本発明は、検知装置、及び制御システムに関する。より詳細には、本発明は、電波式のセンサを用いた検知装置、及び制御システムに関する。
図1は、本実施形態の制御システム10の構成を示す。制御システム10は、検知装置1と、設備機器2とを備える。検知装置1は、設備機器2と組み合わせて用いられる。検知装置1に組み合される設備機器2としては、自動ドア、照明装置、監視カメラ、デジタルサイネージ(Digital Signage)、自動販売機、エレベータ、空調装置、警報装置などが挙げられる。なお、検知装置1に組み合される設備機器2の種類は限定されない。
検知装置1は、センサ11と、信号処理部12とを備える。
センサ11は、電波を送信し、検知対象で反射された電波(反射波)を受信して、検知対象までの距離に対応したセンサ信号を出力する電波式のセンサである。なお、本実施形態では、物体として人体200を例示する。
そして、以下の説明では、設備機器2として自動ドア装置21を例示する。図2A、図2Bは、自動ドア装置21の設置空間を上方から見た断面図である。自動ドア装置21は、両開き構造である一対のスライドドア211,212と、制御装置213とを備えている。図2Aは閉状態のスライドドア211,212を示し、図2Bは開状態のスライドドア211,212を示す。そして、2つの空間601,602を隔てる隔壁600に人の出入口603が形成されている。一対のスライドドア211,212は、出入口603を開閉するように取り付けられる。制御装置213は、検知装置1から出力される制御信号によって、一対のスライドドア211,212の開閉動作を制御する。そして、センサ11は、出入口603の上辺の中央(または中央付近)に配置されており、空間601側を検知領域100とする。
人体200は、図3に示すように、空間601の床面400(地面を含む)の上を移動している。そして、出入口603の上方に設置されたセンサ11が電波を送信する。人体200が移動する二次元空間を移動平面300と呼ぶ。移動平面300は、床面400に沿って設定されてもよいし、床面400から上方に所定距離(例えば、0.8(m)から1(m))離れて仮想的に設定されてもよい。
図2A、図2Bの検知領域100は、移動平面300において、人体200に対するセンサ11の感度(検知感度)が一定レベル以上となる領域を検知領域100として表している。本実施形態において、センサ11は、送信する電波の電界強度(送信強度)が送信方向に応じて変化するように構成されており、送信強度の強弱によって送信方向に応じた検知感度が設定される。
図4に示すように、検知領域100は、移動平面300において、短軸に沿った基準線501で長円を2分割した一方のような形状に形成されている。センサ11の設置空間の平面視(移動平面300の平面視)において、センサ11の設置点は、上述の短軸の中央に重なる。この場合、平面視において、上述の長円の長軸に沿った基準線502の方向がセンサ11を通る基準方向となる。そして、検知領域100は、基準線502に対して線対称な形状になる。検知領域100は、基準線502に対して一方側を検知領域101とし、基準線502に対して他方側を検知領域102とする。検知領域101,102は、基準線502に対して互いに線対称となる。
検知領域100のU字状の外縁110は、センサ11までの距離が連続的に変化する。具体的に、検知領域101側の外縁110を外縁111とする。この場合、外縁110と基準線502との交点503を始点として外縁111上を移動すると、センサ11までの距離が連続的に減少する。また、検知領域102側の外縁110を外縁112とする。この場合、交点503を始点として外縁112上を移動すると、センサ11までの距離が連続的に減少する。すなわち、外縁110上の一点からセンサ11までの距離が決まれば、この距離に対応する外縁111上の位置、及び外縁112上の位置のそれぞれが一義的に決まる。
したがって、人体200が検知領域100の外部から外縁110上に到達した場合、検知装置1は、センサ11から人体200までの距離が判れば、この人体200までの距離に対応する外縁111上の所定位置または外縁112上の所定位置に、人体200が到達したと判定することができる。以降、検知領域100の外部から外縁110上に到達した人体200の位置を進入位置と呼ぶ。
検知領域100のU字状の外縁110は、センサ11が人体200を検知し始める最遠点を連続させた線である。具体的には、センサ11が送信する電波の電界強度は、外縁110上において同値となる。そこで、検知装置1は、受信した反射波の電界強度(受信強度)が予め決められた検知閾値以上であれば、人体200が検知領域100内に存在すると判断する。この場合、検知閾値は、外縁110上に存在する人体200で反射した反射波の受信強度に等しくなるように設定されている。したがって、検知装置1は、外縁110上に存在する人体200による反射波を受信した場合、この反射波に基づいて求められる人体200までの距離によって、外縁111上において推定される進入位置、外縁112上において推定される進入位置をそれぞれ特定することができる。実際の進入位置は、外縁111上と外縁112上とのいずれか一方であるが、外縁111上と外縁112上とのいずれが実際の進入位置であるかを判定することは困難である。すなわち、検知領域101(外縁111),検知領域102(外縁112)は互いに線対称であるので、外縁110上に存在する人体200までの距離だけを用いて、外縁111上と外縁112上とのいずれが実際の進入位置であるかを判定することはできない。
そこで、検知装置1は、外縁110上の人体200の進入位置を起点とし、人体200までの距離変化に基づいて、検知領域100内における人体200の移動軌跡をさらに求める。この結果、検知装置1が、センサ11に対する人体200の接近及び離隔、さらには検知領域100内における人体200の横切りを判別するのであれば、外縁111上と外縁112上とのいずれか一方に暫定的に進入位置を設定することに問題はなくなる。すなわち、実際の進入位置が外縁111上及び外縁112上のいずれであっても、検知装置1内の処理では、外縁111上において推定される進入位置と、以降の人体200までの距離(あるいは距離の変化)とを用いることで、検知領域100内における人体200の接近、離隔、横切りを判別することは可能である。もちろん、検知装置1は、外縁112上において推定される進入位置と、以降の人体200までの距離(あるいは距離の変化)とを用いることも可能である。なお、本実施形態において、検知装置1は、外縁111上において推定される進入位置と、以降の人体200までの距離(あるいは距離の変化)とを用いる。
以下、検知装置1の構成、及び動作について詳述する(図1参照)。
センサ11は、送信制御部11a、送信部11b、送信アンテナ11c、受信アンテナ11d、受信部11eを備える。
送信部11bは、送信アンテナ11cから電波を送信させる。送信制御部11aは、送信アンテナ11cから送信される電波の周波数、送信タイミング等を制御する。送信アンテナ11cが送信する電波は、10GHz〜30GHzの準ミリ波であることが好ましい。なお、送信アンテナ11cが送信する電波は、準ミリ波に限らず、ミリ波、マイクロ波でもよい。また、送信アンテナ11cが送信する電波の周波数の値は、特に限定するものではない。
送信アンテナ11cは、図4の検知領域100を形成する指向性を有しており、電波の送信方向によって送信強度を変えている。すなわち、送信アンテナ11cの指向性によって、検知領域100が形成されている。
受信部11eは、受信アンテナ11dを介して、検知領域100内の人体200などの物体で反射された反射波を受信する。受信アンテナ11dは、無指向性であることが好ましい。受信部11eは、反射波の受信強度が予め決められた検知閾値以上であれば、人体200が検知領域100内に存在すると判断して、人体200までの距離に対応したセンサ信号を出力する。
