[go: up one dir, main page]

JP2016041410A - 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法 - Google Patents

多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016041410A
JP2016041410A JP2014166470A JP2014166470A JP2016041410A JP 2016041410 A JP2016041410 A JP 2016041410A JP 2014166470 A JP2014166470 A JP 2014166470A JP 2014166470 A JP2014166470 A JP 2014166470A JP 2016041410 A JP2016041410 A JP 2016041410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
porous hollow
fluid
water permeability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014166470A
Other languages
English (en)
Inventor
健太郎 小田
Kentaro Oda
健太郎 小田
隅 敏則
Toshinori Sumi
敏則 隅
泰夫 広本
Yasuo Hiromoto
泰夫 広本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2014166470A priority Critical patent/JP2016041410A/ja
Publication of JP2016041410A publication Critical patent/JP2016041410A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】多孔質中空糸膜の一部ではなく全てについて、連続的かつ簡便に透水能を測定でき、多孔質中空糸膜の製造工程中に組み込むことにより、製造した多孔質中空糸膜に透水能の異常が生じた場合にはそれを直ちに検知することも可能な、多孔質中空糸膜の透水能測定装置および測定方法の提供と、該測定方法により透水能を測定する工程を有する多孔質中空糸膜の製造方法の提供。【解決手段】走行する多孔質中空糸膜1の外側から内側に、流体を圧入する流体加圧注入部20と、流体が圧入され走行する多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧とされる非加圧部30とを有し、非加圧部30には、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定機構40が設けられている、多孔質中空糸膜1の透水能測定装置10を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質中空糸膜の透水能を測定するための装置、測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法に関する。
近年、中空状の多孔質層を有する多孔質中空糸膜は、不要成分の除去、有用成分の濃縮、回収などの目的で、水処理分野、食品工業分野、医療分野など様々な分野で多用されている。多孔質中空糸膜は、たとえばセルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、フッ素系樹脂などで形成される。
多孔質中空糸膜を使用する場合には、要求される分離レベル、処理対象物の性状などに応じて、適切な性能の膜を選択する必要がある。膜の性能を表す重要な指標の一つとして、透水能があるが、膜の用途によって、その膜に要求される透水能も異なる。そのため、多孔質中空糸膜の製造工程の管理上、製造する膜の透水能を把握しておくことが必要となる。
膜の透水能を測定する方法としては、製膜して得られた製品から、多孔質中空糸膜をサンプルとして採取するなどし、該サンプルの内側(中空部)または外側に純水を供給して圧力をかけ、膜の内側と外側に圧力差(すなわち、膜間圧力差)を生じさせ、単位時間あたりに膜を透過する純水の量を測定する方法が知られている(たとえば特許文献1〜4参照。)。
国際公開第2010/090174号 国際公開第2009/125598号 特開2011−74346号公報 特開2010−51956号公報
しかしながら、これらの従来の透水能の測定方法を採用した場合には、以下の問題があった。
すなわち、多孔質中空糸膜を製膜する製造工程と、得られた多孔質中空糸膜の透水能を測定する透水能測定工程とをそれぞれ独立に行っている。そのため、製造工程で何らかの不具合が発生し、それにより得られる多孔質中空糸膜の透水能に異常が生じている場合、透水能測定工程で透水能の異常を検知してはじめて、製造工程で発生した不具合に気づくことになる。この場合、不具合の発生とそれの把握とに大きなタイムラグが生じ、このタイムラグの間に、製品として使用できない多孔質中空糸膜の不良品を製造し続けることになり、大量のロスを生じさせてしまう。
また、従来の透水能測定工程は、製造した全ての多孔質中空糸膜に対して実施するのではなく、サンプルとして取り出した一部の多孔質中空糸膜についてのみ実施している。そのため、あるサンプルに透水能の異常が検知された場合には、製造工程を一旦停止して、製造工程の不具合の原因を把握し、各種製膜条件の変更等を行うことに加えて、異常が検知されたサンプルの前後に製造された多孔質中空糸膜について、透水能の異常の有無を確認し、膜を選別する作業が必要となる。
本発明の目的は、多孔質中空糸膜の一部ではなく全てについて、連続的かつ簡便に透水能を測定でき、多孔質中空糸膜の製造工程中に組み込むことにより、製造した多孔質中空糸膜に透水能の異常が生じた場合にはそれを直ちに検知することも可能な多孔質中空糸膜の透水能測定装置および測定方法の提供と、該測定方法により透水能を測定する工程を有する多孔質中空糸膜の製造方法の提供である。
本発明は以下の構成を有する。
