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JP2015030790A - 共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及びその製造方法 - Google Patents

共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及びその製造方法 Download PDF

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JP2015030790A
JP2015030790A JP2013160987A JP2013160987A JP2015030790A JP 2015030790 A JP2015030790 A JP 2015030790A JP 2013160987 A JP2013160987 A JP 2013160987A JP 2013160987 A JP2013160987 A JP 2013160987A JP 2015030790 A JP2015030790 A JP 2015030790A
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terephthalate resin
resin
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邦明 川口
Kuniaki Kawaguchi
邦明 川口
美香 鈴木
Mika Suzuki
美香 鈴木
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

【課題】引張伸び、耐ヒートショック性などの機械的特性に優れる共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】(a)テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステル、(b)1,3−プロパンジオール、及び(c)1,4−ブタンジオールを含み、前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量に対する前記(c)成分の量の比がモル比で0.06〜0.15であり、かつ前記(a)成分の量に対する前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量の比がモル比で1.20〜2.50である混合物を溶融重縮合して得られる生成物を一旦固体状態にし、次いで固相状態で重合反応を行い、235℃・2.16kg荷重でのメルトインデックスが1〜30g/10分のペレットとした後、該ペレットを溶融混錬する工程を含むことを特徴とする共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、機械的特性に優れる共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及びその製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂に代表される芳香族ポリエステル樹脂は、優れた耐熱性、および、機械的特性等のバランスのとれた物理特性により、エンジニアリングプラスチックスとして広い分野で重用されている。
一方、芳香族ポリエステル樹脂として、PETやPBTの他に、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂が知られている。PTT樹脂は、原料モノマーのジオールとして炭素数3のジオール(1,3−プロパンジオール)を用いた芳香族ポリエステル樹脂であり、原料モノマーのジオールの炭素数からすると、PET樹脂及びPBT樹脂(各原料モノマーのジオールの炭素数2、4)の中間に位置する。当該PTT樹脂の主な用途は、現行においては繊維など押出成形で製造し得るものが主流であった。例えば、PTT樹脂の押出成形分野においては、透明性や耐熱性などの向上を図るため、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。その理由として、PTT樹脂そのものは、射出成形分野において、低反り性などの特長を有するものの、引張伸びや耐ヒートショック性などの機械的特性が不十分であることが挙げられる。このため、PTT樹脂の機械的特性の改善が切望されていた。
特開平4−153021号公報 特開平5−92468号公報 特開平4−212829号公報
しかしながら、従来においては、機械的特性の改善は十分なものとは言えず、更なる改善の余地が残されていた。PTT樹脂において、引張伸びや耐ヒートショック性などの機械的特性を向上させ、低反り性を保持し、射出成形用途にも対応できれば、広範な用途に適用でき有用である。
本発明は、上記従来の技術に鑑みなされたものであり、その目的は、引張伸びや耐ヒートショック性などの機械的特性に優れ、低反り性に優れた共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及びその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決する本発明は以下の通りである。
