以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、実施形態1は、主に請求項1、5、6、10などについて説明する。また、実施形態2は、主に請求項2、7などについて説明する。また、実施形態3は、主に請求項3、8などについて説明する。実施形態4は、主に請求項4、9などについて説明する。
<実施形態1>
<概要>
本実施形態は、サンド菓子のように食品を構成するA片とB片とで中味をサンドする食品を製造するにあたり、少なくともB片を室温以下に冷却したうえで中味がデポジットされたA片に載置する製造方法である。
デポジッターによりデポジットされる中味は、滞りなく注出されるために流動性を維持することが求められ、そのため概ね室温より高い温度となっている。このような高い温度の中味の上に室温より高い温度のB片が乗せられた場合、中味はB片の熱を受け溶解し流動性が高くなり、かつB片の重みをうけることでA片から中味が流出したり、厚み方向におけるボリュームが少なく見栄えが悪くなるおそれがある。そこで、中味の上に乗せられるB片を室温よりも低い温度に冷却したうえで載置することにより、このB片との接触により中味を冷却し流動性を減衰させ固化を促すことでA片からの流出や薄く延びてしまうことが抑制される。
<構成>
図1は、本実施形態の食品製造方法の処理の流れを示すフロー図である。図示するように、本実施形態の食品製造方法は、デポジットステップS0101と、B片冷却ステップS0102と、B片載置ステップS0103と、を有する。
また、本実施形態の各機能的構成は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(HDDやSSDなどの不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、表示装置、デポジッター、テンパリング装置、保温槽、チョコレート溶解タンク、チョコレートポンプ、ミキサー、バンドオーブン、幅方向整列装置、流れ方向整列装置、サンド装置、製品押え装置、製品前揃い装置、製品排出装置などのハードウェア、またそれら各装置のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザインターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書に記載の各実施形態は装置として実現できるのみでなく、その一部または全部を方法としても実現可能である。また、このような装置の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然に本明細書に記載の各実施形態の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
本実施形態の方法は、中味によって溶着されたA片とB片とからなる菓子を含む食品を製造するための方法である。また、「A片」及び「B片」は、食品であって板状に形成されるものである。例えば、菓子の場合には、クッキー、ビスケット、クラッカー、ラングドシャー、パイ、シュー、タルト、ダックワーズ、煎餅などがある。菓子以外の食品としては、例えば、パン、餃子や春巻きの皮を焼いたり揚げたりしたもの、ご飯を薄く延ばして板状に焼いたものなどが考えられる。
A片とB片とは、一般的には同型の同じ食品(同じ型で焼き上げられたビスケットのように)であるが、異なる形や装飾が付与されていてもよいし、種類の異なる食品を組み合わせてもよい(バタークリーム味のクッキーとチョコレート味のクッキーのように)。
また、A片及びB片には、それぞれ表面と裏面とがあるものとしてもよい。それぞれの菓子片の面において、中味材と接する面が裏面であり、中味材と接しない面を表面とする。そして、食品として完成した際に食品の表面を構成する菓子片の表面に、その食品の名称や装飾を施すことも好ましい。
また、中味の材料となる中味材は、チョコレート、クリーム、バター、ジャム、餡などがあり、その性状は常温以下で概ね流動性がなくなるものである。中味材は後述するようにデポジットされるため常温より高い温度(例えば、35℃以上)では、ある程度の流動性を有する。また、中味材には、細かくしたナッツやドライフルーツなどの固形物を含むものであってもよい。
本実施形態に係る菓子を含む食品は、中味を挟むA片とB片のそれぞれが中味に溶着されてなる。すなわち、溶けた状態の中味がA片及びB片の接触面にある隙間や凹凸に入り込み、入り込んだ中味が冷えて固まることにより中味とA片及びB片とが接着した状態となる。
デポジットステップS0101は、A片に所定の溶解状態の中味材を上からデポジットする工程である。
