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JP2015110220A - スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 - Google Patents

スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 Download PDF

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JP2015110220A JP2014222363A JP2014222363A JP2015110220A JP 2015110220 A JP2015110220 A JP 2015110220A JP 2014222363 A JP2014222363 A JP 2014222363A JP 2014222363 A JP2014222363 A JP 2014222363A JP 2015110220 A JP2015110220 A JP 2015110220A
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洋帆 広沢
Hiroho Hirozawa
洋帆 広沢
高木 健太朗
Kentaro Takagi
健太朗 高木
俊介 田林
Shunsuke Tabayashi
俊介 田林
由恵 丸谷
Yoshie Marutani
由恵 丸谷
宜記 岡本
Yoshiki Okamoto
宜記 岡本
山田 博之
Hiroyuki Yamada
博之 山田
修治 古野
Shuji Furuno
修治 古野
佐々木 崇夫
Takao Sasaki
崇夫 佐々木
将弘 木村
Masahiro Kimura
将弘 木村
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Abstract

【課題】膜を折りたたむことにより生じる膜ずれの発生を低減させると同時に、リーフが高圧ろ過運転下にさらされたときも、リークが発生することなく、良好な分離機能を長期に安定して維持できるスパイラル型分離膜エレメントを提供する。【解決手段】集水管と、供給側の面と透過側の面とを有し、前記集水管の周囲に巻回された複数の分離膜と、前記分離膜の供給側の面に沿って設けられた原水流路と、前記分離膜の透過側の面に沿って設けられた透過水流路と、前記集水管に近い端部において前記原水流路を閉塞する封止材をと、備えるスパイラル型分離膜エレメントであって、前記封止材の曲げ弾性率が0.4MPa以上100MPa以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、液体、気体等の流体に含まれる成分を分離するために使用されるスパイラル型分離膜エレメントに関する。
液体、気体等の流体に含まれる成分を分離する方法としては、様々な方法がある。例えば、海水、かん水などに含まれるイオン性物質を除くために、スパイラル型分離膜エレメントの利用が拡大している。スパイラル型分離膜エレメントに使用される分離膜には、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜、正浸透膜などがある。これらの分離膜は、例えば、海水、かん水、有害物を含んだ水などから飲料水を得る場合や、工業用超純水の製造、排水処理、有価物の回収などに用いられており、目的とする分離成分および分離性能によって使い分けられている。
また、スパイラル型分離膜エレメントにおいて、一連の分離膜を、供給水側の面が対向する状態に折りたたんで形成したリーフを用いることが、知られている。これによれば、分離膜を折りたたむことによって、ネットのような流路材を、分離膜の供給水側の面に、比較的精度良く挟み込むことができる。得られたリーフの複数は、分離膜の透過水側の面同士が対向する状態で、積層され、巻回体を形成する。
各リーフは、一辺に折り目を有し、この折り目により、リーフの内側の原水流路が、集水管に対し、閉塞されている。折り目の方向に直角な方向の一方の辺(長手方向の一方の辺)が、上流側端板に向かい合い、折り目の方向に直角な方向の他方の辺(長手方向の他方の辺)が、下流側端板に向かい合って、巻回体を形成している。各リーフの残りの一辺は、接着により閉塞されている。
また、特許文献1には、運転安定性と製作製の向上への一策として、分離膜を折りたたむことではなく、接着剤で封止することで、リーフを形成することが記載されている。
さらに、特許文献2には、接着剤で封止を行う際に起こる接着剤の固化に伴う分離膜の破断に対する方策として、水不透性樹脂を接着剤層よりわずかに広い範囲で分離膜に含浸させたうえで、封止を行う方法が記載されている。
国際公開第2013−133153号 特開2006−255672号公報
しかしながら、従来のエレメントでは、特に高圧条件での運転に用いられたときに、良好な分離性能が得られなくなることがあった。本発明は、膜を折りたたむことにより生じる膜ずれの発生を低減させると同時に、リーフが高圧ろ過運転下にさらされたときも、リークが発生することなく、良好な分離機能を長期に安定して維持できるスパイラル型分離膜エレメントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のスパイラル型分離膜エレメントは、
集水管と、
供給側の面と透過側の面とを有し、前記集水管の周囲に巻回された複数の分離膜と、
前記分離膜の供給側の面に沿って設けられた原水流路と、
前記分離膜の透過側の面に沿って設けられた透過水流路と、
前記原水流路を、前記集水管に近い端部において閉塞する封止材を備えるスパイラル型分離膜エレメントであって、
