JP2018150584A - 大型導電パターン付透明基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型パネルに低コストで適用可能であり、細線回路の不可視性を確保できる大型導電パターン付透明基板を提供する。【解決手段】大型導電パターン付透明基板1は、透明基材10と、透明基材10の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有し、100μm以下の線幅を有する細線パターン部20と、細線パターン部20の透明基材10の反対側の表面に設けられる無電解めっき層30とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、大型導電パターン付透明基板に関する。特に、本発明は、無電解めっきにより細線回路を形成する大型導電パターン付透明基板に関する。
従来、透明基体と、透明基体の一方の主面に形成された第一導電部と、透明基体の他方の主面に接する第二導電部とを有する導電シートであり、第一、第二導電部は、導電性の細線部と該細線上に所定間隔で形成された静電容量感知部を有する、第一と第二細線導電性パターンをそれぞれ複数有し、第一と第二の細線導電性パターンとは、導電シートを透視したときに交差するように配置されており、第一及び第二の細線導電性パターンは略線状であり、かつ、その細線部の線幅は0.1〜25μmであり、第一及び第二の静電容量感知部は開口していない導電シートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の導電シートによれば、基体上に形成される透明導電パターンの低抵抗化を図ることができる。
ここで、特許文献1には32インチ型、42インチ型への適用可能性があることが記載されているものの(例えば、特許文献1の段落[0128]の記載参照。)、特許文献1に記載されている導電シートにおいては、細線導電性パターンの第一及び第二静電容量感知部は構成成分としてITOを用いており、パネルを大型化した場合に導電性パターンの低抵抗化には限度があるだけでなく、コストも高くなる。また、特許文献1においては、ユーザの肉眼にパネル下方の電極等のメタルの存在を視認されることを抑制する点については考慮されていない。
したがって、本発明の目的は、大型パネルに低コストで適用可能であり、細線回路の不可視性を確保できる大型導電パターン付透明基板を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、透明基材と、透明基材の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有し、100μm以下の線幅を有する細線パターン部と、細線パターン部の透明基材の反対側の表面に設けられる無電解めっき層とを備える大型導電パターン付透明基板が提供される。
また、上記大型導電パターン付透明基板において、細線パターン部が、無電解めっき層の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収することで、無電解めっき層からの光の反射を低下させることが好ましい。
また、上記大型導電パターン付透明基板において、無電解めっき用塗料組成物が、無電解めっき層において反射される光のスペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収してスペクトルを補正する添加剤を含むことで、無電解めっき層の反射スペクトルを補正することが好ましい。
また、上記大型導電パターン付透明基板において、細線パターン部を介して無電解めっき層で反射される光の反射率が、10%以下であることが好ましい。
また、上記大型導電パターン付透明基板において、無電解めっき用塗料組成物が、(A)金属粒子と分散剤との複合体、(B)溶媒、及び(C)バインダーを含有し、細線パターン部が、0.8g/m2未満の膜厚を有することが好ましい。
また、上記大型導電パターン付透明基板において、金属粒子が、パラジウム粒子、金粒子、銀粒子、及び白金粒子からなる群から選択される少なくとも1種類の金属粒子を含み、分散剤が、ヒドロキシル基、及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する共重合体高分子の分散剤であってよい。
本発明に係る大型導電パターン付透明基板によれば、大型パネルに低コストで適用可能であり、細線回路の不可視性を確保できる大型導電パターン付透明基板を提供できる。
[大型導電パターン付透明基板1の概要]
本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板1は、液晶パネル、タッチパネル、及び/又はディスプレイ等を構成する部材の少なくとも一部において用いることができる基板であって、20インチ以上若しくは32インチ以上のパネルに適用した場合であっても適切な電気抵抗を保つ観点から、透明基材上に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む細線パターン部と、細線パターン部の表面に設けられる無電解めっき層とを備える透明基板である。更に、大型導電パターン付透明基板1は、ユーザの肉眼に無電解めっき層の存在が視認されることを抑制する観点から、細線パターン部が、無電解めっき層において反射される光のスペクトルを、反射率が抑制されるように平準化する所定の添加剤を含むことが好ましい。
本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板1は、液晶パネル、タッチパネル、及び/又はディスプレイ等を構成する部材の少なくとも一部において用いることができる基板であって、20インチ以上若しくは32インチ以上のパネルに適用した場合であっても適切な電気抵抗を保つ観点から、透明基材上に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む細線パターン部と、細線パターン部の表面に設けられる無電解めっき層とを備える透明基板である。更に、大型導電パターン付透明基板1は、ユーザの肉眼に無電解めっき層の存在が視認されることを抑制する観点から、細線パターン部が、無電解めっき層において反射される光のスペクトルを、反射率が抑制されるように平準化する所定の添加剤を含むことが好ましい。
本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板1は、本発明者が以下の点を検討して得られた知見に基づいて創出された。すなわち、まず、従来用いられている透明導電膜(酸化インジウムスズ(ITO))を用いたパネルにおいては、ITOの電気抵抗の低減化に限度があり、また、材料コスト及び製造コストが高いことから大型パネルを低コストで実現することが困難である。また、ITOを除く他の導電性素材(例えば、酸化亜鉛や酸化スズ)においても、例えば、酸化亜鉛は材料コストが低い一方で抵抗率が高く、パターンの導通信頼性が低いので、パネルサイズが大きいほど製造には不向きである。更に、ITOを除く他の導電性素材は、透明性に限度があり、透明基板の製造に不向きである。
また、金属フィルムや金属スパッタリングを用いてパターンを形成する場合、金属の抵抗率が低いので大型パネルの製造自体は可能である一方で、パターン形成におけるエッチング処理において大量の純金属の廃棄物が発生することから製造コストが高いだけでなく、環境にも悪影響を与え得る。更に、金属ナノインクを用いてパターンを形成する場合、大型パネルの製造は可能であるものの、回路の導通信頼性が低い。
本発明者は上記のように従来技術の好ましくない点を改善すべく検討した結果、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を用いて基材に細線パターン部を形成し、この細線パターン部に無電解めっき処理を施して無電解めっき層を形成することで、大型パネルの製造を容易にするだけでなく、用いる材料の無駄を省き、コストを低減させ得ることを見出した。更に、本発明者は、無電解めっき用塗料組成物に所定の添加剤を添加することで、無電解めっき層が反射する光のスペクトルを所望のスペクトルに補正できることを見出した。すなわち、本発明者は、無電解めっき用塗料組成物に添加する添加剤の種類や量、及び/又は無電解めっき用塗料組成物の膜厚等を制御することで、無電解めっき層が反射する光の反射スペクトルを所望の反射スペクトルに補正できること(つまり、反射スペクトルを調整できること)を見出した。これにより、大型導電パターン付透明基板1を視認したユーザが、無電解めっき層による光の反射を実質的に認識できないようにすることができる。あるいは、無電解めっき層による光の反射を、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の色度a*及びb*、明度L*が所定の値に制御された色(例えば、暗色系の色)の光の反射に変えることができる。
[大型導電パターン付透明基板の詳細]
図1は、本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板の断面の概要を示す。具体的に、図1(a)は、本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板1の断面の概要を示し、図1(b)は、本実施形態の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1aの断面の概要を示す。また、図1(c)は、本実施形態の他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1bの断面の概要を示し、図1(d)は、本実施形態の更に他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1cの断面の概要を示す。
図1は、本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板の断面の概要を示す。具体的に、図1(a)は、本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板1の断面の概要を示し、図1(b)は、本実施形態の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1aの断面の概要を示す。また、図1(c)は、本実施形態の他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1bの断面の概要を示し、図1(d)は、本実施形態の更に他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板1cの断面の概要を示す。
[大型導電パターン付透明基板1について]
図1(a)に示すように、大型導電パターン付透明基板1は、20インチ以上若しくは24インチ以上、好ましくは32インチ以上のサイズの透明基材10と、透明基材10の一方の面に、無電解めっき用塗料組成物を含有して構成される細線パターン部20と、細線パターン部20の透明基材10の反対側の表面に設けられる無電解めっき層30とを備える。透明基材10の一方の面には、複数の細線パターン部20を所定の間隔をおいて配置できる。
図1(a)に示すように、大型導電パターン付透明基板1は、20インチ以上若しくは24インチ以上、好ましくは32インチ以上のサイズの透明基材10と、透明基材10の一方の面に、無電解めっき用塗料組成物を含有して構成される細線パターン部20と、細線パターン部20の透明基材10の反対側の表面に設けられる無電解めっき層30とを備える。透明基材10の一方の面には、複数の細線パターン部20を所定の間隔をおいて配置できる。
(透明基材10)
