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JP2018028138A - 軟磁性金属粉末および圧粉磁心 - Google Patents

軟磁性金属粉末および圧粉磁心 Download PDF

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JP2018028138A JP2016160889A JP2016160889A JP2018028138A JP 2018028138 A JP2018028138 A JP 2018028138A JP 2016160889 A JP2016160889 A JP 2016160889A JP 2016160889 A JP2016160889 A JP 2016160889A JP 2018028138 A JP2018028138 A JP 2018028138A
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Abstract

【課題】耐食性の良好な軟磁性金属粉末および当該軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心を提供すること。
【解決手段】軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われ、被覆部は、Siの酸化物とアルカリ土類金属の酸化物とを含み、Siの酸化物に含まれるSiに対する、アルカリ土類金属の酸化物に含まれるアルカリ土類金属の比率が、原子量比率で0.03以上0.53以下である軟磁性金属粉末である。
【選択図】図1

Description

本発明は軟磁性金属粉末および圧粉磁心に関する。
民生用および車載用の各種電子機器の電源回路に用いられる電子部品として、トランス、チョークコイル、インダクタ等のコイル型電子部品が知られている。また、コイルを利用する機械部品としてモータ等が知られている。
このようなコイル型電子部品およびモータにおいては、所定の磁気特性を発揮する磁性体の周囲あるいは内部に、電気伝導体であるコイル(巻線)が配置されている構成を有している。磁性体としては、所望の特性に応じて、種々の材料を用いることができる。従来、コイル型電子部品においては、磁性体として、高透磁率かつ低電力損失であるフェライト材料が用いられてきた。
近年、コイル型電子部品のさらなる小型化、大電流化に対応するため、フェライト材料よりも、飽和磁束密度が高く、高磁界下においても良好な直流重畳特性を有する軟磁性金属材料を磁性体として用いることが試みられている。このような軟磁性金属材料としては、Fe系合金等が例示され、たとえば、軟磁性金属粒子を含む軟磁性金属粉末を圧縮成形して得られる圧粉磁心(コア)が広く用いられている。
このような圧粉磁心に用いられる軟磁性金属材料は絶縁性が低い。そのため、圧粉磁心内部における渦電流損失を抑制する目的で、軟磁性金属粒子の表面には絶縁被膜が形成されている。たとえば、特許文献1には、絶縁被膜の耐熱性を高めることにより、高温での圧粉磁心の熱処理を可能にすることが記載されている。
一方、圧粉磁心に用いられる軟磁性金属材料は、Feを主成分とした金属であるため、水分が多い環境下では、耐食性、特に防錆性に劣るという問題があった。
このような問題に対し、たとえば、特許文献2には、耐食性(防錆性)を向上させるため、希土類元素を含むリン酸塩被膜とシリケート被膜とで、希土類元素を含む鉄系磁石合金粉体をコーティングすることが記載されている。しかしながら、磁石合金粉体に希土類元素が含まれない場合、被膜の形成が困難であり、耐食性も十分ではなかった。
一方、特許文献3には、軟磁性金属粉末の表面にMgOとSiOとの混合酸化物ゲル被覆層を形成することが記載されている。
特開2009−120915号公報 特開2006−169618号公報 特開2006−89791号公報
特許文献3には、軟磁性金属粒子の表面にMgOとSiOとの混合酸化物ゲル被覆層を形成することにより、高密度、高強度、高比抵抗および高磁束密度を有する複合軟磁性焼結材が得られることを記載している。ところが、SiOに対してMgO比率が高いゲル被覆層を形成すると、不均一で粗い被膜になり、耐食性に関しては十分ではないという問題が判明した。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、耐食性の良好な軟磁性金属粉末および当該軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心を提供することである。
