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JP2017019215A - 着色積層体およびその製造方法 - Google Patents

着色積層体およびその製造方法 Download PDF

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JP2017019215A JP2015139546A JP2015139546A JP2017019215A JP 2017019215 A JP2017019215 A JP 2017019215A JP 2015139546 A JP2015139546 A JP 2015139546A JP 2015139546 A JP2015139546 A JP 2015139546A JP 2017019215 A JP2017019215 A JP 2017019215A
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Kazuhiro Hasegawa
和弘 長谷川
英正 細田
Hidemasa Hosoda
英正 細田
直希 小糸
Naoki Koito
直希 小糸
安田 英紀
Hidenori Yasuda
英紀 安田
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Abstract

【課題】着色層の色味の変化を生じない着色積層体およびその製造方法を提供する。【解決手段】着色積層体1は、着色層10と、アスペクト比が2以上である金属微粒子20を複数含有する金属微粒子含有層25と、誘電体層30とがこの順に積層されてなり、金属微粒子含有層25において、複数の金属微粒子20が導電路を形成することなく配置されており、金属微粒子20が積層面に平行に配向しており、金属微粒子含有層25が下記式1を満たし、誘電体層30が最外層であり、誘電体層30が下記式2を満たす。d2<λ/10 式1M−λ/8<n1×d1<M+λ/8 式2ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、d2は金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、d1は誘電体層の物理厚みを表し、n1は誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。【選択図】図1

Description

本発明は、着色層を含む複数層が積層されてなる着色積層体およびその製造方法に関するものである。
携帯電話、パソコンおよびテレビなどの電化製品の筐体、乗り物のボディーやフレーム、建物の内装材、看板、包装材あるいは装飾ウィンドウなどの種々の用途で、表面を加飾する技術が用いられている。
特許文献1には、黒色成分を含んだ樹脂層と、無色透明な樹脂層との積層フィルムであり、両樹脂層の厚みおよび表面粗さを規定した加飾フィルムが提案されている。
また、特許文献2には、透明基材上に形成される文字、図形および模様などの所望の絵柄をより鮮明に表示するために、絵柄層にモスアイ構造の反射防止層を積層してなる絵柄付フィルムが提案されている。
一般に、レンズなどの光学部材の表面での反射を低減するため、モスアイ構造のような、微細な凹凸層を備えた反射防止層として、複数の誘電体層を積層してなる反射防止層などが知られている。また、ディスプレイの表示部等に、外部の光源や風景が写りこむことによる視認性の低下を防止するために設けられる反射防止膜としては、反射防止機能と共に帯電防止機能を備えていることが望まれる。特許文献3には、そのようなディスプレイの表示部に好適で、反射防止特性及び耐擦傷性に優れた、多層膜中に金属微粒子層からなる可視光波長吸収層を備えた反射防止フィルムが提案されている。
国際公開2008/099797号パンフレット 特開2014−71220号公報 国際公開2004/031813号パンフレット(特許第4400458号)
特許文献2に記載の絵柄付フィルムは、表面側に反射防止層を備えているために、絵柄を非常に鮮明に表示することができるが、モスアイ構造の反射防止層を用いているため、耐擦性が低いという問題点がある。また、モスアイ構造の反射防止層は、転写金型を用いた作製が一般的であるが、転写金型は繰り返しの使用により摩耗し、所望のモスアイ構造を得ることができなくなるため製造安定性が十分でないという問題がある。
そこで、絵柄付フィルムにおいて絵柄層(着色層)に設けられる反射防止層として、モスアイ構造より耐擦性の高い、例えば、特許文献3に開示されている反射防止層を適用することが考えられる。
しかしながら、特許文献3に記載の反射防止層は、可視光を吸収させることにより反射防止効果を高めた構成を有しているため、透過率の低下が発生するとともに、着色層と積層して用いた場合、着色層の色味が変化してしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、着色層の色味の変化を生じない着色積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の着色積層体は、着色層と、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する金属微粒子含有層と、誘電体層とがこの順に積層されてなり、
金属微粒子含有層において、複数の金属微粒子が導電路を形成することなく配置されており、金属微粒子が積層面に平行に配向しており、
金属微粒子含有層が下記式1を満たし、
誘電体層が最外層であり、誘電体層が下記式2を満たすことを特徴とする。
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは誘電体層の物理厚みを表し、nは誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
複数の金属微粒子が導電路を形成することなく配置されているか否かの判断は、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像に基づいて行うものとする。具体的には、光学部材の金属微粒子含有層について走査型電子顕微鏡で2.5μm×2.5μmの領域の観察を行い、得られた像の左端から右端まで、微粒子が連続して繋がっている場合に導電路が形成されていると看做し、途中で微粒子が離れている場合に導電路が形成されていないと看做すこととする。
金属微粒子が平板状であるとき、その金属微粒子の長軸長は主平面の円相当直径であり、反射を防止する光の波長λより小さく、アスペクト比はその円相当直径と板厚との比であり、アスペクト比が3以上であることが望ましい。
金属微粒子が棒状であるとき、その金属微粒子の長軸長は棒長であり、反射を防止する光の波長λより小さく、アスペクト比はその棒長と円相当直径との比であり、アスペクト比が2.5以上であることが望ましい。
本発明の着色積層体は、着色層と金属微粒子含有層との間に、ハードコート層を備えていることが好ましい。
ハードコート層とは、耐擦傷性が電体層および金属微粒子層よりも高い層をいう。
本発明の着色積層体は、着色層と金属微粒子含有層との間に、屈折率1.55以上である高屈折率層が配置されていてもよい。
なお、本発明の着色積層体は、上記ハードコート層と上記高屈折率層を備える場合には、高屈折率層が金属微粒子含有層とハードコート層との間に配置されていることが好ましい。
本発明の着色積層体は、着色層と金属微粒子含有層との間に、透明基材が配置されていてもよい。
金属微粒子は、Au(金),Ag(銀),Pt(白金),Cu(銅)およびAl(アルミニウム)のうちのいずれか1つ、または、Au,Ag,Pt,CuおよびAlのうちの少なくとも1つを含む合金からなることが好ましい。金属微粒子はAgが最も好ましい。
本発明の第1の着色積層体の製造方法は、透明基材の一方の面に、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層と、下記式2を満たす誘電体層とをこの順に積層形成し、
透明基材の他方の面に着色層をインサート成形することを特徴とする。
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは誘電体層の物理厚みを表し、nは誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
本発明の第2の着色積層体の製造方法は、透明基材の一方の面に、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層と、下記式2を満たす誘電体層とをこの順に積層形成し、
透明基材の他方の面に着色層を形成し、
着色層の露出面に樹脂層をインサート成形することを特徴とする。
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは誘電体層の物理厚みを表し、nは誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
本発明の第3の着色積層体の製造方法は、離型基材の一方の面に、下記式2を満たす誘電体層と、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層とをこの順に積層形成し、
金属微粒子含有層の露出面に着色層をインモールド成形し、
離型基材を誘電体層から剥離することを特徴とする。
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは誘電体層の物理厚みを表し、nは誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
本発明の着色積層体は、着色層に金属微粒子含有層および誘電体層を含む反射防止層(反射防止構造)が積層された構成であり、アスペクト比2以上の金属微粒子を複数含有する金属微粒子層を備えた反射防止構造であるために可視光域での吸収を抑制することができ、誘電体層側から着色層の色を鮮明に視認することができる。本発明の効果は、着色層の色が濃い場合に、特に顕著である。
