以下、図面を参照して、実施形態に係るX線CT装置を説明する。
以下の実施形態で説明するX線CT(Computed Tomography)装置は、フォトンカウンティングCTを実行可能な装置である。すなわち、以下の実施形態で説明するX線CT装置は、従来の積分型(電流モード計測方式)の検出器ではなく、フォトンカウンティング方式の検出器を用いて被検体を透過したX線を計数することで、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。なお、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、架台10と、寝台20と、コンソール30とを有する。
架台10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線に関するデータを収集する装置であり、X線高電圧装置11と、X線発生装置12と、X線検出器13と、データ収集回路14と、回転フレーム15と、架台制御装置16とを有する。また、架台10において、図1に示すように、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系を定義する。すなわち、X軸は水平方向を示し、Y軸は鉛直方向を示し、Z軸は架台10が非チルト時の状態における回転フレーム15の回転中心軸方向を示す。
回転フレーム15は、X線発生装置12とX線検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台制御装置16によって被検体Pを中心とした円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置12は、X線を発生し、発生したX線を被検体Pへ照射する装置である。X線発生装置12は、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
X線管12aは、X線高電圧装置11から高電圧の供給を受けて、陰極(フィラメントと呼ぶ場合もある)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、X線ビームを被検体Pに対して照射する。すなわち、X線管12aは、X線高電圧装置11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。
また、X線管12aは、ファン角及びコーン角を持って広がるX線ビームを発生する。例えば、X線管12aは、X線高電圧装置11の制御により、フル再構成用に被検体Pの全周囲でX線を連続曝射したり、ハーフ再構成用にハーフ再構成可能な曝射範囲(180度+ファン角)でX線を連続曝射したりすることが可能である。また、X線管12aは、X線高電圧装置11の制御により、予め設定された位置(管球位置)でX線(パルスX線)を間欠曝射したりすることが可能である。また、X線高電圧装置11は、X線管12aから曝射されるX線の強度を変調させることも可能である。例えば、X線高電圧装置11は、特定の管球位置では、X線管12aから曝射されるX線の強度を強くし、特定の管球位置以外の範囲では、X線管12aから曝射されるX線の強度を弱くする。
ウェッジ12bは、X線管12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。具体的には、ウェッジ12bは、X線管12aから被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管12aから曝射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ12bは、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。なお、ウェッジは、ウェッジフィルタ(wedge filter)や、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。
コリメータ12cは、鉛板等によって構成され、一部にスリットを有する。例えば、コリメータ12cは、後述するX線高電圧装置11の制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲をスリットにより絞り込む。
なお、X線発生装置12のX線源は、X線管12aに限定されるものではない。例えば、X線発生装置12は、X線管12aに代えて、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビーム衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとによって構成されてもよい。
X線高電圧装置11は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路から構成され、X線管12aに印加する高電圧を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管12aが照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置から構成される。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。例えば、X線高電圧装置11は、X線管12aに供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。また、X線高電圧装置11は、コンソール30の処理回路37から制御を受ける。
架台制御装置16は、CPU(Central Processing Unit)等によって構成される処理回路とモータ及びアクチュエータ等の駆動機構から構成される。架台制御装置16は、コンソール30に取り付けられた入力インターフェース31もしくは架台10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台10の動作制御を行う機能を有する。例えば、架台制御装置16は、入力信号を受けて回転フレーム15を回転させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12aとX線検出器13とを旋回させる制御や、架台10をチルトさせる制御、及び寝台20及び天板22を動作させる制御を行う。架台制御装置16は、コンソール30の処理回路37から制御を受ける。
