以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する部分を省略する。
[光モジュールの構成]
図1に示されるように、光モジュール1は、ベースBを備えている。ベースBは、主面Bsを備えている。ベースBは、支持層2と、支持層2上に設けられたデバイス層3と、支持層2とデバイス層3との間に設けられた中間層4と、備えている。主面Bsは、ここでは、デバイス層3における支持層2と反対側の表面である。支持層2、デバイス層3及び中間層4は、SOI基板によって構成されている。具体的には、支持層2は、SOI基板の第1シリコン層である。デバイス層3は、SOI基板の第2シリコン層である。中間層4は、SOI基板の絶縁層である。支持層2、デバイス層3及び中間層4は、それらの積層方向であるZ軸方向(Z軸に平行な方向)から見た場合に、例えば、一辺が10mm程度の矩形状を呈している。支持層2及びデバイス層3のそれぞれの厚さは、例えば数百μm程度である。中間層4の厚さは、例えば数μm程度である。なお、図1では、デバイス層3の1つの角部及び中間層4の1つの角部が切り欠かれた状態で、デバイス層3及び中間層4が示されている。
デバイス層3は、実装領域31と、実装領域31に接続された駆動領域32と、を有している。駆動領域32は、一対のアクチュエータ領域33と、一対の弾性支持領域34と、を含んでいる。実装領域31及び駆動領域32(すなわち、実装領域31並びに一対のアクチュエータ領域33及び一対の弾性支持領域34)は、MEMS技術(パターニング及びエッチング)によってデバイス層3の一部に一体的に形成されている。
一対のアクチュエータ領域33は、X軸方向(Z軸に直交するX軸に平行な方向)において実装領域31の両側に配置されている。つまり、実装領域31は、X軸方向において一対のアクチュエータ領域33に挟まれている。各アクチュエータ領域33は、中間層4を介して支持層2に固定されている。各アクチュエータ領域33における実装領域31側の側面には、第1櫛歯部33aが設けられている。各第1櫛歯部33aは、その直下の中間層4が除去されることで、支持層2に対して浮いた状態となっている。各アクチュエータ領域33には、第1電極35が設けられている。
一対の弾性支持領域34は、Y軸方向(Z軸及びX軸に直交するY軸に平行な方向)において実装領域31の両側に配置されている。つまり、実装領域31は、Y軸方向において一対の弾性支持領域34に挟まれている。各弾性支持領域34の両端部34aは、中間層4を介して支持層2に固定されている。各弾性支持領域34の弾性変形部34b(両端部34aの間の部分)は、複数の板バネが連結された構造を有している。各弾性支持領域34の弾性変形部34bは、その直下の中間層4が除去されることで、支持層2に対して浮いた状態となっている。各弾性支持領域34において両端部34aのそれぞれには、第2電極36が設けられている。
実装領域31には、各弾性支持領域34の弾性変形部34bが接続されている。実装領域31は、その直下の中間層4が除去されることで、支持層2に対して浮いた状態となっている。つまり、実装領域31は、一対の弾性支持領域34によって支持されている。実装領域31における各アクチュエータ領域33側の側面には、第2櫛歯部31aが設けられている。各第2櫛歯部31aは、その直下の中間層4が除去されることで、支持層2に対して浮いた状態となっている。互いに対向する第1櫛歯部33a及び第2櫛歯部31aにおいては、第1櫛歯部33aの各櫛歯が第2櫛歯部31aの各櫛歯間に位置している。
一対の弾性支持領域34は、X軸に平行な方向Aに対して両側から実装領域31を挟んでおり、実装領域31が方向Aに沿って移動すると、実装領域31が初期位置に戻るように実装領域31に弾性力を作用させる。したがって、第1電極35と第2電極36との間に電圧が印加されて、互いに対向する第1櫛歯部33a及び第2櫛歯部31a間に静電引力が作用すると、当該静電引力と一対の弾性支持領域34による弾性力とがつり合う位置まで、方向Aに沿って実装領域31が移動させられる。このように、駆動領域32は、静電アクチュエータとして機能する。
光モジュール1は、可動ミラー5と、固定ミラー6と、ビームスプリッタ7と、光入射部8と、光出射部9と、を更に備えている。可動ミラー5、固定ミラー6及びビームスプリッタ7は、マイケルソン干渉光学系である干渉光学系10を構成するように、デバイス層3上に配置されている。
可動ミラー5は、X軸方向におけるビームスプリッタ7の一方の側において、デバイス層3の実装領域31に実装されている。可動ミラー5が有するミラー部51のミラー面51aは、デバイス層3に対して支持層2とは反対側に位置している。ミラー面51aは、例えばX軸方向に垂直な面(すなわち、方向Aに垂直な面)であり、ビームスプリッタ7側に向いている。
固定ミラー6は、Y軸方向におけるビームスプリッタ7の一方の側において、デバイス層3の実装領域37に実装されている。固定ミラー6が有するミラー部61のミラー面61aは、デバイス層3に対して支持層2とは反対側に位置している。ミラー面61aは、例えばY軸方向に垂直な面であり、ビームスプリッタ7側に向いている。
光入射部8は、Y軸方向におけるビームスプリッタ7の他方の側において、デバイス層3に実装されている。光入射部8は、例えば光ファイバ及びコリメートレンズ等によって構成されている。光入射部8は、外部から干渉光学系10に測定光を入射させるように配置されている。
光出射部9は、X軸方向におけるビームスプリッタ7の他方の側において、デバイス層3に実装されている。光出射部9は、例えば光ファイバ及びコリメートレンズ等によって構成されている。光出射部9は、干渉光学系10から外部に測定光(干渉光)を出射させるように配置されている。
ビームスプリッタ7は、光学機能面7aを有するキューブタイプのビームスプリッタである。光学機能面7aは、デバイス層3に対して支持層2とは反対側に位置している。ビームスプリッタ7は、デバイス層3に形成された矩形状の開口3aの1つの隅部にビームスプリッタ7の底面側の1つの角部が接触させられることで、位置決めされている。ビームスプリッタ7は、位置決めされた状態で接着等によって支持層2に固定されることで、支持層2に実装されている。
以上のように構成された光モジュール1では、光入射部8を介して外部から干渉光学系10に測定光L0が入射すると、測定光L0の一部は、ビームスプリッタ7の光学機能面7aで反射されて可動ミラー5に向かって進行し、測定光L0の残部は、ビームスプリッタ7の光学機能面7aを透過して固定ミラー6に向かって進行する。測定光L0の一部は、可動ミラー5のミラー面51aで反射されて、同一光路上をビームスプリッタ7に向かって進行し、ビームスプリッタ7の光学機能面7aを透過する。測定光L0の残部は、固定ミラー6のミラー面61aで反射されて、同一光路上をビームスプリッタ7に向かって進行し、ビームスプリッタ7の光学機能面7aで反射される。ビームスプリッタ7の光学機能面7aを透過した測定光L0の一部と、ビームスプリッタ7の光学機能面7aで反射された測定光L0の残部とは、干渉光である測定光L1となり、測定光L1は、光出射部9を介して干渉光学系10から外部に出射する。光モジュール1によれば、方向Aに沿って可動ミラー5を高速で往復動させることができるので、小型且つ高精度のFTIRを提供することができる。
[可動ミラー及びその周辺構造]
