実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
本実施形態におけるプリンター1は、図1に示すように、液体噴射装置の一例である印刷ユニット3と、印刷ユニット3の側部に併設されたタンクユニット4と、スキャナーユニット5と、を有している。印刷ユニット3は、筐体6を有している。筐体6が、印刷ユニット3の外殻を構成している。筐体6の内部には、印刷ユニット3の機構ユニット(後述する)が収容されている。タンクユニット4は、筐体7と、複数(2個又は2個を超える個数)のタンク10と、を有している。なお、本実施形態では、4つのタンク10が設けられている。筐体6と筐体7とスキャナーユニット5とが、プリンター1の外殻を構成している。なお、プリンター1としては、スキャナーユニット5を省略した構成も採用され得る。プリンター1は、インクによって、印刷用紙などの印刷媒体Pに印刷を行うことができる。印刷媒体Pは、印刷が施される媒体の一例である。
ここで、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。この場合、各図におけるXYZ軸は、図1におけるXYZ軸に対応する。図1には、X軸とY軸とによって規定されるXY平面にプリンター1を配置した状態が図示されている。本実施形態では、XY平面を水平な平面に一致させた状態でプリンター1をXY平面に配置したときの状態が、プリンター1の使用状態である。水平面に一致させたXY平面にプリンター1を配置したときのプリンター1の姿勢を、プリンター1の使用姿勢と呼ぶ。
以下において、プリンター1の構成部品やユニットを示す図や説明にX軸、Y軸、及びZ軸が表記されている場合には、その構成部品やユニットをプリンター1に組み込んだ(搭載した)状態でのX軸、Y軸、及びZ軸を意味する。また、プリンター1の使用姿勢における各構成部品やユニットの姿勢を、それらの構成部品やユニットの使用姿勢と呼ぶ。そして、以下において、プリンター1や、その構成部品、ユニット等の説明では、特にことわりがないときには、それぞれの使用姿勢での説明とする。
Z軸は、XY平面に直交する軸である。プリンター1の使用状態において、Z軸方向が鉛直上方向となる。そして、プリンター1の使用状態では、図1において、−Z軸方向が鉛直下方向である。なお、XYZ軸のそれぞれにおいて、矢印の向きが+(正)の方向を示し、矢印の向きとは反対の向きが−(負)の方向を示している。なお、上述した4つのタンク10は、Y軸に沿って並んでいる。このためY軸方向は、4つのタンク10が配列する方向であるとも定義され得る。
印刷ユニット3には、排紙部21が設けられている。印刷ユニット3では、排紙部21から印刷媒体Pが排出される。印刷ユニット3において、排紙部21が設けられている面が正面22とされている。印刷ユニット3の正面22と、スキャナーユニット5の正面22とは、互いに同一の平面内に位置している。つまり、プリンター1の正面22は、印刷ユニット3の正面22と、スキャナーユニット5の正面22とを包含している。
プリンター1において、スキャナーユニット5の鉛直上向きの面が上面23とされている。タンクユニット4は、正面22及び上面23に交差する側部のうちX軸方向に面する側部に設けられている。筐体7には、窓部25が設けられている。窓部25は、筐体7において、正面26と上面27とに交差する側面28に設けられている。ここで、タンクユニット4の正面26は、プリンター1の正面22と同じ方向(本実施形態ではY軸方向)に向いている。タンクユニット4の正面26は、プリンター1の正面22と同一の平面内に位置している。つまり、タンクユニット4の正面26は、印刷ユニット3の正面22と同一の平面内に位置している。これにより、プリンター1の外観において、印刷ユニット3とタンクユニット4との間の凹凸を軽減することができるので、プリンター1を移送するときなどに周囲の環境にぶつかりにくくすることができる。
タンクユニット4において、窓部25は、光透過性を有している。そして、窓部25に重なる位置に、上述した4つのタンク10が設けられている。タンク10には、収容部29が設けられている。タンク10において、インクは、収容部29に収容される。そして、窓部25は、タンク10のうち収容部29に重なる位置に設けられている。このため、プリンター1を使用する作業者は、窓部25を介して4つのタンク10の収容部29を筐体7ごしに視認することができる。本実施形態では、窓部25は、筐体7に形成された開口として設けられている。作業者は、開口である窓部25を介して4つのタンク10を視認することができる。なお、窓部25は、開口に限定されず、例えば、光透過性を有する部材で構成されていてもよい。
本実施形態では、各タンク10の窓部25に対面する収容部29の壁の少なくとも一部が光透過性を有している。各収容部29の光透過性を有する部位から、収容部29内のインクが視認され得る。従って、作業者は、窓部25を介して4つのタンク10を視認することによって、各タンク10の収容部29におけるインクの量を視認することができる。つまり、タンク10では、窓部25に対面する部位の少なくとも一部を、インクの量を視認可能な視認部として活用することができる。よって、作業者は、窓部25を介して4つのタンク10の視認部を筐体7ごしに視認することができる。
プリンター1において、印刷ユニット3とスキャナーユニット5とは、互いに重ねられている。印刷ユニット3を使用する状態において、スキャナーユニット5は、印刷ユニット3の鉛直上方に位置している。スキャナーユニット5は、フラットベッドタイプであり、図2に示すように、開閉可能に回動する原稿カバー31と、原稿カバー31を開いた状態で露出する原稿載置面32と、を有している。なお、図2では、原稿カバー31を開いた状態が図示されている。スキャナーユニット5は、イメージセンサーなどの撮像素子(図示せず)を有している。スキャナーユニット5は、原稿載置面32に載置された用紙などの原稿に描出された画像を、撮像素子を介して画像データとして読み取ることができる。このため、スキャナーユニット5は、画像などの読み取り装置として機能する。
スキャナーユニット5は、図3に示すように、印刷ユニット3に対して回動可能に構成されている。スキャナーユニット5は、印刷ユニット3の蓋としての機能も有している。作業者は、スキャナーユニット5をZ軸方向に持ち上げることによって、スキャナーユニット5を印刷ユニット3に対して回動させることができる。これにより、印刷ユニット3の蓋として機能するスキャナーユニット5を印刷ユニット3に対して開くことができる。図3では、スキャナーユニット5を印刷ユニット3に対して開いた状態が図示されている。
印刷ユニット3は、図3に示すように、機構ユニット41を有している。機構ユニット41は、印刷部42を有している。印刷ユニット3において、印刷部42は、筐体6に収容されている。印刷部42は、搬送装置(図示せず)でY軸方向に搬送される印刷媒体Pに、インクで印刷を行う。なお、図示しない搬送装置は、印刷媒体Pを、Y軸方向に間欠的に搬送する。印刷部42は、移動装置(図示せず)によって、X軸に沿って往復移動可能に構成されている。タンクユニット4は、印刷部42にインクを供給する。なお、プリンター1では、タンクユニット4の少なくとも一部は、筐体6の外側に突出している。なお、印刷部42は、筐体6に収容されている。これにより、印刷部42を筐体6で保護することができる。
ここで、X軸に沿う方向は、X軸と完全に平行な方向に限定されず、X軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。同様に、Y軸に沿う方向は、Y軸と完全に平行な方向に限定されず、Y軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。Z軸に沿う方向は、Z軸と完全に平行な方向に限定されず、Z軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。つまり、任意の軸や面に沿う方向は、これらの任意の軸や面に完全に平行な方向に限定されず、これらの任意の軸や面に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。
タンクユニット4は、タンク10を有している。本実施形態では、タンクユニット4が、複数の(本実施形態では4つの)タンク10を有している。複数のタンク10は、印刷ユニット3の筐体6の外側に位置している。複数のタンク10は、筐体7の内部に収容されている。これにより、タンク10を筐体7で保護することができる。筐体7は、筐体6の外側に位置している。筐体7は、筐体6に対してねじで固定されている。つまり、タンクユニット4は、印刷ユニット3に対してねじで固定されている。
なお、本実施形態では、タンクユニット4が複数(4つ)のタンク10を有している。しかしながら、タンク10の個数は4つに限定されず、3つや、3つを下回る個数、4つを超える個数も採用され得る。
