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JP2017014318A - エラストマー組成物の製造方法、エラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物 - Google Patents

エラストマー組成物の製造方法、エラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物 Download PDF

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JP2017014318A
JP2017014318A JP2015129038A JP2015129038A JP2017014318A JP 2017014318 A JP2017014318 A JP 2017014318A JP 2015129038 A JP2015129038 A JP 2015129038A JP 2015129038 A JP2015129038 A JP 2015129038A JP 2017014318 A JP2017014318 A JP 2017014318A
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門田 隆二
Ryuji Kadota
隆二 門田
健三 塙
Kenzo Hanawa
健三 塙
みゆき 冨田
Miyuki Tomita
みゆき 冨田
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Showa Denko KK
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Abstract

【課題】耐熱性及び耐オゾン性等の高いエラストマー組成物を得ることを目的とする。【解決手段】本発明のエラストマー組成物の製造方法は、フラーレンが生成する際に副生する無定形炭素材料を得る工程と、前記無定形炭素材料と原料エラストマーを溶液中で混合する工程と、前記混合後のエラストマー溶液から溶媒を除去する工程とを有する。【選択図】なし

Description

本発明は、エラストマー組成物の製造方法、エラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物に関する。
現在、エラストマー組成物を用いたエラストマー製品等は種々の用途に用いられている。その使用用途は、タイヤや靴底のような一般消費者向けの用途からパッキンやOリングのような産業用途まで多岐に渡っている。
このようなエラストマー製品は、その特色を生かして、圧縮されて用いることが多い。また特に産業用途では、種々の部品を有する装置の部品間の接合部(パッキン、Oリング等)に用いられることが多く、その装置の使用用途に合わせてエラストマー製品が曝される環境も異なる。そのため、様々な過酷な環境に耐えることができるエラストマー製品が求められている。
エラストマー製品には、耐熱性が高いこと、耐オゾン性が高いことが求められている。
例えば、特許文献1には、耐オゾン性が改善されたカーボンブラック配合のブタジエンエラストマーが開示されている。
例えば、特許文献2には、プラズマ耐性の高いエラストマー組成物が開示されている。
一方、フラーレンが生成する際に無定形炭素材料が副生することが知られている。フラーレンの生成方法は、例えば「フラーレンの化学と物理」(篠原久典・齋藤弥八 著 名古屋大学出版会 1997年刊 p.27〜36)に記載されている。フラーレンの製造方法として、例えば抵抗加熱法、アーク放電法、マイクロ波法、高周波加熱法、CVD法、熱プラズマ法、燃焼法、レーザー法、熱分解法等が知られている。より具体的には、抵抗加熱法は特開平4−342406、アーク放電法は特開平5−9012、特開2001−348215、マイクロ波法は特開平5−238717、高周波加熱法は特開平7−61804、CVD法は特開平5−4810、熱プラズマ法は特開平6−16405、燃焼法は特表平6−507879、レーザー法は特開平6−115915、熱分解法は特開平5−70115等に記載されている。
特開2015−28129号公報 特許第4600393号公報 特開平4−342406号公報 特開平5−9012号公報 特開2001−348215号公報 特開平5−238717号公報 特開平7−61804号公報 特開平5−4810号公報 特開平6−16405号公報 特表平6−507879号公報 特開平6−115915号公報 特開平5−70115号公報
「フラーレンの化学と物理」(篠原久典・齋藤弥八 著 名古屋大学出版会 1997年刊 p.27〜36)
