JP2017019972A - インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、非浸透性基材上へ記録した場合にも画像の乾燥性が良好で、高光沢な画像が得られるインクの提供を目的とする。
〔一般式(1)〕
本発明のインクは、水、有機溶剤、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子、及び色材を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記有機溶剤は、下記一般式(1)で表されるアミド化合物を含み、更に必要に応じてその他の有機溶剤を含有する。
[一般式(1)]
前記一般式(1)において、R2とR3は同一であっても異なっていてもよく、R2及びR3は水素原子、及び炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基のいずれかを表す。前記炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
[構造式(1)]
前記一般式(1)で表されるアミド化合物の含有量としては、インク全量に対して、10質量%以上70質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましく、30質量%以上50質量%以下が特に好ましい。
前記その他の有機溶剤としては、特に制限はなく、例えば、水溶性有機溶剤などが挙げられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネイト、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子は、溶剤に対して膨潤し難い性質をもつ。そのため、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子への溶解性が高い溶剤である前記一般式(1)で示されるアミド化合物を含有するインクにおいても、成膜時に有機溶剤を抱え込み過ぎないため乾燥性のよい、且つ滑らかなインク塗膜を形成することができ、画像の光沢性を向上させることができる。
前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子は、ポリカーボネートポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオール化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記脂環式ジイソシアネートの含有量としては、前記ポリイソシアネート全量に対して、60質量%以上が好ましい。
前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子は、従来一般的に用いられている製造方法により得ることができ、例えば、次の方法などが挙げられる。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリカーボネートポリオールと前記ポリイソシアネートとを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミンやその他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。
前記自己乳化型のポリカーボネートウレタン樹脂粒子のアニオン性基の酸価としては、水分散性、耐擦性、及び耐薬品性の点から、5mgKOH/g以上100mgKOH/g以下が好ましく、5mgKOH/mg以上50mgKOH/mg以下がより好ましい。
前記塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ピリジン、モルホリン等の有機アミン;モノエタノールアミン等のアルカノールアミン;Na、K、Li、Ca等を含む金属塩基化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記強制乳化型のポリカーボネートウレタン樹脂粒子を用いて水分散体を製造する方法としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などの界面活性剤を用いることができる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐水性の点から、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
前記体積平均粒径が10nm以上1,000nm以下のポリカーボネートウレタン樹脂粒子を用いることで、水溶性有機溶剤とポリカーボネートウレタン樹脂粒子表面との接触部位が増加し、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の造膜性が高まり、強靭なポリカーボネートウレタン樹脂粒子の連続被膜が形成されるため、高い画像硬度を得ることができる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
また、前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の粒子径の制御によっても変化するため、これらの制御因子によりポリカーボネートウレタン樹脂粒子の最低造膜温度を狙いの値とすることが可能である。
なお、必要に応じて他のウレタン樹脂粒子を添加してもよい。
前記色材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、顔料、染料などが挙げられる。これらの中でも、顔料が好ましい。
前記顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。
その他、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
これらの顔料の中でも、有機溶剤と親和性の良いものが好ましく用いられる。
また、カラー用としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155;C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51;C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219;C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、前記顔料をマイクロカプセルに包含させ、前記顔料を水中に分散可能なもの、すなわち、顔料粒子を含有させたポリカーボネートウレタン樹脂粒子であってもよい。
この場合、インクに含有される顔料としては、すべてポリカーボネートウレタン樹脂粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、前記顔料がインク中に分散していてもよい。
前記数平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤、ヒンダードフエノールやヒンダードフエノールアミンのようなゴム及びプラスチックス用無色老化防止剤などが挙げられる。
前記界面活性剤は、基材への濡れ性を確保するために含有することができる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分散安定性、及び画像品質の点から、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