さらに、本実施形態では、複数のタンク10が互いに別体で構成されている。しかしながら、液体収容体の一例であるタンク10の構成は、これに限定されない。液体収容体の構成としては、複数のタンク10を一体にして1つの液体収容体とする構成も採用され得る。この場合、1つの液体収容体に複数の液体収容部が設けられる。複数の液体収容部は、互いに個別に仕切られ、異なる種類の液体を収容可能に構成される。この場合、例えば、複数の液体収容部に、異なる色のインクを個別に収容することができる。
各タンク10には、図3に示すように、インク供給チューブ43が接続される。タンク10内のインクは、タンクユニット4からインク供給チューブ43を介して印刷部42に供給される。印刷部42には、印刷ヘッド(図示せず)が設けられている。印刷ヘッドには、印刷媒体P側に向けられたノズル開口(図示せず)が形成されている。印刷ヘッドは、いわゆるインクジェット式の印刷ヘッドである。タンクユニット4からインク供給チューブ43を介して印刷部42に供給されたインクは、印刷ヘッドに供給される。そして、印刷部42に供給されたインクが、印刷ヘッドのノズル開口から印刷媒体Pに向けてインク滴として吐出される。
上記の例では、印刷ユニット3とタンクユニット4とが互いに個別の構成として例示されている。つまり、上記の例では、筐体7と筐体6とが互いに別体である。しかしながら、筐体7と筐体6が一体である構成も採用され得る。つまり、タンクユニット4を印刷ユニット3の構成に含めることもできる。筐体7と筐体6とが一体である場合、複数のタンク10は、印刷部42やインク供給チューブ43とともに筐体6の内部に収容される、ということができる。
また、タンク10の配置箇所は、筐体6のX軸方向の側部側に限定されない。タンク10の配置箇所としては、例えば、筐体6のY軸方向の前面側も採用され得る。
上記の構成を有するプリンター1では、印刷媒体PをY軸方向に搬送させ、且つ印刷部42をX軸に沿って往復移動させながら、印刷部42の印刷ヘッドに所定の位置でインク滴を吐出させることによって、印刷媒体Pに印刷が行われる。
インクは、水性インクと油性インクのいずれか一方に限定されるものではない。また、水性インクとしては、水性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、水性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。また、油性インクとしては、油性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、油性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。
タンクユニット4では、図4に示すように、タンク10に標識44が付加されている。また、タンク10は、注入部45と、上述した視認部の一例である視認面46と、を有している。タンク10では、注入部45を介してタンク10の外部からタンク10の内部にインクを注入することができる。注入部45は、タンク10の収容部29に通じている。注入部45は、筒部45Aと、インク注入口45Bと、を含む。筒部45Aは、筒状の構造を有しており、タンク10から上方に突出している。インク注入口45Bは、筒部45Aの上端に位置する開口である。インク注入口45Bは、上方に向かって開口している。なお、作業者は、筐体7のカバー47を開くことによって、筐体7の外側からタンク10の注入部45にアクセスすることができる。カバー47は、ヒンジを介して本体52Aに回動可能に構成されている。
視認面46は、窓部25に対面している。作業者は、窓部25を介してタンク10の視認面46を視認することによって、各タンク10の収容部29内のインクの量を視認することができる。なお、各タンク10におけるインクの量は、インクに関する情報の1つである。標識44は、インクに関する情報を示す。本実施形態では、標識44は、タンク10の視認面46に設けられている。
インクに関する情報を示す標識44としては、例えば、上限マーク48や、下限マーク49などが挙げられる。本実施形態では、タンク10の視認面46に、上限マーク48及び下限マーク49が付加されている。作業者は、上限マーク48及び下限マーク49を目印にしてタンク10におけるインクの量を把握することができる。なお、上限マーク48は、注入部45からインクを注入したときに注入部45から溢れないようなインク量の目安を示すものである。また、下限マーク49は、インクの注入を促すときのインク量の目安を示すものである。上限マーク48及び下限マーク49の少なくとも一方をタンク10に設ける構成も採用され得る。
なお、インクに関する情報を示す標識44としては、各タンク10におけるインクの量を示す目盛りなども採用され得る。上限マーク48及び下限マーク49に目盛りを付加した構成や、上限マーク48及び下限マーク49を省略して目盛りだけを付加した構成なども採用され得る。また、インクに関する情報を示す標識44として、各タンク10に収容されるインクの種類を示すものも採用され得る。例えば、インクの種類としてインクの色を示す標識44が挙げられる。インクの色を示す標識44としては、例えば、ブラックのインクを示す「Bk」、シアンのインクを示す「C」、マゼンタのインクを示す「M」、及びイエローのインクを示す「Y」等の文字や、色による表示など、種々の標識44が挙げられる。
筐体7は、図4に示すように、第1筐体51と、第2筐体52と、を含む。第1筐体51は、複数のタンク10よりも−Z軸方向に位置している。第2筐体52は、第1筐体51よりもZ軸方向に位置しており、第1筐体51のZ軸方向から複数のタンク10を覆っている。複数のタンク10は、第1筐体51と第2筐体52とによって覆われている。第2筐体52は、本体52Aと、カバー47と、を含む。本体52Aは、タンク10の注入部45を除いた部分の少なくとも一部を覆っている。本体52Aは、筐体の一例である。カバー47は、第2筐体52のX軸方向の端部に位置している。カバー47は、X軸方向に面する側面28の一部を構成している。カバー47は、図4に示すように、第2筐体52の本体52Aに対して回動可能に構成されている。
カバー47が第2筐体52の本体52Aに対して開かれると、複数のタンク10の注入部45が露呈する。これにより、作業者は、筐体7の外側からタンク10の注入部45にアクセスすることができる。なお、インク注入口45Bは、キャップ53で封止されている。タンク10にインクを注入するとき、キャップ53を注入部45から外してインク注入口45Bを開放してからインクが注入される。なお、プリンター1では、使用姿勢において、インク注入口45Bが水平方向よりも上方に向く。
なお、キャップ53は、インク注入口45Bごとに設けられている。つまり、本実施形態では、インク注入口45Bの個数と、キャップ53の個数とが、互いに同じ個数(本実施形態では4つ)である。以下において、4つのキャップ53を個別に識別する場合に、4つのキャップ53は、それぞれ、キャップ53A、キャップ53B、キャップ53C、及びキャップ53Dと表記される。キャップ53は、本体52Aに対して着脱可能であり、本実施形態におけるプリンター1では、必須の構成ではない。
また、タンクユニット4では、本体52Aに受け皿54が設けられている。受け皿54には、注入部45から外したキャップ53を載置することができる。本実施形態では、注入部45から外されたキャップ53を受け皿54に載置させる目的で受け皿54が設けられている。受け皿54は、インク注入口45Bごとに設けられている。つまり、本実施形態では、インク注入口45Bの個数と、受け皿54の個数とが、互いに同じ個数(本実施形態では4つ)である。複数(本実施形態では4つ)のインク注入口45Bは、Y軸に沿って並んでいる。また、複数(本実施形態では4つ)の受け皿54も、Y軸に沿って並んでいる。
以下において、4つの受け皿54を個別に識別する場合に、4つの受け皿54は、それぞれ、受け皿54A、受け皿54B、受け皿54C、及び受け皿54Dと表記される。また、以下において、4つのインク注入口45Bを個別に識別する場合に、4つのインク注入口45Bは、それぞれ、インク注入口45B1、インク注入口45B2、インク注入口45B3、及びインク注入口45B4と表記される。4つのインク注入口45Bのうちインク注入口45B1が最もY軸方向に位置している。つまり、4つのインク注入口45Bは、−Y軸方向からY軸方向に向かって、インク注入口45B4、インク注入口45B3、インク注入口45B2、及びインク注入口45B1の順に並んでいる。
受け皿54A及びキャップ53Aが、インク注入口45B1に対応付けられる。また、受け皿54B及びキャップ53Bがインク注入口45B2に対応付けられ、受け皿54C及びキャップ53Cがインク注入口45B3に対応付けられ、受け皿54D及びキャップ53Dがインク注入口45B4に対応付けられる。
