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JP2016036860A - マルチワイヤ放電加工装置 - Google Patents

マルチワイヤ放電加工装置 Download PDF

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JP2016036860A
JP2016036860A JP2014159839A JP2014159839A JP2016036860A JP 2016036860 A JP2016036860 A JP 2016036860A JP 2014159839 A JP2014159839 A JP 2014159839A JP 2014159839 A JP2014159839 A JP 2014159839A JP 2016036860 A JP2016036860 A JP 2016036860A
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ingot
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vibration
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JP2014159839A
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正毅 淵山
Masatake Fuchiyama
正毅 淵山
小林 真
Makoto Kobayashi
真 小林
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Disco Corp
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Disco Abrasive Systems Ltd
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Abstract

【課題】ワイヤの振動を抑える事ができるマルチワイヤ放電加工装置を提供する。
【解決手段】ワイヤRを挟んで対面して配設される弾性部材71a,72aの間隔がワイヤRの径方向上下が僅かに接触するように設定されるワイヤ防振手段70Aを備え、ワイヤ防振手段70Aは、インゴットIの両側に配設され、移動手段によりインゴットIの形状に対応させてワイヤRに沿って進退され、インゴットIの近傍に位置付けられる。弾性部材71a,72aは、フェルトやウレタンゴム等から形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、マルチワイヤ放電加工装置に関する。
従来、円柱状インゴットからウェーハを切り出す場合等における切断手段として、砥粒を用いたワイヤーソーが知られている。しかし、このようなワイヤーソーでは、加工用砥粒が混合された加工液(スラリー)を同時供給する必要があり、その取扱いは容易でない。また、ワイヤがワークに直接接触するため、特に硬度の高いSiC等の場合、加工中にワイヤが断線するおそれがあり、断線が生じた場合には復旧までに長時間を要する不都合があった。
そこで、マルチワイヤ放電加工装置が発案された。放電加工によりワイヤとインゴットは接触していないため、インゴットにかかる負荷が非常に低く、スラリーによるスクラッチ等の傷の発生もない点で優れている。
特開2000−94221号公報
しかしながら、ワイヤは0.5m/sec〜1m/secという非常に速い速度で走行しているため、ガイドローラに巻回されていながらも多少の振動が発生する。振動はそのまま加工するインゴットの切り溝の幅となるため、無駄な溝幅の増加を発生させている。溝幅が広くなると、ウェーハ(製品)として使用できる枚数が少なくなる。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ワイヤの振動を抑える事ができるマルチワイヤ放電加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るマルチワイヤ放電加工装置は、ワイヤでインゴットを放電加工するマルチワイヤ放電加工装置であって、間隔をおいて配設された複数のガイドローラと、該ガイドローラの軸方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられ該ガイドローラ間で並列して走行するワイヤと、インゴットを固定する基台部と、該基台部に固定されたインゴットが該ワイヤに切り込むように、該ワイヤと該基台部とを相対的に加工送りさせる駆動手段と、該ワイヤと該基台部に固定されたインゴットに高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットと、並列する該ワイヤを挟んで対面する一対の弾性部材を備え、該弾性部材の間隔は該ワイヤの径方向上下が僅かに接触するように設定されるワイヤ防振手段と、該ワイヤ防振手段をインゴットの形状に対応し該ワイヤに沿って進退させ、該インゴットの近傍に位置付ける移動手段と、を備え、該ワイヤ防振手段は、インゴットを挟んだ該ワイヤの走行方向の前後に配設されることを特徴とする。