耐熱性及び耐オゾン性を高める方法は種々提案されているが、より耐熱性及び耐オゾン性が高いエラストマー組成物が求められている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、十分な耐熱性、耐オゾン性を有するエラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物を得ることを目的とする。また十分な耐熱性、耐オゾン性を有するエラストマー組成物の製造方法を得ることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、エラストマー組成物が所定の方法で準備した原料エラストマーと所定の無定形炭素材料とを含むことで、耐熱性、耐オゾン性を高めることができることを見出した。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)本発明の一態様に係るエラストマー組成物の製造方法は、フラーレンが生成する際に副生する無定形炭素材料を得る工程と、前記無定形炭素材料と原料エラストマーを溶液中で混合する工程と、前記混合後のエラストマー溶液から溶媒を除去する工程とを有する。
(2)上記(1)に記載のエラストマー組成物の製造方法において、前記無定形炭素材料と前記原料エラストマーを溶液中で混合する工程が、前記無定形炭素材料を第1溶媒中に分散または溶解させて無定形炭素含有スラリーを作製する工程と、前記無定形炭素含有スラリー中に原料エラストマーを添加し、原料エラストマーを溶解させたエラストマー溶液を作製する第1工程、または、第2溶媒中に原料エラストマーを溶解させ、原料エラストマー溶液を作製し、前記無定形炭素含有スラリーと前記原料エラストマー溶液とを混合することでエラストマー溶液を作製する第2工程のいずれかの工程、であってもよい。
(3)上記(1)または(2)のいずれかに記載のエラストマー組成物の製造方法において、前記無定形炭素材料を得る工程が、抵抗加熱法、アーク放電法、マイクロ波法、高周波加熱法、CVD法、熱プラズマ法、燃焼法、レーザー法、熱分解法のいずれかの方法であってもよい。
(4)上記(3)に記載のエラストマー組成物の製造方法において、前記無定形炭素材料を得る工程が燃焼法を用いた方法であり、前記燃焼法が、炭化水素原料と酸素含有ガスとを圧力800hPa以下の環境下で燃焼して無定形炭素材料を作製する方法であってもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のエラストマー組成物の製造方法において、前記原料エラストマーが、ブチルゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレン、スチレン・ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム及びこれらエラストマーを構成するモノマーの共重合体からなる群から選択される少なくとも一種のゴムであってもよい。
(6)本発明の一態様に係るエラストマー組成物は、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物であって、前記エラストマー組成物中に前記無定形炭素材料を0.001〜80質量%含む。
(7)本発明の一態様に係るマスターバッチは、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物を用いる。
(8)本発明の一態様に係るエラストマー混合物は、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物を含む。
高い耐熱性及び耐オゾン性を有するエラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物を得ることができる。
以下、本発明を適用したエラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物について詳細に説明する。
以下の説明において例示される材質、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明におけるエラストマー組成物、マスターバッチ、エラストマー混合物、エラストマー製品の定義について説明する。本発明でのエラストマー組成物とは、弾性のある高分子物質を言う。エラストマー組成物は、一般に広義の意味で、エラストマー組成物は、エラストマー自体、マスターバッチ、エラストマー混合物、エラストマー製品を含むエラストマー弾性を有する工業用材料の総称である。本発明においても、エラストマー組成物は広義の意味では、この意味を指すが、発明を明確にするため、エラストマー組成物、マスターバッチ、エラストマー混合物、エラストマー製品を以下のように定義する。
エラストマー組成物は、原料エラストマーと無定形炭素材料が混在したものを意味する。このエラストマー組成物は、マスターバッチとして機能することができる。
マスターバッチは、エラストマー組成物の一態様であり、エラストマー混合物及びエラストマー成形品を作製する際の基礎となる材料である。マスターバッチとその他のエラストマー組成物や添加剤を混ぜることによってエラストマー混合物を得ることができる。添加剤としては、炭素質材料、シリコン材料、架橋剤、架橋促進剤等の種々の材料を、使用される態様に合せて混ぜることができる。
エラストマー混合物は、マスターバッチに、その他のエラストマーや添加物を追加したものを意味する。そしてエラストマー成形品は、エラストマー混合物を最終製品の態様に合せて加工したものを意味する。エラストマー製品は、エラストマー成形品の一態様である。
本発明の一態様に係るエラストマー組成物は、無定形炭素材料と、溶媒中に溶解した原料エラストマーとを含むエラストマー溶液から溶媒を除去したものである。すなわち、エラストマー溶液は、無定形炭素材料と、溶媒中に溶解した原料エラストマーとを含む。