A片への中味材のデポジットは、デポジッターと称される中味自動充てん装置により行うことができるが、適合し得るその他装置により行われてもよいし、人の手によりなされてもよい。なお、デポジットとは、何らかの物の上に何らかの物を載置することをいい、ここでは、A片の上に中味材を載置することをデポジットするという。
また、デポジッターは一の中味材をデポジットするものだけでなく、二以上の中味材をデポジットし得るものであってもよい。例えば、ワンショットデポジッターやダブルデポジッターなどと称されるデポジッターを用いてもよい。これらのデポジッターは二の中味材を一体的にデポジットすることができる。具体的には、デポジッターのノズル断面を二層の同心円として内側とその外周とで二つの流路を構成したノズルを用いるデポジッターである。このようなノズルにより、中心の流路から押し出される一の中味材を外周の流路から押し出される他の中味材が包んだ状態でデポジットすることができる。このようにデポジットされた中味は、内包される一の中味がセンターと呼ばれ、これを包む中味がシェルと呼ばれる。
中味材はデポジットの際に所定の溶解状態となるようにする。中味材の性質に応じてデポジットに適当な流動性を備えるための溶解状態とし、中味材の温度を調整することなどにより適宜好適な溶解状態となるようにする。中味材の温度調整は、中味材の種類と所定の溶解状態とに応じて適宜定め得るが、例えば、チョコレートをデポジットする場合には、35℃から45℃程度が好ましい。そして、所定の溶解状態となっている中味材をA片に上からデポジットする。
B片冷却ステップS0102は、少なくともB片を室温以下に冷却する工程である。室温は、本製造方法を行う空間の温度であり、それ以下の温度にB片を冷却する。冷却する好ましい温度はB片の材料やデポジットされた中味の種類や温度などに応じたものとなるが、例えば、チョコレートを中味としてビスケットをA片及びB片とする場合には、後述のB片載置ステップにて中味材の上に載置されるときにB片が10℃〜20℃程度となるように冷却することが好ましい。
B片を冷却するための手段については特段限定しないが、例えば、菓子や食品の製造において従来から用いられているクーリングトンネルを用いることができる。クーリングトンネルは冷気を満たした庫内に、食品等の製造ラインにおける搬送コンベアを通すことで運搬される食品を冷却するものである。
後述するB片載置ステップに至るまでのA片とB片の運搬の態様は種々考えられる。例えば、A片とB片とがそれぞれ別の搬送コンベアにより運搬される場合や、A片とB片とが同一の搬送コンベア上であって運搬方向に対して横に並んで運搬される場合には、B片の搬送コンベアや搬送コンベア上であってB片が運搬される箇所にクーリングトンネルなどの冷却装置を設けることでB片のみを冷却することができる。
一方、A片とB片とが同一の搬送コンベア上であって運搬方向において交互に配置されて運搬される場合もある。このような場合には、デポジットされた中味材を固化させない程度においてA片もB片とともに冷却されてもよい。B片冷却ステップの目的は、冷却されたB片が中味材に載置され接することで中味材を冷却し過度な溶解状態によりA片から流れ出たり薄く延びてしまうことを抑制することである。したがってA片にデポジットされた中味材にB片が載置される際に互いが溶着される程度の中味材の流動性と抑制された溶解状態が保たれる限りにおいて、流出するほどの過度な溶解状態を抑制するために冷却することは本発明の趣旨に適うからである。
B片載置ステップS0103は、冷却されることで室温以下の状態のB片をA片にデポジットされた中味材の上から載置する工程である。室温以下に冷却されたB片を中味材の上に載置した場合、中味材の温度より低温のB片が中味材と接触することにより、溶解状態にあった中味材はB片と溶着しつつもB片との接触により冷却され固化が促される。これにより、載置されるB片の重さにより溶解状態の中味材がA片の載置面から流出したり薄く延びたりすることを防止することができ、中味が厚みをもってA片とB片にサンドされた好ましい外観を示すことができる。
上述したように、B片の載置は中味材との溶着も目的であるためデポジットされた中味材が固化する前にB片の載置は行われる。また、B片の載置に好適な中味材の態様としては、まずデポジッターによるA片へのデポジットが、デポジッターの口締動作(デポジットを停止するためにノズルを締める動作)によってつのが立つような態様でデポジットすることが好ましい。そして、立っているつのが固化しないうちにB片を載置することが好ましい。
B片を載置するための手段は従来の食品製造における技術によって具現することができる。例えば、B片をその上方から吸引して持ち上げ、持ち上げたB片をA片にデポジットされた中味材の上に載置するための装置などにより具現することができる。また、人の手によりB片を載置してもよい。
