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JP2018162386A - 架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体、架橋発泡用樹脂組成物、及びそれを用いた架橋発泡体 - Google Patents

架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体、架橋発泡用樹脂組成物、及びそれを用いた架橋発泡体 Download PDF

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JP2018162386A
JP2018162386A JP2017060380A JP2017060380A JP2018162386A JP 2018162386 A JP2018162386 A JP 2018162386A JP 2017060380 A JP2017060380 A JP 2017060380A JP 2017060380 A JP2017060380 A JP 2017060380A JP 2018162386 A JP2018162386 A JP 2018162386A
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JP2017060380A
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千晶 増村
Chiaki Masumura
千晶 増村
上野 真寛
Masahiro Ueno
真寛 上野
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Japan Polyethylene Corp
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Abstract

【解決課題】架橋特性に優れ、発泡用途に適した架橋発泡体を作ることが可能な、特定物性の架橋発泡用のエチレン・α−オレフィン共重合体、架橋特性及び発泡性に優れる架橋発泡用樹脂組成物及びそれを用いた架橋発泡体を提供すること。【解決手段】エチレンとα−オレフィンの1種以上を共重合してなり、架橋剤(B)および発泡剤(C)と共に含有されて架橋発泡用樹脂組成物を形成する、(a1)〜(a4)の特性を有する架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体(A)。【選択図】なし

Description

本発明は、高架橋特性と高発泡倍率を達成しうる架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体、それを用いた架橋発泡用樹脂組成物、並びにそれを用いた架橋発泡体に関し、より詳しくは、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体と架橋剤、発泡剤を含有し、架橋特性と発泡性に優れた架橋発泡用樹脂組成物、並びにそれを用いた架橋発泡体に関するものである。
エチレン系重合体は、架橋用途によく使用されるポリマーの一つであるが、その中でも、高架橋特性を求める用途、例えば、窓枠や自動車部品等のゴム状架橋体に用いる樹脂としては、不飽和結合としてジエンモノマーを導入したEPDM(エチレンを約40〜60mol%、プロピレンを約40〜60mol%含有して主成分とし、さらにジエンモノマーを数mol%程度必須とする)が、その不飽和結合を有するジエン成分に由来する架橋特性が高いため、各種の用途に用いられている。架橋用途の中でも、軽量性、緩衝性、断熱性等の特徴を得るために発泡させて使用される例も多い。しかし、加硫に使用する硫黄による腐食や、過酸化物による架橋反応の副反応として分子切断が起こる問題が存在する。
また、エチレンに、酢酸ビニルを共重合したエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)も、その酢酸ビニル部分が容易にラジカル架橋点となるため、架橋しやすい樹脂として用いられている(特許文献1)。しかし、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、長期にわたって使用されると黄変、亀裂入り、劣化変質等が起こりやすい。
一方、エチレンを80〜90mol%の主成分とし、それに1−ブテンや1−ヘキセン、1−オクテンといった、炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合した一般的なエチレン・α−オレフィン共重合体は、一般にジエンモノマーを含有しないため、有機過酸化物等による架橋は容易ではなく、架橋特性は低いと考えられており、一般に、架橋せず、その柔軟性を生かした用途、例えば、ポリエチレンフィルムや、押出ラミネート用樹脂等に用いられている。そして一部の架橋用途、例えばシラン樹脂とグラフト重合してシラン成分に由来するシラン架橋や、電子線照射による強制的な架橋、低架橋で十分な用途の樹脂原料として用いることはあるものの、上記EPDM等に匹敵する高架橋特性を求める用途には用いられていなかった。
本出願人は、先に、太陽電池封止材に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体において、その架橋性(耐熱性)を向上するため種々検討した経緯において、エチレン・αーオレフィン共重合体に含まれる分岐数が多い、あるいは不飽和結合数が多いと、良好な架橋特性が得られることを報告している(特許文献2,3参照)。
しかし、エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる不飽和結合には、種々の不飽和結合(ビニル、ビニリデン、シスービニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)があり、これらの二重結合の種類の違いによる架橋特性発現への寄与について、全てが良好な架橋特性発現に同程度関与するか否か、または、分岐数、不飽和結合数はオレフィン共重合体において独立に決まるものであるが、架橋特性発現のためには、この2つの一方だけを満たせばいいのか否かについては言及されていない。
また、太陽電池封止材として要求される架橋特性に比べ、EPDM等が使用されている架橋分野においては、さらに高い架橋特性を満たすことが求められている。
