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JP2018174050A - 照明器具用フィルム、照明器具用フィルム積層体及び照明器具 - Google Patents

照明器具用フィルム、照明器具用フィルム積層体及び照明器具 Download PDF

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JP2018174050A
JP2018174050A JP2017070328A JP2017070328A JP2018174050A JP 2018174050 A JP2018174050 A JP 2018174050A JP 2017070328 A JP2017070328 A JP 2017070328A JP 2017070328 A JP2017070328 A JP 2017070328A JP 2018174050 A JP2018174050 A JP 2018174050A
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JP2017070328A
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勝朗 久世
Katsuro Kuze
勝朗 久世
正夫 高地
Masao Takachi
正夫 高地
池田 篤志
Atsushi Ikeda
篤志 池田
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Excel KK
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Excel KK
Belle Green Wise Co Ltd
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Abstract

【課題】発光ダイオード素子を用いた照明器具の明るくなる範囲が狭いという欠点を低コストで改善できる照明器具用フィルム、照明器具用フィルム積層体及びこれらを組み込んだ照明器具を提供する。【解決手段】照明器具用フィルムは、異方性光拡散フィルムから構成され、照明器具の光源ユニットの出光面側に配置して用いられる照明器具用フィルムであって、照明器具用フィルムは、照明器具用フィルムにほぼ垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に、該レーザーポインターの出光方向を傾け、フィルムに入光する光の角度がフィルム面に対して斜めになるように変化させた場合に、フィルムを出光する光の投影像が入光方向の延長方向のみでなく、延長方向と対角にも現れ、少なくとも2方向にスプリットして出光する機能を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、照明器具用フィルム、照明器具用フィルム積層体及び照明器具に関する。
近年エコロジーの観点から、照明用の光源として、消費電力が低く、振動に強く、超高輝度で長時間安定して発光可能な発光ダイオード(以下、LEDという)を用いたLED電球や蛍光管形状のLED管などのLED照明装置が使用されるようになってきている。LEDは上記の長所を有する一方、点光源であるため、光の指向性が高いという特性があるために、白熱電球や蛍光灯に比べて明るくなる範囲が狭いという課題があり、その改善が強く望まれている。
また、発光ダイオード素子を用いた照明器具は、発光ダイオード素子は発光面積が小さいために発光面の明るさが極めて高いので、照明器具を直視した時の眩しさ、いわゆるグレア性が著しく劣るという課題を有する。そこで、これらの課題を解決する方法として、照明器具の出光面に光を拡散する拡散部材(以下、単に拡散部材と称する)を設置する方法が広く用いられている。例えば、特許文献1の比較例2において、全光線透過率が68.5%で、かつヘーズが99.1%という非常に拡散度の高い拡散板を用いた例が開示されている。しかし、広く用いられている通常の拡散板を用いた場合は、このような拡散度が高い拡散板を用いても1/2ビーム角は104度にしかならない事が記載されている。すなわち、通常の拡散部材を用いた場合は、拡散度の高い拡散部材を用いても、該拡散部材を出光する光の配光分布は、極座標表示の配光分布が円形となるランバシアン分布に近づける事ができるのみで、それ以上の高配光角を達成する事は困難である。というのは、光学部材として通常の拡散板を用いた場合は、光源の法線方向に強く放出された光を、該法線方向となす角度をθとした時、cosθに比例して光度が減衰する指向性を有しているためである。
そのために、上記課題を解決する方法として、発光ダイオード素子の出光面に光学レンズを設置し、該光学レンズで発光ダイオード素子を出光する光を広げる方法が広く用いられている。例えば、特許文献2において、該光学レンズを設置する方法が開示されている。また、特許文献3において、光学レンズを設置する方法と照明器具の出光面にレンズ構造を有した透光部材を設置する方法を組み合わせた方法が開示されている。
確かに、これらの特許文献2及び特許文献3において開示されている方法により、照明器具を出光する光の配光角を広げる事ができる。しかし、これらの方法は、個々の光源に光学レンズを設置する必要があるのでコストが高くなるという課題を有している。
特開2010−218723号公報 特開2012−160666号公報 特開2016−58284号公報
本発明の目的は、上記の問題点を解決するものであり、発光ダイオード素子を用いた照明器具の明るくなる範囲が狭いという欠点を低コストで改善できる照明器具用フィルム、照明器具用フィルム積層体及びこれらを組み込んだ照明器具を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る照明器具用フィルムは、
異方性光拡散フィルムから構成され、照明器具の光源ユニットの出光面側に配置して用いられる照明器具用フィルムであって、