前記封止材の曲げ弾性率が0.4MPa以上100MPa以下である。
本発明のスパイラル型分離膜エレメント(単に分離膜エレメントと呼ぶこともある)においては、折り畳みでなく封止対向する分離膜の間における膜のずれの発生が抑制され、かつ、リーフの集水管側の閉塞部でのリークを抑制する。よって、本発明のスパイラル型分離膜エレメントにおける分離性能は、長期間、安定した状態で維持される。
図1は、本発明のスパイラル型分離膜エレメントの一態様の一部を展開した斜視図である。 図2は、本発明のスパイラル型分離膜エレメントにおいて用いられる、分離膜が重ね合わされて形成されたリーフの封止部周辺の集水管に向かい合う辺に直角な方向(リーフの長手方向)の縦断面模式図である。 図3は、本発明のスパイラル型分離膜エレメントにおいて用いられるリーフの作製方法の一例を説明する分解斜視模式図である。 図4は、本発明のスパイラル型分離膜エレメントにおいて用いられる分離膜の一態様の断面図である。 図5は、本発明のスパイラル型分離膜エレメントにおいて用いられるリーフの封止部周辺の集水管に向かい合う辺に直角な方向(リーフの長手方向)の縦断面模式図である。 分離膜の長さ方向において連続的に設けられた突起物を備える分離膜を示す平面図である。 分離膜の長さ方向(第2方向)において不連続に設けられた突起物を備える分離膜を示す平面図である。 突起物が固着したシートを備える分離膜。
本発明のスパイラル型分離膜エレメントの実施態様の一例について、図1を参照しながら、説明する。
図1において、スパイラル型エレメント1は、
集水管2と、
供給側の面31と透過側の面32とを有し、前記集水管2の周囲に巻回された複数の分離膜3と、
前記分離膜3の供給側の面31に沿って設けられた原水流路4と、
前記分離膜3の透過側の面に32沿って設けられた透過水流路5と、
前記原水流路を、前記集水管に近い端部において閉塞する封止材9と、
前記封止材9における前記集水管2から遠い方の端部を、集水管の長手方向に垂直な方向にまたぐように配置され、前記分離膜の供給側の面に固着する保護層10と
を備える。
より詳細には、スパイラル型分離膜エレメント1は、
スパイラルに巻き上げられた分離膜3で形成された巻回体3a、
該巻回体3aの一方の側端に嵌合された上流側端板7と該巻回体3aの他方の側端に嵌合された下流側端板8、
前記分離膜3の一方の面に沿って設けられた原水流路4と前記分離膜3の他方の面に沿って設けられた透過水流路5、および、
集水管2を含む。
前記巻回体3aは、集水管2の周囲にスパイラルに巻き上げられた分離膜リーフ6によって形成される。1つの巻回体3aは、少なくとも2組の分離膜リーフ6を有する。分離膜リーフ6は、原流体に接する面31が互いに対向するように配置された2枚の分離膜3を有する。隣合う分離膜3の面31の間には、原流体流路材41が配置される。原流体流路材41は、流路を形成するスペーサである。こうして、分離膜リーフ6の内部には、原流体流路4が形成される。
分離膜リーフ6においては、集水管2に近い端部で、前記原流体流路4が、前記集水管2に対し、前記分離膜3の端部に設けられた封止材9(図2参照)と保護層10(図2参照)とにより、閉塞されている。つまり、原流体流路4は、分離膜3の巻回方向における内側端部において、封止されている。
隣り合う分離膜リーフ6の間では、それぞれの分離膜リーフ6に含まれる分離膜の透過水側の面32が対向する。分離膜の透過水側の面32の間には、透過流体流路材51が配置される。透過流体流路材51は、流路を形成するスペーサである。こうして、隣合う分離膜リーフ6の間には、透過流体流路5が配置される。前記透過流体流路5は、前記集水管2に対し開放されている。
以上の説明から明らかなように、巻回体3aは、分離膜3と、原流体流路材4と、透過流体流路材51との積層体が、集水管2の周囲に巻囲されて形成されている、とも言える。
前記集水管2の長手方向の一端部2bは閉塞され、他端部2cは開放されている。他端部2cは、前記下流側端板8の外側に位置する。
分離膜エレメント1における流体の分離について説明する。まず、前記上流側端板7を通じて、前記原流体流路4に原流体101が供給される。原流体101は、原流体流路4に沿って、分離膜リーフ6の内部を流れ、分離膜3を透過し透過流体102と、前記分離膜3を透過しなかった濃縮流体103とに分離される。濃縮流体103は、前記下流側端板8を通じて、分離膜エレメント1の外に排出される。透過流体102は、前記集水管2を通じて、分離膜エレメント1外に導出される。
上述したように、隣合う分離膜3の面32の間は、封止材9によって接着されている。また、保護層10は、前記原流体に接する面31と、前記封止材9の前記集水管側の反対側の端部の境界を、前記集水管側の長手方向に垂直な方向にまたいで、前記分離膜の前記原流体に接する面上に固着されている。
封止材9および保護層10の具体的な配置について、図2(a)および図2(b)を用いて説明する。分離膜リーフ6では、隣り合う前記分離膜3の前記原流体に接する面31が、互いに対向するように配置される。図2(a)では、封止材9は、前記原流体に接する面31と前記原流体に接する面31上に固着された保護層10との両方に接着している。一方、図2(b)では、封止材9は、前記原流体に接する面31上に固着された保護層10のみに接着している。原流体流路4を集水管に対して閉塞する構成は、図2(a)または図2(b)のいずれであってもよい。
<封止の効果>
上記のように、本実施形態のエレメントでは、封止によって2枚の分離膜3間が接着されることでリーフ6が形成されているので、リーフの形成時に、従来のように、分離膜を折りたたむ必要がない。
