JP2018003068A - 金属ナノ粒子焼結膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
金属粒子の融着が緻密であり、かつ、基材への密着性が良好であり、極短時間の光照射により金属ナノ粒子同士を焼結させ、十分な導電性を示す焼結膜を大量生産することができる金属ナノ粒子焼結膜の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
金属ナノ粒子を含む塗布膜をフラッシュ光照射により、短時間で焼結することで金属粒子の緻密な融着および基材の密着性を高めることで、良好な導電性を発揮する製膜方法、さらには該製膜方法を含む半導体素子、薄膜トランジスタ、および電子デバイスの製造方法。
【選択図】図1
Description
をはじめとするアルキルアミン類を挙げることができる。
フラッシュ光の照射条件は、焼結膜の厚さが100nmである場合、塗布膜に与えられる照射エネルギーの密度が1.9J/cm2のときに1.5E+01Ω・cmの体積抵抗率を示し、8.4J/cm2のときには4.7E−06Ω・cmを示したことから1.9J/cm2以上の照射エネルギーを与えることが好ましい。このとき、光照射は単発照射でもパルス照射でも同様の効果を得ることができる。
平均分子量1万〜3万の範囲内にあるポリエチレンイミン系ポリマーで被覆された銀ナノ粒子をエタノール溶媒中に10〜20%の濃度になるように分散させた分散体RAGT(DIC株式会社製)を金属ナノ粒子ペーストとして用いた。
膜厚は、走査型白色干渉顕微鏡(菱化システム製)を用いて測定した。
本発明に用いられたキセノンフラッシュ焼結装置は、単閃光方式熱処理評価用の熱源用ストロボフラッシュ装置(株式会社 菅原研究所製)を用いた。該焼結装置は、□30mmの範囲を最大10J/cm2の強度でエネルギー照射が可能な装置である。
体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計ロレスターEP(三菱化学株式会社製)にて測定した。試験片の導電性膜の膜厚から体積抵抗率を求めた。なお、体積抵抗率は、例えば、8.8×10−6Ω・cmを「8.8E−06Ω・cm」と記載する方法により示した。
フラッシュ光照射により基材に与えられるエネルギー量及びエネルギー密度は、光源から塗布膜までの距離を調整することにより調整した。光照射により基材に与えられるエネルギー量及びエネルギー密度は、レーザーパワーメータ(オフィール製)により測定した。
従来方法である熱焼結は、上記方法により作製された塗布膜を180℃30分間恒温・乾燥器(クリーンオーブンDE411ヤマト科学製)で焼結することにより行った。
電子顕微鏡写真は、操作型電子顕微鏡JSM−7500TFE(JEOL社製)にて撮影した。撮影時の加速電圧は2kV(GB−Hモード)で行った。測定倍率は、1万倍及び5万倍とした。
[実施例1]
(1)スピンコート法によるナノ金属ペースト塗布膜の作製
本実験では、0.7mm厚の無アルカリガラス基板(40mm×50mm)上に金属ナノペーストを0.5mL滴下し、焼結後の膜厚さが100nmになるように調整した回転数(約500から2000rpm)でスピンコートすることにより塗布膜を作製した。
(2)フラッシュ光照射による塗布膜の焼結
得られた塗布膜へフラッシュ光を照射することにより焼結膜を作製した。フラッシュ光照射装置の放電エネルギーを6000J/Fに固定し、電圧は862Vで行った。放電コイルの調整により閃光時間のピーク半値幅は、0.8msであった。塗布膜へのフラッシュ光照射は1回とした。
塗布膜への光照射エネルギーの調整は、光源から塗布膜までの距離を調整することにより行った。光源から塗布膜までの距離は、30、40、50、60、70、80、90、100及び130mmに設定した。このとき、塗布膜へ与えられるエネルギー密度は、表1に示した。
(3)ナノ金属ペースト塗布膜の評価
得られた焼結膜の体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計により求めた。
(比較例1)
本実験では、0.7mm厚の無アルカリガラス基板(40mm×50mm)上に金属ナノペーストを0.5mL滴下し、焼結後の膜厚さが100nmになるように調整した回転数(約500から2000rpm)でスピンコートすることにより塗布膜を作製した。
(2)熱による塗布膜の焼結
得られた塗布膜を180℃で30分間恒温・乾燥器により焼結することで、焼結膜を得た。
(3)ナノ金属ペースト塗布膜の評価
