JP2018160882A - 電力増幅分配回路及び多段型の電力増幅分配回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】信号の電力を高い効率で増幅し、複数の系統へ分配することができる小型な電力増幅分配回路を提供する。【解決手段】電力増幅分配回路は、1巻の環状の第1インダクタ、および、第1インダクタの一部に沿った形状のN巻の環状の第2インダクタを有し、入力信号を正相信号と逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、正相信号をゲートで受ける第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、逆相信号をゲートで受ける第2トランジスタと、第1トランジスタのゲートと第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、第2トランジスタのゲートと第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、第1トランジスタのドレインと第2トランジスタのドレインとに接続され、第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備える。【選択図】図4
Description
本開示は、電力増幅分配回路及び多段型の電力増幅分配回路に関する。
近年、通信やレーダに代表される無線技術では、広帯域信号を利用できるということから、ミリ波帯が注目されている。例えば、ミリ波帯のうち、60GHz帯は高速通信に利用され、76GHz帯は高分解能レーダに利用されている。そして、今後の更なる性能向上を目的として、100GHzを超える周波数帯への拡張も期待される。
ミリ波帯の高速通信、高分解能レーダを実現するために、ビームフォーミングやMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)といった方式が、無線信号の送受信方式として利用される。ビームフォーミングやMIMOといった方式では、信号の電力を増幅し、増幅した信号を複数の系統に分配し、分配した各系統の信号に対して信号処理が行われる。そのため、ビームフォーミングやMIMOといった方式では、信号の電力を増幅し、複数の系統に分配する回路が検討されている。
例えば、非特許文献1には、ミリ波帯の信号の電力を増幅し、複数の系統に分配する回路が開示されている。
"A 65nm CMOS 4-Element Sub-34mW/Element 60GHz Phased-Array Transceiver" IEEE Int. Solid-State Circuits Conf. (ISSCC) Dig. Tech. Papers, 2011, pp. 20-24.
しかしながら、非特許文献1に開示される回路は、通過する信号の波長を利用した動作原理であるため、回路のサイズの拡大に伴う電力損失が大きいため増幅率が低い。
本開示の非限定的な実施例は、信号の電力を高い効率で増幅し、複数の系統へ分配することができる小型な電力増幅分配回路及び多段型の電力増幅分配回路の提供に資する。
本開示の一態様に係る電力増幅分配回路は、入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備える。
本開示の一態様に係る多段型の電力増幅分配回路は、複数の電力増幅分配回路を接続する多段型の電力増幅分配回路であって、前記複数の電力増幅回路は、それぞれ、入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備え、第1の電力増幅分配回路の前記第1出力端子は、第2の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、前記第1の電力増幅分配回路の前記第2出力端子は、第3の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、前記複数の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続していないX個(Xは2以上の整数)の出力端子から、X系統の分配信号を出力する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、信号の電力を高い効率で増幅し、複数の系統へ分配することができる小型な電力増幅分配回路を実現できる。
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
図1は、非特許文献1に開示される電力増幅分配回路100の構成を示す図である。
電力増幅分配回路100は、増幅回路101と、ウィルキンソン電力分配回路102−1〜102−nとを有する。
増幅回路101は、単相入出力増幅回路であり、入力信号Vinを増幅し、増幅後の信号をウィルキンソン電力分配回路102−1へ出力する。
ウィルキンソン電力分配回路102−1は、増幅回路101から入力された信号を2系統に分配し、分配した一方の信号をウィルキンソン電力分配回路102−2へ出力し、他方の信号をウィルキンソン電力分配回路102−3へ出力する。ウィルキンソン電力分配回路102−2〜ウィルキンソン電力分配回路102−nも、同様に、入力された信号を2系統に分配する。
この構成により、非特許文献1に開示される電力増幅分配回路100は、入力信号Vinを増幅し、x系統(xは、2以上の整数)の出力信号(出力信号Vout1〜出力信号Voutx)に分配する。
しかしながら、ウィルキンソン電力分配回路102−1〜102−nは、通過する信号の波長を利用した動作原理であるため、回路サイズの拡大に伴う電力損失が大きいため増幅率が低い。
増幅回路の高周波帯での性能(例えば、電力損失の大きさ)を評価する指標として、最大有能利得(MAG:Maximum Available Gain)と安定係数(Kf)がある。
MAGは、その増幅回路の構成における理論上の最大増幅率を示す。Kfは、その増幅回路が発振するかどうかを定量的に示したものである。MAGとKfは、増幅回路のYパラメータ(Y11、Y12、Y21、Y22)を用いて、次式(1)、式(2)で表現される。
MAG=|Y21/Y12|*(Kf-(Kf^2-1)^(1/2)) …(1)
Kf={2Re[Y11]Re[Y22]-Re[Y12*Y21]}/|Y21*Y12| …(2)
MAG=|Y21/Y12|*(Kf-(Kf^2-1)^(1/2)) …(1)
Kf={2Re[Y11]Re[Y22]-Re[Y12*Y21]}/|Y21*Y12| …(2)
MAGの値が大きい程、その増幅回路の理論上の電力損失は少なく、信号を高効率で増幅できることを意味する。また、Kfの値が大きいほど、その増幅回路が発振することを抑制して、信号を安定して増幅できることを意味する。
ミリ波帯の信号を高効率で増幅する構成として、クロスカップルキャパシタを用いた差動増幅回路がある。図2は、クロスカップルキャパシタを用いた差動増幅回路200の構成を示す図である。
差動増幅回路200は、トランジスタ201と、トランジスタ202と、キャパシタ203と、キャパシタ204とを有する。差動増幅回路200には、入力信号Vinと、入力信号−Vinとが入力される。入力信号Vinの位相と入力信号−Vinの位相は、180°異なる
トランジスタ201のソース端子は、接地される。トランジスタ201のゲート端子には、入力信号Vinが入力される。トランジスタ202のソース端子は、接地される。トランジスタ202のゲート端子には、入力信号−Vinが入力される。
キャパシタ203は、容量値Cxを有し、トランジスタ201のドレイン端子と、トランジスタ202のゲート端子との間に接続される。キャパシタ204は、容量値Cxを有し、トランジスタ202のドレイン端子と、トランジスタ201のゲート端子との間に接続される。
また、トランジスタ201のゲート端子とトランジスタ202のゲート端子は、図示しない入力整合回路と接続する。入力整合回路を介して、トランジスタ201とトランジスタ202のゲート電圧が供給される。
また、トランジスタ201のドレイン端子とトランジスタ202のドレイン端子は、図示しない出力整合回路と接続する。出力整合回路を介して、トランジスタ201とトランジスタ202のドレイン電圧が供給される。
そして、出力信号Voutがトランジスタ201のドレイン端子側から出力され、出力信号−Voutがトランジスタ202のドレイン端子側から出力される。出力信号Voutの位相と出力信号―Voutの位相は、180°異なる。
差動増幅回路200のYパラメータY12、Y21は、それぞれ、次式(3)、(4)によって表される。
Y12=−jω(Cgd-Cx) …(3)
Y21=gm−jω(Cgd-Cx) …(4)
Y12=−jω(Cgd-Cx) …(3)
Y21=gm−jω(Cgd-Cx) …(4)
ここで、Cgdはトランジスタ201、トランジスタ202のゲート−ドレイン間の寄生容量の値、gmはトランジスタ201、トランジスタ202のトランスコンダクタンスを表している。
式(3)、(4)において、寄生容量値Cgdが容量値Cxによって打ち消されることにより、Y12、Y21を小さくできる。特に、Y12が小さくなることにより、式(1)に示すMAGの値が大きくなり、差動増幅回路200の理論上の最大増幅率が増加する。また、Y12が小さくなることにより、式(2)に示すKfの値が大きくなるため、差動増幅回路200の安定性が向上する。つまり、Y12が小さくなることにより、差動増幅回路200の増幅率と安定性が向上する。
図2に示す差動増幅回路200を電力増幅分配回路に適用するためには、単相信号を差動信号に変換するバランが入出力の両側で必要となる。バランには、ラットレース型のような分布定数型の構成とトランスフォーマ型のような集中定数型の構成とがある。
分布定数型の構成は、図1に示したウィルキンソン電力分配回路102−1〜102−nと同様に、回路のサイズと電力損失が大きい。一方、トランスフォーマ型のような集中定数型のバランは、小型で且つ低損失という長所がある。
しかしながら、トランスフォーマ型のような集中定数型の構成をとるバランは、構造の非対称性や、内在または接続先による外的な寄生成分により、変換後の差動信号の位相誤差が大きくなる。この位相誤差を考慮した場合、式(3)、式(4)にそれぞれ示したY12、Y21は、それぞれ、次式(5)、(6)に置き換えられる。
Y12=−jω(Cgd-Cx*EXP(jθb)) …(5)
Y21=gm1−jω(Cgd-Cx*EXP(jθa)) …(6)
Y12=−jω(Cgd-Cx*EXP(jθb)) …(5)
Y21=gm1−jω(Cgd-Cx*EXP(jθa)) …(6)