本発明の第1の実施形態にかかる着色積層体の積層構造を示す断面模式図である。 平板金属粒子の一例を示す斜視図である。 平板金属粒子の他の一例を示す斜視図である。 棒状金属粒子の一例を示す斜視図である。 平板金属粒子のアスペクト毎の透過率の波長依存性のシミュレーションを示す図である。 本発明の着色積層体において、平板金属粒子を含む金属微粒子含有層の存在状態を示した概略断面図であって、平板金属粒子を含む金属微粒子含有層(基材の平面とも平行)と平板金属粒子の主平面(円相当直径Dを決定する面)とのなす角度(θ)を説明する図を示す。 金属微粒子含有層の平面視の走査型顕微鏡像である。 金属微粒子含有層における金属微粒子の分布状態(100%孤立)を示す図である。 金属微粒子含有層における金属微粒子の分布状態(50%孤立)を示す図である。 金属微粒子含有層における金属微粒子の分布状態(10%孤立)を示す図である。 金属微粒子含有層における金属微粒子の分布状態(2%孤立)を示す図である。 本発明の着色積層体において、平板金属粒子を含む金属微粒子含有層の存在状態を示した概略断面図であって、金属微粒子含有層の反射防止構造の深さ方向における平板金属粒子の存在領域を示す図である。 本発明の着色積層体において、平板金属粒子を含む金属微粒子含有層の存在状態の他の一例を示した概略断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる着色積層体の積層構造を示す断面模式図である。 本発明の第3の実施形態にかかる着色積層体の積層構造を示す断面模式図である。 本発明の第4の実施形態にかかる着色積層体の積層構造を示す断面模式図である。 本発明の第5の実施形態にかかる着色積層体の積層構造を示す断面模式図である。 本発明の第6の実施形態にかかる着色積層体の製造工程および積層構造を示す断面模式図である。 本発明の着色積層体のインサート成形法を用いた製造工程を示す図である。 本発明の着色積層体のインサート成形法を用いた他の製造工程を示す図である。 本発明の着色積層体のインモールド成形法を用いた製造工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の着色積層体1の積層構造を示す断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の着色積層体1は、着色層10と、アスペクト比が2以上である金属微粒子20を複数含有する金属微粒子含有層25と、下記式2を満たす誘電体層30とがこの順に積層されてなる。
金属微粒子含有層25において、複数の金属微粒子20が導電路を形成することなく配置されており、金属微粒子20が積層面に平行に配向している。金属微粒子含有層25は下記式1を満たす。また、誘電体層30が最外層である。
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは金属微粒子含有層25の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは誘電体層30の物理厚みを表し、nは誘電体層30の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
物体の複素屈折率(=n−ik)は、実部n(一般的な物体の屈折率)と虚部k(消衰係数)に分けられる。誘電体層の複素屈折率はn−ikと表され、金属微粒子含有層の複素屈折率はn−ikである。以下において、単に「屈折率」という場合には、複素屈折率の実部をいう。
本発明は、着色層の色を色味を変化させることなく鮮明に視認可能とすることを目的としてなされたものであり、本発明の着色積層体の反射防止構造において反射を防止したい光の波長は、ヒトの目の視感度のある可視光域(380nm〜780nm)の波長である。着色積層体に対して入射する入射光は、通常は単波長ではなくある波長範囲の光、例えば、可視光域を含む白色光などである。しかしながら、本発明において、式1、式2は、可視光域の全ての波長に対して成り立つものである必要はなく、可視光域の特定波長に対して成立すればよい。特定波長としては、例えば、可視光域の中心波長580nm、あるいは可視光域のうち特に視感度の高い帯域400nm〜700nmの中心波長550nmなど任意に設定できるが、500〜600nmの範囲の波長とすることが好ましい。その任意に設定した特定波長λに対して上記式1、式2を満たす金属微粒子含有層および誘電体層を備えた反射防止構造を用いることにより、その特定波長λを中心に広い範囲(例えば、400〜700nmの300nmの帯域幅あるいは400〜750nmの350nmの帯域幅など)に亘って反射防止効果を奏する。
図1に示す本実施形態の着色積層体1においては、金属微粒子含有層25と誘電体層30とにより反射防止構造40が構成されており、誘電体層30側から入射する可視光は反射防止構造40を透過して着色層に入射する。反射防止構造40により可視光はほとんど反射されることなく、また、可視光域波長が吸収されることなく着色層に入射されるので、誘電体層30側からは着色層自体の色を色味変化なく鮮明に認識することができる。
2以上のアスペクト比の金属微粒子を含有する金属微粒子含有層を備えた反射防止構造40により可視光域の広い帯域の波長に対して効果的に反射防止することができるため、抗着色層の色味を変化させず、効果的に映り込みを防止することができる。また、艶感を維持しつつ、着色層の色映えを際立たせることができるという顕著な効果を得ることが可能である。
反射防止構造40において、誘電体層30から入射する光を反射防止するためには、図1において、誘電体層30の表面における反射光LR1および誘電体層30と金属微粒子含有層25との界面における反射光LR2に関して、反射の振幅(大きさ)が同一であり、位相差が(2m+1)・π、を満たす必要がある。
上記反射防止の条件を満たす誘電体層の物理厚みdおよび金属微粒子含有層の物理厚みdは、誘電体層、金属微粒子含有層、金属微粒子含有層の着色層側の層(図1においては着色層10)の屈折率により変化する。金属微粒子含有層25の物理厚みdが誘電体層の物理厚みdに対して極めて薄い場合、誘電体層30と金属微粒子含有層25との界面での反射光と、金属微粒子含有層25と着色層側の層(図1においては着色層10)との界面での反射光を合わせて図1における「反射光LR2」と見做し、前述の反射防止条件を適用することができる。
誘電体層、金属微粒子含有層、着色層(もしくは金属微粒子含有層の着色層側の層)の屈折率と膜厚を変えて光学シミュレーションを実施し、十分な反射防止効果を得ることが出来る範囲を検討したところ、
<λ/10 式1
M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
M=(4m+1)×λ/8
であることがわかった。
式1を満たせば、金属微粒子含有層の反射を抑制することができ十分な打ち消しが可能となる。
また、式2を満たせば、位相のずれを一定範囲内とすることができるので十分な打消しが可能となる。
なお、式2において、m=0の場合、
0<n×d<λ/4
となり、複数の誘電体層が積層されてなる一般の反射防止構造の誘電体層の光学厚み(1/4λ)よりも薄い。
本発明の着色積層体の使用環境は特に制限されることなく、用途によりさまざまである。着色積層体が用いられる空間を満たす媒質は、空気(n=1)、水(n=1.33)等が挙げられ、屈折率nが概ね1.4以下である。本発明において媒質は何ら限定されるものではなく、着色積層体の各層の屈折率は用途(使用空間の媒質)によって適宜設定すればよい。
本発明の着色積層体の各要素についてより詳細に説明する。
<着色層>
着色層10は、着色成分を含んでなる樹脂層であってもよいし、インキ、塗料あるいは金属薄膜などを用いて形成された単一色の着色層の他、スクリーン印刷やインクジェット印刷により形成された文字、数字、図形、模様、パターンあるいは柄などの絵柄層であってもよい。着色層10は、各種基材上に形成されていてもよい。すなわち、図1においては、着色層10上に反射防止構造40が形成されてなる着色積層体が例示されているが、本発明の着色積層体は、着色層10の反射防止構造40が形成されている面と反対の面側に各種基材を備えていてもよい。各種基材としては、ガラス板、透明樹脂基材などが挙げられるが、材料は限定されず、不透明な基材であってもよい。また、基材の形状に制限はなく、例えば、フィルムや板状の他、家電や雑貨などの筐体などが挙げられる。
着色成分を含んでなる樹脂層から着色層10を構成する場合、着色成分を含んでなる樹脂層の主成分たる樹脂は、用途に応じて適宜採用することができる。具体的には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂などが挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、テフロン(登録商標)、アクリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン等の樹脂を用いることができるが、これに限定されるものではない。
着色成分は、特に制限なく、有機系または無機系のいずれでも良く、所望の色の顔料、染料等を用いることができる。例えば、黒色成分としては、カーボンブラックや四三酸化鉄、黒色チタン系顔料、およびペリレン系顔料もしくは染料などを用いることができる。
<金属微粒子含有層>
金属微粒子含有層25は、バインダー22中にアスペクト比が2以上である金属微粒子20を複数含有してなる。ヘイズ抑制の観点からは、長軸長は反射を防止する光の波長λよりも小さいことが好ましく、アスペクト比は40未満であることが好ましい。
金属微粒子20は、Au,Ag,Pt,CuおよびAlのうちのいずれか1つ、または、Au,Ag,Pt,CuおよびAlのうちの少なくとも1つを含む合金からなることが好ましい。可視光の透過率を向上させる観点からは、可視光に対する吸収が特に小さいAgが最も好ましい。
なお、金属微粒子含有層25の複素屈折率(n−ik)の実部nは1より小さく、虚部kは2以下であることが好ましい。
−金属微粒子−
金属微粒子20は図2および図3に示すような2つの対向する主平面を有する平板状あるいは図4に示すような棒状(ロッド状)であることが好ましい。図2および図3に示す平板金属粒子20A,20Bの場合、長軸長とはその主平面の円相当直径Dであり、アスペクト比とは円相当直径Dと対向する主平面間の距離すなわち板状金属粒子の厚み(板厚)Tとの比D/Tである。図4に示す棒状金属粒子20Cの場合、長軸長とはその棒長Lであり、アスペクト比とは棒長Lと棒長方向に垂直な断面の円相当直径φとの比L/φである。
[平板金属粒子]
