JP2015139960A - 蓄電デバイス用端子フィルム、及び蓄電デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、不飽和カルボン酸でグラフト変形したポリプロピレン、或いは不飽和カルボン酸でグラフト変形したポリエチレンを3層に積層させた蓄電デバイス用端子フィルム(リード線用フィルム)が開示されている。
このような装置(具体的には、フィルム押出製造装置等)で製造される蓄電デバイス用端子フィルムは、該装置を構成する巻き取りローラに巻き取られ、搬送及び保管される。そして、ロール状とされた蓄電デバイス用端子フィルムを使用(加工)する際には、ロール状とされた蓄電デバイス用端子フィルムの一方の端を引き出しながら加工を行う。
一方、不定形の絶縁性フィラーの平均粒径が20μmよりも大きいと、不定形の絶縁性フィラーの大きさが大きすぎるため、金属端子(言い換えれば、タブリード)や包装材との接触面積が少なくなり、接着性が低下してしまう。
したがって、不定形の絶縁性フィラーの平均粒径を0.1〜20μmの範囲内とすることで、十分なアンチブロッキング効果を得ることができると共に、密着性を向上させることができる。
不定形の絶縁性フィラーが添加された絶縁層の厚さが、不定形の絶縁性フィラーの平均粒径の30倍の値よりも大きいと、不定形の絶縁性フィラーが絶縁層から突出する比率が極めて低くなるため、十分なアンチブロッキング効果を得ることが困難になってしまう。
したがって、不定形の絶縁性フィラーが添加された絶縁層の厚さを、不定形の絶縁性フィラーの平均粒径の2〜30倍の値とすることで、十分なアンチブロッキング効果を得ることができると共に、密着性を向上させることができる。
これにより、接触する蓄電デバイス用端子フィルム間の滑り性を向上(言い換えれば、アンチブロッキング効果を向上)させることが困難となる。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルムと金属端子或いは包装材との融着後において、蓄電デバイス用端子フィルムと金属端子或いは包装材との間の接着性を十分に確保することが困難となる。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルムの視認性が向上するため、蓄電デバイス用端子フィルムが金属端子に付いているか否かの判定や金属端子に対する蓄電デバイス用端子フィルムの取り付け位置の判定を精度良く行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電デバイスの概略構成を示す斜視図である。図1では、蓄電デバイス10の一例として、リチウムイオン二次電池を例に挙げて図示し、以下の説明を行う。
なお、図1に示す構成とされたリチウムイオン二次電池は、電池パック、或いは電池セルと呼ばれることがある。
包装材13は、蓄電デバイス本体11に接触する内側から、内層21と、内層側接着剤層22と、腐食防止処理層23−1と、金属層であるバリア層24と、腐食防止処理層23−2と、外層側接着剤層25と、外層26と、が順次積層された7層構造とされている。
上記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度、中密度、高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック、またはランダムポリプロピレン;プロピレン−αオレフィン共重合体等を用いることができる。これらポリオレフィン樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに、内層21は、例えば、各種添加剤(例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等)を含んでもよい。
内層21の厚さが10μmよりも薄いと、包装材13同士のヒートシール密着性、蓄電デバイス用端子フィルム16との密着性が低下する恐れがある。また、内層21の厚さが150μmよりも厚いと、包装材13のコスト増加の要因となるため、好ましくない。
図2に示すように、腐食防止処理層23−1,23−2は、バリア層24の両面に形成することが性能上好ましいが、コスト面を考慮して、内層側接着剤層22側に位置するバリア層24の面のみに腐食防止処理層23−1を配置してもよい。
外層側接着剤層25としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等を主剤としたポリウレタン系の一般的な接着剤を用いることができる。
外層26は、内層21と同様に、例えば、各種添加剤(例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等)を含んでもよい。
また、外層26は、例えば、液漏れ時の対策として電解液に不溶な樹脂をラミネートしたり、電解液に不溶な樹脂成分をコーティングしたりすることで形成される保護層を有してもよい。
一対の金属端子本体14−1のうち、一方の金属端子本体41−1は、蓄電デバイス本体11の正極と電気的に接続されており、他方の金属端子本体41−1は、蓄電デバイス本体11の負極と電気的に接続されている。
