以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態では、脈拍測定装置と、この脈拍測定装置を用いて脈拍を測定する、脈拍情報取得方法との特徴的な例について、図に従って説明する。第1の実施形態にかかわる脈拍測定装置について図1〜図5に従って説明する。図1(a)は、脈拍測定装置の設置例を説明するための模式図である。図1(a)に示すように、情報取得装置としての脈拍測定装置1は被検体としての被検者2の手首に設置される。脈拍測定装置1は、非侵襲式で被検者2の脈拍を測定する医療用の測定装置であり、医療機器である。脈拍測定装置1は手首の血管を流れる血液の脈拍を測定する。
図1(b)及び図1(c)は脈拍測定装置の構造を示す模式平面図である。図1(b)は脈拍測定装置1の表面を示し、図1(c)は脈拍測定装置1の裏面を示す。図1(b)に示すように、脈拍測定装置1は腕時計と類似した形状になっている。脈拍測定装置1は外装部3を備えている。外装部3の図中左右には固定バンド4が設置され、固定バンド4は被検者2の手首や腕等の被測定部に脈拍測定装置1を固定する。固定バンド4にはマジックテープ(登録商標)が用いられている。脈拍測定装置1において固定バンド4が延在する方向をY方向とし、被検者2の腕が延在する方向をX方向とする。脈拍測定装置1が被検者2を向く方向をZ方向とする。X方向、Y方向及びZ方向は互いに直交する。
外装部3の表面3aは被検者2に装着したときに外向きになる面である。外装部3の表面3aには、操作スイッチ5、タッチパネル6及びスピーカー7が設置されている。操作スイッチ5やタッチパネル6を用いて被検者2が測定開始指示の入力を行う。そして、測定結果のデータがタッチパネル6に表示される。スピーカー7からは脈拍測定装置1から被検者2に注意を喚起する警告音が発せられる。
図1(c)に示すように、外装部3の裏面3b側には受光部及び光検出部としてのセンサーモジュール8が設置されている。センサーモジュール8は被検者2の皮膚に接近させて用いられる。センサーモジュール8は被検者2の皮膚に測定光を照射し、反射光を受光するデバイスである。センサーモジュール8は光源とフォトセンサーアレイを内蔵する薄型のイメージセンサーである。外装部3の裏面3bには、外部装置と通信するための通信コネクター9が設置されている。通信コネクター9には外部機器に繋がるコードと接触して通信を行う接点が配列されている。他にも、図示しない充電式蓄電池を充填するための電源コネクター10が設置されている。電源コネクター10は電力を入力するコネクターである。
図2は脈拍測定装置の構造を示す分解斜視図である。図2に示すように、脈拍測定装置1はZ方向側から裏蓋11、圧力検出部としての感圧導電性ゴム12、センサーモジュール8、回路ユニット14、スペーサー15、タッチパネル6、振動装置16、表ケース17の順に重ねて構成されている。裏蓋11及び表ケース17により外装部3が構成されている。そして、感圧導電性ゴム12、センサーモジュール8、回路ユニット14、スペーサー15、タッチパネル6及び振動装置16等が外装部3に収納されている。
裏蓋11は板状の部材であり、被検者2と対向する部材である。裏蓋11はX方向側に四角形の第1窓部11aが設置され、第1窓部11aは感圧導電性ゴム12が露出する場所になっている。感圧導電性ゴム12は外装部3の内部に塵が入ることを防止する。また、センサーモジュール8が汚れることを防止する。感圧導電性ゴム12は一部がセンサーモジュール8に接着固定されている。センサーモジュール8及び感圧導電性ゴム12等により圧力検出部13が構成されている。
被検者2に硬い部材が接触するとき被検者2を硬い部材が部分的に押圧することがある。このとき、被検体に局所的に高い圧力が加わり、被検者2に跡がつくことがある。脈拍測定装置1では第1窓部11aから感圧導電性ゴム12が突出し、感圧導電性ゴム12は弾力性を有している。従って、被検者2に跡がつくことを抑制することができる。
裏蓋11は−X方向側に四角形の第2窓部11b及び第3窓部11cが設置されている。第2窓部11bは通信コネクター9が露出する場所であり、第3窓部11cは電源コネクター10が露出する場所である。
センサーモジュール8には発光素子及び受光素子が格子状に設置され被検者2に光を照射し特定の波長の反射光の光強度を検出するセンサーである。回路ユニット14は回路基板18を備えている。回路基板18には振動装置16、センサーモジュール8及びタッチパネル6を駆動し制御する電気回路21が設置されている。電気回路21は複数の半導体チップにより構成されている。他にも、回路基板18には操作スイッチ5、スピーカー7、通信コネクター9、電源コネクター10、充電式蓄電池22が設置されている。充電式蓄電池22は電源コネクター10と電気的に接続され、電源コネクター10を介して充電できる。
スペーサー15は回路ユニット14とタッチパネル6との間に設置される構造体である。回路ユニット14の−Z方向側の面には複数の電気素子が設置されているので凹凸ができている。スペーサー15は回路基板18に被せて設置され、タッチパネル6側の面を平坦にする。スペーサー15には複数の孔15aが設置され、操作スイッチ5、スピーカー7及び振動装置16が孔15aを貫通する。
タッチパネル6は表示部23上に操作入力部24が設置された構造になっている。表示部23は電子データを画像にして表示可能であれば良く特に限定されず、液晶表示装置やOLED(Organic light−emitting diodes)表示装置を用いることができる。本実施形態では、例えば、表示部23にOLEDを用いている。
操作入力部24は透明板の表面に透明電極を格子状に配置した入力装置である。操作者が透明電極に触れるとき電流が交差する電極間に流れるので操作者が触れた場所を検出することが可能になっている。透明板は光透過性のある板であれば良く樹脂シートやガラス板を用いることができる。透明電極は光透過性があり導電性の有る膜であれば良く、例えば、IGO(Indium−gallium oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、ICO(Indium−cerium oxide)を用いることができる。表示部23には測定の状況や測定結果等が表示される。操作スイッチ5は操作入力部24と同様に脈拍測定装置1を操作するスイッチである。操作者は操作入力部24及び操作スイッチ5を操作して脈拍の測定開始指示や測定条件等の各種指示入力を行う。
表ケース17の+Z方向側には振動装置16が設置されている。振動装置16は外装部3を振動させる。そして、脈拍測定装置1は外装部3を振動させて、被検者2に注意を喚起させる機能を備えている。振動装置16は外装部3を振動できれば良く振動装置16を構成する部材は特に限定されない。本実施形態では、例えば、振動装置16に圧電素子を用いている。
表ケース17には複数の孔17aが設置され、孔17aから操作入力部24、操作スイッチ5及びスピーカー7が露出する。そして、裏蓋11と表ケース17とがセンサーモジュール8〜タッチパネル6を挟んで収納する。
図3(a)は、圧力検出部の構造を示す模式平面図であり、センサーモジュール8を裏面3b側から見た図である。図3(b)は、圧力検出部の構造を示す要部模式平面図である。
図3(a)に示すように、センサーモジュール8には発光素子25と光検出部としての受光素子26が対になって設置され、発光素子25及び受光素子26の対が格子状に二次元配列されている。図を見易くするために図中発光素子25及び受光素子26の対が5行10列の配置になっているが、発光素子25及び受光素子26の対の行数及び列数は特に限定されない。本実施形態では例えば250行×250列の発光素子25及び受光素子26の対が設置されている。
発光素子25及び受光素子26の対の配置間隔は、1〜1500μmにすると好適であり、製造コストと測定精度との兼ね合いから、例えば100〜1500μm程度とするのが好ましい。本実施形態では、例えば、発光素子25及び受光素子26の対の間隔は0.1mmになっている。そして、センサーモジュール8は撮像素子としても機能するようになっている。発光素子25及び受光素子26はX方向及びY方向に配列する。