図2、図3、及び図4に示されるように、可動ミラー(光学素子)5は、ミラー面(光学面)51aを有するミラー部(光学部)51と、環状の弾性部52と、ミラー部51と弾性部52とを互いに連結する連結部(第1連結部)53と、一対の支持部56と、支持部56と弾性部52とを互いに連結する一対の連結部(第2連結部)57と、を有している。ミラー部51は、円板状に形成されている。ミラー面51aは、ミラー部51の円形状の板面である。可動ミラー5は、ミラー面51aが主面Bsに交差(例えば直交)する状態においてベースBに実装されている。
弾性部52は、ミラー面51aに交差する方向(第2方向、X軸方向)からみて、ミラー部51から離間しつつミラー部51を取り囲むように円環状に形成されている。すなわち、弾性部52は、ミラー部51の周囲に設けられ、円環状の環状領域CAを形成している。連結部53は、主面Bsに交差する方向(第3方向、Z軸方向)におけるミラー部51の中心において、ミラー部51と弾性部52とを互いに連結している。ここでは、単一の連結部53が設けられている。
弾性部52は、半円状の板バネ52aと、板バネ52aに連続する半円状の板バネ52bとによって、円環板状に形成されている。板バネ52aは、Z軸方向におけるミラー部51の中心を通る中心線CLよりも主面Bs側(後述する脚部54側)に配置される部分である。中心線CLは、ミラー面51a及び主面Bsに沿った方向(第1方向、Y軸方向)に沿って延びる仮想的な直線である。板バネ52bは、中心線CLよりも主面Bsの反対側(後述する脚部54と反対側)に配置される部分である。板バネ52aのばね定数と、板バネ52bのばね定数とは、互いに等しい。つまり、弾性部52は、中心線CLに対して対称的な形状であり、且つ、弾性部52のばね定数は、中心線CLの両側において互いに等しい。
支持部56は、断面矩形の棒状であって、Y軸方向にミラー部51及び弾性部52を挟むように設けられている。支持部56は、Y軸方向に沿って連結部53に対応する位置において、連結部57により弾性部52に連結されている。したがって、例えば連結部57に対応する位置において、Y軸方向の両側から支持部56を挟むように支持部56に力を加えることにより、弾性部52をY軸方向に圧縮するように弾性変形させることができる。すなわち、Y軸方向に沿った支持部56の互いの距離は、弾性部52の弾性変形に応じて可変である。また、支持部56には、弾性部52の弾性力が付与され得る。なお、ここでは、一対の連結部57と連結部53とが、中心線CL上に一列に配列されている。
支持部56は、脚部54を含む。脚部54は、全体として、Z軸方向に沿って連結部57からミラー面51aを越えてミラー面51aの一方側(ここでは主面Bs側)に延在している。脚部54は、係止部55を含む。係止部55は、脚部54の先端側の部分である。係止部55は、全体としてV字状に屈曲している。係止部55は、傾斜面55a及び傾斜面55bを含む。傾斜面55a及び傾斜面55bは、一対の係止部55における互いに対向する面の反対側の面である(外面である)。
傾斜面55aは、一対の係止部55間において、連結部57から遠ざかる方向(Z軸負方向)に互いに近づくように傾斜している。傾斜面55bは、Z軸負方向に互いに離間するように傾斜している。X軸方向からみて、Z軸に対する傾斜面55aの傾斜角αの絶対値は、90°未満である。同様に、傾斜面55bの傾斜角βの絶対値は、90°未満である。ここでは、一例として、傾斜角αの絶対値と傾斜角βの絶対値とは互いに等しい。
ここで、実装領域31には、開口31bが形成されている。ここでは、開口31bは、Z軸方向に延びてデバイス層3を貫通している。したがって、開口31bは、主面Bsとデバイス層3における主面Bsの反対側の表面とに連通している(至っている)。開口31bは、Z軸方向からみたときの形状が台形である柱状を呈している(図4参照)。開口31bの詳細については後述する。
支持部56は、弾性部52の弾性力が付与された状態において、この開口31bに挿入される。換言すれば、支持部56(すなわち可動ミラー5)が開口31bを介して実装領域31を貫通している。より具体的には、支持部56のうちの係止部55の一部が、開口31b内に位置している。その状態において、係止部55は、Z軸方向における開口31bの一対の縁部(主面Bs側の縁部及び主面Bsの反対側の縁部)に接触している。
ここでは、傾斜面55aが開口31bの主面Bs側の縁部に接触し、傾斜面55bが開口31bの主面Bsの反対側の縁部に接触している。これにより、Z軸方向において係止部55が実装領域31を挟むように実装領域31に係止される。この結果、Z軸方向について、可動ミラー5がベースBから抜けることが抑制される。
ここで、中間層4には、開口41が形成されている。開口41は、Z軸方向において中間層4の両側に開口している。支持層2には、開口21が形成されている。開口21は、Z軸方向において支持層2の両側に開口している。光モジュール1では、中間層4の開口41内の領域及び支持層2の開口21内の領域によって、一続きの空間S1が構成されている。つまり、空間S1は、中間層4の開口41内の領域及び支持層2の開口21内の領域を含んでいる。
空間S1は、支持層2とデバイス層3との間に形成されており、少なくとも実装領域31及び駆動領域32に対応している。具体的には、中間層4の開口41内の領域及び支持層2の開口21内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでいる。中間層4の開口41内の領域は、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分(すなわち、支持層2に対して浮いた状態とすべき部分であって、例えば、実装領域31の全体、各弾性支持領域34の弾性変形部34b、第1櫛歯部33a及び第2櫛歯部31a)を支持層2から離間させるための隙間を形成している。
空間S1には、可動ミラー5が有する各係止部55の一部が位置している。具体的には、各係止部55の一部は、中間層4の開口41内の領域を介して、支持層2の開口21内の領域に位置している。各係止部55の一部は、デバイス層3における中間層4側の表面から空間S1内に、例えば100μm程度突出している。上述したように、中間層4の開口41内の領域及び支持層2の開口21内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでいるため、実装領域31が方向Aに沿って往復動した際に、可動ミラー5の各係止部55うち空間S1に位置する一部が、中間層4及び支持層2と接触することはない。
ここで、図4に示されるように、開口31bの内面は、一対の傾斜面SLと、基準面SRと、を含む。傾斜面SLは、一端SLaと他端SLbとを含む。一端SLa及び他端SLbは、Z軸方向からみたときの傾斜面SLの両端部である。一対の傾斜面SLは、一端SLaから他端SLbに向けて互いの距離が拡大するように(例えばX軸に対して)傾斜している。基準面SRは、Z軸方向からみて、一方の傾斜面SLの他端SLbと他方の傾斜面SLの他端SLbとを互いに接続する基準線BLに沿って延在している。ここでは、基準面SRは、単に、他端SLb同士を互いに接続している。上述したように、Z軸方向からみたときの開口31bの形状は台形である。したがって、ここでは、傾斜面SLが台形の脚に相当し、基準面SRは台形の下底に相当する。
ここでは、開口31bは単一の空間である。Y軸方向における開口31bの寸法の最小値(すなわち、傾斜面SLの一端SLa同士の間隔)は、Y軸方向に沿って弾性部52を圧縮するように弾性変形させたとき、一対の係止部55を一括して開口31b内に配置可能な値である。一方、Y軸方向における開口31bの寸法の最大値(すなわち、傾斜面SLの他端SLb同士の間隔)は、一対の係止部55が開口31bに配置されているときに弾性部52の弾性変形の一部のみが解放され得る(すなわち弾性部52が自然長に至らない)値である。
