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JP2018159053A - 多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法 - Google Patents

多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法 Download PDF

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JP2018159053A
JP2018159053A JP2018017358A JP2018017358A JP2018159053A JP 2018159053 A JP2018159053 A JP 2018159053A JP 2018017358 A JP2018017358 A JP 2018017358A JP 2018017358 A JP2018017358 A JP 2018017358A JP 2018159053 A JP2018159053 A JP 2018159053A
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仁郎 中谷
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仁郎 中谷
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Toray Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

【課題】工業的なスケールで生産効率が高い多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を製造する方法を提供する。【解決手段】 N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を混合し、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を生成させる環化反応において、前記アルカリを含む水溶液の連続相中に、前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液の分散相を有する乳化状態で前記環化反応を行うことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、工業的に有用な、すなわち生産効率が高い多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法に関する。
エポキシ化合物は、有機化学分野および高分子化学分野で広く用いられている化合物であり、ファインケミカル、医農薬原料および樹脂原料、さらには電子情報材料や光学材料など、工業用途として多岐にわたる分野で有用な化合物である。
さらに多官能のエポキシ化合物は、種々の硬化剤で硬化させることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性および電気特性に優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積層板および複合材料などの広い分野に利用されている。
多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法としては、特許文献1、2に記載されているとおり、アミン系化合物にエピクロロヒドリンを付加反応させて生成するN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液にアルカリを含む水溶液を攪拌羽根付の攪拌機で混合して、脱塩化水素による環化反応で多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を生成させている。
しかしながら、特許文献1、2記載の製造方法のように、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液およびアルカリを含む水溶液を攪拌羽根付の攪拌機で混合したのでは、長時間の反応時間を要し、工業的な生産量を確保するためには、大きな設備が必要であり生産効率が低いことが課題になっていた。
すなわち、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造において、生産効率が高い工業的製造方法が、望まれていた。
従って、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物にアルカリを反応させて得られる多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を効率的に生産する製造方法が求められていた。
特開2003−119244号公報 国際公開第2010/047244号公報
本発明の目的は、工業的なスケールで生産効率が高い、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を混合して、グリシジルアミン型エポキシ化合物を生成させる環化反応において、前記アルカリを含む水溶液の連続相中に、前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液の分散相を有する乳化状態で前記環化反応を行うことを特徴とする多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法を見出した。
本発明の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法によれば、アルカリを含む水系の連続相中に、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液からなる油滴が形成された乳化状態で、環化反応させることで、短時間で多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を生成させることができるため、従来の方法に比べて、生産性を大きく向上させることができる。
スタティックミキサー付循環反応装置の一例を模式的に示す説明図である。 乳化機付反応装置の一例を模式的に示す説明図である。 合成例1に記載の反応装置を模式的に示す説明図である。 (a)は実施例2の製造例で得られた反応液の分散状態の一例を示す線描図であり、(b)は(a)の線描図を図5とほぼ同じ倍率に縮小した参考図である。 比較例1の製造例で得られた反応液の分散状態の一例を示す線描図である。 実施例及び比較例の製造例における反応の進行状況を比較するグラフである。
以下に、本発明の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法について詳細に記載する。
本発明の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法は、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を混合する環化反応において、アルカリを含む水溶液からなる連続相中に、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物からなる分散相が形成された乳化状態で環化反応を行い、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を効率的に得る環化反応方法である。
