以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.小切手処理機の構成]
図1に示すように、小切手処理機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、利用者との間で入金処理等の小切手に関する取引を行う小切手受付装置の受付機筐体(図示せず)内に配され、小切手に関する種々の処理を行う。以下では、小切手処理機1のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、小切手処理機1を制御する制御部3と、利用者との間で小切手を授受する入金部4と、小切手を各部へ搬送する搬送路36と、小切手を所定の基準面へ幅寄せするアライナ部5と、小切手の画像及び磁気情報を読み取ると共に取引情報の印字を行うスキャナ部6と、小切手を一時的に収納する一時保留部7と、利用者が入金部4から取り忘れた小切手を回収して格納する取忘れ回収部8と、利用済みの小切手を収納する2個の小切手収納庫9(9A及び9B)とが設けられている。また筐体2内には、入金部4、アライナ部5、スキャナ部6、一時保留部7、取忘れ回収部8及び小切手収納庫9を支える図示しないフレームが設けられている。
制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金処理等の種々の処理を行う。また制御部3は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させる。また制御部3は、筐体2内部に設けられた各センサの監視や、各アクチュエータの駆動や、各種判断等を行うと共に、小切手受付装置全体を制御する主制御部との通信を行う。
搬送路36は、第1搬送路37、第2搬送路38、第3搬送路39、一時保留部搬送路40及び取忘れ回収部搬送路41により構成されており、図中に実線で示すように筐体2内の各部を接続し、回転するローラや小切手を案内するガイド等が適宜配置されており、小切手の長手方向を進行方向に沿わせて搬送する。
また搬送路36には、複数の切替部が配置されている。各切替部は、ブレードと呼ばれる部材(図中三角形で示す)及びその周囲に配置された複数のローラにより構成されている。ブレードは、左右方向に複数個が並び、且つ左右方向から見て楔形に形成されており、回転して傾斜方向を変化させることで小切手の搬送方向を切り替える。各ローラは、小切手の搬送路を挟んで互いに対向するように配置されている。この切替部は、制御部3の制御に従い、各小切手の搬送先に応じてブレードの傾斜方向を変化させると共に各ローラを所定の回転方向へ回転させることにより、小切手の搬送方向を適宜切り替えて所望の搬送先へ搬送する。
ここで、図2に示すように、小切手CKは長方形状の紙葉状の媒体であり、磁気インク文字認識(MICR(Magnetic ink character recognition)文字)である磁気文字MICRが印刷されている。この磁気文字MICRは、小切手CK毎に固有の文字列であり、小切手CKが識別されるために用いられる。この磁気文字MICRは、小切手CKの一方の長辺である磁気文字側長辺MS寄りに配置され、小切手CKの長手方向に沿う複数の文字により構成されている。以下では小切手CKにおいて磁気文字MICRが配置されている領域を磁気文字領域AMICRとも呼ぶ。磁気文字領域AMICRと小切手CKの一方の短辺との間には、文字列が配置されない領域である第1空白領域AW1が小切手CKの長手方向に沿って配置されている。また磁気文字領域AMICRと小切手CKの他方の短辺との間には、文字列が配置されない領域である第2空白領域AW2が小切手CKの長手方向に沿って配置されている。これらの磁気文字領域AMICR、第1空白領域AW1及び第2空白領域AW2は、小切手CKにおける位置が規格により定められている。以下では第1空白領域AW1と第2空白領域AW2とをまとめて空白領域AWとも呼ぶ。小切手CKは、磁気文字MICRが印刷された面が小切手表面として扱われ、該小切手表面の紙面の逆側が小切手裏面として扱われる。
入金部4(図1)は、筐体2内における前上部、すなわち入金処理時の小切手CKの搬送方向の最上流に位置している。以下では入金処理においてまず行われる、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理における小切手CK及び小切手束CKBの搬送方向を入金読取時搬送方向とも呼ぶ。入金部4の前端には、複数の小切手CKが紙面を上下方向に向けて束状に積み重ねられた媒体束としての小切手束CKBを利用者から受け取り後方の束搬送部10へ受け渡すと共に、束搬送部10を前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す入出金口4Fが形成されている。この入出金口4Fは、小切手受付装置の受付機筐体に接続されることにより、利用者から前後方向に沿って後方へ向かって挿入された小切手束CKBを受け取り後方の束搬送部10へ受け渡すと共に、束搬送部10を前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す。
また入出金口4Fには、該入出金口4Fの下側のガイドを形成する入出金口下側ガイドの上側において図示しないシャッタモータにより上下に移動するシャッタ4Sが設けられている。入金部4は、シャッタ4Sを上昇させることにより入出金口4Fを開放し利用者と小切手CKを授受可能にすると共に、シャッタ4Sを下降させることにより入出金口4Fを閉塞する。
入金部4は、利用者から入金された小切手束CKB及び利用者へ受け渡す小切手束CKBを収容し搬送する束搬送部10を内部に有している。束搬送部10は、上下一対の上側搬送ベルト及び下側搬送ベルトを有しており、該上側搬送ベルトと該下側搬送ベルトとの間で小切手束CKBを把持し、小切手CKの長手方向を進行方向として、主に前後方向(水平方向)に沿って搬送させる。