本発明で用いる無定形炭素材料は、フラーレンの製造過程で生成する粗製フラーレンや、粗製フラーレンからフラーレンを溶媒抽出して除去した残渣に含まれる。この無定形炭素材料は、フラーレンのように5員環と6員環が結合した構造を有し、かつ閉殻していない化合物の混合物を含むと推定される。無定形炭素材料を副生するフラーレンの製造方法は、例えば前述の抵抗加熱法、アーク放電法、マイクロ波法、高周波加熱法、CVD法、熱プラズマ法、燃焼法、レーザー法、熱分解法が挙げられる。いずれも圧力800hPa以下の環境下で製造される。無定形炭素材料は、例えばガス燃焼法の場合、炭化水素原料と酸素含有ガスとを減圧環境下で焼成することで得ることができる。炭化水素原料としては、例えばトルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素等を用いることができる。減圧条件としては、3〜800hPa、加熱条件としては、1600℃〜2000℃が好ましい。
炭化水素原料と酸素含有ガスを上記の減圧環境下で焼成すると、炭化水素原料から水素が抜け出す。ここで、炭化水素原料と酸素含有ガスの混合比は、当量比で2.5〜3.5で炭化水素原料の量を多くすることが好ましい。これにより、反応を不完全燃焼とすることができる。反応が完全燃焼となると、炭化水素原料中の炭素が酸素と結合して一酸化炭素や二酸化炭素として排出されてしまい、炭素同士が結合しにくくなる可能性がある。なお、当量比は、ちょうど完全燃焼する炭化水素原料量と酸素量の割合を1とする。
水素が抜けた炭化水素原料は不安定であり、周囲の炭素同士で凝集しやすい。このとき、一部は反応し化学結合する。このような過程で得られた炭素化合物は、無定形炭素材料とその他の炭素化合物を含む。
無定形炭素材料は、分子同士の結合が進み複数の炭素が結合しているが、フラーレンのように所定の球状の分子構造にまでは至ることができなかった炭素分子を含む。このような無定形炭素材料の成分としては、フラーレンの部分構造と同一の構造であり、フラーレンの製造過程で生じる中間体や、球状のフラーレンの一部が欠けたり、閉殻していない構造等を有する炭素分子が挙げられる。この炭素分子は、これらの炭素分子が複数集まったクラスター構造を形成していても良い。クラスター構造は、サイズの大きな閉殻していない構造を有する炭素分子が、サイズの小さな閉殻していない構造を有する炭素分子を内包するように構成された入れ子状の構造を含む。
本発明で用いる炭素材料は無定形炭素材料を含めばよく、前述の反応の生成物全体である粗製フラーレン(無定形炭素材料とフラーレン、その他の炭素化合物を含む)を用いてもよいし、粗製フラーレンからフラーレンを抽出した残渣を用いてもよい。
エラストマーに熱が加わるとラジカルが発生する。発生したラジカルは、連鎖的にエラストマーの分子鎖を切断し、エラストマーの分解を起こしやすくする。本発明者らは、存在自体は知られていたが、注目を浴びていなかったフラーレン製造過程での副生物である無定形炭素材料が、高いラジカル補足能を有することを見出した。無定形炭素材料は、この熱で発生したエラストマーのラジカルの捕捉能が非常に高く、エラストマーの分解抑制能を高めることが出来ると考えられる。そのため、無定形炭素材料がエラストマー組成物中に分散されることで、耐熱性及び耐オゾン性を高めることができるものと考えられる。本発明で用いる無定形炭素材料が、エラストマー組成物中において均一に微分散されるほど、この効果が発現し、耐熱性や耐オゾン性が向上する。
無定形炭素材料を含む炭素材料は、エラストマー組成物中に0.01〜80質量%含むことが好ましく、0.1〜40質量%含むことがより好ましく、0.1〜10質量%含むことが更に好ましい。無定形炭素材料が、エラストマー組成物中に好適に分散されていると、得られるエラストマー組成物の耐熱性及び耐オゾン性が高まる。エラストマー組成物中の炭素材料の含有量が当該範囲内であれば、無定形炭素材料の分散性が高いエラストマー組成物を得ることができる。特にエラストマー組成物中における炭素材料の割合が10質量%以下の場合、エラストマー組成物中における無定形炭素材料の分散性が非常に高く、耐熱性をより高めることができる。
原料エラストマーは、ブチルゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム等を用いることができる。このうち、イソプレン骨格が無定形炭素材料との溶解性(相溶性、親和性)が良い。従って、上記の中でもイソプレン骨格を有するエラストマーが好ましく、例えばブチルゴム、イソプレンゴム、天然ゴムが好ましい。また、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレン、スチレン・ブタジエンゴムも好適である。これらの原料エラストマーを溶媒に溶解させてエラストマー溶液を作製する。
原料エラストマーを溶解させる溶媒は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、キシレン、トリメチルベンゼンなどのベンゼン類、トリクレン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、アルコール類、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジクロロベンゼン、トルエン、トリフロロメチルベンゼン、アニソール、トリフロロメトキシベンゼン、ペンタフロロトルエン、ガソリン、軽油等が挙げられる。このうち、無定形炭素材料は、芳香環や二重結合を有する溶媒への溶解性(相溶性、親和性)が高い。またエラストマーの溶解度が高い溶媒が好ましい。