X線検出器13は、複数の検出素子から成り、計数した光子数に応じた信号を出力する光子計数型検出器の一例である。X線検出器13は、例えば、X線管12aの焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子(「センサ」或いは単に「検出素子」とも言う)が配列された複数のX線検出素子列から構成される。X線検出器13は、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向に複数配列された構造を有する。X線検出器13の各X線検出素子は、X線発生装置12から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号(パルス)をデータ収集回路14へと出力する。この電気信号(パルス)の波高値は、X線光子のエネルギー値と相関性を有する。なお、各X線検出素子が出力する電気信号のことを検出信号とも言う。
また、X線検出器13は、例えば、グリッドと、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子アレイから構成される直接変換型の検出器である。半導体素子アレイは、複数のカドミニウムジンクテルル(CdZnTe)やテルル化カドミウム(CdTe)などの化合物半導体、あるいはシリコンなどの単体半導体から構成され、入射X線量に応じた電気信号を出力する。グリッドは、半導体素子アレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板で構成される。なお、X線検出器13は、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとから構成される間接変換型の検出器であっても構わない。シンチレータアレイは、複数のシンチレータから構成され、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶にて構成される。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板で構成される。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管等の光センサから構成される。ここで、光センサは、例えばSiPM(Silicon photomultiplier)である。
データ収集回路14(DAS:Data Acquisition System)は、X線検出器13の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D(Analog-to-digital)変換器とから少なくとも構成され、X線検出器13の検出信号を用いた計数処理の結果である検出データを生成する。ここで、検出データは、例えば、サイノグラムである。サイノグラムとは、X線管12aの各位置において各検出素子に入射した計数処理の結果を並べたデータである。図2A及び図2Bは第1の実施形態に係るサイノグラムを説明するための図である。
図2Aでは、サイノグラムの一例を示す。図2Aに示すように、サイノグラムは、ビュー方向及びチャネル方向を軸とする2次元直交座標系に、計数処理の結果を並べたデータである。データ収集回路14は、例えば、X線検出器13におけるスライス方向の列単位で、サイノグラムを生成する。
図2Bでは、計数処理の結果の一例を示す。図2Bに示すように、計数処理の結果は、エネルギービンごとのX線の光子数を割り当てたデータである。例えば、データ収集回路14は、X線管12aから照射されて被検体Pを透過したX線に由来する光子(X線光子)を計数し、当該計数した光子のエネルギーを弁別して計数処理の結果とする。図2Bの例では、エネルギーを7つのビンに分け、各エネルギービンにおける光子数を示している。なお、エネルギービンの分け方は7つに限定されるものではなく、任意に設定可能である。データ収集回路14は、生成した検出データをコンソール30へ転送する。また、データ収集回路14は第1の生成部の一例である。
なお、データ収集回路14から出力されたデータを検出データと称し、検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、チャネル間のゲイン補正処理、パイルアップ補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生データと称する。また、検出データ及び生データを総称して投影データと称する。
寝台20は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、寝台駆動装置21と、天板22と、基台23と、ベース(支持フレーム)24とを備えている。
天板22は、被検体Pが載置される板である。ベース24は、天板22を支持する。基台23は、ベース24を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置21は、被検体Pが載置された天板22を天板22の長軸方向へ移動して、被検体Pを回転フレーム15内に移動するモータあるいはアクチュエータである。なお、寝台駆動装置21は、天板22をX軸方向にも移動可能である。
なお、天板移動方法は、天板22だけを移動させてもよいし、寝台20のベース24ごと移動する方式であってもよい。また、立位CTである場合には、天板22に相当する患者移動機構を移動させる方式であってもよい。
なお、架台10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。または、架台10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。なお、以下の実施形態では、架台10と天板22との相対位置の変化が天板22を制御することによって実現されるものとして説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、架台10が自走式である場合、架台10の走行を制御することによって架台10と天板22との相対位置の変化が実現されてもよい。また、架台10の走行と天板22とを制御することによって架台10と天板22との相対位置の変化が実現されてもよい。
コンソール30は、操作者によるX線CT装置1の操作を受け付けるとともに、架台10によって収集された計数結果を用いてX線CT画像データを再構成する装置である。コンソール30は、図1に示すように、入力インターフェース31と、ディスプレイ32と、記憶回路35と、処理回路37とを有する。
入力インターフェース31は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路37に出力する。例えば、入力インターフェース31は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース31は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。また、入力インターフェース31は、入力部の一例である。