また、上記マルチワイヤ放電加工装置において、該ワイヤ防振手段のインゴットと対面する側に、加工液を該ワイヤに沿って噴出するノズル手段を備え、該ノズル手段は、該ワイヤ防振手段と共に該移動手段で移動することが好ましい。
本発明のマルチワイヤ放電加工装置では、ワイヤの振動を防止するワイヤ防振手段をインゴットの両側に備え、ワイヤ防振手段の間隔をインゴットの形状に合わせて進退させることにより、極限までワイヤの振動を抑える事ができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す正面図である。 図2は、実施形態1に係るワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例(その1)を示す断面図である。 図3は、実施形態1に係るワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例(その2)を示す断面図である。 図4は、実施形態2に係るワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例を示す断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置について説明する。図1は、マルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す正面図である。図2は、ワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例(その1)を示す断面図である。図3は、ワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例(その2)を示す断面図である。
図1に示すように、マルチワイヤ放電加工装置1はワイヤRでインゴットIを放電加工するものであり、ワイヤRを繰り出す繰り出しボビン20と、間隔をおいて複数配設され、繰り出しボビン20により繰り出されたワイヤRを案内する円柱状のガイドローラ21〜24と、ワイヤRを巻き取る巻き取りボビン25とを備える。4箇所のガイドローラ21〜24は、矩形の形状を成すようにそれぞれが矩形の角に配設される。
ガイドローラ21とガイドローラ22で形成される線分と、ガイドローラ24とガイドローラ23で形成される線分は平行になるようにガイドローラ21〜24は配設されている。ガイドローラ21〜24は、繰り出しボビン20から繰り出されたワイヤRを複数回掛け回して巻き取りボビン25に送り出す。
繰り出しボビン20、ガイドローラ21〜24及び巻き取りボビン25は、図示しないモータによって回転駆動される。なお、全てのガイドローラ21〜24をモータ駆動とする必要はなく、例えばガイドローラ22,24を従動ローラとしてもよい。
繰り出しボビン20には、放電加工に用いられる黄銅などの金属線であるワイヤRが巻き回されている。繰り出しボビン20は、図示しないモータによって回転駆動され、ワイヤRをガイドローラ21に対して繰り出す。ガイドローラ21は、繰り出しボビン20から繰り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ22に送り出す。ガイドローラ22は、ガイドローラ21から送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ23に送り出す。ガイドローラ23は、ガイドローラ22から送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ24に送り出す。ガイドローラ24は、ガイドローラ23から送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ21に送り出す。これにより、ガイドローラ21〜24にワイヤRが一周巻き掛けられたことになる。
ワイヤRは、ガイドローラ21〜24の長手方向に所定の間隔をあけて複数回巻き掛けられる。この例では、6回巻き掛けられている。ワイヤRは、最後にガイドローラ22から巻き取りボビン25に繰り出されて巻き取られる。このように、ワイヤRは、ガイドローラ21〜24の軸方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられてガイドローラ21〜24の間で並列して矢印P1〜P4方向に走行する。ワイヤRは、一対の隣接するガイドローラ23とガイドローラ24との間に形成された切断ワイヤ部30を構成し、切断ワイヤ部30は、ワイヤRが矢印P3の方向に走行するように構成されている。
