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JP2016160980A - 車両用モータ駆動装置 - Google Patents

車両用モータ駆動装置 Download PDF

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JP2016160980A JP2015038246A JP2015038246A JP2016160980A JP 2016160980 A JP2016160980 A JP 2016160980A JP 2015038246 A JP2015038246 A JP 2015038246A JP 2015038246 A JP2015038246 A JP 2015038246A JP 2016160980 A JP2016160980 A JP 2016160980A
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俊明 圓増
鈴木 稔
Minoru Suzuki
稔 鈴木
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Abstract

【課題】減速部の転がり軸受の潤滑油の供給を確保し、潤滑油供給構造の低コスト化が図れ、転がり軸受の組み付け作業が容易で、組み間違いのないサイクロイド減速機を有する車両用モータ駆動装置の提供。【解決手段】減速機入力軸25に軸線方向に延びる潤滑油路25cが形成され、この油路から分岐して偏心部25aの外径面25gまで延びる潤滑油供給口25dが形成され、偏心部の外径面に取り付けられた転がり軸受41の内輪42に内径面から内側軌道面42aまで貫通する油孔42bが形成され、潤滑油路から潤滑油供給口、油孔を経て内側軌道面に潤滑油を供給するものにおいて、偏心部の外径面の無荷重範囲を含む位置に外径面を周方向に一部分除去した部分溝25hを形成しこの部分溝に潤滑油供給口を開口させると共に、内輪の油孔を1個所とし、この油孔が無荷重範囲内に配置されかつ部分溝に連通していることを特徴とする車両用モータ駆動装置。【選択図】図7

Description

本発明は、車両用モータ駆動装置に関する。
従来の車両用モータ駆動装置の一例であるインホイールモータ駆動装置は、例えば、特許第5374215号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されているインホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させるモータ部と、車輪に接続する車輪用軸受部と、モータ部と車輪用軸受部との間に配置され、モータ部の回転を減速して車輪用軸受部に伝達する減速部とを備えている。
上記のインホイールモータ駆動装置は、装置のコンパクト化の観点からモータ部には低トルクで高回転型のモータが採用されている。一方、車輪用軸受部には、車輪を駆動する大きなトルクが必要となるため、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機が採用されている。
モータ部は、ケーシングに固定されたステータと、ステータの内側に径方向の隙間をもって対向する位置に配置されるロータと、ロータの内側に連結固定されてロータと一体回転するモータ回転軸とを備えるラジアルギャップモータである。中空構造のモータ回転軸は、軸方向両端部を一対の転がり軸受によって回転自在にケーシングに支持されている。
サイクロイド減速機を適用した減速部は、一対の偏心部を有する減速機入力軸と、偏心部に配置される一対の曲線板と、曲線板の外周面に係合して曲線板に自転運動を生じさせる複数の外周係合部材と、曲線板の自転運動を減速機出力軸に伝達する複数の内ピンを主な構成とする。減速部を構成する曲線板は偏心しながら回転しているため、減速機入力軸の偏心部に取り付けられて曲線板を支持する転がり軸受は、大きな変動荷重を受ける。この転がり軸受の転動疲労寿命を長くするためには、十分な潤滑油の供給が必要となる。
特許文献1には、減速機入力軸の偏心部に圧入等で固定される転がり軸受の内輪において、転動体と内輪の軌道面との接触面圧を増加させることなく、潤滑油を供給する方法が記載されている。具体的には、減速機入力軸に軸線に沿って潤滑油路が設けられ、減速機入力軸の偏心部に前記潤滑油路から分岐して偏心部の外周まで延びる潤滑油供給口が設けられている。そして、偏心部の外周には周方向に延在する環状溝が設けられている。偏心部の外周に取り付けられた転がり軸受の内輪には内径面から外周軌道面まで貫通する油孔が設けられている。この油孔は、無荷重範囲に複数個所(3個所)設けられ、偏心部の外周に設けられた環状溝を介して潤滑供給口に連通している。軌道面に油孔を設けた場合、転動体と軌道面との接触面積が減少して、接触面圧の増加を招く可能性があるが、無荷重範囲に油孔を設ければ、接触面圧を増加させることはない。
特許第5374215号公報