透明基材10は、四角形状に限らず、楕円形状や円形状等の様々な形状を有することができる。一例として、透明基材10は平面視にて略四角形状を有し、四角形の対角線が好ましくは24インチ以上、より好ましくは32インチ以上である。透明基材10は、大型導電パターン付透明基板1の用途に応じた厚さを有することができる。例えば、透明基材10は、好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上の厚さを有し、また、好ましくは700μm以下の厚さを有し、より好ましくは200μm以下の厚さを有する。また、透明基材10は、少なくとも可視光に対して透明であり、絶縁性を有する材料を用いて構成される。例えば、透明基材10は、ガラス、透明なセラミック、又はプラスチックフィルムを用いて構成できる。プラスチックフィルムを構成する高分子材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、透明基材10として、ガラス繊維等から構成される透明繊維の不織布(又は織布)を用いてもよい。
透明基材10は、四角形状に限らず、楕円形状や円形状等の様々な形状を有することができる。一例として、透明基材10は平面視にて略四角形状を有し、四角形の対角線が好ましくは24インチ以上、より好ましくは32インチ以上である。透明基材10は、大型導電パターン付透明基板1の用途に応じた厚さを有することができる。例えば、透明基材10は、好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上の厚さを有し、また、好ましくは700μm以下の厚さを有し、より好ましくは200μm以下の厚さを有する。また、透明基材10は、少なくとも可視光に対して透明であり、絶縁性を有する材料を用いて構成される。例えば、透明基材10は、ガラス、透明なセラミック、又はプラスチックフィルムを用いて構成できる。プラスチックフィルムを構成する高分子材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、透明基材10として、ガラス繊維等から構成される透明繊維の不織布(又は織布)を用いてもよい。
(細線パターン部20)
細線パターン部20は、透明基材10の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有して構成される。また、細線パターン部20は、無電解めっき層30が反射する光の少なくとも一部を吸収することで、無電解めっき層30からの光の反射を低下させることができる。そして、細線パターン部20は、0.1μm以上の線幅を有し、線幅は0.5μm以上が好ましく、また、外部から観察した場合のぎらつきを抑制する観点から、30μm以下の線幅を有することが好ましく、10μm以下の線幅を有することがより好ましく、5μm以下の線幅を有することが更に好ましい。
細線パターン部20は、透明基材10の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有して構成される。また、細線パターン部20は、無電解めっき層30が反射する光の少なくとも一部を吸収することで、無電解めっき層30からの光の反射を低下させることができる。そして、細線パターン部20は、0.1μm以上の線幅を有し、線幅は0.5μm以上が好ましく、また、外部から観察した場合のぎらつきを抑制する観点から、30μm以下の線幅を有することが好ましく、10μm以下の線幅を有することがより好ましく、5μm以下の線幅を有することが更に好ましい。
また、細線パターン部20は、無電解めっき層30の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収できる厚さを有することが好ましい。特に、細線パターン部20は、予め定められた厚さ以上の厚さを有することにより、無電解めっき層30の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収することが好ましい。これにより、細線パターン部20は、無電解めっき層30からの所定の波長の光の反射を低下させる。
また、細線パターン部20の厚さを調整することで、外部から無電解めっき層30を観察した場合における無電解めっき層30の色の暗色化の度合い(例えば、光学濃度、又はJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の色度a*及びb*、並びに明度L*)を所望の暗色化の度合いに調整できる。無電解めっき層30の反射スペクトルを調整することで無電解めっき層30による光の反射を低下させ、外部から無電解めっき層30の金属色を実質的に視認させないようにする観点から、細線パターン部20の厚さは3μm以上の厚さであることが好ましい。例えば、細線パターン部20は、0.1μm以上の厚さを有することができ、1μm以上の厚さ、若しくは2μm以上の厚さを有することもできる。また、細線パターン部20は、複数の細線パターン部20を含んで構成することができる。
そして、細線パターン部20は、大型導電パターン付透明基板1を外部から視認した場合(例えば、図1(a)において、透明基材10の他方の面(細線パターン部20が設けられていない面)側から視認した場合)に、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の色度a*及びb*が10以下、明度L*が60未満である色を有することが望ましい(つまり、暗色化されていることが望ましい)。ここで、色度a*及びb*は、5以下が好ましく、0が最も好ましい。また、明度L*は、45以下が好ましく、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましく、15以下が最も好ましい。
また、細線パターン部20は、大型導電パターン付透明基板1を外部から視認した場合(例えば、図1(a)において、透明基材10の他方の面(細線パターン部20が設けられていない面)側から視認した場合)に、所定の光学濃度を有することが望ましい。ここで、所定の光学濃度は、0.3以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.6以上が更に好ましく、2.0以上が最も好ましい。
また、無電解めっき用塗料組成物としては、(A)金属粒子と分散剤との複合体、(B)溶媒、及び(C)バインダーを含有する組成物を用いることができる。ここで、無電解めっき用塗料組成物が無電解めっき層30において反射される光のスペクトルを反射率が低下する方向に補正する(D)添加剤を含むことで、細線パターン部20を暗色化することができる。具体的に、(D)添加剤は、無電解めっき層30を構成する金属材料が反射する光のスペクトルを平準化することで当該スペクトルを補正する材料であることが好ましい。なお、(D)添加剤を含まない無電解めっき用塗料組成物を用いる場合、ランベルト−ベールの法則に基づいて細線パターン部20の厚さを制御することで、無電解めっき層30を構成する金属材料が反射する光のスペクトルを、反射率が低下する方向に制御できる。なお、細線パターン部20を構成する無電解めっき用塗料組成物を大量に用いることによるコストの上昇を考慮しなくてよい場合、細線パターン部20の厚さのみを制御することもできる。
<(A)成分>
(A)成分は、金属粒子と分散剤との複合体であって、例えば、所定の分散剤の下で金属粒子を還元して得ることができる。金属粒子としては、パラジウム粒子、金粒子、銀粒子、銅粒子、及び白金粒子からなる群から選択される少なくとも1種類の金属粒子を用いることができる。
(A)成分は、金属粒子と分散剤との複合体であって、例えば、所定の分散剤の下で金属粒子を還元して得ることができる。金属粒子としては、パラジウム粒子、金粒子、銀粒子、銅粒子、及び白金粒子からなる群から選択される少なくとも1種類の金属粒子を用いることができる。
分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸トリエチルアミン塩、ポリカルボン酸トリエタノールアミン塩等のポリカルボン酸系高分子分散剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルヒドロキシエーテルカルボン酸塩等のヒドロキシル基を有するブロック共重合体型高分子分散剤;アクリル酸−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸−スルホン酸共重合体等のカルボキシル基を有するブロック共重合体型高分子分散剤等を用いることができる。分散剤は、1種で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの分散剤のうち、ヒドロキシル基、及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する共重合体高分子、特にブロック共重合体高分子の分散剤を用いることが好ましい。
(A)成分、すなわち、金属複合体は、例えば、分散剤の存在下、金属イオンを還元して合成できる。一例として、所定の溶媒中において分散剤と金属イオンとを混合し、金属イオンを還元させることで金属複合体を合成できる。金属イオンを還元させる方法としては、溶媒中に分散剤と金属イオンとを共存させ、ここに還元剤を混合させる方法等が挙げられる。これにより、金属イオンと還元剤とが接触し、金属イオンが還元される。還元剤としては、様々な還元剤を用いることができ、例えば、ヒドラジンヒドラート(ヒドラジン1水和物)、水素化ホウ素ナトリウム、N,Nジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン等の2級又は3級アミン類等を用いることができる。
また、(A)成分を合成する場合に用いる溶媒としては、(B)成分と同一の溶媒を用いてもよい。溶媒は、1種で用いることも、2種以上の溶媒を組合わせて用いることもできる。
<(B)成分>
(B)溶媒としては、無電解めっき用塗料組成物中の金属複合体の分散性を確保する観点から、水及び/又は非プロトン性極性溶媒を含むことが好ましい。なお、溶媒は1種で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
(B)溶媒としては、無電解めっき用塗料組成物中の金属複合体の分散性を確保する観点から、水及び/又は非プロトン性極性溶媒を含むことが好ましい。なお、溶媒は1種で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ここで、非プロトン性極性溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ―ブチロラクトン等が挙げられる。また、溶媒は、金属イオン(例えば、パラジウムイオン)が還元反応した後に他の溶媒に代えてもよい(例えば、溶媒を水からN−メチルピロリドンに代えてもよい。)。
また、(B)溶媒は、水及び/又は非プロトン性極性溶媒の他に、メタノール、エタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;安息香酸メチル、安息香酸エチル、サリチル酸メチル等の芳香族カルボン酸エステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のグリコールエーテルエステル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルカノールエステル類等を含有してもよい。
無電解めっき用塗料組成物中の(B)溶媒の含有量としては、特に制限はなく、印刷方法に合わせて適宜調整できる。
<(C)成分>
