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JP2016168133A - 薄葉紙 - Google Patents

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JP2016168133A JP2015048866A JP2015048866A JP2016168133A JP 2016168133 A JP2016168133 A JP 2016168133A JP 2015048866 A JP2015048866 A JP 2015048866A JP 2015048866 A JP2015048866 A JP 2015048866A JP 2016168133 A JP2016168133 A JP 2016168133A
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Abstract

【課題】カチオン性抗菌剤を含有して高い消臭能を備え、かつ、柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とを備えた薄葉紙及びその製造方法を提供する。
【解決手段】セルロース繊維を含んでなる基材と、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤とを有し、クレープ率が5%以上25%以下である薄葉紙28及びその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつや尿とりパッドなどの吸収性物品に用いられる薄葉紙に関する。
使い捨ておむつや尿とりパッド等の吸収性物品では、通常、排泄物から発生する臭いは着用者や周囲の人にとって気になる問題となる。これに対する消臭技術がこれまでいくつか提案されてきた。
例えば、特許文献1には、吸収性コアが活性炭を含む繊維シートで被覆され、さらにその上から抗菌剤を含む繊維シートで被覆された吸収体が記載されている。また前記抗菌剤として、抗菌性及び安全性の高さの観点から、第四級アンモニウム塩を用いることが記載されている。第四級アンモニウム塩のようなカチオン性の抗菌剤は、排泄物の臭いの発生原因である微生物の増殖を抑える効果が高い。
通常、吸収性コアを被覆するシートは適度なクレープ(ちりめん状のしわ)が施されている。これにより、シートに柔らかな風合いと、排泄液等による湿潤時の十分な伸長性とが付与され、吸水により伸びることで吸収性コアの膨潤に追随し、シートの破れを防止できる。このクレープは、例えば、湿式抄造法で得られた湿紙をヤンキードライヤのドラム表面に巻き付けて乾燥させ、乾燥後にドクターブレード等でドライヤから引き剥がすことで付与することができ、通常、クレープ率はヤンキードライヤ周速とドクターブレードより後側の走行速度(リール速度)との速度差により調整でき、リール速度の方がヤンキードライヤ週速度よりも遅く設定される。また、一定以上の張り付き強さがないと正常にクレープ処理ができなくなる。貼り付き現象は、湿紙の成分であるパルプや、紙力剤等の薬剤が、ドラムの金属表面と水素結合を形成することが1つの要因である。
この貼り付きを高めるため、クレーピング用接着剤をドライヤ表面に塗布することがある。例えば特許文献2には、クレーピング用接着剤として、ポリアミンーエピハロヒドリン樹脂とポリ(ビニルアルコール)との組み合わせが記載されている。
特開2006−191966号公報 特表2003−515016号公報
前記シートの製造時において、特許文献1に示す第四級アンモニウム塩などのカチオン性抗菌剤は、湿紙のドライヤ表面との界面に疎水膜を形成し、湿紙とドライヤ表面との水素結合を阻害する方向に働く。より具体的には、カチオン性抗菌剤の親水基がパルプ側に向き、疎水基が外側に配向するため、繊維表面が疎水化してドライヤ表面との水素結合が阻害されると考えられる。この現象は、カチオン性抗菌剤を湿紙の一面側から塗布する場合に殊更生じやすい。これにより、湿紙とドライヤとの接着が低下してしまい、シートに十分なクレープ率が得られなくなり、クレープ処理自体ができなくなる。そればかりか乾燥加工の途中で、湿紙がドライヤ表面から剥離して乾燥不良を起こしてしまうことがある。また、クレープ処理ができない分だけ紙のたるみ(テンション低下)を生み、走行時に蛇行するなど、シートの連続生産に支障をきたすことがある。
これに対し、従来の製造方法では、単に接着剤の塗布量を増やしても、第四級アンモニウム塩などのカチオン性抗菌剤をシートに含有した場合、十分なクレープ率を得ることは難しく改善の余地があった。また、接着剤の増量は、むしろ引き剥がし後のシート表面の糊残りを招き、クレープによる柔らかい風合いを阻害しかねなかった。特に上記2つの特許文献に記載された接着剤は共通して架橋構造を形成するため、薄葉紙の風合いを硬くする方向に作用する。また、前記接着剤は、前述したカチオン性抗菌剤が繊維間の水素結合を緩めて発現する柔軟効果をも打消し、更には接着効果も低いと考えられる。
本発明1は、上記の問題点に鑑み、カチオン性抗菌剤を含有して高い消臭能を備え、かつ、柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とを備えた薄葉紙及びその製造方法に関する。
本発明は、セルロース繊維を含んでなる基材と、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤とを有し、クレープ率が5%以上30%以下である薄葉紙を提供する。
また、本発明は、
(i)セルロース繊維と熱融着性繊維を含む湿紙にカチオン性抗菌剤を含む水系塗布液を塗布する工程、
(ii)ドライヤ表面にクレーピング用接着剤を塗布する工程、
(iii)前記水系塗布液を塗布した湿紙と、前記クレーピング用接着剤を塗布したドライヤ表面とを接触させて、前記湿紙を乾燥させながらドライヤ表面へ接着させる工程、及び
(iv)前記湿紙を乾燥させた繊維シートに対しドクターブレードを用いてドライヤ表面から剥がしてクレープ加工を施し、薄葉紙を得る工程、該薄葉紙を巻き取る工程
を有する薄葉紙の製造方法を提供する。
本発明の薄葉紙は、カチオン性抗菌剤を含有して高い消臭能を備え、かつ、柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とを備えたものとなる。また、本発明の製造方法によれば、上記の性能を備えた薄葉紙を得ることができる。
本発明の薄葉紙の製造方法で用いられる装置の一例を示す模式図である。 本発明の薄葉紙の製造方法で用いられる水系塗布液の調製装置の一例を示す模式図である。 (A)は従来のドライヤ表面と湿紙表面との接触状態を示す模式図であり、(B)は本発明の製造方法におけるドライヤ表面と湿紙表面とが接触する直前の状態を示す模式図であり、(C)は(B)のドライヤ表面と湿紙表面とが接触して接着される様子を示す模式図である。 本発明の薄葉紙を用いた吸収性物品の一例を模式的に示す断面図である。
なお、各断面図は模式的に示しており、構成要素がシート等の厚みが薄い物の場合は線で表し、構成要素を見分けやすくするため間隔を開けて示した。したがって、実際には、特に断らない限り、各構成要素間は接触もしくは接着している。
本発明の薄葉紙(以下、単にシートともいう。)は、セルロース繊維と、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤を含有し、クレープ率が5%以上30%以下である。このように本発明の薄葉紙は、従来は両立し難かった、前記カチオン性抗菌剤の含有とクレープ率とを兼ね備えたものである。この両立は、後述するように、製造工程でカチオン性抗菌剤が湿紙の一面側に塗布され膜が形成されても実現できたものである。すなわち、薄葉紙の反対面側よりも一面側にカチオン性抗菌剤が偏在して前記坪量で含有するものであっても、上記のクレープ率が実現する。
本発明の薄葉紙は、この両立により、優れた消臭能を備え、かつ、ティシュペーパーのような柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とを備える。
本発明の薄葉紙は、前述のとおり、カチオン性抗菌剤の一面側への偏在と高いクレープ率との両立を可能にし、吸収性物品用シートとして好ましいものとなる。この薄葉紙を吸収性物品の用途で使用する場合、肌側へカチオン性抗菌剤の塗布面がくるように使用することで、使用者の肌側の菌の増殖を抑制できる。また従来、一般的に、カチオン性抗菌剤はセルロース繊維を疎水的にするため吸収性物品の用途として使用するときにシートの液透過性を低下させ、吸収性コアへの液の吸収を阻害する。特に、厚さ方向の全層に均一にカチオン性抗菌剤が分布すると、液透過性が著しく低下する。しかし、本発明の薄葉紙においては、その塗布量の分布を片方の面へ偏在させることで、塗布してない面からの繊維の毛管現象による液の引込力が働き、液透過に対する塗布の影響が低減されて、液透過性を良好なまま維持することが可能となる。
本発明の薄葉紙は、セルロース繊維を含み、液透過性を備える。該透過性を有する限り、該薄葉紙の坪量は、吸収性物品における適用部材の用途に応じて適宜設定することができる。例えば、吸収体の吸収性コアの表面を被覆するコアラップシートに適用する場合、該薄葉紙は液透過性の観点から比較的坪量の低いものであることが好ましい。この場合の坪量は、45g/m以下であり、30g/m以下が好ましく、20g/m以下がより好ましい。また、該坪量は小さいほど液透過性に優れるため好ましいが、湿潤時の伸長性と強度を確保する観点から、8g/m以上が好ましく、13g/m以下がより好ましい。
本発明の薄葉紙のクレープ率は5%以上であり、8%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。これにより、本発明の薄葉紙は、柔らかな風合いとともに、吸水時の十分な伸長性を備える。また、前記クレープ率は30%以下であり、25%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。これにより、本発明の薄葉紙は、実質的に十分な柔らかさとなる。クレープ率が大きすぎると、クレーピング処理後の抄紙機後段や、この薄葉紙を使用した吸収性物品の加工工程において、シート走行時のテンションによりクレープが解けたり、テンション低下を招き、生産性を著しく悪化させることとなる。前記のクレープ率の好ましい範囲としては、柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とのバランスの観点から、前記クレープ率は5%以上30%以下であり、8%以上25%以下が好ましく、10%以上20%以下がより好ましい。
上記のクレープ率は、次の方法(水中伸度法)により測定することができる。
測定対象の薄葉紙から長さ方向(薄葉紙の抄紙製造時の搬送方向、MD)に200mm、幅方向(MDに直交する方向、CD)に100mmの矩形形状を切り出してサンプルとする。この矩形形状のサンプルを10分間水中に浸漬し、3分後のMDの長さCを測定し、次式によりクレープ率を算出する。
クレープ率(%)={(C−200)/200}×100
例えば、10分間浸漬後のMDの長さCが220mmであった場合、前記式により算出される当該薄葉紙のクレープ率は10%である。
吸収性物品から薄葉紙を丁寧に剥がし取る。薄葉紙がその他の部分と接着剤によって接着されている場合には、以下の手順で薄葉紙を剥がす。即ち、コールドスプレーを噴射し、接着剤を固化させる。そして、接着剤が固化している間に、丁寧に薄葉紙をその他の部分から剥がす。大きさが200×100mmに満たない場合には、切り出せる大きさで測定し、上記の式と同様の式で数字を入れ替えて算出する。
本発明に用いられるカチオン性抗菌剤は、臭い成分の産生源を絶つ(生物学的消臭作用)。すなわち、排泄液の液相において、臭い成分の産生原因である微生物や微生物由来の酵素の増殖を抑える。この抗菌作用により、低級脂肪酸類、フェノール類、メルカプタン類、ケトン類、アルデヒド類及びアミン類など、酸性からアルカリ性まで幅広い様々な臭い成分の発生を抑える。
カチオン性抗菌剤は、悪臭産生の制御として強い腐敗臭の発生をも抑えるため、0.05g/m以上の坪量で含有されており、0.1g/m以上が好ましく、0.20g/m以上がより好ましい。その上限は、悪臭産生の観点から特に制限されるものではなく、用いられる物品の用途等によって適宜設定することができる。例えば、吸収性物品の用途においては、使用者の肌に直接、或いは排泄尿を介して長時間接触する場合があるため、含有坪量が過剰であると肌刺激性が強い等の身体への影響や、薄葉紙を通過する排泄尿の透過性を阻害する虞がある。そのため、その上限は、1.0g/m以下が好ましく、0.5g/m以下がより好ましく、0.3g/m以下が更に好ましい。該カチオン性抗菌剤の好ましい具体例については後述する。
上記のカチオン性抗菌剤の含有坪量は、次の方法により測定することができる。