したがって、開口31b内に一対の係止部55を配置すると、弾性部52の弾性力によって係止部55が開口31bの内面を押圧し、開口31bの内面からの反力が係止部55(支持部56)に付与されることになる。これにより、可動ミラー5は、ミラー面51aが主面Bsに交差(例えば直交)した状態において、開口31bの内面から支持部56に付与される弾性力の反力により実装領域31に支持される。
特に、係止部55は、開口31bの傾斜面SLに当接される。このため、係止部55は、傾斜面SLからの反力のX軸方向の成分によって傾斜面SL上を基準面SRに向けて摺動し、傾斜面SLに接触しながら基準面SRに突き当てられる。これにより、係止部55は、傾斜面SLと基準面SRとによって規定される角部に内接し、X軸方向及びY軸方向の両方において位置決めされる(弾性力によりセルフアライメントされる)。ここでは、係止部55の断面形状が四角形であるので、Z軸方向から見て、傾斜面SLは係止部55に対して点で接触し、基準面SRは係止部55に対して線で接触する。すなわち、ここでは、開口31bの内面は、Z軸方向からみて2つの点及び2つの線で一対の係止部55に接触する。
一方、図2に示されるように、X軸方向からみて、係止部55には、開口31bの縁部においても開口31bの内面から弾性力の反力が付与される。可動ミラー5の実装時には、係止部55の傾斜面55a及び傾斜面55bの一方に対して反力が付与される場合がある。この場合には、当該反力の傾斜面55a又は傾斜面55bに沿った成分によって傾斜面55a及び傾斜面55bの一方が縁部に摺動し、傾斜面55aと傾斜面55bとの両方が縁部に当接する位置(すなわちZ軸方向に沿って実装領域31を挟む位置)に至るようにZ軸方向に沿って移動する。これにより、当該位置において係止部55が係止され、可動ミラー5がZ軸方向について位置決めされる(弾性力によりセルフアライメントされる)。つまり、可動ミラー5においては、弾性部52の弾性力を利用して、3次元的にセルフアライメントがなされる。
以上のような可動ミラー5は、例えばMEMS技術(パターニング及びエッチング)によって一体的に形成される。したがって、可動ミラー5の厚さ(ミラー面51aに交差する方向の寸法)は、各部において一定であり、例えば、320μm程度である。また、ミラー面51aの直径は、例えば1mm程度である。さらに、弾性部52のミラー部51側の表面(内面)と、ミラー部51の弾性部52側の表面(外面)との間隔は、例えば200μm程度である。弾性部52の厚さ(板バネの厚さ)は、例えば10μm以上20μm以下程度である。
[固定ミラー及びその周辺構造]
固定ミラー6及びその周辺構造は、実装領域が可動しないことを除いて、上記の可動ミラー5及びその周辺構造と同様となっている。すなわち、図5及び図6に示されるように、固定ミラー(光学素子)6は、ミラー面(光学面)61aを有するミラー部(光学部)61と、環状の弾性部62と、ミラー部61と弾性部62とを互いに連結する連結部(第1連結部)63と、一対の支持部66と、支持部66と弾性部62とを互いに連結する一対の連結部(第2連結部)67と、を有している。ミラー部61は、円板状に形成されている。ミラー面61aは、ミラー部61の円形状の板面である。固定ミラー6は、ミラー面61aがベースBの主面Bsに交差(例えば直交)する状態において、ベースBに実装されている。
弾性部62は、ミラー面61aに交差する方向(第2方向、Y軸方向)からみて、ミラー部61から離間しつつミラー部61を取り囲むように円環状に形成されている。したがって、弾性部62は、ミラー部61の周囲に設けられ、円環状の環状領域CAを形成している。連結部63は、主面Bsに交差する方向(第3方向、Z軸方向)におけるミラー部61の中心において、ミラー部61と弾性部62とを互いに連結している。ここでは、単一の連結部63が設けられている。
弾性部62は、半円状の板バネ62aと、板バネ62aに連続する半円状の板バネ62bとによって、円環板状に形成されている。板バネ62aは、Z軸方向におけるミラー部61の中心を通る中心線CLよりも主面Bs側(後述する脚部64側)に配置される部分である。中心線CLは、ミラー面61a及び主面Bsに沿った方向(第1方向、X軸方向)に沿って延びる仮想的な直線である。板バネ62bは、中心線CLよりも主面Bsの反対側(後述する脚部64と反対側)に配置される部分である。板バネ62aのばね定数と、板バネ62bのばね定数とは互いに等しい。つまり、弾性部62は、中心線CLに対して対称的な形状であり、且つ、弾性部62のばね定数は、中心線CLの両側において互いに等しい。
支持部66は、断面矩形の棒状であって、X軸方向にミラー部61及び弾性部62を挟むように設けられている。支持部66は、Y軸方向に沿って連結部63に対応する位置において、連結部67により弾性部62に連結されている。したがって、例えば連結部67に対応する位置において、X軸方向の両側から支持部66を挟むように支持部66に力を加えることにより、弾性部62をX軸方向に圧縮するように弾性変形させることができる。すなわち、X軸方向に沿った支持部66の互いの距離は、弾性部62の弾性変形に応じて可変である。また、支持部66には、弾性部62の弾性力が付与され得る。なお、ここでは、一対の連結部67と連結部63とが、中心線CL上に一列に配列されている。
支持部66は、脚部64を含む。脚部64は、全体として、Z軸方向に沿って、連結部67からミラー面61aを越えてミラー面61aの一方側(ここでは主面Bs側)に延在している。脚部64は、係止部65を含む。係止部65は、脚部64の先端側の部分である。係止部65は、全体として屈曲している。係止部65は、傾斜面65a及び傾斜面65bを含む。傾斜面65a及び傾斜面65bは、一対の係止部65における互いに対向する面の反対側の面である(外面である)。
傾斜面65aは、一対の係止部65間において、連結部67から遠ざかる方向(Z軸負方向)に互いに近づくように傾斜している。傾斜面65bは、Z軸負方向に互いに離間するように傾斜している。Y軸方向からみて、Z軸に対する傾斜面65a,65bの傾斜角は、可動ミラー5における傾斜面55a,55bと同様である。
ここで、実装領域37には、開口37aが形成されている。ここでは、開口37aは、Z軸方向にデバイス層3を貫通している。したがって、開口37aは、主面Bsとデバイス層3における主面Bsの反対側の表面とに連通している(至っている)。開口37aは、実装領域31における開口31bと同様に、Z軸方向からみたときの形状が台形である柱状を呈している。
支持部66は、弾性部62の弾性力が付与された状態において、この開口37aに挿入される。換言すれば、支持部66(すなわち固定ミラー6)が開口37aを介して実装領域37を貫通している。より具体的には、支持部66のうちの係止部65の一部が、開口37a内に位置している。その状態において、係止部65は、Z軸方向における開口37aの一対の縁部(主面Bs側の縁部及び主面Bsの反対側の縁部)に接触している。ここでは、傾斜面65aが開口37aの主面Bs側の縁部に接触し、傾斜面65bが開口37aの主面Bsの反対側の縁部に接触している。これにより、Z軸方向において係止部65が実装領域37を挟むように実装領域37に係止される。この結果、Z軸方向について、固定ミラー6がベースBから抜けることが抑制される。
ここで、中間層4には、開口42が形成されている。開口42は、Z軸方向から見た場合に実装領域37の開口37aを含んでおり、Z軸方向において中間層4の両側に開口している。支持層2には、開口22が形成されている。開口22は、Z軸方向から見た場合に実装領域37の開口37aを含んでおり、Z軸方向において支持層2の両側に開口している。光モジュール1では、中間層4の開口42内の領域及び支持層2の開口22内の領域によって、一続きの空間S2が構成されている。つまり、空間S2は、中間層4の開口42内の領域及び支持層2の開口22内の領域を含んでいる。