ディスプレイ32は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ32は、処理回路37によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ32は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等によって構成される。
記憶回路35は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。記憶回路35は、例えば、投影データや再構成画像データを記憶する。
処理回路37は、例えば、システム制御機能371、第2の投影データ生成機能372、前処理機能373、再構成処理機能374、画像処理機能375、スキャン制御機能376、及び表示制御機能377を実行する。ここで、例えば、図1に示す処理回路37の構成要素であるシステム制御機能371、第2の投影データ生成機能372、前処理機能373、再構成処理機能374、画像処理機能375、スキャン制御機能376、及び表示制御機能377が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路35内に記録されている。処理回路37は、例えば、プロセッサであり、記憶回路35から各プログラムを読み出し、実行することで読み出した各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路37は、図1の処理回路37内に示された各機能を有することとなる。
システム制御機能371は、入力インターフェース31を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路37の各種機能を制御する。
第2の投影データ生成機能372は、所定数の検出素子からの検出データを空間的な単位で束ねた検出データを生成する。以下では、説明の便宜上、データ収集回路14によって生成された検出データのことを「第1の投影データ」と称し、第2の投影データ生成機能372によって空間的な単位で束ねられた検出データのことを「第2の投影データ」と称す。なお、第2の投影データ生成機能372の詳細については後述する。また、第2の投影データ生成機能372は、第2の生成部の一例である。
前処理機能373は、データ収集回路14から出力された検出データ(第1の投影データ)に対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、チャネル間のゲイン補正処理、パイルアップ補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施して生データを生成する。また、前処理機能373は、第2の投影データ生成機能372により生成された第2の投影データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、チャネル間のゲイン補正処理、パイルアップ補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施して生データを生成する。なお、第1の投影データを前処理して生成した生データを第1の生データと称し、第2の投影データを前処理して生成した生データを第2の生データと称す。
再構成処理機能374は、前処理機能373にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。再構成処理機能374は、再構成したCT画像データを記憶回路35に格納する。なお、全てのビンの情報を画素毎に加算して全エネルギー情報を含むデータから再構成したCT画像データのことを「ベース画像」とも言う。
ここで、フォトンカウンティングCTで得られる計数結果から生成された投影データには、被検体Pを透過することで減弱されたX線のエネルギーの情報が含まれている。このため、再構成処理機能374は、例えば、特定のエネルギー成分のX線CT画像データを再構成することができる。また、再構成処理機能374は、例えば、複数のエネルギー成分それぞれのX線CT画像データを再構成することができる。
また、再構成処理機能374は、例えば、各エネルギー成分のX線CT画像データの各画素にエネルギー成分に応じた色調を割り当て、エネルギー成分に応じて色分けされた複数のX線CT画像データを重畳した画像データを生成する。また、再構成処理機能374は、例えば、物質固有のK吸収端を利用して、当該物質の同定が可能となる画像データを生成することができる。再構成処理機能374が生成する他の画像データとしては、単色X線画像データや密度画像データ、実効原子番号画像データ等が挙げられる。
また、X線CTの応用として、物質ごとにX線の吸収特性が異なることを利用して、被検体に含まれる物質の種別、存在量、密度等を弁別する技術がある。これを、物質弁別と言う。例えば、再構成処理機能374は、投影データに対して物質弁別を行い、物質弁別情報を得る。そして、再構成処理機能374は、物質弁別の結果である物質弁別情報を用いて物質弁別画像を再構成する。
再構成処理機能374は、CT画像を再構成するには、フルスキャン再構成方式及びハーフスキャン再構成方式を適用可能である。例えば、再構成処理機能374は、フルスキャン再構成方式では、被検体の周囲一周、360°分の投影データを必要とする。また、再構成処理機能374は、ハーフスキャン再構成方式では、180°+ファン角度分の投影データを必要とする。以下では、説明を簡単にするため、再構成処理機能374は、被検体周囲一周、360°分の投影データを用いて再構成するフルスキャン再構成方式を用いるものとする。
画像処理機能375は、入力インターフェース31を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、再構成処理機能374によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像やレンダリング処理による3次元画像等の画像データに変換する。画像処理機能375は、変換した画像データを記憶回路35に格納する。
スキャン制御機能376は、架台10で行なわれるCTスキャンを制御する。例えば、スキャン制御機能376は、X線高電圧装置11、X線検出器13、架台制御装置16、データ収集回路14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台10におけるスキャンの開始、スキャンの実行、及びスキャンの終了を制御する。具体的には、スキャン制御機能376は、位置決め画像(スキャノ画像)を収集する撮影及び診断に用いる画像を収集する本撮影(スキャン)における投影データの収集処理をそれぞれ制御する。