平板金属粒子とは、図2あるいは図3に示すような対向する2つの主平面を備えた粒子である。その主平面の形状としては、例えば、六角形状、三角形状、円形状などが挙げられる。これらの中でも、可視光透過率が高い点で、主平面の形状が図2に示すような六角形状、あるいは六角形以上の多角形状もしくは図3に示すような円形状であることが好ましい。
本明細書中、円形状とは、後述する平板の金属粒子の平均円相当直径の50%以上の長さを有する辺の個数が1個の平板金属粒子当たり0個である形状のことを言う。円形状の平板金属粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で平板金属粒子を主平面の上方から観察した際に、角が無く、丸い形状であれば特に制限はない。
本明細書中、六角形状とは、後述する平板金属粒子の平均円相当直径の20%以上の長さを有する辺の個数が1個の平板金属粒子当たり6個である形状のことを言う。六角形状の平板金属粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で平板金属粒子を主平面の上方から観察した際に、六角形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、六角形状の角が鋭角のものでも、鈍っているものでもよいが、可視光域の吸収を軽減し得る点で、角が鈍っているものであることが好ましい。角の鈍りの程度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(平板金属粒子の平均円相当直径および変動係数)
平板金属粒子の長軸長である円相当直径Dは、個々の粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径で表される。個々の粒子の投影面積は、電子顕微鏡写真上での面積を測定し、撮影倍率で補正する公知の方法により得ることができる。また、平均円相当直径DAVは、200個の平板金属粒子の円相当直径Dの統計で粒径分布(粒度分布)を得て、粒径分布から計算により求めた算術平均値である。平板金属粒子の粒度分布における変動係数は、粒度分布の標準偏差を前述の平均円相当直径で割った値(%)である。
本発明の着色積層体において、平板金属粒子の粒度分布における変動係数としては、35%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下が特に好ましい。変動係数が、35%以下であることが反射防止構造における可視光線の吸収を減らす観点から好ましい。
平板金属粒子の円相当直径Dは、反射を防止する光の波長λよりも小さく、λの0.5倍以下であることが好ましく、0.4倍以下であることがより好ましく、0.3倍以下であることが特に好ましい。具体的には、円相当直径Dが10〜500nmであることが好ましく、20〜300nmであることがより好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。
(平板金属粒子の厚みおよびアスペクト比)
本発明の着色積層体では、平板金属粒子の厚みTは20nm以下であることが好ましく、2〜15nmであることがより好ましく、4〜12nmであることが特に好ましい。
粒子厚みTは、原子間力顕微鏡(AFM)や透過型電子顕微鏡(TEM)により測定することができる。
AFMによる平均粒子厚みの測定方法としては、例えば、ガラス基板に平板金属粒子を含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させて、粒子1個の厚みを測定する方法などが挙げられる。
TEMによる平均粒子厚みの測定方法としては、例えば、シリコン基板上に平板金属粒子を含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させた後、カーボン蒸着、金属蒸着による被覆処理を施し、集束イオンビーム(FIB)加工により断面切片を作成し、その断面をTEMによる観察することにより、粒子の厚み測定を行う方法などが挙げられる。
金属微粒子が平板金属粒子である場合、平板金属粒子の直径(円相当直径)Dの厚みTに対する比D/T(アスペクト比)は3以上であることが好ましい。目的に応じて適宜選択することができるが、可視光線の吸収とヘイズを減らす観点から、3〜40が好ましく、5〜40がより好ましい。アスペクト比が3以上であれば可視光線の吸収を抑制でき、40未満であれば可視領域でのヘイズも抑制できる。
図5に円形状の平板金属粒子のアスペクト比が変化した場合の透過率の波長依存性のシミュレーション結果を示す。円形状の平板金属粒子として、厚みTを10nmとし、長軸長(直径)Dを80nm、120nm、160nm、200nm、240nmと変化させた場合について検討した。図5に示す通り、アスペクト比が大きくなるにつれてプラズモン共鳴波長に生じる吸収ピーク(透過率のボトム)が長波長側にシフトし、アスペクト比が小さくなるにつれ吸収ピークは短波長側にシフトする。図示していないが、アスペクト比が3未満となると、吸収ピークが可視域に近くなり、アスペクト比が1では吸収ピークは可視域となる。このようにアスペクト比が3以上であれば、可視光に対し透過率を向上させることができる。特にアスペクト比は5以上であることが好ましい。
金属微粒子含有層における平板金属粒子のプラズモン共鳴波長λ(図5における吸収ピーク波長)は、所定の波長である反射防止したい波長より長波である限り制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線を遮蔽するために、700nm〜2,500nmであることが好ましい。このプラズモン共鳴波長λが700nmを実現するのは、平板金属粒子のアスペクト比が5程度の場合である。
(平板金属粒子の合成方法)
平板金属粒子の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学還元法、光化学還元法、電気化学還元法等の液相法などが六角形状乃至円形状の平板金属粒子を合成し得るものとして挙げられる。これらの中でも、形状とサイズ制御性の点で、化学還元法、光化学還元法などの液相法が特に好ましい。六角形〜三角形状の平板金属粒子を合成後、例えば、硝酸、亜硫酸ナトリウム等の銀を溶解する溶解種によるエッチング処理、加熱によるエージング処理などを行うことにより、六角形〜三角形状の平板金属粒子の角を鈍らせて、六角形状乃至円形状の平板金属粒子を得てもよい。
平板金属粒子の合成方法としては、その他、予めフィルム、ガラスなどの透明基材の表面に種晶を固定後、平板に金属粒子(例えばAg)を結晶成長させてもよい。
本発明の着色積層体において、平板金属粒子に所望の特性を付与するために、更なる処理を施してもよい。更なる処理としては、例えば、高屈折率シェル層の形成、分散剤、酸化防止剤等の各種添加剤を添加することなどが挙げられる。
[棒状金属粒子]
棒状金属粒子とは、図4に示すような一軸方向に伸びた形状を有する粒子である。
(棒状金属粒子の棒長)
棒状金属粒子の長軸長である棒長Lは、上述の一軸方向における棒の長さであり、個々の粒子の棒長Lは、上述の平板金属粒子の場合と同様に電子顕微鏡写真上において長さを撮影し、撮影倍率で補正することにより得ることができる。
棒状金属粒子の長軸長である棒長Lは、反射を防止する光の波長λよりも小さく、λの0.8倍以下であることが好ましく、0.6倍以下であることがより好ましく0.5倍以下であることが特に好ましい。棒長の下限値は特に制限はないが、1nm以上であることが好ましく、2nm以上であることがより好ましく、5nm以上であることが特に好ましい。棒長Lは、具体的には、50nm以上、300nm以下であることが好ましい。
(棒状金属粒子の直径およびアスペクト比)
棒状金属粒子の直径(円相当直径)φは、平板金属粒子の厚みの測定方法と同様の方法でAFMやTEMの画像を取得し、取得した棒の長さ方向に垂直な断面についての画像から断面の面積を測定し、撮影倍率で補正する公知の方法により円相当直径を算出すればよい。
棒状金属粒子の直径φは反射を防止する光の波長λの0.5倍よりも小さく、λの0、4倍以下であることが好ましく、0.3倍以下であることがより好ましく、0.1倍以下であることが特に好ましい。
金属微粒子が棒状金属粒子である場合、棒長Lの円相当直径φに対する比L/φ(アスペクト比)は2.5以上であることが好ましい。アスペクト比は目的に応じて適宜選択することができるが、可視光線の吸収とヘイズを減らす観点から、3〜40が好ましく、5〜40がより好ましい。アスペクト比が3以上であれば可視光線の吸収を抑制でき、40未満であれば可視領域でのヘイズも抑制できる。
[金属微粒子の配置および分布]
金属微粒子含有層中における金属微粒子の配置および分布状態について説明する。
(面配向)
金属微粒子含有層25中において、金属微粒子20は積層面に平行に配向している。金属微粒子20が積層面に平行に配向しているとは、金属微粒子20の長軸長が金属微粒子含有層25の表面に対して平行であることを意味する。本明細書においては、長軸長と表面とのなす角度θが0°である場合のみならず、長軸長の表面とのなす角度θが±30°の範囲を平行とする。すなわち、図6において、金属微粒子含有層25の表面25Sと、金属微粒子20の長軸(平板金属粒子の場合は主平面上、棒状金属粒子の場合は棒長方向の軸)の延長線とのなす角度(±θ)が0°〜30°である。なお、角度(±θ)が0°〜20°の範囲で面配向していることがより好ましく、0°〜10°の範囲で面配向していることが特に好ましい。着色積層体の断面を観察した際、金属微粒子20は、図6に示す傾角(±θ)が小さい状態で配向していることがより好ましい。
また、上述の角度θが0°〜±30°の平行な範囲で面配向している金属微粒子が、全金属微粒子数の50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
金属微粒子含有層25の表面25Sに対して金属微粒子20が配向しているかどうかは、例えば、着色積層体の適当な断面切片を作製し、この切片における金属微粒子含有層25を観察して評価する方法を採ることができる。具体的には、ミクロトーム、集束イオンビーム(FIB)を用いて着色積層体の断面サンプルまたは断面切片サンプルを作製し、これを、各種顕微鏡(例えば、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等)を用いて観察して得た画像から評価する方法などが挙げられる。