エチレン・α−オレフィン共重合体を架橋発泡用途に使用する例もあるが、架橋性(耐熱性)の改善のために、分岐構造の異なるエチレン・α−オレフィン共重合体(特許文献4参照)、変性ポリオレフィンおよび/または低密度ポリエチレン(特許文献5参照)など複数のエチレン系重合体を含む組成物を使用している。
特開昭58−023870号公報 特開2012−009688号公報 特開2012−009691号公報 特開2014−109013号公報 特開2008−024850号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、架橋特性に優れ、発泡用途に適した架橋発泡体を作ることが可能な、特定物性の架橋発泡用のエチレン・α−オレフィン共重合体、および該特定の物性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体と有機過酸化物などの架橋剤および発泡剤を含有し、架橋特性及び発泡性に優れる架橋発泡用樹脂組成物、ならびにそれを用いた架橋発泡体を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく、エチレンとα−オレフィン共重合体の製造において、重合プロセスの温度等の重合条件および重合時に使用される触媒の種類、使用するコモノマー種やその量を変更したエチレン・α−オレフィン共重合体を種々製造して鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体において、極めて高い架橋特性を有することを見出した。さらに、該架橋特性と、発泡性を両立する架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体は、従来、フィルム用途に用いられていた一般のエチレン・α−オレフィン共重合体や、前記公知技術で得られていた架橋用エチレン・α−オレフィン共重合体に比べて、極めて高いレベルのビニルおよびビニリデンの合計量を有することを見出し、1)エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる二重結合のうち、ビニル、ビニリデンが架橋特性の発現に特に重要であること、さらに好ましくは2)ビニルおよびビニリデンの総数と重合体の分岐数とが後述する式(1)を満たす場合、また、その中においてビニルおよびビニリデンの合計量が、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素あたり0.25個以上であることを満たす場合は特に、架橋効率の向上と発泡性の両立が達成できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の第1の発明によれば、エチレンとα−オレフィンの1種以上を共重合してなり、架橋剤(B)および発泡剤(C)と共に含有されて架橋発泡用樹脂組成物を形成する、下記(a1)〜(a4)の特性を有する架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が提供される。
(a1)エチレンに由来する構成単位の含有割合が60〜95mol%であるとともに、炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有割合が5〜40mol%
(a2)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜10g/10分
(a3)密度が0.860〜0.920g/cm
(a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計量が0.22(個/total 1000C)以上
(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分(A)が、メタロセン触媒により製造されたことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明において、成分(A)が、さらに下記特性(a5)を満たすことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
(a5)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニルおよびビニリデンの合計量(V)が、不飽和結合全体(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計量の55%以上
(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、成分(A)が、さらに下記特性(a6)を満たすことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
(a6)エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーによる分岐数(N)と、ビニルおよびビニリデンの合計量(V)が下記式(1)の関係を満たす。
式(1):N×V≧16
(ただし、NおよびVは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、成分(A)が、さらに下記特性(a7)を満たすことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
(a7)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニルおよびビニリデンの合計量(V)が0.25(個/total 1000C)以上
(ただし、Vは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、成分(A)が、さらに下記特性(a8)を満たすことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
(a8)エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーによる分岐数(N)が、下記式(2)の関係を満たす。
式(2):65≦N
(ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、成分(A)が、α−オレフィンの少なくとも1成分としてプロピレンを10〜30mol%含むことを特徴とする架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明における成分(A)と、少なくとも1成分として有機過酸化物を含むことを特徴とする成分(B)および発泡剤(C)を含有することを特徴とする架橋発泡用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第8の発明において、成分(B)中に含まれる有機過酸化物の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.2〜10重量部である架橋発泡用樹脂組成物が提供される。