切断ワイヤ部30はインゴットIを切断する箇所であり、ガイドローラ23とガイドローラ24で一定のテンションを有して張設され、所定の間隔でガイドローラ23,24の長手方向に配設された6本のワイヤRから構成されている。例えば、切断ワイヤ部30を構成するワイヤRの間隔は0.5mm〜数mm程度である。インゴットIは、このワイヤRの間隔で切断される。インゴットIは導電性がある材料であり、SiC(炭化ケイ素)、単結晶ダイヤ、シリコン、GaN(窒化ガリウム)等から形成される。この例では、インゴットIの形状は円柱である。
切断ワイヤ部30に対向した位置には、インゴットIを設置するインゴット設置手段40と、インゴットIを加工送り方向(矢印Q1方向)に駆動させる駆動手段44と、切断ワイヤ部30のワイヤRの走行方向と垂直な方向にインゴットIを駆動させる図示しない駆動手段とが設けられている。インゴット設置手段40は切断ワイヤ部30の上面側に配設され、基台部41と、取り付け部42とを備える。基台部41は、取り付け部42を介してインゴットIを固定する。取り付け部42は、基台部41に固定され、インゴットIを支持する取り付け面43を有する。この取り付け面43には、図示しない導電性接着剤によりインゴットIの端面が接着固定される。
駆動手段44は、基台部41に固定されたインゴットIがワイヤRに切り込むように、ワイヤRと基台部41とを相対的に加工送りさせる。例えば、駆動手段44は、鉛直方向に対して平行に延在される図示しないボールねじと、パルスモータ等で構成される駆動源とを有し、ボールねじのナットに固定された基台部41を、加工送り方向(矢印Q1方向)に駆動させる。そして、切断ワイヤ部30のワイヤRによりインゴットIをスライスしてウェーハを形成する。
マルチワイヤ放電加工は、誘電体である水や油などの加工液Fの中で実施され、切断ワイヤ部30は加工液Fが満たされた加工槽50の中に浸漬される。加工槽50の中で、貯留された加工液Fに浸漬された切断ワイヤ部30のワイヤRがインゴットIを加工する。
加工槽50の中には、ウェーハを収容するための籠51が配置されている。籠51は、インゴットIの真下に配置され、インゴットIの長手方向及び短手方向の長さよりも大きく形成され、一定の深さを有している。基台部41の取り付け部42に固定されたインゴットIから分離されたウェーハは、加工槽50の中に配置された籠51に沈下して収容される。
マルチワイヤ放電加工装置1は、切断ワイヤ部30に給電する給電手段60を備える。給電手段60は、高周波パルス電源ユニット61と、電極62とを備える。高周波パルス電源ユニット61は、ワイヤRと基台部41に固定されたインゴットIに高周波パルス電力を供給する。例えば、高周波パルス電源ユニット61は、電極62に接続され、電極62を介して高周波パルス電力をワイヤRに供給する。この例で、電極62は、ガイドローラ21とガイドローラ24との間に張設されるワイヤRに接続され、さらにガイドローラ22とガイドローラ23との間に張設されるワイヤRに接続されている。また、高周波パルス電源ユニット61は、基台部41に接続され、基台部41を介して高周波パルス電力をインゴットIに供給する。
高周波パルス電源ユニット61から高周波パルス電力を供給して、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加すると、切断ワイヤ部30のワイヤRは、正面に配置されたインゴットIに対して放電を行う。例えば、液中で絶縁状態にあるインゴットIとワイヤRの間隔が数十μm位まで近づくと、両者の絶縁が破壊されて放電が発生する。この放電によってインゴットIが加熱されて溶融され、さらに液体の温度が急激に上昇することにより液体が気化し、体積膨張によって溶融箇所を飛散させる。このように、高周波パルス電力を供給して極間に電圧を印加することで、ワイヤRによりインゴットIを溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行ってインゴットIを切断する。このとき、インゴットIとワイヤRとの隙間に加工屑が生じるが、後述するノズル手段80Aによって加工屑を除去する。
放電加工の処理を実施している間、ワイヤRは0.5m/sec〜1m/secという非常に速い速度で走行している。このため、ガイドローラ21〜24に巻回されていながらも、ワイヤRには多少の振動が発生する。この振動を抑えるために、ワイヤ防振手段70Aを備える。ワイヤ防振手段70Aは、一対の部材から構成され、インゴットIを挟んだワイヤRの走行方向の前後に配設される。