ここで、θa、θbは、理想的な差動信号に対する位相誤差である。具体的には、θa、θbは、180°からの位相誤差を表している。θa、θbは、それぞれ、信号の周波数fの関数となる。
信号の周波数fの関数であるθaやθbが、特定の周波数fsにおいて180°になる場合、EXP(jθb)およびEXP(jθa)の値が、−1となる。そのため、式(5)、式(6)のCxの項(つまり、-Cx*EXP(jθb)および-Cx*EXP(jθa))が正になり、周波数fsにおいて差動増幅回路200内でポジティブフィードバックがかかる。これにより、差動増幅回路200は不安定になり、発振する可能性がある。
位相誤差を抑えるバランの構成として、例えば、図3A、図3Bに示す構成がある。図3Aは、1巻のトランスフォーマ型バラン300の一例を示す平面図である。図3Bは、図3Aの線X1−X2における断面図である。図3Bにおける(a)〜(e)は、図3Aにおける(a)〜(e)とそれぞれ対応している。
図3Aに示すトランスフォーマ型バラン300は、端子301と端子302とを有する非平衡側環状インダクタ303、および、端子304と端子305と端子306とを有する平衡側環状インダクタ307から構成される。
非平衡側環状インダクタ303と平衡側環状インダクタ307とは、それぞれ、対称性の高い1巻の環状のインダクタである。平衡側環状インダクタ307の環の部分は、図3Aに示す平面図において、非平衡側環状インダクタ303の環の部分の内側に設けられる。図3Bに示すように、非平衡側環状インダクタ303は、第1層に設けられ、平衡側環状インダクタ307は、第1層よりも下層に位置する第2層に設けられる。なお、非平衡側環状インダクタ303と平衡側環状インダクタ307とは、同じサイズであってもよいし、平衡側環状インダクタ307が、非平衡側環状インダクタ303よりも大きくてもよい。
端子301は、単相の入力信号が入力される端子であり、端子302は、DC電源が供給される端子である。端子304は、正相の出力信号が出力される端子であり、端子305は、逆相の出力信号が出力される端子であり、端子306は、DC電源が供給されるセンタータップ端子である。なお、端子301にDC電源が供給され、端子302に単相の入力信号が入力されても良い。この場合、正相の出力信号が端子305から出力され、逆相の出力信号が端子304から出力される。
図3A、図3Bに示すトランスフォーマ型バラン300は、対称性の高い1巻の環状のインダクタを平衡側、非平衡側それぞれに用いた構成であるため、位相誤差を抑えながら、単相信号を差動信号に変換することができる。
しかしながら、図3A、図3Bに示すトランスフォーマ型バラン300では、1巻の環状のインダクタに限定されてしまい、N巻(Nは2以上の整数)の環状のインダクタを用いることが困難であるため、設計自由度が低く、差動増幅回路において最適なインピーダンス条件とすることが難しい。そのため、差動増幅回路の増幅率が低くなる。
このような事情に鑑み、本開示は、信号の電力を高い効率で増幅し、分配することができる小型な電力増幅分配回路を提供することを目的とする。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は一例であり、本開示は以下の実施の形態により限定されるものではない。
(実施の形態1)
図4は、本開示の実施の形態1に係る電力増幅分配回路401の構成例を示す回路図である。電力増幅分配回路401は、入力端子Tinから入力される入力信号を増幅し、出力端子Toutpから正相の出力信号を出力し、出力端子Toutnから逆相の出力信号を出力する。つまり、電力増幅分配回路401は、1系統の入力信号を2系統の出力信号に分配する分配回路である。
図4は、本開示の実施の形態1に係る電力増幅分配回路401の構成例を示す回路図である。電力増幅分配回路401は、入力端子Tinから入力される入力信号を増幅し、出力端子Toutpから正相の出力信号を出力し、出力端子Toutnから逆相の出力信号を出力する。つまり、電力増幅分配回路401は、1系統の入力信号を2系統の出力信号に分配する分配回路である。
図4に示す電力増幅分配回路401は、トランスフォーマ型バラン402と、トランジスタ403と、トランジスタ404と、インピーダンス回路405と、インピーダンス回路406と、出力整合回路407とを有する。
トランスフォーマ型バラン402は、入力信号を正相の信号と逆相の信号に変換する単相−差動変換回路である。また、トランスフォーマ型バラン402は、インピーダンス変換を行う入力整合回路としても機能する。
トランスフォーマ型バラン402は、環状のインダクタである非平衡側インダクタ402aと、環状のインダクタである平衡側インダクタ402bとを有する。平衡側インダクタ402bは、非平衡側インダクタ402aの一部に沿った形状を有する(後述する図7A、図7B参照)。非平衡側インダクタ402aと平衡側インダクタ402bとの巻数比は、1対N(Nは2以上の整数)である。
非平衡側インダクタ402aは、入力端子Tinに接続する端子T1と、グランド(GND)に接続する端子T2とを有する。端子T1には、入力信号が入力され、端子T2には、0[V]の電圧が供給される。なお、端子T2は、0[V]以外の電圧を供給するDC電源と接続してもよい。
平衡側インダクタ402bは、正相の信号が出力される端子T3と、逆相の信号が出力される端子T4と、DC電源Vgが供給される端子(センタータップ端子)T5とを有する。
トランスフォーマ型バラン402は、非平衡側インダクタ402aと平衡側インダクタ402bが磁界結合されることによって構成され、端子T1から入力される入力信号を、互いに逆相となる2つの信号に変換するバランとして機能する。
つまり、トランスフォーマ型バラン402は、入力信号が入力される端子T1(第1端子)とDC電源(第1電源)に接続される端子T2(第2端子)とが設けられる1巻の環状の非平衡側インダクタ402a(第1インダクタ)、および、正相信号を出力する端子T3(第3端子)と逆相信号を出力する端子T4(第4端子)とDC電源(第2電源)に接続される端子T5(第5端子)とが設けられ、非平衡側インダクタ402a(第1インダクタ)の一部に沿った形状のN巻の環状の平衡側インダクタ402b(第2インダクタ)を有し、入力信号を正相信号と逆相信号に変換する変換素子である。
なお、トランスフォーマ型バラン402の非平衡側インダクタ402aおよび/または平衡側インダクタ402bに対し、キャパシタ、インダクタ、抵抗などの別の回路素子を接続し、入力整合回路を構成してもよい。これにより、トランスフォーマ型バラン402の設計自由度が高められる。
なお、トランスフォーマ型バラン402の構成例については後述する。
トランジスタ403のゲート端子は、平衡側インダクタ402bの端子T3に接続する。そして、トランジスタ403のゲート端子には、トランスフォーマ型バラン402から正相の信号が入力される。トランジスタ403のソース端子は、グランド(GND)に接続され、0[V]の電圧が供給される。なお、トランジスタ403のソース端子は、0[V]以外の電圧を供給するDC電源と接続してもよい。トランジスタ403のドレイン端子は、出力整合回路407に接続する。
トランジスタ404のゲート端子は、平衡側インダクタ402bの端子T4に接続する。そして、トランジスタ404のゲート端子には、トランスフォーマ型バラン402から逆相の信号が入力される。トランジスタ404のソース端子は、グランド(GND)に接続され、0[V]の電圧が供給される。なお、トランジスタ404のソース端子には、0[V]以外の電圧を供給するDC電源が接続されてもよい。トランジスタ404のドレイン端子は、出力整合回路407に接続する。
インピーダンス回路405は、少なくともキャパシタを有し、トランジスタ403のゲート端子とトランジスタ404のドレイン端子との間に接続される。そして、インピーダンス回路405は、トランジスタ404のドレイン端子からトランジスタ403のゲート端子へ一定量の信号を帰還させる。インピーダンス回路405は、インピーダンス値Zxを有する。
インピーダンス回路406は、少なくともキャパシタを有し、トランジスタ404のゲート端子とトランジスタ403のドレイン端子との間に接続される。そして、インピーダンス回路406は、トランジスタ403のドレイン端子からトランジスタ404のゲート端子へ一定量の信号を帰還させる。インピーダンス回路406は、インピーダンス値Zxを有する。
なお、インピーダンス回路405、インピーダンス回路406は、キャパシタと抵抗とを直列接続した構成であっても良い。
出力整合回路407には、電源電圧Vddが供給される。そして、出力整合回路407は、トランジスタ403のドレイン端子とトランジスタ404のドレイン端子から取得する信号の整合を行い、出力端子Toutpから信号を出力し、出力端子Toutnから出力端子Toutpの出力信号と逆相の信号を出力する。出力端子Toutpから出力される出力信号と、出力端子Toutnから出力される出力信号は、2系統の分配信号として利用される。
出力整合回路407は、例えば、トランジスタ403のドレイン端子を基準としたトランジスタ403のインピーダンスと、トランジスタ404のドレイン端子を基準としたトランジスタ404のインピーダンスとをそれぞれ所望のインピーダンスとなるように変換する。また、出力整合回路407は、例えば、入力端子Tinのインピーダンスと、出力端子Toutpのインピーダンスと出力端子Toutnのインピーダンスとが等しくなるように、トランジスタ403のドレイン端子とトランジスタ404のドレイン端子のインピーダンスを変換する。
以上、図4に示した電力増幅分配回路401は、トランスフォーマ型バラン402(変換素子)と、ソースがDC電源(第3電源)に接続され、正相信号がゲートに入力されるトランジスタ403(第1トランジスタ)と、ソースがDC電源(第4電源)に接続され、逆相信号がゲートに入力されるトランジスタ404(第2トランジスタ)と、トランジスタ403のゲートとトランジスタ404のドレインとの間に接続されるインピーダンス回路405(第1インピーダンス回路)と、トランジスタ404のゲートとトランジスタ403のドレインとの間に接続されるインピーダンス回路406(第2インピーダンス回路)と、トランジスタ403のドレインとトランジスタ404のドレインとに接続され、出力端子Toutp(第1出力端子)と出力端子Toutn(第2出力端子)からそれぞれ出力信号(第1分配信号)と第1分配信号と逆相の出力信号(第2分配信号)とを出力する出力整合回路407とを備える。そして、電力増幅分配回路401は、入力端子Tinから入力される入力信号を増幅し、出力端子Toutpと、出力端子Toutnからそれぞれ位相の異なる出力信号を出力する。
図4に示した電力増幅分配回路401は、出力端子Toutpおよび/または出力端子Toutnに、別の電力増幅分配回路401の入力端子Tinを接続することにより、分配する系統数を増やすことができる。このような構成例について、図5を用いて説明する。
