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JP2015173030A - 多孔質集電体及び多孔質集電体の製造方法 - Google Patents

多孔質集電体及び多孔質集電体の製造方法 Download PDF

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賢一 木津
Kenichi Kizu
賢一 木津
秋草 順
Jun Akikusa
順 秋草
慎太郎 飯田
Shintaro Iida
慎太郎 飯田
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Abstract

【課題】活物質との接触抵抗を低くすることができる多孔質集電体及び多孔質集電体の製造方法を提供する。【解決手段】三次元網目構造の金属骨格と、前記金属骨格表面に、カーボンナノチューブで形成された導電被膜とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質集電体及び多孔質集電体の製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、高容量であることが求められている。リチウムイオン二次電池の容量は、電極の集電体に保持される活物質の量を増加させることにより、高くすることができる。従来、リチウムイオン二次電池の電極は、金属箔で形成された集電体上にバインダーによって紛体の活物質が固定されている。ところが、このように金属箔の集電体上に固定された活物質は、容易に脱落してしまうという懸念があった。
このため、リチウムイオン二次電池の電極の集電体として、三次元網目構造の多孔質集電体が検討されている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、三次元網目構造の金属骨格を有する金属で形成された多孔質集電体が開示されている。多孔質集電体は、紛体の活物質を含むバインダーが充填されることにより、単位面積あたりにより多くの活物質を保持することができる。
特開2011-96444号公報
しかし、上記特許文献1に記載の多孔質集電体は、金属で形成されているため、表面に酸化被膜が形成されやすく、当該酸化被膜によって活物質との接触抵抗が高くなってしまうという懸念がある。
そこで、本発明は、活物質との接触抵抗を低くすることができる多孔質集電体及び多孔質集電体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、三次元網目構造の金属骨格と、前記金属骨格表面に、カーボンナノチューブ(カーボンナノファイバーとも言う)で形成された導電被膜とを備える。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、前記導電被膜は、前記カーボンナノチューブの表面を酸化処理した後に形成したことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、三次元網目構造の金属骨格の表面に、カーボンナノチューブからなる導電被膜を電気泳動電着法により形成することを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第3の観点に基づく発明であって、前記カーボンナノチューブの表面を酸化処理した後に前記導電被膜を形成することを特徴とする。
本発明の第1の観点の多孔質集電体は、導電被膜が金属骨格と活物質の間の導電パスとなるので、多孔質集電体は、活物質との接触抵抗を低くすることができる。また、金属骨格表面に形成された導電被膜に、再度酸化被膜が形成されることを抑制することができる。したがって多孔質集電体は、活物質との接触抵抗が低い状態を保持することができる。
本発明の第2の観点の多孔質集電体は、カーボンナノチューブの分散液への分散性が向上するので、金属骨格表面により均一に導電被膜を形成することができる。
本発明の第3の観点の多孔質集電体の製造方法は、金属骨格表面に形成された導電被膜に、再度酸化被膜が形成されることを抑制することができる。したがって多孔質集電体は、活物質との接触抵抗が低い状態を保持することができる。
本発明の第4の観点の多孔質集電体の製造方法は、カーボンナノチューブの分散液への分散性が向上するので、金属骨格表面により均一に導電被膜を形成することができる。
実施例1に係る多孔質集電体のSEM像であり、図1Aは断面像、図1Bは表面像である。 実施例2に係る多孔質集電体のSEM像であり、図2Aは断面像、図2Bは表面像である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る多孔質集電体は、三次元網目構造の金属骨格と、当該金属骨格表面に形成された導電被膜とを備える。金属骨格は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、ニッケルなどで形成される。金属骨格は、金属骨と、無数に形成された孔とを有する。無数の孔は、活物質や導電助剤などを容易に充填するため、互いに繋がっていることが好ましい。
多孔質集電体は、70%以上の空隙率を有する金属骨格が、好ましく用いられる。金属骨格は、所望の空隙率を得るために、孔径が種々選択される。この場合、金属骨格に形成される孔は、平均孔径が150μm程度に形成される。空隙率は、金属骨格の外形寸法、質量、及び密度から算出する。平均孔径は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)観察で得られた断面像の画像処理により、ランダムに抽出された10点以上の孔径の平均により測定する。