市販の製品等から分析する場合には、ドライヤやコールドスプレーなどを用いて、各部材を剥がし、対象となる薄葉紙を得る。その後、薄葉紙中の上記のカチオン性抗菌剤の含有坪量は、液体クロマトグラフ/質量分析計(アジレント・テクノロジー株式会社製6140 LC/MS、イオン化法:ESI)にて測定することができる。あるいは、検量線を作成し、これに基づいてカチオン性抗菌剤の含有量を測定することもできる。
本発明に用いられるセルロール繊維は、薄葉紙の基材の構成材料である。該基材は単層であってもよく、2層以上の複数層であってもよい。あるいは2プライ以上の複数のシートを重ね合わせたものであって、該複数のシートのうちのいずれか一つにセルロース繊維が含まれているものであってもよい。特に、吸収性物品に組込んだときに、薄葉紙が複数層の場合には排泄液のコアへの移行、吸収を妨げたり、吸収性物品が硬くなり使用者の装着感を損ねる場合があるため、単層であることが好ましい。
セルロール繊維を含んでなる前記基材は、カチオン性抗菌剤や他の添加剤を含まず、クレープ加工する前のシート状繊維組成物であり、吸収性物品における具体的な適用位置に応じて、適切な坪量のものが用いられる。例えば薄葉紙を、吸収性物品における吸収性コアの被覆に用いる場合には、該基材の坪量は、8g/m以上が好ましく、13g/m以上がより好ましい。また、40g/m以下が好ましく、20g/m以下がより好ましい。セルロース繊維材料の好ましい具体例については後述する。
本発明の薄葉紙には、セルロース繊維に加えて他の繊維が含まれていてもよい。他の繊維としては、例えば熱融着性繊維が挙げられる。熱融着性繊維としては、加熱により溶融し相互に接着する繊維を用いることができる。熱融着性繊維の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリビニルアルコール等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、低融点ポリエステル−ポリエステル複合繊維、繊維表面が親水性であるポリビニルアルコール−ポリプロピレン複合繊維、並びにポリビニルアルコール−ポリエステル複合繊維等を挙げることができる。複合繊維を用いる場合には、芯鞘型複合繊維及びサイド・バイ・サイド型複合繊維のいずれをも用いることができる。これらの熱融着性繊維は、各々単独で用いることもでき、又は2種以上を混合して用いることもできる。
特に、後述するように、ポリビニルアルコール繊維を含有することが、高いクレープ率とする観点から好ましい。ポリビニルアルコール繊維は、親水性ないし水溶解性(温水溶解性)と熱接着性とを有する。この特性が、薄葉紙製造時における湿紙の乾燥工程(例えば、図1に示すようなヤンキードライヤ表面での乾燥工程)において、湿紙の一体性を高めつつ、ドライヤ表面との接着性を高め、クレープ率の向上に貢献する。特に、単にポリビニルアルコールを組成物として用いるのではなく、繊維状として薄葉紙の構成繊維とすることで、少ない配合量で、製造時におけるドライヤ表面との大きな接着強度が得られる。例えば、特許文献2のようにポリビニルアルコールを繊維ではなく溶液(接着剤)として塗布した場合などは、塗布液が繊維間の深さ方向へマイグレーション(埋没)してしまう。その結果、ドライヤ表面との接着強度に寄与するシート表面の残分が極めて少なくなり、多くの配合量が必要となる(硬くなる要因ともなる。)。一方、本発明のようにポリビニルアルコールを繊維状の構成物とすることで、湿紙表面に存在するポリビニルアルコールが、湿紙の乾燥工程の間、ドライヤ表面と全面に均一な接点を持ち続け、少量でも強力な接着強度が生じる。
上記の製造上の作用の観点と、これにより得られる薄葉紙の柔らかな風合い及び湿潤時の十分な伸長性の観点から、ポリビニルアルコール繊維の物性は、繊維繊度0.1〜5dtex、繊維径0.5〜30μm(真円換算)、繊維長0.5〜60mm、水中溶解温度50℃以上が好ましい。
加えて、ポリビニルアルコール繊維の鹸化度は、70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。これにより、ドライヤ表面との接着性が高くなるとなる。また、ポリビニルアルコール繊維の重合度は、繊維強度の観点から500以上が好ましく、1500以上が更に好ましい。このようなポリビニルアルコール繊維は水を溶媒とした湿式紡糸法や乾式紡糸法、有機溶媒を用いたゲル紡糸法など公知の方法で製造できる。
また、ポリビニルアルコール繊維は、セルロース繊維に対して、0.2質量%以上含有されることが好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。これにより、カチオン性抗菌剤を含有していてもドライヤ表面との接着強度が向上することで、高いクレープ率の薄葉紙を得ることが可能となり、さらにポリビニルアルコール繊維が融着して繊維間結合力を補強することで、シート強度は向上する。
一方、ポリビニルアルコール繊維の含有割合の上限は、セルロース繊維に対して、10質量%以下含有されていることが好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。これにより、薄葉紙製造時にドライヤ表面と原料シート(湿紙)の接着が過度となることを回避できる。その結果、ドクターブレードによる剥離不良を回避でき、製造中に紙切れとそれによる生産性の悪化、乾燥後にドライヤ面側への極度のカールの発生、カールによる吸収性物品としての加工時のハンドリング性の悪化を防ぐ。
本発明において、熱融着性繊維を含有するセルロース繊維のフリーネスは、加工時の湿紙強度及び得られた薄葉紙の強度の観点から、700ml以下が好ましく、650ml以下がより好ましく、580ml以下が更に好ましい。また、その下限は、パルプの水分散性の悪化や、薄葉紙の地合いの悪化を引き起こすことから、300ml以上が好ましく、400ml以上がより好ましい。
フリーネスは、JIS P8121に規定するカナダ標準ろ水度(C.S.F.)で示される値であり、パルプ繊維の叩解(水の存在下でパルプ繊維を機械的に叩き、磨砕する処理)の度合いを示す値である。通常、フリーネスの値が小さいほど、叩解の度合いが強く、叩解による繊維の損傷が大きくてフィブリル化が進行している。パルプ繊維の叩解は、パルプ繊維を分散させた紙料(スラリー)に対して、ビーター、ディスクリファイナー等の公知の叩解機を用いて常法に従って実施することができる。
熱融着性繊維は、その繊度が0.1dtex以上、特に0.5dtex以上であり、また、3dtex以下であることが好ましい。また、薄葉紙の基材を例えば湿式抄造法で製造する場合、熱融着性繊維は、一般にその繊維長が2mm以上60mm以下であることが好ましい。更に熱融着性繊維は、薄葉紙中に1質量%以上30質量%以下含まれていることが好ましい。
さらに、上述した繊維成分に加えて他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては例えば紙力補強剤が挙げられる。紙力補強剤としては、例えばポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂、ジアルデヒドデンプン、カイメン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミドなどを用いることができる。これらの紙力補強剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。紙力補強剤は、薄葉紙中に0.01質量%以上30質量%以下、特に0.01質量%以上20質量%以下含まれていることが好ましい。
本発明の薄葉紙において、前述した作用を損なわない範囲において、他の剤を含有するものであってもよい。例えば、多価アルコール、界面活性剤、他の消臭剤、一般に使用される各種の溶剤、油剤、ゲル化剤、硫酸ナトリウムやN,N,N−トリメチルグリシン等の塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌・抗菌剤、香料、色素、紫外線吸収剤、キレート剤などを含有するものであってもよい。
次に、本発明の薄葉紙の製造方法の好ましい実施形態について、図1〜3を参照しながら説明する。
本実施形態の製造方法は次の工程を有する。
(i)セルロース繊維と熱融着性繊維を含む湿紙に、カチオン性抗菌剤を含む水系塗布液を塗布する工程。
(ii)ドライヤ表面にクレーピング用接着剤を塗布する工程。
(iii)前記水系塗布液を塗布した湿紙と、前記クレーピング用接着剤を塗布したドライヤ表面とを接触させ、前記湿紙を乾燥させながらドライヤ表面へ接着させる工程。
(iv)前記湿紙を乾燥させた繊維シートに対しドクターブレードを用いてドライヤ表面から剥がしてクレープ加工を施し、薄葉紙を得る工程。
また、上記の工程を経て得られた薄葉紙に対し、必要により(v)薄葉紙を巻き取る工程を有していてもよい。
前記(i)の工程は、例えば図1に示す装置において、図2に示す噴霧ノズル16を用いたスプレー法により実施することができる。前記水系塗布液の塗布方法としては、このスプレー法に限定されるものではなく、通常用いられる種々の方法で行うことができる。例えば、刷毛塗り法、バーコーター、グラビアコーター、各種ロールコーター、浸漬法などが挙げられる。なかでも湿紙への均等な塗布の観点からスプレー法が好ましい。
具体的には、湿紙20は、湿潤状態のまま第1搬送ベルト21に搬送されて一対のプレスロール22,22で挟圧されて脱水される。次いで、脱水された湿紙20は、第2搬送ベルト23に搬送されて、ヤンキードライヤ24に導入される前に、湿紙20の一面に対して前記水系塗布液が噴霧ノズル16による噴霧によって付与される。具体的には、ヤンキードライヤ24の導入部には、該ヤンキードライヤ24の周面に対向するようにタッチロール25,25が配置されている。湿紙20は第2搬送ベルト23とともに、タッチロール25,25に案内されてヤンキードライヤ24に導入される。そしてタッチロール25,25に案内される直前に、湿紙20の一面に、噴霧ノズル16から噴霧された水系塗布液が付与される。図1に示す方法では、湿紙20における一方の面(この面を第1面といい、その反対側を第2面という。)に対してのみ、水系塗布液が噴霧によって付与される。ただし、一方の面にのみ塗布する場合に限らず、両方の面に塗布する方法であってもよい。しかし、一方の面に塗布することが、薄葉紙の液透過性の低下を防ぎ好ましい。すなわち、前述したように、塗布していない面からの繊維の毛管現象による液の引込力が働き、液透過に対する塗布の影響が低減されて、液透過性を良好なまま維持することが可能となる。
第1搬送ベルト21に導入される湿紙20は、通常の湿式抄紙製造装置を用いて通常の方法により形成することができる。具体的には、セルロース繊維及び熱融着性繊維を含む懸濁液を抄紙ワイヤー等を使って脱水し湿紙を形成する。具体的には、湿式抄造は、スラリーから繊維状物を抄いて繊維ウェブとしたものを搬送しながら乾燥する工程を有し、通常、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤパート、サイズプレス、カレンダーパート等に分けられ、順次実施される。湿式抄造は、例えば、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、オントップ抄紙機、ハイブリッド抄紙機又は丸網抄紙機等の抄紙機を用いて常法に従って実施することができる。
湿紙20を構成する熱融着性繊維としては、ポリビニルアルコール繊維が好ましい。
ポリビニルアルコール繊維の含有割合や物性は、前述したものとすることが前記接着性を高め、高クレープ率を実現して、薄葉紙の柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性を実現する観点から好ましい。前記含有割合は、少なすぎると、ドライヤ表面との接着性が低下するのでその分クレーピング用接着剤を多く噴きつけることとなり、ドライヤ24表面への残留が多くなり製造の障害となりかねない。また、多すぎると、湿紙20がドライヤ24の表面に強く貼り付きすぎて、クレープ時に紙が切れやすく、シートのカールが強くなり、好適な薄葉紙の製造が難しくなる。なお、ここでのポリビニルアルコール繊維の含有割合は、セルロース繊維の質量を基準としたものである。
また、水系塗布液の調製は、例えば図2に示す装置により実施することができる。まず、原液タンク10中に、水系塗布液の成分である水、カチオン性抗菌剤を仕込む。これらの成分を、撹拌翼11を用いて十分に混合することで、水系塗布液の原液を調製する。原液タンク10に貯留されている原液は、必要により希釈水Wによって希釈され、希釈タンク12において撹拌翼13を用い十分に混合される。また、このようにして得られた水系塗布液は、必要によりストレーナ14を通過することで粗大物が除去され、ポンプ15によって噴霧ノズル16へ送液される。前記粗大物とは、未溶解のカチオン性抗菌剤からなるものである。これに対して、例えば、カチオン性抗菌剤とともに塩基性化合物を導入して、水系塗布液のpHを調製することも好ましい。pHの値を高めることで、粗大物が微分散しやすくなるものと考えられる。その観点から、水系塗布液のpHは5.0以上が好ましく、6.5以上がより好ましく、7.0以上が更に好ましい。また、水系塗布液の粘度が上昇しすぎないようにする観点から、pHは9.0以下が好ましく、8.5以下がより好ましい。また、pHは、5.0以上9.0以下が好ましく、6.5以上9.0以下がより好ましく、7.0以上8.5以下が更に好ましい。