図5は、本実施の形態1に係る電力増幅分配回路411の構成例を示す回路図である。電力増幅分配回路411には、入力信号Vinが入力される。そして、電力増幅分配回路411は、x系統の出力信号(出力信号Vout1〜出力信号Voutx(xは、2以上の偶数))を出力する。つまり、電力増幅分配回路411は、1系統の入力信号をx系統の出力信号に分配する。
図5に示す電力増幅分配回路411は、複数の電力増幅分配回路401(電力増幅分配回路401−1〜電力増幅分配回路401−n)を有する。そして、電力増幅分配回路411は、複数段にわたって、電力増幅分配回路401が接続された多段型の構成を有する。以下、電力増幅分配回路411の電力増幅分配回路401を、入力側に近い方から1段目、2段目と順に記載する。
具体的には、1段目の電力増幅分配回路401−1の入力端子Tinには、入力信号Vinが入力される。そして、電力増幅分配回路401−1の出力端子Toutpは、2段目の電力増幅分配回路401−2の入力端子Tinと接続し、電力増幅分配回路401−1の出力端子Toutnは、2段目の電力増幅分配回路401−3の入力端子Tinと接続する。3段目以降の各電力増幅分配回路401の入力端子Tinも同様に、前段の各電力増幅分配回路401の出力端子Toutpまたは出力端子Toutnと接続する。
つまり、電力増幅分配回路411は、電力増幅分配回路401(401−1〜401−n)を複数個接続する多段型の電力増幅分配回路であって、電力増幅分配回路401−1(第1の電力増幅分配回路)の出力端子Toutp(第1出力端子)は、電力増幅分配回路401−2(第2の電力増幅分配回路)の入力端子Tinに接続され、電力増幅分配回路401−1の出力端子Toutn(第2出力端子)は、電力増幅分配回路401−3(第3の電力増幅分配回路)の入力端子Tinに接続される。そして、電力増幅分配回路411は、電力増幅分配回路401−(n+1−x/2)〜401−nの出力端子Toutpおよび出力端子Toutn(つまり、他の電力増幅分配回路401の入力端子Tinに接続していないx個の出力端子)からx系統の分配信号を出力する。
図5に示した構成により、電力増幅分配回路411は、入力信号を所望の系統数の出力信号に分配する。
この構成により、ウィルキンソン電力分配回路(図1参照)のような分配回路を省略できるため、小型かつ低損失に電力の増幅と分配が可能となる。また、出力側(例えば、電力増幅分配回路401−1の出力端子Toutpおよび出力端子Toutn)に、差動信号を単相信号に変換するバランを省略できるため、式(5)および式(6)に示した位相誤差θa及びθbが小さくできる。結果として、入力側のトランスフォーマ型バラン402の設計自由度が高められ、電力増幅率が最適となるバランを有する電力増幅分配回路を実現することができる。
なお、図5では、各段の電力増幅分配回路401の数は、前段の各電力増幅分配回路401の出力端子Toutpおよび出力端子Toutnの数と同じである例を示したが、各段の電力増幅分配回路401の数は、前段の各電力増幅分配回路401の出力端子Toutpおよび出力端子Toutnの数と同じでなくても良い。
また、各段において、前段の各電力増幅分配回路401の出力端子Toutpおよび/または出力端子Toutnに電力増幅分配回路401が接続される例について説明したが、本開示はこれに限定されない。前段の各電力増幅分配回路401の出力端子Toutpおよび/または出力端子Toutnに、バラン(例えば、トランスフォーマ型バラン)が接続されても良い。電力増幅分配回路401の代わりに、バランが接続されることによって、電力増幅を省略できる場合に、回路全体の消費電力を削減できる。
次に、図4に示した本実施の形態に係る電力増幅分配回路401の増幅率の特性について、図6A、図6Bを用いて説明する。
図6Aは、本実施の形態1に係る電力増幅分配回路401の特性比較の第1例を示す図である。図6Aは、60GHz帯で動作するよう設計された電力増幅分配回路401の特性を示している。図6Aに示す特性では、一例として、電力増幅分配回路401のトランスフォーマ型バラン402の巻数比を1対2としている。
図6Aにおいて、横軸は入出力される信号の周波数を示している。また、図6Aの縦軸は、図6Aの実線で示される電力増幅分配回路401の最大の増幅率を用いて正規化した増幅率をデシベル(dB)で示している。この場合、図6Aの実線で示される電力増幅分配回路401の最大の増幅率は0dBとなる。
図6Aにおける比較構成1は、電力増幅回路の入力端子と出力端子の両方に、図3A、図3Bに示した1巻のトランスフォーマ型バラン300を設ける構成である。具体的には、比較構成1は、図4に示した電力増幅分配回路401におけるトランスフォーマ型バラン402を1巻のトランスフォーマ型バラン(例えば、図3A、図3Bに示した1巻のトランスフォーマ型バラン300)に置き換え、電力増幅分配回路401における出力整合回路407の代わりに、整合回路として、トランジスタ403のドレイン端子と、トランジスタ404のドレイン端子から出力される差動信号を単相信号に変換する1巻のトランスフォーマ型バランを接続した構成である。
図6Aに示す1対2の巻数比であるトランスフォーマ型バラン402を入力側に有する電力増幅分配回路401の増幅率の特性は、40GHz〜80GHzの全周波数において、比較構成1よりも優れた特性を示している。
図6Bは、本実施の形態1に係る電力増幅分配回路401の特性比較の第2例を示す図である。図6Bは、60GHz帯で動作するよう設計された電力増幅分配回路401の特性を示している。図6Bでは、一例として、電力増幅分配回路401のトランスフォーマ型バラン402の巻数比を1対2としている。
図6Bにおいて、横軸は入出力される信号の周波数を示している。また、図6Bの縦軸は、図6Bの実線で示される電力増幅分配回路401の最大の増幅率で正規化した増幅率をデシベル(dB)で示している。つまり、図6Bの実線で示される電力増幅分配回路401の最大の増幅率は0dBとなる。
図6Bにおける比較構成2は、電力増幅回路の入力端子と出力端子の両方に、巻数比が1対2のトランスフォーマ型バランを設ける構成である。
図6Bに示す比較構成2の増幅率の特性は、65.7GHz付近の周波数において、一時的に上昇している。この増幅率の一時的な上昇は、比較構成2が65.7GHz付近の周波数において発振していることに起因する。一方で、電力増幅分配回路401の増幅率の特性は、一時的な上昇を起こすことはない。つまり、電力増幅分配回路401は、発振を抑制し、最適な増幅率を達成できる。
次に、トランスフォーマ型バラン402の第1の構成例について、図7A、図7Bを用いて説明する。
図7Aは、巻数比が1対2であるトランスフォーマ型バラン402の第1の構成例を示す平面図である。図7Bは、図7Aの線X1−X2における断面図である。図7Bにおける(a)〜(g)は、図7Aにおける(a)〜(g)とそれぞれ対応している。また、図7A、図7Bにおいて、図4と同様の構成については同一の付番を付している。
半導体のプロセスでは、複数のメタル層が形成される。そして、メタル層によっては、厚みが異なる場合がある。例えば、第1層、第2層および第3層からなる3層構造において、第1層の厚みが第2層の厚みと同じであっても、第1層の厚みと第2層の厚みとが異なる場合がある。
トランスフォーマ型バラン402は、異なる層に形成された環状インダクタの配線パーツをビアで接続することにより、所望の巻数となるように構成される。
具体的には、非平衡側インダクタ402aは、最厚のメタル層である第1層に形成される。第1層は、抵抗値が最も低い層である。そして、前述の通り、端子T1は、入力端子Tinに接続し、端子T2は、グランドまたはDC電源に接続する。なお、端子T2が、入力端子Tinに接続し、端子T1がグランドまたはDC電源に接続しても良い。
平衡側インダクタ402bは、一部の配線が第1層に形成され、他の一部の配線が第1層よりも下層に位置する第2層に形成される。具体的には、平衡側インダクタ402bの配線同士が平面上で重なる部分(図7Aの枠W1:以下、第1クロス部と記載する)では、平衡側インダクタ402bの一方の配線は第2層に形成され、平衡側インダクタ402bの他方の配線は第1層に形成されている。平衡側インダクタ402bの第1層に形成される配線と第2層に形成される配線との間は、ビア701にて接続される。第1クロス部では、ビア701を介して平衡側インダクタ402bの配線を下層である第2層に落とし、第1クロス部以外では、ビア701を介して平衡側インダクタ402bの配線を第1層に上げている。
前述の通り、端子(センタータップ端子)T5には、DC電源が供給され、端子T3と端子T4とから、それぞれ、正相の信号と逆相の信号が出力される。
非平衡側インダクタ402aの最小径は、平衡側インダクタ402bの最大径よりも大きい。平面視において、平衡側インダクタ402bは、非平衡側インダクタ402aの内側に形成される。
この構成により、平衡側と非平衡側の非対称な容量性の結合を減らせるため、出力される差動信号の位相誤差を低減でき、設計自由度を高められる。
また、配線の第1クロス部を除き、抵抗値が最も低い第1層に非平衡側インダクタ402aの配線および平衡側インダクタ402bの配線が形成されるため、損失が小さいバランを実現できる。
なお、図7A、図7Bの第1クロス部では、ビア701を介して一方のインダクタの配線を第2層に落とし、第1クロス部以外では、第1層に上げた例である。第1クロス部では、ビアを介して一方のインダクタの配線を第1層よりも上の層に上げてもよい。
また、ミリ波帯などの高周波帯では、センタータップ端子T5と平衡側インダクタ402bとの接続点での仮想接地が十分でない。そのため、センタータップ端子T5のインダクタンスの影響により、電力増幅分配回路401が発振する可能性がある。そこで、前記接続点と接続するセンタータップ端子T5と、平衡側インダクタ402bまたは非平衡側インダクタ402aの配線との距離が、例えば、デザインルール上最小ピッチとなるところまで最厚のメタル層(図7A、図7Bにおける第1層)に形成し、そこからビア701を介して第2層に下げ、第2クロス部(図7Aの枠W2)以外では、第1層におけるセンタータップ端子T5用の配線と、平衡側インダクタ402bもしくは非平衡側インダクタ402aの配線との距離が、例えば、デザインルール上最小ピッチでとなる箇所で、第1層に上げている。
なお、センタータップ端子T5は、第2クロス部において、ビアを介して第1層から上層に上げ、第2クロス部以外では、ビアを介して第1層に下げてもよい。また、センタータップ端子T5は、全層にわたってスタックして、クロスする層(図7A、図7Bでは第1層)を、第2クロス部以外の箇所で削除する構成でもよい。
