JP2018098983A - 整流子、整流子電動機要素、電動送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】火花放電による電気摩耗に対して耐摩耗性を向上する新規な整流子片を提供することを目的とする。【解決手段】回転方向の後方に向かって電気抵抗が高くなるように低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体が層状に配置され、段階的に抵抗値が変化する整流子片である。整流子片45は、回転方向の前方側に低電気抵抗合金体41を、その後方に第1の高電気抵抗合金体42を、さらに最後方側に第2の高電気抵抗合金体43を備えている。なお、第1の高電気抵抗合金体42は、第2の高電気抵抗合金体43よりも電気抵抗率は小さい部分となっている。また、各整流子片間にはスリット部(溝状凹部)44を配置する。【選択図】図1
Description
本発明は、整流子電動機要素、整流子電動機及び電動送風機に搭載する整流子に関する。
従来から良く知られた電動送風機の一例を図3に示す。電動送風機は、整流子電動機要素32とファン部31とから構成される。整流子電動機要素32には、整流子2と電機子巻線22とを含む電機子1と、整流子電動機要素のシャフト3の両端に圧入する軸受4とを含み、この軸受4の各々は、ファン側ブラケット5及び整流子側ブラケット6に各々配置する構成である。カーボンブラシ8を内蔵した金属からなるブラシホルダー7を含み、整流子側ブラケット6にて保持する構成である。界磁9には界磁巻線23を有する構成である。なお、図3に示す電動送風機の構成要素には、エアーガイド10、インペラ11、ケーシング12、スペーサー13、座金14、ナット15及び吸気管16を含む構成を例示する。
この電動送風機の電機子およびブラシ部分を図4に示す。カーボンブラシ8から整流子2を通じて電機子巻線22への通電によって整流子電動機要素は回転する。なお、図4においては、整流子2及びシャフト3の中心軸52を示す補助線を記す。
さて、ブラシと整流子を用いた整流システムでは、従来からの課題として認識されるものとして、ブラシと整流子片の摩擦による機械的摩耗に加えて、ブラシと整流子片の断続的な接触により火花が生じて電気摩耗の発生がある。この電気摩耗は、ブラシおよび整流子片摺動面の磨耗や、粗面化を進行させてブラシ寿命は、短命化する。このためブラシ長寿命化は、従来からの課題の一つである。また、上記の火花は電気放電の一種であり、電気放電に伴うノイズに起因する不具合抑制も課題の一つである。また、さらに、整流子片摺動面の粗面化が過度に進行すると、ブラシの異常摩耗や固着などを引き起こす要因となる。
この電気摩耗を減少させるためには、ブラシに適度な圧力を与えて整流子片に押し当てることでブラシの跳ねを抑制することや、摺動面を滑らかにする、摺動面の摩擦抵抗低減などの方策が行われているが、回転によってブラシが整流子片端を離れる際に発生する火花を抑制することはできない。
この火花を抑制する方法として、バリスタを内蔵した整流子が提案されている。
また、それ以外の方法として、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を例示する。
特許文献1等には、整流子セグメントの中央部が低抵抗体、両端が高抵抗体であり、低抵抗体は銅が主成分、高抵抗体はカーボンが主成分である整流子について記されている。
特許文献2等には、整流子片が低抵抗体と高抵抗体から成り、低抵抗体はカーボンとバインダ、又は銅メッキ被覆黒鉛粒子、高抵抗体はカーボンとバインダと窒化ホウ素などの無機物質である整流子について記されている。
特許文献3等には、回転方向の後方側の抵抗率が回転方向の前方側より大きく、低抵抗側は銅材、高抵抗側は黒鉛と銅の混合粉を焼成生成した材料などで形成する技術について
記されている。
記されている。
上述したバリスタを内蔵させた整流子では、バリスタを設置するために整流子の構造が複雑になり、整流子の製造工数も増加する課題が発生する。また、整流子電動機要素の仕様によって火花発生時の電圧が変化するため、整流子電動機要素の仕様毎に、適切な特性を有するバリスタを選択する必要がある。