なお、本明細書において「N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物」とは、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を1つ以上有するアミン化合物であり、例えばN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミン化合物、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)ジアミン化合物などが挙げられる。
本発明の製造方法において、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物は、アミン系化合物にエピクロロヒドリンを付加反応させて、生成することができる。
アミン系化合物として、モノアミン化合物、ジアミン化合物を使用することができる。モノアミン化合物として、例えばアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4−フェノキシアニリン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノールなどが例示される。モノアミン化合物にエピクロロヒドリンを付加反応させることにより、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミン化合物が得られる。モノアミン化合物としては、アニリン、トルイジン、フェノキシアニリン、アミノフェノールが好ましく、なかでもアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、4−フェノキシアニリン、3−アミノフェノール、4−アミノフェノールが好ましい。
一方、アミン系化合物としてジアミン化合物を用い、これにエピクロロヒドリンを付加反応させると、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)ジアミン化合物が得られる。ジアミン化合物としては、例えば4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4'−ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられる。ジアミン化合物としては、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンが好ましく、なかでも4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォンが好ましい。
本発明の製造方法において、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物として、好ましくはアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4−フェノキシアニリン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォンから選ばれるアミン系化合物に由来するN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を使用するとよい。
環化反応で使用するアルカリとしては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムn−プロポキシド、カリウムn−プロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、ナトリウムn−ブトキシド、カリウムn−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−アミラート、カリウムtert−アミラート、ナトリウムn−ヘキシラート、カリウムn−ヘキシラートおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどが例示される。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましく用いられる。これらアルカリは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルカリは、水を含有する溶液に溶解させて、水溶液として使用する。
本発明において、アルカリの使用量は、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物の原料であるアミン系化合物に対し、2〜30モル倍に使用することが好ましい。
環化反応は、第四級アンモニウム塩および/または第四級ホスホニウム塩の共存下で行うことが好ましい。これらの塩を添加し共存させることにより、反応が促進され、多官能グリシジルアミン系エポキシ化合物の収率が向上する。
第四級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウム、トリメチル−エチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリエチル−メチルアンモニウム、トリプロピル−メチルアンモニウム、トリブチル−メチルアンモニウム、トリオクチル−メチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチル−プロピルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ジアリルジメチルアンモニウム、n−オクチルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルジメチルエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、β−メチルコリンおよびフェニルトリメチルアンモニウム等の臭化塩、塩化塩、ヨウ化塩、硫酸水素塩および水酸化物等を挙げることができる。特に好ましくは、トリオクチル−メチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウムの臭化塩、塩化塩、硫酸水素塩および水酸化物である。
また第四級ホスホニウム塩としては、テトラメチルホスホニウム、トリメチル−エチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、トリエチル−メチルホスホニウム、トリプロピル−メチルホスホニウム、トリブチル−メチルホスホニウム、トリオクチル−メチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、トリメチル−プロピルホスホニウム、トリメチルフェニルホスホニウム、ベンジルトリメチルホスホニウム、ジアリルジメチルホスホニウム、n−オクチルトリメチルホスホニウム、ステアリルトリメチルホスホニウム、セチルジメチルエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラn−ブチルホスホニウム、フェニルトリメチルホスホニウム、メチルトリフェニルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウムおよびテトラフェニルホスホニウム等の臭化塩、塩化塩、ヨウ化塩、硫酸水素塩および水酸化物等を挙げることができる。
第四級アンモニウム塩および/または第四級ホスホニウム塩の添加量は、触媒量でよく、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基含有化合物に対して0.001〜0.5モル倍が好ましい。
