JP2017042160A - 冷凍野菜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機酸モノグリセリドを含有する分散液の存在下において、野菜を茹でる、煮るまたは炒めるなどして加熱処理した後、該野菜を冷凍する冷凍野菜の製造方法。有機酸モノグリセリドを含有する分散液は更にショ糖脂肪酸エステル及び/又は糖類を含有してもよい。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は以下を要旨とするものである。
[2] 前記有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で、前記野菜を茹でる、煮るまたは炒めることにより加熱処理する、[1]に記載の冷凍野菜の製造方法。
[3] 前記分散液がさらにショ糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する、[1]または[2]に記載の冷凍野菜の製造方法。
[4] 前記分散液がさらに糖類を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の冷凍野菜の製造方法。
[5] 有機酸モノグリセリドを含有する分散液の存在下において、野菜を加熱処理した後、該野菜を冷凍することを特徴とする、加熱処理された野菜の冷凍変性防止方法。
[6] 前記有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で、前記野菜を茹でる、煮るまたは炒めることにより加熱処理する、[5]に記載の冷凍変性防止方法。
[7] 有機酸モノグリセリドを含有することを特徴とする、加熱処理された野菜の冷凍変性防止剤。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明の加熱処理された野菜の冷凍変性防止方法は、有機酸モノグリセリドを含有する分散液の存在下において、野菜を加熱処理した後、該野菜を冷凍することを特徴とする。
また、本発明の加熱処理された野菜の冷凍変性防止剤は、有機酸モノグリセリドを含有することを特徴とする。
本発明において、冷凍野菜を製造する野菜としては、特に制限はなく、以下のようなものが挙げられる。
果菜類:ナス、トマト、ピーマン、シシトウ、カボチャ、エンドウ、インゲン、ソラマメ、トウモロコシ、オクラ、キュウリ、ズッキーニなど
根菜類:ジャガイモ、ダイコン、カブ、ニンジン、サツマイモ、サトイモ、ゴボウ、ハスなど
葉菜類:キャベツ、ハクサイ、レタス、シュンギク、ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、ミズナ、ニラなど
茎菜類:アスパラガス、タマネギ、ネギ、ニンニク、ショウガ、ウド、タケノコなど
花菜類:ブロッコリー、カリフラワー、ミョウガ、フキノトウなど
ジャガイモは皮を少し厚めに剥き、芽が出ている場合は取る。
アスパラガスは根元のかたい部分を落とし、はかまを丁寧に取り除く。かたい部分は皮を薄く剥くと口当たりが良くなる。
本発明で使用する有機酸モノグリセリドを含有する分散液(以下、有機酸モノグリセリド含有分散液という場合がある)について説明する。
本発明では、有機酸モノグリセリド含有分散液の存在下において、野菜を加熱処理する。
野菜を茹でて加熱処理する場合、茹で汁となる水には、通常0.01〜1重量%程度の食塩が添加される。茹で汁中の有機酸モノグリセリド含有分散液の含有量は、通常0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、通常5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。この範囲であることにより、野菜が冷凍変性の影響を受けず、良好な食感と風味を得ることができる。
茹でた野菜は茹で汁から取り出し、ザルなどにとり、乾燥しないようにして室温まで冷却する。
野菜を煮て加熱処理する場合、煮汁には、通常、水と有機酸モノグリセリド含有分散液の他、醤油、砂糖、出汁、みりん、酒等、煮物に必要な調味料が含まれる。
野菜を炒めて加熱処理する場合、野菜に有機酸モノグリセリド含有分散液、または有機酸モノグリセリド含有分散液と調味料、あるいは有機酸モノグリセリド含有分散液を含む調味液を添加して油で炒めてもよく、ある程度野菜を油で炒めた後、有機酸モノグリセリド含有分散液、または有機酸モノグリセリド含有分散液と調味料、あるいは有機酸モノグリセリド含有分散液を含む調味液を添加して更に炒めてもよく、野菜を有機酸モノグリセリド含有分散液を含む調味液に浸漬した後油で炒めてもよい。また、炒める前、或いは炒めた後に、茹でる、蒸す、煮るなどの調理を行い、いずれかの過程で有機酸モノグリセリド含有分散液を添加してもよい。