従来の折りたたみ方式の分離膜では、折り目の部分に、分離膜の撓みが生じる。折りたたむ工程が存在すると、分離膜3の折りたたみが不十分である場合に、折り目近傍で分離膜3が撓み、巻回してスパイラル型分離膜エレメントとした場合に、折り目部分に空隙が生じて、流体のリークが発生する場合がある。しかし、スパイラル型分離膜エレメント1に含まれる複数のリーフ6は、端部が折りたたみではなく、封止により閉塞されているため、その部分における分離膜の撓みの問題が解消されている。
<封止>
封止は、(1)接着剤、接着テープまたは熱接着フィルムなどの封止材を用いる接着封止、(2)ゴム製やシリコン製と云ったシートなどを挟みこむことによる封止、(3)加熱やレーザー、超音波などによる溶着等が挙げられる。
このうち、上記(1)の封止材を用いた接着による封止が、封止の完全性、簡便性から、好ましい。
封止材とは、リーフ6における隣り合う分離膜3の間、すなわち、集水管2の長手方向に平行、かつ、集水管2に近い側の分離膜の端部の原水に接する面31同士の間を密封できる材料を指す。封止材は、保護層10を介して、分離膜間を封止することができる。
封止材としては、保護層と同様に、酸やアルカリなどの薬液洗浄に耐えるものであれば、特に限定されず、市販されているものを用いることができる。また、封止材の形状としては、例えば、シート、接着剤、接着テープ、熱接着フィルムなどが挙げられる。
封止材として用いられる接着剤としては、瞬間接着剤、並びに、2液混合タイプ、ホットメルト系、熱可塑性樹脂系、熱硬化性樹脂系、エマルジョン系、エラストマー系を含む公知の接着剤が挙げられる。
溶着とは、分離膜3を熱によって溶かし、さらに加圧して冷却することで、膜間を接着させることを指す。
<封止材の曲げ弾性率>
封止材9の曲げ弾性率は0.4〜100MPaが好ましく、特に好ましくは0.4〜50MPaであり、さらに好ましくは0.4〜20MPaである。封止材9によって一体化された2枚の分離膜(すなわち1つの膜リーフ6)は、分離膜エレメント1へと加工される過程で、膜リーフ6の封止材9側が、巻囲方向において内側となるように、集水管2側の周囲に巻囲されていく。
すなわち、巻囲後では封止材9は曲げられた状態で、曲率の最も大きい最内周部に配置されるので、封止材9には適切な強度と柔軟性が必要となる。曲げ弾性率を上記範囲とすることで封止材9を破壊することなく巻囲体を得ることができる。つまり、封止材9が破壊されて供給水が透過側へ流入する現象を防ぐことができ、分離膜エレメント1の安定運転が可能となる。
また、封止材9が破壊されて折れることを防ぐことができるため、折れ目が抵抗となって分離膜3が十分に湾曲せずに分離膜エレメント1の断面が真円から遠ざかる現象を防ぐことができる。その結果、分離膜エレメント断面は真円に近いため、実運転の際に実施する円筒型のベッセルへスムーズに充填できる。なお、分離膜エレメント断面が真円から遠ざかるほど、ベッセルに充填する際に引っ掛かりが生じるなど分離膜エレメント1の破壊につながる。
なお、図2では封止材の一方の面と他方の面で2枚の分離膜が固定され、その範囲でリーフが開かないが、例えば1枚の粘着テープを折り畳み2枚の分離膜を封止してもよい。すなわち、原水が透過側へ流入しない程度であれば、リーフの封止材側が開くような形態をとってもよい。
曲げ弾性率は、JIS K 7171:2008に記載の方法に従って測定することができる。具体的には、25mm×70mm×3mmの試験片に対して、試験速度1.5mm/分、支点間距離48.0mmの条件で荷重をかけることで測定可能である。
<封止材の接着力>
分離膜エレメント1の製造時等の膜リーフ6の取り扱い時において、封止材9に応力が負荷された場合に封止材9と分離膜との間での剥離を抑制するためには、封止材9と分離膜3との接着部の接着力は1N/m以上が好ましく、10N/m以上がさらに好ましく、30N/m以上が特に好ましい。また、上記のように接着力を設定することで分離膜エレメント1の加圧開始時および終了時における部材への荷重変化時においても構造を安定に保つことができ、メンテナンスなどで運転を中断した後でも良好な造水性と除去能を発現することができる。
このような封止材9と分離膜3間の接着力は、例えばISO 4578:1997に記載されている方法や、それを参考にした方法に従って測定できる。少なくとも、後述の実施例に記載の方法で測定された接着力が、この範囲内に入っていればよい。なお、この接着とは封止材9が単独で接着していることを指す。よって、膜リーフ6または封筒状膜のように、分離膜3同士を、または分離膜と他の部材とを接着する接着剤が分離膜に付着している状態で接着力を測定するときは、その接着剤が封止材9に付着している部分は、測定の対象から除かれる。
なお、封止材9の接着力を測定するときに封止材9を分離膜3から剥がすと、分離膜3の一部も封止材9に付随して剥がれることがある。このように分離膜3が剥がれたとしても、そのときに測定された値は接着力とみなされる。
<封止材の伸度>
封止材9の伸度は2%以上であることが好ましい。伸度が2%以上である場合、膜リーフ6の巻囲時に封止材が破壊されて折れることを防ぐことができ、曲げ弾性率の場合と同様に折れ目が抵抗となって分離膜が十分に湾曲せずに分離膜エレメント1の断面が真円から遠ざかる現象を防ぐことができる。その結果、分離膜エレメント1断面は真円に近いため、実運転の際に実施する円筒型のベッセルへスムーズに充填できる。なお、分離膜エレメント1断面が真円から遠ざかるほど、ベッセルに充填する際に引っ掛かりが生じるなど分離膜エレメント1の破壊につながる。
伸度は、JIS K 7113:1995に記載の方法に従って、測定することができる。具体的には、ASTM Type−I試験片にたいして、試験速度5.0mm/分で引張試験を行うことで測定可能である。