[1]走行する多孔質中空糸膜の外側から内側に、流体を圧入する流体加圧注入部と、流体が圧入され走行する前記多孔質中空糸膜の外側が内側よりも低圧とされる非加圧部とを有し、前記非加圧部には、前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定機構が設けられている、多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[2]前記流体加圧注入部は、前記多孔質中空糸膜が走行する通路を有する膜処理部と、前記通路に流体を加圧供給する加圧供給部とを有する、[1]に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[3]前記膜処理部は、前記流体が入った水槽内に浸漬されている、[2]に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[4]1つ以上の流体加圧注入部と、1つの非加圧部とを有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[5]第1の流体加圧注入部と、非加圧部と、第2の流体加圧注入部が、多孔質中空糸膜の上流側から下流側に向けて順次直列に設けられている、[4]に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[6]前記測定機構は、前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体を貯留する容器と、前記非加圧部における多孔質中空糸膜の走行経路を制御し、該多孔質中空糸膜から透過した前記流体が前記容器に貯留されるように案内するガイド部と、前記容器に貯留された前記流体の重量変化を計測する重量測定部とを有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
[7]走行する多孔質中空糸膜の外側から内側に、流体を圧入する流体加圧注入工程と、流体が圧入され走行する前記多孔質中空糸膜の外側を内側よりも低圧にする非加圧工程と、前記非加圧工程で前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定工程と、を有する、多孔質中空糸膜の透水能測定方法。
[8]疎水性ポリマーと親水性ポリマーと溶媒とを含む製膜原液を紡糸して、多孔質中空糸膜を製造する紡糸工程と、前記多孔質中空糸膜に残存する前記親水性ポリマーを酸化剤で分解し、前記親水性ポリマーの分解物と前記酸化剤とを洗浄して除去するポリマー分解洗浄工程と、前記ポリマー分解洗浄工程後に、多孔質中空糸膜を乾燥する乾燥工程と、を有する多孔質中空糸膜の製造方法であって、前記ポリマー分解洗浄工程と前記乾燥工程との間に、[7]に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定方法で多孔質中空糸膜の透水能を測定する透水能測定工程を有する、多孔質中空糸膜の製造方法。
[9]前記ポリマー分解洗浄工程を2段以上有し、各ポリマー分解洗浄工程間に、前記透水能測定工程を有する、[8]に記載の多孔質中空糸膜の製造方法。
本発明によれば、多孔質中空糸膜の一部ではなく全てについて、連続的かつ簡便に透水能を測定でき、多孔質中空糸膜の製造工程中に組み込むことにより、製造した多孔質中空糸膜に透水能の異常が生じた場合にはそれを直ちに検知することも可能な多孔質中空糸膜の透水能測定装置および測定方法の提供と、該測定方法により透水能を測定する工程を有する多孔質中空糸膜の製造方法を提供できる。
透水能測定装置の一例を示す構成図である。 図1の透水能測定装置が具備する流体加圧注入部の構成と、流体の移動方向を示す断面図である。 図1の透水能測定装置が具備する測定機構を示す構成図である。 透水能測定装置の他の一例を示す構成図である。 実施例で用いた透水能測定装置を示す構成図である。
本発明の多孔質中空糸膜の製造方法は、疎水性ポリマーと親水性ポリマーと溶媒とを含む製膜原液を紡糸して、多孔質中空糸膜を製造する紡糸工程と、多孔質中空糸膜に残存する親水性ポリマーを酸化剤で分解し、親水性ポリマーの分解物と前記酸化剤とを洗浄して除去するポリマー分解洗浄工程と、ポリマー分解洗浄工程後に、多孔質中空糸膜を乾燥する乾燥工程と、を有する多孔質中空糸膜の製造方法であって、ポリマー分解洗浄工程と乾燥工程との間に、多孔質中空糸膜の透水能を測定する透水能測定工程をさらに有する。紡糸工程とポリマー分解洗浄工程との間には、多孔質中空糸膜に残存する溶媒を除去する溶媒洗浄工程を行うことが好ましい。これにより、ポリマー分解洗浄工程において、溶媒と後述の酸化剤とが反応し何らかの生成物が生じてしまうことを回避できる。
以下、本発明の製造方法について、実施形態例を挙げて詳細に説明する。
<第1実施形態例>
第1実施形態例の多孔質中空糸膜の製造方法は、ポリマー分解洗浄工程と乾燥工程との間に、透水能測定工程を有する。
[紡糸工程]
紡糸工程は、疎水性ポリマーと親水性ポリマーと溶媒とを含む製膜原液を紡糸して、多孔質中空糸膜を連続的に製造する工程である。紡糸工程としては、具体的には、環状の吐出口が形成されたノズルから、疎水性ポリマーと親水性ポリマーと溶媒とを含む製膜原液を凝固液中に吐出し凝固させ、多孔質中空糸膜を形成する工程が好ましい。紡糸工程には、吐出された製膜原液が空気と接触する空走部を経て凝固液中へ導入される乾湿式紡糸法を採用しても、空走部を経ずに直接凝固液に導かれる湿式紡糸法を採用してもよい。また、製造する多孔質中空糸膜は、組紐などからなる多孔質基材を備えたものであってもよく、その構成には特に制限はない。
疎水性ポリマーとしては、凝固により多孔質中空糸膜を形成し得るものであれば制限なく使用できる。具体的には、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系樹脂;ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル;セルロース誘導体;ポリアミド;ポリエステル;ポリメタクリレート;ポリアクリレートなどが挙げられる。また、これらの樹脂の共重合体や、これらの樹脂や共重合体の一部に置換基を導入したものも使用できる。また、分子量などが異なる同種のポリマーをブレンドして用いても、2種以上の異なる種類の樹脂を混合して用いてもよい。
なかでもフッ素系樹脂、特に、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン単体と他の単量体からなる共重合体は、次亜塩素酸などの酸化剤に対する耐久性が優れている。よって、酸化剤により処理されるような多孔質中空糸膜を製造する場合には、疎水性ポリマーとしてフッ素系樹脂を選択することが好適である。
親水性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどが好ましい。
なかでも、多孔質中空糸膜の強度や孔径の制御の点から、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンに他の単量体が共重合した共重合体が好ましい。
親水性ポリマーには、2種以上の樹脂を混合して用いてもよい。たとえば、親水性ポリマーとしてより高分子量のものを用いると、膜構造の良好な多孔質中空糸膜を形成しやすく、一方、低分子量のものは、後述のポリマー分解洗浄工程において、中空糸膜からより除去されやすい。よって、目的に応じて、分子量が異なる同種の親水性ポリマーを適宜ブレンドして用いてもよい。
上述した疎水性ポリマーおよび親水性ポリマーをこれらが可溶な溶媒(良溶媒)に混合することにより、製膜原液を調製できる。製膜原液には、必要に応じてその他の添加成分を加えてもよい。
