JP2018147264A - 駆動制御装置及び駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の減速機106のそれぞれに対応する専用の温度センサーを複数設けることによるコストアップを回避することができるマニピュレーター200を提供する。【解決手段】モーター105と、減速機106と、減速機106内の潤滑剤の温度、モーター105の回転速度及び駆動時間に基づいて減速機10における粘性摩擦を推定した結果に基づいてモーター105の駆動を制御するマイコン210とを有するマニピュレーター200であって、前記潤滑剤の温度の推定値である潤滑剤温度推定値を算出する温度推定部242を設け、前記潤滑剤温度推定値、前記回転速度及び前記駆動時間に基づいて前記粘性摩擦を推定するように、マイコン210を構成した。【選択図】図4
Description
本発明は駆動制御装置及び駆動装置に関するものである。
従来、駆動源と、駆動伝達機構と、前記駆動伝達機構内の潤滑剤の温度、駆動源の回転速度及び駆動時間に基づいて駆動伝達機構における粘性摩擦を推定した結果に基づいて前記駆動源の駆動を制御する制御手段とを有する駆動制御装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の駆動制御装置は、駆動源たるサーボモーターと、駆動伝達機構たる減速機と、制御手段たるサーボ制御装置とを有している。サーボ制御装置は、温度センサーによって温度を検知した結果、サーボモーターの回転速度及び駆動時間に基づいて減速機におけるグリースの粘性摩擦係数を推定し、この結果に基づいてサーボモーターの駆動量を増減する。これにより、制御対象物の位置を精度良く制御することができるとされている。
しかしながら、この駆動制御装置において、サーボモーター及び減速機の組み合わせを複数必要とするマニピュレーターや産業用ロボットなどの駆動を制御する場合には、コスト高になってしまうという課題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、駆動源と、駆動伝達機構と、前記駆動伝達機構内の潤滑剤の温度、前記駆動源の回転速度及び駆動時間に基づいて前記駆動伝達機構における粘性摩擦を推定した結果に基づいて前記駆動源の駆動を制御する制御手段とを有する駆動制御装置であって、前記潤滑剤の温度の推定値である潤滑剤温度推定値を算出する推定値算出手段を設け、前記潤滑剤温度推定値、前記回転速度及び前記駆動時間に基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである
本発明によれば、複数の駆動伝達機構のそれぞれに対応する専用の温度情報取得手段を複数設けることによるコストアップを回避することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を適用した駆動装置として、マニピュレーターの一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るマニピュレーター200の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るマニピュレーター200における、アーム101及びその周辺を示す平面図、並びに電気回路ブロック図を示すものである。また、図2は、マニピュレーター200におけるアーム101及び土台102を示す側面図である。これらの図において、マニピュレーター200は、アーム101、土台102、軸部材103、回転検知手段たるエンコーダー104、駆動源たるモーター105、駆動伝達機構たる減速機106などを有している。また、電装部201、入力操作部139、各種センサー120、各種スイッチ121なども有している。なお、このマニピュレーター200においては、モーター105と減速機106との組み合わせによってアクチュエーター107が構成されている。
まず、実施形態に係るマニピュレーター200の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るマニピュレーター200における、アーム101及びその周辺を示す平面図、並びに電気回路ブロック図を示すものである。また、図2は、マニピュレーター200におけるアーム101及び土台102を示す側面図である。これらの図において、マニピュレーター200は、アーム101、土台102、軸部材103、回転検知手段たるエンコーダー104、駆動源たるモーター105、駆動伝達機構たる減速機106などを有している。また、電装部201、入力操作部139、各種センサー120、各種スイッチ121なども有している。なお、このマニピュレーター200においては、モーター105と減速機106との組み合わせによってアクチュエーター107が構成されている。
実施形態に係るマニピュレーター200の駆動制御装置は、電装部201、入力操作部139、各種スイッチ121、エンコーダー104などから構成される。
マニピュレーター200のアーム101は、長手方向における根本側の端部に設けられた軸部材103を中心にして回動することができる。アーム101の根本側の端部に固定された軸部材103は、土台102に設けられた軸受けによって回動自在に受けられている。
軸部材103は、減速機106の駆動出力軸を兼用している。減速機106の側板に固定されたモーター105のモータギヤは、減速機106の内部で減速機のギヤと噛み合っている。モーター105が回転駆動すると、その回転駆動力が減速機106に伝わる。そして、減速機106の駆動出力軸を兼ねている軸部材103が、モーター105の回転速度よりも減速された回転速度で回転して、その回転角度の分だけアーム101が回転する
エンコーダー104は、モーター105のモーター軸の後端に取り付けられており、モーター軸の回転速度、つまりモーター105の回転速度を検知する。その検知信号は、電装部201に送られる。
図3は、入力操作部139の外観を示す外観平面図である。入力操作部139は、タッチパネル139a、テンキー139b、動作開始命令などを行うための実行ボタン139c、及び電源ボタン139dを具備している。また、緊急停止命令などを行うための停止ボタン139e等も具備している。
ユーザーは、タッチパネル139aに表示されるメニュー画面に基づいて、タッチパネル139aをタッチ操作したり、各種のキーやボタンを押したりすることで、マニピュレーター200を操作することができる。
図4は、マニピュレーター200の電気系の構成を示すブロック図である。電装部201は、マイコン210、ドライバー基板230、クロック、ホストコントローラー281などを有している。マニピュレーター200の外部の画像情報入力装置300から送られてくる画像情報は、ホストコントローラー281を介してマイコン210に送られる。マニピュレーター200は、その画像情報に基づいた動作を行うことができる。
電源回路291は、各種センサー120、入力操作部139、マイコン210、クロック、ホストコントローラー281、ドライバー基板230等に供給するための電圧を出力する。なお、エンコーダー104やモーター105に対しては、電源回路291からの電圧がドライバー基板230を介して供給される。
ドライバー基板230は、モータードライバー235、電流検出部234、駆動情報検出部236などを具備している。モータードライバー235は、モーター105を回転駆動させるための電流を出力する。この電流は、電流検出部234によって電流値が検知されながら、モーター105に供給されてモーター105を回転駆動させる。モーター105のモーター軸に取り付けられたエンコーダー104は、モーター軸が所定の回転角度ずつ回転する毎に、回転信号を駆動情報検出部236に出力する。駆動情報検出部236は、エンコーダー104から送られてくる回転信号に基づいて、モーター軸の回転速度や回転量を算出し、その結果をマイコン210の駆動制御部213、外乱トルク算出部238及び温度推定部242に出力する。
ホストコントローラー281と、マイコン210とは、通信網を介して接続されている。マイコン210は、ホストコントローラー281と通信する通信制御部211、計時処理を行うタイマー部212、各種のデーターや制御プログラムなどを記憶する記憶部214などを具備している。また、後述するモータードライバー235を介してモーター105の駆動を制御する駆動制御部213、外乱トルク算出部238、温度推定部242なども具備している。
マイコン210には、各種センサー120や各種スイッチ121からの信号が入力される。また、クロックから発信されるクロック信号も入力される。また、入力操作部139からの各種入力信号も入力される。ユーザーは、入力操作部139の停止ボタン139eを押すことで、動作中のマニピュレーター200を緊急停止させることができる。
駆動制御部213は、次の各種信号を受信しながら、それらに応じて駆動信号をドライバー基板230のモータードライバー235に出力することで、モーター105を所望のトルクで回転駆動させる。即ち、記憶部214に記憶されている制御プログラム、ホストコントローラーから送られてくる各種信号、駆動情報検出部236から送られてくる回転量や回転速度、後述する外乱トルク算出部238から送られてくる外乱トルク推定値等である。
図1や図2においては、便宜上、アーム101に一つの関節しか示しておらず、モーター105や減速機106はその一つの関節を中心にしたアーム101の動作を行わせるものである。しかしながら、アーム101には、図1や図2に示されていない複数の関節を設けてあり、アーム101は、それぞれの関節で動作をすることが可能になっている。そして、各関節でそれぞれアーム101を動作させるために、マニピュレーター200には、図1や図2に示されるモーター105、減速機106、及びエンコーダー104の組み合わせの他に、同様の組み合わせが複数設けられている。また、図4に示されるエンコーダー104、モーター105、減速機106、及びドライバー基板230の組み合わせの他に、各関節でアーム101を個別に動作させるための同様の組み合わせが複数設けられている。
図5は、電流を供給されているモーター105のモーター軸に発生する理論物理現象と、マイコン210の外乱トルク算出部238内で行われる演算処理の第一例とを示すブロック図である。