具体的に、センサ11は、送信する電波の周波数を時間の経過に伴って変化させて人体200までの距離の情報が含まれるセンサ信号を出力する。例えば、センサ11は、FMCW(Frequency-Modulated Continuous-Wave)方式を用いる。図5に示すように、送信制御部11aは、送信部11bが送信する電波の周波数(送信周波数)fsを上昇させた後に下降させるスイープ処理を繰り返す。スイープ処理は、掃引周波数幅Δfa、掃引時間T1が決められている。
センサ11と人体200との間の距離をL、光速をCとすると、受信部11eは、Td=2L/C後に反射波を受信する(図5)。反射波の周波数(受信周波数)frは、送信周波数fsと同様に、掃引周波数幅Δfa、掃引時間T1で変化する。そして、受信部11eが、送信周波数fsと受信周波数frとの周波数差に等しい周波数fbのビート信号を生成して、センサ信号として出力する。ビート信号の周波数fbは、fb=[(Δfa・2L)/(C・T1)]となる。故に、人体200までの距離Lは、(1)式で表される。
L=(fb・C・T1)/(2・Δfa) ……… (1)式
そして、信号処理部12は、(1)式に基づいて人体200までの距離Lを求める。さらに、信号処理部12は、距離Lの情報に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を判定することができる。なお、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaは既知であり、信号処理部12は、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaの各データを予め記憶している。
図5では、センサ11が、電波を送信する掃引時間T1と電波を送信しない休止時間T2とを交互に繰り返している。この場合、スイープ処理の周期を処理周期T0とすると、処理周期T0は、掃引時間T1と休止時間T2との和になる。また、センサ11は、スイープ処理は掃引時間T1毎に繰り返し行ってもよい。この場合、処理周期T0と掃引時間T1とは等しくなる。なお、処理周期T0は、例えば50(ms)から100(ms)の範囲内に設定されることが好ましい。
信号処理部12は、センサ11から出力されるセンサ信号を信号処理する機能を有する。信号処理部12は、増幅部12a、A/D変換部12b、周波数分析部12c、補正部12d、出力制御部12e、記憶部12f、出力部12gを備える。
増幅部12aは、センサ11から出力されたセンサ信号を増幅する。増幅部12aは、例えば、オペアンプを用いた増幅器により構成することができる。A/D変換部12bは、増幅部12aによって増幅されたセンサ信号をディジタルのセンサ信号に変換して出力する。
周波数分析部12cは、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号(周波数軸信号)に変換し、周波数帯域の異なるフィルタバンク9a(図6参照)の群におけるフィルタバンク9a毎の信号として抽出する。周波数分析部12cは、フィルタバンク9aの群として、規定数(例えば、16個)のフィルタバンク9aを設定してあるが、フィルタバンク9aの個数は特に限定するものではない。
周波数分析部12cは、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号に離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:DCT)を行うことで周波数領域のセンサ信号に変換する。また、図6に示すように、各フィルタバンク9aの各々は、複数(図示例では、5個)の周波数ビン(frequency bin)9bを有している。DCTを利用したフィルタバンク9aの周波数ビン9bは、DCTビンとも呼ばれる。フィルタバンク9aは、周波数ビン9bの幅により分解能が決まる。フィルタバンク9aのそれぞれにおける周波数ビン9bの数は、特に限定するものではなく、5個以外の複数でもよいし、1個でもよい。A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号に変換する直交変換は、DCTに限らず、例えば、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation:FFT)でもよい。また、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号に変換する方式は、ウェーブレット変換(Wavelet Transform:WT)でもよい。
補正部12dは、センサ信号の規格化処理、センサ信号の平滑処理、センサ信号から背景信号を除去する背景信号除去処理を行う。
補正部12dは、規格化処理において、周波数分析部12cが出力するセンサ信号を規格化する。補正部12dは、周波数分析部12cにより抽出された全てのフィルタバンク9aそれぞれの信号強度の総和で、フィルタバンク9aそれぞれを通過したセンサ信号の強度を規格化する。あるいは、補正部12dは、複数(例えば、低周波側の4個)のフィルタバンク9aの各信号強度の総和で、フィルタバンク9aそれぞれを通過したセンサ信号の強度を規格化する。
また、補正部12dは、以下の2つの平滑機能のうち、少なくとも一方を有する。第1の平滑機能は、フィルタバンク9aのそれぞれにおいて、センサ信号の信号強度を周波数領域(周波数軸方向)において平滑する機能である。第2の平滑機能は、フィルタバンク9aのそれぞれにおいて、センサ信号の信号強度を時間軸方向において平滑する機能である。信号処理部12は、これらの平滑機能によって雑音の影響を低減することが可能となる。補正部12dが第1の平滑機能及び第2の平滑機能の両方を備えていれば、センサ信号に対する雑音の影響をより低減することが可能となる。
また、信号処理部12は、背景信号を推定する推定期間と、判定処理を行う判定期間とを交互に切り替える。補正部12dは、推定期間において背景信号を推定し、判定期間において背景信号を除去したセンサ信号を出力制御部12eへ出力する。推定期間と判定期間とは、同じ時間長さに限らず、互いに異なる時間長さでもよい。
具体的に、補正部12dは、フィルタバンク9aそれぞれの信号に含まれている背景信号(雑音、あるいは検出対象(ここでは、人体200)以外の要因によってセンサ信号に含まれる信号成分)を推定する。補正部12dは、推定期間においてフィルタバンク9aそれぞれについて得られた信号を、フィルタバンク9a毎の背景信号であると推定して、背景信号のデータを随時更新する。補正部12dは、判定期間において、フィルタバンク9aのそれぞれの信号から背景信号を除去する。
ところで、検知装置1の周囲環境によっては、比較的大きな背景信号が含まれる周波数ビン9bが既知である場合がある。例えば、検知装置1の周辺に、商用電源から電源供給される機器が存在しているとする。この場合、商用電源周波数(例えば、60Hz)の高調波成分(例えば、60Hz、120Hz等)を含む周波数ビン9bの信号には、比較的大きな背景信号が含まれる可能性が高い。
そこで、補正部12dは、背景信号が定常的に含まれる周波数ビン9bを特定周波数ビンとすることが好ましい。そして、補正部12dは、特定周波数ビンの信号を無効とし、この特定周波数ビンの両側の2個の周波数ビン9bの信号強度から推定した信号で、特定周波数ビンの信号を補完する。したがって、補正部12dは、定常的に発生する特定周波数の背景信号をセンサ信号から低減することができる。
また、補正部12dは、周波数領域(周波数軸上)において背景信号を濾波することで背景信号を除去する適応フィルタ(Adaptive filter)を用いることもできる。この種の適応フィルタとしては、DCTを用いた適応フィルタ(Adaptive filter using Discrete Cosine Transform)が好ましい。この場合、適応フィルタの適応アルゴリズムとしては、DCTのLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いればよい。また、適応フィルタは、FFTを用いた適応フィルタでもよい。この場合、適応フィルタの適応アルゴリズムとしては、FFTのLMSアルゴリズムを用いればよい。