(1)(a)テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステル、(b)1,3−プロパンジオール、及び(c)1,4−ブタンジオールを含み、前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量に対する前記(c)成分の量の比がモル比で0.06〜0.15であり、かつ前記(a)成分の量に対する前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量の比がモル比で1.20〜2.50である混合物を溶融重縮合して得られる生成物を一旦固体状態にし、次いで固相状態で重合反応を行い、235℃・2.16kg荷重でのメルトインデックスが1〜30g/10分のペレットとした後、該ペレットを溶融混錬する工程を含むことを特徴とする共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法。
(2)前記(1)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法により得られた共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂。
(3)前記(2)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂と、滑剤及び/又は安定剤を含む共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
(4)さらに、ガラス繊維を含むことを特徴とする前記(3)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
(5)さらに、エラストマーを含む前記(4)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
(6)さらに、非晶性樹脂を含む前記(4)又は(5)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
(7)前記(5)又は(6)に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物を用い、インサート成形してなるインサート成形品。
本発明によれば、引張伸び、耐ヒートショック性、低反り性に優れる共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及びその製造方法を提供することができる。
各樹脂におけるメルトインデックスに対する引張伸びの関係をプロットしたグラフである。 平面度の測定に用いる試験片を示す平面図である。
<共重合ポリトリメチレンテレフタレートの製造方法>
本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(以下、「共重合PTT樹脂」とも呼ぶ。)の製造方法は、(a)テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステル、(b)1,3−プロパンジオール、及び(c)1,4−ブタンジオールを含み、前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量に対する前記(c)成分の量の比がモル比で0.06〜0.15であり、かつ前記(a)成分の量に対する前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量の比がモル比で1.20〜2.50である混合物を溶融重縮合して得られる生成物を一旦固体状態にし、次いで固相状態で重合反応を行い、235℃・2.16kg荷重(21.2N)でのメルトインデックスが1〜30g/10分のペレットとした後、該ペレットを溶融混錬する工程を含むことを特徴としている。
本発明の製造方法により得られる共重合PTT樹脂は、上記の通り、(a)〜(c)のモノマーを共重合させた樹脂であるが、別言すると、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂を1,4−ブタンジオールで変性した樹脂である。すなわち、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の原料モノマーである1,3−プロパンジオールの一部を、1,4−ブタンジオールとして共重合させたものである。そして、本発明の製造方法においては、1,3−プロパンジオールと、1,4−ブタンジオールとを所定の比率で用いるとともに、所定の工程を経ることで、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂そのものよりも引張伸び、耐ヒートショック性などの機械的特性に優れた樹脂を製造することができる。ひいては、射出成形やインサート成形といった成形手法を利用することができ、樹脂の適用範囲を大幅に拡大することができる。
以下に、本発明の製造方法について詳述する。
まず、(a)テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステル、(b)1,3−プロパンジオール、及び(c)1,4−ブタンジオールを含む混合物を調製する。