一対の金属端子本体14−1は、蓄電デバイス本体11から離間する方向に延在しており、その一部が包装材13から露出されている。一対の金属端子本体14−1の形状は、例えば、平板形状とすることができる。
この場合、蓄電デバイス本体11の正極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、アルミニウムを用いることが好ましい。また、電解液への耐食性を考慮すると、蓄電デバイス本体11の正極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、例えば、1N30等の純度97%以上のアルミニウム素材を用いることが好適である。
蓄電デバイス本体11の負極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、表面にニッケルめっき層が形成された銅、もしくはニッケルを用いることが好ましい。
また、蓄電・車載用途等の大型のリチウムイオン二次電池の場合、金属端子本体14−1の厚さは、例えば、100〜500μmの範囲内で適宜設定することができる。
腐食防止層14−2は、電解液に含まれるLiPF6等の腐食成分から金属端子本体14−1が腐食されることを抑制するための層である。
第1の絶縁層35(言い換えれば、第1の最外層31)は、金属端子14の一部の外周面を覆うように配置されている。
第1の最外層31は、金属端子14の外周面を覆うように配置されることで、金属端子14の周方向を封止すると共に、蓄電デバイス用端子フィルム16と金属端子14とを密着させる機能を有する。
第2の絶縁層38(言い換えれば、第2の最外層32)は、包装材13(具体的には、図2に示す内層21)と融着されることで、包装材13と接触している。
したがって、包装材13との密着性の観点から、第1の絶縁層35としては、内層21の母材となる樹脂と同系統の樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)を用いるとよい。
不定形絶縁性フィラー36が添加された第1の絶縁層35の厚さが、不定形絶縁性フィラー36の平均粒径の30倍の値よりも大きいと、第1の絶縁層35の外面35aから突出する不定形絶縁性フィラー36の比率が極めて低くなるため、十分なアンチブロッキング効果を得ることが困難になってしまう。
したがって、不定形絶縁性フィラー36が添加された第1の絶縁層35の厚さを、不定形絶縁性フィラー36の平均粒径の2〜30倍の値とすることで、十分なアンチブロッキング効果を得ることができると共に、密着性を向上させることができる。
したがって、ロール状に巻き取られた蓄電デバイス用端子フィルム16の一端を引き出した際にブロッキング現象が発生することを抑制できる。
このため、融着処理後に、第1の最外層31の厚さが所定の厚さよりも薄くなることを抑制可能となるので、例えば、中間層33を構成する顔料42として導電性のカーボンブラックを用いた場合でも金属端子14と中間層33との間の電気的絶縁性を十分に確保することができる。
蓄電デバイス用端子フィルム16のコストの観点から、不定形絶縁性フィラー36としては、安価な不定形のシリカフィラーが好ましい。
不定形絶縁性フィラー36の平均粒径が0.1μmよりも小さいと、第1の絶縁層35の外面35aから飛び出す不定形絶縁性フィラー36のサイズが小さくなりすぎるため、十分なアンチブロッキング効果を得ることが困難となってしまう。
一方、不定形絶縁性フィラー36の平均粒径が20μmよりも大きいと、不定形絶縁性フィラー36の大きさが大きすぎるため、金属端子14(言い換えれば、タブリード)との接触面積が少なくなり、接着性が低下してしまう。
したがって、不定形絶縁性フィラー36の平均粒径を0.1〜20μmの範囲内とすることで、十分なアンチブロッキング効果を得ることができると共に、密着性を向上させることができる。
不定形絶縁性フィラー36の添加量が0.1wt%よりも少ないと、第1の絶縁層35の外面35aから突出する不定形絶縁性フィラー36の数が少なすぎるため、蓄電デバイス用端子フィルム16間の接触面積を少なくする効果が不十分となる。
これにより、接触する蓄電デバイス用端子フィルム16間の滑り性を向上(言い換えれば、アンチブロッキング効果を向上)させることが困難となる。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルム16と金属端子14との融着後において、蓄電デバイス用端子フィルム16と金属端子14との間の接着性を十分に確保することが困難となる(図1参照)。
第2の絶縁層38(言い換えれば、第2の最外層32)は、包装材13(具体的には、図2に示す内層21)と融着されることで、包装材13と接触している。
したがって、包装材13との密着性の観点から、第2の絶縁層38としては、内層21の母材となる樹脂と同系統の樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)を用いるとよい。
よって、ロール状に巻き取られた蓄電デバイス用端子フィルム16の一端を引き出した際にブロッキング現象が発生することを抑制できる。
