JP2016067069A - ワイヤハーネス用の止水具およびワイヤハーネスの止水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤハーネスの電線に付着する水滴が、該ワイヤハーネスの端末に接続するコネクタに浸水するのを防止する止水具を提供する。【解決手段】ワイヤハーネス端末のコネクタ接続位置の手前で電線群に取り付ける止水具であって、上端連結部の左右両端から下向きに両側枠部が突出する逆U字形状のフレームを備え、上下に並ぶ一列の電線群の上端に前記フレームの上端連結部を被せ、前記両側枠部の対向する内面に前記各電線の左右外面を接触させて挿通させ、これら電線の外面に付着して前記コネクタへと伝わる水滴を前記両側枠部との接触で塞き止めて自重落下させる構成としている。【選択図】図5
Description
本発明はワイヤハーネス用の止水具および該止水具を用いたワイヤハーネスの止水構造に関し、特に、自動車内部の水がかかりにくい箇所に配線するワイヤハーネスの端末に非防水コネクタまたは簡易防水コネクタを接続する場合、該コネクタの接続部直前のワイヤハーネスに取り付けて止水する場合に好適に用いられる。
自動車等の車両に配索するワイヤハーネスに水がかかると、ワイヤハーネスを構成する電線の外面に水滴が付着し、この付着した水滴が電線外面を伝って電線端末に接続したコネクタ内に侵入する恐れがある。コネクタ内に浸水が発生するとコネクタ内に挿入係止している電線端末の端子に腐食が発生し、電気接続信頼性を損なう問題がある。
前記問題に対して、本出願人は特開2012−253877号公報(特許文献1)で、図10(A)(B)に示すようにワイヤハーネス100を挿通するプロテクタ110を設け、該プロテクタ110の蓋111の下面から押下用仕切壁112を突設すると共に、プロテクタ本体113の底面に水抜き穴114を設け、該押下用仕切壁112によりワイヤハーネス100をU字状に屈曲させた止水構造を提供している。該止水構造ではワイヤハーネスをU字状に屈曲させた部位で、電線外面に付着する水滴を自重落下させている。
特許文献1の止水用のプロテクタを用いた止水構造は、車両のエンジンルーム等の被水領域に配索するワイヤハーネスに対して好適に用いられる。該被水領域に配索されるワイヤハーネスの端末には防水コネクタが取り付けられ、コネクタ内への浸水防止対策は最終的に防水コネクタを用いて行っている。
これに対して、インストルメントパネル内部を含めた車室側の非被水領域では、コスト高となる防水コネクタを用いる防水対策はなされておらず、非防水コネクタまたは簡易防水コネクタが用いられている。しかしながら、車室内で乗員が水をこぼしたり、ドア開放時に水が吹き込む等により浸水が生じる場合があるため、電子制御装置(ECU)やジャンクションボックス等にコネクタ接続するワイヤハーネスにも止水対策を施すことが好ましい。
これに対して、インストルメントパネル内部を含めた車室側の非被水領域では、コスト高となる防水コネクタを用いる防水対策はなされておらず、非防水コネクタまたは簡易防水コネクタが用いられている。しかしながら、車室内で乗員が水をこぼしたり、ドア開放時に水が吹き込む等により浸水が生じる場合があるため、電子制御装置(ECU)やジャンクションボックス等にコネクタ接続するワイヤハーネスにも止水対策を施すことが好ましい。
該止水対策として、図11に示すように、例えば、インストルメントパネル内に設置するジャンクションボックスまたはECUからなる電気接続箱150のコネクタ嵌合部150aにワイヤハーネス100の電線端末に接続したコネクタ160を嵌合接続する場合、コネクタ接続部分の直前でワイヤハーネス100を下向きに折り曲げてテープ170を巻きつけてUターン部200を設け、ワイヤハーネス100の電線に付着する水滴をUターン部200で自重落下させている。
前記図11に示すように、コネクタ接続部の直前でワイヤハーネスを下向きに折り曲げてUターンさせると2重経路となり、電線長さが長くなると共に、周辺部品と干渉する恐れが多くなって干渉を防止する保護部材を設ける必要があり、部品コストがかかると共に作業手数もかかりコストアップとなる。さらに、周辺部品との関係上、設計の難易度が高くなる等の問題があると共に、Uターン作業はバラツキが発生しやすい問題もある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスの電線群をUターンさせることなく簡単に水切りができるようにして、電線外面に付着した水滴がコネクタ内に浸水するのを確実に防止できるワイヤハーネスの止水具および該止水具を用いたワイヤハーネスの止水構造を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、ワイヤハーネス端末のコネクタ接続位置の手前で電線群に取り付ける止水具であって、