なお、水系塗布液にはキレート剤を含有させてもよい。キレート剤は、水系塗布液中に不純物として含まれることのある金属イオンと錯体を形成して、前記抗菌剤に起因するスカムの生成を抑制するからである。この観点から、水系塗布液に含まれるキレート剤の濃度は0.1質量%以上、特に0.5質量%以上とすることが好ましい。また、2.0質量%以下、特に1.5質量%以下とすることが好ましい。水系塗布液に含まれるキレート剤の濃度は例えば0.1質量%以上2.0質量%以下、特に0.5質量%以上1.5質量%以下とすることが好ましい。
キレート剤としては、例えばアミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1−ジホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、及びそれらの塩、2−ホスホノカルボン酸又はその塩、アスパラギン酸又はその塩、グルタミン酸又はその塩等のアミノ酸又はその塩、ニトリロ三酢酸又はその塩、エチレンジアミン四酢酸又はその塩等のアミノポリ酢酸又はその塩等の有機酸又はその塩、クエン酸又はその塩、ピロ−及びトリリン酸塩等が挙げられる。これらのキレート剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
次いで、水系塗布液が付与された湿紙20は、湿潤状態のままヤンキードライヤ24の周面に保持されて搬送される。その際、湿紙20の第1面(水系塗布液を付与した面)がヤンキードライヤ24の周面に向けられる。ヤンキードライヤ24の導入部には、該ヤンキードライヤ24の周面に対向するようにタッチロール25,25が配置されている。湿紙20は搬送ベルト24とともに、タッチロール25,25に案内されてヤンキードライヤ24に導入される。
一方、前記(ii)の工程は、湿紙20の導入位置の手前で、前記(i)の工程とは別に同時並行でなされる。具体的には、湿紙20が導入される地点P1よりも、ヤンキードライヤ24の回転方向Fの川上の地点PPで、ヤンキードライヤ24の表面に対しクレーピング用接着剤が塗布される。このとき、例えば噴霧ノズル17が用いられる。地点PPで塗布されたクレーピング用接着剤は、湿紙20の導入地点P1に到達するまでに乾固した状態となっている。
このときの、クレーピング用接着剤の塗布液濃度は、十分な接着性を得るため、0.01%以上が好ましく、0.05%以上がより好ましく、0.1%以上が更に好ましい。一方、濃度が高すぎると粘度が高くなり噴霧ノズル17からの均一な噴霧ができなくなるため、2.0%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましく、0.7%%以下が更に好ましい。なお、前記塗布液濃度とは、ドライヤ表面に塗布する直前の濃度のことであり、塗布液中のクレーピング用接着剤の有効分の重量パーセント濃度のことである。
また、上記の塗布液濃度とするクレーピング用接着剤の塗布液の塗布量は、ドライヤ24の周速度、幅、噴霧ノズル17の流量の調整により、適宜設定することができる。
前記(ii)の工程で用いるクレーピング用接着剤は、通常用いられるものを特に制限なく用いることができる。特に、カチオン性抗菌剤に起因する湿紙20とヤンキードライヤ24との接着阻害が解消され得る接着剤が好ましい。特に、カチオン性の接着剤が、後述のとおり、湿紙20とヤンキードライヤ24表面との接着性に優れる。具体的には、カチオン化澱粉やポリアミドアミン(PAE)接着剤、成型加工澱粉、アセチル化澱粉、酸化澱粉などが挙げられる。特に、カチオン化澱粉が、他の接着剤よりも少ない量で高い接着力(接着強度)を付与でき、シートの柔らかさを阻害しない(硬くならない)ので特に好ましい。
前記(i)の工程で水系塗布液を塗布された湿紙20と、前記(ii)の工程でクレーピング用接着剤が塗布されたヤンキードライヤ24の表面とが地点P1で合流する。その後、ヤンキードライヤ24の表面では、地点P1からドクターブレード26が接する地点P2までの間で、前記(iii)の工程が行われる。
前記(iii)の工程では、ヤンキードライヤ24の発する熱により、その周面に当接した湿紙20を乾燥させる。これと同時に、次のようにして、湿紙の水分とヤンキードライヤの熱とにより前記クレーピング用接着剤の接着力が発現する。
まず、前記クレーピング用接着剤は、地点P1で、前述のとおり乾固した状態で湿紙20と接触し、湿紙20の水分により再溶解する。その後、ヤンキードライヤ24の加熱によって前記クレーピング用接着剤が乾燥することで、水分の蒸発が進行する湿紙20とヤンキードライヤ24とが強固に接着される。
このような乾固、再溶解及び乾燥により接着力が発現する剤としては、少ない量で高い接着力を発現できるカチオン化澱粉が特に好ましい。
この接着力の発現過程について、図3(A)〜(C)を参照しながら以下に詳述する。
図3(A)のように従来であれば、湿紙20の第1面に含まれるカチオン性抗菌剤の液膜(疎水膜)20Aが形成される。この膜20Aが、その疎水性ゆえに、ヤンキードライヤ24と湿紙20との水素結合の接着を阻害する。
しかし、本発明の製造方法においては、図3(B)に示すように、ヤンキードライヤ24の表面に、カチオン性のクレーピング用接着剤の膜24A(乾燥膜)が形成される。この膜24A(乾燥膜)は、ドライヤと湿紙が接触したときに(図3(C)参照)、湿紙20の水分で溶解し、続けて瞬時にドライヤ熱で再乾燥され、被膜を形成する。このとき湿紙20側では、同じカチオン性である抗菌剤が、接着剤の膜24Aと同時に、疎水膜20Aを形成するため、疎水膜20Aの連続性が阻害されるものと考えられる。その結果、カチオン性のクレーピング用接着剤は、疎水膜20Aを介さずに湿紙20に接触し、湿紙20のセルロース繊維などのアニオン成分と吸着する。このとき、クレーピング用接着剤がカチオン性であることで、湿紙のアニオン性成分であるセルロース繊維や紙力剤等の薬剤(ポリビニルアルコールも含む)と再溶解の間に素早く吸着すし、ドライヤ24と湿紙との間の接着が可能となり、特に澱粉系が接着性に優れている。このようにしてヤンキードライヤ24と湿紙20とが強固に接着される。
このとき、湿紙20側に熱融着性繊維、特にポリビニルアルコール繊維があると、両部材の接着がより強化される。具体意的には、ヤンキードライヤ24側のカチオン性のクレーピング用接着剤を片方に、湿紙20側のアニオン性のポリビニルアルコール繊維8をもう片方に使うことで、接合がより強固となる。ただし、この接着強度はポリビニルアルコール繊維8単独では得られるものでない。カチオン性のクレーピング用接着剤の再溶解時の疎水膜20Aの膜形成阻害により、初めてポリビニルアルコール繊維8の適度な水溶解性及び熱接着性が有効に作用する。このような接合により、高いクレーピング率をより安定的に実現できる。また、強固な接着力を保持ししながらクレーピング用接着剤の塗布量の低減が可能となり、得られた薄葉紙の糊残りが抑えられてシートの柔らかな風合いがさらに向上する。
上記のような接着力の発現の観点から、ヤンキードライヤ24の発熱温度は、外表面において、80℃以上が好ましく、110℃以上がより好ましく、130℃以上が更に好ましい。また、シートの過乾燥を防止するための観点から、170℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましい。
また、接着力を示す接着強度としては、10cN/50mm以上が好ましく、35cN/50mm以上がより好ましく、50cN/50mm以上が更に好ましい。また、その前記接着強度は、接着強度が強すぎるとドクターブレードによりドライヤから剥すときに、紙が破けて生産が中断する等の生産性に問題が起きる可能性が高まるため の観点から、180cN/50mm以下が好ましく、150cN/50mm以下がより好ましく、120cN/50mm以下が更に好ましい。
次いで、地点P2では、湿紙20は十分に乾燥した繊維シート27となっており、前記(iv)のクレープ加工の工程がなされる。
具体的には、地点P2において、ドクターブレード26が、ヤンキードライヤ24の周面に強く接触し、繊維シート27を該周面から剥離させる。その剥離の際に、繊維シート27にクレープが付与されて薄葉紙28が得られる。なお、必要により、クレープ加工が施されて得られた薄葉紙28を巻き取りロール29によって巻き取る工程があってもよい。
薄葉紙28のクレープは以下のように施される。通常、クレープを施す場合、巻取りロール29の周速度(V2)に対し、ヤンキードライヤ24の周速度(V1)の方が常に速度が大きい状態である。ヤンキードライヤ24に貼り付いた繊維シート27がドクターブレード26により剥されるときに、シワ状のクレープを形成し、クレープがない場合に比べてその速度の差分(周速差)だけ水中伸度法によるクレープ率C(%)が大きくなる。一方、機械設定上の理論クレープ率Cは、速度V1とV2の速度差より以下の式により求まる。C(%)=(V1−V2)/V2。例えば、V1が120m/min、V2が100m/minの場合には理論クレープ率C(%)は20%になる。ただし、湿式抄造によりできた巻取りロール29の薄葉紙28においては、水中伸度法によるクレープ率Cは、理論クレープ率Cと同じか小さくなる。
ヤンキードライヤ24と繊維シート27との接着強度が十分になければ、剥離地点P2から巻取りロール29までの間で適度なテンションがかからない。接着強度が弱くなるとP2においてドクターブレード26によるクレープがうまく施されずにクレープ率が低くなると、その低下分だけP2から巻取りロール29までの行路長が長くなるためテンションが低下する。さらに極度に接着強度が低下すると、P2の剥離地点がヤンキードライヤ上のP1方向へ移動し、ドクターブレード26によるクレープが全く形成されないことがある。この場合はテンションは著しく低下してウェブは蛇行し、巻取りロール29の巻姿がいびつになる等の生産上の課題が起きる。
これに対し、本発明では、上述したように湿紙20とヤンキードライヤ24の表面と接合が高められている。これにより、薄葉紙28へのテンションが十分かかり、高いクレープ率を連続的に付与することができ生産上の障害も回避し得る。すなわち、上記の製造方法で得られる薄葉紙は、前述した範囲の高クレーム率のものとなる。
以上の方法によって得られた薄葉紙28は、一方の面(第1面)側から前記水系塗布液を塗布して得られたものである場合、反対面(第2面)に比べて、第1面の側に前記カチオン性抗菌剤が多く存在した状態となる。第1の理由は、片側から噴霧して速やかに乾燥されることで、噴霧側に多く残存する。第2の理由は、前記抗菌剤は、水系塗布液中において完全には溶解しておらず、未溶解の凝集体が該水系塗布液中に存在していることから、該水系塗布液を湿式20に噴霧すると、未溶解の該凝集体が、繊維シート内に浸透せず、噴霧面の表面、すなわち第1面の表面に残存するからである。これにより塗布されなかった反対面(第2面)側での毛管現象による液の引込力が働いて、薄葉紙の液透過性が維持され、好ましい。
本発明の薄葉紙は、カチオン性抗菌剤を含有して高い消臭能を備え、かつ、ティッシュペーパーのような柔らかな風合いと湿潤時の十分な伸長性とを備えたものとなる。なお、消臭能は後述する臭い官能評価により評価することができる。本発明の薄葉紙は、排泄液を吸収保持する種々の吸収性物品に適用される。例えば、尿とりパッドや使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナ等が挙げられる。また、本発明の薄葉紙は、吸収性物品において、種々の構成部材に適用することができる。例えば、図4に示すように、液保持性の吸収性コアを被覆するコアラップシートとして本発明の薄葉紙を適用することができる。このとき、薄葉紙は、液透過性の観点から、カチオン性抗菌剤を一方の面(第1面)に偏在させたものとすることが好ましい。また、その第1面の配置としては、吸収性コア全体に対して、薄葉紙の第1面が外側、反対面の第2面が内側にして被覆することが好ましい。
図4は、吸収性物品の基本構造を示している。すなわち、着用者の肌に当接する液透過性の表面シート1、着衣側に向けられる防漏性の裏面シート2、及び両シート間に配置される液保持性の吸収体3からなる。また、必要により表面シート1と吸収体3との間に液拡散性のサブレイヤシート4が配されてもよい。吸収体3は、液保持性の本体をなす吸収性コア31と該吸収性コア31の表面全域を覆う被覆シート32とからなる。本発明の薄葉紙は、被覆シート32に適用されている。吸収性コア31は、フラッフパルプなどの吸液性繊維、又は吸液性繊維及び高吸収性ポリマーを含んで構成されている。