このため、融着処理後に、第2の最外層32の厚さが所定の厚さよりも薄くなることを抑制可能となるので、例えば、中間層33を構成する顔料42として導電性のカーボンブラックを用いた場合でも包装材13を構成するバリア層24(金属層)と中間層33との間の電気的絶縁性を十分に確保することができる。
蓄電デバイス用端子フィルム16のコストの観点から、不定形絶縁性フィラー39としては、安価な不定形のシリカフィラーが好ましい。
一方、不定形絶縁性フィラー39の平均粒径が20μmよりも大きいと、不定形絶縁性フィラー39の大きさが大きすぎるため、包装材13との接触面積が少なくなり、接着性が低下してしまう。
したがって、不定形絶縁性フィラー39の平均粒径を0.1〜20μmの範囲内とすることで、十分なアンチブロッキング効果を得ることができると共に、密着性を向上させることができる。
第2の絶縁層38に含まれる不定形絶縁性フィラー39の添加量が0.1wt%よりも少ないと、第2の絶縁層38の外面38aから突出する不定形絶縁性フィラー39の数が少なすぎるため、蓄電デバイス用端子フィルム16間の接触面積を少なくする効果が不十分となる。
これにより、接触する蓄電デバイス用端子フィルム16間の滑り性を向上(言い換えれば、アンチブロッキング効果を向上)させることが困難となる。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルム16と包装材13との融着後(ヒートシール後)において、蓄電デバイス用端子フィルム16と包装材13との間の接着性を十分に確保することが困難となる(図1参照)。
中間層33は、第1の最外層31と第2の最外層32との間に配置された絶縁樹脂層である第3の絶縁層41と、第3の絶縁層41に添加された顔料42(着色剤)と、を含んだ構成とされている。
また、中間層33の絶縁性を向上させたい場合には、第3の絶縁層41の材料として、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)等のポリエステルや耐熱性樹脂(例えば、ポリカーボネート等)を用いてもよい。
中間層33の厚さ(言い換えれば、第3の絶縁層41の厚さ)は、例えば、10〜200μmの範囲内で適宜設定することができ、20〜100μmが好ましい。
なお、中間層33は、金属端子14と第1の最外層31とのバランスが重要であり、第1の最外層31や金属端子14の厚さが厚い場合には中間層33の厚さもそれに応じて厚くしてもよい。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルム16の検査(具体的には、例えば、蓄電デバイス用端子フィルム16が金属端子14に付いているか否かの検査、金属端子14に対する蓄電デバイス用端子フィルム16の取り付け位置の検査等)の精度を向上させることができる。
有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン−ペリレン系、イソインドレニン系等が挙げられ、無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化フローム系等が挙げられ、その他に、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等を用いることができる。
黄色に着色可能な有機顔料としては、例えば、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、アントラキノン(フラバトロン)、アゾメチン、キサンテン等を用いることができる。
橙色に着色可能な有機顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール、ペリレン、アントラキノン、ペリノン、キナクリドン等を用いることができる。
赤色に着色可能な有機顔料としては、例えば、アントラキノン、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン、インジゴイド等を用いることができる。
青色に着色可能な有機顔料としては、例えば、フタロシアニン、アントラキノン、インジゴイド等を用いることができる。
緑色に着色可能な有機顔料としては、例えば、フタロシアニン、ペリレン、アゾメチン等を用いることができる。
白色に着色可能な無機顔料としては、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム、バライト粉等を用いることができる。
赤色に着色可能な無機顔料としては、例えば、鉛丹、酸化鉄赤等を用いることができる。
黄色に着色可能な無機顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等を用いることができる。
青色に着色可能な無機顔料としては、例えば、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリウム)等を用いることができる。
黒色に着色可能な無機顔料としては、例えば、カーボンブラック等を用いることができる。
このように、第3の絶縁層41にカーボンブラックを添加することで、濃い色合い(具体的には、黒色)で中間層33を着色することが可能となる。
特に、金属端子14の幅が狭く、蓄電デバイス用端子フィルム16の幅が狭い場合に有効である。
第3の絶縁層41に含まれるカーボンブラックの添加量は、例えば、0.01wt%以上3.00wt%以下にするとよい。
