JP2018172594A - 無機フィラー含有光硬化性組成物、及び、無機フィラー含有シート - Google Patents
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Abstract
Description
以下に本発明を詳述する。
そこで本発明者らは、光硬化性組成物の硬化性を向上させるために、連鎖移動剤の併用を検討した。連鎖移動剤は、ラジカル重合において生長ポリマー鎖の末端に反応してポリマーの生長を停止させると同時に新たな重合開始ラジカルを発生させることのできる剤である。連鎖移動剤を配合することにより、無機フィラーにより光照射が阻害された部分でも、充分に硬化できることが期待された。しかしながら、実際には、連鎖移動剤を配合しても、無機フィラーにより光照射が阻害された部分を充分に硬化させることはできず、所期の性能を得ることはできなかった。
上記光ラジカル重合性化合物は特に限定されないが、不飽和二重結合を有する化合物が好適であり、反応性に優れることから、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物がより好適である。また、硬化後における接着性に優れることから、光硬化性組成物を光硬化して得られた硬化物のガラス転移点が30℃以下となる光ラジカル重合性化合物が好適である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
なお、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記金属錯体としては、例えば、ジラウリル酸ジブチルスズ等のスズ系錯体や、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸亜鉛(II)二ナトリウム塩四水和物等の亜鉛系錯体や、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸銅(II)二ナトリウム塩四水和物や、コバルトフタロシアニン等が挙げられる。なかでも、スズ系錯体又は亜鉛系錯体が好適である。
上記非共役ビニルモノマーとは、モノマーに対する連鎖移動定数CMが10000以上のモノマーを意味する。具体的には例えば、酢酸ビニル、酢酸アリル等が挙げられる。なかでも、酢酸ビニルが好適である。
上記非ラジカル重合性可塑剤としては、ラジカル重合性官能基を有しない可塑剤であれば特に限定されず、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機酸エステル可塑剤、有機リン酸可塑剤、有機亜リン酸可塑剤等のリン酸可塑剤等の従来公知の非ラジカル重合性可塑剤を用いることができる。
上記導電性フィラーとしては、例えば、銅、ニッケル、銀、ニッケル等の導電金属や、カーボンブラック等の従来公知の導電性フィラーを用いることができる。
上記熱硬化剤としては特に限定されず、例えば、ヒドラジド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、多価フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の従来公知の熱硬化剤を用いることができる。
なお、上記硬化物のショア硬度は、例えば、以下の方法により測定することがきる。
まず、本発明の光硬化性組成物を、離型フィルム上に、厚みが500μmとなるよう塗布し、次いで、高圧水銀灯を用いて波長410nmの光を500mW/cm2の照度で照射量が1000mJ/cm2となるように照射して硬化物を得る。得られた硬化物を、25℃、60分間静置したものを試験片とする。得られた試験片のショア硬度を、JIS K 6253に準ずる方法によりゴム硬度計(例えば、テクロック社製、A型デュロメータ等)を用いて測定する。
本発明の無機フィラー含有シートは、例えば、本発明の光硬化性組成物を離型処理したフィルム上に塗工し、光を照射して硬化させることにより製造することができる。
光ラジカル重合性化合物として2−エチルヘキシルアクリレート(三菱化学社製)46重量部、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製、ATM−35E)5重量部、アクリル酸(三菱化学社製)3重量部と、光ラジカル重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、TPO)12重量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、Irgacure819)6重量部と、連鎖移動剤としてジラウリル酸ジブチルスズ(東京化成工業社製)16重量部と、非ラジカル重合性可塑剤としてビスフェノールA型エポキシモノマー(三菱化学社製、jER828)99重量部と、熱伝導性フィラーとして酸化アルミニウム(昭和電工社製、AS−40)640重量部、酸化アルミニウム(アドマテックス社製、AO−502)160重量部とを、ホモディスパー型撹拌機を用いて30分間攪拌、混合した。その後、真空脱泡を行って、光硬化性組成物を調製した。
各成分の配合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様にして光硬化性組成物を得た。なお、表1中、非ラジカル重合性可塑剤として用いたDISPERBYK111は、ビックケミー・ジャパン社製である。また、連鎖移動剤として用いた酢酸ビニルは、東京化成工業社製である。熱硬化剤として用いたEH−5030Sは、ADEKA社製の変性ポリアミン硬化剤である。
