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JP2016188160A - 耐食性部材及び静電チャック用部材 - Google Patents

耐食性部材及び静電チャック用部材 Download PDF

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JP2016188160A
JP2016188160A JP2015069508A JP2015069508A JP2016188160A JP 2016188160 A JP2016188160 A JP 2016188160A JP 2015069508 A JP2015069508 A JP 2015069508A JP 2015069508 A JP2015069508 A JP 2015069508A JP 2016188160 A JP2016188160 A JP 2016188160A
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Megumi Otomo
恵 大友
弘訓 釘本
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弘訓 釘本
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Abstract

【課題】静電チャック用部材に使用した場合、電界を印加したときの静電チャックの吸着力を強くし、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力を弱くすることができる耐食性部材、及び静電チャック用部材を提供する。【解決手段】本発明は、サマリウムとアルミニウムと酸素とを含む複合酸化物から実質的に構成される耐食性部材であって、前記複合酸化物がペロブスカイト型結晶を含み、前記耐食性部材の少なくとも一主面に存在する、最大長さが0.1mm以上である前記サマリウム由来の偏析部が10個以下である耐食性部材、及びこれを含む静電チャック用部材に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、耐食性部材及びこれを含む静電チャック用部材に関する。
半導体製造工程において使用されるCVD装置、スパッタリング装置等の成膜装置、あるいは微細加工を施すためのエッチング装置等においては、ウェハを保持するためにチャック装置が用いられる。
このチャック装置としては、従来真空チャック方式やメカニカルクランプ方式が採用されてきたが、近年の半導体製造プロセスの高度化に伴い、半導体ウェハを静電引力により吸着する静電チャック方式が用いられるようになってきている。この静電チャック方式は、ウェハ平面度の矯正や均熱等の面において、従来の真空チャック方式やメカニカルクランプ方式に比べ優れた特性を発揮する。静電チャックの動作特性としては、電圧を印加している間は大きな吸着力を発生して被吸着物の落下等を防止し、電圧印加を解除したならば直ちに吸着力を小さくして被吸着物を容易に取り外し得ることが望ましい。
また、IC、LSI、VLSI等の半導体装置の製造ラインには、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス、及びこれらのプラズマを用いる工程がある。これらの工程では、静電チャックにより固定された半導体ウエハに対して、例えば、ドライエッチング、プラズマエッチング、クリーニング等の処理が実施される。これらの処理には、CF、SF、HF、NF、F等のフッ素系ガスや、Cl、SiCl、BCl、HCl等の塩素系ガス、これらのガスのプラズマ等が使用される。これらの腐食性ガスやプラズマは腐食性が高いため、これらの腐食性ガスやプラズマによる静電チャックを構成する静電チャック用部材の腐食が問題となっている。
従来は、静電チャック用部材に用いる耐食性材料として、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAl12、以下、YAGと略す)や、酸化イットリウム以外の希土類酸化物をYAGに添加したもの等が使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2004−315308号公報 特開2011−151336号公報 特開2012−94826号公報
特許文献1〜3に記載されている耐食性部材は、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマに対して高い耐腐食性を有する。