原料エラストマーの溶解度は、添加する原料エラストマーの濃度、溶媒の温度、溶媒種に依存する。添加する原料エラストマーと溶媒の組合せとして、以下のような例を挙げることができる。
例えば、原料エラストマーに天然ゴムを用いる場合は、四塩化炭素、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチルベンゼン、二塩化エチレン、フロロベンゼン、ガソリン、ヘキサン、イソプロピルエーテル、石油、酢酸プロピル、ピリジン、テトラヒドロフラン、トルエン、トリクロルエチレン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
溶解する原料エラストマーの量は、エラストマー組成物中の無定形炭素材料が所望の濃度となる量とする。前記エラストマーの量に対して使用する溶媒量も変化する。原料エラストマー1g当たりの溶媒量は、3〜200mlが好ましい。前記溶媒量は、3ml以上であれば、撹拌及び混合しやすい粘度となり、また200ml以下であれば次の工程の溶媒除去が容易である。
イソプレンゴムまたはブタジエンゴムを用いる場合は、四塩化炭素、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチルベンゼン、二塩化エチレン、フロロベンゼン、ガソリン、ヘキサン、イソプロピルエーテル、石油、酢酸プロピル、ピリジン、トルエン、トリクロルエチレン、キシレンを用いることが好ましい。
スチレンゴムを用いる場合は、四塩化炭素、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチルベンゼン、二塩化エチレン、フロロベンゼン、ガソリン、ヘキサン、イソプロピルエーテル、石油、酢酸プロピル、ピリジン、テトラヒドロフラン、トルエン及びトリクロルエチレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
ブチルゴムを用いる場合は、四塩化炭素、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサン、ジクロロベンゼン、エチルベンゼン、二塩化エチレン、フロロベンゼン、ガソリン、ヘキサン、石油、酢酸プロピル、テトラヒドロフラン、トルエン、トリクロルエチレン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
クロロプレンゴムを用いる場合は、酢酸ブチル、四塩化炭素、クロロホルム、クロロトルエン、ジクロロベンゼン、ジオキサン、エチルベンゼン、二塩化エチレン、酢酸イソプロピル、メチルイソブチルケトン、ピペリジン、酢酸プロピル、ピリジン、トルエン、トリクロルエチレン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムを用いる場合は、ベンジルアルコール、酢酸ブチル、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサノン、ジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、フロロベンゼン、メチルエチルケトン、ピリジン、テトラヒドロフラン、トルエン及びトリクロルエチレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
ニトリルゴムを用いる場合は、ベンジルアルコール、酢酸ブチル、クロロホルム、クロロトルエン、シクロヘキサノン、フロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、ピリジン、テトラヒドロフラン及びトリクロルエチレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
アクリルゴムを用いる場合は、ベンジルアルコール、ブチルアルコール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、トルエン、トリクロルエチレン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
エチレン・プロピレンゴムを用いる場合は、ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ガソリン、モノクロロベンゼン、トルエン、トリクロルエチレン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
フッ素ゴムを用いる場合は、トリフロロメチルベンゼン、アセトン、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン及びピリジンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(エラストマー組成物の製造方法)