例えば、上記の特許文献等には、低抵抗体と高抵抗体を有しており、いずれも高抵抗体はカーボンを含む合金体となっている。そのため、この合金体は粉末成形して焼成した焼成体であり、整流子片として十分な強度や耐摩耗性を得られない可能性がある。低抵抗体を銅やその合金で冷間引抜により形成した伸銅品の場合は、低抵抗体の部分と高抵抗体の部分との硬度などに差が生じ、高抵抗体の摩耗が激しくなることが考察される。
そこで、本発明の課題は、火花放電による電気摩耗に対して耐摩耗性を向上する新規な整流子片を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本件出願の発明者らは、試行錯誤を重ね且つ鋭意検討を行った。その詳細を下記に述べる。
課題を解決するための 第1の発明は、円筒状の整流子において、前記整流子の円筒の外周面に、複数の整流子片と複数の溝状凹部とを交互に列設する構成を具備し、前記溝状凹部は、前記円筒の中心軸の長手方向と同方向に列設する溝状の凹部の構成を具備し、
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記低電気抵抗体の抵抗値よりも大きく且つ前記高電気抵抗体の抵抗値よりも小さい値の一つ又は複数の中間抵抗体とを含む構成であり、
更に、
前記複数の整流子片の各々は、前記回転方向の前方側から後方側に段階的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を配置する構成を含む整流子である。
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記低電気抵抗体の抵抗値よりも大きく且つ前記高電気抵抗体の抵抗値よりも小さい値の一つ又は複数の中間抵抗体とを含む構成であり、
更に、
前記複数の整流子片の各々は、前記回転方向の前方側から後方側に段階的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を配置する構成を含む整流子である。
また、第2の発明は、円筒状の整流子において、前記整流子の円筒の外周面に、複数の整流子片と複数の溝状凹部とを交互に列設する構成を具備し、前記溝状凹部は、前記円筒の中心軸の長手方向と同方向に列設する溝状の凹部の構成を具備し、
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、傾斜機能合金体によって構成し且つ前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気
抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記回転方向の前方側から後方側に連続的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を含む整流子である。
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、傾斜機能合金体によって構成し且つ前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気
抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記回転方向の前方側から後方側に連続的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を含む整流子である。
また、第3の発明は、第1の発明において、前記低電気抵抗合金体は主成分に銅を含む合金であり、前記高電気抵抗合金体は主成分に銅とニッケルを含む合金である整流子である。
また、第4の発明は、第1の発明において、前記複数の中間抵抗体は、前記回転方向の前方側から後方側に段階的にニッケルの含有量が増す配置の構成を含む整流子である。
また、第5の発明は、第1の発明において、前記高電気抵抗合金体にはニッケルを含み、前記ニッケルの含有量のは43重量%から45重量%の範囲である構成を含む整流子である。
また、第6の発明は、第1の発明において、前記低電気抵抗合金体には銅と銀とを含み、前記銀の含有量のは0.05重量%から0.3重量%の範囲である構成を含む整流子である。