表示制御機能377は、記憶回路35が記憶する各種画像データを、ディスプレイ32に表示するように制御する。
以上、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、投影データに対して物質弁別を行い、物質弁別の結果を用いて物質弁別画像を再構成する。ところで、物質弁別を行うためには、スペクトルの微細な違いを精度よく検出する必要がある。このため、物質弁別を行う場合には、ベース画像を生成する場合よりも、高線量での撮影が求められる。しかし、物質弁別を行うために、ベース画像を生成する場合よりも高い線量で撮影すると、被検体への被ばく量が増加してしまう。このような被検体への被ばく量の増加は、臨床上受け入れられないので、臨床現場では、物質弁別を行うからといって高い線量での撮影を行うことが望ましいとは限らない。この結果、物質弁別を行う場合でも、ベース画像を生成する場合と同じ線量で撮影することになり、物質弁別の精度が低くなるという問題がある。
このようなことから、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、高い物質弁別能を実現するために、以下の物質弁別処理を実行する。すなわち、X線CT装置1は、所定数の検出素子からの第1の投影データを空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成する。そして、X線CT装置1は、第2の投影データに基づいて、物質弁別画像を再構成する。
図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置1による処理手順を示すフローチャートである。図3では、X線CT装置1の動作を説明するフローチャートを示し、各構成要素がフローチャートのどのステップに対応するかを説明する。
ステップS1は、スキャン制御機能376に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35からスキャン制御機能376に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、スキャン制御機能376が実現されるステップである。ステップS1では、スキャン制御機能376は、スキャンを実行する。
ステップS2は、データ収集回路14により実現されるステップである。ステップS2では、データ収集回路14は、第1の投影データを生成する。例えば、データ収集回路14は、X線検出器13の検出信号を用いた計数処理の結果である検出データを、第1の投影データとして生成する。言い換えると、データ収集回路14は、複数の検出素子からの信号に基づいて第1の投影データを生成する。
ステップS3は、再構成処理機能374に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35から再構成処理機能374に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、再構成処理機能374が実現されるステップである。ステップS3では、再構成処理機能374は、ベース画像を再構成する。例えば、再構成処理機能374は、第1の投影データに基づいてベース画像を生成する。
ステップS4は、表示制御機能377に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35から表示制御機能377に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、表示制御機能377が実現されるステップである。ステップS4では、表示制御機能377は、ベース画像をディスプレイ32に表示する。
ステップS5及びステップS6は、ステップS3の開始に伴って、ステップS3及びステップS4のバックグラウンドで開始されるステップである。ステップS5は、第2の投影データ生成機能372に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35から第2の投影データ生成機能372に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、第2の投影データ生成機能372が実現されるステップである。ステップS5では、第2の投影データ生成機能372は、第2の投影データを生成する。ここで、第2の投影データ生成機能372は、再構成処理機能374によるベース画像を再構成する処理の開始を契機にして、第2の投影データを生成する処理を開始する。或いは、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データをデータ収集回路14から受け付けたことを契機にして、第2の投影データを生成する処理を開始するようにしてもよい。そして、例えば、第2の投影データ生成機能372は、所定数の検出素子からの第1の投影データを空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成する。
図4A、図4B及び図4Cは、第1の実施形態を説明するための図である。図4A及び図4Bでは、X線検出器13が有する検出素子の一部を図示する。また、図4A及び図4Bには、チャネル方向及び列方向をそれぞれ図示している。なお、説明の便宜上、図4A及び図4Bでは、チャネル方向に14個の検出素子を配し、列方向に8個の検出素子を配した14×8の検出素子群を示している。しかしながら、実施形態に係る検出素子群におけるチャネル方向及び列方向への検出素子の配列パターンは、これに限定されるものではなく、任意に変更可能である。
第2の投影データ生成機能372は、例えば、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向及び列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データを加算する。
一例をあげると、第2の投影データ生成機能372は、図4Aに示す14×8の検出素子群において、図4Bに示すように、2×2画素の4つの検出素子ごとにグループ化する。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、14×8の検出素子群を、チャネル方向に7個のグループ、列方向に4個のグループとなるように、空間的な単位で束ねる。
より具体的には、第2の投影データ生成機能372は、図4Aに示す検出素子r1c1、検出素子r1c2、検出素子r2c1、及び検出素子r2c2を1つのグループとして束ねる。また、同様にして、第2の投影データ生成機能372は、図4Aに示す検出素子r1c3、検出素子r1c4、検出素子r2c3、及び検出素子r2c4を1つのグループとして束ねる。
