JP2016014445A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型・軽量で、潤滑性能に優れ、耐久性を向上させたインホイールモータ駆動装置を提供する。【解決手段】モータ部Aと、減速部Bと、車輪用軸受部Cと、を備えたインホイールモータ駆動装置において、モータ回転軸24のトルク伝達部の内周に、減速機入力軸25のトルク伝達部の外周が嵌合し、潤滑機構の一部を構成する潤滑油路24a、25cが、モータ回転軸24と減速機入力軸25のそれぞれの内部に形成されており、モータ回転軸24に潤滑油路24aを形成する中空パイプ部材80、80’が嵌装されている。【選択図】図1
Description
本発明は、インホイールモータ駆動装置に関する。
従来のインホイールモータ駆動装置は、例えば、特開2011−189919号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されているインホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させるモータ部と、車輪に接続する車輪用軸受部と、モータ部と車輪用軸受部との間に配置され、モータ部の回転を減速して車輪用軸受部に伝達する減速部とを備えている。
上記のインホイールモータ駆動装置は、装置のコンパクト化の観点からモータ部には低トルクで高回転型のモータが採用されている。一方、車輪用軸受部には車輪を駆動するために大きなトルクが必要となるため、減速部には、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機が採用されている。
モータ部は、ケーシングに固定されたステータと、ステータの内側に径方向の隙間をもって対向する位置に配置されるロータと、ロータの内側に連結固定されてロータと一体回転するモータ回転軸とを備えるラジアルギャップモータである。中空構造のモータ回転軸は、軸方向両端部を一対の転がり軸受によって回転自在にケーシングに支持されている。
サイクロイド減速機を適用した減速部は、一対の偏心部を有する減速機入力軸と、偏心部に配置される一対の曲線板と、曲線板の外周面に係合して曲線板に自転運動を生じさせる複数の外周係合部材と、曲線板の自転運動を減速機出力軸に伝達する複数の内ピンを主な構成とする。前述したモータ回転軸は、減速機入力軸にスプラインで連結されている。
このインホイールモータ駆動装置は、モータ部と減速部の冷却および潤滑のために潤滑油を供給する潤滑機構を備えている。この潤滑機構は、循環油路、潤滑油供給口、潤滑油排出口、潤滑油貯留部および回転ポンプを主な構成とし、モータ回転軸および減速機入力軸のそれぞれの軸心に潤滑油路が形成されている。
ところで、上記のインホイールモータ駆動装置では、潤滑油路が形成されたモータ回転軸と減速機入力軸とがスプライン嵌合し、トルク伝達が行われる。モータ回転軸の軸端から流入した潤滑油は、モータ回転軸の軸心の潤滑油路から潤滑油供給口を経てモータロータを冷却し、ステータへ噴出する経路と、減速機入力軸の軸心の潤滑油路に流入し、減速部を潤滑および冷却する経路とに分流する。
減速機入力軸は、外径にスプライン(セレーションを含む。以下同じ。)を形成することから、入力軸の肉厚を薄くすることは難しい。また、モータ回転軸にもスプラインを形成するため、製造上、スプライン大径以上の孔径で貫通させた構造とせざるを得ず、そのため、モータ回転軸と減速機入力軸の潤滑油路の孔径は大きく異なり、接続部には段差が生じる。この結果、モータ回転軸に流入した潤滑油は、減速機入力軸の軸心の潤滑油路に流入する前段で堰き止められる。そのため、低回転域では、減速機側に潤滑油が供給され難いという問題が判明した。
一方、トルク伝達部(スプライン)の構造の変更として、モータ回転軸側を雄スプラインとし、減速機入力軸側を雌スプラインとする構造も考えられるが、部品点数の多い減速機側の径寸法の拡大には限界があるため難しいことが分かった。
本発明は、上記の問題に鑑みて提案されたものであって、小型・軽量で、潤滑性能に優れ、耐久性を向上させたインホイールモータ駆動装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための技術的手段として、本発明は、モータ部と、減速部と、車輪用軸受部と、ケーシングとを備え、前記モータ部が、前記ケーシングに固定されたステータと、複数の転がり軸受を介して前記ケーシングに回転自在に支持されるモータ回転軸と、このモータ回転軸に装着されたロータとからなり、前記モータ部のモータ回転軸が前記減速部の減速機入力軸を回転駆動し、この減速機入力軸の回転を減速して減速機出力軸に伝達し、前記車輪用軸受部が前記減速機出力軸に連結され、内部に潤滑機構を備えたインホイールモータ駆動装置において、前記モータ回転軸のトルク伝達部の内周に、前記減速機入力軸のトルク伝達部の外周が嵌合し、前記潤滑機構の一部を構成する潤滑油路が、前記モータ回転軸と前記減速機入力軸のそれぞれの内部に形成されており、前記モータ回転軸に前記潤滑油路を形成する中空パイプ部材が嵌装されていることを特徴とする。
上記の構成により、小型・軽量で、潤滑性能に優れ、耐久性を向上させたインホイールモータ駆動装置を実現することができる。特に、低回転域でも、中空パイプ部材によって、モータ回転軸の潤滑油路から供給される潤滑油を減速機に効果的に流入させることができる。