しかし、今後の半導体製造工程におけるチャック装置としては、電界を印加したときの静電チャックのウェハに対する吸着力が強く、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力が弱いことがより重要となる。
そこで、本発明は、静電チャック用部材に使用した場合、電界を印加したときの静電チャックの吸着力を従来よりもさらに強くし、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力を従来よりもさらに弱くすることができる耐食性部材、及びこれを含む静電チャック用部材を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み鋭意検討の結果、本発明者らは、誘電率がさらに高い材料として、サマリウムとアルミニウムとを含む複合酸化物で、特にペロブスカイト型結晶を含む耐食性材料に着目し、かつ、少なくとも一主面に存在するサマリウムに由来する所定の大きさの偏析部を少なくすることで、当該課題を解決できることを見い出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1] サマリウムとアルミニウムとを含む複合酸化物から実質的に構成される耐食性部材であって、前記複合酸化物がペロブスカイト型結晶を含み、前記耐食性部材の少なくとも一主面に存在する、最大長さが0.1mm以上である前記サマリウム由来の偏析部が10個以下である耐食性部材。
[2] 前記耐食性部材の相対密度が97%以上である[1]に記載の耐食性部材。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の耐食性部材を含む静電チャック用部材。
本発明によれば、静電チャック用部材に使用した場合、電界を印加したときの静電チャックの吸着力を強くし、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力を弱くすることができる耐食性部材、及びこれを含む静電チャック用部材を提供することができる。
実施例1の耐食性部材の表面を示す写真である。 比較例1の耐食性部材の表面を示す写真である。
[耐食性部材]
本発明の耐食性部材は、サマリウムとアルミニウムとを含む複合酸化物(以下、「本発明に係る複合酸化物」ということがある)から実質的に構成される。サマリウムとアルミニウムとを含む複合酸化物で実質的に構成されることで、種々の腐食性ガスに対する耐食性を発揮することができる。
ここで、「実質的に構成される」とは、本発明の効果が阻害されない程度に、本発明に係る複合酸化物以外にもその他の元素や化合物(特に酸化物)の含有が許容されることを意味する。耐食性部材中の、本発明に係る複合酸化物の割合は、例えば、80体積%以上であることが好ましく、90体積%以上であることがより好ましく、95体積%以上であることがさらに好ましい。本発明に係る複合酸化物の割合は、蛍光X線分析法による元素分析及び粉末X線回折法による定量分析により確認することができる。
本発明に係る複合酸化物はペロブスカイト型結晶を含む。ペロブスカイト型結晶は、例えば、SmAlOである。ペロブスカイト型化合物の多くは、正方晶、斜方晶、三方晶等の立方格子から歪んだ構造を有しているため、強誘電性を示し、強い電界が印加される静電チャック用部材の用途には不適当であると考えられていた。しかし、本発明者らは、SmAlOが、斜方晶ペロブスカイト型構造(LaAlO型構造)であるにも関わらず、静電チャック用部材としての用途に好適であることを見出した。
すなわち、ペロブスカイト型結晶を含むことで耐食性部材の誘電率を高くすることができるとともに、本発明の耐食性部材を静電チャック用部材に使用した場合、電界を印加したときの静電チャックの吸着力をより強くし、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力をより弱くすることができる。
また、本発明に係る複合酸化物中のペロブスカイト型結晶は、50体積%以上であることが好ましく、80体積%以上であることがより好ましい。ペロブスカイト型結晶の割合は、粉末X線回折法による定量分析により確認することができる。
耐食性部材となる焼結体の製造段階で、サマリウムが均一に分散していないと、すなわち、サマリウムが表面において偏析していると、焼結体表面に黒点が発生し得る。この黒点はSmの偏析が原因であり、真空中あるいは不活性雰囲気下で焼結した場合、還元により金属サマリウムとなりやすく、静電チャックとした場合に残留吸着及び誘電損失が大きくなると推察される。また、誘電率や吸着力等の特性が安定化しないことがある。