前記照明器具用フィルムは、前記照明器具用フィルムにほぼ垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に、該レーザーポインターの出光方向を傾け、フィルムに入光する光の角度がフィルム面に対して斜めになるように変化させた場合に、フィルムを出光する光の投影像が入光方向の延長方向のみでなく、延長方向と対角にも現れ、少なくとも2方向にスプリットして出光する機能を有する、
ことを特徴とする。
また、前記照明器具用フィルムは、
変角色差計を用いて測定される、−45度の入射角度で入射されて−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が0.25以上であることが好ましい。
また、前記照明器具用フィルムは、
変角色差計を用いた方法で測定される、−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が、+45度の透過角度で出光する光の相対光透過度に対して0.7以上であることが好ましい。
また、前記照明器具用フィルムは、
主構成成分と屈折率の異なる部分が前記照明器具用フィルムの厚み方向に延びた形で存在することが好ましい。
また、前記異方性光拡散フィルムは、内部に前記異方性光拡散フィルムの厚み方向に延びたクレーズを有するクレーズフィルムであることが好ましい。
本発明の第2の観点に係る照明器具用フィルム積層体は、
本発明の第1の観点に係る照明器具用フィルムと厚みが0.1〜10mmである透光性の支持体とが複合している、
ことを特徴とする。
また、前記照明器具用フィルム積層体は、変角色差計を用いて測定される、前記照明器具用フィルム積層体に垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に傾斜して−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が0.25以上であることが好ましい。
また、前記照明器具用フィルム積層体は、変角色差計を用いて測定される、前記照明器具用フィルム積層体に垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に傾斜して−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が、+45度の透過角度で出光する光の相対光透過度に対して0.7以上であることが好ましい。
本発明の第3の観点に係る照明器具は、
発光ダイオード素子の出光面側に本発明の第1の観点に係る照明器具用フィルム又は本発明の第2の観点に係る照明器具用フィルム積層体が設置された照明器具であって、
前記照明器具用フィルム又は前記照明器具用フィルム積層体の少なくともその一部の面が、発光ダイオード素子より出光する出射光の最大の出射光強度の方向に対して斜めになるように設置されてなる、
ことを特徴とする。
本発明に係る照明器具用フィルムは、照明器具を出光する光の配光角を広げることができるので、発光ダイオード素子を用いた照明器具の課題である白熱電球や蛍光灯に比べて明るくなる範囲が狭くなるという欠点が改善できる。
照明器具用フィルムや照明器具用フィルム積層体の光の拡散方向を確認する方法の概略図である。 照明器具用フィルムや照明器具用フィルム積層体の光のスプリット効果を確認する方法の概略図である。 実施例における照明器具としての照度や輝度等の特性評価に用いた光源モジュールの写真である。 実施例における照明器具用フィルム積層体の性能評価の一例として用いた図3に示した光源モジュールに照明器具用フィルム積層体を傾斜して設置した照明器具モデル器具の写真である。 実施例における照明器具用フィルム積層体の性能評価の一例として用いた図3に示した光源モジュールに照明器具用フィルム積層体を湾曲形状に成型して設置した照明器具モデル器具の写真である。 実施例における天井面及び壁面の輝度特性を評価するモデル評価方法の状況の写真である。 実施例2と比較例2との床面照度の配光分布の比較を示したグラフである。 実施例1〜8及び比較例4〜7における−45度相対光線透過度と配光角70度の床面照度の関係を示したグラフである。 実施例1〜8及び比較例4〜7におけるスプリット効果と高配光化係数の関係を示したグラフである。 実施例3及び比較例2における壁面モデルの輝度配光分布を示すグラフである。 実施例1〜8及び比較例4〜7における−45度相対光線透過度と天井面と接する壁面位置である0m位置の壁面輝度の関係を示したグラフである。 図12(A)及び(B)は、床面照度測定時の実施例3及び比較例2の場合の暗室の明るさの違いを示した写真である。
(照明器具用フィルム)
本発明の照明器具用フィルムは、一方向に光が拡散する異方性光拡散フィルムから構成され、照明器具の光源ユニットの出光面側に配置されて用いられる。
上記照明器具用フィルムは、上記照明器具用フィルムにほぼ垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に、該レーザーポインターの出光方向を傾け、フィルムに入光する光の角度がフィルム面に対して斜めになるように変化させた場合に、フィルムを出光する光の投影像が該入光方向の延長方向のみでなく、該延長方向と対角側にも投影像が現れ、照明器具用フィルムから出稿する光が少なくとも2方向にスプリットする機能を有する事が重要である。
例えば、広く用いられている拡散フィルムや拡散板等の汎用の拡散部材の場合は、上記評価をしても、入光した角度の延長線方向のみに光が出光するのみでありスプリット効果は発現しない。
(異方性及び拡散方向の確認方法)
照明器具用フィルムの要件である異方性の確認方法の概略図を図1に示す。白色系の壁面に照明器具用フィルムを壁とほぼ平行になるように垂直に配置して、照明器具用フィルムの壁面と反対面からレーザーポインターの光を照明器具用フィルムの面に対してほぼ垂直に照射する。照明器具用フィルムに入射された光が拡散、透過して、図1に示すように、壁面に光の投影像4が現れる。壁面に投影される光の投影像の長径方向の幅が短径方向の幅に対して1.2以上であれば異方性を有すると定義する。なお、本発明においては、上記方法で求めた投影像の長径方向を主拡散方向と定義する。
(スプリット効果の確認方法)