導電被膜は、カーボンナノチューブで形成されるのが好ましい。カーボンナノチューブは、一酸化炭素を主な原料ガスとし、化学蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって製造することができる。カーボンナノチューブは、例えば、繊維外径が10〜100nm、内径2〜50nmの多層カーボンナノチューブを用いることができる。このように製造されたカーボンナノチューブは、分散液への分散性を高めるため、酸化処理されるのが好ましい。
導電被膜は、金属骨格の金属骨表面及び孔の表面に形成されている。導電被膜は、厚さが1μm〜50μm程度であるのが好ましい。導電被膜の厚さが1μm未満であると、導電性を向上することができない。導電被膜の厚さが50μmを超えると、金属骨格の空隙率が低下してしまうので、好ましくない。
次に上記のように構成された多孔質集電体の製造方法について説明する。多孔質集電体は、カーボンナノチューブの酸化処理工程、電着工程によって製造することができる。なお、以下に示す具体的な製造条件は一例であり、本実施形態に係る多孔質集電体の製造条件はこれらに限定されるものではない。
カーボンナノチューブの酸化処理工程について説明する。当該工程は、製造されたカーボンナノチューブを酸化処理し、分散液への分散性を向上する工程である。具体的には、濃硝酸(濃度60質量%)、濃硫酸(濃度95質量%)およびイオン交換水を混合調整した混酸液にカーボンナノチューブを投入し、加熱することによって表面を酸化処理する。例えば、カーボンナノチューブ、濃硝酸、濃硫酸、イオン交換水の混合比率は、1重量部:5重量部:15重量部:3重量部であり、加熱温度は100℃である。
このようにして酸化処理されたカーボンナノチューブを水で十分に洗浄した後、水に分散させ、分散液を得る。
電着工程について説明する。当該工程は、電気泳動電着法を用いて、カーボンナノチューブを金属骨格表面に電着させ、多孔質集電体を製造する工程である。まず、除錆剤(ハイクリーン C−100、株式会社シミズ)を用いて金属骨格を洗浄し、酸化被膜を除去する。その後、イオン交換水で、金属骨格を洗浄し、付着した徐錆剤を除去する。
次いで、カーボンナノチューブを5重量%含む水分散液を、さらにイオン交換水で10倍希釈して、電着液を得る。当該電着液に洗浄後の金属骨格を浸漬する。金属骨格を陽極とし、陰極にステンレスを用い、電極間に50Vの直流電位を移動電荷量が1Cとなるまで一定電圧で、印加する。この時の陽極と陰極間の距離は、1cmとした。電圧の印加時間は目的とする導電被膜厚さによって調整することができる。その後、金属骨格を取り出し、水で洗浄をし、室温で乾燥する。このようにして多孔質集電体を製造することができる。
上記のように多孔質集電体は、予め、金属骨格表面の酸化被膜が除去された後で、導電被膜が金属骨格表面に設けられている。これにより、導電被膜が金属骨格と活物質の間の導電パスとなる。したがって多孔質集電体は、活物質との接触抵抗を低くすることができる。
多孔質集電体は、活物質を含むバインダーが充填されリチウムイオン二次電池の電極として使用することができる。多孔質集電体は、活物質との接触抵抗を低くすることができるので、活物質の利用率、及び、リチウムイオン二次電池の放電レート特性を向上することができる。
本実施形態の場合、導電被膜は、カーボンナノチューブで形成することとした。これにより、金属骨格表面に形成された導電被膜に、再度酸化被膜が形成されることを抑制することができる。したがって多孔質集電体は、活物質との接触抵抗が低い状態を保持することができる。
本実施形態の場合、表面が酸化処理されたカーボンナノチューブを金属骨格表面に電着することとした。これによりカーボンナノチューブの分散液への分散性が向上するので、金属骨格表面により均一に導電被膜を形成することができる。よって導電被膜と充填される活物質との接合性がさらに高まり、活物質の脱落を防げる。
上記の多孔質集電体の製造方法にしたがって、アルミニウムの金属骨格にカーボンナノチューブの導電被膜を形成して、実施例1に係る多孔質集電体を製造した。この場合の金属骨格は、厚さが270μm、平均孔径が150μm、空隙率が約85%であった。製造した多孔質集電体の走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)像を図1に示す。同様に上記の多孔質集電体の製造方法にしたがって、銅の金属骨格にカーボンナノチューブの導電被膜を形成して、実施例2に係る多孔質集電体を製造した。この場合の金属骨格は、厚さが1500μm、平均孔径が300μm、空隙率が約95%であった。製造した多孔質集電体のSEM像を図2に示す。
図1及び図2から、多孔質集電体は、カーボンナノチューブで形成された導電被膜が、金属骨格の金属骨及び孔の表面に均一に形成されていることが確認できた。本実施形態の場合、カーボンナノチューブを酸化処理することにより、分散液への分散性を向上することができたので、水を溶媒として電着が可能となった。
次に、上記実施例1に係る多孔質集電体の容量維持率を測定した。まず、用意したラミネートセルの作成手順について以下、説明する。