溶媒の種類には特に制限はないが、製膜原液を空走部を経て凝固液中に吐出する場合には、空走部で製膜原液を吸湿させることによって、多孔質中空糸膜の孔径を調整できるため、その点からは、水と均一に混合しやすい溶媒を選択することが好ましい。このような溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルモルホリン−N−オキシドなどが挙げられ、これらを1種以上使用できる。また、溶媒への疎水性ポリマーや親水性ポリマーの溶解性を損なわない範囲で、疎水性ポリマーや親水性ポリマーの貧溶媒を混合して使用してもよい。
製膜原液中における疎水性ポリマーの濃度は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。また、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。疎水性ポリマーの濃度が上記範囲内であると、製膜安定性が優れ、好適な多孔質中空糸膜構造が形成されやすい。
製膜原液中における親水性ポリマーの濃度は、中空糸膜の形成しやすさの点から、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。製膜原液の取扱性の点から、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましい。
凝固液としては、水、アルコール類、グリセリン、エチレングリコール等の1種以上を使用できる。
[溶媒洗浄工程]
溶媒洗浄工程は、上述の紡糸工程で得られた多孔質中空糸膜中に残存する溶媒を洗浄剤を用いて洗浄し、除去する工程であって、たとえば、紡糸工程で得られた多孔質中空糸膜に対して、80℃程度の高温水(洗浄剤)を掛け流す方法が挙げられる。具体的には、紡糸工程で得られた多孔質中空糸膜を、上方に配置された上部ローラと下方に配置された配置された下部ローラとで走行させ、走行している多孔質中空糸膜に洗浄剤を沿わせながら掛け流す方法が挙げられる。
[ポリマー分解洗浄工程]
ポリマー分解洗浄工程は、紡糸工程および溶媒洗浄工程を経た多孔質中空糸膜中に溶液の状態で残存する親水性ポリマーを酸化剤で分解し、生成した分解物と酸化剤とを洗浄して除去する工程である。このようにして親水性ポリマーを除去することにより、多孔質中空糸膜は充分な高透水性を発揮するようになる。ポリマー分解洗浄工程は多孔質中空糸膜を走行させながら行うことが好ましい。ポリマー分解洗浄工程は、1段以上行うことができ、2段以上行うことが好ましい。
なお、2段以上とは、「親水性ポリマーの酸化剤による分解と、生成した分解物および酸化剤の洗浄、除去」を1段とし、これを2回以上繰り返すことをいう。
ポリマー分解洗浄工程としては、酸化剤を含む薬液を多孔質中空糸膜に保持させ、薬液を保持した多孔質中空糸膜を気相中で加熱し、多孔質中空糸膜中に残存する親水性ポリマーを分解する分解工程と、生成した分解物と酸化剤とを洗浄液で洗浄して除去する洗浄工程とを有する工程が好ましい。
分解工程において、薬液を多孔質中空糸膜に保持させる方法としては、ローラー表面に酸化剤をつけ、多孔質中空糸膜をローラーに連続的に巻きつけながら酸化剤と接触させる方法;多孔質中空糸膜の外径より少し大きな内径のリング孔に中空糸膜を連続的に通し、リング内表面に酸化剤を供給することで中空糸膜表面に酸化剤を直接塗布する方法;酸化剤を含む薬液に多孔質中空糸膜を走行させ、浸漬する方法:等が挙げられる。なかでも、酸化剤を含む薬液に多孔質中空糸膜を走行させ浸漬する方法が好ましい。
酸化剤としては、オゾン、過酸化水素、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過硫酸塩、次亜塩素酸塩等が挙げられ、なかでも、酸化力が強く分解性能に優れる点、取扱い性に優れる点、安価な点等により、次亜塩素酸塩が好ましい。次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、次亜塩素酸ナトリウムがより好ましい。
酸化剤を含む薬液に多孔質中空糸膜を浸漬すると、多孔質中空糸膜中に残存する親水性ポリマーの少なくとも一部が酸化分解を開始して薬液中に溶出し、酸化剤を消費する。よって、浸漬中には、薬液の酸化剤濃度を一定範囲に維持するために、薬液に酸化剤を適宜追加することが好ましい。ただし、このような浸漬時には、薬液を多孔質中空糸膜に単に浸漬させるだけにとどめ、できるだけ親水性ポリマーを酸化分解させず、実質的には、ついで行われる気相中での加熱により親水性ポリマーの酸化分解が行われるようにすることが、酸化剤の使用量を必要最小限に抑制する点で好適である。そのためには、薬液の温度は、50℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。薬液が過度に高温であると、多孔質中空糸膜の浸漬中に酸化分解が促進され、薬液中に脱落した親水性ポリマーがさらに酸化分解し、酸化剤の浪費が進んでしまう。このような酸化剤の浪費は作業の手間やコストを増加させ、また、廃液処理の負荷も増加させる傾向にある。一方、薬液が過度に低温であると、酸化分解は抑制されるものの、常温で実施する場合と比較して、酸化剤を低温に温度制御するためのコストなどが増加する傾向にある。このような点からは、薬液の温度は0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましい。
酸化剤として次亜塩素酸塩を用いる場合、次亜塩素酸塩の分解を極力抑えるために、酸化剤を含む薬液のpHを11以上とすることが好ましい。さらに、薬液中の酸化剤の濃度は、ピックアップ量を少量とし、酸化分解処理で極力無駄なく酸化剤を消費させることから適切な範囲とする必要があり、次亜塩素酸塩を使用する場合、有効塩素濃度の下限は2000mg/Lが好ましく、5000mg/L以上がより好ましい。上限は、120000mg/L以下が好ましく、100000mg/L以下がより好ましい。
多孔質中空糸膜に薬液を保持させたあとは、多孔質中空糸膜を気相中で加熱することにより、親水性ポリマーを酸化分解する。気相中での加熱によれば、多孔質中空糸膜中に保持された薬液が大きく希釈されたり、薬液が加熱媒体中へ脱落溶出したりすることがほとんどなく、薬液中の酸化剤が多孔質中空糸膜中に残存する親水性ポリマーの分解に効率よく使用されるため好ましい。
具体的な加熱方法としては、大気圧下で加熱流体を用いて多孔質中空糸膜を加熱することが好ましい。大気圧下で行うことによって、連続処理を行う場合であっても多孔質中空糸膜の出入口に特殊なシール装置を設けたり、耐圧構造の装置を使用したりする必要がないため、装置メリットが大きく、操作性も非常に優れる。
また、加熱流体としては相対湿度の高い流体を使用すること、すなわち湿熱条件で加熱を行うことが、次亜塩素酸塩などの酸化剤の乾燥を防ぎ、効率的な分解処理が可能となるため好ましい。その際、流体の相対湿度としては80%以上が好ましく、90%以上とすることがより好ましく、100%近傍とするのが最も好ましい。