また、第7の発明は、第1の発明において、前記低電気抵抗合金体の部分は前記複数の整流子片の巾のうち少なくとも70%である構成を含む整流子である。
また、第8の発明は、第2の発明において、前記傾斜機能合金体の前記低電気抵抗合金体の部分は主成分に銅合金を含み、前記傾斜機能合金体の前記高電気抵抗合金体の部分は主成分に銅合金とニッケルを含む整流子である。
また、第9の発明は、第2の発明において、前記傾斜機能合金体は、前記回転方向の前方側から後方側に連続的にニッケルの含有量が増す濃度勾配の構成を含む整流子である。
また、第10の発明は、第2の発明において、前記傾斜機能合金体に含む銅合金には銀を含み、前記銀の含有量のは0.05重量%から0.3重量%の範囲である構成を含む整流子である。
また、第11の発明は、第2の発明において、前記低電気抵抗合金体の部分は前記複数の整流子片の巾のうち少なくとも70%である構成を含む整流子である。
また、第12の発明は、第1の発明の整流子又は第2の発明の整流子を含む整流子電動機要素である。
また、第13の発明は、第1の発明の整流子又は第2の発明の整流子を含む電動送風機である。
本発明によれば、整流子片の回転方向の前方側に低電気抵抗合金体を、回転方向の後方側に高電気抵抗合金体を設けた整流子により、摩耗の偏りを小さくするとともに、ブラシが整流子片端を離れる際に発生する火花を抑制でき、回転整流子電動機要素を長寿命化することが可能である。
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態及び実施例によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明に用いられる整流子片の低電気抵抗の金属又は金属合金体は、例えば銅やアルミニウム、又はそれらの金属に銀や珪素などの若干の元素を添加した電気抵抗数十nΩ・m程度の合金が挙げられる。特に、銀を0.05〜0.3重量%添加した無酸素銅の伸銅品が、耐熱性や耐摩耗性が良好で低電気抵抗のため通電時の発熱も小さくすることができるため好ましい。
本発明に用いられる整流子片の低電気抵抗の金属又は金属合金体は、例えば銅やアルミニウム、又はそれらの金属に銀や珪素などの若干の元素を添加した電気抵抗数十nΩ・m程度の合金が挙げられる。特に、銀を0.05〜0.3重量%添加した無酸素銅の伸銅品が、耐熱性や耐摩耗性が良好で低電気抵抗のため通電時の発熱も小さくすることができるため好ましい。
また、本発明に用いられる整流子片の高電気抵抗の金属又は金属合金体は、上記低電気抵抗合金体に比べて10〜1000倍抵抗が高い合金が好ましい。例えば、低電気抵抗合金体が銅やアルミニウムの場合、高電気抵抗合金体はニクロムや洋白、コンスタンタンなどが挙げられる。特に銅とニッケルの合金はあらゆる配合割合で固溶体を形成するため、均一な物性の合金が得られ、硬度も同程度であり、ニッケル43〜45重量%程度で0.49μΩmの高電気抵抗合金となるため好ましい。表1に、銅とニッケルの合金のニッケル含有量と体積抵抗率の値を示す。
また、銅とニッケルの合金体にも銀を0.05〜0.3重量%添加することで、耐熱性や耐摩耗性が良好となるため好ましい。勿論、上記高電気抵抗合金に他の元素を添加して、電気抵抗率や硬度などの物性を調整しても構わない。
また、低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体の電気抵抗の差が大きい場合、回転によりブラシが低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体との間を移動する際に、ブラシと整流子との間で火花を生じる可能性がある。そのため、回転方向の後方に向かって電気抵抗が徐々に高くなるように低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体が段階的に変化する、又は、低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体が連続的に変化する傾斜機能材であることが好ましい。この場合も、例えば、銅とニッケルの合金で、最も低電気抵抗となる合金はニッケル配合が0重量%で、最も高電気抵抗となる合金のニッケル配合は43〜45重量%となるように、ニッケル配合を徐々に増加させた合金が好ましい。特に整流子片を回転方向に対して傾斜機能材とした場合、ブラシとの摺動面の硬度などの物性や電気抵抗が緩やかに変化するため、より好ましい。
