JP2017062020A - 車両用パーキングロック装置の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手動解除機構の操作後においてアクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えに伴う手動操作レバーの動作を抑制する。【解決手段】パーキングロック制御用コンピュータ194によれば、手動解除機構によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換後は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えを制限する。このため、手動解除機構の操作による非パーキングロック状態への切換え後において、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えに伴う、手動解除機構のバックアップレバー110およびそれに装着された工具の意図しない動作が抑制される。これにより、たとえばパーキングロック装置36の修理時における作業性の低下が抑制される。【選択図】図6
Description
本発明は、パーキングロック機構を手動操作力に基づいて非パーキングロック状態に切り換える手動解除機構を有する車両用パーキングロック装置の、制御装置に関し、とりわけ、手動解除機構の操作後においてアクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えに伴う手動解除機構の動作を抑制する技術に関する。
アクチュエータによりパーキングロック状態と非パーキングロック状態とを切り換えるパーキングロック機構と、アクチュエータが不具合となったときのために、ドライバの操作力によりそのパーキングロック機構を非パーキングロック状態へ切り換える手動解除機構と、を備える車両用パーキングロック装置が知られている。たとえば、特許文献1の車両用パーキングロック装置がそれである。
特許文献1のシフトバイワイヤ方式の車両用パーキングロック装置では、アクチュエータによりアクチュエータロッドが軸方向に移動されると、手動ロッドとの連結部を支点として連結部材が回動させられることによりパーキングロッドが軸方向に移動させられて、パーキングロック機構のパーキングポールとパーキングギヤとが噛み合うパーキングロック状態とその噛み合い状態が解放される非パーキングロック状態とが切り換えられる。また、たとえばパーキングロック機構がパーキングロック状態のときにアクチュエータの不具合等によりアクチュエータロッドを軸方向に移動不能な場合には、手動操作レバーの操作により手動ロッドが軸方向に移動されると、移動不能となったアクチュエータロッドとの連結部を支点として連結部材が回動させられることによりパーキングロッドが軸方向に移動させられて、非パーキングロック状態に切り換えられる。
ところで、パーキングロック機構が手動解除機構により非パーキングロック状態に切り換えられた後に、たとえば車両の電源状態を切り換えるパワースイッチの操作などの所定条件成立時においてパーキングレンジ以外の非パーキングレンジを自動的にパーキングレンジに切り換えるオートパーキングロック制御が作動したり、あるいは非パーキングレンジからパーキングレンジへ切り換えるためのパーキングスイッチが誤って操作されるおそれがある。このような場合には、アクチュエータによりパーキングロック機構がパーキングロック状態に切り換えられる動作に伴って、車室内の手動操作レバーが解除位置から非解除位置に動く可能性があった。手動解除機構による強制解除後は、サービス工場での修理が考えられるが、この時に手動解除機構が意図せず動作すると、作業性が低下する。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、手動解除機構の操作後においてアクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換え動作に伴う手動操作レバーの動作を抑制するパーキングロック装置の制御装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、アクチュエータによりパーキングロック状態と非パーキングロック状態とを切り換えるパーキングロック機構と、手動操作レバーの操作に基づいて非パーキングロック状態へ切り換えられる手動解除機構とを備える車両用パーキングロック装置を制御する制御装置であって、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換えを判定する手動P解除判定部と、該手動P解除判定部による切換判定後に、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えを制限するパーキングロック制御部とを含むことにある。
また、第2発明は、前記第1発明において、前記パーキングロック制御部は、所定条件成立時にドライバによるパーキングスイッチの操作に基づくパーキング要求に拘わらず前記パーキングロック機構がパーキングロック状態となるように前記アクチュエータを制御するオートパーキングロック制御を行い、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記所定条件成立時も非パーキングロック状態を維持することにある。
また、第3発明は、前記第2発明において、ドライバによる前記パーキングスイッチの操作時間が所定のパーキング要求判定時間を超えることにより前記パーキング要求を判定するパーキングスイッチ操作時間判定部と、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記パーキング要求判定時間を前記手動解除機構が操作されていない場合に比べて長くするパーキング要求判定時間切替部とを含むことにある。
また、第4発明は、前記第3発明において、前記パーキングロック制御部は、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後において前記パーキングスイッチの前記パーキング要求判定時間を超える操作による前記パーキングロック機構のパーキングロック状態への移行後は、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えの制限を解除することにある。
前記第1発明によれば、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換えを判定する手動P解除判定部と、該手動P解除判定部による切換判定後に、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えを制限するパーキングロック制御部とを含む。このため、手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後において、アクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えに伴う手動操作レバーの動作が抑制される。これにより、製造業者がサービス指示書の中で述べている手順に基づいて行われる車両用パーキングロック装置の調整、修理等のサービスにおける作業性の低下が抑制される。
前記第2発明によれば、前記パーキングロック制御部は、所定条件成立時にドライバによるパーキングスイッチの操作に基づくパーキング要求に拘わらず前記パーキングロック機構がパーキングロック状態となるように前記アクチュエータを制御するオートパーキングロック制御を行い、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記所定条件成立時も非パーキングロック状態を維持する。このため、手動解除機構による非パーキングロック状態への切換え後において、オートパーキングロック制御でのアクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えが阻止されることから、アクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切替えに伴う手動操作レバーの動作が抑制される。これにより、サービスにおける作業性の低下が抑制される。
前記第3発明によれば、ドライバによる前記パーキングスイッチの操作時間が所定のパーキング要求判定時間を超えることにより前記パーキング要求を判定するパーキングスイッチ操作時間判定部と、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記パーキング要求判定時間を前記手動解除機構が操作されていない場合に比べて長くするパーキング要求判定時間切換部とを含む。このため、手動解除機構による非パーキングロック状態への切換え後において、アクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えには、手動解除機構が操作されていない場合に比べて長くされたパーキング要求判定時間を超えてパーキングスイッチが操作されることが要求される。これにより、アクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切替えに伴う手動操作レバーの動作が抑制される。これにより、サービスにおける作業性の低下が抑制される。
前記第4発明によれば、前記パーキングロック制御部は、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後において前記パーキングスイッチの前記パーキング要求判定時間を超える操作による前記パーキングロック機構のパーキングロック状態への移行後は、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えの制限を解除する。このため、車両用パーキングロック装置の修理後に速やかにアクチュエータによるパーキングロック機構のパーキングロック状態への切換えの制限を解除することができる。