この吸収性コア31における面のうち、少なくとも着用者の肌に対向する面を本発明の薄葉紙で被覆している(肌に対向する面のみに適用する場合は、被覆シート32は肌対向面側と着衣対向面側との2シートからなる構成となる。)。本発明の薄葉紙を被覆シート32に適用すると、排泄液の透過経路において、初期段階から確実に、カチオン性抗菌剤を溶出させることができる。これにより持続的な消臭作用の発現が可能となる。また、肌に触れる表面シート1よりも内部側にあるので、カチオン性抗菌剤の肌への接触が抑えられて好ましい。この場合、薄葉紙における第1面、すなわち前記カチオン性抗菌剤が反対面よりも多く偏在している側の面を着用者の肌に対向するように配置することが、消臭効果の効果的な発現の点から好ましい。また、前述のように、本発明の薄葉紙は、カチオン性抗菌剤が第1面及び第2面のいずれにおいても均等に存在するようにしてもよい。この場合は、排泄液が吸収性コアへと透過されたあとからでも、カチオン性抗菌剤の液相への溶出を可能とし、高いレベルでの消臭作用の持続の観点から好ましい。また、同様の観点から、吸収性コア31の表面全体を本発明の薄葉紙で覆うことが好ましい。
本発明の薄葉紙は、図3に示す形態に限定されず、他の構成部材に適用してもよい。例えば、被覆シート32に代えて、またはこれとともに、サブレイヤシート4に適用してもよい。
次に、本発明の薄葉紙に含有されるセルロース繊維及びカチオン性抗菌剤の好ましい具体例について以下に説明する。
本発明で用いられるセルロール繊維としては、例えば針葉樹クラフトパルプや広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ及びワラパルプ等の天然セルロース繊維が挙げられる。あるいはレーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維を用いることができる。更に、アセテート等の半合成セルロース繊維を用いることもできる。
セルロース繊維として、嵩高性のセルロース繊維を用いることもできる。本明細書において「嵩高性の繊維」とは、繊維形状が、捻れ構造、クリンプ構造、屈曲及び/又は分岐構造等の立体構造をとるか、又は繊維断面が極太(例えば繊維粗度が0.3mg/m以上)である繊維を言う。嵩高性のセルロース繊維の好ましいものの例として、繊維粗度が0.3mg/m以上、特に0.32mg/m以上、また、2mg/m以下、特に1mg/m以下、とりわけ0.32mg/m以上1mg/m以下のセルロース繊維が挙げられる。「繊維粗度」とは、木材パルプのように、繊維の太さが不均一な繊維において、繊維の太さを表す尺度として用いられるものであり、例えば、繊維粗度計(FS−200(商品名)、AJANI EL ECTRONICS LTD.社製)を用いて測定することができる。繊維粗度が0.3mg/m以上のセルロース繊維の例としては、針葉樹クラフトパルプ〔Federal Paper Board Co.製の「ALBACEL」(商品名)、及びPT Inti Indorayon Utama製の「INDORAYON」(商品名)〕等が挙げられる。
嵩高性のセルロース繊維の好ましいものの他の例として、繊維断面の真円度が好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.55以上であり、また、好ましくは1以下であるセルロース繊維が挙げられる。繊維断面の真円度が0.5以上1以下であるセルロース繊維は、液体の移動抵抗が小さく、液体の透過速度が大きくなるので好ましい。繊維断面の真円度は、例えば特開平8−246395号公報に記載の方法で測定することができる。
一般に木材パルプの断面は、脱リグニン化処理により偏平であり、その殆どの真円度は0.5未満である。このような木材パルプの真円度を0.5以上にするためには、例えば、斯かる木材パルプをマーセル化処理して木材パルプの断面を膨潤させればよい。このように、嵩高性のセルロース繊維としては、木材パルプをマーセル化処理して得られる真円度が0.5以上1以下であるマーセル化パルプも好ましい。本発明において用いることのできる市販のマーセル化パルプの例としては、ITT Rayonier Inc.製の「FILTRANIER」(商品名)や同社製の「POROSANIER」(商品名)等が挙げられる。また、繊維粗度が0.3mg/m以上で、かつ繊維断面の真円度が0.5以上1以下であるセルロース繊維を用いると、嵩高なネットワーク構造が一層形成されやすくなり、液体の通過速度も一層大きくなるので好ましい。
嵩高性のセルロース繊維の別の例として、セルロース繊維の分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋セルロース繊維がある。かかる架橋セルロース繊維は湿潤状態でも嵩高構造を維持し得るという特長を有している。セルロース繊維を架橋するための方法には特に制限はないが、例えば、架橋剤を用いた架橋方法が挙げられる。かかる架橋剤の例としては、ジメチロールエチレン尿素及びジメチロールジヒドロキシエチレン尿素等のN−メチロール系化合物;クエン酸、トリカルバリル酸及びブタンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸;ジメチルヒドロキシエチレン尿素等のポリオール;ポリグリシジルエーテル系化合物の架橋剤などが挙げられる。特に、架橋時に人体に有害なホルマリン等を発生しないポリカルボン酸やポリグリシジルエーテル系化合物の架橋剤が好ましい。
以上の各種のセルロース繊維は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。またセルロース繊維は、薄葉紙の製造方法や、薄葉紙の具体的な用途に応じて適切な繊維長のものが用いられる。例えば湿式抄造法で基材を製造する場合、セルロース繊維の繊維長は1mm以上20mm以下であることが好ましい。
本発明に用いられるカチオン性抗菌剤としては、上述の抗菌作用を有するものを特に制限なく用いることができる。例えば特開平8−99841号公報の明細書の段落[0015]〜[0018]に記載のものがある。これらのカチオン性抗菌剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。カチオン性抗菌剤は、有機系の抗菌剤で、銀、亜鉛、銅等の金属イオン系よりも尿等の排泄液への溶出が多く抗菌作用が広範囲である。
そのなかでも、抗菌性と安全性(皮膚への低刺激性)の観点から、第四級アンモニウム塩が好ましい。第四級アンモニウム塩としては、特に制限なく用いることができ、例えば、アルキルピリジニウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンザルコニウム塩、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられ、その中でも塩化物である、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム等が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらのカチオン性抗菌剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。とりわけ、下記式(1)で表されるベンザルコニウム塩が好ましい。
Figure 2016168133
式(1)中、R及びRは、同一の若しくは異なるメチル基、エチル基又は炭素数8以上20以下の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を表す。Xは一価のアニオンを表す。
式(1)で表されるもののうちの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。式(1)中、R及びRの好ましい組み合わせとしては、例えばRがメチル基であり、Rが炭素数8以上20以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である組み合わせや、R及びRが同一の基であり、かつ該基が炭素数8以上20以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である組み合わせが挙げられる。これらの組み合わせにおいて、アルキル基の炭素数は、10以上18以下であることが更に好ましい。
式(1)中、Xで表される一価のアニオンは、例えばハロゲン化物イオンやアニオン活性基であることが好ましい。「アニオン活性基」とは、陰イオン性の界面活性能を有するイオンのことを言う。
該アニオン活性基としては、炭素数6以上、特に炭素数10以上であり、また、炭素数20以下、特に炭素数18以下の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を含むアニオン性活性基を用いることが好ましい。そのようなアニオン活性基として、例えばアルキルリン酸エステル塩やアルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩を用いることが、抗菌能の点で好ましい。特に下記式(2)で表されるアルキルリン酸を用いることが、抗菌能が一層高くなる点で好ましい。
Figure 2016168133
式(2)中、R及びRの一方は炭素数6以上20以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、もう一方は水素原子、メチル基又はエチル基を表す。
とRの好ましい組み合わせとしては、Rが水素原子であり、Rが炭素数8以上20以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である組み合わせが挙げられる。アルキル基の炭素数は、10以上18以下であることが更に好ましい。長鎖アルキルのカチオン性活性基(四級アミン)をもつことで、紙の風合い(嵩高性、柔軟性)が向上し、薄葉紙として好ましい。
上記のベンザルコニウム塩の中でも、特にセチルリン酸ベンザルコニウムを用いることが、抗菌性、安全性及び即効性の高さの点から好ましい。セチルリン酸ベンザルコニウムは、有機系のカチオン性抗菌剤のなかで、抗菌性と皮膚への低刺激性(水溶解性が低い)とのバランスがよく、比較的安全性が高いため、吸収性物品用のシートに用いるのに好ましい剤である。
本発明の薄葉紙には、上記のカチオン性抗菌剤のほか、多孔質粒子やpH緩衝性消臭剤が含有されていてもよい。多孔質粒子はセルロース繊維とともに湿紙に含有させることが好ましく、pH緩衝性消臭剤は水系塗布液に含有させることがこのましい。剤の組み合わせとしては、カチオン性抗菌剤と多孔質粒子との組み合わせでもよく、カチオン性抗菌剤とpH緩衝性消臭剤との組み合わせでもよく、カチオン性抗菌剤、多孔質粒子及びpH緩衝性消臭剤の3つの組み合わせでもよい。特に、該3つの組み合わせは、尿等の排泄液が薄葉紙に触れた際に、悪臭に対して幅広い消臭スペクトルを示す。これにより、該薄葉紙を組み込んだ吸収性物品において、不快と感じないレベルまで臭いを極めて低く抑える消臭効果を長時間維持することができる。例えば、肌常在菌や腸内細菌等が繁殖する過酷な条件下で吸収性物品を長時間(例えば6時間)装着しても、廃棄されるまでの間、不快と感じないレベルまで臭いを極めて低く抑える消臭力を持続できる。
前記3つの剤の組み合わせによる消臭メカニズムは、悪臭が発生するまでの各段階に沿った時間軸の消臭メカニズムと、各発生段階における様々なpHを持つ幅広い腐敗臭に対応するpH軸の消臭メカニズムとに大別される。
時間軸の消臭メカニズムは次の3段階がある。第1段階として、カチオン性抗菌剤が臭い成分の産生源を絶つ(生物学的消臭作用)。すなわち、排泄液の液相において、臭い成分の産生原因である微生物や微生物由来の酵素の増殖を抑える。第2段階として、pH緩衝性消臭剤が、前記液相において第1段階で抑えきれずに産生される臭い成分を中和し、中和塩として液相に留まらせる(化学的消臭作用)。第3段階として、多孔質粒子が、前段階で産生抑制できずに、中和もできない臭い成分が経時により増加し、前記液相中に溶解しきれず、気相に揮散する臭い成分を吸着または包摂する(物理的消臭作用)。
pH軸の消臭メカニズムは、各発生段階における、酸性やアルカリ性の幅広い種類の臭い(複合臭)の発生の防止である。例えば、低級脂肪酸類、フェノール類、メルカプタン類及びアミン類など、酸性からアルカリ性まで様々な臭いの発生を防止する。前述した第1段階では、微生物や微生物由来の酵素の増殖抑制によって、種々の幅広い臭い成分が発生するのを抑える。第2段階では、排泄液のpHの変化を捉えて緩衝し、酸性やアルカリ性の種々の広い範囲の臭い成分を中和させ臭いガスの発生を抑える。第3段階では、多孔質粒子が幅広い種類の臭いガスを吸着して閉じ込める。