照明器具用フィルムの要件であるスプリット性の確認方法の概略図を図2に示す。
上記図1を参照して説明した方法で確認された投影像の主拡散方向に、図2に示すようにレーザー光の入光角度を傾ける。例えば図2に示すように角度θで入光した場合にその延長線方向に出光する光の投影像4のみでなく、該延長方向と対角側に出光する光の投影像4’が現れる場合、スプリット性があると定義する。なお、2つの投影像である4及び4’の明るさの差は問わない。
光のスポット4’の明るさが高いほど、照明器具に照明器具用フィルムを組み込んだ場合に、照明器具から出光する光の配光角を広げる効果を大きくできる。
本発明においては、上記の2つの投影像のほかにも投影像が現れる、いわゆるマルチスプリット効果を発揮する照明器具用フィルムであってもよい。
(照明器具用フィルム及び照明器具用フィルム積層体のスプリット効果の定量化)
本発明の照明器具用フィルムは、変角色差計を用いた方法で測定される相対光透過度、具体的には、照明器具用フィルムの垂線方向に対して光の主拡散方向に傾斜して−45度の入射角度で光が入光したときに、−45度の透過角度に出光する光の相対光透過度(以下、これを−45度相対光透過度と記す)が0.25以上であることが好ましい。
−45度相対光透過度が0.25未満ではスプリット効果が不足し、高配光化の向上効果が小さくなる。また、−45度相対光透過度は0.6以上がより好ましい。理由は定かでないが、実施例において詳細する如く、−45度相対光透過度と高配光化効果の関係には極大値が存在する。従って、0.6以上で4未満が更に好ましい。
なお、上記の測定方法の詳細は実施例において詳細する。該測定方法で測定される相対光透過度は、後述の如く、標準拡散板を用いて校正された値である。したがって、広く使用されている変角光度計による測定値と異なり、準定量値であるという特徴を有する。このため、照明器具用フィルムを出光する光量に対応した値になる。一方、広く用いられている変角光度計の場合は、特定測定条件での相対値評価になるので、出光する光量が大きく変わる場合は、測定条件を変更して測定する必要があるので定量化はできない。
上記の−45度相対光透過度は、照明器具用フィルム及び照明器具用フィルム積層体の前記したスプリット効果の尺度になる。従って、該−45度相対光透過度は、出来る限り大きいことが好ましい。
また、照明器具用フィルムは、−45度の入射角度で光が入射された時に、−45度透過相対光透過度と+45度の透過角度に出光する光の相対光透過度(+45度相対光透過度)の比(−45度透過相対光透過度/+45度相対光透過度)が0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。
上記の比が0.7未満ではスプリット効果が低下して高配光化の効果が低下するためである。また、上記の比の上限は限定されないが、技術的困難さより1.5以下が好ましい。
上記の−45度相対光透過度と+45度相対光透過度の比は、上記の−45度相対光透過度の測定方法に準じて測定され、その測定方法の詳細は実施例において詳細する。
(スプリット効果を付与する方法)
照明器具用フィルムがスプリット効果を発揮する構造として、例えば、フィルムの構成成分と屈折率の異なる微細な部分がフィルムの厚み方向に延びた形で存在する形態が挙げられる。このような構成において、屈折率の異なる微細部分に入射角度θiが−x度で入光した光が到達したときに、微細構造を透過して進む透過角度θtがx度の透過光と、微細構造の界面で反射されて透過角度θtが−x度の出光する反射透過光に分割されることにより、スプリット効果が発現する。なお、照明器具用フィルムはスプリット効果を発揮し得る限り、上記の構成に限定されない。
(スプリット効果を有するフィルムの製造方法)
上記構造を形成する方法も限定されないが、フィルム内部にフィルムの厚み方向に延びた微細なクレーズが形成されているクレーズフィルムであることが好ましい。上記クレーズフィルムとしては、例えば、特開平07−241917号公報において開示されるものが挙げられる。
また、クレーズフィルムの製造方法の一例として、以下の方法が挙げられる。緊張状態に保持された透明性あるいは半透明性の高分子樹脂フィルム面に、先端部が鋭角の支持体を押し付けて、高分子樹脂フィルムをその分子配向方向と略平行に折り曲げ、そこに局部的な折り曲げ部を形成する。その後、高分子樹脂フィルムを支持体の先端部に接触させつつ、折り曲げ部における折り曲げ線に対して直交する方向に引っ張る。これにより、高分子樹脂フィルムの分子配向方向と略平行に連続的な縞状のクレーズ領域を形成することができる。
ここでいうクレーズ領域とは、高分子樹脂フィルムの表面に現れる表面クレーズとその内部に発生する内部クレーズの両方を含むものであって、細かなひび状の模様を有する領域をいう。そしてこのクレーズは、分子束(フィブリル)とボイドから構成されており、全体としてスポンジの構造に似たものとなっている。
(透明性あるいは半透明性高分子樹脂フィルムの種類)
上記のクレーズフィルムの製造に用いられる透明性あるいは半透明性の高分子樹脂フィルムの種類は、上記方法でクレーズが発現できるフィルムであれば限定されない。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂及びポリカーボネート系樹脂を用いたフィルムが挙げられる。これらの樹脂で、結晶性の低い樹脂を用いるのが好ましい。
(クレーズフィルムの構造)
本発明のクレーズフィルムを製造するための透明性あるいは半透明性のフィルムは、単層構造でも多層構造であっても構わない。多層構造において、各層の厚み比や樹脂種の変更等で、照明器具用フィルムのスプリット効果特性等を制御することができるほか、その他の特性等の制御等の多様性を広げる意味で多層構造が好ましい。
(クレーズフィルムのスプリット効果の制御方法)
クレーズフィルムのスプリット効果の制御方法は限定されない。例えば、クレーズ形成工程において、張力や処理速度を変化させる事等によって制御しても良いし、クレーズ形成処理をするフィルムの樹脂種や、多層構造の層構成比等を変えることによって行ってもよい。特に、後者の方法が有効であるので、好ましい実施態様である。