空間S2には、固定ミラー6が有する各係止部65の一部が位置している。具体的には、各係止部65の一部は、中間層4の開口42内の領域を介して、支持層2の開口22内の領域に位置している。各係止部65の一部は、デバイス層3における中間層4側の表面から空間S2内に、例えば100μm程度突出している。
ここで、開口37aの内面は、実装領域31における開口31bの内面と同様に構成されている。したがって、開口37a内に一対の係止部65を配置すると、弾性部62の弾性力によって係止部65が開口37aの内面を押圧し、開口37aの内面からの反力が係止部65(支持部66)に付与されることになる。これにより、固定ミラー6は、ミラー面61aが主面Bsに交差(例えば直交)した状態において、開口37aの内面から支持部66に付与される弾性力の反力によりベースBに支持される。特に、固定ミラー6においても、可動ミラー5の場合と同様に、開口37aの内面と弾性力とを利用した3次元的なセルフアライメントがなされる。
以上のような固定ミラー6も、可動ミラー5と同様に、例えばMEMS技術(パターニング及びエッチング)によって一体的に形成される。固定ミラー6の各部の寸法は、例えば可動ミラー5の各部の上述した寸法と同様である。
[作用及び効果]
光モジュール1においては、可動ミラー5が、弾性部52と、弾性部52の弾性変形に応じて互いの距離が可変とされた一対の支持部56と、を有する。一方、可動ミラー5が実装されるベースBの実装領域31には、主面Bsに連通する開口31bが形成されている。したがって、一例として支持部56間の距離が縮小するように弾性部52を弾性変形させた状態において支持部56を開口31bに挿入し、弾性部52の弾性変形の一部を解放することにより、開口31b内において支持部56の互いの距離が拡大し、支持部56を開口31bの内面に当接させることができる。
これにより、可動ミラー5は、開口31bの内面から支持部56に付与される反力によって支持される。このように、この光モジュール1においては、弾性力を利用して可動ミラー5をベースBに実装する。したがって、接着剤の悪影響等を考慮することなく、すなわち、実装領域31の特性によらず確実に光学素子を実装可能である。なお、ここでは、可動ミラー5を例に作用及び効果を説明しているが、固定ミラー6に関しても同様の作用及び効果が奏される。
また、可動ミラー5においては、弾性部52が環状領域CAを形成するように設けられている。このため、例えば弾性部52が片持ち状態とされる場合(この場合には、弾性部52によって環状等の閉じた領域が形成されない)と比較して、弾性部52の強度が向上する。したがって、例えば、可動ミラー5の製造時やハンドリング時に、弾性部52の破損を抑制可能である。
また、光モジュール1においては、ベースBは、支持層2と、支持層2上に設けられ、主面Bs及び実装領域31を含むデバイス層3と、を有する。また、開口31bは、主面Bsに交差する方向(Z軸方向)にデバイス層3を貫通している。そして、支持部56は、Z軸方向における開口31bの一対の縁部に当接するように屈曲した係止部55を含んでいる。このため、係止部55が開口31bの一対の縁部に当接する位置において実装領域31に係止される。このため、可動ミラー5をベースBに確実に実装可能であると共に、ベースBの主面Bsに交差する方向について可動ミラー5の位置決めが可能である。
また、光モジュール1においては、開口31bの内面は、Z軸方向からみて、一端SLaから他端SLbに向けて互いの距離が拡大するように傾斜した一対の傾斜面SLと、一方の傾斜面SLの他端SLbと他方の傾斜面SLの他端SLbとを接続する基準線BLに沿って延在する基準面SRと、を含んでいる。このため、支持部56を開口31bに挿入して弾性部52の弾性変形の一部を解放したときに、弾性力によって支持部56を傾斜面SLに摺動させて基準面SRに突き当てることができる。このため、主面Bsに沿った方向における可動ミラー5の位置決めが可能である。
また、光モジュール1においては、弾性部52は、X軸方向からみてミラー部51を囲うように環状に形成されることにより環状領域CAを形成している。このため、弾性部52に端部が生じないため、弾性部52の強度を確実に向上可能である。
また、光モジュール1においては、支持部56は、弾性部52に接続される連結部57と、Z軸方向に沿って連結部57からミラー面51aを越えて延在し、開口31bに挿入される脚部54と、を含んでいる。このため、ミラー面51aの全体をベースBの主面Bs上に突出させた状態において、可動ミラー5をベースBに実装可能である。
さらに、可動ミラー5においては、弾性部52が、ミラー面51aの中心線CLに対して対称的な形状であり、且つ、弾性部52のばね定数が、中心線CLの両側において互いに等しい。このため、例えばY軸方向に沿って弾性部52を弾性変形させるときに、可動ミラー5の姿勢が不安定になりにくい(例えばねじれが発生しにくい)。また、弾性部52の弾性変形の一部を解放したときに、開口31bの内面から一対の支持部56に対して不均一に反力が入力されることが抑制される。
ここで、光モジュール1では、可動ミラー5がデバイス層3の実装領域31を貫通しており、可動ミラー5の各係止部55の一部が支持層2とデバイス層3との間に形成された空間S1に位置している。これにより、例えば各係止部55のサイズ等が制限されないため、デバイス層3の実装領域31に可動ミラー5を安定的に且つ強固に固定することができる。よって、光モジュール1によれば、デバイス層3に対する可動ミラー5の確実な実装が実現される。
また、光モジュール1では、可動ミラー5の各係止部55の一部が、中間層4の開口41内の領域を介して、支持層2の開口21内の領域に位置している。これにより、デバイス層3に対する可動ミラー5の確実な実装のための構成を好適に実現することができる。
また、光モジュール1では、支持層2がSOI基板の第1シリコン層であり、デバイス層3がSOI基板の第2シリコン層であり、中間層4がSOI基板の絶縁層である。これにより、デバイス層3に対する可動ミラー5の確実な実装のための構成をSOI基板によって好適に実現することができる。
また、光モジュール1では、可動ミラー5のミラー面51aが、デバイス層3に対して支持層2とは反対側に位置している。これにより、光モジュール1の構成を簡易化することができる。
また、光モジュール1では、可動ミラー5、固定ミラー6及びビームスプリッタ7が、干渉光学系10を構成するように配置されている。これにより、感度が向上されたFTIRを得ることができる。
また、光モジュール1では、光入射部8が、外部から干渉光学系10に測定光を入射させるように配置されており、光出射部9が、干渉光学系10から外部に測定光を出射させるように配置されている。これにより、光入射部8及び光出射部9を備えるFTIRを得ることができる。
[変形例]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、各構成の材料及び形状は、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
また、空間S1は、支持層2とデバイス層3との間に形成されており、少なくとも実装領域31及び駆動領域32に対応していれば、図7及び図8に示されるように、様々な態様を採用することができる。