本発明者らは、圧粉磁心を構成する軟磁性金属粒子の耐食性、特に酸化に対する耐食性(防錆性)について検討した結果、酸性または中性環境において錆が進行しやすいことに着目し、軟磁性金属粒子の表面にアルカリ性環境をもたらす物質を絶縁被膜に所定量含有させることにより軟磁性金属粉末が良好な耐食性を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、
[1]軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、
軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われ、
被覆部は、Siの酸化物とアルカリ土類金属の酸化物とを含み、
Siの酸化物に含まれるSiに対する、アルカリ土類金属の酸化物に含まれるアルカリ土類金属の比率が、原子量比率で0.03以上0.53以下である軟磁性金属粉末である。
[2]アルカリ土類金属がMg、Ca、Sr、Baから選ばれる1つ以上である[1]に記載の軟磁性金属粉末である。
被覆部におけるSiとアルカリ土類金属との比率を上記の範囲内とすることにより、軟磁性金属粉末の耐食性を向上させることができる。
[3]被覆部は、さらにBの酸化物を含む[1]または[2]に記載の軟磁性金属粉末である。
被覆部にBがさらに含まれることにより、上記の効果をさらに高めることができる。
[4]Siの酸化物に含まれるSiに対する、Bの酸化物に含まれるBの比率が、原子量比率で0.04以上0.41以下である[3]に記載の軟磁性金属粉末である。
特に、SiとBとの比率を上記の範囲内とすることにより、効果の増大が顕著となる。
本発明の第2の態様は、
[5][1]から[4]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心である。
このような圧粉磁心は耐食性、特に防錆性に優れる。
図1は、本発明の実施例および比較例において、Siに対するMgの原子量比率と、軟磁性金属粉末の酸化量と、の関係を示すグラフである。 図2は、本発明の実施例において、被覆部に含まれる複合酸化物について、XPSデータ(Mg2sスペクトル)を示す図である。
以下、本発明を、具体的な実施形態に基づき、以下の順序で詳細に説明する。
1.軟磁性金属粉末
1.1 被覆部
2.圧粉磁心
3.軟磁性金属粉末の製造方法
4.圧粉磁心の製造方法
5.本実施形態の効果
(1.軟磁性金属粉末)
本実施形態に係る軟磁性金属粉末は、複数の軟磁性金属粒子の集合体である。本実施形態では、軟磁性金属粒子の材質はFeを含むことが好ましい。具体的には、純鉄、Fe系合金、Fe−Si系合金、Fe−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Co系合金、Fe系アモルファス合金、Fe系ナノ結晶合金等が例示され、純鉄またはFe−Si系合金であることがより好ましい。
また、本実施形態では、軟磁性金属粉末は、材質が同じ複数の軟磁性金属粒子から構成されていてもよいし、材質が異なる複数の軟磁性金属粒子が混在して構成されていてもよい。たとえば、軟磁性金属粉末は、複数のFe系合金粒子と、複数のFe−Si系合金粒子との混合物であってもよい。
軟磁性金属粉末が、2種類以上の異なる材質を有する軟磁性金属粒子から構成されている場合、ある材質で構成されている軟磁性金属粒子の粒度分布と、別の材質で構成されている軟磁性金属粒子の粒度分布とが異なっていてもよい。
なお、異なる材質とは、金属または合金を構成する元素が異なる場合、構成する元素が同じであってもその組成が異なる場合等が例示される。
また、本実施形態に係る軟磁性金属粉末の平均粒子径(D50)は、10μm以上であることが好ましく、25μm以上であることがより好ましい。また、当該平均粒子径は、60μm以下であることが好ましく、45μm以下であることがより好ましい。平均粒子径の測定方法としては、特に制限されないが、レーザー回折散乱法を用いることが好ましい。なお、軟磁性金属粉末を構成する軟磁性金属粒子の形状は特に制限されない。
(1.1 被覆部)
本実施形態では、軟磁性金属粉末に含まれる軟磁性金属粒子の表面には被覆部が形成してある。この被覆部は、軟磁性金属粒子の表面に接触して接触した部分を覆うように固定されている。また、被覆部は、粒子の表面の少なくとも一部を覆っていればよいが、表面の全部を覆っていることが好ましい。さらに、被覆部は粒子の表面を連続的に覆っていてもよいし、断続的に覆っていてもよい。
被覆部は、Si(シリコン)の酸化物とアルカリ土類金属の酸化物とを含んでいる。絶縁性に優れるSiの酸化物を有する被覆部が、さらにアルカリ土類金属を含むことにより、軟磁性金属粒子の表面近傍を弱アルカリ性の環境に制御することができる。その結果、軟磁性金属粉末に水分が接触侵入した場合であっても、錆の進行が抑制され、軟磁性金属粉末の酸化を効率よく抑制できる。すなわち、本実施形態に係る軟磁性金属粉末は良好な耐食性、特に防錆性を有している。