エラストマー組成物は、一例として以下の方法で作製することができる。まず、無定形炭素材料を第1溶媒中に分散または溶解させて無定形炭素材料含有スラリーを作製する。次いで、以下の第1工程または第2工程を行うことで、原料エラストマーが溶解したエラストマー溶液を作製する。エラストマー溶液は、原料エラストマーが十分溶解している必要がある。第1工程は、上記の無定形炭素材料含有スラリー中に原料エラストマーを添加して溶解させ、原料エラストマーを溶解させたエラストマー溶液を作製する。第2工程は、原料エラストマーを第2溶媒中に添加して溶解させ、原料エラストマーを溶解させた原料エラストマー溶液を作製し、上記のスラリーと原料エラストマー溶液とを混合することでエラストマー溶液を作製する。そして、第1工程または第2工程によって得られたエラストマー溶液から溶媒を除去する工程を行うことでエラストマー組成物を作製することができる。
(無定形炭素材料含有スラリーの作製工程)
まず無定形炭素材料を第1溶媒中に分散または溶解させて無定形炭素材料含有スラリーを作製する方法について説明する。第1溶媒は、前述の溶媒を用いることができる。
この第1溶媒中に無定形炭素材料を分散または溶解させる。分散または溶解させる無定形炭素材料の量は、最終的に得られるエラストマー組成物中に含ませたい炭素量から算出する。一方、無定形炭素材料に加える第1溶媒は、エラストマー組成物を得た段階では除去される。そのため、無定形炭素材料を十分分散または溶解させることができる量の第1溶媒を準備することが好ましい。ここで、「十分分散または溶解」とは、ガラス上に1,2適を滴下してカバーガラスで覆い、第1溶媒中に1μm以上の無定形炭素材料の粒が、約500倍の光学顕微鏡で確認されない程度を意味する。
第1溶媒に対する無定形炭素材料の分散または溶解は、撹拌等によって行うことができる。また1μm以上の無定形炭素材料の凝集した粒を無くすことが、エラストマー組成物中における無定形炭素材料の分散性を高めるために好ましい。そのため、高速回転粉砕機等を用いて凝集した粒を粉砕したり、高圧液相ジェットミル等を用いて無定形炭素材料に剪断応力を加えてもよい。また篩を用いて、大きな凝集粒を除去してもよい。無定形炭素材料の凝集粒を除去した量は計測することにより、エラストマー組成物中に含まれる無定形炭素材料の含有量を算出する。
このような工程を得ることにより、第1溶媒中に十分無定形炭素材料が分散または溶解した無定形炭素材料含有スラリーを得ることができる。
(ゴム前処理工程)
エラストマー溶液の原料エラストマーを準備する。後述する工程でエラストマーを溶解させる際の原料エラストマーの溶解速度を速めるために、原料エラストマーのサイズを小さくすることが好ましい。
原料エラストマーのサイズは、そのサイズを1〜10mm程度にすることが好ましい。原料エラストマーのサイズを小さくすることで、原料エラストマーを溶媒中に添加した際に、短時間で原料エラストマー内部まで溶媒を浸透させることができる。その結果、原料エラストマーの溶解速度を速めることができる。
(第1工程)
無定形炭素材料含有スラリーの作製工程及びゴム前処理工程を行った後は、第1工程または第2工程を行う。まず、第1工程について説明する。
無定形炭素材料含有スラリー中に原料エラストマーを添加すると、原料エラストマーは膨潤する。この添加した原料エラストマーは、一部溶解が進んだものであってもよい。この状態で、2日以上撹拌することが好ましい。撹拌した後の原料エラストマーは、まだ十分に溶解されず、形を保持している場合がある。そのため、高速ホモジナイザーにより、原料エラストマーを解砕し、原料エラストマーの溶解を助けることが好ましい。
この処理は、原料エラストマーを十分溶解させるために、原料エラストマーを全て溶解させることのできる温度以上で行うことが好ましい。この処理中は、無定形炭素材料含有スラリーの溶媒が揮発しないよう密閉して、溶媒の沸点以下の温度に加温しながら行うことが好ましい。溶媒が揮発しないよう冷却器等を装備して加熱するのであれば、原料エラストマーが分解しない温度まで加温しても良い。ここでエラストマーが分解しない温度とは分子鎖が切断しない温度を意味する。加温する温度が高い方が、溶解度が高く、溶解速度も速くなるため好ましい。加温することで、原料エラストマーの溶解性及び溶解速度を高めることができる。また溶解した原料エラストマーは飽和溶解度以下の温度になると再凝集する可能性がある。そのため加温することにより、原料エラストマーが再凝集することを抑制することができる。
第1工程を行うことで、無定形炭素材料含有スラリー中に十分原料エラストマーを溶解することができる。
ここで、「十分溶解」とは、原料エラストマーを溶解して得られたエラストマー溶液を目視で観察し、原料エラストマーの粒子が確認できないことを確認する。目視で判別しにくい場合は、ガラス上にエラストマー溶液を1,2滴滴下して、カバーグラスで覆い、光学顕微鏡(500倍)で原料エラストマーの粒子が確認できないことを確認する。カバーグラスが傾いたり、気泡が入って除去できないことがある場合は、原料エラストマーの粒子が残っていると判断する。
(第2工程)
次いで、第2工程について説明する。
第2工程は、原料エラストマーを事前に第2溶媒に添加し、原料エラストマーを溶解させた後に、無定形炭素材料含有スラリーと混合させている点が第1工程と異なる。原料エラストマーを第2溶媒に溶解させる方法は第1工程と同様である。