そして、第2の投影データ生成機能372は、束ねたグループにおいて、各第1の投影データを加算する。例えば、第2の投影データ生成機能372は、図4Aに示す検出素子r1c1、検出素子r1c2、検出素子r2c1、及び検出素子r2c2からの各第1の投影データを加算する。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、検出素子r1c1からの第1の投影データと、検出素子r1c2からの第1の投影データと、検出素子r2c1からの第1の投影データと、検出素子r2c2からの第1の投影データとにおけるエネルギービンごとのX線の光子数を加算する。各第1の投影データにおけるエネルギービンごとのX線の光子数を加算する処理について、図4Cを用いて説明する。
図4Cの左側には上から順に、検出素子r1c1からの第1の投影データ、検出素子r1c2からの第1の投影データ、検出素子r2c1からの第1の投影データ、及び検出素子r2c2からの第1の投影データを示す。図4Cでは、第1の投影データは、7つのエネルギービンそれぞれにおける光子数を示す。第2の投影データ生成機能372は、各第1の投影データにおけるエネルギービンごとのX線の光子数を加算して、図4Cの右側に示す第2の投影データを生成する。
より具体的には、第1の投影データにおいて、エネルギーの低い方から高い方へと順に各エネルギービンをE1からE7とした場合、各エネルギービンにおける各検出素子からの光子数を加算する。例えば、第2の投影データ生成機能372は、エネルギービンE1における、検出素子r1c1の光子数と、検出素子r1c2の光子数と、検出素子r2c1の光子数と、検出素子r2c2の光子数とを単純加算する。第2の投影データ生成機能372は、エネルギービンE2からE7についても同様にして光子数を加算することで、図4Cの右側に示す第2の投影データを生成する。図4Cの右側に示すように、第2の投影データでは、各エネルギービンにおける光子数が第1の投影データにおける各エネルギービンの光子数よりも増加する。この結果、第2の投影データでは、統計量が増加する。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、空間分解能(解像度)を犠牲にして、統計量を増加させる。なお、第2の投影データ生成機能372は、解像度を犠牲にしてでも更に物質弁別精度を上げたい場合には、例えば、4×4画素の16の検出素子ごとにグループ化することで統計量を増加させてもよい。
図3に戻る。ステップS6は、再構成処理機能374に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35から再構成処理機能374に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、再構成処理機能374が実現されるステップである。ステップS6では、再構成処理機能374は、第2の投影データに基づいて、物質弁別画像を再構成する。例えば、再構成処理機能374は、第2の投影データに対して物質弁別を行い、物質弁別の結果を用いて物質弁別画像(第1の物質弁別画像)を再構成する。以下では、説明の便宜上、再構成処理機能374は、水とカルシウムとヨウ素とを物質弁別するものとして説明する。
ここで、再構成処理機能374は、第2の投影データに対する物質弁別の結果を用いて再構成した物質弁別画像を最終的な物質弁別画像としてもよい。しかしながら、第2の投影データは、第1の投影データを束ねたものであり、空間分解能が低下している。このため、第2の投影データに対する物質弁別の結果として得られる物質弁別情報は、解像度の低い物質弁別情報となる。このようなことから、再構成処理機能374は、解像度の高いベース画像と、解像度の低い物質弁別情報から再構成した物質弁別画像(上述した第1の物質弁別画像)とを組み合わせて、最終的な物質弁別画像(第2の物質弁別画像)を生成するようにしてもよい。すなわち、再構成処理機能374は、第1の投影データに基づいてベース画像を更に生成し、ベース画像と、第2の投影データに基づく複数のエネルギービンのそれぞれごとの画像とを用いて、第2の投影データに基づく複数のエネルギービンのそれぞれごとの画像よりも空間分解能が高いエネルギービンごとの画像を生成し、生成したエネルギービンごとの画像を物質弁別した結果を用いて、第2の物質弁別画像を再構成する。なお、第2の物質弁別画像は、上述した第1の物質弁別画像よりも空間分解能が高い。ここで、例えば、再構成処理機能374は、特開2015−33581号公報に開示されているハイブリッド再構成を用いる。
より具体的には、再構成処理機能374は、解像度の低い物質弁別情報からエネルギービンごとの第1の物質弁別画像を再構成する。そして、再構成処理機能374は、各エネルギービンの第1の物質弁別画像と、解像度の高いベース画像との目的汎関数を最小化することにより、最終的な第2の物質弁別画像を生成する。
なお、ベース画像の画素数が1024×1024であり、2×2画素の単位で第1の投影データを束ねた場合、物質弁別画像の画素数が512×512となり、物質弁別画像の画素数がベース画像の画素数と比較して少なくなる。このようなことから、第2の投影データを画像情報に戻す際には、加算後の光子数に基づいて、束ねた各画素に一定値で戻すことで、物質弁別画像の画素数をベース画像と同じ画素数にしてもよい。なお、束ねた画素を一定値で戻しても、物質弁別画像の空間分解能はベース画像よりも低下する。
図5は、第1の実施形態を説明するための図である。図5では、物質A(水)、物質B(カルシウム)及び物質C(ヨウ素)の3種類の物質を弁別した場合の物質弁別画像の一例を示す。再構成処理機能374は、図5に示すように、物質A(IM1)、物質B(IM2)及び物質C(IM3)のそれぞれに異なる色調を割り当てた物質弁別画像を生成する。
図3に戻る。ステップS7は、表示制御機能377に対応するステップである。処理回路37が記憶回路35から表示制御機能377に対応する所定のプログラムを呼び出し実行することにより、表示制御機能377が実現されるステップである。ステップS7では、表示制御機能377は、ステップS6で生成された物質弁別画像をディスプレイ32に表示する。
上述したように、第1の実施形態では、X線CT装置1は、所定数の検出素子からの第1の投影データを空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成し、第2の投影データに基づいて、物質弁別画像を再構成する。ここで、第2の投影データは、第1の投影データを空間的な単位で束ねているので、第1の投影データよりも統計量が増加する。このように、第1の実施形態では、第1の投影データよりも統計量が増加した第2の投影データを用いることで、高い物質弁別能を実現することができる。ここで、第1の投影データを空間的な単位で束ねずに物質弁別画像を生成する場合を比較例として、第1の実施形態により得られる効果について説明する。図6は、比較例を説明するための図であり、図7は、第1の実施形態を説明するための図である。