加熱温度の下限は、連続処理を行う場合、処理時間を短くできることから50℃とするのが好ましく、80℃がより好ましい。温度の上限は、大気圧状態では100℃とするのが好ましい。
加熱方法としては、湿熱条件に保持された容器内を多孔質中空糸膜を連続的に走行させる方法が好ましい。
洗浄工程では、分解工程で生成した分解物と酸化剤とを洗浄液で洗浄して除去する。洗浄液としては、通常、水道水、工業用水、河川水、井戸水等の水を用いる。水には、アルコール、無機塩類、酸化剤、界面活性剤等を混合して使用してもよい。
洗浄温度は、50℃以上が好ましく、より好ましくは80℃以上である。また、洗浄液を沸騰させながら洗浄を行ってもよい。これにより沸騰によるバブリング効果が得られ、洗浄の効率が上がる。洗浄工程は、多孔質中空糸膜を、洗浄液中を連続的に走行させる方法等が好ましい。
[透水能測定工程]
透水能測定工程は、ポリマー分解洗浄工程を終えて走行する多孔質中空糸膜の外側(外周側)から内側(内周側(中空部))に、流体を圧入する流体加圧注入工程と、流体が圧入され走行する多孔質中空糸膜の外側を内側よりも低圧にする非加圧工程と、該非加圧工程で多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定工程とを有する。
流体としては、多孔質中空糸膜の用途などに応じて適切な流体を使用できるが、簡便性の点で液体が好ましく、多孔質中空糸膜中に残存しても悪影響を与えない純水などの水が特に好ましい。以下、流体として水を用いる場合を例示して、透水能測定工程について説明する。
図1は、透水能測定工程を行うために好適に用いられる透水能測定装置の一例を示す構成図である。
図1の透水能測定装置10は、走行する多孔質中空糸膜1の外側から内側に、水を圧入する流体加圧注入部20と、水が圧入された多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧とされる非加圧部30とを有する。非加圧部30では多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧であるため、詳しくは後述するように、流体加圧注入部20において圧入された水が、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過する。非加圧部30には、測定機構40が設けられ、このような多孔質中空糸膜1の外側と内側との圧力差により、内側から外側に透過した水の量を測定できるようになっている。この例の透水能測定装置10には、流体加圧注入部20と、非加圧部30とが1つずつ設けられている。なお、流体加圧注入部20において圧入された水の一部は、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過せずに、多孔質中空糸膜の内側(中空部)を流れてもよい。
流体加圧注入部20は、図2に示すように、多孔質中空糸膜1が走行する通路23を内部に有する膜処理部22と、該膜処理部22の通路23に水を加圧供給する加圧供給部とを有する。なお、図2中の矢印は、通路23に加圧供給された水の進行方向を示している。
膜処理部22は、この例では、長手方向に対する垂直断面が環状である、円筒状の筒部材(中空管)22aを備えて構成され、該筒部材22aの内部の長手方向に沿う中空部が、多孔質中空糸膜1が走行する通路23となっている。
筒部材22aの長手方向の両端には、多孔質中空糸膜1が通過できる程度のクリアランスを有しつつ、筒部材22aの内側を外側よりも加圧状態に保つことのできる、例えばラビリンスシールなどからなる図示略のシール機構が設けられている。
水を通路23に加圧供給する加圧供給部は、定量供給が可能な加圧供給ポンプ、ギヤポンプ等の供給装置を備えて構成される。該供給装置で水を膜処理部22の通路23に加圧供給することにより、通路23内において、多孔質中空糸膜1の内側よりも外側の圧力が高くなり、この圧力差により、水が多孔質中空糸膜1の膜を通過して、多孔質中空糸膜1の外側から内側へと圧入される。
加圧供給ポンプ、ギヤポンプ等の供給装置は、筒部材22aの側壁に形成された導入口22bに接続され、該導入口22bを通じて、水が通路23内に加圧供給される。この例では、導入口22bには流体供給管22cが接続され、該流体供給管22cを介して、加圧供給ポンプ、ギヤポンプ等の供給装置が膜処理部22に接続される形態となっている。
膜処理部22を構成する筒部材22aは、加圧供給部により水などの流体が供給された際の圧力に耐えうる耐圧性を有していれば、その材質には特に制限はなく、耐圧容器に一般に用いられる素材などを採用できる。流体供給管22cも、耐圧性を有していれば、その材質には特に制限はない。
膜処理部22の通路23の内径は、通路23を走行する多孔質中空糸膜1の外径に応じて決定される。通路23の内径が小さく、通路23の内壁面と通路23を走行する多孔質中空糸膜1との隙間が小さい場合、多孔質中空糸膜1が通路23の内壁面と接触し、多孔質中空糸膜1の表面が損傷したり、走行抵抗が増加したりしやすい。このような観点から、通路23の内壁面と通路23を通過する多孔質中空糸膜1との最小隙間が、多孔質中空糸膜の外径の5%以上となるように、通路23の内径が決定されることが好ましく、10%以上となるように、通路23の内径が決定されることがより好ましい。また、効果的に多孔質中空糸膜1の外側から内側に水21を圧入する観点からは、上述の最小隙間が、多孔質中空糸膜の外径の40%以下となるように、通路23の内径が決定されることが好ましく、20%以下となるように、通路の内径が決定されることがより好ましい。すなわち、通路23の内径としては、多孔質中空糸膜1の外径の110〜180%が好ましく、120〜140%がより好ましい。
なお、この例では、膜処理部22を構成する部材として、中空部の断面形状が円形である円筒状の筒部材22aを例示したが、筒部材の中空部の断面形状は円形には限定されず、たとえば四角形等であってもよい。そのような場合には、中空部の断面の高さおよび幅が、多孔質中空糸膜1の外径の110〜180%であることが好ましく、120〜140%であることがより好ましい。また、筒部材の外形には特に制限はない。
通路23の長さは、膜処理部22をコンパクトにでき、かつ、透水能の測定に充分な量の水21を多孔質中空糸膜1内に圧入できるように、加圧状態を維持する点から、100〜2000mmが好ましく、300〜1000mmがより好ましい。
通路23の内壁面は、多孔質中空糸膜1が接触した場合でも多孔質中空糸膜1の表面が損傷しないように、精密研削仕上げ、研磨仕上げによって滑らかに仕上げられていることが好ましい。また、それに加えて、多孔質中空糸膜1との摩擦抵抗を低減するために、フッ素系コーティング、ダイヤモンドライクカーボンコーティングなどが施されていることが好ましい。