(照明器具用フィルムの厚み)
照明器具用フィルムの厚みは限定されない。上記クレーズフィルムで展開をする場合は、クレーズを形成するクレーズ加工の加工性等より0.03〜0.5mm程度で有ることが好ましい。
(照明器具用フィルム積層体)
続いて、照明器具用フィルム積層体について説明する。照明器具用フィルム積層体は、上述した照明器具用フィルムと透光性の支持体が積層された構造をしている。上述した照明器具用フィルムは、フィルムを構成する樹脂の種類等により柔らく自己支持性が劣る場合がある。柔らかい照明器具用フィルムを照明器具に組み込む場合、自己支持性が劣ることから、照明器具用フィルムの形状を保持するのに、照明器具用フィルムを緊張状態で固定する等の固定方法の工夫が必要になる。それ故、本発明においては、照明器具用フィルムを透光性の支持体に積層した照明器具用フィルム積層体を用いるのが好ましい。
支持体の厚みは0.3〜10mmであることが好ましい。厚みが0.3mm未満では照明器具用フィルムの自己保持性が低下するため、逆に、支持体の厚みが10mmを越すとコストが高くなるためである。
(支持体の特性)
支持体は、透光性であればその特性は限定されない。例えば、全光線透過率が60%以上である透明板や拡散板を用いる事ができる。
(支持体の材質)
上記支持体の材質は、上記特性を有しておれば、適宜選択できる。例えば、プラスチックス、ガラス及びセラミックス等が挙げられる。
(照明器具用フィルム用積層体の製造方法)
照明器具用フィルム積層体の製造方法は限定されない。例えば、上記した照明器具用フィルムと支持体とを透光性の粘着剤や接着剤で貼着して製造する方法が上げられる。
(照明器具)
本発明の照明器具は、発光ダイオード素子の出光面側に前記の照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体が設置された照明器具である。照明器具は、上記照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体の少なくともその一部の面が、発光ダイオード素子より出光する出射光の最大の出射光強度の方向に対して斜めになるように設置されている(以下、単に斜め入光設置法と称する事もある)。
発光ダイオード素子の出光面側に拡散部材等の透光性の光学部材を設置して、発光ダイオード素子による直視した時のグレア性を改善したり、あるいは明るくなる範囲を広げる等の機能を付与する事は広く実施されている。
一方、本発明の照明器具に用いられる照明器具用フィルムまたは照明器具用フィルム積層体は、本発明の効果である高配光化効果を発現するために必要なスプリット効果は、前記したごとく、斜め入光設置法が必須である。該斜め入光設置法も汎用の拡散部材を用いた方法は広く実施されている。従って、本発明は、照明器具用フィルムまたは照明器具用フィルム積層体を用い、かつ斜め入光設置法と組み合わせる事が新規技術になる。
(照明器具の構成)
本発明の照明器具は上記要件を満たせば限定されないが、少なくとも発光ダイオード素子よりなる光源ユニット及び該光源ユニットを収納する筐体から構成される光源モジュールと、光源ユニットの出光面側に設置された照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体から構成される配光角制御部材(以下、単に配光角制御部材と称する事もある)を最小構成部材とすることが好ましい。
(光源ユニット)
本発明においては、光源ユニットの構成や構造も限定されないが、例えば、少なくとも基板の表面に実装された単数又は複数の発光ダイオード素子を有する実装基板を用いる事ができる。該実装基板の発光ダイオード素子の設置面の反対面に放熱部材を積層する事や、放熱フィンを組み込む等により、放熱対策を施す等の態様も排除されない。
(光源モジュール)
本発明における光源モジュールの構成や構造も限定されないが、例えば、照明器具用の筐体の底面あるいは底面付近に上記光源ユニットを組み込んだ構造を挙げる事ができる。
更に、該光源モジュールの実装基板の出光面や筐体の内面に反射塗料で塗装したり、あるいは、反射部材を組み込む等により、筐体の内面の光の反射度を向上させる事が好ましい実施態様である。該実施態様により、照明器具から出光する照度を増加させる事ができ、直下照度の向上に繋げる事ができる。
(発光ダイオード素子)
本実施の形態における上記の発光ダイオード素子は、LED光源やレーザ光源等の点状の発光素子よりなる発光ダイオード素子が挙げられる。該発光ダイオード素子の種類は限定されないが、広く普及が進んでいるLED光源が好ましい。
LED光源の種類も限定されない。例えば、広く使用されている砲弾型LED、表面実装型(SMD)及びチップオンボード(COB)等が挙げられる。特に、表面実装型(SMD)及びチップオンボード(COB)の使用が好ましい。
(発光ダイオード素子の設置場所及び個数)
上記の実施の形態においては、上記発光ダイオード素子は、光源ユニットの実装基板の出光面に単数又は複数個が設置されてなることが好ましい。特に、発光ダイオード素子が複数個設置されたタイプが好ましい。複数個のLEDを設置する場合の個数や配列状態は限定されない。
(斜め入光設置法)
本発明における斜め入光設置法の形態は、上記配光角制御部材の少なくともその一部の面が、発光ダイオード素子より出光する出射光の最大の出射光強度の方向に対して斜めになるように設置されておれば限定されない。
該形態は、発光ダイオード素子より出光する出射光の最大の出射光強度の方向(以下、単に出光方向と称する事もある)が、発光ダイオード素子の出光面から垂直方向に出光する発光ダイオード素子の出光方向に対し、斜めになるように配光角制御部材が設置された形態、逆に、配光角制御部材を水平に設置して、配光角制御部材に対して発光ダイオード素子の出光面が斜めになるように上記発光ダイオード素子が設置された形態、及び、発光ダイオード素子の出光面に光源用のレンズ部材を設置して、発光ダイオード素子の出光方向が斜めになるような発光ダイオード素子を用いて、発光ダイオード素子の出光面及び照明器具用フィルムあるいは配光角制御部材が平行に設置された形態の3形態に大別される。本発明においては、いずれの形態でも良い。また、これらの形態を組み合わせた形態で実施しても良い。