また、回転によってブラシが整流子片端を離れる際の火花を抑制するため、整流子片の回転方向の後方側を高電気抵抗合金体にする必要があるが、整流子片の巾に対して高電気
抵抗合金体が多いと、整流子片全体の電気抵抗が高くなり、発熱が大きくなる。そのため、低電気抵抗合金体は整流子片の巾の70%以上とすることが好ましい。
抵抗合金体が多いと、整流子片全体の電気抵抗が高くなり、発熱が大きくなる。そのため、低電気抵抗合金体は整流子片の巾の70%以上とすることが好ましい。
なお、低電気抵抗合金と高電気抵抗合金の密度は大きな差がない方が、回転時に整流子片にかかる遠心力に偏りが生じないため好ましい。
以下に、具体的な実施例として、一例を示す。
図1は、第1の実施の形態における整流子片とブラシの概略模式図を示すものである。この図は、回転方向の後方に向かって電気抵抗が高くなるように低電気抵抗合金体と高電気抵抗合金体が層状に配置され、3層つまり3段階であり、段階的に変化する整流子片の実施例である。整流子片45は、回転方向の前方側に低電気抵抗合金体41を、その後方に第1の高電気抵抗合金体42を、さらに最後方側に第2の高電気抵抗合金体43を備えている。なお、第1の高電気抵抗合金体42は、第2の高電気抵抗合金体43よりも電気抵抗率は小さい部分となっている。また、各整流子片間にはスリット部(溝状凹部)44を配置する。
低電気抵抗合金体として、無酸素銅に銀を0.2重量%添加した熱間圧延材を用いたJIS C2801の2種相当の銅合金を、第1の高電気抵抗合金体として、ニッケルを1%添加した銅合金を、第2の高電気抵抗合金体として、ニッケルを43%添加した銅合金であるコンスタンタンを用いた整流子片(実施例1)を作成する。
なお、整流子片の巾に対する低電気抵抗合金体の巾は70%、第1の高電気抵抗合金体の巾は20%、第2の高電気抵抗合金体の巾は10%となるように設定する。なお、図に示すとおり整流子片の巾51は、整流子の回転方向の回転方向の前方側の整流子片の端部から、整流子の回転方向の回転方向の後方側の整流子片の端部までの寸法を指すものである。
上記整流子片を22本を組込んだ直径20mm、高さ18mmの整流子を5個作成する。この整流子を片側に配した外径40mmの電機子を作成して、その電機子を組込んだ整流子電動機要素を含む電動送風機を5台作成する。
その電動送風機を掃除機本体に組込み、初期効率測定、およびブラシ寿命試験(ホース口開放での連続運転)を行い、各測定を行った。得られた測定結果であるブラシ寿命の平均値、および最小値を表2に示す。
また、比較例1として上記の低電気抵抗合金体のみで作成した整流子片を用いた整流子について、上記と同条件でブラシ寿命試験した結果についても表2に示す。
この結果、比較例1に比べて実施例1の整流子片を用いた場合、効率はほぼ同等だが、ブラシの平均寿命、およびその最小値ともに長くなり、平均寿命で12%、最小寿命で18%の長寿命化となった。これは、ブラシが整流子片端を離れる際に発生する火花を抑制できていることが要因と考察する。
また、寿命試験後の整流子片摺動部の表面を観察したところ、電気抵抗の異なる部位間での差異はみられず、ほぼ均等に摩耗していた。これは、各電気抵抗層の表面硬さがブリネル硬さで100程度であることから、耐摩耗性も差異がなかったためと考察する。
次に、整流子片に傾斜機能材を用いた例を示す。図3図2に示すように整流子片45は傾斜機能材50から構成され、回転方向の前方側に低電気抵抗合金体があり、後方側に向かうにしたがって徐々に高電気抵抗になる連続層の構成となっている。
ニッケル粉末と銅粉末の混合比率を徐々に変化させて層状に重ねていき、最終的に上下方向から加圧しながら放電焼結法で低電気抵抗合金体から高電気抵抗合金体へと連続的に変化する傾斜機能合金を作成する。なお、最も電気抵抗の低い合金体が無酸素銅に0.2%銀を添加した銅合金であり、その次にニッケル添加量が徐々に増加する銅合金体があり、最も電気抵抗の高い合金体がニッケルを43%添加した銅合金となるように作成する。