具体的には、上記の中空パイプ部材の内径と減速機入力軸の潤滑油路の内径とを略同一寸法に設定することが好ましい。これにより、モータ回転軸の潤滑油路を形成する中空パイプ部材の内径と減速機入力軸の潤滑油路との段差をなくし、低回転域でも、モータ回転軸の潤滑油路から減速機入力軸の潤滑油路へ潤滑油を効果的に流入させることができる。
上記の中空パイプ部材に潤滑油供給口を径方向に形成すると共にモータ回転軸にも潤滑油供給口を径方向に形成することにより、モータ部のロータやステータを冷却するために潤滑油を効果的に供給することができる。
上記の中空パイプ部材の潤滑油供給口の外周部に周方向の溝を形成することが好ましい。これにより、中空パイプ部材の潤滑油供給口とモータ回転軸の潤滑油供給口の位相がずれた場合にも、潤滑油の供給が妨げられない連通構造にすることができる。
また、上記の中空パイプ部材の潤滑油供給口とモータ回転軸の潤滑油供給口のいずれか一方を他方よりも大きくすることにより、中空パイプ部材の潤滑油供給口とモータ回転軸の潤滑油供給口の位相がずれた場合にも、潤滑油の供給が妨げられない連通構造にすることができる。
上記の中空パイプ部材の潤滑油供給口とモータ回転軸の潤滑油供給口の位相を一致させること、また、そのために、中空パイプ部材とモータ回転軸との間に位相合わせ用係合部を設けることが好ましい。これにより、モータ部のロータやステータを冷却するための潤滑油をスムーズに供給することができる。
上記の中空パイプ部材とモータ回転軸は軸端に締め代を有する嵌合構造とすることが好ましい。これにより、中空パイプ部材とモータ回転軸の嵌合組立性を容易にすることができる。
本発明のインホイールモータ駆動装置によれば、小型・軽量で、潤滑性能に優れ、耐久性を向上させたインホイールモータ駆動装置を実現することができる。特に、低回転域でも、中空パイプ部材によって、モータ回転軸の潤滑油路から供給される潤滑油を減速機に効果的に流入させることができる。
図9は、本発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を搭載した電気自動車11の概略平面図であって、図10は、電気自動車11を後方から見た概略断面図である。図9に示すように、電気自動車11は、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、左右の後輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。図10に示すように、後輪14は、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。
懸架装置12bは、左右に延びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等の車体の傾きを抑制するスタビライザが設けられる。懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率よく路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の後輪14それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフトおよびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
電気自動車11の走行安定性およびNVH特性を向上するために、ばね下重量を抑える必要がある。また、さらに広い客室スペースを確保するために、インホイールモータ駆動装置21の小型化が求められる。そこで、図1に示すように、本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を採用する。
本発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を図1〜図7に基づいて説明する。図1はインホイールモータ駆動装置21の概略縦断面図、図2は図1のO−Oにおける横断面図、図3は曲線板に作用する荷重を示す説明図、図4は回転ポンプの横断面図、図5は減速機入力軸とモータ回転軸のトルク伝達部の周辺部分を拡大した縦断面図、図6(a)は中空パイプ部材を嵌装したモータ回転軸を拡大した縦断面図、図6(b)は、図6(a)のD部を拡大した図、図7は中空パイプ部材を拡大した縦断面図である。本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の特徴的な構成を説明する前に全体構成を説明する。
図1に示すように、インホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪14(図10参照)に伝達する車輪用軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bはケーシング22に収納されて、図9、10に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。本実施形態では、ケーシング22は、モータ部Aと減速部Bとで分割可能な構造とし、ボルトで締結されている。本明細書および特許請求の範囲において、ケーシング22とは、モータ部Aが収容されたケーシング部分と減速部Bが収容されたケーシング部分の両方を指すものとする。