上記の第一の形態の場合は、配光角制御部材が湾曲化した形態でも良い。該湾曲化して設置する方法は、通常の拡散板を用いた光学部材の設置方法として、直管型照明器具や一体型ベースライトで広く採用されている。該製品の拡散板を本発明の配光角制御部材に変更する事によっても本発明の効果を発現する事ができるので、好ましい実施態様の一つである。
本発明の実施例においては、2種の形態のみの結果を示しているが、上記要件を満たせば斜め入光設置法の形態はこれらに限定されない。
(照明器具の形状)
本発明の配光角制御部材は、異方拡散性を有しており、かつ主配光方向にスプリット効果が発現する。従って、照明器具の形状も異方形状である事が好ましい。例えば、長方形や楕円形が好ましい。スプリット効果が出る方向は限定されず、照明器具の短径方向であっても長径方向であってもよいが、斜め入光設置法にて、入光角度を大きくできることから、短径方向にスプリット効果が出るような方向で設置するのが好ましい。
(光源ユニットと配光角制御部材との位置関係)
本発明における光源ユニットと配光角制御部材との位置関係は、光源ユニットの出光面側に配光角制御部材が位置すれば、例えば、光源ユニットと配光角制御部材との間隔は限定されない。該両者の間隔は、最接近位置で2mmから最遠距離部分で200mmが好ましい。該間隔を大きくする事で、照度の低下をした形で照明器具を直視した場合のグレア性を大幅に改善する事ができるので、出来るだけ離した方が好ましいが、間隔を広げると照明器具の厚みが厚くなるので、200mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましい。
配光角制御部材は、光源モジュールの筐体の出光面に設置されても良いし、筐体の内部に設置されても良い。高配光化効果の向上効果や照明器具を直視した時の眩しさ、即ち、グレア性を低減する効果が大きくなるので出光面に配置されていることが好ましい。
(照明器具の明るさの特性)
照明器具の特性としては、床面の配光角70度における照度、天井面の照明器具より0.02m離れた位置の輝度及び壁面の天井面位置である0m位置の輝度が、それぞれ光源モジュールの出光面に光学部材が配置されていない場合の特性値(光源モジュールのみの特性値)に対し、表1に示す倍率以上の明るさを示す事が好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。各実施例、比較例で得られた試料についての物性測定方法は以下の通りである。
(評価方法)
(1)異方性及び拡散方向の確認方法
上述した手法に基づいて異方性及び拡散方向を確認した。
(2)スプリット効果の確認方法
上述した手法に基づいてスプリット効果を確認した。
(3)スプリット効果の定量方法
変角分光測色システムGCMS−4型(株式会社村上色彩技術研究所製、変角分光光度計GPS−2型)を用いて透過光強度の測定を行った。
まず、上記GCMS−4型用の透過光拡散標準板(オパールガラス)を用いて装置の校正を行い、該透過光拡散標準板の受光角度0度における透過光強度Tを基準(1.000)とした。なお、上記透過拡散標準板は、積分球式分光計測で空気層を1.000とした時の波長550nmの透過率が0.3535であった。
次に、透過測定のrモード(試料に対して所定の入射角で光を入光した時の透過光強度の角度依存性を測定)で測定した。測定条件は以下とした。
光線入射角:―45度、受光角度:−80度から80度までを5度ピッチ(フィルム法線からの極角方位角は水平)、光源:D65、視野:2度の条件で、試料(照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体)の主光拡散方向が水平方向になるように試料台に固定(試料台の軸と主光拡散方向の軸とのずれは20度程度までは許容される。主拡散方向は、上記方法で判定した。)し、各受光角度における透過光強度を測定した。あおり角は0度とした。照明器具用フィルム積層体の場合は、照明器具に組み込んだ場合の入光面と同じ側より光を入光して測定した。本実施例においては、照明器具用フィルム側より入光する方法で評価した。
上記方法で、測定される−45度相対光線透過度及び+45度相対光線透過度を求めた。−45度相対光線透過度及び+45度の相対光線透過度は、共に、波長550nmの値で表示した。波長550nmの値で表示したのは、波長550nmの値が視感強度との相関性が高いとされているためである。
スプリット効果は、−45度相対光線透過度/+45度相対光線透過度の値で表示した。該値が大きい程スプリット効果が大きい。
(4)照明器具の特性評価
(4−1)光源モジュール
コイズミ照明(株)LEDライン照明(AL37225L)の出光面に組み込まれている拡散板を取り外して用いた。該光源モジュールの写真を図3に示す。
(4−2)配光角制御部材の性能評価用モデル照明器具
(4−2−1)傾斜設置法
図4の写真で示したように、上記光源モジュールの出光面に配光角制御部材を光源モジュールの短径方向の中心位置より両側に45度の傾斜角で設置して評価をした。配光角制御部材は2枚の平板を透明テープで繋ぎ合わせて写真のように、断面が正三角形になるように、光源モジュールの出光面に透明テープで固定して評価した。配光角制御部材は、各種支持体の片面に照明器具用フィルムを水で貼着して評価した。該貼着の光源モジュールへの設置は、照明器具用フィルムが入光面側になるように設置した。また、照明器具用フィルムは、主拡散方向が短手方向になるように貼着した。
本評価においては、配光角制御部材は照明器具用フィルムのサンプル長が190mmであったので、光源モジュールの中心部より±95mmを開口部として、両端を黒色の遮光紙で遮光し、該開口部に上記配光角制御部材を設置して評価した。
(4−2−2)湾曲設置法
上記の傾斜設置法に準じて、図5の写真に示したように配光角制御部材を出光側が凸状に湾曲した形状の成型体に変更する以外は、傾斜設置法と同様にして評価した。なお、配光角制御部材の頭頂上面と光源モジュールの出光面との距離は45mmとした。照明器具用フィルムは、傾斜設置法と同様に内面側に水で貼着して評価した。