第3の絶縁層41含まれるカーボンブラックの添加量が0.01wt%以上未満であると、中間層33を濃い色合いで着色することが困難になってしまう。また、第3の絶縁層41に含まれるカーボンブラックの含有量が3.00wt%よりも多いと、中間層33の導電性が高くなりすぎるため、中間層33と金属端子14との間の電気的な絶縁性を十分に確保することが困難となってしまう。
このように、第3の絶縁層41に絶縁性フィラー(図示せず)を添加することにより、該絶縁性フィラーがスペーサーとして機能するため、融着後において、中間層33(具体的には、第3の絶縁層41)の厚さが所定の厚さよりも薄くなることを抑制できる。
該絶縁性フィラーの形状としては、例えば、球形や不定形等を用いることができる。
これにより、例えば、ロール状に巻き取られた蓄電デバイス用端子フィルム16の一端を引き出した際にブロッキング現象が発生することを抑制できる。
これにより、第1及び第2の絶縁層35,38の厚さが所定の厚さよりも薄くなることを抑制可能となるので、不定形絶縁性フィラー36,39を含む第1及び第2の最外層31,32の絶縁性を向上させることができる。
この場合、上記説明した本実施の形態の電デバイス用端子フィルム16と同様な効果(具体的には、接触する蓄電デバイス用端子フィルム16間の滑り性を向上(言い換えれば、アンチブロッキング効果を向上)させることができるという効果)を得ることができる。
これにより、例えば、ロール状に巻き取られた蓄電デバイス用端子フィルム16の一端を引き出した際にブロッキング現象が発生することを抑制できる。
これにより、蓄電デバイス用端子フィルム16が融着される金属端子14と導電性を有する中間層33との間の絶縁性を十分に確保することができる。
この場合、先に説明した本実施の形態の蓄電デバイス用端子フィルム16と同様な効果を得ることができる。
この場合、導電性を有さない顔料42で着色された中間層33と同様に、蓄電デバイス用端子フィルム16の視認性を向上させることが可能となるので、蓄電デバイス用端子フィルム16の検査の精度を向上させることができる。
蓄電デバイス用端子フィルム16の製造方法には、特に制限はない。蓄電デバイス用端子フィルム16は、例えば、インフレーション成型法を用いる際に使用する丸ダイや押しダイ法を用いる際に使用するTダイ等のダイスを有するフィルム押出製造装置等を用いて製造することができるが、多層のインフレーション成型法が好適である。
一方、インフレーション成型法では、上記材料(MFRが5g/10min以下の値の材料)でも皮膜を安定して形成することが可能となるので、蓄電デバイス用端子フィルム16の製造に好適である。
具体的には、第1の最外層31の母材としては、第1の絶縁層35となる絶縁樹脂を溶融させたものに、所定の添加量となるように、不定形絶縁性フィラー36を均一に練り込んだ絶縁性フィラー含有樹脂を準備する。
また、第2の最外層32の母材としては、第2の絶縁層38となる絶縁樹脂を溶融させたものに、所定の添加量となるように、絶縁性フィラー39を均一に練り込んだ絶縁性フィラー含有樹脂を準備する。
次いで、インフレーション成型装置の押し出し部から3層構造(第1の最外層31、第2の最外層32、及び中間層33が積層された構造)となるように、上記3つの母材を押し出しながら、押し出された3層構造の積層体の内側からエア(空気)を供給する。
押し出し温度が170℃未満の場合、絶縁樹脂の溶融が不十分となることで、溶融粘度がかなり大きくなるため、スクリューからの押し出しが不安定になる恐れがある。
一方、押し出し温度が300℃を超える場合、絶縁樹脂の酸化や劣化が激しくなるため、蓄電デバイス用端子フィルム16の品質が低下してしまう。
融着処理では、加熱による第1の最外層31の溶融と、加圧による第1の最外層31と金属端子14との密着とを同時に行いながら、蓄電デバイス用端子フィルム16と金属端子14とを熱融着させる。
<正極用タブ、及び負極用タブの作製>
図3を参照して、実施例1の正極用タブ、及び負極用タブ(言い換えれば、金属端子14(「タブリード」ともいう)及び一対の蓄電デバイス用端子フィルム16(「タブシーラント」ともいう)よりなる構造体)の作製方法について説明する。
次いで、中間層33の母材となるポリプロピレンに対して、0.1wt%の濃度となるように、平均粒径が50nmとされたカーボンブラック(顔料42)を添加し、混合させることで、中間層33の母材を作製した。
このとき、上記積層フィルムは、第1の絶縁層35の厚さが30μm、第2の絶縁層38の厚さが30μm、第3の絶縁層41の厚さが40μmとなるように形成した。
また、第1の最外層31の母材、第2の最外層32の母材、及び中間層33の母材の溶融温度は、210℃とした。また、ブロー比を2.2とした。
その後、2枚の蓄電デバイス用端子フィルム16間に、正極用金属端子14Aを挟み込み、2枚の蓄電デバイス用端子フィルム16を加熱温度155℃の条件で、10秒間加熱し、正極用金属端子14Aと2枚の蓄電デバイス用端子フィルム16とを熱融着させることで、正極用金属端子14A、及び2枚の蓄電デバイス用端子フィルム16よりなる正極用タブを作製した。