また、組成によってはフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を併用又は単独使用することできる。
前記防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリト−ル、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、インクに悪影響を及ぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば任意の物質を使用することができ、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;第4級アンモニウム水酸化物やジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン;水酸化アンモニウム;第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記インクの製造方法としては、例えば、前記水、前記有機溶剤、前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子、前記色材、及び必要に応じて、前記その他の成分を、撹拌混合することにより製造することができる。前記撹拌混合としては、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有する。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
前記インク飛翔工程は、本発明の前記インクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を形成する工程であり、インク飛翔手段により実施することができる。
前記インク飛翔手段は、本発明の前記インクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を形成する手段である。前記インク飛翔手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェットヘッド、などが挙げられる。
前記基材としては、例えば、浸透性基材、非浸透性基材などが挙げられる。これらの中でも、前記非浸透性基材が好ましく、塩化ビニル基材がより好ましい。
前記その他の工程としては、例えば、刺激発生工程、制御工程、加熱工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、刺激発生手段、制御手段、加熱工程などが挙げられる。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト、などが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエーター、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエーター、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエーター、静電力を用いる静電アクチュエーター、などが挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記加熱工程は、画像を記録した基材を加熱する工程であり、加熱手段により実施することができる。
前記インクジェット記録方法としては、前記基材としての非浸透性基材に高画像品質な記録ができるが、より一層高画質で耐擦性、及び密着性の高い画像の形成、並びに高速の記録条件にも対応できるようにするために、記録後に前記非浸透性基材を加熱することが好ましい。記録後に加熱工程を有すると、インク中に含有されるポリカーボネートウレタン樹脂粒子の造膜が促進されるため、記録物の画像硬度を向上させることができる。
前記加熱手段としては、多くの既知の装置を使用することができ、例えば、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等の装置などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記加熱温度としては、インク中に含まれる水溶性有機溶媒の種類や量、及び添加する樹脂エマルジョンの最低造膜温度に応じて変更することができ、更に印刷する基材の種類に応じても変更することができる。
前記加熱温度としては、乾燥性、及び造膜温度の点から、40℃以上120℃以下がより好ましく、50℃以上90℃以下が特に好ましい。前記加熱温度が、40℃以上120℃以下であると、非浸透性基材の熱によるダメージを防止し、インクヘッドが温まることによる不吐出が生じることを抑制することができる。
実施態様の一例として、前記ホワイトインクを基材の全面に塗布する場合は、インクジェット記録方法以外の塗工方法で塗工し、ホワイト以外の色のインクで記録する場合は、インクジェット記録方法で記録する態様が可能である。
別の実施態様として、ホワイトインクを用いた記録も、ホワイト以外の色のインクを用いた記録も、インクジェット記録方法で記録する態様が可能である。
ホワイトインクの代わりにクリアインクを用いた場合も同様である。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135)を搭載している。サブタンク135には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ201から、前記インクが供給されて補充される。
前記給紙部から給紙された基材142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、基材142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる基材142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる基材142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
前記インクジェット記録装置においては、給紙部から基材142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された基材142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト151が帯電されており、基材142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。
そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している基材142にインク滴を吐出して1行分を記録し、基材142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は基材142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、基材142を、排紙トレイ103に排紙する。
なお、搬送ベルト151の基材142と反対側には、ヒーター群203が設けられており、画像形成された基材142を加熱可能である。図3中157、158は搬送手段としての搬送ローラである。
本発明の記録物は、基材上に、本発明の前記インクにより記録された画像を有する。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、本発明の前記インクは、非透過性基材に適用されるときにも良好な発色を備えた画像を提供することができる。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性及び/又は吸着性が低い表面を有する基材をいい、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムが好適であるが、その他の非浸透性基材及び普通紙や無機物コート浸透性媒体などの従来用いられてきた浸透性媒体に対しても十分な性能を示す。