(4−3)床面照度測定
変角照度計((有)ハイランド社製「ZERO−ONE」)を用いて、照明装置を駆動方式の試料台上に、光源モジュールの中心点と試料台の中心点が一致するように設置し、照明装置出光面と照度計受光面との距離:1000mm、変角範囲:−90度から+90度までを5度ピッチの条件で、光源モジュールの短径方向の照度の配光分布を測定した。
照度の測定は暗室下で行い、照明装置を点灯後30分経過後より測定を開始した。評価結果は70度照度及び0度の照度で表示した。70度照度は−70度の照度と+70度の照度の平均値で表示した。70度照度が高い程、高配光化効果が大きい。
また、70度照度と0度照度の比(70度照度/0度照度)を求めて、高配光化係数とした。
70度照度が高く、かつ高配光化係数が高い程、高配光化効果が大きい。
(4−4)天井面輝度及び壁面輝度
天井面の照度は測定できない。そこで、輝度で評価した。該評価では壁面の輝度も合わせて測定できる方法で評価した。図6の写真で示したモデル評価方法で評価した。
即ち、暗室の出入り口にテーブル机を垂直に立てて、該暗室の床面及び垂直に立てたテーブル机面にエプソン(株)のPXマット紙(拡散反射度の高い白色反射紙)をボードに貼り付け白色反射ボードを設置して、床面の白色反射ボードの暗室の奥側の端部に光源モジュールを、光源モジュールの長径方向が壁面と平行で、かつ出光面が暗室の天井面になるように設置して、該光源モジュールを点灯し、床面及び床面の垂直の白色反射ボード面の輝度を(有)ハイランド社製の二次元輝度計(ACE−100)を用いて、床面及び垂直面の白色反射ボード面全面の輝度を測定し、該白色反射ボードの中心部の輝度をライン解析した計測値で解析をした。壁面のモデル面は机の端面よりさらに上部位置の明るさが大きく変化するケースがある事が判ったので、白色反射ボードを暗室の天井面までに延長をして評価した。
暗室の床面の白色反射ボードが天井面の、該床面の白色反射ボードに対して垂直に設置された白色反射ボードが壁面の明るさに対応している。天井面の光源より壁面までの距離は2mとした。壁面モデルの高さは4.24mであった。
天井面モデル面の輝度は、光源モジュールより0.02m、1m及び2m離れた位置の値で表示した。当然であるが2m位置は壁面モデル面との接点の位置である。
壁面モデル面の輝度は天井面位置より0m、1m、2m及び4mの位置の値で表示した。
(照明器具用フィルムAの製造方法)
(5)フィルムの製膜
3台の溶融押し出し機を用い、第1の押し出し機にて、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製 MA3U メルトフローレート:15(230℃))100重量部を表面層となるように押し出し、第2の押し出し機にて、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製 MA3U メルトフローレート:15(230℃))20重量部とエチレンとブテンが共重合された共重合ポリプロピレン樹脂(住友化学株式会社製 WF345S メルトフローレート:10(230℃))80重量部を中間層となるように押し出し、さらに第3の押し出し機にて、エチレンが共重合された共重合ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製 WINTEC WFX4 メルトフローレート:10(230℃))100重量部を第1の押し出し機より押し出した層とは反対面となる表層になるように溶融押し出しをして、Tダイの中で3種3層構成となる様に積層後、第1の押し出し機より押し出した層が、冷却ロールに接触巻き取る様にして、総厚み40μmのフィルムを得た。層厚み構成は第1の押し出し機より押し出した層側から、12/25/3(μm)であった。
(6)クレーズの形成
上記の様にして得られたフィルムに、第1の押し出し機より押し出した層側からクレーズ加工を以下の様にして実施した。スプリングとネジにより上下動して高分子樹脂フィルムの張力を調整する補助具と、先端部が鋭角の支持体とを備えたクレージング装置を使用する。まず、緊張状態に保持した上記フィルム面に、支持体の先端部を押し付けてこれを折り曲げると共に、この高分子樹脂フィルムに補助具により一定の張力を与え、そして高分子樹脂フィルムを支持体に接触させつつ引っ張る。これにより、高分子樹脂フィルムの分子配向方向と略平行に連続的なクレーズ領域を有する照明器具用フィルムAを得た。
得られた照明器具用フィルムAの−45度の相対光線透過度、+45度相対光線透過度及びスプリット効果(−45度相対光線透過度/+45度相対光線透過度)はそれぞれ、7.80、7.22及び1.08であった。
(支持体)
実施例及び比較例において用いた支持体の種類及び特性を表2に示す。
なお、照明器具に設置されていたアクリル系拡散板の相対光線透過度及び配光角は、それぞれ0.8及び130度で支持体Eと同じ特性であった。
(実施例1〜実施例8)
図3に示した光源モジュールに照明器具用フィルム積層体を傾斜して設置した照明器具モデル器具(図4)を用いて、照明器具用フィルムAと各種支持体との積層体について、床面照度の結果を表3に示す。
底面照度特性としては、高配光化効果の尺度である配光角70度の照度、直下照度に相当する0度照度、照度の均一性の尺度である高配光化係数及び高配光化効果の度合いである光源モジュール及び該光源モジュールを用いた照明器具仕様である該照明器具に組み込まれていたアクリル系拡散板を組み込んだ場合のそれぞれの照度を基準とした相対値である70度照度比も記載した。
照明器具用フィルム積層体は、照明器具用フィルムと支持体を水で貼着して、照明器具用フィルムが入光面側になるように光源モジュールに組み込んで評価した。
配光角70度の床面照度及び高配光化係数が大幅に向上し、床面の明るくなる範囲が広くなる。また、床面の明るさの均質性が向上する。光源モジュールの照度に対して10倍を超す明るさが出る場合がある。