また、A片とB片とが同一の搬送コンベア上であって運搬方向において交互に配置されて運搬される場合には、運搬方向において先行するB片をその後ろに位置するA片に載置してもよいし、逆に先行するA片にその後ろのA片を載置するようにしてもよい。前者の場合にはB片を持ち上げてから降ろす動きのみでA片に載置することができるため装置を簡易に構成することができる。一方、後者の場合B片冷却ステップを経過したばかりのB片がA片に載置されることで、載置されるまでに室温に晒されることによるB片の温度上昇を抑制することができ、B片の載置による中味材の冷却効果に優れる。
さらに、B片載置ステップの後にB片を下方に押す工程や、B片に回転を加えながら下方に押す工程を含んでいてもよい。これにより、A片及びB片が中味材と溶着による接合が強くなりサンドした食品としての一体化を促すことができる。
さらに、一体化したA片、中味材、B片を冷却する全体冷却ステップを設けてもよい。チョコレートなどのように冷却されることで固化する材料を中味材とする場合には、冷却することで中味材とA片及びB片との接合が強くなり、容易にそれらの個々が分離するおそれが減じる。
また、菓子などの食品を原料となる生地から焼成し、焼成した食品をデポジットステップに供するようにしてもよい。たとえば、オーブンなどの加熱装置で生地を焼成するための焼成台に所定の生地を片状にして載置する生地載置ステップや、生地が載置された焼成台を加熱する加熱ステップを含むものとしてもよい。あるいは、焼成台であるコンベア上(又はベルト上)に生地を片状にして載置する生地載置ステップや、生地が載置されたコンベア(又はベルト)をオーブンに進行させて加熱する加熱ステップを含むものとしてもよい。
<食品製造ライン>
本実施形態の食品製造方法に基づき、上述した各ステップを一連にて行うための食品の製造ラインとしても提供することができる。すなわち、中味によって溶着されたA片とB片とからなる菓子を含む食品製造ラインであって、A片に所定の溶解状態の中味材を上からデポジットするデポジッターと、少なくともB片を室温以下に冷却するB片冷却装置と、冷却されることで室温以下の状態のB片をA片にデポジットされた中味材の上から載置するB片載置装置とを有する食品製造ラインを提供することができる。
図2は、本実施形態の食品製造方法に基づき食品製造ラインとして構成した一例を示す概念図である。この食品製造ラインは食品としてサンド菓子を製造するための物であり、図示するように、A片0201はA片を運搬するための搬送コンベア0202により、図に向かって右から左へ運搬される。一方、B片0203はB片を運搬するための搬送コンベア0204により、同じく図に向かって右から左へ運搬される。
本例においては、A片は裏面を上方に向けて運搬され、B片は表面を上方に向けて運搬される。それぞれの搬送コンベアの上流にA片やB片を焼成するためのオーブンや焼成されたA片やB片を冷却する冷却装置を設けてもよく、その後に反転装置などにより適切な姿勢(表裏いずれの面を上方に向けるか)に整えられたうえで運搬される。
A片の搬送コンベアに備わるデポジッター0205は、ワンショットデポジッターであり、センターを包含したシェルを中味材として運搬されるA片にデポジットする。デポジッターは、中味材を所定の溶解状態でデポジットするための加温機能や保温機能を備えることが好ましい。また、保温槽や加温槽などに貯留した中味材をデポジッターに供給するように構成してもよい。また、チョコレートを中味材とする場合にはテンパリング装置を併せて備えておくことも好ましい。中味材のデポジッターへの供給は、保温槽やテンパリング装置からポンプなどにより中味材を送出するように構成してもよいし、人の手を介して行ってもよい。中味材0206がデポジットされたA片はさらに下流に運搬される。
一方、B片の搬送コンベアには冷却装置であるクーリングトンネル0207が備わり、運搬されるB片はクーリングトンネルを通過することで室温以下に冷却される。この冷却による作用や効果などは上述の通りである。
そして、A片の搬送コンベアとB片の搬送コンベアを跨いで渡されているのがB片載置装置0208である。B片載置装置は、B片搬送コンベアにより運搬されるB片を吸引して保持するとともに、保持したB片0209をA片の搬送コンベアへ移送して中味材がデポジットされたA片の上に載置する。このような載置装置は菓子や食品の製造ラインにおける公知技術により実現することができ、載置するための機能を果たし得る限りにおいていかなる技術的手段を用いても構わない。このように、B片が載置されることによりA片、B片及び中味材からなるサンド菓子0210が製造される。