一方、本発明の第10の発明によれば、第8または第9の発明における架橋発泡用樹脂組成物からなる架橋発泡体が提供される。
本発明の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体および架橋発泡用樹脂組成物は、不飽和結合、特にビニルおよびビニリデン数の比率に特定の条件を満たし、好ましくは分岐数とビニルおよびビニリデン数の関係、さらに好ましくはビニルおよびビニリデン数に関し特定の条件を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とし、これに有機過酸化物等の架橋剤および発泡剤を配合するため、この樹脂組成物を架橋発泡でき、また、得られた架橋発泡体は、架橋特性に優れるものとなり、発泡性に優れることが期待できる。
本発明は、架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体、樹脂成分として特定のエチレン・α−オレフィン共重合体および架橋剤、発泡剤を含有してなる新規な架橋発泡用樹脂組成物、並びにそれを用いた架橋発泡体に係るものである。
以下、本発明において用いられる各成分、得られる樹脂組成物、それを用いた架橋発泡体等について詳細に説明する。
1.架橋発泡用樹脂組成物
本発明の架橋発泡用樹脂組成物(以下、単に「本発明の樹脂組成物」ともいう)は、架橋発泡用重合体としてエチレン・α−オレフィン共重合体である成分(A)および、架橋剤(B)、発泡剤(C)を含有することを特徴とする。
(1)成分(A):架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明に用いる成分(A)は、エチレンとα−オレフィンの1種以上を共重合してなり、下記(a1)〜(a4)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体である。
(a1)エチレンに由来する構成単位の含有割合が60〜95mol%であるとともに、炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有割合が5〜40mol%
(a2)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜10g/10分
(a3)密度が0.860〜0.920g/cm
(a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計数が0.22(個/total 1000C)以上(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
本発明の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体およびそれを用いた架橋発泡用樹脂組成物は、上記特性を満たすことにより、良好な架橋特性及び発泡性を有する。
(i)成分(A)のモノマー構成
本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンから誘導される構成単位を主成分としたエチレンとα−オレフィンのランダム共重合体である。
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、炭素数3〜20のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デケン、1−ウンデケン、1−ドデケン、ビニルベンゼン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1−4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等を挙げることができる。これらの中でも、好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、5−エチリデン−2−ノルボルネンであり、特に好ましくは、プロピレンである。
(a1)エチレンおよびα−オレフィン由来構成単位の含有割合
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、そのα−オレフィンの含有量が5〜40mol%であることが好ましく、10〜30mol%がより好ましい。この範囲であれば、柔軟性と架橋後の耐熱性が良好になる。α−オレフィンの含有量が5mol%を下回ると、樹脂の柔軟性が悪化することがある。一方、40mol%を超えると、エチレン・α−オレフィン共重合体の軟化点が下がりすぎるため、得られた成形品のブロッキングが悪くなり取り扱いに欠けるものとなる。
(ii)成分(A)の特性
(a2)MFR
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、MFRが0.1〜10g/10分であり、好ましくは1〜8g/10分、さらに好ましくは2〜5g/10分である。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが0.1g/10分未満では、分子量が高すぎて混練時に押出しが困難になり、一方、MFRが10g/10分を超えると溶融粘度が低くなりすぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。
ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子調節剤としての水素の供給量などを適宜調整する方法がとられる。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定する。
(a3)密度
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が0.860〜0.920g/cmであり、好ましくは0.865〜0.915g/cm、さらに好ましくは0.870〜0.900g/cmである。エチレン・α−オレフィン共重合体の密度が0.860g/cm未満では、加工後の架橋体がブロッキングしてしまい、一方、密度が0.920g/cmを超えると加工後の架橋体の剛性が高すぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。