ところで、減速部を構成する曲線板は、複数の外周係合部材と係合しながら自転運動を生じるが、回転方向が反転すると、曲線板の外周面が外周係合部材から受ける荷重の方向も反転する。これに伴い、曲線板を支持する転がり軸受が受ける荷重の方向も、曲線板の回転方向すなわち入力軸の回転方向によって異なる。具体的には、車両の前進、後進によって軸受荷重の方向は異なり、同様に、車両の右側および左側の駆動装置として使用した場合も軸受荷重の方向が異なることから、特許文献1のように、偏心部の外周に設けられた環状溝に対応して内輪に複数の油孔を設ける場合には、内輪の油孔の位置を右側駆動用と左側駆動用にそれぞれ異ならせて配置する必要がある。この場合、部品が左右で専用になって共通化できないために製造コストの低減が図れず、また、組み間違いを招く可能性があるという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みて提案されたものであって、減速部の曲線板を支持する転がり軸受の潤滑油の供給を確保し、潤滑油供給構造の低コスト化が図れ、前記転がり軸受の組み付け作業が容易で、かつ組み間違いのないサイクロイド減速機を有する車両用モータ駆動装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための技術的手段として、本発明は、モータ部の回転駆動力を減速部に入力し回転数を減速して車輪側に伝達する車両用モータ駆動装置であって、前記減速部がサイクロイド減速機構を有し、減速機入力軸が偏心部を有し、この偏心部に、前記サイクロイド減速機構の公転部材としての曲線板を転がり軸受を介して回転自在に支持し、前記減速機入力軸が前記モータ部のモータ回転軸に連結されており、潤滑油供給構造として、前記減速機入力軸に軸線方向に延びる潤滑油路が形成され、この潤滑油路から分岐して偏心部の外径面まで延びる潤滑油供給口が形成され、前記偏心部の外径面に取り付けられた前記転がり軸受の内輪に内径面から内側軌道面まで貫通する油孔が形成され、前記潤滑油路から前記潤滑油供給口、前記油孔を経て、前記内側軌道面に潤滑油を供給するものにおいて、前記偏心部の外径面の無荷重範囲を含む位置に前記外径面を周方向に一部分除去した部分溝を形成し、この部分溝に前記潤滑油供給口を開口させると共に、前記内輪の油孔を1個所とし、この油孔が、無荷重範囲内に配置され、かつ前記部分溝に連通していることを特徴とする。
上記の構成により、減速部の曲線板を支持する転がり軸受の潤滑油の供給を確保し、潤滑油供給構造の低コスト化が図れ、前記転がり軸受の組み付け作業が容易で、かつ組み間違いのないサイクロイド減速機を有する車両用モータ駆動装置を実現することができる。
上記の車両用モータ駆動装置は、インホイールモータ駆動装置として好適である。
上記の車両用モータ駆動装置は、そのモータ部と減速部を車体に搭載し、減速部からドライブシャフトを介して車輪に回転駆動力を伝達するオンボードタイプの車両用モータ駆動装置として好適である。
本発明によれば、減速部の曲線板を支持する転がり軸受の潤滑油の供給を確保し、潤滑油供給構造の低コスト化が図れ、前記転がり軸受の組み付け作業が容易かつ組み間違いのないサイクロイド減速機を有する車両用モータ駆動装置を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用モータ駆動装置を示す図である。 図1のT−Tにおける横断面図である。 図1の回転ポンプの横断面図である。 図1の曲線板に作用する荷重を示す説明図である。 図1の曲線板に作用する荷重を示す説明図である。 図5の転がり軸受の軸受荷重の分布を示す模式図である。 (a)は、図2の偏心部に装着した転がり軸受の拡大した横断面図で、(b)は縦断面図である。 図7(a)の転がり軸受の装着状態の一例を示す横断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用モータ駆動装置を示す図である。 図9の減速部周辺を拡大した縦断面図である。 図1のインホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車の平面図である。 図11の電気自動車の後方断面図である。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る車両用モータ駆動装置であるインホイールモータ駆動装置21を搭載した電気自動車11の概略平面図であって、図12は、電気自動車を後方から見た概略断面図である。図11に示すように、電気自動車11は、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、左右の後輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。図12に示すように、後輪14は、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。
懸架装置12bは、左右に延びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等の車体の傾きを抑制するスタビライザが設けられる。懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率よく路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の後輪14それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフトおよびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
電気自動車11の走行安定性およびNVH特性を向上するために、ばね下重量を抑える必要がある。また、さらに広い客室スペースを確保するために、インホイールモータ駆動装置21の小型化が求められる。そこで、図1に示すように、本実施形態に係る車両用モータ駆動装置であるインホイールモータ駆動装置21を採用する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用モータ駆動装置であるインホイールモータ駆動装置21を図1〜図8に基づいて説明する。図1はインホイールモータ駆動装置21の概略縦断面図、図2は図1のT−Tにおける横断面図、図3は回転ポンプの横断面図、図4および図5は曲線板に作用する荷重を示す説明図、図6は転がり軸受の荷重分布を示す模式図、図7(a)は偏心部に装着した転がり軸受の拡大した横断面図、図7(b)は縦断面図、図8は転がり軸受の装着状態の一例を示す横断面図である。本実施形態に係る車両用モータ駆動装置であるインホイールモータ駆動装置の特徴的な構成を説明する前に全体構成を説明する。