図7に示される構成では、開口21の代わりに、デバイス層3側に開口する凹部23が支持層2に形成されており、中間層4の開口41内の領域及び支持層2の凹部23内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、支持層2の凹部23内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでいる。可動ミラー5の各係止部55の一部は、中間層4の開口41内の領域を介して、凹部23内の領域に位置している。この構成によっても、デバイス層3に対する可動ミラー5の確実な実装のための構成を好適に実現することができる。
図8の(a)に示される構成では、支持層2の開口21内の領域が、Z軸方向から見た場合に可動ミラー5の各係止部55が移動する範囲を含んでいる。図8の(b)に示される構成では、支持層2の凹部23内の領域が、Z軸方向から見た場合に可動ミラー5の各係止部55が移動する範囲を含んでいる。これらの場合、中間層4の開口41内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。いずれの構成でも、実装領域31が方向Aに沿って往復動した際に、可動ミラー5の各係止部55うち空間S1に位置する一部が、中間層4及び支持層2と接触することはない。
また、支持層2とデバイス層3とは、中間層4を介さずに互いに接合されていてもよい。この場合、支持層2は、例えば、シリコン、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、又は、セラミックによって形成され、デバイス層3は、例えばシリコンによって形成される。支持層2とデバイス層3とは、例えば、表面活性化による常温接合、低温プラズマ接合、高温処理を行う直接接合、絶縁樹脂接着、メタル接合、又は、ガラスフリットによる接合等によって互いに接合される。この場合にも、空間S1は、支持層2とデバイス層3との間に形成されており、少なくとも実装領域31及び駆動領域32に対応していれば、図9、図10、図11及び図12に示されるように、様々な態様を採用することができる。いずれの構成によっても、デバイス層3に対する可動ミラー5の確実な実装のための構成を好適に実現することができる。
図9の(a)に示される構成では、支持層2の開口21内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、支持層2の開口21内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。可動ミラー5の各係止部55の一部は、支持層2の開口21内の領域に位置している。
図9の(b)に示される構成では、支持層2の凹部23内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、支持層2の凹部23内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。可動ミラー5の各係止部55の一部は、支持層2の凹部23内の領域に位置している。
図10の(a)に示される構成では、支持層2側に開口する凹部(第1凹部)38がデバイス層3に形成されており、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の開口21内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の開口21内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでいる。デバイス層3の凹部38内の領域は、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。可動ミラー5の各係止部55の一部は、デバイス層3の凹部38内の領域を介して、支持層2の開口21内の領域に位置している。
図10の(b)に示される構成では、凹部38がデバイス層3に形成されており、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の凹部(第2凹部)23内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の凹部23内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでいる。デバイス層3の凹部38内の領域は、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。可動ミラー5の各係止部55の一部は、デバイス層3の凹部38内の領域を介して、支持層2の凹部23内の領域に位置している。
図11の(a)に示される構成では、凹部38がデバイス層3に形成されており、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の開口21内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、デバイス層3の凹部38内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。支持層2の開口21内の領域は、Z軸方向から見た場合に可動ミラー5の各係止部55が移動する範囲を含んでいる。可動ミラー5の各係止部55の一部は、デバイス層3の凹部38内の領域を介して、支持層2の開口21内の領域に位置している。
図11の(b)に示される構成では、凹部38がデバイス層3に形成されており、デバイス層3の凹部38内の領域及び支持層2の凹部(第2凹部)23内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、デバイス層3の凹部38内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。支持層2の凹部23内の領域は、Z軸方向から見た場合に可動ミラー5の各係止部55が移動する範囲を含んでいる。可動ミラー5の各係止部55の一部は、デバイス層3の凹部38内の領域を介して、支持層2の凹部23内の領域に位置している。
図12に示される構成では、凹部38がデバイス層3に形成されており、デバイス層3の凹部38内の領域によって空間S1が構成されている。この場合、デバイス層3の凹部38内の領域は、Z軸方向から見た場合に実装領域31が移動する範囲を含んでおり、実装領域31及び駆動領域32のうち支持層2から離間させるべき部分を支持層2から離間させるための隙間を形成している。可動ミラー5の各係止部55の一部は、デバイス層3の凹部38内の領域に位置している。
また、図13の(a)及び(b)に示されるように、可動ミラー5の各脚部54の一部及び各係止部55の一部が空間S1に位置しており、可動ミラー5のミラー面51aが、支持層2に対してデバイス層3とは反対側に位置していてもよい。この場合、固定ミラー6のミラー面61a及びビームスプリッタ7の光学機能面7aも、支持層2に対してデバイス層3とは反対側に位置している。なお、図13の(b)に示される構成では、支持層2とは反対側に突出するスペーサ39がデバイス層3に一体的に設けられている。スペーサ39は、可動ミラー5の各係止部55のうちデバイス層3から支持層2とは反対側に突出する部分よりも突出しており、当該部分を保護している。また、ここでは、開口31bは、スペーサ39により規定される空間を介して主面Bsに連通している。或いは、ここでは、開口31bは、空間S1を介して主面Bsと反対側の表面である別の主面に連通している。
