JP2018146668A - ペリクル膜、及びペリクル膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記問題に鑑み、EUV光の透過率と、ハンドリング性のバランスに優れるペリクル膜、及び、かかるペリクル膜の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明者らは、特定の製造方法によって、上記ペリクル膜を、炭素化時のクラックがなく、強度に優れる自立膜として成膜できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
[1]
炭素膜により構成され、
面内の膜厚ムラが15%以下であり、
密度が0.3〜2.1g/cm3である、
ペリクル膜。
[2]
面内の膜厚ムラが5%以下である、[1]に記載のペリクル膜。
[3]
密度が0.8〜2.1g/cm3である、[1]又は[2]に記載のペリクル膜。
[4]
炭素膜が、炭素、又は、炭素原子を含む化合物に由来する乱層炭素構造を含み、
前記炭素原子を含む化合物が、ポリイミド化合物及びポリベンゾオキサジン化合物からなる群より選択される1種以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載のペリクル膜。
[5]
炭素膜により構成され、前記炭素膜の厚みが1500nm未満である、ペリクル膜の製造方法であって、
基板に炭素原子を含む膜を積層する工程、
前記基板に積層した膜を窒素雰囲気下、800〜1400℃で加熱し、炭素膜とする工程、
前記炭素膜を基板から剥離する工程を含む、
ペリクル膜の製造方法。
[6]
炭素膜が、炭素、又は、炭素原子を含む化合物に由来する乱層炭素構造を含み、
前記炭素原子を含む化合物が、ポリイミド化合物及びポリベンゾオキサジン化合物からなる群より選択される1種以上である、[5]に記載のペリクル膜の製造方法。
本実施形態のペリクル膜は、炭素膜により構成され、面内の膜厚ムラが15%以下であり、密度が0.3g/cm3〜2.1g/cm3である。
ペリクル膜が炭素膜により構成されることは、ペリクル膜が炭素膜からなることを指す。
本実施形態におけるペリクル膜を構成する炭素膜は、内面の膜厚ムラ及び密度が上記範囲であることによって、EUV光の透過率を高くすることができる。その結果、炭素膜の膜厚を比較的厚くしても、EUV光の透過性を維持できるため、ハンドリング性とEUV光の高透過性とのバランスに優れるペリクル膜を得ることができる。
本実施形態における面内の膜厚ムラとは、ペリクル膜を構成する炭素膜の厚さの均一性を指す。本実施形態における面内の膜厚ムラは、以下の式(1)から求めることができる。面内の膜厚ムラ(%)は、小さい値であるほど、膜厚の均一性に優れる。
tは、面内膜厚の膜厚平均値である。
面内の膜厚ムラを15%以下とすることにより、EUV光がペリクル膜を通過するとき、該ペリクル膜中でEUV光が拡散することを防ぎ、EUV光の透過性を向上させることができると考えられる。
面内の膜厚ムラは、具体的には、実施例に記載の方法によって測定することができる。
密度は、膜の外形寸法から求められる膜の体積V(cm3)と膜の質量G(g)との比、すなわち、G/Vとして算出した値である。
密度は、EUV光の透過性を向上させる観点から、0.3g/cm3〜2.1g/cm3であり、好ましくは0.8g/cm3〜2.1g/cm3であり、より好ましくは0.9g/cm3〜1.9g/cm3である。
密度は、炭素膜が乱層炭素構造を含むことによって、0.3g/cm3〜2.1g/cm3とすることができる。また、密度は、後述のペリクル膜の製造方法により得られた炭素膜を、さらに二酸化炭素ガスを賦活することによって低密度化することや、高温の不活性雰囲気において熱処理することによって高密度化することを行って、0.3g/cm3〜2.1g/cm3の範囲に制御することができる。
密度は、具体的には、実施例に記載の方法によって測定することができる。
本実施形態のペリクル膜を構成する炭素膜の厚みは、好ましくは1500nm未満である。炭素膜の厚みは、通常の意味で用いられる、膜の厚みのことである。炭素膜の厚みの上限値は、より好ましくは1200nm以下であり、さらに好ましくは1000nm以下であり、よりさらに好ましくは500nm以下である。
炭素膜の厚みを1500nm未満とすることにより、製造時にクラックの発生がない炭素膜を得ることができる。