図3(b)に示すように、感圧導電性ゴム12には発光素子25及び受光素子26と対向する場所に光を通過させる光通過部12aが設置されている。さらに、感圧導電性ゴム12には光通過部12aを囲む場所に圧力を検出する遮光部としての感圧部12bが設置されている。そして、感圧導電性ゴム12は光通過部12aを囲む場所の圧力を検出する。光通過部12aを囲む場所の圧力は光通過部12aに近い圧力になっている。従って、光が通過する場所の被検者2に加わる圧力とほぼ等しい圧力を感圧部12bが検出することができる。
感圧導電性ゴム12の材質は光を通過可能であれば良く特に限定されない。本実施形態では、例えば、感圧導電性ゴム12の材質にシリコーンゴムを採用している。そして、感圧部12bには微細な導電性粒子が均一な密度で設置されている。導電性粒子は炭素粒子や金属粒子を用いることができる。本実施形態では、例えば、導電性粒子に炭素粒子を採用している。
感圧部12bは環状の一カ所が切断された形状になっている。そして、感圧部12bの一端には第1端子27aが接続され、感圧部12bの他端には第2端子27bが接続されている。第1端子27aと第2端子27bとの間では炭素粒子が互いに連結しており電気的抵抗体として機能する。感圧部12bが加圧され収縮するとき炭素粒子が互いに連結する場所が増える。そして、第1端子27aと第2端子27bとの間の抵抗が小さくなる。従って、第1端子27aと第2端子27bとの間の抵抗を検出することにより感圧導電性ゴム12に加わる圧力を検出することができる。
感圧部12bは光を通さない遮光部になっている。これにより、感圧導電性ゴム12の内部を伝播する光を感圧部12bが抑制する。従って、被検者2を通過しない光が受光素子26に入力することを抑制することができる。
図3(c)は、センサーモジュールの構造を示す模式平面図であり、圧力検出部13から感圧導電性ゴム12を除去した図である。図3(c)に示すように、センサーモジュール8は素子基板8aを備えている。素子基板8aには発光素子25及び受光素子26が設置されている。素子基板8aには発光素子25及び受光素子26を支持する支持部材8bが設置されている。支持部材8bには格子状に孔が設置され、各孔に発光素子25及び受光素子26が設置されている。そして、発光素子25、受光素子26及び支持部材8bの+Z方向側の面が同一平面になるように設定されている。支持部材8bの+Z方向側の面には第1端子27a及び第2端子27bが設置されている。第1端子27a及び第2端子27bは感圧部12bと接続する。
支持部材8bは素子基板8aに接着固定され、感圧導電性ゴム12は支持部材8bに接着固定されている。そして、圧力検出部13は一体になっている。発光素子25及び受光素子26は光通過部12aと密着している。これにより、光が光通過部12aと発光素子25及び受光素子26との間で繰り返して反射することが抑制される。
血管の位置や血液の流れを検出するために発光素子25から被検者2に光を照射する。発光素子25が照射する光の波長は800nmを中心にして700nm〜900nmになっている。血液中のヘモグロビンは波長が800nmの光をよく吸収する。従って、被検者2に発光素子25から光を照射して撮影するとき血管の配置を撮影することができる。
発光素子25は測定光を照射する照射部である。発光素子25は皮下組織に対して透過性を有する近赤外線を発光できれば良く特に限定されない。発光素子25には、例えば、LED(Light Emitting Diode)やOLED(Organic light−emitting diode)等を用いることができる。
受光素子26は光としての反射光29を受光した光強度に応じた電気信号を出力する。受光素子26は光の強度を電気信号に変換できる素子であれば良く、例えば、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)等の撮像素子を用いることができる。また、1つの受光素子26は検量に必要な各波長成分を受光する複数の素子を含む構成になっていても良い。そして、このセンサーモジュール8は発光素子25及び受光素子26の設置された側の面が正面側であり、正面側が被検者2の皮膚面に向かうように、外装部3の裏面3b側に設置されている。
図4(a)は、センサーモジュールの動作を説明するための部分模式側断面図である。図4(a)に示すように、発光素子25の光軸と受光素子26の光軸とは同じ向きを向いている。発光素子25は光としての測定光28を所定の指向特性で射出する。この測定光28の指向特性の中で最も光強度の高い方向を発光素子の光軸とする。受光素子26は反射光29を検出する感度が所定の指向特性になっている。この感度の指向特性の中で最も感度の高い方向を受光素子26の光軸とする。そして、センサーモジュール8では光を射出する光強度が高い方向と光の受光する感度が最も高い方向とが同じ向きになっている。つまり、発光素子25の光軸と受光素子26の光軸とは同じ向きになっている。従って、発光素子25の光軸及び受光素子26の光軸の方向に被測定部2aを設置するときセンサーモジュール8は感度良く反射光29を受光することができる。被測定部2aは脈拍を測定する場所である。
センサーモジュール8と対向する場所に被測定部2aが設定される。血液の脈拍を検出する前に管としての血管30の配置を検出する。まず、血管30の配置を撮影する。このときにはセンサーモジュール8の総ての発光素子25を一斉に発光させる。そして、被検者2の被測定部2aの全域に測定光28を照射する。測定光28は被測定部2aにて乱反射して反射光29になる。そして、総ての受光素子26にて反射光29を受光し、被測定部2aの画像を取得する。次に、一部の発光素子25から測定光28を出力する。そして、特定の場所の受光素子26が反射光29を受光して脈拍を測定する。
被検者2とセンサーモジュール8との間に感圧導電性ゴム12が位置している。そして、センサーモジュール8が被検者2を加圧する圧力の分布を感圧導電性ゴム12が検出する。そして、測定する場所の圧力を感圧部12bが検出する。
図4(b)は圧力センサー駆動回路の一部を示す回路図である。図4(b)に示すように、圧力センサー駆動回路31は電源配線32を備え、電源配線32には充電式蓄電池22から電圧が印加されている。電源配線32の電圧は特に限定されないが本実施形態では、例えば、電源配線32の電圧は3Vに設定されている。
電源配線32には配線を介して抵抗33が接続されている。抵抗33における電源配線32の反対側は感圧部12bの第1端子27aに接続され、さらに、増幅素子34の入力端子に接続されている。感圧部12bにおける第1端子27aの反対側に位置する第2端子27bは配線を介して接地35されている。増幅素子34の出力端子は配線を介してAD変換素子36(Analog Digtal)の入力端子と接続されている。AD変換素子36の出力端子は配線を介して制御装置37と接続されている。
感圧部12bに圧力が加わるとき感圧部12bの抵抗値が下がる。そして、第1端子27aと第2端子27bとの間の電圧は電流と感圧部12bの抵抗値とを乗算した値と等しいので、感圧部12bの抵抗値が下がると第1端子27aの電圧が下がる。これにより、増幅素子34の入力端子の電圧が下がるので、増幅素子34の出力端子の電圧が下がる。従って、AD変換素子36が変換して制御装置37に出力する圧力データの値も低下する。このように、圧力センサー駆動回路31は感圧部12bに加わる圧力に対応する圧力データを制御装置37に出力する。尚、感圧部12bの個数と同数の抵抗33、増幅素子34及びAD変換素子36を設置しても良く、増幅素子34とAD変換素子36との間にスイッチング素子を配置してAD変換素子36の個数を感圧部12bの個数より減らしても良い。
図5は脈拍測定装置の電気制御ブロック図である。図5において、脈拍測定装置1は脈拍測定装置1の動作を制御する制御装置37を備えている。そして、制御装置37はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU38(Central Processing Unit)と、各種情報を記憶するメモリー41とを備えている。光センサー駆動回路42、圧力センサー駆動回路31、操作入力部24、表示部23、操作スイッチ5、スピーカー7、振動装置16、通信装置43及び充電式蓄電池22は入出力インターフェイス44及びデータバス45を介してCPU38に接続されている。