<封止材と供給側流路材の関係>
封止材9は供給側流路材の一部分を含むように配置されてもよい。つまり、封止材9が樹脂の場合には、溶融させた樹脂を分離膜の供給側面の端部に塗布し、その樹脂が固化するまでに供給側流路材の一部を溶融樹脂中に配置し、さらにもう1方の分離膜を配置してリーフとしてよい。また、分離膜の供給側面に予め供給側流路材が設けられている場合は、その供給側流路材を覆うように封止材となる溶融樹脂を配置させてもよい。
封止材の巻囲方向端部と供給側流路の界面で巻囲時にモーメントが集中し、供給側流路材の変形量が大きくなって分離膜の機能層を破壊することがある。しかしながら、本発明における封止材の特性により、このようなモーメントを分散することができ、複合半透膜の機能層の機械的強度が著しく低い分離膜3であっても良好に巻囲することが可能となる。
<保護層>
分離膜は、加圧ろ過時に分離膜3と封止材9との境界に変形が生じると、境界やその周辺で、特に後述の分離機能層において、微細な孔が開きやすい。こうして生じた孔からは原水が透過水側に漏れ、分離性能が低下する可能性がある。また、特許文献2のように、分離膜端部に水不透性樹脂を含浸させて封止した場合でも、水不透性樹脂の前記集水管2から遠い方の端部やその周辺で、特に後述の分離機能層において、微細な孔が開きやすく、こうして生じた孔からは原水が透過水側に漏れ、分離性能が低下する。
これに対し、分離膜3と封止材9の境界に保護層10が設けられていることで、リーフ6の端部が封止材9だけにより封止されている場合に比べて、分離膜3に欠陥が生じにくく、原水の透過水側へのリークを低減させることができる。
また、供給側流路が、分離膜と分離可能なネット等の流路材で形成されていて、かつ、後述するように供給側流路材が封止材9から外れて配置されている場合、分離膜がスパイラル状に巻かれると、供給側流路材のエッジ部が膜面を傷つけることがある。保護層10には、分離膜を、供給側流路材のエッジ部との接触から保護する効果もある。
保護層10は、もしも分離機能層に欠陥が生じた場合に、水不透過性を有していれば、欠陥をシールし、リークを防止できる効果があるため、水不透過性を有していることが好ましい。
また、保護層10自体に欠陥が生じないよう、保護層10の引張り強度は大きいほうが好ましいが、その柔軟性が小さければ、保護層10と分離膜3の境界で、分離膜3に欠陥が生じるため、保護層10は可撓性を有しており、かつ、曲げ剛性が小さいことが好ましい。
保護層10として分離膜を保護する方法としては、粘着テープや熱接着フィルムの貼付、接着剤の塗布等が挙げられる。この中では、端部位置の精度の良さ、乾燥の不要さ、厚みの均一性、水不透過性を有している点から、粘着テープを用いた保護が好ましい。
粘着テープとは、5〜150μm程度の厚みを有し、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミドフィルム等の合成樹脂フィルムや、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔を基材とし、そのような基材の上にゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤等の粘着剤を塗布してなるようなものである。スパイラル型分離膜エレメント1においては、酸やアルカリなどの薬液洗浄に耐えるものであれば、特に限定されず、市販されているものを用いることができる。なかでも、粘着剤としては、水に濡れたときの粘着力の低下が少なく、比較的安価でもあるアクリル系粘着剤であるのが好ましい。
<封止材の配置>
図2(a)のように、保護層10の一部を介して封止を行う場合には、封止材は、保護層10と分離膜の端部の原水に接する面31の両方に接着性を持つ必要があり、図2(b)のように、保護層10のみを介して封止を行う場合には、封止材は、保護層10のみに接着性を持てば良い。
図2に示す上下の分離膜3を2枚重ね合わせてリーフ6を作製する際の分離膜3の長手方向における、封止材9の幅をW1、封止材9の前記集水管側の反対側の端部(図2での左端部)から保護層10の前記集水管側の反対側の端部(図2での左端部)の距離をW2、保護層10の前記集水管側の反対側の端部(図2での左端部)の分離膜端部からの距離をW3として、図中に示す。
W1は、大きい方が、加圧ろ過中に原水によってかけられる圧力に対して優れた耐久性を実現することができるので、原水の透過水側への流入を抑制することができる。また、W1は、小さい方が、分離に関わる分離膜3の面積(すなわち、有効膜面積)を広く確保することができる。そのため、これらのバランスを考慮すると、W1は、5mm以上100mm以下であることが好ましい。W1は、10mm以上50mm以下であることがより好ましい。
W2は、大きい方が、加圧ろ過中に原水によって圧力がかけられたときに分離膜3と封止材9の間で分離機能層を保護する効果が高い。一方で、W2が小さい方が、分離に関わる分離膜3の面積(すなわち、有効膜面積)を大きく確保することができる。そのため、これらのバランスを考慮すると、W2は、10mm以上50mm以下であることが好ましい。
W3は、小さい方が、分離に関わる分離膜3の面積(すなわち、有効膜面積)を大きく確保できるので、W1とW2の効果を考慮したうえでできるだけ小さいほうが好ましく、W3=W1+W2であることがより好ましい。
また、図2に示すリーフにおける分離膜の原水に接する面31同士の距離Hは、低すぎると、原水が流入したときのリーフ6の膨らみに、封止材9による接着部が耐えきれず、破損や膜に傷が生じる場合がある。高すぎると、スパイラル型分離膜エレメント1に装填できるリーフ6の数が少なくなる。そのため、封止材9の高さ(厚さ)Hは、0.01mm以上0.9mm以下が好ましく、0.01mm以上0.2m以下がより好ましい。