以下、本発明の車両用パーキングロック装置の制御装置の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の手動解除機構108が好適に適用されるハイブリッド車両に備えられるハイブリッド車両用駆動装置12の構成を説明する骨子図である。この図1に示すように、本実施例のハイブリッド車両用駆動装置12(以下、「駆動装置12」という。)は、車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース14(以下、「ケース14」という)内において共通の軸心上に配設された入力軸16と、その入力軸16に直接に或いは図示しない脈動吸収ダンパ(振動減衰装置)等を介して間接に連結された差動部18と、その差動部18と図示しない駆動輪との間の動力伝達経路に伝達部材(伝動軸)20を介して直列に連結されている自動変速部22と、その自動変速部22に連結された出力軸24とを、直列に備えている。
本実施例の駆動装置12は、例えばハイブリッド車両(以下、「車両」という。)において縦置きされるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)型車両に好適に用いられるものであり、入力軸16に連結された走行用の駆動力源としての例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジン26により発生させられた動力を、出力軸24から図示しない差動歯車装置およびその差動歯車装置と一対の駆動輪との間の図示しない車軸を介して一対の駆動輪へと伝達する。なお、本実施例の駆動装置12において、エンジン26と差動部18とは直結されている。この直結にはトルクコンバータやフルードカップリング等の流体式伝動装置を介することなく連結されているということであり、例えば上記脈動吸収ダンパ等を介する連結はこの直結に含まれる。また、駆動装置12はその軸心に対して対称的に構成されているため、図1の骨子図においてはその下側が省略されている。以下の各実施例についても同様である。
差動部18は、第1電動機MG1と、前記入力軸16に入力されて前記エンジン26の出力を機械的に分配する機械的機構であってそのエンジン26の出力を第1電動機MG1及び伝達部材20に分配する差動機構としての動力分配装置28と、伝達部材20と一体的に回転するように作動的に連結されている第2電動機MG2とを、備えている。本実施例の駆動装置12に備えられた第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、三相コイルが巻回された固定子と永久磁石が備えられた回転子から成る3相交流同期モータから構成されており、何れも電動機及び発電機として機能する所謂モータジェネレータとして機能する。斯かる構成により、差動部18は、第1電動機MG1及び第2電動機MG2を介して運転状態が制御されることにより、入力回転速度(入力軸16の回転速度)と出力回転速度(伝達部材20の回転速度)の差動状態が制御される電気式差動部として機能する。
動力分配装置28は、シングルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されている。この遊星歯車装置は、サンギヤS0、遊星歯車P0、その遊星歯車P0を自転及び公転可能に支持するキャリアCA0、遊星歯車P0を介してサンギヤS0と噛み合うリングギヤR0を回転要素(要素)として備えており、キャリアCA0は入力軸16すなわちエンジン26に連結され、サンギヤS0は第1電動機MG1に連結され、リングギヤR0は伝達部材20に連結されている。また、エンジン26が連結された入力軸16は、ブレーキB0を介して非回転部材であるケース14に選択的に連結される。また、エンジン26により回転駆動されて作動油を吐出し、エンジン26の停止により油圧制御回路への作動油の供給を停止する、機械式油圧ポンプ30が入力軸16に連結されている。
自動変速部22は、差動部18と図示しない駆動輪との間の動力伝達経路にシングルピニオン型の遊星歯車装置32、遊星歯車装置34を主体として構成され、有段式の自動変速機として機能する遊星歯車式の多段変速機である。遊星歯車装置32、34は、それぞれサンギヤS1、S2、遊星歯車P1、P2、それら遊星歯車P1、P2を自転及び公転可能に支持するキャリアCA1、CA2、遊星歯車P1、P2を介してサンギヤS1、S2と噛み合うリングギヤR1、R2を備えている。
また、自動変速部22では、サンギヤS1がブレーキB1を介してケース14に選択的に連結されるようになっている。また、キャリアCA1とリングギヤR2とが一体的に連結され、第2ブレーキB2を介してケース14に選択的に連結されるようになっていると共に、一方向クラッチF1を介してそのケース14に対する一方向の回転が許容されつつ逆方向の回転が阻止されるようになっている。また、サンギヤS2が第1クラッチC1を介して伝達部材20に選択的に連結されるようになっている。また、一体的に連結されたキャリアCA1及びリングギヤR2が第2クラッチC2を介して伝達部材20に選択的に連結されるようになっている。また、リングギヤR1とキャリアCA2とが一体的に連結されると共に出力軸24に連結されている。また、図1には図示しないが、出力軸24には車両用パーキングロック装置36(以下、「パーキングロック装置36」という。)のパーキングロック機構37のパーキングギヤ38が固定的に連結されている。
自動変速部22においては、第1クラッチC1及び第2ブレーキB2の係合により第1速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1及び第1ブレーキB1の係合により第2速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1及び第2クラッチC2の係合により第3速ギヤ段が成立させられ、第2クラッチC2及び第1ブレーキB1の係合により第4速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1及び第2ブレーキB2の係合により後進ギヤ段(後進変速段)が成立させられる。また、自動変速部22は、たとえば第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2の全ての解放によりニュートラル「N」状態とされる。差動部18は、ブレーキB0の係合により第1電動機MG1および第2電動機MG2の両方で一対の駆動輪を駆動可能な状態すなわち両駆動状態となり、車両は自動変速部22が動力伝達可能な状態となると、モータ走行となる。
図2は、駆動装置12に備えられるシフトバイワイヤ方式のパーキングロック装置36の構成を示す図である。パーキングロック装置36は、電動アクチュエータ46と、電動アクチュエータ46により出力軸24のパーキングロック状態と非パーキングロック状態とを切り換えるパーキングロック機構37と、油圧式摩擦係合装置に係合圧を供給する油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧制御装置内の油圧回路の油路を切換えるマニュアルバルブ68とを、備えている。パーキングロック機構37は、図示しない駆動輪と作動的に連結されている出力軸24に固定されたパーキングギヤ38と、パーキングギヤ38と噛み合う噛合位置へ回動可能に設けられて選択的にパーキングギヤ38の回転をロックするパーキングロックポール54と、パーキングロックポール54と当接するテーパカム部56に挿し通されてテーパカム部56を一端部において支持するコントロールロッド58と、コントロールロッド58に設けられてテーパカム部56をその小径方向へ付勢するスプリング60と、制御軸64に固定されることにより支持され、コントロールロッド58の他端部に回動可能に接続されて節度機構によりパーキング位置と非パーキング位置とに位置決めされるディテントレバー62と、ディテントレバー62の回転に節度を与えつつパーキング位置と複数の非パーキング位置とのいずれかにディテントレバー62を保持するディテントスプリング66と、を備えている。制御軸64により支持されたディテントレバー62は、電動モータ48(SBWモータ)により一回動中心線Oまわりに回動させられる。
図2では、パーキングロック機構37が非パーキングロック状態にある場合を表している。パーキングロックポール54は、コントロールロッド58の一端に設けられているテーパカム部56との当接位置が変化させられることで、その位置が調節される。例えば、矢印A方向にテーパカム部56が移動させられ、パーキングロックポール54がテーパカム部56の小径部と当接する場合、パーキングロックポール54の先端が鉛直下方(矢印B方向)に移動されるに伴って、パーキングギヤ38との噛合いが外れ、パーキングロック機構37のパーキングロック状態が解除される(図2)。一方、パーキングロックポール54がテーパカム部56の大径部と当接する場合、パーキングギヤ38とパーキングロックポール54とが噛み合うことで、パーキングロック機構37が図示しないパーキングロック状態とされる。パーキングロック機構37がパーキングロック状態にある場合、パーキングロックポール54とパーキングギヤ38とが噛み合わされることで、パーキングギヤ38の回転が阻止され、駆動輪の回転も同様に阻止される。