光センサー駆動回路42はセンサーモジュール8を駆動する回路である。光センサー駆動回路42はセンサーモジュール8を構成する発光素子25及び受光素子26を駆動する。センサーモジュール8には発光素子25及び受光素子26が格子状に二次元配列されている。光センサー駆動回路42はCPU38の指示信号に従って所定の場所の発光素子25を点灯及び消灯する。そして、光センサー駆動回路42は受光素子26が受光した光の光強度の信号を増幅しデジタル信号に変換してCPU38に送信する。
圧力センサー駆動回路31はCPU38に指示された場所の感圧部12bの圧力に対応する電圧信号をAD変換する。そして、変換されたデジタルデータをCPU38に送信する。
表示部23はCPU38の指示により所定の情報を表示する。表示内容に基づき操作者が操作入力部24及び操作スイッチ5を操作して指示内容を入力する。そして、この指示内容はCPU38に伝達される。
スピーカー7は音声の出力装置であり、CPU38からの指示により各種の音声出力を行う。スピーカー7によって、脈拍測定開始や測定終了、エラー発生等の報知音が出力される。
振動装置16は外装部3を振動させる装置である。外装部3は被検者2に接触しているので、脈拍測定装置1は外装部3を振動させることにより被検者2に注意を喚起させることができる。脈拍測定装置1の使用環境によりスピーカー7から音を出せないときには振動装置16を用いて被検者2に注意を喚起させることができる。
通信装置43は、有線通信回路や通信制御回路等の回路により構成された装置である。通信コネクター9は外部機器との通信を行う。通信装置43を無線通信回路にして外部機器と無線通信を行っても良い。
充電式蓄電池22は脈拍測定装置1を駆動する電力を供給する。充電式蓄電池22は充電量を示すデータをCPU38に出力する。CPU38は充電式蓄電池22に蓄電された電力を検出可能になっている。充電式蓄電池22は電源コネクター10と接続され、図示しない充電ユニットにより充電される。
メモリー41は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスク、DVD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には、脈拍測定装置1の動作の制御手順が記述されたプログラム46を記憶する記憶領域や、発光素子25の位置を示すデータである発光素子リスト47を記憶するための記憶領域が設定される。
他にも、受光素子26の位置を示すデータである受光素子リスト48を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41には発光素子25を全点灯して血管30の配置を撮影した生体画像データ49を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41には生体画像データ49から演算した血管30の位置を示す血管位置データ50を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41には測定する血管30の位置を示すデータである測定位置データ51を記憶するための記憶領域が設定される。
他にも、メモリー41には測定した光の強度変化を示すデータである補正前波形データ52を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41には圧力センサー駆動回路31が出力する感圧部12bに加わる圧力を示す圧力データ53を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41には圧力データ53を用いて補正前波形データ52を補正した補正後波形データ54を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー41にはCPU38が演算した脈拍のデータである脈拍データ55を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、CPU38のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU38は、メモリー41内に記憶されたプログラム46に従って、脈拍を測定する制御を行うものである。具体的な機能実現部としてCPU38は発光制御部56を有する。発光制御部56は複数の発光素子25を選択的に発光させる制御と消灯させる制御を行う。他にも、CPU38は受光制御部57を有する。受光制御部57は、受光素子26が受光した光強度のデジタルデータを取得する制御を行う。他にも、CPU38は圧力検出制御部58を有する。圧力検出制御部58は、感圧導電性ゴム12に加わる圧力を検出させる制御を行う。
他にも、CPU38は、生体画像取得部61を有する。生体画像取得部61は、センサーモジュール8の直下の被測定部2aの生体画像の取得を行う。生体画像の取得は、公知の静脈認証技術等における生体画像の撮影技術を適宜利用することで実現する。すなわち、センサーモジュール8の発光素子25を一斉に発光させ、総ての受光素子26による撮影を行う。そして、撮影した画像である生体画像を生成する。生体画像取得部61によって取得された生体画像は生体画像データ49としてメモリー41に記憶される。
他にも、CPU38は測定位置演算部62を有する。測定位置演算部62は生体画像に所定の画像処理を行って血管位置のデータを取得する。具体的には公知の画像処理技術を用いて生体画像から静脈パターンを識別する。例えば、生体画像の画素毎に基準輝度と比較して2値化やフィルター処理を施す。処理後の生体画像において基準輝度未満の画素が血管30を示し、基準輝度以上の画素が非血管領域を示す。測定位置演算部62によって取得された血管位置のデータは血管位置データ50としてメモリー41に記憶される。
測定位置演算部62は、所定の選択条件を満たす場所の血管30を測定対象として選択する。ここで、測定対象とする場所の血管30は、1つであっても良いし、複数選択しても良い。測定対象として選択された場所の血管30のデータは、測定位置データ51としてメモリー41に記憶される。
測定位置演算部62は、測定場所の血管30の測定において駆動する発光素子25及び受光素子26を選択する。具体的には、測定する場所の血管30の中心線と直交する直線上に位置する発光素子25及び受光素子26を選択する。このとき、測定する場所と発光素子25との距離及び測定する場所と受光素子26との距離が最適距離と近い値となるように発光素子25及び受光素子26を選択する。選択された発光素子25は発光素子リスト47としてメモリー41に記憶される。そして、選択された受光素子26は受光素子リスト48としてメモリー41に記憶される。
他にも、CPU38は測定制御部63を有する。測定制御部63は光センサー駆動回路42に発光素子25を点灯させる。そして、光センサー駆動回路42に受光素子26を駆動させて反射光29の光強度を検出する。この光強度は血管30を通過した光の光強度である。さらに、測定制御部63は感圧導電性ゴム12において圧力を検出する場所を選定する。そして、測定制御部63は圧力センサー駆動回路31に選定した場所の感圧部12bに圧力を検出させる。
他にも、CPU38は補正部としての補正演算部64を有する。補正演算部64は、測定した圧力データ、センサーモジュール8が検出した光強度の推移を示す波形データ、圧力を変数として光強度を補正する式を用いて光強度の推移を示す波形データを補正する。これにより、補正演算部64は測定した波形データを被測定部2aに圧力が加わることによる血管30の抑制がない状態の波形データに補正する。補正した波形データは補正後波形データ54としてメモリー41に記憶する。
他にも、CPU38は脈拍演算部65を有する。補正後波形データ54において脈拍演算部65は1分間の間に存在する波数を演算する。演算した波数は脈拍データ55としてメモリー41に記憶する。他にも、CPU38は入出力制御部66を有する。入出力制御部66は操作入力部24、操作スイッチ5及び通信コネクター9からの入力を受け付ける。そして、入力内応に応じた信号をCPU38の各演算部及び制御部等の機能部に伝達する。さらに、入出力制御部66は表示部23に表示内容を出力し、表示内容を表示部23に表示させる。さらに、入出力制御部66はスピーカー7に音声情報を出力し、音声情報をスピーカー7から発声させる。さらに、入出力制御部66は振動装置16に振動パターン情報を出力し、振動装置16を振動させる。