ワイヤ防振手段70AをインゴットIの形状に対応させてワイヤRに沿って進退させ、インゴットIの近傍に位置付ける移動手段90を備える。移動手段90は、ワイヤ防振手段70Aを支持するブラケット91と、ワイヤRの走行方向(矢印Q2方向)に対して平行に延在される図示しないボールねじと、パルスモータ等で構成される駆動源とを有し、ボールねじのナットにはブラケット91が固定されている。移動手段90は、ボールねじのナットに固定されたブラケット91を、矢印Q2方向に移動させる。
ブラケット91の形状は直方体であり、長手方向が鉛直方向を向くように装置本体に取り付けられている。ブラケット91の下端側にはワイヤ防振手段70Aが取り付けられ、ブラケット91の上端側は、ボールねじのナットに固定されている。装置本体には、ブラケット91が移動する範囲において、長穴92が開口されている。
一対のワイヤ防振手段70Aは、ワイヤ切断部30のワイヤRの振動を抑制するために、円柱状のインゴットIに対して最短距離をとるように、ワイヤRの走行方向(矢印Q2方向)に進退移動する。例えば、ワイヤRにより切断するインゴットIの加工長に応じて、ワイヤ防振手段70Aの間隔L1は決定される。例えば、加工送り方向(矢印Q1方向)において、切断するインゴットIの入口側では、切断するインゴットIの加工長が中心付近より短いため、ワイヤ防振手段70Aの間隔L1は短くなる。一方、切断するインゴットIの中心付近では、切断するインゴットIの加工長が入口側より長いため、ワイヤ防振手段70Aの間隔L1は長くなる。
ワイヤ防振手段70Aの間隔L1は、加工送り方向(矢印Q1方向)への移動距離と、インゴットIの半径の長さを用いて三平方の定理により求められる。例えば、ワイヤRがインゴットIの中心に到達した場合、加工長が直径の長さとなり、ワイヤ防振手段70Aの間隔L1は、直径の長さに所定の長さを加算した長さとなる。所定の長さとは、ワイヤ防振手段70AがインゴットIに接触しないようにするための長さである。このように、一対のワイヤ防振手段70Aは、加工送り方向に移動されるインゴットIの外周面と一定の間隔を有しながら、インゴットIの外周面の形状に沿って移動する。
ワイヤ防振手段70Aは、図2に示すように、並列するワイヤRを挟んで対面する一対の弾性部材71a,72aと、弾性部材71a,72aを収容する直方体の筐体73aとを備える。筐体73aは、弾性部材71a,72aを収容する収容部74aと、後述するノズル手段80Aを構成する中空部82aとを有する。筐体73aは、例えば、長手方向に半分に分けられた一対の枠体75a,76aから構成されている。枠体75aの収容部74aには弾性部材71aが収容され、枠体76aの収容部74aには弾性部材72aが収容されている。
弾性部材71a,72aは、フェルトやウレタンゴム等から形成され、直方体の形状を成している。弾性部材71a,72aは、長手方向の長さが、並列するワイヤRの並列方向の長さよりも長く形成されている。これにより、図3に示すように、弾性部材71a,72aは、並列するワイヤRの全て(同図では6本)に接触できるようになる。弾性部材71a,72aがワイヤRと接触する接触面710a,720aは、平らに形成されている。
弾性部材71a,72aは、筐体73aの収容部74aの内面よりも一回り小さく形成されており、弾性部材71a,72aが収容部74aに嵌合するようになっている。弾性部材71aは、その側面が枠体75aの収容部74aに接着剤等により固定され、弾性部材72aも同様に、その側面が枠体76aの収容部74aに接着剤等により固定されている。
例えば、弾性部材71a,72aを筐体73aに取り付ける場合、弾性部材71aの側面に接着剤を塗布し、枠体75aの収容部74aに嵌合して接着固定する。同様に、弾性部材72aの側面に接着剤を塗布し、枠体76aの収容部74aに嵌合して接着固定する。次に、弾性部材71aと弾性部材72aとが対向するように、枠体75aと枠体76aとを組み合わせて接着剤等により固定する。
このとき、図3に示すように、ワイヤ防振手段70Aの弾性部材71aと弾性部材72aとの間隔L2は、ワイヤRの径方向上下が僅かに接触するように設定される。例えば、ワイヤRの径が100μmの場合、ワイヤRと弾性部材71a,72aとの接点を結ぶワイヤRの直径Dの上下0〜10μm程度の範囲でワイヤR側に弾性部材71a,72aを配置する。この例では、間隔L2は80〜100μmとなる。
枠体75aと枠体76aとを組み合わせた状態で、ワイヤRが筐体73aを挿通するための開口部77aが設けられている。開口部77aは、ワイヤRの走行方向において、収容部74aの前後に設けられている。開口部77aは、各ワイヤRを挿通する穴部でもよいし、ワイヤRの並列方向に開口された矩形状の開口部でもよい。
ワイヤ防振手段70AのインゴットIと対面する側に、加工液FをワイヤRに沿って噴出するノズル手段80Aが配設されている。すなわち、インゴットIから見て、最初にノズル手段80Aが配設され、次にワイヤ防振手段70Aが配設されている。インゴットIの両側に配設されたノズル手段80Aは、インゴットIの加工溝に向けて加工液Fを直線状に噴出する。インゴットIは、両側から加工液Fが噴出されることになる。