モータ部Aは、ケーシング22に固定されているステータ23aと、ステータ23aの内側に径方向の隙間をもって対向する位置に配置されるロータ23bと、ロータ23bの内側に連結固定されてロータ23bと一体回転するモータ回転軸24とを備えるラジアルギャップモータである。
中空構造のモータ回転軸24は、ロータ23bの内径面に嵌合固定されて一体回転すると共に、モータ部A内で軸方向一方側端部(図1の右側)を転がり軸受36aに、軸方向他方側端部(図1の左側)を転がり軸受36bによって回転自在に支持されている。
減速機入力軸25は、その軸方向一方側略中央部(図1の右側)が転がり軸受37aに、軸方向他方側端部(図1の左側)を転がり軸受37bによって、減速機出力軸28に対して回転自在に支持されている。減速機入力軸25は、減速部B内に偏心部25a、25bを有する。2つの偏心部25a、25bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
モータ回転軸24と減速機入力軸25とは、スプライン(セレーションを含む。以下同じ。)嵌合によって連結され、モータ部Aの駆動力が減速部Bに伝達される。このスプライン嵌合部は、減速機入力軸25がある程度傾いても、モータ回転軸24への影響を抑制するように構成されている。本明細書および特許請求の範囲において、トルク伝達部とは、スプライン(セレーションを含む。)嵌合部を意味する。
減速部Bは、偏心部25a、25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a、26bと、曲線板26a、26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a、26bの自転運動を減速機出力軸28に伝達する運動変換機構と、偏心部25a、25bに隣接する位置にカウンタウェイト29とを備える。
減速機出力軸28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aには、減速機出力軸28の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に内ピン31を固定する孔が形成されている。また、軸部28bは、車輪用軸受部Cの内方部材としてのハブ輪32にスプライン嵌合によって連結され、減速部Bの出力を車輪14(図10参照)に伝達する。減速機出力軸28は、転がり軸受46によって外ピンハウジング60に回転自在に支持されている。
図2に示すように、曲線板26aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30aと、貫通孔30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26aの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受け入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26aの中心に設けられており、偏心部25aに嵌合する。
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。図2に示すように、転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、外径面に内側軌道面42aを有する内輪42と、曲線板26aの貫通孔30bの内径面に直接形成された外側軌道面43と、内側軌道面42aと外側軌道面43の間に配置される複数の円筒ころ44と、円筒ころ44を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。また、内輪42は、内側軌道面42aの軸方向両端部から径方向外側に突出する鍔部を有する。
図2に示すように、外ピン27は、減速機入力軸25の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に設けられている。曲線板26a、26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a、26bに自転運動を生じさせる。外ピン27は、針状ころ軸受27aによって外ピンハウジング60(図1参照)に回転自在に支持されている。これにより、曲線板26a、26bとの間の接触抵抗を低減することができる。
カウンタウェイト29(図1参照)は、略扇形状で、減速機入力軸25と嵌合する貫通孔を有し、曲線板26a、26bの回転によって生じる不釣合い慣性偶力を打ち消すために、各偏心部25a、25bに隣接する位置に偏心部25a、25bと180°位相を変えて配置される。