本実施形態では、被覆部において、Siの酸化物に含まれるSiに対する、アルカリ土類金属の酸化物に含まれるアルカリ土類金属(AE)の比率(AE/Si)は、原子量比率で0.03以上であり、好ましくは0.10以上である。Siの酸化物を含む被覆部において、Siに対するアルカリ土類金属の存在比率が小さすぎる場合、軟磁性金属粒子の表面近傍を弱アルカリ性の環境にする作用が不十分となり、軟磁性金属粉末の耐食性、特に防錆性が低下してしまう傾向にある。
また、被覆部において、Siの酸化物に含まれるSiに対する、アルカリ土類金属の酸化物に含まれるアルカリ土類金属の比率(AE/Si)は、原子量比率で0.53以下であり、好ましくは0.40以下である。Siの酸化物を含む被覆部において、Siに対するアルカリ土類金属の存在比率が大きすぎる場合、軟磁性金属粒子と被覆部との密着性が悪化し、その結果、軟磁性金属粉末の耐食性、特に防錆性が低下してしまう傾向にある。さらには、軟磁性金属粉末を成形して得られる圧粉磁心の密度も低下することとなり、所定の磁気特性(たとえば、透磁率)が得られない傾向にある。
また、被覆部において、Siの酸化物およびアルカリ土類金属の酸化物は、Siおよびアルカリ土類金属を含む複合酸化物の形態で存在していることが好ましい。さらに、Siとアルカリ土類金属元素との複合酸化物は、結晶性が低いことがより好ましい。具体的には、SiOのガラス構造中に、アルカリ土類金属が分散している構造が好ましい。このような構造を有することにより、SiOのガラス構造中に、アルカリ土類金属の原子が均一に分散できるため、上述した効果がより高められる。
たとえば、アルカリ土類金属がMg(マグネシウム)の場合、被覆部には、SiとMgとの複合酸化物であるMgSiOが存在していることが好ましい。被覆部において、Siの酸化物およびMgの酸化物の全てがMgSiOとして存在している必要はなく、Siの酸化物、Mgの酸化物およびMgSiOが混在していてもよい。
被覆部において、Siの酸化物およびアルカリ土類金属元素の酸化物が複合酸化物の形態で存在している否かは、たとえば、X線光電子分光法(以下、XPSともいう)により、被覆部におけるアルカリ土類金属原子と酸素との化学結合状態の情報を取得することにより判断することができる。測定されるアルカリ土類金属の所定の結合エネルギーのピークが、アルカリ土類金属の酸化物におけるアルカリ土類金属の所定の結合エネルギーのピークからシフトしている場合、被覆部において、Siとアルカリ土類金属とを含む複合酸化物が存在していることを示す。
複合酸化物がMgSiOの場合、XPS分析において、Mgの2sスペクトルの結合エネルギーのピークが89〜91eVの範囲内であれば、複合酸化物が存在していることを示す。
また、複合酸化物の結晶性が低いか否かの判断は、たとえば、X線回折法により得られる当該複合酸化物の回折パターンにおいて、所定のピークの半値幅を測定すればよい。半値幅は、一般的に結晶性の目安となり、半値幅が大きいほど結晶性の悪いことを示す。したがって、半値幅が0.8以上であれば、当該複合酸化物の結晶性が低いと判断することができる。
アルカリ土類金属としては、Mg、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)およびBa(バリウム)が例示され、本実施形態では、Mgが好ましい。
さらに、被覆部は、Siの酸化物およびアルカリ土類金属の酸化物に加えて、B(ホウ素)の酸化物を含んでいることが好ましい。このようにすることにより、上述した効果をさらに高めることができる。
本実施形態では、被覆部において、Siの酸化物に含まれるSiに対する、Bの酸化物に含まれるBの比率(B/Si)は、原子量比率で0.04以上であり、好ましくは0.10以上である。
また、被覆部において、Siの酸化物に含まれるSiに対する、Bの酸化物に含まれるBの比率(B/Si)は、原子量比率で0.41以下であり、好ましくは0.30以下である。
(2.圧粉磁心)
本実施形態に係る圧粉磁心は、上述した軟磁性金属粉末から構成され、所定の形状を有するように形成されていれば特に制限されない。本実施形態では、当該圧粉磁心は、当該軟磁性金属粉末と結合剤としての樹脂とを含み、当該軟磁性金属粉末を構成する軟磁性金属粒子同士が樹脂を介して結合することにより所定の形状に固定されている。また、当該圧粉磁心は、上述した軟磁性金属粉末と他の磁性粉末との混合粉末から構成され、所定の形状に形成されていてもよい。