次に、巻数比が1対2であるトランスフォーマ型バラン402の第2の構成例について、図8A、図8Bを用いて説明する。
図8Aは、巻数比が1対2であるトランスフォーマ型バラン402の第2の構成例を示す平面図である。図8Bは、図8Aの線X1−X2における断面図である。図8Bにおける(a)〜(g)は、図8Aにおける(a)〜(g)とそれぞれ対応している。また、図8A、図8Bにおいて、図4と同様の構成については同一の付番を付している。
図8A、図8Bに示す構成と図7A、図7Bに示した構成との相違点は、平衡側インダクタ402bの配線が形成される層が異なる点である。
具体的には、図7A、図7Bにおいて、第1層に形成された平衡側インダクタ402bの配線が、図8A、図8Bでは、第2層に形成される。そして、図7A、図7Bにおいて、第2層に形成された平衡側インダクタ402bの配線が、図8A、図8Bでは、第3層に形成される。
なお、層の順番を逆にして、例えば、図7A、図7Bにおいて、第1層に形成された平衡側インダクタ402bの配線が、第3層に形成され、図7A、図7Bにおいて、第2層に形成された平衡側インダクタ402bの配線が、第2層に形成されても良い。
以上より、非平衡側インダクタ402aの径と平衡側インダクタ402bの径の関係について、自由度が高まるため、より柔軟な設計を行うことができる。
以上、本実施の形態1に係る電力増幅分配回路401は、1系統の信号を差動信号に変換するトランスフォーマ型バランが差動増幅回路の入力側に設けられ、差動増幅回路が、トランスフォーマ型バランから出力される差動信号を増幅し、増幅した差動信号を2系統の分配信号として出力する。
以上より、トランスフォーマ型バランを差動増幅回路の出力に設けることを省略して、分配信号を出力できるため、信号の電力を高い効率で増幅し、複数の系統へ分配することができる。また、回路のサイズが大きくなることを抑制し、小型な電力増幅分配回路を実現できる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、実施の形態1で説明した電力増幅分配回路の出力に、分配信号の位相を制御する構成を設ける例について説明する。
本実施の形態2では、実施の形態1で説明した電力増幅分配回路の出力に、分配信号の位相を制御する構成を設ける例について説明する。
図9は、本実施の形態2に係る電力増幅分配回路811の構成例を示す図である。なお、図9において、図4および図5と同様の構成については同一の付番を付し、説明を省略する。
図9に示す電力増幅分配回路811は、図5に示した電力増幅分配回路411の出力側に、位相シフタ(φ)801−1〜801−x、方向性結合器(coupler)802−1〜802−x、検出器(DET)803−1〜803−(x−1)と、終端(Zterm)804−1、804−2と、位相制御器(Phase Controller)805を設けている。
なお、以下では、電力増幅分配回路411から出力されるx系統の出力信号の位相を、それぞれ、θ1〜θxとして説明する。
位相シフタ801−i(iは1以上x以下の整数)は、調整する位相量(位相調整量Δθi)を示す制御信号を位相制御器805から取得する。そして、位相シフタ801−iは、制御信号に基づいて、電力増幅分配回路411から出力される第i系統の出力信号の位相θiを位相θi_adへ調整する。ここで、θi_ad=θi+Δθiである。そして、位相シフタ801−i、第i系統の位相調整後の信号を方向性結合器802−iへ出力する。
方向性結合器802−iは、1つの入力ポートと3つの出力ポートとを有し、入力ポートから取得する信号を3つの出力ポートへ分岐して出力する。
方向性結合器802−1は、位相シフタ801−1から取得する第1系統の位相調整後の信号を終端804−1、検出器803−1へ出力する。また、第1系統の位相調整後の信号は、方向性結合器802−1の残り1つの出力ポートから出力信号Vout1として、例えば、周波数変換、復調処理を行う信号処理部(図示せず)へ出力される。
方向性結合器802−jは、位相シフタ801−jから取得する第j系統の位相調整後の信号を検出器803−(j−1)、検出器803−jへ出力する。また、第j系統の位相調整後の信号は、方向性結合器802−jの残り1つの出力ポートから出力信号Voutjとして、例えば、周波数変換、復調処理を行う信号処理部(図示せず)へ出力される。
方向性結合器802−xは、位相シフタ801−xから取得する第x系統の位相調整後の信号を検出器803−(x−1)、終端804−2へ出力する。また、第x系統の位相調整後の信号は、方向性結合器802−xの残り1つの出力ポートから出力信号Voutxとして、例えば、周波数変換、復調処理を行う信号処理部(図示せず)へ出力される。
検出器803−k(kは1以上x−1以下の整数)は、方向性結合器802−kから取得する第k系統の位相調整後の信号と方向性結合器802−(k+1)から取得する第k+1系統の位相調整後の信号との位相差を算出し、算出した位相差を示す信号Vdckを位相制御器805へ出力する。なお、検出器803−1〜803−(j−1)の構成例については後述する。
終端804−1は、方向性結合器802−1の動作精度を高めるために設けられる。終端804−1は、方向性結合器802−1から出力される第1系統の位相調整後の信号を終端させる。
終端804−2は、方向性結合器802−xの動作精度を高めるために設けられる。終端804−2は、方向性結合器802−xから出力される第x系統の位相調整後の信号を終端させる。
位相制御器805は、各検出器803−1〜803−(x−1)から出力される信号Vdc1〜Vdc(x−1)に基づき、位相シフタ801−1〜801−xにおいて調整する位相量(位相調整量Δθ1〜Δθx)を判定し、位相調整量を示す制御信号を出力する。
なお、位相制御方法の詳細については、後述する。
次に、検出器803−kを例に挙げて、検出器803−1〜803−(j−1)の構成を説明する。
図10は、本実施の形態2における検出器803−kの構成の第1例を示す図である。検出器803−kは、加算器901と非線形回路(nonliner)902とを有する。
加算器901は、方向性結合器802−kから出力される第k系統の位相調整後の信号と方向性結合器802−(k+1)から出力される第k+1系統の位相調整後の信号とを加算する。加算器901は、加算した信号を非線形回路(nonliner)902へ出力する。
非線形回路902は、加算した信号の二次歪を利用して、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号との位相差を示す直流成分の信号Vdckを算出し、位相制御器805(図9参照)へ出力する。
具体的には、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、加算器901において加算した信号の振幅は最大となるため、その二次歪みから算出されるVdckは最大となる。
一方、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、加算器901において加算した信号の振幅は最小となるため、その二次歪みから算出されるVdckは最小となる。
第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号の場合とは、加算器901において加算した信号の振幅がゼロ、つまり、非線形回路902に入力される信号もゼロであることと等価である。このような場合、非線形回路902は、一定のバイアス電圧Vstaを直流成分の信号Vdckとして出力する。
つまり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、Vdck−Vstaは最大となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、Vdck−Vstaはゼロとなる。
図11は、本実施の形態2における検出器803−kの構成の第2例を示す図である。検出器803−kは、乗算器1001とローパスフィルタ(Low-Pass Filter、以下、LPFと記載)1002とを有する。
乗算器1001は、方向性結合器802−kから出力される第k系統の位相調整後の信号と方向性結合器802−(k+1)から出力される第k+1系統の位相調整後の信号とを乗算する。乗算器1001は、乗算した信号をLPF1002へ出力する。乗算した信号には、直流成分と、位相調整後の信号の周波数の高調波成分が含まれる。
LPF1002は、乗算器1001から出力される乗算信号に含まれる高調波成分を取り除き、直流成分を出力する。そして、LPF1002は、算出した直流成分に一定のバイアス電圧Vstaを加算した信号Vdckを位相制御器805(図9参照)へ出力する。
具体的には、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、乗算器1001において乗算した信号の直流成分は最大となるため、算出されるVdckは最大となる。
第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、乗算器1001において乗算した信号の直流成分は最小となるため、算出されるVdckは最小となる。
第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号との位相差が90°または270°の場合、乗算器1001において乗算した信号の直流成分はゼロとなるため、算出されるVdckはVstaとなる。
以上、図10、図11に示す検出器803−kの構成により、各検出器に入力される2つの信号の位相差を示す直流成分の信号が算出され、位相制御器805へ出力される。
そして、図10、図11に示す検出器803−kから出力されるVdckは、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、最大となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、最小となる。
さらに、図11に示す検出器803−kから出力されるVdckは、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号との位相差が90°または270°の場合、バイアス電圧であるVstaとなる。
なお、図11では、検出器803−kがLPF1002を有する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、位相制御器805がLPFを有し、位相制御器805のLPFが、検出器803−kから出力される信号に含まれる高調波成分を取り除いても良い。
次に、本実施の形態2における位相制御方法について説明する。なお、以下では、第k系統の出力信号の位相を変動させる量(位相調整量Δθ)を増加または減少させ、第k系統の出力信号と第k+1系統の出力信号の位相を同相にする制御方法を一例に挙げて説明する。