このように、上記の3種の剤の組み合わせによる消臭メカニズムが、悪臭発生のメカニズムに対して、時間軸及びpH軸のマトリクスで包括的に封じ込める。また、悪臭が発生するまでの各段階は必ずしも順次時系列的に進むとは限らず、ある時点では各段階が混在する場合もある。すなわち、薄葉紙に混在する上記の3種の剤が同時並行的に作用し包括的に悪臭を封じ込める。特に、カチオン性抗菌剤が臭いの発生源である微生物に作用し(抗菌)、臭い成分の産生制御を行うため、液中の臭い成分及び液中から揮散する臭い成分の発生量が極めて低く抑えられる。このように発生量を抑えられているため、第2段階及び第3段階での消臭を確実に行うことができる。したがって、上記の3つの剤の組み合わせにおいては、消臭能力を高めつつ、揮散した臭い成分に対処する多孔質粒子の含有量を従来よりも低減させることが可能となる。この低減が薄葉紙の柔らかな風合い創出にも寄与する。これらの剤について以下に詳述する。
本発明に用いられるpH緩衝性消臭剤は、排泄液などの液相中に発生する、酸性やアルカリ性の臭い成分を中和し、pHの変化を小さくする剤である。すなわち、平衡作用による中和消臭剤である。このような剤としては、特に制限されるものでないが、例えば、弱酸やその共役塩基、あるいはそれらの混合物、弱塩基やその共液酸、あるいはそれらの混合物などが挙げられる。具体的には、弱酸としては、クエン酸等が挙げられる。その塩としては、Na、K、Ca等のアルカリ金属塩が挙げられる。弱塩基としてはポリヒドロキシアミン等が挙げられる。pH緩衝性消臭剤は、必ずしも酸、アルカリ臭を全て同時に中和する必要はない。例えば弱酸としてのクエン酸が単独であれば、臭い成分の一つであるアミンやアンモニア等のアルカリ臭を中和消臭できる。さらに、中和により、クエン酸の塩が生成し、副次的に緩衝作用が生じる。またクエン酸ナトリウムの単体だけであっても、クエン酸とその塩との混合物であっても、緩衝作用が生じる。また、弱塩基としてのトリスとその塩においても同様のことが言える。
pH緩衝性消臭剤の含有坪量は、吸収性物品の排泄物に持続的に発生する酸性やアルカリ性の臭い成分を長時間効果的に中和消臭し、気相に揮散させないために、0.05g/m以上が好ましく、0.1g/m以上がより好ましく、0.15g/m以上が更に好ましい。その上限は特に限定されるものではないが、製造コストの観点から、2.0g/m以下が好ましく、1.0g/m以下がより好ましく、0.5g/m以下が更に好ましい。
上記のpH緩衝性消臭剤の含有坪量は、公知のイオンクロマトグラフィー分析法等を使って測定することができる。例えば、有機酸、リン酸等の陰イオン、アルカノールアミン等の分析には分析装置としてDionex ICS−2100(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社、電気伝導度検出器、グラジエント溶出法)により定性分析と含有坪量を測定することができる。
pH緩衝性消臭剤には、少なくとも一つの酸解離指数pKa(25℃)が5.0以上の有機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「A剤」ともいう。)を含むことが好ましい。有機酸の塩とは、Na、K、Ca等の金属塩である。このA剤を含有させることにより、脂肪酸類などの酸性の臭い成分やアミン類などのアルカリ性の臭い成分の中和消臭に作用する。
酸解離指数は、例えば、(a)The Journal of Physical Chemistry vol.68, number6, page1560(1964)記載の方法、(b)平沼産業株式会社製の電位差自動滴定装置(COM−980Win(商品名)等)を用いる方法等により測定することができ、また、(c)日本化学会編の化学便覧(改訂3版、昭和59年6月25日、丸善株式会社発行)に記載の酸解離指数、(d)コンピュドラッグ(CompuDrug)社製のpKaBASE(商品名)等のデータベース等を利用することができる。
A剤の薄葉紙中の坪量は、対象とする排泄物や悪臭の濃度、使用の形態によって異なるが、消臭性能の観点から、0.01g/m以上が好ましく、0.03g/m以上がより好ましく、0.1g/m以上が更に好ましい。また、その上限は、過度の坪量は薄葉紙の強度低下や風合いを損なうため、3g/m以下が好ましく、1g/m以下がより好ましく、0.5g/m以下が更に好ましい。
少なくとも一つの酸解離指数pKa(25℃)が5.0以上の有機酸は、例えば有機二塩基酸として、マレイン酸(2段目pKa値:5.83。以下の( )内の数値は2段目pKa値を表す。)、マロン酸(5.28)、2−メチルマロン酸(5.76)、2−エチルマロン酸(5.81)、2−イソプロピルマロン酸(5.88)、2,2−ジメチルマロン酸(5.73)、2−エチル−2−メチルマロン酸(6.55)、2,2−ジエチルマロン酸(7.42)、2,2−ジイソプロピルマロン酸(8.85)、m−ヒドロキシ安息香酸(9.96)、p−ヒドロキシ安息香酸(9.46)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸(トランス体:6.06、シス体:6.74)、1,2−シクロペンタンジカルボン酸(トランス体:5.99、シス体:6.57)、1,2−シクロオクタンジカルボン酸(トランス体:6.24、シス体:7.34)、1,2−シクロヘプタンジカルボン酸(トランス体:6.18、シス体:7.6)、コハク酸(5.24)、フェニルコハク酸(5.55)、2,3−ジメチルコハク酸(6.0)、2,3−ジエチルコハク酸(6.46)、2−エチル−3−メチルコハク酸(6.1)、テトラメチルコハク酸(7.41)、2,3−ジ−t−ブチルコハク酸(10.26)、3,3−ジメチルグルタル酸(6.45)、3,3−ジエチルグルタル酸(7.42)、3−イソプロピル−3−メチルグルタル酸(6.92)、3−t−ブチル−3−メチルグルタル酸(7.49)、3,3−ジイソプロピルグルタル酸(7.68)、3−メチル−3−エチルグルタル酸(6.70)、3,3−ジプロピルグルタル酸(7.48)、2−エチル−2−(1−エチルプロピル)グルタル酸(7.31)、シクロヘキシル−1,1−ジ酢酸(7.08)、2−メチルシクロヘキシル−1,1−ジ酢酸(6.89)、シクロペンチル−1,1−ジ酢酸(6.77)、3−メチル−3−フェニルグルタル酸(6.17)、3−エチル−3−フェニルグルタル酸(6.95)等が挙げられる。
また有機多塩基酸として、クエン酸(3段目pKa値:5.69)等が挙げられる。これらの中では、入手が容易で、ガス発生による内圧の増加等保存安定性の点から、少なくとも一つの解離段における酸解離指数(pKa)が5.2以上の、リン酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸等からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、特にクエン酸が好ましい。
また、pH緩衝性消臭剤として、ポリヒドロキシアミン化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「B剤」ともいう。)を含むことが好ましい。
B剤のポリヒドロキシアミン化合物は下記式(3)で表される化合物である。
Figure 2016168133
式(3)中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、上記のものが挙げられる。
は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
及びRは、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R及びRは、同一でも異なっていてもよい。
炭素数1〜5のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が好ましく、特にメチレン基が好ましい。
B剤のポリヒドロキシアミン化合物の具体例としては、例えば、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
これらの中では、消臭性能等の観点から、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。
特に、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、すなわち、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが、酸性臭に対する優れた中和作用を有し、また揮発性が低いためにそれ自体の臭いが少ないので、好ましい。
上記のポリヒドロキシアミン化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、ポリヒドロキシアミン化合物は通常の方法により製造することができる。
薄葉紙における前記B剤の含有坪量は、消臭性能の点から、0.01g/m以上が好ましく、0.05g/m以上がより好ましい。また、その上限は、過度の坪量は吸収性物品シートの強度低下や風合いを損なうため、3g/m以下が好ましく、1g/m以下がより好ましい。更に好ましくは0.01g/m以上3g/m以下、特に好ましくは0.05g/m以上1g/m以下である。
本発明の薄葉紙においては、pH緩衝性消臭剤として、前述したA剤及びB剤のいずれか一方を含んでもよく、両方を含んでもよい。A剤及びB剤の両方を含むと、幅広い臭い成分を中和する点でより好ましい。特に、A剤の有機酸としてクエン酸、B剤のポリヒドロキシアミン化合物としてトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含有することが好ましい。この場合、A剤の有機酸とB剤のポリヒドロキシアミン化合物、及びそれらの塩が薄用紙から排泄液に同時に溶解し、その緩衝性により排泄液の臭い成分に対し優れた消臭作用を発揮する。さらに、A剤及びB剤のpH緩衝性消臭剤は、前述のカチオン性抗菌剤と組みわせてセルロース繊維シート基材に含有される。この組合せにより酸臭及びアルカリ臭だけでなくpH緩衝性消臭剤だけでは抑えきれなかった中性付近の臭いも含めて、臭い成分全体の産生を強力に抑え、その結果、この薄葉紙を使用した吸収性物品では、長時間装着しても周囲からは排泄液の臭いがほとんど気づかないレベルの消臭性を維持することができる。
また、この組み合わせにおいては、後述する薄葉紙の製造過程で、特定の混合割合の塗料とするとカチオン性抗菌剤の粒子が小粒径化し均一な塗布が可能となる。これにより、本発明の薄葉紙の抗菌性が向上する。
また、本発明の薄葉紙において、尿等の排泄液が接触し前記カチオン性抗菌剤及び前記pH緩衝性消臭剤の作用発現(殺菌作用及び中和作用の発現)した場合の目標pHとしては、消臭性能(緩衝性能を維持できる)の観点から、5.0以上が好ましく、5.5以上がより好ましい。そして、同様の観点から、目標pHは、10.0以下が好ましく、9.0以下がより好ましい。また、作用後の排泄液のpHができるだけ中性領域となることが安全性(皮膚への低刺激性)の観点から好ましい。
A剤とB剤との含有質量の比は、前記pHによる作用の観点と消臭性能の観点から、A剤/B剤=5/95〜95/5が好ましく、更に20/80〜55/45が好ましい。
本発明に用いられる多孔質粒子は、揮発する臭いガスをその孔に吸着または包摂できるものを特に制限なく用いることができる。例えば、多孔メタクリル酸ポリマー、多孔アクリル酸ポリマー等のアクリル酸系ポリマー、多孔ジビニルベンゼンポリマー、多孔ピリジン共重合体等の芳香族系ポリマー、及びそれらの共重合体等の合成の多孔質ポリマー;キチン及びキトサン等の天然の多孔質ポリマー;活性炭、シリカ、二酸化ケイ素(シリカゲル)、ケイ酸カルシウム、アルミノ珪酸塩化合物、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、セピオライト、カンクリナイト、ゼオライト、及び水和酸化ジルコニウム等の無機多孔質物質;銀担持ゼオライト、銀担持カンクリナイト、並びに、銀担持多孔スチレン−ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー及び銀担持多孔ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー等のビニルピリジン共重合体、などの金属担持多孔質などが挙げられ、これからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。特に、活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが、消臭性能の観点から好ましい。これらの多孔質粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。多孔ビニルピリジン共重合体としては、多孔スチレン−ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー、多孔ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー等が挙げられる。なお、銀担持カンクリナイトとは、特開2005−336363号公報の段落[0029]〜[0045]に記載のカンクリナイト様鉱物のことである。