(C)バインダーとしては、バインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては、(B)成分に分散、又は溶解する樹脂を用いることができる。例えば、バインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、シェラック樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。ここで、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を用いることが好ましい。バインダー樹脂は、1種で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
(C)バインダーとしては、バインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては、(B)成分に分散、又は溶解する樹脂を用いることができる。例えば、バインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、シェラック樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。ここで、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を用いることが好ましい。バインダー樹脂は、1種で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
無電解めっき用塗料組成物中の(C)バインダーの含有量としては、特に制限はなく、(A)成分100質量部に対し、102質量部以上2000質量部以下程度が好ましい。
<(D)添加剤>
(D)添加剤としては、無電解めっき層30の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収する材料を用いることができる。すなわち、(D)添加剤としては、所定の金属表面において反射される光の反射スペクトルを、反射率が低減する方向に補正する材料を用いることができる。具体的に(D)添加剤としては、所定の波長範囲の光を吸収する絶縁材料を用いることができ、例えば、無機系色素、及び/又は有機系色素を用いることができる。一例として、(D)添加剤としては、400nm〜500nmの光を吸収する色素、500nm〜750nmの光を吸収する色素、及び/又は750nm〜1000nmの光を吸収する色素を用いることができる。
(D)添加剤としては、無電解めっき層30の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収する材料を用いることができる。すなわち、(D)添加剤としては、所定の金属表面において反射される光の反射スペクトルを、反射率が低減する方向に補正する材料を用いることができる。具体的に(D)添加剤としては、所定の波長範囲の光を吸収する絶縁材料を用いることができ、例えば、無機系色素、及び/又は有機系色素を用いることができる。一例として、(D)添加剤としては、400nm〜500nmの光を吸収する色素、500nm〜750nmの光を吸収する色素、及び/又は750nm〜1000nmの光を吸収する色素を用いることができる。
例えば、400nm〜500nmの光を吸収する色素としては、山田化学工業株式会社製の商品名FDB−001(極大吸収波長420nm)、商品名FDB−002(極大吸収波長431nm)、商品名FDB−003(極大吸収波長437nm)、商品名FDB−004(極大吸収波長445nm)、商品名FDB−005(極大吸収波長452nm)、商品名FDB−006(極大吸収波長473nm)、商品名FDB−0017(極大吸収波長496nm)等を用いることができる。
また、例えば、500nm〜750nmの光を吸収する色素としては、山田化学工業株式会社製のFDG−001(極大吸収波長503nm)、FDG−002(極大吸収波長525nm)、FDG−003(極大吸収波長547nm)、FDG−004(極大吸収波長578nm)、FDG−005(極大吸収波長583nm)、FDG−006(極大吸収波長585nm)、FDG−007(極大吸収波長594nm)等や、FDR−001(極大吸収波長609nm)、FDR−002(極大吸収波長680nm)、FDR−003(極大吸収波長695nm)、FDR−004(極大吸収波長716nm)、FDR−005(極大吸収波長725nm)等を用いることができる。
更に、例えば、750nm〜1000nmの光を吸収する色素としては、山田化学工業株式会社製のFDN−001(極大吸収波長754nm)、FDN−002(極大吸収波長807nm)、FDN−003(極大吸収波長853nm)、FDN−004(極大吸収波長880nm)、FDN−005(極大吸収波長910nm)、FDN−006(極大吸収波長927nm)、FDN−007(極大吸収波長956nm)、FDN−008(極大吸収波長992nm)等を用いることができる。
(D)添加剤は、1種で用いることも、2種以上を混合して用いることもできる。例えば、無電解めっき層30の色のJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の色度a*及びb*、並びに明度L*を所定の値に制御すること、及び/又は光学濃度を調整することで無電解めっき層30を暗色化することが好ましい。すなわち、(A)成分乃至(C)成分の少なくとも1つの成分、好ましくは(C)バインダーによる光の吸収と、少なくとも1種以上の(D)添加剤による光の吸収とによって無電解めっき層30を構成する金属材料が反射する光の反射スペクトルを、無電解めっき層30による光の反射が低下する方向に平準化させることが好ましい。この場合、無電解めっき層30を構成する金属材料、及び/又は(A)成分乃至(C)成分の少なくとも1つの成分による光の吸収に応じ、(D)成分として用いる添加剤の種類、及び/又は量を適宜、決定することができる。これにより平準化、及び/又は平準化の程度を調整することができる。したがって、細線パターン部20を介して無電解めっき層30において反射された光が大型導電パターン付透明基板1の外部に放出されたとしても、細線パターン部20と無電解めっき層30とからなるパターンを、観察者に赤っぽい黒、青っぽい黒、黒っぽい黒等の様々な印象の黒色(すなわち、「カラーレス」の黒色)として認識させることができる。
無電解めっき用塗料組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び/又は(D)添加剤を所定量ずつ秤量し、混合することで製造できる。なお、(D)添加剤は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分のうちの少なくとも1つの成分に予め混合しておくこともできる。(D)添加剤を併用する場合、細線パターン部20の厚さを薄くすることができるので、細線パターン部20のみで無電解めっき層30の反射スペクトルを補正する場合に比べてコストを低減することができる。
(無電解めっき層30)
無電解めっき層30は、細線パターン部20の透明基材10に接している側の反対側の表面に設けられる。無電解めっき層30は、例えば、Ni、Co、Pd、Cu、Ag、Au、Pt、Sn、Ru、若しくはRh等の無電解金属めっき、又はNiB、NiCoWP、NiMoP、CoP、CoNiP、CoWP、CoSnP、CoZnP、若しくはCoMnP等の無電解合金めっきで形成できる。良好な電気導電性を確保する観点から、無電解めっき層30は、無電解Auめっき、無電解Cuめっき、又は無電解Agめっきで形成することが好ましく、コストや耐腐食性の観点から無電解Cuめっきで形成することがより好ましい。なお、無電解合金めっきは、耐腐食性を向上させる等の単体金属とは異なる性質を有する。
無電解めっき層30は、細線パターン部20の透明基材10に接している側の反対側の表面に設けられる。無電解めっき層30は、例えば、Ni、Co、Pd、Cu、Ag、Au、Pt、Sn、Ru、若しくはRh等の無電解金属めっき、又はNiB、NiCoWP、NiMoP、CoP、CoNiP、CoWP、CoSnP、CoZnP、若しくはCoMnP等の無電解合金めっきで形成できる。良好な電気導電性を確保する観点から、無電解めっき層30は、無電解Auめっき、無電解Cuめっき、又は無電解Agめっきで形成することが好ましく、コストや耐腐食性の観点から無電解Cuめっきで形成することがより好ましい。なお、無電解合金めっきは、耐腐食性を向上させる等の単体金属とは異なる性質を有する。
[大型導電パターン付透明基板1aについて]
図1(b)に示す大型導電パターン付透明基板1aは、大型導電パターン付透明基板1とは異なり、透明基材10の他方の面に細線パターン部20と無電解めっき層30とを更に備える点を除き、大型導電パターン付透明基板1と略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
図1(b)に示す大型導電パターン付透明基板1aは、大型導電パターン付透明基板1とは異なり、透明基材10の他方の面に細線パターン部20と無電解めっき層30とを更に備える点を除き、大型導電パターン付透明基板1と略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
大型導電パターン付透明基板1aは、透明基材10と、透明基材10の一方の面に設けられる細線パターン部20(以下、「第1の細線パターン部20」という。)と、透明基材10の他方の面に設けられる細線パターン部20(以下、「第2の細線パターン部20」という。)と、第1の細線パターン部20及び第2の細線パターン部20の透明基材10の反対側の表面それぞれに設けられる無電解めっき層30とを備える。大型導電パターン付透明基板1aにおいて、第1の細線パターン部20、及び第2の細線パターン部20の少なくとも一方が、(D)添加剤を含有することが好ましい。また、第1の細線パターン部20の表面に設けられる無電解めっき層30と第2の細線パターン部20の表面に設けられる無電解めっき層30との双方、若しくはいずれか一方の表面(各無電解めっき層30の細線パターン部に接している側の反対側の表面)に黒化処理を施してもよい。ここで、少なくとも、大型導電パターン付透明基板1aを観察するユーザ側の無電解めっき層30に黒化処理を施してもよい。そして、大型導電パターン付透明基板1aに透明基材10側から入射した光は、細線パターン部20を通過して無電解めっき層30において反射される。そして、反射光は再度、細線パターン部20及び透明基材10を通過して外部に反射光として放出される。この場合に、大型導電パターン付透明基板1aの外部から観察した場合の光の反射率(入射光と反射光とから算出できる)は、10%以下であることが好ましい。なお、以下の他の大型導電パターン付透明基板においても同様である。
また、第1の細線パターン部20の色と、第2の細線パターン部20の色とは、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、第1の細線パターン部20の色、及び第2の細線パターン部20の色を、大型導電パターン付透明基板1を外部から視認した場合に、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の色度a*及びb*、並びに明度L*を、互いに同一にすることも互いに異ならせることもできる。また、第1の細線パターン部20のJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の明度L*と、第2の細線パターン部20のJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL*a*b*表色系の明度L*との差ΔLが、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましく、10以下であることが更に好ましい。