図1に示すように、運動変換機構は、減速機出力軸28に保持された複数の内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成される。内ピン31は、減速機出力軸28の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に設けられており(図2参照)、その軸方向一方側端部が減速機出力軸28に固定されている。また、曲線板26a、26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a、26bの貫通孔30aの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受31aが設けられている。
図1に示すように、内ピン31の軸方向他方側端部には、スタビライザ31bが設けられている。スタビライザ31bは、円環形状の円環部31cと、円環部31cの内径面から軸方向に延びる円筒部31dとを含む。複数の内ピン31の軸方向他方側端部は、円環部31cに固定されている。曲線板26a、26bから一部の内ピン31に負荷される荷重はスタビライザ31bを介して全ての内ピン31によって支持されるため、内ピン31に作用する応力を低減させ、耐久性を向上させることができる。
図2に示すように、貫通孔30aは、複数の内ピン31のそれぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定寸法大きく設定されている。
曲線板26a、26bに作用する荷重の状態を図3に基づいて説明する。偏心部25aの軸心O2は減速機入力軸25の軸心Oから偏心量eだけ偏心している。偏心部25aの外周には、曲線板26aが取り付けられ、偏心部25aは曲線板26aを回転自在に支持するので、軸心O2は曲線板26aの軸心でもある。曲線板26aの外周は波形曲線で形成され、径方向に窪んだ波形の凹部34を周方向等間隔に有する。曲線板26aの周囲には、凹部34と係合する外ピン27が、軸心Oを中心として周方向に複数配設されている。
図3において、減速機入力軸25と共に偏心部25aが紙面上で反時計周りに回転すると、偏心部25aは軸心Oを中心とする公転運動を行うので、曲線板26aの凹部34が、外ピン27と周方向に順次当接する。この結果、矢印で示すように、曲線板26aは、複数の外ピン27から荷重Fiを受けて、時計回りに自転する。
また、曲線板26aには貫通孔30aが軸心O2を中心として周方向に複数配設されている。各貫通孔30aには、軸心Oと同軸に配置された減速機出力軸28と結合する内ピン31が挿通する。貫通孔30aの内径は、内ピン31の外径よりも所定寸法大きいため、内ピン31は曲線板26aの公転運動の障害とはならず、内ピン31は曲線板26aの自転運動を取り出して減速機出力軸28(図1参照)を回転させる。このとき、減速機出力軸28は、減速機入力軸25よりも高トルクかつ低回転数になり、図3に矢印で示すように、曲線板26aは、複数の内ピン31から荷重Fjを受ける。これらの複数の荷重Fi、Fjの合力Fsが減速機入力軸25にかかる。
合力Fsの方向は、曲線板26aの波形形状、凹部34の数などの幾何学的条件や遠心力の影響により変化する。具体的には、自転軸心O2と軸心Oとを結ぶ直線Yと直角であって軸心O2を通過する基準線Xと、合力Fsとの角度αは概ね30°〜60°で変動する。
上記の複数の荷重Fi、Fjは、減速機入力軸25が1回転(360°)する間に荷重の方向や大きさが変り、その結果、減速機入力軸25に作用する合力Fsも荷重の方向や大きさが変動する。そして、減速機入力軸25が1回転すると、曲線板26aの波形の凹部34が減速されて1ピッチ時計回りに回転し、図3の状態になり、これを繰り返す。
図1に示すように、車輪用軸受部Cの車輪用軸受33は、ハブ輪32の外径面に直接形成した内側軌道面33fと外径面の小径段部に嵌合された内輪33aとで内方部材を形成し、ケーシング22の内径面に嵌合固定された外輪33bと、内側軌道面33f、内輪33aおよび外輪33bの間に配置された転動体としての複数の玉33cと、隣接する玉33cの間隔を保持する保持器33dと、車輪用軸受33の軸方向両端部を密封するシール部材33eとを備えた複列アンギュラ玉軸受である。
次に、潤滑機構を説明する。この潤滑機構は、モータ部Aの冷却のために潤滑油を供給すると共に減速部Bに潤滑油を供給するもので、詳細は後述するが、この潤滑機構が本実施形態の特徴的な構成に関係する。図1に示す潤滑油路24a、25c、潤滑油供給口24b、24c、25d、25e、25f、潤滑油排出口22b、潤滑油貯留部22d、潤滑油路22e、回転ポンプ51および循環油路45を主な構成とする。潤滑機構内に付した白抜き矢印は潤滑油の流れる方向を示す。
モータ回転軸24の潤滑油路24aに接続された潤滑油路25cは、減速機入力軸25の内部を軸線方向に沿って延びている。潤滑油供給口25d、25eは、潤滑油路25cから減速機入力軸25の外径面に向って半径方向に延び、潤滑油供給口25fは、減速機入力軸25の軸端部から回転軸心方向に軸端面に向って延びている。
減速部Bの位置におけるケーシング22の少なくとも1箇所には、減速部B内部の潤滑油を排出する潤滑油排出口22bが設けられ、吐出された潤滑油を一時的に貯留する潤滑油貯留部22dが設けられている。
図1に示すように、循環油路45は、ケーシング22の内部を軸方向に延びる軸方向油路45aと、軸方向油路45aの軸方向一端部(図1の右側)に接続されて径方向に延びる径方向油路45cと、軸方向油路45aの軸方向他端部(図1の左側)に接続されて径方向に延びる径方向油路45bとで構成される。