本発明の環化反応において、反応温度は、好ましくは0〜90℃であり、より好ましくは10〜70℃である。また、反応時間は、好ましくは0.2〜60分間、より好ましくは0.5〜40分間である。
本発明の環化反応で使用するN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含有する液としては、アミン系化合物にエピクロロヒドリンを付加反応させて、生成するN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む反応液をそのまま用いてもよいし、反応液に共存する溶媒やエピクロロヒドリンを留去および/または新たに溶媒を追加してもよい。
環化反応で追加する溶媒としては、アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒およびエステル系溶媒が好ましく用いられる。
アルコール系溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノールおよび1−ヘキサノールなどの1級アルコール類、イソプロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−ヘプタノールおよび3−ヘプタノールなどの2級アルコール類、tert−ブタノール、tert−ペンタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルおよびトリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えばヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、トリメチルヘキサン、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびエチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えばジイソピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジエチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
また、エステル系溶媒としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルおよび酢酸イソブチルなどが挙げられる。
中でも好ましく用いられる溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレンおよびジエチルベンゼンである。
環化反応における溶媒の使用量は、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物に対して好ましくは0.1〜20重量倍であり、より好ましくは、1〜10重量倍である。
本発明では、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を混合し、アルカリを含む水溶液からなる水系の連続相中に、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液からなる油滴状の分散相が形成された乳化状態にする。これにより極めて速やかに水相と油相間の物質移動が起こるため、短時間で環化反応を完結させることができる。本明細書において、「乳化状態」とは、水相中に油相が小滴状に分散していることをいう。乳化状態での油滴状の分散相の直径は、好ましくは、500μm以下であり、より好ましくは、200μm以下である。油滴径の測定方法としては、動的光散乱法、遠心沈降光透過法、レーザー回折法、Field Flow Fractionation法、電気的検地帯法、顕微鏡法などがあるが、顕微鏡法が簡便で用いられる。
本発明の製造方法において、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液およびアルカリを含む水溶液を、スタティックミキサーおよび/または乳化機を用いて混合し乳化状態にすることができる。
スタティックミキサーは、動力を使わない静止型混合機であり、配管内に特殊な混合素子(エレメント)を設置したもので、その配管内を通過する液体を、それ自身がもつ速度エネルギーを利用して、連続混合する装置である。
図1にスタティックミキサーを使用した反応装置の一例を模式的に示す。反応槽1中のN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液およびアルカリを含む水溶液の混合液(以下、「反応液」ということがある。)を送液ポンプ2でスタティックミキサー3に送液し、これらの反応液がスタティックミキサー3中のエレメントを通過する際に分割、転換、拡大、縮小、合一などを繰り返し受けて移動することで、強いせん断力をかけ、乳化状態を形成することができる。この乳化状態により環化反応が進み、反応液は、原料化合物および環化反応物の混合液になる。
本発明におけるスタティックミキサーに送液する流速は、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を乳化状態にするために、大きいほうが有効であるが、好ましくは管内線速度20〜500cm/秒になるよう調整される。
また運転形態として、ワンパス方式、槽外循環ライン方式があるが、いずれかに限定されない。
乳化機は、機構的分類として、高速回転方式(タービン・ステータ型、薄膜旋回型)、コロイドミル方式、高圧ジェット方式、超音波式があるが、いずれも反応液に強いせん断力をかけ、乳化状態を形成するものであり、いずれかに限定されない。例えば、高速回転方式のタービン・ステータ型乳化機の場合は、エマルジョン形成には、タービンのより高速な回転とより小さなクリアランスが有効である。タービンの回転数は、2000〜60000rpm、タービンとステータとのクリアランスは0.1〜5mmが好ましく用いられる。
また運転形態として、バッチ方式、ワンパス方式、槽外循環ライン方式、槽内部循環ワンスルー方式、薄膜旋回方式があるが、いずれかに限定されない。
図2は、乳化機を有するバッチ方式の反応装置の一例を模式的に示す説明図である。バッチ形式の反応槽4中に、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液およびアルカリを含む水溶液の混合液(反応液)が投入され、反応槽4内に配置されたホモジナイザー5を稼働かせることにより、反応液に強いせん断力がかけられ、乳化状態が形成される。ホモジナイザー5を運転することにより、反応槽4中の反応液は、短時間のうちに乳化状態になり、環化反応が迅速に進む。
本発明において目的物である多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の単離は、(1)未反応原料の除去、(2)反応溶媒の留去、(3)疎水性溶媒による抽出、(4)抽出溶媒の留去、(5)蒸留および(6)晶析などの一般的な単位操作の組み合わせにより達成できる。
例えば、環化反応後の液にトルエンなどの有機溶媒を加え、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を油相に抽出し、水相を分離除去する。さらに、得られた油相を水洗することにより、油相に溶け込んでいる塩を完全に除去することが好ましい。有機溶媒の使用量は、本発明の目的物に対して、好ましくは0.2〜50重量倍であり、より好ましくは1〜20重量倍である。