上述の通り作製した断面サンプルまたは断面切片サンプルの観察方法としては、サンプルにおいて金属微粒子含有層の一方の表面対して平板金属粒子の主平面が面配向しているかどうか、あるいは棒状金属粒子の長軸が面配向しているかどうかを確認し得るものであれば、特に制限はないが、例えば、FE−SEM、TEMなどを用いる方法が挙げられる。断面サンプルの場合は、FE−SEMにより、断面切片サンプルの場合は、TEMにより観察を行ってもよい。FE−SEMで評価する場合は、金属微粒子の形状と傾角(図6の±θ)が明瞭に判断できる空間分解能を有することが好ましい。
(金属微粒子の分布)
図7は、金属微粒子含有層25の一例の平面視の走査型顕微鏡像である。図7に示す例では、金属微粒子として平板金属粒子を含んでいる。図7に示すように、金属微粒子は、層中にランダム(非周期的に)に配置され、導電路を形成しないように分散配置されることが好ましい。
金属微粒子20の分布状態としては、複数の金属微粒子により導電路が形成されていなければ特に制限はない。
図8A〜図8Dは、金属微粒子含有層25における金属微粒子20の分布状態を模式的に示した平面図である。図中白抜き部分が金属微粒子20である。図8Aでは複数の金属微粒子20が面方向において全て(100%)孤立して分布されている。図8Bは複数の金属微粒子20のうち50%が孤立し、他の50%が隣接粒子と接触して部分的な連結状態24で分布している状態を示す。図8Cは複数の金属微粒子20のうち10%のみが孤立して存在し、他は隣接粒子と接触して部分的な連結状態24で分布している状態を示す。図8Aに示すように、金属微粒子20は互いに孤立していることが最も好ましいが、10%以上が孤立して配置されていれば十分に反射防止効果を得ることができる。他方、図8Dは複数の金属微粒子20のうち2%のみが孤立した場合の金属微粒子の分布を示すものであり、図8Dにおいては、画像中の一端から他端へ金属微粒子が連結して導電路26が形成されている。このように導電路26が形成されると、金属微粒子による可視光域波長の吸収率が上昇し、反射率も増加する。従って、本発明は図8A〜図8Cに示すように少なくとも金属粒子により導電路が形成されてない状態であることを要する。
なお、導電路形成の有無についてはSEMで観察した2.5μm×2.5μmの領域において、領域の一端から対向する他端まで、金属微粒子が連続して繋がっている場合に導電路が形成されているとし、途中で金属微粒子が離れている場合には導電路が形成されていないと判断するものとする。
金属微粒子含有層における金属微粒子の分布は均一であることが好ましい。ここで言う分布が均一であるとは、各粒子に対する最近接粒子までの距離(最近接粒子間距離)を粒子の中心間距離で数値化した際、各々の粒子の最近接粒子間距離の変動係数(=標準偏差÷平均値)が小さいことを指す。最近接粒子間距離の変動係数は小さいほど好ましく、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、理想的には0%である。最近接粒子間距離の変動係数が大きい場合には、金属微粒子含有層内で金属微粒子の粗密や粒子間の凝集が生じ、ヘイズが悪化する傾向があるため好ましくない。最近接粒子間距離は金属微粒子含有層塗布面をSEMなどで観察することにより測定が可能である。
金属微粒子含有層25中の金属微粒子20が棒状金属粒子である場合、その長軸が面内において一方の方向に配列するよりもランダムな方向となるように複数の棒状金属粒子が分散されていることが、偏光特性の発生を抑制できるため好ましい。
(金属微粒子の面積率)
着色積層体を上から見た時の基材の面積A(金属微粒子含有層に対して垂直方向から見たときの金属微粒子含有層の全投影面積A)に対する金属微粒子の面積の合計値Bの割合である面積率〔(B/A)×100〕としては、5%以上が好ましく、10%以上70%未満がより好ましい。面積率が、5%以上であれば十分な反射防止効果が得られる。面積率が70%未満であれば、導電路が形成せず、可視光の吸収と反射を抑制して透過率の低下を抑制することができる。
金属微粒子が平板金属粒子である場合、広い波長域で低反射率とするために、面積率は平板金属粒子の厚みTと誘電体層の屈折率nに応じて最適な値とすることが好ましい。金属微粒子が全て平板金属粒子であり、使用空間の媒質が空気(n=1)である場合について検討する。例えば平板金属粒子の厚みが4nm、誘電体層の屈折率が1.4の時には、面積率は40%以上70%未満が好ましく、50%以上65%未満がより好ましい。また、例えば平板金属粒子の厚みが8nm、誘電体層の屈折率が1.4である場合には、面積率は5%以上、40%未満が好ましく、6%以上30%未満がより好ましい。また、例えば、平板金属粒子の厚みが18nm、誘電体層の屈折率が1.4である場合には、面積率は5%以上30%未満が好ましく、5%以上25%未満がより好ましい。
ここで、面積率は、例えば着色積層体を上からSEM観察で得られた画像や、AFM(原子間力顕微鏡)観察で得られた画像を画像処理することにより測定することができる。
(金属微粒子含有層の厚み、金属微粒子の層厚方向存在範囲)
金属微粒子含有層と誘電体層との境界は同様にSEMなどで観察して決定することができ、金属微粒子含有層の厚みdを決定することができる。なお、金属微粒子含有層に含まれるポリマーと同じ種類のポリマーを用いて、金属微粒子含有層の上に誘電体層を形成する場合であっても、通常はSEM観察した画像によって金属微粒子含有層との境界を判別できることができ、金属微粒子含有層の厚みdを決定することができる。なお、境界が明確でない場合には、最も基板から離れて位置されている金属微粒子の表面を境界と看做す。
図9および図10は、本発明の着色積層体において、金属微粒子20の金属微粒子含有層25における存在状態を示した概略断面図である。
本発明の着色積層体において金属微粒子含有層25の物理厚みdは、厚みが小さいほど、金属微粒子の面配向の角度範囲が0°に近づきやすくなり、可視光線の吸収を減らすことができることから100nm以下であることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましく、5〜40nmであることが特に好ましい。
金属微粒子20が平板金属粒子であるとき、金属微粒子含有層25の物理厚みdが平板金属粒子の平均円相当直径DAVに対し、d>DAV/2の場合、平板金属粒子の80個数%以上が、金属微粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在することが好ましく、d/3の範囲に存在することがより好ましく、平板金属粒子の60個数%以上が金属微粒子含有層の一方の表面に露出していることが更に好ましい。平板金属粒子が金属微粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在するとは、平板金属粒子の少なくとも一部が金属微粒子含有層の表面からd/2の範囲に含まれていることを意味する。図9は、金属微粒子含有層の厚みdがd>DAV/2である場合を表した模式図であり、特に平板金属粒子の80個数%以上がfの範囲に含まれており、f<d/2であることを表した図である。
また、平板金属粒子が金属微粒子含有層の一方の表面に露出しているとは、平板金属粒子の一方の表面の一部が、誘電体層との界面位置となっていることを意味する。図10は平板金属粒子の一方の表面が誘電体層との界面に一致している場合を示す図である。
ここで、金属微粒子含有層中の平板金属粒子存在分布は、例えば、着色積層体断面をSEM観察した画像より測定することができる。
本発明の着色積層体では、金属微粒子含有層の物理厚みdは平板金属粒子の平均円相当直径DAVに対し、d<DAV/2の場合が好ましく、より好ましくはd<DAV/4であり、d<DAV/8がさらに好ましい。金属微粒子含有層の塗布厚みを下げるほど、平板金属粒子の面配向の角度範囲が0°に近づきやすくなり、可視光線の吸収を減らすことができるため好ましい。
−バインダー−
金属微粒子含有層25におけるバインダー22は、ポリマーを含むことが好ましく、透明ポリマーを含むことがより好ましい。ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンやセルロース等の天然高分子等の高分子などが挙げられる。その中でも、主ポリマーがポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂であることが好ましく、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂であることがより好ましい。バインダーは2種以上のポリマーを併用して使用してもよい。
ポリエステル樹脂の中でも、飽和ポリエステル樹脂であることが二重結合を含まないために優れた耐候性を付与できる観点からより特に好ましい。また、分子末端に水酸基またはカルボキシル基を持つことが、水溶性あるいは水分散性の硬化剤等で硬化させることで高い硬度、耐久性および耐熱性を得られる観点から、より好ましい。
ポリマーとしては、商業的に入手できるものを好ましく用いることもでき、例えば、互応化学工業(株)製の水溶性ポリエステル樹脂である、プラスコートZ−687などを挙げることができる。
また、本明細書中、金属微粒子含有層に含まれる主ポリマーとは、金属微粒子含有層に含まれるポリマーの50質量%以上を占めるポリマー成分のことを言う。
金属微粒子含有層に含まれる金属微粒子に対するポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂の含有量が1〜10000質量%であることが好ましく、10〜1000質量%であることがより好ましく、20〜500質量%であることが特に好ましい。
バインダーの屈折率nは、1.4〜1.7であることが好ましい。
<誘電体層>
誘電体層30は着色積層体1の最外層を構成する。誘電体層30の光学厚み(n×d。光路長とも言う)は、既述の通り、誘電体層30の表面からの入射光の誘電体層30における反射光LR1が、入射光の金属微粒子含有層25における反射光LR2と干渉して打ち消される厚みである。ここで、「反射光LR1が、入射光の金属微粒子含有層25における反射光LR2と干渉して打ち消される」とは、反射光LR1と反射光LR2とが互いに干渉して全体としての反射光を低減することを意味し、完全に反射光がなくなる場合に限定されるものではない。