前記着色基材としては、例えば、着色された紙や前記フィルム、生地、衣服、セラミックなどが挙げられる。
<ポリカーボネートウレタン樹脂エマルジョンの調製>
撹拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物(数平均分子量(Mn):1,200)1,500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」と称することもある)220g、及びN−メチルピロリドン(以下、「NMP」と称することもある)1,347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加し、混合したものの中から4,340gを抜き出して、強撹拌下、水5,400g、及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
次に、氷1,500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、ポリカーボネートウレタン樹脂エマルジョンを得た。
−表面硬度の測定−
次に、得られたポリカーボネートウレタン樹脂エマルジョンをスライドガラス上に平均厚み10μmとなるように塗布し、100℃で30分間乾燥させてポリカーボネートウレタン樹脂粒子フィルムを作製した。得られたポリカーボネートウレタン樹脂フィルムに、微小表面硬度計(FISCHERSCOPE HM2000、フィッシャー社製)を用いて、ビッカース圧子を9.8mNの荷重をかけて押し込んだところ、表面硬度(マルテンス硬度)は120N/mm2であった。
<ブラック顔料分散液の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエン
タープライゼス社KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間
循環分散してブラック顔料分散液(顔料固形分濃度15質量%)を得た。
カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製)・15質量部
アニオン性界面活性剤(パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83質量部
<シアン顔料分散液の調製>
前記顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:4(東洋インキ株式会社製)に変更した以外は、前記顔料分散液の調製例1と同様にして、シアン顔料分散液(顔料固形分濃度15質量%)を得た。
<マゼンタ顔料分散液の調製>
前記顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)に変更した以外は、前記顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液(顔料固形分濃度15質量%)を得た。
<イエロー顔料分散液の調製>
前記顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー74(商品名:ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)に変更した以外は、前記顔料分散液の調製例1と同様にして、イエロー顔料分散液(顔料固形分濃度15質量%)を得た。
<インクの調製>
前記調製例1のブラック顔料分散液(顔料固形分濃度15質量%)20質量%、前記ポリカーボネートウレタン樹脂エマルジョン(固形分濃度30%)15質量%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産株式会社製)30質量%、界面活性剤(商品名:BYK349、ビックケミー・ジャパン株式会社製)2質量%、1,3−ブタンジオール5質量%、防腐剤としての1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(商品名:プロキセルLV、アーチ・ケミカルズ・ジャパン株式会社製)0.1質量%、及び高純水27.9質量%を混合撹拌し、平均孔径0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより、実施例1のインクを作製した。
実施例1において、表1〜表3に記載の組成、及びに含有量(質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜11、及び比較例1〜4のインクを作製した。
・3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドB−100、出光興産株式会社製)
・アクリル樹脂エマルジョン(商品名:ボンコートR−3380−E、DIC株式会社製)
・ポリエーテルウレタン樹脂エマルジョン(商品名:アクリットWBR−016U、大成ファインケミカル株式会社製)
・ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン(商品名:アクリットWBR−2000U、大成ファインケミカル株式会社製)
得られた実施例1〜11、及び比較例1〜4のインクについて、以下のようにして「乾燥性」及び「画像光沢度」を評価し、結果を表4に記載した。
得られた実施例1〜11、及び比較例1〜4のインクをインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500改造機)に充填し、ポリ塩化ビニルフィルム(以下、「PVCフィルム」と称する、CPPVWP1300、桜井株式会社製)に対し、ベタ画像を記録した。記録後、50℃に設定したホットプレート(NINOS ND−1、アズワン株式会社製)上で所定の時間(5分間、8分間、10分間、15分間)乾燥させた。
乾燥後のベタ画像に濾紙を押し当て、濾紙へのインクの転写の具合から以下の評価基準に基づき判定した。前記評価がB以上であることが実用上望ましい。
なお、前記IPSiO GXe5500改造機は、IPSiO GXe5500機(株式会社リコー製)を、150cmの印字幅で30m2/hrの印字速度相当の印字をA4サイズで再現できるように改造し、また、前記ポットプレートを設置し、記録後の加熱条件(加熱温度、加熱時間)を変えることができるように改造した。
[評価基準]
A:50℃、5分間の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる
B:50℃、8分間の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる
C:50℃、10分間の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる
D:50℃、15分間の乾燥条件でも濾紙への転写がなくならない
得られた実施例1〜11、及び比較例1〜4のインクをインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500、株式会社リコー製)に充填し、PVCフィルムに対してベタ画像を印刷した後、80℃に設定したホットプレート(NINOS ND−1、アズワン株式会社製)上で1時間乾燥させた。
乾燥後のベタ画像の60°光沢度を光沢度計(4501、BYK ガードナー株式会社製)により測定し、以下の評価基準に基づき判定した。前記評価がB以上であることが実用上望ましい。