潤滑油を強制的に循環させるために、潤滑油貯留部22dに接続する潤滑油路22eと循環油路45との間に回転ポンプ51が設けられている。径方向油路45bは回転ポンプ51から圧送された潤滑油を軸方向油路45aに供給し、軸方向油路45aから径方向油路45cを経て潤滑油を潤滑油路24a、25cに供給する。
図4に示すように、回転ポンプ51は、減速機出力軸28の回転を利用して回転するインナーロータ52と、インナーロータ52の回転に伴って従動回転するアウターロータ53と、ポンプ室54と、潤滑油路22eに連通する吸入口55と、循環油路45の径方向油路45bに連通する吐出口56とを備えるサイクロイドポンプである。回転ポンプ51をケーシング22内に配置することによって、インホイールモータ駆動装置21全体としての大型化を防止することができる。
インナーロータ52は、回転中心c1を中心として回転し、一方、アウターロータ53は、回転中心c2を中心として回転する。インナーロータ52およびアウターロータ53はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転するので、ポンプ室54の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口55から流入した潤滑油が吐出口56から径方向油路45bに圧送される。
モータ部Aの冷却として、図1に示すように、循環油路45から潤滑油路24aに還流された潤滑油の一部が、遠心力によって潤滑油供給口24c、24bからロータ23bを冷却し、その後、潤滑油が飛散してステータ23aを冷却する。この経路と後述する減速部Bを潤滑および冷却する経路とに潤滑油が分流する。
減速部Bの潤滑として、潤滑油路25cの潤滑油は、減速機入力軸25の回転に伴う遠心力および圧力によって潤滑油供給口25d、25eから減速部Bに流出する。潤滑油供給口25dから流出した潤滑油は、曲線板26a、26bを支持する円筒ころ軸受41(図2参照)、さらに、遠心力により、曲線板26a、26bと内ピン31との当接部分および曲線板26a、26bと外ピン27との当接部分等を潤滑しながら径方向外側に移動する。潤滑油供給口25e、25fから流出した潤滑油は、減速機入力軸25を支持する深溝玉軸受37a、37b、さらに、内部の軸受や当接部分に供給される。このように、減速部Bは、潤滑が必要な多数の軸受や当接部分から構成されており、内蔵した回転ポンプ51により、効率よく潤滑油を供給する必要がある。
ケーシング22の内壁面に到達した潤滑油は、潤滑油排出口22bから排出されて潤滑油貯留部22dに貯留される。潤滑油吐出口22bと回転ポンプ51との間に潤滑油貯留部22dが設けられているので、回転ポンプ51によって排出しきれない潤滑油が一時的に発生しても、潤滑油貯留部22dに貯留しておくことができる。その結果、減速部Bのトルク損失の増加を防止することができる。一方、潤滑油排出口22bに到達する潤滑油量が少なくなっても、回転ポンプ51は、潤滑油貯留部22dに貯留されている潤滑油を潤滑油路24a、25cに還流することができる。潤滑油は、遠心力に加えて重力によって移動する。したがって、潤滑油貯留部22dがインホイールモータ駆動装置21の下部に位置するように、電気自動車11に取り付けるのが望ましい。
本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21の全体構成は、前述したとおりであるが、次に、本実施形態のインホイールモータ駆動装置21の特徴的な構成を説明する。要約すると、前述した潤滑機構の一部を構成する潤滑油路24a、25cが、モータ回転軸24と減速機入力軸25のそれぞれの内部(軸心)に形成されており、モータ回転軸24に潤滑油路24aを形成する中空パイプ部材80が嵌装されていることを特徴とする。中空パイプ部材80の潤滑油路24aと減速機入力軸25の潤滑油路25cが連携して、モータ部Aのロータ23bを冷却しステータ23aへ噴出する経路と、減速部Bを潤滑および冷却する経路とに効率よく分流させることができる。
図5は、図1の減速機入力軸25とモータ回転軸24のトルク伝達部の周辺部分を拡大した縦断面図で、図6は中空パイプ部材80が嵌装されたモータ回転軸24を拡大して示し、図6(a)は縦断面図で、図6(b)は、図6(a)におけるD部を拡大した図である。また、図7に中空パイプ部材80の単体を示す。
図6(a)に示すように、モータ回転軸24は、軸方向の略中央部に大径外径部61が形成され、この大径外径部61にロータ23bが嵌合固定されている。モータ回転軸24の一端部の外径に転がり軸受36a(図1参照)の装着面65が形成され、他端部の外径に転がり軸受36b(図1参照)の装着面66が形成されている。
モータ回転軸24の他端部〔図6(a)の左側〕内径には雌スプライン67が形成されている。雌スプライン67をブローチ加工するために、雌スプライン67の大径よりも若干大きな直径の貫通孔68を形成する必要がある。このため、貫通孔68は、図5に示す減速機入力軸25の潤滑油路25cの内径Fとは大きく異なる。貫通孔68を潤滑油路とした従来技術の場合には、減速機入力軸25の潤滑油路25cの内径Fとの接続部に段差が生じ、この結果、モータ回転軸24に流入した潤滑油は、減速機入力軸25の潤滑油路25cに流入する前段で堰き止められる。そのため、前述した全体的な潤滑機構において、低回転域では、減速部B側に潤滑油が供給され難いという問題が判明した。この問題を解決したのが本実施形態である。