電流が供給されるモーター軸において発生する理論物理現象は、次の通りである。即ち、電流が供給されるモーター軸には、その電流値にトルク定数Ktを乗じたトルクが発生する。この一方で、クーロン摩擦、慣性力(J×加速度)、重力g(θ)、及び粘性摩擦力(C×速度)などが発生する。理論的には、電流値及びトルク定数Ktに基づくトルクから外乱トルクを差し引いた値(実トルク)が、慣性力(J×加速度)の逆数と同じ値で発生する。そして、この値の積分値(1/s:ラプラス変換での積分表記)にモーター軸の回転速度ωを乗じた角度θ分だけ、モーター軸が回転する。
外乱トルク算出部238は、電流検出部234から受信した電流値にトルク定数推定値Kt’を乗じた値から、クーロン摩擦力、慣性力推定値(J’×加速度)、粘性摩擦力推定値(C’×速度)、及び重力g(θ)の合計を差し引いた値を、外乱トルク推定値として算出する。なお、誤差を反映したトルク定数推定値Kt’や、慣性モーメント推定値J’については、理論値に対し、例えば実験データーを用いて統計的な重回帰分析を行ったり、周波数応答解析を行ったりして求める。また、外乱トルク算出部238は、外乱トルク推定値を外乱トルクに相当する角度θとして求める。なお、同図では、便宜上、理論物理現象を説明するブロック図から、外乱トルク算出部238に向けて加速度a、回転速度ω、角度θの信号入力があるかのような記述をしているが、実際には、その信号入力は、駆動情報検出部236によってなされる。
図6は、電流を供給されているモーター105のモーター軸に発生する理論物理現象と、マイコン210の外乱トルク算出部238内で行われる演算処理の第二例とを示すブロック図である。図5に示される第一例では、外乱トルク算出部238がローパスフィルターを具備していないのに対し、図6に示される第二例では、外乱トルク算出部238がローパスフィルターを具備している。
図6における理論物理現象は、図5における理論物理現象と同様である。図6に示される外乱トルク算出部238は、電流検出部234から送られてくる電流値にトルク定数推定値Kt’を乗じた値と、慣性力推定値(J’×加速度)を時定数τで除算した値とを加算する。そして、その加算結果から、粘性摩擦力推定値(C’×速度)と、重力g(θ)と、クーロン摩擦力とを減算した結果を、ローパスフィルターによって擬似微分(1/(sτ+1))する。この結果から、慣性力推定値(J’×加速度)を時定数τで除算した値を差し引いた結果を、外乱トルク推定値として求める。
図7は、駆動制御部213によるモーター105のPID制御の流れを説明するためのブロック図である。駆動制御部213は、ホストコントローラー281等から送られてくる情報に基づいて算出したトルク目標値と、外乱トルク推定値とを用いたPID制御により、トルク目標値とほぼ同じトルクを発生させるためのトルク指令値を生成する。そして、その結果をモータードライバー235に出力する。これにより、トルク目標値とほぼ同じトルクをモーター軸に発生させることができる。なお、同図においては、外乱トルク算出部238として、上述した第二例を採用した例を示している。
図8は、アーム101の動作の一例を示す模式図である。また、図9は、図8に示される動作を実現するときにおけるトルク(力)と、アーム101の位置との関係を示すグラフである。これらの図において、アーム101の動作に必要な力(トルク指令値)は、アーム101の移動量などに基づいて算出されたトルク目標値と、外乱トルク算出部238によって算出された外乱トルク推定値との合力として求められる。動作に必要な力の一部を、外乱トルク推定値に基づいく力が補ってくれるため、目標値に追従した位置制御を精度良く行うことができる。
図10は、トルク目標値と、トルク指令値と、外乱トルクとの関係を示すグラフである。図示のように、トルク目標値に対して不感帯を持たせるようなプロファイルを採用することで、アーム101を突然動作させてしまったり、発振させてしまったりすることを抑えて、安定した動作でアーム101を移動させることができる。
図11は、実施形態に係る駆動制御装置によって行われるアシスト制御の処理フローの一例を示すフローチャートである。駆動制御装置は、トルク指令値の出力によってモーター105を回転駆動させると(ステップ1:以下、ステップをSと記す)、モーター105の回転速度を検知したり(S2)、外乱トルク推定値を算出したりする(S3)。そして、回転速度変化量や外乱トルク推定値の変化量などに基づいて、アーム101の位置について調整が必要であるか否かを判定する(S4)。ここで、調整不要と判定した場合には(S4でN)、処理フローを上述したS2にループさせる。
一方、トルクの調整について必要と判定した場合には(S4でY)、次に、回転速度の誤差を算出し(S5)、その結果に基づいて追加のトルク指令値を算出する(S6)。そして、そのトルク指令値を出力する(S7)。その後、モーター105の回転速度を検出した後(S8)、外乱トルク推定値を算出する(S9)。そして、モーター105の回転速度の変化量や、外乱トルク推定値の変化量などに基づいて、アーム101の位置について微調整が必要であるか否かを判定する(S10)。その後、微調整が必要である場合には(S10でY)、処理フローを上述したS5にループさせる。これに対し、微調整が必要でない場合には(S10でN)、一連の処理フローを終える。
粘性摩擦係数Cは、減速機106内に塗られているグリースの粘性を示すものである。グリースは網目構造をなしており、せん断されることによってその構造が変化する。減速機106内では、減速機106内の各種ギヤが回転駆動するとグリースがせん断されて徐々に構造が変化していくので、駆動時間が長くなるにグリースの粘性が低下していく。また、グリースのせん断速度の他、温度によっても粘性は変化するため、粘性摩擦係数Cは回転速度に比例せずに、非線形の特性を示す。このように、グリースを含む機構では、時間及び速度、温度に応じてグリースの粘性(粘性摩擦係数C)が変化する。
図12は、グリース温度Tが第一の飽和温度Taである場合におけるグリースの粘性摩擦係数Cと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動時間tとの関係を示すグラフである。同図に示されるように、グリース温度Tが同じである場合には(図示の例では第一の飽和温度Taで一定)、回転速度ωが速くなるほど粘性摩擦係数Cが小さくなる。また、駆動時間tが長くなるほど(t0<t1<t∞)、粘性摩擦係数Cが小さくなる。
図13は、グリース温度Tが第一の飽和温度Taよりも高い第二の飽和温度Tbである場合におけるグリースの粘性摩擦係数Cと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動時間tとの関係を示すグラフである。図12と図13との比較からわかるように、駆動時間t及び回転速度ωの組み合わせが同じであれば、グリース温度が高くなるほど、粘性摩擦係数Cが小さくなる。
なお、図12、図13において、C0は、粘性摩擦係数Cの初期値を示している。また、t0は、駆動時間tがゼロであることを示していることから、駆動時間がt0である場合には、粘性摩擦係数CがC0のまま変化していない。
図14は、グリース温度Tが第一の飽和温度Taである場合におけるグリースによる摩擦力Fと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動時間tとの関係を示すグラフである。図示のように、グリース温度Tが同じ温度であれば、モーター105の回転速度ωが速くなるほど、摩擦力Fが大きくなる。また、モーター105の駆動時間が長くなるほど、摩擦力Fが小さくなる。これは、駆動時間tが長くなるほど、粘性摩擦係数Cが小さくなるからである。回転速度ωが速くなるほど、摩擦力Fが大きくなるが、粘性摩擦係数Cは小さくなる。
図15は、グリース温度Tが第二の飽和温度Tbである場合におけるグリースによる摩擦力Fと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動時間tとの関係を示すグラフである。図14と図15との比較から、同じ駆動時間t及び回転速度の組み合わせであれば、グリース温度Tが高くなるほど、摩擦力Fが小さくなる。これは、グリース温度Tが高くなるほど、粘性摩擦係数Cが小さくなるからである。
図12〜図15の特性は、グリースの種類によってグラフの傾き等が異なってくるが、同じ種類のグリースであれば同じ特性となり、その特性は予めの実験によって特定しておくことが可能である。
外乱トルク推定値を算出するためには、粘性摩擦係数推定値C’を算出する必要があるが、図12、図13に示されるように、粘性摩擦係数Cは、グリース温度T、回転速度ω、及び駆動時間tによって異なってくる。それら三つのパラメーターのうち、回転速度ωについてはエンコーダー104によって検出することが可能である。また、駆動時間tについては、タイマー部212によって計時することが可能である。残りのパラメーターは、グリース温度Tである。このグリース温度Tが解れば、予め特定しておいた図12、図13などの特性に基づいて、粘性摩擦係数推定値C’を求めることが可能である。
グリース温度Tを知る方法の一つとして、減速機106の温度を検知する温度センサーを設けることが挙げられる。減速機106の全体的な温度は、グリース温度Tとほぼ同じだからである。ところが、上述したように、実施形態に係るマニピュレーター200では、図1や図2には、一つずつしか示されていないエンコーダー、モーター、及び減速機(104、105、106)の組み合わせを、個々の関節に個別に対応させて複数設けている。このため、個々の減速機の温度を個別に検知させるための専用の温度センサーが複数必要になることから、コスト高になってしまう。
次に、実施形態に係るマニピュレーター200の特徴的な構成について説明する。実施形態に係るマニピュレーター200の駆動制御装置は、個々の減速機(106)のそれぞれにおけるグリース温度Tを、グリース温度推定値T’として求めるようになっている。その方法については、後に詳述する。
グリース温度推定値T’の求め方について詳述する前に、個々の減速機のグリースにおける粘性摩擦係数推定値C’を求める方法について詳述する。