なお、この例では、膜処理部22は水21の入った水槽24中に配置されている。膜処理部22は、必ずしもこのように水槽24中に浸漬されている必要はなく、大気中などの気相中に配置されていてもよいが、この例のように水槽24内に配置されていれば、効果的に、加圧供給部により、水21を多孔質中空糸膜1内に圧入できる。すなわち、筒部材22aの両端のシール機構は、上述したように、多孔質中空糸膜1が通過できる程度のクリアランスを有する。そのため、筒部材22aが大気中などの気相中に配置されていると、通路23に加圧供給された水21がクリアランスから外に漏れやすく、多孔質中空糸膜1の内側への水21の圧入を効果的に行いにくい。これに対して、筒部材22aが気相よりも粘度の高い水21が入れられた水槽24中に配置されていると、上述の水21の漏れは図2にも示すように生じるものの、低減され、より効果的に水21を通路23を走行する多孔質中空糸膜1内に圧入できる。
水槽24の材質には特に制限はないが、水21を収容する場合には、ステンレスが好ましい。また、水槽24の形状、大きさは、水槽24中の流体、すなわち水21に、膜処理部22の全体(筒部材22aおよび流体供給管22c)を浸漬できるものであればよい。
非加圧部30は、流体が圧入され走行する多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧に保持される部分である。この例では、多孔質中空糸膜1のうち、水槽24から出ている部分は、大気中に存在している。そのため、この部分の多孔質中空糸膜1の外側は常圧である。一方、この部分の多孔質中空糸膜1の内側は、流体加圧注入部で流体が圧入された影響と、多孔質中空糸膜が細径であることなどにより、常圧よりも高い状態である。よって、多孔質中空糸膜1のうち、このように水槽24から出ている部分は、非加圧部30となる。
非加圧部30では、このように多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧であるため、流体加圧注入部20において圧入された水21が、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過する。測定機構40では、このような多孔質中空糸膜1の外側と内側との圧力差により、内側から外側に透過した水21の量を測定する。
なお、膜処理部22の筒部材22aからは出ており、水槽24中に存在する部分の多孔質中空糸膜1においても、多孔質中空糸膜1の外側の圧力が内側よりも低く、その内側から外側に水が透過している可能性がある。しかしながら、多孔質中空糸膜1中の水の大部分は、非加圧部30において外側に透過するため、このように筒部材22aからは出ており、水槽24中に存在する部分の多孔質中空糸膜1において、多孔質中空糸膜1の内側から外側に水が透過していても、透水能の相対的な評価においては、特に問題はない。
測定機構40は、図3にも示すように、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過した水21を貯留する容器41と、非加圧部30における多孔質中空糸膜1の走行経路を制御し、該多孔質中空糸膜1から透過した水21が容器41に貯留されるように案内するガイド部42と、容器41に貯留された水21の量の変化を計測する測定部とを有する。この例の測定部は、重量変化を計測する重量測定部43である。
容器41は、水21などの液体を貯留することができれば、材質、形状などに特に制限はなく、たとえばビーカ、使い捨てカップ(ディスポーザブルカップ)などが挙げられる。
ガイド部42は、この例では、多孔質中空糸膜1の走行方向に沿って順次設けられた第1ロール42aと、第2ロール42bと、第3ロール42cとからなり、3点支持方式により多孔質中空糸膜1を支持しつつ案内する。第1ロール42aと第3ロール42cは、ほぼ同じ高さに設置され、第2ロール42bは、第1ロール42aおよび第3ロール42cよりも低い位置に設置され、これにより、多孔質中空糸膜1はM字型の走行経路をたどる。非加圧部30において、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過した水21は、これらのロールのうち、最も低い位置に設置された第2ロール42bの下部に重力により集まり、該第2ロール42bよりも下方に設置された容器41に滴下し、貯留される。
重量測定部43としては、たとえば電子秤、ロードセルを備えた形態が挙げられる。測定方法としては、単位時間あたりの容器41内の水の重量変化を電子秤、ロードセルなどで測定する方法(時間重量変化測定法)が挙げられる。
なお、測定機構40の有する測定部は、重量測定部43に代えて、水21の単位時間あたりの容積変化を測定する手段などであってもよい。たとえは、容器41内の水21の液面高さをセンサーで検知する方法などが挙げられる。
また、この例の透水能測定装置10は、容器41に貯留された水21を排出し、水槽24に送る流体排出機構50を備えている。流体排出機構50は、容器41と水槽24とを連通する配管51と、該配管51を通じて水を容器41から水槽24に送液するポンプなどの送液手段52とを有する。これにより、容器41内に貯留された水21の量が増加した場合等に、適宜、水21を水槽内に送液することができる。このような流体排出機構50は、配管51と容器41とが接触しない非接触構造であれば、重量測定部が正確な重量測定を行える点で好ましい。
図示例の透水能測定装置10を用いて、透水能を測定する方法について、具体的に説明する。
(流体加圧注入工程)
まず、水槽24に浸漬配置された膜処理部22の通路23の一端から、ポリマー洗浄工程を経た多孔質中空糸膜1をガイドロール11を経て通路23内に連続的に導入する。一方、筒部材22aの側壁の導入口22bに接続した流体供給管22cに、加圧供給ポンプ、ギヤポンプ等の供給装置を接続して作動させ、水21を通路23に加圧供給する。これにより通路23を走行する多孔質中空糸膜1の外側から内側に水21が透過し、圧入される。
流体加圧注入工程における加圧注入の圧力範囲は、多孔質中空糸膜1自体の耐圧性能も考慮すると、ゲージ圧として0.01MPa以上0.3MPa未満が好ましく、0.1MPa以上0.3MPa未満がより好ましい。流体加圧注入部20と非加圧部30との圧力差が大きいほど、流体加圧注入工程ではより多くの水21を注入でき、非加圧工程では、多くの水21が流出し、測定精度の点では好ましい。しかしながら、0.3MPaを超えると、多孔質中空糸膜1の膜構造の破壊や破断の危険が生じる可能性がある。
なお、流体加圧注入工程における加圧注入を一定の圧力に保ちつつ行うために、加圧注入の圧力を図示略の圧力計、圧力センサーで監視することが好ましい。
(非加圧工程および測定工程)
非加圧工程は、流体が圧入された多孔質中空糸膜1の外側を内側よりも低圧にする工程である。この例では、膜処理部22の通路23の他端から連続的に導出され、水槽24中を走行する多孔質中空糸膜1を水槽24外の大気中にガイドロール12により導くことで、多孔質中空糸膜1の外側を常圧とし、内側よりも低圧にする。そして、多孔質中空糸膜1は走行し、ガイド部42へと導かれる。