ここで、上記実施形態においては、可動ミラー5は、そのミラー面51aの全体が主面Bs、又は、ベースBにおける主面Bsと反対側の表面に突出する場合について説明した。しかしながら、可動ミラー5の態様はこの場合に限定されない。例えば、可動ミラー5のミラー面51aの一部が、ベースBの内部に配置されていてもよい。以下、この例について説明する。
図14、図15、及び図16に示されるように、ここでは、可動ミラー5Aは、図2に示される可動ミラー5と比較して、支持部56に代えて支持部56Aを有する点において可動ミラー5と相違している。支持部56Aにおける弾性部52との関係については、支持部56と同様である。これに対して、支持部56Aは、脚部54を含まない点において支持部56と相違している。
すなわち、ここでは、支持部56Aの全体が、係止部55とされている。これにより、支持部56Aは、Z軸方向におけるミラー面51aの中心線CLに対して対称的な形状とされ、中心線CLの一方側に相対的に長く延在する部分を有していない。このため、ここでは、支持部56Aは、可動ミラー5Aの全体が開口31bを介して実装領域31を貫通している状態において、可動ミラー5Aを支持している。ミラー面51aは、実装領域31に交差している。
ここでは、係止部55(支持部56A)の一部分(中心部分)が、Y軸方向に沿ってミラー部51に重複している。そして、可動ミラー5Aは、その係止部55においてデバイス層3に係止され、実装領域31に支持される。したがって、中心線CLの一方側に相対的に長く延びる支持部56(脚部54)により可動ミラー5を支持する場合と比較して、支持点と重心との乖離が小さく、安定的な実装を実現可能である。
具体的には、一例として、支持部56Aは、Z軸方向におけるミラー面51aの中心線CLが、デバイス層3の厚さ方向の中心に一致するように、可動ミラー5Aを支持している。したがって、ミラー面51aの一部(ここでは半分以上)が、主面Bsよりも支持層2側に位置することになる。これに対して、ここでは、開口31bが、実装領域31におけるミラー面51aの臨む側の端部に至るように延びて開放されている。したがって、この場合であっても、ミラー面51aに向かう測定光L0の光路の制御により、測定光L0が実装領域31に干渉することを避け、ミラー面51aの全体を有効に利用することができる。
以上のように、可動ミラー5Aにおいては、支持部56A(ここでは、可動ミラー5Aの全体)が、Z軸方向におけるミラー面51aの中心線CLに対して対称的に形成されている。そして、可動ミラー5Aは、その中心線CLに対応する位置において、支持部56Aにより支持されている。したがって、Z軸方向について支持点と重心とを実質的に一致させ、より安定的な実装を実現可能である。
また、上記実施形態では、固定ミラー6がデバイス層3に実装されていたが、固定ミラー6は、支持層2又は中間層4に実装されていてもよい。また、上記実施形態では、ビームスプリッタ7が支持層2に実装されていたが、ビームスプリッタ7は、デバイス層3又は中間層4に実装されていてもよい。また、ビームスプリッタ7は、キューブタイプのビームスプリッタに限定されず、プレートタイプのビームスプリッタであってもよい。
また、光モジュール1は、光入射部8に加え、光入射部8に入射させる測定光を発生させる発光素子を備えていてもよい。或いは、光モジュール1は、光入射部8に代えて、干渉光学系10に入射させる測定光を発生させる発光素子を備えていてもよい。また、光モジュール1は、光出射部9に加え、光出射部9から出射された測定光(干渉光)を検出する受光素子を備えていてもよい。或いは、光モジュール1は、光出射部9に代えて、干渉光学系10から出射された測定光(干渉光)を検出する受光素子を備えていてもよい。
また、各アクチュエータ領域33に電気的に接続された第1貫通電極、及び各弾性支持領域34の両端部34aのそれぞれに電気的に接続された第2貫通電極が、支持層2及び中間層4(中間層4が存在しない場合には支持層2のみ)に設けられており、第1貫通電極と第2貫通電極との間に電圧が印加されてもよい。また、実装領域31を移動させるアクチュエータは、静電アクチュエータに限定されず、例えば、圧電式アクチュエータ、電磁式アクチュエータ等であってもよい。また、光モジュール1は、FTIRを構成するものに限定されず、他の光学系を構成するものであってもよい。
引き続いて変形例の説明を続ける。なお、以下では、可動ミラー5,5A及び開口31bを用いて変形例を説明するが、固定ミラー6及び開口37aについても同様の変形が可能である。図17に示されるように、可動ミラー5は、ミラー部51と弾性部52とを互いに連結する複数の連結部(第1連結部)53を有していてもよい。
図17の(a)に示される例では、可動ミラー5は、一対の連結部53を有している。ここでは、一対の連結部53は、一対の連結部57と異なる位置に配置されている。一対の連結部53は、中心線CLの両側に分配されて配置されている。特に、ここでは、一対の連結部53は、中心線CLに対して対称的な位置に配置されている。したがって、ここでは、一対の連結部53を結ぶ直線に対して、弾性部52及び可動ミラー5の全体が対称的に構成される。
また、図17の(b)に示される例では、可動ミラー5は、3つの連結部53を有している。3つの連結部53は、一対の連結部57と異なる位置に配置されている。ここでは、3つの連結部53のうちの1つの連結部53と2つの連結部53とが、中心線CLの両側に分配されて配置されている。同様に、図17の(c)に示される例では、可動ミラー5は、4つの連結部53を有している。4つの連結部は、一対の連結部57と異なる位置に配置されている。ここでは、4つの連結部53は、中心線CLの両側に2つずつ分配されて配置されている。
一方、図18の(a)に示されるように、可動ミラー5は、複数の弾性部52を有することができる。ここでは、可動ミラー5は、一対の弾性部52を有している。一対の弾性部52は、それぞれ円環板状に形成されており、互いに同心に配置されている。換言すれば、ここでは、一の弾性部52が、ミラー部51を取り囲むように設けられ、別の弾性部52が、当該一の弾性部52及びミラー部51を取り囲むように設けられている。弾性部52のそれぞれが環状領域CAを形成している。
他方、弾性部52は、円環板状に限らず、図18の(b)に示されるように楕円環板状であってもよい。すなわち、ミラー面51aに交差する方向(X軸方向)からみて、弾性部52は楕円状であってもよい。ここでは、一対の連結部53は、弾性部52の楕円の長軸に対応する位置に配置されている。また、一対の連結部57は、弾性部52の楕円の短軸に対応する位置に配置されている。
弾性部52の変形例の説明を続ける。図19の(a)に示される例では、可動ミラー5は、長方形板状の一対の弾性部52と、弾性部52同士を互いに接続する一対の板状の接続部58と、を有する。弾性部52は、Y軸方向にミラー部51を挟むようにミラー部51の両側に配置されている。弾性部52は、支持部56と略平行にZ軸方向に沿って延在している。接続部58は、弾性部52の長手方向の両端部に設けられ、弾性部52同士を接続している。これにより、ここでは、弾性部52と接続部58とよって、矩形環状の環状領域CAが形成されている。なお、ここでは、単一の連結部53が接続部58を介して弾性部52とミラー部51とを互いに連結している。
また、図19の(b)に示される例でも、可動ミラー5は、一対の弾性部52を有している。ここでは、弾性部52は、Z軸方向にミラー部51を挟むようにミラー部51の両側に配置されている。弾性部52は、それぞれ、波板状に形成されている。すなわち、X軸方向からみて、弾性部52は、波形状(ここでは矩形波形状)である。弾性部52は、それぞれ、その両端部において支持部56に接続されている。これにより、ここでは、弾性部52と支持部56とによって、概ね矩形の環状領域CAが形成されている。また、ここでは、連結部53は、支持部56とミラー部51とを互いに連結している。このように、ミラー部51は、支持部56に連結されていてもよい。