図16は、グリースの粘性摩擦係数Cと、回転速度ω及びグリース温度Tの組み合わせと、駆動時間tとの関係を示すグラフである。図示のように、回転速度ωとグリース温度Tとの組み合わせが異なると、粘性摩擦係数Cと駆動時間tとの関係を示すグラフ(特性)が異なってくる。回転速度ωとグリース温度Tとの組み合わせについて、様々な組み合わせのそれぞれに対応する前記特性を予めの実験によって調べておくとする。すると、回転速度ωの検知結果と、グリース温度Tとの組み合わせ、及びその組み合わせに応じたグラフ(特性)とに基づいて、粘性摩擦係数推定値C’を求めることが可能である。以下、回転速度ωとグリース温度T(又はグリース温度推定値T’)との組み合わせについての、粘性摩擦係数C(又は粘性摩擦係数推定値C’)と駆動時間t(又は回転量)との関係を示す特性を表すアルゴリズムを、低下特性アルゴリズムという。駆動時間tの増加に伴う粘性摩擦係数の低下の特性を示すアルゴリズムだからである。
マイコン210の記憶部214は、回転速度ω及びグリース温度T(又はグリース温度推定値T’)の複数通りの組み合わせのそれぞれについて、駆動時間tの増加に伴う粘性摩擦係数Cの低下量の特性を示す低下特性アルゴリズムを記憶している。それらの低下特性アルゴリズムは、予めの実験によって求められたものである。アルゴリズムの形式としては、図16の各グラフを示す多次関数式であってもよいし、各駆動時間tのそれぞれに対応する粘性摩擦係数Cを格納したデーターテーブル方式であってもよい。
なお、駆動時間tと、エンコーダーからの出力に基づいて算出されるモーターの回転量とは相関関係にある。このため、駆動時間tに基づいて粘性摩擦係数推定値C’を算出することに代えて、回転量に基づいて粘性摩擦係数推定値C’を算出するようにしてもよい。この場合、図17に示されるように、回転量の増加に伴う粘性摩擦係数Cの低下量を示す低下特性アルゴリズムを記憶部214に記憶させておけばよい。
データー記憶量を減らしたり、演算速度を高速化したりする狙いで、低下特性アルゴリズムの多次関数式を、一次関数式に近似したものを記憶部214に記憶させてもよい。例えば、図18に示されるように、駆動時間tの時間帯を、駆動時間t0以上、駆動時間tx未満の区画と、駆動時間tx以上の区画とに二分し、それぞれの区画について多次関数式を一次関数式に近似してもよい。駆動時間tの代わりに、回転量を採用する場合にも、図19に示されるように、回転量の領域を同様に二つの区画に二分して、それぞれの区画について多次関数式を一次関数式に近似してもよい。また、図20に示されるように、駆動時間tの時間帯を、駆動時間t0以上、駆動時間tx未満の区画と、駆動時間tx以上、駆動時間ty未満の区画と、駆動時間ty以上の区画とに三分割し、それぞれの区画について多次関数式を一次関数式に近似してもよい。駆動時間tの代わりに、回転量を採用する場合にも、図21に示されるように、回転量の領域を同様に三つの区画に三分割して、それぞれの区画について多次関数式を一次関数式に近似してもよい。
モーター105の回転駆動が停止すると、駆動停止時間の増加に伴って、減速機106内のグリースの粘性摩擦係数Cが増加する。このときの駆動停止時間の増加に伴う粘性摩擦係数Cの増加特性を示す増加特性アルゴリズムが予めの実験によって特定されており、記憶部214に記憶されている。
駆動制御装置は、モーター105の駆動を停止させると、タイマー部212によって計時される駆動停止時間と、前述の増加特性アルゴリズムとに基づいて、粘性摩擦係数Cの増加量を算出する。そして、算出結果をそれまでの粘性摩擦係数Cに加算して粘性摩擦係数Cを更新する処理を定期的に実施する。
図22は、モーター105の回転速度ωを途中で減速させる場合における粘性摩擦係数Cの挙動と、駆動時間tと、回転速度ωとの関係の一例を示すグラフである。このグラフで粘性摩擦係数Cの特性が示されるグリースは、回転速度ωがω1であるときには、駆動時間tがある程度大きくなると、粘性摩擦係数Cの初期値C0からの低下量がC1で飽和する。また、回転速度ωがω1よりも遅いω3であるときには、駆動時間tがある程度大きくなると、粘性摩擦係数Cの初期値C0からの低下量がC1よりも小さいC3で飽和する。
同図においては、駆動開始直後にはモーター105が回転速度ω1で回転し、駆動時間tの増加に伴って粘性摩擦係数Cの低下量が徐々に増加していく。その後、駆動時間tがt1に達した時点で、回転速度ωがω1からこれよりも遅いω3に変更される。これよりも少し前のタイミングで、粘性摩擦係数Cの低下量が回転速度ω1に対応するC1で飽和している。よって、駆動時間tがt1に達した時点の粘性摩擦係数Cの低下量はC1になっている。この時点で、回転速度ωがω1からこれよりも遅いω3に変更されるが、w3における粘性摩擦係数Cの低下量の飽和値は、現状の低下量であるC1よりも小さなC3である。このため、回転速度ωがω3に変更されてからしばらくの間は、駆動時間tの増加に伴って粘性摩擦係数Cの低下量が徐々に小さくなっていき、その後、飽和値のC3で飽和する。記憶部214には、途中で回転速度ωがより遅い値に切り替えられた場合における切り替え後の駆動時間tと、粘性摩擦係数Cの増加量との関係を示すアルゴリズムも、様々な回転速度ωについて記憶させている。よって、駆動制御装置は、回転速度ωを途中でより遅い値に切り替えても、切り替え後の低下量を求めることができる。
図23は、モーター105の回転速度ωを途中で減速させる場合における粘性摩擦係数Cの挙動と、モーター105の回転量と、回転速度ωとの関係の一例を示すグラフである。駆動時間tの代わりに、回転量に基づいて粘性摩擦係数Cの低下量を求める場合には、次のようなアルゴリズムを様々な回転速度ωについて記憶部214に記憶させればよい。即ち、同図における駆動時間t=t1の以降のグラフのように、途中で回転速度ωがより遅い値に切り替えられた場合における切り替え後の回転量と、粘性摩擦係数Cの増加量との関係を示すアルゴリズムである。
図24は、モーター105の回転速度ωを途中で速める場合における粘性摩擦係数Cの挙動と、駆動時間tと、回転速度ωとの関係の一例を示すグラフである。このグラフで粘性摩擦係数Cの特性が示されるグリースは、回転速度ωがω1であるときには、駆動時間tがある程度大きくなると、粘性摩擦係数Cの初期値C0からの低下量がC1で飽和する。また、回転速度ωがω1よりも速いω4であるときには、駆動時間tがある程度大きくなると、粘性摩擦係数Cの初期値C0からの低下量がC1よりも大きいC4で飽和する。
同図においては、駆動開始直後にはモーター105が回転速度ω1で回転し、駆動時間tの増加に伴って粘性摩擦係数Cの低下量が徐々に増加していく。その後、駆動時間tがt1に達した時点で、回転速度ωがω1からこれよりも速いω4に変更される。これよりも少し前のタイミングで、粘性摩擦係数Cの低下量が回転速度ω1に対応するC1で飽和している。よって、駆動時間tがt1に達した時点の粘性摩擦係数Cの低下量はC1になっている。この時点で、回転速度ωがω1からこれよりも速いω4に変更される。回転速度ωがω4である場合における粘性摩擦係数Cの低下量の飽和値は、現状のC1よりも低いω4である。このため、駆動制御装置は、回転速度ωをω4に変更すると、使用する低下特性アルゴリズムをω1に対応するものから、ω4に対応するものに切り替える。そして、以降における粘性摩擦係数Cの低下量を切り替え後の低下特性アルゴリズムに基づいて求める。
図25は、モーター105の回転速度ωを途中で速める場合における粘性摩擦係数Cの挙動と、モーター105の回転量と、回転速度ωとの関係の一例を示すグラフである。駆動時間tの代わりに、回転量に基づいて粘性摩擦係数Cの低下量を求める場合には、次のようにすればよい。即ち、同図における駆動時間t=t1の以降のグラフのように、途中で回転速度ωがより速いω4に切り替えられた場合における切り替え後の回転量と、粘性摩擦係数Cの低下量との関係を示す低下特性アルゴリズムを記憶部214に記憶させればよい。
図26は、回転速度ωの速度変化パターンと、粘性摩擦係数Cと、駆動時間tとの関係の一例を示すグラフである。同図においては、速度変化パターンとして、第一速度変化パターンと、第二速度変化パターンとを採用した例を示している。何れの速度変化パターンにおいても、粘性摩擦係数Cの低下量が飽和値に達する前に、回転速度ωがω1からより遅いω3に変更されている。
第一速度変化パターンでは、粘性摩擦係数Cの低下量が回転速度ω=ω1である場合の飽和値(C1)に達しておらず、且つ回転速度ω=ω3である場合の飽和値(C3)よりも大きくなっているときに、回転速度ωがω1からω3に減速されている。このため、減速後の粘性摩擦係数Cの低下量は、しばらくの間、駆動時間tの増加に伴って小さくなっていき、やがてω3に対応する飽和値(C3)で飽和する。
第二速度変化パターンでは、粘性摩擦係数Cの低下量が回転速度ω=ω3である場合の飽和値(C3)まで大きくなっていないときに、回転速度ωがω1からより遅いω3に減速されている。このため、減速後の粘性摩擦係数Cの低下量は、引き続き、駆動時間tの増加に伴って大きくなっていき、やがてω3に対応する飽和値(C3)で飽和する。
図27は、駆動制御装置によって実施される粘性摩擦係数推定値C’の算出処理の第一例における処理フローを示すフローチャートである。この算出処理を開始した駆動制御装置は、まず、粘性摩擦係数推定値C’の初期値を取得した後(S1)、モーター105の駆動を開始したか否かについて判定する(S2)。駆動を開始していない場合には、S1の工程と、S2の工程とを繰り返すことになる。モーター105の駆動を開始すると(S2でY)、タイマー部212による駆動時間tの計時処理を開始した後(S3)、駆動時間tをタイマー部212から取得する(S4)。この取得結果と、過去の取得結果とに基づいて、粘性摩擦係数推定値C’を前回更新したときから一定時間経過しているか否かを判定し(S5)、一定時間経過していない場合には(S5でN)、処理フローをS4にループさせる。これに対し、一定時間経過している場合には(S5でY)、エンコーダー104からの出力信号に基づいてモーター105の回転速度ωを算出する(S6)。その後、駆動時間tと、回転速度ωと、グリース温度推定値T’とに基づいて、粘性摩擦係数推定値C’の低下量を算出し、算出結果を粘性摩擦係数推定値C’から減じることで、粘性摩擦係数推定値C’を更新する。更新後には、モーター105の駆動を終了したか否かを判定し(S8)、終了していない場合には(S8でN)、処理フローを上記S4にループさせる。これに対し、終了している場合には(S8でY)、算出処理を終了する。