次いで、厚さ25μmのナイロン層(外層26)と、厚さ5μmのポリエステルポリオール系接着剤(外層側接着剤層25)と、厚さ40μmのA8079−O材であるアルミニウム箔(バリア層24)と、該アルミニウム箔の一面をノンクロム系表面処理することで形成される第1の腐食防止処理層(腐食防止処理層23−1)と、該アルミニウム箔の他面をノンクロム系表面処理することで形成される第2の腐食防止処理層(腐食防止処理層23−2)と、厚さ30μmの酸変性のポリプロピレン層(内層側接着剤層22)と、厚さ40μmのポリプロピレン層(内層21)と、が積層され、かつサイズが50mm×90mmの長方形とされた包装材13を準備した。
次いで、包装材13の残りの辺をヒートシール処理した。このときのヒートシールの条件としては、加熱温度を190℃、処理時間を3秒とした。
これにより、蓄電デバイス本体11が封入されていない、タブ評価可能な電池パックを作製した。
実施例2では、第1の絶縁層35に不定形絶縁性フィラー36を添加しなかったこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例2の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例2の評価用電池パックを作製した。
実施例3では、第2の絶縁層38に不定形絶縁性フィラー39を添加しなかったこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例3の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例3の評価用電池パックを作製した。
実施例4では、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を3.0μmに変更し、かつ不定形絶縁性フィラー36,39の添加濃度を10.0wt%に変更したこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例4の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例4の評価用電池パックを作製した。
実施例5では、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を10.0μmに変更し、かつ不定形絶縁性フィラー36,39の添加濃度を2.0wt%に変更したこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例5の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例5の評価用電池パックを作製した。
実施例6では、第1及び第2の絶縁層35,38の厚さを10μmにすると共に、第3の絶縁層41の厚さを20μmにしたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例6の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例6の評価用電池パックを作製した。
実施例7では、第1及び第2の絶縁層35,38の厚さを40μm、第3の絶縁層41の厚さを20μm、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を3.0μmにしたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例7の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例7の評価用電池パックを作製した。
実施例8では、第3の絶縁層41に0.5wt%のカーボンブラック(顔料42)を含有させたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例8の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例8の評価用電池パックを作製した。
実施例9では、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を1.0μmに変更すると共に、第3の絶縁層41に0.01wt%の濃度となるようにカーボンブラック(顔料42)を含有させたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例9の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例9の評価用電池パックを作製した。
実施例10では、第3の絶縁層41に0.2wt%の濃度となるようにフタロシアニンブルー(顔料42)を含有させたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例10の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例10の評価用電池パックを作製した。
実施例11では、第3の絶縁層41に0.2wt%の二酸化チタン(顔料42)を含有させたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例11の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例11の評価用電池パックを作製した。