また、炭素膜の厚みの下限値は、0nmより大きければ特に制限されない。
炭素膜の厚みは、原子間力顕微鏡(AFM)や、電子顕微鏡(SEM)等で測定することができる。炭素膜の厚みは、具体的には、実施例に記載の方法によって測定することができる。
本実施形態のペリクル膜の製造方法は、炭素膜により構成され、前記炭素膜の厚みが1500nm未満である、ペリクル膜の製造方法である。また、本実施形態のペリクル膜の製造方法は、基板に炭素原子を含む膜を積層する工程(工程I)、前記基板に積層した膜を窒素雰囲気下、800〜1400℃で加熱し、炭素膜とする工程(工程II)、前記炭素膜を基板から剥離する工程(III)を含む。
基板に炭素原子を含む膜を積層する工程とは、基板上に、炭素や炭素原子を含む化合物を膜状に成形することを指す。
Si基板上で炭素膜を製造することによって、破膜することなく、面内の膜厚の均一性に優れる炭素膜を製造することができる。
中でも、炭素を基板上に膜状に成形する方法としては、アークプラズマ蒸着法(APD法ともいう)が好ましく、炭素原子を含む化合物を基板上に膜状に成形する方法としては、スピンコート法が好ましい。
アークプラズマ蒸着法及びスピンコート法を適用することによって、面内の膜厚の均一性に優れる炭素膜を製造することができる。
工程IIでの加熱によって、形成される炭素膜の厚みの減少が起こるため、APD法で形成される膜の厚さは、好ましくは1900nm以下であり、より好ましくは1500nm以下であり、さらに好ましくは630nm以下である。
APD法で形成される膜の厚さの下限値は、炭素膜の厚みを0nmより大きくできる範囲であれば特に制限されず、0nm超過である。
アークプラズマ蒸着装置としては、例えば、アドバンス理工(株)社製蒸着装置APD−1P−GB等が挙げられる。
工程IIでの加熱によって、形成される炭素膜の厚みの減少が起こるため、APD法で形成される膜の厚さは、好ましくは3000nm以下であり、より好ましくは2400nm以下であり、さらに好ましくは2000nm以下である。
APD法で形成される膜の厚さの下限値は、得られる炭素膜の厚みを0nmより大きくできる範囲であれば特に制限されず、0nm超過である。
炭素原子を含む化合物としては、より好ましくは、ポリイミド化合物、ポリベンゾオキサジン化合物、ポリアクリロニトリル化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリアミド化合物、ヘテロ芳香環化合物、ポリフェニレン樹脂、ポリエーテル樹脂、液晶ポリマー樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びフラン樹脂からなる群より選択される1種以上である。
炭素原子を含む化合物としては、さらに好ましくは、ポリイミド化合物及びポリベンゾオキサジン化合物からなる群より選択される1種以上である。
酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホテトラカルボン酸二無水物(DSDA)等が挙げられる。
ジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられる。
これらのポリイミド化合物の中でも、好ましくは、BPDAとジアミノジフェニルエーテルとの反応物であるポリマーである。
フェノール化合物としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,4−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
ジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられる。
これらのポリベンゾオキサジン化合物の中でも、好ましくは、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタンとジアミノジフェニルエーテルとの反応物であるポリマーである。
基板に積層した膜を不活性ガス雰囲気下、800〜1400℃で加熱し、炭素膜とする工程とは、工程Iで得られた炭素原子を含む膜を800〜1400℃で加熱し、乱層炭素構造を含む炭素膜へと変換させることを指す。
炭素膜は、炭素、又は、炭素原子を含む化合物を加熱して得られる乱層炭素構造を含むことから、本実施形態のペリクル膜における炭素膜は、炭素、又は、炭素原子を含む化合物に由来する乱層炭素構造を含むことが好ましい。