なお、グリース温度推定値T’を求める方法については、後述する。
図28は、駆動制御装置によって実施される粘性摩擦係数推定値C’の算出処理の第二例における処理フローを示すフローチャートである。この第二例は、次に特筆する点の他が第一例と同様の処理フローになっている。即ち、S6の工程において、回転速度ωの代わりに、回転量を算出する。そして、S7の工程において、駆動時間tと、回転量医と、グリース温度推定値T’とに基づいて、粘性摩擦係数推定値C’の低下量を算出し、算出結果を粘性摩擦係数推定値C’から減じることで、粘性摩擦係数推定値C’を更新する。
図29は、粘性摩擦係数Cと、モーター105の駆動停止時間toffとの関係の第一例を示すグラフである。駆動停止時間toffは、モーター105の駆動を停止させてから、停止状態を連続して維持している時間である。同図における粘性摩擦係数Cの初期値C0は、モーター105の駆動を停止させた時点における粘性摩擦係数Cの値(又は粘性摩擦係数推定値C’)である。図示のように、粘性摩擦係数Cには、上限値Cmaxが設けられている。この上限値Cmaxは、グリースの種類に応じて設定されている。
粘性摩擦係数推定値C’は、前回の値(初期値C0も含む)に対し、上述した増加特性アルゴリズムと、駆動停止時間toffとに基づいて算出した粘性摩擦係数Cの増加量が加算されることで更新される。モーター105の駆動停止中には、その更新が定期的に行われることで、粘性摩擦係数推定値C’が定期的に更新される。
なお、上述した増加特性アルゴリズムとして、非線形の特性を示すものを記憶刺せている場合には、同図に示されるように、駆動停止中における粘性摩擦係数推定値C’(同図では粘性摩擦係数C)の経時変化特性が非線形の特性になる。これに対し、線形の特性を示す増加特性アルゴリズムを記憶させている場合には、図30に示されるように、駆動停止中における粘性摩擦係数推定値C’の経時変化特性が線形の特性になる。
図31は、粘性摩擦係数C(又は粘性摩擦係数推定値C’)と、時間と、モーター105の動作例との関係を示すグラフ、及び、モーター105の回転速度ωと、時間との関係を示すグラフを並べたものである。前者のグラフは、粘性摩擦係数C(又は粘性摩擦係数推定値C’)の補正関数を示している。
同図における第一動作例では、回転速度ω=ω1で回転させていたモーター105を停止させてその停止を第一駆動停止時間toff1だけ維持した後、モーター105を回転速度ω=ω1で回転させる。
また、第二動作例では、回転速度ω=ω2で回転させていたモーター105を(ω1>ω2)、停止させてその停止を第一駆動停止時間toff1よりも長い第二駆動停止時間toff2だけ維持する。その後、モーター105を回転速度ω=ω1で回転させる。
図示のように、第一動作例と第二動作例とでは、補正関数が異なっている。これはモーター105の停止前の回転速度ωの違いにより、モーター105の駆動を再開したときの粘性摩擦係数Cの初期値C0が異なっているからである。
図32は、粘性摩擦係数と、時間と、モーター105の挙動との関係を示すグラフである。図示のように、モーター105が駆動しているときには、駆動時間tの増加に伴って粘性摩擦係数Cが低下していく。但し、駆動時間tがある程度まで大きくなると、その低下が飽和に達する。これに対し、モーター105が停止しているときには、駆動停止時間toffの増加に伴って粘性摩擦係数Cが増加していく。但し、駆動停止時間toffがある程度まで大きくなると、その増加が飽和に達する。
駆動制御装置は、モーター105の駆動を開始した後には、そのときの回転速度ω及びグリース温度推定値T’の組み合わせ(例えば図16におけるω1及びTaの組み合わせ)に応じた低下特性アルゴリズムを用いて、粘性摩擦係数推定値C’を更新する。具体的には、前述の低下特性アルゴリズムを用いて、粘性摩擦係数推定値C’の低下量を算出し、その結果をそれまでの粘性摩擦係数推定値C’から減じて粘性摩擦係数推定値C’を更新する。この更新を定期的に実施する。
また、モーター105の駆動を停止させた後には、そのときのグリース温度推定値T’に応じた増加特性アルゴリズムを用いて、粘性摩擦係数推定値C’を更新する処理を定期的に実施する。具体的には、前述の増加特性アルゴリズムを用いて、粘性摩擦係数推定値C’の増加量を算出し、その結果をそれまでの粘性摩擦係数推定値C’に加算して粘性摩擦係数推定値C’を更新する。
図33は、駆動制御装置によって実施されるモーター駆動停止中における粘性摩擦係数推定値C’の更新処理の処理フローを示すフローチャートである。駆動制御装置は、モーター105の駆動を停止させると(S1でY)、粘性摩擦係数推定値C’の初期値を取得した後(S2)、所定時間が経過するのを待機する(S3でN)。そして、所定時間が経過すると(S3でY)、グリース温度推定値T’に対応する増加特性アルゴリズムを記憶部214から読み込んで、読み込み結果と、駆動停止時間toffとに基づいて、粘性摩擦係数推定値C’の増加量を算出する(S4)。この算出結果の加算によって粘性摩擦係数推定値C’を更新する(S5)。その後、モーター105の駆動を開始していない場合には(S6でN)、処理フローを上記S3にループさせて、粘性摩擦係数推定値C’の更新を続ける。これに対し、モーター105の駆動を開始した場合には(S6でY)、同図の更新処理を終了する。
図34は、駆動制御装置によって実施されるフラグセット処理の処理フローを示すフローチャートである。駆動制御装置は、入力操作部139に対するユーザーの入力操作により、推定実行が設定されている場合には(S1でY)、推定フラグをセットする。これに対し、推定実行が設定されていない場合には(S1でN)、推定フラグを解除する。
これまで、粘性摩擦係数推定値C’を算出した結果に基づいて外乱トルクを求める態様について説明してきたが、駆動制御装置は、推定フラグをセットしている場合に、その態様を採用する。推定フラグをセットしていない場合には、粘性摩擦係数推定値C’として、算出した結果を用いる代わりに、記憶部214に記憶しているデフォルト値を用いる。
図35は、駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。同図において、温度推定部242は、温度変化量推定回路242aや温度推定回路242bなどを具備している。入力操作部139に対し、ユーザーの入力操作によって周囲温度の情報が入力されると、それが記憶部214に記憶される。一方、駆動情報検出部236によって算出された回転速度ωや駆動時間t(又は駆動停止時間toff)は、温度変化量推定回路242aに入力される。温度変化量推定回路242aは、回転速度ω及び駆動時間t(又は駆動停止時間toff)に基づいて、グリース温度変化量推定値を算出して温度推定回路242bに出力する。温度推定回路242bは、温度変化量推定値の加算によってグリース温度推定値T’を更新し、その結果を出力する。なお、周囲温度は、減速機106に対してグリースの温度変化に影響を与え得る近距離範囲内にある空気の温度であり、例えば減速機106の表面から数cmの範囲内にある空気の温度である。
図36は、グリース温度Tと、モーター105の駆動の状態と、時間との関係の第一例を示すグラフである。同図において、モーター105の駆動が開始されると、駆動時間tの増加に伴ってグリース温度Tが初期値T0から上昇していき、やがて飽和温度Taに達する。その後、モーター105の駆動が停止されると、駆動停止時間toffの増加に伴ってグリース温度Tが飽和温度Taから徐々に低下していき、やがて初期値T0まで低下する。
図37は、グリース温度Tと、モーター105の駆動の状態と、時間との関係の第二例を示すグラフである。第一例とは異なり、第二例のように、グリース温度Tが飽和温度Taまで上昇する前に、モーター105の駆動開始と駆動停止とが複数回繰り返されたとする。その繰り返しの期間内において、駆動中におけるグリース温度Tの上昇量の総和が、停止中におけるグリース温度Tの低下量の総和よりも大きいとする。この場合には、図示のように、時間の経過に伴って、グリース温度Tが時間経過とともに相対的に症状していき、やがて飽和温度Taに達する。
温度推定部242は、駆動中におけるグリース温度Tの上昇量の加算によってグリース温度推定値T’を順次更新したり、停止中におけるグリース温度Tの低下量の減算によってグリース温度推定値T’を順次更新したりする。
図38は、グリース温度Tと、モーター105の駆動時間tと、モーター105の回転速度ωとの関係の第一例を示すグラフである。図示のように、モーター105の駆動を開始すると、駆動時間tの増加に伴って、グリース温度Tが初期値T0から徐々に増加する。回転速度ωが速くなるほど、グリース温度Tの増加速度は速くなるとともに、飽和温度が高くなる。同図において、回転速度ωは、ω1<ω2という大小関係になっている。飽和温度Taは、回転速度ω=ω1の場合の値であるのに対し、飽和温度Tbは、回転速度ω=ω2の場合の値である。周囲温度が一定である場合には、グリース温度Tの初期値T0が周囲温度と同じである場合には、モーター105の回転停止時間tofffが増加しても、グリース温度Tの初期値T0は変化せずに周囲温度と同じ値に維持される(一定)。
図39は、グリース温度Tと、モーター105の駆動時間tと、モーター105の回転速度ωとの関係の第二例を示すグラフである。同図において、ω=0のグラフは、モーター105が駆動していないときのグリース温度Tの経時変化を示している。これに対し、ω1、ω2のグラフは、時点t0でモーター105が駆動を開始してからのグリース温度Tの経時変化を示している。このため、ω=0のグラフの横軸は、時間であるのに対し、ω1、ω2のグラフの横軸は駆動時間tを示している。ω=0のグラフに示されるように、モーター105が駆動を停止しているときであっても、周囲温度が経時的に少しずつ上昇していく場合には、グリース温度Tが初期値T0から少しずつ上昇していく。図38に示されるように、周囲温度が経時変化せずに一定である場合(図38)には、モーター105が停止しているとき(ω=0)におけるグリース温度Tは初期値T0のまま一定に維持される。これに対し、図39に示されるように、モーター105が停止していても(ω=0)、周囲温度が経時的に上昇していくと、それに伴ってグリース温度Tも初期値T0から上昇していく。