ただし、直下照度が、光源モジュールのみ(比較例1)や該光源モジュールを用いた製品(比較例2)に比べると低下する。しかし、後述の如くこれらの実施例においては、天井面や壁面の明るさが該比較例1や比較例2に比べると大幅に向上する。人の目線は、天井面や壁面に向くので、天井面や壁面が明るいと床面の明るさが半分になっても同じ明るさ感を感じると言われているので、直下照度が低くなる事は許容される。むしろ部屋全体の明るさが明るくなる方が優位である。
(比較例1及び比較例2)
光源モジュールのみ場合及び該光源モジュールの出光面にアクリル系拡散板が組み込まれた本光源モジュールを用いた照明器具の床面の照度結果を表3に示す。直下照度(0度照度)は実施例1〜8より高いが配光角70度照度が低く床面の明るさの広がりが狭くなる。
(実施例3と比較例2との床面照度の配光分布の比較)
実施例2と比較例2との床面照度の配光分布の比較を図7に示す。比較例2はほぼランバーシアン配光分布であるのに対して、実施例2は−90度から90度までほぼ均一な明るさになり、本発明の効果が顕著である事が判る。
(比較例3)
上記照明器具用フィルムと支持体Cとの積層体を光源モジュールの出光面に水平に設置した場合の結果を表3に示す。実施例3で発現した高配光化の効果が出ない。配光角制御部材に対して斜めに入光する光の量が低くなると前述したスプリット効果が出ない事を示している。
(比較例4〜比較例7)
支持体のみを傾斜して設置した照明器具モデル器具の結果を表3に示す。配光角70度の照度や高配光化効果が小さい。本発明の効果を出すには照明器具用フィルムの積層が必須である事を示している。
(−45度相対光線透過度と配光角70度の床面照度との関係)
実施例1〜8及び比較例4〜7における−45度相対光線透過度と配光角70度の床面照度の関係を図8に示す。実施例においてのみ本発明の効果である高配光化の効果が発現し、本発明の効果が臨界的である事が示されている。また、前記したより好ましい範囲を満たすことで、高配光化効果がより高くなる事を示している。なお、上記関係において極大値がでる事の原因は定かでない。
(スプリット効果と高配光化係数との関係)
実施例1〜8及び比較例4〜7におけるスプリット効果と高配光化係数の関係を図9に示す。該図9においても、実施例においてのみ本発明の効果である高配光化の効果が発現し、本発明の効果が臨界的である事が示されている。
また、本発明の効果が配光角制御部材のスプリット効果により引き起こされている事を示している。
(天井面輝度)
実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例7における天井面モデルの輝度評価結果を表4に示す。
輝度特性としては、照明器具用近辺の明るさ(照明器具用との距離:0.02m)、照明器具との距離:2m、即ち、壁面位置の明るさで表示した。また、0.2m位置の輝度に対する2mの輝度の維持率の結果を示した。
床面照度と同様に、実施例の結果は比較例1〜比較例3とは顕著な差はあるが、傾斜設置法における照明器具用フィルム積層をしていない比較例4〜比較例7との差異は小さい結果になった。即ち、天井面輝度に関しては、光学部材に斜めに光が入光する効果の寄与が大きく、照明器具用フィルムのスプリット効果の寄与は小さいと言える。
ただし、明るさの距離による減衰率に相当する輝度の維持率は照明器具用フィルム積層により向上する。該維持率が高い事は天井面の明るさの距離による影響が小さい事であるので照明器具用フィルム積層は好ましい効果を発現していると言える。
(壁面の輝度分布)
前記した方法にて測定した壁面モデルの輝度配光分布の代表例として、実施例3及び比較例2の評価結果を図10に示す。図10の縦軸は壁面モデルの輝度、即ち、壁面の明るさの度合いを示している。一方、横軸は天井面モデルよりの距離を示している。
壁面輝度の配光分布は、実施例3と比較例2とで大きく異なる。比較例2は、天井面より約2.5m離れた位置の明るさが最も明るくなり、天井面と接する0m位置の明るさは暗い。これに対して実施例2の場合は、天井面近辺が最も明るく天井面からの距離が大きくなるに従い漸次明るさが低下する理想的な明るさ分布になり、本発明の効果が顕著である事を示している。
(壁面の輝度特性)
実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例7における壁面モデルの輝度評価結果を表5に示す。
輝度特性としては、天井面からの距離0m、1m、2m及び4mの輝度を記載した。これらの輝度値は、図10にその代表例を示した壁面モデルの輝度の配光分布の測定結果より求めた。
また、0m位置の光源モジュールの輝度である比較例1に対する相対値を記載した。該相対値は、本発明の効果の度合いの尺度になる。この値が大きい方が本発明の効果である高配光化の効果が大きいと言える。
床面照度と同様に、この天井面近辺の明るさが比較例1の12倍以上になり、本発明の効果が極めて顕著である事が判る。
輝度特性としては、天井面からの距離0m、1m、2m及び4mの輝度を記載した。また、0m位置の光源モジュールの輝度である比較例1に対する相対値を記載した。該相対値は、本発明の効果の度合いの尺度になる。
光源モジュールや光学部材を出光面に水平に設置した場合は、天井面より約2.5m離れた位置の明るさが最も明るくなり、天井面と接する0m位置の明るさは暗い。これに対して実施例の場合は、天井面近辺が最も明るく天井面からの距離が大きくなるに従い漸次明るさが低下する理想的な明るさ分布になる。しかも、床面照度と同様に、この天井面近辺の明るさが光源モジュールの10倍以上になる場合もあり、本発明の効果が極めて顕著である事が判る。
(−45度相対光線透過度と壁面輝度との関係)
実施例1〜8及び比較例4〜7における−45度相対光線透過度と天井面と接する壁面位置である0m位置の壁面輝度の関係を図11に示す。
実施例においてのみ本発明の効果である高配光化の効果が発現し、本発明の効果が臨界的である事が示されている。
また、前記したより好ましい範囲を満たすことで、高配光化効果がより高くなる事を示している。
なお、上記関連において極大値がでる事の原因は定かでない。
(暗室の明るさ)
床面照度測定時の実施例3及び比較例2の場合の暗室の明るさの違いを示した写真を図12(A)、(B)に示す。
照明器具は各写真の左側下部に出光面が上側になるように設置されている。従って、暗室の天井面が床面に相当する。