ノズル手段80Aとワイヤ防振手段70Aとは、筐体73aに一体形成されている。ノズル手段80Aは、ワイヤ防振手段70Aと共に移動手段90で移動する。
ノズル手段80Aは、加工液FをインゴットIに向けて噴出する噴出口81aと、噴出口81aが設けられた中空部82aと、加工液Fを中空部82aに供給する供給配管83aと、供給配管83aを中空部82aに取り付ける配管取付部84aとを有している。
噴出口81aは矩形状に形成され、ワイヤRが噴出口81aを通過するように形成されている。噴出口81aの長手方向の長さは、並列するワイヤRの並列方向の長さよりも若干長く設定され、噴出口81aの短手方向の長さは、ワイヤRが接触しない程度の長さに設定されている。これにより、噴出口81aからワイヤRに沿って加工液Fが直線状に噴出されるようになる。供給配管83aは、一端が配管取付部84aを介して中空部82aに接続され、他端が図示しない加工液供給部に接続されている。
加工液供給部から所定の液圧で加工液Fが供給され、加工液供給部から供給された加工液Fは、供給配管83aを経由して中空部82a内に満たされて噴出口81aからワイヤRに沿ってインゴットIに向けて噴出される。インゴットIの加工溝に向けて噴出された加工液Fは、インゴットIとワイヤRとの隙間に存在する加工屑を流して除去し、加工屑による放電加工の精度低下を防止する。
以上のように、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置1によれば、弾性部材71a,72aの間隔がワイヤRの径方向上下が僅かに接触するように設定されるワイヤ防振手段70Aを備え、ワイヤ防振手段70Aは、移動手段90によりインゴットIの形状に対応させてワイヤRに沿って進退され、インゴットIの近傍に位置付けられる。
これにより、ワイヤRの振動を弾性部材71a,72aによって減衰できるので、極限までワイヤRの振動を抑える事ができる。実験によると、ワイヤRの径が100μmの場合に、ワイヤ防振手段70Aを配設しないとき、ワイヤRの振動による振幅が約100μmあったが、ワイヤ防振手段70Aを配設した場合、ワイヤRの振動による振幅を約10μm以下に抑制することができた。従って、ワイヤRの振動による加工溝の広がりを抑制できるので、ウェーハとして使用できる枚数が少なくなることを抑えることができる。また、インゴットIをワイヤRのピッチ間隔で切断できるので、特に、インゴットIから薄いウェーハを形成する場合に有効である。
また、ワイヤ防振手段70Aの弾性部材71a,72aはワイヤRに僅かに接触するように設定されているので、従来のように、ワイヤを防振部材に押し当てて防振を抑制するような手段と比較して、弾性部材71a,72aの摩耗を抑えることができる。これにより、弾性部材71a,72aの交換頻度を少なくでき、コストを抑えることができる。また、弾性部材71a,72aは弾性を有するため、ワイヤRに振動が生じてもワイヤRの圧力が一部分に集中せずに分散するため、摩耗が抑えられる。
また、ノズル手段80Aがワイヤ防振手段70Aの近傍に形成され、一体的に移動可能であるため、できるだけ近くから加工液FをインゴットIに供給しつつ、ワイヤ防振手段70AとインゴットIの距離も必要以上に離れることがないため防振効果も充分に発揮できる。また、ワイヤ防振手段70A及びノズル手段80Aを同一の移動手段90で移動させるので、装置の構成を単純化できる。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2に係るワイヤ防振手段及びノズル手段について説明する。図4は、実施形態2に係るワイヤ防振手段及びノズル手段の構成例を示す断面図である。上述したワイヤ防振手段70Aに比べて、実施形態2に係るワイヤ防振手段70Bは、図4に示すように、インゴットIに近い位置に配設される。すなわち、実施形態1では、インゴットIから見て、最初にノズル手段80Aが配設され、次にワイヤ防振手段70Aが配設されていたが、実施形態2では、インゴットIから見て、最初にワイヤ防振手段70Bが配設され、次にノズル手段80Bが配設されている。
ワイヤ防振手段70Bは、並列するワイヤRを挟んで対面する一対の弾性部材71b,72bと、弾性部材71b,72bを収容する直方体の筐体73bとを備える。筐体73bは、弾性部材71b,72bを収容する収容部74bと、ノズル手段80Bを構成する中空部82bとを有する。ワイヤ防振手段70Bの弾性部材71bと弾性部材72bとの間隔は、ワイヤRの径方向上下が僅かに接触するように設定される。
筐体73bには、ワイヤRが筐体73bを挿通するための開口部77bが設けられている。開口部77bは、ワイヤRの走行方向において、中空部82bの前後に設けられている。