図6(a)に示すように、モータ回転軸24には、貫通孔68から大径外径部61へ連通する潤滑油供給口24bが半径方向に形成され、貫通孔68に中空パイプ部材80が嵌装されている。中空パイプ部材80には、軸心を貫通する潤滑油路24aが形成され、モータ回転軸24の潤滑油供給口24bに対応する軸方向位置に潤滑油供給口24cが半径方向に複数(本実施形態では4本)設けられている。潤滑油供給口24cの外周部には周方向の溝24dが設けられている。
図7に示すように、中空パイプ部材80は、一端部(図7の右側)に嵌合部80bが形成され、他端部(図7の左側)に小径段部80aが形成されている。両端部の小径段部80aと嵌合部80bとの間の外径部分80dは、モータ回転軸24の貫通孔68の内径より小径に形成されている。中空パイプ部材80の軸心に形成された潤滑油路24aは内径Eを有する。嵌合部80bの端部に位相合わせ用の突起80cが形成されている。
次に、図6(a)を参照して、中空パイプ部材80をモータ回転軸24に装着する要領を説明する。まず、中空パイプ部材80をモータ回転軸24の貫通孔68に挿入し、端部に設けられた小径段部80aをモータ回転軸24の雌スプライン67の小径部分にすきま嵌めで嵌合させて芯出しする。この状態で中空パイプ部材80の嵌合部80bをモータ回転軸24の貫通孔68に圧入する。このとき、図6(b)に示すように、嵌合部80bの端部に形成された突起80cは、モータ回転軸24の貫通孔68の端部に形成された溝68aに係合し、位相が合わせられる。本明細書および特許請求の範囲において、位相合わせ用係合部とは、突起80cと溝68aを意味し、後述する変形例では、突起80c’と溝68aを意味する。
中空パイプ部材80の両端の小径段部80aと嵌合部80bとの間の外径部分80dは、モータ回転軸24の貫通孔68の内径より小径に形成されているので、中空パイプ部材80をモータ回転軸24に嵌装する際、中空パイプ部材80の軸長の全域で圧入することなく挿入でき、嵌合部80bのみが貫通孔68に圧入される。このため、組立作業を容易にすることができる。
また、小径段部80aを雌スプライン67の小径部分に嵌合させて芯出状態で、中空パイプ部材80の嵌合部80bをモータ回転軸24の貫通孔68に圧入するので、回転精度を向上させることができる。
また、中空パイプ部材80の突起80cをモータ回転軸24の溝68aに係合させて位相合わせるので、中空パイプ部材80の潤滑油供給口24cとモータ回転軸24の潤滑油供給口24bの位相を一致させることができる。しかし、本実施形態では、中空パイプ部材80の潤滑油供給口24cの外周部に周方向の溝24dを形成したので、位相合わせは特に必要はない。したがって、突起80cと溝68aとの位相合わせ構造又は周方向の溝24dのどちらかを省略してもよい。
また、図示は省略するが、中空パイプ部材80の潤滑油供給口24cとモータ回転軸24の潤滑油供給口24bのいずれか一方の孔径を他方の孔径より十分に大きくすることにより、中空パイプ部材80の潤滑油供給口24cとモータ回転軸24の潤滑油供給口24bの位相がずれた場合にも、潤滑油の供給が妨げられない連通構造にすることができる。
この場合には、前述した突起80cと溝68aとの位相合わせ構造や周方向の溝24dを省略することができる。
この場合には、前述した突起80cと溝68aとの位相合わせ構造や周方向の溝24dを省略することができる。
中空パイプ部材80の材料として鉄系金属を用いた。中空パイプ部材80の材料として、樹脂材も使用可能であるが、熱膨張率の影響により、使用環境の全領域において締め代を確保することは難しい。また、Oリングによる固定方法も考えられるが、15000min-1程度で高速回転するモータ回転軸24にアンバランスを誘因する固定方法は好ましくなく、また、回り止め効果についても確実性に欠ける。
以上のように、モータ回転軸24に、潤滑油路24aを形成した中空パイプ部材80を嵌装する構成にしたので、図5に示すように、中空パイプ部材80の軸心に形成された潤滑油路24aの内径Eは、減速機入力軸25の軸心に形成された潤滑油路25cの内径Fと略同一寸法に設定される。これにより、モータ回転軸24の潤滑油路24aと減速機入力軸25の潤滑油路25cとの段差がなく、低回転域でも、モータ回転軸24の潤滑油路24aから減速機入力軸25の潤滑油路25cへ潤滑油を効果的に流入させることができる。
次に、中空パイプ部材の変形例を図8に示す。この中空パイプ部材80’は、鋼管からスウェージング加工により縮径加工したものである。中空パイプ部材80’は、その一端部(図8の左側)が、前述した実施形態の中空パイプ部材80と同様に、モータ回転軸24の雌スプライン67の小径部に嵌合する小径部80a’と、他端部(図8の右側)にモータ回転軸24の貫通孔68に圧入嵌合される嵌合部80b’が形成されている。大径の嵌合部80b’からテーパ状に縮径され、小径部80a’に接続されている。小径部80a’は、軸方向の大半にわたって形成されている。