第2筐体52の本体52Aは、図4に示すように、被覆部71を有している。被覆部71は、カバー47を本体52Aに対して閉じた状態でカバー47によって覆われる部分である。被覆部71は、X軸方向に面する壁72と、壁72に交差する方向に面する壁73と、を含む。壁72は、側面28よりも−X軸方向に位置している。壁73は、上面27(図3)よりも−Z軸方向に位置している。被覆部71には、4つの開口部74が形成されている。4つの開口部74は、それぞれ、タンク10の配置に対応して形成されている。開口部74は、壁72と壁73との交差部をまたいで壁72と壁73とにかかる位置に形成されている。タンク10の注入部45は、開口部74を介して本体52Aから露出している。
また、被覆部71には、凹部81が設けられている。凹部81は、壁72から−X軸方向に凹となる向きに設けられている。凹部81は、インク注入口45Bごとに設けられている。以下において、4つの凹部81を個別に識別する場合に、4つの凹部81は、それぞれ、凹部81A、凹部81B、凹部81C、及び凹部81Dと表記される。このとき、凹部81Aがインク注入口45B1に対応付けられ、凹部81Bがインク注入口45B2に対応付けられ、凹部81Cがインク注入口45B3に対応付けられ、凹部81Dがインク注入口45B4に対応付けられる。凹部81は、本体52Aを正面に見て、すなわち本体52Aを−X軸方向に見て、インク注入口45Bと受け皿54とに重なっている。換言すれば、本体52Aを正面に見て、互いに対応付けられたインク注入口45Bと受け皿54とが、凹部81に重なる領域内に位置している。
また、各凹部81には、傾斜壁82が設けられている。このため、4つの凹部81を有する本体52Aには、4つの傾斜壁82が設けられている。傾斜壁82は、壁72に対して傾斜している。本実施形態では、壁72は、YZ平面に沿って延伸している。このため、傾斜壁82は、YZ平面に対して傾斜している。傾斜壁82は、上方から下方に下降するにつれて、すなわちZ軸方向から−Z軸方向に向かうにつれて、−X軸方向に向かう向きに傾斜している。換言すれば、傾斜壁82は、上方から下方に下降するにつれて筐体7の内側に向かって、すなわち上方から下方に下降するにつれて印刷ユニット3(図3)側に向かって傾斜している。
以下において、4つの傾斜壁82を個別に識別する場合に、4つの傾斜壁82は、それぞれ、傾斜壁82A、傾斜壁82B、傾斜壁82C、及び傾斜壁82Dと表記される。このとき、傾斜壁82Aがインク注入口45B1に対応付けられ、傾斜壁82Bがインク注入口45B2に対応付けられ、傾斜壁82Cがインク注入口45B3に対応付けられ、傾斜壁82Dがインク注入口45B4に対応付けられる。なお、本体52Aの壁72は、傾斜壁82を有する側壁に対応している。
プリンター1の使用姿勢においてプリンター1をZ軸方向から見たとき、受け皿54とインク注入口45Bとは、図5に示すように、プリンター1の一辺83に沿った第1方向に並んでいる。本実施形態では、プリンター1の一辺83に沿った第1方向は、Y軸方向に相当している。ここで、4つのインク注入口45Bは、図5に示すように、プリンター1の領域内に位置している。つまり、4つのインク注入口45Bは、プリンター1の一辺83よりも−X軸方向、すなわち一辺83よりも印刷ユニット3側に位置している。
そして、図5で見て、一辺83に沿った第1方向に交差し、且つ一辺83からインク注入口45Bに向かう方向を第2方向として、一辺83よりも第2方向の位置に本体52Aの壁72が位置している。本実施形態では、一辺83に沿った第1方向に交差し、且つ一辺83からインク注入口45Bに向かう第2方向は、−X軸方向に相当している。また、インク注入口45Bよりも第2方向に位置する側壁が本体52Aの壁72に相当している。
本体52Aには、図6に示すように、接続部84が設けられている。接続部84には、キャップ53(図4)に設けられた係留部(後述する)が接続される。接続部84は、インク注入口45Bごとに設けられている。つまり、本実施形態では、4つの接続部84が設けられている。以下において、4つの接続部84を個別に識別する場合に、4つの接続部84は、それぞれ、接続部84A、接続部84B、接続部84C、及び接続部84Dと表記される。このとき、接続部84Aがインク注入口45B1に対応付けられ、接続部84Bがインク注入口45B2に対応付けられ、接続部84Cがインク注入口45B3に対応付けられ、接続部84Dがインク注入口45B4に対応付けられる。
本体52Aにおいて、接続部84は、凹部81内に設けられている。接続部84は、凹部81からX軸方向に突出する突起の形態を有している。本実施形態では、接続部84のX軸方向における突出量が凹部81の深さに納まっている。このため、接続部84は、凹部81の深さよりも突出していない。凹部81内において、接続部84は、傾斜壁82に設けられている。つまり、本実施形態では、接続部84は、傾斜壁82からX軸方向に突出している。なお、傾斜壁82は、平坦な面に限定されず、凹凸を含む面や、曲面も採用され得る。
ここで、キャップ53には、図7に示すように、係留部85が設けられている。また、キャップ53は、図7中のA−A線における断面図である図8に示すように、被覆部86と、シール部87と、スカート部88と、把持部89と、を含む。キャップ53は、可撓性及び弾力性に富み、液体や気体を通しにくい材料で構成されている。キャップ53を構成する材料としては、例えば、ゴムやエラストマーなどが挙げられる。
被覆部86は、インク注入口45Bを上方から被覆可能な大きさ及び形状を有している。本実施形態では、被覆部86は、インク注入口45Bを上方から被覆可能な板状の部分を構成している。シール部87は、被覆部86から突出している。本実施形態では、シール部87は、被覆部86から筒状に突出しており、内側が中空に構成されている。シール部87は、インク注入口45Bに挿入可能であり、インク注入口45Bに挿入された状態でインク注入口45Bを閉塞する。シール部87とインク注入口45Bとは、締り嵌めの関係になる。つまり、シール部87がインク注入口45Bに圧入されることによって、インク注入口45Bが閉塞される。これにより、キャップ53でインク注入口45Bを閉塞したときに、インク注入口45Bとシール部87との間の気密性が高められる。
なお、以下においては、シール部87がインク注入口45Bに挿入されることによってインク注入口45Bが閉塞された状態を、キャップ53を注入部45に装着した状態と表現することがある。以下において、特にことわりがないときには、キャップ53を注入部45に装着した状態は、シール部87がインク注入口45Bに挿入されることによってインク注入口45Bが閉塞された状態を指す。インク注入口45Bをキャップ53で閉塞すると、シール部87がインク注入口45Bに挿入されるので、シール部87には、タンク10内のインクや筒部45Aに付着したインクなどが付着することがある。
スカート部88は、被覆部86をシール部87側から見たとき、シール部87の外側に位置しており、被覆部86から突出している。被覆部86からスカート部88が突出する方向は、被覆部86からシール部87が突出する方向と同じである。スカート部88が被覆部86から突出する量は、シール部87が被覆部86から突出する量よりも大きい。つまり、スカート部88は、シール部87よりも突出している。このため、例えば、シール部87にインクが付着したキャップ53をインク注入口45Bから引き抜いたときの勢いでシール部87からインクが飛散しても、飛散したインクをスカート部88で捕捉しやすい。これにより、キャップ53の利便性を高めることができる。
本実施形態では、被覆部86をシール部87側から見たとき、スカート部88は、シール部87を囲む領域にわたって設けられている。しかしながら、スカート部88がシール部87を囲む領域の全周にわたってシール部87よりも突出している形態に限定されない。スカート部88が部分的に切欠かれた構成も採用され得る。このような構成においても、インクの飛散を軽減する効果が得られる。
シール部87をインク注入口45Bに挿入すると、シール部87とスカート部88との間に筒部45Aが位置する。換言すれば、シール部87をインク注入口45Bに挿入すると、筒部45Aがシール部87とスカート部88とによって挟持される。なお、スカート部88と筒部45Aとは、締り嵌めの関係であっても、隙間嵌めの関係であってもよい。つまり、スカート部88が筒部45Aに圧入される設定でも、シール部87をインク注入口45Bに挿入した状態でスカート部88と筒部45Aとの間に隙間があく設定でもよい。
把持部89は、被覆部86のシール部87側と反対側に設けられている。把持部89は、被覆部86からシール部87側と反対側に向かって突出している。作業者は、把持部89を掴んでキャップ53を注入部45に対して着脱することができる。
係留部85は、被覆部86から棒状に延びている。係留部85は、被覆部86からシール部87が突出する方向と交差する方向に延びている。係留部85の被覆部86側とは反対側の端部には、被接続部91が設けられている。被接続部91は、係留部85から筒状に突出している。本実施形態では、被接続部91が係留部85から突出する方向は、被覆部86からシール部87が突出する方向と同じである。筒状に突出する被接続部91の内側には、凹部92が形成されている。