また、コントロールロッド58の軸方向への移動は、制御軸64の回転位置すなわちディテントレバー62の回動位置に応じて調節される。ディテントレバー62は、制御軸64を介して電動アクチュエータ46の出力ギヤ104に作動的に連結されており、コントロールロッド58と共に電動アクチュエータ46により一回動軸線Oまわりに駆動される。ディテントレバー62は、板状部材であり、下端部に制御軸64が固定され、その上端部にパーキング凹溝72と、ニュートラル凹溝74などの複数の非パーキング凹溝とを、含む係合凹溝76を備えている。また、ディテントスプリング66は、板バネであり、その基端部がバルブボデー67に固定され、その先端部に回転可能に支持された係合ローラ78をディテントレバー62の係合凹溝76の溝底に係合するように付勢した状態で備えている。マニュアルバルブ68は、その一端部においてディテントレバー62のアーム部80に設けられたピン82を介してディテントレバー62に係合している。そして、マニュアルバルブ68のスプール84は、ディテントレバー62の回転により、バルブボデー67内でその軸心方向に移動可能に設けられている。ここで、制御軸64すなわちディテントレバー62の回転位置が、パーキング凹溝72にディテントスプリング66の係合ローラ78が係合されるパーキング位置(P位置)にあるときは、車両の走行に関わるシフトレンジ(シフトポジション)はパーキングレンジ(Pレンジ)すなわちパーキングポジション(Pポジション)であり、ニュートラル凹溝74などの非パーキング凹溝に係合ローラ78が係合される非パーキング位置(非P位置)にあるときは、シフトレンジ(シフトポジション)は、たとえばニュートラルレンジ(Nレンジ)すなわちニュートラルポジション(Nポジション)、ドライブレンジ(Dレンジ)すなわちドライブポジション(Dポジション)、リバースレンジ(Rレンジ)すなわちリバースポジション(Rポジション)などの非パーキングレンジ(非Pレンジ)すなわち非パーキングポジション(非Pポジション)である。
各シフトレンジについて説明すると、シフトレバーがR操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるRレンジは、車両を後進させる駆動力が駆動輪に伝達される後進走行レンジである。また、シフトレバーがN操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるNレンジは、動力伝達経路が遮断されるニュートラル状態とするための中立レンジである。また、シフトレバーがD操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるDレンジは、車両を前進させる駆動力が駆動輪に伝達される前進走行レンジである。また、シフトレンジが非Pレンジにあり、Pスイッチ198が操作されるときに所定の条件が満たされている場合に選択されるPレンジは、動力伝達経路が遮断され、且つパーキングロック機構37がパーキングロック状態とされる駐車レンジである。なお、シフトレンジが非Pレンジにあるときには、パーキングロック機構37が非パーキングロック状態とされる。
マニュアルバルブ68は、選択されたシフトレンジに応じて、制御軸64すなわちディテントレバー62がその選択されたシフトレンジに対応する位置に回動させられることにより、スプール84が軸心方向に移動させられる。マニュアルバルブ68は、たとえばDレンジが選択された場合には、スプール84がディテントレバー62のD位置に対応する軸心方向の位置に移動されて、油圧式摩擦係合装置の各油圧アクチュエータの作動を制御するリニアソレノイドバルブへ前進用油圧を供給する。
制御軸64の一端部である図2における左側端部には、断面長方形状の係合部86が形成されている。この係合部86は、電動アクチュエータ46の出力ギヤ104に接続されている。電動アクチュエータ46は、電動モータ48と減速ギヤ機構90、とを備えている。電動モータ48の出力軸には、ウォームギヤ92が形成されている。ウォームギヤ92には、ケーシング94に回転可能に支持された軸98に連結されたウォームホイール96が噛合している。軸98には小径ギヤ100が固定されている。この小径ギヤ100には、ケーシング94に回転可能に支持された中間軸101に形成された大径ギヤ102が噛合している。また、中間軸101に形成された小径ギヤには、部分円弧に噛合歯が形成された扇形状の出力ギヤ104が嵌合されている。出力ギヤ104はケーシング94に回転可能に支持され、その回動中心には、断面長方形状の係合穴106が形成されている。軸98の小径ギヤ100、中間軸101の大径ギヤ102、中間軸101の小径ギヤおよび出力ギヤ104などのギヤ列により減速ギヤ機構90が構成されている。出力ギヤ104の係合穴106には、前述の制御軸64の係合部86が係合される。
上記のように構成されたパーキングロック装置36は、たとえば電動モータ48の故障などにより、電動アクチュエータ46によりパーキングロック機構37をパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切替えができない場合などにおいて、手動操作レバー或いはP解除レバーとして機能するバックアップレバー110の操作でパーキングロック機構37をパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切り替えられる手動解除機構108を備えている。
図3は、手動解除機構108の構成を説明する斜視図である。また、図中の右側が車両前方であり、図中の左側が車両後方である。手動解除機構108は、手動で操作されるバックアップレバー110と、アウターレバー114と、バックアップレバー110とアウターレバー114とを連結する連結部材112とを備えている。連結部材112は、バックアップレバー110への運転者による手動の操作力によりアウターレバー114を回動させて、制御軸64をパーキング位置(P位置)から非パーキング位置(非P位置)へ切替える操作力伝達部材として機能する。連結部材112は、アウターレバー114に連結される第1連結部材116と、バックアップレバー110に連結される第2連結部材118とが結合部120により結合されて構成されている。
図4は、手動解除機構108のアウターレバー114を回動軸線方向に視た正面図であり、図5は、アウターレバー114の側面図である。アウターレバー114は、円環状のレバー本体122と、レバー本体122から径方向外側に突き出して形成されたレバー部124と、レバー部124の突出方向の先端に形成された穴126を備えている。レバー本体122には、回動中心を挟んで対向するように係合穴128の内周面から突き出す一対の突起部130が形成されている。制御軸64は、出力ギヤ104の係合穴106に係合される係合部86とはディテントレバー62を挟んで反対側の先端部に形成された断面長方形状の係合部132を備えている。この係合部132が、図4に示されるように、レバー本体122の一対の突起部130と干渉しないように周方向の間隙を形成して係合穴128に貫通して係合されている。図4に示されるように、パーキングロック機構37がパーキングロック状態にあり、制御軸64がP位置にあるときの係合部132が実線で示されており、パーキングロック機構37が非パーキングロック状態にあり、制御軸64がニュートラル位置にあるときの係合部132が破線で示されている。また、図4において、手動解除機構108のバックアップレバー110が解除方向に操作されていないときのアウターレバー114が実線で示されている。制御軸64の係合部132とレバー本体122の一対の突起部130との間には、電動アクチュエータ46の駆動による制御軸64の回動操作角以上のバックラッシが設けられるとともに、後述するようにアウターレバー114は図4の実線位置に保持されるため、電動アクチュエータ46の駆動により、制御軸64がパーキング位置から非パーキング位置の回動操作角の範囲内で図4の矢印C方向、あるいは矢印D方向に回動されるときに、一対の突起部130は係合部132と干渉しない。係合部132の先端にはナット134が設けられ、レバー本体122に制御軸64が相対回転可能に連結されている。レバー部124の穴126には、後述する第1連結部材116の第1インナーケーブル144の一端に形成された係合突起136が回動可能に嵌め入れられ、ナット138により抜け止めされている。これにより、第1連結部材116がアウターレバー114および制御軸64を介してパーキングロック機構37に連結される。
図3において、第1連結部材116は、レバー本体122よりも車両の下方に配置されたレバー部124に回動可能に連結されており、第1連結部材116のレバー部124の穴126に係合された係合突起136は、レバー本体122よりも車両の下方に配置される。そのため、第1連結部材116は、第1インナーケーブル144が差動部18および自動変速部22から成る変速機を収容するケース14の車両下方側において直線上に変位可能に、反力ブラケット172により支持されている。反力ブラケット172は、ケース14とは別体であり、ボルトにてケース14に固定され、第1連結部材116を支持する。第1インナーケーブル144の第2連結部材118とは反対側の一端が連結されたアウターレバー114のレバー部124と反力ブラケット172との間には、第1インナーケーブル144および第1インナーケーブル144の前述の係合突起136が係合されたレバー部124を、図4の矢印C方向すなわち図3の反時計回りに付勢するコイル状のばねである弾性部材174が第1インナーケーブル144と同軸に配置されている。反力ブラケット172は、弾性部材174からの反力を受ける。この弾性部材174のアウターレバー114の付勢方向は、バックアップレバー110に対して図3の矢印E方向へ加えられる手動操作力による連結部材112の変位方向とは逆方向であり、たとえば車両の加速度などに起因したバックアップレバー110への手動操作力以外の外力がアウターレバー114に加わる際のアウターレバー114の図4の矢印D方向への回動が阻止される。これにより、アウターレバー114の一対の突起部130の係合部132への干渉が抑制されて、アウターレバー114と制御軸64との干渉による摩耗が抑制される。また、アウターレバー114のレバー部124に当接して、弾性部材174の付勢力によるアウターレバー114の反時計回りの所定以上の回動を規制するストッパ176がケース14に固定されて設けられている。アウターレバー114は、連結部材112の外周に装着されたコイルスプリングなどの円筒状の弾性部材174の付勢力とその付勢力による回動を規制するストッパ176により、アウターレバー114の図4の実線で示されるレバー軸回りの回動位置(初期位置)への位置決め精度が向上される。このため、電動アクチュエータ46により駆動される制御軸64の回動へのアウターレバー114の干渉が阻止される。また、ストッパ176は、バックアップレバー110に連結された図示しない第2インナーケーブルの一端と連結部材112において最も離れた第1インナーケーブル144の一端が連結されたアウターレバー114のレバー部124に当接して設けられている。