なお、スパイラル型分離膜エレメントに積層されて装填されるリーフの数は、本発明の効果が達成される範囲で、適宜選定される。それらの中に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、従来の折りたたみ構造のリーフが含まれていても良い。
<供給側流路材>
供給側流路材としては、例えば、ネットが用いられる。また、分離膜に固着する樹脂により分離膜と一体化したパターンとして設けられてもよく、分離膜の表面に高低差を有する部分、エンボス成形、水圧成形、カレンダ加工などにより流体流路を形成してもよい。エンボス成形、水圧成形、カレンダ加工の場合では、分離膜の成形後に、40℃乃至150℃で分離膜に熱処理を施すことで、形成された凹凸形状の保持性を向上させることができる。
<透過側流路材>
透過側流路材は、分離膜の透過側の面の間で、スペーサとしてまたは透過水を導くように、透過水流路を形成する。透過側流路材としては、分離膜の透過側の面に固着する突起物501、トリコットのような空隙を有するシート、または突起物が固着したシートが挙げられる。
(突起物の形成)
突起物501を配置する方法は、例えば、柔らかな材料を分離膜またはシート上に配置する工程と、それを硬化する工程とを備える。具体的には、突起物の配置には、溶融樹脂、紫外線硬化樹脂、化学重合、ホットメルト、乾燥等が利用される。特に、ホットメルトや溶融樹脂は好ましく用いられ、具体的には、熱により樹脂等の材料を軟化する(つまり熱溶融する)工程、軟化した材料を分離膜またはシート上に配置する工程、この材料を冷却により硬化することで分離膜またはシート上に固着させる工程を含む。
突起物501を配置する方法としては、例えば、塗布、印刷、噴霧等が挙げられる。また、使用される機材としては、ノズル型のホットメルトアプリケーター、スプレー型のホットメルトアプリケーター、フラットノズル型のホットメルトアプリケーター、ロール型コーター、押出型コーター、印刷機、噴霧器などが挙げられる。
((突起物の形状))
突起物501の形状は特に限定されないが、流路の流動抵抗を少なくし、透過させた際の流路を安定化させるような形状が選択され得る。これらの点で、分離膜またはシートの面方向に垂直ないずれかの断面において、突起物501の形状は、直柱状や台形状、曲柱状、あるいはそれらの組み合わせでもよい。
突起物501の断面形状が台形の場合、上底の長さと下底の長さとの差が大きすぎると、小さい方に接する膜で加圧ろ過時の膜落込みが生じやすくなる。例えば、流路材の上底の方が下底よりも短い場合、その間の流路においては、上部の幅は下部の幅よりも広い。よって、上の膜が下に向かって落ち込みやすい。そこで、このような落ち込みを抑制するために、流路材の下底の長さに対する上底の長さの比率は0.6以上1.4以下が好ましく、0.8以上1.2以下がさらに好ましい。
突起物501の形状は、流動抵抗を低減する観点から、後述の分離膜またはシートの面に対して垂直な直柱状であることが好ましい。また、突起物501は、高い箇所ほど幅が小さくなるように形成されていてもよいし、逆に高い箇所ほど幅が広くなるように形成されていてもよいし、分離膜またはシート表面からの高さによらず、同じ幅を有するように形成されていてもよい。
ただし、加圧ろ過時の流路材潰れが著しくない範囲であれば、突起物501の断面において、その上辺が丸みを帯びていても良い。
突起物501は熱可塑性樹脂で形成可能である。突起物501が熱可塑性樹脂であれば、処理温度および選択する熱可塑性樹脂の種類を変更することで、要求される分離特性や透過性能の条件を満足できるように自由に流路材の形状を調整することができる。
また、突起物501の分離膜またはシートの平面方向における形状は、図6および図7に示すように、全体として直線状であってもよく、その他の形状として、例えば曲線状、鋸歯状、波線状であってもよい。また、これらの形状において、突起物501は破線状やドット状であってもよい。流動抵抗を低減する観点からドット状や破線状が好ましいが、流路材が途切れるために加圧ろ過時の膜落ち込みが発生する箇所が多くなるため、用途に応じて適宜設定すれば良い。
また、分離膜またはシートの平面方向における突起物501の形状が直線状である場合、隣り合う流路材は、互いに略平行に配置されていてもよい。「略平行に配置される」とは、例えば、流路材が分離膜またはシートの上で交差しないこと、隣り合う2つの流路材の長手方向のなす角度が0°以上30°以下であること、上記角度が0°以上15°以下であること、及び上記角度が0°以上5°以下であること等を包含する。
また、突起物501の長手方向と集水管の長手方向との成す角度は、60°以上120°以下であることが好ましく、75°以上105°以下であることがより好ましく、85°以上95°以下であることがさらに好ましい。流路材の長手方向と集水管の長手方向との成す角度が上記範囲であることで、透過水が効率良く集水管に集められる。
流路を安定して形成するには、分離膜エレメントにおいて分離膜が加圧されたときの分離膜の落ち込みを抑制できることが好ましい。そのためには、分離膜と流路材との接触面積が大きいこと、つまり分離膜またはシートの面積に対する流路材の面積(分離膜またはシートの膜面に対する流路材の投影面積)が大きいことが好ましい。一方で、圧力損失を低減させるには、流路の断面積が広いことが好ましい。流路の断面としては、流路の長手方向に対して垂直な分離膜と流路材との接触面積を大きく確保しつつ、かつ流路の断面積を広く確保するには、流路の断面形状は凹レンズ状であることが好ましい。また、突起物501は、巻回方向に垂直な方向での断面形状において、幅に変化のない直柱状であってもよい。また、分離膜性能に影響を与えない範囲内であれば、突起物501は、巻回方向に垂直な方向での断面形状において、幅に変化があるような台形状の壁状物、楕円柱、楕円錐、四角錐あるいは半球のような形状であってもよい。