被接続部91の凹部92に本体52Aの接続部84(図6)を挿入することによって、係留部85が本体52Aの接続部84に係留される。なお、本実施形態では、凹部92と接続部84とが締り嵌めの関係になる。つまり、接続部84が凹部92に圧入されることによって、被接続部91が接続部84に接続される。これにより、接続部84に対する被接続部91の固定力を高めることができるので、係留部85を接続部84に係留したときに、キャップ53が本体52Aから脱落しにくい。
前述したように、本実施形態では、接続部84が凹部81内の傾斜壁82に設けられている。このため、キャップ53の係留部85を接続部84に係留したときに、係留部85が本体52Aの壁72からX軸方向に突出することを軽減することができる。
本実施形態では、係留部85を接続部84に係留した状態で、図4に示すように、キャップ53を注入部45に装着することができる。また、係留部85を接続部84に係留した状態で、注入部45から外したキャップ53を受け皿54に載置することもできる。つまり、本実施形態では、係留部85は、係留部85を接続部84に係留した状態で、キャップ53を注入部45に装着可能な長さ、且つ注入部45から外したキャップ53を対応付けられた受け皿54に載置可能な長さを有している。
係留部85を接続部84に係留した状態では、図9に示すように、1つのキャップ53を、4つの受け皿54のうち対応付けられた受け皿54だけに載置可能である。また、係留部85を接続部84に係留した状態では、1つのキャップ53を、4つの注入部45のうち対応付けられた注入部45だけに装着可能である。つまり、係留部85を接続部84に係留した状態にあるキャップ53の可動範囲は、対応付けられたインク注入口45Bと対応付けられた受け皿54との間の範囲である。これを実現可能な要件の1つは、本体52Aを正面に見て、すなわち本体52Aを−X軸方向に見て、接続部84のY軸方向に沿った位置P1が、位置P2と位置P3との間にあることである。
これは、プリンター1の使用姿勢でプリンター1を鉛直上方から見たとき、接続部84の第1方向に沿った位置P1が、受け皿54の第1方向に沿った位置P2とインク注入口45Bの第1方向に沿った位置P3との間にあることに相当する。位置P2は、接続部84に対応付けられた受け皿54のY軸方向に沿った位置である。また、位置P3は、接続部84に対応付けられたインク注入口45BのY軸方向に沿った位置である。ここで、位置P1は、受け皿54の−Y軸方向における端部の位置である。位置P3は、インク注入口45BのY軸方向における端部の位置である。これにより、プリンター1の使用姿勢でプリンター1を鉛直上方から見たとき、接続部84から受け皿54までの距離と、接続部84からインク注入口45Bまでの距離とをそろえやすい。この要件によれば、キャップ53の可動範囲を、対応付けられたインク注入口45Bと対応付けられた受け皿54との間の範囲にすることができる。
さらに、本実施形態では、本体52Aを正面に見て、すなわち本体52Aを−X軸方向に見て、接続部84のY軸方向に沿った位置P1が、位置P4と位置P5との間にある。位置P4は、接続部84に対応付けられた受け皿54の中心の位置である。位置P5は、インク注入口45Bの中心の位置である。これは、プリンター1の使用姿勢でプリンター1を鉛直上方から見たとき、接続部84の第1方向に沿った位置が、受け皿54の第1方向に沿った中心位置とインク注入口45Bの第1方向に沿った中心位置との間にあることに相当する。これにより、プリンター1の使用姿勢でプリンター1を鉛直上方から見たとき、接続部84から受け皿54までの距離と、接続部84からインク注入口45Bまでの距離とを一層そろえやすい。この要件によれば、キャップ53の可動範囲を、対応付けられたインク注入口45Bと対応付けられた受け皿54との間の範囲に維持しつつ係留部85の長さを短く構成することができる。これにより、係留部85のたるみを軽減しやすい。
本実施形態では、図10に示すように、インク注入用容器94に収容されているインクをタンク10に注入することができる。インク注入用容器94には、インクを排出可能なノズル部95が設けられている。ノズル部95は、管状の構造を有している。インク注入用容器94内のインクは、ノズル部95を介してインク注入用容器94の外に排出される。作業者は、注入部45からキャップ53を外した状態で、インク注入用容器94のノズル部95をインク注入口45Bに挿入してから、インク注入用容器94内のインクを注入部45からタンク10内に注入する。
ここで、インク注入用容器94には、図11に示すように、位置決め部96が設けられている。本実施形態では、位置決め部96は、管状のノズル部95の外側に設けられている。位置決め部96は、インク注入口45Bにノズル部95が挿入されたときに、インク注入口45Bの先端(外端)と当接し、ノズル部95のインク注入口45Bへの挿入度合(ノズル挿入ともいう)を位置決めする。本実施形態では、インク注入口45Bにノズル部95が挿入されたときに、位置決め部96は、インク注入口45Bを構成する筒部45Aの先端(外端)に当接可能である。これにより、インク注入用容器94のノズル部95をインク注入口45Bに挿入したときの、タンク10に対するインク注入用容器94の位置が規制されやすい。
このように、位置決め部96がインク注入口45Bを構成する筒部45Aの先端に当接したとき、インク注入用容器94と接続部84との間に隙間があく。これにより、インク注入用容器94の位置決め部96をインク注入口45Bに当接させたときに、接続部84に接続されたキャップ53の被接続部91に接触することを避けやすい。この結果、インク注入用容器94でタンク10にインクを注入するときに、被接続部91や接続部84が支障になることを避けやすいので、注入しやすい。
注入部45から外されたキャップ53を載置可能な受け皿54は、壁73に設けられている。注入部45に装着されるキャップ53には、注入部45に付着したインクが付着することがある。本実施形態では、キャップ53に付着したインクを受け皿54で受けることができる。これにより、キャップ53に付着したインクが他の部位に拡散することを避けやすい。
本実施形態では、図11に示すように、本体52Aを正面に見て、すなわち本体52Aを−X軸方向に見て、タンク10の視認面46に付された標識44のY軸方向における中心を通る鉛直線L1と、受け皿54の位置P4を通る鉛直線L2とが互いにずれている。この構成によれば、例えば、受け皿54から垂れ落ちたインクが視認面46の標識44にかかることを避けやすい。
また、受け皿54は、図12に示すように、本体52Aとは別体であり、本体52Aから取り外し可能である。本実施形態では、受け皿54は、本体52Aに対して着脱可能に構成されている。受け皿54が本体52Aに着脱可能であるので、例えば、受け皿54を本体52Aから取り外すことによって受け皿54を清掃しやすい。
受け皿54は、図13に示すように、基部101と、隔壁102と、係合爪103と、リブ104と、を含む。基部101は、板状の外観を有しており、受け皿54の使用姿勢で上方に向いている載置面105を有している。載置面105は、キャップ53を載置可能な面である。隔壁102と、係合爪103と、リブ104とは、それぞれ、基部101に設けられている。隔壁102とリブ104とは、基部101のうち載置面105に設けられている。係合爪103は、基部101のうち載置面105側とは反対側に設けられている。本実施形態では、複数のリブ104と、複数の係合爪103とが設けられている。図13に示す例では、受け皿54が、3つのリブ104と、2つの係合爪103と、を有している。リブ104の個数は、3つに限定されず、3つを下回る個数や、3つを超える個数も採用され得る。また、係合爪103の個数は、2つに限定されず、1つや、2つを超える個数も採用され得る。
隔壁102は、受け皿54の使用姿勢で載置面105から上方に突出している。隔壁102は、載置面105を区画している。本実施形態では、隔壁102は、載置面105の外縁の周囲の一部を区画している。受け皿54としては、隔壁102が載置面105の外縁の全周を区画する構成も採用され得る。つまり、受け皿54としては、隔壁102が載置面105の全周を囲む構成と、隔壁102が載置面105の全周の一部を囲む構成とのいずれの構成も採用され得る。隔壁102が載置面105の全周を囲む構成では、隔壁102は、環状につながる。
隔壁102が載置面105の全周の一部を囲む構成では、図13に示すように、隔壁102は、環状につながらずに部分的に開口している。本実施形態では、隔壁102の端部106Aと端部106Bとが、環状につながらずに分断されている。なお、基部101のうち、端部106Aと端部106Bとによって挟まれた部分、すなわち隔壁102が重なっていない部分は、開口端107と表記される。
3つのリブ104は、受け皿54の使用姿勢で載置面105から上方に突出している。3つのリブ104は、載置面105と隔壁102とが交差する部位に設けられている。3つのリブ104は、載置面105と隔壁102との交差部をまたいで、載置面105から隔壁102につながっている。3つのリブ104は、隔壁102に沿って並んでいる。3つのリブ104は、載置面105と隔壁102との交差部のうち基部101の開口端107と対峙する部分に設けられている。