図1に示すように、インホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪14(図12参照)に伝達する車輪用軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bはケーシング22に収納されて、図12に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。本実施形態では、ケーシング22は、モータ部Aと減速部Bとで分割可能な構造とし、ボルトで締結されている。本明細書において、ケーシング22とは、モータ部Aが収容されたケーシング部分と減速部Bが収容されたケーシング部分の両方を指すものとする。
モータ部Aは、ケーシング22に固定されているステータ23aと、ステータ23aの内側に径方向の隙間をもって対向する位置に配置されるロータ23bと、ロータ23bの内側に連結固定されてロータ23bと一体回転するモータ回転軸24とを備えるラジアルギャップモータである。
中空構造のモータ回転軸24は、ロータ23bの内径面に嵌合固定されて一体回転すると共に、モータ部A内で軸方向一方側端部(図1の右側)を転がり軸受36aに、軸方向他方側端部(図1の左側)を転がり軸受36bによって回転自在に支持されている。
減速機入力軸25は、その軸方向一方側略中央部(図1の右側)が転がり軸受37aに、軸方向他方側端部(図1の左側)を転がり軸受37bによって、減速機出力軸28に対して回転自在に支持されている。減速機入力軸25は、減速部B内に偏心部25a、25bを有する。2つの偏心部25a、25bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
モータ回転軸24と減速機入力軸25とは、スプライン(セレーションを含む。以下同じ。)嵌合によって連結され、モータ部Aの駆動力が減速部Bに伝達される。このスプライン嵌合部は、減速機入力軸25がある程度傾いても、モータ回転軸24への影響を抑制するように構成されている。
減速部Bは、偏心部25a、25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a、26bと、曲線板26a、26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a、26bの自転運動を減速機出力軸28に伝達する運動変換機構と、偏心部25a、25bに隣接する位置にカウンタウェイト29とを備える。
減速機出力軸28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aには、減速機出力軸28の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に内ピン31を固定する孔が形成されている。また、軸部28bは、車輪用軸受部Cの内方部材としてのハブ輪32にスプライン嵌合によって連結され、減速部Bの出力を車輪14(図12参照)に伝達する。減速機出力軸28は、転がり軸受46によって外ピンハウジング60に回転自在に支持されている。
図2に示すように、曲線板26aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30aと、中心部に貫通孔30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26aの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受け入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26aの中心に設けられており、偏心部25aに嵌合する。
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。図2に示すように、転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、外径面に内側軌道面42aを有する内輪42と、曲線板26aの貫通孔30bの内径面に直接形成された外側軌道面43と、内側軌道面42aと外側軌道面43の間に配置される複数の円筒ころ44と、円筒ころ44を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。また、内輪42は、内側軌道面42aの軸方向両端部から径方向外側に突出する鍔部を有する。
図2に示すように、外ピン27は、減速機入力軸25の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に設けられている。曲線板26a、26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a、26bに自転運動を生じさせる。外ピン27は、針状ころ軸受27a(図1参照)によって外ピンハウジング60に回転自在に支持されている。これにより、曲線板26a、26bとの間の接触抵抗を低減することができる。
カウンタウェイト29(図1参照)は、略扇形状で、減速機入力軸25と嵌合する貫通孔を有し、曲線板26a、26bの回転によって生じる不釣合い慣性偶力を打ち消すために、各偏心部25a、25bに隣接する位置に偏心部25a、25bと180°位相を変えて配置される。