(シート)
上述のとおり、透過側流路材は、シートと、シート上に設けられた突起物とを備えてもよい。シートとは、分離膜の間に配置される平たい形状の部材であり、不織布またはトリコット等の空隙を有する部材であることが好ましい。
突起物が分離膜上に設けられている形態も「シートに突起物が固着している」形態であるとみなすことができるので、「シートに突起物が固着している」形態とは、突起物が分離膜とは別の部材上に設けられている形態と、突起物が分離膜上に設けられている形態との両方を含むことができる。以下では、「シート」を、分離膜とは別の部材を指す用語として用いるが、「シート」についての説明は、「基材」にも適用されるものである。
分離膜とは別のシート13に突起物が固着されている場合は、図8に示すように、シート13は、膜リーフ4の透過側の面22に配置される。
((シート))
シートは、流路材分離膜の透過側の面同士を接着する領域に存在する。つまり、2枚の分離膜は、透過側流路材を構成するシートを間に挟んで接着されており、その接着部分の少なくとも一部において、分離膜間に当該シートが存在することが好ましい。図8では、透過側流路材を構成するシート13の大きさと分離膜の大きさとは同一として示しているが、実際には、シートの方が大きくても良いし、分離膜の方が大きくてもよい。
((シートの空隙率))
シート13の空隙率は20%以上90%以下が好ましく、45%以上80%以下が特に好ましい。ここで、空隙率とは、基材の単位体積当たりの空隙の割合をいい、所定の見かけ体積を有する基材に純水を含ませたときの重量から、基材の乾燥時の重量を差し引いた値を、基材の見かけ体積で除した値を百分率(%)で表すことで得ることができる。
空隙率が90%以下であることで、突起物501のシートへの含浸量を適度に制限し、裏抜け(突起物の成分がシートの裏側にまで達すること)の発生を抑制することができるので、シート13の厚みが均一に維持される。また、リーフ同士を接着する接着剤のシート中での広がりを抑制することができ、分離膜エレメント形成後に接着剤が塗布されていない領域、すなわち、加圧ろ過が有効に機能する領域(有効膜面積)を大きく確保することができる。その結果、分離膜エレメントの造水量を高く維持することができる。また 、突起物の配置精度が不十分で溝が閉塞するような形状になった場合においても、シートの空隙が流路となり透過水はシートを介して別の溝へ移動することができる。

また、シート13の空隙率が20%以上であることで、突起物501のシートへの含浸を適度に進めることができるので、突起物501のシート13からの剥離を抑制することができるし、接着剤を適度にシートに含浸させることができるので、供給水の透過側流路への流入を抑制することができる。また、空隙率が20%以上であることで、透過水がシート13を透過しやすくなり、分離膜エレメントの造水量を増大させることができる。
((透過側流路材を構成するシートの厚みH1))
透過側流路材を構成するシートの厚みは0.2mm以下であることが好ましい。なぜなら、2枚の分離膜の透過側の面の間を封止するために、シートには接着剤が含浸することが好ましいからである。ただし、透過側流路材を構成するシートの厚みが0.2mmを超えても、シートの空隙率が80%以上であれば、分離膜間を接着剤で封止することができる。また、透過側流路材を構成するシートの厚みが0.02mm以上であることで、シートの強度を確保することができるので、シートの破損を抑制することができる。
特に、透過側流路材を構成するシートの厚みが0.02mm以上0.2mm以下であれば、空隙率は20%以上80%以下であることが好ましく、シートの厚みが0.02mmを超えて0.4mm以下であれば、空隙率は30%以上90%以下であることがより好ましい。
突起物の高さcと、シートの厚みH1との関係について説明する。突起物の高さcと、シートの厚みH1と突起物の高さcとの和H0との比(c/H0)は、0.05以上であることが好ましい。これによって、広い流路を確保できるからである。一方で、比(c/H0)が0.7以下であることで、張力を負荷しながら、シートを巻き取った際に、突起物によるシートの破壊や傷を防ぐことができるために好ましい。これは、比(c/H0)が大きいほど突起物のシートへの負荷が大きく、かつシートの物理的耐久性が小さくなるためである。
比(c/H0)が0.13以下である場合、シートの空隙率は30%以上90%以下であることが好ましい。また、比(c/H0)が0.13を超え(または0.15以上であって)、かつ0.7以下である場合は、シートの空隙率は20%以上かつ80%以下であることが好ましい。
<第2流路材の配置>
分離膜エレメントは、分離膜間の透過水流路を確保する第1透過側流路材の他に、集水管と分離膜との間の透過水流路を確保する第2流路材を備えてもよい。
第2流路材としては、集水管2にトリコットや不織布のような空隙を有するシートを巻回しておくと、エレメント巻囲時に集水管2へ塗布した接着剤が流動し難く、リークの抑制につながり、さらには集水管周辺の流路が安定に確保される。なお、シートは集水管の円周より長く巻回しておけばよい。つまり、シートは、集水管に一周以上巻き付けられていればよい。
第2流路材としてのシートは、20%以上90%以下の空隙率を有することが好ましく、45%以上80%以下の空隙率を有することが特に好ましい。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(突起物の高さ)