誘電体層30は、上述の式2を満たすものであればよく、原理的には誘電体層30の光学厚みは、(4m+1)×λ/8が最適であるが、金属微粒子含有層25の条件によって、λ/16〜λ/4程度の範囲で最適値は変化するため、層構成に応じて適宜設定すればよい。
誘電体層30が下記式2Aを満たすことがより好ましい。
M−λ/12<n×d<M+λ/12・・・式2A
誘電体層30が下記式2Bを満たすことが特に好ましい。
M−λ/16<n×d<M+λ/16・・・式2A
誘電体層30の物理厚みdは具体的には、400nm以下であることが好ましいが、誘電体層の材料に応じて適宜設定すればよい。
誘電体層30の屈折率の実部nは特に制限はないが、反射防止構造40の誘電体層30表面とは反対側に配置される層の屈折率よりも小さいまたは同程度の屈折率の実部を有することが、全体としての反射光を低減する観点から、好ましい。また、着色積層体が使用される空間を満たす媒体(例えば、空気)の屈折率よりも大きいことが望ましい。
具体的には、誘電体層30の屈折率の実部nは1.2〜2.0であることが好ましい。
誘電体層30の屈折率の虚部kは吸収を減らし、透過率を高める観点から、0.3以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
誘電体層30は、その構成材料は特に制限されない。誘電体層としては、例えば、バインダーとして熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性モノマー等を含む組成物を、熱乾燥または、エネルギー放射線を照射することで硬化させた層であり、屈折率が低い低屈折粒子をバインダーに分散させた層、屈折率が低い低屈折粒子をモノマー、重合開始剤とともに重縮合または架橋させた層、屈折率が低いバインダーを含む層などを挙げることができる。
エネルギー放射線硬化性ポリマーの例としては、特に限定するものではないが、ユニディックEKS−675(DIC社製紫外線硬化型樹脂)等が挙げられる。エネルギー放射線硬化性モノマーとしては、特に限定するものではないが、含フッ素多官能モノマー等が好ましい。
本発明の着色積層体は、上記各層以外の層を備えていてもよい。以下、他の層を備えた実施形態の着色積層体の構成について説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態の着色積層体2の積層構造を示す模式断面図である。図11に示すように、本発明の着色積層体は、着色層10と金属微粒子含有層25との間に、着色層10の屈折率よりも高い屈折率を有する高屈折率層32を備えていてもよい。図11に示す着色積層体2において、高屈折率層32以外の構成要素については第1の実施形態のものと同一であり、同等の要素には同一符号を付している。以下の図面においても同様とする。
着色積層体2においては、金属微粒子含有層25、誘電体層30および高屈折率層32により反射防止構造40が構成されている。高屈折率層32を備えることにより、さらに反射防止効果を高めることができる。
<高屈折率層>
高屈折率層32の屈折率は高屈折率層32の金属微粒子含有層25と反対側の層(図11の例では着色層10)の屈折率よりも大きければよいが、1.55以上、特に1.6以上であることが好ましい。高屈折率層32の屈折率の上限は特にないが、2.6以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.8以下が特に好ましい。
高屈折率層32は、屈折率が1.55以上のものであればその構成材料は特に制限されない。例えば、バインダー、金属酸化物微粒子、マット剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。
金属酸化物微粒子の材料としては、バインダーの屈折率よりも大きな屈折率を持つ金属微粒子を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と略記する。)、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニア等が挙げられる。
図12は、本発明の第3の実施形態の着色積層体3の層構成を示す模式断面図である。図12に示すように、本発明の着色積層体は、着色層10と金属微粒子含有層25との間に、ハードコート層34を備えていてもよい。
<ハードコート層>
ハードコート層34を備えることにより耐擦傷性を高めることができる。なお、ハードコート層には金属酸化物粒子や紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
ハードコート層34としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜その材料も形成方法も選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。また、Si、Ti、Zr及びAlからなる群より選ばれた元素のアルコキシド化合物の少なくとも一つを加水分解及び重縮合して得られるゾルゲル硬化物を用いることもできる。ハードコート層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜50μmが好ましい。
図13は、本発明の第4の実施形態の着色積層体4の層構成を示す模式断面図である。図13に示すように、本発明の着色積層体は、着色層10と金属微粒子含有層25との間に、高屈折率層32およびハードコート層34を備えていてもよい。本構成により、反射防止性能を向上させると共に、耐擦傷性を高めることができる。
高屈折率層32およびハードコート層34を備える場合には、図13に示すように、高屈折率層32を金属微粒子含有層25とハードコート層34との間に配置する構成が好ましいが、ハードコート層34が金属微粒子含有層25と高屈折率層32との間に配置されていてもよい。
高屈折率層32が金属微粒子含有層25とハードコート層34との間に配置されている場合、高屈折率層32の光学膜厚はλ/4以下であることが好ましい。このとき、高屈折率層32の物理膜厚は、具体的には、200nm以下であることが好ましい。
一方、ハードコート層34が金属微粒子含有層25と高屈折率層32との間に配置されている場合、高屈折率層32の光学膜厚はλ/2以下であることが好ましい。このとき、高屈折率層32の物理膜厚は、具体的には300nm以下であることが好ましい。
図14は、本発明の第5の実施形態の着色積層体5の層構成を示す模式断面図である。図14に示すように、本発明の着色積層体は、着色層10と金属微粒子含有層25との間に、透明基材35と高屈折率層32とを備えていてもよい。このとき、高屈折率層32は高屈折率層32の金属微粒子含有層25と反対側の層である透明基材35の屈折率よりも大きい屈折率を有する。また、さらに透明基材35と着色層10とが粘着層36を介して積層されていてもよい。着色層10は、透明基材35の反射防止構造40が積層されていない面側に直接塗布等により形成されていてもよく、その場合には、図14において粘着層36を備えない層構成となる。
<透明基材>
透明基材35としては、可視光透過率が70%以上のものが好ましく、80%以上のものがより好ましい。
透明基材35としては、その形状、構造、大きさ、材料などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
形状としては、例えば、フィルム状、平板状などが挙げられ、構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、大きさは、用途に応じて定めればよい。
透明基材材料としては、例えば、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリエチレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロースアセテート等のセルロース系樹脂などからなるフィルム又はこれらの積層フィルムが挙げられる。これらの中で、特にトリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適である。
透明基材35が平板状あるいはフィルム状であるとき、その厚みに、特に制限はなく、反射防止の使用目的に応じて適宜選択することができる。フィルム状である場合、通常は10μm〜500μm程度である。透明基材35の厚みは10μm〜300μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましく、35〜100μmであることが特に好ましい。
<粘着層>
粘着層36は、紫外線吸収剤を含むことができる。
粘着層36の形成に利用可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの材料からなる粘着層は、塗布やラミネートにより形成することができる。
さらに、粘着層36には帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを添加してもよい。
粘着層36の厚みとしては、0.1μm〜100μmが好ましい。
なお、粘着層36は、層と層を貼付する際に介在させるものであるため、着色層10と透明基材35との間のみならず、他の層と層との間に備えられていてもよい。
<その他の層・成分>
本発明の着色積層体は、さらに、赤外線吸収化合物を含む赤外線吸収化合物含有層、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収剤含有層などを備えていてもよい。赤外線吸収化合物含有層や紫外線吸収剤含有層を別途に設けてもよいが、上述のハードコート層や粘着層中に赤外線吸収化合物あるいは紫外線吸収剤を含有させて赤外線吸収化合物含有層、あるいは紫外線吸収剤含有層としてもよい。
次に、各層の形成方法について説明する。
<金属微粒子含有層の形成方法>
金属微粒子含有層25の形成方法には、特に制限はない。例えば、基材や誘電体層30などの任意の層の表面に金属微粒子を含有する分散液(金属微粒子分散液)を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法、LB(Langmuir Blodgett)膜法、自己組織化法、スプレー塗布などの方法で面配向させる方法が挙げられる。
なお、面配向を促進するために、金属微粒子分散液を塗布後、カレンダーローラーやラミローラーなどの圧着ローラーを通してもよい。
<誘電体層、高屈折率層、ハードコート層の形成方法>