図1に示すように、運動変換機構は、減速機出力軸28に保持された複数の内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成される。内ピン31は、減速機出力軸28の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に設けられており(図2参照)、その軸方向一方側端部が減速機出力軸28に固定されている。また、曲線板26a、26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a、26bの貫通孔30aの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受31aが設けられている。
内ピン31の軸方向他方側端部には、スタビライザ31bが設けられている。スタビライザ31bは、円環形状の円環部31cと、円環部31cの内径面から軸方向に延びる円筒部31dとを含む。複数の内ピン31の軸方向他方側端部は、円環部31cに固定されている。曲線板26a、26bから一部の内ピン31に負荷される荷重はスタビライザ31bを介して全ての内ピン31によって支持されるため、内ピン31に作用する応力を低減させ、耐久性を向上させることができる。
図2に示すように、貫通孔30aは、複数の内ピン31のそれぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定寸法大きく設定されている。
図1に示すように、車輪用軸受部Cの車輪用軸受33は、ハブ輪32の外径面に直接形成した内側軌道面33fと外径面の小径段部に嵌合された内輪33aとで内方部材を形成し、ケーシング22の内径面に嵌合固定された外輪33bと、内側軌道面33f、内輪33aおよび外輪33bの間に配置された転動体としての複数の玉33cと、隣接する玉33cの間隔を保持する保持器33dと、車輪用軸受33の軸方向両端部を密封するシール部材33eとを備えた複列アンギュラ玉軸受である。
次に、潤滑機構を説明する。この潤滑機構は、モータ部Aの冷却のために潤滑油を供給すると共に減速部Bに潤滑油を供給するものである。図1に示す潤滑油路24a、25c、潤滑油供給口24b、25d、25e、25f、潤滑油排出口22b、潤滑油貯留部22d、潤滑油路22e、回転ポンプ51および循環油路45を主な構成とする。潤滑機構内に付した白抜き矢印は潤滑油の流れる方向を示す。
モータ回転軸24の潤滑油路24aに接続された潤滑油路25cは、減速機入力軸25の内部を軸線方向に沿って延びている。潤滑油供給口25d、25eは、潤滑油路25cから分岐し減速機入力軸25の外径面に向って延び、潤滑油供給口25fは、減速機入力軸25の軸端部から回転軸心方向に軸端面に向って延びている。
減速部Bの位置におけるケーシング22の少なくとも1箇所には、減速部B内部の潤滑油を排出する潤滑油排出口22bが設けられ、吐出された潤滑油を一時的に貯留する潤滑油貯留部22dが設けられている。
図1に示すように、循環油路45は、ケーシング22の内部を軸方向に延びる軸方向油路45aと、軸方向油路45aの軸方向一端部(図1の右側)に接続されて径方向に延びる径方向油路45cと、軸方向油路45aの軸方向他端部(図1の左側)に接続されて径方向に延びる径方向油路45bとで構成される。
潤滑油を強制的に循環させるために、潤滑油貯留部22dに接続する潤滑油路22eと循環油路45との間に回転ポンプ51が設けられている。径方向油路45bは回転ポンプ51から圧送された潤滑油を軸方向油路45aに供給し、軸方向油路45aから径方向油路45cを経て潤滑油を潤滑油路24a、25cに供給する。
図3に示すように、回転ポンプ51は、減速機出力軸28の回転を利用して回転するインナーロータ52と、インナーロータ52の回転に伴って従動回転するアウターロータ53と、ポンプ室54と、潤滑油路22eに連通する吸入口55と、循環油路45の径方向油路45bに連通する吐出口56とを備えるサイクロイドポンプである。回転ポンプ51をケーシング22内に配置することによって、インホイールモータ駆動装置21全体としての大型化を防止することができる。
インナーロータ52は、回転中心c1を中心として回転し、一方、アウターロータ53は、回転中心c2を中心として回転する。インナーロータ52およびアウターロータ53はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転するので、ポンプ室54の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口55から流入した潤滑油が吐出口56から径方向油路45bに圧送される。
モータ部Aの冷却として、図1に示すように、循環油路45から潤滑油路24aに還流された潤滑油の一部が、遠心力によって潤滑油供給口24bからロータ23bを冷却し、その後、潤滑油が飛散してステータ23aを冷却する。
減速部Bの潤滑として、潤滑油路25cの潤滑油は、減速機入力軸25の回転に伴う遠心力および圧力によって潤滑油供給口25d、25eから減速部Bに流出する。潤滑油供給口25dから流出した潤滑油は、曲線板26a、26bを支持する円筒ころ軸受41(図2参照)、さらに、遠心力により、曲線板26a、26bと内ピン31との当接部分および曲線板26a、26bと外ピン27との当接部分等を潤滑しながら径方向外側に移動する。潤滑油供給口25e、25fから流出した潤滑油は、減速機入力軸25を支持する転がり軸受37a、37b、さらに、内部の軸受や当接部分に供給される。