非加圧部30では、このように多孔質中空糸膜1の外側が内側よりも低圧であるため、多孔質中空糸膜1に圧入されていた水21が、その内側から外側に透過する。測定工程では、このような多孔質中空糸膜1の外側と内側との圧力差により、内側から外側に透過した水21の量を測定する。この際、ガイド部42の第2ロール42bは、第1ロール42aおよび第3ロール42cよりも低い位置に設置されているため、非加圧部30において多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過した水21は、第2ロール42bの下部に集まる。
そして、集まった水21は、重量により、第2ロール42bよりも下方に設置された容器41に滴下し、貯留され、重量測定部によりたとえばその単位時間当たりの重量変化が測定される。
ここで、たとえば、単位時間当たりの重量変化が急激に変動するなどした場合には、透水能測定工程よりも前のいずれかの工程において、何らかの不具合が生じている可能性がある。その場合には、ただちに製造工程の確認、停止、各工程の検査および条件変更などを行えばよい。
このような透水能測定工程を経た多孔質中空糸膜は、本実施形態例では、次の乾燥工程に連続的に送られる。
[乾燥工程]
乾燥工程の具体的な方法としては特に制限はなく、多孔質中空糸膜を熱風乾燥機などの乾燥装置に導入し、連続的に走行させる方法などで行えばよい。
<第2実施形態例>
第1実施形態例で例示した透水能測定装置は、図1に示すように、流体加圧注入部20と、非加圧部30とが1つずつ設けられているが、第2実施形態例では、図4に示すように、2つの流体加圧注入部20A,20Bと、1つの非加圧部30とが設けられている点で、第1実施形態例と異なる。具体的には、流体加圧注入部として、第1の流体加圧注入部20Aと、第2の流体加圧注入部20Bの2つが設けられており、第1の流体加圧注入部20Aと、非加圧部30と、第2の流体加圧注入部20Bが、多孔質中空糸膜1の流れの上流側から下流側に向けて順次直列に設けられている。なお、第1の流体加圧注入部20Aの膜処理部22Aと第2の流体加圧注入部20Bの膜処理部22Bは、同じ1つの水槽24中に浸漬配置されている。
このような構成であれば、流体加圧注入部20A,20Bが複数あるために、走行する多孔質中空糸膜1の内側に圧入できる流体の量を多くできる。そして、圧入された流体は、これらの間に配置された1つの非加圧部30において、多孔質中空糸膜1の内側から外側に透過する。よって、1つの非加圧部30で測定対象となる流体の量が多くなり、測定精度が向上する。
第1の流体加圧注入部20Aと、第2の流体加圧注入部20Bの構成は、第1実施形態例で説明した形態と同様である。また、図4中の符号も、図1〜図3と同じ構成要素については、同じ意味を示す。
<第3実施形態例>
第1実施形態例および第2実施形態例では、ポリマー分解洗浄工程の終了後、乾燥工程を行う前に、透水能測定工程を実施しているが、第3実施形態例では、ポリマー分解洗浄工程を2段以上有し、各ポリマー分解洗浄工程間に、透水能測定工程を行う。
たとえば、ポリマー分解洗浄工程を2段行う場合には、1段目のポリマー分解洗浄工程の終了後、透水能測定工程を実施し、ついで、2段目のポリマー分解洗浄工程を行う。その後、乾燥工程を行う。ポリマー分解洗浄工程を2段以上行うことによって、洗浄効果が向上し、得られる多孔質中空糸膜の透水能が向上する。そして、特に各ポリマー分解洗浄工程間で、透水能測定工程をそれぞれ行うことにより、どのポリマー分解洗浄工程間で、透水能の異常が生じたかを早期発見できる。各ポリマー分解洗浄工程間で透水能測定工程をそれぞれ行い、かつ、最後のポリマー分解洗浄工程と乾燥工程との間にも透水能測定工程を実施してよい。
以上実施形態例を挙げて説明した多孔質中空糸膜の製造方法によれば、特定の透水能測定工程を有しているため、多孔質中空糸膜の一部ではなく、全てについて、連続的かつ簡便に透水能を測定できる。よって、一部の多孔質中空糸膜についてのみ透水能を測定した場合のように、透水能の異常が検知された後に、それまでに得られた多孔質中空糸膜に対して、あらためて異常の有無を確認して膜を選別する、という手間のかかる作業が不要となる。
また、上述の透水能測定工程は、走行する多孔質中空糸膜に対して行えるものであるため、この工程を多孔質中空糸膜の製造工程中に組み込むことができる。よって、透水能測定工程において、多孔質中空糸膜に透水能の異常が生じた場合にはそれを直ちに検知し、透水能測定工程よりも前の工程に対して迅速な対応(製造条件の変更等。)を行うことができる。そのため、多孔質中空糸膜の製造工程での不具合の発生と、それの把握との間のタイムラグが少なく、タイムラグの間に、製品として使用できない多孔質中空糸膜の不良品を製造してしまうロスを低減できる。よって、製造工程としての歩留まりが向上し、コストダウンも達成できる。
ただし、以上説明した透水能測定方法は、多孔質中空糸膜の製造工程に組み込まれる形態に限定されず、製造工程とは別のラインで独立に、透水能を測定する方法であってもよい。透水能測定装置についても、同様である。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[参考例]
透水能の異なる2種類のポリフッ化ビニリデン製の多孔質中空糸膜AおよびBを用意した。多孔質中空糸膜AおよびBの外径は、いずれも2.8mmである。これらの多孔質中空糸膜AおよびBの未乾燥状態のものをサンプルとして使用し、下記の従来の方法により、透水能を測定した。
各多孔質中空糸膜Aから、長さ110mmのサンプルを切り出した。そして、その一端の中空部に、先端が平らなステンレス製注射針を約20mm挿入し、該挿入された部分における多孔質中空糸膜の外周に、直径約2mmの中空紐を1周巻き付け、該中空紐に1〜5N程度の張力を付与した状態で、中空紐の両端を結んで固定した。なお、巻き付ける際には、注射針の外周と多孔質中空糸膜の中空部の内壁面とを密着させるようした。また、多孔質中空糸膜の一端から、中空紐を巻き付けた部分までの、サンプルの長さ方向に沿う距離は、10mmとした。
ついで、多孔質中空糸膜の他端(開放端)をクランプで挟み、中空部を封止し、中空紐の巻かれた位置から該封止した部分まで、サンプルの長さ方向に沿う距離が、100mmになるように、クランプ位置を調整した。
そして、多孔質中空糸膜から出ている方の注射針の端部に細いチューブを接続し、この細いチューブを通じ、中空部に25℃の純水を連続的に加圧注入した。加圧注入の圧力は、多孔質中空糸膜内に位置する方の注射針の端部から反対側の端部側に向かって15mmの位置で0.1MPaになるように、圧力調整弁で調節した。純水の注入開始から1分後より、1分間の間に、多孔質中空糸膜Aの膜面から流出する純水を採取し、その質量を測定し、オフラインでの透水量とした。多孔質中空糸膜Aについて、このようなオフラインでの透水量測定を3回行った。そして、3回の平均値を求めた。
多孔質中空糸膜Bについても、多孔質中空糸膜Aと同様の方法で、オフラインでの多孔質中空糸膜の透水量を3回測定し、平均値を求めた。
結果を表1に示す。
Figure 2016041410
[実施例]