ポリマーの密度を調節するには、例えばα−オレフィン含有量、重合温度、触媒量など適宜調節する方法がとられる。なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定する(23℃)。
(a4)ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計量
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計量が特定の範囲でなければならない。ここで、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。
すなわち、本発明においては、エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計量が0.22(個/total 1000C)以上のものを使用する。合計量は、0.25以上が好ましく、0.30以上がより好ましく、0.40以上がさらに好ましい。不飽和結合の合計数を調整する方法としては適当な触媒の選択、重合温度、コモノマーの種類を適宜調節する方法などが挙げられる。
これらの基は不飽和結合を有することから、エチレン・α−オレフィン共重合体中に合計で0.22以上存在することにより、架橋性を高めることができる。
ここで、不飽和結合数は、H−NMR法によって測定することができる。
ポリマー中のビニル、ビニリデン、シス・トランス−ビニレンの合計、三置換オレフィンは、H−NMRにより測定し、主鎖および側鎖合計1000個の炭素あたりの個数で求める。
具体的には化学シフト0.4〜2.8ppmの間に現れる飽和アルキル鎖由来のピーク面積と4.7ppm付近のビニリデン由来のピーク面積の比から炭素数1000個当たりのビニリデン数を算出した。なお、ビニルについては4.9ppm付近、三置換オレフィンについては5.2ppm付近、シスおよびトランス−ビニレンについては5.4ppm付近の各特性ピークの強度を用いる。
(a5)不飽和結合数の比
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体中のビニルおよびビニリデンの合計量(V)は、好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体中の全ての不飽和結合(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計量の55%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上、特に好ましくは70%以上を占める。ビニルおよびビニリデンの合計量が不飽和結合の合計量の55%以上であると、架橋速度に優れた架橋発泡用樹脂組成物となり、少ないと、架橋速度が十分なものとならない。
(a6)コモノマーによる分岐数(N)とビニルおよびビニリデンの合計量(V)との関係
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、コモノマーによる分岐数(N)とビニルおよびビニリデンの合計量(V)が、下記式(1)を満たすことが重要であり好ましい。
式(1):N×V≧16
ここで、NおよびVは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数(個/total 1000C)である。
なお、ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)は、ポリマー中に含まれる三級炭素の量を示し、NMRで測定した、主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数であり、例えばE. W. Hansen, R. Blom, and O. M. Bade, Polymer, 36巻 4295頁(1997年)を参考に13C−NMRスペクトルから算出することができる。
ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)は、製造時のα−オレフィンの添加量、重合温度等の重合条件により調整することができる。
N×Vの値として、好ましくはN×V≧16、より好ましくはN×V≧20、さらに好ましくはN×V≧25の範囲であること、上限は製造可能である範囲において特に制限はないが、好ましくはN×V≦200、より好ましくはN×V≦160の範囲が挙げられる。
(a7)ビニルおよびビニリデンの合計量(V)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数当たりのビニルおよびビニリデンの合計量が0.25(個/total 1000C)以上であることが好ましく、より好ましくは0.30〜5.0である。
ビニルおよびビニリデンの合計量が上記範囲であると、架橋速度に優れた架橋性樹脂組成物となり、0.25未満であると、架橋速度が十分なものとならない。ビニルおよびビニリデンの個々の量は、特に制限されないが、例えば、ビニルおよびビニリデンは、それぞれ0.05以上が好ましい。
なお、これらの不飽和結合数は、上記(a4)と同様に、適当な触媒の選択、重合温度、コモノマーの種類を適宜調節することにより、上記範囲に制御することができ、H−NMRスペクトルの特性ピークの積分強度を用いて算出した。
下記にビニルおよびビニリデンの構造を示す。ここでR1はポリマー主鎖、R2はメチル基あるいはポリマー主鎖を示す。
Figure 2018162386
(a8)分岐数(N)
本発明のポリマーの分岐数(N)は、0<Nの数であり、好ましくは65≦N、より好ましくは70≦Nである。上限は特に制限がないが、好ましくはN<160、さらに好ましくはN<150、特に好ましくはN<130の範囲であることが挙げられる。
本発明において、エチレン・α−オレフィン共重合体のコモノマーとして用いられるα−オレフィンとしては、特にプロピレンを主として用いることが好ましい。これはプロピレンをコモノマーとし、後に記載するメタロセン触媒を用いた高圧イオン重合法を採用した場合、特異的にビニル、ビニリデンの合計数が多いエチレン・α−オレフィン共重合体を得ることが可能となるからである。1−ヘキセン、1−オクテンといったα−オレフィンをコモノマー主成分として重合した場合、この効果は得られにくい。
重合反応中のポリマー鎖に、α−オレフィンが挿入されるとβ−水素脱離が起こる。その際に、立体的、電子的要因により、1−ヘキセン、1−オクテンといったα−オレフィン挿入後は3置換オレフィン(3置換ビニレン)が優先的に生成し、プロピレン挿入後はビニリデンが優先的に生成すると考えられる。