このような圧粉磁心は、コイル型電子部品の磁心として好適に用いられる。たとえば、所定形状の圧粉磁心内部に、ワイヤが巻回された空芯コイルが埋設されたコイル型電子部品であってもよいし、所定形状の圧粉磁心の表面にワイヤが所定の巻き数だけ巻回されてなるコイル型電子部品であってもよい。ワイヤが巻回される磁心の形状としては、FT型、ET型、EI型、UU型、EE型、EER型、UI型、ドラム型、トロイダル型、ポット型、カップ型等を例示することができる。
(3.軟磁性金属粉末の製造方法)
続いて、上記の軟磁性金属粉末を製造する方法について説明する。本実施形態では、被覆部が形成される前の軟磁性金属粉末は、公知の軟磁性金属粉末の製造方法と同様の方法を用いて得ることができる。具体的には、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、回転ディスク法等を用いて製造することができる。
公知の方法により製造される軟磁性金属粉末を構成する軟磁性金属粒子に対して被覆部を形成する。被覆部を形成する方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。たとえば、軟磁性金属粒子に対して湿式処理を行うことにより被覆部を形成することができる。具体的には、被覆部を構成することとなる化合物またはその前駆体等を溶解した溶液に軟磁性金属粒子を浸漬する、または、当該溶液を軟磁性金属粒子に噴霧し、熱処理等を行うことにより、被覆部を形成することができる。
(4.圧粉磁心の製造方法)
圧粉磁心の製造方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。まず、被覆部を形成した軟磁性金属粒子を含む軟磁性金属粉末と、結合剤としての公知の樹脂とを混合し、混合物を得る。また、必要に応じて、得られた混合物を造粒粉としてもよい。そして、混合物または造粒粉を金型内に充填して圧縮成形し、作製すべき磁性体(圧粉磁心)の形状を有する成形体を得る。得られた成形体に対して、熱処理を行うことにより、軟磁性金属粒子が樹脂を介して固定された所定形状の圧粉磁心が得られる。得られた圧粉磁心に、ワイヤを所定回数だけ巻回することにより、インダクタ等のコイル型電子部品が得られる。
また、上記の混合物または造粒粉と、ワイヤを所定回数だけ巻回して形成された空心コイルとを、金型内に充填して圧縮成形しコイルが内部に埋設された成形体を得てもよい。得られた成形体に対して、熱処理を行うことにより、コイルが埋設された所定形状の圧粉磁心が得られる。このような圧粉磁心は、その内部にコイルが埋設されているので、インダクタ等のコイル型電子部品として機能する。
(5.本実施形態の効果)
上記の(1)から(4)において説明した本実施形態では、軟磁性金属粒子の表面に形成される被覆部が、絶縁性に優れるSiの酸化物に加えて、アルカリ土類金属の酸化物を含んでいる。そして、Siに対するアルカリ土類金属(AE)の原子量比率(AE/Si)を上述した範囲内とすることにより、軟磁性金属粒子が水分、特に塩分を含む水分に接触した場合であっても、当該粒子の酸化を抑制できる。しかも、軟磁性金属粉末を用いて圧粉磁心を形成した場合に、圧粉磁心の密度を高めることができ、その結果、所定の磁気特性(たとえば、透磁率)を発揮することができる。
このような効果は、被覆部に含まれるSiの酸化物とアルカリ土類金属との少なくとも一部が複合酸化物として存在している場合に、より顕著となる。さらに、Siの酸化物が形成するガラス骨格の隙間にアルカリ土類金属が均一に分散して存在できるように、当該複合酸化物の結晶性が低いことが好ましい。
また、このような効果は、Siの酸化物およびアルカリ土類金属の酸化物を含む被覆部が、Bの酸化物をさらに含むことによっても、顕著に増大する。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の態様で改変しても良い。
以下、実施例を用いて、発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
まず、軟磁性金属粉末として、材質がFe−4.5Si合金であり、平均粒径が30μmである軟磁性金属粒子からなる粉末を準備した。準備した軟磁性金属粉末100質量%に対して、4.0質量%の2−プロパノール、0.45質量%のトリメトキシメチルシラン(Siの酸化物の原料)、0.10質量%のマグネシウムエトキシド(Mgの酸化物の原料)および1.0質量%の純水を混合してコーティング溶液を作製した。準備した軟磁性金属粉末100質量%に、作製したコーティング溶液を混合し、撹拌しながら50℃のホットプレート上で乾燥させた。