ケーシング22の内壁面に到達した潤滑油は、潤滑油排出口22bから排出されて潤滑油貯留部22dに貯留される。潤滑油吐出口22bと回転ポンプ51との間に潤滑油貯留部22dが設けられているので、回転ポンプ51によって圧送しきれない潤滑油が一時的に発生しても、潤滑油貯留部22dに貯留しておくことができる。その結果、減速部Bのトルク損失の増加を防止することができる。一方、潤滑油排出口22bに到達する潤滑油量が少なくなっても、回転ポンプは、潤滑油貯留部22dに貯留されている潤滑油を潤滑油路24a、25cに還流することができる。潤滑油は、遠心力に加えて重力によって移動する。したがって、潤滑油貯留部22dがインホイールモータ駆動装置21の下部に位置するように、電気自動車11に取り付けるのが望ましい。
次に、曲線板26a、26bに作用する荷重の状態を図4に基づいて説明する。図4は、図12の左側後輪14に駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21の場合を示し、図1の左右方向の向きで使用される。偏心部25aの軸心O2は減速機入力軸25の軸心Oから偏心量eだけ偏心している。偏心部25aの外周には、曲線板26aが取り付けられ、偏心部25aは曲線板26aを回転自在に支持するので、軸心O2は曲線板26aの軸心でもある。曲線板26aの外周は波形曲線で形成され、径方向に窪んだ波形の凹部34を周方向等間隔に有する。曲線板26aの周囲には、凹部34と係合する外ピン27が、軸心Oを中心として周方向に複数配設されている。
図4において、電気自動車11が前進走行で力行運転時に、減速機入力軸25と共に偏心部25aが紙面上で反時計周りに回転すると、偏心部25aは軸心Oを中心とする公転運動を行うので、曲線板26aの凹部34が、外ピン27と周方向に順次当接する。この結果、矢印で示すように、曲線板26aは、複数の外ピン27から荷重Fiを受けて、時計回りに自転する。以降、曲線板26aについて説明するが、曲線板26bも同様である。
また、曲線板26aには貫通孔30aが軸心O2を中心として周方向に複数配設されている。各貫通孔30aには、軸心Oと同軸に配置された減速機出力軸28と結合する内ピン31が挿通する。貫通孔30aの内径は、内ピン31の外径よりも所定寸法大きいため、内ピン31は曲線板26aの公転運動の障害とはならず、内ピン31は曲線板26aの自転運動を取り出して減速機出力軸28を回転させる。このとき、減速機出力軸28は、減速機入力軸25よりも高トルクかつ低回転数になり、図4に矢印で示すように、曲線板26aは、複数の内ピン31から荷重Fjを受ける。これらの複数の荷重Fi、Fjの合力Fsが減速機入力軸25にかかり、この合力Fsが軸受荷重となる。このため、以降の説明では軸受荷重Fsともいう。
軸受荷重Fsの方向は、曲線板26aの波形形状、凹部34の数などの幾何学的条件や遠心力の影響により変化する。具体的には、自転軸心O2と軸心Oとを結ぶ直線Yと直角であって軸心O2を通過する基準線Xと、軸受荷重Fsとの角度αは概ね30°〜60°で変動する。角度αの代表値は中央値45°が適切である。
上記の複数の荷重Fi、Fjは、減速機入力軸25が1回転(360°)する間に荷重の方向や大きさが変り、その結果、軸受荷重Fsも荷重の方向や大きさが変動する。そして、減速機入力軸25が1回転すると、曲線板26aの波形の凹部34が減速されて1ピッチ時計回りに回転し、図4の状態になり、これを繰り返す。
本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21の全体構成は、前述したとおりであるが、その特徴的な構成を以下に説明する。
図4に示したように、曲線板26aから転がり軸受41に軸受荷重Fsが作用する。この軸受荷重Fsを分担する転がり軸受41の荷重分布を図6に模式的に示す。転がり軸受41の荷重分布を複数の短い矢印で示し、この矢印の根元を結んだ線Pが荷重分布の状態を示す。図6において、自転軸心O2と軸心Oとを結ぶ直線Yを基準にして略左側半分が、軸受荷重Fsとこれを分担する転がり軸受41の荷重分布である。転がり軸受41の軸受内部すきま(半径方向すきま)が0の場合は、図示のように、転がり軸受41に作用する荷重分布は180°の範囲となり、軸受荷重Fsを分担しない無荷重範囲は180°となる。実際には、偏心部25aや転がり軸受41、曲線板26aの材質や温度、回転速度などの運転条件を受ける運転時の軸受内部すきまが0よりも若干大きい正の値のすきまを有するように設定する。この場合には、転がり軸受41の荷重分布の範囲は180°よりは小さく、無荷重範囲は180°よりも大きくなる。
ところが、インホイールモータ駆動装置21は、駆動装置として、前述した力行運転の他、回生ブレーキとして回生運転する場合もあり、後進走行もあり得る。このような使用状態では、図5に示すように、自転軸心O2と軸心Oとを結ぶ直線Yを基準として左側半分に示す合力Frが減速機入力軸25にかかり、この合力Frが軸受荷重となる。軸受荷重Frの方向と前述した軸受荷重Fsの方向は、基準線Yに関して対称となる。
また、インホイールモータ駆動装置21は、前述したように左右の駆動車輪14(図12参照)をそれぞれ駆動する。前述したように、図1に示すインホイールモータ駆動装置21は、左側の車輪14を駆動する向きである。これに対して、右側の車輪14を駆動するインホイールモータ駆動装置21は、図1に示す状態とは左右が逆になり、モータの回転方向は逆方向となる。このため、右側の車輪14を駆動するインホイールモータ駆動装置21では、図5の基準線Yの左側半分に示す軸受荷重Fs’が減速機入力軸25にかかり、この合力Fs’が軸受荷重となる。