記憶部214には、図38に示される駆動時間tとグリース温度Tの初期値T0からの上昇量との関係を示す上昇特性アルゴリズムは、周囲温度によって異なってくる。また、駆動停止時間toffとグリース温度Tの初期値T0からの下降量との関係を示す下降特性アルゴリズムも、周囲温度によって異なってくる。
そこで、記憶部214には、図38に示されるT’ω1、T’ω2のように、駆動時間tとグリース温度Tの初期値T0からの上昇量との関係を示す上昇特性アルゴリズムとして、次のようなものを記憶させている。即ち、複数の回転速度(例えばω1、ω2)及び周囲温度の組み合わせのそれぞれに対応する複数の上昇特性アルゴリズムである。また、駆動停止時間toffとグリース温度Tの初期値T0からの下降量との関係を示す下降特性アルゴリズムとして、複数の周囲温度のそれぞれに対応する複数のものを記憶させている。
工場の製品組み立て室のように、周囲温度(室温)の日内変動が殆どない室内環境では、図39に示されるようなモーター停止状態における初期値T0の室温からの変化が殆ど発生しない。つまり、グリース温度Tが室温とほぼ同じになっていれば、駆動停止中の初期値T0は図38に示されるように駆動停止時間toffの増加にかかわらず初期値T0のまま維持される。実施形態に係るマニピュレーター200は、そのような室内環境で使用される。
そこで、駆動制御装置は、モーター105の停止中においては、記憶部214に記憶している複数の下降特性アルゴリズムのうち、周囲温度設定値に対応するものを読み込む。そして、その下降特性アルゴリズムに、駆動停止時間toffを代入してグリース温度Tの下降量(グリース温度下降量推定値)を算出し、その算出結果の減算によって初期値T0を順次更新する。この処理を定期的に実施する。
また、モーター105の駆動中においては、記憶部214に記憶している複数の上昇特性アルゴリズムのうち、周囲温度設定値及び回転速度ωの組み合わせに対応するものを記憶部214から読み込む。そして、その上昇特性アルゴリズムに、駆動時間tを代入してグリース温度Tの上昇量(グリース温度上昇量推定値)を算出し、その算出結果の加算によってグリース温度推定値T’を順次更新する。この処理を定期的に実施する。
かかる構成では、複数の関節のそれぞれに対応する複数のアクチュエーターにおけるそれぞれの減速機の温度を個別に検知させるための専用の温度センサーを複数設けることなく、それぞれの減速機における粘性摩擦係数推定値C’を算出することができる。よって、それら専用の温度センサーを複数設けることによるコストアップを回避することができる。更には、周囲温度を検知する周囲温度センサーを設ける必要がないので、周囲温度センサーを設けることによるコストアップを回避することもできる。
次に、実施形態に係るマニピュレーター200に、より特徴的な構成を付加した各実施例のマニピュレーター200について説明する。なお、以下に特筆しない限り、各実施例に係るマニピュレーター200の構成は、実施形態と同様である。
[第一実施例]
図40は、第一実施例に係るマニピュレーター200の電気系の構成を示すブロック図である。第二実施例に係るマニピュレーター200においては、周囲温度を検知する周囲温度センサー141を設けている。
図40は、第一実施例に係るマニピュレーター200の電気系の構成を示すブロック図である。第二実施例に係るマニピュレーター200においては、周囲温度を検知する周囲温度センサー141を設けている。
図41は、第一実施例に係るマニピュレーター200の駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。温度推定部242は、モーター105の停止中においては、記憶部214に記憶している複数の下降特性アルゴリズムのうち、周囲温度センサー141による周囲温度の検知結果に対応するものを読み込む。そして、その下降特性アルゴリズムに、駆動停止時間toffを代入してグリース温度Tの下降量(グリース温度下降量推定値)を算出し、その算出結果の減算によって初期値T0を順次更新する。この処理を定期的に実施する。
また、モーター105の駆動中においては、記憶部214に記憶している複数の上昇特性アルゴリズムのうち、周囲温度の検知結果及び回転速度ωの組み合わせに対応するものを記憶部214から読み込む。そして、その上昇特性アルゴリズムに、駆動時間tを代入してグリース温度Tの上昇量(グリース温度上昇量推定値)を算出し、その算出結果の加算によってグリース温度推定値T’を順次更新する。この処理を定期的に実施する。
かかる構成では、ユーザーに対して周囲温度の情報を入力するという手間を強いることなく、グリース温度推定値T’を算出することができる。しかも、周囲温度の日内変動がある室内環境であっても、その日内変動を反映させたグリース温度推定値T’を正確に求めることができる。
なお、温度推定部242内の各ブロックにおける「回路」は、電気回路であってもよいし、プログラムによる理論回路であってもよい。
[第二実施例]
モーター105と減速機106との距離を比較的近くしている構成では、グリース温度Tは周囲温度よりもモーター105の温度により影響を受け易くなる。第二実施例に係るマニピュレーター200においても、そのようになっている。
モーター105と減速機106との距離を比較的近くしている構成では、グリース温度Tは周囲温度よりもモーター105の温度により影響を受け易くなる。第二実施例に係るマニピュレーター200においても、そのようになっている。
図42は、第二実施例に係るマニピュレーター200の電気系の構成を示すブロック図である。また、図43は、第二実施例に係るマニピュレーター200の駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。
第二実施例に係るマニピュレーター200においては、複数のモーター105のそれぞれにおける温度を個別に検知する複数のモーター温度センサー151を設けている。これらは、複数のモーター105のそれぞれについて、温度が所定の上限値まで到達した場合には、マニピュレーター200の動作を緊急停止させるために用いるものである。
第二実施例に係る駆動制御装置においては、そのモーター温度センサー151によるモーター温度の検知結果に基づいて、グリース温度推定値T’を算出するようになっている。具体的には、モーター105の停止中においては、記憶部214に記憶している複数の下降特性アルゴリズムのうち、モーター温度センサー151によるモーター温度の検知結果に対応するものを読み込む。そして、その下降特性アルゴリズムに、駆動停止時間toffを代入して、グリース温度Tの下降量(グリース温度下降量推定値)を算出し、算出結果の減算によって初期値T0を順次更新していく。この処理を定期的に実施する。また、モーター105が回転しているときには、記憶部214に記憶している複数の上昇特性アルゴリズムのうち、モーター温度センサー151によるモーター温度の検知結果に対応するものを読み込む。そして、その上昇特性アルゴリズムに、駆動時間tを代入して、グリース温度Tの上昇量(グリース温度上昇量推定値)を算出し、算出結果を加算によって現在値を順次更新していく。この処理を定期的に繰り返す。
図44は、グリース温度Tと、モーター温度TMと、モーター105の駆動状態の関係とを示すグラフである。同図においては、モーター105をω1の回転速度ωで駆動した場合の例を示している。図示のように、グリース温度Tはモーター温度TMに対してある割合で小さくなる。例えば、グリース温度Tの初期値T0が室温と同じである場合、グリース温度Tは、「T=T0+TM×A(1−exp(−at))」という式で求められる。この式において、Aは減衰率(0<A<1)であり、aは係数(a>0)である。この式に、第一実施例と同様に、摩擦によるグリース温度Tの上昇量(グリース温度上昇量推定値)を加味する項を設けてもよい。
図45は、グリース温度Tと、モーター温度TMと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動状態との関係の第一例を示すグラフである。図示のように、モーター温度TMが同じであっても、グリース温度Tは、モーター105の回転速度ωに応じて異なってくる。これは、モーター105の回転速度が速くなるほど、グリース温度Tの上昇速度が速くなるからである。同図においては、ω1<ω2という関係になっている。
図46は、図45に示される第一例よりもモーター105にかかる外乱トルクが増加した第二例におけるグリース温度Tと、モーター温度TMと、モーター105の回転速度ωと、モーター105の駆動状態との関係を示すグラフである。図示のように、外乱トルクが大きくなるほど、同じ回転速度ω及び同じ駆動時間tの組み合わせにおけるグリース温度Tが高くなる。
図47は、グリース温度Tと、モーター温度TMと、回転速度ωと、モーター105の駆動状態との関係の第三例を示すグラフである。同図において、モーター温度TM1、所定の外乱トルクが作用しているモーター105のモーター温度である。同図において、モーター温度TM1、TM1’は、互いに同じ外乱トルクが作用しているモーター105の温度である。互いに同じ大きさの外乱トルクが作用しているにもかかわらず、単位時間あたりにおける温度の上昇率が互いに異なっているのは、回転速度ωが異なっているからである。モーター温度TM1は、回転速度ω=ω1で回転するモーター105の温度である(ω1<ω2)。これに対し、モーター温度TM1’は、回転速度ω=ω2で回転するモーター105の温度である。ω1<ω2であるので、単位時間あたりにおける温度上昇率は、モーター温度TM1’の方がモーター温度TM1よりも高くなっている。