キーエンス製高精度形状測定システムKS−1100を用い、5cm×5cmの透過側の測定結果から平均の高低差(つまり流路材の高さ)を解析した。10μm以上の高低差のある30箇所を測定し、各高さの値を総和した値を測定総箇所の数で割って求めた。
(突起物の幅)
走査型電子顕微鏡(S−800)(日立製作所製)を用いて30個の任意の突起物断面を50倍で写真撮影し、分離膜の透過側における突起物の端部から、隣の突起物材の端部までの水平距離を200箇所について測定し、その平均値を流路材の幅として算出した。なお、突起物の高さ方向の中点位置を流路材の端部とした。
(突起物のピッチ)
突起物の幅の測定において撮影した写真において、突起物の高さ方向の底辺位置での、膜面に平行な方向における突起物間の距離を測定した。
(初期造水量)
分離膜または分離膜エレメントについて、原水として、濃度2,000mg/L、pH6.5のNaCL水溶液を用い、運転圧力1.55MPa、温度25℃の条件下で3時間運転した後に10分間のサンプリングを行い、膜の単位面積あたり、かつ1日あたりの透水量(立方メートル)を初期造水量(m/日)として表した。
(初期脱塩率(TDS除去率))
初期造水量の測定における10分間の運転で用いた原水およびサンプリングした透過水について、TDS濃度を電導率測定により求め、下記式から初期TDS除去率を算出した。
TDS除去率(%)=100×{1−(透過水中のTDS濃度/原水中のTDS濃度)}。
(除去安定性)
初期造水量の測定に続き、同一の運転条件下で1分間運転して運転を終了するサイクル(発停)を5,000回繰り返した。その後、初期脱塩率と同一の条件で透過水をサンプリングし、TDS濃度を電導率測定により求め脱塩率2を算出した。そして、下記式から除去安定性を算出した。なお、表に記載の数値は、算出した除去安定性の小数点第1位を四捨五入して得られた値である。
除去安定性(%)=脱塩率2/初期脱塩率×100
(分離膜エレメント断面のアスペクト比)
ABS製集水管(幅:1,020mm、径:30mm、孔数40個×直線状1列)の周囲に長さ930mmの膜リーフを巻囲し固定した。次に、無作為に選択した集水管を含む断面について、断面の中心を通り、かつ断面を24等分する12方向の線分を引き、最も長い線分長に対する最も短い線分長の比を算出し、真円性の指標とした。なお、値が1に近いほど、真円に近いことになる。
(伸度)
JIS K7113に記載の方法に従って、インストロン5582型試験機を用いて測定した。このときの試験片の形状はASTMType−I試験片であり、試験速度を5.0mm/分とした。なお、測定時の温度は23℃であった。
(曲げ弾性率)
JIS K7171に記載の方法に従って、インストロン5582型試験機を用いて測定した。このときの試験片の形状は、25mm×70mm×3mmであり、試験速度を1.5mm/分、支点間距離を48.0mmとした。なお、測定時の温度は23℃であった。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布(糸径:1デシテックス、厚み:約90μm、通気度:1cc/cm2/sec)上に、ポリスルホンの15.0重量%のDMF溶液を、180μmの厚みで、室温(25℃)にて、キャストし、直ちに純水中に浸漬して5分間放置することによって、繊維補強ポリスルホン支持膜からなる多孔性支持膜(厚さ130μm)ロールを作製した。
その後に、多孔性支持膜ロールから多孔性支持膜を巻きだし、ポリスルホン表面に、m−PDA2重量%、ε−カプロラクタム4.7重量%の水溶液を塗布し、エアーノズルから窒素を吹き付け、支持膜表面から余分な水溶液を取り除いた後、トリメシン酸クロリド0.08重量%を含む25℃のn−ヘキサン溶液を、表面が完全に濡れるように、塗布した。その後、膜から、余分な溶液をエアーブローで除去し、50℃の熱水で洗浄して、3.5%のグリセリン水溶液に1分浸漬した後、100℃の熱風オーブンで1分間処理し、半乾燥状態の分離膜ロールを得た。
得られた2枚の分離膜(各分離膜は、集水管長手方向における分離膜幅W2:300mm×集水管長手方向と垂直方向における分離膜長さL:955mmの面積を有する)を供給水側同士が対面になるように配置し、封止材(東ソー株式会社製、エチレン酢酸ビニル共重合体 商品名 ウルトラセン627)を封止材として用い、幅W1:10mmで接着させてリーフを得た。
次に、供給側流路材としてネット(厚み:0.7mm、ピッチ:5mm×5mm、繊維径:350μm、投影面積比:0.13)をリーフの供給側面に配置し、透過側流路材として、トリコット(厚み:260μm、溝幅:200μm、畦幅:300μm、溝深さ:105μm)を分離膜の透過水側の表面に積層し、有効膜面積が37mとなるよう26枚のリーフを作製した。ここで、分離膜の透過水側における高い箇所の最も高いところから近接する高い箇所の最も高い箇所までの水平距離を200個についてカウントし、その平均値をピッチとした。
こうして得られたリーフを、ABS製集水管(幅:1,020mm、径:30mm、孔数40個×直線状1列)にスパイラル状に巻き付け、外周にさらにフィルムを巻き付けた。テープで固定した後に、エッジカット、端板取りつけ、およびフィラメントワインディングを行うことで、8インチエレメントを作製した。
このエレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表1の通りであった。
(実施例2〜6)
封止材の種類を表1および2の通りに変更したこと以外は全て実施例1と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表1の通りであった。