上記の作用をより効率的に発現させる観点から、多孔質粒子は、BET比表面積が50m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましく、200m/g以上であることが更に好ましい。また、その上限は特に制限されるものではないが、2000m/g以下とすることが実際的である。加えて、多孔質粒子は、平均細孔径が2nm以上であることが好ましく、そして、50nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。例えば、前述した活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体のBET比表面積はそれぞれ、1750m/g程度、250m/g程度、350m/g程度、平均細孔径はそれぞれ4.5nm程度、20nm程度、10nm程度のものを用いることができる。このようにBET比表面積の値が大きいものほど臭い成分の吸着性能が高い。また、消臭の対象となる尿等の排泄液の臭い成分はアンモニア、アミン類、脂肪酸類、硫化水素やメルカプタン類など様々であるが、その多くは分子サイズが1nmを超えるため、多孔質粒子の細孔径は2nm以上であると、多種の臭い成分を吸着できる。そのため、上記のBET比表面積又は平均細孔径を有する多孔質粒子を用いると、消臭性能を高く維持したまま、さらに多孔質粒子の含有量を低減化でき好ましい。さらに、上記のBET比表面積及び平均細孔径の両方を有する多孔質粒子を用いると、上記の作用がより高まり好ましい。このことが、前述したカチオン性抗菌剤との組み合わせによる多孔質粒子の含有量の低減化と相俟って、薄葉紙の風合いの向上と、吸収性物品に組み込まれた際の装着感の向上を可能とする。
なお、上記のBET比表面積は、株式会社島津製作所製の比表面積・細孔分布測定装置「ASAP2020」を用いて、液体窒素を用いた多点法で測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出できる。また、細孔分布の測定は水銀圧入法を用いることができる。
多孔質粒子の含有坪量は、吸着又は包摂による消臭効果を得る観点から、0.05g/m以上が好ましく、0.1g/m以上がより好ましく、0.5g/m以上が更に好ましい。その上限は、多く含有するに従い紙の風合いを損なうため、5g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましく、1.0g/m以下が更に好ましい。
上記の多孔質粒子とは、多数の細孔をもつ微粒子のことをいい、その材質は無機系、有機系、ポリマー等が挙げられ、特に制限されない。また、細孔径は0.1nm以上の細孔径を有すればよい。また微粒子の形状は球形、アスペクト比をもつ棒状や針状、粉砕形状等の不定形状、いずれでもよい。なお、上記の細孔径は、株式会社島津製作所製の比表面積・細孔分布測定装置「ASAP2020」を用いて測定することができる。また、微粒子の形状は、日本電子株式会社製の走査型電子顕微鏡「JCM−5100」により観察される。
前述した、活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体はそれぞれ、表面処理によりさらなる消臭機能を付加することもできる。例えば、活性炭は、塩化亜鉛(ZnCl)賦活により硫黄系ガスに対する化学吸着による消臭機能を具備することができる。また、アルミノ珪酸塩化合物は亜鉛担持により、ビニルピリジン共重合体は銀担持により、抗菌作用を具備することができる。
また、本発明の薄葉紙は、β−グルクロニダーゼ阻害剤を含有して、さらに消臭効果を高めるようにしてもよい。β−グルクロニダーゼ阻害剤は尿臭の原因物質であるフェノール系化合物及びインドール類の増加を抑制し、不快な尿臭の発生を持続的に抑制することができる。また例えば、本発明の薄葉紙を組み込んだ吸収性物品の廃棄の際には、β−グルクロニダーゼ阻害剤の作用により、廃棄後の物品内で不快な尿臭が発生することを抑制することが可能になる。
β−グルクロニダーゼは、各種のアルコール類、フェノール類、アミン類等がグルクロン酸抱合された化合物(グルクロニド)を加水分解する酵素をいい、細菌、真菌、植物、動物など多くの生物に存在する。体外に排出された尿の分解には微生物の関与が大きいため、本発明においては、細菌及び真菌由来のβ−グルクロニダーゼが重要である。具体的には、Escherichia coli、Lactobacillus brevis、Propionibacterium acnes、Clostridium perfringens、Staphylococcus haemolyticus、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Haemophilus somunus、Shigela sonnei、Aspergillus niger等由来のβ−グルクロニダーゼが挙げられる。これらの微生物由来のβ−グルクロニダーゼは共通のドメインを有する酵素群に分類される。更にはヒト血漿由来のβ−グルクロニダーゼも同様のタンパク質群に分類される。
β−グルクロニダーゼ阻害剤は、下記のβ-グルクロニダーゼ活性阻害率の測定方法において、反応液中0.1重量%添加することによって、活性が60%以上抑制されるβ−グルクロニダーゼ阻害活性を示すものをいう。更に、前記反応液中0.01重量%添加することによって、前記活性を80%以上抑制するものであることが好ましい。
<β−グルクロニダーゼ活性阻害率の測定方法>
γ線滅菌済み容器中にて2mM・p−ニトロフェニル−β−D−グルクロニド(PNPG)水溶液100μL、0.5Mリン酸バッファー(pH6.8)40μL、イオン交換水38μL、各種化合物又は植物抽出物の10又は1重量%DPG(ジプロピレングリコール)溶液2μLを混合し、続いて16units/mLに調整したβ−グルクロニダーゼ水溶液20μLを加えて37℃恒温槽中で2時間酵素反応を行った。また一部の化合物については、さらに0.1重量%DPG溶液についても同様の実験を行った(供した化合物及び植物抽出物の反応液中での濃度はそれぞれ、0.1重量%、0.01重量%、0.001重量%となる)。また、前記化合物及び植物抽出物の代わりにDPGを加えたものをコントロールとし、各サンプル及びコントロールごとに酵素液の代わりにイオン交換水を加えたものをブランクとして、それぞれ同様に2時間反応を行った。前記反応液を0.2Mグリシンバッファー(pH10.4)を用いて希釈し、波長400nmにおける吸光度を測定した。得られた測定値より、次式に従ってβ−グルクロニダーゼ活性阻害率を求める。次式中、コントロール吸光度変化=(コントロールの吸光度−コントロールごとのブランクの吸光度)であり、サンプル吸光度変化=(サンプルの吸光度−サンプルごとのブランクの吸光度)である。
β−グルクロニダーゼ活性阻害率(%)=[(コントロール吸光度変化−サンプル吸光度変化)/(コントロール吸光度変化]×100
β−グルクロニダーゼ阻害剤としては、前述したβ−グルクロニダーゼ阻害活性を有するものを用いることができる。具体的には、例えばゴバイシタンニン、テンダイウヤク、アケビ等の植物抽出物;グルカロラクトン、グロバノン、ムスセノネデルタ、アンブレトライド、シベトーン、オキサライド、メチルオクチンカルボネート、エストラゴール、ムスクTM−II、ムスクZ−4、2−フェニルシクロペンテンオン、ベチベロール、メチルイオネン−G、シクラメナルデヒド、ヌーカトン、D−グルカロ−1,4−ラクトン、シス−ジャスモン、ターピニルアセテート、オルビトーン、リナリルアセテート、フェニルエチルイソアミルエーテル、メチルイオネン−A、ムスコン等の香料;カチオン性界面活性剤等を用いることができる。該カチオン性界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば花王製のサニゾール、コータミン(何れも商品名)が挙げられる。サニゾールには、サニゾールB−50(アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド)、サニゾールC(アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド)、サニゾールP(セチルリン酸ベンザルコニウム)等がある。また、コータミンには、コータミン24P(ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)、コータミン60W(セチルトリメチルアンモニウムクロライド)、コータミン86P(コンク ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)、コータミン86W(ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)、コータミンD2345P(ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド)、コータミンD86P(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)、コータミンE−80K(オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)等がある。
β−グルクロニダーゼ阻害剤として、動植物から単離したものを用いても良く、化学的に合成したものを用いても良い。また、これらの化合物を含有する精油などの植物抽出物、例えば、ベチバー油、バジル油、クローブ油、シナモン油、グレープフルーツ油等をそのままβ−グルクロニダーゼ阻害剤として用いても良い。これらの化合物又は植物抽出物は2種類以上組み合わせて用いても良い。
β−グルクロニダーゼ阻害剤として、前述した植物抽出物、香料及びカチオン性界面活性剤からなる群から選択される1種以上が好ましく、特に、植物抽出物及びカチオン性界面活性剤からなる群から選択される1種以上が好ましい。とりわけ、酵素阻害効果や水系洗浄剤の分散安定性の観点から、植物抽出物としてはゴバイシタンニンが好ましく、香料としてはグルカロラクトン及びグロバノンが好ましく、カチオン性界面活性剤としてはサニゾールを用いることが好ましい。
β−グルクロニダーゼ阻害剤の濃度は、0.01質量%以上2.0質量%以下であり、特に0.05質量%以上1.0重量%以下、とりわけ0.1質量%以上0.5質量%以下であることが、消臭効果、薬液の保存安定性、拭き取り性、皮膚刺激性、他商品へのにおい移り性が少ない点で好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の薄葉紙及びその製造方法を開示する。
<1>
(i)セルロース繊維と熱融着性繊維を含む湿紙に、カチオン性抗菌剤を含む水系塗布液を塗布する工程、
(ii)ドライヤ表面にクレーピング用接着剤を塗布する工程、
(iii)前記水系塗布液を塗布した湿紙と、前記クレーピング用接着剤を塗布したドライヤ表面とを接触させ、前記湿紙を乾燥させながらドライヤ表面へ接着させる工程、及び
(iv)前記湿紙を乾燥させた繊維シートに対しドクターブレードを用いてドライヤ表面から剥がしてクレープ加工を施し、薄葉紙を得る工程
を有する薄葉紙の製造方法。
<2>
前記(iv)の工程のあと、さらに、
(v)前記薄葉紙を巻き取る工程を有する前記<1>に記載の薄葉紙の製造方法。
<3>
前記(i)の工程において、
前記湿紙は、湿潤状態のまま第1搬送ベルトに搬送されて一対のプレスロールで挟圧されて脱水され、該脱水された湿紙は、第2搬送ベルトに搬送されて、ヤンキードライヤ24に導入される前に、湿紙20の一面に対して前記水系塗布液が噴霧ノズルによる噴霧によって付与される、前記<1>又は<2>に記載の薄葉紙の製造方法。
<4>
前記(i)の工程において、
前記湿紙における一方の面に対してのみ前記水系塗布液が噴霧によって付与される、前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<5>
前記熱融着性繊維としてポリビニルアルコール繊維を含み、ポリビニルアルコール繊維がセルロース繊維に対し0.2質量%以上8質量%以下含有されている前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<6>
前記(ii)の工程は、前記湿紙の導入位置の手前で、前記(i)の工程とは別に同時並行でなされる、前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<7>
前記水系塗布液のpHは5.0以上が好ましく、6.5以上がより好ましく、7.0以上が更に好ましく、該pHは9.0以下が好ましく、8.5以下がより好ましい、前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<8>