上端連結部の左右両端から下向きに両側枠部が突出する逆U字形状のフレームを備え、 上下に並ぶ一列の電線群の上端に前記フレームの上端連結部を被せ、前記両側枠部の対向する内面に前記各電線の左右外面を接触させて挿通させ、これら電線の外面に付着して前記コネクタへと伝わる水滴を前記両側枠部との接触で塞き止めて自重落下させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネス用の止水具を提供している。
上端連結部の左右両端から下向きに両側枠部が突出する逆U字形状のフレームを備え、 上下に並ぶ一列の電線群の上端に前記フレームの上端連結部を被せ、前記両側枠部の対向する内面に前記各電線の左右外面を接触させて挿通させ、これら電線の外面に付着して前記コネクタへと伝わる水滴を前記両側枠部との接触で塞き止めて自重落下させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネス用の止水具を提供している。
前記両側枠部の間に挿通する前記電線群は、該電線群の端末に接続するコネクタの上下方向に並ぶ端子挿入口に各電線端末に接続した端子を挿入して上下方向に並ぶ1列の電線群であり、該上下方向に並ぶ電線径に対して前記両側枠部の内面間の寸法を同等または10%以下で減少させることが好ましい。これにより各電線の左右外面を両側枠部に接触させて左右外面に付着する水滴を塞き止めてコネクタへの浸水を遮断できる。
よって、コネクタに接続する上下方向に並ぶ電線が2列あるいは3列である場合には、1列毎に止水具を取り付け、2列であれば2本の止水具、3列であれば3本の止水具を取り付けることとなる。
よって、コネクタに接続する上下方向に並ぶ電線が2列あるいは3列である場合には、1列毎に止水具を取り付け、2列であれば2本の止水具、3列であれば3本の止水具を取り付けることとなる。
上下に並んで配線されている電線群に対して上方から落下してくる水滴は、主として上端位置の電線の上面に付着し、下位の電線に対しては左右両側面に水滴が付着する。
よって、前記のように、本発明の止水具を上下に並んで配線する一列の電線群の上端の電線に被せて取り付け、該上端の電線の上面に上端連結部を接触させると共に、上下に並ぶ各電線の左右側面に前記両側枠部の内面を接触させて通すと、上端の電線の上面および各電線の左右両側面を伝ってくる水滴は止水具と接触することで水滴の流れが塞き止められ、コネクタへの浸水を防止できる。止水具で塞き止められた水滴は両側枠部の表面に沿って自重落下する。このように、逆U字形状の簡単な形状の止水具を電線群に被せるだけで、コネクタへ侵入する水滴を遮断でき、従来の電線群をUターンさせて折り曲げる場合に発生する前記問題を解消することができる。
よって、前記のように、本発明の止水具を上下に並んで配線する一列の電線群の上端の電線に被せて取り付け、該上端の電線の上面に上端連結部を接触させると共に、上下に並ぶ各電線の左右側面に前記両側枠部の内面を接触させて通すと、上端の電線の上面および各電線の左右両側面を伝ってくる水滴は止水具と接触することで水滴の流れが塞き止められ、コネクタへの浸水を防止できる。止水具で塞き止められた水滴は両側枠部の表面に沿って自重落下する。このように、逆U字形状の簡単な形状の止水具を電線群に被せるだけで、コネクタへ侵入する水滴を遮断でき、従来の電線群をUターンさせて折り曲げる場合に発生する前記問題を解消することができる。
本発明の止水具は、その両側枠部が互いに近接する方向にバネ性を付与しておくと、該両側枠部の間に挿通する電線に接触した状態で挟持でき、止水具を電線群に対して所要位置に位置決め保持できる。
本発明の止水具は、前記両側枠部の一方の下端部にロック穴を設けると共に、他方の下端部に前記ロック穴に挿入係止するロック爪を先端に設けた下端閉鎖枠を設け、両側枠部の間に電線群を通した状態で前記ロック穴にロック爪を挿入係止し、前記両側枠部の下端を下端閉鎖枠で閉鎖してもよい。