まず第2溶媒に原料エラストマーを添加する。第2溶媒としては、第1溶媒のうち原料エラストマーを溶解することができるものを用いることができる。後で無定形炭素材料含有スラリーと混合することを考慮すると、第1溶媒と同じ溶媒を用いることが好ましい。
第2溶媒に原料エラストマーを添加することで、原料エラストマーが十分に溶解した原料エラストマー溶液ができる。第2溶媒への原料エラストマーの溶解は、無定形炭素材料含有スラリーに対する原料エラストマーの溶解と同じ方法を用い、確認することができる。
そして得られた原料エラストマー溶液と無定形炭素材料含有スラリーを混合することで、原料エラストマーが十分溶解したエラストマー溶液を得ることができる。混合後も原料エラストマーが十分溶解し、再凝集していないことは、上述の光学顕微鏡を用いた方法と同じ方法で確認することができる。
原料エラストマーと無定形炭素材料は、可能な限り早い段階で混ぜることが好ましい。エラストマー溶液の調製は、使用する溶媒量が少なく、工程が少なく、短時間でできることが好ましい。
このようにして得られたエラストマー溶液には、さらに剪断応力を加えることが好ましい。剪断応力を加える方法としては、ジェットミル等を用いる方法が挙げられる。剪断応力を加える際は、エラストマー溶液の温度を第1工程または第2工程の温度から下げないことが好ましい。その際、エラストマー溶液の沸点以下の温度に加熱された溶液を用いることが好ましい。温度が下がることを避けることで、溶解した原料エラストマーや分散または溶解した無定形炭素材料が再凝集することを避けることができる。この工程を行うことで、エラストマー組成物中に含まれる無定形炭素材料の割合を高めることができる。剪断応力を加えない場合は、エラストマー組成物中に含むことができる無定形炭素材料の割合は3質量%程度であるが、剪断応力を加えることで、40質量%まで高めることができる。但し、剪断をかけすぎるとエラストマーの分子鎖が切断することもあるので、必要以上の剪断力はかけないようにすることが好ましい。
(溶媒を除去する工程)
このようにして得られたエラストマー溶液から溶媒を除去することで、エラストマー組成物を製造する。
エラストマー溶液から溶媒を除去する方法は、加熱によって行ってもよいし、エバポレータ等を用いた減圧処理によって行ってもよい。またさらに真空乾燥を行ってもよい。
エラストマー溶液の温度は、第1工程または第2工程の温度から下げないことが好ましい。すなわち、溶媒を除去する際も、エラストマー溶液を加温しながら行うことが好ましい。特に原料エラストマーの種類、添加条件により再凝集しやすい温度があるので、再凝集しやすい温度以上にすることが好ましい。再凝集しやすい温度は、原料エラストマーの添加量と原料エラストマーの溶媒に対する溶解度に依存する。例えば、フッ素ゴムでは、エラストマー溶液の温度が60℃以上、ブチルゴムでは、40℃以上である。温度が下がることを避けることで、溶解した原料エラストマーや分散または溶解した無定形炭素材料が再凝集することを避けることができる。また加温する温度が高温の方が、短時間で溶媒を除去できる。一方、エラストマー溶液の加温温度は、エラストマー溶液の沸点以下とすることが好ましい。加温する温度が沸点以下であれば、使用する装置が簡便であり、また装置の取扱いも容易である。この工程を行うことで、無定形炭素材料の分散性が高いエラストマー組成物を得ることができる。
この溶媒を除去する工程は、エラストマー組成物に含まれる溶媒が質量換算で、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下になるまで溶媒を除去することが好ましい。エラストマー組成物に含まれる溶媒の量が質量換算で200ppm以下であれば、エラストマーの分子鎖間に溶媒が入って間隔が拡がることが少ないため、確実に所望の性能を得ることができる。
このような方法で得られたエラストマー組成物は、無定形炭素材料の分散性が非常に高い。エラストマー組成物をフィルム状に成形し、光学顕微鏡等で観察した結果、10μmの平均膜厚換算で、5μm以上の粒子からなる無定形炭素材料が1mmに対して20個以下とすることができる。この測定は、得られたエラストマー組成物の表面を光学顕微鏡で観測することで確認できる。
無定形炭素材料の分散性が高いため、無定形炭素材料の添加量が、従来の混練方法で作製したエラストマー組成物よりも少量でも、耐熱性や耐オゾン性を高めることができる。
上述の手順で得られたエラストマー組成物をマスターバッチ、エラストマー混合物として用いることができる。エラストマー混合物は、マスターバッチに対して、他のエラストマー組成物や添加物を混練することで得ることができる。マスターバッチ及び他のエラストマー組成物は、共にエラストマー成分を主成分とするため、混練での相溶性は非常に高い。そのため、エラストマー混合物中の炭素質材料の分散性も高く維持することができる。得られたエラストマー混合物を目的の最終製品形状に加工することで、エラストマー製品を得ることができる。
このようにして得られたエラストマー組成物、マスターバッチ及びエラストマー混合物は、耐熱性、耐オゾン性が高い。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(材料)
本実施例及び比較例において、原料エラストマーは下記のいずれかを用いた。