前記クレーピング用接着剤の塗布液濃度は、0.01%以上が好ましく、0.05%以上がより好ましく、0.1%以上が更に好ましく、該塗布液濃度は、2.0%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましく、0.7%%以下が更に好ましい、前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<9>
前記クレーピング用接着剤としてカチオン化澱粉を含む前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<10−1>
前記カチオン性抗菌剤を0.01g/m以上塗布する前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<10−2>
前記クレープ加工により得られる薄葉紙のクレープ率が5%以上30%以下である前記<1>〜<10−1>のいずれか1に記載の薄葉紙の製造方法。
<11>
前記<1>〜<10−1>及び<10−2>のいずれか1に記載の製造方法で製造された薄葉紙。
<12>
セルロース繊維を含んでなる基材と、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤とを含有し、クレープ率が5%以上30%以下である薄葉紙。
<13>
本発明の薄葉紙のクレープ率は5%以上であり、8%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、該クレープ率は30%以下であり、25%以下が好ましく、20%以下がより好ましい、前記<12>に記載の薄葉紙。
<14>
前記薄葉紙の坪量は、45g/m以下であり、30g/m以下が好ましく、20g/m以下がより好ましく、該坪量は、8g/m以上が好ましく、13g/m以下がより好ましい、前記<12>又は<13>に記載の薄葉紙。
<15>
前記基材が単層である前記<12>〜<14>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<16>
前記基材の坪量は、8g/m以上が好ましく、13g/m以上がより好ましく、40g/m以下が好ましく、20g/m以下がより好ましい、前記<12>〜<15>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<17>
前記カチオン性抗菌剤が第四級アンモニウム塩を含有する前記<12>〜<16>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<18>
前記カチオン性抗菌剤がベンザルコニウム塩を含有する前記<12>〜<17>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<19>
前記カチオン性抗菌剤は、0.05g/m以上の坪量で含有されており、0.1g/m以上が好ましく、0.20g/m以上がより好ましく、1.0g/m以下が好ましく、0.5g/m以下がより好ましく、0.3g/m以下が更に好ましい、前記<12>〜<18>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<20>
前記カチオン性抗菌剤が、下記式(1)で表されるベンザルコニウム塩を含む前記<12>〜<19>のいずれか1に記載の薄葉紙。
Figure 2016168133
式(1)中、R及びRは、同一の若しくは異なるメチル基、エチル基又は炭素数8以上20以下の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を表す。Xは一価のアニオンを表す。
<21>
前記ベンザルコニウム塩がセチルリン酸ベンザルコニウムを含む前記<20>に記載の薄葉紙。
<22>
前記薄葉紙には、前記カチオン性抗菌剤のほか、多孔質粒子及びpH緩衝性消臭剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が含有されている前記<12>〜<21>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<23>
さらに熱融着性繊維を含む前記<12>〜<22>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<24>
前記熱融着性繊維としてポリビニルアルコール繊維を含有する前記<12>〜<23>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<25>
前記ポリビニルアルコール繊維は、前記セルロース繊維に対して、0.2質量%以上含有されることが好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましく、前記セルロース繊維に対して、10質量%以下含有されていることが好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい、前記<12>〜<24>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<26>
前記薄葉紙の一方の面の側に前記カチオン性抗菌剤が多く存在した状態となる前記<12>〜<25>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<27>
前記セルロース繊維のフリーネスが300ml以上580ml以下である前記<12>〜<26>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<28>
さらにβ−グルクロニダーゼ阻害剤を含有する前記<12>〜<27>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<29>
前記β−グルクロニダーゼ阻害剤が、植物抽出物としてのゴバイシタンニン、香料としてのグルカロラクトン及びグロバノン、並びにカチオン性界面活性剤としてのセチルリン酸ベンザルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する前記<12>〜<27>のいずれか1に記載の薄葉紙。
<30>
前記<1>〜<11>の製造方法により得られた薄葉紙又は前記<12>〜<29>の薄葉紙を用いた吸収性物品。
<31>
前記<1>〜<11>の製造方法により得られた薄葉紙又は前記<12>〜<29>の薄葉紙を、液保持性の吸収性コアを被覆するコアラップシートとして適用してなる吸収性物品。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。なお、本実施例において組成を示す「部」および「%」とは特に断らない限りいずれも質量基準である。
(実施例1)
(1)水系塗布液の調製
カチオン性抗菌剤としてセチルリン酸ベンザルコニウム(花王株式会社製、「サニゾールP」(登録商標))を用いた。原液タンク10へ地下水とサニゾールPを入れてから30分間、撹拌翼11にて撹拌して水系塗布液を得た。この地下水の硬度は、75mgCaCO/Lであった。水系塗布液中におけるセチルリン酸ベンザルコニウムの濃度は、5.0%とした。
(2)基材の製造
本実施例の基材は、セルロース繊維として針葉樹クラフトパルプを90%、広葉樹クラフトパルプを10%のシートを用い、これらの混合シートを次の方法により基材を得た。なお、ここで述べる基材の製造からこの後の水系塗布液のスプレー塗布、クレープ加工まで連続した一つの抄紙機における工程である。
まず、針葉樹クラフトパルプを90%、広葉樹クラフトパルプを10%のシートを水に入れてパルパーを用いて離解した。次にリファイナーにて叩解し、フリーネス580ml(C.S.F、JISP−8121、ISO5267/2)のセルロース繊維原料の水スラリー(抄紙原料)を得た。熱融着性繊維としてポリビニルアルコール繊維(商品名VBP107−1、繊度1.1dtex、繊維径11μm(真円換算)、カット長3mm、水中溶解温度70℃、株式会社クラレ社製)を、前記セルロール繊維原料に対して2.0質量%含有させた。湿潤紙力剤としてポリアミンエピクロロヒドリン(商品名WS−4024、星光PMC株式会社製)をセルロース繊維に対して0.35%、乾燥紙力剤としてカルボキシメチルセルロース(商品名セロゲンWS-C、第一工業製薬株式会社製)をセルロース繊維に対して0.1%配合した。
上記の抄紙原料を用いて丸網抄紙ワイヤー上で紙層を形成させ、幅方向850mmの基材(湿紙20)を得た。この湿紙を加工前の基材として用いた。
(3)薄葉紙の製造
((1)の操作から続けて)、図1及び図2に示す装置を用いて薄葉紙を製造した。湿紙20をプレスロール22で脱水し、16の噴霧ノズルを用いて水系塗布液を噴霧した。原料タンク10から前述の5.0%水系塗布液を希釈タンク12へ移し、水で希釈して撹拌翼13で撹拌し、サニゾールPが1.2%となるようにした。続けて目開き150μmのストレーナ14へ通し、ポンプ15の吐出圧の調製により1個の噴霧ノズル16からの吐出流量を0.3L/minとなるようにした。噴霧ノズル5個を抄紙幅方向に200mmの等間隔で並列設置し、幅方向全面にムラなく均一に塗布した。噴霧ノズルは、Unijet標準スプレーノズル(流量サイズ0067、スプレーイングシステムズジャパン株式会社製)を使用した。この水系塗布液の噴霧と並行して、ヤンキードライヤの表面には、クレーピング用接着剤として、カチオン化澱粉「DD4280」(星光PMC株式会社製、商品名)を塗布液濃度0.1%で噴霧ノズル17から噴霧塗布した。その後、ドクターブレードにてクレープを施された吸収性物品用シートは巻き取られた。ヤンキードライヤの周速度を128m/min、巻取りロール29の周速度を100m/minとした。
得られた薄葉紙のクレープ率は、前述した測定方法(水中伸度法)で測定して23%であった。また、薄葉紙の坪量は16g/mであった。薄葉紙において、製造工程における歩留まり(カチオン性抗菌剤:約50%)の結果、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであった。
(実施例2)
基材の作製において、多孔質粒子としてBET比表面積1750m/gの活性炭(塩化亜鉛賦活)(フタムラ化学株式会社製「SA1000」(商品名))を0.5g/m抄紙原料に配合して湿式抄造を行った以外は、実施例1と同様にして薄葉紙を得た。
実施例2の薄葉紙のクレープ率は10%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(実施例3)
水系塗布液の作製において、噴霧する液中におけるセチルリン酸ベンザルコニウムの濃度を0.6%とした以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例3の薄葉紙のクレープ率は11%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.05g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(実施例4)
基材の作製において、活性炭の配合量を1.0g/mとした以外は実施例3と同様にして薄葉紙を得た。
実施例4の薄葉紙のクレープ率は5%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.05g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は1.0g/mであった。
(実施例5)
水系塗布液の作製において、噴霧する液中におけるセチルリン酸ベンザルコニウムの濃度を0.12%とし、基材の作製において、活性炭の配合量を3.0g/mとした以外は実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例5の薄葉紙のクレープ率は15%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.01g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は3.0g/mであった。
(実施例6)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を、前記セルロール繊維原料に対して0.5質量%含有させた以外は実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例6の薄葉紙のクレープ率は7%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(実施例7)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を、前記セルロール繊維原料に対して5.0質量%含有させ、薄葉紙の作製において、カチオン化澱粉を塗布液濃度0.05%で塗布した以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例7の薄葉紙のクレープ率は10%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(実施例8)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を、前記セルロール繊維原料に対して8.0質量%含有させ、薄葉紙の作製において、カチオン化澱粉を塗布液濃度0.05%で塗布した以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例8の薄葉紙のクレープ率は10%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(実施例9)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を、前記セルロール繊維原料に対して0.2質量%含有させ、薄葉紙の作製において、カチオン化澱粉を塗布液濃度0.5%で塗布した以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