この場合、糖類としては、有機酸モノグリセリド含有分散液が含んでいてもよい糖類として例示したものの1種又は2種以上用いることができ、好ましくはマルトオリゴ糖(好ましくは重合度3〜7)である。
加熱処理後の野菜を常法に従って、例えば−15℃〜−30℃に冷却して冷凍し、保存する。この際、緩慢冷凍、急速冷凍のいずれをも採用することができるが、急速冷凍の方が氷晶の粗大化を抑制できることから好ましい。
本発明により製造された冷凍野菜の解凍方法としては、野菜の種類や加熱処理の種類などに応じて、室温での放置による自然解凍、冷蔵庫の中で一晩から一昼夜置く庫内解凍、電子レンジによる解凍、流水や湯煎(沸騰水)による解凍などを採用することができる。
(実施例1〜5)
HLB11のショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ社製「リョートー(登録商標)シュガーエステルS−1170」)3.5部を室温で、糖類の水溶液としてマルトオリゴ糖水溶液(三和澱粉工業社製「オリゴトース」、マルトオリゴ糖固形分72重量%)60部と水8部の混合液68部に分散し、撹拌しながら加温して75℃まで昇温した(以下「オリゴ糖液」と呼ぶ)。
前記のオリゴ糖液を55℃まで冷却し、上記のコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散液を加えて20分間撹拌した。次いで、45℃まで冷却することにより、ラメラ構造体の水分散液を調製した(以下「組成物A」と呼ぶ)。なお、組成物Aのコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の確認は偏光顕微鏡による観察によって行った。偏光顕微鏡の写真中に偏光十字が観察され、組成物Aがラメラ構造体を有していることがわかった。
組成物Aを用いない以外は、実施例1〜5と同様の方法で冷凍野菜を製造し、解凍後の食感および風味を評価した。評価結果を表1に示す。
インゲンを長さ約5cmに、ジャガイモを厚さ6mmの輪切りに、ニンジンを厚さ6mmの輪切りにそれぞれカットした。組成物Aを水道水に対して0.2%、0.5%、1.0%の濃度に添加して茹で汁を調製した。続いて野菜の約5倍量の茹で汁を蓋付きステンレス容器に入れ、この容器を鍋に入れて湯煎状態で加熱し、容器内の茹で汁の温度が99℃以上になった時点で野菜類を各々各容器内に入れ、インゲンは2分間、ジャガイモは2.5分間、ニンジンは3.5分間茹でた。その後、ザルに野菜類を取り、乾燥しないように冷却した後、ビニール袋に入れ、−24℃で急速冷凍した。
冷凍野菜を5℃で24時間放置して解凍したものについて、食感等の評価を実施した。評価結果を表2に示す。
組成物Aを用いない以外は、実施例6〜14と同様の方法で冷凍野菜を製造し、食感等の評価を行った。評価結果を表2に示す。
5.0:極端にあり皮が硬い
4.0:ある
3.0:少しある
2.0:僅かにある
1.0:極僅かにある
0.0:ない
5.0:極端にある
4.0:ある
3.0:少しある
2.0:僅かにある
1.0:極僅かにある
0.0:ない
(実施例15)
ニンジン100部を厚さ1.5cmの輪切りにし、面取りをして、砂糖9部、食塩1部、水100部、上記で調製した組成物A1部と共に鍋の中に入れた。
ニンジンが重ならないように鍋に並べ、バター10部をニンジンの上にのせて落し蓋をし、強火にかけた。煮立った後、弱火で15分間煮汁がなくなるまで煮詰め、粗熱をとってニンジングラッセを得た。
得られたニンジンのグラッセを−24℃で急速冷凍し、冷凍保存3週間後に550Wの電子レンジで2分間解凍及び加熱調理した。冷凍前(作り立て)と冷凍保存後(電子レンジ加熱後)のグラッセについて、食感および風味の評価を実施した。評価結果を表3に示す。
組成物Aを用いない以外は、実施例15と同様の方法でニンジングラッセを製造し、食感および風味を評価した。評価結果を表3に示す。
大根を厚さ約2.5cmの輪切りにした後、ピラーで薄く皮をむいた。ステンレス容器の底に乾燥昆布2.5部を敷き大根約180部(2個)とだし汁300部を入れ、湯煎で容器内のだし汁の温度が90℃になってから15分間加熱を行い、その後液体混布だし10部を加えさらに5分間加熱した。その後、容器ごと湯煎より取出し、室温で約2時間冷却した。このようにして製造されたふろふき大根をだし汁から取り出し、−24℃で急速冷凍した。なお、組成物Aはだし汁に対して3部を添加した。冷凍前のふろふき大根と、冷凍したものを冷蔵庫で1日庫内解凍した後のふろふき大根について、食感および風味等の評価を実施した。評価結果を表4に示す。