なお、第1の細線パターン部20及び第2の細線パターン部20の色はそれぞれ、各細線パターン部20に添加する(D)添加剤の種類、(D)添加剤の量、及び/又は各細線パターン部20の厚さ等を変更することで調整できる。
[大型導電パターン付透明基板1bについて]
図1(c)に示す大型導電パターン付透明基板1bは、大型導電パターン付透明基板1aとは異なり、透明基材10の他方の面に設けられる細線パターン部20と無電解めっき層30との配置順が異なる点を除き、大型導電パターン付透明基板1aと略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
図1(c)に示す大型導電パターン付透明基板1bは、大型導電パターン付透明基板1aとは異なり、透明基材10の他方の面に設けられる細線パターン部20と無電解めっき層30との配置順が異なる点を除き、大型導電パターン付透明基板1aと略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
大型導電パターン付透明基板1bは、透明基材10と、透明基材10の一方の面に設けられる細線パターン部20(以下、「第1の細線パターン部20」という。)と、透明基材10の他方の面に設けられる無電解めっき層30と、第1の細線パターン部20の透明基材10の反対側の表面に設けられる無電解めっき層30と、透明基材10の他方の面に設けられる無電解めっき層30の透明基材10の反対側の表面に設けられる細線パターン部20(以下、「第2の細線パターン部20」という。)とを備える。大型導電パターン付透明基板1bにおいて、第1の細線パターン部20、及び第2の細線パターン部20の少なくとも一方が、(D)添加剤を含有することが好ましい。なお、各細線パターン部20の表面側が、大型導電パターン付透明基板1bが外部から視認される側に対応する(図1(c)の例では、図の下方向から視認される。)。
[大型導電パターン付透明基板1cについて]
図1(d)に示す大型導電パターン付透明基板1cは、大型導電パターン付透明基板1とは異なり、透明基材10の一方の面に設けられる細線パターン部20と無電解めっき層30との配置順が異なる点を除き、大型導電パターン付透明基板1と略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
図1(d)に示す大型導電パターン付透明基板1cは、大型導電パターン付透明基板1とは異なり、透明基材10の一方の面に設けられる細線パターン部20と無電解めっき層30との配置順が異なる点を除き、大型導電パターン付透明基板1と略同様の構成及び機能を備える。したがって、以下では相違点のみ説明する。
大型導電パターン付透明基板1cは、透明基材10と、透明基材10の一方の面に設けられる無電解めっき層30と、無電解めっき層30の透明基材10の反対側の表面に設けられる細線パターン部20とを備える。大型導電パターン付透明基板1cにおいて、細線パターン部20が、(D)添加剤を含有することが好ましい。なお、細線パターン部20の表面側が、大型導電パターン付透明基板1cが外部から視認される側に対応する(図1(d)の例では、図の上方向から視認される。)。
ここで、大型パネルの製造を容易にし、用いる材料の無駄を省き、コストを低減させる観点からは、大型導電パターン付透明基板1、大型導電パターン付透明基板1a、大型導電パターン付透明基板1b、及び大型導電パターン付透明基板1cのいずれも好適に用いることができる。また、無電解めっき層が反射する光の反射スペクトルを所望の反射スペクトルに補正する観点からは、大型導電パターン付透明基板1、大型導電パターン付透明基板1b、及び/又は大型導電パターン付透明基板1cを好適に用いることができる。なお、無電解めっき層が反射する光の反射スペクトルを所望の反射スペクトルに補正する観点において、無電解黒色めっきを用いて無電解めっき層を形成する場合や無電解めっき層に黒色化処理を施す場合には、大型導電パターン付透明基板1aを用いてもよい。
[(D)添加剤による反射スペクトルの補正]
図2は、金、銀、及び銅の反射スペクトル、並びに本発明の実施の形態に係る無電解めっき用塗料組成物(ただし、(D)添加剤を含まない。図2〜図6の説明における無電解めっき用塗料組成物についても同様である。)の光学特性の一例を示すグラフである。すなわち、図2(a)は、金、銀、及び銅の反射スペクトルを示し、図2(b)は、無電解めっき用塗料組成物の吸光特性の一例を示し、図2(c)は、無電解めっき用塗料組成物の透過率の一例を示す。
図2は、金、銀、及び銅の反射スペクトル、並びに本発明の実施の形態に係る無電解めっき用塗料組成物(ただし、(D)添加剤を含まない。図2〜図6の説明における無電解めっき用塗料組成物についても同様である。)の光学特性の一例を示すグラフである。すなわち、図2(a)は、金、銀、及び銅の反射スペクトルを示し、図2(b)は、無電解めっき用塗料組成物の吸光特性の一例を示し、図2(c)は、無電解めっき用塗料組成物の透過率の一例を示す。
図2(a)に示すように、各金属は、照射される光の波長ごとに所定の反射率を有する。一方、無電解めっき用塗料組成物は、一例として、図2(b)に示すように波長が400nmから800nmに移るにつれて徐々に吸光係数が低下する特性、及び図2(c)に示すように波長が400nmから800nmに移るにつれて徐々に透過率が増加する特性を有する。例えば、無電解めっき用塗料組成物は、波長380nmにおける吸光係数が1.22程度、透過率が8%程度であり、波長780nmにおける吸光係数が0.66程度、透過率が22%程度である。
図3は、無電解銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合の反射スペクトルの一例を示し、図4は、無電解銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合の反射スペクトルの一例を示し、図5は、無電解金めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合の反射スペクトルの一例を示す。なお、図3乃至図5において、横軸は波長(nm)であり、縦軸は反射率(%)である。
また、図6は、無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化の一例を示す。具体的に図6(a)は、無電解銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合における無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化の一例を示し、図6(b)は、無電解銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合における無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化の一例を示し、図6(c)は、無電解金めっき上に無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合における無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化の一例を示す。なお、図6において縦軸は対数軸であり、無電解めっき用塗料組成物の塗布量ごとに所定の波長範囲で測定した反射スペクトルのうち、反射率の最大値をプロットしている。
まず、図3を参照する。図3の反射スペクトル400は、無電解めっき用塗料組成物の層が表面に形成されていない無電解銅めっきの反射スペクトルを示す。そして、図3の反射スペクトル402は、銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.3g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル404は、銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.5g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル406は、銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.7g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル408は、銅めっき上に無電解めっき用塗料組成物を1.0g/m2塗布した場合の反射スペクトルである(以下、無電解めっき用塗料組成物の膜厚を「g/m2」で表す。)。
図6(a)に示すように、無電解銅めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、膜厚の増加に応じ、反射率の最大値が低下する。図6(a)においては、無電解めっき用塗料組成物を塗布していない場合の最大の反射率は88%であり、塗布量が0.3g/m2の場合の最大の反射率は35%であり、塗布量が0.5g/m2の場合の最大の反射率は19%であり、塗布量が0.7g/m2の場合の最大の反射率は10%であり、塗布量が1.0g/m2の場合の最大の反射率は4%である。
そして、図3に示すように、無電解銅めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、波長の全域にわたって反射率が低下する方向に反射スペクトルの全体が補正、平準化される。また、無電解めっき用塗料組成物の膜厚が厚いほど、補正、平準化の度合いが大きく、反射スペクトル全体の反射率がより低下する方向に補正、平準化される。ただし、波長が長い領域の反射率は、波長が短い領域の反射率よりも高くなっている。
次に、図4を参照する。図4の反射スペクトル410は、無電解めっき用塗料組成物の層が表面に形成されていない無電解銀めっきの反射スペクトルを示す。そして、図4の反射スペクトル412は、銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.3g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル414は、銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.5g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル416は、銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.7g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル418は、銀めっき上に無電解めっき用塗料組成物を1.0g/m2塗布した場合の反射スペクトルである。
図6(b)に示すように、無電解銀めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、膜厚の増加に応じ、反射率の最大値が低下する。図6(b)においては、無電解めっき用塗料組成物を塗布していない場合の最大の反射率は98%であり、塗布量が0.3g/m2の場合の最大の反射率は39%であり、塗布量が0.5g/m2の場合の最大の反射率は21%であり、塗布量が0.7g/m2の場合の最大の反射率は12%であり、塗布量が1.0g/m2の場合の最大の反射率は5%である。
そして、図4に示すように、無電解銀めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、波長の全域にわたって反射率が低下する方向に反射スペクトルの全体が補正、平準化される。また、無電解めっき用塗料組成物の膜厚が厚いほど、補正、平準化の度合いが大きく、反射スペクトル全体の反射率がより低下する方向に補正、平準化される。ただし、波長が長い領域の反射率は、波長が短い領域の反射率よりも高くなっている。