また、図19の(c)に示される例でも、可動ミラー5は、一対の弾性部52を有している。ここでも、弾性部52は、Z軸方向にミラー部51を挟むようにミラー部51の両側に配置されている。弾性部52は、それぞれ、V字板状に形成されている。すなわち、X軸方向からみて、弾性部52は、V字状である。弾性部52は、それぞれ、その両端部において支持部56に接続されている。これにより、ここでは、弾性部52と支持部56とによって、概ね矩形の環状領域CAが形成されている。なお、ここでも、連結部53は、支持部56とミラー部51とを互いに連結している。
また、図20の(a)に示される例では、弾性部52は、X軸方向からみて、互いに逆向きに配置された一対の半円部と、半円部同士を接続する一対の直線部とによって、環状に形成されてもよい。或いは、図20の(b)に示されるように、弾性部52は、X軸方向からみて、互いに同じ向きに配置された一対の半円部と、半円部同士を接続する一対の直線部とによって、環状に形成されてもよい。
また、図21に示されるように、弾性部52は、X軸方向からみて、環の一部を切り欠いた形状に形成されてもよい。図21の(a)に示される例では、弾性部52は、円環に対して中心線CLの両側に一対の切り欠き部52cを設けた形状とされている。すなわち、ここでは、弾性部52は、切り欠き部52cにおいて互いに離間した一対の円弧状部分52dからなる。連結部53は、円弧状部分52dのそれぞれの端部において、弾性部52とミラー部51とを互いに連結している。これにより、ここでは、一の円弧状部分52dと、当該一の円弧状部分52dに接続された一対の連結部53と、ミラー部51とによって、1つの環状領域CAが形成されている。
図21の(b),(c)に示される例では、弾性部52は、単一の切り欠き部52cによって単一の円弧状部分52dとして構成されている。連結部53は、弾性部52の端部において弾性部52とミラー部51とを互いに接続している。これにより、ここでは、弾性部52と一対の連結部53とミラー部51とによって環状領域CAが形成されている。なお、ここでは、連結部53は、切り欠き部52cを介して支持部56とミラー部51とを連結している。すなわち、ミラー部51を直接的に支持部56に連結してもよい。
図22の(a)に示される例では、図2に示される形態と比較して、係止部55の形状が変更されている。ここでは、係止部55は、脚部54から連結部57と反対方向(Z軸負方向)に延びて終端している。すなわち、係止部55は、端部55cを含む。また、係止部55は、端部55cよりも連結部57側の位置から他方の係止部55側に突出した突出部55dを含む。突出部55dは、傾斜面55bを含む。端部55cと傾斜面55bとは、Z軸方向に沿って互いに対向している。
端部55cは、主面Bs上における開口31bの周縁部に接触する。一方、傾斜面55bは、開口31bの主面Bsの反対側の縁部に接触している。これにより、Z軸方向において係止部55が実装領域31を挟むように実装領域31に係止される。すなわち、ここでも、支持部56は、主面Bsに交差する方向における開口31bの一対の縁部に当接するように屈曲した係止部55を含むことになる。この結果、Z軸方向について、可動ミラー5がベースBから抜けることが抑制される。
図22の(b)に示される例では、係止部55は、傾斜面55aを有すると共に、傾斜面55aよりも先端側において連結部57側に折り返すように屈曲して終端している。すなわち、係止部55は、端部55cを含む。端部55cと傾斜面55aとは、Z軸方向に沿って互いに対向している。
端部55cは、主面Bsと反対側の面上における開口31bの周縁部に接触する。一方、傾斜面55aは、開口31bの主面Bs側の縁部に接触している。これにより、Z軸方向において係止部55が実装領域31を挟むように実装領域31に係止される。すなわち、ここでも、支持部56は、主面Bsに交差する方向における開口31bの一対の縁部に当接するように屈曲した係止部55を含むことになる。この結果、Z軸方向について、可動ミラー5がベースBから抜けることが抑制される。
引き続いて、図15に示された可動ミラー5Aの変形例について説明する。図23の(a)に示される可動ミラー5Aは、一対のハンドル部59をさらに備えている。また、ここでは、弾性部52は、半円状の板バネ52aと板バネ52bとから構成されている。板バネ52a,52bは、互いに逆向きに配置され、支持部56A(係止部55)により互いに接続されている。これにより、ここでは、弾性部52と支持部56Aとによって、概ね楕円状の環状領域CAが形成されている。
ハンドル部59は、環状領域CAの内側に配置されている。ハンドル部59は、U字状を呈しており、その両端が支持部56Aに接続されている。一対の支持部56A及び一対のハンドル部59は、中心線CL上に一列に配列されている。連結部53は、一方のハンドル部59に接続されている。したがって、連結部53は、ハンドル部59を介して、支持部56Aとミラー部51とを互いに連結している。この可動ミラー5Aにおいては、例えば、一対のハンドル部59を把持した状態においてハンドル部59同士が近づくようにハンドル部59に力を加えることにより、Y軸方向に沿って弾性部52を圧縮するように弾性変形させることができる。
図23の(b)に示されるように、ハンドル部59は、弾性部52に設けられていてもよい。ここでは、ハンドル部59は、環状領域CAの外側に突出している。一対のハンドル部59は、中心線CLの両側に分配されて配置されている。特に、ここでは、一対のハンドル部59は、中心線CLに対して対称的な位置に配置されている。この可動ミラー5Aにおいては、例えば、一対のハンドル部59を把持した状態においてハンドル部59同士を遠ざけるようにハンドル部59に力を加えることにより、Y軸方向に沿って弾性部52を圧縮するように弾性変形させることができる。
なお、図23の(c)に示されるように、一対の支持部56Aと一対のハンドル部59とを中心線CLに沿って一列に配置する場合に、環状領域CAの外側に突出するようにハンドル部59を支持部56Aに接続してもよい。
引き続いて、図4に示された開口31bの変形例について説明する。図24の(a)に示されるように、開口31bのZ軸方向からみたときの形状は、三角形であってもよい。この場合、開口31bの内面は、一対の傾斜面SLと基準面SRとからなる。ここでは、傾斜面SLの一端SLa同士が互いに接続されている。この場合にも、傾斜面SLと基準面SRとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
図24の(b)に示される例では、開口31bのZ軸方向からみたときの形状は、六角形である。この場合、開口31bの内面は、一対の傾斜面SLと、傾斜面SLと反対側に傾斜する一対の傾斜面SKと、を含む。一対の傾斜面SKは、一端Skaから他端SKbに向けて互いの距離が拡大するように傾斜している。ここでは、傾斜面SLの他端SLbと傾斜面SKの他端SKbとが互いに接続され、1つの角部を形成している。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。ここでは、Z軸方向からみて、1つの係止部55が2つの点において開口31bの内面に接触する。