[評価基準]
A:60°光沢度が100%より大きい
B:60°光沢度が81%〜100%
C:60°光沢度が60%〜80%
D:60°光沢度が60%未満
実施例5及び10は、有機溶剤中に一般式(1)で表されるアミド化合物のR1〜R3が、メチル基ではないアミド化合物を含有するため、実施例1〜4に比べて画像乾燥性が若干劣る結果となった。
実施例6は、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の含有量が5質量%より多いため、実施例1〜4に比べて画像光沢度が若干劣る結果となった。
実施例7及び8は、アミド化合物添加量を変更した実施例であり、前記アミド化合物の含有量が前記有機溶剤の総含有量に対して80質量%以上であれば、高い画像乾燥性と高い画像光沢度とが両立できていることがわかった。
実施例9は添加する溶剤を変更したものであり、アミド化合物の含有量が前記有機溶剤の総含有量に対して80質量%以上であれば、前記有機溶剤の種類によらず、高い画像乾燥性と高い画像光沢度とが両立できていることがわかった。
比較例1〜3は、ポリカーボネートポリウレタン粒子ではない樹脂粒子を用いた比較例であり、樹脂粒子が膨潤し平滑な膜が形成できていないため、画像光沢性が劣る結果となった。
比較例4は、アミド化合物の含有量が前記有機溶剤の総含有量に対して67質量%であり、基材への浸透性が足りておらず、画像乾燥性が劣る結果となった。
<1> 水、有機溶剤、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子、及び色材を含有してなり、
前記有機溶剤が、下記一般式(1)で表されるアミド化合物を含有し、前記アミド化合物の含有量が前記有機溶剤の総含有量に対して80質量%以上であり、
前記水の含有量と前記有機溶剤の含有量との質量比(水/有機溶剤)が、1/3以上3/1以下であることを特徴とするインクである。
〔一般式(1)〕
<2> 前記一般式(1)中のR2及びR3がメチル基である前記<1>に記載のインクである。
<3> 前記一般式(1)中のR1が、メチル基、エチル基、及びブチル基のいずれかである前記<1>及び<2>のいずれかに記載のインクである。
<4> 前記アミド化合物が、構造式(1)で表されるアミド化合物である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクである。
〔構造式(1)〕
<6> 前記水溶性有機溶剤が、1,3−ブタンジオール、及びジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテルである前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクである。
<7> 前記有機溶剤の総含有量が、20質量%以上70質量%以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクである。
<8> 前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の含有量が、1質量%以上5質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクである。
<9> 前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の数平均粒径が、10nm以上1,000nm以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクである。
<10> 前記色材が、顔料である前記<1>から<9>のいずれかに記載のインクである。
<11> 前記顔料が、有機顔料である前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクである。
<12> 前記顔料の含有量が、0.1質量%以上10質量%以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクである。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のインクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<14> 更に、画像を記録した基材を加熱する加熱工程を含む前記<13>に記載のインクジェット記録方法である。
<15> 前記基材が、塩化ビニル基材である前記<13>から<14>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<16> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のインクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<17> 画像を記録した前記基材を加熱する加熱手段を更に有する前記<16>に記載のインクジェット記録装置である。
<18> 前記加熱手段による加熱が、40℃以上120℃以下である前記<17>に記載のインクジェット記録装置である。
<19> 基材上に、前記<1>から<12>のいずれかに記載のインクにより記録された画像を有してなることを特徴とする記録物である。
<20> 前記基材が、塩化ビニル基材である前記<19>に記載の記録物である。
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
Claims (10)
- 水、有機溶剤、ポリカーボネートウレタン樹脂粒子、及び色材を含有してなり、
前記有機溶剤が、下記一般式(1)で表されるアミド化合物を含有し、前記アミド化合物の含有量が前記有機溶剤の総含有量に対して80質量%以上であり、
前記水の含有量と前記有機溶剤の含有量との質量比(水/有機溶剤)が、1/3以上3/1以下であることを特徴とするインク。
〔一般式(1)〕
ただし、前記一般式(1)中、R1は炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。R2及びR3は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、及び炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基のいずれかを表す。 - 前記アミド化合物が、下記構造式(1)で表されるアミド化合物である請求項1に記載のインク。
〔構造式(1)〕
- 前記ポリカーボネートウレタン樹脂粒子の含有量が、1質量%以上5質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載のインク。
- 前記色材が、顔料である請求項1から3のいずれかに記載のインク。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 画像を記録した前記基材を加熱する加熱工程を更に含む請求項5に記載のインクジェット記録方法。
- 前記基材が、塩化ビニル基材である請求項5から6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて基材上に画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 基材上に、請求項1から4のいずれかに記載のインクにより記録された画像を有してなることを特徴とする記録物。
- 前記基材が、塩化ビニル基材である請求項9に記載の記録物。
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