更に、図5を参照する。図5の反射スペクトル420は、無電解めっき用塗料組成物の層が表面に形成されていない無電解金めっきの反射スペクトルを示す。そして、図5の反射スペクトル422は、金めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.3g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル424は、金めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.5g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル426は、金めっき上に無電解めっき用塗料組成物を0.7g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル428は、金めっき上に無電解めっき用塗料組成物を1.0g/m2塗布した場合の反射スペクトルである。
図6(c)に示すように、無電解金めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、膜厚の増加に応じ、反射率の最大値が低下する。図6(c)においては、無電解めっき用塗料組成物を塗布していない場合の最大の反射率は94%であり、塗布量が0.3g/m2の場合の最大の反射率は38%であり、塗布量が0.5g/m2の場合の最大の反射率は20%であり、塗布量が0.7g/m2の場合の最大の反射率は11%であり、塗布量が1.0g/m2の場合の最大の反射率は4%である。
そして、図5に示すように、無電解金めっき上の無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、波長の全域にわたって反射率が低下する方向に反射スペクトルの全体が補正、平準化される。また、無電解めっき用塗料組成物の膜厚が厚いほど、補正、平準化の度合いが大きく、反射スペクトル全体の反射率がより低下する方向に補正、平準化される。ただし、波長が長い領域の反射率は、波長が短い領域の反射率よりも高くなっている。
すなわち、本実施形態においては、無電解めっき用塗料組成物(ただし、本説明においては添加剤を除く)を含有する細線パターン部20によって、無電解めっき層30の反射スペクトルを、予め定められた波長範囲において反射率が低下する方向に補正、平準化することができる。
ここで、反射スペクトルをより平準化させる観点、すなわち、長波長領域の反射率をより低下させる観点から、無電解めっき用塗料組成物は、予め定められた波長範囲の光を吸収する添加剤を含むことが好ましい。予め定められた波長範囲の光を吸収する添加剤、及び無電解めっき用塗料組成物を含有する細線パターン部20によって、無電解めっき層30の反射スペクトルは、予め定められた波長範囲において反射率が低下する方向に更に平準化される。
図7は、本実施形態に係る添加剤の吸収スペクトルの一例を示す。図7の横軸は波長(nm)であり、縦軸は吸光係数である。
例えば、吸収スペクトル500で示す極大吸収波長が609nmである色素(例えば、FDR−001)、吸収スペクトル502で示す極大吸収波長が680nmである色素(例えば、FDR−002)、吸収スペクトル504で示す極大吸収波長が725nmである色素(例えば、FDR−005)、吸収スペクトル506で示す極大吸収波長が754nmである色素(例えば、FDN−001)、及び吸収スペクトル508で示す極大吸収波長が807nmである色素(例えば、FDN−002)それぞれの吸収スペクトルを図7に示す。図7に示すように、添加剤としての色素は、所定の波長(極大吸収波長)を主として吸収する機能を有する。
無電解めっき層30の反射スペクトルは、細線パターン部20(つまり、無電解めっき用塗料組成物)による吸収と、所定の添加剤による吸収とによって、所定の波長範囲において反射率が低下する方向に補正、平準化される。
図8は、添加剤による反射スペクトルの平準化の例を示す。具体的に、図8(a)は、無電解銅めっき上に、所定の添加剤を含有する本実施形態に係る無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合の反射スペクトルの平準化の一例を示し、図8(b)は、添加剤を含む無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の最大値の変化の一例を示す。
具体的に、無電解めっき用塗料組成物に、以下の5種類の添加剤としての色素を添加した例を示す。
色素1:極大吸収波長が609nmである色素(例えば、FDR−001)
色素2:極大吸収波長が680nmである色素(例えば、FDR−002)
色素3:極大吸収波長が725nmである色素(例えば、FDR−005)
色素4:極大吸収波長が754nmである色素(例えば、FDN−001)
色素5:極大吸収波長が807nmである色素(例えば、FDN−002)
色素2:極大吸収波長が680nmである色素(例えば、FDR−002)
色素3:極大吸収波長が725nmである色素(例えば、FDR−005)
色素4:極大吸収波長が754nmである色素(例えば、FDN−001)
色素5:極大吸収波長が807nmである色素(例えば、FDN−002)
また、添加量は、5種類の添加剤を含有する無電解めっき用塗料組成物を所定の無電解金属めっき上に塗布した場合の塗布量を1g/m2とした場合に、色素1単体の塗布量が0.003g/m2となり、色素2単体の塗布量が0.004g/m2となり、色素3単体の塗布量が0.003g/m2となり、色素4単体の塗布量が0.002g/m2となり、色素5単体の塗布量が0.008g/m2となる量である。換言すると、添加量は、無電解めっき用塗料組成物と5種類の添加剤との合計の質量に対し、色素1が0.3%、色素2が0.4%、色素3が0.3%、色素4が0.2%、色素5が0.8%になる質量である。以下、本説明において5種類の添加剤を含有する無電解めっき用塗料組成物を、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物と称する。
図8(a)の反射スペクトル430は、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の層が表面に形成されていない銅めっきの反射スペクトルを示す。そして、図8(a)の反射スペクトル432は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.3g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル434は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.5g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル436は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.7g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル438は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.9g/m2塗布した場合の反射スペクトルである。
図8(a)と図3とを比較すると分かるように、無電解銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成すると、波長580nm程度以上の長波長領域において、より反射率が低下する方向に反射スペクトルが補正、平準化される。例えば、反射スペクトル432に示すように、図3においては波長580nm程度以上の長波長領域において反射率が徐々に上昇していたところ、図8(a)においては反射率が低くなる方向に反射スペクトルが引き下げられ、反射スペクトル全体として平準化する。
そして、無電解銅めっき上の添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、膜厚の増加に応じ、反射率の最大値が低下する。図8(a)においては、無電解めっき用塗料組成物を塗布していない場合の最大の反射率は88.2%であり、塗布量が0.3g/m2の場合の最大の反射率は21.3%であり、塗布量が0.5g/m2の場合の最大の反射率は8.6%であり、塗布量が0.7g/m2の場合の最大の反射率は3.5%であり、塗布量が0.9g/m2の場合の最大の反射率は1.4%である。
そして、図8(a)に示すように、無電解銅めっき上の添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、波長の全域にわたって反射率が低下する方向に反射スペクトルの全体が平準化される。また、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚が厚いほど、平準化の度合いが大きく、反射スペクトル全体の反射率がより低下する方向に平準化される。
図9は、無電解めっき用塗料組成物のみからなる層の塗布量の違いによる反射率の変化と、添加剤を含む無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化との比較の一例を示す。
具体的に、図9は、図6(a)と図8(b)とを合わせた図である。無電解めっき用塗料組成物のみからなる層のグラフ450と添加剤入り無電解めっき用塗料組成物からなる層のグラフ452を比較すると分かるように、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を用いた場合、無電解めっき層の反射率の最大値をより低下させることができることが分かる。本実施形態に係る無電解めっき用塗料組成物の用途に応じて添加剤を添加するか否かを決定できるものの、反射率をより低下させる観点から、無電解めっき用塗料組成物は、添加剤を含有することが好ましい。
図10は、添加剤による反射スペクトルの平準化の他の例を示す。具体的に、図10(a)は、無電解銅めっき上に、所定の添加剤を含有する本実施形態に係る無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成した場合の反射スペクトルの平準化の一例を示し、図10(b)は、添加剤を含む無電解めっき用塗料組成物の塗布量の違いによる反射率の変化の一例を示す。
具体的に、無電解めっき用塗料組成物に、添加剤としての色素(色素5:極大吸収波長が807nmである色素(例えば、FDN−002)を添加した例を示す。
また、添加量は、添加剤を含有する無電解めっき用塗料組成物を所定の無電解金属めっき上に塗布した場合の塗布量を1g/m2とした場合に、色素5単体の塗布量が0.01g/m2となる量である。換言すると、添加量は、無電解めっき用塗料組成物と添加剤との合計の質量に対し、色素5が1.0%となる質量である。以下、本説明において添加剤を含有する無電解めっき用塗料組成物を、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物と称する。
図10(a)の反射スペクトル440は、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の層が表面に形成されていない銅めっきの反射スペクトルを示す。そして、図10(a)の反射スペクトル442は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.3g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル444は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.5g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル446は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.7g/m2塗布した場合の反射スペクトルであり、反射スペクトル448は、銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を0.9g/m2塗布した場合の反射スペクトルである。