また、食品の製造方法において説明したように、本食品製造ラインにおいても、A片の搬送コンベア上であって、B片載置装置の下流にさらにA片、中味材、B片と重ねられたサンド菓子を押して一体化を促すための装置や、一体化したA片、中味材、B片を冷却する全体冷却装置を設けてもよい。
同様に、A片やB片を生地から焼成するためのオーブンなどの加熱装置、加熱しながら運搬するためのコンベアやベルトなどをデポジッターの上流に設けてもよい。
<効果>
以上のような構成による本発明により、見栄えがよく中味のボリューム感のあるサンド菓子を効率的に製造することが可能となる。
<実施形態2>
<概要>
本実施形態は、実施形態1を基本とし、デポジットステップの後で、かつ、B片載置ステップの前に、中味材がデポジットされたA片を室温以下に冷却するA片冷却ステップをさらに有する食品製造方法である。
<構成>
図3は、本実施形態の食品製造方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。図示するように、本実施形態の食品製造方法は、デポジットステップS0301と、B片冷却ステップS0302と、A片冷却ステップS0303と、B片載置ステップS0304と、を有する。なお、B片冷却ステップとA片冷却ステップとの先後は図示の場合の逆でもよいし、同時並行的になされるものであってもよい。
中味材がデポジットされたA片を室温以下に冷却することにより、B片の載置による冷却に先立って中味材を冷却することができ、溶解状態にあった中味材が冷却され固化が促される。これにより、溶解状態であることによる中味材のA片の載置面からの漏出や、後に載置されるB片の重さにより中味材が薄く延びたりすることを防止することができ、中味材が厚みをもってA片とB片にサンドされた好ましい外観を示すことができる。
なお、室温はB片冷却ステップにて述べた通りである。また、冷却するのに好ましい温度はA片の材料やデポジットされた中味材の種類や温度などに応じたものとなる。また、B片冷却ステップでのB片の冷却の程度に応じてA片を冷却することが好ましい。A片を冷却しすぎると中味材の固化が過度に進み、載置されたB片との溶着の程度が弱くなるおそれがあるからである。
A片を冷却するための手段については特段限定しないが、B片冷却ステップで述べたようにクーリングトンネルなどを用いることができる。また、一の冷却手段によりA片冷却ステップとB片冷却ステップとを行い得るように冷却手段を設けてもより。
<食品製造ライン>
本実施形態の食品製造方法に基づき、上述した各ステップを一連にて行うための食品の製造ラインとしても提供することができる。すなわち、実施形態1の食品製造ラインにおいて、デポジッター下流で、かつ、B片載置装置の上流に、中味材がデポジットされたA片を室温以下に冷却するA片冷却装置(B片冷却装置と同じ装置であることを除外しない。以下同じ。)をさらに有する食品製造ラインを提供することができる。
図4は、本実施形態の食品製造方法に基づき食品製造ラインとして構成した一例を示す概念図である。図2で示した食品製造ラインと基本的な構成を同一とする。そのため同じ構成についての重ねての説明は省略する。この食品製造ラインは食品としてサンド菓子を製造するための物であり、図示するように、A片0401はA片を運搬するための搬送コンベア0402により、図に向かって右から左へ運搬される。一方、B片0403はB片を運搬するための搬送コンベア0404により、同じく図に向かって右から左へ運搬される。
本例においても、A片は裏面を上方に向けて運搬され、B片は表面を上方に向けて運搬される。上流にオーブンを設けたり反転装置などを設けてもよいことは、実施形態1における食品製造ラインと同様である。
A片の搬送コンベアに備わるデポジッター0405は、ワンショットデポジッターであり、センターを包含したシェルを中味材として運搬されるA片にデポジットする。この構成についても実施形態1における食品製造ラインと同様である。そして、中味材0406がデポジットされたA片はさらに下流に運搬される。
そして、デポジッターの下流であって、B片載置装置0408の上流に、A片の搬送コンベアとB片の搬送コンベアとが庫内を通過するように冷却装置であるクーリングトンネル0407が備わる。
このクーリングトンネルにより、それぞれの搬送コンベアにより運搬されるA片及びB片は室温以下に冷却される。この冷却による作用や効果などは上述の通りである。なお、それぞれの搬送コンベアがそれぞれに通過するように別々にクーリングトンネルなどの冷却装置を備えるように構成してもよい。