モーター温度推定値T’M1ω1は、回転速度ω=ω1で回転するモーター105のモーター温度TM1の推定値である。また、モーター温度推定値T’M1’ω2は、回転速度ω=ω2で回転するモーター105のモーター温度TM1’の推定値である。互いに外乱トルクが同じであることから、単位時間あたりにおける温度上昇率は、回転速度ωのより速いモーター温度推定値T’M1’ω2の方がモーター温度推定値T’M1ω1よりも高くなっている。
図48は、グリース温度Tと、モーター温度TMと、回転速度ωと、モーター105の駆動状態との関係の第四例を示すグラフである。同図において、モーター温度TM1は、所定の外乱トルクの負荷を受けつつ、回転速度ω=ω1で回転しているモーター105のモーター温度TMである。また、モーター温度TM2は、前記外乱トルクよりも大きな外乱トルクの負荷を受けつつ、回転速度ω=ω1で回転しているモーター105のモーター温度TMである。互いの回転速度ωは同じであるが、より大きな外乱トルクの負荷を受けているときのモーター温度TMであるモーター温度TM2の方が、モーター温度TM1よりも単位時間あたりにおける温度上昇率が高くなっている。
モーター温度推定値T’M1ω1は、所定の外乱トルクの負荷を受けつつ、回転速度ω=ω1で回転しているモーター105のモーター温度TMの推定値である。また、モーター温度推定値T’M2ω1は、前記外乱トルクよりも大きな外乱トルクの負荷を受けつつ、回転速度ω=ω1で回転しているモーター105のモーター温度TMの推定値である。後者の方がより大きな外乱トルクの負荷を受けていることから、同じ回転速度ωであるにもかかわらず、モーター温度推定値T’M2ω1の方が、モーター温度推定値T’M1ω1に比べて単位時間あたりの温度上昇率が高くなっている。
このように、モーター温度推定値T’Mは、外乱トルク及び回転速度ωの組み合わせに応じた温度上昇特性になる。
そこで、記憶部214には、様々な値の外乱トルクと回転速度ωとの組み合わせのそれぞれについて、駆動時間tの増加に伴うグリース温度推定値T’の上昇の特性を示すアルゴリズムを記憶させている。駆動制御装置は、モーター105の駆動中には、前記組み合わせに対応するアルゴリズムを記憶部214から読み込んで、それに駆動時間tを代入することで、グリース温度Tの上昇量(グリース温度上昇量推定値)を算出する。そして、算出結果をグリース温度推定値T’に加算してグリース温度推定値T’を更新する処理を、定期的に実施する。
[第三実施例]
第三実施例に係るマニピュレーター200においては、周囲温度を検知する周囲温度センサー、モーター温度を検知するモーター温度センサーを何れも設けていない。実施形態に係るマニピュレーター200と同様に、駆動制御装置は、ユーザーによって入力操作部139に入力されて記憶部214に記憶した周囲温度の情報を用いて、周囲温度を把握する。
第三実施例に係るマニピュレーター200においては、周囲温度を検知する周囲温度センサー、モーター温度を検知するモーター温度センサーを何れも設けていない。実施形態に係るマニピュレーター200と同様に、駆動制御装置は、ユーザーによって入力操作部139に入力されて記憶部214に記憶した周囲温度の情報を用いて、周囲温度を把握する。
図49は、第三実施例に係るマニピュレーター200の駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。同図において、温度推定部242は、温度変化量推定回路242a、及び温度推定回路242bに加えて、モーター温度変化量推定回路242cを具備している。電流検出部234によって検知された電流値は、モーター温度変化量推定回路242cに入力される。
モーター温度変化量推定回路242cは、モーター105の駆動中に、電流検出部234から受信した電流値、駆動情報検出部236から受信した駆動時間tなどに基づいて、モーター105の温度上昇量の推定値であるモーター温度上昇量推定値を算出する。また、モーター105の停止中には、駆動情報検出部236から受信した駆動停止時間toff、直近の駆動時間tなどに基づいて、モーター温度下降量推定値を算出する。モーター温度変化量推定回路242cによって算出されたモーター温度上昇量推定値やモーター温度下降量推定値は、温度推定回路242bに送られる。
駆動情報検出部236によって算出された回転速度ωや駆動時間t(又は駆動停止時間toff)は、温度変化量推定回路242aに入力される。温度変化量推定回路242aは、回転速度ω及び駆動時間t(又は駆動停止時間toff)に基づいて、グリース温度変化量推定値を算出して温度推定回路242bに出力する。温度推定回路242bは、これまでのグリース温度推定値T’と、モーター温度変化量推定回路242cから樹脂した温度変化量推定値と、記憶部214から読み込んだ周囲温度とに基づいて、新たなグリース温度推定値T’を求める。
図50は、グリースの飽和温度と、モーター105に供給される電流値との関係を示すグラフである。同図における初期温度は、室温と同じ温度である。つまり、同図のグラフは、次のようなグリース温度Tを、飽和温度として示している。即ち、グリース温度Tを室温とほぼ同じ温度に低下させるのに十分な時間だけ停止した後のモーター105が駆動を開始した後、グリース温度Tを飽和温度まで上昇させるのに十分な時間が経過した後のグリース温度Tである。モーター105が十分な時間だけ回転駆動を継続すると、グリース温度Tはやがて飽和温度まで上昇する。図示のように、その飽和温度と、モーター105に流れる電流値とには、相関関係が成立する。
図51、図52、図53、図54のグラフは、図45、図46、図47、図48のグラフに、モーター105に流れる電流値の経時変化のグラフを付したものである。それらの図に示されるように、モーター105に流れる電流値と、モーター温度TMとには、一定の関係が成立する。この関係を示す関係式(予めの実験によって求められたもの)を、記憶部214に記憶させている。モーター温度変化量推定回路242cは、その関係式と、駆動時間tや駆動停止時間toffとに基づいて、モーター温度上昇量推定値やモーター温度下降量推定値を算出し、算出結果を温度推定回路242bに出力する。
[第四実施例]
図55は、第四実施例に係るマニピュレーター200の駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。同図において、温度推定部242は、温度変化量推定回路242a、温度推定回路242b、及びモーター温度変化量推定回路242cに加えて、周囲温度推定回路242dを備えている。
図55は、第四実施例に係るマニピュレーター200の駆動制御装置におけるグリース温度推定値T’の算出方法を説明するためのブロック図である。同図において、温度推定部242は、温度変化量推定回路242a、温度推定回路242b、及びモーター温度変化量推定回路242cに加えて、周囲温度推定回路242dを備えている。
周囲温度推定回路242dは、電流検出部234から送られてくる電流値、駆動情報検出部236から送られてくる駆動時間t、駆動停止時間toffなどに基づいて、周囲温度推定値を算出する。
温度推定回路242bは、次の三つの情報を受信する。即ち、温度変化量推定回路242aから送られてくるグリース温度変化量推定値、モーター温度変化量推定回路から送られてくるモーター温度変化量(上昇量や下降量)推定値、及び周囲温度推定回路から送られてくる周囲温度推定値である。温度推定回路は、それら三つの情報に基づいて、グリース温度推定値T’を算出する。
図56は、モーター温度TMと、モーター105に供給される電流値と、モーター105の回転速度ωと、周囲温度と、モーター105の駆動の状態との関係を示すグラフである。同図において、モーター温度TMは、周囲温度=T0、回転速度ω=ω1の条件でモーター105が回転する場合のモーター温度である。また、モーター温度TM’は、周囲温度=T0’、回転速度ω=ω1の条件でモーター105が回転する場合のモーター温度である。なお、T0<T0’である。同じ回転速度ω=ω1で同じ駆動時間tだけ回転するモーター105であっても、周囲温度=T0の環境下で回転する場合のモーター温度TMと、それよりも△Tだけ高いT0’の環境下で回転する場合のモーター温度TM’とでは、後者の方が高くなる。すると、後者の方がグリース温度Tを高くしてグリース粘度を低下させることから、モーター105に流れる電流値は、図示のように後者の方が少なくなる。
モーター105の駆動停止時間toffが所定の停止閾値よりも大きくなると、減速機106内のグリース温度Tは周囲温度とほぼ同じになる。よって、この状態で駆動開始された直後におけるモーター105の電流値は、周囲温度及び回転速度ωに応じた値になる。
記憶部214には、次のようなデーターテーブルを記憶させている。即ち、駆動停止時間toffを停止閾値よりも大きくした状態で駆動開始した直後における電流値及び回転速度ωの組み合わせを、周囲温度に関連付けしたデーターを、様々な組み合わせについて格納したデーターテーブルである。
周囲温度推定回路242dは、駆動停止時間toffを停止閾値よりも大きくした状態からモーター105の駆動が開始されると、その直後における電流値及び回転速度ωの組み合わせに対応する周囲温度を上記データーテーブルから特定する。そして、特定結果を周囲温度として出力する。
なお、上記データーテーブルの代わりに、図57のような電流値と周囲温度との関係を示すグラフを、様々な回転速度ωの数だけ記憶させておき、実際の回転速度ωに応じたグラフに電流値を代入することで、周囲温度を求めるようにしてもよい。
同図におけるTaは、周囲温度=T0及び回転速度ω=ω1の組み合わせの条件でモーター105が駆動された場合におけるモーター温度TMの飽和温度である。また、Ta’は、周囲温度=T0’及び回転速度ω=ω1の組み合わせの条件でモーター105が駆動された場合におけるモーター温度TMの飽和温度である。モーター105の駆動時間tが周囲温度にかかわらずモーター温度を飽和温度まで確実に上昇させるほど長くなった場合には、モーター温度について飽和温度に達しているとみなして差し支えない。つまり、駆動時間tが所定の動作閾値を超えた場合には、モーター温度TMがほぼ飽和温度になっている。