図10(a)と図3とを比較すると分かるように、無電解銅めっき上に添加剤入り無電解めっき用塗料組成物からなる層を形成すると、波長650nm程度以上の長波長領域において、より反射率が低下する方向に反射スペクトルが補正、平準化される。例えば、反射スペクトル442に示すように、図3においては波長650nm程度以上の長波長領域において反射率が徐々に上昇していたところ、図10(a)においては反射率が低くなる方向に反射スペクトルが引き下げられ、反射スペクトル全体として平準化している。特に、反射率の最大値を含む波長領域においては、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物を用いた場合、反射率を大幅に引き下げる方向に反射スペクトルが補正される。
そして、無電解銅めっき上の添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、膜厚の増加に応じ、反射率の最大値が低下する。図10(a)においては、無電解めっき用塗料組成物を塗布していない場合の最大の反射率は88%であり、塗布量が0.3g/m2の場合の最大の反射率は26%であり、塗布量が0.5g/m2の場合の最大の反射率は12%であり、塗布量が0.7g/m2の場合の最大の反射率は6%であり、塗布量が0.9g/m2の場合の最大の反射率は3%である。
そして、図10(a)に示すように、無電解銅めっき上の添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚を増加させると、波長の全域にわたって反射率が低下する方向に反射スペクトルの全体が平準化される。また、添加剤入り無電解めっき用塗料組成物の膜厚が厚いほど、平準化の度合いが大きく、反射スペクトル全体の反射率がより低下する方向に平準化される。
このように、本実施形態に係る無電解めっき用塗料組成物と、添加剤の種類、用いる添加剤の種類数、及び/又は量等とによって、反射スペクトルを平準化したスペクトルである平準化スペクトルを自在に制御できる。すなわち、本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板1によれば、用途に応じた平準化スペクトルを設計することができる。具体的には、無電解めっき用塗料組成物の膜厚、添加剤の種類、用いる添加剤の種類数、及び無電解めっき用塗料組成物に添加する添加剤の量等からなる群から選択される少なくとも1つを調整することで、平準化スペクトルを設計できる。
[大型導電パターン付透明基板1の製造方法]
図11は、本発明の実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板の製造の流れの一例を示す。具体的に、図11(a)は、大型導電パターン付透明基板1の製造の流れの概要の一例を示し、図11(b)は、大型導電パターン付透明基板1aの製造の流れの概要の一例を示す。また、図12は、本発明の実施の形態に係る細線パターン部の製造の流れの一例を示す。
図11は、本発明の実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板の製造の流れの一例を示す。具体的に、図11(a)は、大型導電パターン付透明基板1の製造の流れの概要の一例を示し、図11(b)は、大型導電パターン付透明基板1aの製造の流れの概要の一例を示す。また、図12は、本発明の実施の形態に係る細線パターン部の製造の流れの一例を示す。
図11(a)に示す大型導電パターン付透明基板1の製造の流れを参照する。まず、図11(a)の(a−1)に示すように、透明基材10を準備する(基材準備工程)。この場合において、透明基材10の一方の表面100aに、洗浄処理を施してもよい。次に、図11(a)の(a−2)に示すように、透明基材10の一方の表面100aに、無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成する(パターン形成工程)。
パターン形成工程は、インクジェット印刷方式、グラビアオフセット印刷方式、又はフレキソ印刷方式等を用いて透明基材10の一方の表面100aに細線パターン部20を形成することができる。ここで、大型導電パターン付透明基板1を製造する場合において、透明基材10の大型化、及び/又は細線パターン部20の線幅の細線化(例えば、5μm以下の線幅の細線パターンを形成する)を実現する観点から、フレキソ印刷方式を用いることが好ましい。特に、細線パターン部20の最小の線幅を200nmにすることができ、細線パターン部20の厚さを少なくとも1nm以上2μm以下程度で調整できるフレキソ印刷方式を用いることが好ましい。
例えば、図12に示すように、パターン形成工程は、フレキソ印刷方式により細線パターン部20を形成できる。具体的に、まず図12(a)に示すように、回転胴体210と、回転胴体210の胴体表面の少なくとも一部に設けられるブランケット200と、ブランケット200に無電解めっき用塗料組成物を供給するインジェクター220と、回転胴体210の近傍に配置され、細線パターン部20に対応する凸部235が表面に設けられた印刷部材230を胴体表面の少なくとも一部に有する回転胴体240とを備えるフレキソ印刷装置を用いることができる。
そして、図12(a)に示すように、ブランケット200の表面にインジェクター220から無電解めっき用塗料組成物25を供給する。これにより、ブランケット200の表面に無電解めっき用塗料組成物25が保持される。そして、図12(b)に示すように、ブランケット200から、細線パターン部20に対応する凸部235が表面に設けられた印刷部材230の凸部235の表面に、無電解めっき用塗料組成物を転写する(第1転写工程)。すなわち、ブランケット200の表面の無電解めっき用塗料組成物25と凸部235の表面とが接触する配置で回転胴体210及び回転胴体240を所定の方向に回転させる。これにより、凸部235の表面に無電解めっき用塗料組成物25が転写される。
次に、図12(c)に示すように、印刷部材230の凸部235の表面の無電解めっき用塗料組成物25を、透明基材10に転写する(第2転写工程)。すなわち、印刷部材230の凸部235の表面と透明基材10の一方の表面100aとが接触する配置で回転胴体240を回転させると共に、当該回転に合わせて透明基材10を所定の方向に移動させる。これにより、透明基材10の一方の表面100aに細線パターン部20が形成される。
そして、図11(a)の(a−3)に示すように、無電解めっき用塗料組成物により形成された細線パターン部20の表面に無電解めっき法により、無電解めっき層30を形成する(無電解めっき工程)。すなわち、細線パターン部20をめっき液と接触させ、無電解めっきによる無電解めっき層30を形成する。これにより、大型導電パターン付透明基板1が製造される。
なお、無電解めっき用のめっき液としては、無電解めっきに用いられるめっき液であれば特に限定されない。無電解めっきの各種条件も特に限定されない。例えば、無電解めっき処理の条件において、処理温度は無電解銅めっき浴で25℃以上45℃以下程度であり、処理時間は10分以上20分以下程度である。
図11(b)に示す大型導電パターン付透明基板1aの製造の流れを参照する。大型導電パターン付透明基板1aの製造は、大型導電パターン付透明基板1の製造とは異なり、透明基材10の他方の表面100bにも細線パターン部20及び無電解めっき層30が形成される点を除き、大型導電パターン付透明基板1の製造方法と略同一の工程により製造できる。したがって、相違点を除き、詳細な説明は省略する。
図11(b)の(b−2)に示すように、透明基材10の一方の表面100aと他方の表面100bとの双方に、細線パターン部20を形成する(両面パターン形成工程)。両面パターン形成工程においては、上記と同様にフレキソ印刷方式を用いることができる。続いて、無電解めっき法により、透明基材10の一方の表面100aに設けられた細線パターン部20の表面と、他方の表面100bに設けられた細線パターン部20の表面とのそれぞれに無電解めっき層30を形成する(無電解めっき工程)。ここで、一方の表面100a及び他方の表面100bの双方に細線パターン部20が形成された透明基材10をめっき液に浸漬することで、一方の表面100aに設けられた細線パターン部20の表面と、他方の表面100bに設けられた細線パターン部20の表面とに同時に無電解めっき層30を形成できる。これにより、大型導電パターン付透明基板1aが製造される。
[大型導電パターン付透明基板1bの製造方法]
図13は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板の製造の流れの一例を示す。
図13は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る大型導電パターン付透明基板の製造の流れの一例を示す。
まず、図13(c)の(c−1)に示すように、透明基材10を準備する(基材準備工程)。次に、図13(c)の(c−2)に示すように、透明基材10の一方の表面100aに、無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成する(パターン形成工程)。そして、図13(c)の(c−3)に示すように、無電解めっき用塗料組成物により形成された細線パターン部20の表面に無電解めっき法により、無電解めっき層30を形成する(無電解めっき工程)。これら基材準備工程、パターン形成工程、及び無電解めっき工程は、図11及び図12における説明と同一の工程なので、詳細な説明は省略する。
続いて、図13の(c−4)に示すように、可撓性若しくは柔軟性を有する基材15の一方の表面150に無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成する(第2のパターン形成工程)。基材15は、例えば、可撓性を有すると共に耐溶剤性を有する材料を含んで構成される。また、基材15の表面150に細線パターン部20を形成する方法は、図12における説明と同一の方法を採用することができる。次に、基材15の一方の表面150に形成された細線パターン部20の表面(つまり、細線パターン部20の基材15に接している側と反対側の表面)に、無電解めっき法により無電解めっき層30を形成する(第2の無電解めっき工程)。なお、第2の無電解めっき工程は、上記無電解めっき工程と同一の方法を採用することができる。これにより、導電パターン付基材3が製造される。
次に、図13の(c−5)に示すように、一方の表面100aに細線パターン部20及び無電解めっき層30を有する透明基材10の他方の表面100bに導電パターン付基材3の一方の表面150側を対向させ、導電パターン付基材3の無電解めっき層30を表面100bに貼り付ける(転写工程)。なお、貼り付けには、所定の接着剤を用いてもよい。そして、基材15を取り外す(基材取り外し工程)。これにより、図13の(c−6)に示すように、透明基材10の他方の表面100bに、表面100b側から無電解めっき層30と、細線パターン部20とが形成されることで、大型導電パターン付透明基板1bが製造される。