軸受荷重Fr、Fs’を分担する転がり軸受41の荷重分布を、図6の基準線Yの略右側半分に示し、荷重分布を示す複数の短い矢印の根元を結んだ線P’が荷重分布の状態を示す。軸受荷重Fr、Fs’に対しても、転がり軸受41の軸受内部すきま(半径方向すきま)が0の場合は、転がり軸受41に作用する荷重分布は180°の範囲となり、軸受荷重Fr、Fs’を分担しない無荷重範囲は180°となる。また、軸受内部すきまが0よりも若干大きい正の値のすきまを有する場合には、転がり軸受41の荷重分布の範囲は180°よりは小さくなり、無荷重範囲は180°より大きくなる。
次に、軸受荷重Fs、FrおよびFs’を考慮した無荷重範囲を説明する。ここでは、軸受内部すきまを0として説明を簡略化する。また、基準線Xと、軸受荷重Fs、Fr、Fs’との角度αを45°とする。この場合は、図6に示すように、基準線Xの下側で基準線Yの両側の角度γの範囲が無荷重範囲となり、角度γの代表値は45°となる。本明細書および特許請求の範囲において、無荷重範囲とは角度γの範囲を意味する。この無荷重範囲であれば、力行運転、回生運転、後進走行および左右の駆動輪において、曲線板26aの回転方向に違いのあるいずれの場合でも、転がり軸受41が軸受荷重を分担しないことに着目し、本実施形態に至った。
図7に、本実施形態の潤滑油供給構造の特徴的な構成を示す。図7(a)は、偏心部25aに装着した転がり軸受41の拡大した横断面図であり、図7(b)は縦断面図である。転がり軸受41の内輪42は偏心部25aに圧入等で組み付けられている。転動体としての円筒ころ44の外接円で示す2点鎖線が曲線板26aの貫通孔30bの内径面に直接形成された外側軌道面43である(図2参照)。外側軌道面43と内輪42の内側軌道面42aの間に複数の円筒ころ44が配置され、図示しない保持器により周方向に所定間隔で保持されている。
減速機入力軸25の軸心に潤滑油路25cが軸線方向に設けられている。この潤滑油路25cを軸心油路ともいう。潤滑油路25cは、前述したように、モータ回転軸24の潤滑油路24a(図1参照)に接続される。潤滑油路25cから分岐して偏心部25aの外径面25gまで延びる潤滑油供給口25dが形成されている。本実施形態の潤滑油供給構造では、潤滑油供給口25dは、自転軸心O2と軸心Oとを結ぶ基準線Y上で、かつ基準線Yと直角であって軸心O2を通過する基準線Xの下側に設けられている。
偏心部25aの外径面25gには、この外径面25gを周方向に一部分平面状に除去した部分溝25hが形成されている。部分溝25hは、図6において前述した無荷重範囲を含む位置に形成される。部分溝25hに潤滑油供給口25dが開口している。
転がり軸受41の内輪42には、内径面から内側軌道面42aまで貫通する油孔42bが形成されている。油孔42bは1個所に設けられ、偏心部25aの外径面25gの部分溝25hに連通している。すなわち、油孔42bが部分溝25hに連通するように内輪42が偏心部25aに組み付けられている。図7(a)、図7(b)では、潤滑油供給口25dと油孔42bの周方向の位相を一致させて、内輪42を偏心部25aに組み付けた状態を示す。内輪42の油孔42bは、無荷重範囲に配置されているので、円筒ころ44と内側軌道面42aとの接触面圧を増加させることはない。
上記の構成により、減速機入力軸25の軸心に形成された潤滑油路25cから潤滑油供給口25d、部分溝25h、油孔42bを経て、内輪42の内側軌道面42aに潤滑油が供給される。
図8は、潤滑油供給口25dと油孔42bの周方向の位相がずれた状態で、内輪42を偏心部25aに組み付けた場合を示す。偏心部25aの外径面25gに部分溝25hが設けられているので、内輪42を偏心部25aに組付ける際、潤滑油供給口25dと油孔42bの位相が多少ずれた場合(角度α)でも、油路を確保することができる。角度αは基準線Yから反時計回りの方向のものを示したが、逆に時計回りの方向であってもよい。角度αは、前述した無荷重範囲を考慮して、45°以下、好ましくは30°以下とする。角度αに対応して、部分溝25hは、無荷重範囲を含む位置であれば、その周方向の長さは適宜設定することができる。また、本実施形態では、部分溝25hとして、外径面25gを周方向に一部分平面状に除去したものを例示したが、これに限られず、部分溝25hの底面を湾曲した形状に形成してもよい。
本実施形態の潤滑油路は、偏心部25aの外径面25gの無荷重範囲を含む位置に部分溝25hを設け、この部分溝25hに、減速機入力軸25の軸心の潤滑油路(軸心油路)25cから分岐した潤滑油供給口25dを開口させ、内輪42の1個所に設けた油孔42bを無荷重範囲内に配置し、かつ部分溝25hに連通させた構成にしたので、力行運転、回生運転、後進走行および左右の駆動輪において、曲線板26aの回転方向に違いのあるいずれの場合にも、円筒ころ44と内側軌道面42aとの接触面圧を増加させることなく、潤滑油供給構造を形成することができる。潤滑油供給構造を共通化することにより低コスト化が図れ、転がり軸受41の組み付け作業が容易となり、かつ組み間違いを防止することができる。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の全体的な作動原理を説明する。
図1および図2を参照して、モータ部Aは、例えば、ステータ23aのコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石又は磁性体によって構成されるロータ23bが回転する。これにより、モータ回転軸24に連結された減速機入力軸25が回転すると、曲線板26a、26bは減速機入力軸25の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a、26bの曲線形状の波形と係合して、曲線板26a、26bを減速機入力軸25の回転とは逆向きに自転回転させる。