入金部4における束搬送部10の後方には、ピッカプレス16が配置されている。ピッカプレス16は、図示しないピッカプレスモータにより上下動し、入金部4から小切手CKを1枚ずつ分離してアライナ部5へ繰り出す分離動作においては、分離ポジションとなり小切手束CKBをピッカローラ19に押し付ける。一方ピッカプレス16は、束搬送部10からピッカプレス16へ小切手束CKBを搬送する入金束搬送動作と、ピッカプレス16から束搬送部10へ小切手束CKBを搬送する返却束搬送動作と、アライナ部5から入金部4へ小切手CKを搬送して集積させる集積動作とにおいては、分離ポジションからホームポジションへ下方向に移動することにより、その上面を、下側搬送ベルトの上面よりも下側に位置させ、小切手CKの搬送経路から退避し、小切手CKが引っ掛からないようにする。
入金部4における後端で且つピッカプレス16の後上方であり束搬送部10に対する入金読取時搬送方向の下流側には、分離部15が設けられている。分離部15は、フィードローラ17及びリバースローラ18により、小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつ分離する分離ゲートを構成している。ピッカローラ19は、小切手束CKBの最上部の1枚の小切手CKに当接しつつ回転することにより、フィードローラ17及びリバースローラ18により構成された分離ゲートへ小切手CKを送り込む。
リバースローラ18のシャフトであるリバースローラシャフトには、部分舌片23が回転可能に固定されている。この部分舌片23は、図示しない部分舌片モータで回転することにより、アライナ部5から入金部4へ送り出された小切手CKの後端部分を下方向へ向けて叩き落とす。
分離部15は、ピッカプレス16上の小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつに分離して後方へ送り出し、繰出取込口4Bから第1搬送路37に受け渡す。また分離部15は、第1搬送路37から受け渡された小切手CKを、未分離の小切手束CKBの上へ載置させる。
第1搬送路37は、分離部15の繰出取込口4Bと接続され、筐体2内における上部を前後方向に沿って後方へ向かって進行し、筐体2内の後部において屈曲して下方へ向かってスキャナ部6の後方まで進行し、第1切替部44と接続されている。
アライナ部5は、筐体2内における後上部であり且つ入金部4の後方、すなわち入金部4の分離部15に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置している。アライナ部5は、分離部15の繰出取込口4Bと第1切替部44との間を結ぶような、第1搬送路37の一部である図3に示すアライナ部搬送路70が形成されており、このアライナ部搬送路70に沿って前側から順に、搬送ローラ28、複数個のテーパローラ26及び駆動ローラ29並びに搬送ローラ30が配置されている。またアライナ部搬送路70には、図3に示すようにアライナ部搬送路70の右端において該アライナ部搬送路70に沿い小切手CKの右側をガイドするアライナ部右側ガイド72Rが設けられている。このアライナ部右側ガイド72Rは、アライナ部搬送路70に沿う左端面により、小切手CKにおける搬送方向と紙面に直交する方向とに直交する搬送幅方向の基準位置となる基準面27が形成されている。
搬送ローラ28(図1)は、アライナ部5における分離部15側において第1搬送路37を挟んで対向して配置された一対のローラにより構成されており、図示しないアライナモータで駆動されることにより、分離部15から繰り出された小切手CKを引き抜きアライナ部5内へ搬送すると共に、アライナ部5内から分離部15へ小切手CKを搬送する。以下では、入金読取処理等において入金読取時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ28、テーパローラ26、駆動ローラ29及び搬送ローラ30の回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等において返却時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ28、テーパローラ26、駆動ローラ29及び搬送ローラ30の回転方向を戻し回転方向とも呼ぶ。
テーパローラ26は、ゴム等の弾性部材で形成され、図4に示すように円錐台形状であり、搬送幅方向(左右方向)に沿って基準面27に向かうに連れて回転軸に対し周側面が半径方向の外側に向かって広がるよう傾斜する傾斜面が形成されている。またテーパローラ26は、アライナ部搬送路70に沿って複数個配置されており、それぞれがアライナ部搬送路70を挟んでアライナモータにより駆動される駆動ローラ29と対向している。このテーパローラ26は、小切手CKに当接しつつ駆動ローラ29に連れて回転することにより、小切手CKを右側、すなわち基準面27側に向かう方向である基準方向に向かって搬送幅方向に移動させ、小切手CKの幅寄せを行う。
搬送ローラ30(図1)は、アライナ部5における第1切替部44側において第1搬送路37を挟んで対向して配置された一対のローラにより構成されており、図示しないアライナモータで駆動されることにより、アライナ部5内から第1切替部44へ小切手CKを搬送すると共に、第1切替部44から繰り出された小切手CKをアライナ部5内へ搬送する。
アライナ部5における搬送ローラ28の後方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、第1センサ32が配置されている。第1センサ32は、例えば光を発光する発光素子とこの光を受光する受光素子とが搬送経路を挟んで対向するように配置されており、該搬送経路を搬送される小切手CKにより光が遮光されたか否かを検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、第1センサ32から供給された検知結果を基に、小切手CKがアライナ部5に搬送されてきたこと等を検出する。
アライナ部5における第1センサ32の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、二重検知センサ33が配置されている。二重検知センサ33は、超音波発信センサと受信センサとのペアになっており、小切手CKが分離部15で小切手束CKBが1枚ずつの小切手CKに分離されて搬送されてきていることを確認して、その確認結果を制御部3へ送出する。制御部3は、二重検知センサ33から供給された確認結果を基に、小切手CKが重送して搬送されているか否かを認識する。