フッ素ゴム;ダイキン工業社製 G−912
ブチルゴム;JSR社製 IIR268
天然ゴム;RSS3号
スチレンブタジエンゴム(SBR);JSR社製 JSR1500
イソプレンゴム(IR);JSR社製 IR2200
(耐熱性試験)
耐熱性は、NETZSCH社製のASC7000Sを用いた熱重量特性によって確認した。加熱前の質量に対して質量が10%低下した温度を耐熱温度とした。なお、表1において耐熱温度は、炭素質材料を未添加(すなわち、フッ素ゴムでは実施例1〜12及び比較例1、3、4に対して比較例2、ブチルゴムでは実施例13〜17、比較例5〜9及び比較例11、12に対して比較例10、天然ゴムでは実施例18〜21及び比較例14に対して比較例13、スチレンブタジエンゴムでは実施例22及び比較例16に対して比較例15、イソプレンゴムでは実施例23及び比較例18に対して比較例17)の場合の耐熱温度を基準に相対的な温度を示している。
(実施例1)
まず、炭素質材料として、トルエンと純酸素ガスを比3:1になるようにして反応管に供給して混合し、67hPa、180℃の条件で加熱して得られた煤を準備した。この煤は、無定形炭素材料のを含む粗製フラーレン(煤)である。この炭素質材料をトリフルオロメチルベンゼン中に混合し、炭素質材料の2質量%分散液を調製した。このとき、トリフルオロメチルベンゼンに溶解しない炭素質材料も含むため、高速回転粉砕機(IKA製)で20000rpm/minで30分間処理し、凝集粒を粉砕した。また処理後の溶液をジェットミル(スターバースト、株式会社スギノマシン製)を用いて150MPaの圧力条件で剪断応力を加えた。最後に得られた無定形炭素材料含有スラリーを45μm篩にかけて、凝集粒を除去した。
そして得られた炭素質材料の2質量%スラリーをトリフルオロメチルベンゼンで希釈した無定形炭素材料含有スラリー100ml(炭素質材料を5mg含む)にフッ素ゴム(ダイキン工業社製のG−912)5gを添加した。フッ素ゴムは上記のスラリーに添加する前に、予め約5mm角に切断しておいた。
このフッ素ゴムを添加した溶液を室温で2日間撹拌した。そして、撹拌後に、目視でフッ素ゴムが溶解していることを確認してから、超音波ホモジナイザーで10分間処理を行った。このときの溶液の温度は60℃に上昇していた。そして温度を60℃に維持しながらエバポレータを用いて、得られたフッ素ゴム溶液から溶媒を一部留去し、フッ素ゴムを濃縮した。このときの温度は60℃とした。そして、得られたエラストマー組成物をさらに真空乾燥させた。フッ素ゴム組成物に含有される炭素質材料の比率は0.1質量%である。
(実施例2〜8、比較例1及び2)
炭素質材料、エラストマー組成物に含有される炭素質材料の割合、溶媒を表1に記載の条件とした点が、実施例1と異なる。ここで、表1の「煤残渣」とは、前記粗製フラーレン(煤)からフラーレンをトルエン溶媒で抽出して除去した残渣である。トルエン溶媒で抽出された量は、抽出前の煤の量に対して5質量%(フラーレンを含む)であった。煤残渣は、液体クロマトグラフィーによってフラーレンC60及びC70の含有量を測定した結果、どちらも1質量%以下であった。
表1において耐熱温度は、炭素質材料を未添加(すなわち、比較例2)の温度を基準に相対的な温度を示している。したがって、相対温度が高い程、未添加の原料エラストマーより耐熱性が高いことを示す。また比較例1のように、炭素質材料をフラーレン(フロンティアカーボン社製 nanom mix ST)に変更した場合において、フラーレンは、トリフルオロメチルベンゼンに可溶である。この場合は、フラーレンをトリフルオロメチルベンゼンに添加後1日撹拌し、0.1μmのメンブレンフィルターを通した液を無定形炭素材料含有スラリーとして扱った。比較例2は、フッ素ゴム単体を準備した。
(実施例11)
実施例11は、実施例1とエラストマー溶液を得る手順が異なる。
実施例1と同様にして、トリフルオロメチルベンゼンに無定形炭素材料を含む煤を添加し、無定形炭素材料含有スラリー10mlを得た。
トリフルオロメチルベンゼン100mlに実施例1と同様の約5mm角に切断されたフッ素ゴム5gを添加して溶解させ、原料エラストマー含有溶液を得た。フッ素ゴムをトリフルオロメチルベンゼンに溶解させる方法は、実施例1と同様の方法で行った。目視でフッ素ゴムが溶解していることを確認してから、あらかじめ60℃に加熱した無定形炭素材料含有スラリー溶液にフッ素ゴムを溶解させた原料エラストマー含有溶液を添加した。得られた混合液は、60℃に加温しながらスターラーを用いて撹拌後、実施例1と同様にして、超音波ホモジナイザーで10分間処理し、その後、溶媒を濃縮し、真空乾燥させ、エラストマー組成物を得た。
(実施例12)
トリフルオロメチルベンゼンのかわりにメチルエチルケトンを用い、無定形炭素材料に煤の代わりに煤残渣を用いた以外は、実施例11と同様にしてエラストマー組成物を得た。
(実施例13〜23、比較例5〜10、比較例13、比較例15及び比較例17)
原料エラストマーをブチルゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴムに変えた点と、炭素質材料、エラストマー組成物に含有される炭素質材料の割合、溶媒を表1に記載の条件とした点が、実施例1と異なる。比較例10、比較例13、比較例15及び比較例17は、それぞれブチルゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム単体を準備した。