図3において、バックアップレバー110は、レバー支持部材180を介して車室内の運転席近傍に回動可能に支持されている。第2アウターケーブル146のインナーケース158に固定された他端とは反対側の一端がクリップ182を介してレバー支持部材180に固定され、第2アウターケーブル146の一端から突き出した第2インナーケーブルの一端が、バックアップレバー110に連結されている。また、バックアップレバー110には、バックアップレバー110を回動中心まわりに図3における矢印E方向に回動させて連結部材112に操作力を加えるための工具183が接続されている。工具183は、バックアップレバー110に着脱可能であり、パーキングロック機構37の手動でのパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切換えに必要なときにバックアップレバー110に装着される。第2連結部材118は、レバー支持部材180とステー152との間で、リテーナ184に設けられたグロメット186内を挿通させられ、取付クランプ188および取付ブラケット190により支持されている。
このように構成された手動解除機構108では、工具183を介したバックアップレバー110の図3の矢印E方向への手動操作により、バックアップレバー110に一端が連結された第2インナーケーブルと、結合部120において第2インナーケーブルの他端と連結された第1インナーケーブル144とを介して、第1インナーケーブル144の一端に連結されたアウターレバー114は、図4の実線で示される位置から弾性部材174の付勢力に抗して矢印D方向に破線で示される位置に回動する。このアウターレバー114の矢印D方向への回動により、突起部130が制御軸64の係合部132に周方向にすき間なく係合すなわち当接して、機械的に制御軸64を実線で示されるパーキング位置から破線で示されるニュートラル位置に回動させる。これにより、パーキングロック機構37がパーキングロック状態にあるときに、たとえば電動モータ48の故障などにより電動アクチュエータ46で切替えができない場合であっても、手動解除機構108により、パーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切替えが可能となる。なお、手動解除機構108の操作により、パーキングロック機構37が非パーキングロック状態に切り替えられた後に工具183への操作力が除かれると、弾性部材174の付勢力によりアウターレバー114は矢印C方向に回動されて初期位置に復帰する。アウターレバー114の初期位置への復帰に連動して、バックアップレバー110およびバックアップレバー110に装着された工具183は、操作力が加えられる前の位置へ向かい矢印E方向とは反対方向へ回動される。
図6は、ハイブリッド制御用コンピュータ192(HV−ECU192)およびパーキングロック制御用コンピュータ194(SBW−ECU194)を説明する図である。ハイブリッド制御用コンピュータ192およびパーキングロック制御用コンピュータ194は、CPU、ROM、RAMおよび入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。パーキングロック制御用コンピュータ194には、シフトレバーの操作位置に応じてシフトレバーセンサ196から出力されたシフトレバー位置信号R/N/D、およびパーキングスイッチ198(Pスイッチ(P−SW)198)のスイッチ操作に応じたPレンジへの切換要求としてのPスイッチ信号Pが、供給される。Pスイッチ198は、たとえばモーメンタリ式の押しボタンスイッチであって、ユーザにより押込み操作される毎にPスイッチ信号Pをパーキングロック制御用コンピュータ194に出力する。パーキングロック制御用コンピュータ194は、シフトレバー位置信号R/N/Dに基づいてPレンジ以外の非Pレンジ(Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ)へ切り替えるためのシフトレンジ切替制御指令を生成する。また、パーキングロック制御用コンピュータ194は、Pスイッチ信号Pに基づいてシフトレンジを非PレンジからPレンジへ切り替えるためのPロック切替要求信号を生成する。電動アクチュエータ46には、電動モータ48の相対角変位を計測するエンコーダ200と、制御軸64に連結されてその絶対角を検出するシフトセンサ202とが備えられている。シフトセンサ202は、非接触のホール式絶対角センサである。シフトレンジがPレンジにあるか非Pレンジにあるか、すなわちパーキングロック機構37がパーキングロック状態と非パーキングロック状態とのいずれの切換位置にあるかは、エンコーダ200により検出される電動モータ48の相対角変位と、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度とによりパーキングロック制御用コンピュータ194により判定される。パーキングロック制御用コンピュータ194は、パーキングロック装置36に備えられ、電動アクチュエータ46を駆動して、パーキングロック状態と非パーキングロック状態とに切換可能なパーキングロック機構37の作動を制御するパーキングロック装置の制御装置として機能する。パーキングロック制御用コンピュータ194は、シフトレバー位置信号R/N/Dに応じて、ブレーキオン且つパーキングロック機構37がパーキングロック状態にある場合には、電動モータ48の回転角度(モータ角度)をエンコーダ200から取得しつつ、電動モータ48を回転駆動させることにより、制御軸64をシフトレバー位置信号R/N/Dに対応する非パーキング位置(NotP位置)に回動させ、パーキングロック機構37を非パーキングロック状態へ切替える。また、パーキングロック制御用コンピュータ194は、Pスイッチ信号Pに応じて、電動モータ48を回転駆動させてパーキング位置(P位置)に制御軸64を回転駆動させることによりパーキングロック機構37をパーキングロック状態とする。バックアップレバー110(P解除レバー)が、連結部材112を介してパーキングロック機構37に連結されている。バックアップレバー110へ加えられ、連結部材112を通じて伝達される手動操作力により、パーキングロック機構37は、パーキングロック状態から非パーキングロック状態(NotP)へ切り換えられる。
図6のパーキングロック制御用コンピュータ194内にはその制御機能の要部を示す機能ブロックが示されている。また、電源制御用コンピュータ204の制御機能も併せて示されている。パーキングロック制御用コンピュータ194は、手動P解除判定部206、パーキング要求判定時間切替部208、パーキングスイッチ操作時間判定部210、パーキングロック制御部212を備えている。
電源制御用コンピュータ204は、たとえばドライバにより操作される車両電源スイッチ214からのパワースイッチ信号に基づいて車両の電源供給の切替状態を切り替える。電源制御用コンピュータ204には、上記の車両電源スイッチ214におけるスイッチ操作を表すパワースイッチ信号の他に、たとえば車速センサ216により検出された車速Vを表す信号、パーキングロック制御用コンピュータ194からパーキングロック機構37がパーキングロック状態にあるか非パーキングロック状態にあるかを表すPロック状態信号などが供給される。電源制御用コンピュータ204は、オートパーキングロック制御条件判定部218を備えている。オートパーキングロック制御条件判定部218は、シフトレンジを自動的に非PレンジからPレンジに切り替えるためのオートパーキングロック(オートPロック)制御を開始する所定条件が成立しているか否かを判定する。オートパーキングロック制御条件判定部218は、シフトレンジが非Pレンジにあるときに、車速Vが所定停止車速V0未満であり且つ、車両電源スイッチ214の操作によりIG−OFF状態要求を認識すると、上記所定条件が成立したと判定し、オートPロック切替要求信号をパーキングロック制御用コンピュータ194のパーキングロック制御部212に出力する。
パーキングスイッチ操作時間判定部210は、ドライバによるPスイッチ198の操作時間が、所定のパーキング要求判定時間を超えるか否かに基づいてドライバのPスイッチ198の操作に基づくパーキング要求を判定する。所定のパーキング要求判定時間は、ドライバのパーキング要求すなわちPスイッチ198の押込み操作によりパーキングロック機構37を実際にパーキングロック状態に切り替える要求があるか否かを判断するための閾値であり、手動解除機構108によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切替えられておらず、後述するパーキング要求判定時間切替部208からのパーキング要求判定時間切替信号が供給されない場合には、所定時間T2たとえば10mS程度の極めて短い時間に設定される。パーキングスイッチ操作時間判定部210は、Pスイッチ198の操作時間がパーキング要求判定時間、たとえば所定時間T2を超えたと判定した場合には、パーキング要求があると判定し、Pロック切替要求信号をパーキングロック制御部212に供給する。一方、パーキングスイッチ操作時間判定部210は、Pスイッチ198の操作時間がパーキング要求判定時間を超えないと判定した場合には、Pロック切替要求信号をパーキングロック制御部212に供給しない。