乾燥後の粉末を140メッシュの篩を通した後、180℃、1時間の条件で熱処理を行い、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された実施例1に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、0.11質量%のカルシウムエトキシドを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、およびCaの酸化物を含む被覆部が形成された実施例2に係る軟磁性金属粉末を得た。また、0.18質量%のストロンチウムイソプロポキシドを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、およびSrの酸化物を含む被覆部が形成された実施例3に係る軟磁性金属粉末を得た。また、0.20質量%のバリウムエトキシドを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、およびBaの酸化物を含む被覆部が形成された実施例4に係る軟磁性金属粉末を得た。
準備した軟磁性金属粉末100質量%に対して、0.2質量%のリン酸と4.0質量%の2−プロパノールとを混合してコーティング溶液を作製した。準備した軟磁性金属粉末100質量%に、作製したコーティング溶液を混合し、撹拌しながら50℃のホットプレート上で乾燥させた。乾燥後の粉末を140メッシュの篩を通した後、リン酸を含む被覆部が形成された比較例1に係る軟磁性金属粉末を得た。
準備した軟磁性金属粉末100質量%に対して、0.2質量%のリン酸と4.0質量%の2−プロパノールとを混合してコーティング溶液を作製した。準備した軟磁性金属粉末100質量%に、作製したコーティング溶液を混合し、撹拌しながら50℃のホットプレート上で乾燥させた。乾燥後の粉末を140メッシュの篩を通した後、軟磁性金属粉末100質量%に対して0.035%のMgO粒子を混合して、リン酸を含む被覆部が形成された軟磁性金属粉末と、MgO粒子と、の混合粉末(比較例2)を得た。
上記で得られた各粉末の耐食性を以下のようにして評価した。まず、得られた粉末を有効桁数5桁以上の電子天秤で5.0000g秤量した。秤量した粉末をアルミカップ容器に入れ、試験前の重量を測定した。続いて、アルミカップ容器内にイオン交換水を10g入れて、粉末を浸漬させた後、35℃のホットプレートに容器を載せて24時間保持した。保持後の容器を100℃のホットプレートに載せて30分乾燥させた。試験後の粉末の重量を測定した後、試験前後での粉末の重量変化を計算し、増加した量を粉末の酸化量(錆量)として算出した。結果を表1に示す。
Figure 2018028138
表1より、軟磁性金属粉末とMgO粒子とを混合しただけでは、良好な耐食性が得られず、被覆部がMgOを含むことにより、粉末の酸化量、すなわち、粉末の錆を抑制できることが確認できた。また、Mg以外のアルカリ土類金属の酸化物であるCaの酸化物、Srの酸化物、Baの酸化物においても同様に錆を抑制できることが確認できた。
(実験例2)
マグネシウムエトキシドの添加量を0.01質量%とした以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された実施例5に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、マグネシウムエトキシドの添加量を0.036質量%とした以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された実施例6に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、トリメトキシメチルシランの添加量を0.225質量%、マグネシウムエトキシドの添加量を0.076質量%とした以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された実施例7に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、トリメトキシメチルシランの添加量を0.225質量%とした以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された実施例8に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、トリメトキシメチルシランの添加量を0.225質量%とし、マグネシウムエトキシドの添加量を0.2質量%とした以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物およびMgの酸化物を含む被覆部が形成された比較例3に係る軟磁性金属粉末を得た。得られた粉末について、実験例1と同様にして、耐食性を評価した。結果を表2および図1に示す。