この傾斜機能合金を用いて整流子片(実施例2)を作成する。なお、最も低電気抵抗となる合金体の巾は整流子片の巾の70%程度、最も高電気抵抗となる合金体の巾は10%程度、それらの中間の電気抵抗体は20%程度となるように設定する。
また、無酸素銅に銀を0.2重量%添加した銅合金粉末のみを用いて、同様の放電焼結法によって整流子片(比較例2)を作成する。
上記整流子片を用いて実施例1と同様の電動送風機用回転整流子電動機要素を作成して、掃除機本体に組込み、初期効率測定、およびブラシ寿命試験(ホース口開放での連続運転)を行った。その結果を表3に示す。
この結果、初期効率は比較例2と同等で、ブラシ寿命を平均寿命で17%、最小寿命で21%長寿命化できることが判った。なお、寿命試験後の整流子片摺動部の表面はどちらもほぼ均等に摩耗していた。
実施例1に比較してさらに長寿命化できたことは、傾斜機能材で滑らかに電気抵抗が変化することに起因すると考察する。
実施例1の低電気抵抗合金体、第1の高電気抵抗合金体、および第2の高電気抵抗合金体は、整流子片の巾に占める割合を変化させて、他の条件は実施例1と同条件で整流子片を作成する。その整流子片れを用いて電動送風機用回転整流子電動機要素を作成して、掃除機本体に組込み、初期効率測定、およびブラシ寿命試験(ホース口開放での連続運転)を行った。各合金体の割合と測定結果を表4に示す。
この結果、低電気抵抗体が整流子片の巾うち70%以上を占める場合では、初期効率は実施例1の比較例1とほぼ同等でブラシ寿命を長寿命化できることがわかった。低電気抵抗体の層巾が70%未満になると初期効率が低下し始め、さらに巾が小さくなるとブラシ寿命も低下し始める傾向であった。
これは高電気抵抗体の割合が高くなり、整流子片の発熱が大きくなり、ブラシ寿命も低
下したと考察する。以上のことから、低電気抵抗体は整流子片の巾うち70%以上が好ましい。
下したと考察する。以上のことから、低電気抵抗体は整流子片の巾うち70%以上が好ましい。
なお、上記実施例では、整流子電動機要素を含む掃除機用の電動送風機を一例として示したが、ブラシ又は整流子システムを採用している整流子電動機要素であれば原理的に同様の効果が得られ、例えば、ミシンや電気ドリルなどのユニバーサルモータ、車載用のアンチロックブレーキングシステムや電子制御ブレーキングシステム用モータなどにも適用できる。
本発明は、バリスタを内蔵させた整流子のような複雑な整流子構造を設計する必要なく、ブラシと整流子片間の火花発生を抑制して長寿命化が可能であり、従来の整流子設計、および製造工程をそのまま流用可能であり、産業的価値の大いなるものである。
また、低抵抗体と高抵抗体の耐摩耗性や密度に大きな差が生じないため、摩耗や子片浮きの偏りを抑制でき、産業的価値の大いなるものである。
1 電機子
2 整流子
3 シャフト
4 軸受
5 ファン側ブラケット
6 整流子側ブラケット
7 ブラシホルダー
8 カーボンブラシ
9 界磁
10 エアーガイド
11 インペラ
12 ケーシング
13 スペーサー
14 座金
15 ナット
16 吸気管
22 電機子巻線
23 界磁巻線
31 ファン部
32 整流子電動機要素
41 低電気抵抗合金体
42 第1の高電気抵抗合金体
43 第2の高電気抵抗合金体
44 スリット部(溝状凹部)
45 整流子片
50 傾斜機能材
51 整流子片の巾
52 中心軸
2 整流子
3 シャフト
4 軸受
5 ファン側ブラケット
6 整流子側ブラケット
7 ブラシホルダー
8 カーボンブラシ
9 界磁
10 エアーガイド
11 インペラ
12 ケーシング
13 スペーサー
14 座金
15 ナット
16 吸気管
22 電機子巻線
23 界磁巻線
31 ファン部
32 整流子電動機要素
41 低電気抵抗合金体
42 第1の高電気抵抗合金体
43 第2の高電気抵抗合金体
44 スリット部(溝状凹部)
45 整流子片
50 傾斜機能材
51 整流子片の巾
52 中心軸
Claims (13)
- 円筒状の整流子において、前記整流子の円筒の外周面に、複数の整流子片と複数の溝状凹部とを交互に列設する構成を具備し、前記溝状凹部は、前記円筒の中心軸の長手方向と同方向に列設する溝状の凹部の構成を具備し、