パーキングロック制御部212は、パーキングスイッチ操作時間判定部210によりPスイッチ198の操作時間がパーキング要求判定時間を超えたと判定されて供給されたPロック切替要求信号に基づいて、パーキングロック機構37を非パーキングロック状態からパーキングロック状態へ切り替える指令を電動アクチュエータ46に供給する。また、パーキングロック制御部212は、オートパーキングロック制御条件判定部218からのオートPロック切替要求信号に基づいて、オートパーキングロック制御を実行する。具体的には、パーキングロック制御部212は、ドライバのパーキング要求すなわちドライバのPスイッチ198の操作によるPレンジへの切替要求に拘わらず、パーキングロック機構37の非パーキングロック状態からパーキングロック状態への切替えを電動アクチュエータ46に指令し、制御軸64を非パーキング位置からパーキング位置となるまで回動させる。
ところで、電動アクチュエータ46の駆動によりパーキングロック機構37をパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り替えることができない場合には、パーキングロック装置36に不具合がある可能性が想定されるため、パーキングロック装置36の修理を行う必要がある。パーキングロック装置36の修理作業は、たとえば以下に示すように行われる。先ず、車両の電源状態をIG−OFFにして、バックアップレバー110に脱着式の工具183を装着した手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切り替えを行った後に、工具183をバックアップレバー110から取り外す。次に、車両を修理工場へ移動させる。次に、修理工場にてパーキングロック装置36の修理を行う。そして、車両の電源状態をIG−ONにしてパーキングロック装置36の動作確認を行う。以上のパーキングロック装置36の修理作業工程において、たとえば車両の電源状態がIG−OFFの状態で手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切り替えられた後にIG−ONに切り替えられ、且つアウターレバー114が弾性部材174の付勢力により初期位置へ復帰していないときにおいて、たとえばPスイッチ198の所定時間T2を超える押込み操作が行われる、あるいはIG−OFF操作が行われてオートパーキングロック制御条件が成立することにより、電動アクチュエータ46によりパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えが行われると、制御軸64のニュートラル位置からパーキング位置への回転に伴い、アウターレバー114は初期位置に向かいC方向へ回動させられ、ドライバの操作力が加えられている工具183は、ドライバの意図に反して矢印E方向とは反対方向に回動させられる。また、車両の電源状態がIG−OFFではなくIG−ONで手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切り替えられ、且つアウターレバー114が弾性部材174の付勢力により初期位置へ復帰していないときにおいて、たとえばPスイッチ198の所定時間T2を超える押込み操作が行われる、あるいはIG−OFF操作が行われてオートパーキングロック制御条件が成立することによりパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えが行われると、IG−OFFで手動解除機構108の操作が行われる場合と同様に、ドライバの操作力が加えられている工具183は、ドライバの意図に反して矢印E方向とは反対方向に回動させられる。このように車両の電源状態がIG−ONであり、パーキングロック制御用コンピュータ194が起動し電動アクチュエータ46が作動可能な状態では、Pスイッチ198の誤操作およびIG−OFFへの切替えによるオートパーキングロック制御により電動アクチュエータ46でのパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えが行われる可能性があるため、工具183がバックアップレバー110から外されていない場合には、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後における車室内のバックアップレバー110に装着された工具183の意図しない動作により、サービスでの修理時における作業性が低下する可能性があった。
そのため、パーキングロック制御用コンピュータ194は、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えを制限する。
手動P解除判定部206は、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動前において、手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられたか否かを判定する。パーキングロック制御用コンピュータ194の起動前においては、電動モータ48およびエンコーダ200、シフトセンサ202などが作動不能な状態にある。先ず、手動P解除判定部206は、パーキングロック制御用コンピュータ194が起動されると、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動時のシフトレンジがパーキングレンジにあり、パーキングロック機構37がパーキングロック状態にあるか否かを判定する。起動時においてパーキングロック機構37が非パーキングロック状態にある場合には、前回のパーキングロック制御用コンピュータ194の電源がOFFとされた時のパーキングロック機構37がパーキングロック状態にあったか否かを判定する。ここで、パーキングロック機構37がパーキングロック状態および非パーキングロック状態のいずれの切換位置にあるかは、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度が所定の閾値よりも大きいか否かに基づいてパーキングロック制御用コンピュータ194によりシフトセンサ信号値として判定される。たとえば、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度が所定の閾値以下の場合は、制御軸64の回転角度が非パーキングロック状態に相当する回転角度であるとして、パーキングロック機構37の切換位置を示すシフトセンサ信号値は非パーキングロック状態と判定される。また、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度が所定の閾値よりも大きい場合、制御軸64の回転角度がパーキングロック状態に相当する回転角度であるとして、シフトセンサ信号値はパーキングロック状態と判定される。なお、パーキングロック制御用コンピュータ194の前回に電源がOFFされた時のシフトセンサ信号値は、パーキングロック制御用コンピュータ194の前回の電源OFF時における制御軸64の回転角度から判定され、パーキングロック制御用コンピュータ194の不揮発性メモリに記憶されている。手動P解除判定部206は、起動時(現在)においてパーキングロック機構37が非パーキングロック状態にあり、且つパーキングロック制御用コンピュータ194の前回電源OFF時においてパーキングロック機構37がパーキングロック状態にあった場合には、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動前において、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられたと判定し、手動P解除判定フラグをOFFからONに切り換える。また、手動P解除判定部206は、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動時のシフトセンサ信号値がパーキングロック状態である場合、あるいはパーキングロック制御用コンピュータ194の起動時のシフトセンサ信号値が非パーキングロック状態であり、且つパーキングロック制御用コンピュータ194の前回電源OFF時のシフトセンサ信号値が非パーキングロック状態である場合には、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられていないと判定し、手動P解除判定フラグをOFFに維持する。