実施例12では、中間層33と第2の最外層32との間にポリプロピレン層(10μm)をさせたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例12の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例12の評価用電池パックを作製した。
実施例13では、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を0.03μmとし、第3の絶縁層41にカーボンブラックを添加しなかったこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例13の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例13の評価用電池パックを作製した。
実施例14では、不定形絶縁性フィラー36,39の濃度を0.03wt%としたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例14の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例14の評価用電池パックを作製した。
実施例15では、不定形絶縁性フィラー36,39の濃度を0.03wt%にすると共に、絶縁層41に5.0wt%のカーボンブラック(顔料42)を添加したこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例15の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例15の評価用電池パックを作製した。
実施例16では、第1及び第2の絶縁層35,38の厚さを15μm、第3の絶縁層41の厚さを30μm、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を10.0μmとし、第3の絶縁層41にカーボンブラックを添加しなかったこと以外は、実施例16の積層フィルムと同様な手法により、実施例16の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例16の評価用電池パックを作製した。
実施例17では、不定形絶縁性フィラー36,39の平均粒径を25.0μmとしたこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、実施例17の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、実施例17の評価用電池パックを作製した。
比較例1では、不定形絶縁性フィラー36,39を使用しないで、第1の最外層31を第1の絶縁層35のみで形成し、第2の最外層32を第2の絶縁層38のみで形成したこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、比較例1の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、比較例1の評価用電池パックを作製した。
比較例2では、不定形絶縁性フィラー36,39に替えて、平均粒径が0.5μmとされた球状シリカを用いると共に、該球状シリカの濃度が2wt%となるように添加したこと以外は、実施例1の積層フィルムと同様な手法により、比較例2の積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルムの母材となるフィルム)を作製した。
その後、実施例1と同様な手法により、比較例2の評価用電池パックを作製した。
始めに、実施例1で作製した積層フィルム(蓄電デバイス用端子フィルム16の母材)を、第1の最外層31同士を対向させて重ね合わせた後、0.5MPaの圧力を印加し、温度が40℃の環境下で24時間保管し、該積層フィルムの剥がれ具合を確認した。
アンチブロッキング性(AB性)の評価としては、抵抗無くはがれたものを◎、やや抵抗があるが剥がれたものを○、剥がれ難く剥がれた際に剥離音が発生したものを×とした。
表1に、実施例1〜17の積層フィルム、及び比較例1,2の積層フィルムのアンチブロッキング性の評価結果(判定結果)を示す。
また、表1には、実施例1〜17の積層フィルム、及び比較例1,2の積層フィルムを構成する各層の厚さ、絶縁性フィラーの種類や平均粒径、顔料(具体的には、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、酸化チタン)の濃度等も示す。
実施例1〜17の評価用電池パック、及び比較例1,2の評価用電池パックをそれぞれ100検体準備し、その後、温度が80℃に保持された室内に、100検体の実施例1〜17の評価用電池パック、及び比較例1,2の評価用電池パックを4週間保管し、封入した電解液の液漏れの有無を確認した。
ここでの評価は、液漏れが1検体も確認されなかったものを◎とし、液漏れが1検体でも確認されたものを×とした。
表1に、実施例1〜17の評価用電池パック、及び比較例1,2の評価用電池パックの密着性の評価結果(判定結果)を示す。