(a)成分としては、テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステルを用いるが、テレフタル酸を用いるとエステル化反応の後、重縮合して共重合PTT樹脂が得られる。また、テレフタル酸のC1〜3のアルコールエステルを用いるとエステル交換反応の後、重縮合して共重合PTT樹脂が得られる。
1〜3のアルコールエステルとしては、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジプロピルが挙げられる。その中でも特に、テレフタル酸ジメチルが好ましい。
また、特に(b)成分としては、植物由来のものが環境負荷低減の観点から好ましい。具体的には、バイオディーゼルの精製過程で生じるグリセリンの脂肪酸エステルを加水分解し、さらに中心の炭素原子に結合する水酸基を還元することで1,3−プロパンジオールを得ることができ、それを(b)成分として用いることができる。また、これ以外の公知の方法により得ることも可能である。
本発明において、前記混合物を調製するに当たり、(b)成分及び(c)成分の合計量に対する(c)成分の量の比をモル比(以下、「モル比A」とも呼ぶ。)で0.06〜0.15とし、かつ(a)成分の量に対する(b)成分及び(c)成分の合計量の比をモル比(以下、「モル比B」とも呼ぶ。)で1.20〜2.50とする。
前記モル比Aが0.06未満では引張伸びや耐ヒートショック性の改善効果が少なく、0.15を超えると、結晶化速度の低下により離型性が低下し成形性が不良となる。前記モル比Aは、0.07〜0.14が好ましく、0.08〜0.13がより好ましい。
また、前記モル比Bが1.20未満では重合速度の低下が顕著となり、2.50を超えると余剰分の(b)成分及び(c)成分が未反応で残存することとなり生産上の経済性が低下する。前記モル比Bは、1.30〜2.30が好ましく、1.40〜2.10がより好ましい。
前記混合物の混合は、反応槽に投入する前、反応槽に投入と同時、または反応槽投入後のいずれの段階においても行うことができる。反応槽としては、バッチ型、連続型のいずれでもよく、縦型攪拌重合槽、横型攪拌重合槽等、公知のものを挙げることができる。
前記混合物への反応触媒の添加は任意の段階で可能であり、また、混合前の(a)成分、(b)成分、(c)成分、または、複数の成分にあらかじめ反応触媒を添加することもできる。次いで、反応触媒の添加の後、エステル化反応又はエステル交換反応を行い、更に重縮合反応を行うことにより共重合PTT樹脂が得られる。
本発明で用いる反応触媒の例としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、四塩化チタンの加水分解物等のチタン系化合物、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズアセテート、ジオクチルスズジアセテート等のスズ系化合物等が挙げられ、従来公知の触媒を使用することができる。
酸成分としてテレフタル酸のC1〜3のアルコールエステルを主たる原料とするエステル交換反応は、連続的に生成するメタノール等のC1〜3のアルコールを除去しながら行われる。この場合、触媒の添加は、必要に応じて反応中数回に分けて加えることも可能である。エステル交換反応の反応温度は、230℃まで上げることが可能である。また、エステル交換反応における好ましい反応時間は0.5〜5時間である。
また、酸成分としてテレフタル酸を主たる原料とするエステル化反応は連続的に生成する水を除去しながら行われる。この場合も触媒の添加は必要に応じて反応中数回に分けることも可能である。エステル化反応の反応温度は、250℃まで上げることが可能である。また、エステル化反応における好ましい反応時間は0.5〜5時間である。
重縮合反応は上記エステル交換反応或いはエステル化反応によって得られる生成物を 190〜270 ℃で反応系を減圧にし、過剰の1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、及び反応副生物を連続的に除去しながら所望の重合度が得られるまで溶融重合を行う。重縮合反応における好ましい減圧度としては、1〜500Paであり、好ましい反応時間は0.1〜10時間である。重縮合反応で実用的な反応速度を得るための触媒としては、前記エステル交換反応或いはエステル化反応に使用される触媒がそのまま使用可能であり、また重縮合反応の速度を向上するために重縮合反応開始以前に更にこれらの一種又は二種以上を追加することも可能である。また、モノマー調合段階又は重合段階に立体障害性フェノール、リン系化合物等の従来公知の安定剤を加えることも可能である。
次に、上記のようにして得た溶融重縮合反応の生成物を一旦固体状態にする。固体状態にするには、室温下に放置する、空気や不活性ガスなどの流体に接触させて冷却する、水中に投入して冷却する、冷蔵機器内に投入する、などが挙げられる。
さらに、固体状態とした後、固相状態で重合反応を行い、235℃・2.16kg荷重でのメルトインデックス(以下、単に「メルトインデックス」とも呼ぶ。)が1〜30g/10分のペレットとする。固相状態での重合反応は、上記メルトインデックスが上記規定の範囲内となるように、重合条件(温度、時間、圧力、雰囲気(不活性ガス))を設定する。例えば、温度は175〜215℃、時間は0.5〜200時間とすることができる。