図12は、本実施の形態2における位相制御方法の第1の例を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、検出器803−kから出力されるVdckが、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、最大となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、最小となるという点に基づいたフローチャートである。そのため、図12に示すフローチャートは、図10、図11のいずれの検出器803−kの構成であっても動作できるフローチャートである。
図12に示すフローチャートは、初期フロー1101が実施された後、初期フロー1101における判定結果に応じて、第2フロー1102または第3フロー1103へ移行する。
ステップ101(S101)にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckを、後述するS102にて位相を調整する前の位相差を示す信号Vdc_oldとして保持する。
S102にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。
S103にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckを調整後の位相差を示す信号Vdc_newとして保持する。また、位相制御器805は、現時点での位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S104にて、位相制御器805は、Vdc_newがVdc_oldよりも大きいか否かを判定する。Vdc_newがVdc_oldよりも大きい場合(S104にてYES)、フローはS105へ移行する。Vdc_newがVdc_old以下の場合(S104にてNO)、フローはS110へ移行する。
S105にて、位相制御器805は、Vdc_newを、後述するS106にて位相を調整する前の位相差を示す信号Vdc_oldとして保持する。
S106にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。つまり、位相シフタ801−kは、位相調整後の信号の位相θk_adを更にδθ分調整する。
S107にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckをS106にて位相調整を行った後の位相差を示す信号Vdc_newとして保持する。また、位相制御器805は、現時点での位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S108にて、位相制御器805は、Vdc_newがVdc_oldよりも大きいか否かを判定する。Vdc_newがVdc_oldよりも大きい場合(S108にてYES)、フローはS105へ戻る。Vdc_newがVdc_old以下の場合(S108にてNO)、フローはS109へ移行する。
S109にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo−δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。そして、フローは終了する。
Vdc_newがVdc_old以下の場合(S104にてNO)、S110にて、位相制御器805は、Vdc_newを、後述するS111にて位相を調整する前の位相差を示す信号Vdc_oldとして保持する。
S111にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。つまり、位相シフタ801−kは、位相調整後の信号の位相θk_adを更にδθ分調整する。
S112にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckをS111にて位相調整を行った後の位相差を示す信号Vdc_newとして保持する。また、位相制御器805は、現時点での位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S113にて、位相制御器805は、Vdc_newがVdc_oldよりも小さいか否かを判定する。Vdc_newがVdc_oldよりも小さい場合(S113にてYES)、フローはS110へ戻る。Vdc_newがVdc_old以上の場合(S113にてNO)、フローはS114へ移行する。
S114にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo−δθ+180°分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号の位相を調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。そして、フローは終了する。
前述の通り、検出器803−kから出力されるVdckは、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、最大となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、最小となる。
このような位相差とVdckとの大小関係に基づいて、図12に示す位相制御方法では、初期フロー1101のS102において、位相をΔθ分調整し、S104において、位相調整後の位相差を示すVdc_newと位相調整前の位相差を示すVdc_oldとを比較する。
そして、Vdc_newがVdc_oldよりも大きい場合(S104にてYES)、S102における位相調整が、Vdckが大きくなる方向、つまり、位相差がゼロに近づく方向の位相調整であることを示す。そのため、第2フロー1102では、Vdckが最大となるまで、つまり、位相差がゼロになるまで、位相調整量Δθをδθずつ増加させる。
一方で、Vdc_newがVdc_old以下の場合(S104にてNO)、S102における位相調整が、Vdckが小さくなる方向、つまり、位相差が大きくなる方向の位相調整であることを示す。そのため、第3フロー1103では、Vdckが最小となるまで、つまり、位相差が180°になるまで、位相調整量Δθをδθずつ増加させる。そして、S114にて、位相調整量Δθに180°加算することによって、位相差をゼロにする。
次に、図12とは異なる位相制御方法について説明する。
図13は、本実施の形態2における位相制御方法の第2の例を示すフローチャートである。図13において、図12と同様の処理については同一の符番を付し、説明を省略する。なお、図13に示すフローチャートは、図12に示したフローと同様に、図10、図11のいずれの検出器803−kの構成であっても動作できるフローチャートである。
図13に示すフローチャートは、図12の第3フロー1103が、第3フロー1203に置き換わったフローチャートである。以下、第3フロー1203の各ステップについて説明する。
Vdc_newがVdc_old以下の場合(S104にてNO)、S210にて、位相制御器805は、Vdc_newを、S211にて位相調整を行う前の位相差を示す信号Vdc_oldとして保持する。
S211にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo−δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。
S212にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckをS211にて位相調整を行った後の位相差を示す信号Vdc_newとして保持する。また、位相制御器805は、現時点での位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S213にて、位相制御器805は、Vdc_newがVdc_oldよりも大きいか否かを判定する。Vdc_newがVdc_oldよりも大きい場合(S213にてYES)、フローはS210へ戻る。Vdc_newがVdc_old以下の場合(S213にてNO)、フローはS214へ移行する。
S214にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。そして、フローは終了する。
図13のフローチャートにおいて、図12と同様に、Vdc_newがVdc_old以下の場合(S104にてNO)とは、S102における位相調整が、Vdckが小さくなる方向、つまり、位相差が大きくなる方向の位相調整であることを示す。
そして、図12の第3フロー1103では、Vdckが最小となるまで、つまり、位相差が180°になるまで、位相調整量をδθずつ増加させ、S114にて、位相調整量に180°を加算することにより位相差をゼロにした。図13の第3フロー1203では、S102における位相調整が、Vdckが小さくなる方向、つまり、位相差が大きくなる方向の位相調整であることを考慮して、S211において位相調整量Δθの変化量を−δθに変更している。この変更により、S211では、S102における位相調整とは反対の方向、すなわち、Vdckが大きくなる方向(つまり、位相差が小さくなる方向)の位相調整が行われる。
以上、図12、図13に示した位相制御方法により、2つの信号の位相差を調整でき、例えば、同位相の出力信号を出力することができる。また、図12、図13に示した位相制御方法では、検出器803−kから出力されるVdckの最大値に基づいて判定を行うため、信号対雑音比が高く、高精度な位相制御を行うことができる。
次に、図12、図13とは異なる位相制御方法について説明する。
図14は、本実施の形態2における位相制御方法の第3の例を示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、検出器803−kから出力されるVdckが、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが同相の信号(つまり、位相差がゼロ)の場合、最大となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号とが逆相の信号(つまり、位相差が180°)の場合、最小となり、第k系統の位相調整後の信号と第k+1系統の位相調整後の信号との位相差が90°または270°の場合、バイアス電圧であるVstaとなるという点に基づいたフローチャートである。そのため、図14に示すフローチャートは、図11の検出器803−kの構成で動作できるフローである。
図14に示すフローチャートは、初期フロー1301が実施された後、初期フローにおける判定結果に応じて、第2フロー1302、第3フロー1303、第4フロー1304のいずれかへ移行する。