プリンター1の使用姿勢において、受け皿54は、受け皿54と本体52Aとを図9中のB−B線で切断したときの断面図である図14に示すように、傾斜している。これは、本体52Aの壁73が傾斜していることによる。壁73は、X軸方向に向かうにつれて−Z軸方向に向かう向きに傾斜している。壁73の傾斜にならって、受け皿54も、X軸方向に向かうにつれて−Z軸方向に向かう向きに傾斜している。このため、プリンター1の使用姿勢において、受け皿54の載置面105が傾斜している。載置面105は、X軸方向に向かうにつれて−Z軸方向に向かう向きに傾斜している。
受け皿54は、基部101の開口端107からリブ104に向かうにつれて下がる向きに傾斜している。このため、載置面105も、基部101の開口端107からリブ104に向かうにつれて下がる向きに傾斜している。そして、載置面105を傾斜における高低で高い領域108と低い領域109との2つの領域に区分したとき、隔壁102は、少なくとも低い領域109に設けられている。これにより、本実施形態では、隔壁102は、載置面105の傾斜における最低位置を区画している。このため、受け皿54において隔壁102が傾斜した載置面105の少なくとも最低位置を区画しているので、載置面105の傾斜に沿って流れ下るインクを隔壁102で留めることができる。
なお、本実施形態では、隔壁102は、低い領域109から高い領域108にまたがっている。隔壁102は、高い領域108のうち端部106Aと端部106Bとの間の部分で分断している。また、本実施形態では、3つのリブ104は、高い領域108と低い領域109との2つの領域のうち低い領域109に設けられている。
上記の構成を有する受け皿54にキャップ53を載置すると、図15に示すように、キャップ53のスカート部88がリブ104と載置面105とにまたがって載置される。つまり、キャップ53は、リブ104と載置面105とに載置され得る。これにより、キャップ53の少なくとも一部をリブ104によって載置面105から浮かせることができる。これにより、キャップ53のシール部87から載置面105に垂れ落ちたインクがキャップ53に付着することを避けやすい。
また、受け皿54にキャップ53を載置したとき、キャップ53のシール部87は、リブ104との間に隙間を設けた領域に位置する。このため、シール部87に付着したインクが受け皿54のリブ104に付着することを避けやすい。また、本実施形態では、受け皿54に載置されるキャップ53には、受け皿54に対する位置を固定する固定力が作用していない。キャップ53に固定力を作用させる方法としては、例えば、従来のクルス部のような突起物にキャップ53を圧入する方法が考えられる。本実施形態では、このような固定力がキャップ53に作用しない。このため、受け皿54に載置されたキャップ53を受け皿54から取り上げるときに、インクが飛散するような勢いがキャップ53に作用しにくい。つまり、キャップ53を受け皿54から静かに持ち上げることができる。このため、本実施形態では、インクを飛散させにくいので、キャップ53の利便性を一層高めることができる。
なお、本実施形態において、インクに関する情報を示す標識を受け皿54に設けた構成が採用され得る。標識とは、図柄、模様、色彩、色、文字、記号などを包含する概念である。標識の形態としては、これらを単独で用いる形態や、これらを組み合わせたり結合したりして用いる形態のいずれも採用され得る。なお、文字には、数字が含まれる。受け皿54に標識を設けた構成は、複数の受け皿54を有するプリンター1において、複数の受け皿54をインク注入口45Bごとに識別しやすくなる点でとくに有効である。
また、本実施形態では、プリンター1の使用姿勢においてプリンター1をZ軸方向から見たとき、互いに対応付けられた受け皿54とインク注入口45BとがY軸方向に並んでいる。このため、受け皿54に標識が付されていれば、複数のインク注入口45Bを個別に識別しやすくなる。つまり、受け皿54に付された標識が、複数の受け皿54をインク注入口45Bごとに識別する機能と、複数のインク注入口45Bを個別に識別する機能とを兼ねることができる。例えば、タンク10ごとにインクの色が異なる場合、受け皿54に付す標識として、インクの色に対応した色による表示を採用すれば、直感的に識別しやすい。
インクに関する情報を示す標識を受け皿54に設けた構成によれば、インク注入口45Bに間違った種類のインクを注入してしまうことや、キャップ53を間違った対応の受け皿54に載置してしまうことなどを避けやすい。これにより、例えば、タンク10内に間違った種類のインクが混入してしまうことを避けやすい。また、キャップ53を間違った対応の受け皿54に載置してしまうと、受け皿54を介して1つのキャップ53に複数の種類のインクが付着してしまうことが考えられる。そして、複数の種類のインクが付着したキャップ53を注入部45に装着すると、そのキャップ53を介してタンク10に複数の種類のインクが混入してしまうことが考えられる。インクに関する情報を示す標識を受け皿54に設けた構成によれば、このようなことを回避しやすい。
また、本実施形態において、図16に示すように、インクに関する情報を示す標識111や標識112を本体52Aに設けた構成が採用され得る。標識111や標識112とは、図柄、模様、色彩、色、文字、記号などを包含する概念である。標識111や標識112の形態としては、これらを単独で用いる形態や、これらを組み合わせたり結合したりして用いる形態のいずれも採用され得る。なお、文字には、数字が含まれる。
標識111は、インク注入口45Bごとに設けられている。4つのインク注入口45Bを有する本実施形態では、4つの標識111が設けられている。本実施形態では、標識111は、本体52Aの壁72に貼り付けられたラベル113の形態を有している。ラベル113には、図柄、模様、色彩、色、文字、記号などで表現されたマーク114が描かれている。なお、図16では、マーク114として、ブラックのインクを示す「Bk」、シアンのインクを示す「C」、マゼンタのインクを示す「M」、及びイエローのインクを示す「Y」のアルファベット文字が例示されている。
本体52Aの壁72には、ラベル113を貼り付けるべき領域115が設けられている。領域115は、壁72の壁面よりも−X軸方向に凹んでいる。つまり、領域115は、壁72に凹状に設けられている。ラベル113は、凹状の領域115内に貼り付けられている。このため、ラベル113は、凹状の領域115から壁72の壁面を超えて突出することを軽減することができる。このため、ラベル113がインク注入用容器94(図11)などに接触することを避けやすい。これにより、ラベル113が本体52Aから剥がれることを避けやすい。なお、標識111に、インクの色に対応した色による表示を採用すれば、インク注入口45Bや受け皿54をインクの色ごとに直感的に識別しやすい。
標識112は、インク注入口45Bごとに設けられている。4つのインク注入口45Bを有する本実施形態では、4つの標識112が設けられている。本実施形態では、標識112は、本体52Aの壁73に貼り付けられたラベル117の形態を有している。ラベル117には、図柄、模様、色彩、色、文字、記号などで表現されたマーク118が描かれている。なお、図16では、マーク118として、標識112に対応付けられたインク注入口45Bを指示する矢印記号が例示されている。また、標識112には、インクの色に対応して、インク注入口45Bごとに異なる色による表示も採用されている。4つの標識112では、ラベル117の形状や大きさが、インク注入口45Bごとに異なっている。つまり、4つのラベル117の形状や大きさは、相互に異なっている。
本体52Aの壁73には、ラベル117を貼り付けるべき貼付領域119が、インク注入口45Bごとに設けられている。4つのインク注入口45Bを有する本実施形態では、4つの貼付領域119が設けられている。4つの貼付領域119の形状や大きさが、インク注入口45Bごとに異なっている。つまり、4つの貼付領域119の形状や大きさは、相互に異なっている。4つの貼付領域119において、各貼付領域119の形状や大きさは、対応付けられたラベル117の形状や大きさに対応している。つまり、4つの貼付領域119において、貼付領域119の形状や大きさは、対応付けられたラベル117ごとに、ラベル117の形状や大きさに応じて異なっている。
これにより、本実施形態では、インク注入口45Bに対応付けられたラベル117は、対応付けられた貼付領域119だけに貼り付けられやすい。換言すれば、1つのラベル117を、このラベル117の対応付けと異なる貼付領域119に貼り付けることが困難である。この結果、ラベル117を対応付けが異なる間違った貼付領域119に貼り付けてしまうことを避けやすい。つまり、インク注入口45Bに対応付けられたラベル117を、対応が間違ったインク注入口45Bに対して誤って貼り付けてしまうことを避けやすい。よって、インク注入口45Bとラベル117との対応付けを正確に実施することができる。