記憶部214には、図58に示すグラフ(関数式)を、様々な回転速度ωに対応させて複数記憶させている。周囲温度推定回路242dは、駆動停止時間toffを所定の動作閾値よりも大きくした状態からモーター105の駆動が開始され、その後、駆動時間が動作閾値を超えた場合には、周囲温度の更新を行う。具体的には、複数の前記グラフのうち、そのときの回転速度ωに対応するものを読み込む。そして、そのグラフに電流値を代入して飽和温度を求める。そのグラフに対応する、周囲温度と飽和温度との差分△Tは予め解っているので、飽和温度から差分△Tを減じることで、周囲温度を算出する。そして、周囲温度を算出結果と同じ値に更新する。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、駆動源(例えばモーター105)と、駆動伝達機構(例えば減速機)と、前記駆動伝達機構内の潤滑剤の温度、前記駆動源の回転速度及び駆動時間(例えば駆動時間t)に基づいて前記駆動伝達機構における粘性摩擦(例えば粘性摩擦係数推定値C’)を推定した結果に基づいて前記駆動源の駆動を制御する制御手段(例えばマイコン210)とを有する駆動制御装置(例えば、電装部201、入力操作部139、各種スイッチ121、及びエンコーダー104の組み合わせ)であって、前記潤滑剤(例えばグリース)の温度の推定値である潤滑剤温度推定値を算出する推定値算出手段(例えば温度推定部242)を設け、前記潤滑剤温度推定値(例えばグリース温度推定値T’)、前記回転速度及び前記駆動時間に基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
[態様A]
態様Aは、駆動源(例えばモーター105)と、駆動伝達機構(例えば減速機)と、前記駆動伝達機構内の潤滑剤の温度、前記駆動源の回転速度及び駆動時間(例えば駆動時間t)に基づいて前記駆動伝達機構における粘性摩擦(例えば粘性摩擦係数推定値C’)を推定した結果に基づいて前記駆動源の駆動を制御する制御手段(例えばマイコン210)とを有する駆動制御装置(例えば、電装部201、入力操作部139、各種スイッチ121、及びエンコーダー104の組み合わせ)であって、前記潤滑剤(例えばグリース)の温度の推定値である潤滑剤温度推定値を算出する推定値算出手段(例えば温度推定部242)を設け、前記潤滑剤温度推定値(例えばグリース温度推定値T’)、前記回転速度及び前記駆動時間に基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
態様Aにおいては、次に説明する理由により、複数の駆動伝達機構のそれぞれに対応する専用の温度情報取得手段を複数設けることによるコストアップを回避することができる。即ち、特許文献1には、温度センサーに対して何の温度を検知させているのかの具体的な記載はないが、潤滑剤の温度によって潤滑剤の粘性摩擦が変化する旨の記載があることから、温度センサーに対して潤滑剤の温度を検知させていると考えられる。かかる構成において、複数の駆動伝達機構を必要とするマニピュレーター等の駆動を制御する場合には、個々の駆動伝達機構の温度を個別に検知させるための専用の温度検知手段(温度情報取得手段)を複数設けることで、コスト高になってしまう。一方、態様Aにおいては、推定値算出手段によって推定した潤滑剤温度推定値に基づいて粘性摩擦を推定することから、個々の駆動伝達機構のそれぞれに個別に対応する複数の温度センサーを設ける必要がない。よって、これにより、複数の駆動伝達機構のそれぞれに対応する専用の温度情報取得手段を複数設けることによるコストアップを回避することができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記駆動伝達機構の周囲温度の情報を取得する温度情報取得手段(例えば、入力操作部139、周囲温度センサー141)を設け、前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように前記推定値算出手段を構成し、且つ、前記駆動時間の増加に伴う前記粘性摩擦の低下特性アルゴリズムとして、前記回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の複数通りの組み合わせそれぞれに対応する複数の低下特性アルゴリズムを予め記憶し、それら低下特性アルゴリズムの中から、実際の前記回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の組み合わせに対応するものを選択して前記粘性摩擦の推定に用いるように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、次のように潤滑剤温度推定値を算出する。即ち、潤滑剤の温度は、周囲温度などの温度情報と駆動源の回転速度との組み合わせに応じた上昇特性に従って、駆動時間の増加に伴って上昇するのが一般的である。そこで、様々な前記組み合わせに応じた複数の上昇特性のうち、実際の組み合わせに応じた上昇特性を選択して、潤滑剤温度推定値の推定に用いれば、潤滑剤の温度を精度良く推定することが可能である。
態様Bは、態様Aにおいて、前記駆動伝達機構の周囲温度の情報を取得する温度情報取得手段(例えば、入力操作部139、周囲温度センサー141)を設け、前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように前記推定値算出手段を構成し、且つ、前記駆動時間の増加に伴う前記粘性摩擦の低下特性アルゴリズムとして、前記回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の複数通りの組み合わせそれぞれに対応する複数の低下特性アルゴリズムを予め記憶し、それら低下特性アルゴリズムの中から、実際の前記回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の組み合わせに対応するものを選択して前記粘性摩擦の推定に用いるように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、次のように潤滑剤温度推定値を算出する。即ち、潤滑剤の温度は、周囲温度などの温度情報と駆動源の回転速度との組み合わせに応じた上昇特性に従って、駆動時間の増加に伴って上昇するのが一般的である。そこで、様々な前記組み合わせに応じた複数の上昇特性のうち、実際の組み合わせに応じた上昇特性を選択して、潤滑剤温度推定値の推定に用いれば、潤滑剤の温度を精度良く推定することが可能である。
[態様C]
態様Cは、態様Bであって、前記駆動源の駆動停止時間(例えば駆動停止時間toff)の増加に伴う前記粘性摩擦の増加特性アルゴリズムを予め記憶し、実際の前記組み合わせに対応する前記低下特性アルゴリズムと、前記駆動時間と、前記増加特性アルゴリズムと、前記駆動停止時間とに基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動時間の増加に伴う粘性摩擦の低下量に加えて、駆動停止時間の増加に伴う粘性摩擦の増加量も加味して粘性摩擦を推定することで、低下量だけを加味する場合に比べて粘性摩擦をより正確に推定することができる。
態様Cは、態様Bであって、前記駆動源の駆動停止時間(例えば駆動停止時間toff)の増加に伴う前記粘性摩擦の増加特性アルゴリズムを予め記憶し、実際の前記組み合わせに対応する前記低下特性アルゴリズムと、前記駆動時間と、前記増加特性アルゴリズムと、前記駆動停止時間とに基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動時間の増加に伴う粘性摩擦の低下量に加えて、駆動停止時間の増加に伴う粘性摩擦の増加量も加味して粘性摩擦を推定することで、低下量だけを加味する場合に比べて粘性摩擦をより正確に推定することができる。
[態様D]
態様Dは、態様B又はCにおいて、前記駆動源に供給される電流を検知する電流検知手段(例えば電流検出部234)を設け、前記粘性摩擦に加えて、前記電流にも基づいて前記駆動源を制御するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、粘性摩擦及び電流のうち、粘性摩擦だけに基づいて駆動源を制御する構成に比べて、駆動対象物の位置を正確に目標位置に近づけることができる。
態様Dは、態様B又はCにおいて、前記駆動源に供給される電流を検知する電流検知手段(例えば電流検出部234)を設け、前記粘性摩擦に加えて、前記電流にも基づいて前記駆動源を制御するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、粘性摩擦及び電流のうち、粘性摩擦だけに基づいて駆動源を制御する構成に比べて、駆動対象物の位置を正確に目標位置に近づけることができる。
[態様E]
態様Eは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報取得手段として、操作者によって入力される前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、周囲温度を検知する周囲温度センサーを設けることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
態様Eは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報取得手段として、操作者によって入力される前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、周囲温度を検知する周囲温度センサーを設けることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
[態様F]
態様Fは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報取得手段として、前記周囲温度を検知する周囲温度検知手段を用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、ユーザーに対して周囲温度を入力してもらうという手間を強いることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