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記低電気抵抗体の抵抗値よりも大きく且つ前記高電気抵抗体の抵抗値よりも小さい値の一つ又は複数の中間抵抗体とを含む構成であり、
更に、
前記複数の整流子片の各々は、前記回転方向の前方側から後方側に段階的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を配置する構成を含む整流子。 - 円筒状の整流子において、前記整流子の円筒の外周面に、複数の整流子片と複数の溝状凹部とを交互に列設する構成を具備し、前記溝状凹部は、前記円筒の中心軸の長手方向と同方向に列設する溝状の凹部の構成を具備し、
前記複数の整流子片は、前記中心軸の長手方向と同方向に列設する構成であり、
前記複数の整流子片の各々は、傾斜機能合金体によって構成し且つ前記中心軸の回転方向の前方側に電気抵抗の低い低電気抵抗体の部分と、前記中心軸の回転方向の後方側に電気抵抗の高い高電気抵抗体の部分と、前記低電気抵抗体の部分と前記高電気抵抗体の部分との間に前記回転方向の前方側から後方側に連続的に抵抗値が増す構成を含み、
更に、
前記低電気抵抗体には、前記高電気抵抗体の硬度と等しい硬度の抵抗体又は前記高電気抵抗体の硬度よりも高い硬度の抵抗体を含む整流子。 - 請求項1記載の整流子において、前記低電気抵抗合金体は主成分に銅を含む合金であり、前記高電気抵抗合金体は主成分に銅とニッケルを含む合金である整流子。
- 請求項1記載の整流子において、前記複数の中間抵抗体は、前記回転方向の前方側から後方側に段階的にニッケルの含有量が増す配置の構成を含む整流子。
- 請求項1記載の整流子において、前記高電気抵抗合金体にはニッケルを含み、前記ニッケルの含有量のは43重量%から45重量%の範囲である構成を含む整流子。
- 請求項1記載の整流子において、前記低電気抵抗合金体には銅と銀とを含み、前記銀の含有量のは0.05重量%から0.3重量%の範囲である構成を含む整流子。
- 請求項1記載の整流子において、前記低電気抵抗合金体の部分は前記複数の整流子片の巾のうち少なくとも70%である構成を含む整流子。
- 請求項2記載の整流子において、前記傾斜機能合金体の前記低電気抵抗合金体の部分は主成分に銅合金を含み、前記傾斜機能合金体の前記高電気抵抗合金体の部分は主成分に銅合金とニッケルを含む整流子。
- 請求項2記載の整流子において、前記傾斜機能合金体は、前記回転方向の前方側から後方
側に連続的にニッケルの含有量が増す濃度勾配の構成を含む整流子。 - 請求項2記載の整流子において、前記傾斜機能合金体に含む銅合金には銀を含み、前記銀の含有量のは0.05重量%から0.3重量%の範囲である構成を含む整流子。
- 請求項2記載の整流子において、前記低電気抵抗合金体の部分は前記複数の整流子片の巾のうち少なくとも70%である構成を含む整流子。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の整流子を含む整流子電動機要素。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の整流子を含む電動送風機。
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|---|---|---|---|
| JP2016243906A JP2018098983A (ja) | 2016-12-16 | 2016-12-16 | 整流子、整流子電動機要素、電動送風機 |
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| JP2016243906A JP2018098983A (ja) | 2016-12-16 | 2016-12-16 | 整流子、整流子電動機要素、電動送風機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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