加熱時間は、炭素原子から乱層炭素構造への変換を十分に行う観点から、好ましくは1分〜10時間であり、より好ましくは10分〜3時間であり、さらに好ましくは30分〜2時間である。
レーザーラマン測定によるsp2炭素の観測は、具体的には、実施例に記載の方法によって行うことができる。
炭素膜を基板から剥離する工程における具体的な方法としては、特に制限されず、例えば、アクリル樹脂等を含む組成物を、加熱によって得られた炭素膜にスピンコートし、支持膜を形成する工程;フッ酸処理等によって、基板を剥離する工程;炭素膜と支持膜からなる構成体の炭素膜周端に、支持枠を張りつける工程;支持膜をエッチング処理等によって除去する工程;を含む方法等が挙げられる。
本実施形態のペリクル膜は、ペリクルに使用することができる。ペリクルは、EUV露光装置内で、露光パターンを備える原版に異物が付着することを防ぐ部材として使用することができる。
ペリクル膜のEUV光の透過率は、九州シンクロトロン光研究センター保有のBL12を使用し、測定した。具体的には、EMジャパン製Si基板(基板中央部500μmのみ50nmのSiN膜)に数mmの試料を貼りつけ、専用ホルダーの凹みの側面に基板を固定し、透過光学系にて92eV(λ=13.5nm)の軟X線(EUV光)を照射した。そして、試料の有無での透過強度比から、EUV光の透過率I/I0を求めた。
I0は、ペリクル膜を設置しない状態で検出される入射光強度であり、Iは、ペリクル膜を設置した状態で検出される透過光強度である。また、EUV光の透過率I/I0は、以下の関係式が成り立つ。
μmは、質量吸収係数(cm2/g)である。
dは、膜厚(cm)である。
μは、線吸収係数である。
面内の膜厚ムラについては、EUV測定後に原子間力顕微鏡(AFM)を利用して測定した。膜厚の測定方法については、AFM以外で測定しても良く、特に限定されない。
AFMにより測定して得られた膜厚の値から、式(1)で算出した値を、面内の膜厚ムラの指標とした。
tは、測定して得られた膜厚の平均である。
炭素膜の厚みについては、EUV測定後にAFMを利用して測定した。
密度は、膜の外形寸法から求められる膜の体積V(cm3)と膜の質量G(g)との比、すなわち、G/Vとして算出した。
下記の実施例において、炭素膜をイソプロピルアルコール中に浸し、液中からEUV測定にて使用するシリコン基板(中心部:SiN膜)を用いて、炭素膜を引き上げて、引き上げ時に膜が破膜するかどうかで評価した。表中、○は、膜の引き上げ時に膜が破膜しなかったとことを表し、×は、膜の引き上げ時に膜が破膜したことを表す。
レーザーラマン測定によるsp2炭素の観測は、ラマン顕微鏡(Renishaw社製inVia Reflex)を使用して行った。ラマン測定では、測定条件は、環境雰囲気:大気中、励起光:532nm、励起光強度:1%、対物レンズ:100倍、回折格子:1800gr/mm、測定領域:165cm-1〜1920cm-1とした。
下記の実施例1にて得られた炭素膜、実施例8のアークプラズマ蒸着法による炭素膜、及び、加熱前の、アークプラズマ蒸着法による膜を使用して得られたスペクトルを図1に示す。
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)から合成したポリイミド前駆体(BPDA−ODA)をN−メチルピロリドンに溶解させた15wt%溶液を、Si基板上にスピンコートにより塗布した。基板上で窒素雰囲気下、300℃、1時間イミド化し、膜厚400nmのポリイミド膜とした。膜厚は、断面SEMにて1mm以上の間隔をあけて10点以上撮影し、その寸法を平均した値として求めた。
続いて、この基板を熱処理炉に入れ、N2フロー下、1100℃、1時間、加熱することにより炭素化し、炭素膜とした。炭素膜の膜厚は、炭素膜にピンセットにてスクラッチ痕を作製後、接触式段差計にて、炭素膜と基板の段差を測定し、炭素膜厚200nmとし、膜厚ムラは2.5%であった。この炭素膜の表面を、光学顕微鏡により1000倍で観察すると、クラックは観察されなかった。