さらに、前記下端閉鎖枠の先端に前記ロック爪を突出方向に間隔をあけて複数設け、前記ロック穴に係止するロック爪を選択して、前記両側枠部の間隔を挿通する電線径に応じて調節可能としてもよい。
さらに、前記下端閉鎖枠の先端に前記ロック爪を突出方向に間隔をあけて複数設け、前記ロック穴に係止するロック爪を選択して、前記両側枠部の間隔を挿通する電線径に応じて調節可能としてもよい。
前記逆U字形状としたフレームは、樹脂成形品、ゴム成形品または、前記両側枠部の内面側をゴムとすると共に外面側を樹脂とした2色成形品としている。
樹脂成形品とすると、両側枠部をバネ片として挿通する電線の側面に圧接させることができる。
ゴム成形品とすると、挿通する電線径が相違しても、該電線の側面に両側枠部を密着させることができ、サイズの相違する電線に共用で用いることができる。
内周側をゴム、外周側を樹脂とする2色成形品とすると、電線径が相違しても両側枠部を密着できると共に所要の剛性を保持することができる。
樹脂成形品とすると、両側枠部をバネ片として挿通する電線の側面に圧接させることができる。
ゴム成形品とすると、挿通する電線径が相違しても、該電線の側面に両側枠部を密着させることができ、サイズの相違する電線に共用で用いることができる。
内周側をゴム、外周側を樹脂とする2色成形品とすると、電線径が相違しても両側枠部を密着できると共に所要の剛性を保持することができる。
さらに、本発明の止水具は、前記逆U字形状としたフレームを電線の長さ方向に2本並設し、これらフレームの両側枠部の内の一方の側枠部の下端同士を連結枠を介して連結してもよい。
前記2本のフレームを電線の長さ方向に隙間をあけて取り付けると、コネクタ接続側と反対側(上流側)のフレームで塞き止めることができなかった水滴を、コネクタ接続側(下流側)のフレームで塞き止めることができ、止水信頼性を高めることができる。
前記2本のフレームを電線の長さ方向に隙間をあけて取り付けると、コネクタ接続側と反対側(上流側)のフレームで塞き止めることができなかった水滴を、コネクタ接続側(下流側)のフレームで塞き止めることができ、止水信頼性を高めることができる。
前記のように2本のフレームを連結する場合、上流側のフレームの両側枠部間の寸法に対して、下流側のフレームの両側枠部間の寸法を狭くして、上流側のフレームで擦り抜けてきた水滴を下流側のフレームで確実に捕捉できるようにしてもよい。
また、2本のフレームを連結する場合、前記連結枠で連結する一方の側枠部の下部にロック穴を設け、他方の側枠部に前記ロック穴に挿入係止するロック爪を備えた下端閉鎖枠を設けることが好ましい。
本発明の止水具は、コネクタの電線挿入側端面から0〜20mmの位置に取り付ける事が好ましい。このように、コネクタとできるだけ近接させて止水具を取り付け、止水具とコネクタとの隙間の上方から水滴が電線に付着しないようにすることが好ましい。
また、前記コネクタの電線挿入側端面と止水具との間に隙間を覆うひさし部を止水具のフレームの上端前面から突設し、該ひさし部を前記コネクタの電線挿入側端面に突き当ててもよい。
また、前記コネクタの電線挿入側端面と止水具との間に隙間を覆うひさし部を止水具のフレームの上端前面から突設し、該ひさし部を前記コネクタの電線挿入側端面に突き当ててもよい。
本発明の止水具の前記フレームの幅は2mm〜4mm、上下寸法は電線群に接続するコネクタの上下寸法と対応させることが好ましい。
また、本発明は前記止水具を取り付けたワイヤハーネスの止水構造を提供している。
該止水具を用いたワイヤハーネスの止水構造は、車両の非浸水領域に設置される接続機器に向けて下向きに前記ワイヤハーネスを配索した後に前記接続機器との接続直前位置で横曲げし、該ワイヤハーネスの電線群の端末に接続する前記コネクタを上下縦向きとし、該コネクタと接続する前記電線群が上下に並び、
該コネクタとの接続部直前で上下に並ぶ1列の電線毎に前記止水具を取り付けていることを特徴とする。
該止水具を用いたワイヤハーネスの止水構造は、車両の非浸水領域に設置される接続機器に向けて下向きに前記ワイヤハーネスを配索した後に前記接続機器との接続直前位置で横曲げし、該ワイヤハーネスの電線群の端末に接続する前記コネクタを上下縦向きとし、該コネクタと接続する前記電線群が上下に並び、