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、曲線板26a、26bの自転運動に伴って貫通孔30aの内壁面と当接する。これにより、曲線板26a、26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a、26bの自転運動のみが減速機出力軸28を介して車輪用軸受部Cに伝達される。
このとき、減速機入力軸25の回転が減速部Bによって減速されて減速機出力軸28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪14に必要なトルクを伝達することが可能となる。
上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZA、曲線板26a、26bの波形の数をZBとすると、(ZA−ZB)/ZBで算出される。図2に示す実施形態では、ZA=12、ZB=11であるので、減速比は1/11と非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27および内ピン31に針状ころ軸受27a、31aを設けたことにより、曲線板26a、26bとの間の摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車11に搭載することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性およびNVH特性に優れた電気自動車11を得ることができる。
本実施形態においては、回転ポンプ51としてサイクロイドポンプの例を示したが、これに限ることなく、減速機出力軸28の回転を利用して駆動するあらゆる回転型ポンプを採用することができる。さらには、回転ポンプ51を省略して、遠心力のみによって潤滑油を循環させるようにしてもよい。
減速部Bの曲線板26a、26bを180°位相を変えて2枚設けた例を示したが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
運動変換機構は、減速機出力軸28に固定された内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成された例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転をハブ輪32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと減速機出力軸に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
本実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪14に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、モータ部Aに電力を供給してモータ部を駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪14に伝達させる場合を示したが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪14側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電してもよい。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
本実施形態においては、モータ部Aにラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えば、ケーシングに固定されるステータと、ステータの内側の軸方向の隙間を開けて対向する位置に配置されるロータとを備えるアキシャルギャップモータであってもよい。
さらに、図11に示した電気自動車11は、後輪14を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用モータ駆動装置を図9および図10に基づいて説明する。図9は車両用モータ駆動装置の縦断面図で、図10は減速部の周辺を拡大した縦断面図である。本実施形態の車両用モータ駆動装置71はオンボードタイプと呼ばれるもので、車両用モータ駆動装置71は車体に搭載される。図9に示すように、車両用モータ駆動装置71は、左右のドライブシャフト100を介して駆動車輪14を駆動する。車両用モータ駆動装置71は、サイクロイド減速機構を有する減速部Bと、減速部Bを回転駆動するモータ部Aを備えている。
車両用モータ駆動装置71は左右にモータ部Aと減速部Bとをそれぞれ2個ずつ備える。2個のモータ部Aは、同軸に背中合わせで隣接して配設されている。また、減速部Bはモータ部と同軸に配設されている。左右のモータ部A、減速部Bおよびドライブシャフト100は同じであるので、左側のモータ部A、減速部Bおよびドライブシャフト100について説明する。
モータ部Aは、ケーシング72に固定されたステータ73aと、ステータ73aの内側に径方向の隙間をもって対向する位置に配置されるロータ73bと、ロータ73bの内側に連結固定されてロータ73bと一体回転するモータ回転軸74とを備えるラジアルギャップモータである。モータ回転軸74は、その両端を転がり軸受106a、106bによって回転自在に支持されている。
図10に示すように、減速部Bの減速機入力軸75は、軸方向一方側端部がモータ回転軸74とスプライン嵌合しトルク伝達可能に連結されている。減速機入力軸75の軸方向他端部は転がり軸受87によって、減速機出力軸78に対して回転自在に支持されている。減速機入力軸75は、偏心部75a、75bを有する。第1の実施形態と同様に、2つの偏心部75a、75bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