その後、基板にポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)15wt%のアセトン溶液を500rpmでスピンコートし、支持膜を形成した。基板を40wt%のフッ化水素(HF)水溶液に浸漬させ、PMMA膜付き炭素膜を基板から剥離後、水洗した。それから、PMMA膜付き炭素膜を、アセトン:イソプロピルアルコール=1:1(重量比)溶液に浸漬し、PMMAを溶解させた後、ガラス基板を利用して、炭素膜をイソプロピルアルコール液に移した。さらにEMジャパン製Si基板の中央のSiN窓部に合わせて、炭素膜を引き上げ、イソプロピルアルコールを乾燥させることにより、EUV測定用の炭素膜とした。この炭素膜のEUV透過率を測定したところ、透過率は41%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を10wt%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。炭素膜厚は140nmであり、膜厚ムラは2.9%であった。また、EUV透過率は56%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を8wt%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。炭素膜厚は100nmであり、膜厚ムラは2.6%であった。また、EUV透過率は60%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を5.5wt%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。炭素膜厚は80nmであり、膜厚ムラは3.0%であった。また、EUV透過率は70%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を4wt%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。炭素膜厚は50nmであり、膜厚ムラは2.0%であった。また、EUV透過率は79%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を0.5wt%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。炭素膜厚は5nmであった。しかし、PMMA膜付き炭素膜を、アセトン:イソプロピルアルコール=1:1(重量比)溶液に浸漬後、ガラス基板を利用して引き上げる際に、炭素膜が破膜した。
実施例1におけるBPDA−ODAを、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから合成したポリベンゾオキサジン(PBO)に変更し、1,4−ジオキサンに溶解させた15wt%のポリベンゾオキサジン溶液を、Si基板上にスピンコートにより塗布した。基板上で窒素雰囲気下、250℃で開環重合させ、膜厚320nmとした。膜厚は、断面SEMにて1mm以上の間隔をあけて10点以上撮影し、その寸法を平均した値として求めた。
続いて、この基板を熱処理炉に入れ、N2フロー下、1100℃、1時間、加熱することにより炭素化し、炭素膜とした。炭素膜の膜厚は、炭素膜にピンセットにてスクラッチ痕を作製後、接触式段差計にて、炭素膜と基板の段差を測定し、炭素膜厚150nmとし、膜厚ムラは3.3%であった。この炭素膜の表面を、光学顕微鏡により1000倍で観察すると、クラックは観察されなかった。
その後、基板にPMMA15wt%のアセトン溶液を500rpmでスピンコートし、支持膜を形成した。基板を40wt%のHF水溶液に浸漬させ、PMMA膜付き炭素膜を基板から剥離後、水洗した。それから、PMMA膜付き炭素膜を、アセトン:イソプロピルアルコール=1:1(重量比)溶液に浸漬し、PMMAを溶解させた後、ガラス基板を利用して、炭素膜をイソプロピルアルコール液に移した。さらにEMジャパン製Si基板の中央のSiN窓部に合わせて、炭素膜を引き上げ、イソプロピルアルコールを乾燥させることにより、EUV測定用の炭素膜とした。この炭素膜のEUV透過率を測定したところ、透過率50%であった。
アークプラズマ蒸着法による炭素膜の作製は、アドバンス理工(株)社製蒸着装置APD−1P−GBを用いて行った。具体的には、カソードである高純度人造黒鉛に対して、電圧100V、コンデンサ容量720F、周波数10Hzにて放電を行い、炭素を蒸発させた。蒸発した炭素は、カソードから15mmの距離に置かれたSi基板上に堆積させた。炭素膜の厚さは100nmとした。炭素膜の均一性を高めるために、Si基板を30rpmにて回転させた。炭素膜を形成させた基板を熱処理炉に入れ、N2フロー下、1100℃、1時間、加熱することにより炭素化し、炭素膜とした。以降の操作は、実施例1とすべて同様に実施した。炭素膜厚は80nmであり、膜厚ムラは3.1%であった。また、EUV透過率は71%であった。