得られた焼結膜の体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計により求めた。
[実施例2]
(1)凸版反転印刷法によるナノ金属ペースト塗布膜の作製
本実験では、0.7mm厚の無アルカリガラス基板(40mm×50mm)上にガラス製スリットコーターを用いて凸版反転印刷法(特開2005−57118号公報を参照)により、金属ナノペーストを当該支持体上に全面印刷することにより塗布膜を作製した。
(2)フラッシュ光照射による塗布膜の焼結
得られた塗布膜へフラッシュ光を照射することにより焼結膜を作製した。フラッシュ光照射装置の放電エネルギーを6000J/Fに固定し、電圧は862Vで行った。放電コイルの調整により閃光時間のピーク半値幅は、0.8msであった。塗布膜へのフラッシュ光照射は1回とした。
塗布膜への光照射エネルギーの調整は、光源から塗布膜までの距離を調整することにより行った。光源から塗布膜までの距離は、30、40、50、60、70、80、90、100及び130mmに設定した。このとき、塗布膜へ与えられるエネルギー密度は、表1に示した。
(3)ナノ金属ペースト塗布膜の評価
得られた焼結膜の体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計により求めた。
(比較例2)
本実験では、0.7mm厚の無アルカリガラス基板(40mm×50mm)上にガラス製スリットコーターを用いて凸版反転印刷法(特開2005−57118号公報を参照)により、金属ナノペーストを当該支持体上に全面印刷することにより塗布膜を作製した。
(2)熱による塗布膜の焼結
得られた塗布膜を180℃で30分間恒温・乾燥器により焼結することで、焼結膜を得た。
(3)ナノ金属ペースト塗布膜の評価
得られた焼結膜の体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計により求めた。
熱(図1の1、2)又はフラッシュ光照射(図1の3、4)により得られた焼結膜の走査型電子顕微鏡写真を図1にそれぞれ示した。熱焼結により得られた焼結膜の表面には20nmから200nmまでの粒子径を有する銀の粗大粒子が塗布膜中に観測された。フラッシュ光照射による焼結により得られた焼結膜の表面には銀の独立した粒子は観測されず、粒子同士が融着し、バルク化している。融着によるバルク化により、高い導電性に加えて、粗大粒子の無い、平滑な塗布膜表面を得ることができたと考えられる。
[実施例3]
実施例1で得られた焼結膜基板を元に、BGBC型構造を有する薄膜トランジスタのテスト素子を以下の手順で作製した。
(1)ゲート電極の作製
厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上に蒸着法を用いてCrを所定のゲート電極パターンを基板上にパターニングすることにより作製した。本実験では、ゲートにCr蒸着膜を用いたが、凸版反転印刷法を用いてパターニングした金属ナノペーストをゲート電極として用いることもできる。
(2)絶縁層の作製
本実験では、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液にスチレンアクリルアクリレート樹脂を10〜15wt%で溶解させた溶液をゲート電極が形成されたガラス基板上に滴下し、スピンコートにより700〜800nmの膜厚になるように塗布した。絶縁層は、得られた基板に紫外線を照射し硬化させることにより作製した。
(3)ソース電極及びドレイン電極の作製
本実験では、ソース電極及びドレイン電極は、ゲート電極及び絶縁層が形成された支持体に凸版反転印刷を用いてパターン形成することにより作製した。凸版反転印刷により作製されたソース電極及びドレイン電極パターンは、チャネル長20μm、チャネル幅100μmで作製した。電極の膜厚は、焼結後に100nmとなるように作製した。
(4)電極の焼結
ソース電極及びドレイン電極パターンが形成された支持体にキセノンフラッシュ光を光源から30mmの距離から照射することにより、ソース及びドレイン電極パターンを焼結させ、当該電極を得た。このとき、支持体に与えられたエネルギー密度は、8.4J/cm2であった。
(5)電極の表面処理
30mmol/Lペンタフルオロベンゼンチオールのイソプロピルアルコール溶液中にゲート電極、絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極が形成された支持体を20分間浸漬させることにより電極表面の処理を行った。浸漬した後、すぐにイソプロピルアルコールで洗浄した。
(6)半導体層の形成