図24の(c)に示されるように、傾斜面SLは、曲面であってもよい。この場合には、一対の傾斜面SLは、一端SLaから他端SLbに向けて互いに距離が拡大するように傾斜し、且つ、湾曲している。ここでは、Z軸方向からみて、傾斜面SLは、傾斜面SLの接線のX軸に対する傾きが一端SLaから他端SLbに向けて徐々に拡大するように湾曲している。傾斜面SLは、開口31bの内側に向けて凸となるように湾曲している。この場合であっても、傾斜面SLと基準面SRとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
図25の(a)に示される例では、傾斜面SL及び傾斜面SKの両方が、開口31bの内側に凸となるような曲面である。また、傾斜面SLの他端SLbと傾斜面SKの他端SKbとは、X軸方向に沿って延びる接続面を介して互いに接続されている。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
図25の(b)に示される例では、Z軸方向からみて2つの部分31pに分割されている。2つの部分31pのそれぞれが、傾斜面SLと基準面SRとを有している。すなわち、ここでは、基準面SRも2つの部分に分割されている。ただし、Z軸方向からみて、基準面SRは、全体として、一方の部分31pの傾斜面SLの他端SLbと、他方の部分31pの傾斜面SLの他端SLbと、を接続する基準線BLに沿って延びている。この場合には、1つの係止部55が開口31bの1つの部分31pに挿入される。そして、傾斜面SLと基準面SRとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
図25の(c)に示される例でも、Z軸方向からみて2つの部分31pに分割されている。2つの部分31pのそれぞれが、傾斜面SLと傾斜面SKとを有している。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
図26の(a)に示される例では、開口31bのZ軸方向からみたときの形状が菱形である。ここでは、開口31bの内面が、傾斜面SLと傾斜面SKとによって構成されていうる。つまり、ここでは、傾斜面SLと傾斜面SKとが互いに接続されることに加えて、傾斜面SLの一端SLa同士が互いに接続され、且つ、傾斜面SKの一端Ska同士が互いに接続されている。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
さらに、図26の(b)に示される例では、傾斜面SLの他端SLbと傾斜面SKの他端SKbとが、X軸方向に沿って延びる接続面を介して互いに接続されている。また、傾斜面SLの一端SLa同士が互いに接続され、且つ、傾斜面SKの一端Ska同士が互いに接続されている。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方について可動ミラー5の位置決めが可能である。
ここで、上記においては、支持部56が対向する方向に沿って弾性部52を圧縮するように弾性変形することにより、支持部56同士の間隔を縮小させてから係止部55を開口31bに挿入する場合について例示した。しかしながら、支持部56同士の間隔を拡大させてから係止部55を開口31bに挿入するような変形例も採用し得る。
すなわち、可動ミラー5及び開口31bは、図27及び図28に示されるように変形可能である。図27の例では、支持部56は、脚部54、及び、係止部55を備えるが、係止部55の屈曲の方向が図2の例と異なる。係止部55は、一対の支持部56間において、互いの対向方向の反対側に凸となるように屈曲している。そして、係止部55は、一致の支持部56間において互いに対向する面(内面)として、傾斜面55a及び傾斜面55bを含む。
傾斜面55aは、連結部57から遠ざかる方向(Z軸負方向)に互いに離間するように傾斜している。また、傾斜面55bは、Z軸負方向に互いに近づくように傾斜している。それぞれのZ軸に対する傾斜角の絶対値は、上記の例と同様である。なお、ここでは、支持部56のそれぞれに対して、ハンドル部59が設けられている。ハンドル部59は、Y軸方向にミラー部51及び弾性部52を挟むように配置されている。ハンドル部59及び連結部57は、中心線CL上に一列に配列されている。
図27の(a)の例では、ハンドル部59はU字状に形成されており、支持部56との間に孔部59sを形成している。したがって、例えば孔部59sにアームを挿入することにより、支持部56同士の間隔を拡大するようにハンドル部59に力を加えることができる。また、図27の(b)の例では、ハンドル部59は直線状に形成されている。したがって、ハンドル部59を摘まむことにより、支持部56同士の間隔を拡大するようにハンドル部59に力を加えることができる。これらの場合、弾性部52は、Y軸方向に引き延ばされるように弾性変形する。
これに対応して、図28に示されるように開口31bを変形することができる。図28の(a)の例では、開口31bは2つの3角形状の部分31pに分割されている。図27に示された可動ミラー5においては、開口31bに係止部55を挿入した状態において弾性部52の弾性変形の一部を解放すると、係止部55同士が互いに近づくように変位する。この変位を利用してセルフアライメントを行うために、開口31bのそれぞれの部分31pにおいては、Y軸方向における実装領域31の中心側の面として傾斜面SLが形成されている。
傾斜面SLは、一端SLaと他端SLbとを含む。一端SLa及び他端SLbは、Z軸方向からみたときの傾斜面SLの両端部である。一対の傾斜面SLは、一端SLaから他端SLbに向けて互いの距離が縮小するように(例えばX軸に対して)傾斜している。それぞれの部分31pの基準面SRは、Z軸方向からみて、一方の傾斜面SLの他端SLbと他方の傾斜面SLの他端SLbとを互いに接続する基準線BLに沿って延在している。
したがって、開口31b内に一対の係止部55を配置すると、係止部55は、傾斜面SLからの反力のX軸方向の成分によって傾斜面SL上を基準面SRに向けて摺動し、傾斜面SLに接触しながら基準面SRに突き当てられる。これにより、係止部55は、傾斜面SLと基準面SRとによって規定される角部に内接し、X軸方向及びY軸方向の両方において位置決めされる(弾性力によりセルフアライメントされる)。
図28の(b)の例では、開口31bは、2つの菱形状の部分31pに分割されている。開口31bのそれぞれの部分31pにおいては、Y軸方向における実装領域31の中心側の一対の面として傾斜面SL及び傾斜面SKが形成されている。1つの部分31pに着目したとき、傾斜面SLと傾斜面SLとは反対側に傾斜している。傾斜面SKは、一端Skaから他端SKbに向けて互いの距離が縮小するように傾斜している。ここでは、傾斜面SLの他端SLbと傾斜面SKの他端SKbとが互いに接続され、1つの角部を形成している。この場合にも、傾斜面SLと傾斜面SKとによって規定される角部に係止部55が内接することにより、X軸方向及びY軸方向の両方において位置決めされる(弾性力によりセルフアライメントされる)。
以上、可動ミラー5,5A及び開口31bの種々の変形例について説明したが、可動ミラー5,5A及び開口31bの変形例は、上述したものに限定されない。例えば、可動ミラー5,5A及び開口31bは、上述した変形例の任意の一部分同士を交換して構成される別の変形例とすることができる。なお、固定ミラー6及び開口37aについても同様である。
さらに、上記実施形態においては、ベースBに実装される光学素子として、可動ミラー及び固定ミラーを例示した。この例では、光学面はミラー面である。しかしながら、実装対象となる光学素子はミラーに限定されず、例えば、グレーティングや光学フィルタ等の任意のものとすることができる。
また、ミラー部51,61及びミラー面51a,61aの形状は、円形に限定されず、矩形やその他の形状であってもよい。