得られた油相から抽出溶媒や未反応のエピクロロヒドリン等の低沸点成分を留去することで多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物が得られる。低沸点成分の留去に際しては、薄膜蒸留装置を用いても良い。薄膜蒸留装置としては、遠心式分子蒸留装置、流下膜式分子蒸留装置等が挙げられる。留去した抽出溶媒、未反応のエピクロロヒドリン等は、再利用しても良い。
本発明の製造方法で得られた多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物は、化学純度が80%以上であり、好ましくは90以上である。多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の化学純度が80%未満であると、貯蔵安定性が低くなり、硬化剤により硬化させた樹脂硬化物が所望の物性を有しないことがある。本明細書において、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の化学純度は、高速液体クロマトグラフィーを使用し、後述する方法により測定したときの多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物のピーク面積の分率(HPLC area%)である。
以下、実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例のみに制限されるものではない。なお、本明細書において得られる多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の分析値は、次の方法により測定した。また乳化状態が形成されているか否かは、次の測定で行った。
(化学純度)
以下の条件の液体クロマトグラフィー(島津製作所社製CLASS−VP)により、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物のピーク面積の分率(HPLC area%)を測定し、化学純度とした。
・カラム: YMC―Pack ODS−AM303 4.6φ×250mm
・カラム温度: 40℃
・移動相: 0.1%(v/v)リン酸水溶液を組成(A)、メタノールを組成(B)と し、体積比(A):(B)=40:60の混合液を移動相とした。
・流量: 1ml/分
・注入量: 3μl
・検出: UV 254nm
・分析時間: 80分
・分析サンプル調製:サンプル0.02gを秤量し、メタノール約50mlに希釈
ただし、上記の分析条件に基づく分析結果と同じ結果が得られる限り、この分析条件に限定されるものではない。
(乳化状態の確認)
アルミプレートをドライアイスの上に置き、十分アルミプレートを冷却しておき、その上にサンプリングした反応液を速やかに薄く広げ、しばらく放置し、凍結させた。KEYENCE社製光学顕微鏡VH−5000で凍結した反応液の観察を行い、水系の連続相中に油滴状の分散相が形成された乳化状態になっているか否かを観察した。なお、図4および図5は、光学顕微鏡により得られた撮像において、水相および油相の界面を線描した概略図である。
以下の実施例および比較例において、「○○重量倍/アミン化合物」という記載は、その添加量がアミン化合物の重量の○○重量倍であることを意味する。また「○○モル倍/アミン化合物」という記載は、その添加量がアミン化合物のモル量の○○モル倍であることを意味する。
(合成例1)4−フェノキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アニリン
図3に示す装置を用いて、反応原料液タンク6中の25重量%(4−フェノキシアニリン)/エピクロロヒドリン溶液(4−フェノキシアニリン:エピクロロヒドリン=1:6(モル比))、および酸性化合物溶液タンク7中の酢酸を送液ポンプ8および9により、それぞれ供給速度1.10g/分、および0.13g/分で80℃の恒温槽10内に設置されている5/8インチSUS304製管型反応器11(内径:13.4mm、長さ:400mm、空間体積が48ml(柴田化学社製、SUS316L製Helipack No.1充填))へ送液した(この際の反応液の反応管内液空間速度は、1.4h-1であった)。管型反応器11出口から反応液受器12へ移送された付加反応液150gを取得した。得られた反応液中の4−フェノキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アニリンの純度分析を行ったところ、純度は、96.5%(HPLC area%)であった。
(合成例2)N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)3,4'−ジアミノジフェニルエーテル
図3に示す装置を用いて、反応原料液タンク6中の15.3重量%(3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)/エピクロロヒドリン溶液(3,4'−ジアミノジフェニルエーテル:エピクロロヒドリン=1:12(モル比))、および酸性化合物溶液タンク7中の酢酸を送液ポンプ8および9により、それぞれ供給速度1.16g/分、および0.08g/分で80℃の恒温槽10内に設置されている5/8インチSUS304製管型反応器11(内径:13.4mm、長さ:800mm、空間体積:96ml(柴田化学社製、SUS316L製Helipack No.1充填))へ送液した(この際の反応液の反応管内液空間速度は、0.7h-1であった)。管型反応器11出口から反応液受器12へ移送された付加反応液200gを取得した。得られた反応液中のN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)3,4'−ジアミノジフェニルエーテルの純度分析を行ったところ、純度は、93.5%(HPLC area%)であった。
(合成例3)N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−m−アミノフェノール
図3に示す装置を用いて、反応原料液タンク6中の11.6重量%(m−アミノフェノール)/エピクロロヒドリン溶液(m−アミノフェノール:エピクロロヒドリン=1:9(モル比))、および酸性化合物溶液タンク7中の酢酸を送液ポンプ8および9により、それぞれ供給速度1.13g/分、および0.11g/分で70℃の恒温槽10内に設置されている5/8インチSUS304製管型反応器11(内径:13.4mm、長さ:400mm、空間体積:48ml(柴田化学社製、SUS316L製Helipack No.1充填))へ送液した(この際の反応液の反応管内液空間速度は、1.4h-1であった)。管型反応器11出口から反応液受器12へ移送された付加反応液200gを取得した。得られた反応液中のN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−m−アミノフェノールの純度分析を行ったところ、純度は、98.1%(HPLC area%)であった。
(合成例4)N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)4,4'−ジアミノジフェニルメタン
図3に示す装置を用いて、反応原料液タンク6中の15.2重量%(4,4'−ジアミノジフェニルメタン)/エピクロロヒドリン溶液(4,4'−ジアミノジフェニルメタン:エピクロロヒドリン=1:12(モル比))、および酸性化合物溶液タンク7中の酢酸を送液ポンプ8および9により、それぞれ供給速度1.16g/分、および0.08g/分で70℃の恒温槽10内に設置されている5/8インチSUS304製管型反応器11(内径:13.4mm、長さ:400mm、空間体積:48ml(柴田化学社製、SUS316L製Helipack No.1充填))へ送液した(この際の反応液の反応管内液空間速度は、1.4h-1であった)。管型反応器11出口から反応液受器12へ移送された付加反応液200gを取得した。得られた反応液中のN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)4,4'−ジアミノジフェニルメタンの純度分析を行ったところ、純度は、93.9%(HPLC area%)であった。