誘電体層30、高屈折率層32およびハードコート層34は、塗布により形成することが好ましい。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、例えば、それぞれ調製された塗布液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
<粘着層の形成方法>
粘着層36は、塗布により形成することが好ましい。例えば、基材、金属微粒子含有層、紫外線吸収層などの下層の表面上に積層することができる。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
粘着剤を予め離型フィルム上に塗工及び乾燥させたフィルムを作製しておいて、当該フィルムの粘着剤面と本発明の反射防止構造表面とをラミネートすることにより、ドライな状態のままの粘着剤層を積層することが可能である。このときのラミネートの方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
以下、本発明の着色積層体の製造方法を説明する。なお、以下の製造方法において、各層の形成方法は上述の通りである。
図1に示す着色積層体1は、着色層10の上に、金属微粒子含有層25と、誘電体層30とをこの順で形成することにより製造することができる。
また、図15に示すように、離型基材15の一方の面に、誘電体層30と金属微粒子含有層25とをこの順に積層形成し、表面に粘着層36が形成された着色層10上の粘着層36と金属微粒子含有層25とを貼り合せ、その後、離型基材15を剥離することにより、図1に示す着色積層体1において、着色層10と金属微粒子含有層25との間に粘着層36を備えた図15に記載の着色積層体6を製造することができる。
図14に示す着色積層体5は、透明基材35の一方の面上に、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順で形成し、その後、透明基材35の他方の面に粘着層36を介して着色層10を貼り合せることにより製造することができる。
また、透明基材35の一方の面上に、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順で形成し、その後、透明基材35の他方の面に直接、着色層10を形成することにより、図14に示す着色積層体5において粘着層36を備えない構成の着色積層体を製造することができる。
図16は、インサート成形を用いた本発明の着色積層体の製造方法を説明するための製造工程および層構成を模式的に示す図である。図16において、下段は上段の各工程における積層体の断面図である。
透明基材35の一方の面に、高屈折率層32、金属微粒子含有層25および誘電体層30をこの順で積層形成した積層フィルム11を成形金型80のキャビティ内の凹部に沿って配置し、金型80を閉じた後、樹脂注入孔82から着色層を形成するための樹脂組成物10Aを注入し、積層フィルム11の透明基材35側表面に着色層10をインサート成形することにより、図14に示す着色積層体5において粘着層36を備えない構成の着色積層体を製造することができる。
図17は、インサート成形を用いた本発明の着色積層体の他の製造方法を説明するための製造工程および層構成を模式的に示す図である。図17において、下段は上段の各工程における積層体の断面図である。
透明基材35の一方の面に、金属微粒子含有層25および誘電体層30をこの順で積層形成し、透明基材35の他方の面に着色層10を形成して作製した積層フィルム12を成形金型80のキャビティ内の凹部に沿って配置し、金型80を閉じた後、樹脂注入孔82から樹脂層60を形成するための樹脂組成物60Aを注入し、積層フィルム12の着色層10表面に樹脂層60をインサート成形することにより、着色層10の反射防止構造40が形成されていない面側に樹脂層60を備えた着色積層体を製造することができる。所望の形状の金型を用いることにより、多種多様の形状の樹脂層60を備えた着色積層体を得ることができる。
図18は、インモールド成形を用いた本発明の着色積層体の製造方法を説明するための製造工程および層構成を模式的に示す図である。図17において、下段は上段の各工程における積層体の断面図である。
フィルム状の離型基材15の一方の面に、誘電体層30と金属微粒子含有層25とをこの順に積層形成して作製した積層フィルムを金属微粒子含有層25側が樹脂注入孔82側となるようにして成形金型80のキャビティ内に配置する。金型80を閉じた後、樹脂注入孔82から着色層10を形成するための樹脂組成物10Aを注入し、金属微粒子含有層25の表面(露出面)に着色層10をインモールド成形し、金型80から取り出す際に離型基材15から剥離することにより図1に示す積層構造の着色積層体1を製造することができる。
一般的に、複数の誘電体層の積層構造による反射防止層は、各層の膜厚が変化すると反射防止機能が大きく変化することから、膜厚を精度よく作製する必要がある。反射防止構造を備えたフィルムに対して樹脂層をインサート成形あるいはインモールド成形により一体化して積層体を作製する場合、成型時に反射防止構造を備えたフィルムに伸びが生じるため、複数の誘電体層の積層構造による反射防止膜はインサート成形およびインモールド成形による積層体の製造に適さない。しかしながら、金属微粒子含有層を備えた反射防止構造は膜厚が変化しても従来の複数の誘電体層の積層構造による反射防止層と比較して、反射防止機能の変化が小さい。したがって、インサート成形やインモールド成形により伸びが生じて多少膜厚が変化しても、反射防止構造による反射防止機能を十分に維持することができる。
本発明の着色積層体は、各層を塗布法で形成することができるので高い生産性を達成することができる。また、フィルム化による汎用性が得られるため、電化製品等の筐体、乗物のボディーやフレーム、ダッシュボード材、建物の内装材、サイン(広告、標識など)、包装材、装飾ウィンドウなど多種多様の用途に用いることができる。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。
まず、各実施例および比較例の作製に用いた各種塗布液の調製および評価について説明する。
−平板銀粒子分散液A1の調液−
NTKR−4(日本金属工業(株)製)製の反応容器にイオン交換水13Lを計量し、SUS316L製のシャフトにNTKR−4製のプロペラ4枚およびNTKR−4製のパドル4枚を取り付けたアジターを備えるチャンバーを用いて撹拌しながら、10g/Lのクエン酸三ナトリウム(無水物)水溶液1.0Lを添加して35℃に保温した。8.0g/Lのポリスチレンスルホン酸水溶液0.68Lを添加し、更に0.04Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて23g/Lに調製した水素化ホウ素ナトリウム水溶液0.041Lを添加した。0.10g/Lの硝酸銀水溶液13Lを5.0L/minで添加した。
10g/Lのクエン酸三ナトリウム(無水物)水溶液1.0Lとイオン交換水11Lを添加して、更に80g/Lのヒドロキノンスルホン酸カリウム水溶液0.68Lを添加した。撹拌を800rpmに上げて、0.10g/Lの硝酸銀水溶液8.1Lを0.95L/minで添加した後、30℃に降温した。
44g/Lのメチルヒドロキノン水溶液8.0Lを添加し、次いで、後述する40℃のゼラチン水溶液を全量添加した。撹拌を1200rpmに上げて、後述する亜硫酸銀白色沈殿物混合液を全量添加した。
調製液のpH変化が止まった段階で、1NのNaOH水溶液5.0Lを0.33L/minで添加した。その後、2.0g/Lの1−(m−スルホフェニル)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム水溶液(NaOHとクエン酸(無水物)とを用いてpH=7.0±1.0に調節して溶解した)0.18Lを添加し、更に70g/Lの1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(NaOHで水溶液をアルカリ性に調節して溶解した)0.078Lを添加した。このようにして平板銀粒子分散液A1を調製した。
−ゼラチン水溶液の調製−
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水16.7Lを計量した。SUS316L製のアジターで低速撹拌を行いながら、脱イオン処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量20万)1.4kgを添加した。更に、脱イオン処理、蛋白質分解酵素処理、および過酸化水素による酸化処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量2.1万)0.91kgを添加した。その後40℃に昇温し、ゼラチンの膨潤と溶解を同時に行って完全に溶解させた。
−亜硫酸銀白色沈殿物混合液の調製−
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水8.2Lを計量し、100g/Lの硝酸銀水溶液8.2Lを添加した。SUS316L製のアジターで高速撹拌を行いながら、140g/Lの亜硫酸ナトリウム水溶液2.7Lを短時間で添加して、亜硫酸銀の白色沈澱物を含む混合液を調製した。この混合液は、使用する直前に調製した。
−平板銀粒子分散液B1の調液−
前述の平板銀粒子分散液A1を遠沈管に800g採取して、1NのNaOHおよび/または1Nの硫酸を用いて25℃でpH=9.2±0.2に調整した。遠心分離機(日立工機(株)製himacCR22GIII、アングルローターR9A)を用いて、35℃に設定して9000rpm60分間の遠心分離操作を行った後、上澄液を784g捨てた。沈殿した平板銀粒子に0.2mMのNaOH水溶液を加えて合計400gとし、撹拌棒を用いて手撹拌して粗分散液にした。これと同様の操作で遠沈管24本分の粗分散液を調製して合計9600gとし、SUS316L製のタンクに添加して混合した。更に、Pluronic31R1(BASF社製)の10g/L溶液(メタノール:イオン交換水=1:1(体積比)の混合液で希釈)を10cc添加した。プライミクス(株)製オートミクサー20型(撹拌部はホモミクサーMARKII)を用いて、タンク中の粗分散液混合物に9000rpmで120分間のバッチ式分散処理を施した。分散中の液温は50℃に保った。分散後、25℃に降温してから、プロファイルIIフィルター(日本ポール(株)製、製品型式MCY1001Y030H13)を用いてシングルパスの濾過を行った。