前記メルトインデックスが1g/10分未満であると樹脂の流動性が著しく低下することにより成形性が悪化することとなり、30g/10分を超えると引張伸びや耐ヒートショック性の改善が不十分となる。当該メルトインデックスは2〜25g/10分が好ましく、3〜20g/10分がより好ましい。
次に、上記のようにして得られたペレットを溶融混練する。溶融混練をする機器としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機を含む多軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダー、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練機が挙げられるが、中でも二軸押出機が特に好ましい。溶融混練温度、スクリュー回転数は特に限定されるものではないが、溶融混練温度は200〜270℃、スクリュー回転数は10〜1000rpmとすることができる。
<共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂>
本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂は、上述の本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法により得られる樹脂である。つまり、既述の通り、本発明の製造方法により得られる共重合PTT樹脂であるが故に、引張伸びや耐ヒートショック性などの機械的特性に優れる樹脂である。本発明の共重合PTT樹脂の分子構造は、主鎖のトリメチレンテレフタレート単位の繰り返し単位の中にブチレンテレフタレート単位が組み込まれた構造を有しており、ブチレンテレフタレート単位は、1つの連鎖構造または複数の連鎖構造を有している。また、ブチレンテレフタレート単位は主鎖の末端位置に形成される場合もある。
<共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物>
本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物は、上述の本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂と、滑剤及び/又は安定剤を含むことを特徴としている。
滑剤としては、長鎖脂肪酸のグリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビトールエステル等の脂肪酸エステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エチレン共重合体ワックス等のポリオレフィン系ワックスなどが好適に用いられる。当該滑剤は、樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部を添加することが好ましい。
また、安定剤としては、酸化防止剤、耐加水分解性改良剤、耐光安定剤、老化防止剤などが好適に用いられる。また、耐加水分解性改良剤としては、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物など従来公知の化合物が挙げられる。当該安定剤は、樹脂100質量部に対して、0,01〜10質量部を添加することが好ましい。
本発明の共重合PTT樹脂組成物は、さらに、機械強度の向上を目的としてガラス繊維を含むことが好ましい。ガラス繊維としては、公知の種々のガラス繊維を用いることができる。また、繊維径や形状、ガラスの素材について限定はなく、用途などを考慮し、適宜選択して使用することができる。当該ガラス繊維は、樹脂100質量部に対して、1〜300質量部を添加することが好ましい。
また、本発明の共重合PTT樹脂組成物は、耐ヒートショック性(高温と低温とに交互に晒される場合の耐久性)の向上が必要な場合には、ガラス繊維に加え、さらにエラストマーを含むことが好ましい。エラストマーとしては、熱可塑性エラストマーやコアシェル系エラストマーが挙げられる。また、熱可塑性エラストマーの具体例としては、グラフト化されたオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマーが挙げられる。当該エラストマーは、樹脂100質量部に対して、1〜50質量部を添加することが好ましい。
本発明の共重合PTT樹脂組成物は、さらに、成形品の反りの改善が必要な場合には、非晶性樹脂を含むことも好ましい。非晶性樹脂としては、アクリロニトリル-スチレン樹脂などのスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などが好適に用いられる。当該非晶性樹脂は、樹脂100質量部に対して、1〜50質量部を添加することが好ましい。
本発明においては、本発明の効果を妨げない範囲で、上記成分以外の成分を配合してもよい。そのような成分としては、カーボンブラック、核剤、難燃剤、難燃助剤、UV吸収剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤、帯電防止剤、発泡剤、その他の樹脂等の高分子や、無機充填剤、有機充填剤、添加剤等が挙げられる。
<インサート成形品>
本発明のインサート成形品は、上記本発明の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物(ガラス繊維及びエラストマーを必須とし、必要に応じて非晶性樹脂を含む)を用い、インサート成形してなることを特徴としている。