減速部Bは、偏心部75a、75bに転がり軸受91を介して回転自在に保持される曲線板76a、76bと、曲線板76a、76bの外周に係合する外ピン77と、曲線板76a、76bの自転運動を減速機出力軸78に伝達する内ピン81と、偏心部75a、75bに隣接する位置にカウンタウェイト79とを備える。減速機出力軸78は転がり軸受96によってケーシング22に回転自在に支持されている。
図9に示すように、ドライブシャフト100は、駆動車輪14側の固定式等速自在継手101と減速機側の摺動式等速自在継手102と、両等速自在継手101、102間を連結する中間シャフト103を主な構成とする。減速機出力軸78は、摺動式等速自在継手101にスプライン嵌合によって連結され、減速部Bの出力を車輪14に伝達する。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、偏心部75aの外径面75kの無荷重範囲を含む位置に部分溝75hが形成され、この部分溝75hに、減速機入力軸75の軸心の潤滑油路(軸心油路)75cから分岐した潤滑油供給口75dが開口している。転がり軸受91の内輪92には内径面から内側軌道面92aまで貫通する油孔92bが設けられている。内輪92の1個所に設けた油孔92bが無荷重範囲に配置され、かつ部分溝75hに連通している。このような潤滑油供給構造にしたので、力行運転、回生運転、後進走行および左右の駆動輪において、曲線板の回転方向に違いのあるいずれの場合にも、円筒ころ93と内側軌道面92aとの接触面圧を増加させることなく、潤滑油供給構造を形成することができる。潤滑油供給構造を共通化することにより低コスト化が図れ、転がり軸受91の組み付け作業が容易となり、かつ組み間違いを防止することができる。
減速部Bの作動や、曲線板76a、76bに作用する荷重の状態、軸受荷重およびこれを分担する転がり軸受91の荷重分布は、第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態で説明した内容を準用し、重複説明を省略する。
第2の実施形態の車両用モータ駆動装置71は、左右の車輪をそれぞれ駆動するモータ部A、減速部Bをそれぞれ2個ずつ配設したものを示したが、これに限られず、1個のモータ部と1個の減速部Bからなる車両用モータ駆動装置により左右の車輪を駆動するものにも適宜適用することができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 電気自動車、12 シャーシ、12a ホイールハウジング、12b 懸架装置、13 前輪、14 後輪、21 インホイールモータ駆動装置、22 ケーシング、22a 軸受装着面、22b 潤滑油排出口、22d 潤滑油貯留部、22e 潤滑油路、23a ステータ、23b ロータ、24 モータ回転軸、25 減速機入力軸、25a 偏心部、25b 偏心部、25c 潤滑油路、25d 潤滑油供給口、25e 潤滑油供給口、25h 部分溝、25g 外径面、26a 曲線板、26b 曲線板、27 外ピン、27a 針状ころ軸受、28 減速機出力軸、29 カウンタウェイト、30b 貫通孔、31 内ピン、31a 針状ころ軸受、31b スタビライザ、31c 円環部、31d 円筒部、32 ハブ輪、33 車輪用軸受、33a 内輪、33b 外輪、33c 玉、33d 保持器、33e シール部材、33f 内側軌道面、36a 転がり軸受、36b 転がり軸受、37a 転がり軸受、37b 転がり軸受、41 転がり軸受、42 内輪、42b 油孔、43 外側軌道面、44 円筒ころ、45 循環油路、45a 軸方向油路、45b 径方向油路、45c 径方向油路、46 転がり軸受、51 回転ポンプ、52 インナーロータ、53 アウターロータ、54 ポンプ室、55 吸入口、56 吐出口、60 外ピンハウジング、71 車両用モータ駆動装置、74 モータ回転軸、75 減速機入力軸、75a、75b 偏心部、75c 潤滑油路、75d 潤滑油供給口、75h 部分溝、75k 外径面、76a、76b 曲線板、91 転がり軸受、92 内輪、92a 内側軌道面、92 油孔、93 円筒ころ、100 ドライブシャフト

Claims (3)

  1. モータ部の回転駆動力を減速部に入力し回転数を減速して車輪側に伝達する車両用モータ駆動装置であって、前記減速部がサイクロイド減速機構を有し、減速機入力軸が偏心部を有し、この偏心部に、前記サイクロイド減速機構の公転部材としての曲線板を転がり軸受を介して回転自在に支持し、前記減速機入力軸が前記モータ部のモータ回転軸に連結されており、潤滑油路構成として、前記減速機入力軸に軸線方向に延びる潤滑油路が形成され、この潤滑油路から分岐して偏心部の外径面まで延びる潤滑油供給口が形成され、前記偏心部の外径面に取り付けられた前記転がり軸受の内輪に内径面から内側軌道面まで貫通する油孔が形成され、前記潤滑油路から前記潤滑油供給口、前記油孔を経て、前記内側軌道面に潤滑油を供給するものにおいて、
    前記偏心部の外径面の無荷重範囲を含む位置に前記外径面を周方向に一部分除去した部分溝を形成し、この部分溝に前記潤滑油供給口を開口させると共に、前記内輪の油孔を1個所とし、この油孔が、無荷重範囲内に配置され、かつ前記部分溝に連通していることを特徴とする車両用モータ駆動装置。
  2. 前記車両用モータ駆動装置がインホイールモータであることを特徴とする請求項1に記載の車両用モータ駆動装置。
  3. 前記車両用モータ駆動装置のモータ部と減速部が車体に搭載され、減速部からドライブシャフトを介して車輪に回転駆動力を伝達することを特徴とする請求項1に記載の車両用モータ駆動装置。
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