S301にて、位相制御器805は、検出器803−kから出力されるVdckがVstaと等しいか否かを判定する。VdckがVstaと等しい場合(S301にてYES)、フローは、第2フロー1302のS303へ移行する。VdckがVstaと等しくない場合(S301にてNO)、フローはS302へ移行する。
VdckがVstaと等しくない場合(S301にてNO)、S302にて、位相制御器805は、VdckがVstaより大きいか否かを判定する。VdckがVstaより大きい場合(S302にてYES)、フローは第3フロー1303のS306へ移行する。VdckがVsta以下の場合(S302にてNO)、フローは第4フロー1304のS310へ移行する。
VdckがVstaと等しい場合(S301にてYES)、S303にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkに90°加算する制御信号、つまり、Δθ=90°を示す制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号を90°分調整し、位相θk_ad=θk+90°を有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。
S304にて、位相制御器805は、VdckがVstaより大きいか否かを判定する。
VdckがVstaより大きい場合(S304にてYES)、フローは終了する。VdckがVsta以下の場合(S304にてNO)、S305にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkに270°加算する制御信号、つまり、Δθ=270°を示す制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号を+270°分調整し、位相θk_ad=θk+270°を有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。
第2フロー1302は、VdckがVstaと等しい場合(S301にてYES)、つまり、位相差が90°または270°の場合に実行されるフローである。そのため、S303にて、90°分位相を調整することによって、位相差はゼロまたは180°になる。そして、S304にて、VdckがVstaより大きいか否かを判定する。VdckがVstaよりも大きい場合(S304にてYES)とは、すなわち、位相差をゼロに調整できた場合を示す。そのため、以後の処理が行われず、フローが終了する。一方で、VdckがVsta以下の場合(S304にてNO)とは、すなわち、位相差が180°に調整された場合を示す。そのため、S305にて、270°分位相を調整することによって、位相差をゼロに調整できる。
VdckがVstaより大きい場合(S302にてYES)、S306にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。なお、Δθoには、初期値として0が保持される。
S307にて、位相制御器805は、現時点の位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S308にて、位相制御器805は、VdckがVstaより大きいか否かを判定する。VdckがVstaより大きい場合(S308にてYES)、フローはS306へ戻る。VdckがVsta以下の場合(S308にてNO)、フローはS309へ移行する。
S309にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo―90°分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号の位相を調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。そして、フローは終了する。
VdckがVsta以下の場合(S302にてNO)、S310にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+δθ分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号をΔθ分調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。
S311にて、位相制御器805は、現時点の位相調整量ΔθをΔθoとして保持する。
S312にて、位相制御器805は、VdckがVstaより小さいか否かを判定する。VdckがVstaより小さい場合(S312にてYES)、フローはS310へ戻る。VdckがVsta以上の場合(S312にてNO)、フローはS313へ移行する。
S313にて、位相制御器805は、第k系統の出力信号の位相θkをΔθ=Δθo+90°分調整する制御信号を位相シフタ801−kへ出力する。位相シフタ801−kは、制御信号に基づいて、第k系統の出力信号の位相を調整し、位相θk_ad=θk+Δθを有する第k系統の位相調整後の信号を出力する。そして、フローは終了する。
以上、図14に示した位相制御方法により、2つの信号の位相差を調整でき、例えば、同位相の出力信号を出力することができる。また、図14に示した位相制御方法では、検出器803−kから出力されるVdckとバイアス電圧であるVstaとの比較に応じて位相を調整するため、回路構成を簡易にすることができる。
なお、図12〜図14に示した位相制御方法では、2つの信号を同相に調整する例について示したが、本開示はこれに限定されない。検出器803から出力される信号は、2つの信号の位相差と対応しているため、同相以外の位相関係への調整も行う事ができる。
なお、図12〜図14に示した位相制御方法は、第k系統と第k+1系統の2つの出力信号を同相に(つまり、位相差をゼロに)調整する方法である。図11に示した電力増幅分配回路411が、x系統の出力信号を出力する場合、順に2つの出力信号の位相を同相に調整することにより、x系統の出力信号全ての位相を同相に調整できる。
その際、位相を調整する順を制御することによって、効率よく、x系統の出力信号全ての位相を同相に調整できる。以下では、位相を調整する順の制御方法について説明する。
図15は、本実施の形態2における位相調整順の制御方法の一例を示すフローチャートである。
S401にて、位相制御器805は、第x/2系統と第x/2+1系統の2つの出力信号を同相に調整(同相化)する。具体的には、位相制御器805は、検出器803−(x/2)から出力される信号Vdc(x/2)に基づいて、位相シフタ801−(x/2)または位相シフタ801−(x/2+1)に制御信号を出力することにより、第x/2系統と第x/2+1系統の2つの出力信号の同相化を行う。第x/2系統と第x/2+1系統の2つの出力信号の同相化が完了した場合、フローは、S402およびS403に移行する。S402とS403は、並行して実行される処理である。
S402にて、位相制御器805は、第x/2−1系統と第x/2系統の2つの出力信号を同相に調整(同相化)する。その際、位相制御器805は、S401にて同相化が完了している第x/2系統の出力信号を基準にして、第x/2−1系統の出力信号の位相を調整する。具体的には、位相制御器805は、検出器803−(x/2−1)から出力される信号Vdc(x/2−1)に基づいて、位相シフタ801−(x/2−1)に制御信号を出力することにより、第x/2系統の出力信号を基準にして、第x/2−1系統と第x/2系統の2つの出力信号の同相化を行う。
S403にて、位相制御器805は、第x/2+1系統と第x/2+2系統の2つの出力信号を同相に調整(同相化)する。位相制御器805は、S401にて同相化が完了している第x/2+1系統の出力信号を基準にして、第x/2+2系統の出力信号の位相を調整する。具体的には、位相制御器805は、検出器803−(x/2+1)から出力される信号Vdc(x/2+1)に基づいて、位相シフタ801−(x/2+2)に制御信号を出力することにより、第x/2+1系統の出力信号を基準にして、第x/2+1系統と第x/2+2系統の2つの出力信号の同相化を行う。
S402以降およびS403以降の処理フローの図示は、S404およびS405を除き省略しているが、S402およびS403と同様に、位相制御器805は、同相化が完了した系統の出力信号を基準にして、同相化が行われていない系統の出力信号の位相を調整することによって、順に、出力信号の同相化を行う。そして、フローは、S404およびS405へ以降する。
S404にて、位相制御器805は、第1系統と第2系統の2つの出力信号を同相に調整(同相化)する。その際、位相制御器805は、S404の前の処理(図示せず)にて同相化が完了している第2系統の出力信号を基準にして、第1系統の出力信号の位相を調整する。具体的には、位相制御器805は、検出器803−1から出力される信号Vdc1に基づいて、位相シフタ801−1に制御信号を出力することにより、第2系統の出力信号を基準にして、第1系統と第2系統の2つの出力信号の同相化を行う。
S405にて、位相制御器805は、第x−1系統と第x系統の2つの出力信号を同相に調整(同相化)する。位相制御器805は、S405の前の処理(図示せず)にて同相化が完了している第x−1系統の出力信号を基準にして、第x系統の出力信号の位相を調整する。具体的には、位相制御器805は、検出器803−(x−1)から出力される信号Vdc(x−1)に基づいて、位相シフタ801−xに制御信号を出力することにより、第x−1系統の出力信号を基準にして、第x−1系統と第x系統の2つの出力信号の同相化を行う。
S404とS405の処理が完了した場合、フローは終了する。
以上、図15に示した位相調整順の制御方法について、電力増幅分配回路411が8系統の出力信号を出力する場合(つまり、x=8の場合)を例に挙げて説明する。
まず、位相制御器805は、8系統の出力信号のうち、第4系統と第5系統の出力信号間の同相化を行う(S401)。次に、位相制御器805は、同相化が完了した第4系統の出力信号を基準にして、第3系統と第4系統の出力信号の同相化を行い(S402)、並行して、同相化が完了した第5系統の出力信号を基準にして、第5系統と第6系統の出力信号の同相化を行う(S403)。次に、位相制御器805は、同相化が完了した第3系統の出力信号を基準にして、第2系統と第3系統の出力信号の同相化を行い(図示省略)、同相化が完了した第6系統の出力信号を基準にして、第6系統と第7系統の出力信号の同相化を行う(図示省略)。そして、位相制御器805は、同相化が完了した第2系統の出力信号を基準にして、第1系統と第2系統の出力信号の同相化を行い(S404)、同相化が完了した第7系統の出力信号を基準にして、第7系統と第8系統の出力信号の同相化を行う(S405)。