実施例及び比較例で得た光硬化性組成物について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
得られた光硬化性組成物を、離型フィルム上に、厚みが500μmとなるよう塗布した。次いで、高圧水銀灯を用いて波長410nmの光を500mW/cm2の照度で照射量が1000mJ/cm2となるように照射した。光照射後の硬化物上に、離型フィルムを重ね、重さ100gの重しを載せ、25℃、60分間静置することにより、試験片を得た。なお、実施例4で得られた光硬化性組成物については、同様の方法により得られた試験片を、更に100℃、30分間加熱処理を行ったものを試験片とした。
得られた試験片の熱伝導率を、定常法により測定した。
JIS K6850に準ずる方法により、光硬化性組成物の引張せん断接着強さ試験を行った。
即ち、得られた光硬化性組成物を、アルミニウム板(日本テストパネル社製、A1050P)上に、幅25mm、長さ10mm、厚みが500μmとなるよう塗布した。次いで、高圧水銀灯を用いて波長410nmの光を500mW/cm2の照度で照射量が1000mJ/cm2となるように照射した。光照射後の硬化物上に、銅板(日本テストパネル社製、C1100)を置き、重さ100gの重しを載せ、25℃、60分間静置することにより、図1に示したような試験片を得た。なお、実施例4で得られた光硬化性組成物については、同様の方法により得られた試験片を、更に100℃、30分間加熱処理を行ったものを試験片とした。
得られた試験片を、引張り試験機を用いて、23℃、クロスヘッドスピード50mm/分の条件で接着面に平行に引っ張って破断した時の最大荷重を求め、これを接着面積(せん断面積)で割ることにより、引張せん断力(kPa)を算出した。
ただし、比較例1〜6の光硬化性組成物を用いて作製した試験片については、引張り試験機への取り付け時に自然剥離してしまったため、引張せん断力を測定できなかった。
得られた光硬化性組成物を、離型フィルム上に、厚みが500μmとなるよう塗布した。次いで、高圧水銀灯を用いて波長410nmの光を500mW/cm2の照度で照射量が1000mJ/cm2となるように照射した。光照射後の硬化物上に、離型フィルムを重ね、重さ100gの重しを載せ、25℃、60分間静置することにより、試験片を得た。なお、実施例4で得られた光硬化性組成物については、同様の方法により得られた試験片を、更に100℃、30分間加熱処理を行ったものを試験片とした。
得られた試験片のショア硬度を、JIS K 6253に準ずる方法によりゴム硬度計(テクロック社製、A型デュロメータ)を用いて測定した。
ただし、比較例1〜3の光硬化性組成物を用いて作製した試験片については、探針が埋没してしまい、デュロメータにて0と表示されてしまったため、ショア硬度を測定できなかった。
2 支持体(基板材料と同一の厚さ、同質のもの)
3 接着部分
4 つかみ部分
Claims (10)
- 光ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤、非ラジカル重合性可塑剤、及び、無機フィラーを含有することを特徴とする無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 光ラジカル重合性化合物100重量部に対して、光ラジカル重合開始剤を10重量部以上、連鎖移動剤を10重量部以上、かつ、非ラジカル重合性可塑剤を5重量部以上含有することを特徴とする請求項1記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 光硬化性組成物を光硬化して得られた硬化物のショア硬度がA80未満であることを特徴とする請求項1又は2記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 光ラジカル重合開始剤1重量部に対して連鎖移動剤を0.1重量部以上含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 非ラジカル重合性可塑剤は、脂環式化合物のヘテロ原子置換体を有する化合物であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 脂環式化合物のヘテロ原子置換体を有する化合物は、エポキシ化合物であることを特徴とする請求項5記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 光ラジカル重合性化合物100重量部に対して非ラジカル重合性可塑剤を10〜400重量部含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 無機フィラーは、熱伝導性フィラーであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 無機フィラーの含有量が、光硬化性組成物の重量に対して50重量%以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の無機フィラー含有光硬化性組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の無機フィラー含有光硬化性組成物を用いてなることを特徴とする無機フィラー含有シート。
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