アライナ部5における搬送ローラ30の上方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の上流側近傍には、アライナ完了検知センサ35が配置されている。アライナ完了検知センサ35は、第1センサ32と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、アライナ完了検知センサ35から供給された検知結果を基に、基準面27側に小切手CKが幅寄せされていることを検出する。
第1切替部44は、中心に位置するブレード48と、該ブレード48の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード48は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第1切替部44は、上側のアライナ部5と前側のスキャナ部6とを結び第1搬送路37と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、下側の後中搬送部67と前側のスキャナ部6とを結び第3搬送路39と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
第2搬送路38は、第1切替部44と接続され、スキャナ部6内を前後方向に沿って前方へ向かって進行し、スキャナ部6の前方において屈曲して下方へ向かってスキャナ部6と一時保留部7と取忘れ回収部8との間まで進行し、第2切替部45と接続されている。
スキャナ部6は、筐体2における後側であり且つアライナ部5の下方、すなわちアライナ部5に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置している。また第1搬送路37と第2搬送路38とは側面視で英大文字の「C」のような形状、或いは英大文字の「U」の上側を前方へ向けて回転させたような形状にレイアウトされており、入金部4から入金された小切手CKは、入金部4及びアライナ部5を後方へ向かって搬送され、アライナ部5及び第1切替部44を通過して、搬送方向が反転し前方へ向かって搬送され、スキャナ部6に到達する。このため、それぞれ小切手表面が上方向を、小切手裏面が下方向を向いた状態で入金部4に挿入された小切手束CKBの小切手CKは、表裏反転し、それぞれ小切手表面が下方向を、小切手裏面が上方向を向いた状態でスキャナ部6に到達する。
スキャナ部6は、内部に複数種類のセンサが組み込まれており、搬送される小切手CKの画像及び磁気情報を読み取りその読み取り結果を制御部3へ送出すると共に、小切手CKに対し利用済みであることを表す裏書印字及びスタンプ押印等を行う。
具体的にスキャナ部6内には、後側の後受渡口と前側の前受渡口との間を前後方向に沿って直線状に結ぶような、第2搬送路38の一部である搬送経路が形成されており、この搬送経路に沿って後側から順に、小切手CKの磁気文字MICRを磁化させる永久磁石(図示せず)、磁気文字読取部ヘッド52、画像読取部53及び取引情報印字部66が配置されている。またスキャナ部6内には、これらの各部の間に、図示しないスキャナ部モータにより駆動される搬送ローラ56が配置されている。
磁気文字読取部ヘッド52は、磁気センサでなり、搬送経路上を搬送される小切手CKの磁気を検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。この磁気文字読取部ヘッド52は、第2搬送路38を搬送される小切手CKにおける右端近傍に配置された磁気文字MICRを読み取れる程度の搬送幅方向に沿う読み取り幅である、読取可能幅を有している。制御部3は、磁気文字読取部ヘッド52から供給された検知結果を基に、永久磁石により磁化された小切手CKの磁気文字MICRを読み取り、小切手CKが真正なもの(いわゆる真券)又は偽造されたもの(いわゆる偽券)の何れであるかを判断する。
画像読取部53は、搬送経路を挟んで対向する例えばコンタクトイメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)の撮像素子である裏面画像読取部53R及び表面画像読取部53Sを有している。裏面画像読取部53Rは、搬送経路の上側に配置されており、搬送経路を搬送される小切手CKの小切手裏面を撮像して画像データを生成し、制御部3へ送出する。表面画像読取部53Sは、搬送経路の下側に配置されており、搬送経路を搬送される小切手CKの小切手表面を撮像して画像データを生成し、制御部3へ送出する。このように画像読取部53は、小切手CKの両面をそれぞれ撮像して画像データを生成し、これらを制御部3へ送出する。
取引情報印字部66は、スタンプ54及びプリンタ55により構成されており、小切手CKに利用済みであることを示す取引情報を印字する。スタンプ54は、搬送経路の下側に配置されており、利用済みであることを表す取引情報を示すスタンプを小切手表面に押印する(以下ではこれをスタンプ押印とも呼ぶ)。プリンタ55は、例えばインクジェットプリンタであり、搬送経路の上側に配置されており、利用済みであることを表す取引情報を小切手裏面に印字する(以下ではこれを裏書印字とも呼ぶ)。
一時保留部搬送路40は、第2切替部45と接続され、前方へ向かって進行し、一時保留部7と接続されている。取忘れ回収部搬送路41は、第2切替部45と接続され後方へ向かって進行し、取忘れ回収部8と接続されている。
第2切替部45は、中心に位置するブレード49と、該ブレード49の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード49は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第2切替部45は、上側のスキャナ部6と後側の取忘れ回収部8とを結び第2搬送路38から取忘れ回収部搬送路41へ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、上側のスキャナ部6と前側の一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