また、手動P解除判定部206は、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動後において、手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられたか否かを判定する。言い換えれば、手動P解除判定部206は、シフトセンサ信号値が非パーキングロック状態である場合に、電動アクチュエータ46の制御によるものではないパーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切替えが行われたか否かを判定する。具体的には、手動P解除判定部206は、シフトセンサ信号値がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられると、パーキングロック制御部212から電動アクチュエータ46へ供給された直前の指令が、P解除切替要求信号に応じたパーキングロック機構37を非パーキングロック状態へ切替える指令であるか、Pロック切替要求信号に応じたパーキングロック機構37をパーキングロック状態へ切替える指令であるかに基づいて、手動解除機構108の操作により非パーキングロック状態に切り替えられたか否かを判定する。手動P解除判定部206は、電動アクチュエータ46への直前の指令がPロック切替要求信号に応じたパーキングロック機構37の非パーキングロック状態からパーキングロック状態への切替えを要求する指令であり、シフトセンサ信号値が示すパーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切替えと不一致である場合には、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動後において、手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換えられたと判定し、手動P解除フラグをOFFからONに切り換える。また、手動P解除判定部206は、現在のシフトセンサ信号値がパーキングロック状態にある場合、あるいはシフトセンサ信号値が示すパーキングロック機構37の切替位置がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り換わった場合において、電動アクチュエータ46への直前の指令がP解除切替要求信号に応じたパーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切替えを要求する指令であり、シフトセンサ信号値が示すパーキングロック機構37のパーキングロック状態から非パーキングロック状態への切替えと一致する場合には、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態に切り替えられていないと判定し、手動P解除フラグをOFFに維持する。
手動P解除判定部206は、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切り替えられ、手動P解除判定フラグをOFFからONに切り替えた後には、前記オートパーキングロック制御を開始する前記所定条件成立時もパーキングロック機構37の非パーキングロック状態を維持するための、オートPロック禁止信号をパーキングロック制御部212に供給する。オートPロック禁止信号は、前記所定条件成立時においてオートPロック切替要求信号が供給されてもパーキングロック制御部212によるオートパーキングロック制御の実施を禁止するための信号である。また、手動P解除判定部206は、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切り替えられておらず、手動P解除判定フラグがOFFの場合には、上記オートPロック禁止信号をパーキングロック制御部212に供給することなく、前記所定条件成立時にオートPロック切替要求信号がパーキングロック制御部212へ供給されることによるオートパーキングロック制御の実施を許可する。
パーキング要求判定時間切替部208は、手動解除機構108による非パーキングロック状態への切換後は、パーキング要求判定時間を手動解除機構108が操作されていない場合に比べて長くする。パーキング要求判定時間切替部208は、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切り替えられ、手動P解除判定フラグがOFFからONに切り替えられた後すなわち手動P解除判定部206による切換判定後には、パーキング要求判定時間を、手動解除機構108によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態から非パーキングロック状態へ切り替えらえていない手動P解除判定フラグがOFFの場合における所定時間T2から所定時間T2よりも長い所定時間T1へ切り替える。ここで、所定時間T1は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態からパーキングロック状態への切替えにPスイッチ198の長押しを要求し、ドライバのPスイッチ198の誤操作による意図しないパーキングロック状態への移行を防止するために充分な時間であり、たとえば2〜3秒程度に設定される。パーキング要求判定時間切替部208は、パーキング要求判定時間を所定時間T2から所定時間T1へ切り替えるパーキング要求判定時間切替信号をパーキングスイッチ操作時間判定部210に供給する。
パーキングスイッチ操作時間判定部210は、パーキング要求判定時間切替部208よりパーキング要求判定時間を所定時間T2よりも長い所定時間T1に切り替えるパーキング要求判定時間切替信号を取得すると、ドライバによるPスイッチ198の操作時間が所定時間T1を超えることによりパーキング要求を判定する。パーキングスイッチ操作時間判定部210は、所定時間T1を超えるPスイッチ198の長押し操作が行われない場合には、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態からパーキングロック状態への切替要求がないと判定し、Pロック切替要求信号をパーキングロック制御部212へ供給しない。
パーキングロック制御部212は、手動P解除判定部206からオートPロック禁止信号を取得した後においては、オートパーキングロック制御を開始する前記所定条件成立時にオートパーキングロック制御条件判定部218よりオートPロック切替要求信号を取得しても、パーキングロック機構37の非パーキングロック状態からパーキングロック状態への切替え指令を電動アクチュエータ46へ供給せず、オートパーキングロック制御を実施しないことにより、電動アクチュエータ46によるパーキングロック状態への切換えを制限する。これにより、パーキングロック制御部212は、手動P解除判定部206による切換判定後は、前記所定条件成立時においても非パーキングロック状態を維持する。また、パーキングロック制御部212は、手動P解除判定部206による切換判定後においては、パーキング要求判定時間切替部208により切替えられたパーキング操作時間T1を超えるPスイッチ198の長押し操作が行われた場合に限り、パーキングロック機構37がパーキングロック状態となるように電動アクチュエータ46を制御する。これにより、パーキングロック制御部212は、Pスイッチ198の所定時間T1を超える押込み操作が行われない場合には、電動アクチュエータ46によるパーキングロック状態への制御を制限する。
また、パーキングスイッチ操作時間判定部210は、Pスイッチ198の操作時間が所定時間T1を超えたと判定すると、手動解除機構108の操作により非パーキングロック状態に切り替えられていたパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えを要求するPロック切替要求信号をパーキングロック制御部212に出力する。パーキングロック制御部212は、Pロック切替要求信号に応じて、電動アクチュエータ46によりパーキングロック機構37をパーキングロック状態に切替える。手動P解除判定部206は、電動アクチュエータ46によりパーキングロック機構37がパーキングロック状態へ移行されると、パーキングロック機構37はパーキングロック状態にあると判定し、手動P解除判定フラグをONからOFFに切り換えるとともに、上記オートPロック禁止信号のパーキングロック制御部212への供給を停止する。また、パーキング要求判定時間切替部208は、手動P解除判定部206より手動P解除判定フラグがONからOFFに切り換えられると、パーキング要求判定時間を所定時間T1から所定時間T2に切り替えるパーキング要求判定時間切替信号をパーキングスイッチ操作時間判定部210へ供給する。これにより、パーキングロック制御部212は、前記所定条件成立時においてオートパーキングロック制御を実施する。また、ドライバの電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替要求が、所定時間T1よりも短い所定時間T2で判断されるため、パーキングロック制御部212は、Pスイッチ198の所定時間T2を超える押込み操作があれば、パーキングロック機構をパーキングロック状態に切換えるように電動アクチュエータ46を制御する。要するに、パーキングロック制御部212は、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換後においてPスイッチ198の所定時間T1を超える長押し操作によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への移行後は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えの制限を解除する。これにより、たとえばパーキングロック装置36の修理が終了した際には、Pスイッチ198を所定時間T1を超える操作時間で押込み操作してパーキングロック機構37をパーキングロック状態へ移行させるだけで、その後において電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替え制御の制限を解除することができる。