TFT素子を作製するための半導体には、有機半導体を使用した。本実験に用いた有機半導体は、0.4wt%C10−BTBT−yne−PhC5のp−キシレン溶液を使用した。TFT素子は、該有機半導体溶液をソース電極及びドレイン電極の間のチャネル部分にドロップキャストすることにより作製した。半導体溶液をドロップキャストした後、室温で溶媒のp−キシレンを蒸発させた。
(7)TFT特性評価
作製した素子は、大気中で80℃、約10分の熱処理を行った後にId−Vg、Id−Vd特性を半導体パラメター測定装置(ケースレー社4200)により測定し、これより電界効果移動度及びON/OFF比を周知の方法より求めた。電界効果移動度の単位は、cm2/Vsである。
(比較例3)
(1)ゲート電極の作製
厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上に蒸着法を用いてCrを所定のゲート電極パターンを基板上にパターニングすることにより作製した。本実験では、ゲートにCr蒸着膜を用いたが、凸版反転印刷法を用いてパターニングした金属ナノペーストをゲート電極として用いることもできる。
(2)絶縁層の作製
本実験では、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液にスチレンアクリルアクリレート樹脂を10〜15wt%で溶解させた溶液をゲート電極が形成されたガラス基板上に滴下し、スピンコートにより700〜800nmの膜厚になるように塗布した。絶縁層は、得られた基板に紫外線を照射し硬化させることにより作製した。
(3)ソース電極及びドレイン電極の作製
本実験では、ソース電極及びドレイン電極は、ゲート電極及び絶縁層が形成された支持体に凸版反転印刷を用いてパターン形成することにより作製した。凸版反転印刷により作製されたソース電極及びドレイン電極パターンは、チャネル長20μm、チャネル幅100μmで作製した。電極の膜厚は、焼結後に100nmとなるように作製した。
(4)電極の焼結
ソース電極及びドレイン電極パターンが形成された支持体を180℃30分間恒温・乾燥器で焼結することにより、ソース電極及びドレイン電極を得た。焼結膜の膜厚は、100nmとなるようにスピンコート時の回転数を調整した。
(5)電極の表面処理
30mmol/Lペンタフルオロベンゼンチオールのイソプロピルアルコール溶液中にゲート電極、絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極が形成された支持体を20分間浸漬させた。浸漬した後、すぐにイソプロピルアルコールで洗浄した。
(6)半導体層の形成
TFT素子を作製するための半導体には、有機半導体を使用した。本実験に用いた有機半導体は、0.4wt%C10−BTBT−yne−PhC5のp−キシレン溶液を使用した。TFT素子は、該有機半導体溶液をソース電極及びドレイン電極の間のチャネル部分にドロップキャストすることにより作製した。半導体溶液をドロップキャストした後、室温で溶媒のp−キシレンを蒸発させた。
(7)TFT特性評価
作製した素子は、大気中で80℃、約10分の熱処理を行った後にId−Vg、Id−Vd特性を半導体パラメター測定装置(ケースレー社4200)により測定し、これより電界効果移動度及びON/OFF比を周知の方法より求めた。電界効果移動度の単位は、cm2/Vsである。
Claims (4)
- 金属ナノ粒子を含むペーストを基材表面に塗布し塗布膜を形成し、フラッシュ光照射の単発照射時間が10ms以下であり塗布膜に与えられるエネルギー密度が1.9J/cm2以上のフラッシュ光照射により焼結する金属ナノ粒子焼結膜の製造方法。
- 前記金属ナノ粒子の平均粒径が1um以下であり、金、銀及び銅からなる群から選択される金属からなる粒子を含む請求項1記載の金属ナノ粒子焼結膜の製造方法。
- 前記塗布膜の形成方法が、スピンコーティング、バーコート、スロットダイコート、ブレードコート、塗装、ディップペン、注射器、エアブラシ、リソグラフィー、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、凸版反転印刷、レーザー印刷、ゼログラフィー印刷、パッド印刷およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1または2いずれか1項記載の金属ナノ粒子焼結膜の製造方法。
- 請求項1〜3いずれか1項記載の金属ナノ粒子焼結膜の作製方法を含む半導体素子、薄膜トランジスタおよび電子デバイスの製造方法。
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