プロピレンをコモノマーとして用いる場合、エチレン・α−オレフィン共重合体中のプロピレン由来のコモノマーの含量は、10mol%以上であることが好ましく、10〜30mol%がより好ましく、15〜25mol%がさらに好ましい。プロピレンの含有量が10mol%を下回ると、分岐数の減少により架橋速度が低下することがある。
また、コモノマーとして用いられるα−オレフィンは(a1)〜(a4)、さらに好ましくは(a5)、(a6)、(a7)、(a8)を充足する範囲で1種または2種以上の組み合わせでもよい。2種のα−オレフィンを組み合わせて三元共重合体とする場合は、エチレン・プロピレン・1−ブテン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン三元共重合体等が挙げられる。
コモノマーとして、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、および1,9−デカジエン等のジエン化合物を、α−オレフィンに少量配合してもよい。これらのジエン化合物を配合すると、長鎖分岐ができるので、エチレン・α−オレフィン共重合体の結晶性を低下させ、透明性、柔軟性、接着性等が良くなるとともに、長鎖分岐の末端基は不飽和基となるため、有機過酸化物による架橋反応や、酸無水物基含有化合物若しくはエポキシ基含有化合物との共重合反応やグラフト反応を容易におこすことができる。また、エチレン・α−オレフィン共重合体に少量配合されるジエン化合物として、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンのような環状ジエンも使用できる。
このようなコモノマーとしてのジエン化合物の含量は、柔軟性と架橋特性の観点から、好ましくは0.01〜5.00mol%であり、より好ましくは0.02〜1.00mol%、さらに好ましくは0.05〜0.50mol%である。
ただし、エチレンとαーオレフィンの1種または2種以上のみからなる共重合体であることが好ましい。
(iii)成分(A)の重合触媒および重合方法
本発明で使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造に用いられる触媒としては、好ましくはメタロセン触媒を用いる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。特に、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物を使用するのが好ましい。
製造法としては、特に限定されず、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等を用いることができるが、本発明に係る二重結合を調整したエチレン・オレフィン共重合体を得るためには150〜330℃の高温で重合を行うことが望ましいため、高圧イオン重合法を利用するのが好ましい(「ポリエチレン技術読本」第4章、松浦一雄・三上尚孝 編著、2001年)。
(2)成分(B)
本発明における成分(B)の架橋剤は、主に成分(A)を架橋するために用いられる成分で、少なくとも1成分として有機過酸化物を使用することが好ましい。
有機過酸化物としては、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、特に90〜160℃の有機過酸化物を用いることができる。このような有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイド等が挙げられる。
また、他種類の架橋剤としては、キノイド化合物が挙げられる。
キノイド化合物としては、例えば、p−キノンジオキシム、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム等が挙げられる。架橋剤として使用する際は、有機過酸化物と併用することが好ましい。
成分(B)の配合割合は、成分(A)を100重量部としたときに、好ましくは0.2〜10重量部であり、より好ましくは0.5〜7.5重量部、さらに好ましくは1〜6重量部である。成分(B)の配合割合が上記範囲よりも少ないと、架橋しないかまたは架橋に時間がかかる。また、上記範囲よりも大きいと、分散が不十分となり架橋度が不均一になりやすい。
また、成分(B)中に含まれる有機過酸化物の含有量は、好ましくは、成分(A)100重量部に対して、0.2〜10重量部である。
(3)成分(C)
本発明における成分(C)の発泡剤は、架橋発泡用樹脂組成物を発泡させるために用いられる成分である。発泡剤には、多くの種類の有機系発泡剤および無機系発泡剤があるが、従来公知のものであれば、特に制限されずに用いることができる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボン酸アミド(ADCA)、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼンなどのアゾ系発泡剤、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DTP)、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロソトリメチルトリアミンなどのN−ニトロソ系発泡剤、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、p,p−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテル、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジド系発泡剤、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系発泡剤、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン系発泡剤、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系発泡剤等を挙げることができる。
無機系発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどの炭酸水素塩、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの炭酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウムなどの亜硝酸塩、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素塩、アジド類等を挙げることができる。