図6では、比較例における物質弁別画像の一例を示し、図7では、第1の実施形態における物質弁別画像の一例を示す。図6及び図7では、カルシウムとヨウ素とを物質弁別することで、骨(カルシウム)と、造影剤によって造影された血管(ヨウ素)とを画像化した物質弁別画像を示す。比較例では、各検出素子からの第1の投影データを用いており、各エネルギービンにおける光子数の統計量が少ないので、物質弁別の精度が低くなる。このため、比較例では、カルシウムとヨウ素とを正確に物質弁別することができない。この結果、比較例では、例えば、図6に示すように、骨61と、血管62とに同じ色調が割り当てられた物質弁別画像が生成される。
一方、図7に示す例では、所定数の検出素子からの第1の投影データを空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成しており、各エネルギービンにおける光子数の統計量が増加するので、物質弁別の精度が向上する。このため、第1の実施形態では、カルシウムとヨウ素とを正確に物質弁別することができる。この結果、第1の実施形態では、例えば、図7に示すように、骨71と、血管72とに異なる色調が割り当てられた物質弁別画像が生成される。
なお、上述した実施形態では、再構成処理機能374は、水とカルシウムとヨウ素とを物質弁別する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、再構成処理機能374は、水、カルシウム及びヨウ素以外の物質を更に物質弁別してもよいし、水、カルシウム及びヨウ素のいずれかの組み合わせについて物質弁別してもよい。更に、再構成処理機能374は、入力インターフェース31を介して、弁別する物質の選択を操作者から受け付けてもよい。かかる場合、例えば、図3に示すステップS4において、ベース画像をディスプレイ32に表示する際に、弁別可能な物質の一覧を更に表示して、操作者から弁別する物質の選択を受け付ける。
(第1の実施形態の変形例)
なお、上述した実施形態では、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向及び列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データを加算する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2の投影データ生成機能372は、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データ及び列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データの少なくとも一方を加算するようにしてもよい。
より具体的には、第2の投影データ生成機能372は、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データを加算する。或いは、第2の投影データ生成機能372は、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器の列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データを加算する。
また、上述した実施形態では、単純加算する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データを移動平均することで第2の投影データを生成するようにしてもよい。図8は、第1の実施形態の変形例を説明するための図である。
図8では、X線検出器13が有する検出素子の一部を図示している。また、図8には、チャネル方向及び列方向をそれぞれ図示している。なお、説明の便宜上、図8では、チャネル方向に14個の検出素子を配し、列方向に2個の検出素子を配した14×2の検出素子群を示している。しかしながら、実施形態に係る検出素子群におけるチャネル方向及び列方向への検出素子の配列パターンは、これに限定されるものではなく、任意に変更可能である。
図8に示す例では、第2の投影データ生成機能372は、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向及び列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データを加算する場合について説明する。第2の投影データ生成機能372は、図8に示す14×2の検出素子群において、2×2画素の4つの検出素子ごとにグループ化する。ここで、第2の投影データ生成機能372は、一部の検出素子からの第1の投影データが重複するように移動平均する。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、14×2の検出素子群を、チャネル方向に13個のグループ、列方向に1個のグループとなるように、空間的な単位で束ねる。
より具体的には、第2の投影データ生成機能372は、図8に示す検出素子r1c1、検出素子r1c2、検出素子r2c1、及び検出素子r2c2からの各第1の投影データを加算する。続いて、第2の投影データ生成機能372は、図8に示す検出素子r1c2、検出素子r1c3、検出素子r2c2、及び検出素子r2c3からの各第1の投影データを加算する。そして、第2の投影データ生成機能372は、図8に示す検出素子r1c3、検出素子r1c4、検出素子r2c3、及び検出素子r2c4からの各第1の投影データを加算する。このように、第2の投影データ生成機能372は、一部の検出素子からの第1の投影データが重複するように移動平均することで、第2の投影データを生成する。
なお、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データを所定数の検出器素子単位で重み付け加算することで第2の投影データを生成するようにしてもよい。例えば、第2の投影データ生成機能372は、PSF(Point spread function)で重み付け加算する。
(第2の実施形態)
上述した実施形態では、空間的な単位での束ねとして光子計数型検出器のチャネル方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データ及び列方向に隣接する複数の検出素子からの第1の投影データの少なくとも一方を加算する場合について説明した。第2の実施形態では、空間的な単位での束ねとして、隣接するビューの単位で、光子計数型検出器において同一位置の各検出素子からの第1の投影データを加算する場合について説明する。