(実施例1)
合成例1で得られた4−フェノキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アニリンを含む反応液150gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.8g(0.03モル倍/4−フェノキシアニリン)、22%水酸化ナトリウム水溶液164.2g(5.0モル倍/4−フェノキシアニリン)を投入し、図1に示すスタティックミキサー付循環反応装置(スタティックミキサー:株式会社ノリタケリミテッド製 T4−21R−2PT(内径5mm、エレメント数21、長さ16.5cm))を用いて、流量1.0L/分(管内線速度85cm/秒)で循環させることにより乳化状態を形成し環化反応を行った。環化反応は、処理時間20分で完結した。なお環化反応は、反応液中に2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルを有するアミノ基[すなわち、4−フェノキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−N−グリシジルアニリン]が検出されなくなった時、反応が完了したものとした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴状の分散相が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は、取得した有機層に水50.2g、メタノール16.7gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリン 53.2g(重量収率(4−フェノキシアニリン基準):99%)を得た。得られた4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリンの化学純度は、94.9%(HPLC area%)であった。
(実施例2)
合成例1で得られた4−フェノキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アニリンを含む反応液150gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.8g(0.03モル倍/4−フェノキシアニリン)、22%水酸化ナトリウム水溶液164.2g(5.0モル倍/4−フェノキシアニリン)を投入し、図2に示す乳化機付反応装置(ホモジナイザー:プライミクス株式会社製 タービン・ステータ型高速回転方式 ROBOMICS、タービンとステータ間のクリアランス0.5mm)を用いて、タービン回転数16000rpmで処理することにより乳化状態を形成し環化反応を行った。環化反応は、処理時間3分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例1と同様にした。
実施例2の製造例における反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、図4(a)の線描図に示すように、水系の連続相中に小さな油滴からなる分散相(ハッチング部分)が形成された乳化状態になっていることを確認した。図4(b)は、比較のため図4(a)の縮尺を後述する図5の縮尺と略同じにして示す参考図である。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は、取得した有機層に水50.2g、メタノール16.7gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリン 52.2g(重量収率(4−フェノキシアニリン基準):97%)を得た。得られた4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリンの化学純度は、93.7%(HPLC area%)であった。
(比較例1)
合成例1で得られた4−フェノキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アニリンを含む反応液150gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.8g(0.03モル倍/4−フェノキシアニリン)、22%水酸化ナトリウム水溶液164.2g(5.0モル倍/4−フェノキシアニリン)を投入し、半月板型攪拌羽根付四ツ口フラスコ反応装置(フラスコ:ガラス製500ml、半月板型攪拌羽根:PTFE製、幅75mm、高さ22mm、厚み4mm)を用いて、攪拌機回転数350rpmで攪拌した。
環化反応は、処理時間120分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例1と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、図5の線描図に示すように水相および油相(ハッチング部分)がともに連続相様の形態であり、乳化状態になっていないことを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水50.2g、メタノール16.7gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリン52.2g(重量収率(4−フェノキシアニリン基準):97%)を得た。得られた4−フェノキシ−N,N−ジグリシジルアニリンの化学純度は、93.0%(HPLC area%)であった。
図6は、実施例1,2および比較例1の製造例において、中間生成物である4−フェノキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−N−グリシジルアニリンの残存率を反応時間に対しプロットしたグラフである。実施例1,2の製造例の通り、乳化状態で環化反応を行うことにより、反応が迅速に進行することが明かである。
実施例1,2および比較例1の製造例の結果を表1にまとめて記載する。
Figure 2018159053
(実施例3)
実施例1の製造例において、合成例2で得られたN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)3,4'−ジアミノジフェニルエーテルを含む反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.45g(0.03モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)、22%水酸化ナトリウム水溶液181.7g(7.0モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)を投入した以外は、実施例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間20分で完結した。なお環化反応の完結は、反応液中に2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルを有するアミノ基[すなわち、4−フェノキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−N−グリシジルアニリン]が検出されなくなった時、反応が完了したものとした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水85.8g、メタノール28.5gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、N,N,N',N'−テトラグリシジル3,4'−ジアミノジフェニルエーテル 57.5g(重量収率(3,4'−ジアミノジフェニルエーテル基準):95%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル3,4'−ジアミノジフェニルエーテルの化学純度は、92.0%(HPLC area%)であった。