他にも、CPU38は異常状態判断部67を有する。異常状態判断部67は脈拍演算部65が演算した脈拍を判定値と比較して判断する。脈拍が異常であるときには表示部23、スピーカー7及び振動装置16を用いて被検者2に警告する。
尚、本実施形態では、脈拍測定装置1の上記の各機能がCPU38を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPU38を用いない単独の電子回路(ハードウェア)によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
次に上述した脈拍測定装置1を用いた脈拍情報取得方法について図6〜図9にて説明する。図6は、脈拍情報取得方法のフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、ステップS1はユニット装着工程に相当する。操作者が脈拍測定装置1を被検者2に設置する工程である。ステップS2は画像取得工程に相当する。この工程は生体画像取得部61が総ての発光素子25を一斉に発光させて、受光素子26が血管30の画像を撮影する工程である。次にステップS3に移行する。ステップS3は血管位置取得工程である。この工程は、測定位置演算部62が撮影した画像を用いて血管30の位置を取得する工程である。次にステップS4に移行する。
ステップS4は測定対象選択工程である。この工程は、測定位置演算部62が被測定部2aの血管30のうち測定に適した場所を選択する工程である。さらに、測定位置演算部62は測定する場所を選択する。次にステップS5に移行する。ステップS5は受発光素子選定工程である。この工程は、測定位置演算部62が測定時に駆動する発光素子25及び受光素子26を選択する工程である。次にステップS6に移行する。
ステップS6は測定工程である。この工程は、発光素子25から被測定部2aに測定光28を照射し、受光素子26が受光する反射光29の光強度を測定する。さらに、感圧導電性ゴム12に加わる圧力を検出する工程である。次にステップS7に移行する。ステップS7は補正工程である。この工程は、検出した光強度の推移を示す波形データに圧力による影響を補正演算部64が補正する工程である。次にステップS8に移行する。ステップS8は脈拍演算工程である。この工程は、補正後の波形データを用いて1分間の間に生ずる波数を演算する工程である。次にステップS9に移行する。ステップS9は脈拍表示工程であり、演算した脈拍のデータを表示部23に表示する工程である。以上の工程により脈拍情報取得工程を終了する。
図7〜図9は脈拍情報取得方法を説明するための模式図である。次に、図7〜図9を用いて、図6に示したステップと対応させて、脈拍情報取得方法を詳細に説明する。図7(a)はステップS1のユニット装着工程に対応する図である。図7(a)に示すように、ステップS1において、操作者が被検者2に脈拍測定装置1を設置する。感圧導電性ゴム12が被検者2に接触するように脈拍測定装置1を設置する。このとき、タッチパネル6が見えるように設置される。次に、操作者は操作スイッチ5を押して測定を開始し、ステップS2に移行する。
図7(b)及び図7(c)はステップS2の画像取得工程に対応する図である。図7(b)に示すように、ステップS2において、被測定部2aの撮影が行われる。生体画像取得部61が発光制御部56に発光素子25を点灯する指示信号を出力する。発光制御部56は光センサー駆動回路42に発光素子25を点灯する指示信号を出力する。光センサー駆動回路42は発光素子25を駆動して点灯させる。発光素子25が射出した測定光28は被測定部2aを照射する。測定光28は被測定部2aで乱反射して反射光29になる。
次に、生体画像取得部61が受光制御部57に撮像する指示信号を出力する。受光制御部57は光センサー駆動回路42に受光素子26を駆動する指示信号を出力する。光センサー駆動回路42は受光素子26を駆動して入力された光の光強度を受光データにAD(Analog Digtal)変換して受光制御部57に出力する。受光素子26は格子状に配列されているので撮像カメラとして機能する。図7(c)に示すように、受光データは血管30の形状が撮影された生体画像68を形成する。受光制御部57は生体画像68を生体画像データ49としてメモリー41に記憶する。
図7(c)はステップS2の画像取得工程及びステップS3の血管位置取得工程に対応する図である。図7(c)に示す生体画像68はセンサーモジュール8が出力した被測定部2aの画像である。生体画像68は、センサーモジュール8における受光素子26の配列に対応する画素による二次元画像として得られる。血管30は非血管部よりも近赤外線を吸収し易い。このため、生体画像68において、血管30の像である血管像68aは非血管部の像である非血管像68bよりも輝度が低く暗くなる。ステップS3では、生体画像68において輝度が低くなっている部分を抽出することで、測定位置演算部62が血管パターンを抽出する。すなわち、測定位置演算部62は生体画像68を構成する画素毎に、その輝度が所定の閾値以下であるか否かを演算する。そして、該当する受光素子26の直下に血管30が存在するか否かを測定位置演算部62が判定する。この手順により、測定位置演算部62は血管30の位置を検出する。
図7(d)はステップS4の測定対象選択工程に対応する図であり、生体画像68に基づいて得られる血管位置情報を示す模式図である。血管位置の情報は生体画像68を構成する画素毎に血管30であるか非血管部69であるかを示す情報となる。ステップS4において測定位置演算部62が血管30の測定場所である測定部位70を選択する。測定位置演算部62は測定部位70を、次の選択条件を満たすように選択する。選択条件とは、「血管30の分岐部分や合流部分、画像の端部以外の部位であり、且つ、所定の長さ及び幅を有する」ことである。
血管30の分岐・合流部分30aでは圧力に応じて変化する変化率が直線部より複雑に変わるので補正し難い場所である。従って、精度良く補正することが難しい。このため、血管30の分岐・合流部分30aを除いた部分から測定部位70を選択する。
また、生体画像68における血管30の端部30bでは、画像の外側近傍の血管の分岐や合流といった構造が不明である。このため、上述と同様の理由による測定精度の低下の可能性を避けるために、生体画像68の端部30bを除いた血管30から測定部位70を選択する。
図8(a)はステップS5の受発光素子選定工程に対応する図である。図8(a)に示すように、ステップS5において測定位置演算部62が測定時に駆動する発光素子25及び受光素子26を選定する。このとき、発光素子25と受光素子26との間に測定部位70が位置するように発光素子25及び受光素子26を選定する。受光素子26は測定部位70を透過した光を検出する。
発光素子25と受光素子26との間の中央に測定部位70が位置するように測定位置演算部62が発光素子25及び受光素子26の位置を設定する。さらに、発光素子25と受光素子26との間の距離が所定の最適距離71に近づくように測定位置演算部62が発光素子25及び受光素子26の位置を設定する。
図8(b)及び図8(c)は、ステップS6の測定工程に対応する図である。当図は生体組織内における光の伝播を説明するための模式図であり、深さ方向に沿った断面図を示している。図を見易くするためにハッチングは省略してある。図8(b)に示すように、ステップS6において発光素子25は所定の指向特性で測定光28を射出する。被検者2において血管30を囲む細胞組織を一般組織2dとする。一般組織2dは皮膚組織、脂肪素子、筋肉組織等であり、測定する血管30の周囲に位置する細胞組織である。測定光28の一部は一般組織2dを通って血管30を通過する。測定光28の一部は一般組織2dで散乱した後血管30を通過する。そして、測定光28の一部は血管30を透過した後で反射光29として受光素子26に入力する。測定光28の一部は血管30を透過せずに反射光29として受光素子26に入力する。