図7は、パーキングロック制御用コンピュータ194の、その起動前における手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替えの有無を判定する制御作動の要部を説明するフローチャートである。図8は、パーキングロック制御用コンピュータ194の、その起動後における手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替えの有無を判定する制御作動の要部を説明するフローチャートである。図9は、パーキングロック制御用コンピュータ194の、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後における、電動アクチュエータ46によるパーキングロック状態への切換えを制限する制御作動の要部を説明するフローチャートである。
図7において、パーキングロック制御用コンピュータ194が起動されると、手動P解除判定部206の機能に対応するステップ(以下、「ステップ」を省略する。)S1において、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度から、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動時(現在)のシフトレンジがPレンジであるか否かが判定される。S1の判定が肯定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS2において、手動P解除判定フラグがOFFに維持される。S2実行後、本フローチャートは終了させられる。S1の判定が否定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS3において、パーキングロック制御用コンピュータ194の前回の電源OFF時のシフトレンジ(前トリップ最終レンジ)がPレンジであるか否かが判定される。S3の判定が肯定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS4において、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動前において手動解除機構108の操作によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切替えられたと判定され、手動P解除判定フラグがOFFからONに切り替えられる。S4実行後、本フローチャートは終了させられる。S3の判定が否定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS5において、手動P解除判定フラグがOFFに維持される。S5実行後、本フローチャートは終了させられる。
手動P解除判定部206の機能に対応する図8のS6において、シフトセンサ202により検出される制御軸64の回転角度から、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動後の現在のシフトレンジがPレンジであるか否かが判定される。S6の判定が肯定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS7において、手動P解除判定フラグがOFFに維持される。S7実行後、本フローチャートは終了させられる。S6の判定が否定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS8において、電動アクチュエータ46への直前の指令が、シフトセンサ信号値が示すパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替えと一致するか否かに基づいて、電動アクチュエータ46による切換えによらないですなわち手動解除機構108によりシフトレンジがPレンジから非Pレンジ(NotPレンジ)へ切替えられたか否かが判定される。S8の判定が肯定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS9において、手動解除機構108によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切替えられたと判定され、手動P解除判定フラグがOFFからONに切り換えられる。S9実行後、本フローチャートは終了させられる。S8の判定が否定される場合には、手動P解除判定部206の機能に対応するS10において、手動P解除判定フラグがOFFに維持される。S10実行後、本フローチャートは終了させられる。
図9において、手動P解除判定部206およびパーキング要求判定時間切替部208の機能に対応するS11において、パーキングロック制御用コンピュータ194の起動前あるいは起動後に、手動解除機構108によりパーキングロック機構37が非パーキングロック状態へ切替えられたか否かが確認される。S11の判定が肯定された場合すなわち手動P解除判定フラグがONにあることが確認された場合には、手動P解除判定部206およびパーキング要求判定時間切替部208の機能に対応するS12において、オートPロック禁止信号がパーキングロック制御部212に供給されることによりオートパーキングロック制御が禁止されるとともに、パーキング要求判定時間(P−SW判定時間)が所定時間T2よりも長い所定時間T1に切り替えられる。これにより、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えが制限される。S12実行後、本フローチャートは終了させられる。S11の判定が否定された場合すなわち手動P解除判定フラグがOFFにあることが確認された場合には、手動P解除判定部206およびパーキング要求判定時間切替部208の機能に対応するS13において、パーキングロック制御部212へのオートPロック禁止信号の供給が行われずに前記所定条件成立時におけるオートパーキングロック制御の実施が許可されるとともに、パーキング要求判定時間が所定時間T2に維持される。S13実行後、本フローチャートは終了させられる。
上述のように、本実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換えを判定する手動P解除判定部206と、手動P解除判定部206による切換判定後に、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えを制限するパーキングロック制御部212とを含む。このため、手動解除機構108の操作によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換え後において、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えに伴う、手動解除機構108のバックアップレバー110およびそれに装着された工具183の意図しない動作が抑制される。これにより、たとえばパーキングロック装置36の修理時などにおける作業性の低下が抑制される。
また、本実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、パーキングロック制御部212は、オートパーキングロック制御を開始する前記所定条件が成立したと判定された場合に、ドライバによるPスイッチ198の操作に基づくパーキング要求に拘わらずパーキングロック機構37をパーキングロック状態へ切り替えるように電動アクチュエータ46を制御するオートパーキングロック制御を行い、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換後は、オートPロック禁止信号を供給することにより前記所定条件成立時もパーキングロック機構37を非パーキングロック状態に維持する。このため、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換え後において、オートパーキングロック制御での電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えが阻止される。これにより、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えに伴う、手動解除機構108の車室内に設置されたバックアップレバー110およびそれに装着された工具183の意図しない動作が抑制されることから、パーキングロック装置36の修理時などにおける作業性の低下が抑制される。
また、本実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、ドライバによるPスイッチ198の操作時間が所定のパーキング要求判定時間を超えることによりパーキング要求を判定するパーキングスイッチ操作時間判定部210と、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換後は、パーキング要求判定時間を手動解除機構108が操作されていない場合の所定時間T2に比べて長い所定時間T1に切り替えるパーキング要求判定時間切替部208とを含む。このため、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切換え後において、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えには、手動解除機構108が操作されていない場合の所定時間T2に比べて長くされた所定時間T1を超えてPスイッチ198が操作されることが要求される。これにより、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えに伴う手動解除機構108の車室内に設置されたバックアップレバー110およびそれに装着された工具183の意図しない動作が抑制されることから、たとえば、パーキングロック装置36の修理時などにおける作業性の低下が抑制される。