該コネクタとの接続部直前で上下に並ぶ1列の電線毎に前記止水具を取り付けていることを特徴とする。
具体的には、自動車のインストルメントパネル内に前記ワイヤハーネスを配索し、該インストルメントパネル内に設置する電子制御ユニット(ECU)あるいは/およびジャクションボックスに設けた縦方向のコネクタ嵌合部に、前記ワイヤハーネスの端末側をUターンさせることなく前記コネクタを嵌合している。
本発明の止水具は、逆U形状のフレームを備えた簡単な形状であるため、安価に提供できると共に、設置スペースをとらない。かつ、ワイヤハーネスの電線端末のコネクタ接続箇所の直前で止水具の両側枠部の間に電線を通すだけで良い。よって、従来の電線をUターンさせて止水する必要はなく、Uターンさせるに必要な電線長さを削減できると共に、Uターン部分が周辺機器と接触する問題もなく、さらに、Uターンの結束時に発生する品質のバラツキをなくすことができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に第1実施形態のワイヤハーネス用の止水具を示す。
図1に示すように、止水具1は自動車のインストルメントパネル50の内部に配索するワイヤハーネス2に取り付けている。ワイヤハーネス2の左右方向に配線する幹線2aから分岐して下向きに配線する枝線2bの端末に非防水のコネクタ3を接続している。該コネクタ3はインストルメントパネル50の内部に設置する電子制御ユニット51に設けたコネクタ嵌合部51aに上下縦向きに嵌合されるものである。
図1乃至図5に第1実施形態のワイヤハーネス用の止水具を示す。
図1に示すように、止水具1は自動車のインストルメントパネル50の内部に配索するワイヤハーネス2に取り付けている。ワイヤハーネス2の左右方向に配線する幹線2aから分岐して下向きに配線する枝線2bの端末に非防水のコネクタ3を接続している。該コネクタ3はインストルメントパネル50の内部に設置する電子制御ユニット51に設けたコネクタ嵌合部51aに上下縦向きに嵌合されるものである。
ワイヤハーネス2の枝線2bの端末に接続する前記コネクタ3は、図2に示すように、直方体形状のコネクタハウジング3aの内部に複数列の端子収容室3bを2段で備えている。コネクタ3の電線挿入側端面3cに開口する端子収容室3bの入口から枝線2bを構成する電線群の各電線4の端末に圧着した端子を挿入係止している。インストルメントパネル50の内部は非浸水領域とされているため、コネクタ3は前記のように非防水コネクタを用いており、挿入する電線には防水ゴム栓等は取り付けていない。
コネクタ3を端末に接続する枝線2bは、前記のように、ワイヤハーネスの幹線2aから分岐して下向きに配線されると共に、コネクタ嵌合部51aにコネクタ3を嵌合する直前で前方に向けて横向きに屈曲し、コネクタ3を上下縦長方向としてコネクタ嵌合部51aに嵌合する。よって、図2(B)に示すように、コネクタ3の2段の端子収容室3bは左右方向に並び、各段の5つの端子収容室3bに接続する電線4が上下縦方向に並び、この上下に並ぶ電線は、5本の右列電線4Rと5本の左列電線4Lとの2列の電線群となる。
コネクタ3に接続する枝線2bの5本の右列電線4R、5本の左列電線4Lに、それぞれ図3に示す止水具1を取り付け、図4(C)に示すように左右方向に2本の止水具1A、1Bを並設している。これら2本の止水具1の取付位置はコネクタ3の電線挿入側端面3cに近接する0〜20mmの範囲である。これら止水具1により、枝線2bを構成する電線4の外面に上方位置で水滴60が付着し、該水滴60が下向き配線される電線4Rの外面を伝ってコネクタ3へ浸水しようとするのを止水具1Aで阻止し、電線4Lの外面を伝ってコネクタ3へ浸水しようとするのを止水具1Bで阻止している。
止水具1(1A、1B)は、図3に示す逆U字形状に樹脂成形したフレーム10からなる。該フレーム10は下向き円弧状とした上端連結部10aの左右両端から上下縦方向に両側枠部10b、10cを垂設している。下向き円弧状の上端連結部10aは両端に連続する両側枠部10b、10cが互いに近接する方向にバネ性を持たせている。
また、前記一方の側枠部10bの下端部にロック穴10rを設ける一方、他方の側枠部10cの下端に前記ロック穴10rに挿入係止するロック爪10fを先端に設けた下端閉鎖枠10eを突設している。