成分(C)の配合割合は、成分(A)を100重量部としたときに、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは1〜30重量部である。これにより高発泡倍率の架橋発泡体を得ることができる。上述した発泡剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。
(4)発泡助剤
本発明の樹脂組成物には、発泡助剤を配合することができる。発泡助剤は、発泡剤の発泡反応を促進させ、効率よく架橋発泡体を得ることができる。発泡助剤としては、尿素系発泡助剤、サリチル酸系発泡助剤、安息香酸系発泡助剤、金属酸化物等を挙げることができる。
発泡助剤の配合割合は、成分(A)を100重量部としたときに、好ましくは0.5〜20重量部であり、より好ましくは1〜10重量部である。これにより、効率良く発泡反応を促進させることができる。上述した発泡助剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。
(5)加工助剤
また、本発明の樹脂組成物には、加工助剤を配合することができる。加工助剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸亜鉛等を挙げることができる。
これら加工助剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。加工助剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜10重量部程度の割合で配合することができる。
(6)顔料
本発明の樹脂組成物には、顔料を配合することができる。顔料としては、カーボンブラック等を挙げることができる。
これら顔料は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。顔料は、成分(A)100重量部に対し、0〜30重量部程度の割合で配合することができる。
(7)難燃剤
本発明の樹脂組成物には、難燃剤を配合することができる。難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等を挙げることができる。
これら難燃剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。難燃剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜100重量部程度の割合で配合することができる。
(8)充填剤
本発明の樹脂組成物には、充填剤を配合することができる。充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸およびケイ酸塩、クレー、タルク、マイカ、ベントナイト、シリカ、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、アセチレンブラックなどの無機充填剤、コルクなどの有機系充填剤等を挙げることができる。
これら充填剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。充填剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜300重量部程度の割合で配合することができる。
(9)軟化剤
本発明の樹脂組成物には、軟化剤を配合することができる。軟化剤としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、乾性油類、アマニ油などの動植物油類、アロマ系プロセスオイル、アスファルト類、低分子量ポリマー類、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)などの有機酸エステル類、リン酸エステル、アルキルスルホン酸エステルなどの高級脂肪酸エステル、増粘付与剤等を挙げることができる。
これら軟化剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合してもよい。軟化剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜100重量部程度の割合で配合することができる。
(10)他の添加成分
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、架橋助剤、酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、着色剤、分散剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤等の各種添加剤を配合することができる。
また、本発明の樹脂組成物には、柔軟性等を付与するため、本発明の目的を損なわない範囲で、チーグラー系またはメタロセン系触媒によって重合された結晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体および/またはEBR、EPR等のエチレン・α−オレフィンエラストマーもしくはSEBS、水添スチレンブロック共重合体等のスチレン系エラストマー等のゴム系化合物を配合することもできる。さらに、溶融張力等を付与するため、高圧法低密度ポリエチレンを配合することもできる。
2.架橋発泡体
上記の樹脂組成物を用いて得られる架橋発泡体は、T−ダイ押出機、カレンダー成形機など、公知のシート成形法によってシート状に製造することができる。例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体に、架橋剤および発泡剤を添加し、必要に応じて、発泡助剤、加工助剤、顔料、難燃剤、充填剤、軟化剤、さらには架橋助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を予めドライブレンドしてT−ダイ押出機のホッパーから供給し、80〜150℃の押出温度において、シート状に押出成形することによって得ることができる。これらドライブレンドに際して、一部または全部の添加剤は、マスターバッチの形で使用することができる。また、T−ダイ押出やカレンダー成形において、予め非晶性α−オレフィン系共重合体に一部または全部の添加剤を、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて溶融混合して得た樹脂組成物を使用することもできる。