一時保留部7は、筐体2内における前側であり且つ入金部4の下方、すなわちスキャナ部6に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置しており、後方上側に形成された受渡口(図示せず)と内部との間で小切手CKを双方向へ搬送する。一時保留部7は、いわゆるテープエスクロ方式を採用しており、図示しない一時保留部モータにより駆動される円筒状のドラムの周側面に複数枚の小切手CKをテープと共に巻き付けることで該小切手CKを収納し、またこの周側面から該テープを引き剥がすことで小切手CKを繰り出す。
一時保留部7で一旦保留された小切手CKは、その後の入金収納処理及び返却処理においては搬送方向が反転されてスキャナ部6に搬送される。以下では入金収納処理における小切手CKの搬送方向を入金収納時搬送方向とも呼び、返却処理における小切手CK及び小切手束CKBの搬送方向を返却時搬送方向とも呼ぶ。
取忘れ回収部8は、筐体2内における後側でありスキャナ部6の下方且つ一時保留部7の後方、すなわちスキャナ部6に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置しており、前後方向に長い直方体状に形成されると共に内部に小切手CKを集積して収納する空間を有している。因みに取忘れ回収部8は、上下方向の長さが小切手収納庫9の半分程度となっている。この取忘れ回収部8は、返却処理において利用者に返却しようとした小切手CKを利用者が入金部4から取り忘れた場合に、該小切手CKが取忘れ回収部搬送路41により搬送されて来ると、該小切手CKを内部に回収して収納する。
後中搬送部67は、第3搬送路39を形成している。この第3搬送路39は、第1切替部44と接続され、筐体2内における後部であり取忘れ回収部8の後方を上下方向に沿って下方へ向かって取忘れ回収部8の下方まで進行し、第3切替部46と接続されている。
第3切替部46は、中心に位置するブレード50と、該ブレード50の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード50は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第3切替部46は、上側のスキャナ部6と下側の後下搬送部68とを結び第2搬送路38から小切手収納庫第1搬送路42Aへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、上側のスキャナ部6と前側の下搬送部69とを結び第2搬送路38から小切手収納庫第2搬送路42Bへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
後下搬送部68は、小切手収納庫第1搬送路42Aを形成している。この小切手収納庫第1搬送路42Aは、第3切替部46と接続され、下方へ向かって進行し、小切手収納庫9Aと接続されている。下搬送部69は、小切手収納庫第2搬送路42Bを形成している。この小切手収納庫第2搬送路42Bは、第3切替部46と接続され、小切手収納庫9Aの上方を前後方向に沿って前方へ向かって進行し、小切手収納庫9Bと接続されている。
小切手収納庫9(9A及び9B)は、筐体2内における最も下側であり取忘れ回収部8及び一時保留部7の下方、すなわちスキャナ部6に対し入金収納時搬送方向の下流側に前後方向に並んで位置している。小切手収納庫9A及び9Bは、何れも同様に構成されており、直方体状に形成されると共に内部に小切手CKを集積して収納する空間を有している。因みに小切手収納庫9は、上下方向の長さが筐体2の3分の1程度となっている。この小切手収納庫9は、スキャナ部6により利用可能であると判断され該スキャナ部6の取引情報印字部66により取引情報が印字された小切手CKが小切手収納庫第1搬送路42A又は小切手収納庫第2搬送路42Bにより搬送されて来ると、該小切手CKを内部に収納する。
[1−2.アライナ部の構成]
上述したようにアライナ部5には基準面27(図3)が形成されており、この基準面27は、テーパローラ26によって幅寄せされた小切手CKの右端部を当接させることによりリミッタとして機能し、該小切手CKを該基準面27に沿って整列させる。またアライナ部5は、磁気文字側長辺MSが右側、すなわち基準面27側となる状態で小切手CKを搬送する。
アライナ完了検知センサ35はアライナ部搬送路70に設けられおり、小切手CKの搬送状態を監視する搬送状態検知センサ74と、小切手CKの幅寄せ状態を検知する幅寄せ状態検知センサ76とにより構成されている。搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76とは搬送幅方向に沿う略同一ライン上に沿って並んで配置されている。このため、傷みのない小切手CKが基準面27側に幅寄せされ且つスキューなく(すなわち斜行せずに)搬送されてきた場合、搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76とは、互いにほぼ同一のタイミングで暗状態を検知する。
搬送状態検知センサ74は、アライナ部搬送路70の搬送幅方向のほぼ中央部、すなわち小切手がアライナ部搬送路70における搬送幅方向のどの位置を通過しても小切手CKを検出できる位置に配置されている。制御部3は、搬送状態検知センサ74の検知結果である搬送状態検知結果が暗状態の場合、搬送状態検知センサ74により小切手CKを検出していると認識する。
幅寄せ状態検知センサ76は、基準面27の近傍、すなわち搬送状態検知センサ74よりも基準面27に近い位置に配置されている。制御部3は、幅寄せ状態検知センサ76の検知結果である幅寄せ状態検知結果が暗状態の場合、幅寄せ状態検知センサ76により小切手CKを検出していると認識する。この幅寄せ状態検知センサ76は、基準面27からの距離が、該幅寄せ状態検知センサ76よりも搬送方向の下流側における磁気文字読取部ヘッド52における読取可能幅によって許容される位置に設定されている。すなわち、磁気文字読取部ヘッド52の幅が広い、すなわち読取可能幅が広ければ、その分だけ小切手CKが基準面27から左側に離れていても磁気文字読取部ヘッド52において磁気文字MICRを読み取ることが可能であるため、幅寄せ状態検知センサ76を基準面27から離して配置できる。
制御部3は、小切手CKが搬送され、搬送状態検知センサ74により暗状態を検知すると、幅寄せ状態検知センサ76の監視を開始する。制御部3は、幅寄せ状態検知センサ76の監視を、搬送状態検知センサ74により明状態を検知するまで行う。このため制御部3は、小切手CKがアライナ完了検知センサ35を通過している時のみ幅寄せ状態を監視することになる。これにより制御部3は、搬送状態検知センサ74が暗状態を検知している間、常に幅寄せ状態検知センサ76が暗状態を検知していた場合、小切手CKが基準面27に対して十分に幅寄せされていると判断できる。