そして、クーリングトンネルの下流にB片載置装置が備わっている。B片搬送コンベアにより運搬されるB片を吸引して保持するとともに、保持したB片0409をA片の搬送コンベアへ移送して中味材がデポジットされたA片の上に載置する。この構成は、実施形態1における食品製造ラインと同様である。そして、B片が載置されることによりA片、B片及び中味材からなるサンド菓子0410が製造される。
また、本食品製造ラインにおいても、A片の搬送コンベア上であって、B片載置装置の下流にさらにA片、中味材、B片と重ねられたサンド菓子を押し付けるための装置などを備えるように構成してもよいことは実施形態1と同様である。
<効果>
以上のような構成による本発明により、見栄えがよく中味のボリューム感のあるサンド菓子を効率的に製造することが可能となる。
<実施形態3>
<概要>
本実施形態は、実施形態2を基本とし、A片とB片とをそれぞれの冷却ステップの前にライン運搬方向にて前後に並んだ状態に整列するステップを有することを特徴とする。これにより順次冷却されるA片とB片とで中味材をサンドすることになり、デポジットされた中味材がA片から漏出したり薄く延びたりすることを効果的に防止することができる。
<構成>
図5は、本実施形態の食品製造方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。図示するように、本実施形態の食品製造方法は、整列ステップS0501と、デポジットステップS0502と、B片冷却ステップS0503と、A片冷却ステップS0504と、B片載置ステップS0505と、を有する。整列ステップ以外の各ステップについては、実施形態1及び2において説明したので、重ねての説明は省略する。
整列ステップS0501は、A片とB片とは少なくともA片冷却ステップ及びB片冷却ステップをライン運搬方向にて前後に並んだ状態で冷却領域を進行させることで順次冷却処理させるためにA片冷却ステップ及びB片冷却ステップの前にA片とB片とをこの順に前後に整列させるステップである。
この整列は、後のB片載置ステップにてB片が載置されて一のサンド菓子を構成する対のA片とB片が前後に並ぶことを意味し、すなわち運搬方向において先行するA片に後行するB片が載置されることを意味する。
このように整列させ順次冷却することにより、B片冷却ステップからB載置ステップまでの間隔を相対的に狭めることで、B片冷却ステップが済みB載置ステップにてA片にデポジットされた中味材に載置されるまでの間のB片の温度上昇を極力抑制することにより、B片の載置による中味材の冷却効果を損ねないようにすることができる。
整列ステップは、デポジットステップの前に行うことが好ましく、例えば、同じ菓子片を搬送ラインの上流から運搬する場合には、運搬方向に運搬される菓子片を一つおき又は一列おきに反転させることで、A片とB片とを前後に並べて配列することができる。
反転される具体的手段としては、例えば、オーブンなどの最上流の装置から菓子片を運搬するための搬送コンベアと、その下流であってデポジッターやクーリングトンネルなどが備わる搬送コンベアとを高低差をつけて、両者をシュート(菓子片を滑らせて移動させるもの)で継ぐとともに、シュート通過時の菓子片をシュートの底面側からプッシャーで押すことにより菓子片を反転させることができる。あるいは、菓子片を吸引して持ち上げてから反転させてもよい。
<食品製造ライン>
本実施形態の食品製造方法に基づき、上述した各ステップを一連にて行うための食品の製造ラインとしても提供することができる。すなわち、実施形態2の食品製造ラインにおいて、A片とB片とは少なくともライン運搬方向にて前後に並んだ状態で冷却領域を進行させることで順次冷却処理させるためにA片冷却装置及びB片冷却装置の前にA片とB片とをこの順に前後に整列させる整列装置をさらに有する食品製造ラインを提供することができる。
図6は、本実施形態の食品製造方法に基づき食品製造ラインとして構成した一例を示す概念図である。図2や図4と異なり水平方向視にて示している。A片及びB片となる菓子片は図に向かって右から左へ運搬されつつ各装置により処理されサンド菓子を製造するラインである。
まず、図中右端にはA片及びB片となる菓子片0601を供給するために搬送コンベア0602が備わる。この搬送コンベアに菓子片を焼成するためのオーブンや焼成された菓子片を冷却するための冷却装置が備わっていてもよい。
そして、菓子片供給のための搬送コンベアよりも低い位置に搬送コンベア0603が設けられるとともに、両搬送コンベアはシュート0604が渡され、さらにシュートの裏面側からシュートを滑る菓子片を押してひっくり返すためのプッシャー0605が備わる。シュートを通過する菓子片を運搬方向に一つおき又は一列おきにプッシャーで押してひっくり返すことで、裏面を上方に向けた菓子片であるA片と表面を上方に向けた菓子片であるB片とが前後に整列する。これらの装置や機構により整列装置0606は構成される。