(実施例4)
実施例2の製造例において、合成例2で得られたN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)3,4'−ジアミノジフェニルエーテルを含む反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.45g(0.03モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)、22%水酸化ナトリウム水溶液181.7g(7.0モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)を投入した以外は、実施例2の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間3分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例3と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水85.8g、メタノール28.5gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、N,N,N',N'−テトラグリシジル3,4'−ジアミノジフェニルエーテル 56.2g(重量収率(3,4'−ジアミノジフェニルエーテル基準):93%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル3,4'−ジアミノジフェニルエーテルの化学純度は、91.5%(HPLC area%)であった。
(比較例2)
比較例1の製造例において、合成例2で得られたN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)3,4'−ジアミノジフェニルエーテルを含む反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルンモニウム1.45g(0.03モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)、22%水酸化ナトリウム水溶液181.7g(7.0モル倍/3,4'−ジアミノジフェニルエーテル)を投入した以外は、比較例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間150分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例3と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、乳化状態になっていないことを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は、取得した有機層に水85.8g、メタノール28.5gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、N,N,N’,N’−テトラグリシジル3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 57.3g(重量収率(3,4'−ジアミノジフェニルエーテル基準):95%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル3,4'−ジアミノジフェニルエーテルの化学純度は、91.8%(HPLC area%)であった。
Figure 2018159053
(実施例5)
実施例1の製造例において、合成例3で得られたN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−m−アミノフェノールを含む反応液200gにイソプロピルアルコールを52.9g(4.5モル倍/m−アミノフェノール)、22%水酸化ナトリウム水溶液186.8g(5.3モル倍/m−アミノフェノール)を投入した以外は、実施例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間15分で完結した。なお環化反応の完結は、反応液中に2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルを有するアミノ基が検出されなくなった時、反応が完了したものとした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水63.5g、メタノール21.1gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、トリグリシジル−m−アミノフェノール 45.8g(重量収率(m−アミノフェノール基準):85%)を得た。得られたトリグリシジル−m−アミノフェノールの化学純度は、74.5%(HPLC area%)であった。
(実施例6)
実施例2の製造例において、合成例3で得られたN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−m−アミノフェノールを含む反応液200gにイソプロピルアルコールを52.9g(4.5モル倍/m−アミノフェノール)、22%水酸化ナトリウム水溶液186.8g(5.3モル倍/m−アミノフェノール)を投入した以外は、実施例2の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間3分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例5と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水63.5g、メタノール21.1gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、トリグリシジル−m−アミノフェノール 44.2g(重量収率(m−アミノフェノール基準):82%)を得た。得られたトリグリシジル−m−アミノフェノールの化学純度は、73.2%(HPLC area%)であった。
(比較例3)
比較例1の製造例において、合成例3で得られたN,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−m−アミノフェノールを含む反応液200gにイソプロピルアルコールを52.9g(4.5モル倍/m−アミノフェノール)、22%水酸化ナトリウム水溶液186.8g(5.3モル倍/m−アミノフェノール)を投入した以外は、比較例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間120分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例5と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、乳化状態になっていないことを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。静置分液は取得した有機層に水63.5g、メタノール21.1gを添加して洗浄することにより行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、トリグリシジル−m−アミノフェノール 45.3g(重量収率(基準):84%)を得た。得られたトリグリシジル−m−アミノフェノールの化学純度は、72.0%(HPLC area%)であった。