上述のように、周波数分析部12cが出力するセンサ信号は、補正部12dによって規格化、平滑化され、さらに背景信号を除去されて、出力制御部12eに入力される。
出力制御部12eは、距離処理部121、進入特定部122、追尾部123、判定部124を備えて、入力されたセンサ信号に基づいて、制御信号の出力制御を行う。
以下、出力制御部12eによる制御信号の出力制御について説明する。
まず、出力制御部12eは、人体200を検知していない非検知状態とする。そして、受信部11eが検知閾値以上(または検知閾値+定数の範囲内)の受信強度を有する最初の反射波を受信すると、受信部11eからセンサ信号が出力される。距離処理部121は、上述の増幅部12a、A/D変換部12b、周波数分析部12c、補正部12dによる各処理が施されたセンサ信号に基づいて、人体200までの距離Lを求める。なお、「検知閾値以上(または検知閾値+定数の範囲内)の受信強度を有する最初の反射波」は、「検知閾値以上(または検知閾値+定数の範囲内)の受信強度を有し、かつ追尾部123が後述の追跡処理の対象としていない反射波」を意味している。以降、「検知閾値以上(または検知閾値+定数の範囲内)の受信強度を有する最初の反射波」は、「最初の反射波」と略称する。
記憶部12fは、マップデータ、外縁データなどを予め格納している。
マップデータは、図4に示すように、移動平面300においてセンサ11と検知領域100との位置関係を示すデータである。外縁データは、検知領域100の外縁111上の座標と、各座標までの距離との対応関係を示すデータである。外縁データは、例えば、外縁111上の座標(Xa,Ya)と、センサ11から座標(Xa,Ya)までの距離L1との対応関係をデータテーブルまたは数式で表している。
あるいは、外縁データは、センサ11を中心とする角度θと、センサ11から外縁111までの距離Laとの対応関係をデータテーブルまたは数式で表してもよい。例えば、外縁データのデータテーブルまたは数式において、距離Laの値と角度θの値とを1対1で対応付ける。
なお、図4では、外縁111上において進入位置が設定されるので、外縁データにおける角度θの最大値は90°となる。なお、検知領域の形状によっては、外縁データにおける角度θの最大値は180°とすることも可能である。
また、信号処理部12は、外縁データにおける角度θの最大値は360°として、この外縁データを用いることも可能である。例えば、図4に示すマップデータの場合、基準線501側から進入した人体200は、外縁110側から進入した人体200に比べて、近距離で検知される。したがって、信号処理部12は、外縁110側から進入した人体200だけでなく、基準線501側から進入した人体200も検知できる。
また、距離Laは、移動平面300上の距離ではなく、3次元空間内における距離である。
出力制御部12eは、最初の反射波によるセンサ信号を受信すると、図7のフローチャートに示す処理を開始する。
距離処理部121は、最初の反射波によるセンサ信号に基づいて人体200までの距離Lを求める。そして、距離処理部121は、人体200が検知領域100内に進入した場合、引き続き入力されたセンサ信号に基づいて人体200までの距離Lを定期的に求める測距処理を行う(S1)。センサ11は上述の処理周期T0で周波数のスイープ処理を繰り返すので、距離処理部121は、処理周期T0毎の距離Lを求めることができる。そして、距離処理部121は、求めた距離Lのデータ(距離データL(n))を記憶部12fに格納する。この結果、記憶部12fには、複数の距離データL(n)が格納される。複数の距離データL(n)は、距離処理部121が求めた距離Lの履歴(距離履歴)であり、処理周期T0毎の距離Lの時系列を表す。なお、nは、処理周期T0毎の複数の距離データにそれぞれ付与された番号(1以上の整数)であり、nが小さいほど過去の距離データになる。すなわち、距離処理部121による測距値は、距離データL(n)で表され、L(n)はn番目の距離データである。
距離Lは、人体200が停止しているとしても変動することがある。すなわち、停止している人体200に呼吸などの微かな動作がある場合、あるいは送信した電波と反射波との少なくとも一方の経路にマルチパスが生じる場合には、距離処理部121が求めた距離データL(n)に揺らぎが生じる可能性がある。言い換えると、人体200について得られる距離データL(n)は、ばらつきの程度が比較的大きくなる可能性がある。距離データL(n)のばらつきの程度が大きくなると、後述の判定部124の判定処理の精度が低下する可能性がある。
そこで、追尾部123は、追尾処理を行うことによって、予測距離データLe(n)を求める。予測距離データLe(n)は、距離データの時系列に基づいて、距離データのばらつきを抑制して人体200までの距離Lの真値に近づくように予測されたデータである。
図8は、距離処理部121が求めた距離データL(n)の履歴を示す。追尾部123は、最初の反射波のセンサ信号による距離データL(1)、及び続いて入力されたセンサ信号による距離データL(2),L(3),………に基づいて、追尾処理を開始するか否かを判断する(S2)。
具体的に、追尾部123は、直近の連続するN1個の距離データが、代表値以上に設定された上側範囲W1、または代表値以下に設定された下側範囲W2に収まっていれば、追尾処理を開始すると判断する。図8では、N1=3であり、追尾部123は、3個の距離データL(1),L(2),L(3)、3個の距離データL(2),L(3),L(4)、3個の距離データL(3),L(4),L(5)、………のそれぞれに対して、判断処理を行う。代表値は、直近の3個の距離データD(n−2)、D(n−1)、D(n)のうち、時系列で中央に位置するD(n−1)である。なお、N1が偶数である場合、時系列で中央に位置する2つの距離データの平均値になる。また、上側範囲W1の大きさ及び下側範囲W2の大きさは、互いに等しくてもよく、互いに異なっていてもよい。なお、N1の値は3以外でもよく、特定の値に限定されない。
そして、図8では、3個の距離データL(4),L(5),L(6)に対して、代表値である距離データL(5)の上側範囲W1または下側範囲W2に、残りの距離データL(4),L(6)がそれぞれ収まっている。したがって、追尾部123は、3個の距離データL(4),L(5),L(6)に対し判断処理を行った後に、追尾処理を開始する(図8中の時間t1)。
また、直近のN1個の距離データが、代表値の上側範囲W1、または代表値の下側範囲W2に収まっていなければ、ステップS1,S2の処理を繰り返す。
追尾部123は、αβフィルタの機能を有しており、αβフィルタの機能を用いた追尾処理を行う。追尾部123が有するαβフィルタの機能は、例えば以下の(2)−(5)式を用いることにより、人体200までの距離を真値に近づけながら追尾する。言い換えると、追尾部123は、距離データの予測値である予測距離データLe(n)を求めることができる。予測距離データLe(n)は、距離データの時系列に基づいて、距離データのばらつきを抑制して人体200までの距離Lの真値に近づくように予測されたデータである。なお、Ls(n)は、距離データL(n)の平滑値であり、平滑距離データLs(n)と呼ぶ。Vs(n)は、速度データの平滑値であり、平滑速度データVs(n)と呼ぶ。Er(n)は、距離データL(n)の誤差である。T0は、センサ11によるスイープ処理の処理周期である。また、α,βは経験的に決定された定数であり、βはαの関数(β=f(α))になる。
Le(n)=Ls(n−1)−T0・Vs(n−1) ……… (2)式
Er(n)=L(n)−Le(n) ……… (3)式
Ls(n)=Ls(n−1)+α・Er(n) ……… (4)式