しかしながら、実際の小切手CKは、図3に示したように角折れや切れ目や捲れ等の変形部DFが存在する場合がある。このような変形部DFは、一般的に小切手CKにおける端部に存在する可能性が高いため、磁気文字側長辺MSに存在する場合がある。また特に変形部DFのうちの切れ目は、小切手CKの短辺よりも長辺に発生しやすい。変形部DFが存在する場合、幅寄せ状態検知センサ76は、該変形部DFにおいて明状態を検知してしまう可能性がある。しかしながら変形部DFが原因で幅寄せ状態検知センサ76が明状態を検知した場合、幅寄せ自体は正常に行われている可能性はある。これに対し制御部3は、変形部DFを想定して小切手CKの幅寄せを監視する。
すなわち、変形部DFが小切手CKにおける磁気文字領域AMICR(図2)と搬送幅方向に揃う領域に存在する場合、磁気文字読取部ヘッド52において磁気文字MICRを正常に読み取れなくなる可能性があるため、制御部3は、小切手処理機1においてそのような小切手CKを受け付けないようにする。一方変形部DFが小切手CKにおける磁気文字領域AMICRと搬送幅方向に揃う領域以外に存在する場合、磁気文字読取部ヘッド52において磁気文字MICR自体は正常に読み取れる可能性が高いため、搬送に影響がない限り制御部3は、小切手処理機1においてそのような小切手CKを受け付けるようにする。
[1−3.幅寄せ状態判定処理]
このようなことを考慮し制御部3は、以下のような幅寄せ状態判定処理を行う。具体的に制御部3は、図2に示す判定対象領域ADを、幅寄せが正常に行われているか否かを判定する幅寄せ状態検知の判定対象とし、それ以外の領域については判定対象とせず無視をするように制御する。判定対象領域ADは、磁気文字領域AMICRと、該磁気文字領域AMICRに隣接し第1空白領域AW1における磁気文字領域AMICR側において小切手CKの長手方向に沿って予め任意の長さに設定された第1任意領域AA1と、磁気文字領域AMICRに隣接し第2空白領域AW2における磁気文字領域AMICR側において小切手CKの長手方向に沿って予め任意の長さに設定された第2任意領域AA2とにより構成されている。
制御部3は、小切手CKが搬送され、搬送状態検知センサ74により暗状態を検知すると、幅寄せ状態検知センサ76の監視を開始すると共に、小切手CKの搬送距離を監視する。このとき制御部3は、搬送状態検知センサ74により暗状態を検知してから、すなわち小切手CKの搬送方向の先端を検出してから、第1任意領域AA1における搬送方向の先端側が幅寄せ状態検知センサ76と搬送幅方向に揃う位置まで小切手CKを搬送させる間は、例え幅寄せ状態検知センサ76において明状態を検知したとしても、幅寄せに失敗したとは判定しない。
続いて制御部3は、第1任意領域AA1における搬送方向の先端側が幅寄せ状態検知センサ76と搬送幅方向に揃う位置から、第2任意領域AA2における搬送方向の後端側が幅寄せ状態検知センサ76と搬送幅方向に揃う位置まで小切手CKを搬送させる間は、幅寄せ状態検知センサ76において明状態を検知すると、正常に幅寄せされていない、すなわち幅寄せに失敗したと判定する。
続いて制御部3は、第2任意領域AA2における搬送方向の後端側が幅寄せ状態検知センサ76と搬送幅方向に揃う位置から、搬送状態検知センサ74により明状態を検知するまで、すなわち小切手CKの搬送方向の後端を検出するまで小切手CKを搬送させる間は、例え幅寄せ状態検知センサ76において明状態を検知したとしても、幅寄せに失敗したとは判定しない。
ここで、磁気文字領域AMICRに変形部DFが存在する場合、そのような小切手CKがスキャナ部6に搬送されても正常に磁気文字MICRが読み取られない可能性が高いため、幅寄せに失敗したと判定した場合、制御部3は、小切手CKを入金部4へ戻すことにより利用者に返却する。このとき制御部3は、小切手束CKBの折れや捲れを伸ばして入出金口4Fから再度投入する旨を示すガイダンス画面を操作表示部(図示せず)に表示することにより、小切手CKの形状を整えてから再度投入することを利用者に促す。
このように小切手処理機1は、磁気文字領域AMICR、第1任意領域AA1及び第2任意領域AA2以外の箇所を幅寄せ状態判定の判定対象としないようにした。このため小切手処理機1は、たまたま幅寄せ状態検知センサ76の検知箇所に変形部DFが存在したことにより、搬送状態検知センサ74が暗状態の間に幅寄せ状態検知センサ76の明状態を一瞬だけ検出したとしても、これを、幅寄せに失敗したと判定しないようにできる。
また小切手処理機1は、磁気文字領域AMICRと第1任意領域AA1と第2任意領域AA2と搬送幅方向に揃う位置を幅寄せ状態判定の判定対象とするようにした。このため小切手処理機1は、磁気文字MICRを読み取れなくなることは防ぎつつ、実用上問題ない範囲で取引を継続させ効率良く運用できる。
[1−4.入金処理及び返却処理]
次に、小切手処理機1における小切手CKの入金処理及び返却処理についてそれぞれ説明する。
[1−5.入金処理]
まず、利用者(顧客)が小切手処理機1へ小切手CKを入金する入金処理を行う場合について説明する。入金処理において小切手処理機1は、制御部3の制御に基づき、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理を先に行い、利用された小切手CKに取引情報の印字を行った後に適切な収納箇所へ搬送して収納する入金収納処理を次に行う。
[1−5−1.入金読取処理]
具体的に制御部3は、例えば利用者により操作表示部を介して入金処理を開始する旨の操作入力を受け付けると、入金読取処理を開始し、シャッタ4Sを上昇させ入金部4へ小切手束CKBを投入させる。制御部3は、分離部15での分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBを後方へ搬送させる。次に制御部3は、操作表示部を介して小切手束CKBの取り込みを開始する操作入力を受け付けると、入金部4のシャッタ4Sを下降させ、分離部15の小切手束CKBを1枚ずつに分離して取り込み、下流に位置するアライナ部5の第1搬送路37へ順次受け渡す。このとき制御部3は、アライナ部5のアライナモータを正転させることにより搬送ローラ28を取込回転方向へ回転させ、分離部15から小切手CKを引き抜く。