図3(C)に示すように、フレーム10の両側枠部10bと10cの内面間の寸法L1は、挿通する電線直径に対して0〜10%減少した寸法とし、両側枠部10bと10c間に上下に並べて通す各電線の左右両側面に両側枠部10b、10cの内面が密着する設定としている。前記下端閉鎖枠10eの長さは前記寸法L1と同一とし、両側枠部10b、10cの間に上下一列に並ぶ電線を通して、下端でロック穴にロック爪を挿入係止すると、上下一列の電線4を止水具1の両側枠部10b、10cが密着挟持した状態となり、枝線2bに対して止水具1を移動しないように位置決め保持できるものとしている。
止水具1の各両側枠部10b、10cの前後幅L3は約2mm、上下長さL2は挿通する上下一列の電線挿通の長さに対応させ、コネクタ3の縦寸法と略同等とし、本実施形態では40mmとしている。
前記構成とした本発明の止水具1は、図4に示すように、ワイヤハーネス2の枝線2bの端末領域のコネクタ3との接続部直前で、上下一列に並ぶ5本の右列電線4Rに止水具1Aを、同様に5本の左列電線4Lに止水具1Bをそれぞれ上端連結部10aを上端の電線4に被せるようにして取り付け、下端でロック穴10rにロック爪10fを挿入して、止水具1A、1Bの下端を閉鎖する。この状態で、止水具1A、1Bの各両側枠部10b、10cの内面はそれぞれ電線4の左右外面に押し当てられる。
前記止水具1(1A、1B)を枝線2bに取り付けたワイヤハーネス2を自動車のインストルメントパネル50内に配索し、枝線2bを下向きに配線した後に端末で横曲げして、コネクタ3を電子制御ユニット51のコネクタ嵌合部51aに嵌合する。この状態で、枝線2bの横曲げ配線部2b2に取り付けた止水具1(1A、1B)は上下縦向きに配置される。
よって、例えば、インストルメントパネル50の上方で乗員が水をこぼしたり、ドア開放時に雨水が吹き込んで、インストルメントパネル50内に上方から浸水が生じた場合、ワイヤハーネス2に水滴が付着し、下向きに配索する枝線2b1の電線4の外面を伝った後に、横向きとなって上下に並列する右列電線4R、左列電線4Lの各上端の電線4の上面に水滴が伝わると共に下位の電線4の側面に水滴が伝ってコネクタ3側へと移動する。
コネクタ3の直前に止水具1(1A、1B)を枝線2bの上下一列の右列電線4R、左列電線4Lにそれぞれ取り付けているため、これら電線4の外面を伝ってくる水滴60は図5に示すように両側枠部10b、10cの端面に接触して塞き止められる。両側枠部10b、10cに付着して、電線外面から水滴60が払拭され、コネクタ3内に浸水が生じるのを確実に防止できる。かつ、止水具1A、1Bに付着した水滴60は自重落下する。
前記のように、本発明の止水具は逆U字形状の簡単な形状であるため、安価に提供できると共に、上下一列の電線に上方から被せて簡単に取り付けることができる。よって、電線をUターンさせて止水する必要はなく、Uターンさせるに必要な電線長さを削減できると共に、Uターン部分が周辺機器と接触する問題もなく、さらに、Uターンの結束時に発生する品質のバラツキをなくすことができる。
図6(A)〜(D)に前記第1実施形態の止水具の変形例を示す。
図6(A)に示す第1変形例の止水具1ー1は樹脂成形品からなり、両側枠部10b、10cの内面が近接する方向に反らせてバネ片状とし、該両側枠部10b、10cを広げて、その間に電線4を通し、通した後に電線4の外面に両側枠部10b、10cを圧接させている。該止水具1−1は両側枠部10b、10cに閉じ方向のバネ性を付与しているため、下端閉鎖枠を設けてロック結合する必要はない。
図6(A)に示す第1変形例の止水具1ー1は樹脂成形品からなり、両側枠部10b、10cの内面が近接する方向に反らせてバネ片状とし、該両側枠部10b、10cを広げて、その間に電線4を通し、通した後に電線4の外面に両側枠部10b、10cを圧接させている。該止水具1−1は両側枠部10b、10cに閉じ方向のバネ性を付与しているため、下端閉鎖枠を設けてロック結合する必要はない。
図6(B)に示す第2変形例の止水具1ー2はエラストマー等の硬質ゴムで形成し、両側枠部10b、10cの厚み(t)は樹脂成形品より厚くしている。これにより、上下一列で並ぶ複数の電線4のサイズ(電線径)が相違しても、両側枠部10b、10cで各電線の両側外面を押圧することができる。