(比較例3〜4、比較例11〜12、比較例14、比較例16及び比較例18)
炭素質材料、エラストマー組成物に含有される炭素質材料の割合、原料エラストマーを表1に記載の条件とし、溶液を用いずに従来の乾式で混合した。混練条件は、B型バンバリーミキサー(神戸製鋼社製)を用いて、ロータの回転速度を50rpm、混練時間を2分とした。
実施例1〜15、比較例1〜12の耐熱温度、耐オゾン性の評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2017014318
Figure 2017014318
(耐オゾン性試験)
耐オゾン性は、実施例9及び比較例1で用いた試料を用いて、各々3cm角(厚み1mm)の大きさで成形した試験片を用いた(おのおの実施例24、比較例19とした。またフラーレンの含量を3%とした以外は比較例2と同様にして作製した試料を用いて実施例24と同様の試験片を作製したものを、比較例20とした)。試験片は以下の手順に従って準備した。マスターバッチ50質量部をフッ素ゴム(ダイキン工業社製のG−912)450質量部、タイク(日本化成製)20質量部、パーヘキサ25B(日本油脂製)7.5質量部を混合し、170℃、10分の条件でシートを成形した。その後、180℃4時間で二次加硫を行い、試験片を作製した。オゾン処理(JIS K 6259に準拠)前後の試験片をアセトンで、24時間沸点温度の条件で煮込み、アセトンで抽出した。そしてアセトン抽出液を濃縮してアセトンを除去した残渣の質量を測定し、この質量(抽出量)により耐オゾン性を判別した。試験片の質量(抽出前)に対する抽出物の質量の割合(%)を調べ、未添加処理品(比較例20)を100とした場合の相対値を算出し、50〜100を×、5〜50を△、5以下を○とすると、煤を添加した実施例24は○、フラーレンを添加した比較例19は△であった(比較例20は×)。抽出量の多い比較例19及び比較例20は、試験片のエラストマー成分がオゾンによって分解し、低分子量成分となって抽出されたと考えられ、耐オゾン性が劣る。
また耐オゾン性は、オゾン処理後の表面を走査型プローブ顕微鏡(SPM)でも確認した。SPMから確認できる表面硬度の不均一性から耐オゾン性を判別し、上記抽出物重量の割合の結果と評価結果の傾向が一致することを確認した。
以上で示したように、無定形炭素材料を含むことで、耐熱性及び耐オゾン性が高くなっていることがわかる。

Claims (8)

  1. フラーレンが生成する際に副生する無定形炭素材料を得る工程と、
    前記無定形炭素材料と原料エラストマーを溶液中で混合する工程と、
    前記混合後のエラストマー溶液から溶媒を除去する工程とを有するエラストマー組成物の製造方法。
  2. 前記無定形炭素材料と前記原料エラストマーを溶液中で混合する工程が、
    前記無定形炭素材料を第1溶媒中に分散または溶解させて無定形炭素含有スラリーを作製する工程と、
    前記無定形炭素含有スラリー中に原料エラストマーを添加し、原料エラストマーを溶解させたエラストマー溶液を作製する第1工程、または、第2溶媒中に原料エラストマーを溶解させ、原料エラストマー溶液を作製し、前記無定形炭素含有スラリーと前記原料エラストマー溶液とを混合することでエラストマー溶液を作製する第2工程のいずれかの工程、である請求項1に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  3. 前記無定形炭素材料を得る工程が、抵抗加熱法、アーク放電法、マイクロ波法、高周波加熱法、CVD法、熱プラズマ法、燃焼法、レーザー法、熱分解法のいずれかの方法である請求項1または2に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  4. 前記無定形炭素材料を得る工程が燃焼法を用いた方法であり、
    前記燃焼法が、炭化水素原料と酸素含有ガスとを圧力800hPa以下の環境下で燃焼して無定形炭素材料を作製する方法である請求項3に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  5. 前記原料エラストマーが、ブチルゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム及びこれらエラストマーを構成するモノマーの共重合体からなる群から選択される少なくとも一種のゴムである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物であって、前記エラストマー組成物中に前記無定形炭素材料を0.001〜80質量%含むエラストマー組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物を用いたマスターバッチ。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のエラストマー組成物の製造方法で得られるエラストマー組成物を含むエラストマー混合物。
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