本発明の架橋発泡体の例としては、EPDMの代替として、従来EPDMを用いた架橋発泡体がある。例えば、ウェザーストリップ、サイドシールドなどの自動車部品、断熱材、吸音材、シール材、緩衝材、パッキン、グリップ、ガスケット、風呂マット、靴底、サンダル等の履物、電線被覆材、建築資材、スポーツ用品、レジャー用品等の用途を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物においては、上述したような特定の関係を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を使用することにより、架橋特性が向上し、発泡性に優れた架橋体を得ることができる。
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた評価方法および使用樹脂は、以下の通りである。
1.樹脂物性の評価方法
(1)メルトフローレート(MFR):前述の通り、エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:前述の通り、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)不飽和結合数および分岐数:ビニルおよびビニリデン(V)、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの数は、H−NMRにより、ポリマー中の分岐数(N)は、13C−NMRにより次の条件で測定し、コモノマー量は、主鎖および側鎖の合計1000個の炭素あたりの個数で求めた。
装置:ブルカー・バイオスピン(株)AVANCEIIIcryo−400MHz
溶媒:o−ジクロロベンゼン/重化ブロモベンゼン=8/2混合溶液
<試料量>
460mg/2.3ml
13C−NMR>
Hデカップル、NOEあり
・積算回数:256scan
・フリップ角:90°
・パルス間隔20秒
・AQ(取り込み時間)=5.45s D1(待ち時間)=14.55s
H−NMR>
・積算回数:1400scan
・フリップ角:1.03°
・AQ(取り込み時間)=1.8s D1(待ち時間)=0.01s
2.樹脂組成物の評価方法
(1)架橋性(架橋時の最大トルク)
得られた樹脂組成物を、90℃−0kg/cmの条件で3分予熱した後、90℃−100kg/cmの条件で2分加圧(90℃で5分間プレス成形)し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cmの加圧の条件で5分間冷却することで、厚み2.0mmの未架橋シートを作製した。該シートを用いて、キュラストメーター7(JSRトレーディング社製)にてトルクカーブ測定を実施した。測定はJIS−K6300−2に準拠し、140℃にて60分間行った。最大トルクの値が大きいほど架橋による高分子量化が進み、架橋性が高いと評価できる。得られたトルクデータの最大値が0.3N・m以上のものを、架橋性評価「○」とした。
(2)発泡倍率
架橋性測定後に得られる架橋発泡したサンプルと、発泡剤・発泡助剤を添加せずに得られる非発泡サンプルの直径および厚みを各々測定し、非発泡サンプルに対する架橋発泡サンプルの比を発泡倍率として求めた。発泡倍率が3.0以上でかつブリスターが見られなかったものを、発泡倍率評価「○」とした。
3.使用原料
(1)成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体
下記製造方法により製造したエチレン・α−オレフィン共重合体(PE−1)を実施例、PE−2を比較例として用いた。物性を表1に示す。
一方、比較例として、下記市販のエチレン・α−オレフィン共重合体もしくはEPDMを、PE−3〜5として用いた。物性を表1に示す。
(PE−3):三井化学社製 タフマーA−4085S
(PE−4):三井化学社製 タフマーP−0180
(PE−5):三井化学社製 三井EPT X−3012P
<エチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法>
(i)PE−1の重合方法
特開平10−218921号公報に記載された方法で調製した錯体「rac−ジメチルシリレンビスインデニルハフニウムジメチル」0.3mmolと、0.6mmolの「N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を30Lのトルエンに溶解して触媒溶液を調製した。
内容積5.0Lの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレンを40wt%、プロピレンを60wt%となるように、55kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度は190℃で適宜調整することで、PE−1のエチレン・α−オレフィン共重合体を得た。
(ii)PE−2の重合方法
上記(i)において、原料ガスの割合をエチレン37wt%、プロピレン27wt%、1−ヘキセン36wt%に変更した以外は、上記(i)の重合方法と同様の方法で重合を実施し、PE−2のエチレン・α−オレフィン共重合体を得た。
(2)成分(B):架橋剤
B−1:ジクミルパーオキサイド(1時間半減期温度:135℃、アルケマ吉富社製、ルペロックスDCP)
B−2:p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム(大内新興化学社製、バルノックDGM)
(3)成分(C):発泡剤
C−1:アゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、ビニホールAC#3)
(4)発泡助剤:尿素系発泡助剤(永和化成工業社製、セルペーストK5)、酸化亜鉛(関東化学社製)
(5)加工助剤:ステアリン酸(関東化学社製)
(6)顔料:カーボンブラック(キャボットジャパン社製、N550)
(7)難燃剤:水酸化マグネシウム(協和化学工業社製、キスマ5A)
(8)充填剤:タルク(林化成社製、ミクロンホワイト#5000S)
(9)軟化剤:パラフィンオイル(出光興産社製、ダイアナプロセスオイルPW−380)
(実施例1)
エチレン・α−オレフィン共重合体(PE−1)100重量部に対して、架橋剤として、ジクミルパーオキサイド1.6重量部およびp,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム2.8重量部、発泡剤として、アゾジカルボンアミド20重量部、発泡助剤として、尿素系発泡助剤2重量部および酸化亜鉛5重量部、加工助剤として、ステアリン酸3重量部、顔料として、カーボンブラック10重量部、難燃剤として、水酸化マグネシウム30重量部、充填剤として、タルク150重量部、軟化剤として、パラフィンオイル30重量部を各々用意した。これらを十分に混合し、ラボプラストミル(東洋精機社製)を用いて、設定温度90℃にて混練し、樹脂組成物を作製した。