上記黒点は目視で確認できる程度以上のものが表面に存在することで、特に吸着力、残留吸着及び誘電損失等に影響を与えることが多い。そこで、本発明の耐食性部材では、少なくとも一主面に存在する、最大長さが0.1mm以上であるサマリウム由来の偏析部が10個以下とする。当該サマリウム由来の偏析部は、5個以下であることが好ましく、0であることがさらに好ましい。サマリウム由来の偏析部が10個を超えると静電チャックとした場合に残留吸着及び誘電損失が大きくなると推測される。
なお、最大長さが0.1mm未満のサマリウム由来の偏析部が存在していても本発明の効果に大きな影響を与えることはない。
最大長さが0.1mm以上であるサマリウム由来の偏析部は、光学顕微鏡等により測定することができる。
なお、上記の「少なくとも一主面」とは、例えば、本発明の耐食性部材が円盤状のような板状である場合は、少なくとも一方の平坦面をいう。言い換えるならば、耐食性部材を種々の用途に適用した場合にその機能を主に発揮する面、例えば、静電チャックとして使用する場合はそのチャック面をいう。
上記複合酸化物におけるサマリウム:アルミニウム(モル比)の範囲は、73:27〜35:65であることが好ましく、65:35〜40:60であることがより好ましく、60:40〜45:55であることがさらに好ましい。複合酸化物におけるサマリウム:アルミニウム(モル比)の範囲が73:27〜35:65であると、複合酸化物の主要な構造をペロブスカイト型結晶にすることができる。
本発明の耐食性部材の40Hzの周波数における比誘電率(温度:25℃)は、20以上であることが好ましく、23以上であることがより好ましく、25以上であることがさらに好ましい。本発明の耐食性部材における比誘電率が20以上であると、耐食性部材を静電チャック用部材に使用した場合、電界を印加したときの静電チャックの吸着力を強くすることができる。
本発明の耐食性部材における相対密度は、97%以上であることが好ましく、97.5%以上であることがより好ましく、98%以上であることがさらに好ましい。耐食性部材における相対密度が97%以上であると、耐食性部材の強度を高くし、耐食性部材の比誘電率を高くすることができる。また、耐食性部材中の気孔は誘電損失増大の原因となるので、耐食性部材における相対密度が97%以上であると、耐食性部材の誘電損失を低減することができる。
本発明の耐食性部材を厚さ1mmに加工し、アルミナセラミックス/電極/焼結体の構成で接着し、試料載置面温度25℃にて2.0kvの電圧を印加した際の静電吸着力は12kPa以上であることが好ましく、13kPa以上であることがより好ましく、15kPaであることがさらに好ましい。静電吸着力が12kPa以上であることで、静電チャック用部材に使用することにより、シリコンウエハ等の基板を静電チャックに確実に固定させることができる。
また本発明の耐食性部材を厚さ1mmに加工し、アルミナセラミックス/電極/焼結体の構成で接着し、試料載置面温度25℃にて2.0kvの印加電圧を60秒間付与した後、電圧の印加を解除してその直後に測定した残留吸着力は1kPa以下であることが好ましく、0.9kPa以下であることより好ましく、0.8kPa以下であることがさらに好ましい。残留吸着力が1kPa以上であると、本発明の耐食性部材を静電チャック用部材に使用することにより、シリコンウエハ等の基板への所定の処理が終わった後、基板を静電チャックから容易に取り外すことができる。
本発明の耐食性部材の40Hzの周波数における誘電損失は0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましい。誘電損失が0.1以下であることで、残留吸着が減少して、静電チャック用途に良好に用いることができる。
また、本発明の耐食性部材の曲げ強度は、150MPa以上であることが好ましく、160MPa以上あることがより好ましく、170MPa以上であることがさらに好ましい。ここで、曲げ強度は、JIS R1601に準拠して、4点曲げ試験により測定する。耐食性部材の曲げ強度が150MPa以上であると、耐食性部材を静電チャック用部材として使用した場合、強度に関して実用上の問題が生じない。
[耐食性部材の製造方法]
本発明の耐食性部材は、例えば、下記のような工程を経て製造される。
すなわち、(A)原料粉末の粒度分布d50が0.5μm以下、d90が0.9μm以下である原料粉末分散液を調製する原料粉末分散液調製工程と、(B)先の工程から得られた原料粉末分散液をスプレードライにより原料混合粉末を得た後、その原料混合粉末を成形し脱脂する成型工程と、(C)脱脂後の成形体を焼結する焼成工程と、(D)この工程で得られた焼結体をアニール処理するアニール処理工程と、を経て製造される。
以下、各工程を説明する。
(A)原料粉末分散液調製工程:
サマリウムとアルミニウムとを含み、かつペロブスカイト型結晶を含む複合酸化物(サマリウム・アルミニウム・ペロブスカイト:SAP)は、Sm粉末とAl粉末を混合し、高温で反応焼結を行うことで、焼結体が得られる。しかし、単に混合しただけでは焼結体の残留吸着が大きくなったり、誘電損失が大きくなったりすることがある。すなわち、水中にAl粉末とSm粉末を分散させて混合し、分散スラリーをスプレードライにより乾燥させて原料混合粉末を得る方法では、SmはAlよりも比重が大きいため、分散スラリー中で沈澱してしまう。その結果、焼結体中で黒点の発生原因となるとともに、導電性の付与によりSmの偏析が起こり、真空中あるいは不活性雰囲気下で焼結した場合還元により金属サマリウムとなりやすく、残留吸着及び誘電損失が大きくなると推察される。
本発明の耐食性部材に係る製造方法では、この原料粉末分散液調製工程において、原料粉末分散液の分散性を向上させることでSm粉末とAl粉末とが均一に混合され、反応焼結が均一に起こるため、Smの偏析を防ぐことができる。
原料粉末分散液調製工程について、より具体的に説明する。
まず、本工程では、各結晶相の原料となる粉体を溶媒中に混合、分散させて、スラリー(原料粉末分散液)を調製する。
原料粉末であるAl粉末及びSm粉末のそれぞれの粒子径は0.01〜1μm程度であることが好ましい。粒子径が1μm程度以下であると、焼結に必要な表面自由エネルギーが不足せず、緻密な焼結体が得られやすい。また、0.01μm程度以上であれば、商業上高価となることはなく、コスト増加を防ぐことができる。
混合して原料粉末のスラリーとするためには溶媒を用いるが、使用する溶媒に制限はなく、水やアルコール等が挙げられる。
分散方法としてはまず、比重の重いSm粉末に分散剤を添加して、撹拌と超音波処理を行い、予備分散を行って、Sm分散液を調製する。分散剤としてはポリメタクリル酸系分散剤、アクリルコポリマー、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。また、分散剤はSm粉末に対して5〜10質量%程度とすることが好ましい。
得られた分散液は超高圧を利用した湿式微粒化装置で分散・粉砕処理を行う。
Sm粉末とは別に、Al粉末を溶媒中に添加し、撹拌と超音波処理を行ってAl分散液を作製する。Al粉末には分散剤を使用してもよく、使用しなくてもよい。分散液として、ポリカルボン酸系分散剤を使用することが好ましい。また、分散剤はAl粉末に対して5〜10質量%程度とすることが好ましい。
その後、Al分散液とSm分散液とを混合して撹拌と超音波処理を行い、得られた混合分散液を湿式微粒化装置で分散・粉砕処理を行い、粒度分布の細かいスラリー(原料粉末分散液)を得る。
得られるスラリー中の原料粉末の粒度分布の特性としては、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準のd50(50%累積径)が0.5μm以下、d90(90%累積径)が0.9μm以下であることが好ましい。d50が0.5μm以下、d90が0.9μm以下であると酸化サマリウムの偏析が起こりにくくなり、黒点の発生を抑える、もしくは無くすことができる。
(B)成型工程:
本工程では、(A)工程で得られたスラリーを造粒して顆粒とし、さらにこの顆粒を所望の成型体に成型する。スラリーから顆粒形状に造粒する方法としてはスプレードライヤー等が好適に用いられる。こうして得られた顆粒を周知の成型手段により成型した後、大気中、50〜600℃程度にて脱脂を行う。
(C)焼成工程:
本工程では、(B)工程で得られた成型体を焼成する。大気中あるいは不活性ガス雰囲気中、1300℃〜1800℃にて1〜3時間程度焼成することにより、97%以上の相対密度を有する緻密な焼結体を作製することができる。温度が1300℃以上であると焼結が良好に進み、得られる焼結体の密度を向上させることができる。また、1800℃以下とすることで溶解を防ぐことができる。
焼成方法としては、常圧焼成でもよいが、緻密な焼結体を得るためには、ホットプレス、熱間静水圧プレス(HIP)等の加圧焼成法が好ましい。加圧焼成時の加圧力は特に制限はないが、通常、10〜40MPa程度である。
(D)アニール処理工程:
本工程では、(C)工程で得られた焼結体に大気中で加熱処理を行う。アニール処理温度は1280℃〜1600℃が好ましく、処理時間は2〜12時間が好ましい。アニール処理温度を1280℃以上とすることで酸素欠陥をなくすことができる。また、1600℃以下とすることで良好な吸着力を維持させることができる。また、処理時間が2時間以上であれば酸素欠陥をなくすことができ、12時間以下であれば良好な吸着力を維持させることができる。
以上の工程を経て、適宜公知の処理が施されて本発明の耐食性部材が製造される。
既述のとおり、上記本発明の耐食性部材に係る製造方法では、原料分散液調製工程において特定の分散処理が施されるため、Sm粉末とAl粉末の分布が均一な焼結体を得られる。