なお、各貼付領域119は、本体52Aの壁73の壁面よりも下方に凹んでいる。つまり、貼付領域119は、壁73に凹状に設けられている。そして、ラベル117は、凹状の貼付領域119内に貼り付けられている。このため、ラベル117は、凹状の貼付領域119から壁73の壁面を超えて突出することを軽減することができる。このため、ラベル117がインク注入用容器94(図11)などに接触することを避けやすい。これにより、ラベル117が本体52Aから剥がれることを避けやすい。
本実施形態では、キャップ53の把持部89は、図17に示すように、被覆部86から突出した板状の形態を有している。作業者は、板状の把持部89を手指で挟持することによって把持部89を掴むことができる。把持部89の外殻を構成する面のうち互いに対向する最大の面である挟持面131を手指で挟持すれば把持部89を掴みやすい。互いに対向する挟持面131を個別に識別する場合に、2つの挟持面131は、図17中のC−C線における断面図である図18に示すように、それぞれ、挟持面131A及び挟持面131Bと表記される。
挟持面131Aには、突起部132Aが設けられている。挟持面131Bには、突起部132Bが設けられている。突起部132Aは、挟持面131Aから挟持面132B側とは反対側に向かって突出している。突起部132Bは、挟持面131Bから挟持面132A側とは反対側に向かって突出している。つまり、突起部132A及び突起部132Bは、それぞれ、把持部89の外側に向かって突出している。突起部132A及び突起部132Bによって、把持部89を挟持した手指が滑りにくくなるため、把持部89を掴みやすい。
キャップ53では、図19に示すように、挟持面131を正面に見たときに、把持部89が被覆部86の外殻の領域133内に納まっている。領域133は、被覆部86を把持部89側に向かって平行移動させたときに被覆部86によって描かれる軌跡と等しい。また、領域133は、把持部89から被覆部86に向かう方向にキャップ53を平面視したときに、被覆部86に重なる領域でもある。つまり、キャップ53では、把持部89から被覆部86に向かう方向にキャップ53を平面視したときに、被覆部86に重なる領域内に把持部89が納まっている。さらに、本実施形態では、把持部89に傾斜部134が形成されている。傾斜部134は、被覆部86側から、把持部89の被覆部86側と反対側の端部に向かうにつれて領域133の内側に向かう向きに傾斜している。傾斜部134が設けられているので、把持部89が領域133から外側にはみ出ることを抑制することができる。これにより、キャップ53を小型化しやすくすることができる。なお、本実施形態では、把持部89に2つの傾斜部134が形成されているが、傾斜部134の個数は1つでもよい。また、キャップ53では、把持部89に傾斜部134があるため被覆部86側が幅広となり、挟持面131を指でつまんでキャップ53を着脱するとき、被覆部86寄りを持ち易くなり、着脱操作しやすい。
換言すれば、キャップ53は、図19に示すように、キャップ53の中心軸CLと交差する方向に相対向する2つの傾斜部134を有している。挟持面131は、2つの傾斜部134を接続している。2つの挟持面134は、図18に示すように、キャップ53をインク注入口45Bに装着したときに、インク注入口45Bの中心軸CL1方向に略平行に相対向している。つまり、キャップ53は、キャップ53の中心軸CL(図19)と交差する方向に相対向する2つの傾斜部134と、2つの傾斜部134を接続し、且つ、インク注入口45Bに装着するときにインク注入口45Bの中心軸CL1(図18)方向に略平行な相対向する2つの挟持面131と、を有している。なお、挟持面131は、平坦部に相当する。この構成によれば、傾斜部134が傾斜せずキャップ53の中心軸CLと平行な方向に延びる場合と比べ、キャップ53を小型化することが可能になる。
本実施形態では、図20に示すように、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー47を本体52Aに対して閉じたときに、キャップ53は、X軸に沿って、本体52Aとカバー47との間に位置する。つまり、プリンター1の使用姿勢でプリンター1を鉛直上方から見たとき(図5で見たとき)、一辺83に沿った第1方向に交差し、且つ一辺83からインク注入口45Bに向かう方向を第2方向として、図20に示すように、一辺83よりも第2方向の位置、すなわち一辺83よりも−X軸方向の位置にキャップ53が位置する。なお、図20では、構成をわかりやすく示すため、本体52Aの一部とカバー47の一部とを破断した状態が図示されている。
そして、キャップ53の−X軸方向の位置に本体52Aが位置し、キャップ53のX軸方向の位置にカバー47が位置している。本実施形態では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー47を本体52Aに対して閉じたときに、キャップ53の被覆部86と把持部89とが、カバー47と本体52Aとに当接することが避けられている。換言すれば、本実施形態では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー47を本体52Aに対して閉じたときに、本体52Aの被覆部71とカバー47の内側面135との間の閉空間にキャップ53が納まる。これにより、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態で、カバー47を本体52Aに対して確実に閉じることができる。
これは、把持部89に設けられた傾斜部134によって実現されている。キャップ53をタンク10の注入部45に装着したときに挟持面133がXZ平面に沿っている状態で把持部89とカバー47との間に隙間があくように傾斜部134が形成されている。つまり、2つの傾斜部134のうちX軸方向でカバー47に近い傾斜部134を傾斜部134Aとしたとき、傾斜部134Aとカバー47との間に隙間があく設定になっている。
さらに、本実施形態では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着したときに挟持面133がXZ平面に沿っている状態で、傾斜部134AがZ軸に沿って延在する。このとき、カバー47の内側面135もZ軸に沿って延伸している。つまり、カバー47の内側面135は、鉛直方向に沿って延伸している。このため、図20に示す状態において、傾斜部134Aと内側面135とが略平行となる。つまり、キャップ53の傾斜部134Aが内側面135に対向するようにキャップ53が注入部45に装着され、且つカバー47が閉じられた状態で、傾斜部134Aと内側面135とが略平行となる。これにより、カバー47を本体52Aに対して閉じたときにキャップ53がカバー47に当接することを避けつつ、把持部89の大きさを大きく設定することができる。つまり、本実施形態では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー47を本体52Aに対して確実に閉じることができるとともに、把持部89を掴みやすくすることができる。
上記の構成を換言すれば、キャップ53は、本体52Aの被覆部71のうちZ軸に沿って延伸する壁137と、Z軸に沿って延伸する内側面135との間に位置している。キャップ53は、Z軸に対して傾斜している。キャップ53は、−Z軸方向からZ軸方向に向かうにつれてX軸方向に向かって、すなわちカバー47側に向かって傾斜している。このため、被覆部86の外殻の領域133(図19)とカバー47の内側面135とが互いに重なる。よって、把持部89が領域133にわたって設けられていると、把持部89がカバー47に当接してしまう。このため、把持部89が領域133にわたって設けられていると、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態で、カバー47を本体52Aに対して閉じることができない事態が発生し得る。
しかしながら、本実施形態では、把持部89に傾斜部134が形成されているので、このような事態を避けることができる。キャップ53の傾斜部134Aが内側面135に対向するようにキャップ53が注入部45に装着され、且つカバー47が閉じられた状態で、キャップ53と内側面135との間に隙間が設けられる。つまり、インク注入口45Bの中心軸CL1と交差する方向に傾斜する傾斜部134によって、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー47を本体52Aに対して確実に閉じることができる。なお、中心軸CL1と傾斜部134とが交差する角度は、90度ではない。本実施形態では、中心軸CL1と傾斜部134とが交差する角度のうち小さい方の角度は、Z軸と中心軸CL1とが交差する角度のうち小さい方の角度と等しい。換言すれば、中心軸CL1に対する傾斜部134の傾斜は、Z軸に対する中心軸CL1の傾斜と等しい。このことから、傾斜部134は、インク注入口45Bの傾斜に応じた傾斜に形成されると言える。つまり、傾斜部134は、インク注入口45Bの傾斜に応じて傾斜している。これにより、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態で、傾斜部134をZ軸に沿って、すなわち鉛直方向に沿って配置しやすい。