以上のように、図15に示した位相調整順の制御方法により、同相化が完了した2つの出力信号を基準にして、並行して出力信号の同相化が行われるため、効率よく出力信号全ての同相化を行うことができる。
なお、図15に示した位相制御順の制御方法は、出力信号全ての同相化を行う例であったが、本開示はこれに限定されない。検出器803から出力される信号は、検出器803が接続する系統の信号の位相差と対応しているため、同相以外の位相関係への調整も行う事ができる。
また、図15に示した位相制御順の制御方法は、図9に示した電力増幅分配回路811の構成に対する制御方法であったが、例えば、検出器803が接続する系統を変更することによって、効率の良い制御を行うことができる。
電力増幅分配回路411が8系統の出力信号を出力する場合(つまり、x=8の場合)を例に挙げて説明する。
まず、位相制御器805は、8系統の出力信号のうち、第4系統と第6系統の出力信号間の同相化を行う。次に、位相制御器805は、同相化が完了した第4系統の出力信号を基準にして、第2系統と第4系統の出力信号の同相化を行い、同相化が完了した第6系統の出力信号を基準にして、第6系統と第8系統の出力信号の同相化を行う。次に、位相制御器805は、同相化が完了した第2系統の出力信号を基準にして、第1系統と第2系統の出力信号の同相化を行い、同相化が完了した第4系統の出力信号を基準にして、第3系統と第4系統の出力信号の同相化を行い、位相制御器805は、同相化が完了した第6系統の出力信号を基準にして、第5系統と第6系統の出力信号の同相化を行い、同相化が完了した第8系統の出力信号を基準にして、第7系統と第8系統の出力信号の同相化を行う。
以上、本実施の形態2に係る電力増幅分配回路811は、電力増幅分配回路411に対して、複数の系統の分配信号の位相の制御を行う。この構成により、複数の系統の位相を任意の位相に調整できるため、ビームフォーミングやMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)といった複数の系統の信号の信号処理を行う方式により好適な出力信号を得ることができる。
なお、上述した本実施の形態2では、図5に示した電力増幅分配回路411の出力側に、分配信号の位相を制御する構成を設ける例について説明したが、電力増幅分配回路401の出力において、分配信号の位相の制御を行っても良い。
なお、上述した実施の形態1及び2では、N巻の環状のインダクタにおいて、Nは2以上の整数として説明したが、これに限定されない。例えば、Nは1より大きい数であれば、整数に限定されない。例えば、N=1.5であってもよい。
例えば、図16は、巻数比が1対1.5であるトランスフォーマ型バラン408の構成例を示す平面図である。図7A、図7Bに示したトランスフォーマ型バラン402の平衡側インダクタ402bの巻数が2(N=2)であるのに対し、図16に示すトランスフォーマ型バラン408の平衡側インダクタ402bの巻数は、1.5(N=1.5)である。また、平衡側インダクタ402bの配線パーツは、図7Bと同様に、第1層と第2層に形成される。配線配置は、図7Bと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、センタータップ端子T5は、平衡側インダクタ402bの自己インダクタンスが1対0.5となる位置に設置しているが、その限りではない。
また、図16では、平衡側インダクタ402bが第1層と第2層に形成される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図8A、図8Bに示した平衡側インダクタ402bと同様に、図16の平衡側インダクタ402bが第2層と第3層に形成されても良い。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
<本開示のまとめ>
本開示の電力増幅分配回路は、入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ、前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備える。
本開示の電力増幅分配回路は、入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ、前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備える。
本開示の電力増幅分配回路において、前記出力整合回路は、前記第1トランジスタのドレインの出力と前記第2トランジスタのドレインの出力とのインピーダンス変換を行なうことによって、前記第1端子のインピーダンスと前記第1出力端子のインピーダンスと前記第2出力端子のインピーダンスとが等しくする。
本開示の電力増幅分配回路において、前記第1インピーダンス回路および前記第2インピーダンス回路は、それぞれ、キャパシタを有する。
本開示の電力増幅分配回路において、前記第1インピーダンス回路および前記第2インピーダンス回路は、それぞれ、前記キャパシタに直列に接続する抵抗を有する。
本開示の電力増幅分配回路は、前記第1出力端子に接続され、前記第1分配信号の位相を調整した第1位相調整信号を出力する第1位相シフタと、前記第1位相シフタに接続され、前記第1位相調整信号を分岐して出力する第1方向性結合器と、前記第2出力端子に接続され、前記第2分配信号の位相を調整した第2位相調整信号を出力する第2位相シフタと、前記第2位相シフタに接続され、前記第2位相調整信号を分岐して出力する第2方向性結合器と、前記第1方向性結合器と、前記第2方向性結合器に接続され、前記第1位相調整信号と前記第2位相調整信号との位相差を示す信号を出力する検出器と、前記検出器、前記第1位相シフタ、および、前記第2位相シフタに接続され、前記位相差に基づいて、前記第1位相シフタおよび/または前記第2位相シフタが調整する位相調整量を制御する位相制御器と、を更に備える。
本開示の電力増幅分配回路は、前記第1方向性結合器に接続され、前記第1位相調整信号の出力の一部を終端させる第1終端素子と、前記第2方向性結合器に接続され、前記第2位相調整信号の出力の一部を終端させる第2終端素子と、を更に備える。
本開示の多段型の電力増幅分配回路は、複数の電力増幅分配回路を接続する多段型の電力増幅分配回路であって、前記複数の電力増幅回路は、それぞれ、入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、を備え、第1の電力増幅分配回路の前記第1出力端子は、第2の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、前記第1の電力増幅分配回路の前記第2出力端子は、第3の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、前記複数の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続していないX個(Xは2以上の整数)の出力端子から、X系統の分配信号を出力する。
本開示の電力増幅分配回路は、前記X個の出力端子それぞれに接続され、各系統の分配信号の位相を調整した第1位相調整信号から第X位相調整信号をそれぞれ出力するX個の位相シフタと、前記X個の位相シフタそれぞれに接続され、前記第1位相調整信号から第X位相調整信号を分岐して出力するX個の方向性結合器と、第i方向性結合器(iは1以上X−1以下の整数)と、第i+1方向性結合器に接続され、第i位相調整信号と第i+1位相調整信号との位相差を示す信号を出力する第i検出器と、前記第i検出器、第i位相シフタ、および、第i+1位相シフタに接続され、前記位相差に基づいて、前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を制御する位相制御器と、を更に備える。
本開示の電力増幅分配回路は、第1方向性結合器に接続され、第1位相調整信号の出力の一部を終端させる第1終端素子と、第X方向性結合器に接続され、第X位相調整信号の出力の一部を終端させる第2終端素子と、を更に備える。
本開示の電力増幅分配回路において、前記位相制御器は、前記第i検出器(iは2以上X−2以下の整数)から出力される位相差を示す信号に基づいて、前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を制御し、前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を決定した後、第i−1検出器から出力される位相差を示す信号に基づいて、第i−1位相シフタが調整する位相調整量を制御し、第i+1検出器から出力される位相差を示す信号に基づいて、第i+2位相シフタが調整する位相調整量を制御する。
本開示に係る電力増幅分配回路は、高分解能レーダや高速通信に有用である。
100、401、411、811 電力増幅分配回路
101 増幅回路
102−1〜102−n ウィルキンソン電力分配回路
200 差動増幅回路
201、202、403、404 トランジスタ
203、204 キャパシタ
300、402、408 トランスフォーマ型バラン
301、302、304、305、306 端子
303、402a 非平衡側インダクタ
307、402b 平衡側インダクタ
405、406 インピーダンス回路
407 出力整合回路
801−1〜801−x 位相シフタ(φ)
802−1〜802−x 方向性結合器(coupler)
803−1〜803−(x−1) 検出器(DET)
804−1〜804−2 終端
805 位相制御器(Phase Controller)
901 加算器
902 非線形回路(nonlinear)
1001 乗算器
1002 ローパスフィルタ(LPF)
101 増幅回路
102−1〜102−n ウィルキンソン電力分配回路
200 差動増幅回路
201、202、403、404 トランジスタ
203、204 キャパシタ
300、402、408 トランスフォーマ型バラン
301、302、304、305、306 端子
303、402a 非平衡側インダクタ
307、402b 平衡側インダクタ
405、406 インピーダンス回路
407 出力整合回路
801−1〜801−x 位相シフタ(φ)
802−1〜802−x 方向性結合器(coupler)
803−1〜803−(x−1) 検出器(DET)
804−1〜804−2 終端
805 位相制御器(Phase Controller)
901 加算器
902 非線形回路(nonlinear)
1001 乗算器
1002 ローパスフィルタ(LPF)
Claims (10)
- 入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、
ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、
ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、
前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、
前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、
前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、
を備える電力増幅分配回路。 - 前記出力整合回路は、前記第1トランジスタのドレインの出力と前記第2トランジスタのドレインの出力とのインピーダンス変換を行なうことによって、前記第1端子のインピーダンスと前記第1出力端子のインピーダンスと前記第2出力端子のインピーダンスとが等しくする、
請求項1に記載の電力増幅分配回路。 - 前記第1インピーダンス回路および前記第2インピーダンス回路は、それぞれ、キャパシタを有する、
請求項1に記載の電力増幅分配回路。 - 前記第1インピーダンス回路および前記第2インピーダンス回路は、それぞれ、前記キャパシタに直列に接続する抵抗を有する、
請求項3に記載の電力増幅分配回路。 - 前記第1出力端子に接続され、前記第1分配信号の位相を調整した第1位相調整信号を出力する第1位相シフタと、
前記第1位相シフタに接続され、前記第1位相調整信号を分岐して出力する第1方向性結合器と、
前記第2出力端子に接続され、前記第2分配信号の位相を調整した第2位相調整信号を出力する第2位相シフタと、
前記第2位相シフタに接続され、前記第2位相調整信号を分岐して出力する第2方向性結合器と、
前記第1方向性結合器と、前記第2方向性結合器に接続され、前記第1位相調整信号と前記第2位相調整信号との位相差を示す信号を出力する検出器と、
前記検出器、前記第1位相シフタ、および、前記第2位相シフタに接続され、前記位相差に基づいて、前記第1位相シフタおよび/または前記第2位相シフタが調整する位相調整量を制御する位相制御器と、
を備える請求項1に記載の電力増幅分配回路。 - 前記第1方向性結合器に接続され、前記第1位相調整信号の出力の一部を終端させる第1終端素子と、
前記第2方向性結合器に接続され、前記第2位相調整信号の出力の一部を終端させる第2終端素子と、
を更に備える請求項5に記載の電力増幅分配回路。 - 複数の電力増幅分配回路を接続する多段型の電力増幅分配回路であって、
前記複数の電力増幅回路は、それぞれ、
入力信号が入力される第1端子と第1電源に接続される第2端子とが設けられる1巻の環状の第1インダクタ、および、正相信号を出力する第3端子と逆相信号を出力する第4端子と第2電源に接続される第5端子とが設けられ前記第1インダクタの一部に沿った形状のN巻(Nは1より大きい数)の環状の第2インダクタを有し、前記入力信号を前記正相信号と前記逆相信号に変換する変換素子と、
ソースが第3電源に接続され、前記正相信号がゲートに入力される第1トランジスタと、
ソースが第4電源に接続され、前記逆相信号がゲートに入力される第2トランジスタと、
前記第1トランジスタのゲートと前記第2トランジスタのドレインとの間に接続される第1インピーダンス回路と、
前記第2トランジスタのゲートと前記第1トランジスタのドレインとの間に接続される第2インピーダンス回路と、
前記第1トランジスタのドレインと前記第2トランジスタのドレインとに接続され、第1出力端子と第2出力端子からそれぞれ第1分配信号と第2分配信号を出力する出力整合回路と、
を備え、
第1の電力増幅分配回路の前記第1出力端子は、第2の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、
前記第1の電力増幅分配回路の前記第2出力端子は、第3の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続され、
前記複数の電力増幅分配回路の前記第1端子に接続していないX個(Xは2以上の整数)の出力端子から、X系統の分配信号を出力する、
多段型の電力増幅分配回路。 - 前記X個の出力端子それぞれに接続され、各系統の分配信号の位相を調整した第1位相調整信号から第X位相調整信号をそれぞれ出力するX個の位相シフタと、
前記X個の位相シフタそれぞれに接続され、前記第1位相調整信号から第X位相調整信号を分岐して出力するX個の方向性結合器と、
第i方向性結合器(iは1以上X−1以下の整数)と、第i+1方向性結合器に接続され、第i位相調整信号と第i+1位相調整信号との位相差を示す信号を出力する第i検出器と、
前記第i検出器、第i位相シフタ、および、第i+1位相シフタに接続され、前記位相差に基づいて、前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を制御する位相制御器と、
を備える、
請求項7に記載の多段型の電力増幅分配回路。 - 第1方向性結合器に接続され、第1位相調整信号の出力の一部を終端させる第1終端素子と、
第X方向性結合器に接続され、第X位相調整信号の出力の一部を終端させる第2終端素子と、
を更に備える請求項8に記載の多段型の電力増幅分配回路。 - 前記位相制御器は、
前記第i検出器(iは2以上X−2以下の整数)から出力される位相差を示す信号に基づいて、前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を制御し、
前記第i位相シフタおよび/または前記第i+1位相シフタが調整する位相調整量を決定した後、第i−1検出器から出力される位相差を示す信号に基づいて、第i−1位相シフタが調整する位相調整量を制御し、第i+1検出器から出力される位相差を示す信号に基づいて、第i+2位相シフタが調整する位相調整量を制御する、
請求項8に記載の多段型の電力増幅分配回路。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US15/890,917 US10153739B2 (en) | 2017-03-21 | 2018-02-07 | Power amplification division circuit and multi-stage type power amplification division circuit |
| CN201810218431.3A CN108631741A (zh) | 2017-03-21 | 2018-03-16 | 功率放大分配电路及多级型功率放大分配电路 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017054613 | 2017-03-21 | ||
| JP2017054613 | 2017-03-21 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018160882A true JP2018160882A (ja) | 2018-10-11 |
Family
ID=63796853
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017218917A Pending JP2018160882A (ja) | 2017-03-21 | 2017-11-14 | 電力増幅分配回路及び多段型の電力増幅分配回路 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2018160882A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020136729A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | 株式会社デンソー | 周波数帯域可変高周波増幅器 |
| CN112838835A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 瑞声科技(南京)有限公司 | 一种移相器的放大电路及移相器 |
| JP2021189005A (ja) * | 2020-05-28 | 2021-12-13 | 株式会社デンソー | レーダ回路ユニット、レーダ装置 |
| JPWO2022180762A1 (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | ||
| CN116938154A (zh) * | 2022-04-01 | 2023-10-24 | 深圳市晶准通信技术有限公司 | 放大器电路、集成电路芯片及电子装置 |
| WO2024087846A1 (zh) * | 2022-10-26 | 2024-05-02 | 深圳飞骧科技股份有限公司 | 差分功率放大电路及射频芯片 |
-
2017
- 2017-11-14 JP JP2017218917A patent/JP2018160882A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020136729A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | 株式会社デンソー | 周波数帯域可変高周波増幅器 |
| JP7275624B2 (ja) | 2019-02-13 | 2023-05-18 | 株式会社デンソー | 周波数帯域可変高周波増幅器 |
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| JP7287349B2 (ja) | 2020-05-28 | 2023-06-06 | 株式会社デンソー | レーダ回路ユニット、レーダ装置 |
| CN112838835A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 瑞声科技(南京)有限公司 | 一种移相器的放大电路及移相器 |
| JPWO2022180762A1 (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | ||
| JP7286031B2 (ja) | 2021-02-26 | 2023-06-02 | 三菱電機株式会社 | 差動増幅装置 |
| CN116938154A (zh) * | 2022-04-01 | 2023-10-24 | 深圳市晶准通信技术有限公司 | 放大器电路、集成电路芯片及电子装置 |
| WO2024087846A1 (zh) * | 2022-10-26 | 2024-05-02 | 深圳飞骧科技股份有限公司 | 差分功率放大电路及射频芯片 |
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