また、搬送コンベアの幅方向に複数のA片やB片を配置して運搬する場合には、図示するようにフラッパー0607を幅方向に往復運動させることで幅方向の配置間隔を整えるための幅方向配列装置0608を設けてもよい。
さらに下流に備わるデポジッター0609により中味がA片にデポジットされる。そして、その下流にはA片冷却装置及びB片冷却装置としてのクーリングトンネル0610が設けられ、整列装置により整列されたA片0611とB片0612が前後に並んだ状態でクーリングトンネル内を通過して冷却される。さらに、B片載置装置0613によりB片は先行するA片にデポジットされた中味材の上に載置されることでサンド菓子が製造される。デポジッター、クーリングトンネル、B片載置装置の各構成については、実施形態1又は2で説明した通りである。
また、本食品製造ラインにおいても、さらに下流においてA片、中味材、B片と重ねられたサンド菓子を押し付けるための装置などを備えるように構成してもよいことは実施形態1や2と同様である。
<効果>
以上のような構成による本発明により、見栄えがよく中味のボリューム感のあるサンド菓子を効率的に製造することが可能となる。
<実施形態4>
<概要>
本実施形態は実施形態3を基本とし、デポジットステップの後では、デポジットステップの前よりも、A片とB片との距離を短くするA片B片近寄らせステップをさらに有することを特徴とする。このように近づけることでA片にデポジットされた中味材にB片を速やかに載置することができ、B片の載置による中味材の冷却効果をより有効に発揮させることができる。
<構成>
図7は、本実施形態の食品製造方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。図示するように、本実施形態の食品製造方法は、整列ステップS0701と、デポジットステップS0702と、B片冷却ステップS0703と、A片冷却ステップS0704と、A片B片近寄らせステップS0705と、B片載置ステップS0706と、を有する。A片B片近寄らせステップ以外の各ステップについては、実施形態1から3のいずれかにおいて説明したので、重ねての説明は省略する。
A片B片近寄らせステップS0705は、デポジットステップの後では、デポジットステップの前よりも、A片とB片との距離を短くするステップである。
A片とB片との距離を短くすることでA片にデポジットされた中味材にB片を速やかに載置することができ、B片の載置による中味材の冷却効果をより有効に発揮させることができる。
A片とB片との距離を短くするための手段としては、例えば、搬送コンベアの上を運搬されるA片の進行を所定の間妨げることで後ろから運搬されるB片との距離が短くなり、両者の間隔を近付けることができる。
<製造ライン>
本実施形態の食品製造方法に基づき、上述した各ステップを行うための食品の製造ラインとしても提供することができる。すなわち、実施形態3の食品製造ラインにおいて、デポジッターの下流では、デポジッターの上流よりも、A片とB片との距離を短くするA片B片近寄らせ装置をさらに有する食品製造ラインを提供することができる。
図8は、本実施形態の食品製造方法に基づき食品製造ラインとして構成した一例を示す概念図である。A片及びB片は図に向かって右から左へ運搬されつつ各装置により処理されサンド菓子を製造するラインである。実施形態3において示したデポジッターより上流に備わる配列装置などについては図示及び説明を省略する。
図示するように、搬送コンベアの上流側から、デポジッター0801、クーリングトンネル0802、と備わり、その下流であってB片載置装置0803の上流に、A片B片近寄らせ装置0804が備わる。
A片B片近寄らせ装置は、搬送コンベアとともにA片が運搬されないように板状又は櫛状のストッパー0805を所定の間下降させてA片0806の前方を立ちふさぐことでA片の進行を妨げる。そのように妨げられている間に後方のB片0807は運搬されるため、進行を妨げられているA片との距離が短くなる。そして、ストッパーを上昇することで再びA片は短くなった間隔をB片との間にもちながら、下流のB片載置装置へ運搬される。
このように、B片との距離が短くなった状態で先行するA片にデポジットされた中味材にB片が載置される。したがって、距離が短くなった分B片の載置がより速やかに行荒れることになり、B片の載置による中味材の冷却効果をより有効に発揮させることができる。
<効果>
以上のような構成による本発明により、見栄えがよく中味のボリューム感のあるサンド菓子を効率的に製造することが可能となる。