ここで、キャップ53において挟持面131を正面に見たときに、図19に示すように、キャップ53の中心軸CLと、傾斜部134の接線V1とのなす角のうち90度よりも小さい角の角度をA1とする。また、プリンター1の使用姿勢において、図20に示すように、インク注入口45Bの先端の接線V2と、水平線H1とのなす角のうち90度よりも小さい角の角度をA2とする。そして、本実施形態では、角度A1≦角度A2の関係が満たされている。これにより、キャップ53の傾斜部134Aが内側面135に対向するようにキャップ53が注入部45に装着され、且つカバー47が閉じられた状態で、キャップ53がカバー47に当接することを避けつつ把持部89の大きさを大きく設定することができる。
また、本実施形態では、プリンター1の使用姿勢において、タンク10が傾斜面136を有している。注入部45は、傾斜面136に設けられている。傾斜面136は、前述した受け皿54(図14)の載置面105と同様に、X軸方向に向かうにつれて−Z軸方向に向かう向きに傾斜している。つまり、載置面105と傾斜面136とは、プリンター1の使用姿勢において、水平方向とは交差する方向に傾斜している。そして、本実施形態では、タンク10の傾斜面136と受け皿54の載置面105とが同等の傾斜を有している。つまり、タンク10の傾斜面136と受け皿54の載置面105とが平行になっている。なお、平行は、厳密な平行状態に限定されず、直交する状態を除いて、誤差や公差等により互いに傾いた状態も含む。
ここで、注入部45は、傾斜面136の傾斜にならって傾斜している。このため、筒部45Aも、傾斜面136の傾斜にならって傾斜している。筒部45Aは、カバー47の内側面135に向かって傾斜している。そして、インク注入口45Bも、傾斜面136の傾斜にならって傾斜している。よって、注入部45のキャップ53が装着される先端面、すなわち筒部45Aの先端面は、受け皿54の載置面105の傾斜と同等に傾斜する。このとき、インク注入口45Bは、カバー47の内側面135に向かって開口しているともみなされ得る。このため、注入部45に装着されるキャップ53も、傾斜面136の傾斜にならって傾斜する。
よって、注入部45に装着されたキャップ53と、受け皿54の載置面105とが同等の傾斜となる。このため、キャップ53を注入部45から外して受け皿54に移設するときに、キャップ53の傾斜を保ったまま受け皿54に移しやすい。つまり、注入部45から外したキャップ53の姿勢を変化させることなく、キャップ53を受け皿54に載置しやすい。この結果、キャップ53を注入部45から外して受け皿54に移設するときの作業を容易にすることができる。
さらに、本実施形態では、キャップ53を受け皿54の載置面105に載置した状態でカバー47を本体52Aに対して閉じたときに、キャップ53の被覆部86と把持部89とが、カバー47と本体52Aとに当接することが避けられている。換言すれば、本実施形態では、キャップ53を受け皿54の載置面105に載置した状態でカバー47を本体52Aに対して閉じたときに、本体52Aの被覆部71とカバー47の内側面135との間の閉空間にキャップ53が納まる。
また、本実施形態では、キャップ53を受け皿54の載置面105に載置したときに挟持面133がXZ平面に沿っている状態で把持部89とカバー47との間に隙間があくように傾斜部134が形成されている。つまり、2つの傾斜部134のうちX軸方向でカバー47に近い傾斜部134Aとカバー47との間に隙間があく設定になっている。これにより、キャップ53を受け皿54の載置面105に載置した状態で、カバー47を本体52Aに対して確実に閉じることができる。
なお、図21に示すように、本実施形態では、インク注入用容器94から注入部45にインクを注入するとき、筒部45Aの先端(外端)にインク注入用容器94の位置決め部96が当接する。これにより、注入部45に対するインク注入用容器94の位置が規制されやすい。本実施形態では、インク注入口45Bが傾斜面136の傾斜にならって傾斜しているので、インク注入用容器94の位置決め部96を筒部45Aの先端に当接させたとき、インク注入用容器94も傾斜面136の傾斜にならって傾斜する。これにより、注入部45の周辺に、インク注入用容器94に対する十分な空間を確保することが困難な場合であっても、インク注入用容器94が傾斜するので、注入部45にインクを注入しやすい。
なお、本実施形態におけるプリンター1では、図22に示すように、印刷部42が、待機位置311と、折り返し位置312との間の可動領域を往復移動可能に構成されている。タンク10と印刷部42とに接続されるインク供給チューブ43は、印刷部42の往復移動に追従して柔軟に進退可能に構成されている。なお、図22では、構成をわかりやすく示すため、スキャナーユニット5(図3)や筐体7の図示が省略されている。
また、プリンター1では、4つのタンク10がY軸に沿って並んでいる。しかしながら、複数のタンク10が並ぶ方向は、Y軸に沿った方向に限定されない。例えば、図23に示すように、複数のタンク10がX軸に沿って並んだ構成を有するプリンター1000も採用され得る。プリンター1000の形態について説明する。なお、プリンター1000において、プリンター1と同様の構成については、プリンター1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
プリンター1000は、印刷ユニット3と、タンクユニット4と、スキャナーユニット5と、を有している。プリンター1000では、タンク10が印刷ユニット3の筐体6に収容されている。つまり、プリンター1000では、プリンター1の筐体7(図1)が筐体6に一体的に含まれている。プリンター1000では、図23に示すように、筐体6がカバー401を有している。カバー401は、筐体6に対して回動可能に構成されている。カバー401は、後述する回動中心402を中心として、筐体6に対して開閉可能に回動する。
図23に示すように、プリンター1000では、複数(この例では4つ)のタンク10が、筐体6内に収容されている。プリンター1000において、複数のタンク10は、プリンター1000の正面22側、すなわちプリンター1000のY軸方向側に位置している。プリンター1000では、複数のタンク10がX軸に沿って配列している。このため、プリンター1000では、X軸方向は、複数のタンク10が配列する方向である。
カバー401には、窓部25が設けられている。窓部25は、筐体6において、正面22に設けられている。窓部25は、光透過性を有している。そして、窓部25に重なる位置に、タンク10が設けられている。このため、プリンター1000を使用する作業者は、窓部25を介してタンク10を視認することができる。本実施形態では、窓部25は、カバー401に形成された開口として設けられている。そして、開口として設けられた窓部25は、光透過性を有する部材403で塞がれている。このため、作業者は、開口である窓部25を介してタンク10の視認壁404を視認することができる。なお、窓部25を塞ぐ部材403を省略した構成も採用され得る。窓部25を塞ぐ部材403が省略されていても、作業者は、開口である窓部25を介してタンク10の視認壁404を視認することができる。
本実施形態では、タンク10の視認壁404の少なくとも一部が光透過性を有している。視認壁404の光透過性を有する部位から、タンク10内のインクが視認され得る。つまり、視認壁404の光透過性を有する部位から、タンク10内の液面を視認することができる。従って、作業者は、窓部25を介して4つのタンク10を視認することによって、各タンク10におけるインクの量を視認することができる。つまり、タンク10では、視認壁404の光透過性を有する部位を、インクの量を視認可能な視認部として活用することができる。なお、視認壁404の全体が光透過性を有する構成も採用され得る。
プリンター1000におけるタンク10では、図24に示すように、注入部45は、壁405に設けられている。壁405は、プリンター1000の使用姿勢において、傾斜している。壁405は、−Z軸方向からZ軸方向に向かうにつれて−Y軸方向に向かう向きに傾斜している。このため、壁405は、鉛直方向と交差する方向に向いている。前述した視認壁404は、壁405に交差する方向に延伸している。
プリンター1000では、筐体6とカバー401とを示す断面図である図25に示すように、回動中心402を中心として、筐体6に対して開閉可能に回動する。プリンター1000では、回動中心402がタンク10の視認面46より下方に位置している。なお、図25では、筐体6とカバー401とをYZ平面で切断したときの断面図が模式的に図示されている。なお、プリンター1000においても、タンク10の注入部45にキャップ53が装着される。