実施例9の薄葉紙のクレープ率は10%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(比較例1)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を含有させず、薄葉紙の作製において、カチオン化澱粉を塗布しなかった以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
比較例1の薄葉紙のクレープ率は0%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(比較例2)
基材の作製において、前記ポリビニルアルコール繊維を含有させず、薄葉紙の作製において、カチオン化澱粉を塗布液濃度0.5%で塗布した以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
比較例2の薄葉紙のクレープ率は3%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(比較例3)
水系塗布液を作製せず、基材に熱融着性繊維を含有させず、薄葉紙の製造においてクレーピング用接着剤を塗布しなかった以外は、実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
比較例3の薄葉紙のクレープ率は10%であった。また、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。
(比較例4)
薄葉紙の製造においてクレーピング用接着剤を塗布しなかった以外は、実施例7と同様にして薄葉紙を得た。
比較例4の薄葉紙のクレープ率は0%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.1g/mであり、多孔質粒子の含有坪量は0.5g/mであった。また、前記ポリビニルアルコール繊維は、前記セルロール繊維原料に対して5.0質量%の含有であった。
(比較例5)
水系塗布液の作製において、液中におけるセチルリン酸ベンザルコニウムの濃度を0.06%とし、基材の作製において、活性炭の配合量を5.0g/mとした以外は実施例2と同様にして薄葉紙を得た。
比較例5の薄葉紙のクレープ率は11%であった。また、セチルリン酸ベンザルコニウムの含有坪量は0.005g/mであり、多孔質粒子の含有坪量5.0g/mであった。
(評価)
1.風合い
専門パネル5人(その内、介護職関係の有資格者が3人)により実施例と比較例のシートを手に持ち、最も柔らかく風合いがよい実施例1のシートの官能値を5.0、逆に最も風合いが悪い比較例5のシートの官能値を1.0として基準を設け、他の実施例と比較例について基準と相対比較しながら風合いの官能評価を行った。各シート3枚を評価し、全パネラーの平均値を風合いの官能値とした。
その結果は表1及び2に示されるとおりとなった。
5:非常に柔らかい
4:柔らかい
3:やや柔らかい
2:やや硬い
1:硬い
2.臭い官能評価
まず、実施例1〜9及び比較例1〜5で得た各薄葉紙を、吸収体の被覆シートとして170mm×200mmの大きさに調製した。この各薄葉紙で、パルプ/吸収性ポリマーの構成比率が150(g/m)/150(g/m)の吸収性コアの表面全体を被覆し、評価用の吸収体サンプルを作製した。作成した各吸収体サンプルはいずれも70×190mmの大きさであった。
次いで、次の手順で試験に用いる尿を準備した。
(a)坪量20g/mで大きさ10cm×15cmの不織布(抗菌、消臭等の特殊処理をしていない汎用的なもの)を準備した。
(b)水で適度に湿らせた(a)の不織布を用いて3名のモニター(研究員、入浴してから12時間経過後の状態)それぞれが自身の下半身をよく拭き、肌常在菌と便由来の腸内細菌を採取した。
(c)モニター3名が採尿を行い、尿2.0gを(b)の不織布に付着させ、ビニール袋に入れて密封し、36℃雰囲気にて24時間静置した。これにより(b)の不織布における菌を増殖させた。
(d)その後、各モニターが採取した尿300gを混ぜ合わせ、そのうちの500gをメスフラスコに入れた。その中に(c)の結果得られた不織布を入れて、時折撹拌しながら20分間浸漬した。
次いで、(d)の結果得られた尿を30g、各吸収体サンプルの中央部に溢れないように徐々に注入した。尿が注入された各吸収体サンプルをそれぞれ蓋付のステンレス製の容器に入れて密封した。この各容器を恒温乾燥機に保管して36℃になるように保温し6時間静置した。
その間、1、3、6時間後の各容器を恒温乾燥機から取り出し、5人のモニター(少なくとも3名が介護職員初任者等の介護資格所有者)が下記の基準で官能評価を行った。官能評価の具体的な方法は、まず恒温乾燥機から容器を取出し、蓋を開けてから30秒静置した。その後、鼻を容器に近づけて臭いを嗅いだ。その評価数値の平均値を各吸収体サンプルの評価試験の結果とした。
その結果は表1及び2に示されるとおりとなった。
5:強い腐敗臭
4:弱い腐敗臭
3:尿と楽に分かる強い臭い
2:尿と分かる弱い臭い
1:尿と判別し難い僅かな臭い
0:臭いがしない
3.接着強度
ヤンキードライヤ24とシート27との接着強度を直接的に測定することは難しいため、各実施例、比較例ともに手抄きにて薄葉紙を作製し、簡易型のロール乾燥機を使用して接着強度を測定した。
<手抄きによる薄葉紙の作製>
以下、各実施例、各比較例において、上記と同じ抄紙原料のスラリー、水系塗布液及びクレーピング用接着剤を用いて以下の操作を行う。角型シートマシン(熊谷理機工業株式会社製、上網150mesh、下網20mesh)を使って手抄きを行い、抄紙原料のスラリーから250mm角の基材の湿紙を得た。この湿紙へ水系塗布液をスプレー噴霧し、乾燥前の薄葉紙を得た。
<接着強度の評価方法>
300mm角のアルミホイルの片面に、クレーピング用接着剤を均一に噴霧し、送風式の電気乾燥機で130℃、1分間乾燥し、絶乾量0.5g/m(固形分)となるようにした。薄葉紙全面を覆うようにこのアルミホイルを重ね、速やかに回転型乾燥機(標準型、熊谷理機工業株式会社製)にて130℃、40秒間乾燥した。2枚貼り合わさったシートを乾燥機の流れ方向に200mm、直角方向に50mmとなるように角型に断裁した。引張試験機(株式会社島津製作所製、AUTOGRAPH、AG-IS)を使用し、剥離速度300mm/min、剥離角度180℃、スパン長10mm、引張長さ200mm、乾燥機の流れ方向に引っ張り、接着強度を求めた。
4.生産性(巻き取りの蛇行)
図2において薄葉紙28が巻取り時に、巻取り時の蛇行がないとは、安定走行の位置から幅方向に5cm以内の振れに抑えられ(機械的な位置調整をせずに)、ロール形状が良好とは、最大3000mのシート巻取り時のロール周面において、最も凹んだ位置と、最も凸の位置との高さの差が3cm以内であり、3時間の連続製造でこの状態が安定して継続している状態をA、それから外れることBとする。
A:巻き取り時の蛇行がなくロール形状が良好
B:巻き取り時に蛇行しロール形状が不良
Figure 2016168133
Figure 2016168133
表1に示されるように、実施例1〜9の薄葉紙はいずれも、カチオン性抗菌剤の含有坪量0.01g/m以上とクレープ率5%以上とを両立させたものであった。生産時には、熱融着性繊維を含有させクレーピング用接着剤を塗布したことで、十分な接着強度で良好な生産が実現できた。その結果、得られた薄葉紙は、「風合い」が3.0以上と柔らかさを感じるものとなっており、「臭い官能評価」が3.0以下と腐敗臭を感じないレベルで抑えられていた。
一方、比較例1は、表2に示されるように、カチオン性抗菌剤を含む薄葉紙の作製にあたり、熱融着性繊維、クレーピング用接着剤のいずれも用いなかったため、クレープの付与ができず(クレープ率0%)、生産性が悪いものであった。その結果、風合い評価は「1.2」と硬さを感じるものとなっていた。
比較例2は、クレーピング用接着剤を用いたものの、熱融着性繊維を含有させずに薄葉紙を作製したため、クレープ率は「3%」と本発明のクレープ率5%以上の薄葉紙は得られなかった。また、作成時の接着強度は「8cN/50mm」と一桁で実施例の2桁の値に比べ大きく低いものであった。そのため、生産性は「B」と不良であった。その結果、風合いは「1.5」と硬さを感じるものとなっていた。
比較例3は、カチオン性抗菌剤を含有させない薄葉紙の作製であった。そのため、熱融着性繊維及びクレーピング用接着剤のいずれも用いないにも拘らず、接着強度及び生産性が実施例と遜色ない値で、クレープ率10%となった。しかし、臭い官能評価は「5」と強い腐敗臭を感じるものであった。
比較例4は、熱融着性繊維を含有させたが、クレーピング用接着剤を塗布しなかったため、クレープの付与ができず(クレープ率0%)、生産性が「B」と不良であった。その結果、風合い評価は「1.5」と硬さを感じるものとなっていた。
比較例5は、カチオン性抗菌剤の含有坪量を0.005g/mと本発明の「含有坪量0.01g/m以上」とする構成を満たさない薄葉紙の作製であった。この少ない含有坪量に対し、熱融着性繊維及びクレーピング用接着剤を用いて作製した結果、クレーピング率及び実施例と遜色ない値であった。しかし、臭い官能評価が「4.5」と腐敗臭を感じるものであった。また、風合いが「1.0」と高いクレーピング率にも拘らず、実施例に比べて低い値となっていた。これは、カチオン性抗菌剤の坪量が0.01g/mに満たないため柔軟効果が得られなかったことと多孔質粒子である活性炭の坪量が極めて大きいため硬さが際立ったと考えられるによるものと考えられる。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
31 吸収性コア
32 被覆シート
4 サブレイヤシート
10 原液タンク
11,13 撹拌翼
12 希釈タンク
14 ストレーナ
15 ポンプ
16 噴霧ノズル
20 湿紙
20A カチオン性抗菌剤の液膜(疎水膜)
24A カチオン性のクレーピング用接着剤の膜
21 第1搬送ベルト
22 プレスロール
23 第2搬送ベルト
24 ヤンキードライヤ
25 タッチロール
26 ドクターブレード
27 繊維シート
28 薄葉紙

Claims (9)

  1. セルロース繊維を含んでなる基材と、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤とを有し、クレープ率が5%以上30%以下である薄葉紙。
  2. 前記カチオン性抗菌剤が第四級アンモニウム塩を含有する請求項1記載の薄葉紙。
  3. 前記カチオン性抗菌剤がベンザルコニウム塩を含有する請求項1又は2記載の薄葉紙。
  4. さらに熱融着性繊維を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄葉紙。
  5. (i)セルロース繊維と熱融着性繊維を含む湿紙に、カチオン性抗菌剤を含む水系塗布液を塗布する工程、
    (ii)ドライヤ表面にクレーピング用接着剤を塗布する工程、
    (iii)前記水系塗布液を塗布した湿紙と、前記クレーピング用接着剤を塗布したドライヤ表面とを接触させ、前記湿紙を乾燥させながらドライヤ表面へ接着させる工程、及び
    (iv)前記湿紙を乾燥させた繊維シートに対しドクターブレードを用いてドライヤ表面から剥がしてクレープ加工を施し、薄葉紙を得る工程
    を有する薄葉紙の製造方法。
  6. 前記熱融着性繊維としてポリビニルアルコール繊維を含み、ポリビニルアルコール繊維がセルロース繊維に対し0.2質量%以上8質量%以下含有されている請求項5記載の薄葉紙の製造方法。
  7. 前記クレーピング用接着剤としてカチオン化澱粉を含む請求項5又は6に記載の薄葉紙の製造方法。
  8. 前記カチオン性抗菌剤を0.01g/m以上塗布する請求項5〜7のいずれか1項に記載の薄葉紙の製造方法。
  9. 前記クレープ加工により得られる薄葉紙のクレープ率が5%以上30%以下である請求項5〜8のいずれか1項に記載の薄葉紙の製造方法。
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