また、本実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、手動解除機構108による非パーキングロック状態への切換後においてPスイッチ198の所定時間T1を超える操作によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への移行後は、所定条件成立時においてもオートパーキングロック制御を禁止するオートPロック禁止信号のパーキングロック制御部212への供給が停止されるとともに、パーキング要求判定時間が所定時間T1よりも短い所定時間T2に切り替えられることにより、パーキングロック制御部212は、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えの制限を解除する。このため、パーキングロック装置36の修理後に速やかに電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切換えの制限を解除することができる。
以上、本発明を表及び図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
たとえば、前述の実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、オートパーキングロック制御を開始する前記所定条件は、シフトポジションが非パーキングポジションにあるときに、車速Vが所定停止車速V0未満であり、且つ車両電源スイッチ214の操作により車両の電源状態がIG−OFF状態とされることであったが、これに限定されるものではなく、たとえば、車両の電源状態がIG−OFF状態とされる要件に替えて、ドアが開かれる、シートベルトが外される、着座センサにより検出される乗員の着座を示すフラグがONからOFFに切り替えられるなどの乗員不在が要件とされてもよい。
また、前述の実施例の手動解除機構108によれば、アウターレバー114は、弾性部材により矢印C方向へ初期位置に付勢されているため、バックアップレバー110に装着された工具183への矢印E方向への操作によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後に工具183への操作力が除かれると、バックアップレバー110および工具183は、アウターレバー114の初期位置への復帰に連動して矢印E方向とは反対方向へ操作力を加える前の非解除位置まで回動するように構成されていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、制御軸64とアウターレバー114が直接連結されるなどして、パーキングロック機構37の手動解除機構108による非パーキングロック状態への切替後にアウターレバー114が初期位置に復帰しないように構成されていてもよい。そのように構成された手動解除機構108においては、工具183への操作力が除かれても、バックアップレバー110および工具183が上記非解除位置へ向かい回動しないため、たとえばパーキングロック装置36の修理後の動作確認の際のIG−ONとされた状態での、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えが制限されることから、車室内のバックアップレバー110および工具183の矢印E方向とは反対方向への意図しない動作が抑制される。これにより、サービス時における作業性の低下が抑制される。
また、前述の実施例のパーキングロック制御用コンピュータ194によれば、手動解除機構108によるパーキングロック機構37の非パーキングロック状態への切替後は、パーキング要求判定時間を手動解除機構108が操作されていない場合の所定時間T2から所定時間T1に長くすることにより、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えを制限するものであったが、これに限定されるものではなく、たとえば、サービスツールでのコマンドが送信されることを要求することにより、電動アクチュエータ46によるパーキングロック機構37のパーキングロック状態への切替えを制限するものであってもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
36:車両用パーキングロック装置
37:パーキングロック機構
46:電動アクチュエータ
108:手動解除機構
110:バックアップレバー(手動操作レバー)
194:パーキングロック制御用コンピュータ(車両用パーキングロック装置の制御装置)
198:Pスイッチ(パーキングスイッチ)
206:手動P解除判定部
208:パーキング要求判定時間切替部
210:パーキングスイッチ操作時間判定部
212:パーキングロック制御部
37:パーキングロック機構
46:電動アクチュエータ
108:手動解除機構
110:バックアップレバー(手動操作レバー)
194:パーキングロック制御用コンピュータ(車両用パーキングロック装置の制御装置)
198:Pスイッチ(パーキングスイッチ)
206:手動P解除判定部
208:パーキング要求判定時間切替部
210:パーキングスイッチ操作時間判定部
212:パーキングロック制御部
Claims (4)
- アクチュエータによりパーキングロック状態と非パーキングロック状態とを切り換えるパーキングロック機構と、手動操作レバーの操作に基づいて非パーキングロック状態へ切り換えられる手動解除機構とを備える車両用パーキングロック装置を制御する制御装置であって、
前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換えを判定する手動P解除判定部と、該手動P解除判定部による切換判定後に、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えを制限するパーキングロック制御部とを含むことを特徴とする車両用パーキングロック装置の制御装置。 - 前記パーキングロック制御部は、所定条件成立時にドライバによるパーキングスイッチの操作に基づくパーキング要求に拘わらず前記パーキングロック機構がパーキングロック状態となるように前記アクチュエータを制御するオートパーキングロック制御を行い、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記所定条件成立時も非パーキングロック状態を維持することを特徴とする請求項1の車両用パーキングロック装置の制御装置。
- ドライバによる前記パーキングスイッチの操作時間が所定のパーキング要求判定時間を超えることにより前記パーキング要求を判定するパーキングスイッチ操作時間判定部と、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後は、前記パーキング要求判定時間を前記手動解除機構が操作されていない場合に比べて長くするパーキング要求判定時間切替部とを含むことを特徴とする請求項2の車両用パーキングロック装置の制御装置。
- 前記パーキングロック制御部は、前記手動解除機構による非パーキングロック状態への切換後において前記パーキングスイッチの前記パーキング要求判定時間を超える操作による前記パーキングロック機構のパーキングロック状態への移行後は、前記アクチュエータによるパーキングロック状態への切換えの制限を解除することを特徴とする請求項3の車両用パーキングロック装置の制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015188880A JP2017062020A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | 車両用パーキングロック装置の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2015188880A JP2017062020A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | 車両用パーキングロック装置の制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017062020A true JP2017062020A (ja) | 2017-03-30 |
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ID=58430111
Family Applications (1)
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| JP2015188880A Pending JP2017062020A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | 車両用パーキングロック装置の制御装置 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200133831A (ko) * | 2017-05-22 | 2020-11-30 | 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 | 차량의 자동 주차 제어 방법 및 자동 주차 제어 장치 |
| CN113593291A (zh) * | 2021-07-04 | 2021-11-02 | 李雷 | 一种智能车位管理系统 |
| CN113833845A (zh) * | 2020-06-24 | 2021-12-24 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种汽车及其变速箱解除驻车机构 |
-
2015
- 2015-09-25 JP JP2015188880A patent/JP2017062020A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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