なお、第2のパターン形成工程、第2の無電解めっき工程、転写工程、及び基材取り外し工程の代わりに、以下の工程を採用してもよい。すなわち、透明基材10の他方の表面100bにスパッタ法等の蒸着法を用いて所定の金属膜を形成する金属膜形成工程と、当該金属膜上に無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成するパターン形成工程と、細線パターン部20が形成されている領域を除く領域の金属膜をエッチング等により除去するエッチング工程とを経ることで大型導電パターン付透明基板1bを製造してもよい。また、エッチング工程により除去した金属材料に所定の処理を施して、再利用してもよい。
また、図1(d)において説明した大型導電パターン付透明基板1cは、上記の第2のパターン形成工程、及び第2の無電解めっき工程により得られる導電パターン付基材3を用い、更に上記の転写工程、及び基材取り外し工程を用いて無電解めっき層30と細線パターン部20とを透明基材10の一方の表面100aに形成することで製造できる(転写製造方法)。
具体的に、この転写製造方法は、各種溶剤に対する耐久性が懸念される基材(以下、「対象基材」という。)を透明基材10として用いる場合、若しくは、製造プロセスにおいて対象基材への無電解めっき用塗料組成物を直接塗工することが困難な場合、及び/又は無電解めっき層30を無電解めっきにより直接形成することが困難な場合等に用いることができる。各種溶剤に対する耐久性が懸念される基材としては、例えば、偏光板やカラーフィルター等の液晶パネルを構成する部材等が挙げられる。
すなわち、本実施形態に係る転写製造方法は、まず、所定の基材の一方の表面に無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成する(上記の第2のパターン形成工程と同様の工程である。)。所定の基材は、例えば、可撓性を有すると共に耐溶剤性を有する材料を含んで構成される。また、所定の基材の表面に細線パターン部20を形成する方法は、図12における説明と同一の方法を用いることができる。次に、所定の基材の一方の表面に形成された細線パターン部20の表面に、無電解めっき法により無電解めっき層30を形成する(上記の第2の無電解めっき工程と同様の工程である。)。そして、対象基材の一方の表面と、所定の基材の無電解めっき層30が形成されている側の面とを対向させ、対象基材の一方の表面に無電解めっき層30の側から無電解めっき層30及び細線パターン部20を貼り付ける(転写工程)。転写工程においては、対象基材の一方の表面、及び/又は所定の基材の無電解めっき層30の表面に所定の接着剤を塗工しておいてもよい。そして、所定の基材を取り外す(機材取り外し工程)。これにより、図1(d)において説明した大型導電パターン付透明基板1cを製造できる。
これにより、例えば、大型導電パターン付透明基板1cを用いて液晶表示部を構成できるので、液晶表示部とタッチパネル部とが独立している液用パネルにおいて、液晶表示部に大型導電パターン付透明基板1cを用いて液晶表示部とタッチパネル部とを一体化させることができる。これにより、例えば、光学透明粘着フィルム(OCA)等の部材を省略することができる。
[積層構造体]
図14は、本発明の実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板を構成内に備える積層構造体の断面の概念的な一例を示す。
図14は、本発明の実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板を構成内に備える積層構造体の断面の概念的な一例を示す。
まず、図14(a)を参照する。図14(a)に示す積層構造体5は、一例として、図1(d)において説明した複数の大型導電パターン付透明基板1cが積層されて構成される。具体的に、第1の大型導電パターン付透明基板1cと、第1の大型導電パターン付透明基板1cの一方の表面100a側(つまり、無電解めっき層30及び細線パターン部20が設けられている側の表面)に透明光学粘着フィルム52を介して貼り合わされる第2の大型導電パターン付透明基板1cと、第2の大型導電パターン付透明基板1cの一方の表面100a側に透明光学粘着フィルム50を介して貼り合わされるカバーガラス40とを備える。すなわち、第1の大型導電パターン付透明基板1cと第2の大型導電パターン付透明基板1cとは、第1の大型導電パターン付透明基板1cの一方の表面100a側と第2の大型導電パターン付透明基板1cの他方の表面100b側とが透明光学粘着フィルム50を介して貼り合わされる。
また、積層構造体5は、第1の大型導電パターン付透明基板1cの一方の表面100aの端部領域に配置され、第1の大型導電パターン付透明基板1cの無電解めっき層30と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板70と、第2の大型導電パターン付透明基板1cの一方の表面100aの端部領域に配置され、第2の大型導電パターン付透明基板1の無電解めっき層30と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板72とを備えることもできる。フレキシブルプリント基板70及びフレキシブルプリント基板72は、外部のコントローラ(図示しない)に接続されてもよい。
そして、積層構造体5を視認する方向300から積層構造体5を観察した場合に、第1の大型導電パターン付透明基板1cの細線パターン部20と、第2の大型導電パターン付透明基板1cの細線パターン部20とが視認できる側に配置されている。各細線パターン部20に本実施形態に係る添加剤を添加することで、積層構造体5を観察したユーザに、無電解めっき層30による光の反射を認識させることを抑制できる。
次に、図14(b)を参照する。図14(b)に示す積層構造体7は、一例として、図1(c)において説明した大型導電パターン付透明基板1bを有して構成される。具体的に、大型導電パターン付透明基板1bの一方の表面に透明光学粘着フィルム50を介して透明フィルム60が貼り付けられ、他方の表面に透明光学粘着フィルム52を介してカバーガラス40が貼り付けられる。また、積層構造体7は、大型導電パターン付透明基板1bの一方の表面の端部領域に配置され、一方の表面側に設けられる無電解めっき層30と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板70と、大型導電パターン付透明基板1cの他方の表面の端部領域に配置され、他方の表面側の無電解めっき層30と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板72とを備えることもできる。フレキシブルプリント基板70及びフレキシブルプリント基板72は、外部のコントローラ(図示しない)に接続されてもよい。
そして、積層構造体7を視認する方向305から積層構造体7を観察した場合に、大型導電パターン付透明基板1bの一方の表面側の細線パターン部20と、他方の表面側の細線パターン部20とが視認できる側に配置されている。各細線パターン部20に本実施形態に係る添加剤を添加することで、積層構造体7を観察したユーザに、無電解めっき層30による光の反射を意識させることを抑制できる。
本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板1乃至大型導電パターン付透明基板1bのいずれかは、例えば、大型導電パターン付透明基板1乃至大型導電パターン付透明基板1bのいずれかを備える製品、タッチパネル、液晶パネル、又はディスプレイ等として用いることができる。また、大型導電パターン付透明基板1乃至大型導電パターン付透明基板1bのいずれかは、例えば、複数の部材の積層構造を有するパネルであって、大型導電パターン付透明基板1乃至大型導電パターン付透明基板1bのいずれかを、当該積層構造を構成する一の部材として備えるパネルとして用いることができる。この場合において、大型導電パターン付透明基板1乃至大型導電パターン付透明基板1bのいずれかは、積層構造の最も外側に配置されることが好ましい。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板1は、無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成し、細線パターン部20の表面に無電解めっき層30を形成できるので、32インチ以上の大型パネルに用いても電気抵抗の増加が実質的に悪影響を与えない導電パターン付透明基板を低コストで提供できる。また、無電解めっき用塗料組成物に所定の添加剤を含有させることで、無電解めっき層30が反射する光のスペクトルを反射率が低下する方向に平準化できる。これにより、大型導電パターン付透明基板1によれば、ユーザが外部から観察した場合であっても、無電解めっき層30による光の反射の影響を実質的になくすことができるので、無電解めっき層30の不可視性を向上させ、大型導電パターン付透明基板1を液晶パネルやタッチパネルに適用した場合におけるコントラストを向上させて画像の視認性を向上させることができる。
本実施の形態に係る大型導電パターン付透明基板1は、無電解めっき用塗料組成物を用いて細線パターン部20を形成し、細線パターン部20の表面に無電解めっき層30を形成できるので、32インチ以上の大型パネルに用いても電気抵抗の増加が実質的に悪影響を与えない導電パターン付透明基板を低コストで提供できる。また、無電解めっき用塗料組成物に所定の添加剤を含有させることで、無電解めっき層30が反射する光のスペクトルを反射率が低下する方向に平準化できる。これにより、大型導電パターン付透明基板1によれば、ユーザが外部から観察した場合であっても、無電解めっき層30による光の反射の影響を実質的になくすことができるので、無電解めっき層30の不可視性を向上させ、大型導電パターン付透明基板1を液晶パネルやタッチパネルに適用した場合におけるコントラストを向上させて画像の視認性を向上させることができる。
[実施例]
以下、実施例を用いて説明する。
以下、実施例を用いて説明する。
<実施例1〜5、比較例1〜6>
表1に示す配合割合で各配合物質をそれぞれ添加し、混合撹拌して無電解めっき用塗料組成物を調製した。
表1に示す配合割合で各配合物質をそれぞれ添加し、混合撹拌して無電解めっき用塗料組成物を調製した。
表1において、各配合物質の配合量の単位は「質量部」である。また、表1中、配合物質の詳細は下記のとおりである。
(メタロイド)
商品名:メタロイド(株式会社イオックス製)
(色素1)
商品名:FDR−001(山田化学工業株式会社製)
(色素2)
商品名:FDR−002(山田化学工業株式会社製)
(色素3)
商品名:FDR−005(山田化学工業株式会社製)
(色素4)
商品名:FDN−001(山田化学工業株式会社製)
(色素5)
商品名:FDN−002(山田化学工業株式会社製)
(メタロイド)
商品名:メタロイド(株式会社イオックス製)
(色素1)
商品名:FDR−001(山田化学工業株式会社製)
(色素2)
商品名:FDR−002(山田化学工業株式会社製)
(色素3)
商品名:FDR−005(山田化学工業株式会社製)
(色素4)
商品名:FDN−001(山田化学工業株式会社製)
(色素5)
商品名:FDN−002(山田化学工業株式会社製)
<めっき上への無電解めっき用塗料組成物の塗布>
PETフィルム上に無電解めっきにより予め形成して準備した無電解銅めっき上へ、調整した無電解めっき用塗料組成物をワイヤーバーを用いて塗布した。無電解銅めっきの膜厚は0.2μmであり、無電解めっき用塗料組成物の膜厚(g/m2)は表1に示すとおりである。
PETフィルム上に無電解めっきにより予め形成して準備した無電解銅めっき上へ、調整した無電解めっき用塗料組成物をワイヤーバーを用いて塗布した。無電解銅めっきの膜厚は0.2μmであり、無電解めっき用塗料組成物の膜厚(g/m2)は表1に示すとおりである。
<塗膜の物性>
銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、密着性及びめっき可否を確認した。無電解めっき用塗料組成物の密着性は、JIS8504に規定されるテープ引きはがし試験を実施することにより確認した。その結果を表1に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、密着性及びめっき可否を確認した。無電解めっき用塗料組成物の密着性は、JIS8504に規定されるテープ引きはがし試験を実施することにより確認した。その結果を表1に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
密着性が良好:○
密着性が不良:×
密着性が不良:×
<不視認性の確認>
銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、無電解めっき用塗料組成物の塗布側から銅めっきを目視にて観察し、銅めっきの色を確認した。また、銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、分光光度計を用いてその反射スペクトルを測定し、最大の反射率(Rmax)を測定した。その結果を表1に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、無電解めっき用塗料組成物の塗布側から銅めっきを目視にて観察し、銅めっきの色を確認した。また、銅めっき上に塗布した無電解めっき用塗料組成物について、分光光度計を用いてその反射スペクトルを測定し、最大の反射率(Rmax)を測定した。その結果を表1に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
目視にて銅めっきの色を確認できなかった場合:○
目視にて銅めっきの色を確認できた場合:×
目視にて銅めっきの色を確認できた場合:×
図15は、無電解めっき用塗料組成物の膜厚に対して反射率の最大値をプロットした図である。具体的に、実施例1〜5及び比較例1〜6のそれぞれの膜厚に対し、上記反射スペクトルの測定において測定された最大の反射率をプロットした。なお、図11の縦軸は対数軸である。
表1及び図15を参照すると分かるように、実施例1〜5に係る無電解めっき用塗料組成物においてはいずれも、反射率の最大値が不視認性の上限(図15のライン510、反射率が10%のライン。)以下であり、かつ、密着性の上限(図15のライン512で、膜厚が0.8g/m2未満のライン。)未満であった。すなわち、実施例1においてはデータ520に示すように、膜厚が0.5g/m2で密着性が良好であり、かつ、反射率の最大値が8%で不視認性の上限以下であった。また、実施例2においてはデータ522に示すように、膜厚が0.6g/m2で密着性が良好であり、かつ、反射率の最大値が5%で不視認性の上限以下であった。また、実施例3においてはデータ524に示すように、膜厚が0.7g/m2で密着性が良好であり、かつ、反射率の最大値が4%で不視認性の上限以下であった。また、実施例4においてはデータ526に示すように、膜厚が0.6g/m2で密着性が良好であり、かつ、反射率の最大値が8%で不視認性の上限以下であった。そして、実施例5においてはデータ528に示すように、膜厚が0.7g/m2で密着性が良好であり、かつ、反射率の最大値が6%で不視認性の上限以下であった。
一方、比較例1においてはデータ530に示すように、膜厚が0.7g/m2で密着性は良好であったものの、反射率の最大値が11%で不視認性の上限を超えた。また、比較例2においてはデータ532に示すように、反射率の最大値が5%で不視認性の上限以下であったものの、膜厚が1.0g/m2で密着性が不良であった。また、比較例3においてはデータ534に示すように、膜厚が0.4g/m2で密着性は良好であったものの、反射率の最大値が14%で不視認性の上限を超えた。また、比較例4においてはデータ536に示すように、反射率の最大値が2%で不視認性の上限以下であったものの、膜厚が0.8g/m2で密着性が不良であった。また、比較例5においてはデータ538に示すように、膜厚が0.5g/m2で密着性は良好であったものの、反射率の最大値が12%で不視認性の上限を超えた。そして、比較例6においてはデータ540に示すように、反射率の最大値が4%で不視認性の上限以下であったものの、膜厚が0.8g/m2で密着性が不良であった。
以上のように、実施例1〜5に係る無電解めっき用塗料組成物はいずれも、良好な密着性を有すると共に、無電解めっき層からの反射を適切に抑えることができることが示された。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せのすべてが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
(参考)
なお、本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板は、以下のように特定してもよい。
「透明基材と、
前記透明基材の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有する細線パターン部と、
前記細線パターン部の前記透明基材の反対側の表面に設けられる無電解めっき層とを備え、
前記細線パターン部を介して前記無電解めっき層で反射される光の反射率が10%以下であり、
前記細線パターン部に含まれる前記無電解めっき用塗料組成物が0.8g/m2未満の膜厚を有する大型導電パターン付透明基板。」
なお、本実施形態に係る大型導電パターン付透明基板は、以下のように特定してもよい。
「透明基材と、
前記透明基材の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有する細線パターン部と、
前記細線パターン部の前記透明基材の反対側の表面に設けられる無電解めっき層とを備え、
前記細線パターン部を介して前記無電解めっき層で反射される光の反射率が10%以下であり、
前記細線パターン部に含まれる前記無電解めっき用塗料組成物が0.8g/m2未満の膜厚を有する大型導電パターン付透明基板。」
1、1a、1b、1c 大型導電パターン付透明基板
3 導電パターン付基材
5、7 積層構造体
10 透明基材
15 基材
20 細線パターン部
25 無電解めっき用塗料組成物
30 無電解めっき層
40 カバーガラス
50、52 透明光学粘着フィルム
60 透明フィルム
70、72 フレキシブルプリント基板
100a、100b 表面
150 表面
200 ブランケット
210 回転胴体
220 インジェクター
230 印刷部材
235 凸部
240 回転胴体
300、305 方向
400、402、404、406、408 反射スペクトル
410、412、414、416、418 反射スペクトル
420、422、424、426、428 反射スペクトル
430、432、434、436、438 反射スペクトル
440、442、444、446、448 反射スペクトル
450、452 グラフ
500、502、504、506、508 吸収スペクトル
510 ライン
512 ライン
520、522、524、526、528 データ
530、532、534、536、538、540 データ
3 導電パターン付基材
5、7 積層構造体
10 透明基材
15 基材
20 細線パターン部
25 無電解めっき用塗料組成物
30 無電解めっき層
40 カバーガラス
50、52 透明光学粘着フィルム
60 透明フィルム
70、72 フレキシブルプリント基板
100a、100b 表面
150 表面
200 ブランケット
210 回転胴体
220 インジェクター
230 印刷部材
235 凸部
240 回転胴体
300、305 方向
400、402、404、406、408 反射スペクトル
410、412、414、416、418 反射スペクトル
420、422、424、426、428 反射スペクトル
430、432、434、436、438 反射スペクトル
440、442、444、446、448 反射スペクトル
450、452 グラフ
500、502、504、506、508 吸収スペクトル
510 ライン
512 ライン
520、522、524、526、528 データ
530、532、534、536、538、540 データ
Claims (6)
- 透明基材と、
前記透明基材の一方の面に、無電解めっきの核となる金属粒子を含む無電解めっき用塗料組成物を含有し、100μm以下の線幅を有する細線パターン部と、
前記細線パターン部の前記透明基材の反対側の表面に設けられる無電解めっき層と
を備える大型導電パターン付透明基板。 - 前記細線パターン部が、前記無電解めっき層の反射スペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収することで、前記無電解めっき層からの光の反射を低下させる請求項1に記載の大型導電パターン付透明基板。
- 前記無電解めっき用塗料組成物が、前記無電解めっき層において反射される光のスペクトルのうち、少なくとも最大の反射率を示す波長の光の少なくとも一部を吸収して前記スペクトルを補正する添加剤を含むことで、前記無電解めっき層の反射スペクトルを補正する請求項1又は2に記載の大型導電パターン付透明基板。
- 前記細線パターン部を介して前記無電解めっき層で反射される光の反射率が、10%以下である請求項2又は3に記載の大型導電パターン付透明基板。
- 前記無電解めっき用塗料組成物が、
(A)前記金属粒子と分散剤との複合体、
(B)溶媒、及び
(C)バインダー
を含有し、
前記細線パターン部が、0.8g/m2未満の膜厚を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の大型導電パターン付透明基板。 - 前記金属粒子が、パラジウム粒子、金粒子、銀粒子、及び白金粒子からなる群から選択される少なくとも1種類の金属粒子を含み、
前記分散剤が、ヒドロキシル基、及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する共重合体高分子の分散剤である請求項5に記載の大型導電パターン付透明基板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017047214A JP2018150584A (ja) | 2017-03-13 | 2017-03-13 | 大型導電パターン付透明基板 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018150584A true JP2018150584A (ja) | 2018-09-27 |
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|---|---|---|---|
| JP2017047214A Pending JP2018150584A (ja) | 2017-03-13 | 2017-03-13 | 大型導電パターン付透明基板 |
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| JP (1) | JP2018150584A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021188010A (ja) * | 2020-06-03 | 2021-12-13 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
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-
2017
- 2017-03-13 JP JP2017047214A patent/JP2018150584A/ja active Pending
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