本発明のインサート成形品は、上記本発明の共重合PTT樹脂組成物を用いてインサート成形されるため、引張特性などの機械的特性の他、耐ヒートショック性に優れる。
本発明のインサート成形品は、成形用金型に金属等をあらかじめ装着し、その外側に上記の共重合PTT樹脂組成物を充填して複合成形体としたものである。樹脂を金型に充填するための成形法としては射出、押出圧縮成形法などがあるが、射出成形法が一般的である。また、樹脂にインサートする素材は、その特性を生かし且つ樹脂の欠点を補う目的で使用されるため、成形時に樹脂と接触したとき、形が変化したり溶融したりしないものが使用される。このため、主としてアルミニウム、マグネシウム、銅、鉄、真鍮及びそれらの合金などの金属類やガラス、セラミックスのような無機固体類であらかじめ平板状、棒、ピン、ネジ等に成形されているものが使用される。
本発明のインサート成形品は、耐ヒートショック性が要求される部材に適用することができる。このような部材としては、例えば、イグニッション関連部品、ディストリビューター部品、各種センサー部品、各種アクチュエーター部品、スロットル部品、パワーモジュール部品、ECU部品、各種コネクタ部品等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜2、比較例1〜11]
各実施例・比較例において、(a)テレフタル酸ジメチルと、(b)1,3−プロパンジオールと、(c)1,4−ブタンジオールとを、下記表1に示す部数(質量部)で、反応槽に投入してブレンドし、さらに触媒のテトラブチルチタネートを添加して、連続的に生成するメタノールを除去しながら、150〜230℃でエステル交換反応を行った。続いて、反応温度:250℃、反応圧力:10Paの条件で重縮合反応を行い、得られた溶融状態の生成物を水中で冷却し、一旦固体状態のペレットとした。次いで、固相状態で重合反応を行い(重合時間を表1に示す)。さらに、得られたペレットを溶融混練し材料の調製を行った。なお、実施例2については、窒化ホウ素粉末を核剤として所定量添加した。得られた材料を使用し、下記の評価試験に供する試験片を得た。なお、表1〜3において、「1,3−PD」は1,3−プロパンジオールを、「1,4−BD」は1,4−ブタンジオールを示す。
また、重縮合反応後、固相重合後、及び溶融混練後のそれぞれにおいて、ASTM−D1238に準拠して、235℃・2.16kg荷重(21.2N)でのメルトインデックス(g/10min)を測定した。
[評価]
(1)引張強さ
ISO527−1,2に準拠し、引張強さ(MPa)を評価した。
(2)引張伸び
ISO527−1,2に準拠し、引張伸び(%)を評価した。
(3)曲げ強さ
ISO178に準拠し、曲げ強さ(MPa)を評価した。
(4)曲げ弾性率
ISO178に準拠し、曲げ弾性率(MPa)を評価した。
(5)シャルピー衝撃強さ
ISO179/1eAに従い、シャルピー衝撃強さ(ノッチ付き)(kJ/m)を測定した。
Figure 2015030790
表1より、実施例1及び2においては、引張強さ、曲げ強さ、曲げ弾性率、及びシャルピー衝撃強さを、高い値に維持しつつ、引張伸びを極めて向上させていることが分かる。これに対して、比較例1、10では、溶融混錬する工程を含まないため、樹脂の固化速度が低下し、離型性が低下するため成形性が不良となっている。また、比較例2では、固相重合の工程を含まず、メルトインデックスが本発明の数値範囲を外れるため、引張伸びの改善効果が少ない。また、比較例3では、溶融混錬工程に供するペレットのメルトインデックスが本発明の数値範囲の下限未満であるため、樹脂の流動性が著しく低下することにより成形性が不良となっている。また、比較例4では、(a)成分の量に対する(b)成分及び(c)成分の合計量の比が本発明の数値範囲の下限未満であるため、重合速度の低下が顕著となり重合不良となっている。また、比較例5〜9では、(b)成分及び(c)成分の合計量に対する(c)成分の量の比が本発明の数値範囲の下限未満であるため、引張伸びの改善効果が少ない。また、比較例11では、(b)成分及び(c)成分の合計量に対する(c)成分の量の比が本発明の数値範囲の上限を超えるため、結晶化速度の低下により離型性が低下し成形性が不良となっている。
一方、以下の(1)〜(5)の各樹脂についてもメルトインデックスの数値別に引張伸びを、実施例1と同様にして測定した。図1のグラフに、各樹脂における、メルトインデックスに対する引張伸びの関係をプロットした。
(1)1,4−ブタンジオールで変性しないPTT樹脂そのもの(ホモPTT樹脂)
(2)(b)成分及び(c)成分の合計量に対する(c)成分の量のモル比を0.05とした共重合PTT樹脂
(3)同モル比が0.1の共重合PTT樹脂
(4)(b)成分及びダイマージオールの合計量に対するダイマージオールの量のモル比を0.02とした本発明以外の共重合PTT樹脂
(5)ホモPBT樹脂
[実施例3、比較例12〜14]
表2に示す成分組成で、実施例1と同様にして得たポリマーと、表2に示す添加物とを用いて溶融混練し、樹脂組成物を得た。次いで、角柱の金属製ブロックに得られた樹脂組成物を射出成形機によりインサート成形した。インサート成形後、得られた成形品を下記試験機に入れ、下記条件にてヒートサイクルを付与し、破壊の状況を確認することで耐ヒートショック性を評価した。