図8(c)は、発光素子25から射出された光のうち受光素子26に入力する光を光線追跡法によりシミュレーションした図である。図8(c)に示すように、発光素子25から照射された測定光28は生体組織内を拡散反射し、照射された光の一部が受光素子26に到達する。光の伝播経路である光路は2つの弧で挟まれたバナナ形状の領域を主に通過する。光路は発光素子25と受光素子26との略中央付近で深さ方向の幅が最も広くなるとともに、深くなる。そして、発光素子25と受光素子26との間隔が長くなる程、光が通過する深さが深くなる。
測定精度を高めるには、より多くの血管30の透過光が受光素子26で受光されることが望ましい。このことから、発光素子25と受光素子26との間のほぼ中央に測定対象となる測定部位70が位置するのが望ましい。そして、皮膚面から測定部位70までの深さを血管深さ72とするとき、想定する血管深さ72に応じた最適距離71が定められる。発光素子25と受光素子26との間の最適な間隔である最適距離71は、血管深さ72の約2倍の距離である。例えば、血管深さ72を3mm程度とすると、最適距離71は5〜6mm程度となる。
発光素子25から射出される測定光28の波長は血液に吸光される波長になっている。受光素子26が検出する反射光29の一部は血管30を通過しているので、反射光29の一部が血管30内の血液に吸収されている。被検者2の心臓の動きに対応して血管30内の圧力が変化する。血管30内の圧力が高くなるとき、血管30の直径が大きくなる。これにより、測定光28が血液中を通過する距離が長くなるので血液に吸光される光量が大きくなる。そして、受光素子26が検出する光強度が小さくなる。一方、血管30内の圧力が低くなるとき、血管30の直径が小さくなる。これにより、血液に吸光される光量が小さくなるので、受光素子26が検出する光強度が大きくなる。従って、受光素子26が検出する光強度の波形は心臓の動きを反映した波形になる。
ステップS6では、圧力検出制御部58が圧力センサー駆動回路31を駆動して感圧導電性ゴム12に加わる圧力を検出する。このとき、圧力センサー駆動回路31は、光センサー駆動回路42が駆動する発光素子25と受光素子26との間に位置する感圧部12bにおける圧力を検出する。そして、測定光28及び反射光29が通過する光路において被検者2に加わる圧力を検出する。測定光28及び反射光29は血管30を通過する光であり、感圧部12bは血管30を通過する光が被検者2を通過する場所に加わる圧力を検出する。これにより、感圧部12bは血管30及び血管30の周囲の組織に加わる圧力を検出することができる。
図9(a)〜図9(c)はステップS7の補正工程に対応する図である。図9(a)において、縦軸は受光素子26が検出した光強度を示し、図中上側が下側より強い光強度になっている。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左側から右側へ推移する。第1光強度としての補正前波形73は受光素子26の出力を示している。補正前波形73は短い周期の波形と長い周期の波形とが合成された波形になっている。短い周期の波形は心臓の鼓動による影響を受けた波形である。長い周期の波形は脈拍測定装置1により血管30が押圧されたことの影響による波形である。
図9(b)において、縦軸は感圧導電性ゴム12が検出した圧力を示し、図中上側は下側より圧力が高くなっている。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左側から右側へ推移する。圧力としての圧力推移線74は圧力センサー駆動回路31の出力を示している。圧力推移線74が高いとき血管30が脈拍測定装置1に押圧された圧力が高い状態を示している。このとき、血管30の断面積が小さくなるので、測定光28は血液に吸光され難くなる。従って、補正前波形73の光強度が高くなる。
ステップS7では、補正演算部64が圧力推移線74を用いて補正前波形73を補正する。次に、数式を用いて補正する方法について説明する。発光素子25が出力する入射光強度をI
oとする。血管30に圧力が加わっていないときに受光素子26が検出する検出光強度をIとする。ランベルト=ベールの法則により(式2)がなり立つ。
ここで、μ
aT:生体組織の光吸収係数、μ
aB:血液の光吸収係数、d
T:圧力がかからない状態で生体組織を通過する光の光路長、d
B:圧力がかからない状態で血液を通過する光の光路長とする。
血管30に圧力が加わるときに受光素子26が検出する検出光強度をI
mとする。補正前波形73はI
mの推移を示す。ランベルト=ベールの法則により、さらに、(式3)がなり立つ。
ここで、Δd
B:圧力がかかった状態で血液を通過する光の光路長の変化分とする。
(式4)に(式2)を代入することにより(式5)が得られる。
一方、血管30に加わる圧力をP、血管30の弾性係数をEとする。フックの法則により(式6)が成り立つ。
(式6)を変形してΔd
Bを(式5)の右辺第2項のΔd
Bに代入すると(式7)が得られる。
(式5)に(式7)を代入して、変形すると(式8)が得られる。
Iを時間の関数であるI(t)とし、Imを時間の関数であるIm(t)とする。さらに、Pも時間の関数であるP(t)とする。そして、(式8)は(式1)となる。
(式1)における係数μaT、μaB、Eを予め実験を行って求めておく。(式1)において、P(t)が大きくなると実際に計測で得られるIm(t)は大きくなるが、これに乗算され指数関数で表現される補正項が小さくなるので、I(t)の変動は小さくなる。圧力推移線74及び(式1)を用いて補正前波形73を補正する。
図9(c)において、縦軸は補正した光強度を示し、図中上側は下側より光強度が強くなっている。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左側から右側へ推移する。第2光強度としての補正後波形75は補正前波形73を補正した波形を示している。補正後波形75では短い周期の波形は心臓の鼓動による影響を受けた波形がみられる。そして、補正後波形75では脈拍測定装置1により血管30が押圧されたことの影響による波形が除かれている。
図9(d)はステップS8の脈拍演算工程に対応する図である。図9(d)において、縦軸はスペクトルの強度を示し、図中上側が下側より大きな強度を示す。横軸は周波数を示し、図中右側が左側より高い周波数になっている。ステップS8において、補正後波形75をフーリエ変換する。その結果、周波数分布76が得られる。そして、周波数分布76の頂点における周波数を求めることにより脈拍周波数77が得られる。脈拍は1分間における脈数であり脈拍周波数77は1秒間における脈数であるので、脈拍周波数77を60倍して脈拍を演算する。
ステップS9の脈拍表示工程では表示部23に脈拍を表示する。表示部23には脈拍の経時変化をグラフ形式にして表示しても良い。他にも、脈拍を判定値と比較して、脈拍が判定値を越えたときスピーカー7から警告音を発しても良い。以上の工程により被検者2から脈拍情報を取得する工程を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、脈拍測定装置1は受光素子26、感圧部12b及び補正演算部64を備えている。受光素子26は被検者2内の血管30を通過した反射光29の光強度を検出して出力する。感圧部12bは、血管30が押圧される圧力の大きさを検出して出力する。補正演算部64は血管30が押圧される圧力の大きさを用いて光強度を補正する。そして、補正演算部64は血管30に圧力が加わらないときの光強度を出力する。
被検者2の血管30は弾力性があるので脈拍測定装置1により押圧されると変形する。血管30が変形すると血管30を通過する光の量が変化する。このため、脈拍測定装置1が被検者2を押す圧力の変動にともない受光素子26が出力する光強度が変動する。血管30が押圧される圧力の大きさを用いて補正演算部64が光強度を補正し出力する。補正後の光強度は血管30に圧力が加わらないときの光強度である。つまり、補正後の光強度は、血管30が脈拍測定装置1により押圧されて変形した影響を除去した測定値である。従って、脈拍測定装置1は血管30に圧力が加わらないときの光強度の推移データを用いて血管30を流れる血液の情報を分析する為、被検者2の情報を精度良く取得することができる。