図5に示す構成の透水能測定装置を用いて、参考例で用いたものと同じ多孔質中空糸膜AおよびBについて、透水能を測定した。
図5中において、図1〜4と同じ構成要素については、図1〜4と同じ符号を用いた。
なお、図中符号60はボビンクリールスタンドであり、引き取り機61により、ボビンクリールスタンド60から多孔質中空糸膜1を巻き出し、透水能測定装置に連続的に供給した。また、透水能測定装置を経た多孔質中空糸膜1については、巻き取り機62で巻き取った。
膜処理部22A,22Bには、内径が3.6mm、外径が6mm、長さが400mmの円筒状の筒部材(中空管)22aを用いた、筒部材22aの材質は、SUS304である。
水槽24としては、内側のサイズとして、長さ(筒部材22aの長手方向に沿う方向の長さ)が976mm、高さが198mm、奥行きが366mmのものを使用した。そして、膜処理部22A,22Bそれぞれの全体が水槽24中の水21に浸漬するように装置を構成した。水21としては、25℃の純水を用いた。
膜処理部22A,22Bの各通路23に水21を加圧供給する供給装置26A,26Bとしてはポンプを使用し、加圧供給部には圧力計63A、63Bを取り付け、加圧供給される水21の圧力が、ゲージ圧としてそれぞれ0.1MPaを維持するように、監視した。
多孔質中空糸膜Aを1.2m/minの速度で走行させ、膜処理部22A,22Bそれぞれにおいて、図5に示すように、通路23の一端から通路23内に導入し、1分間のうちに、多孔質中空糸膜Aの内側から外側に透過した水21を第2ロール42bの下方の容器41に採取し、質量を測定し、実施例での透水量とした。多孔質中空糸膜Aについて、このような透水量測定を3回行い、3回の平均値を求めた。
多孔質中空糸膜Bについても、多孔質中空糸膜Aと同様の方法で透水量を3回測定し、平均値を求めた。
結果を表2に示す。
Figure 2016041410
実施例の方法によれば、多孔質中空糸膜Aと多孔質中空糸膜Bについて、1分間に透過する水の量に差異があり、多孔質中空糸膜Bの方が多孔質中空糸膜Aよりも透水量が多いという、参考例による測定と同じ傾向を把握することができた。また、3回の測定結果にもバラツキは認められなかった。
この結果より本発明の方法によれば、多孔質中空糸膜を走行させた状態で透水能を測定でき、多孔質中空糸膜の製造工程中に透水能測定工程を組み込むことも可能であることがわかった。
1:多孔質中空糸膜
10:透水能測定装置
20:流体加圧注入部
22:膜処理部
23:通路
30:非加圧部
40:測定機構
41:容器
42:ガイド部
43:重量測定部

Claims (9)

  1. 走行する多孔質中空糸膜の外側から内側に、流体を圧入する流体加圧注入部と、
    流体が圧入され走行する前記多孔質中空糸膜の外側が内側よりも低圧とされる非加圧部とを有し、
    前記非加圧部には、前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定機構が設けられている、多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  2. 前記流体加圧注入部は、前記多孔質中空糸膜が走行する通路を有する膜処理部と、前記通路に流体を加圧供給する加圧供給部とを有する、請求項1に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  3. 前記膜処理部は、前記流体が入った水槽内に浸漬されている、請求項2に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  4. 1つ以上の流体加圧注入部と、1つの非加圧部とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  5. 第1の流体加圧注入部と、非加圧部と、第2の流体加圧注入部が、多孔質中空糸膜の上流側から下流側に向けて順次直列に設けられている、請求項4に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  6. 前記測定機構は、前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体を貯留する容器と、前記非加圧部における多孔質中空糸膜の走行経路を制御し、該多孔質中空糸膜から透過した前記流体が前記容器に貯留されるように案内するガイド部と、前記容器に貯留された前記流体の重量変化を計測する重量測定部とを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定装置。
  7. 走行する多孔質中空糸膜の外側から内側に、流体を圧入する流体加圧注入工程と、
    流体が圧入され走行する前記多孔質中空糸膜の外側を内側よりも低圧にする非加圧工程と、
    前記非加圧工程で前記多孔質中空糸膜の内側から外側に透過した流体の量を測定する測定工程と、を有する、多孔質中空糸膜の透水能測定方法。
  8. 疎水性ポリマーと親水性ポリマーと溶媒とを含む製膜原液を紡糸して、多孔質中空糸膜を製造する紡糸工程と、
    前記多孔質中空糸膜に残存する前記親水性ポリマーを酸化剤で分解し、前記親水性ポリマーの分解物と前記酸化剤とを洗浄して除去するポリマー分解洗浄工程と、
    前記ポリマー分解洗浄工程後に、多孔質中空糸膜を乾燥する乾燥工程と、を有する多孔質中空糸膜の製造方法であって、
    前記ポリマー分解洗浄工程と前記乾燥工程との間に、請求項7に記載の多孔質中空糸膜の透水能測定方法で多孔質中空糸膜の透水能を測定する透水能測定工程を有する、多孔質中空糸膜の製造方法。
  9. 前記ポリマー分解洗浄工程を2段以上有し、各ポリマー分解洗浄工程間に、前記透水能測定工程を有する、請求項8に記載の多孔質中空糸膜の製造方法。
JP2014166470A 2014-08-19 2014-08-19 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法 Pending JP2016041410A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166470A JP2016041410A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166470A JP2016041410A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016041410A true JP2016041410A (ja) 2016-03-31

Family

ID=55591520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014166470A Pending JP2016041410A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016041410A (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58129230A (ja) * 1982-01-27 1983-08-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸のピンホ−ル検出方法及び装置