このようにして、分散液A1に脱塩処理および再分散処理を施して、平板銀粒子分散液B1を調製した。
−平板金属粒子の評価−
平板銀粒子分散液A1の中には、六角形状乃至円形状および三角形状の平板粒子が生成していることを確認した。なお、分散液A1中においては、金属微粒子は全て平板金属粒子であった。平板銀粒子分散液A1のTEM観察により得られた像を、画像処理ソフトImageJに取り込み、画像処理を施した。数視野のTEM像から任意に抽出した500個の粒子に関して画像解析を行い、同面積円相当直径を算出した。これらの母集団に基づき統計処理した結果、平均直径は120nmであった。
平板銀粒子分散液B1についても同様に測定したところ、粒度分布の形状も含め平板銀粒子分散液A1とほぼ同じ結果を得た。
平板銀粒子分散液B1をシリコン基板上に滴下して乾燥し、平板銀粒子の個々の厚みをFIB−TEM法により測定した。平板銀粒子分散液B1中の平板銀粒子10個を測定して平均厚みは8nmであった。
すなわち、以下の実施例において用いた平板微粒子のアスペクト比は120/8=15である。
―棒状銀粒子分散液の調液―
CHEMISTRY OF MATERIALS(Vol.20・Issue 16・P5186−5190・2008)に記載の方法で銀の多重双晶種晶を形成した後、ACS NANO(Vol.3・No.1・P21−26・2009)に記載の方法で添加する硝酸銀水溶液の量を制御して棒状銀粒子分散液C1〜C3を調整した。
限外濾過モジュールSIP1013(商品名、旭化成株式会社製、分画分子量:6,000)、マグネットポンプ、およびステンレスカップをシリコーン製チューブで接続し、限外濾過装置とした。
C1〜C3の分散液を限外濾過装置のステンレスカップに入れ、ポンプを稼動させて限外濾過を行った。限外濾過モジュールからの濾液が50mLになった時点で、ステンレスカップに950mLの蒸留水を加え、洗浄を行った。前述の洗浄を電気伝導度(東亜ディーケーケー(株)製CM−25Rで測定)が50μS/cm以下になるまで繰り返した後、濃縮を行い、0.95質量%の棒状銀粒子分散液D1〜D3を得た。
−棒状金属粒子の評価−
棒状銀粒子分散液C1〜C3の中には、それぞれ形状の均一な棒状粒子が生成していることを確認した。棒状銀粒子分散液C1〜C3についてそれぞれのTEM観察により得られた像を、平板銀粒子と同様に測定したところ、下記表1に示すように平均長軸長は70〜220nmであった。
さらに、棒状銀粒子分散液D1〜D3にそれぞれ2質量%となるようにゼラチンを加えて、TACフィルム(フジタック、80μm)上に塗布し乾燥した。このフィルムのTEM観察により得られた棒状銀粒子の断面像を平板銀粒子と同様に測定したところ、平均直径(円相当直径)はいずれも40nmであった。下記表1に、棒状銀粒子分散液C1〜C3(D1〜D3)について、それぞれの平均長軸長、平均直径およびアスペクト比をまとめて示す。
−金属微粒子含有層用塗布液E1、F1〜F3、誘電体層用塗布液G1および高屈折率層用塗布液H1の調製−
金属微粒子含有層用塗布液E1、F1、F2、F3、誘電体層用塗布液G1および高屈折率層用塗布液H1をそれぞれ表2に示す材料の組成比で調製した。
表2において、各値の単位は質量部である。
―ハードコート層用塗布液I1の調製―
表3に示す配合で、ハードコート層用塗布液I1を調製した。
ハードコート層用塗布液I1は、以下の方法で調製した。酢酸水溶液を激しく攪拌しながら、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを、この酢酸水溶液中に3分間かけて滴下した。次に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを酢酸水溶液中に強く攪拌しながら3分間かけて添加した。次に、テトラエトキシシランを、酢酸水溶液中に強く攪拌しながら5分かけて添加し、その後2時間攪拌を続けた。次に、コロイダルシリカと、硬化剤と、界面活性剤A,Bとを順次添加し、ハードコート層用塗布液I1を調製した。
―着色(黒色)層用塗布液J1の調製―
<白色無機微粒子分散物の調製>
表4に示す配合の成分を混合し、その混合物をダイノミル型分散機により分散処理を施し、固形分49.0%、の白色無機微粒子分散物1を得た。
<着色(黒色)層用塗布液J1の調製>
表5に示す配合の成分を混合し、着色層用塗布液J1を得た。
上記のようにして調製して得られた塗布液E1、F1、F2、F3、G1、H1、I1およびJ1を用い、本発明の着色積層体の実施例および比較例をそれぞれ作製した。各実施例および比較例の層構成をまとめて表6に示す。
各実施例および比較例の着色積層体の作製方法について説明する。
[実施例1]
厚み250μmの黒色ポリエチレンテレフタレートフィルム(黒PET:ルミラーX30:東レ(株)製)を着色層10として用い、その表面上に、金属微粒子含有層用の塗布液E1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが20nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、金属微粒子含有層25を形成した。
形成した金属微粒子含有層25の上に、誘電体層用の塗布液G1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが60nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し誘電体層30を形成し、図1に示す層構成の実施例1の着色積層体を得た。
[実施例2]
実施例1と同様の厚み250μmの黒PETを着色層10として用い、その表面上に、高屈折率層用の塗布液H1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが55nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、高屈折率層32を形成した。
形成した高屈折率層32の上に、実施例1と同様にして、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順に、それぞれ乾燥後の平均厚みが20nm、60nmとなるように形成し、図11に示す層構成の実施例2の着色積層体を得た。
[実施例3]
実施例1と同様の厚み250μmの黒PETを着色層10として用い、その表面上に、ハードコート用の塗布液I1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが1μmになるように塗布した。その後、130℃で3分間加熱し、乾燥、固化し、ハードコート層34を形成した。
形成したハードコート層34の上に、実施例2と同様にして、高屈折率層32、金属微粒子含有層25、誘電体層30をこの順で、それぞれ乾燥後の平均厚みが55nm、20nm、60nmとなるように形成し、図13に示す層構成の実施例3の着色積層体を得た。
[実施例4]
厚み50μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET:ルミラーU34:東レ(株)製)を透明基材35として用い、その表面上に、高屈折率層用の塗布液H1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが55nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、高屈折率層32を形成した。
形成した高屈折率層32の上に、実施例1と同様にして、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順に、それぞれ乾燥後の平均厚みが20nm、60nmとなるように形成した。さらに、透明基材35の高屈折率層32が塗布されていない表面上に、粘着層(8172CL:3M製)36を貼合した後、粘着層36を介して着色層10である黒色ポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラーX30:東レ(株)製)の表面上に貼合し、図14に示す層構成の実施例4の着色積層体を得た。
[実施例5]
実施例4と同様の厚み50μmの透明PETを透明基材35として用い、その表面上に、高屈折率層用の塗布液H1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが55nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、高屈折率層32を形成した。
形成した高屈折率層32の上に、実施例1と同様にして、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順に、それぞれ乾燥後の平均厚みが20nm、60nmとなるように形成した。
さらに、透明基材35の高屈折率層32が塗布されていない表面上に、着色層用の塗布液J1を、アプリケーターを用いて、乾燥後の平均厚みが10μmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化して着色層10を形成し、図14に示す着色積層体5において、粘着層36を備えていない層構成を有する実施例5の着色積層体を得た。
[実施例6]
金属微粒子含有層用の塗布液E1を、F2に変更した以外は実施例2と同様にして、実施例6の着色積層体を得た。
[実施例7]
金属微粒子含有層用の塗布液E1を、F3に変更した以外は実施例2と同様にして、実施例7の着色積層体を得た。
[比較例1]
金属微粒子含有層用の塗布液E1を、F1に変更した以外は実施例2と同様にして、比較例1の着色積層体を得た。
[比較例2]
実施例1において着色層として用いた厚み250μmの黒PETの表面上に塗布層を設けないものを、比較例2とした。すなわち、比較例2は、反射防止構造が積層されていない黒PETそのものである。
[実施例8]
離型基材としての離型フィルム(セラピール:東レフィルム加工(株)製)15の表面上に、誘電体層用の塗布液G1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが60nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、誘電体層30を形成した。