Vs(n)=Vs(n−1)+β・Er(n)/T0 ……… (5)式
上述の(2)−(5)式を用いるには、予測距離データLe(n)に関する初期値、及び平滑速度データVs(n)に関する初期値が必要である。ここでは、予測距離データLe(n)に関する初期値は、距離データL(1)で代用する(すなわち、Le(1)=L(1))。また、平滑速度データVs(n)に関する初期値は、距離データL(2)と距離データL(1)との差を採用する(すなわち、Vs(1)=L1(1)−L(2))。
そして、追尾部123は、(2)式によって予測距離データLe(n)を求める毎に、(3)式によって距離データL(n)の誤差Er(n)を求める。そして、追尾部123は、誤差Er(n)を(4)(5)式に代入して、平滑距離データLs(n)、及び平滑速度データVs(n)を求める。そして、追尾部123は、平滑距離データLs(n)、及び平滑速度データVs(n)を(2)式に代入して、予測距離データLe(n)を求める。
追尾部123は、上述の(2)−(5)式を用いた処理を繰り返すことで、処理周期T0毎の予測距離データLe(n)を求めて、予測距離データLe(n)を記憶部12fに格納する。すなわち、記憶部12fは、予測距離データLe(n)の履歴(予測距離データLe(n)の時系列)を格納する。
追尾処理が開始されると、進入特定部122は、最初の距離データL(1)に基づいて、人体200の進入位置を検出する。すなわち、人体200が検知領域100の外部から外縁110上に到達した時点で距離処理部121が求めた人体200までの距離に基づいて、進入特定部122は、マップデータにおいて外縁111上における人体200の進入位置を特定する。(S3)。
判定部124は、予測距離データLe(n)に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を認識し、進入位置及び人体200の移動状態に基づいて、制御信号の出力を許可するか否かを判定する。
具体的に、判定部124は、外縁110を複数の区間に分けている。
第1区間71は基準線502を中心とする区間であり、第1区間71では、センサ11を中心とする角度θがθ1(度)からθ2(度)の範囲をとる。すなわち、第1区間71は、センサ11の正面に相当する。
一対の第2区間72,72は、第1区間71の両側にそれぞれ設定されている。一方の第2区間72は、外縁111側に設定されており、センサ11を中心とする角度θが0(度)からθ1(度)の範囲をとる。他方の第2区間72は、外縁112側に設定されており、センサ11を中心とする角度θがθ2(度)から180(度)の範囲をとる。第2区間72は、センサ11の非正面に相当する。
そして、判定部124は、人体200の進入方向が正面及び非正面のいずれであるかを判定する(S4)。
判定部124は、進入位置が第1区間71に存在すれば、進入方向は正面であると判定する。人体200の進入方向が正面である場合、人体200がセンサ11へ接近する可能性が高く、人体200が出入口603を通って空間601から空間602へ移動する可能性が高い。
また、判定部124は、進入位置が第2区間72に存在すれば、進入方向は非正面(側面)であると判定する。人体200の進入方向が非正面である場合、人体200が検知領域100を横切る可能性が高く、人体200が出入口603を通って空間601から空間602へ移動する可能性は低い。
さらに、判定部124は、予測距離データLe(n)に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を認識する。具体的に、判定部124は、図9に示すように、検知領域100内に、センサ11を中心とする半径R1の判定領域801を設定している。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であれば、判定領域801内に人体200が進入したと認識する。また、判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1より大きければ、判定領域801内に人体200が進入していないと認識する。R1は、例えば2(m)以下に設定される。
そして、記憶部12fは、第1区間71及び第2区間72のうち進入位置が存在する区間と人体200の特定の移動状態との組み合わせからなる複数の出力条件を予め記憶している。判定部124は、人体200の進入位置及び移動状態がいずれかの出力条件を満たせば、制御信号の出力を許可する。判定部124は、人体200の進入位置及び移動状態がいずれかの出力条件を満たさなければ、制御信号の出力を許可しない(不許可)。
本実施形態では、第1出力条件及び第2出力条件が記憶部12fに記憶されている。第1出力条件及び第2出力条件は、それぞれ以下のとおりである。
・第1出力条件:進入位置が第1区間71に存在し(すなわち、人体200の進入方向が正面であり)、かつ予測距離データLe(n)が閾値R1以下である。
・第2出力条件:進入位置が第2区間72に存在し(すなわち、人体200の進入方向が非正面であり)、かつ予測距離データLe(n)が閾値R1以下であり、かつ人体200が停止状態である。
そこで、判定部124は、人体200の進入方向が正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であるか否かを判定する(S5)。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であれば、第1出力条件が満たされたとして、制御信号の出力を許可する(S6)。
判定部124は、人体200の進入方向が正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R1より大きければ、制御信号の出力を許可せずに、ステップS5に戻って、上述の処理を繰り返す。
また、判定部124は、人体200の進入方向が非正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であるか否かを判定する(S7)。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であれば、予測距離データLe(n)に基づいて、人体200が停止しているか否かを判定する(S8)。判定部124は、人体200が停止している場合、第2出力条件が満たされたとして、制御信号の出力を許可する(S9)。
判定部124は、人体200の進入方向が非正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R1より大きければ、制御信号の出力を許可せずに、ステップS5に戻って、上述の処理を繰り返す。また、判定部124は、人体200の進入方向が非正面である場合、人体が停止していなければ、制御信号の出力を許可せずに、ステップS5に戻って、上述の処理を繰り返す。
出力部12gは、判定部124の判定結果が許可である間のみ、制御信号を出力する。出力部12gが出力する制御信号は、自動ドア装置21を特定の状態に制御するための信号である。この場合、制御信号は、スライドドア211,212が開状態となるように、自動ドア装置21を開制御するための開制御信号である。制御装置213は、開制御信号を受信していなければ、スライドドア211,212を閉状態に制御し、開制御信号を受信している期間のみ、スライドドア211,212を開状態に制御する。
一般に、自動ドア装置21が開制御されると、スライドドア211,212が開状態になって、空間601,602の各空調環境が変動する可能性がある。例えば、空間601が屋外であり、空間602が屋内である場合、空間602はエアーコンディショナなどによって空調調整がなされている。しかし、自動ドア装置21が開制御されると、空間601の外気が空間602に流入し、空間602の空調環境が悪化する。