小切手CKがアライナ部5内を搬送されている際、制御部3は、アライナ完了検知センサ35により、基準面27側に小切手CKが幅寄せされているか否かを検出する。このとき幅寄せが不十分であるアライナ不良が発生していることを検出した場合、制御部3は、アライナ不良リトライ動作を行う。具体的に制御部3は、アライナモータを停止させることにより搬送ローラ28、駆動ローラ29及び搬送ローラ30を停止させ、アライナ部5から入金部4へ向かって小切手CKを戻す戻し処理をまず行う。制御部3は、アライナモータを逆転させることにより駆動ローラ29及び搬送ローラ30を戻し回転方向へ回転させ、アライナモータの送り量を監視しつつ、予め設定された所定距離だけ第1搬送路37に沿って小切手CKを分離部15に向かって搬送させた後、アライナモータを停止させることにより駆動ローラ29及び搬送ローラ30を停止させ、小切手CKを停止させる。その後制御部3は、アライナモータを正転させることにより駆動ローラ29及び搬送ローラ30を取込回転方向へ回転させ、小切手CKを第1切替部44に向かって再び搬送させるリトライ処理を、所定回数だけ行う。
アライナ部5は、アライナ不良リトライ動作において戻し処理で小切手CKを入金部4へ向かって搬送している際も、リトライ処理で小切手CKを第1切替部44へ向かって再度搬送している際も、テーパローラ26により、小切手CKを基準面27に幅寄せする。このためアライナ部5は、アライナ不良リトライ動作を繰り返し行うことにより、幅寄せされにくい小切手CKであっても幅寄せすることができる。
一方、幅寄せが十分であることをアライナ完了検知センサ35により検出した場合、制御部3は、搬送ローラ30により小切手CKを第1切替部44まで搬送させる。このとき第1切替部44は、アライナ部5とスキャナ部6とを結び第1搬送路37と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第1搬送路37から第1切替部44を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6へ到達する。
続いて制御部3は、第2搬送路38に沿って小切手CKをスキャナ部6内部において前方へ向かって搬送させつつ、磁気文字読取部ヘッド52により小切手CKの磁気文字MICRの読み取りを行い記憶部に記憶させると共に、裏面画像読取部53R及び表面画像読取部53Sにより、それぞれ小切手裏面及び小切手表面の画像を読み取り、記憶部に記憶させる。制御部3は、搬送ローラ56により小切手CKを第2切替部45まで搬送させる。
このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第2切替部45を介し一時保留部搬送路40へ搬送され一時保留部7へ搬送される。制御部3は、小切手CKを一時保留部7内の所定の位置まで搬送させ1枚の小切手CKを一時保留部7に保留させると、入金読取処理を完了する。
このとき制御部3は、スキャナ部6において読み取った小切手CKの磁気文字MICR及び画像を操作表示部に表示し、取引内容の確認を利用者に促し、入金処理を継続するか否かを利用者に選択させる。
[1−5−2.入金収納処理]
制御部3は、利用者により取引内容が承認され入金処理の継続が指示された場合、入金収納処理を開始する。具体的に制御部3は、一時保留部7から一時保留部搬送路40へ向けて小切手CKを繰り出す。このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、一時保留部搬送路40から第2切替部45を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6へ搬送される。
続いて制御部3は、第2搬送路38に沿って小切手CKをスキャナ部6内部において後方へ向かって搬送させつつ、プリンタ55により小切手裏面に取引情報を印字すると共に、スタンプ54により小切手表面にスタンプ押印を行う。制御部3は、搬送ローラ56により小切手CKを第1切替部44まで搬送させる。
続いて制御部3は、磁気文字読取部ヘッド52による磁気文字MICRの読み取りを行うことなく、搬送ローラ56により小切手CKを第1切替部44まで搬送させる。このとき第1切替部44は、スキャナ部6と小切手収納庫9とを結び第2搬送路38と第3搬送路39との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第1切替部44を介し第3搬送路39へ搬送され、第3切替部46へ到達する。このとき第3切替部46は、小切手CKの種類に応じて、スキャナ部6と例えば小切手収納庫9Aとを結び第2搬送路38から小切手収納庫第1搬送路42Aへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第3搬送路39から第3切替部46を介し小切手収納庫第1搬送路42Aへ搬送される。続いて制御部3は、小切手CKを小切手収納庫第1搬送路42Aに沿って小切手収納庫9Aまで搬送させ、該小切手収納庫9A内に放出させる。
このように入金処理において利用者が取引内容を承認した場合、小切手処理機1は、入金収納処理を開始し、小切手裏面に取引内容の印字を行うと共に小切手表面にスタンプを押印した後、小切手CKを小切手収納庫9に搬送して集積する。
[1−6.返却処理]
一方、入金読取処理完了後に利用者により取引内容が承認されず入金処理の中止が指示された場合、制御部3は返却処理を開始する。具体的に制御部3は、一時保留部7から一時保留部搬送路40へ向けて小切手CKを繰り出す。このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、一時保留部搬送路40から第2切替部45を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6へ搬送される。