図25では、筐体6に対してカバー401が閉じられた閉位置においてカバー401が実線で図示されている。他方で、筐体6に対してカバー401が開かれた開位置においてカバー401が二点鎖線で図示されている。閉位置では、タンク10の注入部45は、カバー401によって覆われる。他方で、開位置では、キャップ53を注入部45から外した状態で、注入部45が開放される。なお、プリンター1000では、回動中心402がX軸に沿って延在している。
換言すれば、キャップ53を注入部45から外した状態で、カバー401を開位置にすると、タンク10の注入部45が露呈する。このため、作業者は、カバー401を開位置にすることによって、筐体6の外側からタンク10の注入部45にアクセスすることができる。そして、カバー401の開位置において、作業者は、ボトルなどに収容されているインクを注入部45からタンク10内に注入することができる。このとき、作業者は、視認壁404を通してタンク10内のインクの量を確認しながらインクを注入部45に注入することができる。
プリンター1000では、図25に示すように、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー401を筐体6に対して閉じたときに、キャップ53は、Y軸に沿って、筐体6とカバー401との間に位置する。つまり、プリンター1000の使用姿勢でプリンター1000を鉛直上方から見たとき、図23に示す一辺407に沿った第1方向に交差し、且つ一辺407からインク注入口45Bに向かう方向を第2方向として、図25に示すように、一辺407よりも第2方向の位置、すなわち一辺407よりも−Y軸方向の位置にキャップ53が位置する。なお、プリンター1000では、Y軸に沿った方向が第1方向に対応し、X軸に沿った方向が第2方向に対応する。
そして、キャップ53の−Y軸方向の位置に筐体6が位置し、キャップ53のY軸方向の位置にカバー401が位置している。本実施形態では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー401を筐体6に対して閉じたときに、キャップ53の被覆部86と把持部89とが、カバー401と筐体6とに当接することが避けられている。換言すれば、プリンター1000では、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態でカバー401を筐体6に対して閉じたときに、筐体6の被覆部71とカバー401の内側面135との間の閉空間にキャップ53が納まる。これにより、キャップ53をタンク10の注入部45に装着した状態で、カバー401を筐体6に対して確実に閉じることができる。
これは、把持部89に設けられた傾斜部134によって実現されている。キャップ53をタンク10の注入部45に装着したときに挟持面133がYZ平面に沿っている状態で把持部89とカバー401との間に隙間があくように傾斜部134が形成されている。つまり、2つの傾斜部134のうちY軸方向でカバー401に近い傾斜部134Aとカバー401との間に隙間があく設定になっている。プリンター1000においても、プリンター1と同様の効果が得られる。
プリンター1において、図4、図9、及び図20に示すように、キャップ53をタンク10に装着した状態で筐体7の本体52A(被覆部71)の開口部74を区画する縁とキャップ53との間に隙間がある。つまり、キャップ53は、本体52Aの開口部74を通過することができる。つまり、プリンター1では、タンク10のインク注入口45Bを除いた部分の少なくとも一部を覆う本体52Aに形成されている開口部74からインク注入口45Bが露出する。プリンター1では、キャップ53がタンク10のインク注入口45Bに装着されてインク注入口45Bを閉塞した状態で、キャップ53と開口部74を区画する縁との間に隙間を有する。このため、プリンター1では、例えば、キャップ53をタンク10に装着した状態で、筐体7の本体52Aをプリンター1から取り外すことができる。換言すれば、キャップ53をタンク10に装着したままで、本体52Aをプリンター1から取り外すことができる。これにより、本体52Aをプリンター1から取り外すときに、タンク10内にインク注入口45Bを介してゴミや埃などの異物が進入することを避けやすい。また、インク注入口45Bと開口部74を区画する縁との間に隙間があるため、インク注入口45Bの周りの傾斜面136上のインクを隙間を介して拭き取ることも可能である。
また、プリンター1では、タンク10のインク注入口45Bの周囲の傾斜面136上にインクを吸収可能な吸収材を備える構成が採用され得る。吸収材を備えた構成によれば、例えば、インク注入口45Bにインクを注入するときなどにインク注入口45Bの周囲に垂れ落ちたインクを吸収材で吸収することができる。これにより、筐体7内にインクによる汚れが発生することを低く抑えることができる。吸収材にインクが充満した場合には、本体52Aをプリンター1から取り外すことによって、吸収材を新たな吸収材に交換することができる。なお、吸収材を備えた構成において、キャップ53と開口部74を画定する縁との間に隙間がある上記の構成が採用されれば、吸収材を新たな吸収材に交換するときに、例えば、吸収材や本体52Aから垂れ落ちたインクがインク注入口45B内に混入してしまうことを避けることができる。
また、本実施形態では、図26に示すように、タンク10の傾斜面136に囲壁321が設けられている。囲壁321は、注入部45の外側に環状に設けられており、注入部45を外側から囲んでいる。囲壁321は、傾斜面136から上方に向かって突出している。囲壁321も傾斜面136の傾斜にならって傾斜している。このため、囲壁321は、筒部45Aが傾斜面136から突出する方向と同じ方向に向かって、傾斜面136から突出している。タンク10では、例えば、インク注入口45Bにインクを注入するときなどにインク注入口45Bの周囲に垂れ落ちたインクを、囲壁321によってせき止めることができる。これにより、インク注入口45Bの周囲に垂れ落ちたインクが広い範囲に拡散することを低く抑えることができる。
なお、囲壁321を有するタンク10に上記の吸収材を設ける構成も採用され得る。この構成では、囲壁321によって囲まれた領域322内に吸収材を配置する構成が採用され得る。この構成によれば、インク注入口45Bの周囲に垂れ落ちたインクが拡散することを一層低く抑えることができる。本実施形態では、タンク10に設けられた囲壁321は、筐体7の本体52Aによって覆われる。このため、タンク10が本体52A内に収容された状態では、囲壁321を視認することができない。囲壁321によって囲まれた領域322内に吸収材を配置した構成においても、キャップ53と開口部74を画定する縁との間に隙間がある上記の構成が採用され得る。この構成によれば、吸収材を新たな吸収材に交換するときに、タンク10にキャップ53を装着したまま、本体52Aをプリンター1から取り外すことができる。これにより、吸収材を新たな吸収材に交換するときに、例えば、吸収材や本体52Aから垂れ落ちたインクがインク注入口45B内に混入してしまうことを避けることができる。なお、囲壁321を設ける領域は、傾斜面136の一部の領域でも、傾斜面136の全域でも構わない。傾斜面136の全域に囲壁321を設ける構成では、囲壁321でせき止めることができるインクの容量を増大させることができる。また、傾斜面136の全域に囲壁321を設ける構成では、吸収材の大きさを大きくすることができる効果も得られる。上記のようなメンテナンスを行う際、キャップ53がインク注入口45Bを閉塞した状態で筐体7の本体52Aを上方に持ち上げることにより、吸収材交換等を実施することが可能である。しかし、図4に示す実施例のように、キャップ53の係留部85が接続部84に接続される場合は、係留部85を接続部84から外せば、更に容易に本体52Aを取り外すことが可能である。
上記各実施形態、各実施例において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したり塗布したりして消費する液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置で消費させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては、上記各実施形態で説明したようなインクの他、液晶等も挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。更に、インクとして、昇華転写インクを用いることができる。昇華転写インクは、例えば昇華性染料のような昇華性の色材を含むインクである。印刷方法は、そのような昇華転写インクを液体噴射装置により転写媒体に噴射し、その転写媒体を被印刷物に接触させ加熱して色材を昇華させて被印刷物に転写させる。被印刷物はTシャツやスマートフォン等である。このように、昇華性の色材を含むインクであれば、多様な被印刷物(印刷媒体)に印刷を行うことができる。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
なお、本発明は、上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。