始めに、実施例1の評価用電池パックを100検体準備し、次いで、耐電圧・絶縁抵抗試験機を用いて、実施例1の評価用電池パックを構成する負極用金属端子14Bと包装材13との間の絶縁性を測定した。該絶縁性の測定は、上記100検体に対して行った。このとき、ショートが1検体も発生しなかったものを◎、ショートが確認された検体の数が10未満だったものを○、ショートが確認された検体の数が10以上のものを×として判定した。
表1に、実施例1〜17の評価用電池パック、及び比較例1,2の評価用電池パックの絶縁性の評価結果(判定結果)を示す。
始めに、実施例1の評価用電池パックを500検体準備し、次いで、撮像検知器(株式会社キーエンス製、CV−X100)を用いて、該検知器が検知する負極用タブ及び正極用タブの検知率(センシング性)を求めた。
該検知率に関しては、検知率が95%以上のものを◎、検知率が95%未満90%以上のものを○、検知率が90%未満のものを×と判定した。
表1に、実施例1〜17の負極用タブ及び正極用タブのセンシング性の評価結果(判定結果)と、比較例1,2の負極用タブ及び正極用タブのセンシング性の評価結果(判定結果)と、を示す。
表1を参照するに、実施例1〜3、及び比較例1の評価結果から、第1及び第2の最外層31,32の両方に不定形シリカが存在しないと、積層フィルムのアンチブロッキング性が悪くなると共に、負極用タブ及び正極用タブのセンシング性が低下することが確認できた。
また、球状シリカを用いた比較例2の評価結果から、球状シリカを用いると積層フィルムのアンチブロッキング性が悪くなることが確認できた。
したがって、上記実施例1〜3、及び比較例1,2の評価結果から、積層フィルムのアンチブロッキング性を向上させ、かつ負極用タブ及び正極用タブのセンシング性を高めるためには、第1及び第2の最外層のうち、少なくとも一方の最外層に、不定形シリカが含まれている必要があることが確認できた。
このことから、不定形シリカの平均粒径は、0.03μmよりも大きいことが好ましいことが確認できた。
この結果から、不定形シリカの平均粒径は、25.0μmよりも小さいことが好ましいことが確認できた。
このことから、第3の絶縁層に0.01wt%以上のカーボンブラックが含有されていると、センシング性の判定結果が非常に良好(言い換えれば、判定結果が◎)になることが判った。
実施例10,11の評価結果から、カーボンブラックに替えて、フタロシアニンブルー、或いは二酸化チタンを用いてもよいことが確認できた。
実施例1〜17のアンチブロッキング性の判定結果は、○または◎であり、良好な結果が得られた。
Claims (9)
- 蓄電デバイスを構成する蓄電デバイス本体と電気的に接続される金属端子の一部の外周面を覆うように配置される蓄電デバイス用端子フィルムであって、
第1の絶縁層を含む第1の最外層と、
第2の絶縁層を含む第2の最外層と、
前記第1及び第2の絶縁層のうち、少なくとも一方の絶縁層に添加された不定形の絶縁性フィラーと、
を有し、
前記不定形の絶縁性フィラーの一部を前記絶縁層の外面から突出させて配置することを特徴とする蓄電デバイス用端子フィルム。 - 前記不定形の絶縁性フィラーの平均粒径は、0.1〜20μmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 前記不定形の絶縁性フィラーが添加された前記絶縁層の厚さは、前記不定形の絶縁性フィラーの平均粒径の2〜30倍の値であることを特徴とする請求項1または2記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 前記不定形の絶縁性フィラーの添加量は、0.1〜20wt%であることを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 前記第1及び第2の絶縁層のうち、一方の絶縁層のみに前記不定形フィラーを添加することを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 前記第1の最外層と前記第2の最外層との間に配置された第3の絶縁層、及び該第3の絶縁層に添加された顔料を含む中間層を有することを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 前記中間層と前記第1の最外層との間、及び前記中間層と前記第2の最外層との間に、それぞれ第4の絶縁層を配置することを特徴とする請求項6記載の蓄電デバイス用端子フィルム。
- 請求項1ないし7のうち、いずれか1項記載の蓄電デバイス用端子フィルムと、
充放電する蓄電デバイス本体と、
前記蓄電デバイス本体と電気的に接続され、一部が前記蓄電デバイス用端子フィルムで覆われる一対の前記金属端子と、
前記蓄電デバイス用端子フィルムの一部、及び前記蓄電デバイス本体を覆う包装材と、
を有することを特徴とする蓄電デバイス。 - 前記第1及び第2の最外層のうち、一方の最外層は、前記金属端子の一部の外周面を覆うように配置され、他方の最外層は、前記包装材と接触するように配置されることを特徴とする請求項8記載の蓄電デバイス。
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