続いて制御部3は、第2搬送路38に沿って小切手CKをスキャナ部6内部において後方へ向かって、プリンタ55による印字とスタンプ54によるスタンプ押印とを行うことなく第1切替部44まで搬送させる。このとき第1切替部44は、スキャナ部6とアライナ部5とを結び第2搬送路38と第1搬送路37との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第1切替部44を介し第1搬送路37へ搬送され、アライナ部5へ到達する。
続いて制御部3は、アライナモータを逆転させることにより搬送ローラ28、駆動ローラ29及び搬送ローラ30を戻し回転方向へ回転させ、小切手CKを入金部4に向かって搬送させる。続いて制御部3は、アライナ部5から放出された小切手CKを分離部15内の未分離の小切手束CKBの上に集積させる。
続いて制御部3は入金部4のシャッタ4Sを上昇させて小切手束CKBを前方へ搬送させ、小切手束CKBの返却時搬送方向の先端を入出金口4Fから前方へ露出させ、利用者へ受け渡し、利用者に対し小切手CKの確認を促す。
このように入金処理において利用者が取引内容をキャンセルした場合、小切手処理機1は、返却処理を開始し、入金読取処理時の搬送経路を逆方向に入金部4まで搬送して小切手CKを分離部15に集積し、未分離の小切手束CKBと一緒に利用者に返却するようにした。
[1−7.効果等]
従来の小切手処理機は、基準面の近傍において、該基準面に沿って複数個の幅寄せ状態検知センサを配置し、それらの幅寄せ状態検知センサの検知結果が全て暗状態となった場合に、大きなスキューなく小切手の幅寄せが完了したと判定するものがあった。しかしながらそのような小切手処理機の場合、例えば3個以上等の複数個の幅寄せ状態検知センサが必要となってしまう可能性があった。
またそのような小切手処理機は、ある幅寄せ状態検知センサで小切手を検出してから所定時間後の該小切手の位置を推測し、該幅寄せ状態検知センサよりも搬送方向下流側の幅寄せ状態検知センサで小切手を検知するというような、複数個の幅寄せ状態検知センサの検知結果の状態遷移に基づいて幅寄せ状態検知センサで検知を行うタイミングを制御する必要があり、制御が複雑になる可能性があった。
これに対し小切手処理機1は、1個の搬送状態検知センサ74と1個の幅寄せ状態検知センサ76とを設けるようにした。これにより小切手処理機1は、小切手CKを検知するセンサの個数を少なくしつつ、小切手CKの幅寄せ状態判定を行うことができる。
また小切手処理機1は、搬送幅方向に並ぶ1個の搬送状態検知センサ74及び1個の幅寄せ状態検知センサ76のみを設け、搬送状態検知センサ74で小切手CKを検知している間、幅寄せ状態検知センサ76で小切手CKを検知するようにした。これにより小切手処理機1は、基準面27に沿って並ぶ複数個の幅寄せ状態検知センサの検知結果の状態遷移に基づいて搬送方向下流側の幅寄せ状態検知センサ検知を行うタイミングを制御する必要がなくなるため、複雑な制御を行うことなく、小切手CKの幅寄せ状態判定を行うことができる。
また小切手処理機1は、磁気文字領域AMICR、第1任意領域AA1及び第2任意領域AA2以外の箇所を幅寄せ状態判定の判定対象としないようにした。すなわち小切手処理機1は、小切手CKがあると搬送状態検知センサ74が検出している間、幅寄せ状態検知センサ76の検知結果を監視し、幅寄せ状態検知センサ76における、任意に設定されたタイミング又は時間の検知結果のみを、幅寄せ状態判定に用いるようにした。このため小切手処理機1は、小切手CKにおいて特に変形部DFが存在しやすい長辺のうち磁気文字側長辺MSに存在する変形部DFを幅寄せ状態検知センサ76が検出したとしても、磁気文字MICRの取得に影響が出ない場合、幅寄せに失敗したと判定しないことができ、取引を継続し、装置の稼働率を上げることができる。
また小切手処理機1は、磁気文字領域AMICRと第1任意領域AA1と第2任意領域AA2とを幅寄せ状態判定の判定対象とするようにした。このため小切手処理機1は、磁気文字MICRを読み取れなくなることを防ぐことができる。
また小切手処理機1は、磁気文字領域AMICRに加え、第1任意領域AA1及び第2任意領域AA2を幅寄せ状態判定の判定対象とするようにした。このため小切手処理機1は、磁気文字領域AMICRのみを幅寄せ状態判定の判定対象とする場合と比べて、より確実に磁気文字MICRを読み取れなくなることを防止できる。
さらに小切手処理機1は、アライナ部搬送路70の搬送幅方向におけるほぼ中央部に搬送状態検知センサ74を設けるようにした。このため小切手処理機1は、小切手CKにおいて紙面の中央部よりも変形部DFが存在しやすい端部のうちの長辺を除いた位置を検知するように搬送状態検知センサ74を設けることとなり、安定的に且つ確実に小切手CKの有無を検知できる。
さらに小切手処理機1は、基準面27の近傍に幅寄せ状態検知センサ76を設けるようにした。このため小切手処理機1は、小切手CKの基準面27への幅寄せが完了したことを確実に検知できる。
以上の構成によれば小切手処理機1は、搬送路としてのアライナ部搬送路70上の媒体としての小切手CKを所定の基準部としての基準面27に向かって幅寄せするテーパローラ26と、アライナ部搬送路70に設けられ、小切手CKの搬送状態を検知する搬送状態検知センサ74と、アライナ部搬送路70において搬送状態検知センサ74よりも基準面27側に設けられ、小切手CKの幅寄せ状態を検知する幅寄せ状態検知センサ76と、搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76との検知結果を基に、小切手CKの幅寄せが完了したことを判定する制御部3とを設けるようにした。
これにより小切手処理機1は、搬送状態検知センサ74により小切手CKの搬送状態を確実に検知しつつ、幅寄せ状態検知センサ76により幅寄せ状態を検知することにより、小切手CKの幅寄せ状態を精度良く検出できる。
[2.第2の実施の形態]
[2−1.紙幣出金機の構成]
図1に示すように、第2の実施の形態による小切手処理機101は、第1の実施の形態による小切手処理機1と比べて、アライナ部105がアライナ部5と異なるものの、それ以外は同様に構成されている。
[2−2.アライナ部の構成]
図3と対応する部材に同一符号を付した図5に示すように、第2の実施の形態によるアライナ部105は、第1の実施の形態によるアライナ部5と比べて、搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76を保持するセンサキャリッジ80が追加されている。