(2)本実施形態によれば、補正演算部64は(式1)及び検出した圧力推移線74を用いて補正前波形73を補正している。圧力により血管30が変形し、血管30の変形により光が通過する距離が変化する。そして、非血管部69を光が通過する距離と血管30内を光が通過する距離との割合が変化する。(式1)は圧力によって非血管部69と血管30とを光が通過する割合の変化に伴って変化する光強度を補正している。従って、補正演算部64は被検者2に加わる圧力によって変化する光強度を確実に補正することができる。
(3)本実施形態によれば、感圧導電性ゴム12は被検者2と受光素子26との間に位置している。従って、受光素子26が被検者2を押圧するとき、感圧導電性ゴム12は押圧する力を受ける。従って、感圧導電性ゴム12は被検者2が押圧される力を検出することができる。そして、感圧導電性ゴム12は光通過部12aを備え、光通過部12aは測定光28及び反射光29を通過させる。従って、被検者2から出力されて感圧導電性ゴム12を通過する反射光29を受光素子26が検出できる。
(4)本実施形態によれば、感圧導電性ゴム12は被検者2と受光素子26との間に位置している。被検者2に硬い部材が接触するとき被検者2を硬い部材が部分的に押圧することがある。このとき、被検者2に局所的に高い圧力が加わり、被検者2に跡がつくことがある。本実施形態では感圧導電性ゴム12は弾力性を有している。従って、被検者2に跡がつくことを抑制することができる。
(5)本実施形態によれば、感圧部12bは光通過部12aを囲む場所の圧力を検出する。センサーモジュール8は剛性のある板状の部材であるので、感圧部12bに加わる圧力は光通過部12aに加わる圧力と略同じ圧力になる。測定に使用する発光素子25と受光素子26とが離れているとき、使用する発光素子25と受光素子26との間に配置された感圧部12bを用いて被検者2に加わる圧力を検出する。これにより、感圧導電性ゴム12は、被検者2内を測定光28及び反射光29が通過する場所で被検者2に加わる圧力を検出することができる。従って、光が通過する場所の被検者2に加わる圧力を検出することができる。
(6)本実施形態によれば、光通過部12aの周囲には感圧部12bが設置されている。感圧部12bは光を遮光する遮光部になっている。そして、感圧導電性ゴム12の内部で反射を繰り返して伝播する光を感圧部12bが遮光する。従って、被検者2を通過しない光が受光素子26に入力することを抑制することができる。
(7)本実施形態によれば、被検者2内の血管30を通過した光の光強度を検出する。この光強度の波形が補正前波形73である。さらに、血管30が押圧される圧力の大きさを検出する。そして、補正前波形73を血管30が押圧される圧力を用いて補正して補正後波形75を演算している。補正後波形75は血管30に圧力が加わらないときの光強度の波形である。従って、本実施形態では血管30に圧力が加わらないときの補正後波形75で血管30を流れる血液の脈拍を検出することができる為、被検者2の脈拍を精度良く検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、脈拍測定装置の一実施形態について図10を用いて説明する。図10は補正演算部が補正に用いる相関表を示す図である。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、補正演算部64が(式1)の代わりに相関表を用いて補正前波形73を補正する点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図10に示す相関表80を用いて補正演算部64が補正前波形73を補正する。相関表80は表の左端の列にP0〜P100の圧力値81が記載されている。そして、相関表80は表の上端の行にIm0〜Im100の光強度82が記載されている。そして、所定の圧力値81の行と所定の光強度82の列とが交差する場所の欄には、所定の圧力値81における各光強度82を補正した光強度83が記載されている。光強度83は圧力値81が0における光強度82を推定した値である。尚、圧力値81が0とは被測定部2aに加わる圧力が大気圧のみの状態を示す。
補正演算部64は補正前波形73及び圧力推移線74をメモリー41から入力する。補正演算部64は測定したある時刻における補正前波形73を光強度82とし、圧力推移線74を圧力値81とする。そして、補正演算部64は圧力値81の行と光強度82の列とが交差する場所の光強度83を演算しある時刻における補正後波形75の光強度とする。補正演算部64は測定した時刻を変えて補正前波形73を補正した光強度83を演算する。そして、補正演算部64は総ての測定した光強度を補正して補正後波形75を完成する。
相関表80に記載されたデータは予め実験して測定したデータである。従って、補正前波形73、圧力推移線74及び相関表80を用いることにより補正後波形75を演算することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、相関表80、検出した圧力推移線74を用いて補正前波形73を補正している。相関表80は感圧導電性ゴム12が検出する圧力値81と受光素子26が検出する光強度82とに対する補正後の光強度83の相関関係を示す。相関表80は予め確認されている相関関係を示している。従って、補正演算部64は補正前波形73を確実に補正して補正後波形75を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、血圧測定装置の一実施形態について図11〜図14を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、センサーモジュール8に換えてレーザードップラー血流計が設置され、制御装置37に換えて血圧を演算する機能を有する制御装置が設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図11は血圧測定装置の電気制御ブロック図である。本実施形態では、図11において血圧測定装置86は血圧測定装置86の動作を制御する制御装置87を備えている。そして、制御装置87はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU88と、各種情報を記憶するメモリー89とを備えている。光センサー駆動回路90、圧力センサー駆動回路31、操作入力部24、表示部23、操作スイッチ5、スピーカー7、振動装置16、通信装置43及び充電式蓄電池22は入出力インターフェイス44及びデータバス45を介してCPU88に接続されている。
光センサー駆動回路90はセンサーモジュール91を駆動する回路である。光センサー駆動回路90はセンサーモジュール91を構成する発光素子92及び受光素子93を駆動する。センサーモジュール91には発光素子92及び受光素子93が格子状に二次元配列されている。光センサー駆動回路90はCPU88の指示信号に従って発光素子92を点灯及び消灯する。そして、光センサー駆動回路90は受光素子93が受光した光の光強度の信号を増幅し高周波成分と低周波成分とに分離しデジタル信号に変換してCPU88に送信する。
メモリー89は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスク、DVD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には、血圧測定装置86の動作の制御手順が記述されたプログラム94を記憶する記憶領域や、発光素子92の位置を示すデータである発光素子リスト47を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、受光素子93の位置を示すデータである受光素子リスト48を記憶するための記憶領域が設定される。尚、発光素子92及び受光素子93の配置は第1の実施形態における発光素子25及び受光素子26の配置と同じ配置になっている。