形成した誘電体層30の上に、金属微粒子含有層用の塗布液E1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが20nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化して金属微粒子含有層25を形成した。
着色層10として実施例1と同様の厚み250μmの黒PETを用い、その表面上に、粘着層(8172CL:3M製)36を貼合した。粘着層36の黒PET貼付面とは反対の面を離型フィルム15に積層された金属微粒子含有層25と貼合した後、離型フィルム15を剥離して、図15に示す構成の実施例8の着色積層体を得た。
[実施例9]
実施例4と同様の厚み50μmの透明PETを透明基材35として用い、その表面上に、高屈折率層用の塗布液H1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが55nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、高屈折率層32を形成した。
形成した高屈折率層32の上に、実施例1と同様にして、金属微粒子含有層25と誘電体層30とをこの順に、それぞれ乾燥後の平均厚みが20nm、60nmとなるように形成した。
このフィルムを成形金型に配置し、透明基材35の高屈折率層32が塗布された面が凸となるように皿状の形状に熱プレス成形した。成形したフィルムの不要部分を切断した後、成形品を金型内に配置して、透明基材35の高屈折率層32が塗布されていない表面上に、黒PETチップを成形材に用いて着色層10をインサート成形し一体化し、実施例9の着色積層体を得た(図16参照)。
[実施例10]
離型基材としての離型フィルム(セラピール:東レフィルム加工(株)製)15の表面上に、誘電体層用の塗布液G1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが60nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化し、誘電体層30を形成した。
形成した誘電体層30の上に、金属微粒子含有層用の塗布液E1を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが20nmになるように塗布した。その後、130℃で1分間加熱し、乾燥、固化して金属微粒子含有層25を形成した。
このフィルムを成形金型に配置し、離型フィルム15に積層形成された金属微粒子含有層25の表面上に、黒PETチップを成形材に用いて着色層10をインモールド成形し一体化した後、離型フィルム15を剥離して、実施例10の着色積層体を得た(図18参照)。
−評価方法−
上記実施例および比較例の着色積層体について以下の評価を行った。
[反射率]
反射膜厚分光計(FE3000:大塚電子(株)製)を用い、各実施例、比較例の着色積層体に誘電体層30側から光を入射した際の、波長550nmにおける反射率の測定を行った。比較例2については、「誘電体層30」を「黒PETの一方の面」と読み替える(以下においても同様)。
[漆黒度、色味]
色評価純正色蛍光ランプ(FL20SN−EDL:東芝(株)製)の点灯下に、各実施例、比較例の着色積層体を配置し、蛍光ランプが映り込む位置から観察した際の、白ボケと色味を以下の基準で官能評価し、観察者5名の平均値で示した。
<白ボケ>
A:白ボケ無し
B:白ボケ小
C:白ボケ中
D:白ボケ大
<色味>
A:色味変化無し
B:色味変化が弱く見える
C:色味変化が強く見える
[表面硬度]
鉛筆引っかき硬度試験機(533M:安田精機製作所(株)製)を用い、鉛筆角度45°、荷重750gの条件で、各実施例、比較例の着色積層体の誘電体層30の表面を評価した。同一硬度の鉛筆で10本の引っかき試験を行ない、傷が見える本数が3本以下の鉛筆硬度を表面硬度とした。
[温度上昇]
フラッドビームランプ(BRF110V120W:東芝(株)製)を、各実施例、比較例の着色積層体の誘電体層30側の直上表面から50cmの距離に配置し点灯させた際の、点灯前と3分後の表面温度を、放射温度計(IR−TA:(株)チノー製)で測定した。(測定環境25℃、無風)点灯前と3分後の温度差を、以下の基準で評価した。
A:20℃未満
B:20℃以上25℃未満
C:25℃以上30℃以下
D:30℃以上
各実施例、比較例についての測定結果および評価結果を表7に示す。
実施例1〜10の着色積層体は、いずれも反射率が0.5%未満であり、比較例2の反射防止構造を持たないものに比べて良好である。比較例1は、アスペクト比の低い銀粒子を含むため、可視光領域に吸収を持ち、反射率は下がるものの、黄色味が強く出てしまい漆黒度が悪い結果となった。比較例1と同様に棒状銀粒子を備えた実施例6、7はアスペクト比が比較例1に比べて高く2.5以上であるので、可視光領域の吸収が抑制でき、漆黒度が比較例1と比べて良好であったと考えられる。また、棒状金属粒子よりも板状金属粒子の方が、色味、温度上昇を抑制する観点で優れていた。
1、2、3、4、5、6 着色積層体
10 着色層
20 金属微粒子
20A、20B 平板金属粒子
20C 棒状金属粒子
22 バインダー
25 金属微粒子含有層
30 誘電体層
32 高屈折率層
34 ハードコート層
35 透明基材
40 反射防止構造

Claims (11)

  1. 着色層と、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する金属微粒子含有層と、誘電体層とがこの順に積層されてなり、
    前記金属微粒子含有層において、前記複数の金属微粒子が導電路を形成することなく配置されており、前記金属微粒子が積層面に平行に配向しており、
    前記金属微粒子含有層が下記式1を満たし、
    前記誘電体層が最外層であり、該誘電体層が下記式2を満たす着色積層体。
    <λ/10 式1
    M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
    ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは前記金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは前記誘電体層の物理厚みを表し、nは前記誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
  2. 前記金属微粒子が平板状であり、
    前記金属微粒子の長軸長が主平面の円相当直径であり、前記反射を防止する光の波長λより小さく、前記アスペクト比が前記円相当直径と板厚との比であり、3以上である請求項1に記載の着色積層体。
  3. 前記金属微粒子が棒状であり、
    前記金属微粒子の長軸長が棒長であり、前記反射を防止する光の波長λより小さく、前記アスペクト比が前記棒長と円相当直径との比であり、2.5以上である請求項1に記載の着色積層体。
  4. 前記着色層と前記金属微粒子含有層との間に、ハードコート層を備えている請求項1から3いずれか1項に記載の着色積層体。
  5. 前記着色層と前記金属微粒子含有層との間に、屈折率1.55以上の高屈折率層が配置されている請求項1から4いずれか1項に記載の着色積層体。
  6. 前記金属微粒子含有層と前記ハードコート層との間に、屈折率1.55以上の高屈折率層が配置されている請求項4に記載の着色積層体。
  7. 前記着色層と前記金属微粒子含有層との間に、透明基材が配置されている請求項1から6いずれか1項に記載の着色積層体。
  8. 前記金属微粒子は、Au,Ag,Pt,CuおよびAlのうちのいずれか1つ、または、Au,Ag,Pt,CuおよびAlのうちの少なくとも1つを含む合金からなる請求項1から7いずれか1項に記載の着色積層体。
  9. 透明基材の一方の面に、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層と、下記式2を満たす誘電体層とをこの順に積層形成し、
    前記透明基材の他方の面に着色層をインサート成形する着色積層体の製造方法。
    <λ/10 式1
    M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
    ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは前記金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは前記誘電体層の物理厚みを表し、nは前記誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
  10. 透明基材の一方の面に、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層と、下記式2を満たす誘電体層とをこの順に積層形成し、
    前記透明基材の他方の面に着色層を形成し、
    前記着色層の露出面に樹脂層をインサート成形する着色積層体の製造方法。
    <λ/10 式1
    M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
    ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは前記金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは前記誘電体層の物理厚みを表し、nは前記誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
  11. 離型基材の一方の面に、下記式2を満たす誘電体層と、アスペクト比が2以上である金属微粒子を複数含有する下記式1を満たす金属微粒子含有層とをこの順に積層形成し、
    前記金属微粒子含有層の露出面に着色層をインモールド成形し、
    前記離型基材を前記誘電体層から剥離する着色積層体の製造方法。
    <λ/10 式1
    M−λ/8<n×d<M+λ/8 式2
    ここで、λは反射を防止する光の波長を表し、dは前記金属微粒子含有層の物理厚みを表し、M=(4m+1)×λ/8であり、dは前記誘電体層の物理厚みを表し、nは前記誘電体層の屈折率の実部を表し、mは0以上の整数を表す。
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