センサキャリッジ80は、基準面27の近傍に配置されており、図示しない駆動機構により、基準面27に沿って平行に移動する。センサキャリッジ80には、第1の実施の形態と同様の搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76が固定されている。この搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76は、互いの位置関係と、基準面27に対する位置関係とが、アライナ部5と同様に設定されている。このセンサキャリッジ80は、入金部4から入金読取時搬送方向に沿って搬送され搬送が一旦停止された小切手CKに対し、入金読取時搬送方向の先端から後端に向かって移動することにより、小切手CKの検知を行う。
制御部3は、アライナ部105において入金読取時搬送方向に沿って搬送された小切手CKを停止させた状態で、図示しない幅寄せ機構で該小切手CKを基準面27に向かって移動させることにより、幅寄せを実施する。幅寄せ実施後制御部3は、小切手CKの入金読取時搬送方向の先端から後端まで、入金読取時搬送方向の先端から後端に向かって、すなわち前方に向かってセンサキャリッジ80を移動させることにより、小切手CKの検知を行う。
このとき制御部3は、第1の実施の形態と同様に、磁気文字領域AMICRと第1任意領域AA1と第2任意領域AA2(図2)とを、幅寄せ状態判定の判定対象とし、それ以外の領域については判定対象とせず無視をするような幅寄せ状態判定処理を行う。
このように、上述したアライナ部5(図3)は、小切手CKを搬送しつつ幅寄せしながら、移動しないよう固定された搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76により幅寄せ状態判定動作を行うのに対し、アライナ部105は、小切手CKの搬送を停止させ幅寄せした状態で、移動する搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76により幅寄せ状態判定動作を行うようにした。
[3.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76とを搬送幅方向に沿うように並べて配置する場合について述べた。本発明はこれに限らず、搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76とを搬送幅方向に対し傾斜するライン上に並べて配置しても良い。その場合搬送状態検知センサ74と幅寄せ状態検知センサ76とで暗状態及び明状態を検知するタイミングが異なることになるため、それを考慮した制御を行えば良い。
また上述した実施の形態においては、1個の搬送状態検知センサ74と1個の幅寄せ状態検知センサ76とによりアライナ完了検知センサ35を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、2個以上の任意の個数の搬送状態検知センサ74と2個以上の任意の個数の幅寄せ状態検知センサ76とによりアライナ完了検知センサ35を構成しても良い。特にアライナ部搬送路70の搬送幅が広い場合、2個以上の搬送状態検知センサ74を搬送幅方向に沿って並べても良い。また、搬送状態検知センサ74及び幅寄せ状態検知センサ76と他のセンサとの組み合わせにより、アライナ完了検知センサ35を構成しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、磁気文字領域AMICRと第1任意領域AA1と第2任意領域AA2とを幅寄せ状態判定の判定対象とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、第1任意領域AA1又は第2任意領域AA2の何れか、又は第1任意領域AA1及び第2任意領域AA2の両方は幅寄せ状態判定の判定対象としなくても良い。要は、少なくとも磁気文字領域AMICRを幅寄せ状態判定の判定対象とすれば良い。また、磁気文字MICR以外に限らず、重要情報が記載された箇所の領域を幅寄せ状態判定の判定対象としても良い。
さらに上述した実施の形態においては、磁気文字側長辺MS(図2)が右側、すなわち基準面27側となる状態で小切手CKを搬送する場合について述べた。本発明はこれに限らず、磁気文字側長辺MSが左側、すなわち基準面27とは反対側となる状態で小切手CKを搬送しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、アライナ部右側ガイド72Rに基準面27を形成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、アライナ部5の左側にガイドを設け基準面を形成しても良い。要はアライナ部搬送路70における搬送幅方向の何れかの側、すなわち右側又は左側の何れかの側の端部において小切手CKの搬送方向と平行に基準面を設け、該基準面に向かって小切手CKを幅寄せすれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、基準面27の近傍に幅寄せ状態検知センサ76を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、基準面27の端面を検知する位置に幅寄せ状態検知センサ76を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、小切手CKを処理する小切手処理機1に本発明を適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば種々の金券や証券、或いは各種チケットなど、紙葉状の媒体を処理し該媒体に取引情報の印字を行う種々の装置に適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、幅寄せ機構としてのテーパローラ26と、搬送状態検知部としての搬送状態検知センサ74と、幅寄せ状態検知部としての幅寄せ状態検知センサ76と、制御部としての制御部3とによって、媒体処理装置としての小切手処理機1を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる幅寄せ機構と、搬送状態検知部と、幅寄せ状態検知部と、制御部とによって、媒体処理装置を構成しても良い。