他にも、メモリー89には生体画像データ49、血管位置データ50、測定位置データ51、補正前波形データ52、圧力データ53、補正後波形データ54を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー89には補正後波形から得られる容積脈波のピーク値のデータである容積脈波データ95を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、メモリー89にはCPU88が演算した血流量のデータである血流量データ96を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、CPU88が演算した血圧のデータである血圧データ97を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、CPU88のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU88は、メモリー89内に記憶されたプログラム94に従って、血圧を測定する制御を行うものである。具体的な機能実現部としてCPU88は発光制御部98を有する。発光制御部98は複数の発光素子92を選択的に発光させる制御と消灯させる制御を行う。他にも、CPU88は受光制御部99を有する。受光制御部99は、複数の受光素子93が受光した光強度のデジタルデータを取得する制御を行う。他にも、CPU88は圧力検出制御部58を有する。圧力検出制御部58は、感圧導電性ゴム12に加わる圧力を検出させる制御を行う。
他にも、CPU88は、生体画像取得部61及び測定位置演算部62を有する。生体画像取得部61及び測定位置演算部62は第1の実施形態と同様の機能を有し、測定に適切な場所の発光素子92及び受光素子93を選択する。選択された発光素子92は発光素子リスト47としてメモリー89に記憶される。そして、選択された受光素子93は受光素子リスト48としてメモリー89に記憶される。
他にも、CPU88は測定制御部100を有する。測定制御部100は光センサー駆動回路90に発光素子92を点灯させる。そして、光センサー駆動回路90に受光素子93を駆動させて反射光29の光強度を検出する。この光強度は血管30を通過した光の光強度である。さらに、測定制御部100は感圧導電性ゴム12において圧力を検出する場所を選定する。そして、測定制御部100は圧力センサー駆動回路31に選定した場所の感圧部12bに圧力を検出させる。
他にも、CPU88は補正演算部64を有する。補正演算部64が補正した波形データは補正後波形データ54としてメモリー89に記憶する。
他にも、CPU88は容積脈波演算部101を有する。容積脈波演算部101は補正後波形75の1周期内のピークを2つ検出する。そして、2つのピークにおける光強度の比を演算する。演算結果は容積脈波データ95としてメモリー89に記憶する。他にも、CPU88は血流量演算部102を有する。血流量演算部102はレーザードップラー法を用いて血流量を演算する。演算結果は血流量データ96としてメモリー89に記憶する。他にも、CPU88は血圧演算部103を有する。血圧演算部103は容積脈波データ95及び血流量データ96を用いて血圧を演算する。演算結果は血圧データ97としてメモリー89に記憶する。他にも、CPU88は入出力制御部66及び異常状態判断部67を有する。
尚、本実施形態では、血圧測定装置86の上記の各機能がCPU88を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPU88を用いない単独の電子回路(ハードウェア)によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
図12は光センサー駆動回路及びセンサーモジュールの電気制御ブロック図である。光センサー駆動回路90は発光用増幅回路106を備え、発光用増幅回路106の入力の端子は配線により制御装置87の発光制御部98と接続されている。センサーモジュール91は発光素子92を備え、発光用増幅回路106の出力端子は配線により発光素子92と接続されている。
発光用増幅回路106の個数は発光素子92の個数と同数であり、光センサー駆動回路90は発光素子92を個別に発光及び消灯させることができる。そして、発光制御部98は発光素子92の点灯を個別に制御する。発光素子92はレーザーダイードであり、発光する測定光107はレーザー光である。測定光107の波長は特に限定されないが800nmを中心にして700nm〜900nmが好ましい。この範囲の波長では測定光107が血液に吸収され易いので、センサーモジュール91が血流の波形を検出し易くなる。本実施形態では、例えば、測定光107の波長は780nmに設定されている。
光センサー駆動回路90は受光用増幅回路108を備えている。センサーモジュール91は受光素子93を備え、受光用増幅回路108の入力端子は配線により受光素子93と接続されている。受光用増幅回路108の個数は受光素子93の個数と同数であり、光センサー駆動回路90は受光素子93を個別に駆動させることができる。そして、受光用増幅回路108は受光素子93の出力を個別に入力する。
受光用増幅回路108の出力端子は配線により高域バンドパスフィルター109及びローパスフィルター110と接続されている。高域バンドパスフィルター109は数kHz〜数10kHzの周波数を通過させるフィルターである。高域バンドパスフィルター109の出力端子は血流用増幅回路111と配線により接続される。血流用増幅回路111の出力端子は血流用AD変換回路112と配線により接続される。血流用AD変換回路112のサンプリング周波数は数100kHzに設定されている。そして、血流用AD変換回路112の出力端子は制御装置87の受光制御部99と配線により接続される。
ローパスフィルター110は数kHz以下の周波数を通過させるフィルターである。ローパスフィルター110の出力端子は容積波用増幅回路113と配線により接続される。容積波用増幅回路113の出力端子は容積波用AD変換回路114と配線により接続される。容積波用AD変換回路114のサンプリング周波数は数kHzに設定されている。そして、容積波用AD変換回路114の出力端子は制御装置87の受光制御部99と配線により接続される。
発光素子92から被測定部2aに照射された測定光107は一般組織2dにより散乱される。一般組織2dにて散乱した光を第1散乱光とする。第1散乱光の周波数は測定光107と同じ周波数である。一方、血管30内で散乱した測定光107を第2散乱光とする。第2散乱光の波長は血流の流速に応じて僅かに変化する。第2散乱光の波長の変化は血流によるドップラー効果の影響を受けて生じる。第1散乱光と第2散乱光とは波長が僅かにことなるので、第1散乱光と第2散乱光とが干渉してうなりが生じる。このうなりを光ビートと称す。
測定光107の周波数は約400THzであり受光素子93の応答速度を越えている。光ビートの周波数は数kHz〜数10kHzであり受光素子93が電気信号に変換可能な周波数になっている。高域バンドパスフィルター109は反射光29から光ビートの信号を抽出する。そして、血流用増幅回路111が光ビートを増幅して血流用AD変換回路112が光ビートをデジタルデータに変換する。血流用増幅回路111及び血流用AD変換回路112は光ビートの信号を処理する分解能を有しており、光センサー駆動回路90は制御装置87に光ビートの波形データを出力する。
血管30は心臓の動きに対応して直径が変動する。これにより、血管30が収縮と拡張とを反復して脈拍となる。血管30の脈拍を観察できる波形を容積脈波と称す。ローパスフィルター110は容積脈波の信号を抽出する。そして、容積波用増幅回路113が容積脈波を増幅して容積波用AD変換回路114が容積脈波をデジタルデータに変換する。光センサー駆動回路90は制御装置87に容積脈波の波形データを出力する。
次に上述した血圧測定装置86を用いた血圧情報取得方法について図13及び図14にて説明する。図13は、血圧情報取得方法のフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、ステップS1〜ステップS5は第1の実施形態と同じであり説明を省略する。ステップS5の受発光素子選定工程の次にステップS11に移行する。