これは、Sm粉末をはじめに高圧分散機で処理を行って十分粒径を細かくしてSm分散液を調製しておき、Al分散液と混合することでSm粉末とAl粉末とが均一に混ざりあったスラリーが得られることに起因する。そして、このスラリーを乾燥させることで均一な原料混合粉末が得られる。この均一な原料混合粉末を用いることで焼結体中でのSmの偏析を防ぐことができ、耐食性部材表面の黒点の生成が抑えられ、大きな吸着力が得られ、かつ誘電損失の増加や残留吸着力の増加を抑えることができる。
[静電チャック用部材]
本発明の静電チャック用部材は本発明の耐食性部材を含む。静電チャック用部材は、例えば、試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、静電吸着用内部電極層を埋設する接着剤層と、接着剤層における板状体と反対側に設けられた絶縁性材料層とを有する。静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面に、本発明の耐食性部材が使用される。
本発明の静電チャック用部材は、本発明の耐食性部材を含むため、電界を印加したときの静電チャックの吸着力を従来よりもさらに強くし、電界の印加を停止したときの静電チャックの残留吸着力を従来よりもさらに弱くすることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
後述の実施例及び参考例における測定及び評価は下記のようにして行った。
(1)耐食性部材の相対密度
アルキメデス法により、実施例及び参考例で得られた耐食性部材の密度を測定し、下記式により求めた理論密度で、測定した密度を割り算して相対密度を算出した。
単位胞重量(g)=酸化サマリウムアルミニウム結晶相の各単位胞重量×各結晶相のmol%
単位胞体積(cm)=酸化サマリウムアルミニウム結晶相の各単位胞体積×各結晶相のmol%
理論密度(g/cm)=単位胞重量/単位胞体積
なお、酸化サマリウムアルミニウムの各結晶相%のmol%は、原料粉体の仕込み量から算出した。
(2)耐食性部材の結晶相の同定
粉末X線回折法により、実施例及び参考例で得られた耐食性部材の結晶相の同定を行った。粉末X線回折には、X線回折装置(PANalytical社製、X’Pert PRO MPD)を使用した。
(3)スラリーの粒度分布
スラリー中の原料粉末の粒度分布は測定機器として、島津製作所製、機種名「SALD−2000J」を用いて測定を行い、d50及びd90を求めた。
(4)焼結体の比誘電率、誘電損失
実施例及び参考例で得られた耐食性部材をφ48×1mmに加工した後、40MHzから1MHzの周波数領域における耐食性部材の比誘電率を、充放電評価装置(東洋システム(株)製、TOSCAT−3000)を使用して測定した。
(5)焼結体の吸着力と残留吸着力
・吸着力
実施例及び参考例で得られた耐食性部材を厚さ1.0mmに加工し、加工した耐食性部材とアルミナセラミックスとの間に電極を埋設した接着層を形成して静電チャックを作製した。静電チャックの試料載置面温度を25℃にし、2.0kVの電圧を電極に60秒間印加して、1インチのシリコンウエハを静電チャックに真空中(<0.5Pa)で吸着させた。そして、1インチのシリコンウエハに対する吸着力を測定した。測定はロードセルを用いた引き剥がしにより行い、そのとき発生した最大引き剥がし応力を吸着力とした。
・残留吸着力
実施例及び参考例で得られた耐食性部材を厚さ1.0mmに加工し、加工した耐食性部材とアルミナセラミックスとの間に電極を埋設した接着層を形成して静電チャックを作製した。静電チャックの試料載置面温度を25℃にし、2.0kVの電圧を電極に60秒間印加して、1インチのシリコンウエハを静電チャックに真空中(<0.5Pa)で吸着させた。その後、電圧の印加を停止し、電圧の印加を停止した直後の1インチのシリコンウエハに対する残留吸着力を測定した。測定はロードセルを用いた引き剥がしにより行い、そのとき発生した最大引き剥がし応力を残留吸着力とした。
(6)耐食性部材表面の黒点の評価
最大長さが0.1mm以上の黒点の数を光学顕微鏡によりカウントした。
(7)耐食性評価
実施例および参考例で得られた耐食性部材に、(i)CF/O/Ar(2/2/16mL/分)及び(ii)SF(10mL/分)のガス種を照射し、プラズマ暴露試験を行った。条件は真空度:1mTorr、電極周波数:2.5GHz、バイアス周波数:13.56MHz、電圧:3400V、電流:1.8A、プラズマパワー:420W(CF) 及び400W(SF)であった。
暴露していない部分と暴露後の部分の表面粗さを測定し、その差からエッチングレートを算出した。
(実施例1)
(A)原料粉末分散液調製工程:
市販(大明化学工業(株)製、型番:TM−5D)の酸化アルミニウム(Al)粉末と、市販(日本イットリウム(株)製、型番:N−SM3CP)の酸化サマリウム(Sm)粉末とを表1の原料組成となるようにそれぞれ秤量した。
次に、Sm粉末に対して5質量%の分散剤をSm粉末に添加し、水を溶媒として加え、30質量%の水溶液になるように調整した。撹拌と超音波処理を行い、予備分散を行ってSm分散液を調製した。
分散剤としてはポリメタクリル酸系分散剤を用いた。Sm分散液を、超高圧を利用した湿式微粒化装置(装置名:スターバースト、スギノマシン社製)で分散・粉砕処理を行った。
Sm粉末とは別に、Al粉末を水溶媒中に添加し、撹拌と超音波処理を行ってAl分散液(Al:30質量%)を作製した。その後、Al分散液とSm分散液とを混合して撹拌と超音波処理を行い、得られた混合分散液を湿式微粒化装置で分散・粉砕処理を行ってスラリーを得た。
分散後のスラリーの一部を取り、原料粉末の粒度分布(d50及びd90)の測定を行った。結果を表1に示す。
(B)成型工程、及び(C)焼成工程:
このスラリーをスプレードライヤーにて造粒し顆粒とした。次いでこの顆粒を所定形状に成型した。次いで、この成型体を500℃、大気中で4時間加熱して脱脂処理を行った。ホットプレスを用いてアルゴン中で1500℃、2時間加圧焼成し、焼結体を得た。この際の加圧力は20MPaとした。
(D)アニール処理工程:
得られた焼結体を大気中で1480℃、10時間の加熱処理(アニール処理)を行い、耐食性部材を作製した。
得られた耐食性部材はX線回折測定や比誘電率測定、吸着力測定により評価を行った。得られた耐食性部材の特性を表1に示す。また、作製した耐食性部材の一主面の写真を図1に示す。
(実施例2)
市販の酸化アルミニウム(Al)粉末と、市販の酸化サマリウム(Sm)粉末を表1の原料組成となるように秤量し、Sm粉末に対して1質量%の分散剤をSm粉末に添加した以外は実施例1と同様に行い、耐食性部材を作製し、得られた焼結体の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
市販の酸化アルミニウム(Al)粉末と、市販の酸化サマリウム(Sm)粉末を表1の原料に示す組成となるように秤量し、Sm粉末に対して使用した分散剤をアクリルコポリマー系分散剤とした以外は、実施例1と同様に行い、耐食性部材を作製し、得られた焼結体の評価を行った。結果を表1に示す。
(参考例1)
(A)原料粉末分散液調製工程:
市販の酸化アルミニウム(Al)粉末と、市販の酸化サマリウム(Sm)粉末を表1の原料組成となるように秤量した。Al粉末に対して1質量%の分散剤を添加し、水を溶媒として超音波処理を行い、分散を行った。Sm粉末に対して5質量%の分散剤を添加し、水を溶媒として超音波処理を行い、分散を行った。各分散液を混合後、高圧分散機で分散を行い、スラリーを得た。分散後のスラリーの一部を取り、粒度分布の測定を行った。
(B)〜(D)の工程は実施例1と同様とし、得られた耐食性部材の評価を行った。結果を表1に示す。また、作製した耐食性部材の一主面の写真を図2に示す。
(参考例2)
市販の酸化アルミニウム(Al)粉末と市販の酸化サマリウム(Sm)粉末を表1の原料組成となるように秤量した。分散剤は添加せず、水を溶媒としてAl粉末とSm粉末の撹拌を行い、分散液を得た。あとの工程は実施例1と同様に行い、得られた耐食性部材の評価を行った。結果を表1に示す。
なお、耐食性の評価では、すべての実施例及び参考例で、(i)の「(CF/O)Ar」で0.01〜0.1μm/hrの範囲内にあり、(ii)の「SF/Ar」で0.1〜0.5μm/hrの範囲内にあり、良好な耐食性が確認できた。
実施例ではいずれも、原料粉末分散液調製工程において所定の分散処理を施したため、SmとAlの分布が均一となり、表面への黒点の発生が抑えられた耐食性部材が得られた(図1参照)。その結果、参考例に比べて、大きな吸着力が発揮され、かつ、低誘電損失及び低残留吸着力が得られる結果となった。なお、参考例では、図2に示すような黒点の発生が確認された。

Claims (3)

  1. サマリウムとアルミニウムとを含む複合酸化物から実質的に構成される耐食性部材であって、
    前記複合酸化物がペロブスカイト型結晶を含み、
    前記耐食性部材の少なくとも一主面に存在する、最大長さが0.1mm以上である前記サマリウム由来の偏析部が10個以下である耐食性部材。
  2. 前記耐食性部材の相対密度が97%以上である請求項1に記載の耐食性部材。
  3. 請求項1又は2に記載の耐食性部材を含む静電チャック用部材。
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