図6(C)に示す第3変形例の止水具1−3はフレーム10をゴムと樹脂で2色成形している。即ち、両側枠部10b、10cの対向する内面部10iはゴムで成形し、外周部10uを樹脂で成形している。上端連結部10aは樹脂で成形しているが、両側枠部10b、10cは内周側をゴム、外周側を樹脂としてもよい。該構成とすると、電線と接触する部分をゴム製としているため、前記第2変形例の止水具1−2と同様に上下に並ぶ電線径が相違してもゴムの圧縮量を相違させて吸収できる。
図6(D)に示す第4変形例の止水具1−4では、下端閉鎖枠10eの先端に2つのロック爪10f1、10f2を突設している。他の構成は第1実施形態の止水具1と同じである。ロック穴10rに先端側のロック爪10f1を係止すると両側枠部10bと10cの間の寸法を大として大径電線用とし、ロック爪10f2をロック穴10rに係止すると、両側枠部10bと10cの間の寸法を小として小径電線用として、共用化をはかってもよい。
図7乃至図9に第2実施形態の止水具1−5を示す。
止水具1−5は、逆U字形状とした第1フレーム10−1、第2フレーム10−2からなる2本のフレームを電線長さ方向に連続させて並設している。即ち、第1フレーム10−1の側枠部10bの下端前面と第1フレーム10−2の側枠部10bの下端後面を連結部10mで連結している。また、第1、第2フレーム10−1、10−2とも側枠部10bの下端にロック穴10rを設ける一方、側枠部10cにロック爪10fを先端に備えた下端閉鎖枠10eを設けている。このように、第1フレーム10−1と第2フレーム10−2は略同一形状で、かつ、前記第1実施形態のフレーム10と略同一形状としている。
止水具1−5は、逆U字形状とした第1フレーム10−1、第2フレーム10−2からなる2本のフレームを電線長さ方向に連続させて並設している。即ち、第1フレーム10−1の側枠部10bの下端前面と第1フレーム10−2の側枠部10bの下端後面を連結部10mで連結している。また、第1、第2フレーム10−1、10−2とも側枠部10bの下端にロック穴10rを設ける一方、側枠部10cにロック爪10fを先端に備えた下端閉鎖枠10eを設けている。このように、第1フレーム10−1と第2フレーム10−2は略同一形状で、かつ、前記第1実施形態のフレーム10と略同一形状としている。
さらに、コネクタ側に配置する第2フレーム10−2の上端連結部10aの前面からコネクタ側へ突出するひさし部10hを設けている。該ひさし部10hの突出量は20〜40mmとし、ひさし部10hの先端をコネクタ3ー2の電線挿入側端面3cに突き当てて取り付けている。該ひさし部10hによりコネクタ3−2と止水具1−5との間に隙間があっても、該隙間の上方から落下する水滴が電線4に付着するのを防止できる。
本実施形態では、図8(A)に示すように、ワイヤハーネスの枝線2bの端末に接続するコネクタ3−2は端子収容室3bを上下一列に10個備えたコネクタとしている。よって、コネクタと接続直前の枝線2bの電線は10本の電線が上下一列に並ぶこととなる。
本実施形態では、図8(A)に示すように、ワイヤハーネスの枝線2bの端末に接続するコネクタ3−2は端子収容室3bを上下一列に10個備えたコネクタとしている。よって、コネクタと接続直前の枝線2bの電線は10本の電線が上下一列に並ぶこととなる。
前記第2実施形態の止水具1−5では、連結した2本の第1、第2フレーム10−1、10−2を、コネクタ3との接続直前位置で電線長さ方向に隙間をあけて、上下一列で並ぶ複数の電線4に、それぞれ上端連結部10aを上端の電線4に被せ、両側枠部10b、10cを各電線4の両側外面に押し当てて取り付ける。第1、第2フレーム10−1、10−2を電線群に被せた後に、各第1、第2フレーム10−1、10−2の両側枠部10b、10cをそれぞれロック結合して取り付ける。
前記止水具1−5を取り付けたワイヤハーネスでは、図9(A)(B)に示すように、まず、コネクタ接続側と反対側(上流側)の第1フレーム10−1で電線4の外面を伝ってくる水滴60を該第1フレーム10−1の端面で塞き止める。
前記第1フレーム10−1を擦り抜けて塞き止められなかった水滴60は、コネクタ接続側(下流側)の第2フレーム10−2と接触させて塞き止める。
このように、第1フレーム10−1と第2フレーム10−2の2段階で電線表面を伝う水滴を塞き止めてコネクタ3への浸水を防止しているため、止水信頼性を高めることができる。