なお、第2の実施形態に係るX線CT装置1の構成は、第2の投影データ生成機能372の一部が異なる点を除いて、図1に示すX線CT装置1の構成と同様である。このため、第2の実施形態では、第2の投影データ生成機能372が実行する機能についてのみ説明する。
第2の投影データ生成機能372は、空間的な単位での束ねとして、隣接するビューの単位で、光子計数型検出器において同一位置の各検出素子からの第1の投影データを加算する。図9は、第2の実施形態を説明するための図である。
図9では、X線検出器13が有する検出素子の一部を図示している。また、図9の上段では、i番目のビューにおける検出素子群を示し、図9の下段では、i+1番目のビューにおける検出素子群を示す。また、図9には、チャネル方向及び列方向をそれぞれ図示している。なお、説明の便宜上、図9では、チャネル方向に14個の検出素子を配し、列方向に4個の検出素子を配した14×4の検出素子群を示している。しかしながら、実施形態に係る検出素子群におけるチャネル方向及び列方向への検出素子の配列パターンは、これに限定されるものではなく、任意に変更可能である。
第2の投影データ生成機能372は、図9に示すように、i番目のビューにおける検出素子r1c1と、i+1番目のビューにおける検出素子r1c1とを1つのグループとして束ねる。また、同様にして、第2の投影データ生成機能372は、図9に示すように、i番目のビューにおける検出素子r1c2と、i+1番目のビューにおける検出素子r1c2とを1つのグループとして束ねる。
そして、第2の投影データ生成機能372は、束ねたグループにおいて、各第1の投影データを加算する。例えば、第2の投影データ生成機能372は、図9に示すi番目のビューにおける検出素子r1c1からの第1の投影データと、i+1番目のビューにおける検出素子r1c1からの第1の投影データとにおけるエネルギービンごとのX線の光子数を加算して、第2の投影データを生成する。ここで、第2の投影データ生成機能372は、各エネルギービンにおける各検出素子からの光子数を単純加算する。そして、再構成処理機能374は、第2の投影データに基づいて、物質弁別画像を再構成する。
上述したように、第2の実施形態では、空間的な単位での束ねとして、隣接するビューの単位で、光子計数型検出器において同一位置の各検出素子からの第1の投影データを加算する。これにより、第2の実施形態によれば、各エネルギービンにおける光子数の統計量が増加するので、物質弁別の精度が向上する。
なお、第2の実施形態では、隣接するビューの単位で第1の投影データを束ねる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2の投影データ生成機能372は、第1の実施形態で説明した空間的な単位での束ね方と、第2の実施形態で説明した空間的な単位での束ね方とを併用してもよい。より具体的には、第2の投影データ生成機能372は、チャネル方向で束ねるとともに、隣接するビューの単位で第1の投影データを束ねてもよい。或いは、第2の投影データ生成機能372は、列方向で束ねるとともに、隣接するビューの単位で第1の投影データを束ねてもよい。また、或いは、第2の投影データ生成機能372は、チャネル方向及び列方向で束ねるとともに、隣接するビューの単位で第1の投影データを束ねてもよい。
また、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データを束ねる場合に、単純加算する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データを移動平均することで第2の投影データを生成するようにしてもよい。或いは、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データを所定数の検出器素子単位で重み付け加算することで第2の投影データを生成するようにしてもよい。例えば、第2の投影データ生成機能372は、3つのビューで重み付け加算する場合には、真ん中のビューが1番重くなるように重みを付けて加算する。
(その他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
また、上述した実施形態では、第2の投影データ生成機能372は、再構成処理機能374によるベース画像を再構成する処理の開始や第1の投影データをデータ収集回路14から受け付けたことを契機にして、第2の投影データを生成するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データの統計量が基準よりも少ない場合にのみ、第2の投影データを生成してもよい。より具体的には、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける全てのエネルギービンにおいて光子数が閾値(第1の閾値)未満である場合に、第2の投影データを生成するようにしてもよい。ここで、全てのエネルギービンで共通の閾値が設定されてもよいし、エネルギービンごとに異なる閾値が設定されてもよい。なお、第2の投影データ生成機能372は、光子数が閾値未満であるエネルギービンの数が所定数以上である場合や特定のエネルギービンにおける光子数が閾値未満である場合に、第2の投影データを生成するようにしてもよい。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける光子数が閾値未満である場合に、第2の投影データを生成する。
また、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける光子数が第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満である場合には、束ねの単位となる1つのグループに属するX線検出素子の個数を増加してもよい。図10は、光子数が第2の閾値未満である場合の処理の一例を説明するための図である。例えば、図10に示すように、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける光子数が第1の閾値未満かつ第2の閾値以上である場合には、2×2画素の4個の検出素子を1つのグループとする。また、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける光子数が第2の閾値未満である場合には、4×4画素の16個の検出素子を1つのグループとする。すなわち、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データにおける光子数に応じて、束ねの単位を変更してもよい。