得られた樹脂組成物を使用して、架橋性、発泡倍率を測定、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、PE−1に替えて、PE−2を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
PE−1の代わりに、PE−3を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
PE−1の代わりに、PE−4を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
PE−1の代わりに、PE−5を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。評価結果を表1に示す。
Figure 2018162386
(評価)
この結果、表1から明らかなように、140℃で60分架橋発泡させたサンプルより示される架橋性および発泡倍率において、実施例1は比較例1〜4よりも良好な結果が得られた。よって、実施例は比較例のものと比較して、高架橋特性、高発泡倍率を達成しており、架橋発泡用途に好適である。
本発明の架橋発泡用樹脂組成物は、架橋特性が良く高い発泡倍率を示すので、例えば、EPDMに代わる樹脂組成物、それにより得られる架橋発泡体として好ましく利用される。
架橋発泡体の例としては、従来EPDMを使用している用途、例えば、ウェザーストリップ、サイドシールドなどの自動車部品、断熱材、吸音材、シール材、緩衝材、パッキン、グリップ、ガスケット、風呂マット、靴底、サンダル等の履物、電線被覆材、建築資材、スポーツ用品、レジャー用品等が挙げられる。

Claims (10)

  1. エチレンとα−オレフィンの1種以上を共重合してなり、架橋剤(B)および発泡剤(C)と共に含有されて架橋発泡用樹脂組成物を形成する、下記(a1)〜(a4)の特性を有する架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体(A)。
    (a1)エチレンに由来する構成単位の含有割合が60〜95mol%であるとともに、炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有割合が5〜40mol%
    (a2)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜10g/10分
    (a3)密度が0.860〜0.920g/cm
    (a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの合計量が0.22(個/total 1000C)以上
    (ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
  2. 成分(A)が、メタロセン触媒により製造されたことを特徴とする請求項1に記載の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体。
  3. 成分(A)が、さらに下記(a5)の特性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の架橋用エチレン・α−オレフィン共重合体。
    (a5)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニルおよびビニリデンの合計量(V)が、不飽和結合全体(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計量の55%以上
    (ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
  4. 成分(A)が、さらに下記特性(a6)の特性を有する請求項1〜3のいずれかに記載の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体。
    (a6)エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーによる分岐数(N)と、ビニルおよびビニリデンの合計量(V)が下記式(1)の関係を満たす。
    式(1):N×V≧16
    (ただし、NおよびVは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
  5. 成分(A)が、さらに下記特性(a7)を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体。
    (a7)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニルおよびビニリデンの合計量(V)が0.25(個/total 1000C)以上
    (ただし、Vは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
  6. 成分(A)が、さらに下記特性(a8)を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体。
    (a8)エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーによる分岐数(N)が、下記式(2)の関係を満たす。
    式(2):65≦N
    (ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
  7. 成分(A)が、α−オレフィンの少なくとも1成分としてプロピレンを10〜30mol%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン共重合体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の成分(A)と、少なくとも1成分として有機過酸化物を含むことを特徴とする成分(B)および発泡剤(C)を含有することを特徴とする架橋発泡用樹脂組成物。
  9. 成分(B)中に含まれる有機過酸化物の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.2〜10重量部であることを特徴とする、請求項8に記載の架橋発泡用樹脂組成物。
  10. 請求項8または9に記載の架橋発泡用樹脂組成物を用いてなる架橋発泡体。
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