前記第1フレーム10−1を擦り抜けて塞き止められなかった水滴60は、コネクタ接続側(下流側)の第2フレーム10−2と接触させて塞き止める。
このように、第1フレーム10−1と第2フレーム10−2の2段階で電線表面を伝う水滴を塞き止めてコネクタ3への浸水を防止しているため、止水信頼性を高めることができる。
前記第2実施形態の止水具1−5では、第1フレーム10−1と第2フレーム10−2とを同一形状としているが、コネクタ近接側の第2フレーム10−2の両側枠部10bと10c間の寸法を第1フレーム10−1より狭くしてもよい。該構成とすると、第1フレーム10−1より第2フレーム10−2での両側枠部10b、10cによる電線に対する押し当て力を強くできるため、電線外面の水滴を確実に捕捉してコネクタへの浸水を遮断することができる。
また、第2フレーム10−2の上端連結部10aの前端に突出するひさし部は逆L形状に突設し、縦枠部の先端をコネクタハウジングの電線挿入側端面に突き当てた後、上端の横枠部をコネクタハウジングの上端面に搭載する構成としてもよい。
なお、止水具とコネクタとの隙間を塞ぐひさし部を前記第1実施形態の止水具のフレーム上端から突設してもよい。
なお、止水具とコネクタとの隙間を塞ぐひさし部を前記第1実施形態の止水具のフレーム上端から突設してもよい。
本発明は前記実施形態に限定されず、第2実施形態の止水具1−5を取り付けるワイヤハーネスに接続するコネクタの上下に並ぶ端子収容室が幅方向に2列あるいは3列ある場合は、第1実施形態と同様に、2個または3個の止水具1−5をコネクタ接続直前位置の枝線に取り付ける。
本発明の止水具を取り付けたワイヤハーネスとコネクタ接続する機器は、インストルメントパネル内に搭載するジャンクションボックス等の電気接続箱、さらに、他のワイヤハーネスの端末に取り付けたコネクタからなる接続機器でもよい。
さらに、インストルメントパネル内に配索する前記ワイヤハーネスに限らず、非防水コネクタまたは簡易防水コネクタが端末に接続されると共に、該ワイヤハーネスの外面に付着する水滴がコネクタに浸水する恐れがある場合、該コネクタ接続箇所の直前に本発明の止水具を取り付けて、簡単に止水対策を行うことができる。
さらに、インストルメントパネル内に配索する前記ワイヤハーネスに限らず、非防水コネクタまたは簡易防水コネクタが端末に接続されると共に、該ワイヤハーネスの外面に付着する水滴がコネクタに浸水する恐れがある場合、該コネクタ接続箇所の直前に本発明の止水具を取り付けて、簡単に止水対策を行うことができる。
1 止水具
2 ワイヤハーネス
2b 枝線
3 コネクタ
4 電線
10 フレーム
10a 上端連結部
10b、10c 両側枠部
10−1 第1フレーム
10−2 第2フレーム
2 ワイヤハーネス
2b 枝線
3 コネクタ
4 電線
10 フレーム
10a 上端連結部
10b、10c 両側枠部
10−1 第1フレーム
10−2 第2フレーム
Claims (7)
- ワイヤハーネス端末のコネクタ接続位置の手前で電線群に取り付ける止水具であって、
上端連結部の左右両端から下向きに両側枠部が突出する逆U字形状のフレームを備え、 上下に並ぶ一列の電線群の上端に前記フレームの上端連結部を被せ、前記両側枠部の対向する内面に前記各電線の左右外面を接触させて挿通させ、これら電線の外面に付着して前記コネクタへと伝わる水滴を前記両側枠部との接触で塞き止めて自重落下させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネス用の止水具。 - 前記フレームの両側枠部に互いに近接する方向にバネ性を付与し、該両側枠部の間に挿通する電線に接触した状態で挟持して電線群に対して所要位置に位置決め保持できるものとしている請求項1に記載のワイヤハーネス用の止水具。
- 前記両側枠部の一方の下端部にロック穴を設けると共に、他方の下端部に前記ロック穴に挿入係止するロック爪を先端に設けた下端閉鎖枠を設け、両側枠部の間に電線群を通した状態で前記ロック穴にロック爪を挿入係止し、前記両側枠部の下端を下端閉鎖枠で閉鎖する構成としている請求項1に記載のワイヤハーネス用の止水具。
- 前記フレームは、樹脂成形品、ゴム成形品または、前記両側枠部の内面側をゴムとすると共に外面側を樹脂とした2色成形品としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス用の止水具。