ステップS11は測定工程である。この工程は、発光素子92から被測定部2aに測定光107を照射し、受光素子93が受光する反射光29から光ビートを抽出する。さらに、反射光29から容積脈波を抽出する工程である。次にステップS7に移行する。ステップS7は補正工程である。この工程は、検出した容積脈波の波形データに圧力による影響を補正演算部64が補正する工程である。ステップS7は第1の実施形態と同様の演算が行われる。そして、圧力推移線74を用いて補正演算部64は容積脈波を補正する。次にステップS12に移行する。ステップS12は血圧演算工程である。この工程は、補正後の波形データ及び光ビートのデータを用いて血圧を演算する工程である。
ステップS12の血圧演算工程では、まず、光ビートの波形データから血流量を演算する。血流量演算部102が光ビート波形をフーリエ変換する。その結果、光ビートのパワースペクトルが得られる。パワースペクトルは光ビート波形における振幅の2乗の値の周波数分布を示す。パワースペクトルをP(f)とする。fは周波数を示し、P(f)は周波数をパラメーターとする関数である。
次に、血流量演算部102は容積脈波の1周期における光強度の2乗平均を演算する。この演算結果を<I
2>とする。次に、血流量演算部102は(式9)を用いて血管30の血流量Qを演算する。
ここで、f1、f2:高域バンドパスフィルター109の遮断周波数、K
Q:実験から得られた定数である。
図14は容積脈波を説明するための図である。図14において、横軸は時間の経過を示し時間は図中左側から右側に推移する。縦軸は血管径を示し、図中上側が下側より太くなっている。そして、容積脈波115は血管径の経時変化を示している。血管径が太いときには細いときに比べて測定光107が吸収される量が多くなる。従って、容積波用増幅回路113の出力と血管径とは負の相関がある。容積脈波演算部101は容積波用増幅回路113の出力波形を用いて容積脈波115を演算する。
容積脈波115の1周期116の間には第1ピーク117と第2ピーク118とが存在する。第1ピーク117は心臓から血液が拍出されることにより血管30が膨らむことにより生ずる変化である。第2ピーク118は心臓から拍出された血液が血管30の末梢に伝播し反射して戻ってきたことにより血管30が膨らんで生ずる変化である。
第1ピーク117の血管径119をP1とし、第2ピーク118の血管径120をP2とする。そして、血管抵抗をRとする。血管抵抗は血管30を流れる血液の流体抵抗である。このときRは(式10)にて演算される。
R=K(P2/P1) (式10)
ここで、Kは実験から得られた定数である。
被検者2の血圧をPrとするとき、Prは(式11)にて演算される。
Pr=Q×R (式11)
以上のように、血圧測定装置86は光センサー駆動回路90が出力する光ビート及び容積脈波を用いて被検者2の血圧を測定する。図13に戻って、ステップS12の次にステップS13に移行する。ステップS13は血圧表示工程であり、演算した血圧のデータを表示部23に表示する工程である。ステップS13の血圧表示工程では被検者2の血圧を表示部23に表示する。以上の工程により被検者2から血圧情報を取得する工程を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、ステップS7の補正工程において第1の実施形態と同様の演算が行われる。そして、圧力推移線74を用いて補正演算部64は容積脈波を補正する。従って、容積脈波演算部101はP1及びP2を精度よく検出することができる。その結果、血圧測定装置86は精度よく被検者2の血圧を測定することができる。
(第4の実施形態)
次に、脈拍測定装置の一実施形態について図15を用いて説明する。図15は脈拍測定装置の構造を示す分解斜視図である。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、被検者2と感圧導電性ゴムとの間にセンサーモジュール8が位置する点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図15に示すように、脈拍測定装置123はZ方向側から裏蓋11、センサーモジュール8、圧力検出部としての感圧導電性ゴム124、回路ユニット14、スペーサー15、タッチパネル6、振動装置16、表ケース17の順に重ねて構成されている。そして、センサーモジュール8、感圧導電性ゴム124、回路ユニット14、スペーサー15、タッチパネル6及び振動装置16等が外装部3に収納されている。
感圧導電性ゴム124は第1の実施形態の感圧導電性ゴム12と同様に圧力を受けると抵抗が小さくなる。従って、感圧導電性ゴム124の抵抗を検出することにより感圧導電性ゴム124に加わる圧力を検出することができる。感圧導電性ゴム124の端子はセンサーモジュール8の素子基板8aと接続され、圧力センサー駆動回路31は感圧導電性ゴム124における電気抵抗の変化を検出する。センサーモジュール8及び感圧導電性ゴム124等により圧力検出部125が構成されている。
センサーモジュール8は回路基板18とフレキシブルケーブル126により接続されている。フレキシブルケーブル126により感圧導電性ゴム124と回路ユニット14とで信号が伝達される。そして、光センサー駆動回路42が出力する反射光29の光強度のデータ及び圧力センサー駆動回路31が出力する感圧導電性ゴム124に加わる圧力のデータがフレキシブルケーブル126を介して回路基板18に入力される。
裏蓋11の第1窓部11aからはセンサーモジュール8が露出する。そして、被検者2と感圧導電性ゴム124との間にセンサーモジュール8が位置している。従って、被検者2とセンサーモジュール8との間には感圧導電性ゴム124が存在しないので、反射光29は感圧導電性ゴム124を通過せずにセンサーモジュール8に入力される。従って、被検者2内から出力される反射光29が感圧導電性ゴム124を通過して減衰することを防止することができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、感圧導電性ゴム12が被測定部2aに加わる圧力を検出した。感圧導電性ゴム12の代わりに圧電ゴムを用いても良い。圧電ゴムはシリコーンゴム等の弾性材に圧電粒子を分散させたものである。圧電粒子にはチタン酸ジルコン酸鉛、ジルコン酸チタン酸鉛、ポリフッ化ビニリデン等の圧電物質を用いる。他にも、ポリ乳酸フィルムを積層した圧電材料を用いてもよい。このときにも、圧電ゴムは被測定部2aに加わる圧力を検出することができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、圧力検出部13の感圧導電性ゴム12には光通過部12aが設置された。そして、感圧導電性ゴム12には光を通過可能の材質が用いられた。他にも、光通過部12aに貫通孔を設置して測定光28及び反射光29が通過する構造にしても良い。感圧導電性ゴム12により測定光28及び反射光29が減衰することを防止することができる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、脈拍測定装置1を手首に設置したが、特に限定されない。胸部、腹部、手足等脈拍を検出したい場所に設置できる。
(変形例4)
前記第1の実施形態では、脈拍測定装置1は被検者2の脈拍を測定した。これに限らず、人体以外の動物の検査に用いても良い。さらに、動物以外でも植物や弾性体の内部を流れる流体の測定に圧力の補正を用いても良い。被検体内を流れる流体の脈流を測定することができる。このとき、流体が測定光28を吸収するように流体を着色する。そして、流体が流れる管が血管に相当する。変形例1〜変形例4の内容は前記第2の実施形態〜前記第4の実施形態に適用しても良い。
(変形例5)
前記第3の実施形態では、受光素子93と同じ個数の受光用増幅回路108が設置された。受光素子93と受光用増幅回路108との間にスッチング回路を設置してもよい。受光用増幅回路108の個数を減らすことができる。また、配線が占める面積を減らすことができる。これにより、光センサー駆動回路90を小型にすることができる。
(変形例6)
前記第1乃至第3の実施形態では、発光素子25(或いは発光素子92)も受光素子26(或いは受光素子93)も行列状に複数個が設置されていた。発光素子25(或いは発光素子92)も受光素子26(或いは受光素子93)もそれぞれ1つを設置するとの簡単な構成としてもよい。これにより、情報取得装置を簡易で小型にすることができる。