(実施例7、8)
表2の通りに封止部に保護層を設けた以外は全て実施例5および6と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表1の通りであった。
(実施例9、10)
透過側流路材としてトリコットを使用せず、分離膜の透過側に流路材となる突起物を形成したこと以外は全て実施例5および6と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。すなわち、バックアップロールを15℃に温度調節しながら、グラビアロールを用いて、溶融させた各樹脂を表3の形状となるよう分離膜の透過側に固着させた。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表3の通りであった。
(実施例11、12)
第2流路材として、トリコット(厚み:260μm、溝幅:200μm、畦幅:300μm、溝深さ:105μm)およびポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布(糸径:1デシテックス、厚み:約90μm、通気度:1cc/cm2/sec)を集水管の周囲に2周分巻き付けたこと以外は全て実施例5と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表3の通りであった。
(実施例13)
表4の通りに保護層、トリコットの代わりに分離膜透過側への突起物、第2流路材を設けたこと以外は全て実施例5と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表4の通りであった。
(実施例14)
突起物を分離膜の基材側に形成する代わりに、シートを抄紙不織布(糸径:1デシテックス、厚み:約0.03mm、空隙率25%)とし、突起物の高さ0.25mmとした透過側流路材を配置したこと以外は、全て実施例9と同様に、分離膜エレメントを作製した。
このエレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表4の通りであった。
(比較例1、2)
封止材の種類を表の通りに変更したこと以外は全て実施例1と同様にして、分離膜を作製し、分離膜エレメントを作製した。
分離膜エレメントを圧力容器に入れて、上述の条件で運転を行って透過水を得たところ、初期造水量、初期脱塩率、除去安定性および分離膜エレメント断面のアスペクト比は表4の通りであった。
Figure 2015110220
Figure 2015110220
Figure 2015110220
Figure 2015110220
本発明のスパイラル型分離膜エレメントは、特に、かん水や海水の脱塩に好適に用いることができる。
1 スパイラル型分離膜エレメント
2 集水管
2a 流体収集孔(集水孔)
2b 集水管の一端部(集水管の一端部)
21 巻回体の上流側端部
22 巻回体の下流側端部
3 分離膜
3a 巻回体
31 原水に接する面(分離膜の供給水側の面)
32 透過水に接する面(分離膜の透過水側の面)
301 分離機能層
302 多孔性支持膜
303 不織布
4 原流体流路(供給側流路)
41 分離膜と分離可能な原流体流路材(供給側流路材)
5 透過流体流路(透過側流路)
51 透過流体流路材(透過側流路材)
501 突起物
13 シート
6 リーフ
7 上流側端板
8 下流側端板
9 封止材
10 保護層
11 分離機能層と封止材の境界
101 原水
102 透過水
103 濃縮水
L: 集水管の長手方向に垂直な方向における分離膜長さ
W1 リーフを作製する際の封止材の幅
W2 封止材端部から保護層端部までの距離
W3 分離膜端部から保護層端部までの距離
W4 集水管の長手方向に水平な方向における分離膜長さ

Claims (6)

  1. 集水管と、
    供給側の面と透過側の面とを有し、前記集水管の周囲に巻回された複数の分離膜と、
    前記分離膜の供給側の面に沿って設けられた原水流路と、
    前記分離膜の透過側の面に沿って設けられた透過水流路と、
    前記集水管に近い端部において前記原水流路を閉塞する封止材をと、
    備えるスパイラル型分離膜エレメントであって、
    前記封止材の曲げ弾性率が0.4MPa以上100MPa以下であるスパイラル型分離膜エレメント。
  2. 前記封止材と、前記分離膜の供給側の面との間に設けられた保護層をさらに備える
    請求項1に記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  3. 前記分離膜の透過側に突起物が固着している
    請求項1〜3のいずれかに記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  4. 前記集水管の周囲に巻き付けられ、空隙を有するシートをさらに備える
    請求項3に記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  5. 前記分離膜の透過側の面に対向するように配置され、空隙を有するシートをさらに備える
    請求項1または2に記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  6. 前記分離膜の透過側の面に対向するように配置されたシートと、
    前記シートに固着した突起物と
    をさらに備える、
    請求項1または2に記載のスパイラル型分離膜エレメント。

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