実施例1の場合は暗室全体がほぼ均一な明るさになるのに対して、比較例2の場合は床面が明るくなっているのみであり、本発明の効果が極めて大きい事が明らかである。
(実施例9及び実施例10)
図3に示した光源モジュールに照明器具用フィルム積層体を図5の写真に示した如く出光面側が凸になるように湾曲化した形で設置して評価した結果を表6に示す。照明器具用フィルム積層体の内面に照明器具用フィルムAを水で貼着して評価した。
実施例2及び実施例3に比べると高配光化効果は少し低くなるが本発明の効果が発現できるが判る。
(照明器具用フィルムB及び照明器具用フィルムC)
環状ポリオレフィン系樹脂及び共重合ポリエステル樹脂を用いて、照明器具用フィルムAの製造方法に準じてそれぞれ照明器具用フィルムB及び照明器具用フィルムCを製造した。得られた照明器具用フィルムの特性を表7に示す。
(実施例11及び実施例12)
それぞれ照明器具用フィルムBあるいは照明器具用フィルムCと支持体Cとの積層体を用いて、実施例3と同様の方法で床面照度、天井面モデル輝度及び壁面モデル輝度を評価した。どちらも実施例3と同等の高配光化効果が得られた。
本発明の照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体は、該照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体に対して光を斜めに入光した場合に、該入光した角度の延長線方向に出光するのみでなく、該延長線方向とほぼ対角方向にも入光した光がスプリットされた形で出光するという特異特性を有するので、発光ダイオード素子を用いた照明器具の出光面側に該照明器具用フィルムあるいは照明器具用フィルム積層体を上記のスプリット効果が発現できるような形で組み込む事により、照明器具を出光する光の配光角を従来公知の光拡散部材部材を用いた場合よりも著しく広げる事ができるので、発光ダイオード素子を用いた照明器具の課題である白熱電球や蛍光灯に比べて明るくなる範囲が狭くなるという欠点が改善できる。従って、住宅用、施設用及び屋外用等の幅広い用途の照明器具として広く好適に用いる事ができる。

Claims (9)

  1. 異方性光拡散フィルムから構成され、照明器具の光源ユニットの出光面側に配置して用いられる照明器具用フィルムであって、
    前記照明器具用フィルムは、前記照明器具用フィルムにほぼ垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に、該レーザーポインターの出光方向を傾け、フィルムに入光する光の角度がフィルム面に対して斜めになるように変化させた場合に、フィルムを出光する光の投影像が入光方向の延長方向のみでなく、延長方向と対角にも現れ、少なくとも2方向にスプリットして出光する機能を有する、
    ことを特徴とする照明器具用フィルム。
  2. 前記照明器具用フィルムは、
    変角色差計を用いて測定される、−45度の入射角度で入射されて−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が0.25以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明器具用フィルム。
  3. 前記照明器具用フィルムは、
    変角色差計を用いた方法で測定される、−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が、+45度の透過角度で出光する光の相対光透過度に対して0.7以上である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具用フィルム。
  4. 前記照明器具用フィルムは、
    主構成成分と屈折率の異なる部分が前記照明器具用フィルムの厚み方向に延びた形で存在する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明器具用フィルム。
  5. 前記異方性光拡散フィルムは、内部に前記異方性光拡散フィルムの厚み方向に延びたクレーズを有するクレーズフィルムである、
    ことを特徴とする請求項4に記載の照明器具用フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明器具用フィルムと厚みが0.1〜10mmである透光性の支持体とが複合している、
    ことを特徴とする照明器具用フィルム積層体。
  7. 変角色差計を用いて測定される、前記照明器具用フィルム積層体に垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に傾斜して−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が0.25以上である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の照明器具用フィルム積層体。
  8. 変角色差計を用いて測定される、前記照明器具用フィルム積層体に垂直にレーザーポインターの光を当てる事により確認できる光の主拡散方向に傾斜して−45度の入射角度で入射され、−45度の透過角度で出光する光の相対光透過度が、+45度の透過角度で出光する光の相対光透過度に対して0.7以上である、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の照明器具用フィルム積層体。
  9. 発光ダイオード素子の出光面側に請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明器具用フィルム又は請求項6〜8のいずれか一項に記載の照明器具用フィルム積層体が設置された照明器具であって、
    前記照明器具用フィルム又は前記照明器具用フィルム積層体の少なくともその一部の面が、発光ダイオード素子より出光する出射光の最大の出射光強度の方向に対して斜めになるように設置されてなる、
    ことを特徴とする照明器具。
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