また、被検体の厚さが厚い部分を透過したX線由来の光子数よりも、被検体の厚さが薄い部分を透過したX線由来の光子数の方が多い傾向があり、被検体のX線の透過位置によってX線の減弱量は異なる。そこで、第2の投影データ生成機能372は、被検体のX線が透過される部分のうち、厚さが閾値以下の部分を透過するX線を検出するX線検出素子から出力される第1の投影データのみ空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成してもよい。あるいは、第2の投影データ生成機能372は、被検体のX線が透過される部分のうち、被験体の厚さから予測されるX線減弱量が閾値以上の部分を透過するX線を検出するX線検出素子から出力される第1の投影データのみを空間的に束ねて第2の投影データを作成してもよい。このような変形例に係る第2の投影データ生成処理について、図11を参照して説明する。
図11は、変形例に係る第2の投影データ生成処理の一例の流れを示すフローチャートである。なお、変形例に係る第2の投影データ生成処理は、ビュー毎に行われる。例えば、図11に示すように、第2の投影データ生成機能372は、記憶回路35に記憶された被検体の体型を示す被検体情報を取得する(ステップS20)。なお、ステップS20で取得される被検体情報により体型が示される被検体は、処理対象となる第1の投影データが収集された被検体である。そして、第2の投影データ生成機能372は、被検体情報を用いて、被検体のX線が透過する部分の厚さを導出する(ステップS21)。
そして、第2の投影データ生成機能372は、複数のX線検出素子のうち、導出した厚さが閾値(第3の閾値)以上である部分を透過するX線を検出するX線検出素子を特定する(ステップS22)。そして、第2の投影データ生成機能372は、特定したX線検出素子から出力される第1の投影データのみ空間的な単位で束ねて第2の投影データを生成し(ステップS23)、第2の投影データ生成処理を終了する。
このような第2の投影データ生成処理により、被検体情報から光子数が少ないと想定されるX線検出素子のみからの第1の投影データに基づいて第2の投影データがビュー毎に生成される。そして、再構成処理機能374は、例えば、1周分(360°分)の投影データ(1周分の第2の投影データ、及び、厚さが閾値未満である部分を透過するX線を検出するX線検出素子からの1周分の投影データ)を用いて、CT画像データを再構成する。
また、第2の投影データ生成機能372は、第1の投影データとして、位置決め画像の撮影の際に収集された投影データを用いて、第1の投影データにおける全てのエネルギービンにおいて光子数が閾値未満であるか否かを判定してもよい。そして、第2の投影データ生成機能372は、全てのエネルギービンにおいて光子数が閾値未満である場合に、本撮影の際に収集された投影データを空間的な単位で束ねたデータを第2の投影データとして生成してもよい。
また、再構成処理機能374が物質弁別情報を得る際に、物質弁別が行われる対象は、投影データであっても画像データであってもよい。
上述した実施形態では、X線管12aとX線検出器13とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate−Type(第3世代CT)のX線CT装置1について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線CT装置には、第3世代CT以外にも、複数のX線検出素子を有するX線検出器がリング状に分散して固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type(第4世代CT)がある。上述した実施形態は、第4世代CTにも適用可能である。また、第3世代CTと第4世代CTとを組み合わせたハイブリッド型のX線CT装置にも、上述した実施形態は、適用可能である。
また、上述した実施形態は、従来からの一管球型のX線CT装置にも適用可能であるし、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、処理回路37において複数の機能を実行するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、複数の機能を独立の回路としてコンソール30内に設け、各回路がそれぞれの機能を実行するようにしてもよい。例えば、処理回路37が実行する第2の投影データ生成機能372を第2の投影データ生成回路として設け、第2の投影データ生成回路が第2の投影データ生成機能を実行してもよい。また、処理回路37が実行する再構成処理機能374を再構成処理回路として設け、再構成処理回路が再構成処理機能を実行してもよい。
また、上述した実施形態では、第2の投影データ生成機能372及び再構成処理機能374をコンソール30内にて実行するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、外部のワークステーションにおいて、第2の投影データ生成機能372及び再構成処理機能374を実行するようにしてもよい。
また、上述した実施形態において説明した物質弁別処理は、ソフトウェアによって実現することもできる。例えば、物質弁別処理は、上記の実施形態において第2の投影データ生成機能372及び再構成処理機能374が行うものとして説明した処理の手順を規定した物質弁別プログラムをコンピュータに実行させることで実現される。この物質弁別プログラムは、例えば、ハードディスクや半導体メモリ素子等に記憶され、CPUやMPU等のプロセッサによって読み出されて実行される。また、この物質弁別プログラムは、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)やMO(Magnetic Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録されて、配布され得る。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはプロセッサの回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサの回路内にプログラムを組み込む代わりに、コンソール30が有する記憶回路にプログラムを保存するように構成しても構わない。この場合、プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
上記の実施形態の説明において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上記の実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、高い物質弁別能を実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。