を行い、200℃でセットした。その後、表面に軸径方向凸条模様高さ0.1mmのロールを使い、エンボス加工方式で摺動層表面にタテ糸方向と平行になるように延在した凸条部と基部に交互される形態を加工した。
この織物の凸条部と基部の面積比、凸条部の高さ、またトライボギア表面摩擦機で評価した静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザの面接部材として異音評価した結果を表1にまとめた。
比較例1
摺動層として、440dtexのPTFE繊維をパイル部分に用い、また、ベース層として600dtexのPET繊維をタテ糸、及びヨコ糸に用いた。そして、パイルの高さ3mm、ベース層の織り密度がタテ60+ヨコ60本/inch(2.54cm)となるように、一般的にパイル織機により製織された後、パイルの毛抜け止めるため、パイル面と反対の裏面に樹脂コーティングを行なった。
この織物のトライボギア表面摩擦機で評価した静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザ摺動材としての異音評価した結果を表2にまとめた。
比較例2
摺動層として、440dtexのPTFE繊維をタテ糸、及びヨコ糸に用い、また、ベース層として220dtexのPPS繊維をタテ糸、及びヨコ糸に用いた。そして、摺動層の織り密度がタテ70+ヨコ64本/inch(2.54cm)、ベース層の織り密度がタテ70+ヨコ64本/inch(2.54cm)となるように、織機にて平織の2重織物を製作した。その後実施例1と同様の精練、セット処理を行なった。
この織物の凸条部と基部の面積比、凸条部の高さ、またトライボギア表面摩擦機で評価した静・動摩擦係数差結果とウインドウガラススタビライザの面接部材としての異音評価した結果を表2にまとめた。
Figure 2018178275
Figure 2018178275

Claims (8)

  1. フッ素樹脂繊維を含む摺動布帛であって、摺動布帛は摺動面を有し、該摺動面に一方向に延在する複数の凸条部と基部が交互に形成されている摺動布帛。
  2. 前記摺動面における凸条部と基部の面積比が、0.1〜2である請求項1に記載の摺動布帛。
  3. 前記摺動面における凸条部は、高さが0.05〜2mmである請求項1または2に記載の摺動布帛。
  4. 前記摺動面における凸条部は、フッ素樹脂繊維が配されることにより形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の摺動布帛。
  5. 前記フッ素樹脂繊維の繊度が、他の糸の繊度に対して、繊度比で10〜30倍である請求項4に記載の摺動布帛。
  6. 前記摺動面は、湿潤状態において凸条方向と直角方向に摺動した際の静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.2以下である請求項1〜5のいずれかに記載の摺動布帛。
  7. 前記摺動布帛は、2重織物である請求項1〜6のいずれかに記載の摺動布帛。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の摺動布帛を、面接部材の少なくとも一部に用いてなるウインドウガラススタビライザ。
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