組成物Aをだし汁に配合しない(比較例10)、組成物Aをだし汁に配合せずに糖類1.5部を配合した(比較例11および12)以外は、実施例16と同様な方法でふろふき大根を製造し、同様に食感および風味等を評価した。
ただし、比較例11は糖類としてトレハロース(林原社製「トレハ(登録商標)」)を用い、比較例12は糖類としてマルトオリゴ糖水溶液(三菱化学フーズ社製「オリゴトース」、マルトオリゴ糖固形分72重量%)を用いた。評価結果を表4に示す。
比較例10の差を5.0とし、差が認められない場合を0.0とし、5.0と0との間を段階評価した。
5.0:極端にある
4.0:非常にある
3.0:かなりある
2.0:ある
1.0:少しある
0.0:ない
(実施例17)
野菜(茄子525g、ニンジン90g、ピーマン51g)を油20gを用いて3分間強火で炒めた。炒めた後の野菜の重量は666gであった。
豚挽き肉約171gを肉の色が変わる程度に炒めた。
組成物Aの使用量を4gとした以外は、実施例17と同様にして冷凍麻婆茄子を製造した。
これを湯煎により解凍加熱したところ、実施例17よりもさらに、茄子のしっかりした食感があり、水っぽさはなく、茄子に味がしみていて美味しいものであった。人参とピーマンも水っぽくなかった。
組成物Aを使用しなかった以外は、実施例17と同様にして冷凍麻婆茄子を製造した。
これを湯煎により解凍加熱したところ、茄子は甘さがあり味気なく、水っぽさも少しあった。人参とピーマンも水っぽかった。
マルトオリゴ糖水溶液及び組成物Aを使用しなかった以外は、実施例17と同様にして冷凍麻婆茄子を製造した。
これを湯煎により解凍加熱したところ、茄子は固く、水っぽかった。人参とピーマンも水っぽかった。
醤油86g、味醂86g、日本酒40g、おろし生姜18gを混合してつけだれとした。このつけだれに対して1重量%となるよう上記組成物Aを添加した。
炒めた後の豚肉ともやしをビニール袋に入れて冷凍した。
組成物Aを使用しなかった以外は実施例19と同様にして、冷凍もやし炒めと冷凍生姜焼きを製造した。
電子レンジで1分20秒間加熱解凍して食したところ、もやしのしゃきしゃき感がなく、豚肉も柔らかくなかった。
(実施例20)
キャベツ520g、もやし210g、ニンジン82g、タマネギ275g、長ネギ76g、豚肉こま切れ114g、さつま揚げ90g、かまぼこ67g、水戻しきくらげ34gの具材を強火でキャベツに火が通る程度に炒めた。
ちゃんぽんスープとして、水200gに、市販のちゃんぽん用濃縮スープ50gと塩2gを添加したものを用意した。
マルトオリゴ糖水溶液を使用せず、上記組成物A6gをちゃんぽんスープに混合した以外は、実施例20と同様にして調理、冷凍後、ちゃんぽんを作製した。
このちゃんぽんを食したところ、キャベツの冷凍により生じる障害は少なく水っぽさもなかった。麺全体とスープの水っぽさもなかった。
マルトオリゴ糖水溶液及び上記組成物Aを使用しなかった以外は実施例20と同様にして調理、冷凍後、ちゃんぽんを作製した。
このちゃんぽんを食したところ、キャベツの冷凍により生じる障害が少しあり、水っぽかった。麺全体とスープも水っぽかった。
Claims (7)
- 加熱処理された野菜を冷凍して冷凍野菜を製造する方法であって、
有機酸モノグリセリドを含有する分散液の存在下において、野菜を加熱処理した後、該野菜を冷凍することを特徴とする、冷凍野菜の製造方法。 - 前記有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で、前記野菜を茹でる、煮るまたは炒めることにより加熱処理する、請求項1に記載の冷凍野菜の製造方法。
- 前記分散液がさらにショ糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する、請求項1または2に記載の冷凍野菜の製造方法。
- 前記分散液がさらに糖類を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷凍野菜の製造方法。
- 有機酸モノグリセリドを含有する分散液の存在下において、野菜を加熱処理した後、該野菜を冷凍することを特徴とする、加熱処理された野菜の冷凍変性防止方法。
- 前記有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で、前記野菜を茹でる、煮るまたは炒めることにより加熱処理する、請求項5に記載の冷凍変性防止方法。
- 有機酸モノグリセリドを含有することを特徴とする、加熱処理された野菜の冷凍変性防止剤。
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