態様Fは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報取得手段として、前記周囲温度を検知する周囲温度検知手段を用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、ユーザーに対して周囲温度を入力してもらうという手間を強いることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
[態様G]
態様Gは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報入力手段を設ける代わりに、前記駆動源の温度である駆動源温度を検知する駆動源温度検知手段(例えばモーター温度センサー151)を設け、前記駆動源温度に基づいて前記周囲温度を算出するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動源温度検知手段による駆動源温度の検知結果を利用して潤滑剤温度推定値を推定することができる。
態様Gは、態様B〜Dの何れかにおいて、前記温度情報入力手段を設ける代わりに、前記駆動源の温度である駆動源温度を検知する駆動源温度検知手段(例えばモーター温度センサー151)を設け、前記駆動源温度に基づいて前記周囲温度を算出するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動源温度検知手段による駆動源温度の検知結果を利用して潤滑剤温度推定値を推定することができる。
[態様H]
態様Hは、態様Dにおいて、前記温度情報取得手段として、操作者によって入力される前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用い、且つ、前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定し、前記駆動源温度及び前記周囲温度の情報に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動源温度の推定値、及び周囲温度の入力値のうち、周囲温度の入力値だけに基づいて潤滑剤温度推定値を推知する構成に比べて、潤滑剤温度推定値をより正確に推定することができる。
態様Hは、態様Dにおいて、前記温度情報取得手段として、操作者によって入力される前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用い、且つ、前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定し、前記駆動源温度及び前記周囲温度の情報に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、駆動源温度の推定値、及び周囲温度の入力値のうち、周囲温度の入力値だけに基づいて潤滑剤温度推定値を推知する構成に比べて、潤滑剤温度推定値をより正確に推定することができる。
[態様I]
態様Iは、態様Dであって、前記温度情報取得手段を設けることに代えて、前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定する一方で、前記回転速度及び前記電流に基づいて周囲温度を推定した後、前記駆動源温度及び前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を推定するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、周囲温度のユーザーによる入力値や、周囲温度を検知する周囲温度検知手段を設けることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
態様Iは、態様Dであって、前記温度情報取得手段を設けることに代えて、前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定する一方で、前記回転速度及び前記電流に基づいて周囲温度を推定した後、前記駆動源温度及び前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を推定するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、周囲温度のユーザーによる入力値や、周囲温度を検知する周囲温度検知手段を設けることなく、潤滑剤温度推定値を推定することができる。
[態様J]
態様Jは、駆動制御装置と、前記駆動制御装置によって駆動が制御される制御対象物(例えばアーム101)とを備える駆動装置(例えばマニピュレーター200)において、前記駆動制御装置として、請求項A〜Iの何れかを用いたことを特徴とするものである。
態様Jは、駆動制御装置と、前記駆動制御装置によって駆動が制御される制御対象物(例えばアーム101)とを備える駆動装置(例えばマニピュレーター200)において、前記駆動制御装置として、請求項A〜Iの何れかを用いたことを特徴とするものである。
104:エンコーダー(駆動制御装置の一部、回転検知手段)
105:モーター(駆動源)
106:減速機(駆動伝達機構)
137:モーター温度センサー(温度情報取得手段)
139:入力操作部(温度情報取得手段、入力操作手段)
141:周囲温度センサー(温度情報取得手段)
210:マイコン(制御手段)
234:電流検出部(電流検知手段)
242:温度推定部(推定値算出手段)
C’:粘性摩擦係数推定値
t:駆動時間
toff:駆動停止時間
105:モーター(駆動源)
106:減速機(駆動伝達機構)
137:モーター温度センサー(温度情報取得手段)
139:入力操作部(温度情報取得手段、入力操作手段)
141:周囲温度センサー(温度情報取得手段)
210:マイコン(制御手段)
234:電流検出部(電流検知手段)
242:温度推定部(推定値算出手段)
C’:粘性摩擦係数推定値
t:駆動時間
toff:駆動停止時間
Claims (10)
- 駆動源と、駆動伝達機構と、前記駆動伝達機構内の潤滑剤の温度、前記駆動源の回転速度及び駆動時間に基づいて前記駆動伝達機構における粘性摩擦を推定した結果に基づいて前記駆動源の駆動を制御する制御手段とを有する駆動制御装置であって、
前記潤滑剤の温度の推定値である潤滑剤温度推定値を算出する推定値算出手段を設け、
前記潤滑剤温度推定値、前記回転速度及び前記駆動時間に基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項1の駆動制御装置において、
前記駆動伝達機構の周囲温度の情報を取得する温度情報取得手段を設け、
前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように前記推定値算出手段を構成し、
且つ、前記駆動時間の増加に伴う前記粘性摩擦の低下特性アルゴリズムとして、前記駆動源の回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の複数通りの組み合わせそれぞれに対応する複数の低下特性アルゴリズムを予め記憶し、それら低下特性アルゴリズムの中から、実際の前記回転速度及び前記潤滑剤温度推定値の組み合わせに対応するものを選択して前記粘性摩擦の推定に用いるように、前記制御手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項2の駆動制御装置であって、
前記駆動源の駆動停止時間の増加に伴う前記粘性摩擦の増加特性アルゴリズムを予め記憶し、実際の前記組み合わせに対応する前記低下特性アルゴリズムと、前記駆動時間と、前記増加特性アルゴリズムと、前記駆動停止時間とに基づいて前記粘性摩擦を推定するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項2又は3の駆動制御装置において、
前記駆動源に供給される電流を検知する電流検知手段を設け、
前記粘性摩擦に加えて、前記電流にも基づいて前記駆動源を制御するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項2乃至4の何れか一項に記載の駆動制御装置において、
前記温度情報取得手段として、前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用いたことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項2乃至4の何れか一項に記載の駆動制御装置において、
前記温度情報取得手段として、前記周囲温度を検知する周囲温度検知手段を用いたことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項2乃至4の何れか一項に記載の駆動制御装置において、
前記温度情報取得手段を設ける代わりに、前記駆動源の温度である駆動源温度を検知する駆動源温度検知手段を設け、前記駆動源温度に基づいて前記周囲温度を算出するように前記推定値算出手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項4の駆動制御装置において、
前記温度情報取得手段として、操作者によって入力される前記周囲温度の情報の入力操作が行われる入力操作手段を用い、
且つ、前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定し、前記駆動源温度及び前記周囲温度の情報に基づいて前記潤滑剤温度推定値を算出するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項4の駆動制御装置であって、
前記温度情報取得手段を設けることに代えて、
前記回転速度及び前記電流に基づいて前記駆動源の温度である駆動源温度を推定する一方で、前記回転速度及び前記電流に基づいて周囲温度を推定した後、前記駆動源温度及び前記周囲温度に基づいて前記潤滑剤温度推定値を推定するように、前記推定値算出手段を構成したことを特徴とする駆動制御装置。 - 駆動制御装置と、前記駆動制御装置によって駆動が制御される制御対象物とを備える駆動装置において、
前記駆動制御装置として、請求項1乃至9の何れか一項に記載の駆動制御装置を用いたことを特徴とする駆動装置。
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