正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO)92重量部、導電助材であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製 HS−100)4重量部、結着材であるポリフッ化ビニリデン((株)クレハ製 KFポリマー1100)2重量部、溶剤であるN−メチルピロリドン30重量部を自転公転ミキサー((株)シンキー製ARE−300)で均一になるまで混合し、スラリーを作製した。このスラリーを、上記多孔質集電体(厚さ270μm、平均孔径150μm、空隙率85%、長さ4cm、幅2.2cm)の長さ3cm、幅2.2cmの範囲に、ゴムヘラで押しつけて充填し、100℃の熱風乾燥機で2時間、乾燥した。乾燥後、双ロールプレスによって厚さ230μmまで圧延し、正極を作製した。
負極活物質である人造黒鉛91重量部、導電助材であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製 HS−100)1重量部、結着材であるポリフッ化ビニリデン((株)クレハ製KFポリマー9100)8重量部、溶剤であるN−メチルピロリドン90重量部を自転公転ミキサー((株)シンキー製ARE−300)で均一になるまで混合し、スラリーを作製した。このスラリーをダイコーターによりスラリーの厚さ300μmに、厚さ10μmの銅箔上に塗布し、100℃の熱風乾燥機で2時間、乾燥した。乾燥後、長さ4.5cm、幅2.4cm(塗布部分のサイズは3.4cm、幅2.4cm)に切断し、双ロールプレスによって厚さ180μmまで圧延し、負極を作製した。
正極のスラリーを充填していない部分にアルミリードを、負極のスラリーを塗布していない部分にニッケルリードを、それぞれ抵抗溶接し、負極、ポリオレフィン微多孔膜セパレータ、正極の順で重ね合わせ、アルミラミネートパック内に収納した。アルミラミネートパック内に電解液として、六フッ化リン酸リチウムを溶解したエチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(MEC)、ジメチルカーボネート(DMC)の混合液(1M−LiPF/EC+DEC+MEC+DMC(体積比1:1:1))、0.5mLを注入してから封止し、実施例1に係るラミネートセルを作製した。
また、比較のため、カーボンナノチューブの導電被膜を形成していないアルミニウムの金属骨格を正極の集電体に用いた以外は、上記実施例1と同様にして比較例1に係るラミネートセルを作製した。
次に容量維持率の測定方法について説明する。上記ラミネートセルに対し定電流−定電圧充電を、最大電圧4.2V、充電電流レート0.2Cの条件で行った。その後定電流放電を、放電電流レート0.1C、終止電圧2.5Vの条件で行った。次に、同じ条件で再び充電を行った後、定電流放電を放電電流レート2Cの条件で行った。この2C放電時の容量を、先の0.1C放電時の容量で除算することにより、容量維持率を算出した。その結果を表1に示す。
実施例1に係るラミネートセルは、2C放電の容量維持率が70%であることが確認できた。一方、カーボンナノチューブの導電被膜を形成していない比較例1は、2C放電の容量維持率が61%であった。このことから、カーボンナノチューブの導電被膜を形成することにより、容量維持率を向上できることが分かった。
Figure 2015173030
さらに上記実施例1及び比較例1に係るラミネートセルを用いて、引き続き1Cの充電、放電によるサイクル試験を行い、300サイクル後における放電容量の変化を確認した。その結果を表2に示す。
1C充放電における1サイクル後の放電容量は、実施例1に係るラミネートセルが120mAh/gであり、比較例1のラミネートセルの初期容量108mAh/gよりも高かった。
300サイクル後の放電容量は、実施例1に係るラミネートセルの場合、105mAh/gの放電容量を維持することができた。実施例1は、繊維状であるカーボンナノチューブが、多孔質体の表面との結着性を維持していると共に、合材電極中において、バインダーと活物質との接合を維持でき、充放電に伴う、活物質の膨張収縮による体積変化においても良好な電気的な接合を維持することができたと考えられる。
一方、比較例1に係るラミネートセルは、放電容量が69mAh/gに低下した。比較例1は、三次元網目構造の金属骨格と活物質との接点における電気的な抵抗が増加したために、容量維持率が低下したと予想される。
Figure 2015173030
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。

Claims (4)

  1. 三次元網目構造の金属骨格と、前記金属骨格表面に、カーボンナノチューブで形成された導電被膜とを備えることを特徴とする多孔質集電体。
  2. 前記導電被膜は、前記カーボンナノチューブの表面を酸化処理した後に形成したことを特徴とする請求項1記載の多孔質集電体。
  3. 三次元網目構造の金属骨格の表面に、カーボンナノチューブからなる導電被膜を電気泳動電着法により形成することを特徴とする多孔質集電体の製造方法。
  4. 前記カーボンナノチューブの表面を酸化処理した後に前記導電被膜を形成することを特徴とする請求項3記載の多孔質集電体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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