そこで、本実施形態では、人体200が検知領域100に正面から進入してきた場合、人体200がセンサ11へ接近して、人体200が出入口603を通過する可能性が高いとみなす。そして、検知装置1は、人体200が検知領域100に正面から進入してきた場合、人体200が判定領域801に進入すれば、自動ドア装置21へ開制御信号を出力して、自動ドア装置21を開制御する。
一方、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合、人体200が検知領域100を横切る可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合、基本的に、自動ドア装置21へ開制御信号を出力せずに、自動ドア装置21の閉制御を維持することによって、空間の空調環境の悪化を抑える。
しかし、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、人体200が判定領域801内で停止すれば、人体200が出入口603を通過する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、人体200が判定領域801内で停止すれば、自動ドア装置21へ開制御信号を出力して、自動ドア装置21を開制御する。
この結果、検知装置1は、検知領域100を横切る人体200に対して自動ドア装置21が開制御されることを抑制できるので、不要な開制御を少なくすることができる。また、検知装置1は、非正面から進入してきた人体200がスライドドア211,212の近くで停止すれば、自動ドア装置21を開制御する。したがって、非正面から進入してきた人体200が出入口603を通過する場合には、自動ドア装置21が開制御されるので、利用者の利便性が損なわれることはない。
このように、検知装置1は、不要な開制御の抑制と、利用者の利便性の向上とを両立させることができる。
次に、判定部124による人体200の停止判定処理について、図10A、図10B、図11を用いて説明する。
一般に、人体200が停止状態になると、人体200の速度が0になる。そこで、人体200の速度が0を含む所定範囲内に収まれば、人体200は停止していると判定することができる。しかし、図10Aに示すように、人体200が検知領域100を横切る場合、人体200の停止状態を誤検出する可能性がある。
人体200が検知領域100を横切る場合、図10Aに示すように、人体200の移動軌跡は、移動軌跡Y1、Y2、Y3に分けることができる。移動軌跡Y1は、人体200が検知領域100に進入してセンサ11に近付くときの軌跡である。移動軌跡Y1に続く移動軌跡Y2は、人体200がセンサ11の近くを通る軌跡である。移動軌跡Y2に続く移動軌跡Y3は、人体200がセンサ11から離れて検知領域100から離脱するときの軌跡である。
判定部124は、人体200の速度データとして、処理周期T0毎の予測距離データの差分[Le(n−1)−Le(n)]を求める。速度データは、人体200がセンサ11に近付く場合に正値となり、人体200がセンサ11から離れる場合に負値となる。そして、距離データの差分[Le(n−1)−Le(n)]が小さくなれば速度データの大きさも小さくなる。したがって、人体200が一定速度で検知領域100を横切ったとしても、移動軌跡Y1、Y2、Y3のそれぞれにおける人体200の速度データは、図10Bのように変化する。すなわち、人体200がセンサ11に近付いていく移動軌跡Y1では、速度データが正値になって、速度データの大きさが徐々に小さくなる。人体200がセンサ11に接近する移動軌跡Y2では、速度データの大きさがほぼ0になる。人体200がセンサ11から遠ざかっていく移動軌跡Y3では、速度データが負値になって、速度データの大きさが徐々に大きくなる。移動軌跡Y2に対応する速度データの大きさはほぼ0であり、移動軌跡Y2に対して人体200が停止していると誤って判定される可能性が高くなる。
そこで、判定部124は、図11のフローチャートに示す停止判定処理を行う。
判定部124は、速度データに対して停止範囲を予め設定している。停止範囲は、0を含む速度データの範囲であり、人体200が停止しているとみなせる範囲に設定される。すなわち、速度データが停止範囲内にあれば、人体200の速度の大きさが、停止状態とみなせる所定値以下にまで低下している。判定部124は、処理周期T0毎の速度データを生成し、停止範囲内の速度データがNa回連続したか否かを判定する(S11)。判定部124は、停止範囲内の速度データがNa回連続しなければ、ステップS31の処理を繰り返す。なお、Naは例えば3回から10回の範囲に設定されることが好ましい。
停止範囲内の速度データがNa回連続した場合、判定部124は、停止判定時間Taの計時処理を開始する(S12)。そして、判定部124は、停止判定時間Taが経過したか否かを判定する(S13)。停止判定時間Taが経過していなければ、判定部124は、停止範囲外の負値の速度データがNb回連続したか否かを判定する(S14)。なお、停止判定時間Taは、人体200の停止状態を判定可能な一定時間であり、例えば0.5(秒)から2(秒)程度に設定されることが好ましい。
判定部124は、停止範囲外の負値の速度データがNb回連続すれば、人体200はセンサ11から離れる方向に移動していると判断して、ステップS11に戻って上述の各処理を繰り返す。判定部124は、停止範囲外の負値の速度データがNb回連続していなければ、ステップS13に戻って上述の各処理を繰り返す。なお、Nbは例えば3回から10回の範囲に設定されることが好ましい。
判定部124は、停止判定時間Taが経過するまでに、停止範囲外の負値の速度データがNb回連続しなければ、人体200が停止していると判定する(S15)。
上述のように、判定部124は、人体200が検知領域100を横切る場合に、人体200の停止状態の誤検出を抑制することができる。
そして、人体200が検知領域100から離脱すると、センサ11からセンサ信号が出力されず、距離データが0になる。そこで、追尾部123は、連続する直近のN2個の距離データと、N2個の距離データにそれぞれ対応する予測距離データとの各差分が所定値以上になれば、追尾処理を停止する。図8では、N2=3であり、距離データL(12)と予測距離データLe(12)との差分W(12)、距離データL(13)と予測距離データLe(13)との差分W(13)、距離データL(14)と予測距離データLe(14)との差分W(14)が、所定値Wa以上にまでそれぞれ広がっている。追尾部123は、距離データL(12),L(13),L(14)と予測距離データLe(12),Le(13),Le(14)に対し判断処理を行った後に、追尾処理を停止する(図8中の時間t2)。なお、N2の値は3以外でもよく、特定の値に限定されない。
追尾処理が停止されると、判定部124は、開制御信号の出力を許可しない。すなわち、追尾処理が停止されたときに開制御信号の出力が許可されていれば、判定部124は、判定結果を許可から不許可に切り替える。追尾処理が停止されたときに開制御信号の出力が許可されていなければ、判定部124は、不許可の判定結果を継続する。
また、判定部124は、予測距離データLe(n)ではなく、距離データL(n)に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を認識してもよい。
[第1変形例]
次に、検知装置1の第1変形例について説明する。
第1変形例においても、判定部124は、予測距離データLe(n)に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を認識する。そして、判定部124は、第2出力条件が満たされて制御信号の出力が許可された後、保持時間Tbが経過すると制御信号の出力を不許可に切り替える。そして、第1変形例では、上述の第1出力条件及び第2出力条件に加えて、第3出力条件も記憶部12fに記憶されている。第3出力条件は、以下のとおりである。