中空パイプ部材80’には、軸心を貫通する潤滑油路24a’が形成され、モータ回転軸24の潤滑油供給口24bに対応する軸方向位置に潤滑油供給口24c’が半径方向に複数(本変形例では4本)設けられている。中空パイプ部材80’の嵌合部80b’の端部に位相合わせ用の突起80c’が設けられている。前述した実施形態とは異なって、潤滑油供給口24c’の外周部には周方向の溝は設けられていないが、中空パイプ部材80’の潤滑油供給口24c’は、モータ回転軸24の潤滑油供給口24bと位相が一致しているので、潤滑油が効果的に供給される。
本変形例の中空パイプ部材80’の潤滑油路24a’の内径Eも、減速機入力軸25の軸心に形成された潤滑油路25cの内径Fと略同一寸法に設定されている。したがって、前述した実施形態と同様の作用効果を有する。
本変形例の中空パイプ部材80’は、鋼管を縮径加工したものであるので、肉厚の変化が少なく、製造コストの抑制と共に軽量化が図れる。縮径加工はスウェージング加工の他にプレス加工を行ってもよい。その他の構成や作用効果については、前述した実施形態の内容を準用する。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の全体的な作動原理を説明する。
図1および図2を参照して、モータ部Aは、例えば、ステータ23aのコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石又は磁性体によって構成されるロータ23bが回転する。これにより、モータ回転軸24に連結された減速機入力軸25が回転すると、曲線板26a、26bは減速機入力軸25の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a、26bの曲線形状の波形と係合して、曲線板26a、26bを減速機入力軸25の回転とは逆向きに自転回転させる。
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、曲線板26a、26bの自転運動に伴って貫通孔30aの内壁面と当接する。これにより、曲線板26a、26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a、26bの自転運動のみが減速機出力軸28を介して車輪用軸受部Cに伝達される。
このとき、減速機入力軸25の回転が減速部Bによって減速されて減速機出力軸28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪14に必要なトルクを伝達することが可能となる。
上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZA、曲線板26a、26bの波形の数をZBとすると、(ZA−ZB)/ZBで算出される。図2に示す実施形態では、ZA=12、ZB=11であるので、減速比は1/11と非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27および内ピン31に針状ころ軸受27a、31aを設けたことにより、曲線板26a、26bとの間の摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車11に搭載することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性およびNVH特性に優れた電気自動車11を得ることができる。
本実施形態および変形例においては、潤滑油供給口24bをモータ回転軸24の軸方向略中央部に設け、潤滑油供給口25eを転がり軸受37aの近くに設け、潤滑油供給口25dを偏心部25a、25bに設け、潤滑油供給口25fを減速機入力軸25の軸端に設けた例を示したが、これに限ることなく、モータ回転軸24や減速機入力軸25の任意の位置に設けることができる。
回転ポンプ51としてサイクロイドポンプの例を示したが、これに限ることなく、減速機出力軸28の回転を利用して駆動するあらゆる回転型ポンプを採用することができる。さらには、回転ポンプ51を省略して、遠心力のみによって潤滑油を循環させるようにしてもよい。
減速部Bの曲線板26a、26bを180°位相を変えて2枚設けた例を示したが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
運動変換機構は、減速機出力軸28に固定された内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成された例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転をハブ輪32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと減速機出力軸に形成された孔とで構成される運動変換機構であってもよい。
本実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪14に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、モータ部Aに電力を供給してモータ部を駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪14に伝達させる場合を示したが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪14側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電してもよい。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