- 前記逆U字形状としたフレームを電線の長さ方向に2本並設し、該2本のフレームの両側枠部の内の一方の側枠部の下端同士を連結枠で連結している請求項1に記載のワイヤハーネス用の止水具。
- 請求項1乃至請求項5に記載の止水具を取り付けたワイヤハーネスの止水構造であって、
車両の非浸水領域に設置される接続機器に向けて下向きに前記ワイヤハーネスを配索した後に前記接続機器との接続直前位置で横曲げし、該ワイヤハーネスの電線群の端末に接続する前記コネクタを上下縦向きとし、該コネクタと接続する前記電線群が上下に並び、
該コネクタとの接続部直前で上下に並ぶ1列の電線毎に前記止水具を取り付けているワイヤハーネスの止水構造。 - 自動車のインストルメントパネル内に前記ワイヤハーネスを配索し、該インストルメントパネル内に設置する電子制御ユニット(ECU)あるいは/およびジャクションボックスに設けた縦方向のコネクタ嵌合部に、前記ワイヤハーネスの端末側をUターンさせることなく前記コネクタを嵌合している請求項6に記載のワイヤハーネスの止水構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014192941A JP2016067069A (ja) | 2014-09-22 | 2014-09-22 | ワイヤハーネス用の止水具およびワイヤハーネスの止水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016067069A true JP2016067069A (ja) | 2016-04-28 |
Family
ID=55805920
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| JP2014192941A Pending JP2016067069A (ja) | 2014-09-22 | 2014-09-22 | ワイヤハーネス用の止水具およびワイヤハーネスの止水構造 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016067069A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102022130965A1 (de) | 2021-11-26 | 2023-06-01 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Elektrischer kompressor |
| JP7523863B2 (ja) | 2020-07-28 | 2024-07-29 | ダイハツ工業株式会社 | ハーネス止水構造 |
| JP7558621B2 (ja) | 2020-07-28 | 2024-10-01 | ダイハツ工業株式会社 | ハーネス止水構造 |
-
2014
- 2014-09-22 JP JP2014192941A patent/JP2016067069A/ja active Pending
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| DE102022130965A1 (de) | 2021-11-26 | 2023-06-01 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Elektrischer kompressor |
| KR20230078535A (ko) | 2021-11-26 | 2023-06-02 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 전동 압축기 |
| KR102684832B1 (ko) | 2021-11-26 | 2024-07-12 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 전동 압축기 |
| US12270390B2 (en) | 2021-11-26 | 2025-04-08 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Electric compressor |
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