・第3出力条件:進入位置が第2区間72に存在し(すなわち、人体200の進入方向が非正面であり)、かつ予測距離データLe(n)が閾値R1以下になって人体200が停止状態になってから保持時間Tbが経過した後に、人体200が検知領域100内で再び移動する。
第1変形例の動作について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、図7と同様の処理には同一の符号を付して説明は省略する。
第1変形例では、ステップS9において、第2出力条件が満たされたとして、判定部124が制御信号の出力を許可すると、判定部124は、保持時間Tbの計時を開始する(S21)。保持時間Tbは、自動ドア装置21の開制御を維持する時間である。すなわち、自動ドア装置21は、非正面から進入した人体200によって開制御された後、保持時間Tbが経過するまでは開状態に維持される。
そして、判定部124は、保持時間Tbの計時が完了すると、判定結果を許可から不許可に切り替える(S22)。したがって、出力部12gは、開制御信号の出力を停止するので、自動ドア装置21は閉制御される。
その後、判定部124は、予測距離データLe(n)に基づいて、人体200が移動したか否かを判定する(S23)。判定部124は、予測距離データLe(n−1)と予測距離データLe(n)との差分が所定値以上になれば、人体200が移動したと判定する。判定部124は、人体200が移動したと判定した後、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であるか否かを判定する(S24)。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であれば、第3出力条件が満たされたとして、ステップS9に戻って制御信号の出力を許可して、上述の各処理を繰り返す。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1より大きければ、ステップS7に戻って、上述の各処理を繰り返す。
上述のように、第1変形例では、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合、人体200が判定領域801内で停止すれば、保持時間Tbの間、自動ドア装置21を開制御する。さらに、第1変形例では、保持時間Tbが経過すると、自動ドア装置21を閉制御する。したがって、第1変形例では、自動ドア装置21が開制御される時間を制限することで、空間602の空調環境の悪化をさらに抑えることができる。また、検知領域100内の人体200が移動を再開した場合には、自動ドア装置21が開制御されるので、利用者の利便性が損なわれることはない。
[第2変形例]
次に、検知装置1の第2変形例について説明する。
第2変形例においても、判定部124は、予測距離データLe(n)に基づいて、検知領域100内における人体200の移動状態を認識する。具体的に、判定部124は、図13に示すように、検知領域100内に、センサ11を中心とする半径R1の判定領域801と、センサ11を中心とする半径R2の判定領域802とを設定している。判定領域802の半径R2は、判定領域801の半径R1よりも短い。R1は、例えば2(m)以下に設定される。R2は、例えば0.5(m)に設定される。
判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1以下であれば、判定領域801内に人体200が進入したと認識する。また、判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R1より大きければ、判定領域802内に人体200が進入していないと認識する。
さらに判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R2以下であれば、判定領域802内に人体200が進入したと認識する。また、判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R2より大きければ、判定領域802内に人体200が進入していないと認識する。
そして、記憶部12fは、下記の第1出力条件、及び第2出力条件を記憶している。
・第1出力条件:人体200の進入方向が正面であり、かつ予測距離データLe(n)が閾値R1以下である。
・第2出力条件:人体200の進入方向が非正面であり、かつ予測距離データLe(n)が閾値R2以下である。
第2変形例の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。なお、図7と同様の処理には同一の符号を付して説明は省略する。
判定部124は、人体200の進入方向が正面である場合、図7と同様の処理を行う(S4−S6)。
判定部124は、人体200の進入方向が非正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R2以下であるか否かを判定する(S31)。判定部124は、予測距離データLe(n)が閾値R2以下であれば、第2出力条件が満たされたとして、制御信号の出力を許可する(S6)。
判定部124は、人体200の進入方向が非正面である場合、予測距離データLe(n)が閾値R2より大きければ、制御信号の出力を許可せずに、ステップS31の処理を繰り返す。
上述のように、第2変形例では、人体200が検知領域100に正面から進入してきた場合、人体200がセンサ11へ接近して、人体200が出入口603を通過する可能性が高いとみなす。そして、検知装置1は、人体200が検知領域100に正面から進入してきた場合、人体200が判定領域802より広い判定領域801に進入すれば、自動ドア装置21へ開制御信号を出力して、自動ドア装置21を開制御する。
一方、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合、人体200が検知領域100を横切る可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合、基本的に、自動ドア装置21へ開制御信号を出力せずに、自動ドア装置21の閉制御を維持することによって、空間602の空調環境の悪化を抑える。
しかし、人体200が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、人体200がスライドドア211,212近傍の判定領域802にまで進入すれば、人体200が出入口603を通過する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、人体200が検知領域100に正面から進入してきた場合でも、人体200が判定領域802にまで進入すれば、自動ドア装置21へ開制御信号を出力して、自動ドア装置21を開制御する。
この結果、検知装置1は、検知領域100を横切る人体200に対して自動ドア装置21が開制御されることを抑制できるので、不要な開制御を少なくすることができる。また、検知装置1は、非正面から進入してきた人体200がスライドドア211,212近傍の判定領域802にまで進入すれば、自動ドア装置21を開制御する。したがって、非正面から進入してきた人体200が出入口603を通過する場合には、自動ドア装置21が開制御されるので、利用者の利便性が損なわれることはない。
このように、第2変形例の検知装置1も、不要な開制御の抑制と、利用者の利便性の向上とを両立させることができる。
また、上述の実施形態及び変形例において、設備機器2が照明装置である場合、出力部12gは、照明装置に点灯制御を指示する点灯制御信号を出力することができる。例えば、照明装置が玄関灯である場合、出力部12gは、判定部124の判定結果が許可であれば、灯制御信号を出力する。そして、出力部12gは、判定部124の判定結果が不許可であれば、点灯制御信号の出力を停止する。
この場合、検知装置1は、不要な点灯制御の抑制と、利用者の利便性の向上とを両立させることができる。