JPH01307409A (ja) * 1988-06-03 1989-12-12 Daicel Chem Ind Ltd 中空糸限外瀘過膜モジュールの自動リーク検出・警報装置
JP3502912B2 (ja) * 1996-12-27 2004-03-02 旭化成ファーマ株式会社 濾過膜のリーク検出装置及び方法
JP2006184189A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の欠陥検査方法
JP2008161755A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の製造方法
WO2009125598A1 (ja) * 2008-04-11 2009-10-15 川崎重工業株式会社 ポリエーテルスルホン製の親水性ろ過膜、その製造方法及び製膜原液
JP2010104983A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Unitika Ltd ポリアミド中空糸膜及びその製造方法
WO2013012030A1 (ja) * 2011-07-19 2013-01-24 三菱レイヨン株式会社 多孔質中空糸膜の欠陥検査装置および欠陥検査方法、ならびに多孔質中空糸膜およびその製造方法
JP2013066865A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Toray Ind Inc 中空状膜の親水化方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58129230A (ja) * 1982-01-27 1983-08-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸のピンホ−ル検出方法及び装置
JPH01307409A (ja) * 1988-06-03 1989-12-12 Daicel Chem Ind Ltd 中空糸限外瀘過膜モジュールの自動リーク検出・警報装置
JP3502912B2 (ja) * 1996-12-27 2004-03-02 旭化成ファーマ株式会社 濾過膜のリーク検出装置及び方法
JP2006184189A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の欠陥検査方法
JP2008161755A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の製造方法
WO2009125598A1 (ja) * 2008-04-11 2009-10-15 川崎重工業株式会社 ポリエーテルスルホン製の親水性ろ過膜、その製造方法及び製膜原液
JP2010104983A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Unitika Ltd ポリアミド中空糸膜及びその製造方法
WO2013012030A1 (ja) * 2011-07-19 2013-01-24 三菱レイヨン株式会社 多孔質中空糸膜の欠陥検査装置および欠陥検査方法、ならびに多孔質中空糸膜およびその製造方法
US20140154495A1 (en) * 2011-07-19 2014-06-05 Mitsubishi Ryaon Co., Ltd. Defect inspection apparatus and defect inspection method for porous hollow fiber membrane, porous hollow fiber membrane, and manufacturing method thereof
JP2013066865A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Toray Ind Inc 中空状膜の親水化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103688147B (zh) 多孔质中空纤维膜的缺陷检查装置及缺陷检查方法、多孔质中空纤维膜及其制造方法
JP5928330B2 (ja) 多孔質中空糸膜の洗浄装置、および多孔質中空糸膜の製造方法
CN103025410B (zh) 中空纤维膜的干燥装置及干燥方法
JPH01307409A (ja) 中空糸限外瀘過膜モジュールの自動リーク検出・警報装置
JP4951332B2 (ja) 中空糸膜の製造方法
WO2007080260A1 (fr) Procede et dispositif de test d'integrite de membranes de filtration.
JP5617930B2 (ja) 多孔質膜の製造方法および製造装置
JP4538732B2 (ja) 中空糸膜モジュ−ルのリーク検出方法およびリ−ク検出装置
CN202683087U (zh) 多孔质膜处理装置
JP2016041410A (ja) 多孔質中空糸膜の透水能測定装置、透水能測定方法および多孔質中空糸膜の製造方法
JP2009136778A (ja) 透過膜の阻止率判定方法
JP5138572B2 (ja) 中空糸膜の製造方法および中空糸膜の乾燥装置
JP5037758B2 (ja) 膜モジュールの完全性検査方法
JP6048180B2 (ja) 多孔質膜の製造方法および製造装置
JP4557287B2 (ja) 中空糸膜の欠陥検査方法及び欠陥検査装置
JP6149577B2 (ja) 中空糸膜の製造方法
JP6436185B2 (ja) 中空糸膜の製造方法
JP2012076040A (ja) 中空糸膜ユニット、水処理装置および水処理方法
JP2025100068A (ja) 中空糸膜モジュールのリーク検出方法及びそのリーク検出装置
JP2025061950A (ja) 正浸透膜モジュール、及びその製造方法
CN103717295B (zh) 多孔质膜的制造方法及制造装置
JP2005144205A (ja) 中空糸膜の製造方法
JP2012061383A (ja) 中空糸膜ユニット、水処理装置および水処理方法
JP2012076041A (ja) 中空糸膜ユニット、水処理装置および水処理方法
KR20200043775A (ko) 분리막 엘리먼트의 결함 검출 방법 및 분리막 엘리먼트 결함 검출 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170614

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171212