実施例1にて作製した炭素膜を、二酸化炭素ガスを賦活することによって多孔質化、すなわち低密度化した。
具体的には、実施例1にて作製した炭素膜を、流量100ml/minの二酸化炭素ガス気流中、800℃において5分間熱処理した。上記熱処理による質量減少は48%であった。得られた多孔質炭素膜について、実施例1と同様に物性値を測定したところ、密度0.82g/cm3、炭素膜厚200nm、膜厚ムラ2.5%であった。また、EUV透過率は62%であった。
実施例2にて作製した炭素膜を、さらに高温の不活性雰囲気において熱処理することによって黒鉛化、すなわち高密度化した。
具体的には、実施例2にて作製した炭素膜を、倉田技研(株)製小型超高温炉SCC−30/220を用いて,アルゴンガス気流下3000℃にて熱処理した。アルゴンガス流量は500ml/minとした。この熱処理による質量減少は1%以下あった。得られた黒鉛化炭素膜について、実施例1と同様に物性値を測定したところ、密度2.10g/cm3,炭素膜厚100nm、膜厚ムラ2.7%であった。また、EUV透過率は54%であった。
BPDA−ODAのN−メチルピロリドン溶液濃度を20%とし、Si基板上にブレードコータによって塗布したこと以外は、実施例1と同様に実施し、炭素膜厚1500nmとした。光学顕微鏡にて炭素膜の表面を観察すると、クラックが複数確認された。
実施例1と同様に、Si基板上で膜厚400nmのポリイミド膜とした。その後、基板を40wt%のHF水溶液に浸漬させ、ポリイミド膜を基板から剥離後、水洗した。ポリイミド膜をテンタークリップにセットし、熱処理炉に入れ、張力を維持したまま、N2フロー下、1100℃、1時間、加熱することにより、炭素化した。しかし、加熱中に膜が破れ、炭素膜を得ることができなかった。
このとき、比較参考例1の炭素膜は、炭素化前の膜厚が110nmであり、比較参考例1の炭素化後の炭素膜は、60nm前後であると予想される。また、比較参考例1の炭素膜は、上記パンフレットの図9から、レーザーラマン測定によるsp2炭素に相当するバンドが見られず、グラファイト(密度;2.26g/cm3)を主成分として含むと予想される。
上記実施例2の炭素膜は、EUV光の透過率が56%であったとき、膜厚は140nmであったことから、比較参考例1の炭素膜と比較して、膜厚が厚くてもEUV光の透過率が高い。これは、本実施形態の炭素膜が、基板上の炭素原子を含む膜全体を加熱することにより形成されたものであり、膜厚ムラが抑えられたのに対し、比較参考例1では、電子ビーム走査によるスポット露光のため、走査パターンによるムラが発生し、膜厚が均一にならないためだと考えられる。
Claims (6)
- 炭素膜により構成され、
面内の膜厚ムラが15%以下であり、
密度が0.3〜2.1g/cm3である、
ペリクル膜。 - 面内の膜厚ムラが5%以下である、請求項1に記載のペリクル膜。
- 密度が0.8〜2.1g/cm3である、請求項1又は2に記載のペリクル膜。
- 炭素膜が、炭素、又は、炭素原子を含む化合物に由来する乱層炭素構造を含み、
前記炭素原子を含む化合物が、ポリイミド化合物及びポリベンゾオキサジン化合物からなる群より選択される1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペリクル膜。 - 炭素膜により構成され、前記炭素膜の厚みが1500nm未満である、ペリクル膜の製造方法であって、
基板に炭素原子を含む膜を積層する工程、
前記基板に積層した膜を窒素雰囲気下、800〜1400℃で加熱し、炭素膜とする工程、
前記炭素膜を基板から剥離する工程を含む、
ペリクル膜の製造方法。 - 炭素膜が、炭素、又は、炭素原子を含む化合物に由来する乱層炭素構造を含み、
前記炭素原子を含む化合物が、ポリイミド化合物及びポリベンゾオキサジン化合物からなる群より選択される1種以上である、請求項5に記載のペリクル膜の製造方法。
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