実施例1、実施例5〜8および比較例3に係る軟磁性金属粉末を用いて、以下のようにして圧粉磁心を作製した。実施例1、実施例5〜8および比較例3に係る軟磁性金属粉末100質量%に対して、エポキシ樹脂溶液を4.0質量%加え撹拌し、乾燥させた。乾燥後の粉末を42メッシュの篩を通した後、50℃のホットプレート上で乾燥させ、造粒粉を作製した。得られた造粒粉に対してステアリン酸亜鉛を0.1質量%加え、これを金型内に充填して、成形圧589MPaの条件で外径17.5mm、内径10.0mm、高さ4.0mmのトロイダルコアを作製した。得られたトロイダルコアを200℃5時間の熱処理を行い、エポキシ樹脂を硬化させて、圧粉磁心を得た。
得られた圧粉磁心について、初透磁率および密度の測定を行った。初透磁率は、圧粉磁心にワイヤを巻きつけ巻き数を50turnとして、LCRメーター(HP社LCR428A)によって測定した。また、密度は、得られた圧粉磁心の寸法および重量から算出した。結果を表2に示す。
Figure 2018028138
表2および図1より、被覆部において、Siに対するMgの原子量比率(Mg(at%)/Si(at%))が上述した範囲外である場合には、粉末の酸化量(錆量)が多く、しかも圧粉磁心の初透磁率が低いことが確認できた。
(実験例3)
0.02質量%のホウ酸トリエチルを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、Mgの酸化物およびBの酸化物を含む被覆部が形成された実施例9に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、0.05質量%のホウ酸トリエチルを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、Mgの酸化物およびBの酸化物を含む被覆部が形成された実施例10に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、0.15質量%のホウ酸トリエチルを添加した以外は、実施例1と同様にして、Siの酸化物、Mgの酸化物およびBの酸化物を含む被覆部が形成された実施例11に係る軟磁性金属粉末を得た。
また、ホウ酸トリエチルの添加量を0.2質量%とした以外は、実施例4と同様にして、Siの酸化物、Mgの酸化物およびBの酸化物を含む被覆部が形成された実施例12に係る軟磁性金属粉末を得た。得られた粉末について、実験例1と同様にして、耐食性を評価した。結果を表3に示す。
得られた実施例9〜12に係る軟磁性金属粉末を用いて、実施例1と同様にして、圧粉磁心を作製し、実験例2と同様にして、初透磁率および密度の測定を行った。結果を表3に示す。
Figure 2018028138
表3より、被覆部がBの酸化物をさらに含むことにより、粉末の耐食性がさらに向上することが確認できた。
(実験例4)
実施例1に係る軟磁性金属粒子の表面について、XPS分析による評価を行った。XPS分析は、X線光電子分光装置(ULVAC−PHI社製 PHI QuanteraII)によりX線源(Al−KαモノクロメータX線)、分析領域φ100μm、15kV25Wの条件によりサンプル表面を測定した。結果を図2に示す。
図2より、Mg2sスペクトルにおいて、結合エネルギーのピークが89〜91eVの範囲内にあることが確認できた。したがって、実施例1に係る軟磁性金属粒子の被覆部には、MgとSiとの複合酸化物であるMgSiOが存在していることが確認できた。

Claims (5)

  1. 軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、
    前記軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われ、
    前記被覆部は、Siの酸化物とアルカリ土類金属の酸化物とを含み、
    前記Siの酸化物に含まれるSiに対する、前記アルカリ土類金属の酸化物に含まれるアルカリ土類金属の比率が、原子量比率で0.03以上0.53以下である軟磁性金属粉末。
  2. 前記アルカリ土類金属がMg、Ca、Sr、Baの中から選ばれる1つ以上である請求項1に記載の軟磁性金属粉末。
  3. 前記被覆部は、さらにBの酸化物を含む請求項1または2に記載の軟磁性金属粉末。
  4. 前記Siの酸化物に含まれるSiに対する、前記Bの酸化物に含まれるBの比率が、原子量比率で0.04以上0.41以下である請求項3に記載の軟磁性金属粉末。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心。
JP2016160889A 2016-08-18 2016-08-18 軟磁性金属粉末および圧粉磁心 Active JP6790584B2 (ja)

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