Figure 2018159053
(実施例7)
実施例1の製造例において、合成例4で得られたN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)4,4'−ジアミノジフェニルメタンの反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.46g(0.03モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)、22%水酸化ナトリウム水溶液182.0g(7.0モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)を投入した以外は、実施例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間20分で完結した。なお環化反応の完結は、反応液中に2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルを有するアミノ基が検出されなくなった時、反応が完了したものとした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。取得した有機層に水85.1g、メタノール28.3gを添加して洗浄し、静置分液を行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、55.0g(重量収率(4,4'−ジアミノジフェニルメタン基準):91%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル4,4'−ジアミノジフェニルメタンの化学純度は、92.3%(HPLC area%)であった。
(実施例8)
実施例2の製造例において、合成例4で得られた反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.46g(0.03モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)、22%水酸化ナトリウム水溶液182.0g(7.0モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)を投入した以外は、実施例2の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間3分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例7と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、水系の連続相中に油滴が形成された乳化状態になっていることを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。取得した有機層に水85.1g、メタノール28.3gを添加して洗浄し、静置分液を行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、54.4g(重量収率(4,4'−ジアミノジフェニルメタン基準):90%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル4,4'−ジアミノジフェニルメタンの化学純度は、91.5%(HPLC area%)であった。
(比較例4)
比較例1の製造例において、合成例4で得られた反応液200gに硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム1.46g(0.03モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)、22%水酸化ナトリウム水溶液182.0g(7.0モル倍/4,4'−ジアミノジフェニルメタン)を投入した以外は、比較例1の製造例と同様に環化反応を行った。環化反応は、処理時間120分で完結した。なお環化反応の完結は、実施例7と同様にした。反応液の状態を光学顕微鏡で観察したところ、乳化状態になっていないことを確認した。
環化反応が終わった後、静置分液を行った。取得した有機層に水85.1g、メタノール28.3gを添加して洗浄し、静置分液を行った。取得した有機層からエピクロロヒドリン、水、メタノールを減圧下で除き、53.4g(重量収率(4,4'−ジアミノジフェニルメタン基準):88%)を得た。得られたN,N,N',N'−テトラグリシジル4,4'−ジアミノジフェニルメタンの化学純度は、90.0%(HPLC area%)であった。
Figure 2018159053
1 反応槽
2 送液ポンプ
3 スタティックミキサー
4 反応槽
5 ホモジナイザー
6 反応原料液タンク
7 酸性化合物溶液タンク
8 送液ポンプ
9 送液ポンプ
10 恒温槽
11 管型反応器
12 反応液受器

Claims (4)

  1. N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液とアルカリを含む水溶液を混合し、多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物を生成させる環化反応において、前記アルカリを含む水溶液の連続相中に、前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液の分散相を有する乳化状態で前記環化反応を行うことを特徴とする多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法。
  2. 前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を含む液およびアルカリを含む水溶液を、スタティックミキサーおよび/または乳化機を用いて混合し乳化状態にすることを特徴とする請求項1記載の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法。
  3. 前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を、アミン系化合物とエピクロロヒドリンとの付加反応により調製することを特徴とする請求項1または2記載の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法。
  4. アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4−フェノキシアニリン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォンから選ばれるアミン系化合物由来の前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)アミノ基を有する化合物を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多官能グリシジルアミン型エポキシ化合物の製造方法。
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