なお、設備機器2の種類及び制御内容は、特定の設備機器2及び制御内容に限定されない。
また、センサ11は、反射波の受信利得が受信方向に応じて変化するように構成されてもよい。具体的に、送信アンテナ11cは無指向性であり、受信アンテナ11dが指向性を有している。この場合、受信アンテナ11dは、図4の検知領域100を形成する指向性を有しており、反射波の受信方向によって利得を変えている。すなわち、受信アンテナ11dの指向性によって、検知領域100が形成される。
また、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dの両方が指向性を有していてもよい。この場合、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dの両方が、図4の検知領域100を形成する指向性を有している。
また、送信アンテナ11cと受信アンテナ11dとがそれぞれ個別の指向性を有し、送信アンテナ11cの送信面と受信アンテナ11dの受信面との少なくとも一方、または両方に、誘電体レンズを備えてもよい。この場合、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dの指向性、及び誘電体レンズによって、検知領域100が形成される。すなわち、各アンテナの指向性と誘電体レンズの特性とが組み合わされた結果として、検知領域100が形成される。そして、このとき、誘電体レンズは、送信アンテナ11cの送信面と受信アンテナ11dの受信面との両方に使用されるのであれば、送信アンテナ11cの送信面と受信アンテナ11dの受信面とでそれぞれ別部品であってもよいし、あるいは一体部品であってもよい。
また、センサ11は、送信アンテナ11cの送信面に誘電体レンズを備えてもよい。この場合、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dは無指向性のアンテナである。そして、送信アンテナ11cが発した電波は、誘電体レンズによって屈折し、電波の送信方向によって送信強度を変えている。すなわち、誘電体レンズによって、検知領域100が形成されている。
また、センサ11は、受信アンテナ11dの受信面に誘電体レンズを備えてもよい。この場合、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dは無指向性のアンテナである。そして、反射波は誘電体レンズによって屈折し、反射波の受信方向によって利得が変わる。すなわち、誘電体レンズによって、検知領域100が形成されている。
また、図4に示す検知領域100の形状は、長円を短軸に沿った基準線501で2分割した一方のような形状である。しかし、検知領域100の形状として、長円を長軸で2分割した一方のような形状としてもよい。この場合、移動平面300の平面視においてセンサ11から見た方向が基準線502に対してずれるにしたがって、センサ11と検知領域100の外縁110との距離が連続的に増加する。さらに、検知領域100は、基準線502に対して非対称であってもよい。
また、判定部124は、外縁110を3つ以上の区間に分けてもよい。この場合、3つ以上の区間のそれぞれに対応して、個別に出力条件が設定されている。すなわち、記憶部12fは、3つ以上の区間のうち進入位置が存在する区間と人体200の特定の移動状態との組み合わせからなる3つ以上の出力条件を予め記憶している。判定部124は、人体200の進入位置及び移動状態がいずれかの出力条件を満たせば、制御信号の出力を許可する。
例えば、外縁110が第1区間−第4区間(4つの区間)に分けられている場合、第1出力条件−第4出力条件が記憶部12fに記憶されている。第1出力条件は、進入位置が第1区間に存在する場合に対応し、第2出力条件は、進入位置が第2区間に存在する場合に対応し、第3出力条件は、進入位置が第3区間に存在する場合に対応し、第4出力条件は、進入位置が第4区間に存在する場合に対応する。
上述の検知装置1は、センサ11と、信号処理部12とを備える。センサ11は、電波を送信し、電波が物体(人体200)で反射した反射波を受信して、物体までの距離に対応したセンサ信号を出力する。信号処理部12は、センサ信号を入力されて、制御信号(開制御信号)を出力する。センサ11は、物体が移動する移動平面300上において物体の検出感度が一定レベル以上となる領域を検知領域100とし、センサ11と検知領域100の外縁110との距離は、センサ11から見た方向に応じて変化している。信号処理部12は、距離処理部121と、進入特定部122と、判定部124と、出力部12gとを有する。距離処理部121は、センサ信号に基づいて、物体までの距離を求める。進入特定部122は、検知領域100の外部から検知領域100の外縁110に到達した物体までの距離に基づいて、検知領域100の外縁110における物体の位置である進入位置を特定する。判定部124は、物体までの距離に基づいて検知領域100内における物体の移動状態を認識し、進入位置及び物体の移動状態に基づいて制御信号の出力を許可するか否かを判定する。出力部12gは、判定部124が制御信号の出力を許可すれば、制御信号を出力する。検知領域100の外縁110は複数の区間71,72に分割されている。そして、判定部124は、複数の区間71,72のうち進入位置が存在する区間と物体の特定の移動状態との組み合わせからなる複数の出力条件に基づいて、進入位置及び物体の移動状態が、複数の出力条件のうちいずれかの出力条件を満たせば、制御信号の出力を許可する。
すなわち、検知装置1は、複数の出力条件から、人体200などの物体の侵入位置に応じた出力条件を用いる。したがって、検知装置1は、物体の横切り時及び物体の接近時のそれぞれに応じて、制御信号の出力の可否を判断できる。この結果、検知装置1は、物体の横切りと接近とを区別して制御信号の出力の可否を判断でき、不要な制御の抑制と、利用者の利便性の向上とを両立させることができる。
また、検知装置1は、センサ11から見た方向に応じてセンサ11と検知領域100の外縁110との距離を変化させている。この結果、検知装置1は、検知領域100の外縁110に到達した人体200などの物体までの距離に基づいて、物体の進入位置を判定することができる。そして、検知装置1は、進入位置を判定された物体の以降の距離履歴に基づいて、進入位置を起点とする物体の移動軌跡を生成する追跡処理を行うことができる。したがって、検知装置1は、電波式の1つのセンサ11を用いて、検知領域100における物体の接近、横切り、離脱などを検知できる。
また、光学式のセンサを用いた場合、日光、車両のヘッドライト、照明などの光による誤検知が発生する可能性がある。しかし、検知装置1は、電波式のセンサ11を備えることによって、日光、車両のヘッドライト、照明などの光による誤検知を抑制できる。
また、実施形態に係る第2の態様の検知装置1では、第1の態様において、複数の区間71,72は、第1区間71と、一対の第2区間72,72とを含むことが好ましい。第1区間71は、センサ11から見た角度θが移動平面300上において所定の角度範囲θ1からθ2になる。一対の第2区間72,72は、第1区間71の両側にそれぞれ設けられている。
したがって、検知装置1は、第1区間71を検知領域100の正面とし、第2区間72を検知領域100の非正面とすることで、物体の正面からの進入と、物体の非正面からの進入とを区別できる。
また、実施形態に係る第3の態様の検知装置1では、第2の態様において、複数の出力条件のうち、第1出力条件は、進入位置が第1区間71に存在し、かつ物体までの距離が閾値R1以下であることが好ましい。また、複数の出力条件のうち、第2出力条件は、進入位置が第2区間72に存在し、物体までの距離が閾値R1以下であり、かつ物体が停止していることであることが好ましい。