本実施形態においては、モータ部Aにラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えば、ケーシングに固定されるステータと、ステータの内側の軸方向の隙間を開けて対向する位置に配置されるロータとを備えるアキシャルギャップモータであってもよい。
本実施形態および変形例では、減速部にサイクロイド減速機を適用したものを例示したが、これに限られず、遊星歯車減速機等、他の形式の減速機を適用してもよい。
さらに、図9に示した電気自動車11は、後輪14を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 電気自動車、12 シャーシ、12a ホイールハウジング、12b 懸架装置、13 前輪、14 後輪、21 インホイールモータ駆動装置、22 ケーシング、22a 軸受装着面、22b 潤滑油排出口、22d 潤滑油貯留部、22e 潤滑油路、23a ステータ、23b ロータ、24 モータ回転軸、24b 潤滑油路、24c 潤滑油供給口、24d 溝、25 減速機入力軸、25a 偏心部、25b 偏心部、25c 潤滑油路、25d 潤滑油供給口、25e 潤滑油供給口、26a 曲線板、26b 曲線板、27 外ピン、27a 針状ころ軸受、28 減速機出力軸、29 カウンタウェイト、30b 貫通孔、31 内ピン、31a 針状ころ軸受、31b スタビライザ、31c 円環部、31d 円筒部、32 ハブ輪、33 車輪用軸受、33a 内輪、33b 外輪、33c 玉、33d 保持器、33e シール部材、33f 内側軌道面、36a 転がり軸受、36b 転がり軸受、37a 転がり軸受、37b 転がり軸受、41 転がり軸受、42 内輪、43 外側軌道面、44 円筒ころ、45 循環油路、45a 軸方向油路、45b 径方向油路、45c 径方向油路、46 転がり軸受、51 回転ポンプ、52 インナーロータ、53 アウターロータ、54 ポンプ室、55 吸入口、56 吐出口、60 外ピンハウジング、61 大径外径部、62 鍔部、62a 外側面、63 挟持部材、65 軸受装着面、66 軸受装着面、67 雌スプライン、68 貫通孔、68a 溝、80、80’ 中空パイプ部材、80b、80b’ 嵌合部、80c、80c’ 突起、E 内径、F 内径
Claims (8)
- モータ部と、減速部と、車輪用軸受部と、ケーシングとを備え、前記モータ部が、前記ケーシングに固定されたステータと、複数の転がり軸受を介して前記ケーシングに回転自在に支持されるモータ回転軸と、このモータ回転軸に装着されたロータとからなり、前記モータ部のモータ回転軸が前記減速部の減速機入力軸を回転駆動し、この減速機入力軸の回転を減速して減速機出力軸に伝達し、前記車輪用軸受部が前記減速機出力軸に連結され、内部に潤滑機構を備えたインホイールモータ駆動装置において、
前記モータ回転軸のトルク伝達部の内周に、前記減速機入力軸のトルク伝達部の外周が嵌合し、前記潤滑機構の一部を構成する潤滑油路が、前記モータ回転軸と前記減速機入力軸のそれぞれの内部に形成されており、前記モータ回転軸に前記潤滑油路を形成する中空パイプ部材が嵌装されていることを特徴とするインホイールモータ駆動装置。 - 前記中空パイプ部材の内径と前記減速機入力軸の潤滑油路の内径とが略同一寸法に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材に潤滑油供給口が径方向に形成されると共に前記モータ回転軸にも潤滑油供給口が径方向に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材の潤滑油供給口の外周部に周方向の溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材の潤滑油供給口と前記モータ回転軸の潤滑油供給口のいずれか一方を他方よりも大きくしたことを特徴とする請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材の潤滑油供給口と前記モータ回転軸の潤滑油供給口の位相を一致させたことを特徴とする請求項3又は請求項5に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材の潤滑油供給口と前記モータ回転軸の潤滑油供給口の位相を一致させるために、前記中空パイプ部材と前記モータ回転軸との間に位相合わせ用係合部を設けたことを特徴とする請求項3、5、6のいずれか一項に記載のインホイールモータ駆動装置。
- 前記中空パイプ部材と前記モータ回転軸は軸端に締め代を有する嵌合構造であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインホイールモータ駆動装置。
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