ワイヤ防振手段70BのインゴットIと対面しない側に、加工液FをワイヤRに沿って噴出するノズル手段80Bが配設されている。インゴットIの両側に配設されたノズル手段80Bは、ワイヤ防振手段70Bを介してインゴットIに向けて加工液Fを噴出する。
ノズル手段80Bとワイヤ防振手段70Bとは、筐体73bに一体形成されている。ノズル手段80Bは、ワイヤ防振手段70Bと共に移動手段90で移動する。
ノズル手段80Bは、加工液FをインゴットIに向けて噴出する噴出口81bと、噴出口81bに連通された中空部82bと、加工液Fを中空部82bに供給する供給配管83bと、供給配管83bを中空部82bに取り付ける配管取付部84bとを有している。噴出口81bは矩形状に形成され、ワイヤRが噴出口81bを通過するように形成されている。
図示しない加工液供給部から所定の液圧で加工液Fが供給され、加工液供給部から供給された加工液Fは、供給配管83bを経由して中空部82b内に満たされ、開口部77b及び弾性部材71b,72bの隙間を通過して噴出口81bからインゴットIの加工溝に向けて噴出される。なお、ノズル手段80Bは、弾性部材71b,72bを介して加工液FをインゴットIに向けて噴出するので、ノズル手段80Aよりも高い液圧で加工液Fを中空部82b内に供給するのが好ましい。
以上のように、実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置1によれば、上述した実施形態1の効果を有し、さらに、ワイヤ防振手段70BはインゴットIに近い位置に配設されるので、切断ワイヤ部30におけるワイヤRの振動を抑制する効果が高くなる。また、ワイヤ防振手段70BはインゴットIに近い位置に配設されるので、ワイヤ防振手段70Bの弾性部材71b,72bのサイズを小さくすることができ、ワイヤ防振手段70Bを小型化することができる。
なお、ワイヤ防振手段70A(70B)とノズル手段80A(80B)とを同じ筐体73a(73b)に配設したが、別体としてもよい。
また、噴出口81a,81bの形状は、矩形に限定されない。噴出口81a,81bは、加工液FをインゴットIの加工溝に向けて噴出できればよいので、例えば、楕円形の開口部や複数の穴部などを設けるようにしてもよい。
また、ワイヤRの位置を固定してインゴットIを加工送り方向に移動させて放電加工したが、これに限定されない。例えば、インゴットIの位置を固定して、ワイヤRを加工送り方向に移動させて放電加工してもよいし、インゴットIとワイヤRの両方を相対的に加工送り方向に移動させて放電加工してもよいし、インゴットIをワイヤRの下方から上昇させて放電加工しても良い。
また、弾性部材71a,72aがワイヤRと接触する接触面710a,720aは、平らに形成されている例を示したが、ワイヤRの円弧部の形状に沿った凹部を接触面710a,720aに設け、ワイヤRの径方向上下が凹部に僅かに接触するようにしてもよい。これにより、ワイヤRの並列方向への振動を凹部により効果的に抑制できる。
70A,70B ワイヤ防振手段
71a,71b 弾性部材
72a,72b 弾性部材
73a,73b 筐体
74a,74b 収容部
77a,77b 開口部
80A,80B ノズル手段
81a,81b 噴出口
82a,82b 中空部
83a,83b 供給配管
84a,84b 配管取付部
F 加工液

Claims (2)

  1. ワイヤでインゴットを放電加工するマルチワイヤ放電加工装置であって、
    間隔をおいて配設された複数のガイドローラと、
    該ガイドローラの軸方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられ該ガイドローラ間で並列して走行するワイヤと、
    インゴットを固定する基台部と、
    該基台部に固定されたインゴットが該ワイヤに切り込むように、該ワイヤと該基台部とを相対的に加工送りさせる駆動手段と、
    該ワイヤと該基台部に固定されたインゴットに高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットと、
    並列する該ワイヤを挟んで対面する一対の弾性部材を備え、該弾性部材の間隔は該ワイヤの径方向上下が僅かに接触するように設定されるワイヤ防振手段と、
    該ワイヤ防振手段をインゴットの形状に対応し該ワイヤに沿って進退させ、該インゴットの近傍に位置付ける移動手段と、を備え、
    該ワイヤ防振手段は、インゴットを挟んだ該ワイヤの走行方向の前後に配設されることを特徴とするマルチワイヤ放電加工装置。
  2. 該ワイヤ防振手段のインゴットと対面する側に、加工液を該ワイヤに沿って噴出するノズル手段を備え、
    該ノズル手段は、該ワイヤ防振手段と共に該移動手段で移動することを特徴とする請求項1記載のマルチワイヤ放電加工装置。
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