上述の検知装置1では、物体が検知領域100に正面から進入してきた場合、物体がセンサ11へ接近する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、物体が検知領域100に正面から進入してきた場合、物体までの距離が閾値R1以下になれば、制御信号を出力する。一方、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合、物体が検知領域100を横切る可能性が高いとみなす。しかし、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、物体までの距離が閾値R1以下になって物体が停止すれば、物体がセンサ11に接近する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、物体までの距離が閾値R1以下になって物体が停止すれば、制御信号を出力する。したがって、上述の検知装置1では、利用者の利便性が損なわれることはない。
また、実施形態に係る第4の態様の検知装置1では、第2の態様において、判定部124は、物体の速度の大きさが所定値以下である状態が一定時間(停止判定時間Ta)以上継続した場合、物体が停止していると判定することが好ましい。
上述の検知装置1は、物体が検知領域100を横切る場合に、物体の停止状態の誤検出を抑制することができる。
また、実施形態に係る第5の態様の検知装置1では、第2の態様において、複数の出力条件のうち、第1出力条件は、進入位置が第1区間71に存在し、かつ物体までの距離が第1閾値R1以下であることが好ましい。また、複数の出力条件のうち、第2出力条件は、進入位置が第2区間72に存在し、物体までの距離が第1閾値R1より小さい第2閾値R2以下であることであることが好ましい。
上述の検知装置1では、物体が検知領域100に正面から進入してきた場合、物体がセンサ11へ接近する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、物体が検知領域100に正面から進入してきた場合、物体までの距離が閾値R1以下になれば、制御信号を出力する。一方、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合、物体が検知領域100を横切る可能性が高いとみなす。しかし、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、物体までの距離が閾値R2以下になれば、物体がセンサ11に接近する可能性が高いとみなす。そこで、検知装置1は、物体が検知領域100に非正面から進入してきた場合でも、物体までの距離が閾値R2以下になってセンサ11に接近すれば、制御信号を出力する。したがって、上述の検知装置1では、利用者の利便性が損なわれることはない。
また、実施形態に係る第6の態様の検知装置1では、第1乃至第5の態様のいずれか一つにおいて、距離処理部121は、センサ信号を入力されて、所定の周期(処理周期T0)毎の距離を表す複数の距離データL(n)を生成する。そして、判定部124は、距離データL(n)の時系列に基づいて、距離データのばらつきを抑制して物体までの距離の真値に近づくように予測した予測距離データLe(n)を求め、物体までの距離として予測距離データL(n)を用いることが好ましい。
一般に、停止している物体に微かな動きがある場合、あるいは送信した電波と反射波との少なくとも一方の経路にマルチパスが生じる場合には、距離処理部121が求めた距離データL(n)に揺らぎが生じる可能性がある。そこで、上述の検知装置1では、距離データのばらつきを抑制して物体までの距離の真値に近づくように予測した予測距離データLe(n)を用いることで、判定部の判定処理の精度が向上する。
また、実施形態に係る第7の態様の検知装置1では、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、センサ11は、電波を送信する送信アンテナ11c、及び反射波を受信する受信アンテナ11dを備えている。そして、検知領域100は、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dの少なくとも一方の指向性によって決定されていることが好ましい。
上述の検知装置1は、アンテナの指向性によって検知領域100の形状を容易に設定できる。
また、実施形態に係る第8の態様の検知装置1では、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、センサ11は、センサ11が送信した電波とセンサが受信する反射波との少なくとも一方を透過させる誘電体レンズを備えている。この場合、検知領域100は、誘電体レンズの指向性によって決定されていることが好ましい。
上述の検知装置1は、誘電体レンズの電波屈折特性によって検知領域100の形状を容易に設定できる。
また、実施形態に係る第9の態様の検知装置1では、第1乃至第8の態様のいずれか一つにおいて、センサ11は、平面視においてセンサ11を通る基準方向(基準線502)に対して線対称の形状に検知領域100を設定することが好ましい。検知領域100は、基準方向に対する一方側及び他方側のそれぞれにおいて、平面視においてセンサ11から見た方向が基準方向に対してずれるにしたがって、センサ11と検知領域100の外縁110との距離が連続的に増加または減少する。
上述の検知装置1は、検知領域100の形状を単純化できるので、検知領域100のサイズ、形状などの精度が向上する。
また、実施形態に係る第10の態様の検知装置1では、第1乃至第9の態様のいずれか一つにおいて、センサ11は、時間経過に伴って周波数が変化する電波を間欠的に送信し、センサ信号は、送信された電波と反射波との周波数差の情報を含むことが好ましい。
したがって、検知装置1は、FMCW方式のセンサ11を備えて、検知領域100内の物体までの距離を測定することができる。
また、実施形態に係る第11の態様の制御システム10は、第1乃至第10の態様のいずれか一つの検知装置1と、自動ドア装置21とを備える。自動ドア装置21は、人の出入口603を開閉するドア(スライドドア211,212)を有する。制御信号は、ドアを開くための信号である。自動ドア装置21は、制御信号(開制御信号)を受け取るとドアを開制御し、制御信号(開制御信号)を受け取らなければドアを閉制御する。
したがって、制御システム10は、不要な制御の抑制と、利用者の利便性の向上とを両立させることができる。さらに、制御システム10は、電波式の1つのセンサ11を用いて、検知領域100における物体の接近、横切り、離脱などを検知できる。
また、検知装置1は、マイクロコンピュータ等で構成されたコンピュータを搭載している。そして、このコンピュータがプログラムを実行することによって、周波数分析部12c、補正部12d、出力制御部12e、出力部12gの各機能が実現されることが好ましい。なお、検知装置1に搭載されるコンピュータは、プログラムに従って動作するプロセッサ及びインターフェースを主なハードウェア構成として備える。この種のプロセッサとしては、DSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等を含む。そして、プロセッサがプログラムを実行することによって、周波数分析部12c補正部12d、出力制御部12e、出力部12gの各機能を実現することができれば、その種類は問わない。
また、プログラムの提供形態としては、コンピュータに読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク等の記録媒体に予め格納されている形態、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給される形態等がある。
すなわち、プログラムは、コンピュータを、周波数分析部12c、補正部12d、出力制御部12e、出力部12gのそれぞれとして機能させることが好ましい。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。