試験機: ESPEC社製 TSA−101S−W
条件: −40℃(1.5h) ⇔ 140℃(1.5h)
各組成物につき5サンプルずつを用いて、20サイクル毎に割れを確認し、全てが割れたサイクル数を破壊サイクル数とした。結果を表2に示す。
また、詳細を以下に示す。
エラストマー:日油株式会社製、モディパー A5300
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:三菱化学株式会社製、エピコート JER1004K
酸化防止剤:テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、住友化学工業株式会社製、スミライザBP101
ガラス繊維:日東紡績株式会社製、CS 3J−948
なお、実施例3の共重合PTTポリマーは実施例1と同じものを使用し、比較例14はウィンテックポリマー(株)製ホモPBT樹脂(メルトインデックス72g/10min)を使用した。
Figure 2015030790
表2より、共重合PTT樹脂組成物でインサート成形をした実施例3は、ホモPTT樹脂組成物およびホモPBT樹脂組成物を使用した比較例12〜14に比べ、耐ヒートショック性に優れていることが分かる。
[実施例4、比較例15〜16]
表3に示す成分組成(各成分の数値は質量部を示す。)で溶融混練し、樹脂組成物を得た。続いて、本発明の共重合PTT樹脂組成物(実施例4)、ホモPTT樹脂組成物(比較例15)、及びホモPBT樹脂組成物(比較例16)それぞれのアニール後における反りを比較するため、各樹脂組成物を、80mm×80mm×1.5mmの平板状試験片に成形し(保圧70MPa)、成形直後と、190℃で1時間アニール後の反りを測定して評価した。反りの評価は、図2に示す9点を三次元測定機(ミツトヨ製)で測定し、最高点と最低点の高さの差を求めることで行った。結果を表3に示す。なお、実施例4に使用した共重合PTT樹脂は、実施例1で得られたものと同じである。比較例15のホモPTT樹脂は、比較例12で使用したものと同じポリマーを使用した。比較例16のホモPBT樹脂は、比較例14で使用したものと同じポリマーを用いた。
一方、添加物の詳細を以下に示す。
AS樹脂:アクリロニトリル−スチレン樹脂、UMG ABS株式会社製、UMG AXSレジン AP−20
ガラス繊維:日本電気硝子株式会社製、ECS 03 T−187
酸化防止剤:テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、住友化学工業株式会社製、スミライザBP101
離型剤:ソルビタン脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、リケマール B−150
Figure 2015030790
表3より、実施例4の共重合PTT樹脂組成物は、比較例15のホモPTT樹脂組成物と同等の反りであり、かつ比較例16のPBT樹脂組成物の反りよりも少なかった。

Claims (7)

  1. (a)テレフタル酸又はそのC1〜3のアルコールエステル、(b)1,3−プロパンジオール、及び(c)1,4−ブタンジオールを含み、前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量に対する前記(c)成分の量の比がモル比で0.06〜0.15であり、かつ前記(a)成分の量に対する前記(b)成分及び前記(c)成分の合計量の比がモル比で1.20〜2.50である混合物を溶融重縮合して得られる生成物を一旦固体状態にし、次いで固相状態で重合反応を行い、235℃・2.16kg荷重でのメルトインデックスが1〜30g/10分のペレットとした後、該ペレットを溶融混錬する工程を含むことを特徴とする共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法。
  2. 請求項1に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の製造方法により得られた共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂。
  3. 請求項2に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂と、滑剤及び/又は安定剤を含む共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. さらに、ガラス繊維を含むことを特徴とする請求項3に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. さらに、エラストマーを含む請求項4に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. さらに、非晶性樹脂を含む請求項4又は5に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  7. 請求項5又は6に記載の共重合ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物を用い、インサート成形してなるインサート成形品。
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